説明

定着装置及び画像形成装置

【課題】抵抗発熱体層を発熱体とする定着装置において、異常発熱による発熱量を低減することが可能な定着装置を提供する。
【解決手段】記録シート上の未定着画像を熱定着させる定着装置5であって、通電により発熱する抵抗発熱体層を有し、当該抵抗発熱体層の発する熱により記録シート上の未定着画像を熱融着させる、無端状の加熱回転体51と、前記抵抗発熱体層に電圧を印加して通電させる電源部500と、を備え、前記抵抗発熱体層は、電圧印加方向と直交する方向の体積抵抗率R1よりも、電圧印加方向の体積抵抗率R2の方が大きい(R1<R2)抵抗異方性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンター、複写機等の画像形成装置が備える定着装置に関し、特に抵抗発熱体層を発熱体として用いた定着装置における異常発熱を低減する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンター、複写機等の画像形成装置の定着装置として、通電によりジュール発熱する抵抗発熱体層を発熱体とする定着装置が利用されるようになってきている。この抵抗発熱体層は、耐熱性樹脂等の絶縁性材料中に金属等の導電性材料を分散させて構成される。
例えば、特許文献1には、絶縁層で被覆された抵抗発熱体層を発熱体とする定着装置が開示されている。当該定着装置においては、抵抗発熱体層に直接給電することによって発熱体が発熱するので、当該定着装置の熱効率を高くすることができ、ウォームアップ時間を短縮化することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009―109997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
抵抗発熱体層は、絶縁層で被覆されているが、絶縁層の厚さは数百μm程度と薄いため、外部から混入した異物や記録シートとの接触により、絶縁層に傷が生じることがある。その傷が抵抗発熱層にまで及び、当該傷が、電流が流れる方向と並行でない方向(特に、電流が流れる方向と垂直方向)に生じると、電流が当該傷を避けるように傷の端部周辺へ集中的に迂回するため、傷の端部周辺の電流密度が局所的に高まり、抵抗発熱層の内、電流密度が局所的に高まった部分が、異常発熱する場合が生じ得る。そして、抵抗発熱体層の異常発熱を放置しておくと、異常発熱した部分の発熱が進行して高温となり、それにより定着装置が損傷を受けるおそれが高くなる。
【0005】
このような定着装置の損傷を防止するために、抵抗発熱体層の異常発熱を検出する各種の方法が提案されている。しかし、検出応答性並びに検出精度の点で、完全を期し難く、異常発熱がかなり進行してから検出したり、検出できなかったりすることがある。このため、抵抗発熱体層に傷が入った場合に、異常発熱を検出するよりも、異常発熱を起こさせない技術の確立が望まれている。
【0006】
本発明は、このような要望に応じるため提案されたものであり、抵抗発熱体層を発熱体とする定着装置において、異常発熱による発熱量を低減することが可能な定着装置及び当該定着装置を備える画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る定着装置は、記録シート上の未定着画像を熱定着させる定着装置であって、通電により発熱する抵抗発熱体層を有し、当該抵抗発熱体層の発する熱により記録シート上の未定着画像を熱融着させる、無端状の加熱ベルトと、前記抵抗発熱体層に電圧を印加して通電させる通電手段と、を備え、前記抵抗発熱体層は、電圧印加方向と直交する方向の体積抵抗率R1よりも、電圧印加方向の体積抵抗率R2の方が大きい(R1<R2)抵抗異方性を有することを特徴とする。
【0008】
ここで、前記抵抗発熱体層は、耐熱性樹脂において導電性フィラーが電圧印加方向と直交する方向に配向した構成となっていることとすることができる。又、前記加熱ベルトは、長手方向の両端部に前記抵抗発熱体層に給電するための給電電極を有し、前記通電手段は、前記各給電電極を介して前記長手方向に電圧を印加することとすることができる。さらに、前記各給電電極は、前記加熱ベルトの全周に形成されていることとすることができる。
【0009】
前記通電手段は、前記加熱ベルトの周方向に電圧を印加することにより、前記抵抗発熱体層を通電させることとすることができる。又、本発明の一形態に係る画像形成装置は、前記定着装置を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
上記構成を備えることにより、抵抗発熱体層が、電圧印加方向と直交する方向の体積抵抗率R1よりも、電圧印加方向の体積抵抗率R2の方が大きい抵抗異方性を有するので、損傷部周辺が異常発熱しにくくすることができ、異常発熱による発熱量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】プリンター1の構成を示す図である。
