説明

多厚フィルム層軸受カートリッジ及びハウジング

ターボチャージャのための例示的なスクイーズフィルム軸受カートリッジ。中央区分と、第1の外径を備えた2つの外側区分と、第2の外径を備えた2つの中間区分とを有する。中間区分は、中央区分と外側区分の対応する1つとの間に位置し、第1の外径は、第2の外径を越える。種々の例示的な軸受カートリッジ、ハウジング、組立体等も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示される主題は一般に内燃エンジンのためのターボ機械類に関し、特に転がり要素軸受カートリッジ(bearing cartridge)及びこのような軸受カートリッジのための軸受ハウジングに関する。
【背景技術】
【0002】
低摩擦軸受の利点は種々の産業分野において周知である。1,000,000を超えるDN(dynamic number;動的数)値での高速応用は、ターボ機械類にとってありふれたものである。ロータの不平衡力はロータ速度の二乗の関数で増加するという事実のため、このような高速応用は減衰を必要とする。減衰がない場合、装置を通して伝達される力は、ノイズ、フレッチング(fretting;波立ち)、ジョイントの緩み及び全体の使用寿命の減少のような多くの既知の問題を生じさせる。更に軸受自体は、許容できない寿命を有することになる。これらの理由のため、ターボ機械類の軸受はそのハウジング内で強固に装着することができない。熟練したロータ力学設計技師は、このような力、特に、ロータが一般に「臨界速度」と呼ばれるその固有振動数(natural frequencies)に出会うときに遭遇する力を管理するために、自分の寿命の大半を費やす。
【0003】
低摩擦転がり要素軸受を利用する大半のターボチャージャは、それぞれ所定軸方向においてスラスト荷重を許容する2つの角度接触ボール軸受(angular contact ball bearing)を使用し、これらの軸受は「カートリッジ(cartridge)」として一般に呼ばれるように、一緒に結合される。円柱座標系においては、軸受は、軸方向、半径方向及び方位方向(azimuthally)の寸法に関して画定することができる。以下の説明においてハウジングとして参照する軸受ハウジング内で、カートリッジは、1又はそれ以上の機構を介して軸方向及び方位方向に位置決めされる。
【0004】
適正な機能のために、典型的には方位方向の位置決め機構により画定される半径方向のラインに沿って半径方向にある運動が生じることがある。ハウジングは普通、潤滑剤が軸受カートリッジの外表面へ流れるのを許容し、それによって、潤滑剤は軸受カートリッジに入ることができる。潤滑剤はまた、しばしば「スクイーズフィルム(squeeze film)」として言及されるフィルムをハウジングと軸受カートリッジの外表面との間に形成することができる。ハウジングと軸受カートリッジの外表面の一部との間の間隙は、典型的にはフィルム厚さを画定する。機械毎に、フィルム厚さは、潤滑剤の粘度、特定のロータ寸法、関連する不平衡力及び空間包囲制約のような多くのデザイン因子に応じて、厚さ及び長さを変化させる。
【0005】
作動条件(例えば半径方向の運動等のため)が、フィルム厚さにある僅かな変化を生じさせることがあるが、最適なフィルム厚さは普通軸受カートリッジの外径及びハウジングの内径により特定されるデザインパラメータである。間隙が小さ過ぎる場合、スクイーズフィルムは過剰に剛直となり、許容できないロータの不平衡力を軸受カートリッジからハウジング及び周囲の装置に伝達させてしまう。一方、間隙が大き過ぎる場合、ロータ及び軸受カートリッジはハウジングの中心軸線からの過剰な半径方向の自由を有する。
【0006】
この過剰な半径方向の自由は回転するタービン及びコンプレッサホイールとそのそれぞれの静止のハウジングとの間の接触(擦れ)を回避するのに必要な過剰な間隙を強いる。ハウジングに対するこれらのホイールの間隙は極めて望ましくない。その理由は、これらの間隙が二次的な空気乱流を生じさせ、コンプレッサ及びタービン段の熱力学的な効率を減少させてしまうからである。従って、設計技師は所望の最適なスクイーズフィルム減衰と望まない過剰なロータの半径方向の自由との間の折衷を強いられることになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
全体的にみれば、減衰及びロータの半径方向の自由の双方を最適にするためにスクイーズフィルムダンパを使用する転がり要素軸受及び(又は)ハウジングに対して、産業上の要求が存在する。ここに提示する種々の例示的な軸受カートリッジ及びハウジングはこのような事項及び随意的には他の事項に対処する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
