塗装システムの塗料供給装置及び塗料供給方法
【課題】設備全体のコンパクト化を図るとともに、色替えに伴う塗料の無駄を良好に削減することができ、経済的且つ効率的な塗装作業を遂行することを可能にする。
【解決手段】塗料供給装置10は、車体14の搬送方向に沿って延在する搬送機構38と、少なくとも第1塗装ステーション18に塗料容器26を搬送可能であるとともに、前記搬送機構38により往復動自在な第1搬送部材40と、少なくとも前記第1塗装ステーション18から残存塗料容器26aを回収し、第2塗装ステーション20に前記残存塗料容器26aを搬送可能であるとともに、前記搬送機構38により往復動自在な第2搬送部材42と、前記塗料容器26の交換又は前記塗料容器26への塗料の充填を行う塗料充填ステーション44とを備える。
【解決手段】塗料供給装置10は、車体14の搬送方向に沿って延在する搬送機構38と、少なくとも第1塗装ステーション18に塗料容器26を搬送可能であるとともに、前記搬送機構38により往復動自在な第1搬送部材40と、少なくとも前記第1塗装ステーション18から残存塗料容器26aを回収し、第2塗装ステーション20に前記残存塗料容器26aを搬送可能であるとともに、前記搬送機構38により往復動自在な第2搬送部材42と、前記塗料容器26の交換又は前記塗料容器26への塗料の充填を行う塗料充填ステーション44とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体の搬送方向に沿って配置される複数の塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給装置及び塗料供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被塗装物、例えば、自動車車体等の塗装ラインでは、車体に対して下塗り塗装工程、中塗り塗装工程、上塗り塗装工程及び上塗りクリア塗装工程等、種々の塗装工程が施されている。
【0003】
この種の塗装ラインにおいて、各塗装ステーションに配設される塗装ロボットでは、所望の塗料が充填された塗料容器(カートリッジ)を着脱自在に取り付ける構成が採用されている。塗料容器内に、例えば、車体1台分の塗装に使用され得る量の塗料を充填することにより、色替え時に塗料の無駄を少なくすることができ、効率的であるからである。
【0004】
例えば、特許文献1に開示されている塗装用ロボットの色替装置では、塗装ロボットの作動範囲内で塗装作業範囲外に位置させて塗料容器供給装置が設けられている。塗料容器供給装置は、ベルト式あるいはチェン式のコンベアと、該コンベアに搭載された複数の塗料容器を保持し、所定の位置で各塗料容器を塗装用ロボット本体のアームに嵌着する塗料容器交換用ロボットとを備えている。
【0005】
【特許文献1】特開昭60−122073号公報(図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
最近、車体の塗装色の多色化により、塗装色の変更に伴う塗料の色替え作業が比較的頻繁に行われている。その際、上記の色替装置では、塗料容器内に1台の車体の塗装に使い切る程度の量の塗料を充填しておくことで対応している。
【0007】
しかしながら、各塗料容器毎に1台の車体の塗装に使い切る程度の量の塗料を充填しなければならず、塗料の充填作業が煩雑化するという問題がある。しかも、各車体毎に塗料容器の交換作業が必要になり、塗装作業全体の効率化が容易に図られないという問題がある。さらに、塗装条件の変更に迅速に対応することができないおそれがある。
【0008】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、設備全体のコンパクト化を図るとともに、色替えに伴う塗料の無駄を良好に削減することができ、経済的且つ効率的な塗装作業を遂行することが可能な塗装システムの塗料供給装置及び塗料供給方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、車体の搬送方向に沿って配置される少なくとも第1塗装ステーション及び第2塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給装置に関するものである。
【0010】
塗料供給装置は、車体の搬送方向に沿って延在する搬送機構と、少なくとも第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第1搬送部材と、少なくとも前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収し、第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第2搬送部材と、前記塗料容器の交換又は前記塗料容器への塗料の充填を行う塗料容器ステーションとを備えている。
【0011】
また、第1搬送部材及び第2搬送部材を、それぞれ搬送機構の任意の位置で接続自在な連結部材を備えることが好ましい。
【0012】
さらに、本発明は、車体の搬送方向に沿って配置される少なくとも第1塗装ステーション、第2塗装ステーション及び第3塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給装置に関するものである。
【0013】
塗料供給装置は、車体の搬送方向に沿って延在する搬送機構と、少なくとも第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第1搬送部材と、少なくとも前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収し、第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第2搬送部材と、少なくとも第3塗装ステーションの第3塗装装置に前記塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第3搬送部材と、前記塗料容器の交換又は前記塗料容器への塗料の充填を行う塗料容器ステーションとを備えている。
【0014】
さらにまた、第1搬送部材、第2搬送部材及び第3搬送部材を、それぞれ搬送機構の任意の位置で接続自在な連結部材を備えることが好ましい。
【0015】
また、本発明は、車体の搬送方向に沿って配置される少なくとも第1塗装ステーション及び第2塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給方法に関するものである。
【0016】
この塗料供給方法は、第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送する工程と、前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収した後、第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送する工程とを有している。
【0017】
さらに、本発明に係る塗料供給方法は、車体の搬送方向に沿って延在する搬送機構により往復動自在な第1搬送部材を介し、第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送する工程と、前記搬送機構により往復動自在な第2搬送部材を介し、前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収した後、第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送する工程とを有している。
【0018】
さらにまた、本発明に係る塗料供給方法は、車体の搬送方向に沿って延在する搬送機構により往復動自在な第1搬送部材を介し、第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送する工程と、前記搬送機構により往復動自在な第2搬送部材を介し、前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収した後、第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送する工程と、前記搬送機構により往復動自在な第3搬送部材を介し、前記第3塗装ステーションの第3塗装装置に塗料容器を搬送する工程とを有している。
【発明の効果】
【0019】
