説明

安定なカプセル製剤及びその製造方法

【課題】経時的に安定した、ピタバスタチン及びフェノフィブラートを配合するカプセル剤を提供することを課題とする。
【解決手段】有効成分としてピタバスタチン及びフェノフィブラートを含有するカプセル製剤であって、酸化マグネシウム及び/又は水酸化マグネシウムを配合することを特徴とするカプセル製剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有効成分としてピタバスタチンとフェノフィブラートを含有するカプセル製剤用組成物及び該組成物を充填したカプセル製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
ピタバスタチンなどのスタチン系薬剤は、HMG−CoAリダクターゼ阻害作用を有し、高脂血症治療剤や、アテローム性動脈硬化症治療剤として有用であることが知られている(特許文献1参照)。またこれらのスタチン系薬剤の中で、低pHにおいて不安定な化合物については、製剤化のために様々な対策が講じられている(特許文献2、3、4参照)。
【0003】
一方、フェノフィブラートなどのフィブラート系薬剤は、血中コレステロール及び血中トリグリセリドを低下させる作用を有することが知られている(非特許文献1)。
【0004】
これらスタチン系薬剤とフィブラート系薬剤を有効成分とした医薬組成物については、抗コレステロール血症治療剤や糖尿病治療剤などに用いる検討がされている(特許文献5、6参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平01−297866号公報
【特許文献2】特開平02−006406号公報
【特許文献3】特開平05−246844号公報
【特許文献4】特表平11−503763号公報
【特許文献5】国際公開2006/011495号パンフレット
【特許文献6】国際公開2008/015763号パンフレット
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】New Current,7(6),9−19(1996)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明者らは、有効成分としてスタチン系薬剤であるピタバスタチンとフィブラート系薬剤であるフェノフィブラートを含有するカプセル製剤を検討していたところ、両成分を組み合わせた組成物をカプセルに充填させた場合にピタバスタチンの一部が分解し分解物が生じることが判明し、ピタバスタチンの安定性に改善の余地が生じた。本課題についてはこれまでに何ら報告等はされていない。本発明は、上記ピタバスタチン及びフェノフィブラートを含有するカプセル剤におけるピタバスタチンの安定性を改善するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、本発明者らは、ピタバスタチン及びフェノフィブラートを含有するカプセル剤の安定性を改善すべく種々検討した結果、ピタバスタチン及びフェノフィブラートを含有するカプセル剤用組成物中に、酸化マグネシウム及び/又は水酸化マグネシウムを配合することで、該組成物をカプセル剤に充填した場合においても、経時的に安定なカプセル剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち本発明は、ピタバスタチン、またはその塩及びフェノフィブラートを含有する
カプセル製剤用組成物であって、酸化マグネシウム及び/又は水酸化マグネシウムを配合することを特徴とするカプセル製剤用組成物である。
また、本発明は、ピタバスタチン、またはその塩とフェノフィブラートを含有する組成物に、酸化マグネシウム及び/又は水酸化マグネシウムを配合した組成物をカプセルに充填して得られるカプセル製剤である。
