多重管さく孔システム
【課題】杭工事や、集排水ボ−リング、アンカ−工事、ロックボルト工事等のボ−リング工事でさく孔装置として、ダウンザホ−ルドリルがよく使用されるが、崩壊性の高い湧水のある地層や、緩い砂礫層等、施工対象地盤の条件により、ダウンザホ−ルドリルによる従来のさく孔装置と工法では困難な施工現場がある。また、それにより施工現場の周辺地盤に悪影響を及ぼす問題が発生する。
【解決手段】さく孔されたスライム(切りくず)とダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を、ダウンザホ−ルドリルに装着した、2〜3重構造となるハンマ−カバ−とハンマ−サブ及び、2〜4重管構造のレジュ−サ−、ロッド、クリ−ニングスイベル内の各排出管を通過させ孔外へ排出し、必要に応じ孔壁保護剤、潤滑剤、貧配合のセメントスラリ−等の孔口からの投入による孔壁保護が可能となる、各さく孔装置によるシステムと工法。
【解決手段】さく孔されたスライム(切りくず)とダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を、ダウンザホ−ルドリルに装着した、2〜3重構造となるハンマ−カバ−とハンマ−サブ及び、2〜4重管構造のレジュ−サ−、ロッド、クリ−ニングスイベル内の各排出管を通過させ孔外へ排出し、必要に応じ孔壁保護剤、潤滑剤、貧配合のセメントスラリ−等の孔口からの投入による孔壁保護が可能となる、各さく孔装置によるシステムと工法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、杭工事及び、集排水ボ−リング工事、アンカ−工事、ロックボルト工事等のボ−リング工事で、ダウンザホ−ルドリルによるさく孔の従来工法では、困難な地層や条件下においても、ダウンザホ−ルドリルの持つさく孔性能と能力を、十分に発揮出来る様にする装置及び、システム、工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のダウンザホ−ルドリルによるさく孔装置と工法は、図26に示す様に、ダウンザホ−ルドリル6に、ドリルビット7より外径の小さいダウンザホ−ルドリルカバ−1を装着し、順次、ダウンザホ−ルドリルサブ2及び、ロッド4を接続し、コンプレッサ9−で発生させた圧搾空気を、レシ−バ−タンク10に蓄積し、デリバリホ−スを介してウオ−タ−スイベル24及び、ロッド4、ダウンザホ−ルドリルサブ2、ダウンザホ−ルドリル6に送りドリルビット7の打撃運動によりさく孔を行う。
【0003】
また、さく孔されたスライム(切りくず)8は、ダウンザホ−ルドリル6の排気であるブロ−エア−の流速と流圧により、孔壁とダウンザホ−ルドリルカバ−1及びロッド4の隙間を通過させ、孔外へ排出され孔口周辺に蓄積される。
【0004】
尚、集排水ボ−リング工事やアンカ−工事等の横ボ−リング工事に使用される、ダウンザホ−ルドリルによるさく孔装置と工法は、メタルクラウンビットを先端に取り付けたケ−シングパイプ内に、ダウンザホ−ルドリルを挿入し、さく孔を行う2重管さく孔工法や、拡径ビットを使用した2重管さく孔工法等がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、以上の技術によれば、地滑り工事等地層の安定しない施工現場や、崩壊性の高い湧水のある施工現場、硬質な地層と軟質な地層が互層である施工現場、硬質の転石が点在する施工現場、岩質は硬質で破砕された施工現場等において、ダウンザホ−ルドリルによる従来のさく孔装置と工法には、以下の多くの問題が発生する。
【0006】
杭工事おいて、ダウンザホ−ルドリルによる従来のさく孔装置と工法の最大の問題点は、さく孔されたスライムが、孔壁と各装置の隙間を通過し孔外へ排出される装置と工法の為、孔壁の自立による各装置との隙間の確保は不可欠であるが、崩壊性の高い地層や地下水の湧水等の影響を受け、孔壁の崩壊やスライム詰まり等が発生し、スライムとブロ−エア−の排出が順調に行えず、さく孔が困難となり著しくはさく孔不能となる。
【0007】
前記の問題が発生した場合、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−が、軟弱な地層や亀裂等に流入し、施工現場の周辺地盤に悪影響を及ぼす。建築物や重要構造物に隣接した施工現場においては、特に問題となる。また、仮にさく孔が完了したとしても、使用さく孔装置を全て回収した後、孔壁が崩壊し製品となる杭等の建て込みが出来ない問題が発生する。
【0008】
また、従来のさく孔装置と工法では、スライムとブロ−エア−の排出の為、ドリルビットと各装置の外径差が必要で、この事により、硬質軟質が互層となる地層や、硬質な転石が点在する地層、破砕された硬質な地層において孔曲がりが発生する。結果、回転トルクの増大、さく孔不能、著しくはロッドの切断事故が発生することがある。
【0009】
尚、横ボ−リング工事でダウンザホ−ルドリルを用いる従来工法では、メタルクラウンビットを使用した2重管さく孔工法である為、ダウンザホ−ルドリルのさく孔能力は特に問題無いが、メタルクラウンビットのさく孔能力により、岩質の硬・軟に影響されさく孔速度が安定せず、硬質な地層においては著しくさく孔時間がかかる。また、メタルクラウンビットの摩耗の為、さく孔途中で使用装置を全て回収し、交換しなければない等の問題がある。
【0010】
アンカ−工事や集排水ボ−リング工事等において、拡径ビットを使用したダウンザホ−ルドリルによる2重管さく孔工法があるが、拡径する構造上の強度の問題や、スライムのスム−ズな排出が行えない、また、ビットが真円で無い為破砕された硬質な地層や、硬質軟質が互層となる地層において、回転トルクがかかる、孔曲がりする等の問題から現在あまり使用されず、ロ−タリ−パ−カッションによるさく孔が主流であるが、この工法も機械器具の損料が高く、堅固な足場が必要である等、不経済である。
【0011】
そこで、この発明は、杭工事において、地層に影響されない、さく孔効率が良い、孔曲がりしにくい、周辺地盤に悪影響を及ぼさないさく孔を目的とし、ダウンザホ−ルドリルに装着するさく孔装置とシステム及び、そのさく孔装置とシステムによるさく孔工法、また、横ボ−リング工事においては、メタルクラウンを使用しない、ダウンザホ−ルドリルによる2重管さく孔装置とシステム及び、そのさく孔装置とシステムによるさく孔工法を、提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
以上の課題を解決するために、第一発明は、ダウンザホ−ルドリルに装着する、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−及び、スライム(切りくず)の流入孔と排出孔を内蔵し2重構造となるダウンザホ−ルドリルカバ−、送気孔と排出孔の2重構造となるダウンザホ−ルドリルサブ及び、2重管構造のレジュ−サ−、2重管構造のロッド、2重構造のクリ−ニングスイベルで、スライムの流入孔を有し送気孔と排出孔を内蔵する2重構造を特徴とする、2重管さく孔用の各装置とシステムである。
【0013】
第二発明は、前記の第一発明の各装置をダウンザホ−ルドリルに装着しさく孔を行い、スライム(切りくず)及び、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を、ダウンザホ−ルドリルカバ−先端の流入孔よりカバ−内の排出孔及び、ダウンザホ−ルドリルサブ内、レジュ−サ−内、ロッド内、クリ−ニングスイベル内の各排出孔を通過させ、デリバリホ−スとスライムホパ−を介して、孔外の運搬車もしくは、一定の集積場所に排出する。このさく孔工法を特徴とする2重管さく孔システム工法である。
【0014】
第3発明は、ダウンザホ−ルドリルに装着する、第1発明のダウンザホ−ルドリルカバ−と、ダウンザホ−ルドリルサブを含み、それと別に排出孔と別ラインよりの送気孔の合流部を有し2重構造となるレジュ−サ−、送気孔を2ラインと排出孔の3重管構造のロッド及び、3重構造のクリ−ニングスイベルで、スライムの流入孔を有し送気孔2ラインと排出孔を内蔵する3重構造を特徴とする、3重管さく孔用の各装置とシステムである。
【0015】
第4発明は、前記の第3発明の各装置を、ダウンザホ−ルドリルに装着しさく孔を行い、スライム(切りくず)及び、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を、ダウンザホ−ルドリルカバ−先端の流入孔よりカバ−内の排出孔及び、ダウンザホ−ルドリルサブ内の排出孔を通過させ、レジュ−サ−内においてロッドの別ライン送気孔よりの圧搾空気と合流させ、ロッド内、クリ−ニングスイベル内の各排出孔を通過させ、デリバリホ−スとスライムホパ−を介して、孔外の運搬車もしくは、一定の集積場所に排出する。このさく孔工法を特徴とする3重管さく孔システム工法である。
【0016】
第5発明は、ダウンザホ−ルドリルに装着する、ダウンザホ−ルドリルの排気孔及び、スライム(切りくず)と泥水の流入孔・排出孔を内蔵し3重構造となるダウンザホ−ルドリルカバ−、送気孔と排気孔・排出孔の3重構造となるダウンザホ−ルドリルサブ、送気孔2ラインと排気孔・排出孔の4重管構造のレジュ−サ−及び、4重管構造のロッド、4重構造のクリ−ニングスイベルで、スライムの流入孔を有し、送気孔2ラインと排気孔・排出孔を内蔵する4重構造を特徴とする、4重管さく孔用の各装置とシステムである。
【0017】
第6発明は、前記の第5発明の各装置をダウンザホ−ルドリルに装着しさく孔を行い、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を各装置の排気孔より孔外へ排気し、スライム(切りくず)と泥水を、ダウンザホ−ルドリルカバ−先端の流入孔よりカバ−内の排出孔及び、ダウンザホ−ルドリルサブ内を通過させ、レジュ−サ−部においてロッドの別ライン送気孔よりの圧搾空気と合流させエア−リフト効果により、ロッド内、クリ−ニングスイベル内の各排出孔を通過させ、デリバリホ−スを介してスライムホッパ−及び、マッドスクリ−ンにより分別され排出される。このさく孔工法を特徴とする4重管さく孔システム工法である。
【0018】
