説明

地図デフォルメパターン共有装置及び方法並びにデフォルメ地図作成装置、システム及び方法

【課題】ユーザのニーズにあったデフォルメ地図を作成するために、複数のユーザで地図デフォルメパターンを共有する地図デフォルメパターン共有装置及び方法並びにその装置及び方法を用いたデフォルメ地図作成装置、システム及び方法を提供すること。
【解決手段】地図デフォルメパターン共有装置200は、電子地図を構成する複数の地図構成要素の中から、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群を抽出する条件を地図デフォルメパターンとして、パターン作成端末100−1から受信するパターン受信手段210と、パターン受信手段210にて受信した地図デフォルメパターンを記憶するデフォルメパターン記憶手段220と、デフォルメパターン記憶手段220に記憶された地図デフォルメパターンをパターン利用端末100−2からの要求に応じて、提供する提供手段214と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図デフォルメパターンを複数のクライアント端末に共有させる地図デフォルメパターン共有方法、およびその方法を用いたデフォルメ地図作成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カーナビやインターネット上で無料で見られる電子地図(以下、簡略化のため地図という)が普及している。地図には多くの情報が含まれているが、全てがユーザにとって必要な情報とは限らず、むしろ、不要な情報の方が多いこともある。そのため、地図から必要な情報をユーザ自身が取捨選択しなければならないという不便があった。
【0003】
そこで、ユーザにとって必要な情報を損なわない程度に、道路の形状を変形したり、不要情報を削除する等のデフォルメ処理をしたデフォルメ地図を自動的に生成する技術が多く提案されており、例えば特許文献1等が挙げられる。
【特許文献1】特開平10−74042号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、地図からデフォルメ地図を作成する技術は多く提案されている。しかし、いずれの提案においても、デフォルメ地図を作成する際に、地図に含まれるどの情報を削除するか、または、どの情報を抽出するかはユーザによって異なるという課題がある。そこで、ユーザのニーズに応じたデフォルメ地図を作成するためには、地図に含まれるどの情報を削除するか、または、どの情報を抽出するかを定義した地図デフォルメパターンを複数のユーザに流通させる、言い換えると、複数のユーザで共有することが必要である。
【0005】
そこで、本発明は上記課題に鑑み、ユーザのニーズにあったデフォルメ地図を作成するために、複数のユーザで地図デフォルメパターンを共有する地図デフォルメパターン共有方法、およびその方法を用いたデフォルメ地図作成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0007】
(1)複数のクライアント端末と通信ネットワークを介して接続され、クライアント端末から受信した地図デフォルメパターンを他のクライアント端末に対して提供する地図デフォルメパターン共有装置であって、電子地図を構成する複数の地図構成要素の中から、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群を抽出する条件を地図デフォルメパターンとして、クライアント端末から受信するパターン受信手段と、前記パターン受信手段にて受信した地図デフォルメパターンを記憶するデフォルメパターン記憶手段と、前記デフォルメパターン記憶手段に記憶された地図デフォルメパターンを他のクライアント端末からの要求に応じて、提供する提供手段と、を備える地図デフォルメパターン共有装置。
【0008】
(1)の構成によれば、複数のクライアント端末と通信ネットワークを介して接続されている地図デフォルメパターン共有装置は、ユーザが作成した地図デフォルメパターンはデフォルメパターン記憶手段に記憶され、他のユーザの要求に応じデフォルメパターン記憶手段に記憶されている地図デフォルメパターンを提供することができる。
【0009】
それにより、ユーザが作成した地図デフォルメパターンを他のユーザが共有することができる。つまり、ユーザはニーズに応じた地図デフォルメパターンを取得することができる。その結果、様々な地図デフォルメパターンをネットワーク上で流通させることにより、ユーザはニーズに合ったデフォルメ地図を作成することが可能になる。
【0010】
ここで、地図構成要素とは、地球上の自然や人工の地物(建物、道路、線路、畑等)といった電子地図を構成する構成要素である。地図デフォルメパターンとは、電子地図を構成する複数の地図構成要素の中から、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群に不要な地図構成要素を削除する条件、または、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群を抽出する条件であり、地図デフォルメパターンに従って地図からデフォルメ地図が作成される。
【0011】
(2)前記地図デフォルメパターンは、前記地図構成要素の前記電子地図上における位置、および前記地図構成要素の属性情報の少なくとも1つから構成される(1)に記載の地図デフォルメパターン共有装置。
【0012】
(2)の構成によれば、地図構成要素の電子地図上における位置、および地図構成要素の属性情報の少なくとも1つを条件とすることにより、ユーザが容易に不要な地図構成要素や必要な地図構成要素を特定し、地図デフォルメパターンを作成することができる。ここで、地図構成要素の属性情報とは、地図構成要素に関する情報であり、例えば、地図構成要素の名称、種別である。
【0013】