本発明では、塗料の色替え時に、上流側の第1塗装装置で使用されていた塗料が残存する塗料容器を回収した後、この塗料が残存する塗料容器を下流側の第2塗装装置に搬送している。従って、塗料容器内に残存する塗料は、第2塗装装置での塗装作業に使用されるため、無駄に廃棄される塗料を大幅に削減することができ、経済的である。
【0020】
また、本発明では、第3搬送部材により第3塗装装置に対して塗料容器の搬送及び回収を行うことができる。このため、ソリッド系及びメタリック系の塗料では、2度塗りする際、パール系の塗料では、異なる色の塗料を塗る際、それぞれ効率的に対応することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る塗料供給装置10が適用される塗装システム12の概略構成説明図である。
【0022】
塗装システム12は、車体14の搬送流れ方向(矢印A方向)に延在する塗装ライン16に沿って配置される第1塗装ステーション18及び第2塗装ステーション20を備える。第1塗装ステーション18は、車体14の内板塗装を行う一方、第2塗装ステーション20は、前記車体14の外板塗装を行う。
【0023】
第1塗装ステーション18は、それぞれ車体14の車幅方向両側に配置される第1内板塗装ロボット(第1塗装装置)22a及び第2内板塗装ロボット(第1塗装装置)22bを備える。第1内板塗装ロボット22a及び第2内板塗装ロボット22bは、矢印A方向に延在する搬送路24に沿って移動可能であるとともに、塗料容器26を着脱自在に装着する。搬送路24には、トランクオープナ28及びフードオープナ30が設けられる。
【0024】
第2塗装ステーション20は、それぞれ車体14の車幅方向両側に配置される第1外板塗装ロボット(第2塗装装置)32a及び第2外板塗装ロボット(第2塗装装置)32bを備える。第1外板塗装ロボット32a及び第2外板塗装ロボット32bは、矢印A方向に延在する搬送路34に沿って移動可能であるとともに、塗料容器26を着脱自在に装着する。第2塗装ステーション20の下流には、バックアップステーション36が設けられる。
【0025】
塗料供給装置10は、車体14の搬送方向に沿って延在する搬送機構38と、例えば、2つの塗料容器26を搭載して前記搬送機構38により矢印A方向に往復動自在な第1搬送部材40と、例えば、2つの前記塗料容器26を搭載して前記搬送機構38により矢印A方向に往復動自在な第2搬送部材42と、前記塗料容器26への塗料の充填又は前記塗料容器26の交換を行う塗料充填ステーション(塗料容器ステーション)44とを備える。
【0026】
搬送機構38、第1搬送部材40、第2搬送部材42及び塗料充填ステーション44は、車体14の車幅方向両側に配置されている。以下、説明の簡素化を図るため、一方側の構成及び動作について説明する。
【0027】
第1搬送部材40は、少なくとも第1塗装ステーション18の第1内板塗装ロボット22a及び第2内板塗装ロボット22bに塗料容器26を搬送可能である。第2搬送部材42は、少なくとも第1内板塗装ロボット22a及び第2内板塗装ロボット22bから塗料が残存する塗料容器26を回収し、第2塗装ステーション20の第1外板塗装ロボット32a及び第2外板塗装ロボット32bに前記塗料が残存する前記塗料容器26を搬送可能である。第1搬送部材40及び第2搬送部材42は、それぞれ2つの塗料容器26を搭載可能である。
【0028】
搬送機構38は、図2に示すように、プーリ46a、46b間に架け渡され、矢印A方向に延在するベルトコンベア48を備える。プーリ46aが、矢印X方向(正転方向)に回転すると、ベルトコンベア48の上部側が矢印A方向に走行する一方、前記プーリ46aが、矢印Y方向(逆転方向)に回転することにより、前記ベルトコンベア48の上部側が矢印A方向とは逆の矢印B方向に走行する。
【0029】
ベルトコンベア48の両端位置には、第1搬送部材40を矢印B方向先端位置、すなわち、第2搬送部材42を第1搬送部材40の移動に干渉しない退避位置に停止させるための第1停止部材50aが設けられるとともに、矢印B方向先端位置には、前記第1搬送部材40を塗料充填ステーション44に対応して停止させるための第2停止部材50bが設けられる。
【0030】
第1停止部材50aと第2停止部材50bとの間には、中間停止部材(連結部材)52a〜52eが、ベルトコンベア48の上方に進出自在に配置される。中間停止部材52a〜52eは、シリンダ等のアクチュエータを介して進退可能に構成される。なお、中間停止部材52a〜52eに代えて、第1搬送部材40及び第2搬送部材42自体に、ベルトコンベア48上の任意の位置で前記ベルトコンベア48に接続自在な連結部材を設けてもよい。
【0031】
図1に示すように、搬送機構38と第1塗装ステーション18との間には、塗料容器26を第1内板塗装ロボット22a及び第2内板塗装ロボット22bと第1搬送部材40との間で受け渡すための塗料容器交換ロボット54aが配置される。搬送機構38と第2塗装ステーション20との間には、同様に塗料容器26を第1外板塗装ロボット32a及び第2外板塗装ロボット32bと第1搬送部材40及び第2搬送部材42との間で受け渡すための塗料容器交換ロボット54bが配置される。
【0032】
このように構成される塗料供給装置10の動作について、塗装システム12との関連で、以下に説明する。
【0033】
先ず、第1塗装ステーション18では、塗装ライン16に沿って車体14が搬送されると、この車体14は、トランクオープナ28及びフードオープナ30を介してトランク及びフードの開動作が行われるとともに、第1内板塗装ロボット22a及び第2内板塗装ロボット22bによって所望の塗色による内板塗装が順次行われる。内板塗装が施された車体14は、塗装ライン16に沿って矢印A方向に搬送され、第2塗装ステーション20に搬入される。
【0034】
第2塗装ステーション20では、第2外板塗装ロボット32a及び第2外板塗装ロボット32bによって、第1塗装ステーション18と同色の塗料による外板塗装が順次行われる。外板塗装後の車体14は、塗装ライン16に沿ってバックアップステーション36に送られた後、次段の工程に搬送される。
【0035】
ここで、塗料充填ステーション44に戻された使用済みの塗料容器26内には、少量の塗料が残存している。これにより、塗装工程の途上で条件設定が変更される際や、停止時の空吹きにより塗料が排出される際に、塗料の不足を惹起することがない。また、塗料供給量に精度誤差が惹起されて設定量以上の塗料が排出される際にも、塗料不足を良好に防止することができる。
【0036】
一方、少量の塗料が残量している使用済みの塗料容器26に、別の色の塗料を入れ替える際には、洗浄時に前記塗料容器26に残量している塗料を廃棄する必要がある。このため、塗料容器26の洗浄回数を減らすことができれば、無駄に廃棄される塗料の量が削減可能になる。
【0037】
ところで、第1の実施形態では、車体14の塗装色が変更されることにより色替えを行う際、第1塗装ステーション18で使用中の塗料容器26を第2塗装ステーション20に搬送することにより、前記塗料容器26に残存する塗料を用いて塗装作業を継続して行う。
【0038】
具体的には、第1塗装ステーション18に配置されている第1内板塗装ロボット22a及び第2内板塗装ロボット22bの各塗料容器26内に、比較的多量(略半分)の塗料が残存している際、新たに使用される塗装色の塗料が充填された2つの塗料容器26が第1搬送部材40上に載置された状態で、この第1搬送部材40は、プーリ46aの矢印Y方向への回転作用下にベルトコンベア48上を介して矢印B方向に搬送される。
【0039】
このため、図3に示すように、第2搬送部材42は、第1停止部材50aに当接して待機状態に維持される一方、第1搬送部材40は、第1塗装ステーション18に搬送される。この第1搬送部材40は、第1内板塗装ロボット22aに対応する位置で、中間停止部材52aの駆動作用下に中間停止される。
【0040】
この状態で、第1搬送部材40上の一方の塗料容器26は、塗料容器交換ロボット54aに把持されて取り出され、第1内板塗装ロボット22aに取り付けられている前色の塗料が比較的多量に残存する塗料容器26(以下、残存塗料容器26aともいう)と交換される。この残存塗料容器26aは、一旦所定の位置に配置される。
【0041】
