説明

太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法

【課題】
施工現場での作業効率を向上することが可能な太陽電池パネルの施工方法を提供する。
【解決手段】
太陽電池の施工方法は、(a)複数の太陽電池パネル1を屋根2に固定するステップと、(b)複数の太陽電池パネル1のうちの隣り合う太陽電池パネル1の間に、その隙間を覆い、電気的に接続するように保護板30を設置するステップとを具備する。太陽電池パネル1は、光により発電する太陽電池モジュール12と、太陽電池モジュールを囲うように設けられ、導電性を有するフレーム10とを備える。保護板30は、フレーム10において隣り合う太陽電池パネル1を電気的に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光を電力に変換する太陽電池が知られている。その太陽電池を利用する際、長期間安定して用いることが出来、屋根や壁に取り付けることが可能な形態として、太陽電池をパネル状にした太陽電池パネルが知られている。太陽電池パネルを屋根に設置する方法としては、瓦の上に支持構造を介して設置する方法や、太陽電池パネルを瓦に埋め込む方法などがある。太陽電池パネルの屋根への設置は、屋根上で行われるため、作業ができるだけ容易で、より安全で、確実に施工できることが望まれる。
【0003】
太陽電池パネルを瓦の上に支持構造を介して設置する方法として、例えば、特開2003−293536号公報に太陽電池付き屋根材が開示されている。この太陽電池付き屋根材は、表面側に太陽電池パネルを固定し、裏面側にケーブルを収納する凹部を形成した屋根基材を備えた太陽電池付き屋根材である。太陽電池パネルから引出されたリード線が、屋根基材の外周辺を介して表面側から裏面側の凹部に導かれてケーブルに接続されると共に、該ケーブルが、凹部から屋根基材の外部に引出されていることを特徴とする。屋根基材の外周辺に前記凹部と連通する切欠き部を形成し、該切欠き部を通してリード線を凹部に引込むと共にケーブルの端部を引出すようにしても良い。
【0004】
太陽電池パネルを瓦に埋め込む方法として、特開2004−3132号公報に太陽光利用装置の固定構造が開示されている。この太陽光利用装置の固定構造は、屋根下地上に瓦が多数配設された瓦屋根に設置する太陽光利用装置の固定構造である。屋根下地の所定位置に太陽光利用装置を支える支持部材を設けるとともに、瓦と同一外観をなし貫通孔を備えた金属成型瓦で前記支持部材を覆い、且つ前記支持部材と前記太陽光利用装置とを前記金属成型瓦の貫通孔を通じて固定するように構成したことを特徴とする。
【0005】
【特許文献1】特開2003−293536号
【特許文献2】特開2004−003132号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、作業をできるだけ容易で、より安全で、確実に施工できる太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法を提供することにある。
【0007】
本発明の目的は、太陽電池パネル施工現場での作業効率を向上することが可能な太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法を提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、アースケーブルの接続を容易にすることが可能な太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法を提供することにある。
【0009】
本発明の更に他の目的は、接続ケーブルの耐候性を高めることが可能な太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法を提供することにある。
【0010】
本発明の別の目的は、接続ケーブルをより容易且つ確実に結線することが可能な太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法を提供することにある。
【0011】
本発明の更に別の目的は、低コストで全体の強度を高めることのできる太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
以下に、発明を実施するための最良の形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0013】
従って、上記課題を解決するために、本発明の太陽電池の施工方法は、(a)複数の太陽電池パネル(1)を屋根(2)に固定するステップと、(b)複数の太陽電池パネル(1)のうちの隣り合う太陽電池パネル(1)の間に、隣り合う太陽電池パネル(1)の隙間を覆い、電気的に接続するように保護板(30)を設置するステップとを具備する。太陽電池パネル(1)は、光により発電する太陽電池モジュール(12)と、太陽電池モジュール(12)を囲うように設けられ、導電性を有するフレーム(10)とを備える。保護板(30)は、フレーム(10)において隣り合う太陽電池パネル(1)を電気的に接続する。
【0014】
上記の太陽電池の施工方法において、(c)保護板(30)で電気的に接続された複数の太陽電池パネル(1)の組同士を、接地用ケーブル(22)で電気的に接続するステップを更に具備する。接地用ケーブル(22)は、接地に接続されるケーブル(22)と、ケーブル(22)の途中に電気的に接続された複数の端子(41)とを備える。複数の端子(41)の各々は、組の中の一つの太陽電池パネル(1)におけるフレーム(10)に嵌合し、電気的に接続される嵌合部(42,43、44)と、嵌合部(42,43、44)とケーブル(22)とを接続する圧着端子部(46)とを含む。
【0015】
上記の太陽電池の施工方法において、(d)複数の太陽電池パネル(1)を準備するステップと、(e)複数の太陽電池パネル(1)用の接続ケーブル(21/23)を屋根(2)上に敷設するステップと、(g)複数の太陽電池パネル(1)に接続ケーブル(21/23)を接続し、切り欠き部(11)に通して、複数の太陽電池パネル(1)を屋根(2)上に乗せるステップとを更に具備する。ここで、太陽電池パネル(1)は、フレーム(10)が、太陽電池パネル(1)を屋根(2)に固定するとき太陽電池モジュール(1)の接続ケーブル(21/23)を通すために設けられた切り欠き部(11)を有する。
【0016】
上記の太陽電池の施工方法において、接続ケーブル(23)は、第1ケーブル(23a)と、第2ケーブル(23b)と、第1ケーブル(23a)と第2ケーブル(23b)とを結束する複数の結束バンド(27)とを具備する。第1ケーブル(23a)は、第3ケーブル(23a1)と、第4ケーブル(23a2)と、複数の第5ケーブル(26a)と、複数の第6ケーブル(26b)とを備える。第3ケーブル(23a1)は、複数の太陽電池パネル(1)のプラス電極用である。第4ケーブル(23a2)は、複数の太陽電池パネル(1)のマイナス電極用である。複数の第5ケーブル(26a)は、一端を第3ケーブル(23a1)に接続され、他端を複数の太陽電池パネル(1)のうちの複数の第1太陽電池パネル(1)のプラス電極に接続される。複数の第6ケーブル(26b)は、一端を第4ケーブル(23a2)に接続され、他端を複数の太陽電池パネル(1)のうちの複数の第1太陽電池パネル(1)とは異なる複数の第2太陽電池パネル(1)のマイナス電極に接続される。第2ケーブル(23b)は、隣り合う第1太陽電池パネル(1)のマイナス電極と第2太陽電池パネル(1)のプラス電極とに接続される。
【0017】
上記の太陽電池の施工方法において、フレーム(10)は、矩形形状であり、一方の長辺の中央部と他方の長辺の中央部とを、所定の距離以上に離れないように結合する補強部材(51、52)を備える。
【0018】
上記課題を解決するために、本発明の太陽電池の施工方法は、(h)複数の太陽電池パネル(1)を屋根(2)に並べて固定するステップと、(i)複数の太陽電池パネル(1)に、接地用ケーブル(22)を電気的に接続するステップとを具備する。太陽電池パネル(1)は、光により発電する太陽電池モジュール(12)と、太陽電池モジュール(12)を囲うように設けられ、導電性のフレームと(10)を備える。接地用ケーブル(22)は、接地に接続されるケーブル(22)と、ケーブル(22)の途中に電気的に接続された複数の端子(41)とを備える。複数の端子(41)の各々は、フレーム(10)に嵌合し、電気的に接続される嵌合部(42、43、44)と、嵌合部(42,43、45)とケーブル(22)とを接続する圧着端子部(46)とを含む。
【0019】
