説明

多機能気道アダプタを含む代謝測定システム

代謝パラメータを測定するためのシステム300を開示する。このシステムは、呼吸流動、O2濃度、並びにCO2、N2O及び麻酔薬のうちの一つ以上の濃度の任意の組み合わせを、リアルタイムで、呼吸ごとにモニタリングすることが可能な一体型気道アダプタ20, 100, 200を含む。呼吸流動は、位相遅れ及び気道中のデッドスペースを最小限にする改善されたセンサ構成を通して多様な吸込状態の下で差圧流量計によってモニタリングされることができる。分子酸素濃度は、ルミネセンス消光技術によってモニタリングされることができる。赤外線吸収技術が、CO2、N2O及び麻酔薬のうちの一つ以上をモニタリングするために用いられることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人の呼吸中の二酸化炭素(CO2)、亜酸化窒素(N2O)又は亜酸化窒素以外の麻酔薬のうちの一つ以上の呼吸流動の量と同様に、個人の呼吸中の酸素(O2)の量をモニタリングする、多機能気道アダプタを用いる代謝測定システムに関する。より具体的には、本発明は、呼吸流動並びに、赤外吸収技術によるCO2, N2O及び麻酔薬のような気体の割合即ち濃度のうちの一方又は両方をモニタリングすることと同様に、ルミネセンス消光技術によって、リアルタイムで又は呼吸ごとに、気体(例えばO2)の割合又は濃度をモニタリングすることが可能な、一体型気道アダプタを用いる代謝測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
A. 呼吸気体モニタリング
患者の呼吸中の気体又は蒸気のような物質をモニタリングするために患者の気道と連通するように構成されるさまざまな種類のセンサが、従来技術において周知である。分子酸素、二酸化炭素、及び亜酸化窒素を含む麻酔薬は、既知のセンサによって検出されることができる物質の種類の一つである。
【0003】
一般的に、麻酔医に患者の状態を示すために、外科的な処置の間、副流気体センサが用いられる。呼吸気体センサは、トレッドミル上の個人による心臓ストレス試験のような様々な他の医療処置や、個人の身体的な状態をモニタリングするための他の検査などにおいて、用いられることができる。副流サンプリングは、遠隔分析のために呼吸回路から気体を引き出すために、小さい直径のサンプリングラインの使用を必要とする。副流気体サンプリングと関連した問題はよく知られており、以下を含む。
a) 水及び患者分泌物の存在によってサンプルラインを妨げること。
b) 流動と気体濃度測度を組み合わせる場合の同期困難性を生じさせる変わりやすい遅延の導入。
c) ローパスフィルタリングによる信号の正確さの喪失。
h) 麻酔薬、血液、分泌物などを含む場合がある排気の処理。
【0004】
呼吸及び麻酔気体をモニタリングするための主流センサの使用は、特に気体及び流動並びに/又は圧力信号を組み合わせると、副流センサに関連した問題を解決する潜在能力を持つ。
【0005】
B. 赤外吸収
赤外線吸収は、患者の呼吸中の気体(例えばCO2、N2O及び他の麻酔薬) を検出してモニタリングするために、長らく使用されている。赤外線吸収(IR)技術において、一つ以上の波長で既知の強度の赤外線光が、呼吸気体の流れの中に導かれる。そのような放射線の波長は、それぞれが放射線の一つ以上の特定の波長を吸収する分析される気体に基づいて選択される。呼吸気体のストリーム中を通る放射線(この放射線は「減衰放射線」と一般的に呼ばれる) の強度が測定され、ストリームに放射される放射線の既知の強度と比較される。この強度の比較は、各々の分析される気体によって吸収される各々の波長の放射線の量に関する情報を提供して、それは次に、患者の呼吸中のその気体の量(すなわち濃度又は割合)に関する情報を提供する。
【0006】
米国特許4,859,858(以下'858特許)及び4,859,859(以下'859特許)(共にKnodle et.al., 1989年8月22日発行)、並びに、米国特許5,153,436(以下'436特許)(Apperson et. al., 1992年10月6日発行)はそれぞれ、患者の呼吸中の一つ以上の特定の気体の量を測定する赤外線吸収型センサを含む装置を開示する。
【0007】
一般的に、'858, '859及び '436特許において開示されるような赤外線気体センサは、そこから赤外放射線が放射される光源を含む。放射された赤外の放射線は、ミラーによってビームに焦束される。ビームは、分析される気体のサンプルを通して透過させられる。気体中を通った後に、赤外線放射ビームはフィルタ中を通る。フィルタは、関係する気体によって吸収される周波数に対応する狭帯域中の放射線を除く全ての放射線を反射する。この狭帯域の放射線は検出器に送られて、検出器に当たる赤外放射線の強度の大きさに比例する大きさの電気出力信号を生成する。フィルタ中を通る放射線の強度は関係する気体の濃度に比例する程度まで減衰するので、検出器によって生成される信号の強度は関係する気体の濃度に反比例する。
【0008】
患者の呼吸中の複数の種類の気体の量を実質的に同時に測定するように構成される赤外線(IR)型気体センサは既知である。米国特許5,296,706(以下'706特許)(Braig et al., 1994年3月22日)に開示されるそのような一つのセンサは、6つ以上の異なる麻酔薬の独立した検出を容易にするための複数の個別のチャネルを含む。Burte, E.P.他の論文 "Microsystems for measurement and dosage of volatile anesthetics and respirative gases in anesthetic equipment", MEMS 98 Proceedings., The Eleventh Annual International Workshop on Micro Electro Mechanical Systems, Pages 510-514 (1998) (以下、 "Burte論文")は、とりわけ、患者の呼吸中の麻酔ガスの組み合わせの量を同時に測定するように構成される主流マルチチャネルセンサ装置を開示する。
【0009】
赤外線型気体センサは、経鼻カニューレ又は気管内挿入管及び機械式ベンチレータを介して患者の呼吸のサンプルをとるために、一般的にキュベットを使用する。キュベットは、呼吸気体を特定の流動経路に導き、共にキュベットに着脱可能に結合されることができる赤外放射線放射源と赤外放射線検出器との間の光学経路を提供する。
【0010】
典型的なキュベットは、ポリマー又は他の適切な材料から成形されていて、モニタリングされる気体のための流動経路を定める流路を持つ。光学経路は、流動流路の反対側の側面に沿って位置合わせされるキュベットの側面のウィンドウを通して気体の流動経路を横切り、赤外放射線のビームがキュベットを通過することを可能にする。
【0011】
このウィンドウは、サファイヤの好ましい光学特性のために、サファイヤから一般に形成される。しかしながら、サファイヤは比較的高価な材料である。結果的に、これらのキュベットは、ほぼいつも掃除されて、殺菌されて、再利用される。キュベットのクリーニング及び殺菌は、時間がかかって不便であり、キュベットの再使用は、特にキュベットが以前に伝染性及び/又は感染性の疾患を患っている患者をモニタリングする際に用いられた場合、汚染の重大なリスクを引き起こす可能性がある。
【0012】
サファイヤウィンドウを様々なポリマーから製造されるウィンドウに置き換えることによってキュベットのコストを低減するための努力がなされている。ポリマーウィンドウによってサファイヤキュベットウィンドウを置き換える際に発生する主要な問題のうちの1つは、分析されるサンプルを通る精密な光路長を確立及び維持することである。これは、ポリマー材料の寸法安定性の欠如、ウィンドウ中のひだを除去することができないこと、及び、光路に沿った正確な位置にウィンドウを保持するためのシステムの欠如のような要因に起因する。
【0013】
ポリプロピレンを含むポリマーから形成されるキュベットウィンドウは、赤外線技術を用いてモニタリング又は測定されることができる気道アダプタ中を流れる物質の種類を制限する可能性がある。これは、ポリマーが一般的に、一部の赤外線、及び特定の物質の量を測定するために用いられる場合がある他の波長の放射線に対するポリマーの透過率を制限する場合がある炭化水素を含むからである。
【0014】
米国特許5,693,944(以下、'944特許) (Rich, 1997年12月21日)は、キュベット、その使用方法及びその製造方法を開示する。'944特許に開示されるキュベット及びその使用方法は、サファイヤウィンドウの代わりにポリマーを用いることを試みる際に以前直面していた問題を解消する。'944特許は、25μmから125μmの厚さ範囲で、展性のあるホモポリマー(例えば二軸延伸のポリプロピレン)からウィンドウを作ることを開示する。この安価なポリプロピレン材料の使用は、使い捨てのキュベットの製造を可能にする。
【0015】
C.ルミネセンス消光及び燃料電池
ルミネセンス消光及び燃料電池は、気体中の酸素濃度を測定するために用いられてきた技術である。酸素濃度を測定するためにルミネセンス消光を使用するにあたって、ルミネセンス材料はルミネセンスに励起される。酸素を含む気体混合物に対してルミネセンス材料を暴露すると、ルミネセンス材料が暴露される酸素の量(言い換えれば濃度又は割合)、すなわち気体混合物中の酸素の量によって、ルミネセンスは消光する。したがって、ルミネセンス材料のルミネセンスの量の低下率、すなわちルミネセンスの消光(言い換えれば、ルミネセンス材料によって放射される光の量)は、気体混合物中の酸素の量に対応する。
【0016】
一般的に、ルミネセンス消光は、測定される一つ以上の種類の気体(例えば、酸素、二酸化炭素、ハロタンなど)によって消光されることができる、又はそれらに特異的なルミネセンス化学のルミネセンス材料に向けた光源からの励起放射線の放射を必要とする。励起放射線は、ルミネセンス材料を励起し、励起放射線と異なる波長の電磁放射を放射させる。関係する一つ以上の気体の存在は、ルミネセンス材料から放射される放射線の量を抑え、又は低下させる。ルミネセンス材料から放射される放射線の量は、検出器で測定されて、患者の呼吸中の一つ以上の検知された消光気体の量の決定を容易にするために、一つ以上の消光気体が無い場合にルミネセンス材料から放射される放射線の量と比較される。
【0017】
典型的な燃料電池は、電解質によって囲まれる金のカソード及び鉛のアノードを含む。膜がカソード及びアノードを保護する。モニタリングされる気体は、膜を通してセルの中に拡散する。酸素は、燃料電池中の電気化学反応を引き起こす。結果として、燃料電池は、気体中の酸素の分圧に比例した電流を生成する。したがって、燃料電池によって生成される電流の量は、分析されている気体中の酸素の濃度を示す。燃料電池を用いる主流気体モニタリングシステムの例は、米国特許出願番号10/494,273(公開番号2004/0267151)に開示される。この文献の内容を本明細書に参照として引用する。
【0018】
ルミネセンス消光及び燃料電池は、診断技術を含む様々なアプリケーションに用いられている。主流酸素センサにおけるルミネセンス消光又は燃料電池の使用も開示されている。それにもかかわらず、これらの主流センサは、他の気体モニタリング技術を使用する又は呼吸流動を測定する能力がなく、これらのルミネセンス消光及び燃料電池型センサの機能性をひどく制限する。
【0019】
D. 呼吸流動モニタリング
集中治療環境での麻酔の投与の間、並びに、トレーニングプログラム及び医療診断の前及びその過程における運動選手及び他の個人の身体的な状態をモニタリングする際の呼吸流動測定は、肺の機能及び呼吸回路完全性の評価のための有用な情報を提供する。多くのいろいろな技術が、重要な医療環境の要求を満たす流量計を生成するために適用された。なかでも、以下の流動測定アプローチが用いられてきた。
a) 差圧-流れ抵抗(流動抵抗)を横切る圧力降下又は差異を測定すること。
b) 回転羽根-流動経路中に配置される羽根の回転をカウントすること。
c) 熱線流速計-ワイヤのまわりを通る気流に起因する被加熱ワイヤの冷却を測定すること。
d) 超音波ドップラー-流動気体中を通る超音波ビームの周波数シフトを測定すること。
e) 渦励振- 気体が流動ストリーム中に配置される支柱を通り越して流れるときに発せられる渦動の数をカウントすること。
f) フライトタイム-上流で生成された音又は熱のインパルスが下流に配置されたセンサに到達する時間を測定すること。
【0020】
上述のアプローチの各々はさまざまな利点及び短所を持ち、そして大部分のこれらの上述の装置の優れた議論は、WJ. Sullivan, G.M. Peters, P.L. Enright, M.D, "Pneumotachographs: Theory and Clinical Application", Respiratory Care, July 1984, Vol. 29-7, pp. 736-49、及び、C. Rader, "Pneumotachography, a Report for the Perkin-Elmer Corporation", the California Society of Cardiopulmonary Technologists Conference, October 1982に見いだされることができる。
【0021】
今日では、呼吸流動検出のために最も一般に用いられる装置は、差圧流量計である。流動と制限部又は他の流れ抵抗を横断する圧力降下との間の関係は、その抵抗のデザインに依存している。多くの異なる抵抗構成が提案された。多くのこれらの構成の目的は、流動と圧力差との間の線形の関係を達成することである。
【0022】
一般に「呼吸速度計(pneumotach)」と称されるいくつかの差圧流量計では、流動制限部は、流動と圧力差との間の線形の関係を構築するように設計されている。そのようなデザインは、制限部が層流及び流動に対する線形の応答を保証するために多くの小さい管又は細かいスクリーンから成るFleisch呼吸速度計を含む。他の物理的構成は、流動に関して変化する絞りを持つ流動制限部である。この装置は、低流量で高い抵抗を生成し、大流量で低い抵抗を生成する作用を持つ。他の短所の中でもとりわけ、Fleisch呼吸測度計は、湿度及び粘液による動作障害の影響を受けやすく、可変オリフィス流量計は、材料疲労及び製造ばらつきを免れない。
【0023】
ほとんどすべての既知の従来技術における圧力差流動センサは、理想的な気体流動吸込状態より少ない気体にさらされる時の欠陥を被って、さらに、相当のダイナミック流動レンジにわたって意味ある正確な反復可能な方法で圧力差を検知するための能力に関して固有の設計上の問題を抱えている。これは、流動センサが低い流速(例えば乳児の呼吸流動速度) を確実かつ正確に測定する必要がある場合に特にあてはまる。