第7発明は、ダウンザホ−ルドリルに装着する、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−とスライム(切りくず)の流入孔を内蔵するダウンザホ−ルドリルカバ−、2重構造となるダウンザホ−ルドリルサブ及び、従来仕様のケ−シングパイプとの接続用レジュ−サ−、センタ−ライザ−を取り付けたインナ−パイプ、2重構造のクリ−ニングスイベルで、スライムの流入孔を有し、送気孔と排出孔を内蔵する2重構造を特徴とする、2重管さく孔用の各装置とシステムである。
【0019】
第8発明は、前記の第7発明の各装置をダウンザホ−ルドリルに装着しさく孔を行い、スライム(切りくず)と、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を、ダウンザホ−ルドリルカバ−先端の流入孔よりカバ−内の排出孔及び、ダウンザホ−ルドリルサブ内、レジュ−サ−内、ケ−シングパイプ内、クリ−ニングスイベル内の各排出孔を通過させデリバリホ−スを介して孔外の一定場所に排出する。このさく孔工法を特徴とする2重管さく孔システム工法である。
【発明の効果】
【0020】
第1発明の各装置とシステムを使用し、第2発明の工法によるさく孔の施工効果として、地質や条件に影響されずスライムとブロ−エア−が順調に排出でき、さく孔効率がよく、周辺地盤に悪影響を及ぼさない、また、ドリルビットと各装置の外径差が少ない為、孔曲がりせず、スライムの排出口の場所を特定出来る為、後のスライム処理が簡単になる。尚、孔壁の状態に応じ、孔壁保護剤や潤滑剤、セメントスラリ−等の使用による孔壁保護措置が可能となる。
【0021】
第3発明の各装置とシステムを使用し、第4発明の工法によるさく孔の施工効果として、前記第1発明と第2発明の効果と同じ結果が得られ、また、それ以外に特に亀裂が多い地層のさく孔において、ブロ−エア−の流速と流圧が排出孔内で低下しスライムが順調に排出されない場合、別の送気孔よりの圧搾空気を合流させ排出する為、スライムの迅速な排出が行え有効な効果がある。
【0022】
第5発明の各装置とシステムを使用し、第6発明の工法によるさく孔の施工効果として、地質や条件に影響されずブロ−エア−が排気され、さく孔効率がよく、周辺地盤に悪影響を及ぼさない、また、スライムは泥水とエア−リフト効果により迅速に排出され、孔壁は泥水の泥壁により保護される、尚、このさく孔工法は深度の深いさく井工事等に特に有効な工法であり、従来工法のトリコンビットによるさく孔に比べ、さく孔効率が良く施工期間が短縮出来、泥水の使用量が従来工法より少ない量でさく孔出来る。結果、プラント設備や泥水処理等が軽減され経済的である。
【0023】
第7発明の装置とシステムを使用し、第8発明の工法による横ボ−リング工事さく孔の施工効果として、メタルクラウンビットを使用せず2重管さく孔が可能となり、スライムの迅速な排出が行え、ダウンザホ−ルドリルの持つさく孔能力が十分に発揮出来る。尚、集水井からの深度の長い排水ボ−リングやロックボルト工事には、特に有効的な工法である。また、さく孔装置のビットとして使用され摩耗するのは、ダウンザホ−ルドリルのドリルビットだけであり経済的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下にこの各発明の実施形態を、各請求項目ごと、図を元に詳細に説明する。
【0025】
請求項1の実施形態として、図2〜7に示し詳細説明を行う。図2は、ダウンザホ−ルドリル6とドリルビット7に装着される、ダウンザホ−ルドリルカバ−1aとダウンザホ−ルドリルサブ2aの図で、ダウンザホ−ルドリルカバ−1aはインナ−管aとアウタ−管d及び、スライムとブロ−エア−の流入孔qら構成され2重構造となり、ダウンザホ−ルドリルサブ2aはインナ−管aとアウタ−管d及び、吊りカンeから構成され2重構造となる。
【0026】
ダウンザホ−ルドリル6とダウンザホ−ルドリルサブ2aの接合部に衝撃吸収パッキンiを取り付け、頭部テ−パ−ねじ部にダウンザホ−ルドリルサブ2aを締め付ける。また、Oリングjを取り付けたダウンザホ−ルドリルカバ−1a、とドリルビット7を順次装着し、さく孔先端の装置でスライム8とブロ−エア−の流入孔qを内蔵する2重構造の2重管さく孔システムの装置である。
【0027】
図3は、ダウンザホ−ルドリルサブ2aとロッド4a・4bの接続装置として使用されるレジュ−サ−3aであり、アウタ−管d内部にセンタ−ライザ−gと吊りカン・センタ−ライザ−fにより、インナ−管aを溶接固定し、吊り固定パイプhと接続部にOリングjを設けた2重管さく孔システムの装置である。
【0028】
図4・図5・図6は、さく孔深度に応じ接続されるロッド4a・4b・4cであり、図4のロッド4aは、アウタ−管d内部にセンタ−ライザ−gと吊りカン・センタ−ライザ−f等により、インナ−管aを溶接固定し、吊り固定パイプhと接続部にOリングjを設け、また、ロッド接続部以外のインナ−管aは、圧搾空気の流速を保つ為、適切な外径とした、2重管さく孔システムの装置である。
【0029】
尚、図5と図6は、ロ−タリ−テ−ブルマシン等のさく孔で、ロッドに直接回転力を伝達させさく孔を行う場合に、使用される専用ロッド4b・4cである。図5のロッド4bは、図4aのロッ4ドにフラットバ−を溶接固定する事により回転力伝達凸部kを設け、図6のロッド4cは、アウタ−管dにスリットを切り回転力伝達凹部lを設けた、回転力を直接受けられる構造の2重管さく孔システムの装置である。
【0030】
図7は、ロッド4a・4bに接続され圧搾空気の送りと、スライム8及びブロ−エア−の排出を行うクリ−ニングスイベル5aであり、送気孔と排出孔の2重構造となり、クリ−ニングスイベル5aの外枠はロ−ラ−ベアリングnとベアリングo等により固定され、装着各部はOリングjにより遮断されグリス注入孔mが設けられた、2重管さく孔システムの装置である。
【0031】
請求項2の実施形態として図1は、請求項1図2〜図7の各装置による2重管さく孔システムを使用したさく孔工法の全景概略図であり、コンプレッサ−9で発生させた圧搾空気を、レシ−バ−タンク10に蓄積させ、デリバリホ−スを介してラインオイラ−11、水量調節器13へ送られ送水ポンプ12よりのさく孔水と混合され混合気となる、この工程までは従来のさく孔工法と同じである。
【0032】
次に、圧搾空気の混合気は2重構造となる図7のクリ−ニングスイベル5aのインナ−管a内を通過し、2重管構造となる図4・5のロッド4a・4bのインナ−管a内、2重管構造となる図3のレジュ−サ−3aのインナ−管内a、2重構造となる図2のダウンザホ−ルドリルサブ2aのインナ−管内aを通過し、ダウンザホ−ルドリル6に送られる。
【0033】
送られた圧搾空気の混合気により、ダウンザホ−ルドリル6内で打撃運動を発生させ、ドリルビット7に伝達しボ−リングマシンの回転力によりさく孔を行う。また、さく孔により発生したスライム(切りくず)8は、圧搾空気の混合気と混合され、その流速と流圧によりダウンザホ−ルドリルカバ−1a先端の流入孔qからカバ−内の排出孔に取り入れられる。
【0034】
その後、ダウンザホ−ルドリルサブ2a内の排出孔及び、レジュ−サ−3a内の排出孔、ロッド4a・4b内の排出孔を、混合気の流速と流圧により押し上げられ、クリ−ニングスイベル5a内の排出孔からデリバリホ−スを介してスライムホッパ−14へ送られる。また、スライムホパ−14により圧搾空気とスライム8に分別され、運搬車もしくは一定の集積場所に排出される。
【0035】
また、規定深度のさく孔完了後、各装置を全て回収した後に、孔壁の崩壊の可能性がある施工孔において、3方コック16の切り替えを行い、スライム8の各装置排出孔からモルタルポンプ15により規定の充填材を圧送打設しながら各装置を回収し、後に目的となる杭等の建て込みを可能とする。2重管さく孔装置のシステムを使用した、2重管さく孔システム(標準)工法である。
【0036】
尚、図8のさく孔工法の全景概略図における工法は、図1のさく孔工法とスライム8の排出方法、使用装置等殆ど同じであるが、特に孔壁の保護が必要とされる施工現場において採用する工法で、レジュ−サ−3a部のアウタ−管dに外径差のある段差を設け、その外径と同じロッド4a・4bを使用し泥水17の満たせる隙間を確保する。また、さく孔深度につれ泥水を満たす事により泥壁を作りさく孔を行う。2重管さく孔システム(泥水併用)工法である。
【0037】
請求項3の実施形態として、請求項1のダウンザホ−ルドリルカバ−1aとダウンザホ−ルドリルサブ2aを含み、それと別に図10〜14に示し詳細説明を行う。図10は、3重管さく孔システムに使用される2重構造のレジュ−サ−3bである、構造的に図3のレジュ−サ−3aと殆ど同じであるが、3重管ロッド4d・4eと接続された時ロッドのインナ−2重管bの下部に隙間が出来る様切り込みがあり、排出孔と別ラインの送気孔を合流させる構造となる、2重構造の3重管さく孔システムの装置である。
【0038】
図11・図12・図13は、さく孔深度に応じ接続されるロッド4d・4e・4fであり、図11のロッド4dは、アウタ−管d内部にセンタ−ライザ−gと吊りカン・センタ−ライザ−f等により、インナ−2重管bとインナ−管aを溶接固定し、3重管構造となる3重管さく孔システムの装置である。
【0039】
また、図12と図13は、ロ−タリ−テ−ブルマシン等のさく孔で、ロッドに直接回転力を伝達させさく孔を行う場合に、使用される専用ロッド4e・4fである。図12のロッド4eは、図4のロッド4dにフラットバ−を溶接固定する事により回転力伝達凸部kを設け、図13のロッド4fは、アウタ−管dにスリットを切り回転力伝達凹部lを設けた、回転力を直接受けられる構造の3重管さく孔システムの装置である。
【0040】
図14は、ロッド4d・4eに接続され圧搾空気の送りと、スライム8及びブロ−エア−の排出を行うクリ−ニングスイベル5bであり、送気孔が2ラインと排出孔の3重構造となり、クリ−ニングスイベル5bの外枠はロ−ラ−ベアリングnとベアリングo等により固定され、装着各部はOリングjにより遮断されグリス注入孔mが設けられた、3重管さく孔システムの装置である。
【0041】
