説明

基地局装置、周波数割当て方法、移動通信システム、及び通信装置

【課題】端末の送受信周波数帯がシステム周波数帯より狭い場合、セル中心よりセル端に移動したときの送受信周波数帯の変更の頻発によるスループットの劣化を改善する。
【解決手段】端末装置と無線通信を行う基地局装置において、隣接基地局装置との間で互いに異なる周波数が使用される第1の周波数群と、前記第1の周波数群に含まれる周波数とは異なる周波数を含む第2の周波数群と、前記第1または第2の周波数群に含まれる周波数の少なくとも一部が重複した周波数を含む第3の周波数群とを設定する設定部と、前記第1から第3の周波数群のいずれかに含まれる周波数を前記端末に割り当てる割り当て部と、前記割り当てられた周波数を前記端末装置に送信する送信部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局装置、周波数割当て方法、移動通信システム、及び通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、次世代無線通信規格としてLTE(Long Term Evolution、又はEvaluated UTRA and UTRAN)システムが検討されている(例えば、以下の非特許文献1)。LTEシステムはW−CDMAシステムとの共存を前提としているため、そのシステム帯域幅は20MHzとなっている。従って、端末はこのシステム帯域幅を受信できるようになっていなければならない。
【0003】
一方、3GPPにおいて今後議論することが決まったものとして、LTE−Advancedシステムがある。LTE−Advancedシステムでは、システム帯域幅を拡張(例えば、100MHz)することが検討されている。
【0004】
しかし、拡張された帯域を受信できるようにするため、端末は例えば100MHz以上の帯域幅で利得が均一な増幅器やアンテナ等が必要であり、現状では実現困難である。
【0005】
一方、移動通信システムにおいて、隣接基地局や他の端末からの干渉を抑圧するものとしてFFR(Fractional Frequency Reuse)がある(例えば、以下の非特許文献2)。
【0006】
FFRは、例えば、システム帯域をセル中心で使用する周波数グループfg1とセル端で使用する周波数グループfg2の2つのグループに分け、周波数グループfg2は隣接セル間で使用周波数が衝突しないように周波数を使い分けるようにしている(図23、図24参照)。
【0007】
さらに、移動通信システムにおいて、ヒステリシスと呼ばれる技術もある(例えば、以下の非特許文献3)。ヒステリシスとは、ハンドオーバの際に、端末が他の基地局のセル範囲に移動しても、移動前の周波数を一定期間継続して使用するようにしたものである(図25参照)。
【非特許文献1】3GPP TS 36.211 V8.0.0 (2007-09)
【非特許文献2】Mobile WiMAX-Part I: A Technical Overview and Performance Evaluation (August, 2006) WiMAX FORUM
【非特許文献3】3GPP TS 25.331 V5.21.0(2007-12)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここで、端末の送受信帯域幅がシステム帯域幅よりも狭い場合、例えば、セル端の周波数グループfg2のみ又はセル中心の周波数グループfg1のみしか通信できない場合、端末がセル中心からセル端(又はセル端からセル中心)へ移動すると、送受信帯域幅の変更が生じる(図26,図27参照)。端末は、送受信帯域を切り換える(以下、「チャネル切り換え」)場合、チャネル切り換えのための処理(ローカル発信器の周波数設定の変更や基地局との同期のための処理等)を行わなければならない。端末は、その処理の時間分だけ受信データ量が少なくなりスループットが劣化する。図27に示すように、端末がセル端とセル中心との間を行き来する場合、とくにチャネル切り換えが頻発しスループットは劣化する。
【0009】
一方、チャネル切り換えの頻発を防止するためにヒステリシスを用いると、例えば端末はセル中心で使用した周波数をセル端でも使用することになる。セル中心の周波数は隣接セルと干渉が生じないことが前提で使用するものである。よって、端末がかかる周波数をセル端で使用すると隣接セルへの干渉が生じ、FFRの効果が劣化する。
【0010】
そこで、目的の一つはスループットを改善した基地局装置、周波数割当て方法、移動通信システム、及び通信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一態様によれば、端末装置と無線通信を行う基地局装置において、隣接基地局装置との間で互いに異なる周波数が使用される第1の周波数群と、前記第1の周波数群に含まれる周波数とは異なる周波数を含む第2の周波数群と、前記第1または第2の周波数群に含まれる周波数の少なくとも一部が重複した周波数を含む第3の周波数群とを設定する設定部と、前記第1から第3の周波数群のいずれかに含まれる周波数を前記端末に割り当てる割り当て部と、前記割り当てられた周波数を前記端末装置に送信する送信部とを備える。
【0012】
また、他の態様によれば、端末装置と無線通信を行う基地局装置における周波数割り当て方法であって、隣接基地局装置との間で互いに異なる周波数が使用される第1の周波数群と、前記第1の周波数群に含まれる周波数とは異なる周波数を含む第2の周波数群と、前記第1または第2の周波数群に含まれる周波数の少なくとも一部が重複した周波数を含む第3の周波数群とを設定し、前記第1から第3の周波数群のいずれかに含まれる周波数を前記端末に割り当て、前記割り当てられた周波数を前記端末装置に送信する。
【0013】