【0024】
米国特許5,379,650(以下、'650特許)(Kofoed et al., 1995年1月10日)は、直径に沿って配置されて長手方向に延在する支柱を含む管状のハウジングを含むセンサによって、圧力差流動センサに関する問題の大部分を克服した。'650特許に開示される流動センサの支柱は、支柱の各々の端に形成されるそれぞれの軸方向に設置された切込みに通じている長手方向に間隔を置いて配置された圧力ポートを有する第1及び第2ルーメンを含む。
【0025】
過去数十年にわたる患者モニタリングの開発は、呼気気体流量、O2濃度、CO2濃度、並びに、N2O及びさまざまな他の麻酔薬の濃度のさまざまな組み合わせの並列測定が、麻酔及び治療に関する意思決定に有用な情報を提供することを示した。流動、気道圧力、CO2及びO2測定を組み合わせることによって、個人の代謝状態に関連するCO2排出(VCO2)及びO2消費(VO2)を計算することができる。また、これらの測定は、肺臓のそれぞれの区画における気体交換に関する情報を提供する呼気O2又はCO2濃度対呼気ボリュームのグラフ表示を提供することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
流動センサ及び赤外線CO2センサの両方を含む一体型アダプタは知られているが、現在、O2測定と、呼吸流動の測定又はCO2若しくはN2O及び他の麻酔薬の測定とを達成するために、別々の装置が必要である。呼吸O2信号、呼吸流動信号、気道圧力信号及びCO2、N2O又は麻酔薬の量を表わす信号の組み合わせを同時に取得するために必要であるさまざまな装置は、複数のコンポーネントを必要とする(そのようなコンポーネントが主流構成中ですべて利用可能な場合)。患者の気道における複数のセンサのそのような「積み重ね」は、扱いにくく、呼吸回路に好ましくないボリューム(デッドスペース)及び抵抗を追加する。
【0027】
使用が便利であって、位相遅れ及び組み合わせの内部デッドスペースを最小限にする構成で、ルミネセンス消光センサを赤外線気体センサ及び呼吸流動センサの一方又は両方と組み合わせる気道アダプタが非常に望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0028】
本発明は、個人によって吸入されて吐き出される他の物質と同様に通常の呼吸気体を含む、個人の呼吸中のO2、CO2、N2O及び麻酔薬のような物質の呼吸毎の量をリアルタイムでモニタリングするための一体型気道アダプタを含む代謝測定システムを目的とする。本発明の気道アダプタは、臨床的患者モニタリングに対する要求を満たす一つのユニットに少なくとも2つの機能を集積する小型のアダプタである。この気道アダプタは、異なる種類の物質検出コンポーネントの組み合わせ、又は一つ以上の物質検出コンポーネントと呼吸流動検出コンポーネントの組み合わせを含むことができる。これらの測定から、酸素消費若しくは酸素摂取、二酸化炭素生成若しくは二酸化炭素排出、呼吸商(RQ)、安息時エネルギー消費(REE)、又はそのような測定値の任意の組み合わせのような代謝パラメータが決定されることができる。
【0029】
本発明の例示的な実施の形態において、一体型気道アダプタのO2センシング部分は、本発明の教示を取り入れて、呼吸気体にさらされるように、呼吸気体が気道アダプタを通してそれに沿って運搬される流動経路と連通して設置される、燃料電池又はO2に暴露されるとルミネセンスが消光するある量のルミネセンス材料を含む。O2センシング部分のルミネセンス材料は、気道アダプタの再使用を容易にするために、気道アダプタの着脱可能で交換可能な部分によって運ばれることができる。励起放射線の光源は、気道アダプタのウィンドウを通してルミネセンス材料の方へ放射線を導いて、発光するように即ち放射線を発するようにこのルミネセンス材料を励起するように、気道アダプタに結合されるように構成されることができる。励起されたルミネセンス材料から放射される放射線の量は、気道アダプタとのアセンブリとしても構成されることができて、気道アダプタのウィンドウを通して放射される放射線を検出する検出器によって測定されることができる。
【0030】
本発明はさらに、一体型気道アダプタが流動センサも含むことを意図する。一実施例において、流動センサは、2つの圧力ポートを含む呼吸速度計であり、これらのポートは、この呼吸速度計のオリフィスを横切る圧力差の生成を容易にする。圧力ポートのうちの一方は、気道圧力のモニタリングを容易にすることができる。あるいは、流動センサは2つより多くのポートを持つことができ、これらのポートのうちの少なくとも一つは、気道圧力の測定を容易にする。この呼吸流動センサは、好ましくは、本発明の一体型気道アダプタ中に重大なシステムボリューム又は呼吸の流動に対する過剰な抵抗を追加することなく、多種多様な気体流動吸込状態に対応する能力を持つ。本発明の呼吸流動センサのデザインは、センサの圧力ポート又はモニタリングシステムへの液体の導入を大幅に抑制することができる。
【0031】
流動センサは、非線形の圧力差信号を生成する流動抵抗素子(支柱又は気体濃度モニタリング部)を含む場合がある。極めて高い流速及び低い流速で適切な精度を達成するために、非常に高い分解能(例えば18ビット又は20ビット)のアナログデジタル(A/D)変換器が用いられることができる。そのような非常に高い分解能のA/D変換器を用いることで、デジタルプロセッサがセンサ特性ルックアップテーブルを用いることにより、測定された圧力差から流動を計算することを可能にする。この技術は、より低い分解能のA/D変換器(例えば12ビットA/D変換器)を用いていれば別途必要とされるかもしれなかった可変又は多重利得増幅器及び可変オフセット回路の必要性をなくす。
【0032】
あるいは、又は流動センサに加えて、本発明の教示を取り入れている一体型気道アダプタは、個人の呼吸中のCO2、N2O又は麻酔薬の量を測定するように構成される気体センサを含むことができる。一例として、気道アダプタは、赤外線吸収技術を使用する気体センサを含むことができる。そのような例示的な気体センサは、気道アダプタを通る流動経路の側面に位置する一組の対向する本質的に軸方向に調整されたウィンドウを有するチャンバを含むことができる。このウィンドウは、好ましくは、少なくとも電磁スペクトルの中間赤外線部分の放射線に対して高い透過率を持つ。ウィンドウに用いられる材料がそこに当たる赤外放射線の有用な部分を透過させることは、赤外線気体センサの精度のために重要である。したがって、ウィンドウ材料は、適切な光学特性を持たなければならない。好ましいウィンドウ材料は、サファイヤ及び二軸延伸のポリプロピレンを含むが、これに限定されない。ウィンドウの実質的な軸方向アライメントは、赤外線放射ビームが、赤外放射線の光源から、チャンバ及びこのチャンバ中を流れる気体を横切って、赤外放射線検出器まで伝播することを可能にする。あるいは、気道アダプタは、一つのウィンドウ及び反射素子(例えばミラー又は反射コーティング) を含むことができる。これらの素子は、赤外放射線がチャンバの中に入って横切り、この赤外放射線の反射がチャンバを横切って戻ってきて、チャンバから出るように導くことを容易にする。検出器からの信号は、チャンバの中を流れている呼吸中の一つ以上の気体(例えばCO2、N2O及び麻酔薬) の量(すなわち、濃度又は割合)の決定を容易にする。
【0033】
一体型気道アダプタは、再使用可能又は使い捨てである。気道アダプタが使い捨てとして設計されている場合、赤外線吸収ウィンドウ及びルミネセンス消光の検出を容易にするウィンドウは安価な材料から製造されなければならない。気道アダプタが再利用されるように設計されている場合、赤外線気体センサのウィンドウは、使い捨てできないウィンドウのクリーニング及び殺菌を容易にするために、気道アダプタの残りの部分から取り外し可能である。あるいは、ウィンドウは、そのクリーニング及び殺菌の間、気道アダプタ上にとどまる。ルミネセンス材料がウィンドウの一方又は両方の任意の部分で運ばれる場合、ルミネセンス材料はクリーニングの間にウィンドウから除去されて、その後交換され、又は、ルミネセンス材料がクリーニング及び滅菌プロセスに耐える場合、ルミネセンス材料はこれらのプロセスの間、ウィンドウ上にとどまる。
【0034】
射出成形工程が、本発明の気道アダプタを製造するために用いることができる。射出成形工程から得られる製品の整合性は、高度な互換性を提供し、それによって、組立の間又は使い捨てアダプタの交換と同時に実行されるべきキャリブレーション手順の必要性をなくす。
【0035】
加えて、一体型気道アダプタは、呼吸気道との気道アダプタの適切なアセンブリを容易にするだけでなく、外部コンポーネント(例えば、赤外線放射源及び検出器、ルミネセンス消光光源及び検出器など)の気道アダプタとの適切なアセンブリを容易にするために、特定の機器接続方式を組み込むことができる。例えば(但し本発明の範囲を制限することなく)、気道アダプタは、正しいアセンブリを容易にするために、色、視覚的符号づけ又は他の適切な種類の符号づけを含むことができ、あるいは、不適当なアセンブリを防止するように構成されることができる。
【0036】
本発明のこれらの及び他の目的、特徴及び特性は、操作方法、構造の関連素子の機能、パーツの組み合わせ及び製造の経済と同様に、その全てがこの明細書の一部を形成する添付の図面を参照して、以下の説明及び添付の特許請求の範囲の考察により明らかになる。様々な図面において、同様の参照番号は対応する部分を指す。しかしながら、図面は図解及び説明のみを目的とするものであり、本発明の限定を定義するものとして意図されていないことが、明確に理解されるべきである。明細書及び請求の範囲において、単数形の名詞は、文脈において別途明確に述べられない限り、その名詞が指すものが複数含まれることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】呼吸及び麻酔薬気体決定のための電子部品を収容する変換器ハウジングと組み合わせられる本発明の気道アダプタの第1の好ましい実施の形態の分解斜視図。
【図2】本発明の気道アダプタの第1の好ましい実施の形態の側面図。
【図2A】本発明の気道アダプタの第1の好ましい実施の形態の上部正面図。
【図3】面3-3から見た図2の気道アダプタの端面図。
【図4】図2の気道アダプタの側断面図。
【図5】本発明の気道アダプタの軸を横切って横に伸びる面5-5から上向きに見た図4の気道アダプタの断面図。
【図6】図4の面6-6から見た図2及び4の気道アダプタ並びにそれに組み付けられる変換器を概略的に図示する他の断面正面図。
【図7】それを通して一つ以上の物質のルミネセンス消光測定が達成されることができる一つのウィンドウと、それを通して一つ以上の物質の赤外線測定が達成される一組の対向するウィンドウを含む気道アダプタの断面表示。
【図8】それを通して一つ以上の物質のルミネセンス消光測定が達成されることができる一つのウィンドウと、それによって一つ以上の物質の赤外線測定が達成されることができる他の一つのウィンドウ及び対応する光学部品を含む気道アダプタの断面表示。
【図9】それを通して一つ以上の物質のルミネセンス消光及び赤外線測定の両方が達成されることができる一対の対向するウィンドウを含む本発明による気道アダプタ及び変換器の他の実施例の断面アセンブリ図。
【図10】図9に示される気道アダプタの実施の形態の気道アダプタウィンドウの部分図。
【図11】それを通して一つ以上の物質のルミネセンス消光及び赤外線測定の両方が達成されることができる一対の対向するウィンドウを含む、本発明による気道アダプタ及び変換器の他の実施例の断面アセンブリ図。
【図12】図11に示される気道アダプタの実施の形態の気道アダプタウィンドウの部分図。
【図13】それを通して赤外線及びルミネセンス消光測定の両方が行われることができる一つのウィンドウを含む気道アダプタの断面表示。
【図14】図13のライン14-14に沿って取得され、気道アダプタに組み付けられる変換器を示す断面図。
【図15】本発明の気道アダプタの第2の好ましい実施の形態の側面図。
【図16】本発明の気道アダプタの第3の好ましい実施の形態の側面図。
【図17】図16の気道アダプタの側断面図。
【図18】図16の気道アダプタの底面図。
【図19】本発明の気道アダプタの第4の好ましい実施の形態の側面図。
【図20】図19の気道アダプタの側断面図。
【図21】図19のライン21-21に沿った気道アダプタの端面図。
【図22】図19のライン22-22に沿った気道アダプタの端面図。
【図23】面23-23から見た図19の気道アダプタの断面図。
【図24】面24-24から見た図19の気道アダプタの断面図。
【図25】面25-25から見た図19の気道アダプタの断面図。
【図26】面26-26から見た図19の気道アダプタの断面図。
【図27】本発明の原理による代謝測定システムの第1の実施の形態の模式図。
【図28】本発明の原理による代謝測定システムの第2の実施の形態の模式図。
【図29】本発明の原理による代謝測定システムの第3の実施の形態の模式図。
【図30】本発明の原理による代謝測定システムの第4の実施の形態の模式図。
【図31】本発明の原理による代謝測定システムの第5の実施の形態の模式図。
【図32】流動測定システムと組み合わせられる気道アダプタの模式図。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1-5は、本発明の教示を実施している例示的な気道アダプタ20を図示する。気道アダプタ20は、好ましくは、製造コストを抑えて、一回使用した後にセンサを処分できるようにするために、一体的射出成形プラスチック素子であり、分離した変換器ハウジング22が、赤外線放射源252、赤外線検出器254、ルミネセンス励起放射源256及びルミネセンス検出器258(図6)を収容している。しかしながらこの構成は必須ではない。図示されるように、気道アダプタ20は一般に、第1及び第2管状部分24及び26の間でそれらと軸方向に整列配置される平行6面体の中央区間32を持ち、流路34が気道アダプタ20を通して端から端まで伸びる。
【0039】
図示された気道アダプタ20は、患者の気道と連通する呼吸回路と接続するように設計される。気道アダプタ20は、患者ベンチレーション装置と機械式ベンチレータの配管との間に接続されることができる。例えば、気道アダプタ20の第1の管状部分24が患者の気管に挿入される気管内挿入管に接続されることができ、気道アダプタ20の第2の管状部分26が機械式ベンチレータの配管に接続される。あるいは、気道アダプタ20は、気管内挿入管より侵襲性が低い呼吸マスク又は他の装置に接続されることができる。気道アダプタ20は、機械式ベンチレータに接続される必要はないが、呼吸気体の供給源(例えば酸素供給源)に接続されるか又は患者の環境からの空気と直接連通することができる。示されるように、第1及び第2の管状部分24及び26は、様々な直径及び本質的に円形の断面の内孔を持ち、気体濃度モニタリング部28がそれらの間に配置される。第2の管状部分26は、呼吸流動モニタリング装置30を収容する。
