説明

安定化したシリコーン粒子を含有するコンディショニングシャンプー

a)洗浄性界面活性剤、b)シリコーン粒子、c)保護剤、及びd)水性キャリアを含むシャンプー組成物は、優れたコンディショニングを提供する。シリコーン粒子は、少なくとも1つのアミン官能シリコーン、及び所望により非アミン官能シリコーンを含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改善されたヘアコンディショニング性能を提供するシリコーン粒子を含有するコンディショニングシャンプー組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
洗浄性界面活性剤とヘアコンディショニング剤との種々の組み合わせを含有するコンディショニングシャンプーが既知である。これらのシャンプーは、ヘアコンディショニング及び毛髪洗浄性能がすべて1つのヘアケア製品から好都合に得られる手段として、消費者の間で一層人気が出ている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コンディショニングシャンプーのコンディショニング性能全体を改善する一つの方法は、シリコーンコンディショニング剤の使用を伴う。これらのコンディショナーは、改善されたヘアコンディショニング性能を提供し、特に乾燥した状態の毛髪の柔軟性と清潔感を改善する。しかし、これらのシリコーンコンディショナーは、シリコーン構成成分の毛髪への付着が最適ではなく、及び/又は乾燥毛髪の平滑度、毛髪ストランドの配列(例えば、縮れを最小限にする)、及び櫛通りの容易さのようなコンディショニング効果も最適ではない。
【0004】
シリコーンから最適なコンディショナー効果を得るために使用されるもう一つの方法は、アミノ官能シリコーンの使用であった。しかし、アミノシリコーンエマルションは、洗浄組成物中において、非常に小さい剪断力で、より小さい粒径に剪断変形(shear down)する傾向があり、毛髪上に付着しにくい小さい粒子を生じる。これは、全般的なコンディショニングを不満足にする。
【0005】
以上に基づき、シリコーン構成成分の付着が改善された、及び/又はヘアコンディショニング効果が改善された、コンディショニングシャンプー組成物へのニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下を含むコンディショニングシャンプー組成物を提供することにより、前述のニーズに応じる:
a)洗浄性界面活性剤
b)粒径約3ミクロン〜約150ミクロンを有する少なくとも1つのアミン官能シリコーンを含むシリコーン粒子;
c)製造、保存、及び使用期間において、コンディショニングシャンプー組成物中にて、該シリコーン粒子の実質的に球状の液滴をその最初に与えられた粒径に保持するために有効な量の保護剤;及び
d)水性キャリア;
ここで、該少なくとも1つのアミン官能シリコーンは、コンディショニングシャンプー組成物の残部への添加に先立ち、該保護剤と予め混合される。
【0007】
他の実施形態では、シリコーン粒子は、更に非アミン官能シリコーンを含有する。
【0008】
本発明の追加の実施形態は、以下を一緒に混合することを含むコンディショニングシャンプー組成物の製造方法に関する:a)先に形成された少なくとも1つのアミノシリコーン、所望により非アミノ官能化シリコーンの混合物及び保護剤、ここで、前記アミノシリコーンは、アミノシリコーンの約0.5重量%未満の窒素を有し、任意の非アミノ官能化シリコーンは、少なくとも約0.01m2/s(10,000cst)の粘度を有する;b)洗浄性界面活性剤;並びにc)水性キャリア。
【0009】
他の実施形態では、コンディショニングシャンプー組成物は、更にカチオン沈着ポリマーを含む。
【0010】
本発明のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、当業者であれば本開示を読めば明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本明細書は、本発明を特に指摘し、明確に請求する特許請求の範囲をもって結論とするが、本発明は以下の説明から理解が深まるであろうと考えられる。
【0012】
本発明のパーソナル洗浄組成物は、洗浄性界面活性剤、シリコーン粒子、保護剤、及び水性キャリアを包含する。本出願人は、粒径の大きいアミン官能シリコーンが、毛髪上へのアミン官能シリコーンの付着レベルを改善させることを見出した。しかし、これらの大きい粒子は、通常、製品の製造期間又は使用期間において、剪断変形(shear down)するので、それらの効果が得られない。本出願人は、大きい粒子のアミン官能シリコーンを保護剤と予め混合すると、シャンプー組成物中において粒子が安定したままであるため、優れたコンディショニングを提供することを見出した。本発明の種々の実施形態は、改善されたヘアコンディショニング効果、例えば、乾燥毛髪の柔軟性、平滑度、毛髪ストランドの配列(即ち、縮れ毛の極小化)、乾燥時の櫛通りの容易さ、及び/又は一般的な条件の毛髪の感触等を提供するニーズに更に対処する。これらの各必須成分、並びに好ましい又は任意の構成成分については以下に詳しく記載する。
【0013】
特に記述されない限り、すべての百分率は、総組成物の重量によるものである。特に記載のない限り、すべての比率は重量比である。特に記載する場合を除き、分量、百分率、部、及び割合を含むすべての量は、「約」という言葉によって加減されるものと理解され、量は、有効数字を示すことを意図したものではない。
【0014】
特に記載する場合を除き、冠詞「a」、「an」及び「the」は、「1以上」を意味する。
【0015】
本明細書において、「μ」はミクロンを意味する。
【0016】
本明細書において、「含む」とは、最終結果に影響を及ぼさない他の工程及び他の成分を加えることができることを意味する。この用語は「からなる」及び「から本質的になる」という用語を網羅する。本発明の組成物及び方法/プロセスは、本明細書に記載される本発明の主要成分及び制限、並びに本明細書に記載される追加若しくは任意の成分、構成要素、工程、又は制限のいかなるものも含む、これらから成る、又はこれらから本質的に成ることができる。
【0017】
本明細書において、「cst」は、センチストークスを意味する。
【0018】
本明細書において、「分子量」は、重量平均MWを意味し、ゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)により測定できる。
【0019】
本明細書において、「PDMS」は、ポリジメチルシロキサンを意味する。
【0020】
本明細書において、「グラフト」は、末端基以外のいずれかの位置で骨格鎖に結合していることを意味する。
【0021】
本明細書において、「ターミナル」は、末端基で骨格鎖に結合していることを意味する。
【0022】
I.洗浄性界面活性剤
本発明のヘアコンディショニングシャンプー組成物は、洗浄性界面活性剤を包含する。洗浄性界面活性剤構成成分は、組成物に洗浄性能を提供するために包含される。次に洗浄性界面活性剤構成成分としては、アニオン性洗浄性界面活性剤、双極性イオン性又は両性洗浄性界面活性剤、あるいはこれらの組み合わせが挙げられる。このような界面活性剤は、本明細書に記載の必須成分と物理的及び化学的に適合性があるべきであり、又は、過度に製品の安定性、審美性、又は性能を損なうべきではない。組成物中の洗浄性界面活性剤構成成分の濃度は、所望の洗浄性能及び起泡性能を提供するのに十分であるべきであり、一般に約5%〜約50%、好ましくは約8%〜約30%、より好ましくは約10%〜約25%、更により好ましくは約11%〜約20%の範囲である。
【0023】
ヘアコンディショニングシャンプー組成物に用いるのに好適なアニオン性洗浄性界面活性剤構成成分としては、ヘアケア又は他のパーソナルケア洗浄組成物への使用が既知のものが挙げられる。
【0024】
本組成物に用いるのに適した好ましいアニオン性界面活性剤は、アルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェートである。これらの物質は、それぞれ式ROSO3M及びRO(C24O)xSO3Mを有し、式中、Rは炭素原子数が約8〜約18個のアルキル又はアルケニルであり、xは1〜10の値を有する整数であり、Mはアンモニウムのようなカチオン、トリエタノールアミンのようなアルカノールアミン、ナトリウム及びカリウムのような一価金属、並びにマグネシウム及びカルシウムのような多価金属カチオンである。
【0025】
アルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェートの双方において、Rは、好ましくは約8〜約18個の炭素原子、より好ましくは約10〜約16個の炭素原子、更により好ましくは約12〜約14個の炭素原子を有する。アルキルエーテルサルフェートは、典型的にはエチレンオキシドと約8〜約24個の炭素原子を有する一価アルコールとの縮合生成物として形成される。アルコールは、合成されたものでも、又は例えば、ココヤシ油、パーム核油、及び獣脂のような脂肪から誘導されたものでもあり得る。ラウリルアルコール、及びココヤシ油又はパーム核油から誘導された直鎖アルコールが好ましい。このようなアルコールを、約0〜約10モル比、好ましくは約2〜約5モル比、より好ましくは約3モル比のエチレンオキシドと反応させ、例えば、アルコール1モル当たり平均3モルのエチレンオキシドを有する分子種の得られた混合物を硫酸化し、中和する。
【0026】
他の好適なアニオン性洗浄性界面活性剤は、化学式[R1−SO3−M]に従う有機硫酸反応生成物の水溶性塩であり、式中、R1は、約8〜約24個、好ましくは約10〜約18個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖の飽和脂肪族炭化水素ラジカルであり、Mは先に記載されたカチオンである。
【0027】
他の好適なアニオン性洗浄性界面活性剤としては、約10〜約24個の炭素原子を有するオレフィンスルホネートが挙げられる。真性アルケンスルホネート及び一部のヒドロキシ−アルカンスルホネートに加えて、オレフィンスルホネートは、反応条件、反応物質の比率、オレフィンストックにおける出発オレフィン及び不純物の性質、並びにスルホン化プロセス中の副反応により、アルケンジスルホネートのような少量の他の物質を含有することができる。このようなα−オレフィンスルホネート混合物の非限定例は、米国特許第3,332,880号に記載されている。
【0028】
組成物に用いるのに好適なアニオン性洗浄性界面活性剤のもう一つの部類は、β−アルキルオキシアルカンスルホネートである。これらの界面活性剤は、式Iに従う:
【0029】
【化1】

