説明

大面積エレクトロルミネセンス発光デバイス

エレクトロルミネセンス発光デバイスが、誘電体層(72,52)の厚さを減少するために、蒸気蒸着技術を使用して半連続プロセス(80、40、64)において製造される。燐光体層(34)、誘電体層(52)および電極層(58)は、屈曲自在のウエブ支持体(30)上に、好ましくは導電性ITO(12)で被覆されたPET(14)上に順次蒸着され、そのウエブ支持体は、連続ベースで蒸着作業区域(74、32、54、82、84)を通過する。誘電体層を真空(50)において蒸着することにより、非常に薄い層が実現可能である、それにより、透明性および静電容量が増加する。したがって、結果として生成された多重層構造体は、大きい面積のELデバイス製造に好適である。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
この出願は、2004年5月27日に出願された米国暫定出願第60/574,967号に基づくものである。
【発明の背景】
【0002】
発明の分野
本発明は、概してディスプレイ、信号、電子構成部材用バックライト、および一般照明用の電子固体発光体の分野に関する。特に、本発明は、エレクトロルミネセンスディスプレイ、およびポリマー多重層技術を使用して構造層を順次蒸着することにより、それらのディスプレイを製造する方法に関する。
関連技術の説明
【0003】
エレクトロルミネセンス(EL)発光デバイスは、活性エレクトロルミネセンス燐光体層(発光層)および1層以上の誘電体層で一般に構成される。燐光体自体は、誘電物質の層中に埋込むことができる。透明前部電極層と後部電極層で、デバイスの機能的構成部材を形成する。このように、図1に概略図示されるように、典型的なEL発光体10は、反応性真空スパッタリングを経て透明または半透明支持体14上に形成される透明または半透明導電物質、一般にはインジウム・スズ酸化物(ITO)の前部電極層12から構成される。支持体物質は、典型的には、ポリ(エチレンテレフタレート)(「PET」)、ポリエステルまたはポリカーボネート膜であり、他の層の支持体を形成する。EL燐光物質から成る燐光体層16は、ITO層上にスクリーン印刷され、ついで熱硬化される。その直後に、誘電体層18は、燐光体層上にスクリーン印刷され、ついで熱硬化される。一般に溶剤系銀エマルジョンから成る後部電極20は、誘電体層上にスクリーン印刷され、ついで熱硬化される。最後に、EL発光デバイスが、2つのポリマー層22と24との間に通常挟持され、それらのポリマー層は、真空積層技術または他の積層技術を経て蒸着される。これらの層は一般に、剛性と、および摩滅、水分およびガスに対する抵抗とを付与することにより、デバイスの寿命を増加するように設計される。
【0004】
当業において十分理解されるように、ELデバイスは、前部電極12と後部電極20とが重なる層の部分において電極層間に電圧が印加されると、発光できるようになる。多くの用途が、バックライト式信号と電子デバイス用のバックライティングのような単一の連続した光源を要求するが、図形オーバーレイその他は、ELデバイスが単一のELパネル内で区分化され、かつ照明されることを必要とする。このように、前部電極12、燐光体層16、誘電体層18および後部電極20は、スクリーン印刷を経てパターン付けされ、単一ELデバイス内に2つ以上の発光領域を生成して、単一ELデバイス内に複数のセグメントまたは領域を効果的に生成することができる。これらの領域は、多重チャネルインバータまたは電源で個別に制御して、動画化された効果を生じることができる。当該技術においてELシ−ケンシングとして知られるこのプロセスは、単一のEL領域内で個別に照明される領域の動的シ−ケンシングを利用する、広告、情報ディスプレイおよび他の用途の信号に普通使用される。
【0005】
米国特許第6,751,898号は、ほぼ説明されたセグメント化されたエレクトロルミネセンスデバイスを図示し、そこにおいて、個別セグメントのシ−ケンシングが、層状化されたプリント回路、および2つの電極層を接続する電子構成部材により生成される。そのようなEL発光デバイスの製造は、シート供給支持体を利用するスクリーン印刷技術を一般的に必要とする。そのようなプロセスは、連続ロール・ツー・ロール構成には適切でない。したがって、それらのプロセスは、その操作のバッチ特性によりサイズと速度が限定される。ロール被覆および回転スクリーン印刷のような代替方法が、燐光体層16、誘電体層18および後部電極20を蒸着するのに使用されている。従来のスクリーン印刷と異なり、これらの代替方法により、デバイス形成の幾つかの形態をロール・ツー・ロール方式にて実現することができる。しかしながら、デバイス形成の他の態様では、パターン付けされかつ連続したELデバイスに必要な個別の発光領域のスクリーン印刷のような効率の落ちる技術が必然的に要求されてきた。全ての蒸着ステップは、電極端末箇所への発光体の接続のための導電性テープの手操作装着を含み、かつインバータおよび電源半組立部材への手操作による端末箇所のリード線接着を必要とする。これらの種々のステップは、ほぼ連続操作によるELデバイス、特に大型ELデバイスの比較的速い製造につながらない。
【0006】
当該技術における他の欠点は、ELデバイスを大型化するにつれて、電極層への電流を順次大きくする必要があるという事実にある。通常ITOから製造される前部電極は、燐光体層からの光伝達を促進するために、薄層として必然的に蒸着される。ITOの抵抗率が比較的高い(10〜300オーム/平方の程度)ために、その厚さが、透明電極の電気抵抗にかなり影響し、その電極は、後部電極のものよりもかなり高い傾向がある(ITOまたはチタンが後部電極に使用されても高くなるであろうが、当該技術に使用される大部分の物質の場合は0.01オーム/平方よりも高い)。この現実は、製造業者がデバイスの全体サイズを大きくするにつれ限定要因を提供する。すなわちデバイスの面積が大きくなる程、前部電極に電流を通すことが一層難しくなる。