ここで説明する種々の方法、装置、システム、構成等及びその等価物の一層完全な理解は、添付図面に関連しての以下の詳細な説明を参照することにより達成できよう。
【0009】
ここに開示する種々の例示的な方法、装置、システム、構成等はターボチャージャに関連する技術に関する事項に対処し、随意には、電気アシストターボチャージャに使用するのに適する。
【0010】
図1Aは、従来の軸受カートリッジ100の斜視図である。円柱座標系は半径方向(r)、軸方向(x)及び方位方向(Θ)の寸法を有するものとして参照として示す。カートリッジ100は中央区分106とカートリッジ100のそれぞれの端部との間に位置する2つの環状のくぼみ104、104’を有する。カートリッジ100の中央区分106はハウジング又はジャーナル内において軸方向及び方位方向でカートリッジ100を位置決めするためにピンと共働する開口108を有する。くぼみ104、104’はそれぞれ外側区分110、110’に隣接して位置決めされる。外側区分110、110’は等しい外径を有し、これらの外径はハウジングと一緒に間隙を画定し、それによって、潤滑剤フィルムf、f’の形成を許容する。
【0011】
図1Bは、従来のハウジング160内の従来の軸受カートリッジ100の断面図である。ピン162は、半径方向における自由を許容した状態で、軸方向及び方位方向でカートリッジ100を位置決めするように作用する。潤滑剤はピン162の導管を介してカートリッジ100の中央区分106に隣接する潤滑剤入口くぼみ164へ流れることができる。潤滑剤出口くぼみ168は入口くぼみ164のほぼ反対側に位置し、カートリッジ100内及びそのまわりでの潤滑剤の排出を許容する。
【0012】
図1Bに示すように、外側区分110、110’の外径とハウジング160の内径との間に間隙が存在する。この従来の組立体においては、間隙は単一のフィルム厚さfを画定する。断面の拡大図はくぼみ104のいずれかの側に位置するような単一のフィルム厚さfを示す。背景技術で述べたように、この間隙(スクイーズフィルム厚さ)の選択はロータの半径方向の自由及びロータの不平衡力の減衰のような作動特性を決定するのに役立つ。
【0013】
図2は多数のフィルム厚さを許容する例示的な軸受カートリッジ200の斜視図である。カートリッジ200は中央区分206とカートリッジ200のそれぞれの端部との間に位置する2つの環状のくぼみ204、204’及び2つの研削リリーフ部214、214’を有する。カートリッジ200の中央区分206は、例えば図1A、1Bに示すように、1又はそれ以上の潤滑剤開口を有することができる。カートリッジ200は1又はそれ以上の代わりの開口を有することができ、これらの開口の1又はそれ以上はピン又は他の部材と共働して、ハウジング又はジャーナル内において軸方向及び随意には方位方向でカートリッジ200を位置決めする。この例においては、カートリッジ200は、カートリッジに入り、カートリッジ200のボールへ導かれるように潤滑剤を噴射できる開口207、207’を有する。随意には、付加的な開口が潤滑剤流れのために設けられる。
【0014】
くぼみ204、204’はそれぞれ中間区分210、210’に隣接して位置する。中間区分210、210’は外径を有し、これらの外径はハウジングと一緒に間隙を画定することができ、それによって、実質上同じとすることのできる潤滑剤フィルムf1、f1’の形成を許容する。研削リリーフ部214、214’はそれぞれ外側区分212、212’に隣接して位置する。外側区分212、212’は外径を有し、これらの外径はハウジングと一緒に間隙を画定し、それによって、実質上同じとすることのできる潤滑剤フィルムf2、f2’の形成を許容する。
【0015】
従って、例示的なカートリッジ200は区分210、210’、212、212’の外径の選択により多数のフィルム厚さを有することができる。随意には、ハウジングはこれらの外径と一緒に間隙を画定するように作用する内径を有する。以下に更に説明するが、例示的なハウジングは、ロータの半径方向の自由を減少させるか又は振動を減衰させるように作用する間隙及びフィルム厚さを画定するための2以上の内径を有する。
【0016】
図3は図2のカートリッジ200のような例示的なカートリッジ300の側面図である。カートリッジ300はおおよその長さLとおおよその軸方向中間点Lmとを有し、外径Do1、Do1’を持つ中間区分310、310’と、外径Do2、Do2’を持つ外側区分312、312’とを有する。この例においては、排出部即ち潤滑剤開口309は中間点Lmにおける又はその近傍における軸方向の位置に位置する。カートリッジ300は図2のカートリッジ200の207、207’のような開口を有することができる。