さらに、他の態様によれば、端末装置と基地局装置とを備える移動通信システムにおいて、前記基地局装置は、隣接基地局装置との間で互いに異なる周波数が使用される第1の周波数群と、前記第1の周波数群に含まれる周波数とは異なる周波数を含む第2の周波数群と、前記第1または第2の周波数群に含まれる周波数の少なくとも一部が重複した周波数を含む第3の周波数群とを設定する設定部と、前記第1から第3の周波数群のいずれかに含まれる周波数を前記端末に割り当てる割り当て部と、前記割り当てられた周波数を前記端末に送信する送信部とを備え、前記端末装置は、前記割り当てられた周波数を受信する受信部を備え、前記端末装置は、前記割り当てられた周波数で前記基地局装置からのデータを受信し、または前記基地局装置へデータを送信する。
【0014】
さらに、他の態様によれば、通信装置において、隣接基地局装置間で互いに異なる周波数が使用される第1の周波数群と、前記第1の周波数群に含まれる周波数とは異なる周波数を含む第2の周波数群と、前記第1または第2の周波数群に含まれる周波数の少なくとも一部が重複した周波数を含む第3の周波数群とを設定する設定部と、前記第1から第3の周波数群のいずれかに含まれる周波数を端末装置に割り当てる割り当て部と、前記端末装置を収容する基地局装置に前記割り当てられた周波数を送信する送信部とを備える。
【発明の効果】
【0015】
スループットを改善した基地局装置、周波数割当て方法、移動通信システム、及び通信装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【0017】
(第1の実施例)
まず、第1の実施例について説明する。図1は通信装置である基地局装置(以下、「基地局」)10の構成例を示す図である。
【0018】
基地局10は、受信無線部11と、復調・復号部12と、回線品質抽出部13と、閾値記憶部14と、セル端/セル中心/セル中間選択制御部(以下、「選択制御部」)15と、使用周波数制御部16と、制御信号作成部17と、符号化・変調部18と、送信無線部19、及びアンテナ20を備える。
【0019】
受信無線部11は、アンテナ20で受信した受信信号をダウンコンバートして出力する。
【0020】
復調・復号部12は、受信無線部11からの受信信号を復調及び復号し、復号された信号を回線品質抽出部13に出力する。
【0021】
回線品質抽出部13は、復号された信号から、端末で測定された無線回線品質情報を抽出し、選択制御部15に出力する。
【0022】
選択制御部15は、無線回線品質情報に基づいて、端末がセル端に位置するか、セル中間に位置するのか、或いはセル中心に位置するのかを判定する。図4は各領域の例を示す。同図に示すように、セル端はサービス領域が隣接基地局と重複する領域であり、セル中心は重複しない領域である。セル中間はセル端とセル中心の各領域に対して中間の領域である。
【0023】
選択は例えば以下のようにして行う。選択制御部15は、端末で測定され無線回線品質情報(ここでは受信電界強度E)に対して、セル端とセル中間を識別する受信電界強度閾値E2th1と、セル中間とセル中心とを識別する受信電界強度閾値E2th2とを比較する。すなわち、選択制御部15は、E≧E2th2のとき端末はセル中心、E2th2>E>E2th1のときセル中間、E2th1≧Eのときセル端、と判定する。選択制御部15は選択した情報を使用周波数制御部16と制御信号作成部17に出力する。
【0024】
なお、これらの閾値E2th1、E2th2は閾値記憶部14に記憶される。また、無線回線品質情報はSIR(Signal to Interference Ratio)やCIR(Carrier to Interference Ratio)等でもよい。
【0025】
使用周波数制御部16は、選択結果に基づいて、使用周波数グループを選択し、その中から使用する周波数(またはサブキャリア)を選択する(端末50の受信周波数を割り当てる)。
【0026】
図4に示すように、使用周波数グループはセル端の使用周波数グループfg2と、セル中心の使用周波数グループfg1と、さらにセル中間の使用周波数グループfg3を含む。
【0027】
セル端の使用周波数グループfg2は、他の基地局と使用周波数の衝突が起らないように協調して決定する周波数を含む周波数グループである。そのため、基地局10は他の基地局と通信してセル端の使用周波数グループfg2の中から使用周波数を選択する。あるいは、上位装置で集中管理された使用周波数の情報を上位装置から受け取るようにしてもよい。
【0028】
一方、セル中心の使用周波数グループFg1は、他の基地局と協調することなく使用できる周波数を含む周波数グループである。
【0029】
また、セル中間の使用周波数グループfg3は、セル端又はセル中心の周波数グループfg2,fg1の少なくとも一部の周波数が共通(重複)して使用される周波数を含む周波数グループである。
【0030】
なお、これらの周波数グループfg1〜fg3は、サブキャリアとしてもよいし、複数のサブキャリアをまとめたリソースブロックとしてもよい。
【0031】
図1に戻り、制御信号作成部17は、選択制御部15からの選択結果と、使用周波数制御部16からの使用周波数の情報とを含む制御信号を生成する。制御信号作成部17は、制御信号としてパイロット信号も生成する。
【0032】
符号化・変調部18は、送信データと制御信号とを符号化し変調して出力する。
【0033】
送信無線部19は変調等されたこれらの信号をアップコンバートしアンテナ20に出力する。アンテナ20からは送信データと制御信号とが端末に送信される。なお、使用周波数情報を含む制御信号は、データ伝送に先立って端末に通知されてもよいし、データ伝送と同時に通知されてもよい。
【0034】
図2は端末50の構成例を示す図である。端末50は、受信無線部51と、復調・復号部52と、制御信号検出部53と、受信制御部54と、無線回線品質測定部55と、無線回線品質情報作成部56と、符号化・変調部57と、送信無線部58、及びアンテナ59を備える。