上記課題を解決するために、本発明の太陽電池の施工方法は、(j)複数の太陽電池パネル(1)を準備するステップと、(k)複数の太陽電池パネル(1)用の配線(21)を屋根上に敷設するステップと、(l)複数の太陽電池パネル(1)に配線(21)を接続し、配線(21)を切り欠き部(11)に通して、複数の太陽電池パネル(1)を屋根(2)上に固定するステップとを具備する。ここで、太陽電池パネル(1)は、光により発電する太陽電池モジュール(12)と、太陽電池モジュール(12)を囲うように設けられ導電性を有するフレーム(10)とを備える。フレーム(10)は、太陽電池パネル(1)を屋根に固定するとき、太陽電池モジュール(12)の配線(21)が通りやすいように設けられた切り欠き部(11)を有する。
【0020】
上記課題を解決するために、本発明の太陽電池の施工方法は、(m)複数の太陽電池パネル(21)用の配線として接続ケーブル(23)を屋根(2)上に敷設するステップと、(n)複数の太陽電池パネル(1)に接続ケーブル(23)を接続し、複数の太陽電池パネル(1)を屋根(2)上に固定するステップとを具備する。ここで、接続ケーブル(23)は、第1ケーブル(23a)と、第2ケーブル(23)と、第1ケーブル(23a)と第2ケーブル(23b)とを結束する複数の結束バンド(27)とを具備する。第1ケーブル(23a)は、第3ケーブル(23a1)と、第4ケーブル(23a2)と、複数の第5ケーブル(26a)と、複数の第6ケーブル(26b)とを備える。第3ケーブル(23a1)は、複数の太陽電池パネル(1)のプラス電極用である。第4ケーブル(23a2)は、複数の太陽電池パネル(1)のマイナス電極用である。複数の第5ケーブル(26a)は、一端を第3ケーブル(23a1)に接続され、他端を複数の太陽電池パネル(1)のうちの複数の第1太陽電池パネル(1)のプラス電極に接続されている。複数の第6ケーブル(26b)は、一端を第4ケーブル(23a2)に接続され、他端を複数の太陽電池パネル(1)のうちの複数の第1太陽電池パネル(1)とは異なる複数の第2太陽電池パネル(1)のマイナス電極に接続されている。第2ケーブル(23b)は、隣り合う第1太陽電池パネル(1)のマイナス電極と第2太陽電池パネル(1)のプラス電極とに接続されている。
【0021】
上記課題を解決するために、本発明の太陽電池の施工方法は、(o)複数の太陽電池パネル(1)を準備するステップと、(p)複数の太陽電池パネル(1)を屋根(2)上に固定するステップとを具備する。ここで、太陽電池パネル(1)は、光により発電する太陽電池モジュール(12)と、太陽電池モジュール(12)を囲うように設けられ、矩形形状の導電性のフレーム(10)と、フレーム(10)の一方の長辺の中央部と他方の長辺の中央部とを、所定の距離以上に離れないように結合する補強部材(51、52)とを備える。
【0022】
上記課題を解決するために、本発明の太陽電池システムは、屋根に固定された複数の太陽電池パネル(1)と、複数の太陽電池パネル(1)のうちの隣り合う太陽電池パネル(1)の間の隙間を覆うように設けられた保護板(30)とを具備する。太陽電池パネル(1)は、光により発電する太陽電池モジュール(12)と、太陽電池モジュール(12)を囲うように設けられ、導電性のフレーム(10)とを備える。保護板(30)は、導電性の平板(31)と、平板(31)の一方の面に設けられた結合部(32)とを備える。平板(31)は、フレーム(10)に電気的に接続され、結合部(32)は、二つの太陽電池パネル(1)の少なくとも一方のフレーム(10)に結合する。
【0023】
上記の太陽電池システムにおいて、保護板(30)で電気的に接続された複数の太陽電池パネル(1)の組同士を電気的に接続する接地用ケーブル(22)を更に具備する。接地用ケーブル(22)は、接地に接続されるケーブル(22)と、ケーブル(22)の途中に電気的に接続された複数の端子(41)とを備える。複数の端子(41の各々は、組の中の一つの太陽電池パネル(1)におけるフレーム(10)に嵌合し、電気的に接続される嵌合部(42、43、44)と、嵌合部(42、43、44)とケーブル(10)とを接続する圧着端子部(46)とを備える。
【0024】
上記の太陽電池システムにおいて、フレーム(10)は、太陽電池パネル(1)が屋根に固定されるとき太陽電池モジュール(12)の接続ケーブル(21/23)を通すために設けられた切り欠き部(11)を有する。
【0025】
上記の太陽電池システムにおいて、複数の太陽電池パネル(1)の各々における端子箱(13)に接続された接続ケーブル(23)を更に具備する。接続ケーブル(23)は、第1ケーブル(23a)と、第2ケーブル(23b)と、第1ケーブル(23a)と第2ケーブル(23b)とを結束する複数の結束バンド(27)とを備える。第1ケーブル(23a)は、第3ケーブル(23a1)と、第4ケーブル(23a2)と、複数の第5ケーブル(26a)と、複数の第6ケーブル(26b)とを含む。第3ケーブル(23a1)は、複数の太陽電池パネル(1)のプラス電極用である。第4ケーブル(23a2)は、複数の太陽電池パネル(1)のマイナス電極用である。複数の第5ケーブル(26a)は、一端を第3ケーブル(23a1)に接続され、他端を複数の太陽電池パネル(1)のうちの複数の第1太陽電池パネル(1)のプラス電極に接続されている。複数の第6ケーブル(26b)は、一端を第4ケーブル(23a2)に接続され、他端を複数の太陽電池パネル(1)のうちの複数の第1太陽電池パネル(1)とは異なる複数の第2太陽電池パネル(1)のマイナス電極に接続されている。第2ケーブル(23b)は、隣り合う第1太陽電池パネル(1)のマイナス電極と第2太陽電池パネル(1)のプラス電極とを接続されている。
【0026】
上記の太陽電池システムにおいて、フレーム(10)は、矩形形状であり、一方の長辺の中央部と他方の長辺の中央部とを、所定の距離以上に離れないように結合する補強部材(51、52)とを備える。
【0027】
上記課題を解決するために、本発明の太陽電池システムは、屋根(2)に固定されて並んだ複数の太陽電池パネル(1)と、複数の太陽電池パネル(1)の各々に接続され、接地に接続された接地用ケーブル(22)とを具備する。太陽電池パネル(1)は、光により発電する太陽電池モジュール(12)と、太陽電池モジュール(12)を囲うように設けられ、導電性のフレーム(10)とを備える。接地用ケーブル(22)は、接地に接続されるケーブル(22)と、ケーブル(22)の途中に電気的に接続された複数の端子(41)とを備える。複数の端子(41)の各々は、フレーム(10)に嵌合する嵌合部(42、43、44)と、嵌合部(42、43、44)とケーブル(10)とを接続する圧着端子部(46)とを含む。
【0028】
上記課題を解決するために、本発明の太陽電池システムは、屋根(2)に固定されて並んだ複数の太陽電池パネル(1)と、複数の太陽電池パネル(1)の各々における端子箱(13)に接続された接続ケーブル(23)とを具備する。接続ケーブル(23)は、第1ケーブル(23a)と、第2ケーブル(23b)と、第1ケーブル(23a)と第2ケーブル(23b)とを結束する複数の結束バンド(27)とを備える。第1ケーブル(23a)は、第3ケーブル(23a1)と、第4ケーブル(23a2)と、複数の第5ケーブル(26a)と、複数の第6ケーブル(26b)とを含む。第3ケーブル(23a1)は、複数の太陽電池パネル(1)のプラス電極用である。第4ケーブル(23a2)は、複数の太陽電池パネル(1)のマイナス電極用である。複数の第5ケーブル(26a)は、一端を第3ケーブル(23a1)に接続され、他端を複数の太陽電池パネル(1)のうちの複数の第1太陽電池パネル(1)のプラス電極に接続されている。複数の第6ケーブル(26b)は、一端を第4ケーブル(23a2)に接続され、他端を複数の太陽電池パネル(1)のうちの複数の第1太陽電池パネル(1)とは異なる複数の第2太陽電池パネル(1)のマイナス電極に接続されている。第2ケーブル(23b)は、隣り合う第1太陽電池パネル(1)のマイナス電極と第2太陽電池パネル(1)のプラス電極とを接続されている。
【0029】
上記課題を解決するために、本発明の太陽電池パネルは、光により発電する太陽電池モジュール(12)と、太陽電池モジュール(12)を囲うように設けられ、導電性のフレーム(10)とを具備する。フレーム(10)は、フレーム(10)を屋根(2)に固定するとき太陽電池モジュール(12)の配線を通すために設けられた切り欠き部(11)を有する。
【0030】
上記課題を解決するために、本発明の太陽電池パネルは、光により発電する太陽電池モジュール(12)と、太陽電池モジュール(12)を囲うように設けられ、矩形形状の導電性のフレーム(10)と、フレーム(10)の一方の長辺の中央部と他方の長辺の中央部とを所定の距離以上に離れないように結合する補強部材(51、52)とを具備する。
【0031】
上記課題を解決するために、本発明の保護板(30)は、導電性の平板(31)と、平板(31)の一方の面に設けられた結合部(32)とを具備する。平板(31)は、屋根(2)に固定され隣り合う二つの太陽電池パネル(1)における導電性のフレーム(10)に電気的に接続され、二つの太陽電池パネル(1)の間の隙間を覆う。結合部(32)は、二つの太陽電池パネル(1)の少なくとも一方のフレーム(10)に結合する。