次いで、プーリ46aが矢印X方向に回転されることにより、ベルトコンベア48を介して第1搬送部材40及び第2搬送部材42が矢印A方向に移動する。図4に示すように、第1搬送部材40は、中間停止部材52cの駆動作用下に、第2内板塗装ロボット22bに対応して中間停止される一方、第2搬送部材42は、中間停止部材52bの駆動作用下に、第1内板塗装ロボット22aに対応して中間停止される。
【0042】
そして、塗料容器交換ロボット54aにより残存塗料容器26aが、第2搬送部材42に搭載されるとともに、第1搬送部材40上の他方の塗料容器26が取り出される。この塗料容器26は、第2内板塗装ロボット22bで使用されていた残存塗料容器26aと交換されて、この残存塗料容器26aが所定の配置位置に一旦配置される。
【0043】
さらに、図5に示すように、中間停止部材52cが停止位置から退避すると、ベルトコンベア48の走行作用下に第1搬送部材40が第2塗装ステーション20に搬送される。この第1搬送部材40は、中間停止部材52dの駆動作用下に、第1外板塗装ロボット32aに対応して中間停止される。一方、第2搬送部材42は、ベルトコンベア48を介して矢印A方向に搬送途上である。
【0044】
第1搬送部材40では、予め、塗料容器交換ロボット54bにより取り出されている略空の塗料容器26が搭載された後、中間停止部材52dによる停止状態が解除される。このため、第1搬送部材40は、ベルトコンベア48に接続されて第2外板塗装ロボット32b側に移動する。
【0045】
図6に示すように、第1搬送部材40は、中間停止部材52eの係止作用下に中間停止される一方、第2搬送部材42は、中間停止部材52cの係止作用下に第2内板塗装ロボット22bに対応して中間停止される。第1搬送部材40では、第2外板塗装ロボット32bから排出された略空の塗料容器26が搭載されるとともに、第2搬送部材42では、第2内板塗装ロボット22bから取り外された残存塗料容器26aが搭載される。
【0046】
次に、図7に示すように、中間停止部材52e、52cが退避することにより、第2搬送部材42は、矢印A方向に搬送されて第2停止部材50bにより停止される一方、第2搬送部材42は、第2塗装ステーション20に搬送され、中間停止部材52dの作用下に第1外板塗装ロボット32aに対応して中間停止される。
【0047】
第2搬送部材42に搭載されている一方の残存塗料容器26aは、塗料容器交換ロボット54bにより取り出された後、第1外板塗装ロボット32aに取り付けられる。さらに、図8に示すように、第2搬送部材42は、中間停止部材52dが退避することによって矢印A方向に移動し、中間停止部材52eを介して第2外板塗装ロボット32bに対応して中間停止される。
【0048】
第2搬送部材42上の他方の残存塗料容器26aは、塗料容器交換ロボット54dにより取り出された後、第2外板塗装ロボット32bに取り付けられる。一方、第1搬送部材40上の略空の塗料容器26は、塗料充填ステーション44によって所望の塗装色の塗料が充填され、又は、所望の塗装色の塗料が充填された新たな塗料容器26と交換される。
【0049】
このように、第1の実施形態では、車体14に塗装される塗料の色替え時に、上流側の第1塗装ステーション18で使用されて前色の塗料が残存している塗料容器26が、第2搬送部材42を介して回収された後、下流側の第2塗装ステーション20に搬送されている。
【0050】
従って、残存塗料容器26aは、第2塗装ステーション20に配置されている第1外板塗装ロボット32a及び第2外板塗装ロボット32bに取り付けられて車体14の塗装作業に使用される。このため、無駄に廃棄される塗料を大幅に削減することができ、経済的であるという効果が得られる。
【0051】
図9は、本発明の第2の実施形態に係る塗料供給装置60が適用される塗装システム62の概略構成説明図である。なお、第1の実施形態に係る塗料供給装置10及び塗装システム12と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0052】
塗装システム62は、車体14の搬送流れ方向(矢印A方向)に沿って配置される第1塗装ステーション18、第2塗装ステーション20及び第3塗装ステーション64を備える。第3塗装ステーション64は、塗料としてソリッド系やメタリック系の塗料が用いられる際に、第2塗装ステーション20で外板塗装が行われた車体14に対して同色の塗料を二度塗りするためのステーションである一方、パール系の塗料が用いられる際には、前記第2塗装ステーション20とは異なる塗料を用いた外板塗装を行うためのステーションである。
【0053】
第3塗装ステーション64は、それぞれ車体14の車幅方向両側に配置される第3外板塗装ロボット(第3塗装装置)66a及び第4外板塗装ロボット(第3塗装装置)66bを備える。
【0054】
搬送機構38には、例えば、2つの塗料容器26を搭載して、少なくとも第3塗装ステーション64の第3外板塗装ロボット66a及び第4外板塗装ロボット66bに前記塗料容器26を搬送可能であるとともに、前記搬送機構38により往復動自在な第3搬送部材68が設けられる。
【0055】
搬送機構38の矢印A方向先端近傍には、塗料容器26への塗料の充填(又は塗料容器26の交換)を行う第1塗料充填ステーション44a及び第2塗料充填ステーション44bが設けられる。第3塗装ステーション64には、塗料容器26の着脱を行う塗料容器交換ロボット54cが配置される。
【0056】
図10に示すように、第2停止部材50bの近傍には、第3停止部材50cが進退可能に配置される。ベルトコンベア48内には、第3塗装ステーション64に対応して中間停止部材52f及び52gが、それぞれ所定の位置に配置される。
【0057】
このように構成される塗料供給装置60の動作について、第2の実施形態に係る塗料供給方法との関連で、以下に説明する。
【0058】
塗装システム62において、車体14の塗装色の色替えを行う際には、先ず、図11に示すように、搬送機構38を介して第1搬送部材40、第2搬送部材42及び第3搬送部材68が、矢印B方向に移動する。その間、第3搬送部材68は、第2塗料充填ステーション44bで所望の色の塗料が充填された2つの塗料容器26を搭載している。
【0059】
第3搬送部材68が第3塗装ステーション64に搬入されると、この第3搬送部材68は、中間停止部材52gの駆動作用下に、第4外板塗装ロボット66bに対応して中間停止される。第3塗装ステーション64では、塗料容器交換ロボット54cを介して第3搬送部材68上の一方の塗料容器26が取り出されるとともに、使用済みの塗料容器26がこの第3搬送部材68上に載置される。その際、第1外板塗装ロボット32aでは、所望の色の塗料が充填された塗料容器26と、使用後の塗料が少量残存する塗料容器26とが交換されることにより、色替えが行われている。
【0060】
次いで、中間停止部材52gが退避し、第3搬送部材68が矢印B方向に所定の距離だけ搬送された後、この第3搬送部材68は、中間停止部材52fによって第3外板塗装ロボット66aに対応して中間停止される(図12参照)。第3搬送部材68では、新たな塗料が充填されている他方の塗料容器26が取り出され、この塗料容器26が、第3外板塗装ロボット66aに取り付けられている使用後の塗料容器26と交換されるとともに、色替えが行われる。
【0061】
一方、第1内板塗装ロボット22aでは、図13に示すように、第1搬送部材40が中間停止部材52aにより中間停止される。そして、第1搬送部材40上の一方の塗料容器26は、この第1搬送部材40から取り出された後、第1内板塗装ロボット22aに取り付けられている使用済みの塗料容器26と交換され、色替えが開始される。なお、第1搬送部材40及び第2搬送部材42の動作は、上記の第1の実施形態と同様であり、以下に概略的に説明する。
【0062】
図14に示すように、搬送機構38が正転(矢印X方向)されることにより、第1搬送部材40及び第2搬送部材42は、第1塗装ステーション18に対応して搬送されて中間停止される。これにより、第2内板塗装ロボット22bに対して塗料容器26が供給される一方、残存塗料容器26aが第2搬送部材42上に載置される。
【0063】
さらに、図15に示すように、第1搬送部材40は、第2塗装ステーション20に搬送されるとともに、第2内板塗装ロボット22b及び第2外板塗装ロボット32bにおける色替えが開始される。
【0064】