【図2】定着装置5の構成を示す斜視図である。
【図3】加熱回転体51の詳細な構成を示す断面図である。
【図4】抵抗発熱体層513の微細構造、電圧印加方向(Rxの方向)と電圧印加方向と直交する方向(Ryの方向)との間の電気抵抗(体積抵抗率)の大きさの関係、抵抗発熱体層を流れる電流と電圧印加方向と直交する方向(Ryの方向)に傷が生じた場合において、電流が当該傷の端部近傍を迂回する様子をそれぞれイメージ的に表した図である。
【図5】抵抗発熱体層513に損傷が生じたときの異常発熱量比と、抵抗発熱体層513のRx方向の体積抵抗率(R1)に対するRy方向の体積抵抗率(R2)の比(R2/R1)との関係について調べた実験結果を示す。
【図6】図5に示す実験の実験条件を補足説明するための抵抗発熱体層及び電極の模式図である。
【図7】損傷部の測定温度(S)及び正常部の測定温度(T)のウォームアップ期間中における時間変化の具体例を示す図である。
【図8】本実施の形態に係る加熱回転体の変形例を示す。
【図9】本実施の形態に係る加熱回転体の別の変形例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施の形態)
以下、本発明に係る一形態の画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラーデジタルプリンター(以下、単に「プリンター」という。)に適用した場合を例にして説明する。
[1]プリンターの構成
先ず、本実施の形態に係るプリンター1の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るプリンター1の構成を示す図である。同図に示すように、このプリンター1は、画像プロセス部3、給紙部4、定着装置5、制御部60を備えている。
【0013】
プリンター1は、ネットワーク(例えばLAN)に接続され、外部の端末装置(不図示)や図示しない操作パネルから印刷指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色のトナー像を形成し、これらを多重転写してフルカラーの画像を形成することにより、記録シートへの印刷処理を実行する。
以下、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各再現色をY、M、C、Kと表し、各再現色に関連する構成要素の番号にこのY、M、C、Kを添字として付加する。
【0014】
画像プロセス部3は、作像部3Y、3M、3C、3K、露光部10、中間転写ベルト11、2次転写ローラー45等を有している。
作像部3Y、3M、3C、3Kの構成は、いずれも同様の構成であるため、以下、主として作像部3Yの構成について説明する。
作像部3Yは、感光体ドラム31Yと、その周囲に配設された帯電器32Y、現像器33Y、1次転写ローラー34Y、および感光体ドラム31Yを清掃するためのクリーナー35Y等を有しており、感光体ドラム31Y上にY色のトナー像を作像する。現像器33Yは、感光体ドラム31Yに対向し、感光体ドラム31Yに帯電トナーを搬送する。
【0015】
中間転写ベルト11は、無端状のベルトであり、駆動ローラー12と従動ローラー13に張架されて矢印C方向に周回駆動される。又、従動ローラー13の近傍には、中間転写ベルト上に残留するトナーを除去するためのクリーナー14が配置されている。露光部10は、レーザダイオード等の発光素子を備え、制御部60からの駆動信号によりY〜K色の画像形成のためのレーザ光Lを発し、作像部3Y、3M、3C、3Kの各感光体ドラムを露光走査する。
【0016】
この露光走査により、帯電器32Yにより帯電された感光体ドラム31Y上に静電潜像が形成される。作像部3M、3C、3Kの各感光体ドラム上にも同様にして静電潜像が形成される。各感光体ドラム上に形成された静電潜像は、作像部3Y、3M、3C、3Kの各現像器により現像されて各感光体ドラム上に対応する色のトナー像が形成される。
形成されたトナー像は、作像部3Y、3M、3C、3Kの各1次転写ローラー(図1では、作像部3Yに対応する1次転写ローラーのみ符号34Yを付し、他の1次転写ローラーについては、符号を省略している。)により、中間転写ベルト11上の同じ位置に重ね合わされるように、中間転写ベルト11上にタイミングをずらして順次1次転写された後、2次転写ローラー45による静電力の作用により中間転写ベルト11上のトナー像が一括して記録シート上に2次転写される。トナー像が2次転写された記録シートは、さらに定着装置5に搬送され、記録シート上のトナー像(未定着画像)が、定着装置5において加熱及び加圧されて記録シート上に熱定着された後、排出ローラー71により排紙トレイ72に排出される。
【0017】