更に、本発明は、ピタバスタチン、またはその塩及びフェノフィブラートを含有するカプセル製剤の製造方法であって、ピタバスタチンと酸化マグネシウム及び/又は水酸化マグネシウムを含有する組成物とフェノフィブラートを含有する組成物をそれぞれ調製し、カプセルに充填するカプセル製剤の製造方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明のカプセル剤用組成物及び該組成物を充填したカプセル製剤は、有効成分としてピタバスタチン及びフェノフィブラートをカプセル剤に配合した際に生じるピタバスタチンの分解物(ラクトン体)の生成を抑制することができ、カプセル剤の経時的安定性が改善するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】ピタバスタチン及びフェノフィブラートを含有するカプセル剤において、安定化剤の種類による60℃で一週間保存後の安定性を比較したグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明のカプセル剤は、有効成分としてピタバスタチン及びフェノフィブラートを含有するカプセル製剤用組成物を充填して得られるカプセル製剤である。
【0013】
上記ピタバスタチンは、強いHMG−CoA還元酵素阻害作用を有し、高脂血症治療剤や、アテローム性動脈硬化症治療剤として有用である一方、低pHにおいての安定性に問題があり、安定性について様々な検討がなされている化合物である。本発明においてピタバスタチンとは、フリーのピタバスタチンのみならず、無機塩基又は有機塩基などとの塩、例えばカルシウム塩、ナトリウム塩、アルキルアミン塩などであってもよく、カルシウム塩が特に好ましい。
【0014】
上記フェノフィブラートは、血中コレステロール及び血中トリグリセリドを低下させる作用を有し、高脂血症の予防・治療剤として有用である。フェノフィブラートは、吸収性を向上させるため、予め固形界面活性剤と混合粉砕される事が好ましい。上記固形界面活性剤としては、ラウリルアルコールのアルカリ金属硫酸塩(例:ラウリル硫酸ナトリウム)、酸化エチレン・酸化プロピレン共重合物(例:ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール)、ショ糖脂肪酸エステル等が使用され、これらの中でラウリル硫酸ナトリウムが特に好ましい。
【0015】
上記固形界面活性剤の配合量は、フェノフィブラート100重量部に対して1〜10重量部が好ましく、特に2〜5重量部が好ましい。固形界面活性剤とフェノフィブラートは、製剤製造上通常用いられる微粉砕化装置(例:ジェットミル、ハンマーミル、振動ボールミル)によって混合粉砕される。混合粉砕は、例えば特公平7−14876号公報に記載の方法に準じて行うことができ、その平均粒度は15μmより小さく、好ましくは10μmより小さく、特に好ましくは5μmより小さい粉末であることが好ましい。
【0016】
本発明のカプセル剤用組成物は、酸化マグネシウム及び/又は水酸化マグネシウムを配合することを特徴とする。本発明者らは、ピタバスタチン及びフェノフィブラートを組み合わせたカプセル剤を検討していたところ、ピタバスタチンとフェノフィブラートを組み合わせたカプセル剤においてピタバスタチンが分解し、そのラクトン体などの分解物が生
じることによりピタバスタチンの安定性が損なわれることを見出した。その理由は定かではないが、ピタバスタチンとフェノフィブラートを組み合わせた場合に、フェノフィブラートが何らかの形でピタバスタチンに作用していること、及びカプセルの剤皮に含まれる水分が何らかの形で影響しているのではないかと発明者は考えている。本発明では両成分を含有するカプセル製剤用組成物に、酸化マグネシウム及び/又は水酸化マグネシウムを配合することで、該組成物をカプセルに充填した場合であっても、分解物の生成を抑制し、経時的に安定なカプセル剤を得ることができる。
【0017】
本発明のカプセル剤用組成物には、有効成分であるピタバスタチン及びフェノフィブラート並びに酸化マグネシウム及び/又は水酸化マグネシウム以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、カプセル製剤用組成物に通常含有することができるその他の成分を含有することができる。これらの成分としては、賦形剤、結合剤、崩壊剤、流動化剤、滑沢剤等が挙げられる。
【0018】
上記賦形剤としては、例えば、乳糖水和物、コーンスターチ、D−マンニトール、D−ソルビトール、結晶セルロース等を用いることができ、上記結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポビドン、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、アルファー化デンプン等を用いることができ、上記崩壊剤としては、例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロースカルシウム、トウモロコシデンプン、部分アルファー化デンプン、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン等を用いることができる。
