外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造
【課題】施工の手戻りがなく工期短縮が可能で、建物解体時の外壁パネル解体作業を容易に行うことができる外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造を提供する。
【解決手段】上下にフランジ2a,2bを有する形鋼からなる鋼製基礎2上に、外壁パネル4の柱脚接合プレート9を配置し、この柱脚接合プレート9を、鋼製基礎2の上フランジ2aおよび柱脚接合プレート9に設けられたボルト孔間に挿通される接合ボルト12,13により、鋼製基礎2上に接合する。接合ボルト13は上端を上フランジ2aに設けられたボルト孔に挿通して上フランジ2aの上方に突出させ、下端を下面にプレート14aが設けられた支持ナット14を螺合させ、この支持ナット14を下フランジ2bの上面に配置する。上フランジ2aの下側で接合ボルト13に2個の下側ナット15を螺合させて、これら2個の下側ナット15を、上フランジ2aの下面に押し状態に締め付ける。
【解決手段】上下にフランジ2a,2bを有する形鋼からなる鋼製基礎2上に、外壁パネル4の柱脚接合プレート9を配置し、この柱脚接合プレート9を、鋼製基礎2の上フランジ2aおよび柱脚接合プレート9に設けられたボルト孔間に挿通される接合ボルト12,13により、鋼製基礎2上に接合する。接合ボルト13は上端を上フランジ2aに設けられたボルト孔に挿通して上フランジ2aの上方に突出させ、下端を下面にプレート14aが設けられた支持ナット14を螺合させ、この支持ナット14を下フランジ2bの上面に配置する。上フランジ2aの下側で接合ボルト13に2個の下側ナット15を螺合させて、これら2個の下側ナット15を、上フランジ2aの下面に押し状態に締め付ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、主に、店舗や、事務所、倉庫など、移築などが必要となる建物に適用される外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
鋼製基礎上に外壁パネルを配置した鉄骨建物の施工においては、その鋼製基礎上へ外壁パネルを固定する作業に先行して、建屋内の地業工事を実施し内部足場を組む施工方法が、作業性と安全面の観点から有利であり、よく行われている。
この施工方法の場合、図11および図12に示すように、上下にフランジ32a,32bを有する形鋼からなる鋼製基礎32の上に、外壁パネル34の立フレーム材38の下端に設けられた柱脚接合プレート39を配置し、鋼製基礎32の上フランジ32aおよび柱脚接合プレート39に設けられたボルト孔(図示せず)にわたって接合ボルト42,43を挿通することで、この接合ボルト42,43により外壁パネル34を鋼製基礎32上に接合する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記施工においては、鋼製基礎32上への外壁パネル34の接合作業を可能とするために、その接合作業に先行して行われる建屋内の地業工事において、鋼製基礎32の際部まで土砂を埋め戻すことができないので、地業工事に手戻りが生じる。
【0004】
このような不具合を回避するために、鋼製基礎32の上フランジ32aの建屋内側に片寄った位置のボルト孔(図示せず)に挿通する接合ボルト43について、図13に示すように予め前記ボルト孔に挿通させておく。そのボルト頭部を、例えば粘着テープで上フランジ32aの下面に貼り付けるなどして仕込んでおいてから、建屋内の地業工事を行うことも考えられる。この場合、鋼製基礎32の際部に土間地業止め部材46を設置して、地業工事において鋼製基礎32の接合ボルト43が仕込まれた箇所まで土砂47が埋め戻されないようにされる。
【0005】
しかし、この場合、接合ボルト43の仕込みが非常に不確実であるばかりか、接合作業において、接合ボルト43の頭部側を押えてボルト締めを行うこともできないので、接合ボルト43 に共回りが生じた場合、対処できないという問題がある。さらに、鋼製基礎32は溶融亜鉛めっき加工される場合は、接合ボルト43の仕込み方法として溶接などで先付けすることも困難である。
【0006】
また、移築などを目的とした建物の解体工事において、外壁パネル34の解体は土間解体に先行して実施されるため、その解体作業において建屋内側に片寄った位置の接合ボルト43の頭部を押えられないことから、接合ボルト43に共回りが生じてしまい、外壁パネル34の解体が困難になるという問題もある。
【0007】
この発明の目的は、施工の手戻りがなく工期短縮が可能で、建物解体時の外壁パネル解体作業を容易に行うことができる外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造を提供することである。