【0007】
この限定を克服しようとして、前部電極により示されるものよりも十分に高い導電性を有する典型的には重金属導体が、その電極の縁部へ付加される。「バスバー」とも呼ばれるこの導体は、ELデバイスの1つ以上の側面に沿って前部電極へ直接装着される。バスバーの主な目的は、前部電極に沿う電流の伝播を広げることにある。バスバーは、大部分のELデバイスにおいて共通の構成部材であり、かつ典型的には、後部カソードの生成に使用される物質と異なることなく、銀導電性ペーストから成る別個のスクリーン印刷された層として装着される。したがって、バスバーの付加は、ELデバイスの製造に使用される速度と連続性に影響する別のステップを構成する。
【0008】
最後に、大型ELデバイスの製造における別の限定要因は、誘電体層の厚さと透明性である。当該技術において十分に理解されるように、誘電体層の厚さは、ELデバイスの静電容量と、対応して効率に、およびその透明性に影響する。したがって、誘電体層を薄くすれば、意図される発光信号の透明性と目視性がより向上した一層大きいデバイスを製造できる。
【0009】
上述のことを考慮して、特にほぼ連続した操作において大型ELデバイスを比較的速く製造できるプロセスの必要性が依然存在する。本発明は、これらの目標を達成するための、ポリマー多重層技術の使用に基づくものである。この技術は、米国特許第4,954,671号に最初に記載された。
発明の簡単な要約
【0010】
上述のことを考慮して、本発明は、ポリマー多重層技術の使用に基づく半連続プロセスの発展を目的としている。本発明の1つの態様によれば、誘電体層(または複数の層)の蒸着は、真空の下で透明放射線硬化性モノマーを蒸着かつ硬化することにより実施される。その結果、誘電体層が、非常に薄い膜として形成され、それにより、大気状態において実施されるスクリーン印刷または同等なプロセスにより既に蒸着された厚い誘電体層に対して、その透明性が増加する。さらに結果として生成されたELデバイスの静電容量は、そのデバイスにおける2つの電極間の距離が狭まることにより対応して増加する。好ましい実施例において誘電体層は、燐光体層の両側に蒸着される。代わりに単一の薄膜で透明な誘電体層を、燐光体層の前部または後部に蒸着できる。
【0011】
全ての場合において、これらの層は、連続ベースでそれぞれの蒸着セクションを通過する屈曲自在のウエブ支持体上、好ましくは導電性ITOで被覆されたPET上に蒸着される。燐光体層の蒸着は、従来のスクリーン印刷またはロール被覆により、もしくは大気状態の下で放射線硬化性モノマー結合剤と混合した燐光粉末を蒸着かつ硬化することにより、実施される。燐光体層上の誘電体層(または複数の層)の真空蒸着後に、結果として生じた多重層構造体が、高い導電性層で被覆されて、後部電極(0.1オーム/平方未満、好ましくは0.01オーム/平方の程度の抵抗率を有する)を形成する。このステップは好ましくは、真空チャンバにおける真空蒸着により実施される。代わりに、金属層を、金属粉末と放射線硬化性結合剤との混合物として大気状態の下で蒸着および硬化することもできる。
【0012】
本発明の他の態様によれば、それぞれの蒸着段階の全てのステップは、ロールからロールへ巻かれる屈曲自在のウエブ上、またはスタックから連続的に供給されるシート上で連続的に実施される。したがって、ウエブ材料のかなりの長さがロール(またはシート)に含まれる限りでは、製造される最終デバイスのサイズは、ウエブ(またはシート)の幅にだけ限定されるので、半連続ベースで大型エレクトロルミネセンスディスプレイを製造することができる。蒸着のそれぞれの段階で、ウエブの巻取ロール(またはシートのスタック)は、次の段階で送りロールとして使用され、および他の巻取ロールに再び巻かれて、最終生成物の最終ロールを生成する。この方法の結果として、EL発光デバイスを製造するのに必要な全てのステップを、操作の2つまたは3つの連続セグメントにおいて直列に実施でき、唯一の不連続性は、巻取ロールを1つのセグメントから次のセグメントにおける送りロール位置に動かすための必要性から生じる。
【0013】
必要ならば、最後の真空セクションは、構造体の両側面に保護ポリマー層の蒸着のためのユニットを備えることができる。ついで、そのように生成される多重層複合体を、個別のデバイスを得るために必要に応じてセクション分けすることができる。
【0014】
本発明のさらに他の態様によれば、ITO電極層上への燐光体層と誘電体層の連続蒸着は、ITO層の所定の部分の上、好ましくはウエブの一方の側面または両側面の縁帯状部の上の蒸着を防止するために、マスクまたは同等な手段を使用して実施できる。ついで、後部電極層の金属蒸着は、前部ITO電極の露出された部分を覆うように実施され、それにより、ITO層の縁部に沿って比較的大きい連続的な導体が生成され、その導体は、前部層の全体の導電性を増加するのに使用できる。ついで、後部金属層は、縁部と後部電極として機能するのが意図される部分を隔離するために必要に応じて区分化される。このように、後部電極蒸着は、延長された導体も生成して、大面積のELデバイスを照明するための前部電極の能力を増加する。
【0015】
