説明

安定な同位体を用いた遡及的線量測定

【課題】本発明は、照射期間後に試料内で起こった同位体の変換又は転換の量を測定することにより、放射線に曝露された試料における中性子フルエンスを遡及的に測定するための改善された方法を提供する。
【解決手段】質量分率が既知である少なくとも1種類の元素を有する放射線照射試料において中性子フルエンスを遡及的に測定するための代替方法であって、改善された方法が、前記放射線照射試料を入手すること、前記試料を測定して、中性子誘起変換によって減損したか、又は生成したかのいずれかである前記少なくとも1種類の元素の少なくとも1つの同位体の相対存在量を決定すること、及び既知の中性子断面積に基づいて前記中性子フルエンスを推測することを含む方法とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2005年5月6日に出願された米国特許仮出願第60/678,714号及び2005年5月9日に出願された米国特許仮出願第60/679,001号の優先権を主張するものである。
【0002】
[発明の分野]
本発明は、一般的に、遡及的(retrospective)線量測定に関する。より詳細には、本発明は、中性子線に曝露された試料における中性子フルエンス(neutron fluence)を測定する代替方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[従来技術の説明]
線量測定カプセルは、原子炉において、中性子線量情報を得るために典型的に利用される。線量測定情報が、作製した線量測定カプセルから入手可能でない状況では、原子炉の構成要素から採取した試料を解析することにより遡及的線量測定が行なわれ得る。典型的には、当該試料において、対象の構成要素の主要成分及び微量成分の活性化により生成される放射性同位体を用いることにより測定が行なわれる。しかしながら、これらの放射性同位体は、原子炉の寿命(life span)と比べて短い半減期を有する。例えば、58Co(Niからの[n,p])は71日間の半減期を有する一方、54Mn(Feからの[n,p])は312日間の半減期を有する。したがって、このような放射性同位体は、それぞれの寿命(これは、その半減期から決定する)の間でしか線量測定情報を提供し得ないという点で制限がある。これらの寿命は、原子炉の寿命よりもはるかに短い。
【0004】
開示し、特許請求の範囲に示した概念の充分な理解は、添付の図面と関連させて以下の説明を読むことにより得られる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[発明の概要]
本発明は、長寿命で安定な同位体に基づいて中性子線量情報を解析することができる改善された遡及的線量測定法を提供し、短い半減期を有する放射性同位体への依存が排除される。詳細には、本発明は、照射期間後に試料内で起こった同位体の変換(transmutation)又は転換(conversion)の量を測定することにより、放射線に曝露された試料における中性子フルエンスを測定するための代替方法を提供する。より詳しくは、本発明は、試料の安定な同位体の同位体変換を測定することにより、該試料における中性子フルエンスを測定するための代替方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの実施形態によると、質量分率が既知である少なくとも1種類の元素を有する放射線照射試料において中性子フルエンスを測定するための方法であって、当該改善された方法は、放射線照射試料を入手すること、試料を測定して、中性子誘起変換(neutron induced transmutation)によって減損したか、又は生成したかのいずれかである少なくとも1つの同位体の相対存在量(relative abundance)を決定すること、及び既知の中性子断面積に基づいて中性子フルエンスを推測することを含む。
【0007】
本発明の別の実施形態によると、相対存在量が既知である第1の同位体と、相対存在量が既知である第2の同位体とを有し、放射線が照射されると前記第1の同位体が前記第2の同位体に転換される試料において中性子フルエンスを測定するための方法であって、当該方法は、試料を入手すること、照射後の前記第1及び第2の同位体それぞれの相対存在量を測定すること、前記第2の同位体に転換された前記第1の同位体の量を決定すること、及び前記量を利用して中性子フルエンスを算出することを含む。
【0008】