次に、図16に示すように、第1搬送部材40に略空の塗料容器26が2つ載置されるとともに、第2搬送部材42に残存塗料容器26aが2つ載置された後、図17に示すように、第1搬送部材40が第3停止部材50cにより停止される一方、第2搬送部材42が第2塗装ステーション20に搬入される。この第2搬送部材42に載置されている各残存塗料容器26aは、第1外板塗装ロボット32a及び第2外板塗装ロボット32bに順次供給される。
【0065】
一方、第1塗料充填ステーション44a及び第2塗料充填ステーション44bでは、必要に応じて所望の色の塗料を充填する塗料容器26が配置されている。そして、この塗料が充填された塗料容器26は、第1搬送部材40及び第3搬送部材68に配置された略空の塗料容器26と交換される。
【0066】
このように、第2の実施形態では、車体14の塗装色の変更に伴う色替え時に、第1塗装ステーション18で使用された残存塗料容器26aは、第2塗装ステーション20に搬送されて車体14の外板塗装に使用されている。このため、無駄に廃棄される塗料を大幅に削減することができる等、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0067】
しかも、第2の実施形態は、第3搬送部材68を備えており、この第3搬送部材68を介して第3塗装ステーション64に対し塗料容器26の搬送及び回収を行うことができる。従って、ソリッド系及びメタリック系の塗料では、同一塗料を第3塗装ステーション64で二度塗りする際、あるいは、パール系の塗料では、異なる色の塗料を前記第3塗装ステーション64で塗る際に、それぞれ効率的に対応することが可能になるという利点がある。
【0068】
なお、第1及び第2の実施形態では、第1搬送部材40及び第2搬送部材42及び第3搬送部材68が、それぞれ2つの塗料容器26を載置して往復動可能に構成しているが、これに限定されるものではない。例えば、図19に示すように、単一の塗料容器26をそれぞれ搬送及び回収可能な第1搬送部材40a、40bと、第2搬送部材42a、42bと、第3搬送部材68a、68bとをそれぞれ個別に備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る塗料供給装置が適用される塗装システムの概略構成説明図である。
【図2】前記塗料供給装置の側面説明図である。
【図3】第1の実施形態形態に係る塗料供給方法の説明図である。
【図4】前記塗料供給方法の説明図である。
【図5】前記塗料供給方法の説明図である。
【図6】前記塗料供給方法の説明図である。
【図7】前記塗料供給方法の説明図である。
【図8】前記塗料供給方法の説明図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る塗料供給装置が適用される塗装システムの概略構成説明図である。
【図10】前記塗料供給装置の側面説明図である。
【図11】第2の実施形態形態に係る塗料供給方法の説明図である。
【図12】前記塗料供給方法の説明図である。
【図13】前記塗料供給方法の説明図である。
【図14】前記塗料供給方法の説明図である。
【図15】前記塗料供給方法の説明図である。
【図16】前記塗料供給方法の説明図である。
【図17】前記塗料供給方法の説明図である。
【図18】前記塗料供給方法の説明図である。
【図19】本発明の第3の実施形態に係る塗料供給装置の側面図である。
【符号の説明】
【0070】
10、60…塗料供給装置 12、62…塗装システム
14…車体 16…塗装ライン
18、20、64…塗装ステーション
22a、22b…内板塗装ロボット 24、34…搬送路
26…塗料容器 26a…残存塗料容器
32a、32b、66a、66b…外板塗装ロボット
36…バックアップステーション 38…搬送機構
40、40a、40b、42、42a、42b、68、68a、68b…搬送部材
44、44a、44b…塗料充填ステーション
48…ベルトコンベア 50a〜50c…停止部材
52a〜52g…中間停止部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体の搬送方向に沿って配置される複数の塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給装置及び塗料供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被塗装物、例えば、自動車車体等の塗装ラインでは、車体に対して下塗り塗装工程、中塗り塗装工程、上塗り塗装工程及び上塗りクリア塗装工程等、種々の塗装工程が施されている。
【0003】
この種の塗装ラインにおいて、各塗装ステーションに配設される塗装ロボットでは、所望の塗料が充填された塗料容器(カートリッジ)を着脱自在に取り付ける構成が採用されている。塗料容器内に、例えば、車体1台分の塗装に使用され得る量の塗料を充填することにより、色替え時に塗料の無駄を少なくすることができ、効率的であるからである。
【0004】
例えば、特許文献1に開示されている塗装用ロボットの色替装置では、塗装ロボットの作動範囲内で塗装作業範囲外に位置させて塗料容器供給装置が設けられている。塗料容器供給装置は、ベルト式あるいはチェン式のコンベアと、該コンベアに搭載された複数の塗料容器を保持し、所定の位置で各塗料容器を塗装用ロボット本体のアームに嵌着する塗料容器交換用ロボットとを備えている。
【0005】
【特許文献1】特開昭60−122073号公報(図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
最近、車体の塗装色の多色化により、塗装色の変更に伴う塗料の色替え作業が比較的頻繁に行われている。その際、上記の色替装置では、塗料容器内に1台の車体の塗装に使い切る程度の量の塗料を充填しておくことで対応している。
【0007】
しかしながら、各塗料容器毎に1台の車体の塗装に使い切る程度の量の塗料を充填しなければならず、塗料の充填作業が煩雑化するという問題がある。しかも、各車体毎に塗料容器の交換作業が必要になり、塗装作業全体の効率化が容易に図られないという問題がある。さらに、塗装条件の変更に迅速に対応することができないおそれがある。
【0008】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、設備全体のコンパクト化を図るとともに、色替えに伴う塗料の無駄を良好に削減することができ、経済的且つ効率的な塗装作業を遂行することが可能な塗装システムの塗料供給装置及び塗料供給方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、車体の搬送方向に沿って配置される少なくとも第1塗装ステーション及び第2塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給装置に関するものである。
【0010】
塗料供給装置は、車体の搬送方向に沿って延在する搬送機構と、少なくとも第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第1搬送部材と、少なくとも前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収し、第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第2搬送部材と、前記塗料容器の交換又は前記塗料容器への塗料の充填を行う塗料容器ステーションとを備えている。
【0011】
また、第1搬送部材及び第2搬送部材を、それぞれ搬送機構の任意の位置で接続自在な連結部材を備えることが好ましい。
【0012】
さらに、本発明は、車体の搬送方向に沿って配置される少なくとも第1塗装ステーション、第2塗装ステーション及び第3塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給装置に関するものである。
【0013】
塗料供給装置は、車体の搬送方向に沿って延在する搬送機構と、少なくとも第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第1搬送部材と、少なくとも前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収し、第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第2搬送部材と、少なくとも第3塗装ステーションの第3塗装装置に前記塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第3搬送部材と、前記塗料容器の交換又は前記塗料容器への塗料の充填を行う塗料容器ステーションとを備えている。