【0035】
無線受信部51は、アンテナ59で受信した受信信号をダウンコンバートし、復調・復号部52に出力する。
【0036】
復調・復号部52はダウンコンバートされた受信信号を復調及び復号する。
【0037】
制御信号検出部53は、復号等された信号から制御信号を検出し、制御信号に含まれる使用周波数を受信制御部54に出力する。
【0038】
受信制御部54は、受信無線部51と復調・復号部52とを制御する。すなわち、受信制御部54は、使用周波数で受信無線部51が基地局10からのデータを受信し、使用周波数で復調・復号部52において復調等が行われるように制御する。
【0039】
無線回線品質測定部55は、制御信号(パイロット信号)を検出し、その信号に基づいて下り方向の無線回線品質を測定する。
【0040】
無線回線品質情報作成部56は、無線回線品質の測定結果(または無線回線品質を無線回線品質指標に変換した結果)を無線回線品質情報として符号化・変調部57に出力する。
【0041】
符号化・変調部57は、送信データと無線回線品質情報とを符号化及び変調し、送信無線部58に出力する。
【0042】
送信無線部58は変調等された信号をアップコンバートしアンテナ59に出力する。アンテナ59からは、無線回線品質情報や送信データが基地局10に送信される。
【0043】
尚、基地局10と端末50により移動通信システムが構成される。
【0044】
次に動作を説明する。図3は基地局10の処理の例を示すフローチャートである。本処理は、例えばFFRの実行開始とともに開始され、FFRの実行終了まで継続して行われる。
【0045】
基地局10は処理を開始すると(S10)、基地局10の使用周波数制御部16はセル端及びセル中心の各周波数グループfg2,fg1を決定する(S11)。例えば、使用周波数制御部16はどの周波数からどの周波数までセル端の周波数グループfg2に含まれるかを決定する。このとき使用周波数制御部16は、セル端の周波数グループfg2に含まれる周波数が他の基地局と衝突しないように協調して決定する。
【0046】
次いで、基地局10は端末50から無線回線品質情報を受信する(S12)。無線回線品質情報はアンテナ20で受信され、選択制御部15に出力される。
【0047】
次いで、選択制御部15はセル端及びセル中心の領域を算出する(S13)。セル端の領域やセル中心の領域は固定でもよいし、セル環境により変動させてもよい。
【0048】
次いで、選択制御部15は端末50の分布を算出する(S14)。すなわち、選択制御部15は無線回線品質情報に基づいて、端末50がセル端の領域に位置するのかセル中心の領域に位置するのかを判定する。判定例は上述したとおりである。なお、上述の判定例で各閾値E2th1,E2th2は固定値ではなく、各領域の変動に伴い変動させてもよい。
【0049】
次いで、選択制御部15はセル端とセル中心に位置する端末数の比Redge/centerが閾値Redge/center_thが以上か否かを判定する(S15)。セル端とセル中心の境界付近に多くの端末が位置するか否かを判断している。これは、境界付近に端末が存在しない場合に端末50に対してセル中間用の使用周波数を割り当てないよいにすることで周波数リソースを有効活用するためである。
【0050】
端末数の比Redge/centerが閾値Redge/center_th以下のとき(S15でNo)、処理は再びS13に移行する。
【0051】
一方、端末数の比Redge/centerが閾値Redge/center_thより多いとき(S15でYes)、選択制御部15はセル中間用の周波数グループを設定する(S16)。選択制御部15は、どの周波数からどの周波数までがセル中間用の周波数グループfg3かを決定する。
【0052】
次いで、選択制御部15はセル端とセル中間とセル中心の各領域を算出する(S17)。選択制御部15は、どの領域がセル端で、どの領域がセル中間か等を算出する。
【0053】
次いで、選択制御部15は算出した領域の情報を、制御信号作成部17等を介して端末50に通知する(S18)。
【0054】
次いで、選択制御部15は無線回線品質情報(S12)に基づいて端末50がどの領域(セル端、セル中心、またはセル中間)に位置するかを判定し、使用周波数制御部16はその領域に属する周波数グループfg1〜fg3を選択し、選択したグループの中から使用周波数(サブキャリア)を決定する(S19)。そして、制御信号作成部17は制御信号を作成して端末50に通知する。なお、S18とS19における通知は制御信号として同時に通知してもよいし別々に通知してもよい。
【0055】
そして、基地局10は一連の処理を終了する(S20)。
【0056】
その後、端末50は使用周波数を基地局10からの受信周波数として使用し下りデータ伝送を実施する。
【0057】
図5は使用周波数切り換え例、図6は使用周波数(サブキャリア)の構成例を夫々示す図である。例えば、端末50は、その受信帯域幅からセル端又はセル中心用の周波数グループのどちらか一方の幅しか受信できない場合、セル端とセル中心の領域を行き来していると、受信帯域幅の切り換え、すなわちチャネル切り換えを行わなければならない。本実施例では、図5に示すように、端末50はセル端とセル中心の領域を行き来しても、セル中間用の周波数グループfg3の周波数帯域を使用しているためチャネル切り換えが発生しない。よって、端末50ではチャネル切り換えのための処理を行う必要がなく、スループットを向上させることができる。なお、端末50がセル端の領域からセル中間の領域に移動した場合、1回のチャネル切り換えが発生するものの、その後セル中間の領域で移動する場合、チャネル切り換えは発生しない。
【0058】