【0040】
気体濃度モニタリング部分28は、気道アダプタ20の中を流れる酸素又は他の気体の分圧又は量を測定するためにルミネセンス消光技術を使用するように構成される気体センシング部230を含む。図1, 2A, 4及び5に図示されるように、「気体センサ230」とも呼ばれる気体センシング部230は、気道アダプタ20を通して伸びる流路34にさらされるある量のルミネセンス材料232を含む。図1, 2A及び4に図示されるように、気体センシング部230は、ルミネセンス材料232から放射される放射線の一つ以上の波長の強度の測定と同様に、一つ以上の励起波長の放射線によるルミネセンス材料232又はルミネセンス材料のなんらかの組み合わせの励起を容易にするためのウィンドウ234を含む。ウィンドウ234は好ましくは、ルミネセンス材料232を励起する励起放射線の波長、及びルミネセンス材料232から放射される放射線の波長に対する高い透過率を持つ。
【0041】
図4及び5を特に参照して、ルミネセンス材料232は、好ましくは、流路34の表面上に配置される又はその一体部分を構成する膜236又はマトリクスによって運ばれる。あるいは、ルミネセンス材料232を運んでいる膜236は、流路34と連通する気道アダプタ20の他の部分に設置されることができる。
【0042】
ルミネセンス材料232は、膜236に形成される通路又は開口の全体にわたって分散していることができる。膜236中の通路及び開口は、約0.1μm〜約10μmの直径又は幅を持つことができ、そのような寸法の膜を通しての分子酸素の拡散定数は、呼吸毎の又はリアルタイムでのルミネセンス消光率の測定を容易にするために十分に短い期間のルミネセンス消光応答時間を提供するのに十分な大きさである。言い方を換えると、これらの膜236の寸法は、酸素及び他のルミネセンス消光物質に対するルミネセンス材料232の本質的に即時の暴露を容易にする。これらの物質が膜236を通過するからである。
【0043】
気道アダプタ20が再利用できる場合、ルミネセンス材料232を運ぶ新たな膜236によるその交換を容易にするため、そしてそれによって気道アダプタ20の以降の使用による酸素又は他の気体の濃度の正確な決定を容易にするために、膜236は気道アダプタ20の残りの部分から着脱可能である。あるいは、ルミネセンス材料232が、気道アダプタ20が受けるクリーニング及び滅菌プロセスに耐える場合、膜236は、永久に気道アダプタ20に固定されて、そのクリーニング及び殺菌の後、再利用される。
【0044】
ポルフィリンは、ルミネセンス材料232として用いられる材料の例である。ポルフィリンは、多くの場合金属原子を含む安定した有機環状構造である。金属原子がプラチナ又はパラジウムである場合、リン光減衰時間は、約10μsから約1,000μsに及ぶ。ポルフィリンは、分子酸素に対しても高感度である。ポルフィリンがルミネセンス材料232として用いられる場合、ポルフィリンが、繰り返し使用されてもそれらの光励起可能性を本質的に全て維持することが好ましい。言い換えると、ポルフィリンが「光安定性である」ことが好ましい。蛍光性ポルフィリン(例えばメソテトラフェニルポルフィン)は、特に光安定性である。酸素検出を容易にするルミネセンス材料232として用いられるさまざまな種類のポルフィリンは、プラチナメソテトラ(ペンタフルオロ)フェニルポルフィン、プラチナメソテトラフェニルポルフィン、パラジウムメソテトラ(ペンタフルオロ)フェニルポルフィン及びパラジウムメソテトラフェニルポルフィンを含む(但しこれらに限られない)。もちろん、酸素、二酸化炭素又は他の分析される物質(例えば、気体、液体又は蒸気)にさらされると消光することが知られている他の種類のルミネセンス材料も、本発明の教示を組み込む気道アダプタにおいて用いられる。
【0045】
膜236は、ルミネセンス材料232に適合した材料から好ましくは形成される。さらに、膜236の材料が、患者に対して、そして好ましくは環境に対して無毒性であるのと同様に、呼吸気体に適合していることが好ましい。
【0046】
膜236を形成するために用いられる物質は、多孔質ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリメタクリル酸ポリマー及びアクリルコポリマーを含む(但しそれらに制限されない)。特に、ミシガン州Ann ArborのPall Gelman Sciences社、及びニュージャージー州CliftonのWhatman社から入手可能な微孔質のポリカーボネート濾過膜(約10μmの厚さ及び約0.4μmの孔径を有するトラックエッチングされた微孔質のポリカーボネート濾過膜)が、膜236として有用である。
【0047】
本願明細書において以前に示されるように、膜236が、酸素を含む呼吸気体に対して透過性であることが好ましい。呼吸気体が膜236を越えて、その中へ又はそれを通して流れるので、酸素を含む呼吸気体 は、それによって運ばれるルミネセンス材料232に接触する。そして、ルミネセンス材料232のルミネセンス、すなわちルミネセンス材料232から放射される放射線の強さは、呼吸気体中の酸素又は他のルミネセンス消光気体の量に基づく程度に消光される。呼吸気体に対する膜236の透過性は、呼吸気体にさらされるルミネセンス材料232粒子の数に影響し、したがって、膜236を通して流れる呼吸気体に存在する酸素及び他のルミネセンス消光気体にルミネセンス材料232がさらされるときに発生するルミネセンス消光の量に影響を及ぼす。
【0048】
ルミネセンス材料232は、既知のプロセスによって膜236に適用される。例として、そして本発明の範囲を制限せずに、膜236の面上に、及びその開口の中にルミネセンス材料232を導入するために、溶媒が用いられる。好ましくは、この溶媒は、膜236の材料を実質的に溶解しない。しかしながら、溶媒は、開口中へのルミネセンス材料232の導入を容易にするために、膜236及びその開口を膨張させるように、膜236の材料と相互作用する。ルミネセンス材料232を膜236に適用するために用いられる例示的な溶媒は、ヘキサン、石油エタン、トルエン、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、トリクロルエチレン、キシレン、ジオキサン、イソプロピルアルコール及びブタノール、及び前述のいずれかの混合物を含む(但しそれらに限られない)。もちろん、特定の溶媒の使用は、ルミネセンス材料232及び膜236の材料の両方との適合性によって決まる。一旦ルミネセンス材料232が膜236に適用されると、溶媒は、膜236の表面上及び開口中にルミネセンス材料232を残すように、膜236から蒸発又は除去される。
【0049】
あるいは、図6に示されるように、ルミネセンス材料232は2枚の膜236の間にはさまれることができる。ルミネセンス材料232を著しく劣化させない溶媒は、一つの複合膜240を形成するように膜236を互いに結合するのに必要なだけ膜236の材料を溶解するが、膜236の構造を実質的に変えない。ルミネセンス材料232は、膜236間にとどまって、少なくとも部分的に膜236に浸透することができる。膜236がその間にルミネセンス材料232を閉じ込めるので、一つの膜236に含まれるルミネセンス材料232の濃度に対して高い濃度のルミネセンス材料232が複合膜240に組み込まれることができる。
【0050】
図4を再び参照して、センサ230は、膜236の上にオーバーコート層242を含むことができる。オーバーコート層242は、膜236が形成されるポリマーと同じ種類のポリマーから、又は膜236が形成されるポリマーとは異なる種類のポリマーから、形成されることができる。オーバーコート層242は、個人の呼吸中の気体がルミネセンス材料232と接触することを実質的に妨げない。オーバーコート層242は、膜236の光吸収特性、膜236の光透過特性及びさまざまな気体に対する膜236の透過性を含む(但しこれらに限られない)、膜236のさまざまな特性を改良又は調整することができる。膜236の特性を調整するオーバーコート層242の使用の例として、酸素又は他の呼吸気体に対する膜236の透過性は、より小さい透過性の材料から形成されるオーバーコート層242を膜236に適用することによって低減されることができる。
【0051】
既知のプロセスが、オーバーコート層242を膜236に適用するために用いられることができる。例えば、溶解したポリマーが、オーバーコート層242を形成するために膜236に塗布されることができる。あるいは、上塗りされた膜236が所望の特性を保持する限り、予め形成されたオーバーコート層242が、既知の手段によって膜236に接着されることができる。
【0052】
気体センサ230の使用において、その膜236は、好ましくは、既知の種類の熱源(例えば熱キャパシタ244)上に配置される。熱キャパシタ244は、熱キャパシタ244を所望の実質的に一定の温度に加熱するヒーター素子246(図6)に連通する。熱キャパシタ244が膜236と接触するので、熱キャパシタ244は今度は、膜236を実質的に一定の温度まで加熱する。したがって、熱キャパシタ244は、膜236の温度変化、すなわちその上のルミネセンス材料232の温度変化が、ルミネセンス材料232を越えて流れる酸素又は他の物質によって引き起こされるルミネセンス消光に影響を及ぼすことを実質的に防止する。
【0053】
熱キャパシタ244及びヒーター素子246が互いに連通することができる様式の一つの例は、変換器ハウジング22(図6)上に浮動的な熱伝導性ヒーター素子246を提供することを含む。変換器ハウジング22を気道アダプタ20に結合させると、ヒーター素子246と熱キャパシタ244は、ヒーター素子246から熱キャパシタ244への効率的な熱伝達を提供するようにお互いに接触する。
【0054】
図6にて図示されるような変換器ハウジング22は、ルミネセンス材料232をルミネセンスに励起する一つ以上の波長の電磁励起放射線を放射する放射源256を少なくとも部分的に含む。例えば、放射源256は、可視光状の励起放射線を生成する発光ダイオード(LED)を含むことができる。放射源256は、好ましくは、所望の強さの放射線を放射するようにルミネセンス材料232を励起する波長の励起放射線を放射する。放射源256から放射される励起放射線は、レンズ257を通ってそれによって集束され、レンズ257は、ルミネセンス材料232に向けて集束された励起放射線を導く。
【0055】
変換器ハウジング22はさらに、ルミネセンス材料232から放射される放射線を受け入れるように配置され、そのような放射された放射線の強度を測定するように構成される検出器258の少なくとも一部を含む。したがって、検出器258は、ウィンドウ234に向けて、そしてルミネセンス材料232に向けて配置される。好ましくは、ルミネセンス材料232から放射される波長以外の電磁放射の波長が検出器258によって取得されるルミネセンス及びルミネセンス消光測定に干渉することを防止するために、フィルタ259がルミネセンス材料232と検出器258との間に配置される。さらに本発明において使用されることができるルミネセンス消光型センサの他の特徴及び利点は、本発明と同じ譲受人に譲渡された米国特許6,325,978(Labuda他、2001年12月4日)に開示される。
【0056】
気道アダプタ20の気体濃度モニタリング部28は、変換器ハウジング22のための台座を提供する。一体的なU字形ケーシング素子36は、気道アダプタ20に交差して図1中の矢印38によって示される交軸方向に変換器ハウジング22を確実に位置づける。矢印38はさらに、変換器ハウジング22が気道アダプタ20に着脱可能に組み付けられるように移動する方向を示す。好ましい実施の形態において、'858及び'859特許に開示されるように、変換器ハウジング22は気道アダプタ20上の所定の位置にパチンとはまり、気道アダプタ20及び変換器ハウジング22を組み立てる又は気道アダプタ20から変換器ハウジング22を取り外すために工具は必要でない。
【0057】
中央区間32はさらに、それぞれ軸方向に整列配置された第1及び第2のウィンドウ40及び42を有する赤外線センサ部33を含むことができる(ウィンドウ42だけが図4に示される)。ウィンドウ40及び42は、好ましくは、少なくとも電磁スペクトラムの中間赤外線部分の放射線に対する高い透過率を持つ。第1ウィンドウ40及び第2ウィンドウ42の実質的な軸方向のアライメントは、赤外線放射ビームが、変換器ハウジング22の一つのレッグ(leg)22a中の赤外線放射源252から、気道アダプタ20及び気道アダプタ20の流路34の中を流れる一つ以上の気体を横断して、変換器ハウジング22の対向する実質的に平行なレッグ22b中の赤外線検出器254へと伝播することを可能にする。
【0058】
赤外線吸収測定のためのキュベットウィンドウ40及び42は、サファイヤの好ましい光学特性、安定性、並びに、破損、スクラッチ及び他の形態の損傷に対する耐性のために、サファイヤから一般的に製造されている。あるいは、キュベットのコストは、適切なポリマーからキュベットウィンドウを製造することによって、一回使用した後でキュベットを廃棄することを現実的にするくらいに低減されることができる。ポリマーがそれに当たる赤外放射線の有用な部分を透過させることは、気体濃度モニタの赤外線吸収部の精度にとって重要である。したがって、ウィンドウ材料は、所望の物質を測定するために適切な光学特性を持たなければならない。患者の呼吸中に存在する二酸化炭素の量を測定することに関してそのような特性を示す例示的なウィンドウ材料は、二軸延伸のポリプロピレンである。患者の呼吸中の特定の物質の存在又は量を検出するために使用されるべき放射線の特定の波長に対する透過率によっては、他の物質も使用されることができる。
【0059】
再度図1及び6を参照すると、一つ以上の参照信号及び気道アダプタ20の中を流れる対応する呼吸気体又は麻酔気体の濃度に関連した一つ以上の信号の出力を容易にするように設計されている電子部品コンポーネントを持っている変換器ハウジング22が図示される。変換器ハウジング22の赤外線放射源252は、一つ以上の波長の赤外放射線を、ウィンドウ40を通して気道アダプタ20の中央区間32の中に入り、中央区間32の中の呼吸気体のサンプルを通って、そしてウィンドウ42を通して中央区間32から出るように導くように構成される。変換器ハウジング22が気道アダプタ20に組み付けられるときにウィンドウ42に隣接して配置される赤外線検出器254は、ウィンドウ42を通して気道アダプタ20の中央区間32を出る赤外放射線信号を受け取るように配置される。
【0060】