請求項4の実施形態として図9は、請求項1図2のダウンザホ−ルドリルサブ2aとダウンザホ−ルドリルカバ−1aを使用し、請求項3図10〜図14の各装置による3重管さく孔システムを使用したさく孔工法の全景概略図であり、コンプレッサ−9で発生させた圧搾空気をレシ−バ−タンク10に蓄積させ、デリバリホ−スを介してラインオイラ−11、水量調節器13へ送られ送水ポンプ12よりのさく孔水と混合され混合気となる。この工程までは従来工法と同じである。
【0042】
次に、圧搾空気の混合気は3重構造となる図14のクリ−ニングスイベル5bのインナ−管a内を通過し、3重管構造となる図11・12のロッド4d・4eのインナ−管a内、2重管構造となる図10のレジュ−サ−3bのインナ−管a内、2重構造となる図2のダウンザホ−ルドリルサブ2aのインナ−管a内を通過し、ダウンザホ−ルドリル6に送られる。
【0043】
送られた圧搾空気の混合気により、ダウンザホ−ルドリル6内で打撃運動を発生させ、ドリルビット7に伝達し、ボ−リングマシンの回転力によりさく孔を行う、さく孔により発生したスライム(切りくず)8は、圧搾空気の混合気と混合され、その流速と流圧により、ダウンザホ−ルドリルカバ−1a先端の流入孔qからカバ−内の排出孔に取り入れられる。
【0044】
その後、ダウンザホ−ルドリルサブ2a内の排出孔を通過し、レジュ−サ−3b内で別ラインにより送られた圧搾空気と混合され流速を増し、ロッド4d・4e内の排出孔を、混合気の流速と流圧により押し上げられ、クリ−ニングスイベル5b内の排出孔からデリバリホ−スを介してスライムホッパ−14へ送られる。また、スライムホッパ−14により圧搾空気とスライム8に分別され、運搬車もしくは一定の集積場所に排出される。
【0045】
また、規定深度のさく孔完了後、各装置を全て回収した後に、孔壁の崩壊の可能性がある施工孔において、3方コック16の切り替えを行い、各装置のインナ−2重管b内の送気孔からモルタルポンプ15により規定の充填材を圧送打設しながら各装置を回収し、後に目的となる杭等の建て込みを可能とする。3重管さく孔装置のシステムを使用した、3重管さく孔システム(標準)工法である。
【0046】
尚、図15のさく孔工法の全景概略図における工法は、図8のさく孔工法とスライム8の排出方法、使用装置等殆ど同じであるが、特に孔壁の保護が必要とされる施工現場において採用する工法で、レジュ−サ−3b部のアウタ−管dに外径差のある段差を設け、その外径と同じロッド4d・4eを使用し泥水17の満たせる隙間を確保する。また、さく孔深度につれ泥水を満たす事により泥壁を作りさく孔を行う。3重管さく孔システム(泥水併用)工法である。
【0047】
請求項5の実施形態として、図17〜21を示し詳細説明を行う。図17は、ダウンザホ−ルドリル6とドリルビット7に装着される、ダウンザホ−ルドリルカバ−1bとダウンザホ−ルドリルサブ2bの図で、ダウンザホ−ルドリルカバ−1bはブロ−エア−の排気孔を内蔵するインナ−2重管bとアウタ−管d及び、スライムと泥水の流入孔qから構成され3重構造となり、ダウンザホ−ルドリルサブ2bはインナ−管aとインナ−2重b管及び、アウタ−管d、吊りカンeから構成され3重構造となる。
【0048】
ダウンザホ−ルドリル6とダウンザホ−ルドリルサブ2bの接合部に衝撃吸収パッキンiを取り付け、頭部テ−パ−ねじ部にダウンザホ−ルドリルサブ2bを締め付け装着し、Oリングjを取り付けたダウンザホ−ルドリルカバ−1b、とドリルビット7を順次装着し、スライム8と泥水の流入孔qと、ダウンザホ−ルドリル6の排気であるブロ−エア−の排気孔及び、スライム8と泥水17の排出孔を内蔵する、3重構造の4重管さく孔システムの装置となる。、
【0049】
図18は、ダウンザホ−ルドリルサブ2bとロッド4g・4hの接続装置として使用されるレジュ−サ−3cで、アウタ−管d内部にセンタ−ライザ−gと吊りカン・センタ−ライザ−fにより、インナ−3重管c及び、インナ−2重管b、インナ−管aを溶接固定した構造の、4重管さく孔システムの装置である。
【0050】
図19・図20は、さく孔深度に応じ接続されるロッド4g・4hであり、図19のロッド4gは、アウタ−管d内部にセンタ−ライザ−gと吊りカン・センタ−ライザ−f等により、インナ−3重管c及び、インナ−2重管b、インナ−管aを、溶接固定した構造の4重管さく孔システムの装置である。
【0051】
図20は、ロ−タリ−テ−ブルマシン等のさく孔で、ロッドに直接回転力を伝達させさく孔を行う場合に、使用される専用ロッド4hである。図19のロッド4gにフラットバ−を溶接固定する事により回転力伝達凸部kを設け、回転力を直接受けられる4重管さく孔システムの装置である。
【0052】
図21は、ロッド4g・4hに接続され、さく孔用の圧搾空気とエア−リフト用圧搾空気の送り及び、ダウンザホ−ルドリル6の排気であるブロエア−の排気、スライム8及び泥水17の排出を行うクリ−ニングスイベル5cであり4重構造となり、クリ−ニングスイベル5cの外枠はロ−ラ−ベアリングnとベアリングo等により固定され、装着各部はOリングjにより遮断されグリス注入孔mが設けられた、4重管さく孔システムの装置である。
【0053】
請求項6の実施形態として図16は、請求項5図17〜図21の各装置による4重管さく孔システムを使用したさく孔工法の全景概略図であり、コンプレッサ−9で発生させた圧搾空気をレシ−バ−タンク10に蓄積させ、デリバリホ−スを介してラインオイラ−11からクリ−ニングスイベル5に送られる。この工程までは従来工法と同じである。
【0054】
次に、圧搾空気は、4重構造となる図21のクリ−ニングスイベル5cのインナ−管a内を通過し、4重管構造となる図19・20のロッド4g・4hのインナ−管a内、4重管構造となる図18のレジュ−サ−3cのインナ−管a内、3重構造となる図17のダウンザホ−ルドリルサブ2bのインナ−管a内を通過しダウンザホ−ルドリル6に送られ、ダウンザホ−ルドリル6内で打撃運動を発生させ、ドリルビット7に伝達しボ−リングマシンの回転力によりさく孔を行う。
【0055】
さく孔によって生じた、ダウンザホ−ルドリル6の排気であるブロエア−は、ダウンザホ−ルドリル6の側面より排気され、ダウンザホ−ルドリルカバ−1bの排気孔から、ダウンザホ−ルドリルサブ2b及び、レジュ−サ−3b、ロッド4g・4h、クリニングスイベル5cの各排気孔より孔外へ排気される。
【0056】
次に、さく孔されたスライム8は、泥水プラントより泥水ポンプ19により孔口に設けられた孔口元管21に泥水17を送り、孔壁と各装置の隙間を通過させ、ドリルビット7部で泥水17と混合される。また、スライム8と泥水17の混合流体は、ダウンザホ−ルドリルカバ−1b先端の流入孔qより排出孔内に取り入れられる。
【0057】
スライム8と泥水17の混合流体は、ダウンザホ−ルドリルサブ2b内の排出孔を通過し、レジュ−サ−3b部で別の送気孔よりの圧搾空気と混合され、エア−リフト効果により流速を増しロッド4g・4hの排出孔及び、クリ−ニングスイベル4bの排出孔へ押し上げられデリバリホ−スを介してスライムホッパ−14へ送られ、スライム8と泥水17の混合流体とエア−に分けられ、マッドスクリ−ン20により泥水17とスライム8に分別し排出される。また、泥水は泥水プラントより循環を繰り返す。
【0058】
以上が、4重管さく孔装置のシステムを使用した、4重管さく孔システム工法である。尚この工法は、深度の深いさく孔工事に用いられる工法である。
【0059】
請求項7の実施形態として、図22〜24に示し詳細説明を行う。図22は、ダウンザホ−ルドリル6とドリルビット7に装着される、ダウンザホ−ルドリルカバ−1cとダウンザホ−ルドリルサブ2c及び、レジュ−サ−3dの図で、ダウンザホ−ルドリルカバ−1cはアウタ−管dと流入孔q及び、摩耗防止用チップpから構成され、ダウンザホ−ルドリルサブ2cは送気孔と排出孔の2重構造であり、レジュ−サ−3dは従来仕様のケ−シングパイプ25と接続可能な構造である。
【0060】
ダウンザホ−ルドリル6の頭部ねじ部にダウンザホ−ルドリルサブ2cを締め付け装着し、順次ダウンザホ−ルドリルカバ−1c、ドリルビット7、レジュ−サ−3dと装着し、スライムとブロ−エア−の流入孔qを有する2重管構造の2重管さく孔システムの装置となる。図23は、センタ−ライザ−gを溶接固定し接続部にOリングjを設けた差込式のインナ−パイプ27である。また、図24は、Oリングjにより各部を遮断し、グリス注入孔mを設けた2重構造のクリ−ニングスイベル5dであり、以上が、横ボ−リング工事用2重管さく孔システムの装置である。
【0061】
請求項8の実施形態として図25は、請求項7図22〜図24の各装置による2重管さく孔システムを使用した横ボ−リング工事のさく孔工法の全景概略図であり、コンプレッサ−9で発生させた圧搾空気を、デリバリホ−スを介してラインオイラ−11及び、水量調節器13へ送り送水ポンプ12よりのさく孔水と混合され混合気となりウオ−タ−スイベル24に送られる。この工程までは従来工法と同じである。
【0062】
次に、圧搾空気の混合気は2重構造となる図24のクリ−ニングスイベル5dのインナ−管a内を通過し、インナ−パイプ27内及び、2重構造となるダウンザホ−ルドリルサブ2cのインナ−管a内を通過し、ダウンザホ−ルドリル6に送られる。
【0063】
送られた圧搾空気の混合気により、ダウンザホ−ルドリル6内で打撃運動を発生させ、ドリルビット7に伝達し、ボ−リングマシン23の回転力と給圧によりさく孔を行う。さく孔により発生したスライム(切りくず)8は、圧搾空気の混合気と混合され、その流速と流圧によりダウンザホ−ルドリルカバ−1c先端の流入孔qから排出孔に取り入れられる。
【0064】
その後、ダウンザホ−ルドリルサブ2c内の排出孔を通過し、レジュ−サ−3d内及び、ケ−シングパイプ25内のインナ−パイプ27との隙間、クリ−ニングスイベル5dの排出孔からデリバリホ−スを介してトンパック(大型土嚢)26等一定の場所に排出される。
【0065】
また、ロックボルト工事やアンカ−工事において、規定深度のさく孔完了後、各装置を全て回収した後に、孔壁の崩壊の可能性がある施工孔において、スライム8の各装置排出孔からグラウトポンプ15により規定の充填材を注入しながら各装置を回収し、後に目的となる製品の挿入を可能とする。2重管さく孔システムの装置を使用した、横ボ−リング工事における2重管さく孔システム工法である。