本発明の種々の他の目的および利点は、以下の明細書における説明から、および付属クレームにおいて特に指摘される新規な特徴から明らかになる。したがって、上述の目的を達成するために、本発明は、図面において以下に説明され、好ましい実施例の詳細な説明において十分に記載され、かつクレームにおいて特に指摘される特徴から構成される。しかしながら、そのような図面と説明は、本発明を実施できる種々の方法の1つを開示する。
【0016】
発明の好ましい実施例の説明
本発明は、妥当なコストでの、かつ従来技術の方法により提供されたものよりも大きい生産効率を有する大型エレクトロルミネセンスデバイスを製造する必要性から案出された。本発明は、誘電体層を蒸着するためにフラッシュ蒸発/真空蒸着/放射線硬化技術を使用し、それにより、結果として生じるEL多重構造体の効率と透明性を向上する非常に薄い透明層の蒸着を可能にするという着想に主に基づいている。今度は、これにより、大面積のデバイスにおいて従来達成できなかった性能を達成できる。これらの技術を、移動支持体上で有利に実施できるので、そのような大型ELデバイスは、半連続ベースで連続的に直列で生成できる。さらに、ITO層の導電性限定が、より大きいデバイスの製造の結果として直接的に関連する限り、本発明は、その問題の解決策を好都合に提供する。
【0017】
ここで使用されるように、用語「ウエブ」は、任意の時に設定される層数には関係なく、蒸着の種々の段階を通してウエブが進行するときに本発明のロール間プロセスにおける移動支持体を指すことを意図されている。したがって、ウエブは、送りロールから巻かれる初期の単層または2層支持体と、および蒸着のそれぞれの段階後に生成される種々の多重層構造体とを指すのに使用され、必要ならば、本明細書の内容を頼りにして、それぞれの段階後のウエブの種々の変形態様間を区別することができる。用語「モノマー」は、本発明の種々の蒸着段階に使用されるオリゴマーを含む任意の重合可能な物質を指すのに使用される。真空蒸着誘電体層に関し全体を通して使用される用語「薄い」は、真空状態の下で蒸気蒸着によってだけ達成できるような、わずか3ミクロンの厚さを指す。最後に「ポリマー多重層技術」は、モノマーが、真空の下で蒸発され(典型的にはフラッシュ蒸発され)、真空において支持体上に蒸着され、ついで硬化されて(放射線または同等な源により)ポリマー膜を形成するプロセスを指すのに使用される。
【0018】
図2を参照すると、本発明に従うEL発光デバイス製造のプロセスは好ましくは、支持体30の事前加工された2層ロールを使用して実施される。典型的には、図3の部分図に示されるように、この支持体は、200〜1000A°透明ITOの薄膜12が被覆された1〜7ミルPETから成る下部ウエブ14から構成され、そのウエブが、ELデバイスの電極の1つとして機能する。この2層支持体30は、蒸着作業端末32において燐光体層34で先ずスクリーン印刷される。このステップを、溶剤系EL燐光物質を使用して従来の仕方で実施でき、この物質は、蒸着され、ついでオーブンまたは他の加熱ユニット42を通過する熱へ曝すことにより硬化される。ITO層12上への燐光体層34の蒸着は、第1の連続プロセスライン40の他端部において支持体物質のウエブ30が送りロール36から巻取ロール38まで移動するときに実施される。
【0019】
代わりに、燐光体層34は、EL燐光粉末と、およびアクリレート、メタアクリレート、エポキシ、ビニルまたはオレフィンのような放射線硬化性モノマー(またはオリゴマー)とから成る混合物からスクリーン印刷できる。そのように蒸着された燐光体層は、電子ビームまたはUVユニットのような放射線源に直ちに曝されて、支持体物質のウエブ30がロールからロールへ移動するときにポリマー結合剤を十分に硬化する。ロール被覆および引落しのような他の蒸着方法を、EL層34を形成するために同一の仕方で使用でき、また当業者に知られているように、燐光配合物の粘性は、特定の蒸着技術へ合わせなければならないであろう。燐光粒子へ良好な湿潤を提供し、かつ正当な粘性範囲に入るアクリレート化されたオリゴマーが好ましい。界面活性剤および均展剤を添加して、ITO層12上への燐光粒子の被覆を容易にするべきである。最後に、適切な光反応開始剤を、放射線硬化のために燐光混合物へ添加する。2種または3種の開始剤の混合物を使用して、移動するウエブのプロセス速度(50fpmを超えることもある)で表面硬化と本体硬化の両方を強化することができる。
【0020】
本発明によれば、後部電極から燐光体層を分離する誘電体層は、電極層の容量を、それに対応してELデバイスの効率を増加するために、できるだけ薄くしなければならない。したがって、誘電体層は真空において蒸着され、それにより、導電性物質(当該技術に使用されるモノマーのような)のフラッシュ蒸発ができ、かつ非常に薄い膜(好ましくは0.5〜1.0ミクロン)として直接蒸着ができ、その薄膜が、ついで従来の仕方で放射線硬化される。
【0021】
この薄膜蒸着ステップを実施するために、巻取ロール38が真空チャンバ50へ転送され、そこにおいて、EL構造体の誘電体層と後部電極層は、第2の連続プロセス段階において蒸着される。誘電体層52が、従来のフラッシュ蒸発/蒸着ユニット54を使用して先ず蒸着され、ついで直ちに放射線源(電子ビームまたはUVユニットのような)で硬化される。ついで金属の層58が、アルミニウム抵抗エバポレータのような金属蒸着ユニット60を使用して真空チャンバ50内で、移動するウエブ30上に蒸着される。多重層ウエブ30は、この第2の連続プロセスライン64の端部において、従来の回転ドラムを通して巻かれ、ついで他の最終巻取ロール62により集められる。
【0022】