本発明のさらなる別の実施形態によると、相対存在量が既知であり且つ反応断面積が既知である第1の同位体と、相対存在量が既知である第2の同位体とを有し、放射線が照射されると前記第1の同位体が前記第2の同位体に転換される試料において中性子フルエンスを測定するための方法であって、当該方法は、試料を入手すること、照射後の前記第1及び第2の同位体それぞれの相対存在量を測定すること、前記第2の同位体に転換された前記第1の同位体の量を測定すること、及び前記量及び既知の反応断面積を利用して中性子フルエンスを算出することを含む。
【0009】
本発明の一態様は、原子炉の典型的な寿命と比べて短い半減期を有する放射性同位体に依存しない、改善された遡及的線量測定法を提供することである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
[好ましい実施形態の説明]
本明細書で用いる場合、語句「中性子フルエンス」とは、単位面積内で、或る照射期間中に試料と相互作用する中性子の量をいう。
【0011】
本明細書で用いる場合、用語「変換」及びその変形用語(variation)は、同位体が、或る期間にわたって中性子線に曝露された後に中性子を捕捉する工程を意味する。例えば、54Fは、或る照射期間中に55Feに変換又は転換され得る。他の形態の変換としては、或る同位体が中性子を捕捉して陽子を放出(give up)する工程、例えば、50Crの50Vへの変換が挙げられる。さらなる形態の変換としては、或る同位体が中性子を捕捉してα粒子を放出する工程、又は或る同位体が別の同位体に変換される任意の他の核反応工程が挙げられる。
【0012】
本明細書で用いる場合、語句「安定な同位体」及びその変形用語は、放射性ではない同位体を意味する。
【0013】
本明細書で用いる場合、語句「高速(fast)中性子フルエンス」及びその変形用語は、単位面積あたり、特定の値より大きいエネルギーを伴って試料に衝突する中性子の合計数を意味する。高速中性子フルエンスは、特定のエネルギー範囲(例えば、1,000,000eV(1MeV)より大きい、0.1MeVより大きい、1keVより大きい等)と関連する。総中性子フルエンスは、試料の単位面積と相互作用するあらゆるエネルギーの(off)中性子の合計である。
【0014】
本明細書で用いる場合、用語「微量元素」及びその変形用語は、放射線照射試料を構成する元素、化合物又は化合物の混合物に存在するが、それらの主要な化学量論成分を構成しない元素を意味する。
【0015】
本明細書で用いる場合、用語「反応断面積」及びその変形用語は、粒子間の相互作用の尤度(likelihood)に対応する。具体的には、反応断面積×放射線照射された原子の数×中性子フルエンスの積は、変換された原子の数に等しい。
【0016】
本明細書で用いる場合、用語「質量分率(fraction)」及び「相対存在量」は、元素の同位体の質量を、その元素のあらゆる同位体の合計質量で除算したものを意味する。
【0017】
値に関する任意の数値範囲に言及する場合、かかる範囲は、記載された範囲の最小と最大との間のありとあらゆる数及び/又は端数(fraction)を包含することは理解されよう。
【0018】
本明細書中の他の箇所に記載するように、開示する本発明は、原子炉の全寿命と比べて短い半減期を有する放射性同位体に依存しない遡及的線量測定法の必要性に対処するものである。この必要性等は、試料に放射線が照射された後、該試料において起こった少なくとも1種類の元素の同位体変換の量を測定することにより、試料における中性子フルエンス及び高速中性子フルエンスを測定するための改善された方法を提供する本発明の実施形態によって満たされる。
【0019】
図1は、放射線4(例えば、中性子線)を放射する放射線源2(原子炉等)を一般的に示す。本発明によれば、放射線4が照射された試料6を解析し、該試料6における中性子フルエンスの量を測定する。
【0020】
本発明の一つの実施形態によれば、既知の同位体組成を有する試料6(一片の鋼鉄等)を提供する。試料の同位体組成は、種々の質量分析技法を用いて決定され得る。すなわち、質量分析技法を用い、試料中の同位体の相対存在量を測定することができる。質量分析技法としては、限定されるものではないが、レーザーマイクロプローブ質量分析(LAMM)及び二次イオン質量分析(SIMS)が挙げられよう。質量分析技法を用いて測定される同位体としては、限定されるものではないが、鋼鉄の主な合金成分(例えば、鉄(Fe)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)及びマンガン(Mn))、並びに関連する変換生成物(例えば、バナジウム(V)、コバルト(Co)及び銅(Cu))の同位体が挙げられる。一片の鋼鉄が同位体富化(enrichment)によって、又は中性子照射によって改変されなかったと仮定すると、その鋼鉄片は、以下の鉄(Fe)同位体組成:54Fe:5.8%、56Fe:91.7%、57Fe:2.14%及び58Fe:0.31%を有するであろう。