(3)複数のクライアント端末と通信ネットワークを介して接続され、クライアント端末から受信した地図デフォルメパターンを他のクライアント端末に対して提供する地図デフォルメパターン共有方法であって、電子地図を構成する複数の地図構成要素の中から、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群を抽出する条件を地図デフォルメパターンとして、クライアント端末から受信するステップと、受信した前記地図デフォルメパターンを記憶するステップと、記憶された前記地図デフォルメパターンを他のクライアント端末からの要求に応じて、提供するステップと、を含む地図デフォルメパターン共有方法。
【0014】
(4)通信ネットワークを介して事業者端末と、クライアント端末と接続され、事業者端末のユーザからの指示に従って作成したデフォルメ地図を前記クライアント端末に対して提供するデフォルメ地図作成装置であって、電子地図を構成する複数の地図構成要素の中から、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群を抽出する条件を地図デフォルメパターンとして記憶するデフォルメパターン記憶手段と、前記事業者端末のユーザにて選択された前記電子地図の一部分である部分電子地図の地図情報を前記事業者端末から受信する地図情報受信手段と、前記デフォルメパターン記憶手段に記憶されている地図デフォルメパターンのうち、前記事業者端末のユーザにて選択された前記地図デフォルメパターンを前記事業者端末から受信する地図デフォルメパターン受信手段と、受信した前記地図デフォルメパターンに基づいて、受信した前記地図情報からデフォルメ地図を作成するデフォルメ地図作成手段と、前記デフォルメ地図作成手段にて作成されたデフォルメ地図を記憶するデフォルメ地図記憶手段と、前記デフォルメ地図記憶手段に記憶されているデフォルメ地図を、クライアント端末からの要求に応じて、送信する地図送信手段と、を備えるデフォルメ地図作成装置。
【0015】
(4)の構成によれば、事業者端末のユーザが、部分電子地図と、デフォルメパターン記憶手段に記憶されている地図デフォルメパターンを選択したことに応じて、デフォルメ地図作成装置は、デフォルメ地図を作成する。作成されたデフォルメ地図はデフォルメ地図作成装置のデフォルメ地図記憶手段に記憶され、クライアント端末より取得要求がなされると送信される。
【0016】
デフォルメパターン記憶手段から使用する地図デフォルメパターンを選択できることにより、事業者端末のユーザは地図デフォルメパターンを作成することなしに、自身のニーズに合ったデフォルメ地図を作成することができる。また、地図デフォルメパターンと部分電子地図とを別々に選択することができることにより、部分電子地図が異なっても地図デフォルメパターンが同じであれば、同コンセプトのデフォルメ地図を作成することができる。
【0017】
(5)前記地図デフォルメパターンは、前記地図構成要素の前記電子地図上における位置、および前記地図構成要素の属性情報の少なくとも1つから構成される(4)に記載のデフォルメ地図作成装置。
【0018】
(5)の構成によれば、地図構成要素の電子地図上における位置、および地図構成要素の属性情報の少なくとも1つを条件とすることにより、デフォルメ地図作成する際に元の電子地図から削除する地図構成要素、または、デフォルメ地図に表示する地図構成要素を地図構成要素の電子地図上における位置、および地図構成要素の属性情報の少なくとも1つにて指定することができる。それにより、ユーザは容易にデフォルメ地図作成する際に元の電子地図から削除する地図構成要素、または、デフォルメ地図に表示する地図構成要素を指定することができる。
【0019】
(6)前記地図選択受信手段、または前記パターン選択受信手段のいずれか一方が前記事業者端末から前記事業者端末の事業者を識別する事業者識別情報を受信し、前記デフォルメ地図記憶手段は、前記デフォルメ地図作成手段にて作成されたデフォルメ地図に対して、前記事業者識別情報と、受信した前記地図情報と前記地図デフォルメパターンとを対応付けて記憶する(4)または(5)のいずれか1項に記載のデフォルメ地図作成装置。
【0020】
(6)の構成によれば、デフォルメ地図に事業者識別情報と、地図情報と、前記地図デフォルメパターンとを対応付けて記憶することにより、事業者が以前に作成したデフォルメ地図がどの地図に対してどの地図デフォルメパターンを用いて作成したものかを知ることができる。それにより、別途、デフォルメ地図を作る際に、同じ地図デフォルメパターンを用いることができ、以前に作成したデフォルメ地図と同コンセプトのデフォルメ地図を新たに作成することができる。
【0021】
(7)更に、電子地図を構成する複数の地図構成要素の中から、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群を抽出する条件を地図デフォルメパターンとして、前記クライアント端末から受信するパターン受信手段と、
前記パターン受信手段にて受信した地図デフォルメパターンを記憶するデフォルメパターン記憶手段と、
を備える(4)から(6)のいずれか1項に記載のデフォルメ地図作成装置。
【0022】
(6)の構成によれば、デフォルメパターン記憶手段に記憶される地図デフォルメパターンを、複数のユーザと共有することができる。
【0023】
(8)通信ネットワークを介して事業者端末と、クライアント端末と接続され、事業者端末のユーザからの指示に従って作成したデフォルメ地図を前記クライアント端末に対して提供するデフォルメ地図作成システムであって、
電子地図を構成する複数の地図構成要素の中から、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群を抽出する条件を地図デフォルメパターンとして記憶するデフォルメパターン記憶手段と、
前記事業者端末のユーザにて選択された前記電子地図の一部分である部分電子地図の地図情報を前記事業者端末から受信する地図選択受信手段と、
前記地図デフォルメパターンのうち、前記事業者端末のユーザにて選択された前記地図デフォルメパターンを前記事業者端末から受信するパターン選択受信手段と、