【0019】
また、上記流動化剤としては、例えば、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、タルク等を用いることができ、上記滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、タルク等を用いることができる。
【0020】
本発明のカプセル剤は、ピタバスタチン及びフェノフィブラート、酸化マグネシウム及び/又は水酸化マグネシウム並びにその他の成分を全て混合し、組成物とした後に、カプセル剤に充填する方法により製造することができる。また、ピタバスタチン及びフェノフィブラートをそれぞれピタバスタチン含有組成物及びフェノフィブラート含有組成物として別々に調製した後にカプセルに充填することにより製造することもでき、上記ピタバスタチン含有組成物に上記酸化マグネシウム及び/又は水酸化マグネシウムを配合する。このようにピタバスタチンとフェノフィブラートを別々の組成物として調製した後に充填して製造するカプセル剤は、ピタバスタチンの分解をより抑制することができ、好ましい。上記組成物としては、例えば顆粒とすることが挙げられ、その粒径については、通常カプセル剤中に充填する組成物の大きさであれば特段の制限はない。
【0021】
本発明のカプセル剤用組成物中に於いて、有効成分であるピタバスタチンは0.1〜5重量%含有することが好ましく、0.2〜3重量%含有することがより好ましく、0.3〜1.5重量%含有することが特に好ましい。一方、有効成分であるフェノフィブラートは、1〜99重量%含有することが好ましく、10〜80重量%含有することがより好ましく、30〜70重量%含有することが特に好ましい。酸化マグネシウム及び/又は水酸化マグネシウムは0.001〜20重量%含有することが好ましく、0.01〜2重量%含有することがより好ましい。
【0022】
本発明のカプセル剤は、1日1回の投与形態であっても、1日数回、例えば、2〜6回、好ましくは1日3回の小分けされた投与状態であってもよい。また、投与量は、ピタバスタチンとして成人1日当たり0.1〜10mg、好ましくは0.5〜5mgの範囲で選択され、フェノフィブラートとして成人1日当たり10〜400mg、好ましくは50〜250mgの範囲で選択される。
【0023】
本発明のカプセル剤が、有効成分をそれぞれ別々の組成物としてカプセルに充填する製造方法を採用する場合には、ピタバスタチン含有組成物中に於いて、ピタバスタチンと酸化マグネシウム及び/又は水酸化マグネシウムの含有量の重量比は、1:0.001〜1:20、特に1:0.01〜1:3とすると、より安定的なカプセル剤を得ることができ好ましい。また、本発明のカプセル剤中、ピタバスタチン含有組成物とフェノフィブラート含有組成物の充填割合は、薬効作用が十分に発揮できる観点から、1:0.1〜1:200、特に1:0.5〜1:100であることが好ましい。
【0024】
本発明のカプセル剤が、有効成分をそれぞれ別々の組成物としてカプセルに充填する製造方法を採用する場合には、例えば以下のような方法により製造することができる。まず、ピタバスタチン、酸化マグネシウム及び/又は水酸化マグネシウム、必要に応じ賦形剤、結合剤及び崩壊剤などを混合する。次にこの混合物に水を加え、攪拌造粒し、乾燥・整粒してピタバスタチン含有の乾燥顆粒とする。同様に、フェノフィブラート、固形界面活性剤、必要に応じ賦形剤、結合剤、流動化剤及び崩壊剤などを混合し、混合物に水を加え、攪拌造粒し、乾燥・整粒してフェノフィブラート含有の乾燥顆粒とする。最後に得られた両乾燥顆粒をカプセル中に充填する。
【0025】
本発明で用いるカプセルは、一般に市場において容易に入手可能なものであり、カプセルの剤皮としては、特に制限なく使用することができる。このような剤皮としては、例えば、ゼラチン、ヒプロメロース、ポリビニルアルコール、プルラン等が挙げられ、ゼラチンが特に好ましい。ゼラチンカプセルを用いる場合、カプセル中のゼラチンの含有量は、カプセルの機械的強度や成形時の皮膜の均一性を考慮して適宜検討すればよいが、カプセル皮膜全量に対して、50〜99.5重量%が好ましく、65〜99重量%がより好ましい。