この発明の他の目的は、上記外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造を利用して土間コンクリート施工を容易に行うことのできる外壁パネル・鋼製基礎使用建物の土間コンクリート施工方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造は、上下にフランジを有する形鋼からなる鋼製基礎上に、外壁パネルの立フレーム材の下端に設けられた柱脚接合プレートを配置し、上記鋼製基礎の上フランジおよび上記柱脚接合プレートに設けられたボルト孔間に渡って挿通される接合ボルトにより接合する接合ボルトの取付構造であって、上記接合ボルトを寸切りボルトとし、この接合ボルトは上記鋼製基礎の上フランジに設けられた上記ボルト孔に挿通して上端を上フランジの上方に突出させ、かつこの接合ボルトの下端に、下面にプレートが設けられた支持ナットを螺合させ、この支持ナットを上記鋼製基礎の下フランジの上面に配置し、上記上フランジの下側で上記接合ボルトに2個の下側ナットを螺合させて、これら2個の下側ナットを、上記上フランジの下面に押し状態に締め付けたことを特徴とする。前記下側ナットは2個設けられて二重ナットとされるため、緩み止め作用が得られる。
このように、接合ボルトを鋼製基礎に仕込んだ後で、建屋内部に足場を組む上での作業性と安全面を考慮して、外壁パネルの鋼製基礎上への接合作業に先行して建屋内の地業工事を行う。外壁パネルの接合作業では、接合ボルトが、上記したように支持ナットと2個の下側ナットとで鋼製基礎の上下フランジ間に仕込まれているので、接合ボルトの共回りが生じず、鋼製基礎上に柱脚接合プレートが確実に締結される。その結果、従来のように、建屋内の地業工事に手戻りがなくなり、工期短縮が可能となる。
また、このようにして建てられた鉄骨建物を移築するために解体する場合、外壁パネルの解体は土間解体に先行して行われるが、外壁パネル解体時に建屋内側の接合ボルトについてはボルト頭部を押えるなどの共回り防止策を施すことができない。しかし、この場合にも、上記した取付け構造により接合ボルトが鋼製基礎に仕込まれていることから、接合ボルトの上端に螺合する上側ナットを緩めるときに、接合ボルトが共回りすることがなく、その解体作業を容易に行うことができる。
【0009】
この発明の外壁パネル・鋼製基礎使用建物の土間コンクリート施工方法は、この発明のの外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造を用いた土間コンクリート施工方法であって、上記接合ボルトが上記鋼製基礎に上記支持ナットおよび上記下側ナットを用いて取付けられかつ上記外壁パネルが未施工の状態で、上記接合ボルトの鋼製基礎の上フランジから突出した部分に型枠支持用金物を取付け、上記鋼製基礎の上面に長手方向に沿って配置される土間小口コンクリート止め型枠のうち、上記外壁パネルの上記立フレーム材を避ける柱型避け凹部を土間コンクリートに形成するための柱型部コンクリート止め型枠を上記型枠支持用金物に取付け、土間コンクリートを打設することを特徴とする。
この施工方法によると、鋼製基礎の上に外壁パネルを接合するために鋼製基礎に仕込まれる接合ボルトを、型枠取付け用の治具に兼用できるので、治具を多用することなく、土間コンクリート施工を容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0010】
この発明の外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造は、上下にフランジを有する形鋼からなる鋼製基礎上に、外壁パネルの立フレーム材の下端に設けられた柱脚接合プレートを配置し、上記鋼製基礎の上フランジおよび上記柱脚接合プレートに設けられたボルト孔間に渡って挿通される接合ボルトにより接合する接合ボルトの取付構造であって、上記接合ボルトを寸切りボルトとし、この接合ボルトは上記鋼製基礎の上フランジに設けられた上記ボルト孔に挿通して上端を上フランジの上方に突出させ、かつこの接合ボルトの下端に、下面にプレートが設けられた支持ナットを螺合させ、この支持ナットを上記鋼製基礎の下フランジの上面に配置し、上記上フランジの下側で上記接合ボルトに2個の下側ナットを螺合させて、これら2個の下側ナットを、上記上フランジの下面に押し状態に締め付けたため、施工の手戻りがなく、工期短縮が可能となる。
この発明の外壁パネル・鋼製基礎使用建物の土間コンクリート施工方法は、この発明の外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造を用いた土間コンクリート施工方法であって、上記接合ボルトが上記鋼製基礎に上記支持ナットおよび上記下側ナットを用いて取付けられかつ上記外壁パネルが未施工の状態で、上記接合ボルトの鋼製基礎の上フランジから突出した部分に型枠支持用金物を取付け、上記鋼製基礎の上面に長手方向に沿って配置される土間小口コンクリート止め型枠のうち、上記外壁パネルの上記立フレーム材を避ける柱型避け凹部を土間コンクリートに形成するための柱型部コンクリート止め型枠を上記型枠支持用金物に取付け、土間コンクリートを打設するものとしたため、治具を多用することなく、土間コンクリート施工を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