【0066】
「実施形態の効果」
この実施形態によれば、施工現場の条件や地質に影響されず、ダウンザホ−ルドリルの持つさく孔性能と能力が十分に発揮出来さく孔時間が短縮される。また、周辺地盤に悪影響を及ぼさず、結果、工事期間が短縮され経済的で品質の良い施工が行える。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】2重管さく孔システム工法(標準)の全景概略図
【図2】2重構造のダウンザホ−ルドリルカバ−とダウンザホ−ルドリルサブの図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは断面図
【図3】2重管構造のレジュ−サ−の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図4】2重管構造のロッドの図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図5】2重管構造のロッド(回転力伝達バ−仕様)の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図6】2重管構造のロッド(回転力伝達溝仕様)の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図7】2重構造のクリ−ニングスイベルの図、Aは断面図、Bは下から見た図
【図8】2重管さく孔システム工法(泥水併用)の全景概略図
【図9】3重管さく孔システム工法(標準)の全景概略図
【図10】2重構造のレジュ−サ−の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図11】3重管構造のロッドの図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図12】3重管構造のロッド(回転力伝達バ−仕様)の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図13】3重管構造のロッド(回転力伝達溝仕様)の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図14】3重構造のクリ−ニングスイベルの図、Aは断面図、Bは下から見た図
【図15】3重管さく孔システム工法(泥水併用)の全景概略図
【図16】4重管さく孔システム工法の全景概略図
【図17】3重構造のダウンザホ−ルドリルカバ−とダウンザホ−ルドリルサブの図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは断面図
【図18】4重管構造のレジュ−サ−の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図19】4重管構造のロッドの図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図20】2重管構造のロッド(回転力伝達バ−仕様)の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図21】4重構造のクリ−ニングスイベルの図、Aは断面図、Bは下から見た図
【図22】ダウンザホ−ルドリルカバ−とダウンザホ−ルドリルサブとレジュ−サ−の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは断面図
【図23】インナ−パイプの図、Aは上から見た図
【図24】2重構造のクリ−ニングスイベルの図
【図25】2重管さく孔システム工法(横ボ−リング工事)の全景概略図
【図26】ダウンザホ−ルドリルによるさく孔の従来工法の図
【符号の説明】
【0068】
1 ダウンザホ−ルドリルカバ−
2 ダウンザホ−ルドリルサブ
3 レジュ−サ−
4 ロッド
5 クリニングスイベル
6 ダウンザホ−ルドリル
7 ドリルビット
8 スライム(切りくず)
9 コンプレッサ−
10 レシ−バ−タンク
11 ラインオイラ−
12 送水ポンプ
13 水量調節器
14 スライムホッパ−
15 モルタル(グラウト)ポンプ
16 三方コック
17 泥水
18 泥水タンク
19 泥水ポンプ
20 マッドスクリ−ン
21 孔口元管
22 サンドポンプ
23 ボ−リングマシン
24 ウオ−タ−スイベル
25 ケ−シングパイプ
26 トンパック(大型土嚢)
27 インナ−パイプ
1a ダウンザホ−ルドリルカバ−(2重構造)
1b ダウンザホ−ルドリルカバ−(3重構造)
1c ダウンザホ−ルドリルカバ−(横ボ−リング工事用)
2a ダウンザホ−ルドリルサブ(2重構造)
2b ダウンザホ−ルドリルサブ(3重構造)
2c ダウンザホ−ルドリルサブ(横ボ−リング工事用)
3a レジュ−サ−(2重構造)
3b レジュ−サ−(2重構造、送気孔と排出孔の合流部内蔵)
3c レジュ−サ−(4重構造)
3d レジュ−サ−(横ボ−リング工事用)
4a ロッド(2重管構造)
4b ロッド(2重管構造・回転力伝達バ−仕様)
4c ロッド(2重管構造・回転力伝達溝仕様)
4d ロッド(3重管構造)
4e ロッド(3重管構造・回転力伝達バ−仕様)
4f ロッド(3重管構造・回転力伝達溝仕様)
4g ロッド(4重管構造)
4h ロッド(4重管構造・回転力伝達バ−仕様)
5a クリ−ニングスイベル(2重構造)
5b クリ−ニングスイベル(3重構造)
5c クリ−ニングスイベル(4重構造)
5d クリ−ニングスイベル(2重構造・横ボ−リング工事用)
a インナ−管
b インナ−2重管
c インナ−3重管
d アウタ−管
e 吊りカン
f センタ−ライザ−・吊りカン
g センタ−ライザ−
h 吊り固定パイプ
i 衝撃吸収パッキン
j Oリング
k 回転力伝達凸部
l 回転力伝達凹部
m グリス注入孔
n ロ−ラ−ベアリング
o ベアリング
p チップ
q 流入孔
【技術分野】
【0001】
この発明は、杭工事及び、集排水ボ−リング工事、アンカ−工事、ロックボルト工事等のボ−リング工事で、ダウンザホ−ルドリルによるさく孔の従来工法では、困難な地層や条件下においても、ダウンザホ−ルドリルの持つさく孔性能と能力を、十分に発揮出来る様にする装置及び、システム、工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のダウンザホ−ルドリルによるさく孔装置と工法は、図26に示す様に、ダウンザホ−ルドリル6に、ドリルビット7より外径の小さいダウンザホ−ルドリルカバ−1を装着し、順次、ダウンザホ−ルドリルサブ2及び、ロッド4を接続し、コンプレッサ9−で発生させた圧搾空気を、レシ−バ−タンク10に蓄積し、デリバリホ−スを介してウオ−タ−スイベル24及び、ロッド4、ダウンザホ−ルドリルサブ2、ダウンザホ−ルドリル6に送りドリルビット7の打撃運動によりさく孔を行う。
【0003】
また、さく孔されたスライム(切りくず)8は、ダウンザホ−ルドリル6の排気であるブロ−エア−の流速と流圧により、孔壁とダウンザホ−ルドリルカバ−1及びロッド4の隙間を通過させ、孔外へ排出され孔口周辺に蓄積される。
【0004】
尚、集排水ボ−リング工事やアンカ−工事等の横ボ−リング工事に使用される、ダウンザホ−ルドリルによるさく孔装置と工法は、メタルクラウンビットを先端に取り付けたケ−シングパイプ内に、ダウンザホ−ルドリルを挿入し、さく孔を行う2重管さく孔工法や、拡径ビットを使用した2重管さく孔工法等がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、以上の技術によれば、地滑り工事等地層の安定しない施工現場や、崩壊性の高い湧水のある施工現場、硬質な地層と軟質な地層が互層である施工現場、硬質の転石が点在する施工現場、岩質は硬質で破砕された施工現場等において、ダウンザホ−ルドリルによる従来のさく孔装置と工法には、以下の多くの問題が発生する。
【0006】
杭工事おいて、ダウンザホ−ルドリルによる従来のさく孔装置と工法の最大の問題点は、さく孔されたスライムが、孔壁と各装置の隙間を通過し孔外へ排出される装置と工法の為、孔壁の自立による各装置との隙間の確保は不可欠であるが、崩壊性の高い地層や地下水の湧水等の影響を受け、孔壁の崩壊やスライム詰まり等が発生し、スライムとブロ−エア−の排出が順調に行えず、さく孔が困難となり著しくはさく孔不能となる。
【0007】
前記の問題が発生した場合、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−が、軟弱な地層や亀裂等に流入し、施工現場の周辺地盤に悪影響を及ぼす。建築物や重要構造物に隣接した施工現場においては、特に問題となる。また、仮にさく孔が完了したとしても、使用さく孔装置を全て回収した後、孔壁が崩壊し製品となる杭等の建て込みが出来ない問題が発生する。
【0008】
また、従来のさく孔装置と工法では、スライムとブロ−エア−の排出の為、ドリルビットと各装置の外径差が必要で、この事により、硬質軟質が互層となる地層や、硬質な転石が点在する地層、破砕された硬質な地層において孔曲がりが発生する。結果、回転トルクの増大、さく孔不能、著しくはロッドの切断事故が発生することがある。
【0009】
尚、横ボ−リング工事でダウンザホ−ルドリルを用いる従来工法では、メタルクラウンビットを使用した2重管さく孔工法である為、ダウンザホ−ルドリルのさく孔能力は特に問題無いが、メタルクラウンビットのさく孔能力により、岩質の硬・軟に影響されさく孔速度が安定せず、硬質な地層においては著しくさく孔時間がかかる。また、メタルクラウンビットの摩耗の為、さく孔途中で使用装置を全て回収し、交換しなければない等の問題がある。
【0010】
アンカ−工事や集排水ボ−リング工事等において、拡径ビットを使用したダウンザホ−ルドリルによる2重管さく孔工法があるが、拡径する構造上の強度の問題や、スライムのスム−ズな排出が行えない、また、ビットが真円で無い為破砕された硬質な地層や、硬質軟質が互層となる地層において、回転トルクがかかる、孔曲がりする等の問題から現在あまり使用されず、ロ−タリ−パ−カッションによるさく孔が主流であるが、この工法も機械器具の損料が高く、堅固な足場が必要である等、不経済である。