【0026】
また、カプセル剤皮中には、通常水分が4〜15%程度含まれているが、この範囲をはずれた水分量のカプセルを用いた場合でも、本発明のカプセル製剤用組成物は安定性の効果を奏する。特にゼラチンカプセル中には13〜15%程度水分が含まれており、このような水分の含有量が高いカプセルに対しても安定性を発揮できる。更に、カプセル剤皮には、必要に応じて、マクロゴール、グリセリン、ソルビット、防腐剤、着色剤、酸化チタン等の各種の添加剤を配合することができる。
【0027】
ゼラチンカプセルを用いた場合には、カプセルの軟化や割れを防止する点から、ゼラチン剤皮中にマクロゴールを含有した剤皮を用いてもよい。ここで、マクロゴールの含有量は、カプセルの機械的強度や成形時の皮膜の均一性を考慮して適宜検討すればよいが、カプセル皮膜全量に対して、0.5〜15重量%が好ましく、1〜10重量%がより好ましい。マクロゴールの平均分子量は、特に限定されるものではないが、カプセルの軟化や割れを防止する点から、950〜25000が好ましく、2500〜7000がより好ましく、マクロゴール1000、マクロゴール1500、マクロゴール1540、マクロゴール4000、マクロゴール6000がさらに好ましく、マクロゴール4000が特に好ましい。マクロゴールは1種だけ用いても、複数の混合物として用いてもよい。
【実施例】
【0028】
以下、本発明のカプセル剤を実施例にて詳細に示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0029】
<ピタバスタチン含有組成物1の製造>
ピタバスタチンカルシウム12g、乳糖水和物234.6g、ヒプロメロース9g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業:LH-11)30g、酸化マグネシウ
ム14.4gを混合し、精製水60gを入れ練合・乾燥・整粒し、顆粒のピタバスタチン含有組成物1を得た。
【0030】
<ピタバスタチン含有組成物2の製造>
酸化マグネシウムを炭酸水素ナトリウムに変更した以外は、上記ピタバスタチン含有組成物1と同様に製造し、顆粒のピタバスタチン含有組成物2を得た。
【0031】
<ピタバスタチン含有組成物3の製造>
酸化マグネシウムを炭酸カルシウムに変更した以外は、上記ピタバスタチン含有組成物1と同様に製造し、顆粒のピタバスタチン含有組成物3を得た。
【0032】
<ピタバスタチン含有組成物4の製造>
酸化マグネシウムをL−アルギニンに変更した以外は、上記ピタバスタチン含有組成物1と同様に製造し、顆粒のピタバスタチン含有組成物4を得た。
【0033】
<ピタバスタチン含有組成物5の製造>
酸化マグネシウムをリン酸水素二カリウムに変更した以外は、上記ピタバスタチン含有組成物1と同様に製造し、顆粒のピタバスタチン含有組成物5を得た。
【0034】
<ピタバスタチン含有組成物6の製造>
酸化マグネシウムをメタケイ酸アルミン酸マグネシウムに変更した以外は、上記ピタバスタチン含有組成物1と同様に製造し、顆粒のピタバスタチン含有組成物6を得た。
【0035】
<フェノフィブラート含有組成物7の製造>
フェノフィブラート200gとラウリル硫酸ナトリウム7gを混合粉砕し、微粉化フェノフィブラートを得た。得られた微粉化フェノフィブラート207g、乳糖水和物5.5g、アルファー化デンプン30g、クロスポビドン5g、軽質無水ケイ酸2.5gを混合し、精製水50gを入れ練合・乾燥・整粒し、顆粒のフェノフィブラート含有組成物7を得た。
【0036】
<実施例1(1顆粒カプセル剤)>
フェノフィブラート200gとラウリル硫酸ナトリウム7gを混合粉砕し、微粉化フェノフィブラートを得た。
ピタバスタチンカルシウム2g、乳糖水和物44.6g、ヒプロメロース1.5g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース5g、酸化マグネシウム2.4g、微粉化フェノフィブラート207g、アルファー化デンプン30g、クロスポビドン5g、軽質無水ケイ酸2.5gを混合し、精製水60gを入れ練合・乾燥・整粒し顆粒を得た。得られた顆粒を1カプセル当たり300mgとなるように1号ゼラチンカプセルに充填し5カプセル調製した。
【0037】
【表1】