式中、R1は、約6〜約20個の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、R2は、約1〜約3個の炭素原子、好ましくは1個の炭素原子を有する低級アルキル基であり、Mは、上述したような水溶性カチオンである。
【0030】
本組成物に用いるのに好ましいアニオン性洗浄性界面活性剤としては、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0031】
本明細書の組成物において用いられる好適な両性又は双極性イオンの洗浄性界面活性剤としては、ヘアケア又は他のパーソナルケア洗浄における使用が既知のものが包含される。このような両性洗浄性界面活性剤の濃度は、好ましくは約0.5%〜約20%、より好ましくは約1%〜約10%の範囲である。好適な双極性イオン性又は両性界面活性剤の非限定例は、米国特許第5,104,646号(ボリッチ(Bolich)Jrら)、及び第5,106,609号(ボリッチ(Bolich)Jrら)に記載されている。
【0032】
本組成物に用いるのに好適な両性洗浄性界面活性剤は、当該技術分野において周知であり、脂肪族二級及び三級アミンの誘導体として広く記述される界面活性剤が挙げられ、脂肪族ラジカルは直鎖状又は分岐鎖状であることができ、脂肪族置換基の一つは、約8〜約18個の炭素原子を含有し、一つはカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネートのようなアニオン性基を含有する。本発明に用いるのに好適な両性洗浄性界面活性剤としては、ココアンホ酢酸塩、ココアンホ二酢酸塩、ラウロアンホ酢酸塩、ラウロアンホ二酢酸塩、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0033】
本組成物に用いるのに好適な双極性イオンの洗浄性界面活性剤は、当該技術分野において周知であり、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体として広く記述される界面活性剤が挙げられ、脂肪族ラジカルは直鎖状又は分岐鎖状であることができ、脂肪族置換基の一つは、約8〜約18個の炭素原子を含有し、一つはカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネートのようなアニオン性基を含有する。ベタインのような双極性イオンが好ましい。
【0034】
本発明の組成物は、上述のアニオン性洗浄性界面活性剤構成成分と組み合わせて用いるための追加の界面活性剤を更に含んでもよい。好適な任意の界面活性剤としては、非イオン性及びカチオン性界面活性剤が挙げられる。また、任意の追加の界面活性剤が、組成物の必須成分に化学的及び物理的に適合性があるか、あるいは、製品性能、審美性、又は安定性を過度に損なわないという条件で、ヘアケア又はパーソナルケア製品に用いることが当該技術分野において既知であるいかなるこのような界面活性剤を用いてもよい。本組成物における任意の追加の界面活性剤の濃度は、所望の洗浄性能又は起泡性能、選択される任意の界面活性剤、所望の製品濃度、組成物中の他の構成成分の存在、及び当該技術分野において周知の他の要因によって変えてもよい。
【0035】
本組成物に使用するのに適した他のアニオン性、双極性イオン性、両性又は任意の追加の界面活性剤の非限定例は、マカッチャンの乳化剤及び洗剤(2003年刊、M.C.出版社から出版)、及び米国特許第3,929,678号、第2,658,072号、第2,438,091号、第2,528,378号に記載されている。
【0036】
II.シリコーン粒子
本発明のヘアコンディショニングシャンプー組成物は、更にシリコーン粒子を包含する。シリコーン粒子は、少なくとも1つのアミン官能シリコーン(「アミノシリコーン」)を含む。もう一つの実施形態では、シリコーン粒子は、更に非アミン官能シリコーン(すなわち、アミン官能基を含有しないシリコーン;本明細書では「NAFS」)を含み得る。このような実施形態では、アミン官能シリコーン及びNAFSは、好ましくはアミン官能シリコーンとNAFSの両方の混合物を含有するエマルション液滴又は粒子を形成する。本発明の組成物におけるシリコーン粒子の全濃度は、シャンプーの所望のコンディショニング性能を提供するのに十分であるべきであり、一般に全組成物の約0.01重量%〜約10重量%、好ましくは約0.5重量%〜約8重量%、及びより好ましくは約1重量%〜約5重量%である。
【0037】
本発明で使用されるシリコーンは、約3μm〜約150μm、好ましくは約20μm〜約80μm、より好ましくは約20μm〜約60μm、更により好ましくは約30μm〜約50μmの粒径を有する。いくつかの実施形態は、好ましくはさらに付着助剤を含有してもよい。好ましい付着助剤の例は、以下において更に詳細に議論される。
【0038】
粒径は、ホリバ型式LA910レーザー散乱式粒子径分布測定装置(ホリバ・インスツルメンツ社(Horiba Instruments, Inc.)、米国カリフォルニア州アーバイン)を使用して、レーザー光散乱技術により測定してもよい。粒径は、1.75gのシャンプーと、30mLの3%NH4Cl、20mLの2%Na2HPO4、45mLの1%ラウレス−7、及び5mLのEDTA(0.1M)とを組み合わせることにより、シャンプー中において測定してもよい。その後、この混合物は、いかなる結晶性物質又はワックス様物質をも除去するために85℃に加熱される。サンプルが熱いうちに10〜40mLを取り、その後、粒径測定のため測定器の指示値が90〜95%Tになるまで、ホリバに注入する。測定器を2分間循環させた後に、測定を行う。また、シャンプーへ混入する前のシリコーン粒子の粒径も、ホリバで測定できる。
【0039】
本明細書で議論されるシリコーンの粘度は、25℃で測定される。
【0040】
A.アミノシリコーン
本明細書において「アミノシリコーン」は、あらゆるアミン官能化シリコーン、即ち、少なくとも1つの一級アミン、二級アミン、三級アミン、又は四級アンモニウム基を含有するシリコーンを意味する。好ましいアミノシリコーンは、典型的には該アミノシリコーンの約0.5重量%未満、より好ましくは約0.2重量%未満、より一層好ましくは約0.10重量%未満の窒素を有するであろう。アミノシリコーン中の窒素(アミン官能基)が更に高濃度になると、摩擦低減の減少と、毛髪へのアミノシリコーン付着の極度の減少との両方が生じる傾向があり、その結果、アミノシリコーン構成成分からのコンディショニング効果が極小〜ゼロになる。
【0041】
好ましい実施形態では、アミノシリコーンは、約0.001m2/s(1,000cst)〜約1m2/s(1,000,000cst)、より好ましくは0.002m2/s(2,000cst)〜0.6m2/s(600,000cst)、より好ましくは約0.004m2/s(4,000cst)〜約0.4m2/s(400,000cst)の粘度を有する。アミノシリコーンは、グラフト又はターミナルであってもよい。好ましいグラフトアミノシリコーンは、約0.001m2/s(1,000cst)〜約10m2/s(10,000,000cst)、より好ましくは約0.005m2/s(5,000cst)〜約5m2/s(5,000,000cst)、更により好ましくは約0.01m2/s(10,000cst)〜約1m2/s(1,000,000cst)の粘度を有する。好ましいターミナルアミノシリコーンは、約0.001m2/s(1,000cst)〜約1m2/s(1,000,000cst)、より好ましくは約0.05m2/s(50,000cst)〜約0.5m2/s(500,000cst)、更により好ましくは約0.1m2/s(100,000cst)〜約0.4m2/s(400,000cst)の粘度を有する。
【0042】
本発明の実施形態で使用するために好ましいアミノシリコーンの例としては、一般式(II)に従うものが挙げられるが、これらに限定されない。
(R1a3-a−Si−(−OSiG2n−(−OSiGb(R12-b)m−O−SiG3-a(R1a
式中、Gは、水素、フェニル、ヒドロキシ、又はC1〜C8のアルキル、好ましくはメチルであり;aは、0又は1〜3の値の整数、好ましくは1であり;bは、0、1又は2、好ましくは1であり;nは、10〜1,999、好ましくは49〜500の数であり;mは、0〜2,000、好ましくは0〜10の整数であり;nとmの和は、100〜2,000、好ましくは400〜1800の数であり;R1は、一般式Cq2qLに従う一価のラジカルである、式中、qは2〜8の値の整数であり、Lは以下の群より選択される:−N(R2)CH2−CH2−N(R22;−N(R22、N(R23~;−N(R2)CH2−CH2−NR22~;ここで、R2は、水素、フェニル、ベンジル、又は飽和炭化水素ラジカル、好ましくは約C1〜約C20のアルキルラジカルであり、A~は、ハロゲン化物イオンである。
【0043】
式(II)に対応する好ましいアミノシリコーンは、m=0、a=1、q=3、n〜1600であり、Lは−N(CH32である。
【0044】
B.非アミノ官能化シリコーン(NAFS)
NAFSを含有する実施形態では、アミノシリコーンとNAFSとの重量比は、好ましくは約1:99〜約99:1である。好ましくはNAFSは、少なくとも約0.01m2/s(10,000cst)、より好ましくは約0.06m2/s(60,000cst)〜約2m2/s(2,000,000cst)、更により好ましくは約0.1m2/s(100,000cst)〜約0.5m2/s(500,000cst)の粘度を有する。
【0045】
NAFS構成成分は、揮発性NAFS、不揮発性NAFS、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。好ましいのは、不揮発性NAFSである。揮発性NAFSが存在する場合、典型的には、NAFSゴム及び樹脂のような不揮発性NAFS物質成分の市販形態のための溶媒又はキャリアとしてのそれらの使用に付随して起こるであろう。シリコーン流体付着効果を改善するか又は毛髪のつやを増大するために、NAFSは、シリコーン流体コンディショニング剤を含んでもよく、またNAFS樹脂のような他の成分を含んでもよい。
【0046】
好適なNAFSの非限定例、及びシリコーン用の任意の懸濁剤の非限定例は、米国再発行特許第34,584号、米国特許第5,104,646号、及び米国特許第5,106,609号に記載されている。
【0047】
シリコーン流体、ゴム、及び樹脂、並びにシリコーンの製造を論じる項を含むシリコーンに関する背景資料は、高分子工業科学百科辞典(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)第15巻、第2版、204〜308頁(ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons, Inc.)、1989年)に書かれている。
【0048】
アミノシリコーンとNAFSの混合物を含有する実施形態は、唯一のシリコーン構成成分としてNAFSを含有する組成物よりも、シリコーン構成成分の付着が改善されること、及び毛髪の感触が改善されることを含む、いくつかの効果を提供する。更に、アミン官能シリコーンは、NAFSよりも一般に高額なので、両物質を含有する組成物は、シリコーン構成成分としてアミン官能シリコーンのみを含有する組成物よりも一般に安価となり、更になお唯一のシリコーン構成成分としてNAFSを含有する組成物に比べ、ヘアコンディショニングにおいて改善されるであろう。
【0049】
1.NAFSオイル
NAFS流体は、NAFSオイルを包含し、これは25℃で測定された場合、1m2/s(1,000,000cst)未満、好ましくは約5E−6m2/s(5cst)〜約1m2/s(1,000,000cst)、より好ましくは約0.0001m2/s(100cst)〜約0.6m2/s(600,000cst)の粘度を有する流動性シリコーン物質である。本発明の組成物に用いるのに好適なNAFSオイルとしては、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。また、ヘアコンディショニング特性を有する他の不溶性不揮発性NAFS流体を使用してもよい。
【0050】
NAFSオイルとしては、次の化学式(IV)に従うポリアルキル又はポリアリールシロキサンが挙げられる。
【0051】
【化2】