【0011】
そこで、この発明は、杭工事において、地層に影響されない、さく孔効率が良い、孔曲がりしにくい、周辺地盤に悪影響を及ぼさないさく孔を目的とし、ダウンザホ−ルドリルに装着するさく孔装置とシステム及び、そのさく孔装置とシステムによるさく孔工法、また、横ボ−リング工事においては、メタルクラウンを使用しない、ダウンザホ−ルドリルによる2重管さく孔装置とシステム及び、そのさく孔装置とシステムによるさく孔工法を、提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
以上の課題を解決するために、第一発明は、ダウンザホ−ルドリルに装着する、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−及び、スライム(切りくず)の流入孔と排出孔を内蔵し2重構造となるダウンザホ−ルドリルカバ−、送気孔と排出孔の2重構造となるダウンザホ−ルドリルサブ及び、2重管構造のレジュ−サ−、2重管構造のロッド、2重構造のクリ−ニングスイベルで、スライムの流入孔を有し送気孔と排出孔を内蔵する2重構造を特徴とする、2重管さく孔用の各装置とシステムである。
【0013】
第二発明は、前記の第一発明の各装置をダウンザホ−ルドリルに装着しさく孔を行い、スライム(切りくず)及び、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を、ダウンザホ−ルドリルカバ−先端の流入孔よりカバ−内の排出孔及び、ダウンザホ−ルドリルサブ内、レジュ−サ−内、ロッド内、クリ−ニングスイベル内の各排出孔を通過させ、デリバリホ−スとスライムホパ−を介して、孔外の運搬車もしくは、一定の集積場所に排出する。このさく孔工法を特徴とする2重管さく孔システム工法である。
【0014】
第3発明は、ダウンザホ−ルドリルに装着する、第1発明のダウンザホ−ルドリルカバ−と、ダウンザホ−ルドリルサブを含み、それと別に排出孔と別ラインよりの送気孔の合流部を有し2重構造となるレジュ−サ−、送気孔を2ラインと排出孔の3重管構造のロッド及び、3重構造のクリ−ニングスイベルで、スライムの流入孔を有し送気孔2ラインと排出孔を内蔵する3重構造を特徴とする、3重管さく孔用の各装置とシステムである。
【0015】
第4発明は、前記の第3発明の各装置を、ダウンザホ−ルドリルに装着しさく孔を行い、スライム(切りくず)及び、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を、ダウンザホ−ルドリルカバ−先端の流入孔よりカバ−内の排出孔及び、ダウンザホ−ルドリルサブ内の排出孔を通過させ、レジュ−サ−内においてロッドの別ライン送気孔よりの圧搾空気と合流させ、ロッド内、クリ−ニングスイベル内の各排出孔を通過させ、デリバリホ−スとスライムホパ−を介して、孔外の運搬車もしくは、一定の集積場所に排出する。このさく孔工法を特徴とする3重管さく孔システム工法である。
【0016】
第5発明は、ダウンザホ−ルドリルに装着する、ダウンザホ−ルドリルの排気孔及び、スライム(切りくず)と泥水の流入孔・排出孔を内蔵し3重構造となるダウンザホ−ルドリルカバ−、送気孔と排気孔・排出孔の3重構造となるダウンザホ−ルドリルサブ、送気孔2ラインと排気孔・排出孔の4重管構造のレジュ−サ−及び、4重管構造のロッド、4重構造のクリ−ニングスイベルで、スライムの流入孔を有し、送気孔2ラインと排気孔・排出孔を内蔵する4重構造を特徴とする、4重管さく孔用の各装置とシステムである。
【0017】
第6発明は、前記の第5発明の各装置をダウンザホ−ルドリルに装着しさく孔を行い、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を各装置の排気孔より孔外へ排気し、スライム(切りくず)と泥水を、ダウンザホ−ルドリルカバ−先端の流入孔よりカバ−内の排出孔及び、ダウンザホ−ルドリルサブ内を通過させ、レジュ−サ−部においてロッドの別ライン送気孔よりの圧搾空気と合流させエア−リフト効果により、ロッド内、クリ−ニングスイベル内の各排出孔を通過させ、デリバリホ−スを介してスライムホッパ−及び、マッドスクリ−ンにより分別され排出される。このさく孔工法を特徴とする4重管さく孔システム工法である。
【0018】
第7発明は、ダウンザホ−ルドリルに装着する、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−とスライム(切りくず)の流入孔を内蔵するダウンザホ−ルドリルカバ−、2重構造となるダウンザホ−ルドリルサブ及び、従来仕様のケ−シングパイプとの接続用レジュ−サ−、センタ−ライザ−を取り付けたインナ−パイプ、2重構造のクリ−ニングスイベルで、スライムの流入孔を有し、送気孔と排出孔を内蔵する2重構造を特徴とする、2重管さく孔用の各装置とシステムである。
【0019】
第8発明は、前記の第7発明の各装置をダウンザホ−ルドリルに装着しさく孔を行い、スライム(切りくず)と、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を、ダウンザホ−ルドリルカバ−先端の流入孔よりカバ−内の排出孔及び、ダウンザホ−ルドリルサブ内、レジュ−サ−内、ケ−シングパイプ内、クリ−ニングスイベル内の各排出孔を通過させデリバリホ−スを介して孔外の一定場所に排出する。このさく孔工法を特徴とする2重管さく孔システム工法である。
【発明の効果】
【0020】
第1発明の各装置とシステムを使用し、第2発明の工法によるさく孔の施工効果として、地質や条件に影響されずスライムとブロ−エア−が順調に排出でき、さく孔効率がよく、周辺地盤に悪影響を及ぼさない、また、ドリルビットと各装置の外径差が少ない為、孔曲がりせず、スライムの排出口の場所を特定出来る為、後のスライム処理が簡単になる。尚、孔壁の状態に応じ、孔壁保護剤や潤滑剤、セメントスラリ−等の使用による孔壁保護措置が可能となる。
【0021】
第3発明の各装置とシステムを使用し、第4発明の工法によるさく孔の施工効果として、前記第1発明と第2発明の効果と同じ結果が得られ、また、それ以外に特に亀裂が多い地層のさく孔において、ブロ−エア−の流速と流圧が排出孔内で低下しスライムが順調に排出されない場合、別の送気孔よりの圧搾空気を合流させ排出する為、スライムの迅速な排出が行え有効な効果がある。
【0022】
第5発明の各装置とシステムを使用し、第6発明の工法によるさく孔の施工効果として、地質や条件に影響されずブロ−エア−が排気され、さく孔効率がよく、周辺地盤に悪影響を及ぼさない、また、スライムは泥水とエア−リフト効果により迅速に排出され、孔壁は泥水の泥壁により保護される、尚、このさく孔工法は深度の深いさく井工事等に特に有効な工法であり、従来工法のトリコンビットによるさく孔に比べ、さく孔効率が良く施工期間が短縮出来、泥水の使用量が従来工法より少ない量でさく孔出来る。結果、プラント設備や泥水処理等が軽減され経済的である。
【0023】
第7発明の装置とシステムを使用し、第8発明の工法による横ボ−リング工事さく孔の施工効果として、メタルクラウンビットを使用せず2重管さく孔が可能となり、スライムの迅速な排出が行え、ダウンザホ−ルドリルの持つさく孔能力が十分に発揮出来る。尚、集水井からの深度の長い排水ボ−リングやロックボルト工事には、特に有効的な工法である。また、さく孔装置のビットとして使用され摩耗するのは、ダウンザホ−ルドリルのドリルビットだけであり経済的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下にこの各発明の実施形態を、各請求項目ごと、図を元に詳細に説明する。
【0025】
請求項1の実施形態として、図2〜7に示し詳細説明を行う。図2は、ダウンザホ−ルドリル6とドリルビット7に装着される、ダウンザホ−ルドリルカバ−1aとダウンザホ−ルドリルサブ2aの図で、ダウンザホ−ルドリルカバ−1aはインナ−管aとアウタ−管d及び、スライムとブロ−エア−の流入孔qら構成され2重構造となり、ダウンザホ−ルドリルサブ2aはインナ−管aとアウタ−管d及び、吊りカンeから構成され2重構造となる。
【0026】
ダウンザホ−ルドリル6とダウンザホ−ルドリルサブ2aの接合部に衝撃吸収パッキンiを取り付け、頭部テ−パ−ねじ部にダウンザホ−ルドリルサブ2aを締め付ける。また、Oリングjを取り付けたダウンザホ−ルドリルカバ−1a、とドリルビット7を順次装着し、さく孔先端の装置でスライム8とブロ−エア−の流入孔qを内蔵する2重構造の2重管さく孔システムの装置である。
【0027】
図3は、ダウンザホ−ルドリルサブ2aとロッド4a・4bの接続装置として使用されるレジュ−サ−3aであり、アウタ−管d内部にセンタ−ライザ−gと吊りカン・センタ−ライザ−fにより、インナ−管aを溶接固定し、吊り固定パイプhと接続部にOリングjを設けた2重管さく孔システムの装置である。
【0028】
図4・図5・図6は、さく孔深度に応じ接続されるロッド4a・4b・4cであり、図4のロッド4aは、アウタ−管d内部にセンタ−ライザ−gと吊りカン・センタ−ライザ−f等により、インナ−管aを溶接固定し、吊り固定パイプhと接続部にOリングjを設け、また、ロッド接続部以外のインナ−管aは、圧搾空気の流速を保つ為、適切な外径とした、2重管さく孔システムの装置である。
【0029】
尚、図5と図6は、ロ−タリ−テ−ブルマシン等のさく孔で、ロッドに直接回転力を伝達させさく孔を行う場合に、使用される専用ロッド4b・4cである。図5のロッド4bは、図4aのロッ4ドにフラットバ−を溶接固定する事により回転力伝達凸部kを設け、図6のロッド4cは、アウタ−管dにスリットを切り回転力伝達凹部lを設けた、回転力を直接受けられる構造の2重管さく孔システムの装置である。
【0030】
図7は、ロッド4a・4bに接続され圧搾空気の送りと、スライム8及びブロ−エア−の排出を行うクリ−ニングスイベル5aであり、送気孔と排出孔の2重構造となり、クリ−ニングスイベル5aの外枠はロ−ラ−ベアリングnとベアリングo等により固定され、装着各部はOリングjにより遮断されグリス注入孔mが設けられた、2重管さく孔システムの装置である。
【0031】
