説明

壁面構造

【課題】壁面の寸法にかかわらず、壁面と壁パネルとの間の隙間を確実に埋めることができ、壁パネルの設計を容易にすることが可能な壁面構造を提供する。
【解決手段】本発明に係る壁面構造は、壁面に固定される基板Fと、基板F上に固定される壁パネルBと、壁面Wの端部から略垂直に延びる隣接壁面W2と壁パネルBとの間に取り付けられる隙間部材61と、を備え、隙間部材61は、隣接壁面W2に当接される基部63と、この基部63における壁面Wとは反対側の端部に連結され壁パネルBの背面へと延びるカバー部65と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁面に配置される壁パネルを有する壁面構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、住宅や店舗内部の壁面を装飾する方法としては、壁面表面に壁紙や化粧シートを貼着する方法、あるいは、壁紙や化粧シートを貼着した壁パネルを用意しておき、これを壁面に釘打ち法、ビス止め法または接着剤等により取り付ける方法等により行われている。しなしながら、いずれの方法においても、模様替えや老朽化による貼り替えや交換は素人では困難であると共に工期や工費がかかるという問題があった。
【0003】
そこで、簡単に取り外しや取り付けが可能な壁パネルの取り付け方法として、例えば、特殊な嵌合金具や螺子止め金具等を使用する方法が各種提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平6−341207号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような壁パネルは、設置する壁面の高さ或いは幅の寸法を正確に測定し、これに基づいて設計する必要がある。例えば、壁面の幅よりも壁パネルの幅が小さければ、隙間が形成されて壁面が露出する一方、壁パネルの幅の方が大きければ、設置できないという問題がある。しかしながら、壁面の寸法の測定誤差、壁パネルの加工誤差などを考慮すると、壁面に正確に適合する壁パネルを作製するのは困難であった。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、壁面の寸法にかかわらず、壁面と壁パネルとの間の隙間を確実に埋めることができ、壁パネルの作製を容易にすることが可能な壁面構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る壁面構造は、上記問題を解決するためになされたものであり、壁面に固定される基板と、前記基板上に固定される壁パネルと、前記壁面の端部から略垂直に延びる隣接壁面と前記壁パネルとの間に取り付けられる隙間部材と、を備え、前記隙間部材は、前記隣接壁面に当接される基部と、当該基部における前記壁面とは反対側の端部に連結され前記壁パネルの背面へと延びるカバー部と、を備えている。
【0007】
この構成によれば、壁パネルと隣接壁面との間の隙間を隙間部材によって埋めるため、壁パネルが壁面の寸法に正確に適合していなくても、壁面が露出するのを防止することができる。すなわち、壁パネルを壁面の寸法に正確に合わせて作製しなくてもよく、壁面の寸法よりもやや小さく作成しておけば、隙間部材によって隙間を埋めることができるため、壁パネルの作製を容易に行うことができる。特に、本発明に係る隙間部材は、隣接壁面に当接される基部と、この基部における壁面とは反対側の端部に連結されたカバー部とを有し、このカバー部が壁パネルの背面へと延びているため、壁パネルと隣接壁面との間の隙間を確実に埋めることができる。なお、隙間部材の基部は、隣接壁面に当接したままでもよいし、この状態でネジなどによって隣接壁面に固定してもよい。
【0008】
隙間部材は、種々の構成をとることができるが、例えば、カバー部を板状に形成し、基部に対して屈曲可能に連結するように構成することができる。この構成により、隙間部材の取付は、基部を隣接壁面または壁パネルを取り付けた壁面に当接した後、カバー部を屈曲して壁パネルの背面に配置すればよいため、取付を簡単に行うことができる。
【0009】
或いは、次のように構成することもできる。すなわち、基部とカバー部のいずれか一方に、突部を形成するとともに、他方には突部が嵌合する凹部を形成し、突部を凹部に嵌合することで基部とカバー部とを連結するように構成することもできる。この構成によっても、基部を隣接壁面に当接した後、カバー部を基部に取り付けるだけでよいため、取付が簡単になる。