受信した前記地図デフォルメパターンに基づいて、受信した前記地図情報からデフォルメ地図を作成するデフォルメ地図作成手段と、
作成された前記デフォルメ地図を記憶するデフォルメ地図記憶手段と、
記憶された前記デフォルメ地図を、前記クライアント端末からの要求に応じて、送信する地図送信手段と、
を備えるデフォルメ地図作成システム。
【0024】
(9)通信ネットワークを介して事業者端末と、クライアント端末と接続され、事業者端末のユーザからの指示に従って作成したデフォルメ地図を前記クライアント端末に対して提供するデフォルメ地図作成方法であって、
電子地図を構成する複数の地図構成要素の中から、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群を抽出する条件を地図デフォルメパターンとして記憶するステップと、
前記事業者端末のユーザにて選択された前記電子地図の一部分である部分電子地図の地図情報を前記事業者端末から受信するステップと、
前記地図デフォルメパターンのうち、前記事業者端末のユーザにて選択された前記地図デフォルメパターンを前記事業者端末から受信するステップと、
受信した前記地図デフォルメパターンに基づいて、受信した前記地図情報からデフォルメ地図を作成するステップと、
作成された前記デフォルメ地図を記憶するステップと、
記憶された前記デフォルメ地図を、クライアント端末からの要求に応じて、送信するステップと、
を含むデフォルメ地図作成方法。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、ユーザのニーズにあったデフォルメ地図を作成するために、複数のユーザで地図デフォルメパターンを共有する地図デフォルメパターン共有方法、およびその方法を用いたデフォルメ地図作成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。
【0027】
[第1実施形態]
(システムの概要)
図1は、本発明の第1実施形態に係る地図デフォルメパターン共有装置200(以下、「共有装置200」という)を示す概略図である。図1に示すように、共有装置200は、2台のクライアント端末100−1、100−2と通信ネットワークを介して接続されている。図では2台のクライアント端末のうち、一方のクライアント端末をパターン作成端末100−1、他方のクライアント端末をパターン利用端末100−2とする。
【0028】
パターン作成端末100−1は、パターン作成端末100−1のユーザがキーボード等の入力手段(図示せず)にて入力した地図デフォルメパターンを、ネットワークを介して共有装置200に送信する機能を有する。地図デフォルメパターンは、例えば、共有装置200からパターン作成端末100−1に提供される地図デフォルメパターン設定画面にパターン作成端末100−1のユーザが入力した内容に基づいて作成される。地図デフォルメパターン設定画面は、地図を構成する複数の地図構成要素の中から、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群に不要な地図構成要素を削除する条件、または、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群を抽出する条件を入力できるようになっている。具体的には、抽出する地図構成要素の名称や種別を入力する欄、曲がり角の建物を表示するかしないかや経路を表示する地図において、経路から経路の1/4の長さ分の範囲内を表示するかしないかのチェックボックス等が設けられている。
【0029】
パターン利用端末100−2は、パターン利用端末100−2のユーザがキーボード等の入力手段(図示せず)にて入力した地図デフォルメパターン取得要求を共有装置200に送信し、ネットワークを介して共有装置200に記憶されている地図デフォルメパターンを受信する。
【0030】
共有装置200は、地図デフォルメパターンを複数のクライアント端末にて共有するための機能を有し、パターン受信手段210、パターン登録手段211、要求受信手段212、パターン取得手段213、提供手段214、およびデフォルメパターン記憶手段220を備える。パターン受信手段210は、パターン作成端末100−1から地図デフォルメパターンを受信し、パターン登録手段211に送信する。パターン登録手段211は、パターン受信手段210から受信した地図デフォルメパターンを識別するためのパターンIDを発行し、パターンIDと地図デフォルメパターンとを関連付けてデフォルメパターン記憶手段220に登録する。デフォルメパターン記憶手段220については後述する。
【0031】
要求受信手段212は、パターン利用端末100−2から地図デフォルメパターン取得要求を受け付け、取得要求をパターン取得手段213に送信する。取得要求には、ユーザが指定した地図デフォルメパターンを特定するパターンIDを含んでもよい。パターン取得手段213は、要求受信手段212から取得要求を受信すると、デフォルメパターン記憶手段220から地図デフォルメパターンを取得し、取得した地図デフォルメパターンを提供手段214に送信する。取得要求に地図デフォルメパターンを特定するパターンIDを含む場合には、パターンIDに対応する地図デフォルメパターンを取得する。一方、含まない場合には、デフォルメパターン記憶手段220に登録されている全ての地図デフォルメパターンを表示する。提供手段214は、パターン取得手段213から受信した地図デフォルメパターンをパターン利用端末100−2に送信する。
【0032】
(デフォルメパターン記憶手段)
図2は、各実施形態に係るデフォルメパターン記憶手段220に格納されるデフォルメパターンテーブルの一例を示す図である。デフォルメパターン記憶手段220は、パターン作成端末100−1にて入力されたデフォルメパターンをパターンIDに関連付けて記憶する。デフォルメパターンテーブルは、パターンID欄221aと、デフォルメパターン欄221bと、内容欄221cとを有する。なお、ここに示した項目は例示であり、その他の項目を有してもよい。