【0032】
上記課題を解決するために、本発明の接地用ケーブルは、接地に接続されるケーブル(22)と、ケーブル(22)の途中に電気的に接続された複数の端子(41)とを具備する。複数の端子(41)の各々は、屋根(2)に固定されて並んだ複数の太陽電池パネル(1)における導電性のフレーム(10)に嵌合する嵌合部(42、43、44)と、嵌合部(42、43、44)とケーブル(22)とを接続する圧着端子部(46)とを備える。
【0033】
上記課題を解決するために、本発明の接続ケーブル(23)は、第1ケーブル(23a)と、第2ケーブル(23b)と、第1ケーブル(23a)と第2ケーブル(23b)とを結束する複数の結束バンド(27)とを具備する。第1ケーブル(23a)は、第3ケーブル(23a1)と、第4ケーブル(23a2)と、複数の第5ケーブル(26a)と、複数の第6ケーブル(26b)とを備える。第3ケーブル(23a1)は、複数の太陽電池パネル(1)のプラス電極用である。第4ケーブル(23a2)は、複数の太陽電池パネル(1)のマイナス電極用である。複数の第5ケーブル(26a)は、一端を第3ケーブル(23a1)に接続され、他端を複数の太陽電池パネル(1)のうちの複数の第1太陽電池パネル(1)のプラス電極に接続されている。複数の第6ケーブル(26b)は、一端を第4ケーブル(23a2)に接続され、他端を複数の太陽電池パネル(1)のうちの複数の第1太陽電池パネル(1)とは異なる複数の第2太陽電池パネル(1)のマイナス電極に接続されている。第2ケーブル(23b)は、隣り合う第1太陽電池パネル(1)のマイナス電極と第2太陽電池パネル(1)のプラス電極とを接続されている。
【発明の効果】
【0034】
本発明により、太陽電池パネルは、施工作業をより容易、より安全、より確実に施工し、施工現場での作業効率を向上することが可能となる。また、アースケーブルの接続を容易にし、接続ケーブルの耐候性を高め、接続ケーブルをより容易且つ確実に結線することができる。そして、低コストで全体の強度を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明の太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法の実施の形態に関して、添付図面を参照して説明する。
【0036】
(第1の実施の形態)
本発明の太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法の第1の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、本発明の太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法の第1の実施の形態の構成について説明する。
【0037】
図1(a)は、本発明の太陽電池パネルを屋根に載せた場合の概略図である。複数の太陽電池パネル1は、行方向(図のX方向)及び列方向(図のY方向)に、概ね行列(マトリクス)状に配列されている。各太陽電池パネル1は、屋根2上の瓦(図示されず)に設置された治具(図示されず)により、他の太陽電池パネル1と互いに隣接して瓦上に配置されている。各太陽電池パネル1は、接続ケーブルやアースケーブル(図示されず)により、所定の配線が成されている。
【0038】
図1(b)は、本発明の太陽電池パネルを示す構成図である。それぞれ基本的な太陽電池パネル1の上面図、AA断面図、BB断面図である。太陽電池パネル1は、光により電力を発生する太陽電池モジュール12と、それを保持(支持)するフレーム10と、電力を取り出す端子(プラス及びマイナス)を収めた端子箱13とを具備する。フレーム10は、導電性のある材料、例えばアルミニウムを含む金属で形成する。表面は耐候性(耐食性)を高めるために所定の塗料を塗っているため、表面は絶縁性である。
【0039】
図2(a)は、本発明の太陽電池パネルの第1の実施の形態を示す斜視図である。
本実施の形態の太陽電池パネル1は、図1の構成に加えて、化粧板30を備える。化粧板30は、隣り合う太陽電池パネル1のフレーム10同士を電気的に接続する。同時に、隣り合う太陽電池パネル1間の隙間を覆い、太陽電池パネル1の下側を通る接続ケーブル21が隙間部分で太陽光、風、雨、雪にさらされることを防止する。
【0040】
図2(b)は、化粧板の取り付け部分の詳細を示す斜視図である。
化粧板30について更に説明する。化粧板30は、導電性のある材料、例えばアルミニウムのような金属で形成されている。表面には耐食性を向上させる塗装を施されている。化粧板30は、化粧板本体31と、嵌め込み部32とを備える。化粧板本体31は、矩形形状の平板である。太陽電池パネル1の短辺と概ね等しい長辺と、隣り合う太陽電池パネル1同士の隙間より長い短辺とを有する。両長辺側の中央付近には、一方の面から他方の面へ貫通する穴33と、穴34が設けられている。穴33及び穴34は、太陽電池パネル1のフレーム10の短辺端部10aにおける中央付近に設けられた穴10c及び穴10dに対応している。化粧板30は、2本のビス35をそれぞれ穴33−穴10c及び穴34−穴10dに貫通することで太陽電池パネル1に固定される。ビス35もまた、金属製である。嵌め込み部32は、化粧板本体31の一方の面に、一方の短辺から他方の短辺に向かって長辺に略平行に伸びるように設けられた、略L字型断面を有する部材である。このような化粧板30は、押出し成形で形成されるので、通常の平板の場合に比較してほぼ同程度のコストで製造することができる。
【0041】
隣り合う太陽電池パネル1は、パネル10−穴10c(内面は金属が剥き出し)−ビス35−穴33(内面は金属が剥き出し)−化粧板30−穴34(内面は金属が剥き出し)−ビス35−穴10d−パネル10という経路により電気的に接続される。
【0042】
次に、図2を参照して、本発明の太陽電池パネルの施工方法について説明する。
(1)まず、図2(b)に示すような太陽電池パネル1を準備(製造)する。太陽電池パネル1は、フレーム10の短辺の端部10aの中央付近であって、化粧板30を取り付ける場合の穴33及び穴34に対応する位置に、穴10c及び穴10dが設けられている。穴10c及び穴10dの内面はフレーム10の金属が露出している。
(2)次に、準備された複数の太陽電池パネル1を図1(a)のように屋根に取り付ける。屋根に取り付ける方法としては、従来の方法や、後述の方法を利用することができる。
(3)続いて、隣り合う太陽電池パネル1の間の隙間に、嵌め込み部32を下にして化粧板30を置く。そして、化粧板30を滑らせて、化粧板本体31と嵌め込み部32とで形成される空間に、端部10aを嵌め込む。
(4)その後、穴33−穴10c及び穴34−穴10dにおいて、ビス35で化粧板30を固定する。穴34をフレーム10の長辺方向に長く取っているので、太陽電池パネル1の設置の誤差に柔軟に対応できる。
【0043】
このようにして、太陽電池パネルが施工される。ただし、ビス35を用いているが、ボルト−ナットを用いることもできる。また、穴の数及び位置は、図2の例に限定されるものではない。
【0044】
図3は、従来知られた方法による太陽電池パネル101同士の電気的な接続である。この場合、太陽電池パネル101同士を電気的に接続するために、アースケーブル131をフレーム110側面で固定していたため、太陽電池パネル101同士の隙間に当たる接続ケーブル121aは、太陽光、風、雨、雪にさらされ易く、劣化しやすくなる。加えて、アースケーブル131は、施工時のビス止めの際、落下する可能性がある。
【0045】
本発明により、太陽電池パネル1の施工時において、化粧板30で隣り合う太陽電池パネル1を電気的に接続するので、太陽電池パネル1間を接続するアースケーブルが不要となる。また、化粧板30の取り付けの際、化粧板30の一端を太陽電池パネル1のフレーム10に嵌め込むため、ビス35止めの前に化粧板30が落下することを防止できる。化粧板30の穴34が長穴のため、太陽電池パネル1の取り付け寸法公差の吸収が可能となる。それらにより作業をより容易で、より安全で、確実に行うことができる。そして、施工現場での作業効率を向上させることができる。
【0046】
本発明において、太陽電池パネル1間の隙間が無くなり、太陽光による接続ケーブル21が太陽光、風、雨、雪にさらされ難くなるので、接続ケーブル21の被覆材の劣化を防止できる。また、太陽電池パネル1間の隙間が無くなり、太陽電池パネル1の下への風の吹き込みを防止できるので、太陽電池パネル1の耐風圧性能を向上できる。そして、太陽電池パネル1間の隙間が無くなり、意匠性を向上することができる。
【0047】
(第2の実施の形態)
本発明の太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法の第2の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、本発明の太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法の第2の実施の形態の構成について説明する。