式中、Rは脂肪族、好ましくはアルキル又はアルケニル、あるいはアリールであり、Rは置換型又は非置換型であることができ、xは1〜約8,000の整数である。本発明の組成物に用いるのに好適なR基としては、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アルカミノ基、並びにエーテル置換、ヒドロキシル置換、及びハロゲン置換脂肪族基及びアリール基が挙げられるが、これらに限定されない。また、好適なR基としては、カチオン性アミン基及び第四級アンモニウム基も挙げられる。
【0052】
好ましいアルキル及びアルケニル置換基は、C1〜C5、より好ましくはC1〜C4、より好ましくはC1〜C2のアルキル及びアルケニルである。その他のアルキル−、アルケニル−、又はアルキニル−含有基(例えば、アルコキシ、アルカリール、及びアルカミノ)の脂肪族部分は、直鎖又は分枝鎖であることができ、好ましくはC1〜C5、より好ましくはC1〜C4、更により好ましくはC1〜C3、より好ましくはC1〜C2である。前述したように、R置換基もまた、アミノ官能性(例えば、アルキルアミノ基)を含有することができ、これは第一級、第二級、又は第三級アミン、あるいは第四級アンモニウムであることができる。これらとしては、モノ−、ジ−、及びトリ−アルキルアミノ並びにアルコキシアミノ基が挙げられ、脂肪族部分鎖長は、好ましくは本明細書に記載されているものである。
【0053】
2.NAFSゴム
本発明の組成物に用いるのに好適な他のNAFS流体は、不溶性NAFSゴムである。これらのゴムは、25℃で測定された場合、1m2/s(1,000,000cSt)以上の粘度を有するポリオルガノシロキサン物質である。NAFSゴムは、米国特許第4,152,416号;ノル及びウォルター(Noll and Walter)、シリコーンの化学と技術(Chemistry and Technology of Silicones)、ニューヨーク:アカデミック出版(Academic Press)(1968年);並びにゼネラル・エレトリック・シリコーン・ラバー製品データシート(General Electric Silicone Rubber Product Data Sheets)SE30、SE33、SE54及びSE76に記載されている。本発明の組成物に使用されるNAFSゴムの具体的な非限定例としては、ポリジメチルシロキサン、(ポリジメチルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサン)(ジフェニルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0054】
3.高屈折率NAFS
本発明の組成物に用いるのに好適な他の不揮発性、不溶性NAFSは、少なくとも約1.46、好ましくは少なくとも約1.48、より好ましくは少なくとも約1.52、より好ましくは少なくとも約1.55の屈折率を有する「高屈折率シリコーン」として既知のものである。ポリシロキサン流体の屈折率は、一般には約1.70未満、典型的には約1.60未満であろう。この文脈において、ポリシロキサン「流体」は、油並びにゴムを包含する。
【0055】
高屈折率ポリシロキサン流体としては、上の一般式(IV)によって表されるもの、並びに下の式(V)によって表されるもののような環状ポリシロキサンが挙げられる。
【0056】
【化3】