【0010】
上記壁面構造において、カバー部を、壁パネルの背面と基板の表面との間に固定すれば、隙間部材をより確実に固定することができる。
【0011】
また、隙間部材においては、基部が壁面に当接し、隣接壁面に沿う方向の長さが、前記基板の厚さと略同一であるように構成することが好ましい。これにより、基部の位置決めが容易になるという利点がある。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る壁面構造によれば、壁面の寸法にかかわらず、壁面と壁パネルとの間の隙間を確実に埋めることができ、壁パネルの作製を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係る密閉部材及びこれを用い壁面構造の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る壁面構造の斜視図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1の平面図である。なお、以下の説明では、壁面から突出する方向を「前」、その反対方向を「後」と称することとする。
【0014】
図1及び図2に示すように、この壁面構造は、壁面を装飾するためのものであり、複数の壁パネルBによって壁面Wを覆っている。壁面Wには、複数の長尺状の係合型材A,S,Tと、矩形状の基板Fとが配置され、これらに対して壁パネルBが取り付けられる。より詳細に説明すると、水平方向に延びる複数の係合型材A,S,Tを上下に平行に並べるとともに、これらの間に基板Fを配置する。そして、係合型材A,S,T及び基板Fは、壁面Wに対して釘、ねじ等で固定する。以上の係合型材A,S,T、及び基板Fが壁下地材Mを構成する。そして、この壁下地材Mを覆うように、複数の壁パネルBを配置する。各壁パネルBは、係合型材A,S,Tに対して固定されるとともに、基板Fに対しても固定される。
【0015】
また、図3に示すように、壁面Wの左右方向の幅Hは、壁下地材Mの幅よりもやや広くなっており、壁面Wの両側からは、これと直交する隣接壁面W2が延びており、両隣接壁面W2によって壁面Wの幅Hが規定されている。そして、壁下地材Mの両側における隣接壁面W2との間の隙間には、隙間部材61がそれぞれ取り付けられ、これによって壁面Wが隙間から露出するのを防止している。以下、上述した各部材について詳細に説明する。
【0016】
図4は壁パネルの斜視図、図5は壁パネルの背面に取り付けられる取り付け具の斜視図(a)及び断面図(b)である。壁パネルBは、矩形状の化粧ボード20の背面上部に、取付具Dを取り付けることで構成されている。化粧ボード20は、例えば、木質系基材の一方面に、化粧シートを貼り付けたものであり、化粧シートを貼り付けた面が表面となる。木質系基材としては、例えば、一般木材、中密度繊維板(いわゆる、MDF)、合板、パーティクルボード等を用いることかできる。一方、化粧シートとしては、例えば、木目調、石目調、布目調、ヘアーライン調等のシートを用いたり、或いは布等をシートとして貼り付けることができる。さらに、天然木や天然石そのものからなるシートであってもよい。また、化粧ボード20の背面上部には、水平方向に延びる挿入溝21が形成されており、この挿入溝21に次に説明する取付具Dが取り付けられる。一方、化粧ボード20の下端部の両側付近には、一対のダボ穴22が形成されている。
【0017】
取付具Dはアルミニウム等の金属、あるいは、合成樹脂で形成された板状固定部10を有しており、長手方向の両端付近には、ねじ穴Rが形成されている。また、板状固定部10の上端部には前方及び後方に突出部が設けられている。後方への突出部は、板状固定部10から略垂直方向に突出し、断面円弧状に形成された板状嵌挿部11を構成している。一方、前方への突出部は、表面に凹凸が形成された挿入突起部12を構成している。そして、図4に示すように、この挿入突起部12が上述した化粧ボード20の挿入溝21に嵌合するとともに、ねじ穴RにねじQが挿通されることで、取付具Dが化粧ボード20に固定される。
【0018】
基板Fについては、後述する図10〜図12に詳細に示されているが、例えば、一般木材、中密度繊維板(いわゆる、MDF)、合板、パーティクルボード等で構成することができる。そして、最も左側に配置される基板Fを除いて、水平方向の左側の端部が切り欠かれている(図11参照)。また、表面の下端部には、一対のダボ39が形成されており、このダボが上述した化粧ボード20のダボ穴22に嵌入する。