ITO電極12と燐光体層との間に透明誘電性物質の他の薄膜を蒸着することにより、燐光体層34の前部側面を強化するのは好都合なことである。これは、真空で実施しなければならない。というのは、そのような付加的誘電体層は、特に薄く透明である必要があるからである。したがって、そのような前部保護層が望まれる場合、本発明に使用されるウエブ(ロールまたはシート形態で)が最初に製造されるときに、その層をITO層上に直接蒸着することが好ましい。そうでない場合、図4に示されるように、その層を、操作の別の連続段階において真空チャンバ70(これは、勿論、蒸着の最後の段階に使用されるチャンバ50と同一にできるだろう)内で蒸着できる。この図に示されるように、この別の誘電体層72は、フラッシュ蒸発/蒸着ユニット74で蒸着され、ついで、この別の連続プロセスライン80においてウエブ30が最初の支持体/ITO送りロール78からロール36へ連続的に巻かれているときに、直ちに放射線源76で硬化される。ついでロール36は、引続く燐光体層蒸着段階における送りロールとして使用される。後部誘電体層52と金属層58を蒸着するためのプロセスの残りは、同一のままである。第2の誘電体層52(燐光体層34の裏側にある)は、図4に示される場合のように、前部誘電体層72がITO層上に蒸着されるときには不要にすることができることが分かる。
【0023】
ポリマー保護層を、真空下でウエブ30の一方の側面または両側面に蒸着する別の蒸着ステップを実施することができる(図2と4の真空チャンバ50における蒸着ユニット82、84およびそれに対応する硬化ユニット86,88により図示されるように)。これらの層は、燐光体層を参照して上述したように、スクリーン印刷され硬化された放射線硬化性モノマーを使用して大気状態の下で実施される別の処理段階(図示されない)においても蒸着することができるであろう。
【0024】
金属電極層58の真空蒸着は、大気積層プロセスにより置換えできる。そのような場合、より厚い誘電体層(10〜30ミクロンの程度の)が、大気状態で従来の方法で蒸着され、ついで部分的にだけ硬化される(すなわちB状態)。ついで誘電体層は、大気状態で金属箔で積層される。たとえば、そのプロセスは、ITOで被覆されたPET膜のロールで開始され、燐光体層が蒸着され、部分的に硬化された誘電体層が蒸着され、アルミニウム箔がその部分的に硬化された層の上端部へ積層され、および熱または圧力が、その積層へ加えられて、その積層を完全に硬化することができる。結果として生成されたデバイスは、従来技術よりも改善された導電性とバリアーを提供する有効で比較的安価な電極である。代わりに、部分的に硬化された誘電体層52は、両側使用可能のために他のPET/ITO膜30で積層される。したがって、この部分硬化(B状態化)技術の使用は、種々の新規で安価なEL物質の製造の媒介手段を提供する。
【0025】
両面ELデバイス用に、構造体「PET/燐光体層/部分的に硬化された誘電体層」から成る2つの多重層シートが生成され、ついで誘電体層側で互いに積層される。ついで、硬化が、熱および/または圧力で完了される。そのようなデバイスは、それぞれの側面に1つを有する2つの透明電極を有する。
【0026】
同等なプロセスにおいて、本発明は、3−Dエレクトロルミネセンスデバイスを製造するために回分操作でも実施できる。そのようなデバイスは、金属層を回転3D物体上に蒸着することにより構成される。燐光体層は好ましくは、同一の種類の上述の物質中にその物体を浸漬し、ついでそれを硬化(UVまたは熱により)して蒸着される。誘電体層は、その物体を回転しながら上述のように真空内で蒸着され、および上端部の透明電極は、ついで回転物体をITOでスパッタリングして蒸着される。
【0027】
全ての場合において、金属電極をセグメント化して種々の形状を形成することもでき、それにより、動的な方法で活性光部位を調整できる。その目的のために、レーザ源(または任意の他のエッチングデバイス)を使用して、上述の連続ロール間プロセスの間に、一般に実施できる手順で、金属を除去し、かつ種々のセグメントを引落とすことができる。最後に、本発明に従って生成された種々のデバイスを、ここに参照として組込まれる2004年5月4日に出願された米国出願第10/838,701号に開示されるように、縁部保護とバリアー構造体で封入および実装することができる。
【0028】
本発明によれば、このように最終のEL発光構造体は、下記の多重層組合せのいずれから構成することができる。
−PET/ITO/燐光体(大気)/誘電体(真空)/金属(真空)
−PET/ITO/燐光体(大気)/誘電体(真空)/金属(大気)
−PET/ITO/誘電体(真空)/燐光体(大気)/誘電体(真空)/金属(真空)
−PET/ITO/誘電体(真空)/燐光体(大気)/誘電体(真空)/金属(大気)
−PET/ITO/誘電体(真空)/燐光体(大気)/金属(真空)
−PET/ITO/誘電体(真空)/燐光体(大気)/金属(大気)
【0029】
UV硬化ポリマー(アクリレート、メタアクリレート、エポキシ、ビニルまたはオレフィンのような)および燐光体層用の従来の結合剤は、有機染料と相容性がある。このように、EL光の色を、誘電体層に、または燐光体層の結合剤に着色剤物質(透明有機染料)を含むことにより、単純に強化または変更することができる。種々の色での配合物を、強化される光源用に案出できる。蛍光物質を同様に、ELデバイスにより生成される白色光の輝度を増加するために、誘電性物質と混合して使用できるか、またはその上端部に、またはウエブのPET支持体の上端部に別個のスクリーン印刷された層として使用できる。
【0030】
このように、本発明の蒸着技術を使用して製造されたデバイスの効率は、真空で蒸着された、高い誘電率(K=3〜16)を有する薄膜放射線硬化性物質の使用により向上される。たとえば、真空蒸着/放射線硬化されたシアノ(CN)機能化されたアクリレートモノマーの、そのような薄膜(1〜3ミクロン)が、デバイスの誘電率を大幅に増加(すなわち、33.70から136.0へ)し、その結果、高い静電容量および操作の高い効率が得られることが判明した。