この発明の一実施形態を図1ないし図5と共に説明する。図1は、この発明が適用される鉄骨建物の建方途中の状態を斜視図で示したものである。この鉄骨建物は、基礎1の上に外壁パネル4を設置した構造のものである。基礎1は、図2に断面図で示すように、鋼製基礎2と、その下側に設けられたコンクリート基礎3からなる。鋼製基礎2は、上下にフランジ2a,2bを有する形鋼からなる。図3に示すように、前記コンクリート基礎3に埋め込まれたアンカーボルト5の上端部を、鋼製基礎2の下フランジ2bに設けられたボルト孔6に挿通して、そのアンカーボルト5の上端部に螺合させたナット7で下フランジ2bをコンクリート基礎3の上面に締結することにより、鋼製基礎2がコンクリート基礎3の上に緊結される。なお、アンカーボルト5は、コンクリート基礎3の上面に孔を開けて埋め込むホールインアンカでも良い。コンクリート基礎3を省略して、地盤上に直接に鋼製基礎2を設置することで基礎1としても良い。基礎1を上記のように鋼製基礎2とコンクリート基礎3からなるものとした場合、鋼製基礎2は、「土台」と呼ばれる場合もある。
【0012】
外壁パネル4の立フレーム材8の下端には柱脚接合プレート9が設けられ、この柱脚接合プレート9には、図4に示すようにボルト孔10が設けられる。図5に示すように、前記柱脚接合プレート9は鋼製基礎2の上に配置され、鋼製基礎2の上フランジ2aに設けられたボルト孔11(図3)と前記柱脚接合プレート9のボルト孔10の間に渡って挿通される接合ボルト12,13により、柱脚接合プレート9が鋼製基礎2上に接合される。
【0013】
図2のように、前記接合ボルト12,13のうち、鋼製基礎2の上フランジ2aにおける建屋内部側に位置するボルト孔11に挿通される接合ボルト13は、全長に渡ってねじ溝が切られたボルトである寸切りボルトとされる。この接合ボルト13は、鋼製基礎2の上フランジ2aに設けられたボルト孔11に挿通して上端を上フランジ2aの上方に突出させ、かつこの接合ボルト13の下端に、下面にプレート14aが設けられた支持ナット14を螺合させ、この支持ナット14を鋼製基礎2の下フランジ2bの上面に配置する。さらに、この接合ボルト13には、鋼製基礎2の上フランジ2aの下側で2個の下側ナット15を螺合させて、これら2個の下側ナット15を前記上フランジ2aの下面に押し状態に締め付ける。上記2個の下側ナット15のうちの上側のものは、一般に二重ナットで行われるように締め戻すことで、ねじ溝間の隙間を無くすことによる緩み止めを行う。これにより、接合ボルト13が鋼製基礎2に仕込まれる。
【0014】
建屋内部に足場を組む上での作業性と安全面を考慮して、建屋内の地業工事が、図2のように接合ボルト13を鋼製基礎2に仕込んだ後で、外壁パネル4の鋼製基礎2上への接合作業に先行して行われる。この地業工事では、鋼製基礎2の建屋内側において、上下フランジ2a,2b間にまたがる板状の土間地業止め部材16を設置してから、土砂17の埋め戻しが行われる。
【0015】
外壁パネル4の接合作業では、鋼製基礎2の上フランジ2aの上方に突出する前記接合ボルト13の上端を、柱脚接合プレート9の対応するボルト孔10(図4)に挿通させることで、上フランジ2a上に柱脚接合プレート9を配置する。ついで、図5のように、柱脚接合プレート9の上方に突出する接合ボルト13の上端に2個の上側ナット18を螺合させる。このように、2個の上側ナット18で柱脚接合プレート9を鋼製基礎2の上に締結することで、上側ナット18の緩み止めが図られる。このとき、接合ボルト13は、上記したように支持ナット14と2個の下側ナット15とで鋼製基礎2の上下フランジ2a,2b間に仕込まれているので、接合ボルト13の共回りは生じない。柱脚接合プレート9の外側の部分についても、上フランジ2aの建屋側に位置するボルト孔11から、これに整合する柱脚接合プレート9のボルト孔10に渡って、上フランジ2aの下側から接合ボルト12を挿通し、柱脚接合プレート9の上側に突出する接合ボルト12に2個の上側ナット18を螺合させる。これにより、鋼製基礎2の上に柱脚接合プレート9が確実に締結される。その結果、従来のように、建屋内の地業工事に手戻りがなくなり、工期短縮が可能となる。
【0016】
また、このようにして建てられた鉄骨建物を移築するために解体する場合、外壁パネル4の解体は土間解体に先行して行われるが、外壁パネル4の解体時に建屋内側の接合ボルト13についてはボルト頭部を押えるなどの共回り防止策を施すことができない。しかし、この場合にも、上記した取付け構造により接合ボルト13が鋼製基礎2に仕込まれていることから、接合ボルト13の上端に螺合する上側ナット18を緩めるときに、接合ボルト13が共回りすることがなく、その解体作業を容易に行うことができる。
【0017】
図6ないし図10には、上記した外壁パネル4と鋼製基礎2とを接合する接合ボルト13の鋼製基礎2の取付構造を用いた土間コンクリート20(図8)の施工方法の一実施形態を示す。この施工では、先に図2で示したように接合ボルト13が鋼製基礎2に仕込まれて、かつ外壁パネル4が未施工の状態で、先ず鋼製基礎2の上フランジ2aから突出した接合ボルト13の上端に、図6に示すように、ボルト孔(図示せず)を有する型枠支持用金物21を取付ける。ここでは,型枠支持用金物21として山形鋼の切片が用いられ、同じくボルト孔(図示せず)を有する座板22と共に前記接合ボルト13の上端に挿入してからナット23を螺合させることで、型枠支持用金物21をその立片21aが建屋内に向く姿勢で鋼製基礎2の上に締結する。なお、座板22は、必ずしも設けなくてもよい。
【0018】
鋼製基礎2の上面には、長手方向に沿って土間小口コンクリート止め型枠24を配置する。土間小口コンクリート止め型枠24は、外壁パネル4の立フレーム材8を避ける柱型避け凹部20aを土間コンクリート20(図10)に形成するための柱型部コンクリート止め型枠24Aと、土間コンクリート20の小口他部を形成するための平坦部コンクリート止め型枠24Bとでなる。