【0048】
図1については、第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
【0049】
図4(a)は、本発明の太陽電池パネルの第2の実施の形態を示す斜視図である。
屋根2上に概ね行列状に配列された複数の太陽電池パネル1は、アース用の電気的な接続として、行方向(X方向)へは第1の実施の形態で説明した方法により互いに接続されている。第2の実施の形態は、列の一番端における列方向(Y方向)への接続方法に関する。
【0050】
図4(a)を参照すると、一本のアースケーブル22が行列状の太陽電池パネルの各行の端において、列方向に接続されている。M1及びM2の部分を拡大した図に示すように、アースケーブル22は、太陽電池パネル1の行の数に相当する圧着端子41を所定の間隔で予め取り付けられている。そして、太陽電池パネル1のフレーム10の端部10bに、圧着端子41を嵌め込むことで電気的な接続を行う。
【0051】
図4(b)は、圧着端子の構成を示す斜視図である。圧着端子41は、圧着部46、第1平板部44、第2平板部43、押え部42を備える。圧着部46は、円筒形状を有し、アースケーブル22を中に入れて押し潰される(圧着される)ことにより、圧着端子41とアースケーブル22とを接続する。第1平板部44と第2平板部43とは対向し、略U字形状を成す。U字の底で圧着部46と接続している。押え部42は、半円筒形状を有し、第2平板部43と接続され、第1平板部44と対向している。
【0052】
図4(c)は、圧着端子を太陽電池パネルにはめ込むときの様子を示す断面図である。アースケーブル22を接続された圧着端子41は、フレーム10の端部10bの下側から嵌め込まれる。とき、押え部42及び第1平板部44との間に挟む込むようになる。このとき、略U字形状を成す第1平板部44と第2平板部43と押え部42とが弾性変形し、弾性力で圧着端子41及びアースケーブル22は、端部10bに固定される。このとき、接触面45の表面又は第1平板部44の内側の表面を粗くする(凹凸をつける)と、嵌め込みの際、接触面45が端部10bの表面塗装を削り金属面を剥き出しにして電気的な接続を良好にさせることができる。
【0053】
次に、図4を参照して、本発明の太陽電池パネルの施工方法について説明する。
(1)まず、図4(a)で示すような所定の間隔で所定の数の圧着端子41(図4(b))を接続したアースケーブル22を作製する。所定の間隔及び数は、太陽電池パネル1の設置位置及び数に基づいて計算する。
(2)次に、図1(b)に示す複数の太陽電池パネル1を図1(a)及び図4(a)のように屋根に取り付ける。屋根に取り付ける方法としては、従来の方法や、後述の方法を利用することができる。
(3)続いて、第1の実施の形態の方法により、複数の太陽電池パネル1の行方向(X方向)について、フレーム10同士を電気的に接続する。
(4)その後、一番端の列の太陽電池パネル1の端部10bに、予め作製しておいたアースケーブル22の圧着端子41を嵌めることで、太陽電池パネル1にアースケーブル22を固定する。
【0054】
このようにして、太陽電池パネルが施工される。ただし、圧着端子41の形状はこの例に限定されることは無く、フレーム10に嵌め込み可能な形状であれば良い。
【0055】
図5は、従来知られた方法による列の一番端の太陽電池パネル101同士の電気的な接続である。この場合、太陽電池パネル101同士を電気的に接続するために、従来の圧着端子137を用い、アースケーブル122をフレーム110側面においてビス135で固定していた。ため、ケーブル数が多く、ビス留め工数が多く、アースケーブル122やビス135を落としてしまう可能性もある。
【0056】
本発明により、圧着端子41を太陽電池パネル1のフレーム10に嵌め込むだけで簡単にアースケーブル22を取り付けることができる。使用するアースケーブル22の数が1本になるので、作業上のミスを少なくすることができる。加えて、現場でアースケーブル22を加工することが不要になる。すなわち、作業をできるだけ容易で、より安全で、確実に実施することができる。施工現場での作業効率を向上することが可能となる。
【0057】
(第3の実施の形態)
本発明の太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法の第3の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、本発明の太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法の第3の実施の形態の構成について説明する。
【0058】
図1については、第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
【0059】
図6(a)は、本発明の太陽電池パネルの第3の実施の形態を示す斜視図である。
本実施の形態の太陽電池パネル1は、フレーム10に、接続ケーブル21の通る切欠き11を有する。切欠き11は、フレーム10の長辺側に設けられた切欠き11a、及び、短辺側に設けられた切欠き11bがある。切欠き11を設けることで、太陽電池パネル1の下に接続ケーブル21の通る隙間を設ける必要が無くなる。それにより、太陽電池パネル1を屋根により近づけることができる。切欠き11の位置、大きさ、間隔及び数は、この図の例に限定されるものではなく、太陽電池パネルの数や配線の設計に基づいて決定される。
【0060】
図6(b)は、切欠き11aの形状を示す図である。切欠き11aの形状は、フレーム10の強度上、応力集中を低減するために、単なる矩形形状ではなく、角で所定の丸みを持たせるようにする。例えば、図では、所定の半径Rの曲線を描くようにしている。ただし、図6(c)のような形状にしても良い。
【0061】
図6(c)は、切欠き11bの形状を示す図である。切欠き11bの形状もまた、フレーム10の強度上、応力集中を低減するために、単なる矩形形状ではなく、フレーム10の底面に対して所定の角度を有するようにしている。例えば、図では、略45度の角度となるようにしている。ただし、図6(b)のような形状にしても良い。
【0062】
図6(d)は、本発明の太陽電池パネルを屋根に載せた場合のX方向から見た概略図である。複数の太陽電池パネル1が、列方向(図のY方向)に配列されている。各太陽電池パネル1は、屋根の野地板61の桟木62に固定された瓦63上に設置された治具(図示されず)により、他の太陽電池パネル1と互いに隣接して瓦上に配置されている。各太陽電池パネル1は、接続ケーブル21により、所定の配線が成されている。そのとき、接続ケーブル21は、切欠き11a及び切欠き11bを通るので、瓦63と太陽電池パネル1との距離Dをより近づけることができる。
【0063】
次に、図6を参照して、本発明の太陽電池パネルの施工方法について説明する。
(1)まず、図6(a)〜(c)に示すような太陽電池パネル1を準備(製造)する。太陽電池パネル1は、フレーム10の長辺及び短辺に、所定の位置、大きさ、間隔及び数で、それぞれ切欠き11a及び11bが設けられている。
(2)次に、図1(b)及び図6(a)〜(c)に示すように複数の太陽電池パネル1を屋根に取り付けるために、それらの太陽電池パネル1用の接続ケーブル21を瓦63上に敷設する。
(3)続いて、敷設された接続ケーブル21と太陽電池パネル1との結線を行いながら、図1(a)及び図6(d)に示すように複数の太陽電池パネル1を屋根に取り付ける。屋根に取り付ける方法としては、従来の方法や、後述の方法を利用することができる。
(4)後、各太陽電池パネル1間において、第1及び第2の実施の形態の化粧板30及びアースケーブル22の接続を行う。
【0064】
このようにして、太陽電池パネルが施工される。
【0065】
図7(a)は、従来の太陽電池パネル101を示す斜視図である。この場合、太陽電池パネル101のフレーム110には切欠きが無い。ため、接続ケーブル121は、フレーム110が占有する空間の下側を通る必要がある。図7(b)は、従来の太陽電池パネルを屋根に載せた場合のX方向から見た概略図である。このように太陽電池パネル101の下側に接続ケーブル121を通す必要があるので、その分太陽電池パネル101が瓦163から離れることになる。距離D’は、図6(d)の距離Dよりも大きくなる。距離D’が大きくなると、太陽電池パネル101の下側への風の吹き込みにより、耐風圧性能が低下する。ため、耐風圧性能を確保するための部材が必要になり、コストアップの原因となる。
【0066】
本発明により、太陽電池パネル1と瓦63との距離Dが小さくなり、太陽電池パネル1の下側への風の吹き込みが押えられ、耐風圧性能の向上が図れる。それにより施工作業中は、作業をできるだけ容易で、より安全で、確実に施工でき、施工作業後は、耐風圧性能の向上した、より安定した太陽電池システムとすることができる。そして、距離Dが小さくなることで風による吹き上げ荷重が減少することにより、部材のコストダウンができる。
