説明

圧着端子、接続構造体及びコネクタ

【課題】この発明は、圧着後において、圧着部の内部に水分が浸入することを防止できるとともに、確実な止水性と、長期に亘って高い信頼性を得ることができる圧着端子、接続構造体及びコネクタの提供を目的とする。
【解決手段】雌型圧着端子10における圧着部30のバレル片32(32a,32b)を、被覆電線200の絶縁被覆202の被覆先端202aより露出されたアルミニウム芯線201の電線露出部201aを囲繞するように圧着した後、レーザーシーム溶接機400によりバレル片32同士を重ね合わせてなる重ね合い部Dの段差部分Eと、圧着部30の圧着底面31に対してバレル片32a,32bの前方側端部を圧着してなる先端側重ね合い部Dの段差部分Eを溶接する。これにより、圧着後において、圧着部30の内部に水分が浸入することを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、自動車用ワイヤーハーネスの接続を担うコネクタ等に装着される圧着端子や、圧着端子を用いた接続構造体、さらには、このような接続構造体を装着したコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の自動車には、様々な電装機器が装備されており、各機器の電気回路が複雑化する傾向にあるため、安定した電力供給が必要不可欠となっている。このような様々な電装機器の電気回路は、複数本の被覆電線を束ねてなるワイヤーハーネスを自動車に配索するとともに、ワイヤーハーネス同士をコネクタで接続して構成している。また、コネクタの内部には、ワイヤーハーネスの被覆電線を圧着部に圧着接続した圧着端子を装着している。
【0003】
しかし、被覆電線を圧着端子に接続する場合、圧着端子の圧着部と、被覆電線の電線導体に被覆した被覆体の先端より露出する電線導体の露出部分との間に隙間が生じやすく、電線導体が外気に曝される状態に露出しているため、コネクタ内部に装着した圧着端子の圧着部に水分が侵入した際、圧着部に圧着された電線導体の表面に腐食が発生し、導電性が低下するといった問題があった。
【0004】
また、例えば、被覆電線の電線導体に従来用いられていた銅系材料をアルミニウムあるいはアルミニウム合金に置き換え、そのアルミニウム製の電線導体を圧着端子に圧着した場合においては、端子材料の錫めっき、金めっき、銅合金等の貴な金属との接触により、卑な金属であるアルミニウムが腐食される現象、すなわち異種金属腐食が問題となる。
【0005】
なお、異種金属腐食(以下において電食という)とは、貴な金属と卑な金属とが接触している部位に水分が付着すると、腐食電流が生じ、卑な金属が腐食、溶解、消失等する現象である。この現象により、圧着端子の圧着部に圧着されたアルミニウム製の電線導体が腐食、溶解、消失し、やがては電気抵抗が上昇する。その結果、十分な導電機能を果たせなくなるという問題があった。
【0006】
水分の浸入による圧着部における導電性の低下を防止する方法として、例えば、圧着端子の電線圧着部を被覆電線の被覆体より露出された電線導体に圧着する際、電線圧着部の両側端部に設けた接触層を互いに接触させて、該電線圧着部に隙間が形成されることを抑制する圧着端子及び端子付き電線(特許文献1参照)が提案されている。
【0007】
しかし、特許文献1の圧着端子及び端子付き電線では、電線圧着部の接触層を接触させることによって、隙間が生じることを抑制できるとされているが、接触層の密着が不十分な箇所から剥離しやすく、その剥離した部分から、圧着端子の電線圧着部に水分が浸入するため、電線導体に腐食が発生することを防止できないという問題があった。
【0008】
また、圧着部の内部に水分が浸入することを防止する方法として、例えば、被覆電線と圧着端子の圧着部分を絶縁樹脂でコーティングするかモールドする方法が用いられているが、自動車に用いられる部品には高い信頼性が要求されるため、その信頼性を得るための規格が過酷であり、絶縁樹脂では長期信頼性を得ることが難しい。
【0009】
上述の絶縁樹脂は、例えば、保管環境、使用環境、使用期限と、品質を維持管理することが難しい材料であるため、止水状態を長期に亘って維持することができず、信頼性を得ることができない。さらに、圧着端子を銅系から他の金属に変更することも考えられるが、銅以外の金属では所定の特性を満足することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2010−205583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
