説明

地表面観察方法

【課題】レーザによる計測のみで土地被覆を判断し、さらに、必要に応じて、土地表面形状を求めることのできる地表面観察方法の提供を目的とする。
【解決手段】飛行体1から地上への多波長のレーザ掃引によって地上から反射した異なる波長成分を有する適数の反射パルスを判定単位として、各判定単位における波長-反射強度分布を基準に判定単位群を適数に分類し、
各判定単位に物性に関連付けられた狭域属性2を付与して土地被覆状態を観察する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地表面観察方法に関し、特に、上空からのレーザ計測により地表面を観察する地表面観察方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
地表面の状態を観察する方法としては、特許文献1に記載のものが知られている。この従来例において、地表面状態の特定のための計測データとしては、対象地域を上空から撮影した撮影画像から生成されるカラーオルソフォト画像と、上空から地上に掃引したレーザの反射パルスを収集した点群データとが使用される。
【0003】
地表面状態はカラーオルソフォト画像をRGBバンドの色強度により日向部と日陰部により区分され、日向部においては、カラーオルソフォト画像の色相により、日陰部では、レーザの反射強度をもとに判定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-252529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した従来例において、レーザセンシング部分は単一波長のレーザ光の反射強度により地表面の属性を判定するために、分類精度が劣り、あくまでカラー画像の補助手段として使用可能であるに過ぎないという欠点がある。
【0006】
本発明は以上の欠点を解消すべくなされたものであって、レーザによる計測のみで土地被覆を判断し、さらに、必要に応じて、土地表面形状を求めることのできる地表面観察方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば上記目的は、
飛行体1から地上への多波長のレーザ掃引によって地上から反射した異なる波長成分を有する適数の反射パルス(P)を判定単位として、各判定単位における波長-反射強度分布を基準に判定単位群を適数に分類し、
各判定単位に物性に関連付けられた狭域属性2を付与して土地被覆状態を観察する地表面観察方法を提供することにより達成される。
【0008】
地表面の被覆状態、すなわち、地表面への植生の存在、あるいは建物等の人地物の存在等の推定は、航空機等の飛行体1から地上へ照射したレーザの反射パルス(P)を解析することにより行われる。飛行体1から地上へのレーザ照射は、複数の波長のレーザで地上を掃引することにより行われ、多波長のレーザ掃引は、飛行体1から複数の単一波長光を同時に、あるいは適数回に分けて照射したり(以下、「単一波長光掃引」)、あるいは単一のレーザパルス中に複数の波長を含んだ所謂マルチレーザ光、あるいはハイパーレーザ光等の波長多重レーザを地上に照射する(以下、「波長多重光掃引」)ことにより実現することができる。
【0009】
地上からの適数の反射パルス(P)は、反射点が近接し、かつ、波長が複数となることを条件として判定単位とされ、各判定単位毎に狭域属性2が付与される。判定単位は、波長多重光掃引の場合には、単一のパルスで多波長、近接反射の条件を充足するために単一パルスが判定単位とされ、単一波長光掃引の場合には、近接位置において反射し、波長の異なる複数のレーザパルスが判定単位となる。
【0010】
使用波長の組み合わせは、例えば、「葉」、「幹」、「土」、「岩」、「水」、「コンクリート等人工地物構造体」等の地表面の色、あるいは材質等、土地被覆状態の判別に有用な属性に対する反射強度の違いが大きなものを選択するのが望ましく、判定単位群は、波長-反射強度の関係を基準にして、例えば、多次元レベルスライス法、最尤法等の教師付き分類、あるいは、クラスタリング等の教師なし分類法を使用して統計的に分類された後、各判定単位に狭域属性2が付与される。
【0011】