【0019】
柱型部コンクリート止め型枠24Aは、図7に鎖線で示すように、水平断面がハット形の板部材からなり、その両側のフランジ状面部24Abに対して段差をなす主面部24Aaが、型枠支持用金物21の立片21aに沿って建屋内側に位置するように、鋼製基礎2の上に取付ける。
【0020】
平坦部コンクリート止め型枠24Bは、図9に示すように、縦断面概形がL字状の板部材からなり、その立面部24Baの長手方向端部を前記柱型部コンクリート止め型枠24Aのフランジ状面部24Abに重ねた状態で、鋼製基礎2の上に取付ける。平坦部コンクリート止め型枠24Bの水平面部24Bbの先端には下向きの係合片24Bcが形成され、この係合片24Bcは鋼製基礎2の上フランジ2aの建屋内側の端部に係合する。
平坦部コンクリート止め型枠24Bの取付けでは、その型枠の長手方向中間部において、図8のように縦断面L字状の押し付け治具25を鋼製基礎2の上に設置し、その押し付け治具25の立片25aを、建屋外側から平坦部コンクリート止め型枠24Bの立面部24Baに押し当てる。押し付け治具25は、その水平片25bを、鋼製基礎2の上フランジ2aと共に、建屋外側からクリップ26で挟むことにより、鋼製基礎2の上に取付ける。
【0021】
このようにして、鋼製基礎2の上に土間小口コンクリート止め型枠24を配置した状態で、型枠内にコンクリートを打設することで、土間コンクリート20が成形される。柱型部コンクリート止め型枠24Aは、土間コンクリート20の成形後、そのまま残される。図10は、土間コンクリート20の小口に形成される柱型避け凹部20aの斜視図を示し、柱型部コンクリート止め型枠24Aは、同図のように残されている。
【0022】
この後、接合ボルト13の上端から型枠支持用金物21および座板22を抜き取ることで、図1〜図5に示した施工により、鋼製基礎2の上に外壁パネル4を取付けることができる。
【0023】
このように、上記した土間コンクリート施工方法によると、鋼製基礎2の上に外壁パネル4を接合するために鋼製基礎2に仕込まれる接合ボルト13を、型枠取付け用の治具に兼用できるので、治具を多用することなく、土間コンクリート施工を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】この発明が適用される鉄骨建物の建方途中の状態を示す斜視図である。
【図2】この発明の一実施形態にかかる外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造の外壁パネル接合前の状態を示す断面図である。
【図3】外壁パネル接合前の鋼製基礎を示す斜視図である。
【図4】外壁パネルの接合作業途中の状態を示す斜視図である。
【図5】外壁パネルを鋼材基礎に接合した状態を示す断面図である。
【図6】接合パネル接合前の鋼製基礎上に型枠支持用金物を取付けた状態を示す斜視図である。
【図7】鋼製基礎上に土間小口コンクリート止め型枠のうちの柱型部コンクリート止め型枠を取付けた状態を示す斜視図である。
【図8】鋼製基礎上に土間小口コンクリート止め型枠を取付けて土間コンクリートを打設した状態を示す断面図である。
【図9】鋼製基礎上に土間小口コンクリート止め型枠のうちの平坦部コンクリート止め型枠を取付けた状態を示す斜視図である。
【図10】土間コンクリート打設後の鋼製基礎上に柱型部コンクリート止め型枠が残された状態を示す斜視図である。
【図11】鋼製基礎上に外壁パネルを接合する施工の従来例の説明図である。
【図12】同施工による鋼製基礎上への外壁パネルの取付構造を示す斜視図である。
【図13】鋼製基礎上に外壁パネルを接合する施工の提案例の説明図である。
【符号の説明】
【0025】
1…基礎
2…鋼製基礎
2a…上フランジ
2b…下フランジ
4…外壁パネル
8…外壁パネルの立フレーム材
9…柱脚接合プレート
12,13…接合ボルト
14…支持ナット
14a…支持ナットのプレート
15…下側ナット
18…上側ナット
20…土間コンクリート
21…型枠支持用金物
24…土間小口コンクリート止め型枠
24A…柱型部コンクリート止め型枠
【技術分野】
【0001】
この発明は、主に、店舗や、事務所、倉庫など、移築などが必要となる建物に適用される外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
鋼製基礎上に外壁パネルを配置した鉄骨建物の施工においては、その鋼製基礎上へ外壁パネルを固定する作業に先行して、建屋内の地業工事を実施し内部足場を組む施工方法が、作業性と安全面の観点から有利であり、よく行われている。
この施工方法の場合、図11および図12に示すように、上下にフランジ32a,32bを有する形鋼からなる鋼製基礎32の上に、外壁パネル34の立フレーム材38の下端に設けられた柱脚接合プレート39を配置し、鋼製基礎32の上フランジ32aおよび柱脚接合プレート39に設けられたボルト孔(図示せず)にわたって接合ボルト42,43を挿通することで、この接合ボルト42,43により外壁パネル34を鋼製基礎32上に接合する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記施工においては、鋼製基礎32上への外壁パネル34の接合作業を可能とするために、その接合作業に先行して行われる建屋内の地業工事において、鋼製基礎32の際部まで土砂を埋め戻すことができないので、地業工事に手戻りが生じる。