【0014】
さらにまた、第1搬送部材、第2搬送部材及び第3搬送部材を、それぞれ搬送機構の任意の位置で接続自在な連結部材を備えることが好ましい。
【0015】
また、本発明は、車体の搬送方向に沿って配置される少なくとも第1塗装ステーション及び第2塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給方法に関するものである。
【0016】
この塗料供給方法は、第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送する工程と、前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収した後、第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送する工程とを有している。
【0017】
さらに、本発明に係る塗料供給方法は、車体の搬送方向に沿って延在する搬送機構により往復動自在な第1搬送部材を介し、第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送する工程と、前記搬送機構により往復動自在な第2搬送部材を介し、前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収した後、第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送する工程とを有している。
【0018】
さらにまた、本発明に係る塗料供給方法は、車体の搬送方向に沿って延在する搬送機構により往復動自在な第1搬送部材を介し、第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送する工程と、前記搬送機構により往復動自在な第2搬送部材を介し、前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収した後、第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送する工程と、前記搬送機構により往復動自在な第3搬送部材を介し、前記第3塗装ステーションの第3塗装装置に塗料容器を搬送する工程とを有している。
【発明の効果】
【0019】
本発明では、塗料の色替え時に、上流側の第1塗装装置で使用されていた塗料が残存する塗料容器を回収した後、この塗料が残存する塗料容器を下流側の第2塗装装置に搬送している。従って、塗料容器内に残存する塗料は、第2塗装装置での塗装作業に使用されるため、無駄に廃棄される塗料を大幅に削減することができ、経済的である。
【0020】
また、本発明では、第3搬送部材により第3塗装装置に対して塗料容器の搬送及び回収を行うことができる。このため、ソリッド系及びメタリック系の塗料では、2度塗りする際、パール系の塗料では、異なる色の塗料を塗る際、それぞれ効率的に対応することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る塗料供給装置10が適用される塗装システム12の概略構成説明図である。
【0022】
塗装システム12は、車体14の搬送流れ方向(矢印A方向)に延在する塗装ライン16に沿って配置される第1塗装ステーション18及び第2塗装ステーション20を備える。第1塗装ステーション18は、車体14の内板塗装を行う一方、第2塗装ステーション20は、前記車体14の外板塗装を行う。
【0023】
第1塗装ステーション18は、それぞれ車体14の車幅方向両側に配置される第1内板塗装ロボット(第1塗装装置)22a及び第2内板塗装ロボット(第1塗装装置)22bを備える。第1内板塗装ロボット22a及び第2内板塗装ロボット22bは、矢印A方向に延在する搬送路24に沿って移動可能であるとともに、塗料容器26を着脱自在に装着する。搬送路24には、トランクオープナ28及びフードオープナ30が設けられる。
【0024】
第2塗装ステーション20は、それぞれ車体14の車幅方向両側に配置される第1外板塗装ロボット(第2塗装装置)32a及び第2外板塗装ロボット(第2塗装装置)32bを備える。第1外板塗装ロボット32a及び第2外板塗装ロボット32bは、矢印A方向に延在する搬送路34に沿って移動可能であるとともに、塗料容器26を着脱自在に装着する。第2塗装ステーション20の下流には、バックアップステーション36が設けられる。
【0025】
塗料供給装置10は、車体14の搬送方向に沿って延在する搬送機構38と、例えば、2つの塗料容器26を搭載して前記搬送機構38により矢印A方向に往復動自在な第1搬送部材40と、例えば、2つの前記塗料容器26を搭載して前記搬送機構38により矢印A方向に往復動自在な第2搬送部材42と、前記塗料容器26への塗料の充填又は前記塗料容器26の交換を行う塗料充填ステーション(塗料容器ステーション)44とを備える。
【0026】
搬送機構38、第1搬送部材40、第2搬送部材42及び塗料充填ステーション44は、車体14の車幅方向両側に配置されている。以下、説明の簡素化を図るため、一方側の構成及び動作について説明する。
【0027】
第1搬送部材40は、少なくとも第1塗装ステーション18の第1内板塗装ロボット22a及び第2内板塗装ロボット22bに塗料容器26を搬送可能である。第2搬送部材42は、少なくとも第1内板塗装ロボット22a及び第2内板塗装ロボット22bから塗料が残存する塗料容器26を回収し、第2塗装ステーション20の第1外板塗装ロボット32a及び第2外板塗装ロボット32bに前記塗料が残存する前記塗料容器26を搬送可能である。第1搬送部材40及び第2搬送部材42は、それぞれ2つの塗料容器26を搭載可能である。
【0028】
搬送機構38は、図2に示すように、プーリ46a、46b間に架け渡され、矢印A方向に延在するベルトコンベア48を備える。プーリ46aが、矢印X方向(正転方向)に回転すると、ベルトコンベア48の上部側が矢印A方向に走行する一方、前記プーリ46aが、矢印Y方向(逆転方向)に回転することにより、前記ベルトコンベア48の上部側が矢印A方向とは逆の矢印B方向に走行する。
【0029】
ベルトコンベア48の両端位置には、第1搬送部材40を矢印B方向先端位置、すなわち、第2搬送部材42を第1搬送部材40の移動に干渉しない退避位置に停止させるための第1停止部材50aが設けられるとともに、矢印B方向先端位置には、前記第1搬送部材40を塗料充填ステーション44に対応して停止させるための第2停止部材50bが設けられる。
【0030】
第1停止部材50aと第2停止部材50bとの間には、中間停止部材(連結部材)52a〜52eが、ベルトコンベア48の上方に進出自在に配置される。中間停止部材52a〜52eは、シリンダ等のアクチュエータを介して進退可能に構成される。なお、中間停止部材52a〜52eに代えて、第1搬送部材40及び第2搬送部材42自体に、ベルトコンベア48上の任意の位置で前記ベルトコンベア48に接続自在な連結部材を設けてもよい。
【0031】
図1に示すように、搬送機構38と第1塗装ステーション18との間には、塗料容器26を第1内板塗装ロボット22a及び第2内板塗装ロボット22bと第1搬送部材40との間で受け渡すための塗料容器交換ロボット54aが配置される。搬送機構38と第2塗装ステーション20との間には、同様に塗料容器26を第1外板塗装ロボット32a及び第2外板塗装ロボット32bと第1搬送部材40及び第2搬送部材42との間で受け渡すための塗料容器交換ロボット54bが配置される。
【0032】
このように構成される塗料供給装置10の動作について、塗装システム12との関連で、以下に説明する。
【0033】
先ず、第1塗装ステーション18では、塗装ライン16に沿って車体14が搬送されると、この車体14は、トランクオープナ28及びフードオープナ30を介してトランク及びフードの開動作が行われるとともに、第1内板塗装ロボット22a及び第2内板塗装ロボット22bによって所望の塗色による内板塗装が順次行われる。内板塗装が施された車体14は、塗装ライン16に沿って矢印A方向に搬送され、第2塗装ステーション20に搬入される。
【0034】
第2塗装ステーション20では、第2外板塗装ロボット32a及び第2外板塗装ロボット32bによって、第1塗装ステーション18と同色の塗料による外板塗装が順次行われる。外板塗装後の車体14は、塗装ライン16に沿ってバックアップステーション36に送られた後、次段の工程に搬送される。