【0021】
該鋼鉄片を放射線4(例えば、中性子線)に曝露すると、Fe同位体は、変換を始める。すなわち、Fe同位体は、中性子線由来の中性子を捕捉し始める。したがって、鋼鉄の同位体組成が変化する。例えば、一部の54Feが55Fe(これは、放射性である)に転換され、一部の56Feが57Feに転換され、一部の57Feが58Feに転換され、一部の58Feが59Feに転換される。次いで、或る特定の同位体の変換の量を用い、試料における中性子フルエンスの量を、下記の換算式:
/(IN)=σφt (1)
(式中、φは中性子束であり、σは反応断面積(中性子断面積)であり、Nは原子の総数であり、Nは変換された原子の数であり、Iは変換される同位体の同位体存在量であり、tは、試料が中性子に曝露された時間の長さである)
を用いて算出することができる。
【0022】
この式を用いると、約1.0×1022cm−2〜約5.0×1022cm−2の範囲の中性子フルエンスに曝露したとき、鋼鉄試料中の同位体の約5%〜約50%が変換され得ると決定された。
【実施例】
【0023】
[実施例1]
質量分析計を用い、試料が放射線4に曝露される前と後での鋼鉄試料中の54Feの質量を測定することができる。次いで、質量分析計から得られた54Feの質量を用い、試料が照射を受けた後の、54Feから55Feへの変換の量(割合)(N/(IN))を計算することができる。上記に開示した式(1)を用い、54Feの約11%(これは、約2.2バーン(2.2×10−24cm)の熱中性子捕獲断面積(thermal neutron capture cross section)を有する)が55Feに変換されたとき、試料の中性子フルエンス(φt)が約5×1022cm−2であったことが算出される。
【0024】
[実施例2]
実施例1と同様にして、質量分析計を用い、試料に放射線4が照射される前と後での56Fe及び57Feの質量を測定することができる。次いで、質量分析計から得られた質量を用い、試料に中性子線が照射された後の、56Feから57Feへの変換の量(割合)(N/(IN))を計算することができる。上記に開示した式(1)を用い、56Feの約13%(これは、約2.6バーン(2.6×10−24cm)の熱中性子捕獲断面積を有する)が57Feに変換されたとき、試料の中性子フルエンス(φt)が約5×1022cm−2であったことが算出される。
【0025】
[実施例3]
実施例1及び2と同様にして、質量分析計を用い、試料に放射線4が照射される前と後での57Fe及び58Feの相対存在量を測定することができる。次いで、質量分析計から得られた存在量を用い、試料に放射線が照射された後の、57Feから58Feへの変換の量(割合)(N/(IN))を計算することができる。実施例1及び2で用いた式を用いることにより、57Feの約12%(これは、約2.4バーン(2.4×10−24cm)の熱中性子捕獲断面積を有する)が58Feに変換されたとき、試料の中性子フルエンス(φt)が約5×1022cm−2であることが測定された。実際には、この実施例では、56Feから同時に生成される57Feの量が考慮されなければならない。
【0026】
[実施例4]
実施例1〜3と同様にして、質量分析計を用い、試料に放射線4が照射される前と後での58Feの相対存在量を測定することができる。次いで、質量分析計から得られた存在量を用い、試料に放射線が照射された後の、58Feから59Feへの変換の量(割合)(N/(IN))を計算することができる。実施例1〜3で用いた式を用いることにより、58Feの約5.7%(これは、約1.14バーン(1.14×10−24cm)の熱中性子捕獲断面積を有する)が59Feに変換されたとき、試料の中性子フルエンス(φt)が約5×1022cm−2であることが測定された。実際には、57Feの変換によって生成される58Feの量も考慮されなければならない。
【0027】
図2を参照すると、この図には、ANSI Type 304 ステンレス鋼(Stainless Steel)(SS−304)における54Feに対する57Feの同位体比が、中性子照射(dpa)の関数として示されている。54Feに対する57Feの初期同位体比は、約0.37であった。この図からわかるように、54Feに対する57Feの同位体比は、試料を増加量(increasing amount)の中性子に提供すると増加した。同位体比の増加は、中性子に曝露されると54Feが55Feに変換されると同時に、56Feが57Feに変換され、57Feが58Feに変換されることによるものであった。
【0028】
[高速中性子フルエンス]