式中、Rは上記に定義された通りであり、nは約3〜約7、好ましくは約3〜約5の数である。
【0057】
高屈折率ポリシロキサン流体は、屈折率を本明細書に記載される所望のレベルまで増大させるのに十分な量のアリール含有R置換基を含有する。更に、R及びnは、物質が不揮発性であるように選択されなければならない。
【0058】
アリール含有置換基としては、脂環式及び複素環式の5員及び6員のアリール環を含有するもの、及び5員又は6員の縮合環を含有するものが挙げられる。アリール環そのものは、置換又は非置換であり得る。
【0059】
一般に、高屈折率ポリシロキサン流体は、少なくとも約15%、好ましくは少なくとも約20%、より好ましくは少なくとも約25%、更により好ましくは少なくとも約35%、より好ましくは少なくとも約50%のアリール含有置換基の程度を有するであろう。典型的には、アリール置換の程度は、約90%未満、より一般的には約85%未満、好ましくは約55%〜約80%であろう。
【0060】
好ましい高屈折率ポリシロキサン液は、フェニル又はフェニル誘導体置換基(より好ましくはフェニル)と、アルキル置換基、好ましくはC1〜C4のアルキル(より好ましくはメチル)又はヒドロキシルとの組み合わせを有する。
【0061】
本発明の組成物中にて高屈折率NAFSが用いられる時、それらは好ましくは、溶液中で、NAFS樹脂又は界面活性剤のような展着剤と共に用いられ、展着を高めるのに十分な量により、表面張力を減少させ、その結果、組成物にて処置される毛髪の光沢度(乾燥後)を向上させる。
【0062】
本発明の組成物に用いるのに好適なNAFS流体は、米国特許第2,826,551号、米国特許第3,964,500号、米国特許第4,364,837号、英国特許第849,433号、及び「シリコン化合物」(ペトラルカ・システムズ社(Petrarch Systems, Inc.)、1984年)に開示されている。
【0063】
4.NAFS樹脂
NAFS樹脂は、本発明の組成物に包含されてもよい。これらの樹脂は、高度に架橋したポリマーシロキサン系である。架橋は、NAFS樹脂の製造時に、三官能性及び四官能性のシランを、一官能性又は二官能性あるいはその両方のシランと共に組み込むことによって導入される。
【0064】
特に、NAFS物質及びNAFS樹脂は、「MDTQ」命名法として当業者に既知の省略命名法のシステムに従って、便利に識別することができる。このシステムにおいては、NAFSは、NAFSを構成する種々のシロキサンモノマー単位の存在に従って記述される。簡潔には、記号Mは一官能性単位(CH33SiO0.5を示し;Dは二官能性単位(CH32SiOを示し;Tは三官能性単位(CH3)SiO1.5を示し;Qは四官能性単位SiO2を示す。ユニット記号のダッシュ(例えば、M’、D’、T’及びQ’)は、メチル以外の置換基を示し、出現の度に具体的に定義されなければならない。
【0065】
本発明の組成物に用いるのに好ましいNAFS樹脂としては、MQ、MT、MTQ、MDT及びMDTQ樹脂が挙げられるが、これらに限定されない。メチルは、好ましいNAFS置換基である。特に好ましいシリコーン樹脂は、MQ樹脂であり、ここでM:Qの比は、約0.5:1.0〜約1.5:1.0であり、NAFS樹脂の平均分子量は、約1000〜約10,000である。
【0066】
屈折率が1.46未満の不揮発性NAFS流体と、NAFS樹脂構成成分との使用時の重量比は、特に、NAFS流体構成成分が前述したようなポリジメチルシロキサン流体、又はポリジメチルシロキサン流体とポリジメチルシロキサンガムとの混合物である時には、好ましくは約4:1〜約400:1、より好ましくは約9:1〜約200:1、より好ましくは約19:1〜約100:1である。シリコーン樹脂が、本明細書の組成物中でシリコーン流体と同一相の一部を形成する限り、即ち、コンディショニング活性である限り、組成物中のNAFSコンディショニング剤の濃度を決定する際に、流体と樹脂との合計が包含されるべきである。
【0067】
III.保護剤
本発明のヘアコンディショニングシャンプー組成物は、更に保護剤を包含する。製造期間又は製品使用期間のいずれかにおいて、シリコーン粒子の大きさが、剪断変形(shear down)するのを防止するために、保護剤が包含される。理論に束縛されるものではないが、保護剤は、シャンプー組成物への組み込みに際し、アミノシリコーン液滴の大きい粒径(3ミクロン超過)を維持することを可能にする物質である。これらの物質は、アミノシリコーンとシャンプー組成物との間の界面張力を上昇させるので、シャンプーへの組み込みに際し、あるいはその存続期間中又は使用中において、液滴が剪断変形するのを防止する。これは、研究室において、以下の剪断法を行い、粒径を測定することにより、試験できる。剪断法は、直径8.26cm(3.25インチ)の0.95リットル(1クオート)容器中にシャンプー700gを設置することからなる。その後、これを直径6.4cm(2.5インチ)のインペラの羽根にて、47.1rad/s(450rpm)で10分間混合する。その後、サンプルは、顕微鏡検査及び粒径測定に先立ち、12時間平衡を保たせる。シャンプーの顕微鏡検査は、粒径3ミクロン超過の実質的に球状のシリコーン粒子を明らかにするはずである。典型的な保護剤としては、高分子界面活性剤及び粒子状物質、あるいは高分子界面活性剤及び/又は従来のアニオン性、非イオン性、カチオン性、両性又は双極性イオンの界面活性剤とを組み合わせた粒子の両方が挙げられる。保護剤は、一般に約0.001%〜約2%、好ましくは約0.01%〜約1%の範囲で包含される。
【0068】
高分子保護剤:保護剤として有用なポリマーは、疎水部分及び親水部分を含有する高分子界面活性剤である。これらのポリマーは、天然ポリマー、合成ポリマー、及びシリコーンポリマーを包含する物質のいくつかの部類から誘導され得る。それぞれの例及び説明は、以下に続く。
【0069】
天然ポリマー
これらとしては、デンプン又はセルロース等のポリグルコース、イナゴマメゴム、グアーガム、タラガム等のポリガラクトマンナン、コンニャクガム等のポリグルコマンナンを包含する多糖類が挙げられ、これらはすべて、R基を含有する置換基で疎水変性されており、ここで、Rは、炭素2〜22の長さの炭素鎖であり、エステル又はエーテル結合あるいはこれらの組み合わせにて多糖類骨格鎖に結合している。これの例としては、ヒドロキシエチルセルロースラウリルジモニウムクロライド(ダウ・ケミカル(Dow Chemical)から入手可能なクアトリソフト(Quatrisoft)LM200)、及びセチルヒドロキシエチルセルロース(ハーキュレス社(Hercules Corp.)から入手可能なナトロゾルプラス、セルサイズ(Cellusize)HEC QP)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルグアー、PG−ヒドロキシエチルセルロースココジモニウムクロライド(クローダから入手可能なクローダセル(Crodacel)QM)が挙げられる。
【0070】
合成ポリマー
合成ポリマーは、天然に見られるものではないが、炭化水素系ポリマーである。これらの物質は、ポリマーが疎水部分及び親水部分を含有する高分子界面活性剤と見なされるべきである。関心の合成ポリマーは、ホモポリマーも、グラフトコポリマー、ブロックコポリマーのいずれも包含する。物質の一つの部類としては、疎水部分で変性されたポリエチレンオキシド(EO)が挙げられる。疎水変性の一例は、ポリプロピレンオキシド(PO)であり、最も一般的な混合物はブロックコポリマーである。より興味深いのは、繰り返し単位のEO又はPO数が10超過のポリマーである。これらの物質の具体例としては、プルロニックL64、プルロニックL77、プルロニックF88、プルロニック17R2、プルロニックL25R4が挙げられる。物質のもう一つの部類は、疎水変性ポリビニルピロリドン(PVP)であり、これらの一例は、ブチル化PVP(ISPからのガネックス(Ganex)P90)である。他の疎水変性PVPコポリマーとしては、ISPから入手可能なガネックス(Ganex)V−216、V220、V516、WP−660が挙げられる。物質のもう一つの部類は、親水変性ポリスチレン(PS)である。例として、ナトリウムメタクリレート/スチレンコポリマー(リトロン(Lytron)651)スチレンナトリウム/アクリレートコポリマー(リトロン(Lytron)631)、スチレン/アクリルアミドコポリマー(リトロン308)、リロン(Lyron)284、288、2895、300、318、614、621が挙げられ、すべてローム&ハース社(Rohm& Haas Company, Inc.)から入手可能である。他の様々な高分子界面活性剤の非限定例としては、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸(PVM/MA)コポリマー(ガントレズ(Gantrez)AN−119、AN−139、AN−149、AN−169、S−95、S−97、M−154)、PVM/MAコポリマーのブチルエステル(ガントレズ(Gantrz)A−524、V−425、ES−425、ES−435)、PVM/MAコポリマーのエチルエステル(ガントレズ(Gantrz)ES−225、SP−215、V−215、V−225)、PVM/MAのイソプロピルエステル(ガントレズES−335−I)、ステアリルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー(ガントレズAN−8194)が挙げられ、すべてISPから入手可能である。もう一つの非限定例としては、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、並びにイソフタル酸及びスルホイソフタル酸の単エステルを含有するポリマーであるジグリコール/CHDM/イソフタレート/SIPコポリマーが挙げられる(イーストマン・ケミカル(Eastman Chemical)から、イーストマン(Eastman)AQポリマーシリーズとして入手可能)。高分子界面活性剤の他の非限定例は、CTFAウェブ経由のCTFA国際化粧品成分辞書/便覧(International Cosmetic Ingredient Dictionary/Handbook)、並びにC.T.F.A.化粧品成分便覧(Cosmetic Ingredient Handbook)第9版、化粧品及びフレグランス社団法人(Cosmetic and Fragrance Assn., Inc.)(ワシントンD.C.(2002))に列記されている。
【0071】
シリコーンコポリオール
ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールが、ジメチコンと、別個に又は一緒に共重合される場合、シリコーンコポリオールが使用され得る。これらの組み合わせは、グラフト、ブロック、又は末端ターミナルのいずれであってもよい。グラフトポリマーは、EO又はPO鎖が、主なシリコーン骨格鎖に沿った様々な点で接続されたものである。これを例示するものは、PEG−12ジメチコンであるDC193である。ブロック又は末端ターミナルポリマーは、シリコーン骨格鎖の末端にEO又はPO鎖を有する。この適用のために、これらの鎖は、混合ポリマー又はホモポリマーのいずれでもあり得る。繰り返し単位の好ましい数は、30未満、最も好ましくは20未満である。例として、DC5200、エイビル(Abil)EM97、エイビル(Abil)EM90、チオベイル(Tioveil)CM、エイビル(Abil)B8832、エイビルケア(Abil Care)85、SF1388、エイビル(Abil)8843、シルソフト(Silsoft)820、KF6009、シルソフト(Silsoft)895、エイビル(Abil)B8852が挙げられる。
【0072】
粒子保護剤:また、粒子は、ピッカーリング(Pickering)エマルションを形成することにより、シリコーン粒径を保護するのに有効な手段である。例及び説明は、以下に続く。本発明の保護剤は、好ましくは、300μm未満の粒径を有する。典型的には、該粒子は直径約0.01μm〜約80μm、なおより好ましくは約0.1μm〜約70μm、更により好ましくは約1μm〜約60μmの粒径を有するであろう。一般に安全であると認識され、CTFAウェブ経由のCTFA国際化粧品成分辞書/便覧(International Cosmetic Ingredient Dictionary / Handbook)、並びにC.T.F.A.化粧品成分便覧(Cosmetic Ingredient Handbook)第9版、化粧品及びフレグランス社団法人(Cosmetic and Fragrance Assn., Inc.)(ワシントンD.C.(2002))に列記されている粒子が使用可能である。
【0073】
本発明で有用な粒子は、組成的に天然、合成、又は半合成粒子であることができる。混成(hybrid)粒子もまた有用である。合成粒子は、架橋又は非架橋ポリマーのいずれかから製造することができる。本発明の粒子は、表面電荷を有することができ、又はそれらの表面が、界面活性剤、ポリマー、及び無機物質のような有機もしくは無機物質により改質されることができる。粒子複合体もまた有用である。
【0074】
好適な粉末としては、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、ヒュームドシリカ、球状シリカ、ポリメチルメタクリレート、微粉化テフロン、窒化ホウ素、アクリレートポリマー、ケイ酸アルミニウム、アルミニウムデンプンオクテニルサクシネート、ベントナイト、ケイ酸カルシウム、セルロース、白亜、トウモロコシデンプン、珪藻土、フラー土、グリセリルデンプン、ヘクトライト、水酸化ケイ素、カオリン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、マルトデキストリン、モンモリロナイト、微結晶セルロース、米デンプン、シリカ、タルク、雲母、二酸化チタン、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ネオデカン酸亜鉛、ロジン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ポリエチレン、アルミナ、アタパルジャイト、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、デキストラン、カオリン、ナイロン、シリル化シリカ、シルク粉末、絹雲母、大豆粉、酸化スズ、水酸化チタン、リン酸三マグネシウム、クルミ殻粉末、又はこれらの混合物が挙げられる。上述の粉末は、レシチン、アミノ酸、鉱油、シリコーンオイル、又は単独のもしくは組み合わせによる様々な他の薬剤により表面処理されてもよく、これらは粉末表面をコーティングし、粒子を性質上疎水性にする。
【0075】
天然粒子の非限定例としては、商品名サイパーネット(Sipernet)として、デグサ・ヒュルス(Degussa−Huls)から入手可能である、親水性及び疎水性形態の種々の沈殿シリカ粒子が挙げられる。
【0076】
スノーテックス(Snowtex)コロイド状シリカ粒子は、日産化学アメリカ社(Nissan Chemical America Corporation)より入手可能である。
【0077】
合成粒子の例としては、ナイロン、シリコーン樹脂、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、尿素樹脂、及びアクリル粉末が挙げられる。有用な粒子の非限定例は、マイクロイーズ(Microease)110S、114S、116(微粉化合成ワックス)、マイクロポリ(Micropoly)210、250S(微粉化ポリエチレン)、マイクロスリップ(Microslip)(微粉化ポリテトラフルオロエチレン)、及びマイクロシルク(Microsilk)(ポリエチレン及びポリテトラフルオロエチレンの組み合わせ)であり、これらのすべてがマイクロパウダー社(Micro Powder, Inc.)より入手可能である。他の例としては、フェノメネックス(Phenomenex)より入手可能なルナ(Luna)(滑らかなシリカ粒子)粒子、コボ・プロダクツ社(Kobo Products, Inc.)より入手可能なMP−2200(ポリメチルメタクリレート)、EA−209(エチレン/アクリレートコポリマー)、SP−501(ナイロン−12)、ES−830(ポリメチルメタクリレート)、BPD−800、BPD−500(ポリウレタン)粒子、及びGEシリコーンズ(GE Silicones)により商品名トスパール(Tospearl)粒子として販売されているシリコーン樹脂、又はDC HMW2220のような高分子量シリコーン樹脂が挙げられる。ガンツパール(Ganzpearl)GS−0605架橋ポリスチレン(プレスパース(Presperse)から入手可能)もまた有用である。
【0078】
混成粒子の非限定例としては、ガンツパールGSC−30SR(絹雲母と架橋ポリスチレンの混成粉末)、及びSM−1000、SM−200(プレスパースより入手可能である雲母とシリカの混成粉末)が挙げられる。
【0079】
本発明の一実施形態では、粒子は中空粒子である。好ましい実施形態では、中空粒子は流体内包の可撓性微小球である。微小球は構造的には中空であるが、液体及び気体並びにその異性体を包含する種々の流体を含有してもよい。気体としては、ブタン、ペンタン、空気、窒素、酸素、二酸化炭素、及びジメチルエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。用いられる場合、液体は部分的にのみ微小球を満たしてもよい。液体として、水及び任意の適合性のある溶媒が挙げられる。
【0080】
本発明の粒子は表面電荷を有することができ、又はそれらの表面が、界面活性剤、ポリマー、及び無機物質のような有機もしくは無機物質により改質されることができる。粒子複合体もまた有用である。気体が内包される微小球の複合体の非限定例は、DSPCS−I2(商標)(シリカで修飾されたエチレン/メタクリレートコポリマー微小球)及びSPCAT−I2(商標)(タルクで修飾されたエチレン/メタクリレートコポリマー微小球)である。これらは双方共、コボ・プロダクツ社(Kobo Products, Inc.)より入手可能である。
【0081】
粒子の表面は、静電気発生により、又は種々のイオン基の結合により、直接に、あるいは短い、長い又は分枝アルキル基を介した結合により荷電されてもよい。表面電荷は、性質として、アニオン性、カチオン性、双極性イオンの、又は両性であることができる。
【0082】
本発明の粒子の壁は、熱可塑性材料から形成されてもよい。熱可塑性材料は、以下の群から選択される少なくとも一つのモノマーのポリマー又はコポリマーであってもよい:アクリレート、メタクリレート、スチレン、置換スチレン、不飽和ジハロゲン化物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル。熱可塑性物質は、アミド、エステル、ウレタン、尿素、エーテル、カーボネート、アセタール、スルフィド、ホスフェート、ホスフォネートエステル、及びシロキサン連結を含有してもよい。中空粒子は、塩化ビニリデンから誘導される1%〜60%の繰返し構造単位、アクリロニトリルから誘導される20%〜90%の繰返し構造単位、及び(メタ)アクリルモノマーから誘導される1%〜50%の繰返し構造単位を含んでよく、百分率(重量において)の合計が100に等しくなる。(メタ)アクリルモノマーは、例えば、メチルアクリレート又はメタクリレートであり、特にメタクリレートである。好ましくは、粒子は、伸長された又は伸長されていない塩化ビニリデン、アクリル、スチレン、及び(メタ)アクリロニトリルから選択される少なくとも1つのモノマーのポリマー又はコポリマーから構成される。より好ましくは、粒子は、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルのコポリマーから構成される。
【0083】
例えば、酢酸ビニル又は乳酸ビニルのようなエステル、あるいは、例えば、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸又はフマル酸のような酸から得られるポリマー及びコポリマーから構成される粒子もまた用いられてもよい。この点については、日本特許出願JP−A−2−112304号を参照し、その開示のすべては、本明細書に参照として組み込まれる。
【0084】
市販の好適な粒子の非限定例としては、551DE(粒径範囲およそ30〜50μm、及び密度およそ42g/L(42kg/m3))、551DE20(粒径範囲およそ15〜25μm、及び密度およそ60g/L(60kg/m3))、461DE(粒径範囲およそ20〜40μm、及び密度60g/L(60kg/m3))、551DE80(粒径およそ50〜80μm、及び密度およそ42g/g(42kg/m3))、091DE(粒径範囲およそ35〜55μm、及び密度およそ30g/L(30kg/m3))が挙げられ、すべてアクゾ・ノーベル(Akzo Nobel)より、商標名エクスパンセル(EXPANCEL)(登録商標)として市販されている。本明細書に用いるのに好適な粒子の他の例は、ピアス・アンド・スティーブンス社(Pierce & Stevens Corporation)より、デュアライト(DUALITE)(登録商標)及び微小球のマイクロパール(MICROPEARL)(登録商標)シリーズの商標名で市販されている。特に好ましい中空粒子は、091DE及び551DE50である。本発明の中空粒子は、乾燥状態又は水和状態のいずれかで存在する。前述の粒子は、毒性がなく、皮膚刺激性もない。
【0085】
本発明に有用な中空粒子は、例えば、EP−56,219、EP−348,372、EP−486,080、EP−320,473、EP−112,807、及び米国特許第3,615,972号に記載された方法によって調製することができ、これらのそれぞれのすべての開示は、本明細書に参照として組み込まれる。
【0086】
あるいは、本発明にて有用な中空粒子の壁は、無機物質から形成されてもよい。無機物質は、シリカ、ソーダライム−ボロシリケートガラス、シリカ−アルミナセラミック、又はアルカリアルミノシリケートセラミックであってもよい。市販の好適な低密度の無機粒子の非限定例は、H50/10,000EPX(粒径範囲およそ20〜60μm)、S38(粒径範囲およそ15〜65μm)、W−210(粒径範囲およそ1〜12μm)、W−410(粒径範囲およそ1〜24μm)、W−610(粒径範囲およそ1〜40μm)、G−200(粒径範囲およそ1〜12μm)、G−400(粒径範囲およそ1〜24μm)、G−600(粒径範囲およそ1〜40μm)であり、これらのすべては3M(商標)スコッチライト(Scotchlite(商標))ガラスバブルズ(Glass Bubbles)、3M(商標)ジーオスフェアーズ(Zeeospheres(商標))セラミック微小球、及び3M(商標)Z−ライト・スフェアーズ(Z-Light Spheres)(商標)セラミック微小球(Ceramic Microsphere)である。同様に有用なのは、コボプロダクツ(KOBO Products)より入手可能であるシリカシェル(Silica shell)(平均粒径3μm)、及びPQ社(PQ Corporation)より入手可能であるラックスシル(LUXSIL(商標))(平均直径3〜13μm)である。
【0087】
IV.水性キャリア
本発明の好ましい実施形態は、注入可能な液体の形態(周囲条件下で)である。そのため、このような組成物は、典型的には水性キャリアを含み、これは約20%〜約95%、より好ましくは約60%〜約85%の濃度で存在するであろう。水性キャリアは、水又は水と有機溶媒との混和性混合物を含んでもよいが、他の必須成分又は任意成分の微量成分として、組成物中に別に付随的に組み込まれる場合を除き、最小限の有機溶媒が含まれているか、又は有意の濃度の有機溶媒が含まれていない水を含むのが好ましい。
【0088】
V.付着助剤
コンディショニングシャンプー組成物のある実施形態が、更に付着助剤を含有してもよいことも、本発明の範囲内である。本明細書において、「付着助剤」とは、使用中、目的部位(すなわち、毛髪及び/又は頭皮)への、コンディショニングシャンプー組成物からのシリコーン粒子の付着を増強する薬剤を意味する。好ましい実施形態は、約0.01〜約10%、より好ましくは約0.1〜約2%の付着助剤を含有する。
【0089】
付着助剤は、好ましくはカチオン性ポリマーである。好ましいヘアコンディショニングシャンプー組成物の実施形態は、好ましくは0.05%〜約3%、より好ましくは約0.075%〜約2.0%、より好ましくは約0.1%〜約1.0%のカチオン性ポリマーを有する。好ましいカチオン性ポリマーは、組成物の意図する用途のpH(pHは、一般に約pH3〜約pH9の範囲であろう)において、約0.5meq/gm〜約7meq/gmのカチオン電荷密度を有するであろう。本明細書においてポリマーの「カチオン電荷密度」とは、ポリマーの分子量に対する、ポリマー上の正電荷数の比を指す。このような好適なカチオン性ポリマーの平均分子量は、一般に約10,000〜1,000万、好ましくは約50,000〜約500万、より好ましくは約100,000〜約300万であろう。
【0090】
本発明の組成物に用いるのに好適なカチオン性ポリマーは、第四級アンモニウムのようなカチオン性窒素含有部分又はカチオン性プロトン化アミノ部分を含有する。カチオン性プロトン化アミンは、組成物の特定の化学種及び選択したpHに応じて、第一級、第二級又は第三級アミン(好ましくは第二級又は第三級)であり得る。カチオン性ポリマーと関連して、いかなるアニオン性対イオンを使用することもできるが、ポリマーが、水、組成物、又は組成物のコアセルベート相に可溶性なままであること、及び、該対イオンが、組成物の必須成分と物理的及び化学的に適合性がある、又は、さもなければ製品の性能、安定性、又は審美性を過度に損なわないことを条件とする。このような対イオンの非限定例としては、ハロゲン化物(例えば、塩化物、フッ化物、臭化物、ヨウ化物)、サルフェート、及びメチルサルフェートが挙げられる。
【0091】
このようなポリマーの非限定例は、本明細書に参考として組み込まれるCTFAウェブ経由のCTFA国際化粧品成分辞書/便覧(International Cosmetic Ingredient Dictionary / Handbook)、並びにC.T.F.A化粧品成分便覧(Cosmetic Ingredient Handbook)第9版、化粧品及びフレグランス社団法人(Cosmetic and Fragrance Assn., Inc.)ワシントンD.C.(2002)に記載されており、使用可能である。
【0092】
好適なカチオン性ポリマーの非限定例としては、カチオン性プロトン化アミン又は第四級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーと、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル及びジアルキルアクリルアミド、アルキル及びジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルカプロラクトン、又はビニルピロリドンのような水溶性のスペーサーモノマーとのコポリマーが挙げられる。
【0093】
本明細書の組成物のカチオン性ポリマーに包含されるのに好適なカチオン性プロトン化アミノ及び第四級アンモニウムモノマーとしては、ジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、モノアルキルアミノアルキルアクリレート、モノアルキルアミノアルキルメタクリレート、トリアルキルメタクリルオキシアルキルアンモニウム塩、トリアルキルアクリルオキシアルキルアンモニウム塩、ジアリル第四級アンモニウム塩で置換されたビニル化合物;並びに、ピリジニウム、イミダゾリウム、及び第四級ピロリドンのような環状カチオン性窒素含有環を有するビニル第四級アンモニウムモノマー、例えば、アルキルビニルイミダゾリウム、アルキルビニルピリジニウム、アルキルビニルピロリドン塩等が挙げられる。
【0094】
組成物中に用いられるのに好適な他のカチオン性ポリマーとしては、1−ビニル−2−ピロリドンと1−ビニル−3−メチルイミダゾリウム塩(例えば、塩化物)とのコポリマー(当業界で、化粧品香料工業協会(Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association)「CTFA」により、ポリクオタニウム−16と呼ばれる);1−ビニル−2−ピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマー(当業界で、CTFAにより、ポリクオタニウム−11と呼ばれる);例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー、アクリルアミドとジメチルジアリルアンモニウムクロライドとのコポリマーを包含するカチオン性ジアリル第四級アンモニウム含有ポリマー(当業界で、CTFAにより、それぞれポリクオタニウム6及びポリクオタニウム7と呼ばれる);アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロライドとのコポリマーを包含するアクリル酸の両性コポリマー(当業界で、CTFAにより、ポリクオタニウム22と呼ばれる);アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロライド及びアクリルアミドとのターポリマー(当業界で、CTFAにより、ポリクオタニウム39と呼ばれる);並びにアクリル酸とメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド及びメチルアクリレートとのターポリマー(当業界で、CTFAにより、ポリクオタニウム47と呼ばれる)が挙げられる。好ましいカチオン置換モノマーは、カチオン性置換ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、及びこれらの組み合わせである。これらの好ましいモノマーは、式VIに従う。
【0095】
【化4】