上述した例では、回線品質情報を用いて端末50がどの領域に位置するかを判定した(S19)。回線品質情報に代えて端末50の位置情報によりどの領域に位置するかを判定してもよい。端末50が自身の位置情報を測定し基地局10にその情報を送信し、基地局10の選択制御部15は位置情報から領域を判定して使用周波数を決定すればよい。
【0059】
図7は他の処理例を示すフローチャートである。基地局10が処理を開始すると(S21)、選択制御部15は、セル端、セル中心、及びセル中間における各周波数グループfg1〜fg3に属する周波数を決定する(S22)。
【0060】
次いで、選択制御部15は、セル端、セル中間、及びセル中心の各領域の位置を算出し(S16)、端末50で測定した無線回線品質情報を受信する(S17)。
【0061】
次いで、選択制御部15は無線回線品質情報に基づいて端末50の位置する領域を判定し、使用周波数制御部16は使用周波数グループfg1〜fg3の中から使用周波数を決定し、判定した領域と使用周波数とを端末50に通知する(S18,S19)。そして、基地局10は一連の処理を終了する(S23)。本処理は予めセル中間の周波数グループfg3を使用するものとして処理が行われる例である。
【0062】
(第2の実施例)
次に第2の実施例を説明する。第2の実施例は基地局10から端末50への送信電力制御の例である。図8は基地局10の構成例、図9〜図13は各周波数における送信電力例をそれぞれ示す図である。
【0063】
基地局10は、図8に示すように、更に送信電力制御部21を備える。送信電力制御部21は使用周波数制御部16で決定した(割り当てた)使用周波数に対して、送信電力を決定し、決定した送信電力で送信無線部19からデータ伝送を行い得るように制御する。
【0064】
図9は送信電力制御部21で制御する送信電力の例を示す図である。基地局10はセル端の端末50に対して一定の伝送特性を実現する必要がある。一方、基地局10はセル中心に位置する端末50に対して他セルに対して干渉とならないように抑えられた電力でデータを伝送する必要がある。セル端の端末50に対する最大送信電力をPedgeとし、セル中心の端末50に対する最大送信電力をPcenterとすると、
edge>Pcenter ・・・(1)
を満たすように送信電力制御部21は送信電力を決定する。送信電力制御部21は、セル端の周波数グループfg2に属しかつセル中間の周波数グループfg3に属する周波数に対して、セル端の端末50の最大送信電力Pedgeとし、セル中心かつセル中間の周波数グループfg1,fg3に属する周波数に対して、セル中心の最大送信電力Pcenterとする。最大送信電力の設定値は従来通りであるため簡易に最大送信電力を設定できる。
【0065】
図10は他の送信電力例を示す図である。セル中間の周波数グループfg3は、セル端及びセル中間の各周波数グループfg2,fg3に属さずセル中間のグループfg2のみに属する周波数(サブキャリア)を含む。この場合、セル中間のグループfg3のみに属する周波数の最大送信電力Pmiddleとすると、
edge>Pmiddle>Pcenter ・・・(2)
を満たすように送信電力制御部21は送信電力を決定する。
【0066】
図11は他の送信電力例を示す図である。同図は、セル中間用の周波数グループfg3に属する全ての周波数(サブキャリア)に対して最大送信電力Pmiddleで送信する例である。各最大送信電力に対して上述の式(2)の関係が成立する。
【0067】
セル端とセル中心との境界付近の端末50に対して、セル中心の周波数を用いた場合の伝送特性劣化を防止するとともに、セル端の周波数を用いた場合の送信電力増加を防止し他セルへの干渉を防止できる。
【0068】
図12も他の送信電力例を示す図である。同図は、セル中間の周波数グループfg3に対してセル中心用の最大送信電力Pcenterを利用した例である。図13も送信電力例を示す図である。セル端の周波数グループfg2とセル中間の周波数グループfg3に属する周波数に対して(或いは、セル中間の周波数グループfg3に属し、セル中心の周波数グループfg1に属さない周波数に対して)、セル中間用の最大送信電力Pmiddleを利用する。
【0069】
このように各周波数(サブキャリア)に対する最大送信電力は種々のバリエーションがある。
【0070】
(第3の実施例)
次に第3の実施例を説明する。第1の実施例はFFRの実行開始により処理が開示されるものとして説明した。第3の実施例は、FFRが実行されていない場合の処理の例である。基地局10と端末50の各構成例はそれぞれ図1と図2である。図14は処理の例を示すフローチャートである。
【0071】
基地局10は本処理を開始すると(S30)、選択制御部15は端末分布を算出する(S31)。端末の分布は、例えば各端末から受信した回線品質情報(または位置情報)から各端末がセル端またはセル中心に位置するかを一定時間、選択制御部15内で保持して、各領域に位置する端末数を算出することで判断できる。
【0072】
次いで、選択制御部15はセル端に位置する端末とセル中心に位置する端末数の比Redge/centerを算出する(S32)。
【0073】
次いで、選択制御部15は端末数の比Redge/centerが閾値Redge/center_thより大きいか否かを判定し(S33)、閾値Redge/center_th以下のとき(S33でNo)、再びS31に処理は移行する。
【0074】
一方、端末数の比Redge/centerが閾値Redge/center_thより大きいとき(S33でYes)、選択制御部15はFFRを実行する(S34)。
【0075】
そして、選択制御部15は、端末50からの回線品質情報等に基づいて端末50がセル端とセル中心の境界付近に位置しているか否かの判定を各端末50に対して繰り返すことで、境界付近の端末数Nboundを算出する(S35)。端末50が境界付近に位置しているかの判定は第1の実施例で説明した通りである。
