説明

圧縮機及び圧縮機の防食処理方法

【課題】耐食性を向上することのできる圧縮機および圧縮機の防食処理方法を提供することを目的とする。
【解決手段】圧縮機は、少なくとも2つに分割された金属部材から構成され、各金属部材が相互に接合して内部に空間を形成するハウジングと、各金属部材の相互に接合する接合部に配置され、空間を密閉空間Sとするシール部材23と、ハウジングの材質に対して犠牲防食作用を備えた表面を有し、シール部材23の密閉空間と反対側に位置する接合部に介在される高さ調整部材5と、ハウジングの内部に収容され、密閉空間S内の流体を圧縮可能な圧縮機構部と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機及び圧縮機の防食処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
空気調和機に用いられる圧縮機は、ハウジング内の密閉空間に、圧縮機構部が収容され、前記密閉空間に取り込まれた冷媒ガスを圧縮する。ハウジングは、フロントハウジングとリアハウジングとを備えてなり、これらを組み合わせてから複数本のボルトで結合することにより、内部に密閉空間が形成される(例えば、特許文献1参照)。フロントハウジングおよびリアハウジングの相互間の接合部分は、Oリングによりシールされて密閉空間の密閉状態を保つように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−248795号公報(段落[0013]、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のような圧縮機は、車両用空気調和機に用いられるにあたり、融雪剤(塩化カルシウム)が撒布された場所や海岸などを車両が走行した場合での耐食性を考慮しなければならない。例えば、Oリング付近のハウジング21,22が腐食し、図5の領域Xのように溶解してしまうとOシールによる密閉状態が保てなくなり、冷媒ガスが漏れだして圧縮能力が低下するおそれがある。このため、圧縮機は、塩水噴霧耐久試験において所定の試験時間を耐える必要がある。そして、近年では、上記試験でのより一層の耐食性の向上が切望されている。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、耐食性を向上することのできる圧縮機および圧縮機の防食処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、少なくとも2つに分割された金属部材から構成され、前記各金属部材が相互に接合して内部に空間を形成するハウジングと、前記各金属部材の相互に接合する接合部に配置され、前記空間を密閉空間とするシール部材と、前記ハウジングの材質に対して犠牲防食作用を備えた表面を有し、前記シール部材の前記空間と反対側に位置する前記接合部に介在される高さ調整部材と、前記ハウジングの内部に収容され、前記密閉空間内の流体を圧縮可能な圧縮機と、を備えた圧縮機を提供する。
【0007】
上記発明によれば、高さ調整部材の表面は、ハウジングの材質に対して犠牲防食作用を備えている。そのため、外部から接合部に塵埃や塩水などが浸入した場合に、高さ調整部材の表面がハウジングよりも優先的に腐食される。それによって、シール部材が配置された接合部周辺のハウジングの腐食の進行を遅延させることができる。
また、高さ調整部材はシール部材よりもハウジングの外周側に位置する。すなわち、高さ調整部材はシール部材よりも塵埃や塩水などの浸入口側に位置する。上記構成とすることで、優先的に腐食された高さ調整部材が体積膨張し、侵入口付近の間隙を埋め、シール部材周辺のハウジングの腐食を遅らせることができる。
【0008】
上記発明の一態様において、一端部が前記高さ調整部材の前記シール部材と反対側の端部に接続され、前記接合部に介在する弾性シール部材を更に備えることが好ましい。
【0009】
上記発明の一態様によれば、高さ調整部材の外側に弾性シール部材を配置する。弾性シール部材を、ハウジングを構成する金属部材で挟むことで、各金属部材との接合面に均一に圧力を配布することができる。よって、外部からハウジング内部への塩水などの浸入を防止できるようになる。
