説明

基板搬送処理装置及び基板搬送処理方法

【課題】独立した複数の装置間で、複数の基板を処理する場合においても、基板受け渡しに待ちを生じない基板搬送処理装置を提供する。
【解決手段】第1の基板処理装置の第1のセパレーションチャンバーと第2の基板処理装置の第2のセパレーションチャンバーとが、基板受け渡しチャンバーを介して気密に接続されており、基板受け渡しチャンバーは、設置床面に対して垂直方向に積み重ねられた第1の基板受け渡しステージと第2の基板受け渡しステージとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に対して処理を行う、独立した基板処理装置を相互に複数台接続した場合の基板搬送処理装置及び基板搬送処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動化された製造工場では、多品種の被処理物が自動化された複数の製造装置により処理されている。このような製造工場では、被処理物の処理完了納期の遵守、処理作業の効率化、処理装置間の仕掛り量の最小化等を考慮して、どの被処理物にいつどの処理を行うかが決定される。自動化された製造工場において上記の処理を円滑に行うためには、各処理装置およびそのシステム管理用計算機の高信頼化が重要である。さらに重要なことは、製造システム全体の管理機能の高度化である。なぜならば、自動化された製造工場では、製造システムの無人運転を行い、製造システムの管理機能にその管理が委ねられるからである。
【0003】
特に半導体装置の製造工場では、多品種からなる多数の半導体ウェハをそれぞれの品種毎に定められた処理工程、処理条件に従って多数の処理装置を用いて処理している。異なる工程に用いる処理装置が同一の場合も多いため、処理の反復は非常に複雑である。従って半導体装置の製造システムには特に高い管理機能が求められる。半導体装置の製造システムに特有の処理の複雑さの一例を説明する。半導体装置の組立に用いる回路素子は一般に少なくとも一つの半導体小片(チップ)で形成されている。このチップは半導体ウェハに縦横に整列配置形成された回路素子領域をその境界で切断することによって得られるのが一般的である。半導体ウェハに回路素子領域を作るには極めて多くの処理を必要とする。たとえば、半導体ウェハに所望の不純物原子を含む領域を形成する工程についてみても、(1)半導体ウェハを清浄化する工程、(2)半導体ウェハ表面を酸化する熱処理、(3)酸化膜上にホトレジストを塗布しかつ乾燥するレジスト塗布処理、(4)レジストの所望の領域を光線、電子線またはX線等のエネルギー粒子線によって感光させる露光処理、(5)レジストの感光部分あるいは非感光部分を選択的に除去する現像処理、(6)酸化膜上に部分的に残存するレジストをマスクとして用いて露出する酸化膜を除去するエッチング処理、(7)酸化膜上に部分的に残存するレジストを除去するレジスト除去処理、(8)酸化膜をマスクとして不純物雰囲気に半導体ウェハを晒すか、CVD、蒸着、イオン打ち込み等の方法を用いて不純物原子を半導体ウェハ上に沈着あるいは表層部に浸入させ、熱を加えて所望の深さに不純物を拡散させる不純物導入処理、(9)半導体ウェハ表面の不要な酸化膜等を除去するエッチング工程等がある。
【0004】
図12は、半導体ウェハ等の製造工程に好適な従来の基板搬送処理装置の構成を説明する平面概略図であり、複合装置の構成を示す図である。
【0005】
図12に示す例では、中央に搬送チャンバー711Aが設けられ、その周囲に複数の第1の処理チャンバー72(例えば、スパッタチャンバー)と第2の処理チャンバー77(例えば、スパッタ以外のチャンバー)とが設けられた装置Aと、中央に搬送チャンバー711Bが設けられ、その周囲に複数の第3処理チャンバー73(例えば、CVDチャンバー)と第2の処理チャンバー77が設けられた装置Bとが、基板受け渡しチャンバー700で接続されている(特許文献1参照)。
【0006】
図13は、図12に示す複合装置の側面図である。図12及び図13を用いて、基板79の搬送方法について説明する。ロードロックチャンバー78A内のストッカーから、未処理基板79を搬送機構711Aにより、第1の処理チャンバー72(例えば、スパッタチャンバー)に搬送し、処理を行った後、搬送基板711Aを用いて、基板79を基板受け渡しチャンバー700に搬送する。その後、搬送機構711Bを用いて、基板79を、基板受け渡しチャンバー700から第3の処理チャンバー73(例えば、CVD処理チャンバー)に搬送し、処理を行った後、搬送機構711Bを用いて、基板79を受け渡しチャンバー700に搬送する。その後、搬送機構711Aを用いて、基板79を、基板受け渡しチャンバー700からアンロードロックチャンバー781B内のストッカー78Bに搬送し、一連の処理が完了する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−200035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、図12及び図13に示す装置は、装置Aと装置Bとの間の基板受け渡しチャンバー700には、基板受け渡しステージ700Aは1つしか設けられていない。そのため、装置A又は装置B内に基板79が複数枚投入されている場合、基板受け渡しステージが占有されると、次に受け渡す基板は基板受け渡しステージが空くまで待ちが発生し、タクトが長くなるという問題点があった。
また、各装置A、B間の受け渡しに対して、異なる搬送パターンを持つ基板79が複数枚投入されている場合、装置A、B内相互の行き来に対して基板受け渡しステージ700Aが占有されると、次に受け渡す基板79は基板受け渡しステージ700Aが空くまで待ちが発生するという問題点があった。
本発明は、上記問題点を解決することを目的とし、独立した複数の装置間で、複数の基板を処理する場合においても、基板受け渡しに待ちを生じない基板搬送処理装置及び基板搬送処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成すべく成された本発明の構成は以下の通りである。
【0010】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、中央に設けられた排気可能な第1のセパレーションチャンバーと、前記第1のセパレーションチャンバーの側面にゲートバルブを介して気密に接続されている排気可能なロードロックチャンバー及び排気可能な第1の処理チャンバーと、前記第1のセパレーションチャンバー内に設けられている基板を搬送するための第1の搬送機構とを備えた第1の基板処理装置と、中央に設けられた排気可能な第2のセパレーションチャンバーと、前記第2のセパレーションチャンバーの側面にゲートバルブを介して気密に接続されている排気可能な第2の処理チャンバーと、前記第2のセパレーションチャンバー内に設けられている基板を搬送するための第2の搬送機構とを備えた第2の基板処理装置と、を備え、前記第1のセパレーションチャンバーと前記第2のセパレーションチャンバーとは、基板受け渡しチャンバーを介して気密に接続されており、前記基板受け渡しチャンバーは、設置床面に対して垂直方向に積み重ねられた第1の基板受け渡しステージと第2の基板受け渡しステージとを有することを特徴とする基板搬送処理装置である。