【0038】
<製造例1〜6(ピタバスタチン含有カプセル剤)>
ピタバスタチン含有組成物1〜6を、1カプセル当たり50mgとなるように1号ゼラチンカプセルに充填し5カプセル調製した。
【0039】
【表2】

【0040】
<実施例2(ピタバスタチン及びフェノフィブラート含有カプセル剤)>
5gのピタバスタチン含有組成物1と、25gのフェノフィブラート含有組成物7とを均一に混合し、その混合物を1カプセル当たり300mgとなるように1号ゼラチンカプセルに充填し5カプセル調製した。
【0041】
<比較例1〜5(ピタバスタチン及びフェノフィブラート含有カプセル剤)>
ピタバスタチン含有組成物1をピタバスタチン含有組成物2〜6にそれぞれ変更した以外については実施例2と同様にして、それぞれ5カプセルずつ調製した。
【0042】
<試験例>
1)1gのピタバスタチン含有組成物1〜6を各々褐色2号瓶に充填し、それぞれ60℃で一週間保存後の分解物(ラクトン体)の生成率を確認した。結果を表3に示す。
2)製造例1〜6のカプセル5個を褐色2号瓶に充填し、それぞれ60℃で一週間保存後の分解物(ラクトン体)の生成率を確認した。結果を表4に示す。
3)実施例1、2及び比較例1〜5のカプセル5個を褐色2号瓶に充填し、それぞれ60℃で一週間保存後の分解物(ラクトン体)の生成率を確認した。結果を表5に示す。
【0043】
<分解物の測定>
分解物の測定は、以下の条件にて液体クロマトグラフ法により定量した。
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:245nm)
カラム温度:40℃付近の一定温度
カラム:液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲル(4.6mm×25cm、φ5μm)
移動相:メタノール/0.02mol/Lリン酸塩緩衝液(pH3)=13/7
【0044】
【表3】

【0045】
【表4】

【0046】
【表5】

【0047】
<実施例3〜7>
酸化マグネシウムの配合量を表6に示すように変更した以外は実施例2と同様にカプセル剤を各々調製し、試験例と同様な方法で分解物の生成率を確認した。その結果を表6に示す。
【0048】
【表6】

【0049】
<実施例8>
酸化マグネシウムを水酸化マグネシウムに変更した以外は実施例2と同様にしてカプセル剤を調製し、試験例と同様な方法で分解物の生成率を確認した。その結果を表7に示す。
【0050】
【表7】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピタバスタチン、またはその塩及びフェノフィブラートを含有するカプセル製剤用組成物であって、酸化マグネシウム及び/又は水酸化マグネシウムを配合することを特徴とするカプセル製剤用組成物。
【請求項2】
ピタバスタチン、またはその塩及びフェノフィブラートを含有するカプセル製剤であって、カプセル中に請求項1に記載のカプセル製剤用組成物を充填して得られることを特徴とするカプセル製剤。
【請求項3】
ピタバスタチン、またはその塩及びフェノフィブラートを含有するカプセル製剤の製造方法であって、ピタバスタチン、またはその塩と酸化マグネシウム及び/又は水酸化マグネシウムを含有する組成物とフェノフィブラートを含有する組成物をそれぞれ別々に調製し、カプセル中に充填することを特徴とするカプセル製剤の製造方法。

【図1】
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【公開番号】特開2012−96998(P2012−96998A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−45023(P2009−45023)
【出願日】平成21年2月27日(2009.2.27)
【出願人】(000163006)興和株式会社 (618)
【Fターム(参考)】