【0035】
ここで、塗料充填ステーション44に戻された使用済みの塗料容器26内には、少量の塗料が残存している。これにより、塗装工程の途上で条件設定が変更される際や、停止時の空吹きにより塗料が排出される際に、塗料の不足を惹起することがない。また、塗料供給量に精度誤差が惹起されて設定量以上の塗料が排出される際にも、塗料不足を良好に防止することができる。
【0036】
一方、少量の塗料が残量している使用済みの塗料容器26に、別の色の塗料を入れ替える際には、洗浄時に前記塗料容器26に残量している塗料を廃棄する必要がある。このため、塗料容器26の洗浄回数を減らすことができれば、無駄に廃棄される塗料の量が削減可能になる。
【0037】
ところで、第1の実施形態では、車体14の塗装色が変更されることにより色替えを行う際、第1塗装ステーション18で使用中の塗料容器26を第2塗装ステーション20に搬送することにより、前記塗料容器26に残存する塗料を用いて塗装作業を継続して行う。
【0038】
具体的には、第1塗装ステーション18に配置されている第1内板塗装ロボット22a及び第2内板塗装ロボット22bの各塗料容器26内に、比較的多量(略半分)の塗料が残存している際、新たに使用される塗装色の塗料が充填された2つの塗料容器26が第1搬送部材40上に載置された状態で、この第1搬送部材40は、プーリ46aの矢印Y方向への回転作用下にベルトコンベア48上を介して矢印B方向に搬送される。
【0039】
このため、図3に示すように、第2搬送部材42は、第1停止部材50aに当接して待機状態に維持される一方、第1搬送部材40は、第1塗装ステーション18に搬送される。この第1搬送部材40は、第1内板塗装ロボット22aに対応する位置で、中間停止部材52aの駆動作用下に中間停止される。
【0040】
この状態で、第1搬送部材40上の一方の塗料容器26は、塗料容器交換ロボット54aに把持されて取り出され、第1内板塗装ロボット22aに取り付けられている前色の塗料が比較的多量に残存する塗料容器26(以下、残存塗料容器26aともいう)と交換される。この残存塗料容器26aは、一旦所定の位置に配置される。
【0041】
次いで、プーリ46aが矢印X方向に回転されることにより、ベルトコンベア48を介して第1搬送部材40及び第2搬送部材42が矢印A方向に移動する。図4に示すように、第1搬送部材40は、中間停止部材52cの駆動作用下に、第2内板塗装ロボット22bに対応して中間停止される一方、第2搬送部材42は、中間停止部材52bの駆動作用下に、第1内板塗装ロボット22aに対応して中間停止される。
【0042】
そして、塗料容器交換ロボット54aにより残存塗料容器26aが、第2搬送部材42に搭載されるとともに、第1搬送部材40上の他方の塗料容器26が取り出される。この塗料容器26は、第2内板塗装ロボット22bで使用されていた残存塗料容器26aと交換されて、この残存塗料容器26aが所定の配置位置に一旦配置される。
【0043】
さらに、図5に示すように、中間停止部材52cが停止位置から退避すると、ベルトコンベア48の走行作用下に第1搬送部材40が第2塗装ステーション20に搬送される。この第1搬送部材40は、中間停止部材52dの駆動作用下に、第1外板塗装ロボット32aに対応して中間停止される。一方、第2搬送部材42は、ベルトコンベア48を介して矢印A方向に搬送途上である。
【0044】
第1搬送部材40では、予め、塗料容器交換ロボット54bにより取り出されている略空の塗料容器26が搭載された後、中間停止部材52dによる停止状態が解除される。このため、第1搬送部材40は、ベルトコンベア48に接続されて第2外板塗装ロボット32b側に移動する。
【0045】
図6に示すように、第1搬送部材40は、中間停止部材52eの係止作用下に中間停止される一方、第2搬送部材42は、中間停止部材52cの係止作用下に第2内板塗装ロボット22bに対応して中間停止される。第1搬送部材40では、第2外板塗装ロボット32bから排出された略空の塗料容器26が搭載されるとともに、第2搬送部材42では、第2内板塗装ロボット22bから取り外された残存塗料容器26aが搭載される。
【0046】
次に、図7に示すように、中間停止部材52e、52cが退避することにより、第2搬送部材42は、矢印A方向に搬送されて第2停止部材50bにより停止される一方、第2搬送部材42は、第2塗装ステーション20に搬送され、中間停止部材52dの作用下に第1外板塗装ロボット32aに対応して中間停止される。
【0047】
第2搬送部材42に搭載されている一方の残存塗料容器26aは、塗料容器交換ロボット54bにより取り出された後、第1外板塗装ロボット32aに取り付けられる。さらに、図8に示すように、第2搬送部材42は、中間停止部材52dが退避することによって矢印A方向に移動し、中間停止部材52eを介して第2外板塗装ロボット32bに対応して中間停止される。
【0048】
第2搬送部材42上の他方の残存塗料容器26aは、塗料容器交換ロボット54dにより取り出された後、第2外板塗装ロボット32bに取り付けられる。一方、第1搬送部材40上の略空の塗料容器26は、塗料充填ステーション44によって所望の塗装色の塗料が充填され、又は、所望の塗装色の塗料が充填された新たな塗料容器26と交換される。
【0049】
このように、第1の実施形態では、車体14に塗装される塗料の色替え時に、上流側の第1塗装ステーション18で使用されて前色の塗料が残存している塗料容器26が、第2搬送部材42を介して回収された後、下流側の第2塗装ステーション20に搬送されている。
【0050】
従って、残存塗料容器26aは、第2塗装ステーション20に配置されている第1外板塗装ロボット32a及び第2外板塗装ロボット32bに取り付けられて車体14の塗装作業に使用される。このため、無駄に廃棄される塗料を大幅に削減することができ、経済的であるという効果が得られる。
【0051】
図9は、本発明の第2の実施形態に係る塗料供給装置60が適用される塗装システム62の概略構成説明図である。なお、第1の実施形態に係る塗料供給装置10及び塗装システム12と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0052】
塗装システム62は、車体14の搬送流れ方向(矢印A方向)に沿って配置される第1塗装ステーション18、第2塗装ステーション20及び第3塗装ステーション64を備える。第3塗装ステーション64は、塗料としてソリッド系やメタリック系の塗料が用いられる際に、第2塗装ステーション20で外板塗装が行われた車体14に対して同色の塗料を二度塗りするためのステーションである一方、パール系の塗料が用いられる際には、前記第2塗装ステーション20とは異なる塗料を用いた外板塗装を行うためのステーションである。
【0053】
第3塗装ステーション64は、それぞれ車体14の車幅方向両側に配置される第3外板塗装ロボット(第3塗装装置)66a及び第4外板塗装ロボット(第3塗装装置)66bを備える。
【0054】
搬送機構38には、例えば、2つの塗料容器26を搭載して、少なくとも第3塗装ステーション64の第3外板塗装ロボット66a及び第4外板塗装ロボット66bに前記塗料容器26を搬送可能であるとともに、前記搬送機構38により往復動自在な第3搬送部材68が設けられる。
【0055】
搬送機構38の矢印A方向先端近傍には、塗料容器26への塗料の充填(又は塗料容器26の交換)を行う第1塗料充填ステーション44a及び第2塗料充填ステーション44bが設けられる。第3塗装ステーション64には、塗料容器26の着脱を行う塗料容器交換ロボット54cが配置される。
【0056】
図10に示すように、第2停止部材50bの近傍には、第3停止部材50cが進退可能に配置される。ベルトコンベア48内には、第3塗装ステーション64に対応して中間停止部材52f及び52gが、それぞれ所定の位置に配置される。
【0057】
このように構成される塗料供給装置60の動作について、第2の実施形態に係る塗料供給方法との関連で、以下に説明する。
【0058】
塗装システム62において、車体14の塗装色の色替えを行う際には、先ず、図11に示すように、搬送機構38を介して第1搬送部材40、第2搬送部材42及び第3搬送部材68が、矢印B方向に移動する。その間、第3搬送部材68は、第2塗料充填ステーション44bで所望の色の塗料が充填された2つの塗料容器26を搭載している。