給紙部4は、記録シート(図1の符号Sで表す)を収容する給紙カセット41と、給紙カセット41内の記録シートを搬送路43上に1枚ずつ繰り出す繰り出しローラー42と、繰り出された記録シートを2次転写位置46に送り出すタイミングをとるためのタイミングローラー44等を備えている。給紙カセットは、1つに限定されず、複数であってもよい。
【0018】
記録シートとしては、大きさや厚さの異なる用紙(普通紙、厚紙)やOHPシート等のフィルムシートを利用できる。給紙カセットが複数ある場合には、異なる大きさ又は厚さ又は材質の記録シートを複数の給紙カセットに収納することとしてもよい。
繰り出しローラー42、タイミングローラー44等の各ローラーは、搬送モータ(不図示)を動力源とし、歯車ギヤやベルト等の動力伝達機構(不図示)を介して回転駆動される。この搬送モータとしては、例えば、高精度の回転速度の制御が可能なステッピングモータが使用される。
【0019】
記録シートは、中間転写ベルト11上のトナー像の移動タイミングに合わせて
給紙部4から2次転写位置46に搬送され、2次転写ローラー45により中間転写ベルト11上のトナー像が一括して記録シート上に2次転写される。
[2]定着装置の構成
図2は、定着装置5の構成を示す斜視図である。同図に示すように、定着装置5は、加熱回転体51と、定着ローラー52と、加圧ローラー53と、加熱回転体51(後述する抵抗発熱体層513)の両端部に電圧を印加して通電させる電源部500と、加熱回転体51(後述する電極511、512)に給電するための給電部材501、502と、を有する。
【0020】
加熱回転体51は、無端状のベルトであり、その両端部に給電用の電極511、512が設けられ、両電極には電源部500から給電部材501、502を介して電圧が印加され、給電が行われる。給電部材としては、例えば、給電ブラシや給電ローラーを用いることができる。給電部材からの給電により、両電極間に電流が流れて、加熱回転体51がジュール発熱する。
【0021】
さらに、加熱回転体51の外周面の近傍の所定の位置(ここでは、長手方向の中央部付近)には、図示しない温度センサーが配置されている。温度センサーは、加熱回転体51の外周面の表面温度を検出し、制御部60は、温度センサーの検出する温度に応じて電源部500から加熱回転体51への給電を制御して加熱回転体51の温度を制御し、加熱回転体51の外周面の温度が定着温度(例えば、150°C)になるように制御する。
【0022】
図3は、加熱回転体51の詳細な構成を示す断面図である。同図に示すように、符号301で示す画像領域においては、加熱回転体51は、抵抗発熱体層513、補強層514、弾性層515、離型層516が、この順に積層されて構成されている。
ここで、「画像領域301」は、記録シート上の画像が通紙される範囲に対応する加熱回転体51上のベルト幅方向の領域を示す。なお、図2に示す画像領域についても同様である。
【0023】
抵抗発熱体層513は、電源部500から電極511、512を通じて給電されることにより、ジュール熱を発生する層である。抵抗発熱体層513は、耐熱性樹脂上又は耐熱性樹脂中において、繊維状、針状又はフレーク状の導電性フィラーが周方向(電圧印加方向と直交する方向)に配向するように分散されて構成されている。
図4(a)は、抵抗発熱体層513の微細構造をイメージ的に表した図である。同図(a)の符号513は、抵抗発熱体層を、符号513aは、導電性フィラーを、符号513bは、耐熱性樹脂をそれぞれ表す。図4(b)は、電圧印加方向(Rxの方向)と電圧印加方向と直交する方向(Ryの方向)との間の電気抵抗(体積抵抗率)の大きさの関係をイメージ的に表した図である。
【0024】
図4(c)及び図4(d)は、それぞれ、抵抗発熱体層を流れる電流と電圧印加方向と直交する方向(Ryの方向)に傷が生じた場合において、電流が当該傷の端部近傍を迂回する様子をイメージ的に表した図であり、図4(c)は、抵抗発熱体層に後述する抵抗異方性が無い(電圧印加方向(Rxの方向)と電圧印加方向と直交する方向(Ryの方向)との間で電気抵抗(体積抵抗率)が異ならない)場合を、図4(d)は、抵抗発熱体層が後述する抵抗異方性を有する抵抗発熱体層(抵抗発熱体層513)である場合を示す。
【0025】
図4(c)、(d)において、符号401は、抵抗発熱体層に生じた傷を示し、符号402で表す各実線は、電流を示し、符号403は、傷の端部近傍領域を示し、矢印Rxは、電圧印加方向を、矢印Ryは、電圧印加方向と直交する方向を示す。なお、両図において、傷401のRy方向中央部より下方の領域においては、電流の記載は省略され、電流は、紙面左側から右側に向かって流れるものとする。
【0026】