【0067】
本発明により、切欠き11の位置を特定することで、接続ケーブル21の通路を特定することができる。それにより、接続ケーブル敷設の標準化ができ、それにより施工現場での作業効率を向上させることができる。そして、太陽電池パネル1と瓦63との段差が少なくなり、意匠性を向上することができる。
【0068】
(第4の実施の形態)
本発明の太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法の第4の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、本発明の太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法の第4の実施の形態の構成について説明する。
【0069】
図1については、第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
【0070】
図8(a)は、本発明の太陽電池パネルの第4の実施の形態に用いる接続ケーブルを示す構成図である。
本実施の形態の接続ケーブル23は、複数の太陽電池パネル1ごとに一まとめになっている。図では、2行4列に配列される太陽電池パネル1に用いる接続ケーブル23を例示している。接続ケーブル23は、並列ケーブル23a、直列ケーブル23b、分岐ターミナル26、コネクタ24、コネクタ25、結束バンド27を備える。
【0071】
図8(b)は、接続ケーブルの詳細を示す図である。並列ケーブル23aは、プラス電極用のケーブル23a1、マイナス電極用のケーブル23a2を有する。各太陽電池パネル1の出力を並列接続する。直列ケーブル23bは、隣接する太陽電池パネル1間の電極を直列接続する。分岐ターミナル26は、並列ケーブル23aに対して太陽電池パネル1の出力を並列接続する。すなわち、一端がケーブル23a1に接続され、他端が太陽電池パネル1のプラス電極に接続されるケーブル26aと、一端がケーブル23a2に接続され他端が他の太陽電池パネル1のマイナス電極に接続されるケーブル26bとを備える。結束バンド27は、並列ケーブル23a及び直列ケーブル23bを一つに結束する。コネクタ24は、並列ケーブル23aで集められた太陽電池パネル1の電力を外部に取り出すための端子である。ケーブル23a1に接続されたコネクタ24aと、ケーブル23a2に接続されたコネクタ24bとを有する。コネクタ25は、太陽電池パネル1の電力取り出し用の端子箱13に接続される端子である。ケーブル26aや直列ケーブル23bに接続されたコネクタ25aと、ケーブル23bや直列ケーブル23bに接続されたコネクタ25bとを有する。
【0072】
図9は、結束バンド27の詳細を示す図である。結束バンド27は、バンドA27aとバンドB27cとを含む。図の右側に示すように、バンドA27aに対して、所定の方向からバンドB27cを近づける。それにより、図の左側に示すように、バンドB27cの掛部27dが、バンドA27aのスリット27bに挿入され両者が互いに固定される。
【0073】
次に、図8〜図10を参照して、本発明の太陽電池パネルの施工方法について説明する。図10は、本発明における太陽電池パネルと接続ケーブルとの接続を示す構成図である。ここでは、2行4列の太陽電池パネル1を施工する場合について説明する。
(1)まず、図8(a)〜(b)、図9に示すような接続ケーブル23を準備(製造)する。ここで、並列ケーブル23a及び直列ケーブル23bの長さや本数、分岐ターミナル26の位置や個数、コネクタ24及びコネクタ25の個数、結束バンド27位置及び個数は、太陽電池パネル1の配置設計に基づいて決定される。
(2)次に、第3の実施の形態で説明した図6(a)〜(c)に示すような太陽電池パネル1を準備(製造)する。太陽電池パネル1は、フレーム10の長辺及び短辺に、所定の位置、大きさ、間隔及び数で、それぞれ切欠き11a及び11bが設けられている。
(3)その後、屋根2(瓦)上に太陽電池パネル1を割り付けるための割付図面に基づいて、太陽電池パネル1の端子箱13の位置を屋根2(瓦)上にマークする。
(4)次に、複数の太陽電池パネル1を屋根2に取り付けるために、準備した接続ケーブル23を屋根2(瓦)上に敷設する。その際、接続ケーブル23におけるコネクタ25に近い位置の結束バンド27をマークに合わせる。そのようにすることで、結束バンド27の位置で2本のケーブルが曲がり、先のコネクタ25が端子箱13の位置となる。接続ケーブル23は、太陽電池パネル1を取り付ける治具(図示されず)に他の種類の結束バンドなどで固定しても良い。
(5)続いて、接続ケーブル23の各コネクタ25を各太陽電池パネル1の端子箱13に接続しながら、図1(b)に示すように複数の太陽電池パネル1を屋根に取り付ける。
(6)その後、各太陽電池パネル1間において、第1及び第2の実施の形態の化粧板30及びアースケーブル22の接続を行う。加えて、瓦63上に配線された接続ケーブル21と太陽電池パネル1との結線を行う。
【0074】
このようにして、太陽電池パネルが施工される。
【0075】
図11(a)は、従来の並列ケーブル123aを示す図である。図11(b)は、従来の直列ケーブル123bを示す図である。このように、従来の施工現場では複数の種類のケーブルを同時に使用して、接続作業を行う必要があった。ため、ケーブルの仕分け、位置決め等、作業が煩雑化する。それにより、作業効率の低下、誤配線の発生の要因となる。また、各ケーブルは、太陽電池パネル1と屋根2との空間に敷設するため、太陽電池パネル1を設置する前に敷設しなければならない。ため、各ケーブルを接続する対象である太陽電池パネル1を設置する前に作業しなければならず、ケーブルの位置決めに時間や手間がかかる。
【0076】
本発明により、4本のケーブルを予め結束した接続ケーブル23を用いるので、現場でのケーブルの仕分けが不要となる。加えて、予め屋根につけたマークと接続ケーブル23の結束バンド27の位置を合わせることにより、容易に接続ケーブル23を敷設できる。更に、接続ケーブルの接続作業が容易になるので誤接続を抑制できる。すなわち、施工作業が容易で、より安全で、確実に実施でき、施工現場での作業効率を向上することができる。
【0077】
(第5の実施の形態)
本発明の太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法の第5の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、本発明の太陽電池パネル及び太陽電池パネルの施工方法の第5の実施の形態の構成について説明する。
【0078】
図1については、第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
【0079】
図12(a)は、本発明の太陽電池パネルの第5の実施の形態を示す斜視図である。
本実施の形態の太陽電池パネル1は、フレーム10の向かい合う両長辺同士の中央付近に貫通穴が設けられている。そして、貫通穴に金属製のロッド51が貫通し、ロッド51がロックピン52により固定されることにより、フレーム10の向かい合う両長辺同士が連結されている。これにより、フレーム10が歪み、向かい合う両長辺の距離が広がることを防止することができる。図12(a)では、長辺の中央部に1本のロッド51を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、フレーム10が受ける力に応じて、位置や本数を変更することも可能である。また、アース端子として使用することも可能である。また、ロックピン52の代わりにロッド51の端部にオネジを切りナットにてロックする方法や、その他のロック方法も用いることが出来る。
【0080】
図12(b)は、図12(a)におけるEE断面を示す。フレーム10に対して太陽電池モジュール121が嵌め込まれている。断面部からやや離れて、ロッド51がロックピン52により固定されている。固定により、フレーム10が歪んで広がり、太陽電池モジュール12がフレームから外れることを防止できる。
【0081】
図12(c)は、図12(b)におけるF方向から見た図である。ロックピン52は、ロッド51に差し込まれてロッド51とフレーム10とにより固定されている。これにより、ロッド51もまた固定されている。
【0082】
次に、図12を参照して、本発明の太陽電池パネルの施工方法について説明する。
(1)まず、第4の実施の形態で説明した図8(a)〜(b)、図9に示すような接続ケーブル23を準備(製造)する。
(2)次に、図12に示すようなロッド51及びロックピン52とで長辺の中央付近を補強され、第3の実施の形態で説明した図6(a)〜(c)に示すような切欠き11が設けられた太陽電池パネル1を準備(製造)する。