【0031】
図5は、好ましい一実施態様における本発明の着想を実施するのに関わる種々のステップのブロック図を図示する。下記の例は、本発明に従って製造された種々のEL発光デバイスを実証する。
【実施例1】
【0032】
EL−LED構造体が、図2の装置を使用して直列に製造され、そこにおいて、スクリーン印刷ユニットが使用されて、送りロールと巻取ロールとの間で毎分50フィートの速度で移動する、プロセスライン内のウエブ上に大気状態において燐光体層を蒸着した。燐光体層は、300W/インチ低圧UVランプを使用して硬化された。誘電体層と金属層は、毎分300フィートの速度で移動するウエブ上に、従来のフラッシュ蒸発/蒸気蒸着ユニットとワイヤ供給抵抗エバポレータとを有する、3x10−4トールで作動する真空チャンバ内で蒸着された。層蒸着のそれぞれの段階で使用された物質は、下記の通りであった。
−支持体:ITOで被覆された3ミルPET、表面抵抗60オーム/平方
−燐光体:25ミクロン、青/緑燐光粉末とジアクリレートモノマーとの混合物から
−誘電体:0.2ミクロンの透明誘電体膜(12誘電率)、アクリレート系モノマーから
−金属:約300Aのアルミニウム
結果として生成された構造体は、AC電源へ接続されて、試験された。そのデバイスは、明るい均一な青/緑光を示した。
【実施例2】
【0033】
EL−LED構造体が、実施例1の燐光体と誘電体の物質を使用して直列に製造されたが、誘電体層は、従来の方法で、約17ミクロンの厚さにスクリーン印刷され、また硬化段階は、B状態で停止された。ついで部分的に硬化された誘電体層が、金属箔で積層され、それは、積層されたアルミニウム箔から成っていた。結果として生成された構造体は、AC電源へ接続されて、試験された。そのデバイスは、明るい均一な青/緑光を示した。
【実施例3】
【0034】
EL−LED構造体が、実施例2に詳述したように製造され、ここでも同様に、誘電体層の硬化段階がB状態(15ミクロン厚さ)で停止された。部分的に硬化された誘電体層を有する2つの同一のシートが、ついで互いに積層され、それにより、両側面に透明PET/ITOを有する構造体が形成された。それぞれの段階に使用された物質は、下記の通りであった。
−支持体:実施例1と同一
−燐光体:実施例1と同一
−誘電体:B状態、実施例2と同一
−金属層は無い
結果として生成された構造体は、AC電源へ接続されて、ついで両側面の発光について試験された。そのデバイスは、両側面について明るい均一な青光を示した。
【実施例4】
【0035】
EL−LED構造体が、実施例2と3におけると同様に製造され、誘電体層の厚さが20ミクロンにされ、誘電体層の硬化段階がB状態で停止された。部分的に硬化された誘電体層を有するシートが、他の支持体層と積層され(ITOが誘電体層に面して)、それにより、両側面に透明PET/ITOを有する構造体が同様に形成された。
【実施例5】
【0036】
実施例1のものと同様な幾つかのデバイスが、1〜10%の蛍光物質を含有する誘電体層を使用して調製されて、発光の輝度が変更され、かつ白色光が生成された。結果として生成されたデバイスは、明るい白色光を生じた。
【実施例6】
【0037】
実施例4のものと同様な幾つかのデバイスが調製されたが、蛍光物質の層は、金属電極を真空で蒸着した後にPET物質の上端部にスクリーン印刷された。結果として生成されたデバイスも、明るい白色光を生じた。
【実施例7】
【0038】
実施例1のものと同様な幾つかのデバイスが、5〜10%の有機染料(黄色と赤色)を含有する誘電体層を使用して調製されて、発光の色が変更され、かつ広い範囲の着色光が生成された。両方の染料により、これらの特性を有するデバイスが生成された。
【実施例8】
【0039】
実施例1のものと同様なデバイスが、高い誘電性のシアノ−アクリレート結合剤(10を超える誘導率)で調製された燐光体層を使用して調製され、それにより、静電容量が増加され、かつデバイスの性能と輝度が向上した。
【実施例9】
【0040】
実施例1のものと同様なデバイスが調製され、そこにおいて、保護バリアーシートが、そのデバイスの両側面に積層された。それにより、デバイスの耐久性が増加し、かつデバイスの性能と輝度が向上した。
【実施例10】
【0041】
実施例1のものと同様な幾つかのデバイスが、図4の真空/大気/真空配置を使用して調製された。それぞれの場合に、真空蒸着の薄い(0.2〜2.0ミクロン)透明誘電膜(10を超える誘電率)が、燐光体層の蒸着前にITO層上に蒸着された。ついで他の誘電体層と金属層が、燐光体層上に真空において蒸着された。それにより、デバイスの信頼性と静電容量が増加されたので、デバイスの性能と輝度も向上した。
【実施例11】
【0042】
実施例10のものと同様な幾つかのデバイスが調製されたが、薄い(0.2〜2.0ミクロン)透明誘電膜(10を超える誘電率)が、燐光体層の一方の側面(ITOと燐光体層との間)にだけ蒸着された。デバイスの増加した静電容量、および向上した性能と輝度が、全ての場合に保持された。
【実施例12】
【0043】
3−Dデバイスが、アルミニウム層でのガラスボトルの真空金属被覆により調製された。金属被覆されたボトルは、引続いて、アクリレートモノマーおよび光反応開始剤と燐光粉末との配合物に浸漬された。ついでその被膜が、UV照射で硬化された。誘電体物質の層および透明導電性ITOの層が、それぞれ真空蒸着および真空スパッタリングにより燐光体層の上端部に蒸着された。デバイスは、AC源へ接続され、ついで輝度と均一性について試験された。