また、請求項2記載の発明は、 前記基板受け渡しステージは、上下機構により上下動可能であることを特徴とする請求項1記載の基板搬送処理装置である。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の基板搬送処理装置を用いた基板搬送処理方法であって、第1の基板処理装置の第1の処理チャンバー又は前記第2の基板処理装置の第2の処理チャンバーで、処理された基板が、第1の基板受け渡しステージ又は第2の基板受け渡しステージに格納されているかどうかを記憶する第1のステップと、前記記憶された第1の基板受け渡しステージ又は第2の基板受け渡しステージの基板格納情報に基づき、第1の基板受け渡しステージ又は第2の基板受け渡しステージに基板があるかどうか判断する第2のステップと、前記第1の基板受け渡しステージ又は第2の基板受け渡しステージに基板がない場合には、第1の基板受け渡しステージ又は第2の基板受け渡しステージへの基板搬入を許可し、前記第1の基板受け渡しステージ又は第2の基板受け渡しステージに基板がある場合には、前記基板格納情報に基づき、第1の基板受け渡しステージ又は第2の基板受け渡しステージのいずれかで、基板が格納されていないステージに基板搬入を許可する第3のステップと、前記第1の基板受け渡しステージと第2の基板受け渡しステージのいずれにも基板がある場合、経路判定判定手段により、第1の基板処理装置の基板搬送経路情報と前記第2の基板処理装置の基板搬送経路情報とを割り出し、前記割り出された基板搬送経路情報に基づき、第1の基板受け渡しステージと第2の基板受け渡しステージとに格納されて基板を、第1の基板処理装置の第1の処理チャンバー又は前記第2の基板処理装置の第2の処理チャンバーに搬出することを決定する第4のステップとを含むことを特徴とる基板搬送処理方法である。
【発明の効果】
【0011】
この発明のうち、請求項1記載の発明は、基板受け渡しチャンバーは、設置床面に対して垂直方向に積み重ねられた第1の基板受け渡しステージと第2の基板受け渡しステージとを有するので、また、第1の基板処理装置、第2の基板処理装置の間の受け渡しに対して、異なる搬送パターンを持つ基板が複数枚投入されている場合でも、第1の基板処理装置、第2の基板処理装置内相互の行き来に対して基板受け渡しステージが占有されることがない。
この発明のうち、請求項3記載の発明は、第1の基板処理装置の第1の処理チャンバー又は前記第2の基板処理装置の第2の処理チャンバーで、処理された基板が、第1の基板受け渡しステージ又は第2の基板受け渡しステージに格納されているかどうかの基板格納情報と、経路判定判定手段で割り出された第1の基板処理装置の基板搬送経路情報と第2の基板処理装置の基板搬送経路情報と、により、基板受け渡しによる経路判定が可能になり、複数装置間の基板の受け渡しに対して、基板の格納場所が枚数分確保出来るため、基板受け渡しステージの占有が解消され、装置間受け渡し待ちの基板が無くなることによりタクトも縮まる。
また、請求項3記載の発明は、第1の基板処理装置又は第2の基板処理装置からの基板の搬出に於いては、経路判定判定手段で割り出された第1の基板処理装置の基板搬送経路情報と第2の基板処理装置の基板搬送経路情報とにより、次に搬出する基板の判断も行う事で第1の基板処理装置と第2の基板処理装置との基板搬送動作が非同期で搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に適用可能な基板受け渡しステージを備えた基板受け渡しチャンバーを備えた基板搬送処理装置の平面概略図である。
【図2】本発明に適用可能な基板受け渡しステージを備えた基板受け渡しチャンバーを示す側面図である。
【図3】本発明の基板搬送処理装置を用いて、基板を搬送する場合の基板ステージ搬送経路判断ソフトウエアのフローチャートである。
【図4】本発明適用後の基板受け渡しステージ収納基板管理アドレス。
【図5】本発明の実施形態に係る基板処理システムの機能ブロック図である。
【図6】構成情報の構成例を示す。
【図7】ローカルアドレスの例である。
【図8】搬送手順データの例を説明するための図である。
【図9】搬送先指定情報の構成例を示す図である。
【図10】搬送先指定情報を説明するための図である。
【図11A】経路判定判定部のフローチャートである。
【図11B】経路判定判定部のフローチャートである。
【図12】従来の基板に対して異なる処理を行う基板処理装置を相互に複数台接続した場合の基板搬送処理装置の平面概略図である。
【図13】図12の基板受け渡しチャンバーの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1に示す装置は、図12に示す装置と同様、マルチチャンバータイプの装置である。装置A(第1の基板処理装置)は、中央に配置された搬送チャンバー1Aと、搬送チャンバー1Aの周囲に設けられた複数の第1の処理チャンバー2,第2の処理チャンバー7及び二つのロードロックチャンバー8A、8Bとからなるチャンバー配置になっている。各チャンバー1A,2,8は、専用の排気系によって排気される真空容器である。また、搬送チャンバー1Aに対する各チャンバー2,7の接続個所にはゲートバルブ10がそれぞれ設けられている。
【0014】
搬送チャンバー1A内には、搬送機構11Aが設けられている。搬送機構11Aは、一方のロードロックチャンバー8Aから基板9を一枚ずつ取り出し、各第1の処理チャンバー2(例えば、スパッタチャンバー),第2の処理チャンバー7(例えば、加熱冷却チャンバー)に送って順次処理を行うようになっている。そして、最後の処理を終了した後、他方のロードロックチャンバー8B(アンロードロックチャンバー8B)に戻すようになっている。搬送機構11Aとしては、先端に基板9を載置して保持するアームを備えた多関節ロボットが好適に使用される。二つのアームを備えて同時に二枚の基板9を独立して移動させることができるよう構成されると、搬送の効率が向上するため好適である。また、搬送チャンバー1A内は、不図示の排気系によって排気され、常時10-6〜10-8Torr程度の真空圧力が維持される。従って、搬送機構11Aとしては、この真空圧力下で動作可能なものが採用される。装置Aと後述する装置Bとは、基板受け渡しチャンバー70で接続されている。尚、図1では、ロードロックチャンバー8Aとアンロードロックチャンバー8Bとは、別チャンバーになっているが、同一のチャンバーとしてもよい。
【0015】
装置B(第2の基板処理装置)は、中央に配置された搬送チャンバー1Bと、搬送チャンバー1Bの周囲に設けられた複数の第3処理チャンバー3(例えば、CVDチャンバー),第2処理チャンバー7(例えば、加熱冷却チャンバー)とからなるチャンバー配置になっている。各チャンバー1B,3,7は、専用の排気系によって排気される真空容器である。また、搬送チャンバー1Bに対する各チャンバー3,7の接続個所にはゲートバルブ10がそれぞれ設けられている。
【0016】
搬送チャンバー1B内には、搬送機構11Bが設けられている。搬送機構11Bは、基板受け渡しチャンバー70から基板9を取り出し、各処理チャンバー3,7に送って順次処理を行うようになっている。そして、最後の処理を終了した後、基板受け渡しチャンバー70に戻すようになっている。搬送機構11Aとしては、先端に基板9を載置して保持するアームを備えた多関節ロボットが好適に使用される。二つのアームを備えて同時に二枚の基板9を独立して移動させることができるよう構成されると、搬送の効率が向上するため好適である。また、搬送チャンバー1A内は、不図示の排気系によって排気され、常時10-6〜10-8Torr程度の真空圧力が維持される。従って、搬送機構11Bとしては、この真空圧力下で動作可能なものが採用される。尚、図1では、2つの基板受け渡しチャンバー70が配置されているが、1つの基板受け渡しステージ70を配置してもよい。
【0017】