この発明は、圧着後において、圧着部の内部に水分が浸入することを防止できるとともに、止水状態を長期に亘って維持することができる圧着端子、接続構造体およびコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明は、電線導体の外周を絶縁性の被覆体で被覆した被覆電線における前記被覆体の先端より所定長さ露出させた前記電線導体の露出部分を圧着する圧着部を構成するバレル片を、幅方向両側に備えた圧着端子であって、前記バレル片を、前記電線導体の前記露出部分の長手方向の露出長さより長く形成し、該電線導体の先端より先端側から前記被覆体の先端より後端側までを連続して一体的に囲繞するように圧着するとともに、前記バレル片同士が内側及び外側となるように重ね合わされた重ね合い部を構成し、前記重ね合い部の内側に配置した一方のバレル片を内側バレル片に設定し、該重ね合い部の外側に配置した他方のバレル片を外側バレル片に設定し、前記外側バレル片の前記内側バレル片に重ね合わされた端部に、該外側バレル片の端部が該内側バレル片の外面に対して段違い状に重ね合わされた段差部分を形成し、前記段差部分を、該段差部分に対して対向配置した溶接手段で溶接し、前記バレル片同士を溶接してなる溶接部を、前記段差部分に沿って形成した圧着端子であることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、圧着後において、圧着部の内部に水分が浸入することを防止できるとともに、バレル片同士を重ね合わせてなる重ね合い部の段差部分を溶接するだけで、確実な止水性を確保することができる。また、圧着部内の電線導体や被覆体が外気に曝されることがなく、劣化や経年変化が起きることを抑制できる。
【0014】
さらに、止水状態を長期に亘って維持することができるので、高い信頼性を得ることができる。さらにまた、電線導体に腐食が発生することがなく、その腐食を原因とする電気抵抗の上昇も防止できるので、安定した導電性が得られる。
【0015】
詳述すると、圧着部の両側バレル片を、電線導体の先端より先端側から被覆体の先端より後端側までを連続して一体的に囲繞するように圧着するので、被覆電線の電線導体や、電線導体と被覆体との境界部分である被覆体の先端部分を圧着部の外部に露出することがなく、包み込んだ状態に圧着することができる。
【0016】
さらに、内側バレル片と外側バレル片とを段違い状に重ね合わせてなる重ね合い部の段差部分を溶接手段にて溶接するとともに、バレル片同士を溶接してなる溶接部を段差部分に沿って形成する。
【0017】
例えば、両側のバレル片を、端部が面一となるように内外に重ね合わせてなる部分を溶接する場合、内外のバレル片を同時に溶解するために溶接時の熱量を大きくしなければならず、溶接時の熱量が大きいほど溶接深度が深くなるため、溶接痕が電線導体に付いてしまい導電性が悪くなる。
【0018】
しかし、本発明は、溶接手段によってバレル同士を段違い状に重ね合わせてなる重ね合い部の段差部分を加熱溶解して一体的に溶接するので、1枚分のバレル片を溶解するだけの熱量にて溶接することができ、溶接時の熱量が小さくて済む。また、溶接深度が浅く電線導体に到達しないので、安定した導電性が得られる。
【0019】
また、例えば、バレル片の端部同士を水平に突き合わせてなる部分を溶接する場合、突き合わせ面の隙間精度が必要となるが、本発明は、バレル片同士を重ね合わせて溶接するため、溶接時の安定性及び信頼性が高くなる。
【0020】
さらに、溶接手段を、重ね合い部の段差部分と対向する位置に固定したまま溶接を行うことできるので、溶接時の信頼性が向上する。さらにまた、溶接手段の角度や動作を制御する必要がなく、制御に要する設備や装置等が不要となるため、安価な設備にて溶接することが可能であり、溶接コストの低減を図ることができる。
【0021】
なお、圧着部から電線導体の一部が露出している場合、例えば、樹脂やハンダ等のシール材にてその露出部分をコーティングすれば、止水性を確保することができ、止水部分の信頼性が増すことになる。
【0022】
この発明の態様として、前記重ね合い部のうち前記電線導体の先端より前方に先端側重ね合い部を構成し、前記先端側重ね合い部を、前記電線導体の先端より前方に位置する前記バレル片の前方側端部と、該電線導体の先端より前方の前記圧着部の底面とを重ね合わせて構成し、前記バレル片の前記圧着部の底面に重ね合わされた前記先端側重ね合い部の端部に、該バレル片の端部が該圧着部の底面に対して段違い状に重ね合わされた段差部分を形成し、前記先端側重ね合い部の段差部分を前記溶接手段で溶接し、前記バレル片と前記圧着部とを溶接してなる溶接部を、前記先端側重ね合い部の段差部分に沿って形成することができる。
【0023】
この発明によれば、圧着状態の圧着部において、圧着部の内部に先端側から水分が侵入することを防止できるとともに、バレル片の前方側端部を圧着部の底面に圧着してなる先端側重ね合い部の段差部分を溶接するだけ、確実な止水性を確保することができる。
【0024】