【0076】
次いで、選択制御部15は境界付近の端末数Nboundが閾値Nthより多いとき(S36でYes)、第1の実施例と同様に、セル中間を設定し(S37)、使用周波数制御部16は使用周波数を決定して、端末50が位置する領域と使用周波数を端末50に通知する(S38〜S39)。一方、端末数Nboundが閾値Nth以下のとき処理は再びS35に移行する。そして、基地局10は一連の処理を終了する(S40)。
【0077】
このように本実施例はFFRが実行されない場合でも処理を開始でき、基地局10はセル端とセル中心の各領域に一定数の端末が位置するとFFRを実行し、その後第1の実施例と同様にセル中間を設定し使用周波数等を端末に通知する。
【0078】
(第4の実施例)
次に第4の実施例を説明する。第4の実施例は、基地局10がFFRを実行している場合に、端末50がチャネル切り換え(端末50の送受信可能な周波数帯域を別の周波数帯域に切り換えること)を頻繁に行った場合の例である。基地局10と端末50の各構成例は、それぞれ図1と図2に示す。図15は処理の例を示すフローチャートである。
【0079】
基地局10は処理を開始すると(S50)、選択制御部15はチャネル切り換え回数Mと端末50の位置情報PO、及び時刻t1の各パラメータを初期化(M=0,PO=0,t1=1)する(S51)。
【0080】
次いで、選択制御部15は端末50からの無線品質情報(又は端末位置情報)に基づいて時刻t1における端末50の位置POt1を算出(又は端末位置情報を受信)し、時刻t1において端末50がどの領域Rt1(セル端、セル中心、又はセル中間)に位置するかを算出する(S52)。位置の算出は第1の実施例で説明した通りである。
【0081】
そして、選択制御部15は、時刻t1−1の領域Rt1−1と、時刻t1の領域Rt1とを比較し、端末50がセル端からセル中心(又はセル中心からセル端)へ移動したか否かを判断する(S53)。領域の変更がないと(S53で「なし」)、処理は再びS52に移行する。
【0082】
一方、領域の変更があると(S53で「あり」)、端末50はチャネル切り換えを実行し(S54)、選択制御部15はチャネル切り換えの回数を「1」加算する(S55)。
【0083】
そして、選択制御部15はチャネル切り換えの回数Mが閾値Mthを超えると(S56でYes)、端末50においてチャネル切り換えが頻発したと判断して第1の実施例と同様にセル中間を設定する(S57)。セル中間の設定は、第1の実施例のS16からS19までの処理を含む。
【0084】
一方、回数Mが閾値Mth以下のとき(S56でNo)、処理は再びS52に移行する。
【0085】
セル中間設定後、選択制御部15はチャネル切り換え回数Mを「0」にし、一連の処理を終了する(S58〜S59)。
【0086】
このように本実施例は、チャネル切り換えが頻発した場合にセル中間を設定するようにし、その後、端末50がセル中間の領域を移動してもチャネル切り換えは発生しないため、第1の実施例と同様にスループットを改善できる。
【0087】
チャネル切り換えの頻発は、例えば、最初のチャネル切り換え時にタイマCをスタートさせ、切り換え回数Mが閾値Mthを超え、かつ、タイマCが満了していない場合(又はタイマ閾値を超えていない場合)、頻発していると判断してもよい。
【0088】
また、第1の実施例と同様に、本実施例においても端末50がセル中間等の領域に位置するかの閾値を変化させるようにしてもよい。セル環境に応じた各領域を算出できる。
【0089】
(第5の実施例)
次に第5の実施例を説明する。第5の実施例はセル中間の設定を終了させる例である。基地局10と端末50の各構成例はそれぞれ図1と図2に示す。図16と図17は本実施例における処理の例を示すフローチャートである。
【0090】
図16に示すように、基地局10の選択制御部15は、セル中間の領域に位置する端末数Nresetを算出し(S61)、端末数Nresetが閾値Nreset_thより少ないとき(S62でYes)、セル中間の設定を解除する(S63)。閾値Nreset_th以上のときセル中間の設定は解除されない(S62でNo)。
【0091】
以後、基地局10は例えばセル中間の設定を解除したことを端末50の通知し、セル端またセル中心に位置するかを通知し、さらに使用周波数(サブキャリア)を通知する。そして、基地局10はセル端とセル中心とでFFRを実行する。
【0092】
セル中間の設定終了は、図17に示すように、端末数が閾値よりも下回った回数Lをカウントし(S74)、カウント数Lが閾値Lreset_thより少ないとき(S75でYes)、セル中間の設定を解除する(S76)ようにしてもよい。カウント数Lが閾値Lreset_th以上のときセル中間の設定は解除しない(S75でNo)。
【0093】
また、カウント数Lが閾値を下回ったとき(S75でYes)、タイマCを起動し、タイマCが満了するまでに下回った回数が閾値を超えるとセル中間の設定を解除してもよい。
【0094】
このように、セル中間に位置する端末数が少ないときにセル中間の設定を解除することで、周波数のリソースを有効活用できる。
【0095】
(第6の実施例)
次に第6の実施例を説明する。第6の実施例は周波数ホッピングを実行している場合の例である。周波数ホッピングとは、ある時間ごとに使用周波数を切り換えて通信を行うことであり、使用周波数がある時間ごとに切り換わるため、周波数ダイバシチー効果が生じる。また、周波数ホッピングは、ある周波数でノイズが発生しても他の周波数で通信した信号により誤り訂正可能でノイズに強いという効果もある。図18は周波数ホッピングにより周波数の切り換え例を示す図である。
【0096】