次に、本発明の基板受け渡しチャンバー70について説明する。図2は、本発明に適用可能な基板受け渡しステージを備えた基板受け渡しチャンバーを示す側面図である。図2に示すように、本発明の基板受け渡しチャンバー70は、設置床面に対して垂直方向に積み重ねられた少なくとも第1の基板受け渡しステージと第2の基板受け渡しステージとを有する。具体的には、本発明の基板受け渡しチャンバー70は、装置Aと装置B内で搬入されている最大基板枚数分の基板受け渡しステージが確保されている。図2では、設置床面に対して垂直方向に積み重ねられた6枚の基板受け渡しステージ70A、70B、70C、70D、70E、70F、70Gが設けられている。図2の基板受け渡しステージは、不図示の基板受け渡しステージ上下機構により上下動できるようになっている。例えば、基板受け渡しステージ70Aに載置されている基板9を、装置Bに搬送する場合には、不図示の基板受け渡し上下機構により基板受け渡しステージ70Aを搬送チャンバー1B内の搬送機構11Bの高さ位置まで下降させ、搬送機構11Bにより、基板受け渡しステージ70Aから基板9を搬送チャンバー1Bに搬送する。
【0018】
次に装置の全体の動作について、図3を用いて説明する。図3は本発明の基板搬送処理装置を用いて、基板を搬送する場合の基板ステージ搬送経路判断ソフトウエアのフローチャートである。図1において、不図示のオートローダによって所定数の基板9が一方のロードロックチャンバー8Aに搬入され、ロードロックチャンバー8A内のカセット81Aに収容されている。搬送機構11Aは、この一方のロードロックチャンバー8Aから一枚の基板9を取り出し、この基板9を第1の処理チャンバー2に送る。
【0019】
その後、搬送機構11Aはこの基板9を基板受け渡しチャンバー70の基板受け渡しステージ70Aに搬入要求を送る(図3のステップ1)。基板受け渡しチャンバー70は、基板受け渡しステージ70A(現在位置Slot)に基板9があるかどうか判断する(図3のステップ2)。基板受け渡しステージ70Aに基板9があるかどうかの判断は、基板が搬入された時点で管理される後述する図3に示す「基板受け渡しステージ収納基板管理アドレス」で行う。
【0020】
基板受け渡しチャンバー70の基板受け渡しステージ70A(現在位置Slot)に基板9がないと判断した場合(図3のステップ2)、搬送機構11Aに対し、基板受け渡しステージ70Aへの基板9の搬入を許可する(図3のステップ3)。
また、基板受け渡しチャンバー70の基板受け渡しステージ70A(現在位置Slot)に基板9がある場合は、基板受け渡しチャンバー70の他の基板受け渡しステージ70Bから70Gのいずれかに、空きがあるかどうか判断する(図3のステップ4)。基板受け渡しチャンバー70の他の基板受け渡しステージ70Bから70Gのいずれかに、空きがあると判断した場合、空きがある基板9をステージ70Bから70Gのいずれかは、基板搬送機構11Aの搬送位置と同じ高さ位置に移動し(図3のステップ5)、搬送機構11Aに対し、基板の空きがある基板受け渡しステージ70Bから70Gのいずれかへの基板9の搬入を許可する(図3のステップ3)。
【0021】
基板受け渡しチャンバー70の他の基板受け渡しステージ70Bから70Gのいずれかに、空きがないと判断された場合(図3のステップ4)、基板受け渡しステージ70Aに格納されている基板9が、次に移送されるチャンバー(装置A又は装置Bのチャンバー)が受け入れ可能か搬出要求する(図3のステップ6)。この搬出要求を受け、後述する経路判定部により対象の基板9が次に搬送されるべきチャンバーを判定する。経路判定部により搬出可能判断とならない場合は、搬出動作は許可されない(図3のステップ7)。この場合には、図3のステップ6に戻り、基板受け渡しステージ70Aに格納されている基板9が、次に移送されるチャンバー(装置A又は装置Bのチャンバー)が受け入れ可能か再度搬出要求する。搬出可能と判断された場合は、その対象の基板9が格納された基板受け渡しステージ70Aを、搬送機構11A又は11Bの高さまで移動させる図3ステップ8)。その後、その対象の基板9が移動する側の装置AまたはBの搬送機構11Aまたは11Bに対し、その対象の基板9が格納された基板受け渡しステージ70Aから装置Aまたは装置Bのチャンバーへの搬出を許可する(図3ステップ9)。
【0022】
図4は、基板受け渡しステージ収納基板管理アドレスを示し、基板受け渡しチャンバー70の基板受け渡しステージ70Aの各段数に於ける基板情報を管理する模式図である。また、この情報により基板の有無も判定する。図4の左に書かれた「1、2、3,N、N+1、N+2、N+3」は、基板受け渡しステージ70Aの格納段数を示し、格納されるDATAは、4桁の数値で表され、下位3桁は基板9の固有IDで上位4桁目にどの装置から格納されたものであるかを管理する。A装置から格納された場合は1XXXであり、B装置から格納された場合は2XXXとする。このDATAを用いて判定部に於いて自動的に基板受け渡しに待ちを生じない投入基板の搬入と搬出を可能にする。詳細は後述する。
【0023】
次に、図3に示す経路判定判定部について説明する。図11A、図11Bは、経路判定判定部のフローチャートである。図11A、図11Bにより、基板搬送フローを説明する前に、図5に示す本実施形態に係る基板処理システムの機能ブロック図について説明する。図5の基板処理システムは、上述した装置A(以下、「メイン装置100」ともいう)及び装置B(以下、「サブ装置200」ともいう)のほか、ホストPC400を備える。ホストPC400とメイン装置100、サブ装置200間は、LAN(Local Area Network)やRS−232Cなどの規格によるネットワークを介して接続され、データ通信が可能になっている。具体的には、ホストPC400は、基板の搬送順序及び搬送先を指定した搬送手順データ(後述する)を送信する搬送手順送信部410と、構成情報(後述する)を送信する構成情報送信部420と、を備える。
【0024】
メイン装置100は、さらにメイン装置制御装置110を備える。メイン装置制御装置110は、例えば、パソコンなどの演算処理装置と、演算処理結果を各種の電気信号に変換するためのドライバと、を備える。
【0025】
メイン装置制御装置110は、ホストPC400から送信される構成情報を取得する構成情報取得部120と、搬送ロボットTr−11,Tr−12を制御する搬送制御部130と、を備える。また、図示しないが、各プロセスモジュールPM−11〜PM−14や排気ポンプなどの搬送モジュールTM−1の各構成要素を制御するための制御部も設けられている。
【0026】
搬送制御部130は、本実施形態では、搬送手順取得部131と、搬送先判定部132と、ローカル搬送部133と、装置間搬送部134と、を備える。搬送手順取得部131は、ホストPC400から送信される搬送手順データを取得する。搬送先判定部132は、搬送手順取得部131により取得した搬送手順データに基づき、基板の搬送先がいずれの基板処理装置100,200に接続するプロセスチャンバーPかを判定する。ローカル搬送部133は、搬送先判定部132により基板の搬送先がメイン装置100のプロセスチャンバーPであると判定したときに、メイン装置100の搬送チャンバーTc−1に備えた搬送ロボットTr−11,Tr−12に指定に係るプロセスチャンバーPへの搬送指令を出力する。装置間搬送部134は、搬送先判定部132が基板の搬送先がメイン装置100内ではないと判定したときに、搬送先となるサブ装置200に搬送指令を出力する。
【0027】
サブ装置200は、サブ装置制御装置210を備え、メイン装置制御装置110と同様に、例えば、パソコンなどの演算処理装置と、演算処理結果を各種の電気信号に変換するためのドライバと、を備える。
【0028】
サブ装置制御装置210は、ホストPC400から送信される構成情報を取得する構成情報取得部220と、搬送ロボットTr−2を制御する搬送制御部230と、を備える。また、図示しないが、各プロセスモジュールPM−21〜PM−24や排気ポンプなどの搬送モジュールTM−1の各構成要素を制御するための制御部も設けられている。