また、開示した本発明を用い、試料における高速中性子フルエンスを測定することができる。例えば、鋼鉄試料に放射線4を放射すると、[n,p]反応(中性子捕獲陽子放出(neutron-in and proton-out)反応)中に、同位体50Crが同位体50Vに変換されるであろう。この反応に必要とされる中性子閾エネルギーは、約259.8キロ電子ボルト(keV)である。照射前にバナジウムが微量にすぎない量で存在する場合、照射後に検出される50Vの大部分は、50Crとの高速中性子反応に起因するものであり得る。
【0029】
放射線照射試料中の50Vの量が測定されると、次いで、測定された50Vの量を用い、試料における高速中性子フルエンスを、下記の換算式:
/(IN)=σφt (2)
(式中、φは中性子束であり、σは反応断面積(エネルギースペクトル平均中性子断面積(energy spectrum-averaged cross section))であり、Nは原子の総数であり、Nは変換された原子の数であり、Iは変換される同位体の同位体存在量であり、tは、試料が中性子に曝露された時間の長さである。先の段落に開示した等式とは異なり、この式では、σ及びφがともにエネルギー依存性であるため、σ及びφを中性子の中性子エネルギースペクトルに適合させる)
を用いて算出することができる。
【0030】
[実施例5]
質量分析計を用い、試料に放射線4が照射される前と後での鋼鉄試料中の50Cr及び50Vの相対存在量を測定することができる。実際には、これらの同位体の存在量は、照射前の試験片の化学組成の知識から充分に推測され得る。次いで、質量分析計から得られた存在量を用い、試料に高速中性子線が照射された後の、50Crから50Vへの変換の量(割合)(N/(IN))を計算することができる。先の段落に示した式(2)を用い、0.047%の50Crが50Vに変換されたとき(これは、約47.12ミリバーン(47.12×10−27cm)の高速中性子[n,p]断面積を有する)、試料の中性子フルエンスφtが約1×1022cm−2であったことが測定された。
【0031】
図3を参照すると、この図には、SS−304試料中の50Vの質量が中性子照射(dpa)の関数として示されている。この図からわかるように、50Vの初期質量は約1.1×10−6グラム/1gのSS−304であった。図2と同様に、50Vの質量は、試料が曝された中性子照射の量が増加するにつれて増加した。試料中の50Vの増加は、中性子に曝露されると50Crが50Vに変換されることによるものであった。
【0032】
図4を参照すると、この図には、53Crに対する54Crの同位体比が中性子照射(dpa)の関数として示されている。初期同位体比は、約0.25であった。この図からわかるように、53Crに対する54Crの同位体比は、試料を増加量の中性子に提供すると増加した。同位体比の増加は、中性子に曝露されると53Crが54Crに変換されることによるものであった。実際には、少量の52Crが53Crに同時に変換されるが、この量は、54Crに変換される53Crの量と比べると少ない。
【0033】
本発明の具体的な実施形態を詳細に記載したが、当業者には、この詳細事項に対する種々の変形例及び代替例を、本開示の総合的な教示に鑑みて開発し得ることが認識されよう。したがって、開示した特定の構成は、単なる例示を意図するものであって、添付の特許請求の範囲の全範囲に示す本発明の範囲及びそのあらゆる均等物に関して限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】放射線源から放射線が照射されている金属試料を示す図である。
【図2】54Feに対する57Feの同位体比を中性子照射(neutron exprosure)の関数として示す図である。
【図3】50Vの質量を中性子照射の関数として示す図である。
【図4】53Crに対する54Crの同位体比を中性子照射の関数として示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
質量分率が既知である少なくとも1種類の元素を有する放射線照射試料において中性子フルエンスを遡及的に測定するための代替方法であって、改善された方法が、
前記放射線照射試料を入手すること、
前記試料を測定して、中性子誘起変換によって減損したか、又は生成したかのいずれかである前記少なくとも1種類の元素の少なくとも1つの同位体の相対存在量を決定すること、及び
既知の中性子断面積に基づいて前記中性子フルエンスを推測すること