請求項2の実施形態として図1は、請求項1図2〜図7の各装置による2重管さく孔システムを使用したさく孔工法の全景概略図であり、コンプレッサ−9で発生させた圧搾空気を、レシ−バ−タンク10に蓄積させ、デリバリホ−スを介してラインオイラ−11、水量調節器13へ送られ送水ポンプ12よりのさく孔水と混合され混合気となる、この工程までは従来のさく孔工法と同じである。
【0032】
次に、圧搾空気の混合気は2重構造となる図7のクリ−ニングスイベル5aのインナ−管a内を通過し、2重管構造となる図4・5のロッド4a・4bのインナ−管a内、2重管構造となる図3のレジュ−サ−3aのインナ−管内a、2重構造となる図2のダウンザホ−ルドリルサブ2aのインナ−管内aを通過し、ダウンザホ−ルドリル6に送られる。
【0033】
送られた圧搾空気の混合気により、ダウンザホ−ルドリル6内で打撃運動を発生させ、ドリルビット7に伝達しボ−リングマシンの回転力によりさく孔を行う。また、さく孔により発生したスライム(切りくず)8は、圧搾空気の混合気と混合され、その流速と流圧によりダウンザホ−ルドリルカバ−1a先端の流入孔qからカバ−内の排出孔に取り入れられる。
【0034】
その後、ダウンザホ−ルドリルサブ2a内の排出孔及び、レジュ−サ−3a内の排出孔、ロッド4a・4b内の排出孔を、混合気の流速と流圧により押し上げられ、クリ−ニングスイベル5a内の排出孔からデリバリホ−スを介してスライムホッパ−14へ送られる。また、スライムホパ−14により圧搾空気とスライム8に分別され、運搬車もしくは一定の集積場所に排出される。
【0035】
また、規定深度のさく孔完了後、各装置を全て回収した後に、孔壁の崩壊の可能性がある施工孔において、3方コック16の切り替えを行い、スライム8の各装置排出孔からモルタルポンプ15により規定の充填材を圧送打設しながら各装置を回収し、後に目的となる杭等の建て込みを可能とする。2重管さく孔装置のシステムを使用した、2重管さく孔システム(標準)工法である。
【0036】
尚、図8のさく孔工法の全景概略図における工法は、図1のさく孔工法とスライム8の排出方法、使用装置等殆ど同じであるが、特に孔壁の保護が必要とされる施工現場において採用する工法で、レジュ−サ−3a部のアウタ−管dに外径差のある段差を設け、その外径と同じロッド4a・4bを使用し泥水17の満たせる隙間を確保する。また、さく孔深度につれ泥水を満たす事により泥壁を作りさく孔を行う。2重管さく孔システム(泥水併用)工法である。
【0037】
請求項3の実施形態として、請求項1のダウンザホ−ルドリルカバ−1aとダウンザホ−ルドリルサブ2aを含み、それと別に図10〜14に示し詳細説明を行う。図10は、3重管さく孔システムに使用される2重構造のレジュ−サ−3bである、構造的に図3のレジュ−サ−3aと殆ど同じであるが、3重管ロッド4d・4eと接続された時ロッドのインナ−2重管bの下部に隙間が出来る様切り込みがあり、排出孔と別ラインの送気孔を合流させる構造となる、2重構造の3重管さく孔システムの装置である。
【0038】
図11・図12・図13は、さく孔深度に応じ接続されるロッド4d・4e・4fであり、図11のロッド4dは、アウタ−管d内部にセンタ−ライザ−gと吊りカン・センタ−ライザ−f等により、インナ−2重管bとインナ−管aを溶接固定し、3重管構造となる3重管さく孔システムの装置である。
【0039】
また、図12と図13は、ロ−タリ−テ−ブルマシン等のさく孔で、ロッドに直接回転力を伝達させさく孔を行う場合に、使用される専用ロッド4e・4fである。図12のロッド4eは、図4のロッド4dにフラットバ−を溶接固定する事により回転力伝達凸部kを設け、図13のロッド4fは、アウタ−管dにスリットを切り回転力伝達凹部lを設けた、回転力を直接受けられる構造の3重管さく孔システムの装置である。
【0040】
図14は、ロッド4d・4eに接続され圧搾空気の送りと、スライム8及びブロ−エア−の排出を行うクリ−ニングスイベル5bであり、送気孔が2ラインと排出孔の3重構造となり、クリ−ニングスイベル5bの外枠はロ−ラ−ベアリングnとベアリングo等により固定され、装着各部はOリングjにより遮断されグリス注入孔mが設けられた、3重管さく孔システムの装置である。
【0041】
請求項4の実施形態として図9は、請求項1図2のダウンザホ−ルドリルサブ2aとダウンザホ−ルドリルカバ−1aを使用し、請求項3図10〜図14の各装置による3重管さく孔システムを使用したさく孔工法の全景概略図であり、コンプレッサ−9で発生させた圧搾空気をレシ−バ−タンク10に蓄積させ、デリバリホ−スを介してラインオイラ−11、水量調節器13へ送られ送水ポンプ12よりのさく孔水と混合され混合気となる。この工程までは従来工法と同じである。
【0042】
次に、圧搾空気の混合気は3重構造となる図14のクリ−ニングスイベル5bのインナ−管a内を通過し、3重管構造となる図11・12のロッド4d・4eのインナ−管a内、2重管構造となる図10のレジュ−サ−3bのインナ−管a内、2重構造となる図2のダウンザホ−ルドリルサブ2aのインナ−管a内を通過し、ダウンザホ−ルドリル6に送られる。
【0043】
送られた圧搾空気の混合気により、ダウンザホ−ルドリル6内で打撃運動を発生させ、ドリルビット7に伝達し、ボ−リングマシンの回転力によりさく孔を行う、さく孔により発生したスライム(切りくず)8は、圧搾空気の混合気と混合され、その流速と流圧により、ダウンザホ−ルドリルカバ−1a先端の流入孔qからカバ−内の排出孔に取り入れられる。
【0044】
その後、ダウンザホ−ルドリルサブ2a内の排出孔を通過し、レジュ−サ−3b内で別ラインにより送られた圧搾空気と混合され流速を増し、ロッド4d・4e内の排出孔を、混合気の流速と流圧により押し上げられ、クリ−ニングスイベル5b内の排出孔からデリバリホ−スを介してスライムホッパ−14へ送られる。また、スライムホッパ−14により圧搾空気とスライム8に分別され、運搬車もしくは一定の集積場所に排出される。
【0045】
また、規定深度のさく孔完了後、各装置を全て回収した後に、孔壁の崩壊の可能性がある施工孔において、3方コック16の切り替えを行い、各装置のインナ−2重管b内の送気孔からモルタルポンプ15により規定の充填材を圧送打設しながら各装置を回収し、後に目的となる杭等の建て込みを可能とする。3重管さく孔装置のシステムを使用した、3重管さく孔システム(標準)工法である。
【0046】
尚、図15のさく孔工法の全景概略図における工法は、図8のさく孔工法とスライム8の排出方法、使用装置等殆ど同じであるが、特に孔壁の保護が必要とされる施工現場において採用する工法で、レジュ−サ−3b部のアウタ−管dに外径差のある段差を設け、その外径と同じロッド4d・4eを使用し泥水17の満たせる隙間を確保する。また、さく孔深度につれ泥水を満たす事により泥壁を作りさく孔を行う。3重管さく孔システム(泥水併用)工法である。
【0047】
請求項5の実施形態として、図17〜21を示し詳細説明を行う。図17は、ダウンザホ−ルドリル6とドリルビット7に装着される、ダウンザホ−ルドリルカバ−1bとダウンザホ−ルドリルサブ2bの図で、ダウンザホ−ルドリルカバ−1bはブロ−エア−の排気孔を内蔵するインナ−2重管bとアウタ−管d及び、スライムと泥水の流入孔qから構成され3重構造となり、ダウンザホ−ルドリルサブ2bはインナ−管aとインナ−2重b管及び、アウタ−管d、吊りカンeから構成され3重構造となる。
【0048】
ダウンザホ−ルドリル6とダウンザホ−ルドリルサブ2bの接合部に衝撃吸収パッキンiを取り付け、頭部テ−パ−ねじ部にダウンザホ−ルドリルサブ2bを締め付け装着し、Oリングjを取り付けたダウンザホ−ルドリルカバ−1b、とドリルビット7を順次装着し、スライム8と泥水の流入孔qと、ダウンザホ−ルドリル6の排気であるブロ−エア−の排気孔及び、スライム8と泥水17の排出孔を内蔵する、3重構造の4重管さく孔システムの装置となる。、
【0049】
図18は、ダウンザホ−ルドリルサブ2bとロッド4g・4hの接続装置として使用されるレジュ−サ−3cで、アウタ−管d内部にセンタ−ライザ−gと吊りカン・センタ−ライザ−fにより、インナ−3重管c及び、インナ−2重管b、インナ−管aを溶接固定した構造の、4重管さく孔システムの装置である。
【0050】
図19・図20は、さく孔深度に応じ接続されるロッド4g・4hであり、図19のロッド4gは、アウタ−管d内部にセンタ−ライザ−gと吊りカン・センタ−ライザ−f等により、インナ−3重管c及び、インナ−2重管b、インナ−管aを、溶接固定した構造の4重管さく孔システムの装置である。
【0051】
図20は、ロ−タリ−テ−ブルマシン等のさく孔で、ロッドに直接回転力を伝達させさく孔を行う場合に、使用される専用ロッド4hである。図19のロッド4gにフラットバ−を溶接固定する事により回転力伝達凸部kを設け、回転力を直接受けられる4重管さく孔システムの装置である。
【0052】
図21は、ロッド4g・4hに接続され、さく孔用の圧搾空気とエア−リフト用圧搾空気の送り及び、ダウンザホ−ルドリル6の排気であるブロエア−の排気、スライム8及び泥水17の排出を行うクリ−ニングスイベル5cであり4重構造となり、クリ−ニングスイベル5cの外枠はロ−ラ−ベアリングnとベアリングo等により固定され、装着各部はOリングjにより遮断されグリス注入孔mが設けられた、4重管さく孔システムの装置である。
【0053】
請求項6の実施形態として図16は、請求項5図17〜図21の各装置による4重管さく孔システムを使用したさく孔工法の全景概略図であり、コンプレッサ−9で発生させた圧搾空気をレシ−バ−タンク10に蓄積させ、デリバリホ−スを介してラインオイラ−11からクリ−ニングスイベル5に送られる。この工程までは従来工法と同じである。
【0054】
次に、圧搾空気は、4重構造となる図21のクリ−ニングスイベル5cのインナ−管a内を通過し、4重管構造となる図19・20のロッド4g・4hのインナ−管a内、4重管構造となる図18のレジュ−サ−3cのインナ−管a内、3重構造となる図17のダウンザホ−ルドリルサブ2bのインナ−管a内を通過しダウンザホ−ルドリル6に送られ、ダウンザホ−ルドリル6内で打撃運動を発生させ、ドリルビット7に伝達しボ−リングマシンの回転力によりさく孔を行う。