【0029】
また、搬送制御部230は、搬送手順取得部231と、搬送先判定部232と、ローカル搬送部233と、装置間搬送部234と、を備える。
【0030】
ここで、サブ装置200の搬送手順取得部231は、上位装置としてのメイン装置100の装置間搬送部134から搬送指令として送信される搬送手順データを取得する。後に詳述するが、この搬送手順データは、メイン装置100がホストPC400から取得する搬送手順データとは異なり、サブ装置200に接続するプロセスチャンバーP−21〜P−24、又は、サブ装置200に下位装置として接続する基板処理装置に接続するプロセスチャンバーPのみを基板の搬送先の指定として含む。搬送先判定部232は、搬送手順取得部231により取得した搬送手順データに基づき、基板の搬送先となる装置を判定する。基板の搬送先がサブ装置200に接続するプロセスチャンバーPであるとき、ローカル搬送部233は、サブ装置200の搬送チャンバーTc−2内に位置する搬送ロボットTr−2に基板の搬送指令を出力する。基板の搬送先がサブ装置200でないときは、搬送先の基板処理装置に基板の搬送指令を出力する。
【0031】
次に、各種のデータについて説明する。
図6に構成情報の構成例を示す。
構成情報は、例えば図6に示すような構成情報ファイルFの形式で、メイン装置100及びサブ装置200の夫々について作成され、対応するファイルがホストPC400から該当する基板処理装置100,200に送信される。図6の例では、構成情報ファイルFは、上位の基板処理装置が接続する接続ポートの情報と、下位の基板処理装置が接続する接続ポートの情報と、を含む。ホストPC400における構成情報ファイルFの取得方法としては、例えば、ユーザによる入力や外部装置からの受信、ホストPC400での生成が挙げられる。
【0032】
ここで、上位、下位とは、複数の基板処理装置を接続して1つのシステムとして用いるときに基板搬送の流れに沿って設定されるシステムの階層である。この構成情報を取得することで各基板処理装置はシステムにおける自身の位置づけを認識し(自身が上位装置なのか下位装置なのかを認識し)、それに応じた処理を実行する。基本的には、基板の導入源に近い装置が上位、それに接続する装置が下位として設定され、本実施形態では、基板供給室に接続する基板処理装置がメイン装置100、これに接続する基板処理装置がサブ装置200として設定される。また、構成情報により、自身のどの位置に他の基板処理装置が接続されているのかも認識することができる。
【0033】
すなわち、本実施形態では、各基板処理装置に上位装置および下位装置の処理手順(例えば、後述する図11A、11B等)をそれぞれ予めメモリといった記憶部に保持させる。そして、所望に応じて複数の基板処理装置を組み合わせて使用する際に、各基板処理装置に、対応する構成情報を取得させ、自身が上位装置なのか下位装置なのかを認識させる。従って、各基板処理装置は、上位装置および下位装置の処理手順を保持しているので、上記認識により自身が行うべき処理手順を読み出して実行することで、自身が対応すべき装置(上位装置、または下位装置)として振舞うことができる。このように、基板処理装置の組み合わせ毎に、構成情報により各基板処理装置に自身が対応すべき装置(上位装置、または下位装置)を認識させているので、ユーザが上記組み合わせに応じて新たに処理手順を作成しインストールすることなく、各基板処理装置を対応すべき装置として機能させることができる。
【0034】
また、接続ポートの情報としては、接続ポートを特定可能な情報であればよく、例えば、各基板処理装置の搬送チャンバー内で接続ポートに一意に付されたローカルアドレスを用いる。図7は、ローカルアドレスの例が示されており、搬送チャンバーTc−2に設けられた複数の接続ポートに連番(1〜5)が付されている。図7中では、搬送チャンバーTc−2内の黒丸の近傍にローカルアドレスを示す。もちろん、ローカルアドレスの設定方法は、これに限定されず、連番でなくとびとびの数字であってもよいし、文字等であってもよい。他の基板処理装置100,300も同様に、その基板処理装置内の接続ポートに一意に付される。ローカルアドレスは、各基板処理装100、200内で一意であればよく、これらの間で重複していてもよい。
【0035】
具体的には、メイン装置100では、ローカルアドレス'2'と'5'の接続ポートにサブ装置200が接続され、他の接続ポート(ローカルアドレス'1'、'3'、'4'、'6')には他の基板処理装置が接続されることなくプロセスチャンバーPが接続されている。従って、メイン装置100については、上位装置接続ポートの情報を含まず(又は”接続なし”に相当する情報を含み)、下位装置接続ポートの情報として'2'及び'5'を含む構成情報ファイルFが作成され、メイン装置100に送信される。例えば、ホストPC400が備える、所定の指令あるいはデータなどを入力するキーボードあるいは各種スイッチなどを含む入力操作部を介して、ユーザが基板処理装置の組み合わせに関する情報(例えば、メイン装置となる装置100のローカルアドレス'2'、'5'の接続ポートにサブ装置となる装置200を接続することを示す情報)を入力する。ホストPC400は該ユーザ入力を受け付けると、上述のような構成情報ファイルFを作成し、構成情報送信部420は該作成された構成情報ファイルFをメイン装置100に送信する。このような構成情報ファイルFを構成情報取得部120が取得すると、搬送制御部130は、“上位装置の接続ポートのローカルアドレス”が含まれていないことにより自身が上位装置であることを認識し、“下位装置の接続ポートのローカルアドレス”により下位装置が接続されている接続ポートの位置を認識する。
【0036】
一方、サブ装置200では、ローカルアドレス'5'の接続ポートにメイン装置100が接続され、他の接続ポート(ローカルアドレス'1'〜'4')には他の基板処理装置が接続されることなくプロセスチャンバーPのみが接続されている。従って、上位装置接続ポートの情報として'5'を規定し、下位装置接続ポートの情報を含まない(又は”接続なし”に相当する情報を含む)構成情報ファイルFがサブ装置200に送信される。すなわち、入力操作部を介して、ユーザが基板処理装置の組み合わせに関する情報(例えば、サブ装置となる装置200のローカルアドレス'5'の接続ポートにメイン装置となる装置100を接続することを示す情報)を入力する。ホストPC400は該ユーザ入力を受け付けると、上述のような構成情報ファイルFを作成し、構成情報送信部420は該作成された構成情報ファイルFをサブ装置200に送信する。このような構成情報ファイルFを構成情報取得部220が取得すると、搬送制御部230は、“上位装置の接続ポートのローカルアドレス”により上位装置が接続されている接続ポートの位置を認識し、“下位装置の接続ポートのローカルアドレス”が含まれていないことにより自身が下位装置であることを認識する。
【0037】
図8に搬送手順データの例を説明するための図を示す。
搬送手順データは、上述のように、基板の処理フローに沿って基板の搬送順序及び搬送先を規定したものであり、ホストPC400からメイン装置100に送信される。ホストPC400は、ユーザからの入力、外部装置からの受信、又は、ホストPC400での生成などの方法によって搬送手順データを取得する。図8の符号601、602に示す例では、搬送手順データは、基板の搬送先を基板処理システム内で一意に特定可能な搬送先指定情報(図中、'1'、'212'など)を区切り記号(図中では、'→')を挟んで搬送順に結合して形成されている。もちろん、搬送手順データは、このような構成に限らず、例えば、搬送先指定情報と対応させて搬送順の番号データを含むものであってもよいし、搬送先指定情報を所定ビット数で構成するなどして区切り符号を含まない構成であってもよいし、搬送滞留時間などの他の情報をさらに含むものであってもよい。