式中、R1は、水素、メチル又はエチルであり;R2、R3、及びR4は、それぞれ独立して、水素、又は約1〜約8個の炭素原子、好ましくは約1〜約5個の炭素原子、より好ましくは約1〜約2個の炭素原子を有する短鎖アルキルであり;nは約1〜約8、好ましくは約1〜約4の値を有する整数であり;Xは対イオンである。R2、R3及びR4に結合する窒素は、プロトン化アミン(第一級、第二級又は第三級)であってもよいが、好ましくは第四級アンモニウムであり、R2、R3及びR4は、それぞれアルキル基であり、その非限定例は、ポリメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロライドであり、米国ニュージャージー州クランベリー(Cranberry)のローヌ・プーラン(Rhone-Poulenc)より、ポリケア(Polycare)133の商品名で入手可能である。同様に好ましいのは、このカチオン性モノマーと非イオン性モノマーとのコポリマーであって、そのコポリマーのカチオン電荷密度が前述の範囲内のままであるようなものである。
【0096】
本組成物に用いられる他の好適なカチオン性ポリマーとしては、カチオン性セルロース誘導体及びカチオン性デンプン誘導体のような多糖類ポリマーが挙げられる。好適なカチオン性多糖類ポリマーとしては、式VIIに従うものが挙げられる:
【0097】
【化5】

式中、Aはデンプン又はセルロース無水グルコース残基のような無水グルコース残基であり;Rはアルキレンオキシアルキレン、ポリオキシアルキレン、又はヒドロキシアルキレン基、又はこれらの組み合わせであり;R1、R2、及びR3は、独立して、アルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルコキシアルキル、又はアルコキシアリール基であり、各基は約18個までの炭素原子を含有し、各カチオン性部分の炭素原子の総数(すなわち、R1、R2及びR3中の炭素原子の合計)は、好ましくは約20以下であり;Xは、前述のようにアニオン性対イオンである。
【0098】
好ましいカチオン性セルロースポリマーは、トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースの塩であり、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム10と呼ばれ、アマコール社(Amerchol Corp.)(米国ニュージャージー州エジソン(Edison))からポリマーLR、JR、及びKGシリーズのポリマーとして入手可能である。カチオン性セルロースの他の好適な種類としては、当業界(CTFA)ではポリクアテルニウム(Polyquaternium)24と呼ばれる、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースのポリマー第四級アンモニウム塩が挙げられる。これらの物質は、アマコール社(Amerchol Corp.)より、ポリマーLM−200の商品名で入手可能である。
【0099】
他の好適なカチオン性ポリマーとしては、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライドのようなカチオン性グアーガム誘導体が挙げられ、その具体例としては、ローヌ・プーラン社(Rhone-Poulenc Incorporated)より市販されているジャガー(Jaguar)シリーズ、及びハーキュレス社(Hercules, Inc.)のアクアロン部門(Aqualon Division)より市販されているN−ハンス(N-Hance)シリーズが挙げられる。他の好適なカチオン性ポリマーとしては、四級窒素含有セルロースエーテルが挙げられ、そのいくつかの例が、米国特許第3,962,418号に記載されている。他の好適なカチオン性ポリマーとしては、エーテル化セルロース、グアー、及びデンプンのコポリマーが挙げられ、そのいくつかの例が、米国特許第3,958,581号に記載されている。本明細書のカチオン性ポリマーを用いる場合、そのポリマーは本組成物に可溶性であるか、又はカチオン性ポリマーと上述のアニオン性、両性及び/又は双極性イオンの洗浄性界面活性剤構成成分とによって形成された組成物中の複合コアセルベート相に可溶性であるかのいずれかである。また、カチオン性ポリマーの複合コアセルベートは、組成物中の他の荷電物質で形成されることもできる。
【0100】
複合コアセルベートの形成の分析技術は、当該技術分野において既知である。例えば、選択されたいかなる希釈段階においても、コアセルベート相が形成されたか否かを確認するために、組成物の顕微鏡分析が使用できる。このようなコアセルベート相は、組成物中の更なる乳化相として確認できるであろう。染料の使用は、組成物中に分散された他の不溶性の相と、コアセルベート相とを、区別する際の補助となり得る。
【0101】
VI.他の成分
本発明のヘアコンディショニングシャンプー組成物のある実施形態は、任意成分が本明細書に記載される必須成分と物理的及び化学的に適合性があるか、又は、製品の安定性、審美性又は性能を過度に損なわないという条件で、ヘアケア製品又はパーソナルケア製品への使用が既知である1つ以上の任意成分を更に包含してもよい。このような任意成分の各々の濃度は、約0.001%〜約20%の範囲であってもよい。
【0102】
該組成物に用いられる任意成分の非限定例としては、分散粒子、カチオン性ポリマー、他のコンディショニング剤(炭化水素油、脂肪酸エステル、その他のシリコーン)、抗ふけ剤/抗菌剤、懸濁剤、粘度調整剤、染料、不揮発性溶媒又は希釈剤(水溶性及び水不溶性)、真珠光沢助剤、起泡増進剤、追加の界面活性剤又は非イオン性補助界面活性剤、pH調整剤、香料、防腐剤、キレート剤、タンパク質、皮膚活性剤、日焼け止め剤、UV吸収剤、及びビタミンが挙げられる。
【0103】
A.分散粒子
本発明の組成物は、分散粒子を包含してもよい。本発明の組成物中に、少なくとも0.025重量%の分散粒子、より好ましくは少なくとも0.05重量%、なおより好ましくは少なくとも0.1重量%、更により好ましくは少なくとも0.25重量%、なおより好ましくは少なくとも0.5重量%の分散粒子を組み込むことが好ましい。本発明の組成物中に、約20重量%を超えない分散粒子、より好ましくは約10重量%を超えない、なおより好ましくは5重量%を超えない、更により好ましくは3重量%を超えない、なおより好ましくは2重量%を超えない、分散粒子を組み込むことが好ましい。
【0104】
B.非イオン性ポリマー
約1000より大きな分子量を有するポリアルキレングリコールが、本明細書においては有用である。次の一般式VIIIを有するものが有用である。
【0105】
【化6】