【0010】
上記発明の一態様において、前記シール部材よりも外側に位置する前記接合部の、少なくとも前記高さ調整部材と接触する面が、前記ハウジングの材質に対して犠牲防食作用を備えた材質で被覆されると良い。
上記発明の一態様において、前記シール部材よりも外側に位置する前記接合部の、少なくとも前記弾性シール部材と接触する面が、前記ハウジングの材質に対して犠牲防食作用を備えた膜で被覆されても良い。
【0011】
上記構成とすることで、接合部のハウジング外周付近、すなわち、塩水などの浸入口側で優先的に腐食を生じさせることができるため、シール部材周辺のハウジングの腐食の進行を遅延させることができる。
【0012】
また、本発明は、少なくとも2つに分割された部材から構成され、前記各部材が相互に接合して内部に空間が形成されたハウジングを有し、前記ハウジング内に前記空間内の流体を圧縮可能に収容された圧縮機構部を備える圧縮機の防食処理方法であって、前記各部材の相互に接合する接合部に前記空間を密閉空間とするシール部材を配置し、前記ハウジングの材質に対して犠牲防食作用を備えた表面を有する高さ調整部材を、前記シール部材よりも外側の前記接合部に介在させる、圧縮機の防食処理方法を提供する。
【0013】
上記発明によれば、高さ調整部材の表面をハウジングよりも優先的に腐食させることができるため、シール部材が配置された接合部周辺のハウジングの腐食の進行を遅延させることができる。
また、高さ調整部材はシール部材よりも外側に位置する。すなわち、高さ調整部材はシール部材よりも塵埃や塩水などの浸入口側に位置する。上記構成とすることで、優先的に腐食された高さ調整部材が体積膨張し、物理的に塩水などの浸入を防止することが可能となる。
【0014】
上記発明の一態様において、弾性シール部材を、前記高さ調整部材の前記シール部材側と逆端部に接続し、前記接合部に介在させることが好ましい。
【0015】
上記発明の一態様によれば、弾性シール部材は、ハウジングを構成する金属部材で挟むことで、各金属部材との接合面に均一に圧力を配布することができる。よって、外部からハウジング内部への塩水などの浸入を防止できるようになる。
【0016】
上記発明の一態様において、前記シール部材よりも外側に位置する前記接合部の、少なくとも前記高さ調整部材と接触する面を、前記ハウジングの材質に対して犠牲防食作用を備えた材質で被覆すると良い。
上記発明の一態様において、前記シール部材よりも外側に位置する前記接合部の、少なくとも前記弾性シール部材と接触する面を、前記ハウジングの材質に対して犠牲防食作用を備えた膜で被覆しても良い。
【0017】
上記構成とすることで、ハウジングの外側、すなわち、塩水などの浸入口側で優先的に腐食を生じさせることができるため、シール部材部分周辺のハウジングの腐食の進行を遅延させることができる。

【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、犠牲防食作用を有する高さ調整部材をハウジングの接合部に配置することで、優先的に高さ調整部材を腐食させ、シール部材の周辺のハウジング部材の腐食を遅らせることができる。これによって、より長くハウジング内の密閉性を維持することが可能となり、外部への冷媒ガスの漏出や、ハウジング内への塵埃などの侵入の防止機能を維持することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】第1実施形態に係る圧縮機の断面図である。
【図2】第1実施形態に係る圧縮機のフロントハウジングとリアハウジングとの接合部の拡大図である。
【図3】第2実施形態における高さ調整部材と一体化された弾性シール部材の配置例を示す図である。
【図4】第3実施形態における犠牲防食膜を被覆する範囲を例示する図である。
【図5】従来の圧縮機におけるフロントハウジングとリアハウジングとの接合部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明に係る一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0021】