個人の呼吸中のCO2、N2O又は麻酔薬の量を好ましくはリアルタイムでモニタリングする赤外線検出器254の内部構成及びデザインは、米国特許5,616,923(以下、'923特許)において十分に論じられる。他のCO2検出装置と同様に、'858、'859及び'436特許に開示されるような赤外線CO2モニタ装置が、変換器ハウジング22において使用されることができることが理解される。一つ以上の赤外線センサに加えて、赤外線検出器254は、参照センサ、光学部品(例えば、レンズ、フィルタ、ミラー、ビームスプリッタなど)、冷却器などを含む他のコンポーネントの任意の組み合わせを含むことができる。
【0061】
赤外線検出器254によって検出される赤外線信号は、気道アダプタ20の中を流れるCO2、N2O又は麻酔薬の量を正確かつ動的に表す信号を提供するために、比率で表されることができる。
【0062】
図7は、気道アダプタ20"及びそれに組み付けられる相補的な変換器ハウジング22"の他の実施の形態を図示する。
【0063】
気道アダプタ20"は、その上部を通して形成されるウィンドウ234を含む。ウィンドウ234は、流路34内でウィンドウ234に隣接して配置される膜236上のルミネセンス材料232を励起するために使用される放射線の波長に対して透明である(すなわち、その波長に対して高い透過率を持つ)。加えて、ウィンドウ234は、ルミネセンス材料232から放射され、個人の呼吸又は他の気体混合物中の分析される物質の量に関連する程度に分析される物質によって消光される放射線の一つ以上の波長に対して透明である。
【0064】
加えて、気道アダプタ20"は、流路34の対向する側面に配置されるウィンドウ40, 42を含む。ウィンドウ40及び42は、ウィンドウ40と42の間の流路34の位置を個人の呼吸が通過するときに、個人の呼吸中に存在する二酸化炭素又は亜酸化窒素又は他の麻酔薬のような一つ以上の物質の量の測定を容易にするように、流路34を横切る一つ以上の特定の赤外線波長の放射線の方向付けを容易にする。したがって、ウィンドウ40及び42はそれぞれ、好ましくは、個人の呼吸中の一つ以上の物質の量を測定するために望ましい赤外線波長に対して実質的に透明である(すなわちその波長に対して高い透過率を持つ)材料から形成されている。
【0065】
変換器ハウジング22"は、ルミネセンス材料232をルミネセンスに励起することが可能である一つ以上の波長の放射線を、ウィンドウ234を通してルミネセンス材料232の方へ導くように配置される放射源256の少なくとも一部を含む。放射源256は、適切な位置に向けて放射線を導き、そして放射源256から放射される放射線の一つ以上の好ましくない波長を除去する光学部品(例えば、フィルタ、レンズ、ビームスプリッタなど)を含むことができる。加えて、変換器ハウジング22"は、ルミネセンス検出器258、及びそれに結合される任意の光学部品(例えば、フィルタ、レンズ、ビームスプリッタなど)を備え、それらは、ルミネセンス材料232によって放射されて、ルミネセンス材料232がさらされる物質の量を示す程度で関心物質への暴露によって消光される放射線の少なくとも1つの波長を受け取って検出するように、それぞれ配置される。
【0066】
赤外線放射源252及び赤外線検出器254は、変換器ハウジング22"の対向するレッグ22a", 22b"中にそれぞれ配置される。赤外線放射源252は、変換器ハウジング22"が気道アダプタ20"に組み付けられるときに、放射線の一つ以上の赤外線波長を、ウィンドウ40を通り、流路34を横切って、そしてウィンドウ42を通して導くように、変換器ハウジング22"内で方向付けられる。変換器ハウジング22"が気道アダプタ20"に組み付けられるときにウィンドウ42に隣り合って配置される赤外線検出器254は、ウィンドウ42を通して気道アダプタ20"を出る放射源256によって放射される放射線の一つ以上の赤外線波長を受け取って検出するように方向付けられる。
【0067】
あるいは、又は本願明細書において開示される他の気道アダプタの特徴と組み合わせて、図8にて図示するように、本発明の教示を組み込む気道アダプタ20は、一つのウィンドウ40を含み、このウィンドウを通して、赤外線放射源252及び赤外線検出器254は、個人の呼吸中の二酸化炭素、亜酸化窒素又は他の麻酔薬のような物質の量を測定するために使用されることができる。気道アダプタ20のウィンドウ40は、流路34への放射線の一つ以上の赤外線波長の導入を容易にするように流路34の片側に配置され、流路34を横切ってウィンドウ40を通して放射線の赤外線波長を反射する又はリダイレクトする光学部品41は、ウィンドウ40からみて流路34の向かいに少なくとも部分的に配置される。
【0068】
ウィンドウ40は、個人の呼吸中の一つ以上の物質の量を測定するために望ましい赤外線波長に対して実質的に透明である(すなわち、その波長に対する高い透過率を持つ)材料から形成されることができる。
【0069】
光学部品41は、変換器ハウジング22内の赤外線放射源252から生じて気道アダプタ20の流路34に導入された放射線のビームが、流路34を横切って戻り、ウィンドウ40を通って、そして変換器ハウジング22によって運ばれて赤外線放射源252に隣接して配置される赤外線検出器254へと導かれるように、既知の種類の他の光学コンポーネント(例えば、レンズ、フィルタなど)と同様に、一つ以上のミラー又は反射コーティングを含むことができる。
【0070】
前に述べられた実施の形態にあるように、気道アダプタ20は、赤外線放射源252及び赤外線検出器254を運ぶ変換器ハウジング22を収容するように構成される。変換器ハウジング22と気道アダプタ20を組み付けると、赤外線放射源252は、それが赤外線波長の放射線を、ウィンドウ40の中へ、少なくとも部分的に流路34を横切って、光学部品41に向けて放射するように配置されるように方向付けられる。同様に、気道アダプタ20と変換器ハウジング22を組み付けると、赤外線検出器254は、光学部品41によってウィンドウからリダイレクトされた放射線の赤外線波長を受け取るように方向付けられる。
【0071】
一つ以上の赤外線波長の放射線が、ウィンドウ40に隣接した流路34の少なくとも一部を横切り、そして流路34のその部分を通過している個人の呼吸を通過すると、各々の赤外線波長は、個人の呼吸中に存在する対応する物質の量に相関する程度に減衰し、すなわち強度が低下する。
【0072】
本発明の教示を組み込んでいる気道アダプタの他の例示的な実施の形態が、図9-12に示される。図9-12に示されるように、本発明の気道アダプタ120は、一対のウィンドウ140及び142を含み、それを通して赤外線及びルミネセンス消光測定が行われる。
【0073】
ウィンドウ140は、ルミネセンス材料232をルミネセンスに励起する放射線の少なくとも1つの波長に対して実質的に透明である(すなわち、その波長に対して高い透過率を持つ)。加えて、ウィンドウ140は、呼吸に存在する一つ以上の物質又はウィンドウ140と142との間に位置する流路34の場所を通過する他の気体混合物の量を測定するために有用である放射線の一つ以上の赤外線波長に対して実質的に透明である。
【0074】
ウィンドウ142は、ウィンドウ140が実質的に透明である放射線の一つ以上の赤外線波長に対して実質的に透明である。ウィンドウ142はさらに、その強度が流路34内の呼吸中の測定される物質の量を示す割合で低下するルミネセンス材料232によって放射される放射線の少なくとも1つの波長に対して実質的に透明である。
【0075】
放射線はウィンドウ140の任意の部分を通過することができるが、ルミネセンス材料232を運んでいる膜236は、ウィンドウ142の一部に隣接して配置される。図9及び10に示されるように、膜236は形状が半円形である。図11及び12は、環状の形状を持ち、ウィンドウ142の外周部の近くに配置される膜236を示す。ウィンドウ142の異なる部分を覆う他の形状を持つ膜236も本発明の範囲内である。
【0076】
気道アダプタ120に対して相補的に構成される変換器ハウジング122は、2つのレッグ122a及び122bを含み、その一方(第1レッグ122a)はウィンドウ140に隣接して配置されるように構成され、他方(第2レッグ122b)はウィンドウ142に隣接して配置されるように構成される。
【0077】
変換器ハウジング122の第1レッグ122aは、赤外線放射源252と、ルミネセンス材料232を励起する少なくとも1つの波長の放射線を放射する放射源256を運ぶ。赤外線放射源252及び放射源256の両方は、それらのそれぞれの波長の放射線を、ウィンドウ140の中へ流路34を通して放射するように配置される。赤外線放射源252はさらに、そこから放射される放射線をウィンドウ142の(膜236によって)遮られていない部分を通して導くように配置され、放射源256は、そこから放射される放射線を、それによって運ばれるルミネセンス材料232をルミネセンスに励起するように、膜236に向けて導くように配置される。
【0078】
あるいは、気道アダプタ120中を流れる呼吸又は他の気体に存在する二酸化炭素又は一つ以上の他の物質の分圧又は量を検出するために用いられる赤外放射線の一つ以上の波長に対して、膜236及びその上のルミネセンス材料232が実質的に透明な場合、膜236はウィンドウ142を実質上覆う。
【0079】
変換器ハウジング122の第2レッグ122bは、赤外線検出器254及びルミネセンス検出器258を運ぶ。赤外線検出器254は、ウィンドウ142を通して気道アダプタ120を出る放射線の一つ以上の赤外線波長を受け取って検出するように配置される。ルミネセンス検出器258は、ルミネセンス材料232から放射されて、ルミネセンス材料232がさらされる呼吸中のモニタリングされる物質の量を表わす程度に消光される、すなわち強度が低下する放射線の一つ以上の波長を受け取って検出するように配置される。
【0080】
図9及び11に図示される実施の形態に代わるものとして、放射源256は、変換器ハウジング122の第2レッグ122bの中に設置されて、その上にルミネセンス材料232を有する膜236が隣接して配置されるウィンドウ142の一部に向けて放射線を導くように配置される。他の変形例として、ルミネセンス検出器258及び放射源256の一方又は両方は、変換器ハウジング122の第1レッグ122bによって運ばれることができる。
【0081】
図13及び14は、個人の呼吸中の酸素、二酸化炭素及び麻酔薬の量の測定がそれを通して行われる一つのウィンドウ40'を含む、本発明の教示を組み込んでいる気道アダプタ20'の他の例示的な実施の形態を示す。図示されるように、ルミネセンス材料232を運ぶ膜236'が、流路34'内で、ウィンドウ40'の一部に配置される。膜236'が環状の形状でウィンドウ40'の周囲を覆うように示されるが、他の形状の膜を有する気道アダプタも本発明の範囲内である。さらに、ルミネセンス材料232を運ぶ膜はウィンドウ40'上に配置される必要はないが、流路34'内の他の場所又は流路34'と流体連通している場所に配置される。
【0082】
気道アダプタ20'は、さらに、ウィンドウ40'を通しての個人の呼吸中の酸素、二酸化炭素及び麻酔薬の一つ以上の量の測定を容易にするように配置される一つ以上のミラー41'を含む。示されるように、気道アダプタ20'は、個人の呼吸中の二酸化炭素及び/又は麻酔薬の量を示す測定値の収集を容易にする一つのミラー41'を含む。単に一例として、ミラー41'は、ウィンドウ40'を通して流路34に導入され、流路34を横切る距離の少なくとも一部を横断した放射線を、ウィンドウ40'を通して戻るように反射するように、流路34の中に成形又は配置される。もちろん、ミラー41'は、特定の波長の放射線の適切な場所への照射を容易にするために、ミラー又は他の光学素子(例えば、フィルタ、レンズなど)又は既知の種類のグループを実際に含むことができる。
【0083】
図14に示されるように、気道アダプタ20'に組み付けられるように構成される変換器ハウジング22'は、放射源256及び対応するルミネセンス検出器258を含む。放射源256は、ルミネセンス材料232を励起する少なくとも1つの波長の電磁放射線を放射する。放射源256は、ウィンドウ40'を通してルミネセンス材料232上に一つ以上の波長の励起放射線を導入するように配置される。ルミネセンス材料232から放射される放射線の少なくとも一部は、それからルミネセンス検出器258によって受け取られる。ルミネセンス検出器258は、流路34の中を流れている呼吸又は他の気体混合物に存在する酸素の量を示すルミネセンス材料232から放射される少なくとも1つの波長の放射線を検出する。
【0084】
図14に示されるように、変換器ハウジング22'はさらに、赤外線放射源252及び赤外線検出器254を運ぶことができる。赤外線放射源252は、流路34'の中に位置する二酸化炭素、麻酔薬、呼吸中に存在する他の気体若しくは気化された物質又は他の混合気体の量を検出するために有用である一つ以上の波長の放射線を放射する。示されるように、赤外線放射源252は、ウィンドウ40'へ、少なくとも部分的に流路34'を横切り、ミラー41'に向けて、一つ以上の波長の放射線を導くように配置される。ミラー41'は、それから一つ以上の波長の放射線をウィンドウ40'の場所に向けて反射し、そこで放射線は、赤外線検出器254によって受け取られ即ち検知される。
【0085】
もちろん、放射源256'によって放射される又はルミネセンス検出器258'によって受け取られる放射線を焦束するために、一つ以上のレンズが、放射源256'及び/又はルミネセンス検出器258'に付随することができる。同様に、ルミネセンス材料232がさらされる放射線の波長を制限するために、一つ以上のフィルタが放射源256'に付随することができる。さらに、ルミネセンス検出器258'によって受け取られることができる放射線の波長を制限するために、一つ以上のフィルタがルミネセンス検出器258'に付随することができる。
【0086】
一般に図1-5, 13及び14を参照して、気道アダプタ20, 20'及び変換器ハウジング22, 22'は、ポリカーボネート又は匹敵する強固な寸法的に安定したポリマーから成形されていることができる。それにもかかわらず、ルミネセンス材料232を励起する、ルミネセンス材料232によって放射される、及び他の物質(例えば二酸化炭素、亜酸化窒素又は他の麻酔薬) を検出するために用いられる放射線の波長と同様に、用いられるルミネセンス材料232の種類を含む(但しそれらに限られない)いくつかの要素も、気道アダプタ20, 20'を形成するために用いられるべき材料を選択する際に考慮されることができる。変換器ハウジング22, 22'を形成する一つ以上の材料を選択する際にも、そのような要素が考慮されることができる。
【0087】