【0019】
図6〜図8は、それぞれ係合型材を示す斜視図(a)及び断面図(b)である。係合型部は、3種類のものがある。すなわち、図2に示すように、壁面構造の最も上端に配置される第1係合型材S、上下方向に並ぶ基材と基材の間に配置される第2係合型材A、及び最も下端に配置される第3係合型材Tである。
【0020】
まず、第1係合型材Sから説明する。図2に示すように、この係合型材Sは、壁面構造の最上端に配置されるものであり、この係合型材Sの下部に基材Fの上端が嵌め込まれる。すなわち、この係合型材Sの上部には、基材は存在しない。図6に示すように、第1係合型材Sは、アルミニウム等の金属で形成され、水平に延びる挿嵌部Lを備えている。この挿嵌部Lは、壁面から水平に突出するように延びる上板1’と下板2’を備え、この間に、断面が上向き円弧状で下端に挿入口3bを有する挿嵌溝33が形成されている。また、挿嵌部Lの下面の後部には逆コの字状の取付縁8’が垂下し、挿嵌部Lの下面の前部には取付縁8’と所定間隔を開けて板状の垂下状突起7’が垂下している。また、取付縁8’の長手方向の両端付近及び中央には、ねじ穴Rが形成されている。そして、取付縁8’と垂下状突起7’との間には、後述する基板Fが嵌合される。
【0021】
次に、第2係合型材Aについて説明する。上述したように、この係合型材は、上下方向に並ぶ基材Fと基材Fの間に配置されるものである。図7に示すように、この係合型材Aはアルミニウム等の金属で形成され、水平方向に延びる上板1と下板2とを有する嵌挿部Lを備えている。上板1と下板2の間には、上段挿嵌溝3と下段挿嵌溝4とからなる上下二段の2条の挿嵌溝が形成されている。各嵌挿溝3,4は、それぞれ断面が上向き円弧状で下端にそれぞれ上段挿入口3aと下段挿入口4aを有している。
【0022】
下板2の下面の後端部には、逆L字状の支持縁9が垂下し、同じく下面の前端部には、支持縁9から所定間隔をおいて板状の垂下状突起7が垂下している。そして、これら支持縁9と前記垂下状突起7との間には、後述するように、基板Fが嵌合される。一方、上板1の上面の後部には、前側に開口する断面コの字状の板状取付縁8が立設し、上板上面の前部には、板状取付縁8と所定間隔をあけて板状の垂直状突起6が立設している。また、板状取付縁8の水平方向両端には、一対のねじ穴Rが形成されている。そして、取付縁8と垂直状突起6との間には、後述するように、基板Fが嵌合される。
【0023】
続いて、第3係合型材について説明する。この係合型材は、壁面構造の最下端に配置されるものであり、図2に示すように、最も下部に配置される基板Fの下端に、この係合型材Tが取り付けられる。図8に示すように、この係合型材Tはアルミニウム等の金属で形成され、水平方向に延びる下板2”の前端部に垂直上方に突出する板状突起34を備えた断面h字状の突起部が設けられている。また、下板2”の後端部には、垂直上方に起立形成された断面略柄杓(ひしゃく)状の取付縁8”が設けられている。また、取付縁8”には、水平方向に沿って3つのねじ穴Rが形成されている。なお、T字状溝が形成されていない基板Fを嵌合凸部35に嵌合するようにしてもよいものである。
【0024】
なお、図6〜図8においては、いずれもねじ穴Rを取付縁8,8’,8”に穿設したものを示したが、たとえば、材料がアルミニウムの押出し型材からなる場合は、予めねじ穴Rを設けることなく取り付け時に取付縁8,8’,8”に直接にねじを螺着してもよいものである。
【0025】
次に、隙間部材について図9を参照しつつ説明する。図9は図3の要部拡大図である。同図に示すように、隙間部材61は、板材からなる断面コ字状に形成されており、壁面W及び隣接壁面W2に当接するL字形の基部63と、この基部63において壁面Wとは反対側の端部から壁パネルB側へ延びるカバー部65とで構成されている。基部63は、壁面Wに接する第1部63aと隣接壁面W2に接する第2部63bとで形成されている。そして、これらが壁面Wと隣接壁面W2とで形成される角部に密着するように取り付けられる。このとき、第2部63bがピン、ネジ、釘等67によって隣接壁面W2に固定される。或いは、第1部63aをピン、ネジ、釘等67によって壁面Wに固定するようにしてもよい。また、第2部63bの長さ、つまり壁面Wから突出する方向の長さIは、基板Fの厚みとほぼ同じに形成されている。カバー部65は、基部63の第2部63bに対して屈曲可能な板状に形成されており、壁パネルBと基板Fとの間まで延びている。つまり、壁パネルBの面方向に沿って、基板Fと隣接壁面W2との隙間よりも長く形成されている。これによって、基板Fと隣接壁面W2との隙間が覆われる。なお、カバー部65の端部は基板Fに対してピン、ネジ、釘等69によって固定されている。また、上記のように隙間部材をピン、ネジ、釘等67,69で固定するのに代えて、両面テープ、接着剤で固定するようにしてもよい。