【0055】
さく孔によって生じた、ダウンザホ−ルドリル6の排気であるブロエア−は、ダウンザホ−ルドリル6の側面より排気され、ダウンザホ−ルドリルカバ−1bの排気孔から、ダウンザホ−ルドリルサブ2b及び、レジュ−サ−3b、ロッド4g・4h、クリニングスイベル5cの各排気孔より孔外へ排気される。
【0056】
次に、さく孔されたスライム8は、泥水プラントより泥水ポンプ19により孔口に設けられた孔口元管21に泥水17を送り、孔壁と各装置の隙間を通過させ、ドリルビット7部で泥水17と混合される。また、スライム8と泥水17の混合流体は、ダウンザホ−ルドリルカバ−1b先端の流入孔qより排出孔内に取り入れられる。
【0057】
スライム8と泥水17の混合流体は、ダウンザホ−ルドリルサブ2b内の排出孔を通過し、レジュ−サ−3b部で別の送気孔よりの圧搾空気と混合され、エア−リフト効果により流速を増しロッド4g・4hの排出孔及び、クリ−ニングスイベル4bの排出孔へ押し上げられデリバリホ−スを介してスライムホッパ−14へ送られ、スライム8と泥水17の混合流体とエア−に分けられ、マッドスクリ−ン20により泥水17とスライム8に分別し排出される。また、泥水は泥水プラントより循環を繰り返す。
【0058】
以上が、4重管さく孔装置のシステムを使用した、4重管さく孔システム工法である。尚この工法は、深度の深いさく孔工事に用いられる工法である。
【0059】
請求項7の実施形態として、図22〜24に示し詳細説明を行う。図22は、ダウンザホ−ルドリル6とドリルビット7に装着される、ダウンザホ−ルドリルカバ−1cとダウンザホ−ルドリルサブ2c及び、レジュ−サ−3dの図で、ダウンザホ−ルドリルカバ−1cはアウタ−管dと流入孔q及び、摩耗防止用チップpから構成され、ダウンザホ−ルドリルサブ2cは送気孔と排出孔の2重構造であり、レジュ−サ−3dは従来仕様のケ−シングパイプ25と接続可能な構造である。
【0060】
ダウンザホ−ルドリル6の頭部ねじ部にダウンザホ−ルドリルサブ2cを締め付け装着し、順次ダウンザホ−ルドリルカバ−1c、ドリルビット7、レジュ−サ−3dと装着し、スライムとブロ−エア−の流入孔qを有する2重管構造の2重管さく孔システムの装置となる。図23は、センタ−ライザ−gを溶接固定し接続部にOリングjを設けた差込式のインナ−パイプ27である。また、図24は、Oリングjにより各部を遮断し、グリス注入孔mを設けた2重構造のクリ−ニングスイベル5dであり、以上が、横ボ−リング工事用2重管さく孔システムの装置である。
【0061】
請求項8の実施形態として図25は、請求項7図22〜図24の各装置による2重管さく孔システムを使用した横ボ−リング工事のさく孔工法の全景概略図であり、コンプレッサ−9で発生させた圧搾空気を、デリバリホ−スを介してラインオイラ−11及び、水量調節器13へ送り送水ポンプ12よりのさく孔水と混合され混合気となりウオ−タ−スイベル24に送られる。この工程までは従来工法と同じである。
【0062】
次に、圧搾空気の混合気は2重構造となる図24のクリ−ニングスイベル5dのインナ−管a内を通過し、インナ−パイプ27内及び、2重構造となるダウンザホ−ルドリルサブ2cのインナ−管a内を通過し、ダウンザホ−ルドリル6に送られる。
【0063】
送られた圧搾空気の混合気により、ダウンザホ−ルドリル6内で打撃運動を発生させ、ドリルビット7に伝達し、ボ−リングマシン23の回転力と給圧によりさく孔を行う。さく孔により発生したスライム(切りくず)8は、圧搾空気の混合気と混合され、その流速と流圧によりダウンザホ−ルドリルカバ−1c先端の流入孔qから排出孔に取り入れられる。
【0064】
その後、ダウンザホ−ルドリルサブ2c内の排出孔を通過し、レジュ−サ−3d内及び、ケ−シングパイプ25内のインナ−パイプ27との隙間、クリ−ニングスイベル5dの排出孔からデリバリホ−スを介してトンパック(大型土嚢)26等一定の場所に排出される。
【0065】
また、ロックボルト工事やアンカ−工事において、規定深度のさく孔完了後、各装置を全て回収した後に、孔壁の崩壊の可能性がある施工孔において、スライム8の各装置排出孔からグラウトポンプ15により規定の充填材を注入しながら各装置を回収し、後に目的となる製品の挿入を可能とする。2重管さく孔システムの装置を使用した、横ボ−リング工事における2重管さく孔システム工法である。
【0066】
「実施形態の効果」
この実施形態によれば、施工現場の条件や地質に影響されず、ダウンザホ−ルドリルの持つさく孔性能と能力が十分に発揮出来さく孔時間が短縮される。また、周辺地盤に悪影響を及ぼさず、結果、工事期間が短縮され経済的で品質の良い施工が行える。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】2重管さく孔システム工法(標準)の全景概略図
【図2】2重構造のダウンザホ−ルドリルカバ−とダウンザホ−ルドリルサブの図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは断面図
【図3】2重管構造のレジュ−サ−の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図4】2重管構造のロッドの図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図5】2重管構造のロッド(回転力伝達バ−仕様)の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図6】2重管構造のロッド(回転力伝達溝仕様)の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図7】2重構造のクリ−ニングスイベルの図、Aは断面図、Bは下から見た図
【図8】2重管さく孔システム工法(泥水併用)の全景概略図
【図9】3重管さく孔システム工法(標準)の全景概略図
【図10】2重構造のレジュ−サ−の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図11】3重管構造のロッドの図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図12】3重管構造のロッド(回転力伝達バ−仕様)の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図13】3重管構造のロッド(回転力伝達溝仕様)の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図14】3重構造のクリ−ニングスイベルの図、Aは断面図、Bは下から見た図
【図15】3重管さく孔システム工法(泥水併用)の全景概略図
【図16】4重管さく孔システム工法の全景概略図
【図17】3重構造のダウンザホ−ルドリルカバ−とダウンザホ−ルドリルサブの図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは断面図
【図18】4重管構造のレジュ−サ−の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図19】4重管構造のロッドの図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図20】2重管構造のロッド(回転力伝達バ−仕様)の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは下から見た図
【図21】4重構造のクリ−ニングスイベルの図、Aは断面図、Bは下から見た図
【図22】ダウンザホ−ルドリルカバ−とダウンザホ−ルドリルサブとレジュ−サ−の図、Aは上から見た図、Bは断面図、Cは断面図
【図23】インナ−パイプの図、Aは上から見た図
【図24】2重構造のクリ−ニングスイベルの図
【図25】2重管さく孔システム工法(横ボ−リング工事)の全景概略図
【図26】ダウンザホ−ルドリルによるさく孔の従来工法の図
【符号の説明】
【0068】
1 ダウンザホ−ルドリルカバ−
2 ダウンザホ−ルドリルサブ
3 レジュ−サ−
4 ロッド
5 クリニングスイベル
6 ダウンザホ−ルドリル
7 ドリルビット
8 スライム(切りくず)
9 コンプレッサ−
10 レシ−バ−タンク
11 ラインオイラ−
12 送水ポンプ
13 水量調節器
14 スライムホッパ−
15 モルタル(グラウト)ポンプ
16 三方コック
17 泥水
18 泥水タンク
19 泥水ポンプ
20 マッドスクリ−ン
21 孔口元管
22 サンドポンプ
23 ボ−リングマシン
24 ウオ−タ−スイベル
25 ケ−シングパイプ
26 トンパック(大型土嚢)
27 インナ−パイプ
1a ダウンザホ−ルドリルカバ−(2重構造)
1b ダウンザホ−ルドリルカバ−(3重構造)
1c ダウンザホ−ルドリルカバ−(横ボ−リング工事用)
2a ダウンザホ−ルドリルサブ(2重構造)
2b ダウンザホ−ルドリルサブ(3重構造)
2c ダウンザホ−ルドリルサブ(横ボ−リング工事用)
3a レジュ−サ−(2重構造)
3b レジュ−サ−(2重構造、送気孔と排出孔の合流部内蔵)
3c レジュ−サ−(4重構造)
3d レジュ−サ−(横ボ−リング工事用)
4a ロッド(2重管構造)
4b ロッド(2重管構造・回転力伝達バ−仕様)
4c ロッド(2重管構造・回転力伝達溝仕様)
4d ロッド(3重管構造)
4e ロッド(3重管構造・回転力伝達バ−仕様)
4f ロッド(3重管構造・回転力伝達溝仕様)
4g ロッド(4重管構造)
4h ロッド(4重管構造・回転力伝達バ−仕様)
5a クリ−ニングスイベル(2重構造)
5b クリ−ニングスイベル(3重構造)
5c クリ−ニングスイベル(4重構造)
5d クリ−ニングスイベル(2重構造・横ボ−リング工事用)
a インナ−管
b インナ−2重管
c インナ−3重管
d アウタ−管
e 吊りカン
f センタ−ライザ−・吊りカン
g センタ−ライザ−
h 吊り固定パイプ
i 衝撃吸収パッキン
j Oリング
k 回転力伝達凸部
l 回転力伝達凹部
m グリス注入孔
n ロ−ラ−ベアリング
o ベアリング
p チップ