基地局10や端末50が周波数ホッピングを実行している場合に、セル端用やセル中心用の周波数グループを設けると、周波数グループを跨いで周波数が切り換わってしまう場合がある。第1の実施例でも説明したように、例えば端末50の最大受信帯域幅がセル端またはセル中心の周波数グループfg2,fg1と同じ幅の場合、周波数グループを跨いだ周波数の切り換えは端末50においてチャネル切り換え処理を行うことになる。そこで、第1の実施例と同様にセル中間の周波数グループfg3を設けることで、セル中間で移動する端末50のチャネル切り換えをなくすことができる。
【0097】
図19及び図20は周波数ホッピングの実行例を示す図である。例えば、基地局10の使用周波数制御部16はセル中心周波数グループfg1でかつセル中間周波数グループfg3に属さない周波数内(図20の領域A)で周波数ホッピングを実行する。周波数ホッピングする際にはホッピングパターン(周波数変更パターン)を用意しておくのもよいし(図18や図19等)、ある時間ごとに周波数を決定する(割り当てる)ようにしてもよい。
【0098】
その後、端末50がセル中間へ移動すると、使用周波数制御部16は、セル中心周波数グループfg1でかつセル中間周波数グループfg3に属さない周波数(図20の領域A)と、セル中心周波数グループfg1とセル中間周波数グループfg3の両方に属する周波数(図20の領域B)とで周波数ホッピングを実行する。この2つの周波数帯域(領域AとB)に属するホッピングパターン等により実行する。
【0099】
そして、端末50がセル中間からセル端方向へ移動すると、使用周波数制御部16は、セル中間とセル端の両方に属する周波数(図20の領域C)で周波数ホッピングを実行する。
【0100】
各領域に属する周波数で周波数ホッピングが行われるようにホッピングパターン又は周波数の選択が行われるようにすればよい。言い換えると、各領域の周波数ホッピングパターンに含まれる各周波数は少なくとも一部が重複する。そして、図20に示すように各領域間を端末50が移動する際に、隣り合う周波数を用いて周波数ホッピングが行われるようにホッピングパターンを用意または周波数の選択(割り当て)を行うことで、端末50のチャネル切り換えがスムーズに行われる。
【0101】
なお、端末50の位置は第1の実施例でも説明したように、端末50からの回線品質情報や端末位置情報から判断される。また、周波数ホッピングによる本例の場合でも決定した使用周波数は端末50に通知されて受信周波数として下りデータ伝送に用いられる。
【0102】
また、端末50がセル端からセル中間等の各領域に移動する際に、端末50の移動するタイミングを、回線品質情報等を一定期間比較する等により推定し、そのタイミングに合わせて周波数ホッピングを行ってもよい。
【0103】
さらに、セル端のみやセル中心のみで周波数ホッピングを実行する場合、セル中間に属する周波数を含まずセル中間とは異なるホッピングパターン等により周波数ホッピングを行ってもよい。
【0104】
(第7の実施例)
次に第7の実施例を説明する。第1〜第6の実施例は下りデータ伝送の例について説明した。つまり、これらの実施例は端末50の受信周波数を決定する例である。第7の実施例は上りデータ伝送の例である。すなわち、端末50の送信周波数を決定する例である。
【0105】
図21は基地局10、図22は端末50の各構成例を示す図である。基地局10は、さらに無線回線品質測定部25を備える。無線回線品質測定部25は、端末50からの信号から上り方向の無線回線品質を測定し、測定結果を選択制御部15に出力する。選択制御部15は第1の実施例と同様に測定結果に基づいて端末50がセル端、セル中心、あるいはセル中間に位置するかを判定する。使用周波数制御部16は、その位置に属する周波数グループfg1〜fg3から使用周波数(上り方向における端末50の送信周波数)を決定し制御信号として端末50に通知する。
【0106】
図22は端末50の構成例である。端末50は送信制御部60を更に備える。送信制御部60は基地局10からの使用周波数で送信データを送信できるように符号化・復調部57と送信無線部58を制御する。
【0107】
また、基地局10の送信電力制御部21は送信電力制御を行う場合(実施例2)、使用周波数に対応する最大送信電力値を決定する。そして、最大送信電力は端末50に通知され、端末50の送信制御部60は通知された送信電力でデータを送信できるように送信無線部58等を制御する。
【0108】
このように第7の実施例においても、端末50がセル端とセル中心を行き来する場合、セル中間の周波数を用いて端末50が基地局10のデータ送信を行うことができるため、チャネル切り換えは行われず、スループットは向上する。
【0109】
なお、本第7の実施例は上述した第1〜第6の実施例のいずれにおいても実施可能である。
【0110】
(その他の実施例)
第1〜第7の実施例では、各周波数グループfg1〜fg3を一つのグループとして設けた例で説明したが、各周波数グループfg1〜fg3をさらに複数のグループに分割してもよい。例えば、セル端用の周波数グループfg2を複数設けてもよい。
【0111】
また、第1〜第7の実施例では、端末50の位置は基地局10の選択制御部15で判断するものとして説明した。端末50が自身の位置を判断し基地局10に通知するようにしてもよい。例えば、端末50は選択制御部15を備え、制御信号検出部53等により位置を判断すればよい。
【0112】
さらに、第1〜第7の実施例では、セル中間を設定し使用周波数を割り当てるのは基地局10として説明した。例えば、複数の基地局を管理する上位装置(または無線制御装置)がかかる処理を行うようにしてもよい。この場合、上位装置は決定した使用周波数を基地局に送信し、その後基地局から端末に通知される。上位装置の構成は例えば図1となる。
【0113】
以上まとめると付記のようになる。
【0114】
(付記1)
端末装置と無線通信を行う基地局装置において、