【0004】
このような不具合を回避するために、鋼製基礎32の上フランジ32aの建屋内側に片寄った位置のボルト孔(図示せず)に挿通する接合ボルト43について、図13に示すように予め前記ボルト孔に挿通させておく。そのボルト頭部を、例えば粘着テープで上フランジ32aの下面に貼り付けるなどして仕込んでおいてから、建屋内の地業工事を行うことも考えられる。この場合、鋼製基礎32の際部に土間地業止め部材46を設置して、地業工事において鋼製基礎32の接合ボルト43が仕込まれた箇所まで土砂47が埋め戻されないようにされる。
【0005】
しかし、この場合、接合ボルト43の仕込みが非常に不確実であるばかりか、接合作業において、接合ボルト43の頭部側を押えてボルト締めを行うこともできないので、接合ボルト43 に共回りが生じた場合、対処できないという問題がある。さらに、鋼製基礎32は溶融亜鉛めっき加工される場合は、接合ボルト43の仕込み方法として溶接などで先付けすることも困難である。
【0006】
また、移築などを目的とした建物の解体工事において、外壁パネル34の解体は土間解体に先行して実施されるため、その解体作業において建屋内側に片寄った位置の接合ボルト43の頭部を押えられないことから、接合ボルト43に共回りが生じてしまい、外壁パネル34の解体が困難になるという問題もある。
【0007】
この発明の目的は、施工の手戻りがなく工期短縮が可能で、建物解体時の外壁パネル解体作業を容易に行うことができる外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造を提供することである。
この発明の他の目的は、上記外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造を利用して土間コンクリート施工を容易に行うことのできる外壁パネル・鋼製基礎使用建物の土間コンクリート施工方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造は、上下にフランジを有する形鋼からなる鋼製基礎上に、外壁パネルの立フレーム材の下端に設けられた柱脚接合プレートを配置し、上記鋼製基礎の上フランジおよび上記柱脚接合プレートに設けられたボルト孔間に渡って挿通される接合ボルトにより接合する接合ボルトの取付構造であって、上記接合ボルトを寸切りボルトとし、この接合ボルトは上記鋼製基礎の上フランジに設けられた上記ボルト孔に挿通して上端を上フランジの上方に突出させ、かつこの接合ボルトの下端に、下面にプレートが設けられた支持ナットを螺合させ、この支持ナットを上記鋼製基礎の下フランジの上面に配置し、上記上フランジの下側で上記接合ボルトに2個の下側ナットを螺合させて、これら2個の下側ナットを、上記上フランジの下面に押し状態に締め付けたことを特徴とする。前記下側ナットは2個設けられて二重ナットとされるため、緩み止め作用が得られる。
このように、接合ボルトを鋼製基礎に仕込んだ後で、建屋内部に足場を組む上での作業性と安全面を考慮して、外壁パネルの鋼製基礎上への接合作業に先行して建屋内の地業工事を行う。外壁パネルの接合作業では、接合ボルトが、上記したように支持ナットと2個の下側ナットとで鋼製基礎の上下フランジ間に仕込まれているので、接合ボルトの共回りが生じず、鋼製基礎上に柱脚接合プレートが確実に締結される。その結果、従来のように、建屋内の地業工事に手戻りがなくなり、工期短縮が可能となる。
また、このようにして建てられた鉄骨建物を移築するために解体する場合、外壁パネルの解体は土間解体に先行して行われるが、外壁パネル解体時に建屋内側の接合ボルトについてはボルト頭部を押えるなどの共回り防止策を施すことができない。しかし、この場合にも、上記した取付け構造により接合ボルトが鋼製基礎に仕込まれていることから、接合ボルトの上端に螺合する上側ナットを緩めるときに、接合ボルトが共回りすることがなく、その解体作業を容易に行うことができる。
【0009】
この発明の外壁パネル・鋼製基礎使用建物の土間コンクリート施工方法は、この発明のの外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造を用いた土間コンクリート施工方法であって、上記接合ボルトが上記鋼製基礎に上記支持ナットおよび上記下側ナットを用いて取付けられかつ上記外壁パネルが未施工の状態で、上記接合ボルトの鋼製基礎の上フランジから突出した部分に型枠支持用金物を取付け、上記鋼製基礎の上面に長手方向に沿って配置される土間小口コンクリート止め型枠のうち、上記外壁パネルの上記立フレーム材を避ける柱型避け凹部を土間コンクリートに形成するための柱型部コンクリート止め型枠を上記型枠支持用金物に取付け、土間コンクリートを打設することを特徴とする。
この施工方法によると、鋼製基礎の上に外壁パネルを接合するために鋼製基礎に仕込まれる接合ボルトを、型枠取付け用の治具に兼用できるので、治具を多用することなく、土間コンクリート施工を容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0010】