詳述すると、前記重ね合い部のうち電線導体の先端より前方の先端側重ね合い部において、バレル片の前方側端部を圧着部の底面に対して段違い状に重ね合わせてなる先端側重ね合い部の段差部分を溶接手段にて溶接するとともに、バレル片の前方側端部と圧着部の底面とを溶接してなる溶接部を先端側重ね合い部の段差部分に沿って形成する。
【0025】
この結果、電線導体の先端より前方の圧着部の先端側を、被覆電線の電線導体が外部に露出されないように封止することができ、圧着部の内部に、該圧着部の先端側から水分が浸入することを確実に防止できる。
【0026】
また、この発明の態様として、前記段差部分を、前記圧着部の幅方向両端部より内側に形成することができる。
この発明によれば、前記段差部分を溶接手段にて圧着端子の上方から垂直に溶接することができる。
【0027】
詳述すると、圧着状態の圧着部において、バレル同士を段違い状に重ね合わせてなる重ね合い部の段差部分、バレル片の前方側端部を圧着部の底面に対して段違い状に重ね合わせてなる先端側重ね合い部の段差部分を、圧着部の上方に配置した溶接手段により上方から垂直に溶接する。
【0028】
この結果、溶着手段の角度を、段差部分の位置に応じて可変する必要がなく、一方向から溶接することが可能であるため、溶接時の信頼性がさらに向上する。
【0029】
また、この発明の態様として、前記溶接手段を、前記段差部分のみをレーザー光にて溶接するレーザー溶接手段で構成することができる。
この発明によれば、圧着部における段差部分の全長を隙間の無い状態に完全封止することができ、圧着部の内部に水分が浸入することを確実に防止できる。
【0030】
詳述すると、レーザー溶接手段によって、バレル片同士を重ね合わせてなる重ね合い部の段差部分、バレル片の前方側端部を圧着部の底面に重ね合わせてなる先端側重ね合い部の段差部分を溶接する。
【0031】
この結果、レーザー溶接手段による溶接を電線導体に到達することなく行えるので、上述の段差部分のみを正確に溶接することができ、溶接時の信頼性が向上する。
【0032】
また、この発明は、上記圧着端子における圧着部によって、前記被覆電線と前記圧着端子とを接続した接続構造体とすることができる。
この発明によれば、圧着端子の圧着部により囲繞して圧着するだけで確実な止水性を確保することのできる接続構造体を構成することができる。したがって、安定した導電性を確保することができる。
【0033】
また、この発明は、上記接続構造体における圧着端子をコネクタハウジング内に配置したコネクタとすることができる。
この発明によれば、圧着端子と電線導体を構成する金属種によらず、安定した導電性を確保したまま圧着端子を接続することができる。
【0034】
詳述すると、例えば、雌型のコネクタと雄型のコネクタを互いに嵌合して、各コネクタのコネクタハウジング内に配置した圧着端子を互いに接続する際、止水性を確保したまま各コネクタの圧着端子を互いに接続することができる。
この結果、確実な導電性を備えた接続状態を確保することができる。
【0035】
上記電線導体は、例えば、アルミニウム製素線、アルミニウム合金製素線等で構成することができる。また、圧着端子は、例えば、銅や銅合金等の貴な金属、あるいはアルミニウムやアルミニウム合金等の等電位な金属で構成することができる。
【0036】
また、圧着部は、例えば、圧着部の底面と、該圧着部の幅方向両側に備えたバレル片とからなるオープンバレル形式の圧着部等で構成することができる。また、溶接手段は、例えば、レーザーシーム溶接機、あるいは、ガス溶接機、アーク溶接機等で構成することができる。
【発明の効果】
【0037】
この発明によれば、圧着後において、圧着部の内部に水分が浸入することを防止でき、確実な止水性を確保することができる。また、止水状態を長期に亘って保つことができるので、高い信頼性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】雌型圧着端子と被覆電線の圧着方法を説明する斜視図。
【図2】雌型圧着端子の構造を説明する平面図及び縦断側面図。
【図3】雌型圧着端子と被覆電線の圧着状態を説明する斜視図及び縦断側面図。
【図4】レーザーシーム溶接機による圧着部の溶接方法を説明する斜視図。
【図5】図3に示す圧着部の先端側圧着状態のA−A線矢視断面図。
【図6】図3に示す圧着部の中央部圧着状態のB−B線矢視断面図。
【図7】図3に示す圧着部の後端側圧着状態のC−C線矢視断面図。
【図8】コネクタについての説明斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0039】
この発明の一実施形態を以下図面に基づいて詳述する。
【0040】
図1は雌型圧着端子10と被覆電線200の圧着方法を説明する斜視図、図2は雌型圧着端子10の構造を説明する平面図及び縦断側面図、図3は雌型圧着端子10と被覆電線200の圧着状態を説明する斜視図及び縦断側面図である。
【0041】