この結果、狭域属性2は、反射点の材質等に対応することとなり、反射パルス(P)の本来有している高さ情報を含む位置情報と共に使用すると、植生等の属性情報が付加された三次元立体形状を取得することができるために、より正確に土地被覆状態を推定することが可能になる。
【0012】
また、これを利用して、例えば、各判定単位に狭域属性2に対応した色彩を付してディスプレイ等に立体表示すると、地表面を点描した状態となるために、三次元空間における分布をより直感的に確認することが可能になる。
【0013】
さらに、波長多重光掃引時の判定単位は単一のレーザパルスであり、さらに、単一波長光掃引の場合であっても、反射点密度が十分に高い場合には、判定単位の面積は小さくなるために、これらに付与される狭域属性2は、比較的小面積領域の属性を示しており、これを連結、集合させると、より大きなグループ(地物グループ3)に統合することができる。
【0014】
すなわち、例えば、狭域属性2「葉」、「幹」の比率が大きな領域には、「樹木」あるいは「植生」等の地物グループ3を定義することが可能になり、「土」、「岩」の比率が大きな領域には「裸地」等を定義することができる。
【0015】
このような地物グループ3への統合によって、より現実に即した地物の配置を詳細に知ることが可能になり、さらに、地物グループ3への統合後においては、領域の属性が想定可能となるために、上述した狭域属性2の分類操作時における誤分類、あるいは影、ミクセル等によって未分類になった判定単位をグループ概念により正否判定することが可能になる。
【0016】
このようにして生成した成果物を利用してさらに、地表面形状を観察することが可能である。地表面形状観察結果は、DTM(数値地形モデル:Digital Terrain Model)生成の最終工程として、あるいは地表以外からの余分な反射パルス(P)を除くための最終的なフィルタリング処理の前処理としても利用される。
【0017】
地表面形状の観察に際し、地物グループ3には、地表面からの反射パルス(P)を含む可能性があるか否かにより分類される。例えば、地物グループ3が「植生」「裸地」、およびこれに加え、「人工地物部」「水部」というように統合された場合、人工地物部、水部内には地表面からの反射パルス(P)は存在しないと推定できるために、これらに属するパルス群は狭域属性2に「土」等が付与されていても削除し、「植生」等の残余の地物グループ3内のパルス群を最終フィルタリング対象として抽出する。
【0018】
この状態で、地表面モデル生成に明らかに無関係な相当数のパルス群をふるいにかけることができるために、有効なフィルタリング効果が期待できるが、さらに、上記抽出したパルス群から低標高データのみを抽出すると、例えば、植生域内の樹木の頂部から反射した反射パルス(P)を除くことができるために、より高いフィルタリング効果が期待でき、結果、正確、かつ効率的な地表面形状の取得が可能になる。
【0019】
低標高データには、単一波長光掃引の場合の評価単位の標高値の最も低いパルス、あるいは反射次数の最も高いパルスを採用することができ、波長多重レーザ掃引の場合の「土」等の狭域属性2が付与された反射パルス(P)、あるいはこれに加えて必要に応じ、ミクセル等の影響で狭域属性2が付与されなかった反射パルス(P)を採用することができる。
【0020】
また、地表面形状の観察のみを目的とする地表面観察方法としては、
航空レーザ測量により取得した反射パルス点群から地形抽出に必要な反射パルス(P)を地表面抽出要素として絞り込み、地表面抽出要素から地表面形状を観察する地表面観察方法であって、
飛行体1から地上への多波長のレーザ掃引によって地上から反射した異なる波長成分を有する適数の反射パルス(P)を判定単位として、各判定単位における波長-反射強度分布を基準に判定単位群を少なくとも地表面構成要素、植生構成要素を含んで適数に分類した後、
判定単位を統合して地表面属性を主とする地表面域、および植生属性を主とする植生域内のパルスデータを地表面抽出要素として抽出するように構成することも可能であり、この場合、掃引レーザとして波長多重レーザ光を使用することができる。
【0021】
さらに、波長多重レーザ光を利用した地表面観察は、
土、岩等の地表面構成要素を植生、人工地物等の非地表面構成要素から波長-反射強度分布により分別可能な波長成分を多重化した波長多重レーザ光により飛行体1から地表を掃引し、