を含む方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの同位体が、Fe、Cr、Ni、Mn、V、Co又はCuの同位体である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの同位体が54Feである請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの同位体が55Feである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの同位体が56Feである請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの同位体が57Feである請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの同位体が58Feである請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの同位体が50Vである請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記放射線が中性子線である請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの同位体が安定な同位体である請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記別の同位体が安定な同位体である請求項1に記載の方法。
【請求項12】
相対存在量が既知である第1の同位体と、相対存在量が既知である第2の同位体とを有し、放射線が照射されると前記第1の同位体が前記第2の同位体に転換される試料において中性子フルエンスを測定するための代替方法であって、改善された方法が、
前記放射線照射試料を入手すること、
前記照射後の前記第1及び第2の同位体の前記相対存在量を測定すること、
前記第2の同位体に転換された前記第1の同位体の量を決定すること、及び
前記量を利用して前記中性子フルエンスを算出すること
を含む方法。
【請求項13】
前記第1の同位体が、Fe、Cr、Ni又はMnの同位体である請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第2の同位体が、Fe、Cr、Ni、Mn、V、Co又はCuの同位体である請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の同位体が56Feであり、前記第2の同位体が57Feである請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の同位体が54Feであり、前記第2の同位体が55Feである請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の同位体が57Feであり、前記第2の同位体が58Feである請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の同位体が58Feであり、前記第2の同位体が59Feである請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の同位体が50Crであり、前記第2の同位体が50Vである請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の同位体が安定な同位体である請求項12に記載の方法。
【請求項21】
前記第2の同位体が安定な同位体である請求項12に記載の方法。
【請求項22】
相対存在量が既知であり且つ反応断面積が既知である第1の同位体と、相対存在量が既知である第2の同位体とを有し、放射線が照射されると前記第1の同位体が前記第2の同位体に転換される試料において中性子フルエンスを測定するための改善された方法であって、前記改善された方法が、
前記放射線照射試料を入手すること、
前記照射後の前記第1の同位体及び前記第2の同位体それぞれの前記相対存在量を測定すること、
前記第2の同位体に転換された前記第1の同位体の量を測定すること、及び
前記量及び前記既知の反応断面積を利用して前記中性子フルエンスを算出すること
を含む方法。
【請求項23】
前記第1の同位体が、Fe、Cr、Ni又はMnの同位体である請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の同位体が、Fe、Cr、Ni、Mn、V、Co又はCuの同位体である請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−298497(P2007−298497A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−8187(P2007−8187)
【出願日】平成19年1月17日(2007.1.17)
【出願人】(501010395)ウエスチングハウス・エレクトリック・カンパニー・エルエルシー (78)
【Fターム(参考)】