【0033】
パターンID欄221aには、地図デフォルメパターンを一意に示す記号が格納される。この記号は、パターン登録手段211が地図デフォルメパターンをデフォルメパターン記憶手段220に登録する際に適宜付与する。
【0034】
デフォルメパターン欄221bには、デフォルメ地図を作成する際に残す地図構成要素が格納される。つまり、この情報に基づいて、地図から不要な地図構成要素が削除され、デフォルメ地図が作成される。例えば、ID=1においては、ユーザが出発点と到達点を設定して得られた経路と、その経路の曲がり角の建物情報とがデフォルメ地図に表示される地図構成要素であることがわかる。
【0035】
内容欄221cには、地図デフォルメパターンの内容が格納される。地図デフォルメパターンの内容は、例えば、パターン作成端末100−1に提供された地図デフォルメパターン設定画面に入力された内容から作成される。また、内容欄221cに格納する情報を入力する欄を地図デフォルメパターン設定画面に設け、ユーザに入力させてもよい。内容欄221cに格納された情報は、パターン利用端末100−2のユーザに地図デフォルメパターンを提供する際に、地図デフォルメパターンの説明として提供することができる。複数の地図デフォルメパターンが提示された際に、ユーザは説明を見て地図デフォルメパターンを選択することができる。
【0036】
図3(a)は、本発明の第1実施形態に係る地図デフォルメパターン登録処理のフローチャートである。
S100:パターン受信手段210は、パターン作成端末100−1にて入力された地図デフォルメパターンを、パターン作成端末100−1から受信する。
S110:パターン登録手段211は、地図デフォルメパターンに対してパターンIDを発行する。
S120:パターン登録手段211は、ステップS110にて発行されたパターンIDに地図デフォルメパターンを対応付けてデフォルメパターン記憶手段220に登録する。
【0037】
図3(b)は、本発明の第1実施形態に係る地図デフォルメパターン取得処理のフローチャートである。
S150:要求受信手段212は、パターン利用端末100−2から地図デフォルメパターン取得要求を受け付ける。
S160:パターン取得手段213は、デフォルメパターン記憶手段220から地図デフォルメパターンを取得する。具体的には、パターンID欄221aと、デフォルメパターン欄221bと、内容欄221cとに格納されている情報を取得する。
S170:提供手段214は、ステップS160にて取得した地図デフォルメパターンをパターン利用端末100−2へ送信する。
【0038】
このように、共有装置200を用いることにより、デフォルメ地図を作成する際に用いる地図デフォルメパターンを複数のユーザにて共有することができる。その結果、ユーザは、複数の地図デフォルメパターンの中から自分のニーズに合った地図デフォルメパターンを選択することができ、自分のニーズに合ったデフォルメ地図を作成することができる。
【0039】
[第2実施形態]
第2の実施形態では、第1の実施形態の地図デフォルメパターン共有装置200の各手段を備え、それら各手段によりユーザに提供される地図デフォルメパターンを用いて、デフォルメ地図を作成するデフォルメ地図作成装置300について説明する。なお、以下で説明する点以外は、前述の第1の実施形態と同様である。また、以下の説明および図面において、第1の実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号をつけて、重複する説明を適宜省略する。
【0040】
(システムの概要)
図4は、本発明の第2実施形態に係るデフォルメ地図作成装置300(以下、「作成装置300」という)を示す概略図である。図4に示すように、作成装置300は、2台のクライアント端末100−1、100−4と、事業者端末100−3と通信ネットワークを介して接続されている。図では2台のクライアント端末のうち、クライアント端末100−4を地図閲覧端末100−4とする。
【0041】
事業者端末100−3は、入力手段(図示せず)からの地図デフォルメパターンと部分地図の情報とを作成装置300に送信して、作成装置300にデフォルメ地図を作成させる端末である。部分地図の情報とは、事業者端末100−3のディスプレイ等に表示されている地図の表示範囲を示す情報をいい、具体的には、ディスプレイ等に表示されている地図の表示範囲を表す緯度経度や座標であり、地図の表示範囲が四角形であれば、その4隅の緯度経度や座標である。
【0042】
地図閲覧端末100−4は、デフォルメ地図取得要求を作成装置300に送信して、作成装置300に記憶されているデフォルメ地図を取得し、ディスプレイ等の出力手段(図示せず)に表示する。具体的には、地図閲覧端末100−4のユーザがデフォルメ地図が添付されたWebページを閲覧しようとすると、地図閲覧端末100−4は、デフォルメ地図取得要求を作成装置300に行い、作成装置300に記憶されているデフォルメ地図を取得し、Webページにデフォルメ地図が添付されてディスプレイ等に表示する。
【0043】
作成装置300は、地図デフォルメパターンをユーザ間で共有させる機能を有する共有制御手段301と、ユーザにて指示された地図デフォルメパターンと部分地図の情報とに基づいてデフォルメ地図を作成し、提供する機能を有する作成制御手段302を備える。共有制御手段301は、地図デフォルメパターン共有装置200の各手段を備える。作成制御手段302は、地図選択受信手段310、パターン選択受信手段311、デフォルメ地図作成手段312、地図要求受信手段313、地図取得手段314、および地図送信手段315、地図情報記憶手段330、およびデフォルメ地図記憶手段340を備える。
【0044】