(第1実施形態)
本実施形態の圧縮機1は、図1に示すように、スクロール圧縮機として構成されている。この圧縮機1は、ハウジング2内の密閉空間Sに、圧縮機構部3が収容されている。
【0022】
ハウジング2は、例えば、アルミニウムを主成分とするダイカスト用アルミニウム合金、詳細にはAl−Si−Cu系のアルミニウム合金、例えばADC12などからなる。ハウジング2は、有底筒状のフロントハウジング21と、フロントハウジング21の開口を閉塞するリアハウジング22とに分割されている。フロントハウジング21とリアハウジング22とは、相互にボルトの締め付けなどで接合されることで密閉空間Sを形成する。
フロントハウジング21とリアハウジング22との接合部は、シール部材(例えば、Oリング)23によりシールされて密閉空間Sの密閉状態を保つように構成されている。
【0023】
圧縮機構部3は、リアハウジング22に固定されている固定スクロール31と、ハウジング2および固定スクロール31に対向して公転旋回する旋回スクロール32が設けられている。
【0024】
固定スクロール31は、略円板状の端板311と、端板311に立設された渦巻き状の壁体312(以下、固定渦巻体と称す)とを有している。端板311は、ボルト4によりリアハウジング22に固定されている。また、端板311の略中央には、圧縮された空気を端板311の旋回スクロール32に反する裏側に吐き出すための吐出口314が形成されている。固定渦巻体312は、端板311の旋回スクロール32に向く表面から垂直に突出し、円のインボリュート曲線(伸開線)に沿った形状で設けられている。また、固定渦巻体312の突出端面には、シール部材313が設けられている。
【0025】
旋回スクロール32は、固定スクロール31と同様に、略円板状の端板321と、端板321に立設された渦巻き状の壁体322(以下、旋回渦巻体と称す)とを有している。端板321は、固定スクロール31に反する裏面が、フロントハウジング21の内面であるスラスト面221に対して摺動可能に対面して支持されている。旋回渦巻体322は、端板321の固定スクロール31に向く表面から垂直に突出し、固定スクロール31の固定渦巻体312の形状を180°反転させた形状で設けられている。また、旋回渦巻体322の突出端面には、シール部材323が設けられている。
【0026】
旋回スクロール32と固定スクロール31とは、旋回渦巻体322が固定渦巻体312に対向して噛み合うようにしてハウジング2の密閉空間Sに配置されている。このように配置された状態において、旋回渦巻体322のシール部材323が、固定スクロール31の端板311の表面に接し、かつ固定渦巻体312のシール部材313が、旋回スクロール32の端板321の表面に接している。これにより、旋回スクロール32と固定スクロール31との間には、端板321、端板311、旋回渦巻体322および固定渦巻体312により区画された一対の複数の圧縮室Pが形成されている。
【0027】
また、旋回スクロール32は、公転機構により、固定スクロール31に対して公転旋回するように構成されている。公転機構は、入力軸51と、ドライブピン52と、ブッシュ53とで構成されている。入力軸51は、ハウジング2のフロントハウジング21に対し、ベアリング54により軸心C回りに回転可能に支持されており、先端51aがハウジング2の外部に延出され、基端51bがハウジング2内の密閉空間Sに配置されている。この入力軸51は、ハウジング2の外部から回転動力が入力される。
【0028】
旋回スクロール32が固定スクロール31に対して公転旋回すると、一対の圧縮室Pは、次第に容積が減少しつつ、固定スクロール31の端板311の中心部分で1つになる。これにより、圧縮室Pは、圧力が上昇して室内の冷媒ガス(流体)が圧縮される。圧縮された冷媒ガスは、固定スクロール31の端板311に形成されている吐出口314から吐き出される。
【0029】