q 流入孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダウンザホ−ルドリルに装着する、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−及び、スライム(切りくず)の流入孔と排出孔を内蔵し2重構造となるダウンザホ−ルドリルカバ−、送気孔と排出孔の2重構造となるダウンザホ−ルドリルサブ及び、2重管構造のレジュ−サ−、2重管構造のロッド、2重構造のクリ−ニングスイベルで、スライムの流入孔を有し送気孔と排出孔を内蔵する2重構造を特徴とする、2重管さく孔用の各装置とシステム。
【請求項2】
前記請求項1の各装置をダウンザホ−ルドリルに装着しさく孔を行い、スライム(切りくず)及び、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を、ダウンザホ−ルドリルカバ−先端の流入孔よりカバ−内の排出孔及び、ダウンザホ−ルドリルサブ内、レジュ−サ−内、ロッド内、クリ−ニングスイベル内の各排出孔を通過させ、デリバリホ−スとスライムホパ−を介して、孔外の運搬車もしくは、一定の集積場所に排出する。このさく孔工法を特徴とする2重管さく孔システム工法。
【請求項3】
ダウンザホ−ルドリルに装着する、前記請求項1のダウンザホ−ルドリルカバ−と、ダウンザホ−ルドリルサブを含み、それと別に排出孔と別ラインよりの送気孔の合流部を有し2重構造となるレジュ−サ−、送気孔を2ラインと排出孔の3重管構造のロッド及び、3重構造のクリ−ニングスイベルで、スライムの流入孔を有し送気孔2ラインと排出孔を内蔵する3重構造を特徴とする、3重管さく孔用の各装置とシステム。
【請求項4】
前記請求項3の各装置を、ダウンザホ−ルドリルに装着しさく孔を行い、スライム(切りくず)及び、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を、ダウンザホ−ルドリルカバ−先端の流入孔よりカバ−内の排出孔及び、ダウンザホ−ルドリルサブ内の排出孔を通過させ、レジュ−サ−内においてロッドの別ライン送気孔よりの圧搾空気と合流させ、ロッド内、クリ−ニングスイベル内の各排出孔を通過させ、デリバリホ−スとスライムホパ−を介して、孔外の運搬車もしくは、一定の集積場所に排出する。このさく孔工法を特徴とする3重管さく孔システム工法。
【請求項5】
ダウンザホ−ルドリルに装着する、ダウンザホ−ルドリルの排気孔及び、スライム(切りくず)と泥水の流入孔・排出孔を内蔵し3重構造となるダウンザホ−ルドリルカバ−、送気孔と排気孔・排出孔の3重構造となるダウンザホ−ルドリルサブ、送気孔2ラインと排気孔・排出孔の4重管構造のレジュ−サ−及び、4重管構造のロッド、4重構造のクリ−ニングスイベルで、スライムの流入孔を有し、送気孔2ラインと排気孔・排出孔を内蔵する4重構造を特徴とする、4重管さく孔用の各装置とシステム。
【請求項6】
前記請求項5の各装置をダウンザホ−ルドリルに装着しさく孔を行い、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を各装置の排気孔より孔外へ排気し、スライム(切りくず)と泥水を、ダウンザホ−ルドリルカバ−先端の流入孔よりカバ−内の排出孔及び、ダウンザホ−ルドリルサブ内を通過させ、レジュ−サ−部においてロッドの別ライン送気孔よりの圧搾空気と合流させエア−リフト効果により、ロッド内、クリ−ニングスイベル内の各排出孔を通過させ、デリバリホ−スを介してスライムホッパ−及び、マッドスクリ−ンにより分別され排出される。このさく孔工法を特徴とする4重管さく孔システム工法。
【請求項7】
ダウンザホ−ルドリルに装着する、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−とスライム(切りくず)の流入孔を内蔵するダウンザホ−ルドリルカバ−、2重構造となるダウンザホ−ルドリルサブ及び、従来仕様のケ−シングパイプとの接続用レジュ−サ−、センタ−ライザ−を取り付けたインナ−パイプ、2重構造のクリ−ニングスイベルで、スライムの流入孔を有し、送気孔と排出孔を内蔵する2重構造を特徴とする、2重管さく孔用の各装置とシステム。
【請求項8】
前記請求項7の各装置をダウンザホ−ルドリルに装着しさく孔を行い、スライム(切りくず)と、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を、ダウンザホ−ルドリルカバ−先端の流入孔よりカバ−内の排出孔及び、ダウンザホ−ルドリルサブ内、レジュ−サ−内、ケ−シングパイプ内、クリ−ニングスイベル内の各排出孔を通過させデリバリホ−スを介して孔外の一定場所に排出する。このさく孔工法を特徴とする2重管さく孔システム工法。
【請求項1】
ダウンザホ−ルドリルに装着する、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−及び、スライム(切りくず)の流入孔と排出孔を内蔵し2重構造となるダウンザホ−ルドリルカバ−、送気孔と排出孔の2重構造となるダウンザホ−ルドリルサブ及び、2重管構造のレジュ−サ−、2重管構造のロッド、2重構造のクリ−ニングスイベルで、スライムの流入孔を有し送気孔と排出孔を内蔵する2重構造を特徴とする、2重管さく孔用の各装置とシステム。
【請求項2】
前記請求項1の各装置をダウンザホ−ルドリルに装着しさく孔を行い、スライム(切りくず)及び、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を、ダウンザホ−ルドリルカバ−先端の流入孔よりカバ−内の排出孔及び、ダウンザホ−ルドリルサブ内、レジュ−サ−内、ロッド内、クリ−ニングスイベル内の各排出孔を通過させ、デリバリホ−スとスライムホパ−を介して、孔外の運搬車もしくは、一定の集積場所に排出する。このさく孔工法を特徴とする2重管さく孔システム工法。
【請求項3】
ダウンザホ−ルドリルに装着する、前記請求項1のダウンザホ−ルドリルカバ−と、ダウンザホ−ルドリルサブを含み、それと別に排出孔と別ラインよりの送気孔の合流部を有し2重構造となるレジュ−サ−、送気孔を2ラインと排出孔の3重管構造のロッド及び、3重構造のクリ−ニングスイベルで、スライムの流入孔を有し送気孔2ラインと排出孔を内蔵する3重構造を特徴とする、3重管さく孔用の各装置とシステム。
【請求項4】
前記請求項3の各装置を、ダウンザホ−ルドリルに装着しさく孔を行い、スライム(切りくず)及び、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を、ダウンザホ−ルドリルカバ−先端の流入孔よりカバ−内の排出孔及び、ダウンザホ−ルドリルサブ内の排出孔を通過させ、レジュ−サ−内においてロッドの別ライン送気孔よりの圧搾空気と合流させ、ロッド内、クリ−ニングスイベル内の各排出孔を通過させ、デリバリホ−スとスライムホパ−を介して、孔外の運搬車もしくは、一定の集積場所に排出する。このさく孔工法を特徴とする3重管さく孔システム工法。
【請求項5】
ダウンザホ−ルドリルに装着する、ダウンザホ−ルドリルの排気孔及び、スライム(切りくず)と泥水の流入孔・排出孔を内蔵し3重構造となるダウンザホ−ルドリルカバ−、送気孔と排気孔・排出孔の3重構造となるダウンザホ−ルドリルサブ、送気孔2ラインと排気孔・排出孔の4重管構造のレジュ−サ−及び、4重管構造のロッド、4重構造のクリ−ニングスイベルで、スライムの流入孔を有し、送気孔2ラインと排気孔・排出孔を内蔵する4重構造を特徴とする、4重管さく孔用の各装置とシステム。
【請求項6】
前記請求項5の各装置をダウンザホ−ルドリルに装着しさく孔を行い、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を各装置の排気孔より孔外へ排気し、スライム(切りくず)と泥水を、ダウンザホ−ルドリルカバ−先端の流入孔よりカバ−内の排出孔及び、ダウンザホ−ルドリルサブ内を通過させ、レジュ−サ−部においてロッドの別ライン送気孔よりの圧搾空気と合流させエア−リフト効果により、ロッド内、クリ−ニングスイベル内の各排出孔を通過させ、デリバリホ−スを介してスライムホッパ−及び、マッドスクリ−ンにより分別され排出される。このさく孔工法を特徴とする4重管さく孔システム工法。
【請求項7】
ダウンザホ−ルドリルに装着する、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−とスライム(切りくず)の流入孔を内蔵するダウンザホ−ルドリルカバ−、2重構造となるダウンザホ−ルドリルサブ及び、従来仕様のケ−シングパイプとの接続用レジュ−サ−、センタ−ライザ−を取り付けたインナ−パイプ、2重構造のクリ−ニングスイベルで、スライムの流入孔を有し、送気孔と排出孔を内蔵する2重構造を特徴とする、2重管さく孔用の各装置とシステム。
【請求項8】
前記請求項7の各装置をダウンザホ−ルドリルに装着しさく孔を行い、スライム(切りくず)と、ダウンザホ−ルドリルの排気であるブロ−エア−を、ダウンザホ−ルドリルカバ−先端の流入孔よりカバ−内の排出孔及び、ダウンザホ−ルドリルサブ内、レジュ−サ−内、ケ−シングパイプ内、クリ−ニングスイベル内の各排出孔を通過させデリバリホ−スを介して孔外の一定場所に排出する。このさく孔工法を特徴とする2重管さく孔システム工法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
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【図25】
【図26】
【公開番号】特開2006−336266(P2006−336266A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−160943(P2005−160943)
【出願日】平成17年6月1日(2005.6.1)
【出願人】(305030995)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月1日(2005.6.1)
【出願人】(305030995)
【Fターム(参考)】
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