隣接基地局装置との間で互いに異なる周波数が使用される第1の周波数群と、前記第1の周波数群に含まれる周波数とは異なる周波数を含む第2の周波数群と、前記第1または第2の周波数群に含まれる周波数の少なくとも一部が重複した周波数を含む第3の周波数群とを設定する設定部と、
前記第1から第3の周波数群のいずれかに含まれる周波数を前記端末に割り当てる割り当て部と、
前記割り当てられた周波数を前記端末装置に送信する送信部と
を備えることを特徴とする基地局装置。
【0115】
(付記2)
前記設定部は、前記隣接基地局装置とサービス領域が重複する第1の領域に前記第1の周波数群を設定し、前記隣接基地局装置と前記サービス領域が重複しない第2の領域に前記第2の周波数群を設定することを特徴とする付記1記載の基地局装置。
【0116】
(付記3)
前記設定部は、前記第1の領域と前記第2の領域の境界に位置する前記端末装置の数が閾値以上のとき、前記第3の周波数群を設定することを特徴とする付記2記載の基地局装置。
【0117】
(付記4)
前記設定部は、前記端末装置が前記第1及び第2の周波数群の間で前記周波数を切り換えるチャネル切り換え回数が閾値以上のとき、前記第3の周波数群を設定することを特徴とする付記1記載の基地局装置。
【0118】
(付記5)
前記設定部は、前記第1の領域と前記第2の領域の境界に位置する前記端末装置が閾値以下のとき、前記第3の周波数群の設定を解除することを特徴とする付記2記載の基地局装置。
【0119】
(付記6)
前記設定部は、前記第1から第3の周波数群の各周波数群に含まれる周波数が前記各周波数群内において一定時間で異なる周波数となるように夫々第1から第3の周波数ホッピングパターンを設定し、
前記割り当て部は、前記第1から第3の周波数ホッピングパターンを用いて前記周波数を割り当てることを特徴とする付記1記載の基地局装置。
【0120】
(付記7)
さらに、前記割り当てた周波数に対応する送信電力を決定する送信電力制御部を備え、前記送信電力制御部は、前記送信電力で前記端末装置にデータを送信する、または前記送信電力を前記送信部に出力して前記端末装置に通知する、ことを特徴とする付記1記載の基地局装置。
【0121】
(付記8)
前記送信部が前記端末装置に送信する前記周波数は、前記端末装置が前記基地局装置からデータを受信する受信周波数、または前記端末装置が前記基地局装置にデータを送信する送信周波数であることを特徴とする付記1記載の基地局装置。
【0122】
(付記9)
端末装置と無線通信を行う基地局装置における周波数割り当て方法であって、
隣接基地局装置との間で互いに異なる周波数が使用される第1の周波数群と、前記第1の周波数群に含まれる周波数とは異なる周波数を含む第2の周波数群と、前記第1または第2の周波数群に含まれる周波数の少なくとも一部が重複した周波数を含む第3の周波数群とを設定し、
前記第1から第3の周波数群のいずれかに含まれる周波数を前記端末に割り当て、
前記割り当てられた周波数を前記端末装置に送信する
ことを特徴とする周波数割り当て方法。
【0123】
(付記10)
端末装置と基地局装置とを備える移動通信システムにおいて、
前記基地局装置は、隣接基地局装置との間で互いに異なる周波数が使用される第1の周波数群と、前記第1の周波数群に含まれる周波数とは異なる周波数を含む第2の周波数群と、前記第1または第2の周波数群に含まれる周波数の少なくとも一部が重複した周波数を含む第3の周波数群とを設定する設定部と、前記第1から第3の周波数群のいずれかに含まれる周波数を前記端末に割り当てる割り当て部と、前記割り当てられた周波数を前記端末に送信する送信部とを備え、
前記端末装置は、前記割り当てられた周波数を受信する受信部を備え、
前記端末装置は、前記割り当てられた周波数で前記基地局装置からのデータを受信し、または前記基地局装置へデータを送信することを特徴とする移動通信システム。
【0124】
(付記11)
通信装置において、
隣接基地局装置間で互いに異なる周波数が使用される第1の周波数群と、前記第1の周波数群に含まれる周波数とは異なる周波数を含む第2の周波数群と、前記第1または第2の周波数群に含まれる周波数の少なくとも一部が重複した周波数を含む第3の周波数群とを設定する設定部と、
前記第1から第3の周波数群のいずれかに含まれる周波数を端末装置に割り当てる割り当て部と、
前記端末装置を収容する基地局装置に前記割り当てられた周波数を送信する送信部と
を備えることを特徴とする通信装置。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】図1は基地局の構成例である。
【図2】図2は端末の構成例である。
【図3】図3は処理の例を示すフローチャートである。
【図4】図4は周波数グループの割り当て例を示す図である。
【図5】図5は使用周波数の切り換え例を示す図である。
【図6】図6は使用周波数(サブキャリア)の構成例を示す図である。
【図7】図7は処理の例を示すフローチャートである。
【図8】図8は基地局の他の構成例を示す図である。
【図9】図9は送信電力の例を示す図である。
【図10】図10は送信電力の例を示す図である。
【図11】図11は送信電力の例を示す図である。
【図12】図12は送信電力の例を示す図である。
【図13】図13は送信電力の例を示す図である。
【図14】図14は処理の例を示すフリーチャートである。
【図15】図15は処理の例を示すフローチャートである。
【図16】図16は処理の例を示すフローチャートである。
【図17】図17は処理の例を示すフローチャートである。
【図18】図18は周波数の切り換え例を示す図である。
【図19】図19は周波数の切り換え例を示す図である。
【図20】図20は周波数の切り換え例を示す図である。
【図21】図21は基地局の他の構成例を示す図である。
【図22】図22は端末の他の構成例を示す図である。