なお、図1[a]は幅方向中央で分断した雌型圧着端子10の縦断斜視図、図1[b]は雌型圧着端子10と被覆電線200の圧着前の斜視図、図1[c]は雌型圧着端子10と被覆電線200の圧着後の斜視図を示している。
【0042】
また、図2[a]は折り曲げ加工前の板状を有する雌型圧着端子10の平面図、図2[b]は折り曲げ加工後の雌型圧着端子10の平面図、図2[c]は折り曲げ加工後の幅方向中央で分断した雌型圧着端子10の縦断側面図を示している。
【0043】
また、図3[a]は圧着部30における重ね合い部D,Dを溶接して構成した圧着接続構造体1の斜視図、図3[b]は溶接後の幅方向中央部で分断した圧着接続構造体1の縦断側面図を示している。
【0044】
本実施形態の圧着接続構造体1は、被覆電線200を雌型圧着端子10に接続して構成している。つまり、被覆電線200における絶縁被覆202の被覆先端202aより露出するアルミニウム芯線201の電線露出部201aを、雌型圧着端子10の圧着部30に圧着接続している。
【0045】
雌型圧着端子10に圧着接続する被覆電線200は、アルミニウム素線を束ねたアルミニウム芯線201を、絶縁樹脂で構成する絶縁被覆202で被覆して構成している。詳しくは、アルミニウム芯線201は、断面が0.75mmとなるように、アルミニウム合金線を撚って構成している。
【0046】
以下において、雌型圧着端子10と被覆電線200とについて詳述する。
先ず、雌型圧着端子10について説明すると、雌型圧着端子10は、該雌型圧着端子10の長手方向Xの先端側である前方から後方に向かって、図示省略する雄型コネクタにおける挿入タブの挿入を許容するコネクタボックス部20と、コネクタボックス部20の後方で、所定の長さのトランジション部20aを介して配置された圧着部30とを一体に構成している。
【0047】
なお、長手方向Xとは、圧着部30を圧着して接続する被覆電線200の長手方向と一致する方向である。
【0048】
また、雌型圧着端子10は、表面が錫メッキ(Snメッキ)された黄銅等の銅合金条(図示せず)を、図2[a]に示す平面展開した端子形状に打ち抜いた後、その平面展開した板状の端子を、図2[b][c]に示す中空四角柱体のコネクタボックス部20と後方視略U型の圧着部30とからなる立体的な端子形状に折り曲げ加工して構成したオープンバレル形式の端子である。
なお、コネクタボックス部20に挿入する挿入タブを備えた雄型圧着端子(図示せず)の圧着部30も同様の構造で構成している。
【0049】
コネクタボックス部20は、倒位の中空四角柱体で構成され、内部に、長手方向Xの後方に向かって折り曲げられ、挿入される雄型コネクタの挿入タブ(図示省略)に接触する弾性接触片21を備えている。
【0050】
また、中空四角柱体であるコネクタボックス部20は、底面部22の長手方向Xと直交する幅方向Yの両側部に連設された側面部23a,23bを重なり合うように折り曲げて、長手方向Xの先端側から見て略矩形状に構成している。
【0051】
圧着前の圧着部30は、図1[b]に示すように、圧着底面31の長手方向Xと直交する幅方向Yの両側から斜め外側上方に延出し、幅方向中心CLに平行な長手方向Xの幅方向端部を有する側面視略長方形のバレル片32(32a,32b)を備え、後方視略U型に形成している。
【0052】
なお、バレル片32の長手方向長さXb(図1参照)は、絶縁被覆202の長手方向X前方側の先端である被覆先端202aから、長手方向Xの前方で露出する電線露出部201aの長手方向Xの露出長さXwより長く形成している。
【0053】
圧着部30は、アルミニウム芯線201の電線露出部201aを圧着する電線圧着範囲30aと、絶縁被覆202を圧着する被覆圧着範囲30bとを一体で構成している。
電線圧着範囲30aと被覆圧着範囲30bとは、それぞれ圧着するアルミニウム芯線201及び絶縁被覆202の外径に応じた形状で形成しているため、絶縁被覆202を圧着する被覆圧着範囲30bのバレル片32は、アルミニウム芯線201を圧着する電線圧着範囲30aのバレル片32より長い内周長さで形成している。
【0054】
さらに、電線圧着範囲30aの内面には、アルミニウム芯線201を圧着した状態において、アルミニウム芯線201が食い込む、幅方向Yの溝であるセレーション33が、長手方向Xに所定間隔を隔てて3本形成している。
なお、セレーション33は、圧着底面31と、圧着底面31の幅方向Yの両側から斜め外側上方に延出するバレル片32の上部までを連続する溝形状で形成している。
【0055】
次に、被覆電線200を雌型圧着端子10に接続してなる圧着接続構造体1について説明すると、圧着接続構造体1は、上述のように折り曲げ加工してなる雌型圧着端子10の圧着部30に被覆電線200のアルミニウム芯線201を圧着して構成している(図1[c]、図3[a][b]参照)。
【0056】