【0026】
次に、上記のように構成された壁面構造の施工方法について図1、図2及び図10〜図12を参照しつつ説明する。図10は壁体に取り付けた壁下地材の正面図、図11は図10のX−X線断面図、図12は図10のY−Y線断面図である。
【0027】
壁下地材Mの取り付け方法としては、まず、第3係合型材Tを、壁面Wに対して水平にねじ穴RにねじQを螺着することで、壁面Wに取り付ける。そして、基板Fの下端を第3係合型材Tの板状突起34と取付縁8”との間に嵌合する。次に、基板Fの上端部に第2係合型材Aを嵌合するとともに、この第2係合型材Aを壁面Wに取り付ける。この取り付けは、ねじ穴RにねじQを螺着することで行う。また、基板Fの上端は、第2係合型材Aの支持縁9と垂下状突起7との間に嵌入する。続いて、新たな基板Fの下端部を第2係合型材Aの取付縁8と垂直状突起6との間に嵌合する。
【0028】
これに続いて、上記と同様に、新たな第2係合型材Aと基板Fの取り付けを行う。そして、最上段の基板Fの上端に、第1係合型材Sを嵌合する。このとき、基板Fの上端は、係合型材Sの取付縁8’と垂下状突起7’とで挟むようにする。また、第1係合型材Sは、螺子孔Rを貫通するように螺子Qを壁体Wに螺着することで、基板Fとともに壁体Wに固定する。そして、各基板Fにねじまたは釘を打ち付け、基板F自体を壁体Wに固定する。以上の作業は、上下方向の一列の取付のみを説明したが、図10に示すように、横方向には、同時に3枚の基板Fを取り付け、これを上方へと継ぎ足しつつ合計9枚の基板Fを取り付ける。こうして、係合型材A,S,T及び基板Fの取付が完了すると、これに続いて隙間部材61の取付を行う。
【0029】
隙間部材61は、壁下地材Mの高さとほぼ同じ長さに形成されており、まず壁面Wと隣接壁面W2とが交わる角部に、基部63の角部を当接させ、第2部63bをピン67によって隣接壁面W2に固定する。このとき、ピン67は、上下方向の複数箇所に取り付ける。次に、カバー部65を基部63に対して折り曲げ、その端部を基板F上に当接させる。続いて、カバー部65をピン69によって基板Fに固定する。こうして、基板Fと隣接壁面W2との隙間が覆われる。この作業を壁下地材Mの反対側の側面についても行う。
【0030】
こうして、壁下地材Mの取付が完了すると、壁パネルBの取付を行う。このとき、壁パネルBは、各基板Fを覆うように、合計9枚用いる。壁パネルの取付は、背面の取付具Dの板状挿嵌部11を各係合型材A,Sの嵌挿溝4、33に嵌め込むとともに、ダボ39を基板Fのダボ穴22に嵌め込むことで行う。このとき、第2係合型材Aに対しては、下段嵌挿溝4に板状嵌挿部11を嵌め込む。
【0031】
以上のように、本実施形態によれば、壁下地材Mを壁面Wの寸法に正確に適合するように作製しなくてもよく、壁面Wの左右の幅よりもやや小さく作成しておけば、隙間部材61によって隙間を埋めることができるため、壁下地材Mの作製を容易に行うことができる。特に、本実施形態に係る隙間部材61は、隣接壁面Wに固定される基部63と、これに連結されたカバー部65とを有し、カバー部65が壁パネルBの背面へと延びているため、壁パネルBと隣接壁面W2との間の隙間を確実に埋めることができる。また、基部63がL字型に形成されているため、壁面Wと隣接壁面W2とが交差する角部に容易に取り付けることができる。つまり、基部63の位置決めを容易に行うことができる。