【実施例13】
【0044】
3−Dデバイスが、アルミニウム層でのガラスボトルの真空金属被覆により調製された。金属被覆されたボトルは、引続いて、アクリレートモノマーおよび光反応開始剤と燐光粉末との配合物に浸漬された。ついでその被膜が、UV照射で硬化された。透明導電性ITOの層が、真空スパッタリングにより誘電体層の上端部に蒸着された。ついで外側の誘電体層が、ITO層の一部を除去してセグメント化された。デバイスは、AC源へ接続され、ついで試験されて、セグメント化されたパターンに対応する明るく均一な光のパターンが示された。
【0045】
このように、高速半連続被覆/硬化プロセスにおいてEL−LED多重層構造体を製造する新規の方法が説明されてきた。EL光の色を誘電体層および/または燐光体層の結合剤に着色剤物質(透明有機染料)または蛍光物質を含むことにより、変更することができる。さらに、デバイスの効率は、高い誘電率(K=10〜16)を有する薄膜放射線硬化性物質の使用により向上できる。そのように生成されたEL発光構造体は、両面デバイス用に、誘電体層を部分硬化し(B状態)、ついでそれを電極として金属箔で積層することによるか、または誘電体層を部分硬化し(B状態)、ついでそれを他のPET/ITO膜で積層することによるような、代替選択により完了することができる。
【0046】
三次元ELデバイスも、同様な方法で生成できる。すなわち、開示されたように、3−D物体が、先ず金属電極で被覆され、ついで燐光体層、さらに誘電体層、最後に上端部透明電極により被覆される。後部金属電極のレーザセグメント化または他の任意のエッチング技法も、本発明の3−D実施例およびロール間実施例の両方における信号および動的信号に使用できる。全てのデバイスを、バリアーシート間で従来の仕方で実装または封入できる。
【0047】
最後に、本発明のプロセスは、好都合には、縁部バスの直列形成の場合に、最終ELデバイスにおけるITO層の導電性の増加に役立つ。これは、燐光体層と誘電体層が蒸着されているときに、ITO層の一方の縁部または両方の縁部をマスキングするか、またはそうでない場合は保護することにより達成される。ITO層のこれらの露出されたセクションが、金属被覆ステップにおいて金属で被覆され、そのステップは、ELデバイスの後部電極を生成し、それにより、走行ウエブの一方の側面または両側面上の全体縁部に沿ってITO層上に導電性帯片が生成される。セグメント化ステップの間、この帯片は、後部電極層の残りから分離され、およびデバイスが通してAC源で駆動される適切なハードウェアへの接続のために露出されたままである。
【0048】
したがって、最も実際的で、かつ好ましい実施例と信じられるものにおいて、ここで本発明は示し、かつ説明してきたが、本発明の範囲内で、それからの逸脱をなすことができるのが分かる。たとえば、ITO表面のプラズマ処理を、ITO上への誘電体層または燐光体層の蒸着のステップの前に、付加することができる。そのようなプロセスは、ITO被覆ウエブ上への次の層の接着を向上するのに使用される。したがって、それは、一部の例において好ましいことがある。このように、本発明は、ここに開示される詳細に限定されないが、任意の、および全ての同等なプロセスおよび生成物を包含するように、クレームの全範囲に一致される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、エレクトロルミネセンスデバイスの多重層構造体を図示する概略部分断面図である。
【図2】図2は、2段階において本発明の半連続直列プロセスを実施するのに使用される種々のプロセスユニットの概略図である。
【図3】図3は、本発明のロール間蒸着を実施するのに適切な支持体におけるウエブ/電極層の概略図である。
【図4】図4は、3段階実施例において本発明の半連続直列プロセスを実施するのに使用される種々のプロセスユニットの概略図である。
【図5】図5は、本発明のプロセスの好ましい実施例を実施するのに関わるステップのブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)エレクトロルミネセンス物質を含む混合物を蒸着して、一平方当たり10オームよりも大きい抵抗率を有する第1の透明電極を備える支持体上にエレクトロルミネセンス層を形成するステップと、
(b)3よりも大きい誘電率を有する薄いモノマー誘電体層を前記エレクトロルミネセンス層上に真空蒸着して硬化するステップと、および、
(c)第2の電極層を前記誘電体層上に蒸着し、それにより、多重層エレクトロルミネセンス構造体を生成するステップと、
を含む、多重層エレクトロルミネセンスデバイスを製造する方法。
【請求項2】
前記誘電体層は、放射線硬化されるモノマーを含む、請求項1の方法。
【請求項3】
前記第2の電極層は、真空において蒸着される、請求項1の方法。
【請求項4】
前記第2の電極層は、アルミニウムである、請求項3の方法。
【請求項5】
前記支持体は、移動するウエブであり、また前記ステップ(a)乃至(c)は、前記移動するウエブ上で実施される、請求項1の方法。
【請求項6】
前記第1の電極層の一部分は、前記ステップ(a)および(b)の間は露出されたままであり、そして前記ステップ(c)は、前記第2の電極層を、前記第1の電極層の前記露出された部分の上に蒸着するステップを含む、請求項1の方法。
【請求項7】
前記第2の電極層をセグメント化して、前記第1の電極から電気的に隔離されるエレクトロルミネセンス発光領域を形成するステップをさらに含む、請求項6の方法。
【請求項8】