詳しくは、被覆電線200の絶縁被覆202より先端側で露出するアルミニウム芯線201の電線露出部201aを、電線露出部201aの先端201aaの長手方向Xの位置が圧着部30における先端側(バレル片32a,32bの前方側端部)より後方となるように、被覆電線200を圧着部30に配置することが好ましい。
【0057】
そして、電線露出部201aの先端201aaから、絶縁被覆202の被覆先端202aより後方までを、図1[c]に示すように、一旦、圧着部30のバレル片32(32a,32b)で圧着して一体的に囲繞する。
【0058】
つまり、第1クリンパ治具(図示せず)を用いて、圧着部30の右バレル片32bを先に内側に向けて折り曲げ、被覆電線200の絶縁被覆202及びアルミニウム芯線201の電線露出部201aの周面に対して巻き付けるように圧着する。
【0059】
かつ、右バレル片32bによって、アルミニウム芯線201の電線露出部201aを圧着部30の圧着底面31に圧着するとともに、電線露出部201aの先端201aaよりも前方に突出するバレル片32bの前方側端部を圧着部30の圧着底面31に対して密着した状態に圧着する。
【0060】
続いて、左バレル片32aを内側に向けて折り曲げ、先に折り曲げられた内側の右バレル片32bの上に外側から重ね合わせて、外側の左バレル片32aを内側の右バレル片32bに対して密着した状態に圧着する。
【0061】
すなわち、左バレル片32aの幅方向Yの端部が、右バレル片32bの幅方向Yの端部の上に重ね合わされた重ね合い部Dを、圧着部30の幅方向中央上面に対して長手方向Xに沿って線状に連続して形成する。
【0062】
また、右バレル片32bの左バレル片32aに重ね合わされた端部に、右バレル片32bの端部が左バレル片32aの外面に対して段違い状に重ね合わされた段差部分Eを形成する。
【0063】
これにより、バレル片32a,32bを内側及び外側となるように重ね合わせたまま、被覆電線200の絶縁被覆202及びアルミニウム芯線201の電線露出部201aの周面に対して密着した状態に圧着する。
【0064】
次に、第2クリンパ治具(図示せず)を用いて、圧着後のバレル片32a,32bを加圧し、アルミニウム芯線201の電線露出部201aに圧着したバレル片32a,32bの中央部を、絶縁被覆202の先端側周面に圧着したバレル片32a,32bの後方側端部よりも低くなるように変形する。
【0065】
さらに、電線露出部201aの先端201aaよりも前方に突出するバレル片32a,32bの前方側端部を、電線露出部201aに圧着したバレル片32a,32bの中央部よりも低くなるように変形する。
【0066】
バレル片32a,32bの前方側端部を、電線露出部201aの先端201aaよりも前方の圧着部30の圧着底面31に対して扁平状態に密着した状態に圧着し、圧着部30の先端側を、アルミニウム芯線201の電線露出部201aが外部に露出されないように封止する(図3[b]参照)。
【0067】
すなわち、電線露出部201aの先端201aaより前方の圧着部30の圧着底面31に対して、電線露出部201aの先端201aaよりも前方に位置するバレル片32a,32bの前方側端部を圧着した状態に重ね合わせて先端側重ね合い部Dを形成する。
【0068】
先端側重ね合い部Dは、前記重ね合い部Dのうち電線露出部201aの先端201aaよりも前方に形成する。また、先端側重ね合い部Dを雌型圧着端子10の幅方向Yに形成するとともに、該雌型圧着端子10の長手方向Xと直交して重ね合い部Dの先端側に連続して形成する。
【0069】
また、右バレル片32bの圧着部30の圧着底面31に重ね合わされた先端側重ね合い部Dの端部に、該右バレル片32bの端部が圧着部30の圧着底面31に対して段違い状に重ね合わされた段差部分Eを形成する。
これにより、バレル片32a,32bの重ね合い部D,Dにおいて止水性を確保することができる。
【0070】
上述した圧着部30の圧着によって雌型圧着端子10と被覆電線200とを接続することで、図3[a][b]に示す圧着接続構造体1を構成することができる。
さらに、雌型圧着端子10の圧着部30をアルミニウム芯線201の電線露出部201aに圧着した後、圧着部30のバレル片32a,32b同士を重ね合わせてなる重ね合い部D,Dを、後述するレーザーシーム溶接機400によって溶接する。
【0071】
次に、図4を用いて、レーザーシーム溶接機400による圧着部30の重ね合い部D,Dを溶接する溶接方法を説明する。
図4はレーザーシーム溶接機400による圧着部30の溶接方法を説明する斜視図、図5〜図7は図3に示す圧着部30の圧着状態を説明する断面図である。
【0072】
なお、図5は圧着部30の先端側圧着状態のA−A線矢視断面図、図6は圧着部30の中央部圧着状態のB−B線矢視断面図、図7は圧着部30の後端側圧着状態のC−C線矢視断面図を示している。
【0073】