【図23】図23はセル構成例を示す図である。
【図24】図24は周波数帯域の構成例を示す図である。
【図25】図25はヒステリシスの内容を説明するための図である。
【図26】図26は端末の移動の様子を示す図である。
【図27】図27は使用周波数の切り換え例を示す図である。
【符号の説明】
【0126】
10 基地局、 11 受信無線部、 12 復調・復号部、 13 回線品質抽出部、 14 閾値記憶部、 15 セル端/セル中心/セル中間選択制御部(選択制御部)、 16 使用周波数制御部、 17 制御信号作成部、 18 符号化・変調部、 19 送信無線部、 21 送信電力制御部、 25 無線回線品質測定部、 50 端末、 51 受信無線部、 52 復調・復号部、 53 制御信号検出部、 54 受信制御部、 55 無線回線品質測定部、 56 無線回線品質情報作成部、 57 符号化・変調部、 58 送信無線部、 60 送信制御部、 fg1 セル中心用周波数グループ、 fg2 セル端用周波数グループ、 fg3 セル中間用周波数グループ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と無線通信を行う基地局装置において、
隣接基地局装置との間で互いに異なる周波数が使用される第1の周波数群と、前記第1の周波数群に含まれる周波数とは異なる周波数を含む第2の周波数群と、前記第1または第2の周波数群に含まれる周波数の少なくとも一部が重複した周波数を含む第3の周波数群とを設定する設定部と、
前記第1から第3の周波数群のいずれかに含まれる周波数を前記端末に割り当てる割り当て部と、
前記割り当てられた周波数を前記端末装置に送信する送信部と
を備えることを特徴とする基地局装置。
【請求項2】
前記設定部は、前記隣接基地局装置とサービス領域が重複する第1の領域に前記第1の周波数群を設定し、前記隣接基地局装置と前記サービス領域が重複しない第2の領域に前記第2の周波数群を設定することを特徴とする請求項1記載の基地局装置。
【請求項3】
前記設定部は、前記第1の領域と前記第2の領域の境界に位置する前記端末装置の数が閾値以上のとき、前記第3の周波数群を設定することを特徴とする請求項2記載の基地局装置。
【請求項4】
前記設定部は、前記端末装置が前記第1及び第2の周波数群の間で前記周波数を切り換えるチャネル切り換え回数が閾値以上のとき、前記第3の周波数群を設定することを特徴とする請求項1記載の基地局装置。
【請求項5】
前記設定部は、前記第1の領域と前記第2の領域の境界に位置する前記端末装置が閾値以下のとき、前記第3の周波数群の設定を解除することを特徴とする請求項2記載の基地局装置。
【請求項6】
前記設定部は、前記第1から第3の周波数群の各周波数群に含まれる周波数が前記各周波数群内において一定時間で異なる周波数となるように夫々第1から第3の周波数ホッピングパターンを設定し、
前記割り当て部は、前記第1から第3の周波数ホッピングパターンを用いて前記周波数を割り当てることを特徴とする請求項1記載の基地局装置。
【請求項7】
さらに、前記割り当てた周波数に対応する送信電力を決定する送信電力制御部を備え、前記送信電力制御部は、前記送信電力で前記端末装置にデータを送信する、または前記送信電力を前記送信部に出力して前記端末装置に通知する、ことを特徴とする請求項1記載の基地局装置。
【請求項8】
端末装置と無線通信を行う基地局装置における周波数割り当て方法であって、
隣接基地局装置との間で互いに異なる周波数が使用される第1の周波数群と、前記第1の周波数群に含まれる周波数とは異なる周波数を含む第2の周波数群と、前記第1または第2の周波数群に含まれる周波数の少なくとも一部が重複した周波数を含む第3の周波数群とを設定し、
前記第1から第3の周波数群のいずれかに含まれる周波数を前記端末に割り当て、
前記割り当てられた周波数を前記端末装置に送信する
ことを特徴とする周波数割り当て方法。
【請求項9】
端末装置と基地局装置とを備える移動通信システムにおいて、
前記基地局装置は、隣接基地局装置との間で互いに異なる周波数が使用される第1の周波数群と、前記第1の周波数群に含まれる周波数とは異なる周波数を含む第2の周波数群と、前記第1または第2の周波数群に含まれる周波数の少なくとも一部が重複した周波数を含む第3の周波数群とを設定する設定部と、前記第1から第3の周波数群のいずれかに含まれる周波数を前記端末に割り当てる割り当て部と、前記割り当てられた周波数を前記端末に送信する送信部とを備え、
前記端末装置は、前記割り当てられた周波数を受信する受信部を備え、
前記端末装置は、前記割り当てられた周波数で前記基地局装置からのデータを受信し、または前記基地局装置へデータを送信することを特徴とする移動通信システム。
【請求項10】
通信装置において、
隣接基地局装置間で互いに異なる周波数が使用される第1の周波数群と、前記第1の周波数群に含まれる周波数とは異なる周波数を含む第2の周波数群と、前記第1または第2の周波数群に含まれる周波数の少なくとも一部が重複した周波数を含む第3の周波数群とを設定する設定部と、
前記第1から第3の周波数群のいずれかに含まれる周波数を端末装置に割り当てる割り当て部と、
前記端末装置を収容する基地局装置に前記割り当てられた周波数を送信する送信部と
を備えることを特徴とする通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2010−16567(P2010−16567A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−173841(P2008−173841)
【出願日】平成20年7月2日(2008.7.2)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】