前記支持体および前記第2の電極層の少なくともいずれかの上にポリマー保護層を真空蒸着するステップを、ステップ(c)に続いてさらに含む、請求項1の方法。
【請求項9】
前記多重層エレクトロルミネセンス構造体を仕上げて実装して、エレクトロルミネセンスデバイスを生成するステップをさらに含む、請求項1の方法。
【請求項10】
前記混合物は、着色剤物質を含む、請求項1の方法。
【請求項11】
前記混合物は、蛍光物質を含む、請求項1の方法。
【請求項12】
蛍光層を前記支持体上に蒸着するステップをさらに含む、請求項1の方法。
【請求項13】
ステップ(a)の前に前記第1の電極層をプラズマ処理するステップをさらに含む、請求項1の方法。
【請求項14】
前記支持体は、移動するウエブであり、また前記ステップ(a)乃至(c)は、前記移動するウエブ上で実施され、前記第2の電極層はアルミニウムであり、前記第1の電極層の一部分は、前記ステップ(a)および(b)の間は露出されたままであり、また前記ステップ(c)は、前記第2の電極層を、前記第1の電極層の前記露出された部分上に蒸着するステップを含み、および前記第2の電極層は、セグメント化されて、前記第1の電極から電気的に隔離されるエレクトロルミネセンス発光領域を形成する、請求項2の方法。
【請求項15】
(a)一平方当たり10オームよりも大きい抵抗率を有する第1の透明電極を備える支持体上に、3よりも大きい抵抗率を有する薄いモノマーの第1の誘電体層を真空蒸着し硬化するステップと、
(b)エレクトロルミネセンス物質を含む混合物を蒸着して、前記第1の誘電体層上にエレクトロルミネセンス層を形成するステップと、
(c)3よりも大きい誘電率を有する薄いモノマーの第2の誘電体層を前記エレクトロルミネセンス層上に真空蒸着して硬化するステップと、および、
(d)第2の電極層を前記誘電体層上に蒸着し、それにより、多重層エレクトロルミネセンス構造体を生成するステップと、
を含む、多重層エレクトロルミネセンスデバイスを製造する方法。
【請求項16】
前記第1と第2の誘電体層は、放射線硬化されるモノマーを含む、請求項15の方法。
【請求項17】
前記第2の電極層は、真空において蒸着される、請求項15の方法。
【請求項18】
前記第2の電極層は、アルミニウムである、請求項17の方法。
【請求項19】
前記支持体は、移動するウエブであり、また前記ステップ(a)乃至(d)は、前記移動するウエブ上で実施される、請求項15の方法。
【請求項20】
前記第1の電極層の一部分は、前記ステップ(a)乃至(c)の間は露出されたままであり、また前記ステップ(d)は、前記第2の電極層を、前記第1の電極層の前記露出された部分の上に蒸着するステップを含む、請求項15の方法。
【請求項21】
前記第2の電極層をセグメント化して、前記第1の電極から電気的に隔離されるエレクトロルミネセンス発光領域を形成するステップをさらに含む、請求項20の方法。
【請求項22】
前記支持体および前記第2の電極層の少なくともいずれかの上にポリマー保護層を真空蒸着するステップを、ステップ(d)に続いてさらに含む、請求項15の方法。
【請求項23】
前記多重層エレクトロルミネセンス構造体を仕上げて実装して、エレクトロルミネセンスデバイスを生成するステップをさらに含む、請求項15の方法。
【請求項24】
前記混合物は、着色剤物質を含む、請求項15の方法。
【請求項25】
前記混合物は、蛍光物質を含む、請求項15の方法。
【請求項26】
蛍光層を前記支持体上に蒸着するステップをさらに含む、請求項15の方法。
【請求項27】
ステップ(a)の前に前記第1の電極層をプラズマ処理するステップをさらに含む、請求項15の方法。
【請求項28】
前記支持体は、移動するウエブであり、また前記ステップ(a)乃至(d)は、前記移動するウエブ上で実施され、前記第2の電極層はアルミニウムであり、前記第1の電極層の一部分は、前記ステップ(a)乃至(c)の間は露出されたままであり、また前記ステップ(d)は、前記第2の電極層を、前記第1の電極層の前記露出された部分の上に蒸着するステップを含み、および前記第2の電極層は、セグメント化されて、前記第1の電極から電気的に隔離されるエレクトロルミネセンス発光領域を形成する、請求項16の方法。
【請求項29】
(a)一平方当たり10オームよりも大きい抵抗率を有する第1の透明電極を備える支持体上に、3よりも大きい抵抗率を有する薄いモノマーの第1の誘電体層を真空蒸着し硬化するステップと、
(b)エレクトロルミネセンス物質を含む混合物を蒸着して、前記第1の誘電体層上にエレクトロルミネセンス層を形成するステップと、および
(c)第2の電極層を前記誘電体層上に蒸着し、それにより、多重層エレクトロルミネセンス構造体を生成するステップと、
を含む、多重層エレクトロルミネセンスデバイスを製造する方法。
【請求項30】
前記誘電体層は、放射線硬化されるモノマーを含む、請求項29の方法。
【請求項31】
前記第2の電極層は、真空において蒸着される、請求項29の方法。
【請求項32】
前記第2の電極層は、アルミニウムである、請求項31の方法。
【請求項33】
前記支持体は、移動するウエブであり、また前記ステップ(a)乃至(c)は、前記移動するウエブ上で実施される、請求項29の方法。
【請求項34】
前記第1の電極層の一部分は、前記ステップ(a)および(b)の間は露出されたままであり、また前記ステップ(c)は、前記第2の電極層を、前記第1の電極層の前記露出された部分の上に蒸着するステップを含む、請求項29の方法。
【請求項35】
前記第2の電極層をセグメント化して、前記第1の電極から電気的に隔離されるエレクトロルミネセンス発光領域を形成するステップをさらに含む、請求項34の方法。
【請求項36】