次に、レーザーシーム溶接機400について説明すると、レーザーシーム溶接機400は、レーザー光Lを発射するレーザー発射部401と、圧着接続構造体1が固定される構造体固定ステージ402を備え、レーザー発射部401及び構造体固定ステージ402を、雌型圧着端子10の長手方向X及び幅方向Yに対して移動手段(図示せず)により相対移動可能に設けている(図7参照)。
【0074】
レーザー発射部401は、構造体固定ステージ402に固定された圧着接続構造体1において、被覆電線200が接続された雌型圧着端子10の圧着部30に対してレーザー光Lが垂直に照射されるように下向きに配置している。
【0075】
なお、レーザー発射部401は、レーザー光Lが圧着部30の重ね合い部D,Dの段差部分E,Eに対して垂直に照射される角度に固定している。
【0076】
また、レーザー光Lの出力は、該レーザー光Lによって溶接される部分がアルミニウム芯線201の電線露出部201aに到達しない溶接深度となるように設定している。
【0077】
重ね合い部D,Dの高さが上下に変化する場合、レーザー発射部401と構造体固定ステージ402を上下方向に相対移動して、レーザー光Lの焦点距離を重ね合い部D,Dの高さに応じて調整する。
【0078】
構造体固定ステージ402は、レーザー発射部401の下方に配置され、圧着接続構造体1を該ステージ上面に対して固定可能に設けている。その圧着接続構造体1は、構造体固定ステージ402の上面に対して雌型圧着端子10における圧着部30の重ね合い部D,Dが上向きとなるように固定される。
【0079】
次に、レーザーシーム溶接機400による溶接方法を説明する。
先ず、圧着接続構造体1を、構造体固定ステージ402の上面に対して雌型圧着端子10における圧着部30の重ね合い部D,Dが上向きとなるようにセットする。
【0080】
次に、レーザー発射部401を、レーザー光Lが雌型圧着端子10における圧着部30の重ね合い部Dの段差部分Eに対して照射される位置に移動させ、レーザー発射部401から発射されるレーザー光Lを、重ね合い部Dの段差部分Eに対して上方から垂直に照射する。
【0081】
すなわち、重ね合い部Dの段差部分Eを、アルミニウム芯線201の電線露出部201aに到達しない溶接深度に溶接するとともに、レーザー発射部401を、雌型圧着端子10の長手方向Xと平行する方向に相対移動させ(図4参照)、重ね合い部Dの段差部分Eに対して照射されるレーザー光Lの照射位置を、該重ね合い部Dの段差部分Eに沿って長手方向Xに所定ピッチずつ移動させながら溶接して封止する。
【0082】
つまり、バレル片32a,32b同士を重ね合わせてなる重ね合い部Dの段差部分Eを溶解して、レーザー光Lによる溶接部Fが長手方向Xに対して重なるように溶接するとともに、バレル片32a,32b同士を溶接してなる溶接部Fを重ね合い部Dの段差部分Eに沿って形成する(図3[a]参照)。
【0083】
次に、重ね合い部Dの全長の溶接が完了した際、レーザー発射部401を、レーザー光Lが圧着部30の先端側重ね合い部Dの段差部分Eに対して照射される位置に移動させ、レーザー発射部401から発射されるレーザー光Lを、先端側重ね合い部Dの段差部分Eに対して上方から垂直に照射する。
【0084】
すなわち、先端側重ね合い部Dの段差部分Eを、アルミニウム芯線201の電線露出部201aに到達しない溶接深度に溶接するとともに、レーザー発射部401を、雌型圧着端子10の幅方向Yと平行する方向に相対移動させ(図4参照)、先端側重ね合い部Dの段差部分Eに対して照射されるレーザー光Lの照射位置を、該重ね合い部Dの段差部分Eに沿って幅方向Yに所定ピッチずつ移動させながら溶接して封止する。
【0085】
つまり、圧着部30の圧着底面31に対してバレル片32a,32bの前方側端部を圧着してなる先端側重ね合い部Dの段差部分Eを溶解して、レーザー光Lによる溶接部Fが幅方向Yに対して重なるように溶接するとともに、バレル片32a,32bの前方側端部と圧着部30の圧着底面31とを溶接してなる溶接部Fを先端側重ね合い部Dの段差部分Eに沿って形成する(図3[a]参照)。
【0086】
以上のように、圧着部30における重ね合い部D,Dを隙間の無い状態に完全封止することができ、その重ね合い部D,Dに水分の浸入を許容するような隙間が形成されず、圧着後において、圧着部30の内部に水分が侵入することを防止でき、確実な止水性を確保することができる。また、止水状態を長期に亘って維持することができるので、高い信頼性を得ることができる。
【0087】
この結果、アルミニウム芯線201に腐食が発生することがなく、その腐食を原因として電気抵抗が上昇することもないので、アルミニウム芯線201の導電性が安定する。結果として、例えば、撚線、単線、平角線等のアルミニウム芯線201を、雌型圧着端子10の圧着部30に対して確実かつ強固に接続することができる。
【0088】