なお、圧縮機1は、上述したスクロール圧縮機として構成されることに限らず、圧縮機構部がロータの偏心回転により冷媒ガス(流体)を圧縮するロータリ圧縮機であってもよい。さらに、圧縮機1は、スクロール圧縮およびロータリ圧縮を共に行う構成であってもよい。さらに、圧縮機1は、ハウジング2の外部からの回転動力を入力する構成であるが、ハウジング2の内部(密閉空間S)に駆動部(モータなど)を有していてもよい。
【0030】
圧縮機1において、図2に示すように、ハウジング2を構成するフロントハウジング21およびリアハウジング22の接合部の間に、高さ調整部材5が介在されている。高さ調整部材5は、シール部材23よりもハウジング2の外周側、すなわち、シール部材23に対して上記密閉空間Sと反対側に位置する側に配置されている。高さ調整部材5は、フロントハウジング21とリアハウジング22との向かい合う面に接触している。
【0031】
高さ調整部材5は、フロントハウジング21とリアハウジング22とを相互にボルト6の締め付けなどで接合した際に、変形しない程度の剛性を有する。また、高さ調整部材5は、10μmから500μm程度の厚さとすると良い。また、高さ調整部材5は、ハウジング2の材質に対して犠牲防食作用を備えた表面を有する。「犠牲防食」とは、基材よりもイオン化傾向の大きい金属を基材に接触させることで、イオン化傾向の大きい金属が犠牲的に腐食して基材の腐食を抑制することをさす。本実施形態では、高さ調整部材5の表面をハウジングよりもイオン化傾向の大きい金属で構成することで、ハウジングに対して犠牲防食作用を備えた高さ調整部材5とする。例えば、ハウジングがAl−Si−Cu系のアルミニウム合金からなる場合は、高さ調整部材5の表面を酸化亜鉛または水酸化亜鉛などで構成する。本実施形態において、高さ調整部材5は、SUSなどの芯材5Aの表面5Bを亜鉛めっき処理して被覆したものとする。
【0032】
なお、被覆方法は、めっき処理に限定されず、蒸着などとしても良い。また、高さ調整部材は、単一の材料から構成されていても良い。
【0033】
上記のような高さ調整部材を、シール部材23よりもハウジングの外周側に備えることで、高さ調整部材5の表面5Bが犠牲的に腐食し、シール部材23周辺のハウジングの腐食を遅延させることができる。また、高さ調整部材5が腐食すると体積膨張するため、外部からの腐食要素の侵入を物理的に抑制することが可能となる。このため、シール部材23による密閉性能の保持を助勢し、ハウジング2内の密閉空間Sから外部への冷媒ガスの漏出や、ハウジング2内への塵埃などの侵入の防止機能を維持することが可能になる。
【0034】
(第2実施形態)
本実施形態における圧縮機は、高さ調整部材に弾性シール部材が接続された以外は第1実施形態と同様の構成とする。
【0035】
弾性シール部材は液体を透過させない緻密性組織とされ、且つ、弾性を有する。例えば、弾性シール部材は、天然ゴムまたは合成ゴムなどからなる。弾性シール部材は、高さ調整部材の一端部に、接着剤やアンカーなどを介して接続されている。弾性シール部材の厚さは、高さ調整部材よりも1割から3割程度厚くすると良い。
【0036】
図3に、高さ調整部材と一体化された弾性シール部材の配置例を示す。高さ調整部材5と一体化された弾性シール部材7は、高さ調整部材5をシール部材23側に向け、弾性シール部材7が高さ調整部材5よりもハウジング2の外周側となるよう、フロントハウジング21とリアハウジング22との間に介在されている。
【0037】
弾性シール部材7は、フロントハウジング21とリアハウジング22との相互に向かい合う面と接触する。弾性シール部材7は、フロントハウジング21とリアハウジング22とをボルト6の締め付けなどで接合することで、各ハウジングとの接合面に均一に圧力を配布しシールするため、外部からの腐食要素の侵入を抑制することができる。仮に、弾性シール部材7と各ハウジングとの隙間から腐食要素が侵入した場合であっても、高さ調整部材5が犠牲的に腐食されるため、シール部材23周辺のハウジング2の腐食の進行を遅らせることができる。
【0038】
(第3実施形態)
本実施形態における圧縮機は、ハウジングが犠牲防食作用を備えた材質の犠牲防食膜で被覆されている以外は第1実施形態と同様の構成とする。
【0039】