【0059】
第3搬送部材68が第3塗装ステーション64に搬入されると、この第3搬送部材68は、中間停止部材52gの駆動作用下に、第4外板塗装ロボット66bに対応して中間停止される。第3塗装ステーション64では、塗料容器交換ロボット54cを介して第3搬送部材68上の一方の塗料容器26が取り出されるとともに、使用済みの塗料容器26がこの第3搬送部材68上に載置される。その際、第1外板塗装ロボット32aでは、所望の色の塗料が充填された塗料容器26と、使用後の塗料が少量残存する塗料容器26とが交換されることにより、色替えが行われている。
【0060】
次いで、中間停止部材52gが退避し、第3搬送部材68が矢印B方向に所定の距離だけ搬送された後、この第3搬送部材68は、中間停止部材52fによって第3外板塗装ロボット66aに対応して中間停止される(図12参照)。第3搬送部材68では、新たな塗料が充填されている他方の塗料容器26が取り出され、この塗料容器26が、第3外板塗装ロボット66aに取り付けられている使用後の塗料容器26と交換されるとともに、色替えが行われる。
【0061】
一方、第1内板塗装ロボット22aでは、図13に示すように、第1搬送部材40が中間停止部材52aにより中間停止される。そして、第1搬送部材40上の一方の塗料容器26は、この第1搬送部材40から取り出された後、第1内板塗装ロボット22aに取り付けられている使用済みの塗料容器26と交換され、色替えが開始される。なお、第1搬送部材40及び第2搬送部材42の動作は、上記の第1の実施形態と同様であり、以下に概略的に説明する。
【0062】
図14に示すように、搬送機構38が正転(矢印X方向)されることにより、第1搬送部材40及び第2搬送部材42は、第1塗装ステーション18に対応して搬送されて中間停止される。これにより、第2内板塗装ロボット22bに対して塗料容器26が供給される一方、残存塗料容器26aが第2搬送部材42上に載置される。
【0063】
さらに、図15に示すように、第1搬送部材40は、第2塗装ステーション20に搬送されるとともに、第2内板塗装ロボット22b及び第2外板塗装ロボット32bにおける色替えが開始される。
【0064】
次に、図16に示すように、第1搬送部材40に略空の塗料容器26が2つ載置されるとともに、第2搬送部材42に残存塗料容器26aが2つ載置された後、図17に示すように、第1搬送部材40が第3停止部材50cにより停止される一方、第2搬送部材42が第2塗装ステーション20に搬入される。この第2搬送部材42に載置されている各残存塗料容器26aは、第1外板塗装ロボット32a及び第2外板塗装ロボット32bに順次供給される。
【0065】
一方、第1塗料充填ステーション44a及び第2塗料充填ステーション44bでは、必要に応じて所望の色の塗料を充填する塗料容器26が配置されている。そして、この塗料が充填された塗料容器26は、第1搬送部材40及び第3搬送部材68に配置された略空の塗料容器26と交換される。
【0066】
このように、第2の実施形態では、車体14の塗装色の変更に伴う色替え時に、第1塗装ステーション18で使用された残存塗料容器26aは、第2塗装ステーション20に搬送されて車体14の外板塗装に使用されている。このため、無駄に廃棄される塗料を大幅に削減することができる等、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0067】
しかも、第2の実施形態は、第3搬送部材68を備えており、この第3搬送部材68を介して第3塗装ステーション64に対し塗料容器26の搬送及び回収を行うことができる。従って、ソリッド系及びメタリック系の塗料では、同一塗料を第3塗装ステーション64で二度塗りする際、あるいは、パール系の塗料では、異なる色の塗料を前記第3塗装ステーション64で塗る際に、それぞれ効率的に対応することが可能になるという利点がある。
【0068】
なお、第1及び第2の実施形態では、第1搬送部材40及び第2搬送部材42及び第3搬送部材68が、それぞれ2つの塗料容器26を載置して往復動可能に構成しているが、これに限定されるものではない。例えば、図19に示すように、単一の塗料容器26をそれぞれ搬送及び回収可能な第1搬送部材40a、40bと、第2搬送部材42a、42bと、第3搬送部材68a、68bとをそれぞれ個別に備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る塗料供給装置が適用される塗装システムの概略構成説明図である。
【図2】前記塗料供給装置の側面説明図である。
【図3】第1の実施形態形態に係る塗料供給方法の説明図である。
【図4】前記塗料供給方法の説明図である。
【図5】前記塗料供給方法の説明図である。
【図6】前記塗料供給方法の説明図である。
【図7】前記塗料供給方法の説明図である。
【図8】前記塗料供給方法の説明図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る塗料供給装置が適用される塗装システムの概略構成説明図である。
【図10】前記塗料供給装置の側面説明図である。
【図11】第2の実施形態形態に係る塗料供給方法の説明図である。
【図12】前記塗料供給方法の説明図である。
【図13】前記塗料供給方法の説明図である。
【図14】前記塗料供給方法の説明図である。
【図15】前記塗料供給方法の説明図である。
【図16】前記塗料供給方法の説明図である。
【図17】前記塗料供給方法の説明図である。
【図18】前記塗料供給方法の説明図である。
【図19】本発明の第3の実施形態に係る塗料供給装置の側面図である。
【符号の説明】
【0070】
10、60…塗料供給装置 12、62…塗装システム
14…車体 16…塗装ライン
18、20、64…塗装ステーション
22a、22b…内板塗装ロボット 24、34…搬送路
26…塗料容器 26a…残存塗料容器
32a、32b、66a、66b…外板塗装ロボット
36…バックアップステーション 38…搬送機構
40、40a、40b、42、42a、42b、68、68a、68b…搬送部材
44、44a、44b…塗料充填ステーション
48…ベルトコンベア 50a〜50c…停止部材
52a〜52g…中間停止部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の搬送方向に沿って配置される少なくとも第1塗装ステーション及び第2塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給装置であって、
前記車体の搬送方向に沿って延在する搬送機構と、
少なくとも前記第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第1搬送部材と、
少なくとも前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収し、前記第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第2搬送部材と、
前記塗料容器の交換又は前記塗料容器への塗料の充填を行う塗料容器ステーションと、
を備えることを特徴とする塗装システムの塗料供給装置。
【請求項2】
請求項1記載の塗料供給装置において、前記第1搬送部材及び前記第2搬送部材を、それぞれ前記搬送機構の任意の位置で接続自在な連結部材を備えることを特徴とする塗装システムの塗料供給装置。
【請求項3】
車体の搬送方向に沿って配置される少なくとも第1塗装ステーション、第2塗装ステーション及び第3塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給装置であって、
前記車体の搬送方向に沿って延在する搬送機構と、
少なくとも前記第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第1搬送部材と、
少なくとも前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収し、前記第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第2搬送部材と、
少なくとも第3塗装ステーションの第3塗装装置に前記塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第3搬送部材と、