地図選択受信手段310は、事業者端末100−3からデフォルメ地図を作成する部分地図の地図情報を受信し、部分地図の地図情報をパターン選択受信手段311を介して、デフォルメ地図作成手段312へ送信する。地図選択受信手段310は、部分地図の地図情報とあわせて、事業者端末100−3を有する事業者の事業者識別情報として事業者IDを受信し、パターン選択受信手段311を介して、デフォルメ地図作成手段312へ送信する。なお、部分地図の地図情報および事業者IDをパターン選択受信手段311を介して受信し、部分地図の地図情報をデフォルメ地図作成手段312へ直接送信してもよい。
【0045】
パターン選択受信手段311は、地図選択受信手段310を介して事業者端末100−3のユーザが選択した地図デフォルメパターンのパターンIDを受信し、デフォルメ地図作成手段312へ送信する。なお、パターンIDを事業者端末100−3から直接受信し、地図選択受信手段310を介してデフォルメ地図作成手段312へ送信してもよい。
【0046】
デフォルメ地図作成手段312は、地図選択受信手段310から取得した部分地図の地図情報に基づいて、地図情報記憶手段320から部分地図を構成する地図構成要素の情報を取得し、パターン選択受信手段311から受信したパターンIDに基づいて、デフォルメパターン記憶手段220から地図デフォルメパターンを取得する。そして、取得した部分地図を構成する地図構成要素の情報から地図デフォルメパターンにて指定された地図構成要素の情報を削除して、デフォルメ地図を作成する。
【0047】
また、デフォルメ地図作成手段312は、作成したデフォルメ地図を識別するために発行した地図IDに関連付けて、取得した部分地図の地図情報と、取得したパターンIDと、作成したデフォルメ地図と、事業者IDとを、デフォルメ地図記憶手段340に登録する。
【0048】
地図要求受信手段313は、地図閲覧端末100−4から地図取得要求を受信し、地図取得要求を地図取得手段314に送信する。地図取得要求には、取得するデフォルメ地図を特定する情報である地図IDが含まれている。地図取得手段314は、地図要求受信手段313から受信した地図取得要求に含まれる取得するデフォルメ地図を特定する情報に基づいて、デフォルメ地図記憶手段340からデフォルメ地図を取得する。地図送信手段215は、地図取得手段314にて取得したデフォルメ地図を地図閲覧端末100−4へ送信する。
【0049】
地図情報記憶手段330に格納される地図情報テーブルは、地図構成要素である建物や道路等の情報を格納している。具体的には、地図中に存在する建物等を示す図形の位置情報や形状情報、並びにその図形に付与されている属性、および道路のネットワークをあらわすリンク、並びにノードデータを格納している。地図情報テーブルは専用に作成した情報ではなく、地図検索サイト用やナビゲーションシステム用等に用いるために作成された一般的な情報であって構わない。地図中に存在する建物等を示す図形に付与されている属性には、AビルやB公園といったその図形の名称や、飲食店や駅といったその図形の種別等が含まれる。
【0050】
図5は、第2実施形態に係るデフォルメ地図記憶手段340に格納されるデフォルメ地図テーブルの一例を示す図である。デフォルメ地図テーブルは、デフォルメ地図作成手段312にて作成されたデフォルメ地図に関する情報を格納する。具体的には、デフォルメ地図テーブルは、地図ID欄341aと、事業者ID欄341bと、部分地図欄341cと、パターンID欄341dと、デフォルメ地図欄341eとを有する。
【0051】
地図ID欄341aには、デフォルメ地図を一意に特定する記号を格納する。地図IDは、Webサイト等にデフォルメ地図を添付する際に使用される。事業者ID欄341bには、デフォルメ地図を作成した事業者IDを格納する。部分地図欄341cには、デフォルメ地図の元となった部分地図の地図情報が格納される。図においては、部分地図の地図情報として、四角形の部分地図の4隅の緯度経度が格納されている。パターンID欄341dには、デフォルメ地図を作成する際に用いた地図デフォルメパターンのパターンIDが格納される。デフォルメ地図欄341fには、デフォルメ地図作成手段312にて作成されたデフォルメ地図が格納される。デフォルメ地図の元である部分地図とパターンIDとを事業者IDと対応付けておくことで、事業者が新たにデフォルメ地図を作成する際に、以前に用いたデフォルメパターンを知ることができる。
【0052】
図6は、デフォルメ地図作成処理のフローチャートである。
S200:地図選択受信手段310は、事業者端末100−3にて選択された部分地図の地図情報を受信する。
S210:パターン選択受信手段311は、事業者端末100−3にて選択された地図デフォルメパターンのパターンIDを受信する。事業者端末100−3のユーザは、提供手段214から提供された地図デフォルメパターンの中から、使用する地図デフォルメパターンを選択する。
【0053】
S220:デフォルメ地図作成手段312は、ステップS200で受信した部分地図の地図情報とステップS210で受信したパターンIDとに基づいてデフォルメ地図を作成する。デフォルメ地図作成処理についての詳細は後述する。
S230:デフォルメ地図作成手段312は、ステップS220にて作成されたデフォルメ地図を識別するために発行された地図IDに関連つけてデフォルメ地図と、それに関する情報とをデフォルメ地図記憶手段340に登録し、処理は終了する。それに関する情報とは、具体的には、地図IDと、事業者IDと、部分地図の地図情報と、パターンIDと、デフォルメ地図である。
【0054】
図7は、本発明の第2実施形態に係るデフォルメ地図作成処理のフローチャートである。
S300:デフォルメ地図作成手段312は、地図選択受信手段310から受信した部分地図の地図情報に基づいて、地図情報記憶手段330から部分地図の地図構成要素の情報を取得する。
S310:デフォルメ地図作成手段312は、パターン選択受信手段311から受信したパターンIDに基づいて、デフォルメパターン記憶手段220から地図デフォルメパターンを取得する。
【0055】