【0038】
図9に搬送先指定情報の構成例を示す図、図10に搬送先指定情報を説明するための図を示す。
搬送先指定情報は、基板の搬送先を基板処理システム内で特定可能な情報であり、本実施形態では基板の搬送先となるプロセスチャンバーPに接続する接続ポートを基板処理システム内で一意に特定可能な情報を用いる。搬送先指定情報の一例を図9に示す。具体的には、本実施形態では、メイン装置100のプロセスチャンバーPが搬送先となるときは、図9の符号701(符号701:メイン装置への搬送先指定情報)に示すように、そのプロセスチャンバーPに接続する接続ポートのローカルアドレスをそのまま搬送先指定情報とする。一方、サブ装置200に接続するプロセスチャンバーPが基板の搬送先となるときは、図9の符号702(符号702:サブ装置への搬送先指定情報)に示すように、メイン装置のローカルアドレスと、サブ装置種別と、サブ装置のローカルアドレスと、を結合したデータを搬送先指定情報として用いる。
メイン装置100のローカルアドレスは、メイン装置100における、基板の搬送先となるサブ装置200が接続している接続ポートのローカルアドレスを用い、例えば、サブ装置200宛てのデータならば'2'となる。
【0039】
また、サブ装置種別は、メイン装置100がサブ装置の種類に応じてサブ装置200向けの搬送指令を生成するのに用いる。本実施形態では、サブ装置200のサブ装置種別は'1'に設定されている。また、サブ装置のローカルアドレスは、基板の搬送先となるプロセスチャンバーPが接続するサブ装置の接続ポートのローカルアドレスである。
【0040】
従って、図9に示す搬送先指定情報の一例としては、図10に示すように、例えば、基板の搬送先がメイン装置100のプロセスチャンバーP−11であれば、搬送先指定情報701に従って搬送先指定情報は'1'となる。搬送先がサブ装置200のプロセスチャンバーP−23であれば、搬送先指定情報702に従って'213'となる。この例において搬送先がサブ装置200である場合は、搬送先指定情報の左側の数字が“メイン装置ローカルアドレス”を示し、真ん中の数字が“サブ装置種別”を示し、右側の数字が“サブ装置ローカルアドレス”を示す。図10中では、各搬送チャンバーTc内の黒丸近傍に接続ポートのローカルアドレスを、各プロセスチャンバーP内に当該プロセスチャンバーに基板を搬送するときの搬送先指定情報を示す。
【0041】
図9に示す搬送先指定情報の作成は例えば以下のように行えばよい。すなわち、入力操作部を介して、ユーザが基板を搬送させたいプロセスチャンバーに関する情報を入力する。メイン装置100のプロセスチャンバーを用いたい場合は、ユーザは、メイン装置100の所定のプロセスチャンバーを、入力操作部を介して指定する。メイン装置100にはローカルアドレスが割り当てられているので、ホストPC400は、該ユーザ入力に応じたローカルアドレスを含む搬送先指定情報701を作成する。また、サブ装置200のプロセスチャンバーを用いたい場合は、ユーザは、サブ装置200が接続されたメイン装置100のローカルアドレスと、対象となる装置がサブ装置200であることと、基板搬送対象のプロセスチャンバーに対応するサブ装置200中のローカルアドレスとを、入力操作部を介して入力する。ホストPC400は、該ユーザ入力に応じた、“メイン装置ローカルアドレス”、“サブ装置種別”、および“サブ装置ローカルアドレス”を含む搬送先指定情報702を作成する。
【0042】
メイン装置への搬送先指定情報701はローカルアドレスのみを含んでいるが、搬送先指定情報にローカルアドレスのみが含まれる場合は、搬送すべき基板処理装置はメイン装置(上位装置)100である、と規定しておけば、メイン装置100は、該メイン装置100のローカルアドレスに対応する接続ポートに基板を搬送することを特定することができる。よってこの場合、搬送先指定情報701にはローカルアドレスのみが含まれているが、搬送先指定情報701は、基板の搬送先の基板処理装置を特定するための情報も実質的に含んでいると言える。よって、搬送先判定部132は、搬送先指定情報701を解析する場合、搬送先指定情報701にローカルアドレスのみが含まれているので、メイン装置100の上記ローカルアドレスに対応する接続ポートを基板の搬送先として特定することができる。
【0043】
また、サブ装置への搬送先指定情報702には、“メイン装置ローカルアドレス”および“サブ装置種別”が含まれているので、メイン装置100は基板を搬送すべきサブ装置を特定することができ、“サブ装置ローカルアドレス”が含まれているので、サブ装置は該サブ装置中での基板を搬送すべき接続ポートの位置を特定することができる。よって、搬送先判定部132は、搬送先指定情報702を解析する場合、“メイン装置ローカルアドレス”に対応する接続ポートに接続された、“サブ装置別”にて特定されるサブ装置が有する、“サブ装置ローカルアドレス”に対応する接続ポートを基板の搬送先として特定することができる。なお、搬送先判定部232も、上記と同様にして搬送先指定情報に基づく搬送先の判定を行う。
【0044】
また、搬送先指定情報作成の他の方法として、所定の基板処理システムの各基板処理装置の接続ポートにそれぞれ搬送先指定情報を割り当て、該割り当てられた搬送先指定情報と各基板処理装置のローカルアドレスとを関連付けたコンフィグレーションテーブルを用いても良い。
【0045】
上記コンフィグレーションテーブルを用いる場合は、複数の基板処理装置の組み合わせ毎に、組み合わせた後の基板処理システムにおいて各接続ポートに割り当てられた搬送先指定情報と、各基板処理装置のローカルアドレスとを関連付けてコンフィグレーションテーブルを作成しておく。例えば、図10に示すように複数の基板処理装置を接続した基板処理システムに対して、基板処理装置100、200の各接続ポート(プロセスチャンバー)に対応する搬送先指定情報(例えば、図9に示す構成の搬送先指定情報)を割り当てる。そして、該割り当てられた搬送先指定情報と、該搬送先指定情報にて特定される接続ポートに対応する、基板処理装置100、200の接続ポートのローカルアドレスとを関連付けたコンフィグレーションテーブルを作成し、該コンフィグレーションテーブルを、ホストPC400に保持させる。
【0046】
よって、例えば、図10に示す基板処理システムにおいて、メイン装置100のローカルアドレス'1'に接続されたプロセスチャンバーP−11に基板を搬送したい場合は、ユーザが入力操作部を介して、メイン装置100のローカルアドレス'1'を指定する入力を行う。該ユーザ入力に応じてホストPC400は、コンフィグレーションテーブルを参照して、メイン装置100のローカルアドレス'1'に対応する情報を読み出し、搬送先指定情報'1'を生成する。また、図8に示す基板処理システムにおいて、メイン装置200のローカルアドレス'2'に接続されたプロセスチャンバーP−21に基板を搬送したい場合は、ユーザが入力操作部を介して、メイン装置200のローカルアドレス'2'を指定する入力を行う。該ユーザ入力に応じてホストPC400は、コンフィグレーションテーブルを参照して、メイン装置200のローカルアドレス'2'に対応する情報を読み出し、搬送先指定情報'212'を生成する。
【0047】