前記塗料容器の交換又は前記塗料容器への塗料の充填を行う塗料容器ステーションと、
を備えることを特徴とする塗装システムの塗料供給装置。
【請求項4】
請求項3記載の塗料供給装置において、前記第1搬送部材、前記第2搬送部材及び前記第3搬送部材を、それぞれ前記搬送機構の任意の位置で接続自在な連結部材を備えることを特徴とする塗装システムの塗料供給装置。
【請求項5】
車体の搬送方向に沿って配置される少なくとも第1塗装ステーション及び第2塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給方法であって、
前記第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送する工程と、
前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収した後、前記第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送する工程と、
を有することを特徴とする塗装システムの塗料供給方法。
【請求項6】
車体の搬送方向に沿って配置される少なくとも第1塗装ステーション及び第2塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給方法であって、
前記車体の搬送方向に沿って延在する搬送機構により往復動自在な第1搬送部材を介し、前記第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送する工程と、
前記搬送機構により往復動自在な第2搬送部材を介し、前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収した後、前記第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送する工程と、
を有することを特徴とする塗装システムの塗料供給方法。
【請求項7】
車体の搬送方向に沿って配置される少なくとも第1塗装ステーション、第2塗装ステーション及び第3塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給方法であって、
前記車体の搬送方向に沿って延在する搬送機構により往復動自在な第1搬送部材を介し、前記第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送する工程と、
前記搬送機構により往復動自在な第2搬送部材を介し、前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収した後、前記第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送する工程と、
前記搬送機構により往復動自在な第3搬送部材を介し、前記第3塗装ステーションの第3塗装装置に塗料容器を搬送する工程と、
を有することを特徴とする塗装システムの塗料供給方法。
【請求項1】
車体の搬送方向に沿って配置される少なくとも第1塗装ステーション及び第2塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給装置であって、
前記車体の搬送方向に沿って延在する搬送機構と、
少なくとも前記第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第1搬送部材と、
少なくとも前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収し、前記第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第2搬送部材と、
前記塗料容器の交換又は前記塗料容器への塗料の充填を行う塗料容器ステーションと、
を備えることを特徴とする塗装システムの塗料供給装置。
【請求項2】
請求項1記載の塗料供給装置において、前記第1搬送部材及び前記第2搬送部材を、それぞれ前記搬送機構の任意の位置で接続自在な連結部材を備えることを特徴とする塗装システムの塗料供給装置。
【請求項3】
車体の搬送方向に沿って配置される少なくとも第1塗装ステーション、第2塗装ステーション及び第3塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給装置であって、
前記車体の搬送方向に沿って延在する搬送機構と、
少なくとも前記第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第1搬送部材と、
少なくとも前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収し、前記第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第2搬送部材と、
少なくとも第3塗装ステーションの第3塗装装置に前記塗料容器を搬送可能であるとともに、前記搬送機構により往復動自在な第3搬送部材と、
前記塗料容器の交換又は前記塗料容器への塗料の充填を行う塗料容器ステーションと、
を備えることを特徴とする塗装システムの塗料供給装置。
【請求項4】
請求項3記載の塗料供給装置において、前記第1搬送部材、前記第2搬送部材及び前記第3搬送部材を、それぞれ前記搬送機構の任意の位置で接続自在な連結部材を備えることを特徴とする塗装システムの塗料供給装置。
【請求項5】
車体の搬送方向に沿って配置される少なくとも第1塗装ステーション及び第2塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給方法であって、
前記第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送する工程と、
前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収した後、前記第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送する工程と、
を有することを特徴とする塗装システムの塗料供給方法。
【請求項6】
車体の搬送方向に沿って配置される少なくとも第1塗装ステーション及び第2塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給方法であって、
前記車体の搬送方向に沿って延在する搬送機構により往復動自在な第1搬送部材を介し、前記第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送する工程と、
前記搬送機構により往復動自在な第2搬送部材を介し、前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収した後、前記第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送する工程と、
を有することを特徴とする塗装システムの塗料供給方法。
【請求項7】
車体の搬送方向に沿って配置される少なくとも第1塗装ステーション、第2塗装ステーション及び第3塗装ステーションを介し、前記車体に対して順次に塗装を行う塗装システムの塗料供給方法であって、
前記車体の搬送方向に沿って延在する搬送機構により往復動自在な第1搬送部材を介し、前記第1塗装ステーションの第1塗装装置に塗料容器を搬送する工程と、
前記搬送機構により往復動自在な第2搬送部材を介し、前記第1塗装装置から塗料が残存する前記塗料容器を回収した後、前記第2塗装ステーションの第2塗装装置に前記塗料が残存する前記塗料容器を搬送する工程と、
前記搬送機構により往復動自在な第3搬送部材を介し、前記第3塗装ステーションの第3塗装装置に塗料容器を搬送する工程と、
を有することを特徴とする塗装システムの塗料供給方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2008−100196(P2008−100196A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−286281(P2006−286281)
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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