式中、R95は、H、メチル、及びそれらの混合物からなる群より選択される。本明細書で有用なポリエチレングリコールポリマーは、PEG−2M(ポリオックス(Polyox)WSR(登録商標)N−10としても知られ、ユニオン・カーバイド(Union Carbide)から入手可能であり、PEG−2,000としても知られる);PEG−5M(ポリオックスWSR(登録商標)N−35及びポリオックスWSR(登録商標)N−80としても知られ、ユニオン・カーバイドから入手可能であり、PEG−5,000及びポリエチレングリコール300,000としても知られる);PEG−7M(ポリオックスWSR(登録商標)N−750としても知られ、ユニオン・カーバイドから入手可能である);PEG−9M(ポリオックスWSR(登録商標)N−3333としても知られ、ユニオン・カーバイドから入手可能である);及び、PEG−14M(ポリオックスWSR(登録商標)N−3000としても知られ、ユニオン・カーバイドから入手可能である)である。
【0106】
C.他のコンディショニング剤
コンディショニング剤は、特定のコンディショニング効果を毛髪及び/又は皮膚に与えるために用いられるいかなる物質をも包含する。ヘアトリートメント組成物において、好適なコンディショニング剤は、光沢、柔軟性、櫛通りの良さ、静電気防止特性、濡れた時の扱い、損傷、扱い易さ、腰、及び脂っぽさに関連した1つ以上の効果を供給するものである。本発明の組成物に有用なコンディショニング剤(上述のアミノシリコーン及びNAFSに加えて)は、典型的には、乳化された液体粒子を形成する水不溶性、水分散性の不揮発性液体を含む。組成物への使用に好適なコンディショニング剤は、一般に有機コンディショニングオイルとして特徴づけられるコンディショニング剤(例えば、炭化水素油、ポリオレフィン、及び脂肪酸エステル)、又は、他の方法で、本明細書の水性界面活性剤マトリックス中に液体の分散粒子を形成するコンディショニング剤である。このようなコンディショニング剤は、組成物の必須成分と物理的及び化学的に適合性であるべきであり、さもなければ過度に製品の安定性、審美性、又は性能を損なうべきではない。
【0107】
組成物中のこのような他のコンディショニング剤の濃度は、所望のコンディショニング効果を提供するのに十分であるべきであり、これは、当業者には明白であろう。このような濃度は、コンディショニング剤、所望のコンディショニング性能、コンディショニング剤粒子の平均粒径、他の構成成分の種類及び濃度、並びに他の同様の要因により変化させることができる。
【0108】
1.有機コンディショニングオイル
また、本発明の組成物のコンディショニング構成成分は、コンディショニング剤として、約0.05%〜約3%、好ましくは約0.08%〜約1.5%、より好ましくは約0.1%〜約1%の少なくとも1つの有機コンディショニングオイルを、単独で又はシリコーン(本明細書に記載された)のような他のコンディショニング剤と組み合わせて含んでもよい。
【0109】
a.炭化水素油
本発明の組成物においてコンディショニング剤として使用するために好適な有機コンディショニングオイルとしては、少なくとも約10個の炭素原子を有する炭化水素油、例えば、環状炭化水素、直鎖脂肪族炭化水素(飽和又は不飽和)、及び分枝鎖脂肪族炭化水素(飽和又は不飽和)(これらのポリマー及びこれらの混合物を包含する)が挙げられるが、これらに限定されない。直鎖炭化水素油は、好ましくは約C12〜約C19である。炭化水素ポリマーを包含する分枝鎖炭化水素油は、典型的には19個超過の炭素原子を含有するであろう。
【0110】
これらの炭化水素油の具体的な非限定例としては、パラフィン油、鉱油、飽和及び不飽和ドデカン、飽和及び不飽和トリデカン、飽和及び不飽和テトラデカン、飽和及び不飽和ペンタデカン、飽和及び不飽和ヘキサデカン、ポリブテン、ポリデセン、並びにこれらの混合物が挙げられる。これらの化合物並びに長鎖炭化水素の分枝鎖異性体も用いることができ、例としては、ペルメチル置換型異性体のような高度に分岐した、飽和又は不飽和アルカン、例えば、2,2,4,4,6,6,8,8−ジメチル−10−メチルウンデカン及び2,2,4,4,6,6−ジメチル−8−メチルノナン(ペルメチル社(Permethyl Corporation)から入手可能)のようなヘキサデカン及びエイコサンのペルメチル置換型異性体が挙げられる。ポリブテン及びポリデセンのような炭化水素ポリマー。好ましい炭化水素ポリマーは、イソブチレンとブテンとのコポリマーのようなポリブテンである。この種類の市販物質は、アモコ・ケミカル社(Amoco Chemical Corporation)のL−14ポリブテンである。組成物中のこのような炭化水素油の濃度は、好ましくは約0.05%〜約20%、より好ましくは約0.08%〜約1.5%、更により好ましくは約0.1%〜約1%の範囲である。
【0111】
b.ポリオレフィン
また、本発明の組成物中に用いる有機コンディショニングオイルとしては、液体ポリオレフィン、より好ましくは液体ポリ−α−オレフィン、より好ましくは水素添加液体ポリ−α−オレフィンを挙げることができる。本明細書に用いられるポリオレフィンは、C4〜約C14、好ましくは約C6〜約C12のオレフィンモノマーの重合によって調製される。
【0112】
本明細書のポリオレフィン液の調製に使用するためのオレフィンモノマーの非限定例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、4−メチル−1−ペンテンのような分枝鎖異性体、及びこれらの混合物が挙げられる。また、ポリオレフィン液を調製するのに好適なものは、オレフィン含有精製原料又は廃液である。好ましい水素添加αオレフィンモノマーとしては、1−ヘキセン〜1−ヘキサデセン、1−オクテン〜1−テトラデセン、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0113】
c.脂肪酸エステル
本発明の組成物においてコンディショニング剤として使用するための他の好適な有機コンディショニングオイルとしては、少なくとも10個の炭素原子を有する脂肪酸エステルが挙げられるが、これらに限定されない。これらの脂肪酸エステルとしては、脂肪酸又はアルコールに由来するヒドロカルビル鎖とのエステル(例えば、モノエステル、多価アルコールエステル、並びにジ−及びトリ−カルボン酸エステル)が挙げられる。この脂肪酸エステルのヒドロカルビルラジカルは、アミド及びアルコキシ部分のような他の適合性のある官能基を含有してもよく、又はそこへ共有結合してもよい(例えば、エトキシ又はエーテル結合等)。
【0114】
好ましい脂肪酸エステルの具体例としては、イソステアリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、アジピン酸ジヘキシルデシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オレイル、酢酸ラウリル、プロピオン酸セチル、及びアジピン酸オレイルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0115】
本発明の組成物に用いるのに好適な他の脂肪酸エステルは、一般式R’COORのモノカルボン酸エステルであり、式中、R’及びRは、アルキル又はアルケニルラジカルであり、R’及びRの炭素原子の合計は、少なくとも10個、好ましくは少なくとも22個である。
【0116】
本発明の組成物に用いるのに好適な更に他の脂肪酸エステルは、カルボン酸のジ−及びトリ−アルキル並びにアルケニルエステル、例えばC4〜C8のジカルボン酸のエステル(例えば、コハク酸、グルタル酸、及びアジピン酸のC1〜C22、好ましくはC1〜C6のエステル)である。カルボン酸のジ−及びトリ−アルキル並びにアルケニルエステルの具体的な非限定例としては、ステアリン酸イソセチルステアリオル(stearyol)、アジピン酸ジイソプロピル、及びクエン酸トリステアリルが挙げられる。
【0117】
本発明の組成物に用いるのに好適な他の脂肪酸エステルは、多価アルコールエステルとして既知のものである。このような多価アルコールエステルとしては、エチレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコールモノオレエート、ポリプロピレングリコール2000モノステアレート、エトキシル化プロピレングリコールモノステアレート、グリセリルモノ及びジ脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ脂肪酸エステル、エトキシル化モノステアリン酸グリセリル、1,3−ブチレングリコールモノステアレート、1,3−ブチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、並びにポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのようなアルキレングリコールエステルが挙げられる。
【0118】
本発明の組成物に用いるのに好適な更に他の脂肪酸エステルは、グリセリドであり、モノ−、ジ−、及びトリ−グリセリド、好ましくはジ−及びトリ−グリセリド、より好ましくはトリグリセリドが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記載の組成物に使用される場合、グリセリドは、好ましくは、グリセロールと、C10〜C22のカルボン酸のような長鎖カルボン酸とのモノ−、ジ−及びトリ−エステルである。これらの様々な種類の物質は、植物及び動物の油脂(例えば、ヒマシ油、ベニバナ油、綿実油、とうもろこし油、オリーブ油、タラ肝油、アーモンド油、アボカド油、パーム油、胡麻油、ラノリン及び大豆油)から得ることができる。合成油としては、トリオレイン及びトリステアリングリセリルジラウレートが挙げられるが、これらに限定されない。
【0119】
本発明の組成物に用いるのに好適な他の脂肪酸エステルは、水不溶性の合成脂肪酸エステルである。いくつかの好ましい合成エステルは、一般式(IX)に従う:
【0120】
【化7】