図4(a)に示すように、導電性フィラー513aは、長手方向(電圧印加方向)と直交する方向(周方向)に配向するように分散されており、これにより、抵抗発熱体層513においては、長手方向(電圧印加方向)と直交する方向(周方向)の方が長手方向(電圧印加方向)よりも導電性が高くなり、図4(b)の白抜き矢印の長さで示すように電圧印加方向(Rxの方向)と電圧印加方向と直交する方向(Ryの方向)との間で、電気抵抗(体積抵抗率)が異なる抵抗異方性を有するように構成される(電圧印加方向(Rxの方向)に比べ、電圧印加方向と直交する方向(Ryの方向)の方が、電気抵抗(体積抵抗率)が小さくなるように構成される)。
【0027】
それによって、電圧印加方向と直交する方向に損傷が生じたとしても、電流が損傷部を避けるように直交方向に迂回する時に、図4(d)に示すように、電圧印加方向と直交する方向(Ryの方向)に電流が分散され、傷401の端部近傍領域403の電流密度を、抵抗発熱体層に抵抗異方性が無い場合(図4(c))に比べ、小さくすることができる。その結果、この部分で発生するジュール熱の発生量を、抵抗異方性が無い場合に比べ少なくすることができるので、その分、損傷部周辺が異常発熱しにくくすることができ、異常発熱による発熱量を低減することができる。
【0028】
電圧印加方向と直交する方向と電圧印加方向の両方向における体積抵抗率の比の調整は、電圧印加方向と直交する方向へ配向する導電性フィラーの密度や当該方向へ配向した導電フィラーパターン間の間隔(電圧印加方向の間隔)を調整することにより、両方向の体積抵抗率の比が、所望の比率の抵抗発熱体層513を得ることができるとともに、両方向の体積抵抗率を所定の体積抵抗率に調整することができる。
【0029】
抵抗発熱体層513に用いる耐熱性樹脂としては、ポリイミド樹脂、ポリエチレンスルフィド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリエステル-イミド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリ-p-キシリレノン樹脂、ポリベンズイミダゾール樹脂等を用いることができる。その中でも、ポリイミド樹脂は、耐熱性、絶縁性及び機械的強度等に優れた特性を示すので、ポリイミド樹脂を用いるのが望ましい。
【0030】
導電性フィラーとしては、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ニッケル(Ni)等の金属、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノコイル等を用いることができ、2種類以上の導電性フィラー(例えば、カーボンナノ材料と金属)を用いることとしてもよい。
導電性フィラーの形状は、同一含有量で導電性フィラー同士が線状に絡み合い、互いに接触しやすくして、接触確率を高めるため、繊維状、針状又はフレーク状の形状が望ましい。これにより、均一な電気抵抗を有する抵抗発熱体層513を成型することができる。
【0031】
抵抗発熱体層513の厚さは、任意であるが、5〜100μm程度が望ましい。抵抗発熱体層513の体積抵抗率は、1.0×10−6〜1.0×10−2Ω・m程度の範囲に設定することができるが、当該体積抵抗率は、1.0×10−5〜5.0×10−3Ω・mの範囲内であることが望ましい。
図3の説明に戻って、補強層514は、抵抗発熱体層513の強度を補強するための層であり、例えば、ポリイミド樹脂を用いることができる。補強層514の厚さは、任意であるが、5〜100μm程度が望ましい。弾性層515は、記録シート上のトナー像に均一かつ柔軟に熱を伝えるための層である。弾性層515を設けることにより、トナー像が押しつぶされたり、トナー像が不均一に溶融されたりするのを防止し、画像ノイズの発生を防止することができる。弾性層515の材料としては、耐熱性と弾性とを有するゴム材や樹脂材を用いる。例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性エラストマーを材料として用いることができる。
【0032】
弾性層515の厚さは、10〜800μm、さらに望ましくは50〜300μmの範囲内のものとする。弾性層515の厚さが10μm未満では厚さ方向の十分な弾力性を得ることが難しい。また、この厚さが800μmを超えていると,抵抗発熱体層513で発生した熱を加熱回転体51の外周面まで到達させることが難しく,伝熱効率が悪いので好ましくない。
【0033】
離型層516は、加熱回転体51の最外層をなし,加熱回転体51と記録シートとの離型性を高めるための層である。離型層516の材料としては、定着温度での使用に耐えられるとともにトナーに対する離型性に優れたものを使用することができる。例えば、PFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体)、PTFE(四フッ化エチレン)、FEP(四フッ化エチレン・六フッ化エチレン共重合体)、PFEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)等のフッ素樹脂を使用することができる。離型層516の厚さは5〜100μm、望ましくは10〜50μmの範囲内のものとするのがよい。