前記支持体および前記第2の電極層の少なくともいずれかの上にポリマー保護層を真空蒸着するステップを、ステップ(c)に続いてさらに含む、請求項29の方法。
【請求項37】
前記多重層エレクトロルミネセンス構造体を仕上げて実装して、エレクトロルミネセンスデバイスを生成するステップをさらに含む、請求項29の方法。
【請求項38】
前記混合物は、着色剤物質を含む、請求項29の方法。
【請求項39】
前記混合物は、蛍光物質を含む、請求項29の方法。
【請求項40】
蛍光層を前記支持体上に蒸着するステップをさらに含む、請求項29の方法。
【請求項41】
ステップ(a)の前に前記第1の電極層をプラズマ処理するステップをさらに含む、請求項29の方法。
【請求項42】
前記支持体は、移動するウエブであり、また前記ステップ(a)乃至(c)は、前記移動するウエブ上で実施され、前記第2の電極層はアルミニウムであり、前記第1の電極層の一部分は、前記ステップ(a)および(b)の間は露出されたままであり、また前記ステップ(c)は、前記第2の電極層を、前記第1の電極層の前記露出された部分の上に蒸着するステップを含み、および前記第2の電極層は、セグメント化されて、前記第1の電極から電気的に隔離されるエレクトロルミネセンス発光領域を形成する、請求項30の方法。
【請求項43】
(a)エレクトロルミネセンス物質を含む混合物を蒸着して、一平方当たり10よりも大きい抵抗率を有する第1の透明電極を含む支持体上にエレクトロルミネセンス層を形成するステップと、
(b)3よりも大きい誘電率を有するモノマーを前記エレクトロルミネセンス層上に蒸着するステップと、
(c)前記モノマーを部分的に硬化して、部分的に硬化された誘電体層を生成するステップと、および、
(d)第2の電極層を前記部分的に硬化された誘電体層上に積層し、それにより多重エレクトロルミネセンス構造体を生成するステップと、
を含む、多重エレクトロルミネセンスデバイスを製造する方法。
【請求項44】
前記第2の電極層は、金属箔である、請求項43の方法。
【請求項45】
前記第2の電極層は、前記第2の電極層を形成するために、前記部分的に硬化された誘電体層へ接着される導電性層を含む第2の支持体である、請求項43の方法。
【請求項46】
前記第2の電極層は、第2の部分的に硬化された誘電体層を含む第2のエレクトロルミネセンス構造体であり、前記第2のエレクトロルミネセンス構造体は、別個の操作においてステップ(a)乃至(c)を繰返すことにより、第2の電極層を含む第2の支持体上に生成される、請求項43の方法。
【請求項47】
(a)一平方当たり10オームよりも大きい抵抗率を有する第1の透明電極を備える支持体上に、3よりも大きい抵抗率を有する薄いモノマーの第1の誘電体層を真空蒸着し硬化するステップと、
(b)エレクトロルミネセンス物質を含む混合物を蒸着して、前記第1の誘電体層上にエレクトロルミネセンス層を形成するステップと、
(c)3よりも大きい誘電率を有するモノマーを前記エレクトロルミネセンス層上に蒸着するステップと、
(d)前記モノマーを部分的に硬化して、部分的に硬化された誘電体層を生成するステップと、および、
(e)第2の電極層を前記部分的に硬化された誘電体層上に積層し、それにより多重エレクトロルミネセンス構造体を生成するステップと、
を含む、多重エレクトロルミネセンスデバイスを製造する方法。
【請求項48】
前記第2の電極層は、金属箔である、請求項47の方法。
【請求項49】
前記第2の電極層は、前記第2の電極層を形成するために、前記部分的に硬化された誘電体層へ接着される導電性層を含む第2の支持体である、請求項47の方法。
【請求項50】
前記第2の電極層は、第2の部分的に硬化された誘電体層を含む第2のエレクトロルミネセンス構造体であり、前記第2のエレクトロルミネセンス構造体は、別個の操作においてステップ(a)乃至(d)を繰返すことにより、第2の電極層を含む第2の支持体上に生成される、請求項47の方法。
【請求項51】
請求項1の方法に従って製造されるエレクトロルミネセンスデバイス。
【請求項52】
請求項14の方法に従って製造されるエレクトロルミネセンスデバイス。
【請求項53】
請求項15の方法に従って製造されるエレクトロルミネセンスデバイス。
【請求項54】
請求項28の方法に従って製造されるエレクトロルミネセンスデバイス。
【請求項55】
請求項29の方法に従って製造されるエレクトロルミネセンスデバイス。
【請求項56】
請求項42の方法に従って製造されるエレクトロルミネセンスデバイス。
【請求項57】
請求項43の方法に従って製造されるエレクトロルミネセンスデバイス。
【請求項58】
請求項47の方法に従って製造されるエレクトロルミネセンスデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−500704(P2008−500704A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515316(P2007−515316)
【出願日】平成17年5月25日(2005.5.25)
【国際出願番号】PCT/US2005/018438
【国際公開番号】WO2005/120136
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(505394390)シグマ ラボラトリー オブ アリゾナ, インク. (3)
【氏名又は名称原語表記】Sigma Laboratories of Arizona, Inc.
【住所又は居所原語表記】10960 N. Stallard Place, Tucson, AZ 85737 (US)
【Fターム(参考)】