本発明の教示を組み込む気道アダプタ20, 20'がルミネセンス材料232を含む場合、気道アダプタ20, 20'及び変換器ハウジング22, 22'を形成する材料は、好ましくは、ルミネセンス材料232を励起する可能性がある周囲の光の波長にルミネセンス材料232がさらされることを防止する(すなわち、その材料は放射線のそのような波長に対して不透明である)。加えて、気道アダプタ20, 20'及び変換器ハウジング22, 22'の材料は、好ましくは、ルミネセンス材料232が励起されたときに放射し、ルミネセンス材料232がさらされる酸素、他の分析される気体又は気化された材料の量を表わす程度に消光される、すなわち強度が低下する放射線の波長と同じ波長の周囲の放射線にルミネセンス検出器258がさらされることを防止する。気道アダプタ20, 20'及び変換器ハウジング22, 22'の一方又は両方はさらに、好ましくない波長の周囲の放射線にルミネセンス材料232及びルミネセンス検出器258がさらされることをさらに防止する光密閉要素又は光学フィルタを備えていることができる。
【0088】
気道アダプタ20, 20'及び変換器ハウジング22, 22'を形成する材料は、気道アダプタ20, 22'若しくは変換器ハウジング22, 22'が周囲の放射線や赤外線エミッタ252、放射源256又は励起されたルミネセンス材料232によって放射される波長の放射線にさらされる際に、ルミネセンス材料232を励起する又はそこから放射される波長の放射線を放射しない又はその波長の蛍光を発しないことが、さらに好ましい。
【0089】
放射線の一つ以上の波長が透過することになっているウィンドウ40のような気道アダプタ20, 20'又は変換器ハウジング22, 22'の部分は、それを通して透過することになっている一つ以上の波長の放射線を大量に吸収しない材料から好ましくは形成される。言い換えると、気道アダプタ20, 20'又は変換器ハウジング22, 22'のこれらの部分は、患者の呼吸中の一つ以上の特定の物質の量を示す放射線の波長に対して比較的透明でなければならない。単に一例として、気道アダプタ20, 20'又は変換器ハウジング22, 22'におけるポリプロピレンの使用を制限せずに、ポリプロピレンは二酸化炭素レベルを検出するために用いられる波長に対して高い透過率を持つが、ポリプロピレンは、他の物質のレベルを検出するために用いられることができる放射線の波長に対して良好な透過率を持たない。
【0090】
上で論じられ、図1-5に図示されるように、気道アダプタ20は、第1管状部分24の中に呼吸流動モニタリング装置30を含むことができる(図4及び5に最も明確に示される)。気道アダプタ20の呼吸流動モニタリング装置30は、呼吸流動モニタの任意の既知の適切な種類を含むことができる。例示的な呼吸流動モニタリング装置30は、気道アダプタ20の管状ハウジング46内に、軸方向の長さL及び高さH1の直径方向に配置された長手方向に伸びる支柱44を含む。支柱44は、第1及び第2端面50, 52並びに第1及び第2側面54, 56を持つ。
【0091】
図5に示されるように、上から見たときに端面構成が対称的である限り、端面50及び52は軸Aに対して実質的に垂直であり、そして示されるように面取りされて丸くされることができることが意図される。対称性以外の端面50及び52の主要な特性は、それらが、切込み58及び60の方へ傾斜せず、流動モニタリング装置30を通る流動を切込み58及び60並びに圧力ポート62及び66の方へ収集しない又は導かないことである。端面50及び52は、気体流動に対する抵抗を最小限にするように、好ましくは空気力学的に設計される。
【0092】
図5に示されるように、支柱44の側面54及び56は平らであり、さらにまた、端面50及び52と同様に、主要な要求は支柱44の側面間の対称性である。
【0093】
支柱44はさらに、圧力ポート62及び66のための位置を提供して、流動気体の速度分布を調節する。支柱44は、管状ハウジング46の内壁48からオフセットされ、両端において内壁48に固定される。
【0094】
内孔軸Aに対して直角な44の断面積は、最小限にされなければならない。この寸法の最小化は、しかしながら、圧力ポート62及び66の直径によって制限される。一般的に、支柱44の断面積は、支柱44の場所の管状ハウジング46の断面内孔面積のだいたい5%である。
【0095】
(図4-5に示される)管状ハウジング46中の内孔の直径は、第1管状部分24と第2管状部分26との間で異なることに注意すべきである。この構成は、破線で示されて、気道アダプタ20の第1管状部分24の左側にMとして表されるオス接続管要素、及び気道アダプタ20の第2管状部分26の右側のメス接続管要素Fに適合する。さらに、第1及び第2管状部分24及び26の内部口径は、形成された気道アダプタ20からのプラスチック射出成形品のリリースを容易にするためにテーパーがつけられていることができる。
【0096】
支柱44は、さらに、実質的に対称的な第1及び第2の切込み58及び60からなる切込み構造を含み、それらの両方は、実質的に管状ハウジング46の軸A上に位置し、切込み58及び60はそれぞれ、第1及び第2端面50, 52から内向きに軸方向に伸び、そしてそれぞれ、第1及び第2側面54, 56を通して横方向に伸びる。第1ルーメン64の第1圧力ポート62は第1切込み58に通じており、第2ルーメン68の第2圧力ポート66は第2切込み60に通じている。第1及び第2ルーメン64及び68は、支柱44内部への通路からなり、それぞれ管状ハウジング46の外側表面の第1及び第2オスステム72及び74の中を伸びる。
【0097】
気道アダプタ20は、好ましくは、水濃縮物及び粘液が圧力ポート62及び66を詰まらせない又はさもなければ害さないように、第1及び第2オスステム72及び74が上を向くように配置される。
【0098】
圧力ポート62及び66の両方は、管状ハウジング46の軸Aに対して実質的に垂直を向き、切込み58及び60は、少なくとも圧力ポート62及び66を越して、深さDまで内向きに軸方向に伸び、そして、切込み58及び60の高さH2と同じ距離をそのように伸びることができ、そしてH2は、支柱44の高さH1の4/10以下でなければならない。
【0099】
図5に示されるように、切込み58及び60の背壁部78及び80はそれぞれ、円弧形又は半円形であり、さもなければ、端面50及び52と同様に対称的に形成される。背壁部78及び80はさらに、実質的に平面的な表面を持つことができる。
【0100】
切込み58, 60のフロア82, 84及びシーリング86, 88は、それぞれ、図4に示されるように、好ましくは実質的に平面又は平らであり、さもなければ対称的に形成される。同様に、端面50及び52と切込み58及び60との間の遷移端又はラインは、好ましくは円弧状にされるが、それらは代わりに面取りされることができ、又は斜角をつけられることができる。
【0101】
切込み58及び60の背壁部78及び80はそれぞれ、制限部(リッジ又はランド) 90と共に、流動モニタリング装置30中の気体流動に対する流動障害物76及び/又は摂動を構成し、第1及び第2圧力ポート62及び66において測定される圧力差信号を生成する。測定される圧力差信号は、流動障害物76によって引き起こされる、圧力損失、即ち縮流、流動気体の速度分布の収縮に由来する。縮流から生成される圧力差は、標準的な流体力学の式(例えばオイラー又はベルヌーイの式) によってモデル化されることができる。縮流から生成される圧力差信号は、「損失がない」とみなされ、これは速度分布が入射速度分布に戻るときに圧力が元に戻ることを意味する。
【0102】
流動モニタリング装置30で測定される呼吸流動は、圧力ポート62及び66で測定される圧力差の平方根に比例する。
【0103】
流動障害物76は、所与の流量に対して測定される圧力差の異なる大きさをもたらすように、複数の態様で変化することができる。最初に、制限部(リッジ又はランド)90の断面積は、軸Aに対して垂直な面において増減することができる。さらに、第1圧力ポート62の中央から切込み58の裏面壁78への距離及び、同様に、第2圧力ポート66の中央から切込み60の裏面壁80への距離は、流動応答特性を変えるために変更されることができる。所与の流量に対する圧力差信号の大きさは、管状ハウジング46の内側壁48を狭めて断面内孔面積を低減することによって、さらに増加することができる。
【0104】
支柱44の長さ及び幅は、流量特性を変更するために、要望通り変更されることができる。これらの流動特性は、流動調整、信号強度及び信号安定性を含む。理想的には、流動障害物76に対する入射速度分布は、気道アダプタ20への入射速度分布に関係なく同じでなければならない。不安定な多次元的渦動形成が流動障害物76によって生成される場合、信号安定性が損なわれる場合がある。切込み手段を有する支柱44は、流入速度プロファイルに若干の不感域を与えて、気体流動に応じて安定した圧力差信号を与える流動調整を提供する。
【0105】
流動モニタリング装置30は、流動モニタリング装置30が作動する状況に適応するように選択的に修正されることができる。特に、切込み58及び60の端面50及び52並びに裏面壁78及び80の構成や、切込み58及び60と端面50及び52並びに側面54及び56との間の遷移ラインに対する修正のように、支柱44の近傍の断面流動面積の修正が、呼吸流動モニタリング装置30のダイナミックレンジを調整するために利用されることができる。フローパターンに対称性を追加するために、横に伸びる横断して配置された中央(支柱44)制限部(リッジ又はランド)90及び支柱領域の軸長における段階的な内側壁遷移を用いて、流動を標準化し、湿度に対する不感受性を提供し、そして測定値のより良好な再現性を提供することが好ましい。切込み高さH2又は支柱44の長さは、様々な気管内挿入管との流動モニタリング装置30の使用の結果として生じるかもしれないより広い範囲の流入条件に対応するために増減されることができる。
【0106】
図15は、本発明の教示を組み込んでいる気道アダプタ20'の第2の実施の形態を図示する。気道アダプタ20'は、その第1部分24'の外径の周囲に複数のリブ92を含む。リブ92は好ましくは、22mm直径を定めて、気道アダプタ20'の射出成形を容易にするために均一の壁寸法を提供しつつ、気道アダプタ20'の重量を低減する。
【0107】
図16-18は、本願明細書において前に開示された実施の形態と比較して低減されたデッドスペースを有する気道アダプタ100の第3の実施の形態を図示する。気道アダプタ100は、新生児のような呼吸一回の換気量が極めて小さい状況での使用に特に適するが、気道アダプタ100は、成人及び小児の呼吸モニタリングにおいて同等の有用性を持つ。
【0108】
示されるように、気道アダプタ100は、気道アダプタ100の第1管状部分104に取り付けられる患者の気管に挿入される気管内挿入管のような患者ベンチレーション装置と、気道アダプタ100の第2管状部分106に取り付けられる機械式ベンチレータの配管との間の接続のために設計される。第1及び第2管状部分104及び106は、様々な直径の実質的に円形断面の内孔を持つ。図16-18に示されるように、気道アダプタ100の気体濃度モニタリング部108は、第1及び第2管状部分104及び106の間に配置される。
【0109】
気道アダプタ100の気体濃度モニタリング部108は、図1に示される変換器ハウジング22と同様の変換器ハウジング(図示せず)のための台座を提供する。一体的U字形ケーシング要素112は、気道アダプタ100上の位置に変換器ハウジングを明確に位置づける。好ましい実施の形態において、変換器ハウジングは、変換器と気道アダプタ100とを組み付ける又は取り外すための工具を必要とすることなく、気道アダプタ100にきちんとパチッとはまる。
【0110】
図示されるように、気道アダプタ100は、第1管状部分104に形成される環状の凹部141を含む。環状凹部141は、気道アダプタ100の第1部分104の左側で破線でM1として示されるオス接続管要素を収容する。第2管状部分106は同様に、破線で示される第2オス接続管要素M2を収容するように構成される受け口143を含み、M2は、その段階状のスロット145をかみ合わせることによって、受け口143にきちんとはまる。要素M1及びM2はそれぞれ、気道アダプタ100の対応する管状チャンバ124及び130と同様の直径の内孔を含む。要素M1及びM2は、気道アダプタ100と個人の気道(必要ならば呼吸装置又はその他のベンチレーション装置)との間の連通を容易にする。
【0111】
気体濃度モニタリング部108は、U字形ケーシング要素112を通して形成されるルミネセンスセンシングウィンドウ234を含む。ウィンドウ234は、気道アダプタ100に組み付けられる変換器ハウジング内の励起放射線の光源から、気道アダプタ100の中へ、そして気道アダプタ100内のルミネセンス材料(例えば図4に示されるルミネセンス材料232)に向けた励起放射線の放射を容易にする。加えて、図6を参照して本願明細書において前に論じられるように、ウィンドウ234は変換器ハウジング内の検出器による気道アダプタ100のルミネセンス材料から放射されるルミネセンスの検出を容易にする。
【0112】
気体濃度モニタリング部分108はさらに、本願明細書において前に論じられるように気体(例えばCO2、N2O及び麻酔薬) をモニタリングするために、赤外線放射ビームが変換器ハウジング中の赤外放射線放射源(図1参照)から気道アダプタ100中のサンプリングチャンバ114を横断して伝播することを可能にするように、軸方向に整列配置された第1ウィンドウ116及び軸方向に整列配置された第2ウィンドウ118(図17にのみ示される)を含む。
【0113】
気道アダプタ100は、呼吸流動モニタリング装置110を含み、それは部分的に第1管状部分104に存在し、第2管状部分106に部分的に存在し、そして気体濃度モニタリング部分108に部分的に存在する。
【0114】
図17に最も明確に示される呼吸流動モニタリング装置110は、さらに、管状部分104の第1管状チャンバ124に通じている第1ルーメン122の第1圧力ポート125及び第2管状チャンバ130に通じている第2ルーメン128の第2圧力ポート126を含む。ルーメン122及び128は、デッドスペースを最小限にして破線でT1及びT2として示される接続管を収容するように構成されるそれぞれの第1及び第2凹部132, 134へと伸びる。管T1及びT2は、圧力ポート125と126との間で検出される圧力差によって流量を決定する流動モニタ(図示せず)に接続される。この圧力差は、気体サンプリングチャンバ114の長手方向端部のネックダウンポート136及び138を用いることにより生成される。
【0115】
変換器ハウジング22(図1及び6)の放射源252, 256によって又は気道アダプタ100上に配置されることができる一つ以上の他のソースから生成される熱は、呼吸水分が気道アダプタ100中に凝縮する傾向を低減するのを助けるはずである。水凝縮の影響は、その小さいボリューム及び意図された新生児の使用に起因して、この実施の形態において特に懸念される。したがって気道アダプタ100は、凹部132及び134の目詰まりを防止するために上向きに向けられるように配置されるべきである。
【0116】
この実施の形態は、デッドスペースの最小化及び一部品としての成形性のような多くの利点を持つことが分かった。