【0032】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、隙間部材の構成は、上記したもの以外にも種々の構成が可能である。図13にその一例を示す。図13は、他の構成の隙間部材を用いた図3の要部拡大図である。同図に示すように、この隙間部材71では、基部73を断面コ字状に形成し、壁パネルB側に凹部73aを形成している。一方、カバー部75には、基部73の凹部73aに嵌合する突部75aが形成されている。つまり、壁面W側に突出する長尺状の突部75aが形成されている。その取付は、次の通りである。まず、基部73を、凹部73aから挿入されたピン77によって隣接壁面W2に固定する。または、基部73の凹部73aから壁面Wに向けてピン77で固定するようにしてもよい。次に、カバー部75の突部75aを基部73の凹部73aに嵌め込む。これに続いて、ピン79によってカバー部75を基板Fに固定する。この例では、基部73とカバー部75とを分離し、施工時にこれらを組み合わせることで、隙間を埋めているが、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、上記のように隙間部材をピン、ネジ、釘等77,79で固定するのに代えて、両面テープ、接着剤で固定するようにしてもよい。
【0033】
また、上記実施形態では、壁下地材Mの両側に隙間部材61を配置しているが、これを壁下地材Mの上下の端部に配置することもできる。配置の仕方は、壁下地材Mの両側に配置する場合と同様である。すなわち、壁下地材Mの上下方向の高さを壁面の高さよりもやや小さく設計しておき、隣接壁面W2、つまり床及び天井と、壁下地材Mとの隙間に、上述した手順で隙間部材61,71を配置すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係る壁面構造の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】図1の壁面構造に用いられる壁パネルの斜視図である。
【図5】図3の壁パネルに取り付けられる取付具の斜視図(a)及び断面図(b)である。
【図6】図1の壁面構造に用いられる第1係合型材の斜視図(a)、及び断面図(b)である。
【図7】図1の壁面構造に用いられる第2係合型材の斜視図(a)、及び断面図(b)である。
【図8】図1の壁面構造に用いられる第3係合型材の斜視図(a)、及び断面図(b)である。
【図9】図3の要部拡大図である。
【図10】図1の壁面構造に用いられる壁下地材の正面図である。
【図11】図10のX−X線断面図である。
【図12】図10のY−Y線断面図である。
【図13】図9に示す隙間部材の他の例を示す要部拡大図である。
【符号の説明】
【0035】
1,1’ 上板
2,2’,2” 下板
3 上段挿嵌溝
3a 上段挿入口
3b 挿入口
4 下段挿嵌溝
4a 下段挿入口
6 垂直状突起
7,7’ 垂下状突起
8,8’,8” 板状取付縁
9 支持縁
10 板状固定部
11 板状挿嵌部
12 挿入突起部
20 化粧ボード
21 挿入溝
22 ダボ穴
33 挿嵌溝
34 板状突起
39 ダボ
61,71 隙間部材
63,73 基部
65,75 カバー部
A,S,T 係合型材
B 壁パネル
D 取付具
F 基板
L 挿嵌部
M 壁下地材
Q 螺子
R 螺子孔
W 壁体


【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に固定される基板と、
前記基板上に固定される壁パネルと、
前記壁面の端部から略垂直に延びる隣接壁面と前記壁パネルとの間に取り付けられる隙間部材と、を備え、
前記隙間部材は、前記隣接壁面に当接される基部と、当該基部における前記壁面とは反対側の端部に連結され前記壁パネルの背面へと延びるカバー部と、を備えている、壁面構造。
【請求項2】
前記カバー部は板状に形成され、前記基部に対して屈曲可能に連結されている、請求項1に記載の壁面構造。
【請求項3】
前記基部とカバー部のいずれか一方には、突部が形成されるとともに、他方には前記突部が嵌合する凹部が形成され、前記突部が凹部に嵌合することで前記基部とカバー部とが連結される、請求項1に記載の壁面構造。
【請求項4】
前記カバー部は、前記壁パネルの背面と前記基板の表面との間に固定される、請求項1から3のいずれかに記載の壁面構造。
【請求項5】
前記基部は、前記壁面に当接し、前記隣接壁面に沿う方向の長さが、前記基板の厚さと略同一である、請求項1から4のいずれかに記載の壁面構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−13947(P2008−13947A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−183917(P2006−183917)
【出願日】平成18年7月3日(2006.7.3)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】