犠牲防食膜は、ハウジング2の材質よりもイオン化傾向の大きな金属からなる。犠牲防食膜の厚さは3μmから300μmとすると良い。そのようにすることで、現状の技術により現実的に形成することができる。図4に、犠牲防食膜8を被覆する範囲を例示する。犠牲防食膜8は、フロントハウジング21とリアハウジング22との接合部の少なくとも高さ調整部材5と接触する面を被覆するよう設けられている。
【0040】
上記構成とすることで、よりシール部材23周辺のハウジングの腐食の進行を遅らせることが可能となる。
【0041】
なお、本実施形態は第2実施形態と組み合わせて実施することもできる。詳細には、フロントハウジング21とリアハウジング22との接合部の少なくとも弾性シール部材、または、一体化された高さ調整部材5及び弾性シール部材7と接触する面を被覆するよう犠牲防食膜8を設けても同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0042】
1 圧縮機
2 ハウジング
3 圧縮機構部
4,6 ボルト
5 高さ調整部材
5A 芯材
5B 表面
7 弾性シール部材
8 犠牲防食膜
21 フロントハウジング
22 リアハウジング
23 シール部材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つに分割された金属部材から構成され、前記各金属部材が相互に接合して内部に空間を形成するハウジングと、
前記各金属部材の相互に接合する接合部に配置され、前記空間を密閉空間とするシール部材と、
前記ハウジングの材質に対して犠牲防食作用を備えた表面を有し、前記シール部材の前記空間と反対側に位置する前記接合部に介在される高さ調整部材と、
前記ハウジングの内部に収容され、前記密閉空間内の流体を圧縮可能な圧縮機構部と、
を備えた圧縮機。
【請求項2】
一端部が前記高さ調整部材の前記シール部材と反対側の端部に接続され、前記接合部に介在する弾性シール部材を更に備えた請求項1に記載の圧縮機。
【請求項3】
前記シール部材よりも外側に位置する前記接合部の、少なくとも前記高さ調整部材と接触する面が、前記ハウジングの材質に対して犠牲防食作用を備えた材質で被覆された請求項1または請求項2に記載の圧縮機。
【請求項4】
前記シール部材よりも外側に位置する前記接合部の、少なくとも前記弾性シール部材と接触する面が、前記ハウジングの材質に対して犠牲防食作用を備えた膜で被覆された請求項2または請求項3に記載の圧縮機。
【請求項5】
少なくとも2つに分割された部材から構成され、前記各部材が相互に接合して内部に空間が形成されたハウジングを有し、前記ハウジング内に前記空間内の流体を圧縮可能に収容された圧縮機構部を備える圧縮機の防食処理方法であって、
前記各部材の相互に接合する接合部に前記空間を密閉空間とするシール部材を配置し、
前記ハウジングの材質に対して犠牲防食作用を備えた表面を有する高さ調整部材を、前記シール部材よりも外側の前記接合部に介在させる圧縮機の防食処理方法。
【請求項6】
弾性シール部材を、前記高さ調整部材の前記シール部材側と逆端部に接続し、前記接合部に介在させる請求項5に記載の圧縮機の防食処理方法。
【請求項7】
前記シール部材よりも外側に位置する前記接合部の、少なくとも前記高さ調整部材と接触する面を、前記ハウジングの材質に対して犠牲防食作用を備えた材質で被覆する請求項5または請求項6に記載の圧縮機の防食処理方法。
【請求項8】
前記シール部材よりも外側に位置する前記接合部の、少なくとも前記弾性シール部材と接触する面を、前記ハウジングの材質に対して犠牲防食作用を備えた膜で被覆する請求項6または請求項7に記載の圧縮機の防食処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−215126(P2012−215126A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−81098(P2011−81098)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】