【0017】
カートリッジ300は種々のくぼみ及び(又は)研削リリーフ部を有し、この場合、軸方向幅Δw1、Δw1’のくぼみは中央区分306と外径Do1、Do1’を有する中間区分310、310’との間に位置し、軸方向幅Δw2、Δw2’の研削リリーフ部は外径Do1、Do1’を有するそれぞれの中間区分310、310’と外径Do2、Do2’を有する外側区分312、312’との間に位置する。くぼみの幅Δw1、Δw1’は実質上等しくすることができ、研削リリーフ部の幅Δw2、Δw2’は実質上等しくすることができる。
【0018】
種々の外側及び中間区分310、310’、312、312’は異なる軸方向幅を有することができる。例えば、カートリッジ300は外径Do2’を持つ外側区分312’よりも小さな軸方向幅を備えた外径Do2を持つ外側区分312を有する。更に、外径Do1を持つ中間区分310は外径Do1’を持つ中間区分310’よりも小さな軸方向幅を有する。
【0019】
例示的なカートリッジ300は所望の性能特性を達成するために使用できる種々のパラメータを有する。例えば、種々の区分の軸方向幅及び外径は半径方向間隙/フィルム厚さ及び軸方向のフィルム長さ(単数又は複数)を画定するために使用することができる。一般に、スクイーズフィルムの厚さ、長さ及び数の賢明な選択は半径方向の自由の適当な減少及びロータの不平衡力の最適な減衰を達成する役目を果たすことができる。例えば、例示的なカートリッジ300は外径Do2、Do2’を持つ外側区分312、312’を有し、この場合、外径Do2、Do2’は中間区分310、310’の外径Do1、Do1’を越える。従って、特定の内径D1を有するハウジングを仮定すれば、軸受カートリッジ300は薄いフィルム及び厚いフィルムを形成し、この場合、薄いフィルムはロータの半径方向の自由を減少させるように作用し、厚いフィルムはロータの不平衡力を減衰するように作用する。
【0020】
図4は例示的な軸受カートリッジ400の断面図である。カートリッジ400は中央区分406と、中間区分410、410’と、外側区分412、412’とを有する。軸受はまた潤滑剤通路407、407’、409を有する。
【0021】
拡大図は種々のくぼみ(例えば、くぼみ、研削リリーフ部等)及び(又は)第1の外径から第2の外径への遷移部を示す。内径を有するハウジング又はジャーナルの壁466は間隙及びフィルム厚さf1、f2を画定するように作用する。第1のシナリオ401においては、くぼみは湾曲状の断面を有し;第2のシナリオ402においては、くぼみは実質上多角形の断面を有し;第3のシナリオ403においては、外径における段部が厚いフィルム区域f1と薄いフィルム区域f2との間に存在する。シナリオ401、402、403は例示であって、多数のフィルム厚さを形成する間隙を生じさせるために他のシナリオを使用することができる。
【0022】
既に述べたように、ハウジング又はジャーナルはハウジングと軸受カートリッジの1又はそれ以上の外径との間に多数のフィルム厚さを形成する間隙を画定するように作用することができる。図5は例示的なハウジング560を有する例示的な組立体500を示す。例示的な組立体500は図1A、1Bの軸受カートリッジ100のような軸受カートリッジ100を有する。
【0023】
例示的なハウジング560は軸受カートリッジ100と一緒に2以上の間隙を画定するように作用する2又はそれ以上の内径を有する。拡大図は、2つの例示的なシナリオ501、502を示す。これら2つのシナリオにおいては、ハウジング560の第1の内表面566は第1の内径を有し、ハウジング560の第2の内表面567は第2の内径を有する。軸受カートリッジ100に関連して、第1の内表面566は第1のフィルム厚さf1を形成するように作用し、第2の内表面567は第2のフィルム厚さf2を形成するように作用する。シナリオ501においては、第1の表面566と第2の表面567との間の遷移部は段部であり、一方、第2のシナリオ502においては、第1の表面566と第2の表面567との間の遷移部は、随意には段部を含む軸方向の寸法に関する1又はそれ以上の導関数により画定できる勾配である。
【0024】
図6Aは例示的なハウジング660の断面側面図であり、図6Bは例示的な軸受ハウジング660の断面頂面図である。例示的なハウジング560は軸受カートリッジを収容することができ、軸受カートリッジの外表面とハウジング660の内壁との間に間隙を画定するように作用でき、この場合、間隙は望ましくない過剰な半径方向の間隙の減少及び(又は)ロータの不平衡力の最適な減衰を目的とすることのできる種々のフィルムを形成するように作用する。