【0034】
一方、図3の符号302a、302bで示す両端部の非画像領域においては、加熱回転体51は、符号303a、303bで示す露出領域と、符号304a、304bで示す重複領域とから構成されている。
ここで、「非画像領域302a、302b」は、記録シート上の画像が通紙されない範囲に対応する加熱回転体51上のベルト幅方向の領域を示す。図2に示す非画像領域についても同様である。
【0035】
露出領域303a、303bにおいては、電極511、512がそれぞれ単層で露出し、重複領域304a、304bにおいては、電極511、512がそれぞれ抵抗発熱体層513で被覆され、電極511と抵抗発熱体層513との両層、電極512と抵抗発熱体層513との両層がそれぞれ、重なり合って重複するように構成されている。さらに、両層の上に補強層514、弾性層515、離型層516が、この順に積層されている。
【0036】
電極511、512は、導電性の材料から構成される。電極の材料としては、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、ステンレス(SUS)、真鍮、リン青銅等の金属を用いることができるが、電気抵抗率が低く、耐熱性、対酸化性に優れたニッケル、ステンレス、アルミニウム等の使用が望ましい。電極の厚さは、厚い方が、剛性が高く、破壊に対して抵抗力が高いが、加圧部材により形成される定着ニップ部において変形し難くなるため、柔軟性とのバランスを考慮すると、10〜100μm、更には30〜70μm程度が望ましい。
【0037】
図2の説明に戻って、給電部材501及び502には、給電部材を加熱回転体51の周回経路内側の方向に押圧する付勢部材5011、5021がそれぞれ設けられている。付勢部材としては、例えば、圧縮ばねを用いることができる。付勢部材5011、5021の押圧力により、給電部材が露出領域において電極に圧接される。
定着ローラー52と加圧ローラー53は、芯金522、532の軸方向両端部521、531が図示しないフレームの軸受部に回転自在に軸支される。加圧ローラー53は、駆動モータ(不図示)からの駆動力が伝達されることにより矢印B方向に回転駆動される。この加圧ローラー53の回転に伴って加熱回転体51と定着ローラー52が矢印A方向に従動回転する。
【0038】
定着ローラー52は、長尺で円筒状の芯金522の周囲を断熱層523で被覆されてなり、加熱回転体51の周回経路の内側に配され、軸方向の長さが、加熱回転体51の両端部の露出領域において電極511、512がそれぞれ対応する給電部材と圧接する圧接位置間の軸方向の長さより長くなるように構成されている。芯金522は、定着ローラー52を支持する部材であり、耐熱性と強度を有する材料から構成される。芯金522の材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス等を用いることができる。
【0039】
断熱層523は、加熱回転体51が発熱した熱を芯金522に逃がさないようにするための層である。断熱層523の材料としては、熱伝導率が低く、耐熱性及び弾性を有するゴム材や樹脂材のスポンジ体(断熱構造体)を用いるのが望ましい。加熱回転体51のたわみを許容し、ニップ幅を広くすることができるからである。断熱層523を、ソリッド体とスポンジ体との2層構造にしてもよい。シリコンスポンジ材を断熱層523として用いる場合には、その厚さを1〜10mmとするのが望ましい。さらに望ましくは、2〜7mmとするのがよい。
【0040】
加圧ローラー53は、円筒状の芯金532の周囲に、弾性層533を介して離型層534が積層されてなり、加熱回転体51の周回経路外側に配置され、加熱回転体51の外側から加熱回転体51の外周面を介して定着ローラー52を押圧して、加熱回転体51の外周面との間に周方向に所定幅を有する定着ニップ領域が形成される。
芯金532は、加圧ローラー53を支持する部材であり、耐熱性と強度を有する材料から構成される。芯金532の材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス等を用いることができる。弾性層533は、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性体で、厚さ1〜20mmの範囲内の耐熱性の高い材料で構成される。離型層534は、離型層516と同様に、加圧ローラー53と記録シートとの離型性を高めるための層であり、離型層516と同様の材料及び厚さで構成することができる。
【0041】
[3]加熱回転体の製造方法
本実施の形態に係る加熱回転体51は、以下に示す(1)〜(11)の工程を経て製造される。
(1)電極511、512の形成工程