式中、R1は、C7〜C9アルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル又はヒドロキシアルケニル基、好ましくは飽和アルキル基、より好ましくは飽和直鎖アルキル基であり;nは2〜4、好ましくは3の値を有する正の整数であり;Yは約2〜約20個の炭素原子、好ましくは約3〜約14個の炭素原子を有する、アルキル、アルケニル、ヒドロキシ又はカルボキシ置換アルキル又はアルケニルである。他の好ましい合成エステルは、一般式(X)に従う:
【0121】
【化8】

式中、R2は、C8〜C10アルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル又はヒドロキシアルケニル基、好ましくは飽和アルキル基、より好ましくは飽和直鎖アルキル基であり;n及びYは、上式(X)において定義した通りである。
【0122】
本発明の組成物に用いるのに好適な合成脂肪酸エステルの具体的な非限定例としては、P−43(トリメチロールプロパンのC8〜C10のトリエステル)、MCP−684(3,3ジエタノール−1,5ペンタジオールのテトラエステル)、MCP121(アジピン酸のC8〜C10のジエステル)が挙げられるが、これらすべてはモービル・ケミカル社(Mobil Chemical Company)より入手可能である。
【0123】
d.追加のコンディショニング剤
同様に、本明細書の組成物に用いるのに好適であるのは、プロクター・アンド・ギャンブル社(Procter & Gamble Company)の米国特許第5,674,478号及び第5,750,122号に記載されているコンディショニング剤である。また、本明細書に用いるのに好適であるのは、米国特許第4,529,586号(クレイロール(Clairol))、第4,507,280号(クレイロール)、第4,663,158号(クレイロール)、第4,197,865号(ロレアル(L'Oreal))、第4,217,914号(ロレアル)、第4,381,919号(ロレアル)、及び第4,422,853号(ロレアル)に記載されているコンディショニング剤である。
【0124】
D.抗ふけ活性物質
本発明の組成物は、また、抗ふけ剤を含有してもよい。
【0125】
ピリチオン又はピリチオンの多価金属塩
ピリジンチオン抗菌剤及び抗ふけ剤は、例えば、米国特許第2,809,971号、米国特許第3,236,733号、米国特許第3,753,196号、米国特許第3,761,418号、米国特許第4,345,080号、米国特許第4,323,683号、米国特許第4,379,753号、及び米国特許第4,470,982号に記載されている。
【0126】
1.他の抗菌活性物質
本発明の組成物は、ピリチオン金属塩活性物質に加えて1つ以上の抗かび又は抗菌活性物質を更に包含してもよい。好適な抗菌剤としては、イトラコナゾール、ケトコナゾール、硫化セレン及びコールタールが挙げられる。
【0127】
a.アゾール
本明細書において、特に好適なのは、クリムバゾール(climbazole)及びケトコナゾールである。
b.硫化セレン
硫化セレンは、本発明の抗菌組成物に用いるのに好適な粒子状抗ふけ剤であり、その有効濃度は組成物の約0.1重量%〜約4重量%、好ましくは約0.3重量%〜約2.5重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約1.5重量%の範囲である。硫化セレン化合物は、例えば、米国特許第2,694,668号、米国特許第3,152,046号、米国特許第4,089,945号、及び米国特許第4,885,107号に記載されている。
c.イオウ
イオウもまた、本発明の抗菌組成物において粒子状抗菌/抗ふけ剤として使用してもよい。粒子状イオウの有効濃度は、典型的には組成物の約1重量%〜約4重量%、好ましくは約2重量%〜約4重量%である。
d.角質溶解剤
本発明は、サリチル酸のような1つ以上の角質溶解剤を更に含んでもよい。
【0128】
本発明の追加の抗菌活性物質は、メラルーカ(ティーツリー)及び炭の抽出物を含んでもよい。
【0129】
2.脱毛防止及び発毛剤
本発明は、脱毛防止及び発毛促進剤又は発毛剤に有用な物質を更に含んでもよい。
【0130】
E.保湿剤
本発明の組成物は、保湿剤を含有してもよい。本明細書における保湿剤は、多価アルコール、水溶性アルコキシル化非イオンポリマー、及びこれらの混合物からなる群より選択される。保湿剤は、本明細書において用いられる場合、好ましくは約0.1%〜約20%、より好ましくは約0.5%〜約5%の濃度で用いられる。
【0131】
本明細書において有用な多価アルコールとしては、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、エトキシル化グルコース、1,2−ヘキサンジオール、ヘキサントリオール、ジプロピレングリコール、エリスリトール、トレハロース、ジグリセリン、キシリトール、マルチトール、マルトース、グルコース、フルクトース、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アデノシンリン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピロリドンカーボネート、グルコサミン、シクロデキストリン、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0132】
本明細書において有用な水溶性アルコキシル化非イオンポリマーとしては、約1,000までの分子量を有するポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール(例えば、CTFA名称PEG−200、PEG−400、PEG−600、PEG−1000を有するもの、及びこれらの混合物)が挙げられる。
【0133】
F.懸濁剤
本発明の組成物は、水不溶性物質を組成物中に分散させた形態で懸濁するため、又は組成物の粘度を変性するために、有効な濃度で、懸濁剤を更に含んでもよい。このような濃度は、約0.1%〜約10%、好ましくは約0.3%〜約5.0%の範囲である。
【0134】
本明細書で有用な懸濁剤としては、アニオン性ポリマー及び非イオン性ポリマーが挙げられる。本明細書においては、ビニルポリマー、例えば、カルボマーというCTFA名を有する架橋アクリル酸ポリマー、セルロース誘導体及び変性セルロースポリマー、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶性セルロース、セルロース粉末、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、カロブゴム、グアーガム、カラヤゴム、カラギーナン、ペクチン、寒天、マルメロ種子(シドニア・オブロンガ・ミル(Cydonia oblonga Mill))、デンプン(米、トウモロコシ、ジャガイモ、小麦)、藻類コロイド(藻類抽出物)、微生物学的ポリマー、例えば、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン、デンプン系ポリマー、例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、アルギン酸系ポリマー、例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、アクリレートポリマー、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、並びに無機水溶性物質、例えば、ベントナイト、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ラポナイト、ヘクトナイト、及び無水ケイ酸が有用である。
【0135】
本明細書で非常に有用な市販の粘度調整剤としては、すべてB.F.グッドリッチ社(Goodrich Company)から入手可能な商標名カーボポール(Carbopole)934、カーボポール940、カーボポール950、カーボポール980、及びカーボポール981を有するカルボマー;ローム・アンド・ハース(Rohm and Hass)から入手可能な商標名アクリゾル(ACRYSOL)22を有するアクリレート/ステアレス−20メタクリレートコポリマー;アマコール(Amerchol)から入手可能な商標名アマーセル・ポリマー(AMERCELL POLYMER)HM−1500を有するナノキシニルヒドロキシエチルセルロース;すべてハーキュレス(Hercules)から提供される商標名ベネセル(BENECEL)を有するメチルセルロース、商標名ナトロゾル(NATROSOL)を有するヒドロキシエチルセルロース、商標名クルセル(KLUCEL)を有するヒドロキシプロピルセルロース、商標名ポリサーフ(POLYSURF)67を有するセチルヒドロキシエチルセルロース;すべてアマコール(Amerchol)から提供される商標名カーボワックス(CARBOWAX)PEG、ポリオックス(POLYOX)WASR、及びユーコン・フリュイド(UCON FLUIDS)を有するエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド系ポリマーが挙げられる。
【0136】
他の任意の懸濁剤としては、アシル誘導体、長鎖アミンオキシド、及びこれらの混合物として分類できる、結晶性懸濁剤が挙げられる。これらの懸濁剤は、米国特許第4,741,855号に記載されている。これらの好ましい懸濁剤としては、好ましくは約16〜約22個の炭素原子を有する脂肪酸のエチレングリコールエステルが挙げられる。より好ましいのは、モノステアレート及びジステアレート両方のエチレングリコールステアレートであるが、約7%未満のモノステアレートを含有するジステアレートが特に好ましい。他の好適な懸濁剤としては、好ましくは約16〜約22個の炭素原子、より好ましくは約16〜18個の炭素原子を有する脂肪酸のアルカノールアミドが挙げられ、その好ましい例としては、ステアリンモノエタノールアミド、ステアリンジエタノールアミド、ステアリンモノイソプロパノールアミド、及びステアリンモノエタノールアミドステアレートが挙げられる。他の長鎖アシル誘導体としては、長鎖脂肪酸の長鎖エステル(例えば、ステアリルステアレート、セチルパルミテート等);長鎖アルカノールアミドの長鎖エステル(例えば、ステアラミドジエタノールアミドジステアレート、ステアラミドモノエタノールアミドステアレート);及びグリセリルエステル(例えば、グリセリルジステアレート、トリヒドロキシステアリン、トリベヘニン)であり、その市販例はレオックス社(Rheox, Inc.)より入手可能なチキシン(Thixin)Rが挙げられる。長鎖アシル誘導体、長鎖カルボン酸のエチレングリコールエステル、長鎖アミンオキシド、及び長鎖カルボン酸のアルカノールアミドは、上記に列挙した好ましい物質に加えて、懸濁剤として用いられ得る。
【0137】
懸濁剤として用いるのに好適な他の長鎖アシル誘導体としては、N,N−ジヒドロカルビルアミド安息香酸及びその可溶性塩(例えば、Na、K)、特にこの系統群のN,N−ジ(水素添加)C16、C18及びタローアミド安息香酸種が挙げられ、これらはステパン社(Stepan Company)(米国イリノイ州ノースフィールド)より市販されている。
【0138】
懸濁剤として用いるのに好適な長鎖アミンオキシドの例としては、アルキルジメチルアミンオキシド(例えば、ステアリルジメチルアミンオキシド)が挙げられる。
【0139】
他の好適な懸濁剤としては、例としてパルミタミン(palmitamine)又はステアラミンが挙げられる少なくとも約16個の炭素原子を有する脂肪酸アルキル部分を有する第一級アミン、例としてジパルミトイルアミン又はジ(水素添加タロー)アミンが挙げられるそれぞれ少なくとも約12個の炭素原子を有する2つの脂肪酸アルキル部分を有する第二級アミンが挙げられる。更に他の好適な懸濁剤としては、ジ(水素添加タロー)フタル酸アミド、及び架橋無水マレイン酸−メチルビニルエーテルコポリマーが挙げられる。
【0140】
G.他の追加構成成分
また、本発明の組成物は、水溶性ビタミン、例えば、ビタミンB1、B2、B6、B12、C、パントテン酸、パントテニルエチルエーテル、パンテノール、ビオチン、及びこれらの誘導体、水溶性アミノ酸、例えば、アスパラギン、アラニン、インドール、グルタミン酸及びこれらの塩、水不溶性ビタミン、例えば、ビタミンA、D、E、及びこれらの誘導体、水不溶性アミノ酸、例えば、チロシン、トリプタミン、及びこれらの塩のようなビタミン、及びアミノ酸も包含してよい。
【0141】
また、本発明の組成物は、C.I.名を有するもののような水溶性構成成分を包含する、無機、ニトロソ、モノアゾ、ジアゾ、カロチノイド、トリフェニルメタン、トリアリールメタン、キサンテン、キノリン、オキサジン、アジン、アントラキノン、インジゴイド、チオンインジゴイド、キナクリドン、フタロシアニン(phthalocianine)、植物の色、天然の色等の顔料物質を含有してもよい。
【0142】
また、本発明の組成物は、キレート剤を含有してもよい。
【0143】
VII.アミノシリコーン及びアミノシリコーン/NAFS混合物コンディショニングシャンプーの製造方法
本発明のもう一つの実施形態は、a)シリコーン粒子、水、保護剤、及び所望により乳化剤を組み合わせる(ある実施形態では、保護剤が、乳化剤と保護剤の両方の役割を果たすので、別個の乳化剤は必要ない);b)所望の粒径(すなわち>3μm)が得られるまで、工程a)の組み合わせを混合する;c)混合が容易になるためのシャンプーの粘度により近く適合するために、シャンプー組成物に組み込むのに先立ち、所望により、組み合わせの粘度を調整する;及びd)混合し、均質な組成物を得る工程を含むコンディショニングシャンプー組成物の製造方法に関する。
【0144】
系が平衡に達することができる24時間後に、サンプルは、ホリバ(Horiba)光散乱レーザーにて測定される粒径と標準光学顕微鏡検査の両方により観察されることができる。次の実施例は、本発明の範囲内の好ましい実施形態について更に記載し、実施するものである。本発明の範囲から逸脱することなく本発明の多くの変形形態が可能であるため、これらの実施例は、単に例示を目的とするだけであって、本発明を制限するものとして解釈すべきではない。
【実施例】
【0145】
実施例エマルション1〜13
シリコーン粒子と保護剤のエマルションは、以下のように製造し得る:10〜15%の水と、1〜5%のプランタレン(Plantaren)2000及び1〜5%のエイビル(Abil)EM97を組み合わせる。75〜90%のアミノシリコーンを添加し、インペラミキサーで30分間、450rpmにて混合する。シャンプーへの組み込みに先立ち、エマルションを70%の水で希釈する。均質になるまで、10〜20分間混合する。
【0146】
次の実施例は、本発明の範囲内の好ましい実施形態について更に記載し、実施するものである。本発明の範囲から逸脱することなく本発明の多くの変形形態が可能であるため、これらの実施例は、単に例示を目的とするだけであって、本発明を制限するものとして解釈すべきではない。
【0147】
【表1】