【0117】
図19-26は、図16-18の気道アダプタ100と同様の気道アダプタ200の第4の好ましい実施の形態を図示する。したがって、図16-18及び図19-26にそれぞれ示される気道アダプタ100及び200に共通のコンポーネントは、同じ数字で示される。気道アダプタ200は、呼吸一回の換気量が極めて小さい状況での(例えば新生児による)使用に特に適しているが、小児及び成人の呼吸モニタリングにおいても等しい有用性を持つ。
【0118】
気道アダプタ200は、第1管状部分104に取り付けられる患者の気管に挿入される気管内挿入管のような患者ベンチレーション装置と、第2管状部分106に取り付けられる機械式ベンチレータの配管との間の接続のために設計される。第1及び第2管状部分106及び104は、様々な直径の実質的に円形の断面の内孔を持ち、その間に気体濃度モニタリング部108が配置される。
【0119】
気道アダプタ200の気体濃度モニタリング部108は、図1に示される変換器ハウジング22と同様の変換器ハウジング(図示せず)のための台座を提供する。一体的U字形ケーシング要素112は、気道アダプタ200上の位置に変換器ハウジングを明確に位置づける。好ましくは、変換器ハウジングは、変換器ハウジングと気道アダプタ200とを組み付ける又は取り外すための工具を必要とすることなく、気道アダプタ200にきちんとパチッとはまる。
【0120】
この実施例において、図16-18の実施の形態と同様に、環状凹部142が、気道アダプタ200の第1管状部分104の左側に破線でM1として示されるオス接続管要素を収容するために第1管状部分104に形成される。第2管状部分106は、破線で示される第2オス接続管要素M2を収容する受け口143を含み、M2は、その段階状のスロット145をかみ合わせることによって、受け口143にきちんとはまる。要素M1及びM2は、管状チャンバ124, 130の口径と同様の直径の内孔を含む。要素M1及びM2は、気道アダプタ200と個人の気道(必要ならば呼吸装置又はその他のベンチレーション装置)との間の連通を容易にする。
【0121】
気体濃度モニタリング部108は、U字形ケーシング要素112を通して形成されるルミネセンスセンシングウィンドウ234を含む。ウィンドウ234は、気道アダプタ200に組み付けられる変換器ハウジング内の励起放射線の光源から、気道アダプタ200の中へ、そして気道アダプタ200内のルミネセンス材料(例えば図4に示されるルミネセンス材料232)に向けた励起放射線の放射を容易にする。加えて、図6を参照して本願明細書において前に論じられるように、ウィンドウ234は変換器ハウジング22内のルミネセンス検出器258による気道アダプタ200のルミネセンス材料から放射されるルミネセンスの検出を容易にする。
【0122】
気体濃度モニタリング部108はさらに、本願明細書において前に論じられたように、個人の呼吸中のCO2、N2O及び麻酔薬のような気体の量がモニタリングされることができるように、変換器ハウジング中の赤外放射線放射源からの気道アダプタ200中のサンプリングチャンバ114を横断した赤外線放射ビームの伝達を容易にするために、軸方向に整列配置された第1ウィンドウ116及び軸方向に整列配置された第2ウィンドウ118を含む。
【0123】
気道アダプタ200は、呼吸流動モニタリング装置110を含み、それは部分的に第1管状部分104に存在し、第2管状部分106に部分的に存在し、そして気体濃度モニタリング部分108に部分的に存在する。呼吸流動モニタリング装置110は、第1支柱202を通して延在し、第1管状部分104の第1管状チャンバ124に通じている第1ルーメン122の第1圧力ポート120を含む。第1支柱202は、潜在的な流動外乱を最小限にするために第1管状部分104の方を向くテーパー部分204を持つ。呼吸流動モニタリング装置110は、さらに、第2支柱206を通して延在し、第2管状チャンバ130に通じている第2ルーメン128の第2圧力ポート126を含む。第2支柱206は、潜在的な流動外乱を最小限にするために第2管状部分106の方を向くテーパー部分208を持つ。ルーメン122及び128は、第1及び第2凹部132, 134へとそれぞれ伸びる。
【0124】
凹部132及び134は、デッドスペースを最小限にして、破線でT1及びT2として示されるオス接続管を収容するように構成される。凹部132及び134は、確実に管T1及びT2を把持するために、内部リブ210を持つことができる。管T1及びT2は、圧力ポート120と126との間で検出される圧力差によって流量を決定する流動モニタ(図示せず)に接続される。この圧力差は、気体サンプリングチャンバ114の長手方向端部の第1環状ポート212及び第2環状ポート214を用いることにより生成される。第1環状ポート212は、第1支柱202から伸び、第1管状部分104の第1管状チャンバ124の一部を遮断している第1制限部材216によって形成される。第1制限部材216の表面220, 222は、気道アダプタ200中の呼吸気体の流動に対して好ましくは実質的に垂直である。第2環状ポート214は、第2支柱206から伸び、第2管状部分106の第2管状チャンバ130の一部を遮断している第2制限部材218によって形成される。第2制限部材218の表面224, 226は、気道アダプタ200中の呼吸気体の流動に対して好ましくは実質的に垂直である。第1制限部材216及び第2制限部材218は、円形、楕円形、矩形などの、任意の形状であることができる。しかしながら、好ましい形状は平面ディスクである。
【0125】
変換器ハウジング22(図1及び6)の放射源252, 256によって、又は気道アダプタ200上に配置される場合がある一つ以上の他のソースから生成される熱は、気道アダプタ200において呼吸水分が凝縮する傾向を低減するのを助けるはずである。水凝縮の影響は、その小さいボリューム及び意図された新生児の使用に起因して、この実施の形態において特に懸念される。したがって気道アダプタ200は、凹部132及び134の目詰まりを防止するために上向きに向けられるように配置されるべきである。この実施の形態は、デッドスペースの最小化及び一部品としての成形性のような多くの利点を持つことが分かった。
【0126】
本発明の多機能気道アダプタの用途のうちの一つは、酸素消費若しくは酸素摂取、 二酸化炭素生成若しくは二酸化炭素排出、呼吸商(RQ)、安息時エネルギー消費(REE)又はそれらの測定の任意の組み合わせのような代謝測定を提供することが可能である代謝測定システムにおけるものである。「酸素アップデート」及び「酸素消費」が同義的に用いられ、共に表示「VO2」又は単に「VO2」として表されることに留意すべきである。「二酸化炭素生成」及び「二酸化炭素排出」が同義的に用いられ、共に表示「VCO2」又は単に「VCO2」として表されることに留意すべきである。
【0127】
酸素消費は、体が所与の期間(例えば1分間)の間に使用する酸素の量の測度である。それは一般的に、1分あたりに使用される酸素のミリリットルとして(ml/min)、又は、1分あたり体重1キログラムあたりで使用される酸素のミリリットル(ml/kg/min)で表現される。酸素消費の速度の測定は、患者の心臓及び肺の機能の十分性の指標を提供するので、例えば麻酔及び集中治療状況において有用である。VO2はさらに、個人又は運動選手の健康をモニタリングするのに用いられることができる。
【0128】
図27-30は、一般に300で示される本発明の原理による代謝測定システムのさまざまな実施の形態を概略的に示す。図27をここで参照すると、上で詳細に説明されたように、代謝測定システム300は、気道アダプタ20及び分離した変換器ハウジング22を含む。この実施例において、気道アダプタ20は、主流気体流動(例えば患者回路又は呼吸回路302によって運ばれる気体の流動)と直列に結合されるように適応される。気道アダプタ20は、気道アダプタを通して主流気体流動を運ぶためにそれを通して定められる内孔を持つハウジングを含む。ウィンドウ(例えばウィンドウ40)がハウジング中に定められ、気道アダプタ中の気体流動への光学アクセスを提供する。他の実施例において、一組のウィンドウが提供され、各々のウィンドウは気道アダプタの対向する側に提供される。開口又はウィンドウ(例えば開口/ウィンドウ234)がハウジング中に定められて、気道アダプタ中の気体流動への光学アクセスを提供する。
【0129】
センサヘッド22は、矢印Aによって示されるように、気道アダプタ20に着脱自在に取り付けられる。先の実施の形態において上述されるように、センサヘッドは、ウィンドウ又は一組のウィンドウを通して赤外放射線を送る又は受けるように適応された赤外線センシングシステム、及びルミネセンス消光システムを含む。さらに上で述べられたように、ルミネセンス消光システムは、開口を通して励起放射線を送り、ルミネセンス材料から同じ開口又は異なる開口を通して放射された放射線を受ける。赤外線センシングシステム及びルミネセンス消光システムに伴う検出器は、気道アダプタ中の気体流動中の気体の濃度を示す信号を提供する。図27に図示される実施の形態において、赤外線センシングシステム及びルミネセンス消光システムと関連した検出器からの信号は、有線の通信リンク306を介して気体モニタリングモジュール304に提供される。したがって、モニタリングモジュール304は、センサヘッド22から物理的に分離される。
【0130】
気体モニタリングモジュール304は、赤外線センシングシステム及びルミネセンス消光システム中の検出器からの信号に基づいて、気体の濃度をモニタリング又は決定する一つ以上のプロセッサを含む。例えば、二酸化炭素の量は赤外線センシングシステムからの信号に基づいて決定されることができ、そして酸素の量はルミネセンス消光システムの出力に基づいて気体モニタリングモジュール304において決定されることができる。CO2及び/又はO2レベルは、例えば、波形又は数値として出力されることができる。モニタリングモジュールはさらに、赤外線センシングシステム及びルミネセンス消光システムの放射線放射源に信号を提供する。
【0131】
有線通信リンク306が示されるが、本発明は、センサヘッド22中に設置される赤外線センシングシステム及びルミネセンス消光システムの部分と、気体モニタリングモジュール304中に設置される処理素子との間に無線通信リンクを設けることを意図する。その場合、赤外線センシングシステム及びルミネセンス消光システムのための電力は、電力源(例えばセンサヘッド中に収容されるバッテリー)を介して又は電力ケーブルを介して供給されることができる。
【0132】
加えて、本発明は、気体濃度を直接決定するために、検出器によって生成される信号に作用する処理素子をセンサヘッド中に設置することを意図する。そのようなシステムの例は、米国特許番号6,954,702、米国特許出願番号11/165,670(公開番号US-2006-0009707-A1)及び11/368,832(公開番号US-2006-0145078-A1)に開示される。これらの文献の内容は、参照として本明細書に組み込まれる。したがって、センサヘッドによって提供される信号は、気体濃度モニタリングシステムにおいて検出器によって生成される生信号ではなく、気体濃度を示す処理された信号である。
【0133】
代謝測定システム300はさらに、一般に310で示される、気道アダプタ20中の気体の流動を測定する流動測定システムを含む。図示された実施の形態において、流動測定システムは、気道アダプタ中に配置される流動制限部を横断して生成される圧力差をモニタリングすることによって、流動を測定する。一組の管312は、流動制限部の各々の側を、図示された実施の形態では流動処理モジュール314中に設置される圧力センサ(図示せず)に連通する。流動制限部の各々の側の圧力を流動処理モジュール中の圧力センサに連通するように管312に結合される一組のポート又は端子313が提供される。流動処理モジュールは、圧力センサ又はそのモジュール中に設置されるセンサによってモニタリングされる圧力に基づいて、流量若しくは任意の他の関連したパラメータ又はその波形が決定されることを可能にする処理素子を含む。本発明は、オプションのI/Oエレメント316が、気体モニタリングモジュール304及び/又は流動モニタリングモジュール314に提供されることを意図する。
【0134】
気体モニタリングモジュール304及び流動モニタリングモジュール314の出力は、代謝パラメータ処理モジュール320に提供される。より具体的には、代謝パラメータ処理モジュール中のプロセッサは、直接又は気体モニタリングモジュール及び流動モニタリングモジュール314を介して、赤外線センシングシステム、ルミネセンス消光システム及び流動測定システムから信号を受け取る。代謝パラメータ処理モジュールにおける処理は、モニタリングされている患者に関連した代謝パラメータ(例えばVO2、VCO2、RQ、REE若しくは任意の他の代謝パラメータ又はそれらの組み合わせ) を決定するために、これらの出力を使用する。代謝パラメータは、代謝パラメータ処理モジュールに提供される入出力装置322に表示されることができる。しかしながら、本発明はさらに、気体モニタリングモジュール304、流動モニタリングモジュール314及び/又は代謝パラメータ処理モジュール320の出力が示される又はさもなければ提供される別のモニタ又はディスプレイ324を提供することを意図する。
【0135】
図示された実施の形態において、有線リンク326が、代謝パラメータ処理モジュール320とモニタ324との間に示される。しかしながら、このリンクは無線でもよいことが理解されるべきである。さらに、リンク326の代わりに又はそれに加えて、他のリンクが、モニタ324と気体モニタリングモジュール304及び/又は流動モニタリングモジュール314との間に提供されることができる。
【0136】
本発明の例示的な実施の形態において、気体モニタリングモジュール304、流動モニタリングモジュール314及び代謝パラメータ処理モジュール320は、各々のモジュールが物理的に他のモジュールに接続して、そのように接続する際には、接続されたモジュール間の通信及び/又は電力リンクを構築することが可能であるように構成される。この種のモジュール性は、非常にフレキシブルなシステムをエンドユーザに提供する。
【0137】
例えば、ユーザがその患者の流動のみをモニタリングすることを望むと仮定する。その場合、気道アダプタ20は、流動モニタリングモジュールだけに提供されて結合されることができる。モニタ324は、流動波形を表示するために流動モニタリングモジュールに接続されることができる。そしてユーザが患者のCO2をモニタリングすることを決定した場合には、気体モニタリングモジュール304が提供されることができる。それは、必要に応じて、流動モニタリングモジュールにリンクされることができ、流動モニタリングモジュールから分離されたままにすることができる。気体モニタリングモジュールの出力もモニタに表示されることができる。最後に、ユーザがさらに患者のVO2をモニタリングすることを決定した場合、代謝パラメータ処理モジュールが追加される。さらにまた、代謝パラメータ処理モジュールは、気体及び/又は流動モニタリングモジュールから分離されることができ、あるいはそれらにリンクされていることができる。しかしながら、気体及び流動モニタリングモジュールの出力は、この実施の形態ではそれらが気体及び流動モニタリングシステム中の検出器からの信号を解釈するために必要な処理素子を含まないので、代謝パラメータ処理モジュールに提供されなければならない。