このとき、搬送先判定部132は、例えば搬送先指定情報'1'を受信すると、情報がローカルアドレスのみであるので、メイン装置100の接続ポートに基板を搬送すると判定する。また、搬送先判定部132は、例えば搬送先指定情報'212'を受信すると、該搬送先指定情報の左側が'2'であり、真ん中が'1'であるので、メイン装置100のローカルアドレス'2'の接続ポートに接続されたサブ装置200に基板を搬送すると判定する。また、搬送先指定情報の右側が'2'であるので、上記サブ装置200のローカルアドレス'2'の接続ポートに基板を搬送すると判定する。搬送先判定部232も同様に判定を行う。
【0048】
なお、基板処理を複数のプロセスチャンバーにおいて連続的に行う場合は、対応する搬送先指定情報を上記基板処理の順番に応じて配列することで、搬送手順データを作成することができる。例えば、ユーザが所望の順番で基板搬送対象のプロセスチャンバーを入力操作部により入力すると、ホストPCは、上記順番に沿って対応する搬送先指定情報を配列することで、搬送手順データを作成することができる。
【0049】
つまり、上述したローカルアドレスは各基板処理装置100、200内で一意であるが、基板処理システムでは必ずしも一意とはならない。従って、搬送先がどの基板処理装置宛てのものであるかを特定可能な付加情報を付加することで、基板処理システムにおいて異なる基板処理装置のプロセスチャンバーPを特定し、基板を搬送することができる。なお、上述したサブ装置200への搬送先指定情報のうち、サブ装置種別やメイン装置のローカルアドレスは、必ずしも必須ではなく、他の付加情報に変えてもよい。しかし、メイン装置のローカルアドレスを用いれば、基板処理装置が複数メイン装置100に接続している場合に、いずれの基板処理装置へ搬送すべきかを特定できる。また、搬送手順データを入力する際に、メイン装置100に関してはプロセスチャンバーPを指定する場合と同じようにローカルアドレスを指定し、下位のサブ装置200,300のローカルアドレスを続けて入力すればよいので、ユーザが把握しやすいという利点もある。
【0050】
このように、搬送先指定情報により、基板処理装置は、該基板処理装置が所属する基板処理システムにおいて基板の搬送先を特定することができるので、搬送先指定情報は、該基板処理システムにおける、基板の搬送先となる接続ポートの位置を特定するための情報であると言える。
【0051】
次に、図11A,Bに示すフローチャートを用いて、メイン装置100(図11A)及びサブ装置200(図11B)の基板の搬送動作を説明する。なお、構成情報は各基板処理装置がすでに取得しており、メイン装置100は上位装置のない構成情報を取得することで、最上位装置としての動作モードに移行し、サブ装置200は上位装置が接続された構成情報を取得することで、下位装置としての動作モードに移行する。
【0052】
まず、メイン装置100で、搬送手順取得部131は、ホストPC400から送信される搬送手順データを取得する(ステップS101)。次に、搬送先判定部132は、ステップS101で取得した搬送手順データに基づき、最初の搬送順の搬送先がサブ装置200宛かを判定する(ステップS102)。例えば、図8に示す搬送手順データ601の場合、最初の搬送先指定情報は'1'であるので、搬送先判定部132はメイン装置100宛てと判定し(ステップS102:No)、ローカル搬送部133は、メイン装置100のプロセスチャンバーP−11への搬送指令を搬送ロボットTr−11に出力する(ステップS103)。その後、搬送ロボットTr−11による基板の搬送が終了し、搬送制御部130が搬送終了信号を受信すると(ステップS104)、搬送制御部130は、搬送手順データ(例えば、搬送手順データ601)により指定される搬送手順が終了したかを判定する(ステップS105)。搬送手順が終了していない場合(No)はステップS102に戻り、次の搬送手順の搬送先がサブ装置200宛かを判定する。搬送手順が終了するまで、S102以降のステップを繰り返す。
【0053】
以上のステップを繰り返し、例えば搬送手順データ601において、搬送先判定部132が、搬送順の3番目の搬送先がサブ装置200宛であると判定すると(ステップS102:YES)、次のような処理が行われる。すなわち、搬送制御部130は、次以降(4番目以降)の搬送順の搬送先もサブ装置200宛かを判定し、搬送手順データから連続してサブ装置200宛てとなっている搬送ジョブを切り出して、搬送指令(サブ装置200へ出力される搬送手順データ602)を生成する(ステップS106)。図8に示す搬送手順データ601であれば3〜4番目にサブ装置200宛の搬送ジョブが連続していることから、'212'、'214'のデータ(搬送先指定情報)が切り出され、これに基づき搬送指令(搬送手順データ602)を生成し、サブ装置200に出力する(ステップS107)。すなわち、搬送制御部130は、所定の順番においてサブ装置200(300)が有する接続ポートに搬送すべき時は、搬送手順データからサブ装置200に関する搬送先指定情報を切り出し、サブ装置200用の搬送手順データ(例えば、搬送手順データ602)を新たに作成し、サブ装置200へと送信する。
【0054】
このように、基板の搬送先が自装置であるメイン装置100ではないと判断される場合、搬送制御部130は、搬送先指定情報により基板の搬送先と特定されるサブ装置200において上記搬送先指定情報にて特定される接続ポートに基板が搬送されるような搬送指令として、基板の搬送対象の接続ポートに対応するローカルアドレスを抽出し、サブ装置200へと送信する。
【0055】
これと共に、装置間搬送部134は、メイン装置100の搬送ロボットTr−11,12にもサブ装置200への基板の搬送指令を出力し(ステップS108)、ローカルアドレス'2'の接続ポートを介してサブ装置200の搬送ロボットへ基板を受け渡す。つまり、本実施形態では、搬送手順データは、基板に対する処理の手順に沿って規定しており、装置間搬送を行う場合に搬送ロボット間の基板の受け渡し動作までは規定していない。この部分は搬送制御部130の側で解釈を行い、基板の搬送指令を生成する。これにより、ユーザがプロセスだけを意識して搬送手順データを作成することができる。すなわち、複数の基板処理装置を所望に応じて組み合わせても、該組み合わせに応じた基板搬送に関する制御プログラムを新たに作成し各基板処理装置に組み込む必要が無くなる。
【0056】
サブ装置200は、メイン装置100から、搬送手順取得部231により図6に示すような搬送手順データ602を受信すると(ステップS201)、搬送先判定部232は、該取得した搬送手順データ602に基づいて基板の搬送先が下位の基板処理装置であるかを判定する(ステップS202)。宛先がさらに下位の装置ではなく、サブ装置200内であると判定した場合(ステップS202:NO)は、ローカル搬送部233は、ステップS201にて取得した搬送手順データ602に基づいて、搬送ロボットTr−2に宛先の接続ポートへの搬送指令を出力する(ステップS203)。搬送が終了したら(ステップS204:YES)、搬送制御部230は、搬送手順データ602により指定される全ての搬送手順が終了したか判定する。(ステップS205)該搬送手順が終了していない場合(ステップS205:NO)は、終了するまでステップS202移行の動作を繰り返す。
【0057】
ステップS202で、搬送先判定部232により基板の搬送先が下位の基板処理装置であると判定されると(YES)、ステップS206に移行する。ステップS206では、搬送制御部230は、メイン装置100から送信された搬送手順データにおいて当該下位の基板処理装置宛ての搬送ジョブが連続している場合は、当該連続している搬送ジョブを搬送手順データから抽出し、下位装置宛の搬送手順データを生成する。その後、搬送制御部230は、この生成された搬送手順データを下位の基板処理装置に出力すると共に(ステップS207)、装置間搬送部234は搬送ロボットTr−2に当該下位装置の搬送ロボットTrへの基板の受け渡し指令を出力する(ステップS208)。その後、下位の装置から搬送終了の信号を搬送制御部230が受信したら(ステップS209:YES)、ステップS205に移行し、サブ装置200で受信した全ての搬送手順が終了するまで搬送処理を繰り返す。