電極形成用の金属(例えば、ニッケル、ステンレス、アルミニウム)を加工して30〜70μmの厚さのリング形状の電極(電極511、512)を形成する。加工法としては、例えば、電鋳加工、へら絞り加工、プレス絞り加工等を用いることができる。又、電極形成用の金属シートを用いて、レーザ溶接によりリング形状の電極を形成することとしてもよい。
(2)円筒状金型への電極511、512のセット工程
円筒状の金型の表面に離型剤を塗布して型離れを良くした後、(1)で形成したリング形状の電極511、512をそれぞれ、軸方向に所定の間隔(画像領域のベルト幅方向の長さに相当する間隔)をあけて円筒状の金型に嵌めこむことにより、電極511、512をそれぞれ円筒状金型にセットする。
(3)抵抗発熱体層513の前駆体の塗布工程
導電性フィラーが分散されたポリイミド前駆体溶液を調製し、円筒状金型にセットされた電極511、512の露出領域に相当する領域をマスクした状態で、調整した前駆体溶液を円筒状金型の外周面に塗布し、塗布されたポリイミド前駆体が半硬化状態になるように加熱して、ポリイミド前駆体を成形する。例えば、約100℃のオーブンで1時間程度加熱することにより、ポリイミド前駆体を半硬化状態にすることができる。
【0042】
この時、導電性フィラーが分散されたポリイミド前駆体を円筒状金型の外周面を回転させながら塗布することで、導電フィラーが周方向に配向する。さらに、円筒状の金型の外周面を円筒軸方向に所定の距離ずつ移動させ、所定距離移動する毎に、上記のように導電性フィラーを周方向に塗布する操作を繰り返す。
ポリイミド前駆体溶液に分散される導電性フィラーの重量は、ポリイミド前駆体溶液中のポリイミド前駆体の固形重量に対して、導電性フィラーの重量が50〜300重量%となるように、調整される。これにより、定着装置5の発熱量が500〜1500Wの範囲内になるように、抵抗発熱体層513の体積抵抗率を調整することができる。
【0043】
又、周方向に塗布する導電性フィラーの密度や円筒状金型の外周面を移動させる移動距離を調整することにより、周方向(電圧印加方向と直交する方向)及び電圧印加方向の両方向の体積抵抗率の比が、所望の比率の抵抗発熱体層513を得ることができる。
(4)補強層514の前駆体の塗布工程
ポリイミド前駆体溶液を補強層514の前駆体として、導電性フィラー塗布後の円筒状金型の外周面に塗布する。
(5)補強層514の成形工程
塗布された補強層514の前駆体を、(3)と同様にポリイミド前駆体が半硬化状態になるように加熱して当該前駆体を成形する。
(6)ポリイミド前駆体のイミド化工程
成形されたポリイミド前駆体を加熱し、ポリイミド前駆体のイミド化を完了させる。ポリイミド前駆体の加熱は、例えば、約350℃で1時間程度加熱することにより、行う。これにより、両層のイミド化がほぼ同時に完了し、抵抗発熱体層513と補強層514とが形成されるとともに、両層間の接着性を高めることができる。
(7)弾性層515の前駆体の塗布工程
補強層514の外面にプライマーを塗布して乾燥した後、さらに、シリコーンゴム前駆体溶液を塗布する。プライマーとしては、例えば、モメンティブ・パーフォーマンス・マテリアルズ社製の「XP81−405」を用いることができる。
【0044】
又、シリコーンゴム前駆体溶液としては、例えば、モメンティブ・パーフォーマンス・マテリアルズ社製の「XP81−A6361」を用いることができる。
(8)弾性層515の成形工程
塗布されたシリコーンゴム前駆体溶液を加熱して一次加硫を行い、弾性層515を成形する。一次加硫は、シリコーンゴム前駆体溶液を、例えば、約150℃のオーブンで10分程度加熱することにより行われる。
(9)離型層516による弾性層515被覆工程
弾性層515との接着性をよくするために離型層516の内面にシリコーンゴム前駆体の付加型液状シリコーンゴムを塗布した後、当該離型層516で弾性層515を被覆する。付加型シリコーンゴムとしては、例えば、モメンティブ・パーフォーマンス・マテリアルズ社製の「XE15−B7354−40K×2S」を用いることができる。又、離型層516としては、例えば、PFAチューブを用いることができる。
(10)接着工程
弾性層515及び離型層516に塗布されたシリコーンゴム前駆体を加熱して二次加硫を行い、両層を接着する。二次加硫は、シリコーンゴム前駆体を例えば、約200℃のオーブンで4時間程度加熱することにより行われる。これにより、加熱回転体51が形成される。
(11)マスク除去工程
円筒状金型にセットされた電極511、512のマスクを除去し、円筒状金型上に形成された加熱回転体51を金型からはずす。
【0045】
[4]異常発熱量比とRx方向とRy方向の体積抵抗率比との関係
図5は、抵抗発熱体層513に損傷が生じたときの異常発熱量比と、抵抗発熱体層513のRx方向の体積抵抗率(R1)に対するRy方向の体積抵抗率(R2)の比(R2/R1)との関係について調べた実験結果を示す。実験は、以下に示す実験条件下で行った。