(3)その後、屋根2(瓦)上に太陽電池パネル1を割り付けるための割付図面に基づいて、太陽電池パネル1の端子箱13の位置を屋根2(瓦)上にマークする。
(4)次に、図1(b)に示すように複数の太陽電池パネル1を屋根2に取り付けるために、準備した接続ケーブル23を屋根2(瓦)上に敷設する。際、接続ケーブル23におけるコネクタ25に近い位置の結束バンド27をマークに合わせる。
(5)続いて、接続ケーブル23の各コネクタ25を各太陽電池パネル1の端子箱13に接続しながら、図1(b)に示すように複数の太陽電池パネル1を屋根に取り付ける。屋根に取り付ける方法としては、従来の方法や、後述の方法を利用することができる。
(6)その後、各太陽電池パネル1間において、第1及び第2の実施の形態の化粧板30及びアースケーブル22の接続を行う。加えて、瓦63上に配線された接続ケーブル21と太陽電池パネル1との結線を行う。
【0083】
このようにして、太陽電池パネルが施工される。
【0084】
図13(a)は、従来の太陽電池パネル101を示す斜視図である。太陽電池パネル101の施工のさい、作業者は、フレーム110の長辺側に指をかけて太陽電池パネル101を持つことが多い。この場合、フレーム110には長辺側の面内方向に荷重P1がかかることになる。それにより撓みによるフレーム110が外側に湾曲する。図13(b)は、従来の太陽電池パネル101を示す断面図である。図1(b)のAA断面に対応する。太陽電池パネル101の表面に直角に荷重P2がかかった場合、フレーム10の面内方向に分力S1が生じる。それにより、フレーム110が外側に湾曲し、荷重が大きいときには太陽電池モジュール12がフレーム110から抜け落ちる可能性がある。
【0085】
本発明により、太陽電池パネルの1本のフレームに面内方向の荷重がかかっても、対向するフレームと2本で荷重を分担するので、取り扱い時や気象によるフレームの湾曲を防止できる。それにより、フレーム断面積を低減でき、コストダウンが図れる。すなわち、低コストで全体の強度を高めることができる。同じ効果として中間フレームを追加する方法もあるが、ロッドの取り付けのほうが道具を使用せずに装着が可能であるため、組み立ての作業効率が高い。
【0086】
屋根に太陽電池パネル1を取り付ける方法としては、種々の方法(従来知られた方法を含む)を用いることができる。例えば、特願2004−055617号に記載された太陽電池モジュールの取り付け工法を用いることができる。
【0087】
特願2004−055617号の太陽電池モジュールの取り付け工法を概説する。図14は、太陽電池モジュールの取り付け方法に用いる屋根瓦を示す斜視図である。屋根瓦201は、屋根の野地板に施工されたとき、軒先側になるのが頭部K、棟側になるのが尻部L、隣接する屋根瓦201の側面の下に差し込まれるのが差込部M、及び、隣接する屋根瓦201の側面の上を覆うのが桟部N、中央付近の外部に曝されるのが雨曝し部Jである。
【0088】
屋根瓦201は、釘穴203、尻部水返し204、係止突起205、水返し206a、水返し206b、被係止部207、水返し208、側頭部9a、9b中央頭部9c、開口210a、係止突起210、支持突起211を有する。釘穴203は、尻部L近傍に2箇所(以上)設けられ、屋根瓦201を貫通する。釘を打ち込んで屋根瓦201を固定する。尻部水返し204は、尻部Lに設けられ、雨曝し部Jよりも高い台の形状である。雨水を雨曝し部Jへ流す。係止突起205は、尻部Lに設けられ、桟部Nの方向へ向くフック状の形状を有する。屋根瓦201が屋根の野地板に施工され、棟側に隣接する他の屋根瓦201の頭部Kの一部が尻部Lの一部に重なるとき、頭部Kの被係止部207に係止突起205が引っ掛かり、互いに係止する。
【0089】
水返し206a、206bは、差込部Mに設けられ、雨曝し部Jよりも高い台の形状である。雨水を雨曝し部Jへ流す。屋根瓦201が屋根の野地板に施工され、隣接する他の屋根瓦201の桟部Nが差込部Mに重なるとき、桟部Nの水返し208が水返し6a、6b、被係止部207(引っ掛かった係止突起205を含む)の上を覆う。被係止部207は、差込部Mに設けられ、他の屋根瓦201の係止突起205の先端が引っ掛かりやすい形状を有する。
【0090】
水返し208は、桟部Nに設けられ、雨曝し部Jよりも高い台の形状である。雨水を雨曝し部Jへ流す。屋根瓦201が屋根の野地板に施工され、隣接する他の屋根瓦201の差込部Mに桟部Nが重なるとき、差込部Mの水返し6a、6b、被係止部207(含む引っ掛かった係止突起205)が水返し208の下に差し込まれる。
【0091】
側頭部9a、9bは、頭部Kに設けられ、雨曝し部Jから緩やかに下方へ下がる傾斜を有する。雨水を雨曝し部Jから軒下側へ流す。中央頭部209cは、頭部Kに設けられ、側頭部9a、9bとは異なり、所定の幅Wの平坦面K1が雨曝し部Jまで伸びている。この平坦面K1上に、太陽電池パネルを保持する後述の連結金具220が載せられる。中央頭部209cはアンダーカットされ、連結金具220が係止しやすく、且つ、軒下側に隣接する屋根瓦201の水返し208が重なりやすいようになっている。
【0092】
係止突起210は、平坦面K1上に設けられ、尻部L向きのフック状の形状を有する。連結金具220が係止される。支持突起211は、平坦面K1上に、係止突起210を囲むように略同一高さで4個設けられている。連結金具220を下方から四点で安定的に支持して、上下左右方向のずれを抑制する。加えて、連結金具の押圧力が、雨曝し部Jの表面レベル精度のばらつきに影響されないようにする。
【0093】
図15は、太陽電池モジュールの取り付け方法に用いる連結金具を示す斜視図である。連結金具220は、底面部230と、長辺側壁部240と、第1短辺側壁部250及び第2短辺側壁部260とを備える。上蓋の無い箱のように形成されている。底面部230は、平坦面K1に設置可能な大きさの長方形を成す。長辺側壁部240は、底面部230から略垂直に立ち上がる長辺側の2つの面である。第1短辺側壁部250及び第2短辺側壁部260は、底面部230から略垂直に立ち上がる短辺側の2つの面である。
【0094】
底面部230は、開口部231、第1舌片状弾性部232及び第2舌片上弾性部233を備える。開口部231は、底面部230の略中央付近にあり、屋根瓦201の係止突起210が係合する。第1舌片状弾性部232は、短辺側壁部250近傍の部位を略コの字状に切り欠いた部分である。第1舌片状弾性体232は、底面部230より下側に向き、先端部232aは更に外側に向いている。屋根瓦201に設置したとき、先端232aが中央頭部209cのアンダーカットされた部分に係合される。第2舌片上弾性部233は、底面部230より下側に向き、先端部233aは内側に向いている。屋根瓦201に設置したとき、先端233aが平坦面K1に押し付けられ弾性的に連結金具220を保持する。
【0095】
長辺側壁部240は、底面部230の側と反対側の先端が外方を向き、断面が逆L字状に形成されている。平面部241は、太陽電池パネル1が接触しても損傷しないようにしている。垂直面242は、一部が切り欠けられ、接続ケーブル23を通過させることができるようになっている。
【0096】
第1短辺側壁部250は、太陽電池パネル1のフレーム10に設けられた突起を引っ掛ける係止爪252と、係止爪252を支持する第1短辺側壁部本体251とを備える。第2短辺側壁部260の構成も、第1短辺側壁部250と同様である。
【0097】
図16は、太陽電池モジュールの取り付け方法により屋根に取り付けた屋根瓦を示す斜視図である。屋根2の野地板202上に設けられた桟木202a上に、屋根瓦201を互いの一部が重なるように設置することができる。すなわち、桟木202aの方向に隣り合う屋根瓦201については、一方(向かって左側)の先部Nの一部が、他方(向かって右側)の差込部Mの一部を覆うようにして重なって設置される。棟から軒下の方向に隣り合う屋根瓦201については、上側の頭部Kの一部が、下側の尻部Lの一部を覆うように重なって配置される。連結金具220は、開口部231に屋根瓦201の係止突起210を挿入されて平坦面K1上に固定される。
【0098】
図17は、太陽電池モジュールの取り付け方法により屋根瓦上に取り付けた太陽電池パネルを示す断面図である。連結金具220は、屋根瓦201の係止突起210に固定されている。太陽電池パネル1は、フレーム10に設けられた突起10−1を連結金具220の係止爪252に係止することで、連結金具252に取り付けられる。
【0099】
図18は、太陽電池モジュールの取り付け方法により屋根瓦上に取り付けた太陽電池パネル(太陽電池システム)を示す概略図である。ここでは、複数の屋根瓦201上に設置された2×2の太陽電池パネル1を示している。分かりやすさのために、一部部材を透かして示している。太陽電池パネル1は、第1の実施の形態〜第5の実施の形態の技術が用いられている。
【0100】