【0058】
本実施形態では、サブ装置200にさらに下位の基板処理装置は接続していないので、図8に示す搬送手順データ602を取得したサブ装置200ではステップS206〜S209の動作は実施されない。搬送制御部230は、図8に示す搬送手順データ602に基づき、ステップS202〜S205の動作を繰り返してサブ装置200におけるローカルアドレス'2'、'4'の接続ポートに接続するプロセスチャンバーPに基板を搬送した後、所定の処理を施した基板をメイン装置100にリターンする。
【0059】
メイン装置100では、サブ装置200から搬送終了信号を搬送制御部130が受信すると(ステップS109:YES)、ステップS105に移行し、搬送手順データ(例えば、搬送手順データ601)により指定される全ての搬送手順が終了するまでステップS102移行の処理を繰り返す。図8に示す搬送手順データ601によれば、次の搬送順(5番目)では、基板の搬送先がサブ装置300になるので、図8に示すようなローカルアドレス'1'を指定した搬送手順データ603がサブ装置300に出力される。サブ装置300では、サブ装置200と同様に図11Bに示すフローに沿い、ローカルアドレス'1'のプロセスチャンバーPへ基板搬送を行う。その後、メイン装置100に戻ってローカルアドレス'3'のプロセスチャンバーPに基板が搬送され、全ての搬送手順が終了する。
【0060】
次に、上記基板判定判定部を用いて、図3及び図4の基板ステージ搬送経路判断について説明する。ロードロックチャンバー8Aのカセット81Aには、25枚の基板9が収納されている。装置Aで1枚目の基板9の処理が終了する(図3のステップ1)。この段階では、基板受け渡しチャンバー70の基板受け渡しステージ70Aから70Fには、基板がないので、基板搬送機構11Aは、1枚目の基板が、基板受け渡しステージ70Aに搬入されることを許可し(図3のステップ3)、1枚目の基板9が、基板受け渡しステージ70Aに搬送される。この時、図4記載の基板受け渡しステージ収納基板管理アドレス1に「1101」として記憶される(図3のステップ2)。なお、前記「1101」のうち、4桁目の「1」は、装置Aから基板受け渡しチャンバー70に基板が搬入されることを示す。次に、前記「1101」のうち、3桁目の「1」は、ロードロックチャンバー8Aのカセット81Aのカセット番号を示す。カセット番号1の場合、3桁目の「1」となり、カセット番号2の場合、3桁目の「2」となる。また、前記「1101」のうち、1桁目2桁目の「01」は、カセット番号1の1枚目の基板9を示す。カセット番号1の15枚目の基板9の場合には、1桁目2桁目に「15」と表示される。同様の手順で、2枚目の基板9の処理が終了する(図3のステップ2)。この時、基板受け渡しチャンバー70の基板受け渡しステージ70Aには、既に、1枚目の基板が格納されている(図3のステップ2)。そのため、基板受け渡しチャンバー70に空き基板受け渡しステージがないかどうか判断する(図3のステップ4、ステップ5)。この時には、基板受け渡しチャンバー70の基板受け渡しステージ70Bから70Fには、基板9が格納されていないので、基板受け渡しステージ70Bが、基板搬送機構11Aの搬送位置まで下降し、2枚目の基板が基板受け渡しステージ70Bに格納される(図3のステップ3)。この時、図4記載の基板受け渡しステージ収納基板管理アドレス1に「1102」として記憶される。同様な手順により、3枚目、4枚目、5枚目、6枚目の基板9が基板受け渡しステージ70C、70D、70E、70Fに格納される(図5のステップ4、ステップ5、ステップ3)。
この時、図4記載の基板受け渡しステージ収納基板管理アドレス1に「1103」「1104」「1105」「1106」として記憶される。なお、基板受け渡しステージ70Aから70Fのいずれにも、基板が格納されていない場合には、図4記載の基板受け渡しステージ収納基板管理アドレス1から6には、全て「0000」と記憶される。
【0061】
基板受け渡しチャンバー70の基板受け渡しステージ70Aから70Fに全ての基板が格納されている場合、搬送機構11Bは、基板受け渡しチャンバー70から基板9を取り出し、装置Bの各処理チャンバー3,7に送って順次処理を行う(図3のステップ6)。搬送機構11Bが、基板受け渡しチャンバー70の各基板受け渡しステージ70Aから70Fから基板9を取り出し、装置Bの各処理チャンバー3,7に送って順次処理するかどうかの判断は、上記図5から図11記載の経路判定判定部を用いて行う(図3のステップ7)。尚、上述の経路判定判定部により搬出可能判断とならない場合は、装置Bのチャンバーへの基板搬出動作は許可されない(図3のステップ7)。また、上述の経路判定判定部により搬出可能判断となった場合は、その対象の基板9が格納された基板受け渡しステージ70が、搬送機構11Bの搬送位置まで上昇又は下降し、基板受け渡しステージ70から基板9を装置Bの各第3の処理チャンバー3,第2の処理チャンバー7に搬送する(図3のステップ8,ステップ9)。装置Bの処理チャンバーで処理された基板の基板受け渡しステージ70への搬入要求は、図3のステップ1に戻り行う。
【0062】
同様の手順で、1枚目から6枚目の基板9が、装置Bの各処理チャンバー3,7に搬出されて処理される。装置Bで1枚目の基板9の処理が終了する(図3のステップ1)。この段階で、基板受け渡しチャンバー70の基板受け渡しステージ70Aから70Fに基板がない場合、基板搬送機構11Bは、1枚目の基板が、基板受け渡しステージ70Aに搬入されることを許可し(図3のステップ3)、1枚目の基板9が、基板受け渡しステージ70Aに搬送される。この時、図4記載の基板受け渡しステージ収納基板管理アドレス1に「2101」として記憶される(図3のステップ2)。なお、前記「2101」のうち、4桁目の「2」は、装置Bから基板受け渡しチャンバー70に基板が搬入されることを示す。次に、前記「2101」のうち、3桁目の「2」は、ロードロックチャンバー8Aのカセット81Aのカセット番号を示す。カセット番号1の場合、3桁目の「1」となり、カセット番号2の場合、3桁目の「2」となる。また、前記「2101」のうち、1桁目2桁目の「01」は、カセット番号1の1枚目の基板9を示す。カセット番号1の15枚目の基板9の場合には、1桁目2桁目に「15」と表示される。同様に、2枚目の基板9の処理が終了する(図3のステップ2)。この時、基板受け渡しチャンバー70の基板受け渡しステージ70Aには、既に、1枚目の基板が格納されている(図3のステップ2)。そのため、基板受け渡しチャンバー70に空き基板受け渡しステージがないかどうか判断する(図3のステップ4、ステップ5)。この時には、基板受け渡しチャンバー70の基板受け渡しステージ70Bから70Fに、基板9が格納されていない場合、基板受け渡しステージ70Bが、基板搬送機構11Aの搬送位置まで下降し、2枚目の基板が基板受け渡しステージ70Bに格納される。この時、図4記載の基板受け渡しステージ収納基板管理アドレス1に「2102」として記憶される。同様な手順により、3枚目、4枚目、5枚目、6枚目の基板9が基板受け渡しステージ70C、70D、70E、70Fに格納される(図3のステップ4、ステップ5)。
この時、図4記載の基板受け渡しステージ収納基板管理アドレス1に「2103」「2104」「2105」「2106」として記憶される。
【0063】