S320:デフォルメ地図作成手段312は、ステップS310にて取得した地図デフォルメパターンに基づいて、ステップS300にて取得した部分地図の地図構成要素の情報からデフォルメ地図を構成する情報を抽出する。具体的には、部分地図の地図構成要素の情報から、デフォルメパターンに定義されているデフォルメ地図の地図構成要素を抽出する。例えば、デフォルメパターンが、名称に「歯科」を含む建物情報と道路情報となっている場合には、部分地図の地図構成要素の情報から、名称に「歯科」を含む建物情報と道路情報とを抽出する。
【0056】
S330:デフォルメ地図作成手段312は、ステップS320にて抽出した情報に基づいて、デフォルメ地図を作成する。なお、部分地図に比べデフォルメ地図が小さくなった場合にはデフォルメ地図の拡大を行うことや、表示文字数に応じて表示文字のサイズの拡大や縮小を行うこと等、デフォルメ地図をユーザが見やすいように編集してもよい。
【0057】
以上の説明から明らかなように、必要な地図構成要素を残した、言い換えると、不要な地図構成要素を削除した経路案内図、観光案内図、タウンマップ、各種の略図といった様々なデフォルメ地図を作成できる。また、事業者が指定した部分地図と、事業者が選択した地図デフォルメパターンとに基づいてデフォルメ地図作成することができる。つまり。事業者のニーズに応じて、任意の地図に対して任意の地図デフォルメパターンを適用したデフォルメ地図を提供することができる。
【0058】
従来、事業者は自己のニーズにあった地図をWebサイト等に添付するために作成しなければならないという不便や、Webサイト等に添付する地図を地図検索サイトから取得した必要な部分の部分地図とすると不要な情報が含まれるために閲覧者にとって見にくいという問題点があった。しかし、以上の説明から明らかなように、事業者は自己のWebサイト等に添付する地図を、容易に自己のニーズに合わせて作成することができ、従来の不便や問題点が解消される。
【0059】
図8は、本発明の第2実施形態に係るデフォルメ地図取得処理のフローチャートである。
S400:地図要求受信手段313は、地図閲覧端末100−4のユーザからのデフォルメ地図取得要求を受信する。ここでは、地図閲覧端末100−4のユーザが閲覧するWebサイトにデフォルメ地図が添付されており、Webサイトにはデフォルメ地図名が記載されているとする。この場合には、デフォルメ地図取得要求には、デフォルメ地図名が含まれている。
【0060】
S410:地図取得手段314は、ステップS400で受信したデフォルメ地図取得要求に基づいて、デフォルメ地図記憶手段340からデフォルメ地図を取得する。具体的には、デフォルメ地図名に基づいて、デフォルメ地図を取得する。
S420:地図送信手段315は、ステップS410にて取得したデフォルメ地図を閲覧端末100−4へ送信し、処理を終了する。地図閲覧端末100−4に送信されたデフォルメ地図は、Webサイトに添付されてディスプレイ等の出力手段を介してユーザに提示される。
【0061】
[実施例1]
図9は、本発明の第2実施形態に係る経路案内に関するデフォルメ地図例を示す図である。図9(a)は経路案内図である。図9(b)は、図9(a)の経路案内図に基づいて作成されたデフォルメ地図である。図9(a)は、通常、地図検索サイト等にて経路検索を行った際に、提供される経路案内図である。この図に、「出発点から到達点までの経路、および経路沿いの建物以外は削除」と定義された削除パターンを適用し、出発点から到達点までの経路および経路沿いの建物以外の地図構成要素を削除した図が図9(b)である。このように、経路案内図において必要な情報以外を削除することによって作成されたフォルメ地図をユーザに提供することにより、ユーザに見やすい経路案内図を提供することができる。
【0062】
[実施例2]
図10は、本発明の第2実施形態に係るタウンマップに関するデフォルメ地図例を示す図である。図10(a)はタウンマップである。図10(b)は、図10(a)のタウンマップに基づいて作成されたデフォルメ地図である。図10(a)は、通常、地図検索サイト等にてエリアを指定して検索を行った際に、提供されるタウンマップである。この図に、「名称に「銀行」が含まれる建物以外は削除」と定義された削除パターンを適用し、名称に「銀行」が含まれる建物以外の地図構成要素を削除した図が図10(b)である。このように、タウンマップにおいて必要な情報以外を削除することによって作成されたフォルメ地図をユーザに提供することにより、ユーザは必要な情報のみが表示された地図を得ることができる。また、通常の地図から、特定の情報に特化した地図、例えば、ラーメン店のみが表示されたラーメンマップや、バスの路線に関する情報のみが表示されたバス運行マップ等を容易に作成することができる。
【0063】
[地図デフォルメパターン共有装置200、およびデフォルメ地図作成装置300のハードウェア構成]
図11は、本発明の各実施形態に係る地図デフォルメパターン共有装置200、およびデフォルメ地図作成装置300のハードウェア構成を示す図である。本発明が実施される装置は標準的なものでよく、以下に構成の一例を示す。なお、地図デフォルメパターン共有装置200、およびデフォルメ地図作成装置300を、コンピュータを典型とする情報処理装置1000として全般的な構成を説明する。
【0064】
情報処理装置1000は、制御部1300を構成するCPU(Central Processing Unit)1310(マルチプロセッサ構成ではCPU1320等複数のCPUが追加されてもよい)、バスライン1200、通信I/F(I/F:インターフェイス)1330、メインメモリ1340、BIOS(Basic Input Output System)1350、表示装置1360、I/Oコントローラ1370、キーボードおよびマウス等の入力装置1380、ハードディスク1390、光ディスクドライブ1400、並びに半導体メモリ1420を備える。なお、ハードディスク1390、光ディスクドライブ1400、並びに半導体メモリ1420はまとめて記憶装置1430と呼ぶ。
【0065】
制御部1300は、情報処理装置1000を統括的に制御する部分であり、ハードディスク1390(後述)に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0066】