本発明により、これらの太陽電池パネル(太陽電池システム)は、施工作業をより容易、より安全、より確実に施工し、施工現場での作業効率を向上することが可能となる。また、アースケーブルの接続を容易にし、接続ケーブルの耐候性を高め、接続ケーブルをより容易且つ確実に結線することができる。そして、低コストで全体の強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】図1(a)は、本発明の太陽電池パネルを屋根に載せた場合の概略図である。図1(b)は、本発明の太陽電池パネルを示す構成図である。
【図2】図2(a)は、本発明の太陽電池パネルの第1の実施の形態を示す斜視図である。図2(b)は、化粧板の取り付け部分の詳細を示す斜視図である。
【図3】図3は、従来知られた方法による太陽電池パネル同士の電気的な接続である。
【図4】図4(a)は、本発明の太陽電池パネルの第2の実施の形態を示す斜視図である。図4(b)は、圧着端子の構成を示す斜視図である。図4(c)は、圧着端子を太陽電池パネルにはめ込むときの様子を示す断面図である。
【図5】図5は、従来知られた方法による列の一番端の太陽電池パネル同士の電気的な接続である。
【図6】図6(a)は、本発明の太陽電池パネルの第3の実施の形態を示す斜視図である。図6(b)は、切欠きの形状を示す図である。図6(c)は、切欠きの形状を示す図である。図6(d)は、本発明の太陽電池パネルを屋根に載せた場合のX方向から見た概略図である。
【図7】図7(a)は、従来の太陽電池パネルを示す斜視図である。図7(b)は、従来の太陽電池パネルを屋根に載せた場合のX方向から見た概略図である。
【図8】図8(a)は、本発明の太陽電池パネルの第4の実施の形態に用いる接続ケーブルを示す構成図である。図8(b)は、接続ケーブルの詳細を示す図である。
【図9】図9は、結束バンドの詳細を示す図である。
【図10】図10は、本発明における太陽電池パネルと接続ケーブルとの接続を示す構成図である。
【図11】図11(a)は、従来の並列ケーブルを示す図である。図11(b)は、従来の直列ケーブルを示す図である。
【図12】図12(a)は、本発明の太陽電池パネルの第5の実施の形態を示す斜視図である。図12(b)は、図12(a)におけるEE断面を示す。図12(c)は、図12(b)におけるF方向から見た図である。
【図13】図13(a)は、従来の太陽電池パネルを示す斜視図である。図13(b)は、従来の太陽電池パネルを示す断面図である。
【図14】図14は、太陽電池モジュールの取り付け方法に用いる屋根瓦を示す斜視図である。
【図15】図15は、太陽電池モジュールの取り付け方法に用いる連結金具を示す斜視図である。
【図16】図16は、太陽電池モジュールの取り付け方法により屋根に取り付けた屋根瓦を示す斜視図である。
【図17】図17は、太陽電池モジュールの取り付け方法により屋根瓦上に取り付けた太陽電池パネルを示す断面図である。
【図18】図18は、太陽電池モジュールの取り付け方法により屋根瓦上に取り付けた太陽電池パネルを示す概略図である。
【符号の説明】
【0102】
1、101 太陽電池パネル
2 屋根
3 10と、電力を取り出す端子(プラス及びマイナス)を収めた13
10、110 フレーム
10a、10b 端部
10c、10d 穴
11、11a、11b 切欠き
12、112 太陽電池モジュール
13 端子箱
21、121、121a 接続ケーブル
22、122 アースケーブル
23 接続ケーブル23
23a、123a 並列ケーブル
23a1、23a2 ケーブル
23b、123b 直列ケーブル
24、24a、24b、25、25a、25b、124a、124b、125a、125b コネクタ
26 分岐ターミナル
26a、26b ケーブル
27 結束バンド
28 結束バンド27は、
27a バンドA
27b スリット
27c バンドB
27d 掛部
30 化粧板
31 化粧板本体
32 嵌め込み部
33、34 穴
35、135 ビス
41、137 圧着端子
42 押え部
43 第2平板部
44 第1平板部
45 接触面
46 圧着部
51 ロッド
52 ロックピン
61、161 野地板
62、162 桟木
63、163 瓦
131 アースケーブル
201 屋根瓦
202 野地板
202a 桟木
203 釘穴
204 尻部水返し
205 係止突起
206、206a、206b、208 水返し
207 被係止部
208
209a、209b 水返し側頭部
209c 中央頭部
210 係止突起
210a 開口
211 支持突起
220 連結金具
230 底面部
231 開口部
232 第1舌片状弾性部
233 第2舌片上弾性部
232a、233a先端部
240 長辺側壁部
241 平面部
242 垂直面
250 第1短辺側壁部
251 第1短辺側壁部本体
252 係止爪
260 第2短辺側壁部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)複数の太陽電池パネルを屋根に固定するステップと、
(b)前記複数の太陽電池パネルのうちの隣り合う太陽電池パネルの間に、前記隣り合う太陽電池パネルの隙間を覆い、電気的に接続するように保護板を設置するステップと
を具備し、
前記太陽電池パネルは、
光により発電する太陽電池モジュールと、
前記太陽電池モジュールを囲うように設けられ、導電性を有するフレームと
を備え、
前記保護板は、前記フレームにおいて前記隣り合う太陽電池パネルを電気的に接続する
太陽電池の施工方法。
【請求項2】
請求項1に記載の太陽電池の施工方法において、
(c)前記保護板で電気的に接続された複数の太陽電池パネルの組同士を、接地用ケーブルで電気的に接続するステップと
を更に具備し、
前記接地用ケーブルは、
接地に接続されるケーブルと、
前記ケーブルの途中に電気的に接続された複数の端子と
を備え、
前記複数の端子の各々は、
前記組の中の一つの太陽電池パネルにおける前記フレームに嵌合し、電気的に接続される嵌合部と、
前記嵌合部と前記ケーブルとを接続する圧着端子部と
を含む
太陽電池の施工方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の太陽電池の施工方法において、
(d)前記複数の太陽電池パネルを準備するステップと、
ここで、前記太陽電池パネルは、
前記フレームが、前記太陽電池パネルを屋根に固定するとき前記太陽電池モジュールの接続ケーブルを通すために設けられた切り欠き部を有し、
(e)前記複数の太陽電池パネル用の接続ケーブルを屋根上に敷設するステップと、
(g)前記複数の太陽電池パネルに前記接続ケーブルを接続し、前記切り欠き部に通して、前記複数の太陽電池パネルを前記屋根上に乗せるステップと
を更に具備する
太陽電池の施工方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の太陽電池の施工方法において、
前記接続ケーブルは、
第1ケーブルと、
第2ケーブルと、
前記第1ケーブルと前記第2ケーブルとを結束する複数の結束バンドと
を具備し、
前記第1ケーブルは、
前記複数の太陽電池パネルのプラス電極用の第3ケーブルと、
前記複数の太陽電池パネルのマイナス電極用の第4ケーブルと、
一端を前記第3ケーブルに接続され、他端を前記複数の太陽電池パネルのうちの複数の第1太陽電池パネルのプラス電極に接続される複数の第5ケーブルと、
一端を前記第4ケーブルに接続され、他端を前記複数の太陽電池パネルのうちの前記複数の第1太陽電池パネルとは異なる複数の第2太陽電池パネルのマイナス電極に接続される複数の第6ケーブルと
を備え、
前記第2ケーブルは、隣り合う前記第1太陽電池パネルのマイナス電極と前記第2太陽電池パネルのプラス電極とに接続される
太陽電池の施工方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の太陽電池の施工方法において、
前記フレームは、矩形形状であり、一方の長辺の中央部と他方の長辺の中央部とを、所定の距離以上に離れないように結合する補強部材を備える
太陽電池の施工方法。
【請求項6】
(h)複数の太陽電池パネルを屋根に並べて固定するステップと、
(i)前記複数の太陽電池パネルに、接地用ケーブルを電気的に接続するステップと
を具備し、
前記太陽電池パネルは、
光により発電する太陽電池モジュールと、
前記太陽電池モジュールを囲うように設けられ、導電性のフレームと
を備え、
前記接地用ケーブルは、
接地に接続されるケーブルと、
前記ケーブルの途中に電気的に接続された複数の端子と
を備え、
前記複数の端子の各々は、
前記フレームに嵌合し、電気的に接続される嵌合部と、
前記嵌合部と前記ケーブルとを接続する圧着端子部と
を含む
太陽電池の施工方法。
【請求項7】
(j)複数の太陽電池パネルを準備するステップと、
ここで、前記太陽電池パネルは、
光により発電する太陽電池モジュールと、
前記太陽電池モジュールを囲うように設けられ導電性を有するフレームと
を備え、
前記フレームは、前記太陽電池パネルを屋根に固定するとき、前記太陽電池モジュールの配線が通りやすいように設けられた切り欠き部を有し、