この発明の外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造は、上下にフランジを有する形鋼からなる鋼製基礎上に、外壁パネルの立フレーム材の下端に設けられた柱脚接合プレートを配置し、上記鋼製基礎の上フランジおよび上記柱脚接合プレートに設けられたボルト孔間に渡って挿通される接合ボルトにより接合する接合ボルトの取付構造であって、上記接合ボルトを寸切りボルトとし、この接合ボルトは上記鋼製基礎の上フランジに設けられた上記ボルト孔に挿通して上端を上フランジの上方に突出させ、かつこの接合ボルトの下端に、下面にプレートが設けられた支持ナットを螺合させ、この支持ナットを上記鋼製基礎の下フランジの上面に配置し、上記上フランジの下側で上記接合ボルトに2個の下側ナットを螺合させて、これら2個の下側ナットを、上記上フランジの下面に押し状態に締め付けたため、施工の手戻りがなく、工期短縮が可能となる。
この発明の外壁パネル・鋼製基礎使用建物の土間コンクリート施工方法は、この発明の外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造を用いた土間コンクリート施工方法であって、上記接合ボルトが上記鋼製基礎に上記支持ナットおよび上記下側ナットを用いて取付けられかつ上記外壁パネルが未施工の状態で、上記接合ボルトの鋼製基礎の上フランジから突出した部分に型枠支持用金物を取付け、上記鋼製基礎の上面に長手方向に沿って配置される土間小口コンクリート止め型枠のうち、上記外壁パネルの上記立フレーム材を避ける柱型避け凹部を土間コンクリートに形成するための柱型部コンクリート止め型枠を上記型枠支持用金物に取付け、土間コンクリートを打設するものとしたため、治具を多用することなく、土間コンクリート施工を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
この発明の一実施形態を図1ないし図5と共に説明する。図1は、この発明が適用される鉄骨建物の建方途中の状態を斜視図で示したものである。この鉄骨建物は、基礎1の上に外壁パネル4を設置した構造のものである。基礎1は、図2に断面図で示すように、鋼製基礎2と、その下側に設けられたコンクリート基礎3からなる。鋼製基礎2は、上下にフランジ2a,2bを有する形鋼からなる。図3に示すように、前記コンクリート基礎3に埋め込まれたアンカーボルト5の上端部を、鋼製基礎2の下フランジ2bに設けられたボルト孔6に挿通して、そのアンカーボルト5の上端部に螺合させたナット7で下フランジ2bをコンクリート基礎3の上面に締結することにより、鋼製基礎2がコンクリート基礎3の上に緊結される。なお、アンカーボルト5は、コンクリート基礎3の上面に孔を開けて埋め込むホールインアンカでも良い。コンクリート基礎3を省略して、地盤上に直接に鋼製基礎2を設置することで基礎1としても良い。基礎1を上記のように鋼製基礎2とコンクリート基礎3からなるものとした場合、鋼製基礎2は、「土台」と呼ばれる場合もある。
【0012】
外壁パネル4の立フレーム材8の下端には柱脚接合プレート9が設けられ、この柱脚接合プレート9には、図4に示すようにボルト孔10が設けられる。図5に示すように、前記柱脚接合プレート9は鋼製基礎2の上に配置され、鋼製基礎2の上フランジ2aに設けられたボルト孔11(図3)と前記柱脚接合プレート9のボルト孔10の間に渡って挿通される接合ボルト12,13により、柱脚接合プレート9が鋼製基礎2上に接合される。
【0013】
図2のように、前記接合ボルト12,13のうち、鋼製基礎2の上フランジ2aにおける建屋内部側に位置するボルト孔11に挿通される接合ボルト13は、全長に渡ってねじ溝が切られたボルトである寸切りボルトとされる。この接合ボルト13は、鋼製基礎2の上フランジ2aに設けられたボルト孔11に挿通して上端を上フランジ2aの上方に突出させ、かつこの接合ボルト13の下端に、下面にプレート14aが設けられた支持ナット14を螺合させ、この支持ナット14を鋼製基礎2の下フランジ2bの上面に配置する。さらに、この接合ボルト13には、鋼製基礎2の上フランジ2aの下側で2個の下側ナット15を螺合させて、これら2個の下側ナット15を前記上フランジ2aの下面に押し状態に締め付ける。上記2個の下側ナット15のうちの上側のものは、一般に二重ナットで行われるように締め戻すことで、ねじ溝間の隙間を無くすことによる緩み止めを行う。これにより、接合ボルト13が鋼製基礎2に仕込まれる。
【0014】
建屋内部に足場を組む上での作業性と安全面を考慮して、建屋内の地業工事が、図2のように接合ボルト13を鋼製基礎2に仕込んだ後で、外壁パネル4の鋼製基礎2上への接合作業に先行して行われる。この地業工事では、鋼製基礎2の建屋内側において、上下フランジ2a,2b間にまたがる板状の土間地業止め部材16を設置してから、土砂17の埋め戻しが行われる。
【0015】
外壁パネル4の接合作業では、鋼製基礎2の上フランジ2aの上方に突出する前記接合ボルト13の上端を、柱脚接合プレート9の対応するボルト孔10(図4)に挿通させることで、上フランジ2a上に柱脚接合プレート9を配置する。ついで、図5のように、柱脚接合プレート9の上方に突出する接合ボルト13の上端に2個の上側ナット18を螺合させる。このように、2個の上側ナット18で柱脚接合プレート9を鋼製基礎2の上に締結することで、上側ナット18の緩み止めが図られる。このとき、接合ボルト13は、上記したように支持ナット14と2個の下側ナット15とで鋼製基礎2の上下フランジ2a,2b間に仕込まれているので、接合ボルト13の共回りは生じない。柱脚接合プレート9の外側の部分についても、上フランジ2aの建屋側に位置するボルト孔11から、これに整合する柱脚接合プレート9のボルト孔10に渡って、上フランジ2aの下側から接合ボルト12を挿通し、柱脚接合プレート9の上側に突出する接合ボルト12に2個の上側ナット18を螺合させる。これにより、鋼製基礎2の上に柱脚接合プレート9が確実に締結される。その結果、従来のように、建屋内の地業工事に手戻りがなくなり、工期短縮が可能となる。