【0138】
本発明はさらに、気体モニタリングモジュール304、流動モニタリングモジュール314及び代謝パラメータ処理モジュール320のための他の入出力機能を提供することを意図する。例えば、これらのモジュールの各々又は全ては、ユーザに情報を提供するために、ディスプレイ又は他の視覚若しくは聴覚インジケータを含むことができる。入力装置、例えばキーパッド、タッチスクリーン、ボタン、スイッチ、ノブなどが、各々のモジュールに情報を入力するために設けられることができる。さらに、一つ以上の通信リンク又は端末及び他の機能が、有線を介して又は無線で、モジュールを遠隔場所と通信させるために提供されることができる。
【0139】
フレキシビリティがそれほど要求されない場合、気体モニタリングモジュール304、流動モニタリングモジュール314及び代謝パラメータ処理モジュール320の機能は、効果的にこれらの3つのモジュールを組み合わせる一つのハウジング中に組み合わせられることができる。図28は、気体モニタリングモジュール、流動モニタリングモジュール及び代謝パラメータ処理モジュールの複合機能を達成する一つのマルチパラメータ処理モジュール330が提供される実施の形態を図示する。モニタ324は、スクリーン332によって示されるように、モジュール330に組み込まれることができ、又は、この多目的気体/流動モニタリングシステムに選択的に結合されることができる。
【0140】
図29に図示された実施例において、結合気体/流動モニタリングモジュール330が提供される。このモジュールは、気体モニタリングモジュール304及び流動モニタリングモジュール314の機能面を組み合わせる。気体/流動モニタリングモジュール330は、結合システムを構成するために、代謝パラメータ処理モジュール320に選択的に取り付けられる。
【0141】
例えば図30に示されるように、本発明はさらに、流動モニタリングシステムの圧力検知コンポーネントが共通のセンサヘッド334に組み合わせられることができることを意図する。その場合、センサヘッド334は、ステム72及び74に結合する空気カップリング(図示せず)を含む。結果として、気道アダプタ20中の流動制限部の各々の側は、圧力センサ即ちセンサヘッド334中に設置されるセンサと連通する。気道アダプタ上へ直接取り付けられることができる圧力センシングコンポーネントを含むセンサヘッドの例は、米国特許番号6,629,776及び6,691,579に開示され、これらの各々の内容は本明細書に参照として組み込まれる。
【0142】
一実施例において、圧力センサの出力に基づいて流量を決定するために圧力センサと通信する処理素子も、センサヘッド334中に設けられている。加えて、通信リンク336が、複合気体/流動センシングモジュール338にセンサヘッドの出力を供給するために設けられている。他の実施形態の場合には、圧力センサの出力に基づいて実際の流動測定値を生成するための処理素子は、気体/流動センシングモジュール338中に設置される。本発明はさらに、センサヘッド334若しくは気体/流動センシングモジュール338中に、又はこれらの要素間に分散して、IRセンシングシステム及びルミネセンス消光システムの出力を使用して意味がある又は実際の気体成分測定値を提供するプロセッサを提供することを意図する。全ての信号処理がセンサヘッド334中でなしとげられる場合、最終的な出力は代謝パラメータ処理モジュール320に直接提供されることができ、それによって、気体/流動センシングモジュール338の必要性をなくすことに留意すべきである。
【0143】
このコンセプトをさらに一歩進めて、本発明はさらに、センサヘッド334中に代謝パラメータ処理素子を設けることを意図する。したがって、例えば図31に示されるように、代謝測定システム全体は気道アダプタ20及びセンサヘッド334のみを含むことを必要とする。センサヘッド334は、IRセンシングシステムのIR放射体、検出器及びプロセッサ、ルミネセンス消光システムの励起放射線放射体及び検出器、流動測定システムの流動検出素子、気体成分及び流動測定値を決定するため及び/又はいかなる代謝パラメータが望まれるかを決定するためにこれらのシステムの出力を使用するために必要とされるプロセッサ及び関連するコンポーネントを含む。出力装置340がセンサヘッドに直接設けられることができ、又はモニタ324がセンサヘッドにおいて実行された分析結果を表示するために用いられることができる。もちろん、本発明は、センサヘッド334と遠隔装置との間に他の通信リンクを提供することを意図する。そのような通信リンクは有線又は無線であることができる。
【0144】
酸素の検知に関してルミネセンス消光システムが本願明細書において詳細に述べられたが、本発明はさらに、気道アダプタ22、センサヘッド22, 334又はその両方において、他の酸素センシングシステムを用いることを意図する。例えば、酸素を検知するための既知の電気化学的技術(例えば燃料電池)が、ルミネセンス消光システムに加えて又はその代わりに、用いられることができる。
【0145】
本発明はさらに、気道アダプタ中の気体の流量を検出するために、本明細書の背景技術の欄において議論された態様を含む任意の形態の流動センシング技術を使用することを意図する。この点を強調するために、気道アダプタによって定められることができる呼吸回路350の一部、及び呼吸回路のこの部分に結合される流動モニタリングシステム352を概略的に示すために図32が提供される。流動モニタリングシステム352は、患者回路中の気体の流動をモニタリングすることが可能な任意のシステムである。例えば、流動モニタリングシステム352は、呼吸回路350中の気体の流量を決定するために超音波エネルギーを使用する超音波モニタリングシステムであることができる。流動モニタリングシステムはさらに、ワイヤのまわりを通過する気体に起因する気体流動中に配置された被加熱ワイヤの冷却に基づいて流動を測定する熱線風速計であることができる。もちろん、流動測定システムの任意の組み合わせがさらに提供されることができる。加えて、信号処理機能が、流動モニタリングシステム中に(すなわち呼吸回路近傍の流動センサヘッドに)、又は流動モニタリングシステムのセンシング部から離れて設置されるハウジング若しくはモジュール中に提供されることができる。
【0146】
本発明での使用に適した気体成分及び気体流動測定が可能であるなお更なる気道アダプタが、2006年5月25日出願の米国仮特許出願60/808,312 ('312出願)に開示される(この文献の内容は本明細書に参照として組み込まれる)。'312出願に開示される気道アダプタは、第1及び第2圧力ポートの間で流動経路中に配置される流動制限部を持つハウジングを含む。光干渉計の形の圧力変換器が、気体流動測定を提供するために、圧力ポート又は圧力ポート間の気体流動経路に関連付けられる。気体成分測定値は、IR気体センシングシステム及び/若しくはルミネセンス気体センシングシステム、又は気道アダプタ中に配置される任意の他の種類の気体成分センシングシステムによって提供される。
【0147】
共通のハウジング、モジュール又はセンシングヘッドに複数の異なる種類の気体成分及び気体流動測定を組み合わせることによって、本発明は、これらの測定が容易に同期されて使用されることを可能にし、同時に、代謝測定をリアルタイムで行うことを可能にする。コンポーネントのモジュール性は、実際に必要とされる更なるモニタリング機能を手元に置く必要性を回避しつつ、システムがどのように実現されて改良されるのかについてのフレキシビリティを提供する。
【0148】
図27-31に示される代謝パラメータモニタリングシステムに用いられるこれらの図に示される気道アダプタは、図1-14に示される気道アダプタに対応する。この気道アダプタは単に本発明の代謝パラメータモニタリングシステムに用いるのに適した気道アダプタの一つの例であることが理解されるべきである。例えば、図17-26に示される気道アダプタは、図27-30に図示される代謝パラメータモニタリングシステムの実施例で使用するのに同様に適している。
【0149】
本発明が最も実際的であり好ましい実施の形態であると現在みなされるものに基づいて説明を目的として詳細に説明されたが、そのような詳細は単にその目的のためだけであって、本発明は、開示された実施の形態に制限されず、それどころか、添付された特許請求の範囲の範囲内である変更及び均等なアレンジをカバーすることが意図されていることが理解されるべきである。例えば、本発明が、可能な限り、任意の実施の形態の一つ以上の特徴は、他の任意の実施の形態の一つ以上の特徴と組み合わせることができることを意図していることが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
代謝測定システムであって、当該システムは気道アダプタ、センサヘッド、流動測定システム及びプロセッサを有し、
前記気道アダプタは主流気体流動に直列に結合され、前記気道アダプタはハウジング、ウィンドウ及び開口を有し、
前記ハウジングは、前記気道アダプタを通して前記主流気体流動を運ぶために、それを通して定められる内孔を有し、
前記ウィンドウは、前記ハウジング中に定められて、前記気道アダプタ中の気体流動への光学的アクセスを提供し、
前記開口は、前記ハウジング中に定められて、前記気道アダプタ中の気体流動への光学的アクセスを提供し、
前記センサヘッドは前記気道アダプタに着脱可能に取り付けられ、前記センサヘッドは赤外線センシングシステム及びルミネセンス消光システムを有し、
前記赤外線センシングシステムは、前記ウィンドウを通して赤外線を送り又は受け取り、
前記ルミネセンス消光システムは、(i)前記開口を通して励起放射線を送り、(ii)前記開口を通してルミネセンス材料から放射された放射線を受け取り、又は(i)及び(ii)の両方を行い、
前記流動測定システムは前記主流気体流動に直列に結合され、
前記プロセッサは、前記赤外線センシングシステム、前記ルミネセンス消光システム及び前記流動測定システムから信号を受け取り、
前記プロセッサは、酸素消費、二酸化炭素生成、呼吸商、安静時エネルギー消費、又は任意のそれらの組み合わせを含む代謝パラメータを決定する、
システム。
【請求項2】
前記プロセッサが前記センサヘッド中に配置されるか、又は、前記プロセッサが前記センサヘッドから離れて配置されて、有線若しくは無線通信リンクを介して、前記赤外線センシングシステム、前記ルミネセンス消光システム若しくはその両方と通信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記流動測定システムの少なくとも一部が、前記気道アダプタの前記ハウジング、前記センサヘッド又はその両方の中に配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記流動測定システムが流動制限部及び圧力センサを有し、
前記流動制限部は、前記ハウジング中に配置され、当該流動制限部を横切る圧力降下を生じさせ、
前記圧力センサは、前記圧力降下に関連する圧力を測定する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記圧力センサが前記センサヘッド中に配置される請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記プロセッサが前記センサヘッドから離れて配置され、前記赤外線センシングシステム、前記ルミネセンス消光システム及び前記圧力センサからの信号を前記プロセッサに伝えるための有線又は無線通信リンクをさらに有する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記代謝パラメータを人が知覚できるフォーマットで提供するために前記プロセッサに有効に結合される出力装置をさらに有する、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記圧力センサが前記気道アダプタから離れて配置され、前記流動制限部の一方の側を前記圧力センサに連通させる空気配管をさらに有する、請求項4に記載のシステム。
【請求項9】
前記プロセッサが前記センサヘッド中に配置される請求項4に記載のシステム。
【請求項10】
前記代謝パラメータを人が知覚できるフォーマットで提供するために前記プロセッサに有効に結合される出力装置をさらに有する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
第1モジュール及び第2モジュールをさらに有し、
第1モジュールは、前記赤外線センシングシステム及び前記ルミネセンス消光システムから信号を受け取り、第1モジュールは、前記赤外線センシングシステムからの信号に基づく二酸化炭素波形及び前記ルミネセンス消光システムの出力に基づく酸素波形を決定する第1プロセッサを含み、
第2モジュールは、前記流動測定システムから信号を受け取り、第2モジュールは、前記主流気体流動の流速、ボリューム、流動波形又は任意のそれらの組み合わせを決定する第2プロセッサを含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記プロセッサが第1モジュール又は第2モジュール中に配置される請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
第3モジュールをさらに有し、前記プロセッサが第1モジュール、第2モジュール又は第3モジュール中に配置される請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
人が知覚できるフォーマットで前記代謝パラメータを提供する出力装置をさらに有し、当該出力装置は、第1モジュール、第2モジュール又は第3モジュールに結合される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
第1モジュール、第2モジュール及び第3モジュールが物理的に互いから分離可能である請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
第1モジュール及び第2モジュールが物理的に互いから分離可能である請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
人が知覚できるフォーマットで前記代謝パラメータを提供する出力装置をさらに有する請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