(k)前記複数の太陽電池パネル用の配線を屋根上に敷設するステップと、
(l)前記複数の太陽電池パネルに前記配線を接続し、前記配線を前記切り欠き部に通して、前記複数の太陽電池パネルを前記屋根上に固定するステップと
を具備する
太陽電池の施工方法。
【請求項8】
(m)複数の太陽電池パネル用の配線として接続ケーブルを屋根上に敷設するステップと、
ここで、前記接続ケーブルは、
第1ケーブルと、
第2ケーブルと、
前記第1ケーブルと前記第2ケーブルとを結束する複数の結束バンドと
を具備し、
前記第1ケーブルは、
前記複数の太陽電池パネルのプラス電極用の第3ケーブルと、
前記複数の太陽電池パネルのマイナス電極用の第4ケーブルと、
一端を前記第3ケーブルに接続され、他端を前記複数の太陽電池パネルのうちの複数の第1太陽電池パネルのプラス電極に接続される複数の第5ケーブルと、
一端を前記第4ケーブルに接続され、他端を前記複数の太陽電池パネルのうちの前記複数の第1太陽電池パネルとは異なる複数の第2太陽電池パネルのマイナス電極に接続される複数の第6ケーブルと
を備え、
前記第2ケーブルは、隣り合う前記第1太陽電池パネルのマイナス電極と前記第2太陽電池パネルのプラス電極とに接続され、
(n)前記複数の太陽電池パネルに前記接続ケーブルを接続し、前記複数の太陽電池パネルを前記屋根上に固定するステップと
を具備する
太陽電池の施工方法。
【請求項9】
(o)複数の太陽電池パネルを準備するステップと、
ここで、前記太陽電池パネルは、
光により発電する太陽電池モジュールと、
太陽電池モジュールを囲うように設けられ、矩形形状の導電性のフレームと、
前記フレームの一方の長辺の中央部と他方の長辺の中央部とを、所定の距離以上に離れないように結合する補強部材と
を備え、
(p)前記複数の太陽電池パネルを屋根上に固定するステップと
を具備する
太陽電池の施工方法。
【請求項10】
屋根に固定された複数の太陽電池パネルと、
前記複数の太陽電池パネルのうちの隣り合う太陽電池パネルの間の隙間を覆うように設けられた保護板と
を具備し、
前記太陽電池パネルは、
光により発電する太陽電池モジュールと、
前記太陽電池モジュールを囲うように設けられ、導電性のフレームと
を備え、
前記保護板は、
導電性の平板と、
前記平板の一方の面に設けられた結合部と
を備え、
前記平板は、前記フレームに電気的に接続され、前記結合部は、前記二つの太陽電池パネルの少なくとも一方の前記フレームに結合する
太陽電池システム。
【請求項11】
請求項10に記載の太陽電池システムにおいて、
前記保護板で電気的に接続された複数の太陽電池パネルの組同士を電気的に接続する接地用ケーブルを更に具備し、
前記接地用ケーブルは、
接地に接続されるケーブルと、
前記ケーブルの途中に電気的に接続された複数の端子と
を備え、
前記複数の端子の各々は、
前記組の中の一つの太陽電池パネルにおける前記フレームに嵌合し、電気的に接続される嵌合部と、
前記嵌合部と前記ケーブルとを接続する圧着端子部と
を備える
太陽電池システム。
【請求項12】
請求項10又は11に記載の太陽電池システムにおいて、
前記フレームは、前記太陽電池パネルを屋根に固定するとき前記太陽電池モジュールの接続ケーブルを通すために設けられた切り欠き部を有する
太陽電池システム。
【請求項13】
請求項10乃至12のいずれか一項に記載の太陽電池システムにおいて、
前記複数の太陽電池パネルの各々における端子箱に接続された前記接続ケーブルを更に具備し、
前記接続ケーブルは、
第1ケーブルと、
第2ケーブルと、
前記第1ケーブルと前記第2ケーブルとを結束する複数の結束バンドと
を備え、
前記第1ケーブルは、
前記複数の太陽電池パネルのプラス電極用の第3ケーブルと、
前記複数の太陽電池パネルのマイナス電極用の第4ケーブルと、
一端を前記第3ケーブルに接続され、他端を前記複数の太陽電池パネルのうちの複数の第1太陽電池パネルのプラス電極に接続される複数の第5ケーブルと、
一端を前記第4ケーブルに接続され、他端を前記複数の太陽電池パネルのうちの前記複数の第1太陽電池パネルとは異なる複数の第2太陽電池パネルのマイナス電極に接続される複数の第6ケーブルと
を含み、
前記第2ケーブルは、隣り合う前記第1太陽電池パネルのマイナス電極と前記第2太陽電池パネルのプラス電極とを接続される
太陽電池システム。
【請求項14】
請求項10乃至13のいずれか一項に記載の太陽電池システムにおいて、
前記フレームは、矩形形状であり、一方の長辺の中央部と他方の長辺の中央部とを、所定の距離以上に離れないように結合する補強部材とを備える
太陽電池システム。
【請求項15】
屋根に固定されて並んだ複数の太陽電池パネルと、
前記複数の太陽電池パネルの各々に接続され、接地に接続された接地用ケーブルと
を具備し、
前記太陽電池パネルは、
光により発電する太陽電池モジュールと、
前記太陽電池モジュールを囲うように設けられ、導電性のフレームと
を備え、
前記接地用ケーブルは、
接地に接続されるケーブルと、
前記ケーブルの途中に電気的に接続された複数の端子と
を備え、
前記複数の端子の各々は、
前記フレームに嵌合する嵌合部と、
前記嵌合部と前記ケーブルとを接続する圧着端子部と
を含む
太陽電池システム。
【請求項16】
屋根に固定されて並んだ複数の太陽電池パネルと、
前記複数の太陽電池パネルの各々における端子箱に接続された接続ケーブルと
を具備し、
前記接続ケーブルは、
第1ケーブルと、
第2ケーブルと、
前記第1ケーブルと前記第2ケーブルとを結束する複数の結束バンドと
を備え、
前記第1ケーブルは、
前記複数の太陽電池パネルのプラス電極用の第3ケーブルと、
前記複数の太陽電池パネルのマイナス電極用の第4ケーブルと、
一端を前記第3ケーブルに接続され、他端を前記複数の太陽電池パネルのうちの複数の第1太陽電池パネルのプラス電極に接続される複数の第5ケーブルと、
一端を前記第4ケーブルに接続され、他端を前記複数の太陽電池パネルのうちの前記複数の第1太陽電池パネルとは異なる複数の第2太陽電池パネルのマイナス電極に接続される複数の第6ケーブルと
を含み、
前記第2ケーブルは、隣り合う前記第1太陽電池パネルのマイナス電極と前記第2太陽電池パネルのプラス電極とを接続される
太陽電池システム。
【請求項17】
光により発電する太陽電池モジュールと、
太陽電池モジュールを囲うように設けられ、導電性のフレームと
を具備し、
前記フレームは、前記フレームを屋根に固定するとき前記太陽電池モジュールの配線を通すために設けられた切り欠き部を有する
太陽電池パネル。
【請求項18】
光により発電する太陽電池モジュールと、
太陽電池モジュールを囲うように設けられ、矩形形状の導電性のフレームと、
前記フレームの一方の長辺の中央部と他方の長辺の中央部とを、所定の距離以上に離れないように結合する補強部材と
を具備する
太陽電池パネル。
【請求項19】
導電性の平板と、
前記平板の一方の面に設けられた結合部と
を具備し、
前記平板は、屋根に固定され隣り合う二つの太陽電池パネルにおける導電性のフレームに電気的に接続され、前記二つの太陽電池パネルの間の隙間を覆い、
前記結合部は、前記二つの太陽電池パネルの少なくとも一方の前記フレームに結合する
保護板。
【請求項20】
接地に接続されるケーブルと、
前記ケーブルの途中に電気的に接続された複数の端子と
を具備し、
前記複数の端子の各々は、
屋根に固定されて並んだ複数の太陽電池パネルにおける導電性のフレームに嵌合する嵌合部と、
前記嵌合部と前記ケーブルとを接続する圧着端子部と
を備える
接地用ケーブル。
【請求項21】
第1ケーブルと、
第2ケーブルと、
前記第1ケーブルと前記第2ケーブルとを結束する複数の結束バンドと
を具備し、
前記第1ケーブルは、
複数の太陽電池パネルのプラス電極用の第3ケーブルと、
前記複数の太陽電池パネルのマイナス電極用の第4ケーブルと、
一端を前記第3ケーブルに接続され、他端を前記複数の太陽電池パネルのうちの複数の第1太陽電池パネルのプラス電極に接続される複数の第5ケーブルと、
一端を前記第4ケーブルに接続され、他端を前記複数の太陽電池パネルのうちの前記複数の第1太陽電池パネルとは異なる複数の第2太陽電池パネルのマイナス電極に接続される複数の第6ケーブルと
を備え、
前記第2ケーブルは、隣り合う前記第1太陽電池パネルのマイナス電極と前記第2太陽電池パネルのプラス電極とを接続される
接続ケーブル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−57321(P2006−57321A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−240006(P2004−240006)
【出願日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【出願人】(391060661)株式会社鶴弥 (39)
【Fターム(参考)】