通信I/F1330は、情報処理装置1000が、通信回線500を介してメールサーバと情報を送受信する場合のネットワーク・アダプタである。通信I/F1330は、モデム、ケーブル・モデムおよびイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
【0067】
BIOS1350は、情報処理装置1000の起動時にCPU1310が実行するブートプログラムや、情報処理装置1000のハードウェアに依存するプログラム等を記録する。
【0068】
表示装置1360は、ブラウン管表示装置(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイ装置を含む。
【0069】
I/Oコントローラ1370には、ハードディスク1390、光ディスクドライブ1400、および半導体メモリ1420等の記憶装置1430を接続することができる。
【0070】
入力装置1380は、情報処理装置1000のユーザによる入力の受け付けを行うものである。
【0071】
ハードディスク1390は、本ハードウェアを情報処理装置1000として機能させるための各種プログラム、本発明の機能を実行するプログラムおよび後述するテーブルおよびレコードを記憶する。なお、情報処理装置1000は、外部に別途設けたハードディスク(図示せず)を外部記憶装置として利用することもできる。
【0072】
光ディスクドライブ1400としては、例えば、DVD−ROMドライブ、CD−ROMドライブ、DVD−RAMドライブ、CD−RAMドライブを使用することができる。この場合は各ドライブに対応した光ディスク1410を使用する。光ディスク1410から光ディスクドライブ1400によりプログラムまたはデータを読み取り、I/Oコントローラ1370を介してメインメモリ1340またはハードディスク1390に提供することもできる。
【0073】
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御部等を備えた情報処理装置をいい、情報処理装置1000は、記憶装置1430、制御部1300等を備えた情報処理装置により構成され、この情報処理装置は、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
【0074】
地図デフォルメパターン共有装置200、およびデフォルメ地図作成装置300の各手段は、制御部1300によってプログラムが実行されることで実現される。但し、デフォルメパターン記憶手段220、地図情報記憶手段330、およびデフォルメ地図記憶手段340は、主としてハードディスク1390に実装されるが、既に述べたように、他の記憶装置を用いてもよい。
【0075】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の第1実施形態に係る地図デフォルメパターン共有装置を示す概略図である。
【図2】本発明の各実施形態に係るデフォルメパターン記憶手段に格納されるデフォルメパターンテーブルの一例を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る地図デフォルメパターン登録・取得処理のフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態に係るデフォルメ地図作成装置を示す概略図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るデフォルメ地図記憶手段に格納されるデフォルメ地図テーブルの一例を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るデフォルメ地図作成処理のフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施形態に係るデフォルメ地図作成処理のフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態に係るデフォルメ地図取得処理のフローチャートである。
【図9】本発明の第2実施形態に係る経路案内に関するデフォルメ地図例を示す図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るタウンマップに関するデフォルメ地図例を示す図である。
【図11】本発明の各実施形態に係る地図デフォルメパターン共有装置、およびデフォルメ地図作成装置のハードウェア構成を示す図である。
【符号の説明】
【0077】
100−1 パターン作成端末
100−2 パターン利用端末
200 地図デフォルメパターン共有装置
210 パターン受信手段
211 パターン登録手段
212 要求受信手段
213 パターン取得手段
214 提供手段
220 デフォルメパターン記憶手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のクライアント端末と通信ネットワークを介して接続され、クライアント端末から受信した地図デフォルメパターンを他のクライアント端末に対して提供する地図デフォルメパターン共有装置であって、
電子地図を構成する複数の地図構成要素の中から、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群を抽出する条件を地図デフォルメパターンとして、クライアント端末から受信するパターン受信手段と、
前記パターン受信手段にて受信した地図デフォルメパターンを記憶するデフォルメパターン記憶手段と、
前記デフォルメパターン記憶手段に記憶された地図デフォルメパターンを他のクライアント端末からの要求に応じて、提供する提供手段と、
を備える地図デフォルメパターン共有装置。
【請求項2】
前記地図デフォルメパターンは、前記地図構成要素の前記電子地図上における位置、および前記地図構成要素の属性情報の少なくとも1つから構成される請求項1に記載の地図デフォルメパターン共有装置。