(1)実験に用いた抵抗発熱体層
R2/R1が0.001、0.01、0.1の各抵抗発熱体層513及び比較対象の抵抗発熱体層としてR2/R1が1の抵抗発熱体層を用いた。
(2)損傷部の大きさ
(1)の各抵抗発熱体層について、4種類の大きさの損傷部をそれぞれ周方向に形成して実験を行った。具体的には、損傷部の周方向の長さの、周方向の全周の長さ(D)に対する比率(百分率)を示す損傷比率がそれぞれ、11%、32%、53%、74%の各長さの損傷部を形成した。各損傷比率の損傷部は、図6の符号601で示すように抵抗発熱体層600のほぼ中央部分に形成した。同図の符号602、603は、電極を示す。
(3)異常発熱量比の算出法
加熱回転体の抵抗発熱体層を(1)の各抵抗発熱体層とした、定着装置について、給電をして5秒間連続して定着装置のウォームアップを行った後の、加熱回転体の外周面の表面温度を、図6のA、Bで示す2箇所に対応する領域において測定し、両者の比を算出して、算出結果を当該抵抗発熱体層における異常発熱量比とした。
【0046】
具体的には、損傷部601の近傍のBに対応する領域における測定温度(S)を損傷部の温度とみなし、電極602近傍のAに対応する領域における測定温度(T)を損傷のない正常部の温度とみなし、両者の比(S/T)を異常発熱量比とした。図7は、損傷部の測定温度(S)及び正常部の測定温度(T)のウォームアップ期間中における時間変化の具体例を示す図である。同図の符号701は、損傷部の測定温度(S)の温度変化を、符号702は、正常部の測定温度(T)の温度変化を示す。
【0047】
同図においてウォームアップ完了時(経過時間が5秒の時)における両者の比(S/T)が、異常発熱量比として算出される。同図の例では、ウォームアップ完了時の損傷部の温度(S)は、約295℃、正常部の温度(T)は、約170℃であるので、異常発熱量比(S/T)は、約1.7となる。
(4)定着装置においてダメージの発生がない異常発熱量比(以下、「非ダメージ比」という。)の決定
抵抗発熱体層513の損傷により、加熱回転体51の外周面の表面温度が300℃を超えると、定着ローラー52や加圧ローラー53がダメージを受ける場合があることから、本発明者は、異常発熱量比(S/T)が(300/定着温度)を超えない範囲を、非ダメージ比として決定した。ここでは、定着温度を150℃とし、非ダメージ比として2を用いた。
(5)実験結果について
図5において、符号501は、損傷比率が74%の場合の異常発熱量比とR2/R1との対応関係を示すグラフを示し、符号502は、損傷比率が53%の場合の異常発熱量比とR2/R1との対応関係を示すグラフを示し、符号503は、損傷比率が32%の場合の異常発熱量比とR2/R1との対応関係を示すグラフを示し、符号504は、損傷比率が11%の場合の異常発熱量比とR2/R1との対応関係を示すグラフを示す。又、符号505は、異常発熱量比が非ダメージ比に相当する位置を示す。
【0048】
図5に示すように、R2/R1が小さくなる(Rx方向の体積抵抗率に対してRy方向の体積抵抗率が小さくなる)に従って異常発熱量比が小さくなり、抵抗発熱体層513における損傷部近傍における異常発熱による発熱量が低減されることが確認された。
そして、R2/R1の値が0.001の抵抗発熱体層513においては、全ての大きさの損傷部についての異常発熱量比が非ダメージ比を下回り、損傷部近傍における異常発熱による発熱量が、定着装置5にダメージを与えない発熱量に低減できることが確認された。
【0049】
さらに、R2/R1の値が0.01の抵抗発熱体層513においては、損傷部の大きさが11%及び32%の損傷部についての異常発熱量比が、R2/R1の値が0.1の抵抗発熱体層513においては、損傷部の大きさが11%の損傷部についての異常発熱量比が、それぞれ非ダメージ比を下回り、当該損傷部近傍における異常発熱による発熱量が、定着装置5にダメージを与えない発熱量に低減できることが確認された。
【0050】
このように、R2/R1が少なくとも0.1以下になるように、抵抗発熱体層513を構成することにより、損傷部近傍の異常発熱による発熱量を、定着装置5にダメージを与えない程度に低減できることが確認された。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
【0051】
(1)本実施の形態においては、加熱回転体51の抵抗発熱体層513への電圧印加方向を長手方向とし、抵抗発熱体層513中を長手方向に電流が流れる構成としたが、電圧印加方向を加熱回転体の周方向とし、加熱回転体の抵抗発熱体層中を周方向に電流が流れる構成としてもよい。例えば、図8(a)に示すように、周回駆動する、中空の加熱回転体51Bの内周側に内接するように、回転軸方向に延伸する給電ローラー1001、1002を配置し、電源部1000から給電ローラー1001、1002を介して加熱回転体51Bの抵抗発熱体層に対し、周方向に電圧を印加する構成としてもよい。上記のような構成とすることにより、図8(b)の白抜き矢印で示すように、給電ローラー1001、1002間を周方向に電流が流れる。