1.GEシリコーンから1211−02−203として入手可能。
2.GEシリコーンからビスカシル(Viscasil)330Mとして入手可能。
3.ヘンケル(Henkel)からプランタレン(Plantaren)2000として入手可能。
4.ユニケマ(Uniqema)からレネックス(Renex)PEG400として入手可能。
5.ローディア(Rhodia)からミラケア(Miracare)として入手可能。
6.ISPからイージー−スペラス(Easy-Sperse)として入手可能。
7.ダウ・コーニングからダウ・コーニングHMW2220非イオン性エマルションとして入手可能。
8.ダウ・コーニングからダウ・コーニングDC193液(Fluid)として入手可能。
9.デグサ(Degussa)からエイビル(Abil)EM97として入手可能。
10.BASFからプルロニックL64として入手可能。
11.イーストマン(Eastman)からイーストマンAQ48として入手可能。
12.アマコールからクアトリソフト(Quatrisoft)LM200として入手可能。
13.ハーキュレス社(Hercules Incorporated)からナトロゾルプラスCS変性ヒドロキシエチルセルロースとして入手可能。
14.ユニケマ(Uniqema)からBrij−30として入手可能。
15.ダウ・コーニングからDC5200処方助剤として入手可能。
【0148】
実施例シャンプー14〜52
実施例14〜52は、本発明のコンディショニングシャンプー組成物の非限定実施形態を説明する。これらの組成物は、従来の処方及び混合方法によって調製されており、その例は以下に示される。すべての例示された量は、重量百分率として列挙されており、特に指定されない限り、希釈剤、充填剤等の微量物質は除外されている。そのため、列挙した処方には、列挙した構成成分及びこのような構成成分に関連するあらゆる微量物質が含まれている。
【0149】
実施例14〜52に説明された組成物は、以下の方法にて調製される。
【0150】
各組成物において、6〜9%のラウレス−3硫酸ナトリウム又はアンモニウムと、0〜5%の水をジャケット付き混合タンクに添加し、攪拌しながら約74℃に加熱し、溶液を調製する。クエン酸、クエン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、EDTA二ナトリウム、0〜0.8%のコカミドMEA、及び0〜0.9%のセチルアルコールをタンクに添加し、分散させる。次いで、ジステアリン酸エチレングリコール(EGDS)を前記混合容器に加えて、溶融させる。EGDSをよく分散させた後(約10分後)、防腐剤を加え、界面活性剤溶液中に混合する。この混合物を、粉砕機及び約35℃に冷却されている熱交換器に通し、最終タンクに集める。この冷却工程の結果、エチレングリコールジステアレートは、結晶化し、製品中で(適切なところで)結晶性網状組織を形成する。ラウレス硫酸ナトリウム又はアンモニウム、並びにシリコーンエマルションを除く他の構成成分を、均質な混合物を確保するために攪拌しながら最終タンクに添加する。約0.1%〜約10%の分散液及び/又は溶液として、ポリマー(カチオン性又は非イオン性)を水又は油に分散し、次いで最終混合物に添加する。シリコーンエマルションは、上の記述を基準に添加され、製品粘度及びpHを所望の範囲に適合させるために、必要に応じて、いずれかの付加的な粘度調整剤及びpH調整剤を混合物に加えてもよい。
【0151】
【表2】

【0152】
【表3】

【0153】
【表4】

16.アマコール(Amerchol)からJR30M、JR400、LR30M、LR400、KG30M、KG400として入手可能。
17.アクアロン(Aqualon)からN−ハンセ(Hance)3269及びADPP−5043として入手可能。
18.ローディア(Rhodia)からミラポール(Mirapol)100として入手可能。
19.ローディアからMAPTACとして入手可能。
【0154】
【表5】

【0155】
【表6】

【0156】
「発明を実施するための最良の形態」において引用されるすべての文献は、その関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを認めるものと解釈されるべきではない。
【0157】
本発明の特定の実施形態が説明及び記載されてきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行えることが当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含むコンディショニングシャンプー組成物:
a)洗浄性界面活性剤
b)粒径3ミクロン〜150ミクロンを有する少なくとも1つのアミン官能シリコーンを含むシリコーン粒子;
c)製造、保存、及び使用期間において、コンディショニングシャンプー組成物中にて、該シリコーン粒子の実質的に球状の液滴を粒径3ミクロン〜150ミクロンに保持するために有効な量の保護剤;及び
d)水性キャリア;
ここで、該少なくとも1つのアミン官能シリコーンは、コンディショニングシャンプー組成物の残部への添加に先立ち、該保護剤と予め混合される。
【請求項2】
前記アミン官能シリコーンは、平均粒子径20ミクロン〜60ミクロン、好ましくは30ミクロン〜50ミクロンを有する請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記保護剤は、天然ポリマー、合成ポリマー、シリコーンコポリオール、粒子及びこれらの混合物、又は上記のものと、アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性若しくは双極性を含有する群から選択される従来の界面活性剤との組み合わせから成る群から選択される請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記天然ポリマーは、デンプン、セルロース、ポリガラクトマンナン、ポリグルコマンナン、及びこれらの混合物から成る群から選択される請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記合成ポリマーは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルピロリドンのホモポリマー、及びこれらの混合物から成る群から選択される請求項3に記載の組成物。
【請求項6】
前記粒子は、天然粒子、合成粒子、半合成粒子、又はこれらの混合物から成る群から選択される請求項3に記載の組成物。
【請求項7】
前記天然粒子は、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、ヒュームドシリカ、球状シリカ、ポリメチルメタクリレート、微粉化テフロン、窒化ホウ素、アクリレートポリマー、ケイ酸アルミニウム、アルミニウムデンプンコハク酸オクテニル、ベントナイト、ケイ酸カルシウム、セルロース、白亜、トウモロコシデンプン、珪藻土、フラー土、グリセリルデンプン、ヘクトライト、水酸化ケイ素、カオリン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、マルトデキストリン、モンモリロナイト、微晶質セルロース、米デンプン、シリカ、タルク、マイカ、二酸化チタン、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ネオデカン酸亜鉛、ロジン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ポリエチレン、アルミナ、アタパルジャイト、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、デキストラン、カオリン、ナイロン、シリル化シリカ、シルク粉末、絹雲母、大豆粉、酸化スズ、水酸化チタン、硫酸三マグネシウム、クルミ殻粉末、及びこれらの混合物から成る群から選択される請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記合成粒子は、ナイロン、シリコーン樹脂、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、尿素樹脂、アクリル粉末、及びこれらの混合物から成る群から選択される請求項6に記載の組成物。
【請求項9】
前記シリコーン粒子は、更に非アミン官能シリコーン及びアミン官能シリコーンを含む請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記非アミン官能シリコーンは、シリコーンオイル、シリコーンゴム、高屈折率シリコーン、シリコーン樹脂、及びこれらの混合物から成る群から選択される請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記アミン官能シリコーンと前記非アミン官能シリコーンとの比が1:99〜99:1である請求項9に記載の組成物。
【請求項12】
更に、付着助剤を含む請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記付着助剤は、カチオン性ポリマーである請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記カチオン性ポリマーは、電荷密度0.5〜7meq/gを有する請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
更に、懸濁剤を含む請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
前記アミン官能シリコーンは、前記アミン官能シリコーンの0.2重量%未満の窒素を有する請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
以下を含む請求項1〜16のいずれか一項に記載のコンディショニングシャンプー組成物:
a)前記洗浄性界面活性剤を5重量%〜50重量%;
b)粒径3ミクロン〜150ミクロンを有する前記少なくとも1つのアミン官能シリコーンを含む前記シリコーン粒子を0.1重量%〜10重量%;
c)製造、保存、及び使用期間において、前記コンディショニングシャンプー組成物中にて、前記シリコーン粒子の実質的に球状の液滴を粒径3ミクロン〜150ミクロンに保持するために有効な量の保護剤を0.1重量%〜10重量%;及び
d)水性キャリア;
ここで、前記少なくとも1つのアミン官能シリコーンは、前記コンディショニングシャンプー組成物の残部への添加に先立ち、前記保護剤と予め混合される。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか一項に記載のコンディショニングシャンプー組成物の製造方法であり、以下の工程を含む方法:
a)前記アミン官能シリコーン、前記水性キャリア、保護剤、及び任意の乳化剤を組み合わせる;
b)a)の組み合わせを混合し、粒径3〜150ミクロンを有するエマルションを形成する;
c)b)の混合物を、所望により希釈し、粘度を調節する;及び
d)前記シャンプー組成物の残余に、前記エマルションを添加し、混合して均質な組成物を得る。

【公表番号】特表2008−521936(P2008−521936A)
【公表日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−544633(P2007−544633)
【出願日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【国際出願番号】PCT/US2005/044368
【国際公開番号】WO2006/063104
【国際公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】