波長-反射強度分布により地表面構成要素として抽出された反射パルス(P)の位置情報から地表面形状を求める地表面観察方法によっても達成できる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、レーザによる計測のみで土地表面の状態、あるいは土地表面形状を判断することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】レーザ計測を示す説明図で、(a)は飛行体1からのレーザ掃引を示す図、(b)は反射パルスを示す図である。
【図2】波長-反射強度分布を示す図で、(a)は材料による波長に対する反射強度の違いを示す図、(b)は植物の波長-反射強度分布を示す図、(c)は土の波長-反射強度分布を示す図、(d)は水の波長-反射強度分布を示す図である。
【図3】本発明の手順を示す図である。
【図4】本発明の実施例を示す図で、(a)は地物グループ3に分類した状態を示す図、(b)は地物グループ3によりフィルタリングした状態を示す図、(c)は地表面要素を抽出した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
まず、図1により本発明に使用するレーザデータの取得を説明する。図1(a)において1は予め計画された飛行コース(C)に沿って飛行する航空機、ヘリコプター等の飛行体を示す。飛行体1には、レーザ測距装置4、および機体位置、撮影姿勢を計測するためのGPS、IMU(慣性計測装置:Inertial Measurement Unit)等の関連機器(図示せず)が搭載される。
【0025】
レーザ測距装置4はレーザ発振装置4aと、スキャンミラー4bとを有し、レーザ発振装置4aから出力されたレーザ光は、スキャンミラー4bにより飛行方向に対して直角に振られて地上に向けて照射される。
【0026】
レーザ発振装置4aは、単一パルス中に複数の異なった波長成分を多重化した波長多重レーザパルスを出力するいわゆるマルチレーザ、あるいはハイパーレーザ装置であり、この実施の形態においては、単一パルス内に青色域(B)、緑色域(G)、赤色域(R)、近赤外域(IR)の4種の波長成分が多重化される。
【0027】
飛行体1から発射されたレーザパルスのビーム径は地上に向かうにつれて拡大するために、反射対象の密集程度によってはビームの通過経路に反射対象が存在して当該対象からの反射パルス(P)が発生した後も、レーザパルスはビーム経路が遮られていない隙間部分からさらに直進して他の対象からの反射パルス(P)を発生させることができる。
【0028】
図1(b)はこの状態を説明したもので、飛行体1から照射されたレーザパルスは、まず、樹木の「葉」部分で反射して最初の反射パルス(P1)(ファーストパルス)となり、次いで、「幹」部分で反射(P2)(中間パルス:セカンドパルス)し、最後に地表面からの反射パルス(PL)(ラストパルス)を発生させる。レーザ測距装置は、これらの複数の反射パルス(P)を捕捉して各反射パルス(P)の反射点を特定することができる。
【0029】
以上のようにして地上から受信した各反射パルス(P)(評価単位)には、位置関連データに加え、波長-反射強度分布データとが付与される。位置関連データは、照射から反射パルス(P)受信までの所要時間データ、あるいはGPS/IMUデータにより示されるレーザ照射時の飛行体1の位置、傾き情報、スキャンミラー4bの角度をもとに割り出された高さ情報を含む位置情報により構成される。波長-反射強度分布データは、反射パルス(P)を適宜の分光手段により分光して得られ、図2に示すように、反射パルス(P)に含まれる4種類の波長毎の反射強度により構成される。
【0030】
土地被覆の推定と、反射パルス(P)のフィリタリングは、以上のようにして得られた反射パルスデータ群を使用して行われ、図3に示すように、まず、各反射パルス(P)データに対して、
Pn(Xn,Yn,Zn)
ただし、nはデータ番号、Xは緯度、Yは経度、Zは高さの要素
からなる位置データと、
Pn(Bn,Gn,Rn,IRn)
ただし、Bは青色域の反射強度、Gは緑色域の反射強度、Rは赤色域の反射強度、IRは近赤外域の反射強度