基板受け渡しチャンバー70の基板受け渡しステージ70Aから70Fの全ての基板が格納されている場合、搬送機構11Aは、基板受け渡しチャンバー70から基板9を取り出し、装置Aの各処理チャンバー2,7に送って順次処理を行う(図5のステップ6)。搬送機構11Aが、基板受け渡しチャンバー70から基板9を取り出し、装置Aの各処理チャンバー2,7に送って順次処理するかどうかの判断は、上記図5から図11記載の経路判定判定部を用いて行う(図3のステップ7)。尚、上述の経路判定判定部により搬出可能判断とならない場合は、装置Aのチャンバーへの基板の搬出動作は許可されない(図3のステップ7)。また、上述の経路判定判定部により搬出可能判断となった場合は、その対象の基板9が格納された基板受け渡しステージ70が、搬送機構11Aの搬送位置まで上昇又は下降し、基板受け渡しステージ70から基板9を装置Aの各処理チャンバー2,7に搬送する(図3のステップ8,ステップ9)。
【0064】
装置Aから基板9が、基板受け渡しチャンバー70に搬入され、装置Bから基板9が、基板受け渡しチャンバー70に搬入される場合も、図3記載のフローチャート、図4の基板受け渡しステージ収納基板管理アドレスに基づき処理する。例えば、装置Aからカセット番号1の4枚目から6枚目の基板9が、基板受け渡しチャンバー70の基板受け渡しステージ70D、70E、70Fにそれぞれ搬入されている場合、図4の基板受け渡しステージ収納基板管理アドレスには、それぞれ「1104」「1105」「1106」と基板格納情報が記憶される。同時に、装置Bからカセット番号1の1枚目から3枚目の基板9が、基板受け渡しチャンバー70の基板受け渡しステージ70A、70B、70Cにそれぞれ搬入されている場合、図4の基板受け渡しステージ収納基板管理アドレスには、それぞれ「2101」「2102」「2103」と基板格納情報が記憶される。この時、基板受け渡しチャンバー70の基板受け渡しステージには、空きがないので、上記した図5から図11記載の経路判定判定部の情報に基づき、基板受け渡しチャンバー70から装置A又は装置Bのチャンバーへの搬出要求が可能かどうか判断する(図3のステップ6からステップ9)。
【0065】
上記の通り、図2記載の基板受け渡しチャンバー70は、設置床面に対して垂直方向に積み重ねられた基板受け渡しステージ70A、70B、70C、70D、70E、70Fとを有するので、第1の基板処理装置(装置A)、第2の基板処理装置(装置B)の間の基板9の受け渡しに対して、異なる搬送パターンを持つ基板が複数枚投入されている場合でも、第1の基板処理装置(装置A)、第2の基板処理装置(装置B)内相互の行き来に対して基板受け渡しステージが占有されることがない。
更に、第1の基板処理装置(装置A)又は第2の基板処理装置(装置B)から基板受け渡しステージ70A、70B、70C、70D、70E、70Fに基板9が搬入されているかどうかは、図4記載の基板受け渡しステージ収納基板管理アドレスで判断することが可能である。また、全ての基板受け渡しステージ70A、70B、70C、70D、70E、70Fに基板9が格納されている場合には、図5から図11A、11B記載の経路判定判定手段により、第1の基板処理装置の基板搬送経路情報と第2の基板処理装置の基板搬送経路情報とを割り出し、割り出された基板搬送経路情報に基づき、第1の基板受け渡しステージと第2の基板受け渡しステージとに格納されて基板を、第1の基板処理装置の第1の処理チャンバー又は前記第2の基板処理装置の第2の処理チャンバーに搬出することを決定することができる。そのため、割り出された基板搬送経路情報に基づき、次に基板受け渡しステージ70A、70B、70C、70D、70E、70Fから、搬出する基板の判断も行う事で第1の基板処理装置と第2の基板処理装置との基板搬送動作が非同期で搬送することができる。
【符号の説明】
【0066】
1A 第1の搬送チャンバー
1B 第2の搬送チャンバー
2 第1の処理チャンバー
3 第3の処理チャンバー
7 第2の処理チャンバー
8A ロードロックチャンバー
8B アンロードロックチャンバー
9 基板
10 ゲートバルブ
11A 第1の搬送機構
11B 第2の搬送機構
70 基板受け渡しステージチャンバー
70A〜70G 基板受け渡しステージ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央に設けられた排気可能な第1のセパレーションチャンバーと、前記第1のセパレーションチャンバーの側面にゲートバルブを介して気密に接続されている排気可能なロードロックチャンバー及び排気可能な第1の処理チャンバーと、前記第1のセパレーションチャンバー内に設けられている基板を搬送するための第1の搬送機構とを備えた第1の基板処理装置と、
中央に設けられた排気可能な第2のセパレーションチャンバーと、前記第2のセパレーションチャンバーの側面にゲートバルブを介して気密に接続されている排気可能な第2の処理チャンバーと、前記第2のセパレーションチャンバー内に設けられている基板を搬送するための第2の搬送機構とを備えた第2の基板処理装置と、を備え、
前記第1のセパレーションチャンバーと前記第2のセパレーションチャンバーとは、基板受け渡しチャンバーを介して気密に接続されており、
前記基板受け渡しチャンバーは、設置床面に対して垂直方向に積み重ねられた第1の基板受け渡しステージと第2の基板受け渡しステージとを有することを特徴とする基板搬送処理装置。
【請求項2】
前記基板受け渡しステージは、上下機構により上下動可能であることを特徴とする請求項1記載の基板搬送処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の基板搬送処理装置を用いた基板搬送処理方法であって、
第1の基板処理装置の第1の処理チャンバー又は前記第2の基板処理装置の第2の処理チャンバーで、処理された基板が、第1の基板受け渡しステージ又は第2の基板受け渡しステージに格納されているかどうかを記憶する第1のステップと、
前記記憶された第1の基板受け渡しステージ又は第2の基板受け渡しステージの基板格納情報に基づき、第1の基板受け渡しステージ又は第2の基板受け渡しステージに基板があるかどうか判断する第2のステップと、
前記第1の基板受け渡しステージ又は第2の基板受け渡しステージに基板がない場合には、第1の基板受け渡しステージ又は第2の基板受け渡しステージへの基板搬入を許可し、前記第1の基板受け渡しステージ又は第2の基板受け渡しステージに基板がある場合には、前記基板格納情報に基づき、第1の基板受け渡しステージ又は第2の基板受け渡しステージのいずれかで、基板が格納されていないステージに基板搬入を許可する第3のステップと、
前記第1の基板受け渡しステージと第2の基板受け渡しステージのいずれにも基板がある場合、経路判定判定手段により、第1の基板処理装置の基板搬送経路情報と前記第2の基板処理装置の基板搬送経路情報とを割り出し、前記割り出された基板搬送経路情報に基づき、第1の基板受け渡しステージと第2の基板受け渡しステージとに格納されて基板を、第1の基板処理装置の第1の処理チャンバー又は前記第2の基板処理装置の第2の処理チャンバーに搬出することを決定する第4のステップと、
を含むことを特徴とる基板搬送処理方法。


【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−243601(P2011−243601A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−111670(P2010−111670)
【出願日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(000227294)キヤノンアネルバ株式会社 (564)
【Fターム(参考)】