【0052】
上記の構成の加熱回転体の場合においても、加熱回転体51Bの抵抗発熱体層の構成を、本実施の形態の抵抗発熱体層513と同様に、電圧印加方向と直交する方向の体積抵抗率の方が、電圧印加方向の体積抵抗率に比べ、小さくなるように構成することで、抵抗異方性が無い場合に比べ、電圧印加方向と直交する方向に損傷が生じた場合に、損傷部周辺が異常発熱しにくくすることができ、異常発熱による発熱量を低減することができる。
【0053】
なお、図8(a)においては、図示していないが、給電ローラー1002と1003との間には、加圧ローラ1003と定着ニップを形成するための定着部材が加熱回転体51Bの内周側に内接するように配置されている。
(2)本実施の形態の加熱回転体51では、補強層514を、抵抗発熱体層513の上に積層し、電極511、512の一部が単層で露出した構成としたが、加熱回転体の構成は、上記の構成に限定されず、他の構成であってもよい。例えば、加熱回転体の構成を図9に示す構成とすることとしてもよい。同図において加熱回転体51Cを構成する要素は、加熱回転体51の構成要素と同一であるので、各構成要素について、加熱回転体51の対応する構成要素と同一の番号を付与している。同図に示すように、加熱回転体51Cにおいては、抵抗発熱体層513は、補強層514の上に積層され、電極511、512は、それぞれ、抵抗発熱体層513上に形成されている。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、プリンター、複写機等の画像形成装置が備える定着装置に関し、特に抵抗発熱体層を発熱体として用いた定着装置における異常発熱を低減する技術として利用できる。
【符号の説明】
【0055】
1 プリンター
3 画像プロセス部
3Y〜3K 作像部
4 給紙部
5 定着装置
10 露光部
11 中間転写ベルト
12 駆動ローラー
13 従動ローラー
31Y 感光体ドラム
32Y 帯電器
33Y 現像器
34Y 1次転写ローラー
35Y クリーナー
41 給紙カセット
42 繰り出しローラー
43 搬送路
44 タイミングローラー
45 2次転写ローラー
46 2次転写位置
51 加熱回転体
52 定着ローラー
53 加圧ローラー
60 制御部
71 排出ローラー
72 排紙トレイ
500 電源部
501、502 給電ブラシ
511、512 電極
513 抵抗発熱体層
514 補強層
515、533 弾性層
516、534 離型層
521、531 芯金端部
522、532 芯金
523 断熱層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録シート上の未定着画像を熱定着させる定着装置であって、
通電により発熱する抵抗発熱体層を有し、当該抵抗発熱体層の発する熱により記録シート上の未定着画像を熱融着させる、無端状の加熱ベルトと、
前記抵抗発熱体層に電圧を印加して通電させる通電手段と、
を備え、
前記抵抗発熱体層は、電圧印加方向と直交する方向の体積抵抗率R1よりも、電圧印加方向の体積抵抗率R2の方が大きい(R1<R2)抵抗異方性を有する
ことを特徴とする定着装置。
【請求項2】
前記抵抗発熱体層は、耐熱性樹脂において導電性フィラーが電圧印加方向と直交する方向に配向した構成となっている
ことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
【請求項3】
前記加熱ベルトは、長手方向の両端部に前記抵抗発熱体層に給電するための給電電極を有し、
前記通電手段は、前記各給電電極を介して前記長手方向に電圧を印加する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
【請求項4】
前記各給電電極は、前記加熱ベルトの全周に形成されている
ことを特徴とする請求項3記載の定着装置。
【請求項5】
前記通電手段は、前記加熱ベルトの周方向に電圧を印加することにより、前記抵抗発熱体層を通電させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
【請求項6】
請求項1〜5の何れかに記載の定着装置
を備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−83870(P2013−83870A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224908(P2011−224908)
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】