【0025】
内表面666は第1の内径を有し、内表面667は第2の内径を有し、この場合、第1の内径は第2の内径を越える。外径を持つ外表面を有する軸受カートリッジは、組立体を形成するようにハウジング内で位置決めされたときに、第1及び第2の内表面666、667と一緒に間隙を画定するように作用できる。
【0026】
ここで述べた種々の例示的な装置、方法、システム、構成等は多数のフィルム厚さの形成及び使用に関係する。種々の例においては、1つのフィルムは減衰特性を有し、別のフィルムは過剰な半径方向の自由及び遊びを最適化する特性を有する。
【0027】
例示的な軸受カートリッジはほぼ1:2の外側フィルムに対する内側フィルムの比を有する;すなわち、内側フィルムは外側フィルムのほぼ2倍の厚さを有する。例えば、内側フィルムは約0.0030インチ(約0.076mm)であり、外側フィルムは約0.0015インチ(約0.0038mm)であり、この場合、内側フィルムは振動を減衰するように作用し、外側フィルムはロータの半径方向の遊びを制限するように作用する。このような例示的な軸受カートリッジは商業的に入手できるGARRETT(登録商標名)GTA47−55Rのターボ機械装置(カリフォルニア州のTorrance社)に使用するのに適する。
【0028】
一般に、十分に厚いフィルムはノイズ、振動及び装置を通る負荷を減少させるように作用することができ;一方、薄いフィルムは装置内のゆとり即ち遊び(例えば、ロータの遊び等)を減少させることができる。薄いフィルムはまたターボチャージャ装置においてハウジングに対するホイールの間隙の減少を許容することができ、これは、コンプレッサ及びタービン段の熱力学的な効率を減少させることのある望ましくない二次的な空気力学的な流れを減少させるように作用できる。
【0029】
種々の例は軸受カートリッジの外端(単数又は複数)の最も近くに1又はそれ以上の薄い間隙区域を有する。軸受カートリッジの外端の最も近くの一対の薄い間隙区域は、中央区域の最も近くに又は中央区域において位置する薄い間隙区域(単数又は複数)と比べた場合、枢動を制限することができる。
【0030】
ある例示的な方法、装置、システム、構成等を添付図面に示し、先の詳細な説明で述べたが、開示された例示的な実施の形態は限定的なものではなく、特許請求の範囲で規定された精神から逸脱することなく、種々の再構成、修正及び置換を可能にするものであることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1A】ターボチャージャの従来の軸受カートリッジの斜視図である。
【図1B】従来のハウジング内の従来の軸受カートリッジを示す図である。
【図2】ハウジングに関連して例えば2つのフィルム区域の形成を許容するように異なる外径を備えた2つの区域を有する例示的な軸受カートリッジの斜視図である。
【図3】ハウジングに関連して例えば2つのフィルム区域の形成を許容するように異なる外径を備えた2つの区域を有する例示的な軸受カートリッジの側面図である。
【図4】ハウジングに関連して例えば2つのフィルム区域の形成を許容するように異なる外径を備えた2つの区域を有する例示的な軸受カートリッジの断面図である。
【図5】異なる内径を備えた2つの区域、例えば2つのフィルム区域、の形成を許容する例示的なハウジング内の軸受カートリッジの断面図である。
【図6A】軸受カートリッジに関連して異なる内径を備えた2つの区域、例えば2つのフィルム区域、の形成を許容する例示的なハウジングの断面頂面図である。
【図6B】軸受カートリッジに関連して異なる内径を備えた2つの区域、例えば2つのフィルム区域、の形成を許容する例示的なハウジングの断面頂面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターボチャージャのための軸受カートリッジであって、
第1の外径を有する第1の外表面と;
第2の外径を有する第2の外表面と;
を有し、第1の外表面及び第2の外表面がその間に位置するくぼみを有し、第1の外表面がロータの半径方向の自由を最小化するように作用し、第2の外表面がロータの不平衡力を減衰するように作用することを特徴とする軸受カートリッジ。
【請求項2】
ターボチャージャのための軸受カートリッジであって、
第1の外径を有する第1の外表面と;
第2の外径を有する第2の外表面と;
を有し、第1の外表面及び第2の外表面がその間に位置する遷移部を有し、第1の外表面がロータの半径方向の自由を最小化するように作用し、第2の外表面がロータの不平衡力を減衰するように作用することを特徴とする軸受カートリッジ。
【請求項3】
前記遷移部が第1の外径から第2の外径への段部を有することを特徴とする請求項2の軸受カートリッジ。