【0016】
また、このようにして建てられた鉄骨建物を移築するために解体する場合、外壁パネル4の解体は土間解体に先行して行われるが、外壁パネル4の解体時に建屋内側の接合ボルト13についてはボルト頭部を押えるなどの共回り防止策を施すことができない。しかし、この場合にも、上記した取付け構造により接合ボルト13が鋼製基礎2に仕込まれていることから、接合ボルト13の上端に螺合する上側ナット18を緩めるときに、接合ボルト13が共回りすることがなく、その解体作業を容易に行うことができる。
【0017】
図6ないし図10には、上記した外壁パネル4と鋼製基礎2とを接合する接合ボルト13の鋼製基礎2の取付構造を用いた土間コンクリート20(図8)の施工方法の一実施形態を示す。この施工では、先に図2で示したように接合ボルト13が鋼製基礎2に仕込まれて、かつ外壁パネル4が未施工の状態で、先ず鋼製基礎2の上フランジ2aから突出した接合ボルト13の上端に、図6に示すように、ボルト孔(図示せず)を有する型枠支持用金物21を取付ける。ここでは,型枠支持用金物21として山形鋼の切片が用いられ、同じくボルト孔(図示せず)を有する座板22と共に前記接合ボルト13の上端に挿入してからナット23を螺合させることで、型枠支持用金物21をその立片21aが建屋内に向く姿勢で鋼製基礎2の上に締結する。なお、座板22は、必ずしも設けなくてもよい。
【0018】
鋼製基礎2の上面には、長手方向に沿って土間小口コンクリート止め型枠24を配置する。土間小口コンクリート止め型枠24は、外壁パネル4の立フレーム材8を避ける柱型避け凹部20aを土間コンクリート20(図10)に形成するための柱型部コンクリート止め型枠24Aと、土間コンクリート20の小口他部を形成するための平坦部コンクリート止め型枠24Bとでなる。
【0019】
柱型部コンクリート止め型枠24Aは、図7に鎖線で示すように、水平断面がハット形の板部材からなり、その両側のフランジ状面部24Abに対して段差をなす主面部24Aaが、型枠支持用金物21の立片21aに沿って建屋内側に位置するように、鋼製基礎2の上に取付ける。
【0020】
平坦部コンクリート止め型枠24Bは、図9に示すように、縦断面概形がL字状の板部材からなり、その立面部24Baの長手方向端部を前記柱型部コンクリート止め型枠24Aのフランジ状面部24Abに重ねた状態で、鋼製基礎2の上に取付ける。平坦部コンクリート止め型枠24Bの水平面部24Bbの先端には下向きの係合片24Bcが形成され、この係合片24Bcは鋼製基礎2の上フランジ2aの建屋内側の端部に係合する。
平坦部コンクリート止め型枠24Bの取付けでは、その型枠の長手方向中間部において、図8のように縦断面L字状の押し付け治具25を鋼製基礎2の上に設置し、その押し付け治具25の立片25aを、建屋外側から平坦部コンクリート止め型枠24Bの立面部24Baに押し当てる。押し付け治具25は、その水平片25bを、鋼製基礎2の上フランジ2aと共に、建屋外側からクリップ26で挟むことにより、鋼製基礎2の上に取付ける。
【0021】
このようにして、鋼製基礎2の上に土間小口コンクリート止め型枠24を配置した状態で、型枠内にコンクリートを打設することで、土間コンクリート20が成形される。柱型部コンクリート止め型枠24Aは、土間コンクリート20の成形後、そのまま残される。図10は、土間コンクリート20の小口に形成される柱型避け凹部20aの斜視図を示し、柱型部コンクリート止め型枠24Aは、同図のように残されている。
【0022】
この後、接合ボルト13の上端から型枠支持用金物21および座板22を抜き取ることで、図1〜図5に示した施工により、鋼製基礎2の上に外壁パネル4を取付けることができる。
【0023】
このように、上記した土間コンクリート施工方法によると、鋼製基礎2の上に外壁パネル4を接合するために鋼製基礎2に仕込まれる接合ボルト13を、型枠取付け用の治具に兼用できるので、治具を多用することなく、土間コンクリート施工を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】この発明が適用される鉄骨建物の建方途中の状態を示す斜視図である。
【図2】この発明の一実施形態にかかる外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造の外壁パネル接合前の状態を示す断面図である。
【図3】外壁パネル接合前の鋼製基礎を示す斜視図である。
【図4】外壁パネルの接合作業途中の状態を示す斜視図である。
【図5】外壁パネルを鋼材基礎に接合した状態を示す断面図である。
【図6】接合パネル接合前の鋼製基礎上に型枠支持用金物を取付けた状態を示す斜視図である。
【図7】鋼製基礎上に土間小口コンクリート止め型枠のうちの柱型部コンクリート止め型枠を取付けた状態を示す斜視図である。