とからなる分光分布データとから構成される反射パルス(P)データ構造を付与する(ステップS1)。
【0031】
次いで、上記反射パルスデータ群のうち、分光分布データを分類する(ステップS2)。分類には周知の種々の方法を使用することができるが、例えば、教師付き分類の場合、まず、分類クラスを設定した後、当該分類クラスに属することが予め分かっている分光分布データを教師データとして抽出し、次いで、教師データと取得した反射パルスデータの分光分布データとの統計的な類似の程度を基準に分類して処理が終了する。
【0032】
本例において、分類クラスは、「葉」、「幹」、「土」、「岩」、「水」、「コンクリート等人工地物構造体」(表示せず)等が設定され、教師データとの比較には、多次元レベルスライス法、最尤法等が利用できる。
【0033】
図2(a)に示すように、RGB、およびIR域の波長の反射強度は反射対象によって異なることが知られており、例えば、植物はIR域の波長を強く反射し、土は、波長が長くなるにつれて反射強度が弱まり、水はIRの光をレーザ測距装置4に返さない(全反射)。したがって、RGB、およびIR域の波長に対し、植物が密集する領域における大域的反射強度は図2(b)に、土は図2(c)に、水は図2(d)に各々示すような分布で与え、教師データは、これらをもとにして、あるいはこれらを「葉」、「幹」等まで細分化した際の分布を実験的に求めたものを使用することができる。
【0034】
分類により各反射点には「葉」、「幹」等の分類項目(狭域属性2)が付与され、さらに、分類操作中に教師データと有意な類似性が認められなかった反射パルス(P)には、「未分離」属性が付与される。
【0035】
次いで、「未分離」以外の狭域属性2が付与された反射パルス(P)を統合して地物グループ3属性を付与する(ステップS3)。反射パルス(P)の統合は、例えば、反射パルス(P)群により構成される3次元空間に設定された単位立方体、あるいは3次元に広がる反射パルス(P)群を2次元空間に投射した単位メッシュに狭域属性2の分布をもとに別途設定した地物グループ3の属性を付与した後、地物グループ3属性の一致、および位置の隣接、近接を条件に同一グループ属性を統合することにより実現できる。
【0036】
本例において地物グループ3は、図3に示すように、「葉」、「幹」、「土」を要素とする「樹木地」、「葉」、「土」を要素とする「草地」、「土」を要素とする「裸地」、「岩」を要素とする「岩場」、「水」を要素とする「水部」、「コンクリート等人工地物構造体」を要素とする「人工地物部」(表示せず)等に区分される。図4(a)に地物グループ3属性を領域に付与した状態を示す。
【0037】
なお、以上において地物グループ3への統合を、適当な広さの領域内における狭域属性2の分布状態に基づいて行う場合を示したが、この他に、例えば、まず狭域属性2の集合状態からその上位概念、すなわち、「葉」、「幹」の集合から「樹木」グループを定義し、この後、「樹木」グループの集合から「樹木地」を導き出すように構成することもできる。
【0038】
以上のようにして得られた各地物グループ3は、色分けしてディスプレイ等に3次元表示、または2次元空間に投射して表示することが可能であり、土地被覆の状態を正確に確認することができる。
【0039】
さらに、この土地被覆情報を利用して地表面データを抽出する際には、まず、以上の地物グループ3のうち、地表面データを含んでいる可能性のあるグループ属性のものを選択する(ステップS4)。図3に示すように選択グループには、明らかに地表面を構成する「裸地」、「岩場」からなる地表面域に加えて、統合時において、「葉」、「幹」等の隙間を通り抜けて地表面に達したパルスによる反射パルス(P)が高次パルスに含まれる可能性のある「樹木地」、「草地」の植生域も含まれる。これに対し、「水部」、あるいは「人工地物部」等からの反射パルス(P)からは地表面形状を抽出することができないために、これらは除外される。「水部」等が除外されたフィルタリング結果を図4(b)に示す。
【0040】
以上のようにして地物グループ3によって反射パルス群のフィルタリングを行って選択グループ内の反射パルス(P)群を地表面抽出要素として抽出した後(ステップS5)、これら抽出要素から地表面からの反射パルス(P)を抽出する(ステップS6)。
【0041】