また、レーザーシーム溶接機400によって、重ね合い部Dの段差部分Eに位置するバレル片32aの上面とバレル片32bの端部とを溶接し、先端側重ね合い部Dの段差部分Eに位置するバレル片32a,32bの端部と圧着部30の圧着底面31とを溶接するので、1枚分の金属板を溶解するだけの出力にて溶接することができる。
【0089】
溶接時の出力が小さくて済むため、レーザー光Lの溶接深度が浅くアルミニウム芯線201の電線露出部201aに到達しないように溶接することができるので、溶接痕が電線露出部201aに付くことを防止でき、安定した導電性が得られる。
【0090】
加えて、バレル片32a,32bの重ね合い部D,Dが溶接によって強固に固定されるため、例えば、圧着初期において振動や衝撃等が圧着部30の重ね合い部D,Dに付加されても、重ね合い部D,Dに剥離や隙間が生じたりすることがなく、圧着部30の止水状態を長期に亘って保つことができる。
【0091】
上述のように、雌型圧着端子10の圧着部30を、電線露出部201aの先端201aaから、絶縁被覆202の被覆先端202aより後方(後端側)までを連続して一体的に囲繞するように圧着する。
【0092】
つまり、アルミニウム芯線201の電線露出部201aや、アルミニウム芯線201と絶縁被覆202との境界部分である被覆先端202aの先端部分を圧着部30から露出させずに包み込むことができる。
これにより、圧着部30における長手方向Xの重ね合い部D及び幅方向Yの先端側重ね合い部Dの止水性を確保することができる。
【0093】
また、上述のように構成された圧着接続構造体1では、圧着部30から電線露出部201aや被覆先端202aが露出せず、圧着部30におけるアルミニウム芯線201や絶縁被覆202の内部に水分が浸入することを防止できる。したがって、アルミニウム芯線201の表面が腐食し、雌型圧着端子10とアルミニウム芯線201との導電性が低下することを防止できる。
【0094】
また、アルミニウム芯線201は、雌型圧着端子10を構成する銅合金条100に比べて卑な金属であるアルミニウムで構成しているが、バレル片32a,32bの重ね合い部D,Dの溶接によって止水状態を確保しているため、雌型圧着端子10とアルミニウム芯線201との接触部分に水分が付着することで生じる電食の発生を防止することができる。
したがって、雌型圧着端子10とアルミニウム芯線201において安定した導電性を確保した接続状態を備えた圧着接続構造体1を構成することができる。
【0095】
次に、図8を用いて、圧着端子10(10a)を用いた圧着接続構造体1(1a)をコネクタハウジング300に装着した例を説明する。
上述のような圧着端子10(10a)を用いた圧着接続構造体1(1a)をコネクタハウジング300に装着することによって、確実な導電性を有するコネクタ3(3a,3b)を構成することができる(図8参照)。
【0096】
なお、以下の説明では、コネクタ3(3a,3b)の両方がワイヤーハーネスのコネクタである例を示すが、一方をワイヤーハーネスのコネクタ、他方を基板や部品等の補機のコネクタとしてもよい。
【0097】
詳しくは、圧着接続構造体1(1a)を装着したコネクタ3の斜視図である図7に示すように、圧着端子10(10a)で構成した圧着接続構造体1(1a)を、雌型のコネクタハウジング300に装着し、雌型コネクタ3aを備えたワイヤーハーネス301aを構成する。
【0098】
そして、雄型の圧着端子(図示せず)で構成した圧着接続構造体1(1a)を雄型のコネクタハウジング300に装着し、雄型コネクタ3bを備えたワイヤーハーネス301bを構成する。そして、雌型コネクタ3aと雄型コネクタ3bとを嵌合することによって、ワイヤーハーネス301aとワイヤーハーネス301bとを接続することができる。
【0099】
このとき、コネクタハウジング300には、圧着端子10(10a)と被覆電線200とを接続した圧着接続構造体1(1a)を装着しているため、確実な導電性を備えたワイヤーハーネス301(301a,301b)の接続を実現することができる。
【0100】
つまり、アルミニウム芯線201は圧着部30によって一体的に囲繞されており、外部に露出しないため、コネクタハウジング300内部において外気に曝されても、圧着部30内部におけるアルミニウム芯線201と圧着端子10(10a)との電気的接続状態を維持することができるため、確実に導電性を維持することができる。
【0101】
この発明の構成と、前記実施形態との対応において、
この発明の電線導体及びアルミニウム電線導体及びアルミニウム合金電線導体は、実施形態のアルミニウム芯線201に対応し、
以下同様に、
被覆体は、絶縁被覆202に対応し、
被覆体の先端は、被覆先端202aに対応し、
所定長さは、露出長さXwに対応し、
電線導体の露出部は、電線露出部201aに対応し、
圧着端子は、雌型圧着端子10,10aに対応し、
外側バレルは、バレル片32aに対応し、
内側バレルは、バレル片32bに対応し、