【請求項3】
複数のクライアント端末と通信ネットワークを介して接続され、クライアント端末から受信した地図デフォルメパターンを他のクライアント端末に対して提供する地図デフォルメパターン共有方法であって、
電子地図を構成する複数の地図構成要素の中から、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群を抽出する条件を地図デフォルメパターンとして、クライアント端末から受信するステップと、
受信した前記地図デフォルメパターンを記憶するステップと、
記憶された前記地図デフォルメパターンを他のクライアント端末からの要求に応じて、提供するステップと、
を含む地図デフォルメパターン共有方法。
【請求項4】
通信ネットワークを介して事業者端末と、クライアント端末と接続され、事業者端末のユーザからの指示に従って作成したデフォルメ地図を前記クライアント端末に対して提供するデフォルメ地図作成装置であって、
電子地図を構成する複数の地図構成要素の中から、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群を抽出する条件を地図デフォルメパターンとして記憶するデフォルメパターン記憶手段と、
前記事業者端末のユーザにて選択された前記電子地図の一部分である部分電子地図の地図情報を前記事業者端末から受信する地図選択受信手段と、
前記デフォルメパターン記憶手段に記憶されている地図デフォルメパターンのうち、前記事業者端末のユーザにて選択された前記地図デフォルメパターンを前記事業者端末から受信するパターン選択受信手段と、
受信した前記地図デフォルメパターンに基づいて、受信した前記地図情報からデフォルメ地図を作成するデフォルメ地図作成手段と、
前記デフォルメ地図作成手段にて作成されたデフォルメ地図を記憶するデフォルメ地図記憶手段と、
前記デフォルメ地図記憶手段に記憶されているデフォルメ地図を、前記クライアント端末からの要求に応じて、送信する地図送信手段と、
を備えるデフォルメ地図作成装置。
【請求項5】
前記地図デフォルメパターンは、前記地図構成要素の前記電子地図上における位置、および前記地図構成要素の属性情報の少なくとも1つから構成される請求項4に記載のデフォルメ地図作成装置。
【請求項6】
前記地図選択受信手段、または前記パターン選択受信手段のいずれか一方が前記事業者端末から前記事業者端末の事業者を識別する事業者識別情報を受信し、
前記デフォルメ地図記憶手段は、前記デフォルメ地図作成手段にて作成されたデフォルメ地図に対して、前記事業者識別情報と、前記地図情報と、前記地図デフォルメパターンとを対応付けて記憶する請求項4または請求項5のいずれか1項に記載のデフォルメ地図作成装置。
【請求項7】
更に、電子地図を構成する複数の地図構成要素の中から、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群を抽出する条件を地図デフォルメパターンとして、前記クライアント端末から受信するパターン受信手段と、
前記パターン受信手段にて受信した地図デフォルメパターンを記憶するデフォルメパターン記憶手段と、
を備える請求項4から請求項6のいずれか1項に記載のデフォルメ地図作成装置。
【請求項8】
通信ネットワークを介して事業者端末と、クライアント端末と接続され、事業者端末のユーザからの指示に従って作成したデフォルメ地図を前記クライアント端末に対して提供するデフォルメ地図作成システムであって、
電子地図を構成する複数の地図構成要素の中から、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群を抽出する条件を地図デフォルメパターンとして記憶するデフォルメパターン記憶手段と、
前記事業者端末のユーザにて選択された前記電子地図の一部分である部分電子地図の地図情報を前記事業者端末から受信する地図選択受信手段と、
前記地図デフォルメパターンのうち、前記事業者端末のユーザにて選択された前記地図デフォルメパターンを前記事業者端末から受信するパターン選択受信手段と、
受信した前記地図デフォルメパターンに基づいて、受信した前記地図情報からデフォルメ地図を作成するデフォルメ地図作成手段と、
作成された前記デフォルメ地図を記憶するデフォルメ地図記憶手段と、
記憶された前記デフォルメ地図を、前記クライアント端末からの要求に応じて、送信する地図送信手段と、
を備えるデフォルメ地図作成システム。
【請求項9】
通信ネットワークを介して事業者端末と、クライアント端末と接続され、事業者端末のユーザからの指示に従って作成したデフォルメ地図を前記クライアント端末に対して提供するデフォルメ地図作成方法であって、
電子地図を構成する複数の地図構成要素の中から、デフォルメ地図を構成する地図構成要素群を抽出する条件を地図デフォルメパターンとして記憶するステップと、
前記事業者端末のユーザにて選択された前記電子地図の一部分である部分電子地図の地図情報を前記事業者端末から受信するステップと、
前記地図デフォルメパターンのうち、前記事業者端末のユーザにて選択された前記地図デフォルメパターンを前記事業者端末から受信するステップと、
受信した前記地図デフォルメパターンに基づいて、受信した前記地図情報からデフォルメ地図を作成するステップと、
作成された前記デフォルメ地図を記憶するステップと、
記憶された前記デフォルメ地図を、前記クライアント端末からの要求に応じて、送信するステップと、
を含むデフォルメ地図作成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−44302(P2010−44302A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−209554(P2008−209554)
【出願日】平成20年8月18日(2008.8.18)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】