【請求項4】
前記遷移部が軸受カートリッジの長手軸線に沿った位置に関して2以上の外径の外表面を有することを特徴とする請求項2の軸受カートリッジ。
【請求項5】
ターボチャージャのためのスクイーズフィルム軸受カートリッジのためのハウジングであって、
第1の外径を有する第1の外表面と;
第2の外径を有する第2の外表面と;
を有し、第1の外表面及び第2の外表面がその間に位置する遷移部を有し、第1の外表面がロータの半径方向の自由を最小化するように作用し、第2の外表面がロータの不平衡力を減衰するように作用することを特徴とするハウジング。
【請求項6】
軸受カートリッジを更に有し、軸受カートリッジがハウジングの第1の内表面に関する第1の間隙及びハウジングの第2の内表面に関する第2の間隙を画定する外径を有し、第2の間隙が第1の間隙を越えることを特徴とする請求項5のハウジング。
【請求項7】
軸受カートリッジ及びハウジング組立体を形成するように位置される軸受カートリッジを更に有し、前記ハウジング組立体は、軸受カートリッジの第1の外表面及びハウジングの第1の内表面により半径方向で境界決めされた第1の潤滑剤フィルム区域と、軸受カートリッジの第2の外表面及びハウジングの第2の内表面により半径方向で境界決めされた第2の潤滑剤フィルム区域とを有し、第2の潤滑剤フィルム区域が第1の潤滑剤フィルム区域の半径方向の厚さを越える半径方向の厚さを有することを特徴とする請求項5のハウジング。
【請求項8】
ターボチャージャのためのスクイーズフィルム軸受カートリッジであって、
中央区分と;
第1の外径を有する2つの外側区分と;
第2の外径を有する2つの中間区分と;
を有し、中間区分が中央区分と外側区分の対応する1つとの間に位置し、第1の外径が第2の外径を越えることを特徴とする軸受カートリッジ。
【請求項9】
中央区分と一方の中間区分との間の第1のくぼみと、中央区分と他方の中間区分との間の第2のくぼみと、を更に有し、くぼみが軸受カートリッジ内への潤滑剤の進入を許容する1又はそれ以上の開口を有することを特徴とする請求項8の軸受カートリッジ。
【請求項10】
一方の中間区分と一方の外側区分との間の第1の研削リリーフ部(grind relief)と、他方の中間区分と他方の外側区分との間の第2の研削リリーフ部とを更に有することを特徴とする請求項8の軸受カートリッジ。
【請求項11】
第1の研削リリーフ部及び第2の研削リリーフ部が湾曲状の横断面を有することを特徴とする請求項10の軸受カートリッジ。
【請求項12】
第1の研削リリーフ部及び第2の研削リリーフ部が多角形の横断面を有することを特徴とする請求項10の軸受カートリッジ。
【請求項13】
一方の中間区分と一方の外側区分との間の第1の段部と、他方の中間区分と他方の外側区分との間の第2の段部とを更に有することを特徴とする請求項8の軸受カートリッジ。
【請求項14】
ハウジング内でカートリッジを軸方向において位置決めするための開口を更に有することを特徴とする請求項8の軸受カートリッジ。
【請求項15】
前記開口が潤滑剤出口であることを特徴とする請求項8の軸受カートリッジ。
【請求項16】
中央区分と一方の中間区分との間の第1のくぼみと、中央区分と他方の中間区分との間の第2のくぼみと、を更に有し、くぼみが軸受カートリッジ内への潤滑剤の進入を許容する1又はそれ以上の開口を有することを特徴とする請求項15の軸受カートリッジ。
【請求項17】
ターボチャージャのための組立体においてロータの半径方向の自由を最小化し、ロータの不平衡力を減衰する方法であって、
軸受カートリッジの第1の外径を選択する工程と;
軸受カートリッジの第2の外径を選択する工程と;
軸受カートリッジのためのハウジングを選択する工程と;
を有し、ハウジングが第1及び第2の外径間に第1及び第2の間隙を画定する内径を有し、第2の間隙が第1の間隙を越え、第1の間隙がロータの半径方向の自由を最小化するように作用し、第2の間隙がロータの不平衡力を減衰するように作用することを特徴とする方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【公表番号】特表2008−504484(P2008−504484A)
【公表日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−518343(P2007−518343)
【出願日】平成17年6月28日(2005.6.28)
【国際出願番号】PCT/US2005/022722
【国際公開番号】WO2006/004655
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】