長手方向の長さは、長手方向長さXbに対応し、
接続構造体は、圧着接続構造体1,1aに対応し、
コネクタは、コネクタ3、雌型コネクタ3a及び雄型コネクタ3bに対応し、
溶接手段は、レーザーシーム溶接機400に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
【0102】
本実施形態では、圧着端子の圧着部を、アルミニウムやアルミニウム合金等の卑な金属からなる電線導体に圧着接続する例を説明したが、その卑な金属以外に、例えば、銅や銅合金等の貴な金属からなる電線導体に圧着接続してもよく、前記実施形態と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0103】
また、止水機能の信頼性を高める方法として、例えば、被覆電線のバレル片が圧着される絶縁被覆の周面に弾性シートを巻き付けて圧着する止水方法、あるいは、樹脂やハンダ等のシール材で圧着端子と被覆電線の境目部を被覆する止水方法等を用いてもよい。
【0104】
また、圧着部30におけるバレル片32a,32bの段差部分が、圧着部30周面の斜め上方に位置しているか、真横に位置している場合、その段差部分と対向する角度に、レーザーシーム溶接機400のレーザー発射部401を角度設定してもよい。
【符号の説明】
【0105】
1,1a…圧着接続構造体
3…コネクタ
3a…雌型コネクタ
3b…雄型コネクタ
10,10a…雌型圧着端子
30…圧着部
32…バレル片
32a…左バレル片
32b…右バレル片
200…被覆電線
201…アルミニウム芯線
201a…電線露出部
202…絶縁被覆
202a…被覆先端
300…コネクタハウジング
400…レーザーシーム溶接機
401…レーザー発射部
402…構造体固定ステージ
,D…重ね合い部
,F…溶接部
L…レーザー光
Xw…露出長さ
X…長手方向
Xb…長手方向長さ
Y…幅方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線導体の外周を絶縁性の被覆体で被覆した被覆電線における前記被覆体の先端より所定長さ露出させた前記電線導体の露出部分を圧着する圧着部を構成するバレル片を、幅方向両側に備えた圧着端子であって、
前記バレル片を、
前記電線導体の前記露出部分の長手方向の露出長さより長く形成し、該電線導体の先端より先端側から前記被覆体の先端より後端側までを連続して一体的に囲繞するように圧着するとともに、
前記バレル片同士が内側及び外側となるように重ね合わされた重ね合い部を構成し、
前記重ね合い部の内側に配置した一方のバレル片を内側バレル片に設定し、該重ね合い部の外側に配置した他方のバレル片を外側バレル片に設定し、
前記外側バレル片の前記内側バレル片に重ね合わされた端部に、該外側バレル片の端部が該内側バレル片の外面に対して段違い状に重ね合わされた段差部分を形成し、
前記段差部分を、該段差部分に対して対向配置した溶接手段で溶接し、
前記バレル片同士を溶接してなる溶接部を、前記段差部分に沿って形成した
圧着端子。
【請求項2】
前記重ね合い部のうち前記電線導体の先端より前方に先端側重ね合い部を構成し、
前記先端側重ね合い部を、
前記電線導体の先端より前方に位置する前記バレル片の前方側端部と、該電線導体の先端より前方の前記圧着部の底面とを重ね合わせて構成し、
前記バレル片の前記圧着部の底面に重ね合わされた前記先端側重ね合い部の端部に、該バレル片の端部が該圧着部の底面に対して段違い状に重ね合わされた段差部分を形成し、
前記先端側重ね合い部の段差部分を前記溶接手段で溶接し、
前記バレル片と前記圧着部とを溶接してなる溶接部を、前記先端側重ね合い部の段差部分に沿って形成した
請求項1に記載の圧着端子。
【請求項3】
前記段差部分を、前記圧着部の幅方向両端部より内側に形成した
請求項1又は2に記載の圧着端子。
【請求項4】
前記溶接手段を、
前記段差部分をレーザー光にて溶接するレーザー溶接手段で構成した
請求項1〜3のいずれか一つに記載の圧着端子。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一つに記載の圧着端子における圧着部によって、前記被覆電線と前記圧着端子とを接続した
接続構造体。
【請求項6】
請求項5に記載の接続構造体における圧着端子をコネクタハウジング内に配置した
コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−62206(P2013−62206A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201413(P2011−201413)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【出願人】(391045897)古河AS株式会社 (571)
【Fターム(参考)】