前記流動測定システムと第2モジュールとの間の空気カップリングをさらに有する請求項11に記載のシステム。
【請求項19】
第1モジュール及び第2モジュールをさらに有し、
第1モジュールは、前記赤外線センシングシステム及び前記ルミネセンス消光システムから信号を受け取り、前記流動測定システムに有効に結合され、第1モジュールは第1プロセッサを含み、第1プロセッサは、前記赤外線センシングシステムからの信号に基づく二酸化炭素波形、前記ルミネセンス消光システムの出力に基づく酸素波形、及び、前記流動測定システムの出力に基づく主流気体流動の流速、ボリューム、流動波形又は任意のそれらの組み合わせを決定し、
前記プロセッサが第2モジュール中に配置される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記流動測定システムと第1モジュールとの間の空気カップリングをさらに有する請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記流動測定システムの少なくとも一部が前記サンサヘッド中に配置され、第1モジュール及び第2モジュールをさらに有し、
第1モジュールは、前記赤外線センシングシステム、前記ルミネセンス消光システム、及び前記センサヘッド中に配置された前記流動測定システムの前記一部から信号を受け取り、第1モジュールは第1プロセッサを含み、第1プロセッサは、前記赤外線センシングシステムからの信号に基づく二酸化炭素波形、前記ルミネセンス消光システムの出力に基づく酸素波形、及び、前記流動測定システムの出力に基づく主流気体流動の流速、ボリューム、流動波形又は任意のそれらの組み合わせを決定し、
前記プロセッサが第2モジュール中に配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項22】
代謝測定システムであって、当該システムは気道アダプタ、センサヘッド、流動測定システム及びプロセッサを有し、
前記気道アダプタは主流気体流動に直列に結合され、前記気道アダプタはハウジング、ウィンドウ及び開口を有し、
前記ハウジングは、前記気道アダプタを通して前記主流気体流動を運ぶために、それを通して定められる内孔を有し、
前記ウィンドウは、前記ハウジング中に定められて、前記気道アダプタ中の気体流動への光学的アクセスを提供し、
前記開口は、前記ハウジング中に定められて、前記気道アダプタ中の気体流動への光学的アクセスを提供し、
前記センサヘッドは前記気道アダプタに着脱可能に取り付けられ、前記センサヘッドは赤外線センシングシステム及び酸素センシングシステムを有し、
前記赤外線センシングシステムは、前記ウィンドウを通して赤外線を送り又は受け取り、
前記酸素センシングシステムは、前記開口に関連付けられ、前記気体流動中の酸素の濃度を示す信号を提供し、
前記流動測定システムは前記主流気体流動に直列に結合され、
前記プロセッサは、前記赤外線センシングシステム、前記酸素センシングシステム及び前記流動測定システムから信号を受け取り、
前記プロセッサは、酸素消費、二酸化炭素生成、呼吸商、安静時エネルギー消費、又は任意のそれらの組み合わせを含む代謝パラメータを決定する、
システム。
【請求項23】
前記酸素センシングシステムはルミネセンス消光システム又は電気化学システムを含み、
前記ルミネセンス消光システムは、ルミネセンス材料から放射される放射線を前記開口を通して受け取り、前記信号は前記ルミネセンス材料から受け取られる放射線に基づき、
前記電気化学システムは、前記開口の近傍に配置され、前記気体流動中の酸素の分圧に基づく電流を生成し、当該電流が前記信号である、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記電気化学システムが燃料電池である請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記流動測定システムの少なくとも一部が、前記気道アダプタの前記ハウジング、前記センサヘッド又はその両方の中に配置される、請求項23に記載のシステム。
【請求項26】
前記流動測定システムが流動制限部及び圧力センサを有し、
前記流動制限部は、前記ハウジング中に配置され、当該流動制限部を横切る圧力降下を生じさせ、
前記圧力センサは、前記圧力降下に関連する圧力を測定する、請求項23に記載のシステム。
【請求項27】
前記圧力センサが前記センサヘッド中に配置される請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記プロセッサが前記センサヘッドから離れて配置され、前記赤外線センシングシステム、前記酸素センシングシステム及び前記圧力センサからの信号を前記プロセッサに伝えるための有線又は無線通信リンクをさらに有する、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記圧力センサが前記気道アダプタから離れて配置され、前記流動制限部の一方の側を前記圧力センサに連通させる空気配管をさらに有する、請求項26に記載のシステム。
【請求項30】
前記プロセッサが前記センサヘッド中に配置される請求項26に記載のシステム。
【請求項31】
気道アダプタであって、当該気道アダプタはハウジング、流動検出アセンブリ、第1気体成分検出アセンブリ、第2気体成分検出アセンブリコンポーネントを有し、
前記ハウジングは、当該ハウジングを通して気体流動を運ぶようにその中に形成される内孔を有し、
前記流動検出アセンブリは前記ハウジングに結合され、
第1気体成分検出アセンブリは、前記ハウジングに結合され、前記ハウジングから気体を迂回させることなく前記気体流動の第1成分を検知し、第1気体成分検出アセンブリは、前記ハウジング中に定められる検出チャンバを含み、前記検出チャンバの境界は、少なくとも部分的に、ウィンドウによって定められ、
第2気体成分検出アセンブリコンポーネントは、前記ハウジングに結合され、前記ハウジングから気体を迂回させることなく前記気体流動の第2成分を検知し、第2気体成分検出アセンブリは、前記ハウジング中に定められる開口及び少なくとも一部が前記開口中に配置される気体センサを含み、
前記流動検出アセンブリの第1出力は、前記ハウジング中の気体流動を示す第1データを提供し、第1気体成分検出アセンブリの第2出力は、第1気体成分を示す第2データを提供し、第2気体成分検出アセンブリの第3出力は、第2気体成分を示す第3データを提供し、第1データ、第2データ及び第3データが実質的に同時に提供される、気道アダプタ。
【請求項32】
前記気体センサが電気化学素子又はルミネセンス素子である請求項31に記載のアダプタ。
【請求項33】
前記電気化学センサが燃料電池である請求項32に記載のアダプタ。
【請求項34】
前記気体センサが酸素センサである請求項31に記載のアダプタ。
【請求項35】
前記流動検出アセンブリが流動制限部、第1ポート及び第2ポートを含み、
前記流動制限部は、前記ハウジング中に配置されて、当該流動制限部を横切る圧力降下を生じさせ、
第1ポートは、前記流動制限部の第1の側に配置され、
第2ポートは、前記流動制限部の第2の側に配置される、
請求項31に記載のアダプタ。
【請求項36】
前記流動制限部が前記検出チャンバに隣接して配置される請求項35に記載のアダプタ。
【請求項37】
前記検出チャンバを定める前記ハウジングの要素がさらに前記流動制限部を定め、第1ポートが前記検出チャンバの第1の側に配置され、第2ポートが前記検出チャンバの第2の側に配置される、請求項35に記載のアダプタ。
【請求項38】
代謝測定システムであって、当該代謝測定システムは気道アダプタ、センサヘッド、流動測定システム及びプロセッサを有し、
前記気道アダプタは、主流気体流動に直列に結合され、ハウジング、検出チャンバ、開口及び気体センサを有し、
前記ハウジングは、当該ハウジングを通して前記主流気体流動を運ぶようにそれを通して形成される内孔を有し、
前記検出チャンバは、前記ハウジング中に定められ、前記検出チャンバの境界は、少なくとも部分的に、前記ハウジング中の前記主流気体流動への光学的アクセスを提供するウィンドウによって定められ、
前記開口は、前記ハウジング中に定められ、
前記気体センサは、少なくとも一部が前記開口中に配置され、
前記センサヘッドは、前記気道アダプタに着脱可能に取り付けられ、前記センサヘッドは、赤外線センシングシステム及び酸素センシングシステムを有し、
前記赤外線センシングシステムは、前記ウィンドウを通して赤外線を送り又は受け取り、前記検出チャンバ、前記ウィンドウ及び前記赤外線センシングシステムが、第1気体成分検出アセンブリを定め、第1気体成分検出アセンブリは、前記ハウジングから前記主流気体流動のいかなる部分をも迂回させることなく前記主流気体流動の第1成分を検出し、
前記酸素センシングシステムは、前記開口に結合され、気体流動中の酸素の濃度を示す信号を提供し、前記開口、前記気体センサ及び前記酸素センシングシステムが、第2気体成分検出アセンブリを定め、第2気体成分検出アセンブリは、前記ハウジングから前記主流気体流動のいかなる部分をも迂回させることなく前記主流気体流動の第2成分を検出し、
前記流動測定システムは、前記主流気体流動に直列に結合され、
前記プロセッサは、前記赤外線センシングシステム、前記酸素センシングシステム及び前記流動測定システムから信号を受け取る、システム。
【請求項39】
前記気体センサが電気化学素子又はルミネセンス素子である請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記電気化学素子が燃料電池である請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
前記流動測定システムが流動制限部、第1ポート及び第2ポートを含み、
前記流動制限部は、前記ハウジング中に配置されて、当該流動制限部を横切る圧力降下を生じさせ、
第1ポートは、前記流動制限部の第1の側に配置され、
第2ポートは、前記流動制限部の第2の側に配置される、
請求項38に記載のシステム。
【請求項42】
前記流動制限部が前記検出チャンバに隣接して配置される請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記検出チャンバを定める前記ハウジングの要素がさらに前記流動制限部を定め、第1ポートが前記検出チャンバの第1の側に配置され、第2ポートが前記検出チャンバの第2の側に配置される、請求項41に記載のシステム。
【請求項44】
前記気道アダプタの前記ハウジング、前記センサヘッド又はその両方に配置される流動センサをさらに有し、前記流動センサは、前記流動制限部を横切る圧力降下を測定するために第1ポート及び第2ポートに結合される、請求項38に記載のシステム。
【請求項45】
前記プロセッサが、酸素消費、二酸化炭素生成、呼吸商、安静時エネルギー消費、又は任意のそれらの組み合わせを含む代謝パラメータを決定する、請求項38に記載のシステム。
【請求項46】
前記プロセッサが前記センサヘッド中に配置される請求項38に記載のシステム。
【請求項47】
気道アダプタであって、当該気道アダプタはハウジング、流動検出アセンブリ、第1気体成分検出アセンブリ及び第2気体成分検出アセンブリコンポーネントを有し、
前記ハウジングは、吸気口、排気口、及びそれを通して形成される内孔を有し、気体流動は、前記吸気口に入り、前記内孔を介して前記ハウジング中を運ばれ、前記排気口から出て、前記吸気口と前記排気口との間では前記内孔から気体が排出されず、前記吸気口に入る気体流動のボリュームは、前記排気口から出る気体流動のボリュームに一致し、
前記流動検出アセンブリは、前記ハウジングに結合され、
第1気体成分検出アセンブリは、前記ハウジングに結合され、前記ハウジングから気体を迂回させることなく気体流動の第1成分を検知し、第1気体成分検出アセンブリは、前記ハウジング中に定められる検出チャンバを含み、前記検出チャンバの境界は、少なくとも部分的に、ウィンドウによって定められ、
第2気体成分検出アセンブリコンポーネントは、前記ハウジングに結合され、気体流動の第2成分を検知し、第2気体成分検出アセンブリは、前記気体流動に流体連通する気体センサを含み、
前記流動検出アセンブリの第1出力は、前記ハウジング中の気体流動を示す第1データを提供し、第1気体成分検出アセンブリの第2出力は、第1気体成分を示す第2データを提供し、第2気体成分検出アセンブリの第3出力は、第2気体成分を示す第3データを提供し、第1データ、第2データ及び第3データは、実質的に同時に提供される、アダプタ。
【請求項48】
第2気体成分検出アセンブリは、前記ハウジング中に定められる第1開口を含み、前記気体センサは、第1開口に有効に結合される、請求項47に記載のアダプタ。
【請求項49】
前記ウィンドウが、
第1開口及び当該第1開口上に配置されたエネルギー透過バリアによって定められるか、又は、
第1開口から離れて配置された第2開口及び当該第2開口上に配置されたエネルギー透過バリアによって定められる、請求項48に記載のアダプタ。
【請求項50】
前記気体センサが、電気化学素子又はルミネセンス素子である請求項47に記載のアダプタ。
【請求項51】
前記電気化学素子が燃料電池である請求項50に記載のアダプタ。
【請求項52】
前記気体センサが酸素センサである請求項47に記載のアダプタ。
【請求項53】
前記流動検出アセンブリが流動制限部、第1ポート及び第2ポートを含み、
前記流動制限部は、前記ハウジング中に配置されて、当該流動制限部を横切る圧力降下を生じさせ、
第1ポートは、前記流動制限部の第1の側に配置され、
第2ポートは、前記流動制限部の第2の側に配置される、
請求項47に記載のアダプタ。
【請求項54】
前記流動制限部が前記検出チャンバに隣接して配置される請求項53に記載のアダプタ。
【請求項55】
前記検出チャンバを定める前記ハウジングの要素がさらに前記流動制限部を定め、第1ポートが前記検出チャンバの第1の側に配置され、第2ポートが前記検出チャンバの第2の側に配置される、請求項53に記載のアダプタ。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公表番号】特表2010−517635(P2010−517635A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−548453(P2009−548453)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2008/052690
【国際公開番号】WO2008/095120
【国際公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(505338497)アールアイシー・インベストメンツ・エルエルシー (81)
【Fターム(参考)】