地表面からの反射パルス(P)の抽出は、地表面抽出要素として抽出された反射パルス(P)から、狭域属性2が「土」、「岩」であるものを抽出することにより行われ、さらに2次元空間での位置の隣接、近接に加え、Z値(高さ情報)の近隣パルスとの差分が小さな未分類として分類された反射パルス(P)を含めることができる。
【0042】
図4(c)に以上の操作により抽出された反射パルス(P)の分布を示す。X-Y平面上に表示される各反射パルス(P)はZ値を有しているために、この後、例えばX-Y平面にメッシュを設定して代表位置を付与し、TIN表示等をすることによりDTMを生成することができる。
【0043】
なお、以上においては、波長多重レーザパルスによるレーザ点群を使用する場合を示したが、単一波長光掃引の場合には、ステップS1における反射パルデータ構造は、各反射パルス(P)ごとの位置データと、評価単位ごとの分光分布データが定義され、以後、評価単位に対して各ステップが実行された後、ステップS6において、各反射パルス(P)のZ値を基準に地表面要素が抽出される。
また、「樹木地」の高さ情報を得ることができるので、森林の状況を把握することができ、例えばカーボンオフセット等の排出量取引に利用することができる。
【符号の説明】
【0044】
1 飛行体
2 狭域属性
3 地物グループ
P 反射パルス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飛行体から地上への多波長のレーザ掃引によって地上から反射した異なる波長成分を有する適数の反射パルスを判定単位として、各判定単位における波長-反射強度分布を基準に判定単位群を適数に分類し、
各判定単位に物性に関連付けられた狭域属性を付与して土地被覆状態を観察する地表面観察方法。
【請求項2】
飛行体から地上に向けて照射された波長多重レーザパルス群の地上からの各反射パルスを判定単位として、各判定単位における分光分布を基準に判定単位群を適数に分類し、
各判定単位に物性に関連付けられた狭域属性を付与して土地被覆状態を観察する地表面観察方法。
【請求項3】
前記判定単位の適数を、狭域属性の集合状態を基準に予め定められた地物グループに統合して土地被覆状態を観察する請求項1または2記載の地表面観察方法。
【請求項4】
請求項3記載の地物グループのうち、地表面からの反射パルスを含む可能性のある地物グループ内の低標高データを地形抽出要素として抽出し、
該地形抽出要素から地表面形状を観察する地表面観察方法。
【請求項5】
航空レーザ測量により取得した反射パルス点群から地形抽出に必要な反射パルスを地表面抽出要素として絞り込み、地表面抽出要素から地表面形状を観察する地表面観察方法であって、
飛行体から地上への多波長のレーザ掃引によって地上から反射した異なる波長成分を有する適数の反射パルスを判定単位として、各判定単位における波長-反射強度分布を基準に判定単位群を少なくとも地表面構成要素、植生構成要素を含んで適数に分類した後、
判定単位を統合した地表面属性を主とする地表面域、および植生属性を主とする植生域内のパルスデータを地表面抽出要素として抽出する地表面観察方法。
【請求項6】
前記飛行体からの掃引レーザが、波長多重レーザ光により行われるとともに、分類属性には、土、岩等の地表面構成要素を含み、
かつ、前記地表面域、および植生域からの地表面抽出要素の抽出が、地表面構成要素と、分類付与時に未分離となったパルスデータを対象に行われる請求項5記載の地表面観察方法。
【請求項7】
土、岩等の地表面構成要素を植生、人工地物等の非地表面構成要素から波長-反射強度分布により分別可能な波長成分を多重化した波長多重レーザ光により飛行体から地表を掃引し、
波長-反射強度分布により地表面構成要素として抽出された反射パルスの位置情報から地表面形状を求める地表面観察方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−175387(P2011−175387A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−37977(P2010−37977)
【出願日】平成22年2月23日(2010.2.23)
【出願人】(000135771)株式会社パスコ (102)
【Fターム(参考)】