【図8】鋼製基礎上に土間小口コンクリート止め型枠を取付けて土間コンクリートを打設した状態を示す断面図である。
【図9】鋼製基礎上に土間小口コンクリート止め型枠のうちの平坦部コンクリート止め型枠を取付けた状態を示す斜視図である。
【図10】土間コンクリート打設後の鋼製基礎上に柱型部コンクリート止め型枠が残された状態を示す斜視図である。
【図11】鋼製基礎上に外壁パネルを接合する施工の従来例の説明図である。
【図12】同施工による鋼製基礎上への外壁パネルの取付構造を示す斜視図である。
【図13】鋼製基礎上に外壁パネルを接合する施工の提案例の説明図である。
【符号の説明】
【0025】
1…基礎
2…鋼製基礎
2a…上フランジ
2b…下フランジ
4…外壁パネル
8…外壁パネルの立フレーム材
9…柱脚接合プレート
12,13…接合ボルト
14…支持ナット
14a…支持ナットのプレート
15…下側ナット
18…上側ナット
20…土間コンクリート
21…型枠支持用金物
24…土間小口コンクリート止め型枠
24A…柱型部コンクリート止め型枠
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下にフランジを有する形鋼からなる鋼製基礎上に、外壁パネルの立フレーム材の下端に設けられた柱脚接合プレートを配置し、上記鋼製基礎の上フランジおよび上記柱脚接合プレートに設けられたボルト孔間に渡って挿通される接合ボルトにより接合する接合ボルトの取付構造であって、
上記接合ボルトを寸切りボルトとし、この接合ボルトは上記鋼製基礎の上フランジに設けられた上記ボルト孔に挿通して上端を上フランジの上方に突出させ、かつこの接合ボルトの下端に、下面にプレートが設けられた支持ナットを螺合させ、この支持ナットを上記鋼製基礎の下フランジの上面に配置し、上記上フランジの下側で上記接合ボルトに2個の下側ナットを螺合させて、これら2個の下側ナットを、上記上フランジの下面に押し状態に締め付けたことを特徴とする外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造。
【請求項2】
請求項1に記載の外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造を用いた土間コンクリート施工方法であって、上記接合ボルトが上記鋼製基礎に上記支持ナットおよび上記下側ナットを用いて取付けられかつ上記外壁パネルが未施工の状態で、上記接合ボルトの鋼製基礎の上フランジから突出した部分に型枠支持用金物を取付け、上記鋼製基礎の上面に長手方向に沿って配置される土間小口コンクリート止め型枠のうち、上記外壁パネルの上記立フレーム材を避ける柱型避け凹部を土間コンクリートに形成するための柱型部コンクリート止め型枠を上記型枠支持用金物に取付け、土間コンクリートを打設することを特徴とする外壁パネル・鋼製基礎使用建物の土間コンクリート施工方法。
【請求項1】
上下にフランジを有する形鋼からなる鋼製基礎上に、外壁パネルの立フレーム材の下端に設けられた柱脚接合プレートを配置し、上記鋼製基礎の上フランジおよび上記柱脚接合プレートに設けられたボルト孔間に渡って挿通される接合ボルトにより接合する接合ボルトの取付構造であって、
上記接合ボルトを寸切りボルトとし、この接合ボルトは上記鋼製基礎の上フランジに設けられた上記ボルト孔に挿通して上端を上フランジの上方に突出させ、かつこの接合ボルトの下端に、下面にプレートが設けられた支持ナットを螺合させ、この支持ナットを上記鋼製基礎の下フランジの上面に配置し、上記上フランジの下側で上記接合ボルトに2個の下側ナットを螺合させて、これら2個の下側ナットを、上記上フランジの下面に押し状態に締め付けたことを特徴とする外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造。
【請求項2】
請求項1に記載の外壁パネルと鋼製基礎間接合ボルトの取付構造を用いた土間コンクリート施工方法であって、上記接合ボルトが上記鋼製基礎に上記支持ナットおよび上記下側ナットを用いて取付けられかつ上記外壁パネルが未施工の状態で、上記接合ボルトの鋼製基礎の上フランジから突出した部分に型枠支持用金物を取付け、上記鋼製基礎の上面に長手方向に沿って配置される土間小口コンクリート止め型枠のうち、上記外壁パネルの上記立フレーム材を避ける柱型避け凹部を土間コンクリートに形成するための柱型部コンクリート止め型枠を上記型枠支持用金物に取付け、土間コンクリートを打設することを特徴とする外壁パネル・鋼製基礎使用建物の土間コンクリート施工方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−297865(P2008−297865A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−147842(P2007−147842)
【出願日】平成19年6月4日(2007.6.4)
【出願人】(390037154)大和ハウス工業株式会社 (946)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月4日(2007.6.4)
【出願人】(390037154)大和ハウス工業株式会社 (946)
【Fターム(参考)】
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