説明

家庭内用の曲げ不感性光ファイバドロップケーブル

【課題】標準のシングルモードファイバよりも曲げ損失が小さい屋内用の光ドロップケーブル、およびその製造方法を提供することにより従来技術の不都合を克服する。
【解決手段】曲げ不感性光ファイバケーブルはシングルモードファイバ、緩衝層の最も厚い部分が515MPa(75,000psi)より大きい弾性係数を有するファイバを取り囲む緩衝層、および緩衝層を取り囲む外被を含み、その場合、外被の厚さは少なくとも1.2mmである。好ましい一実施例において、緩衝層は弾性係数が約1503Mpa(約218,000psi)であるナイロン12樹脂を含む。この実施例において、緩衝層の内側の薄い部分はファイバから緩衝層を容易に剥がせるようにエチレン/エチルアクリレート樹脂で作られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光ファイバケーブルの敷設、具体的には顧客敷地屋内での使用に適した光ファイバケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
ファイバツーザホーム(FTTH)サービスは一般にサービス提供者のケーブルと、顧客の住居に関わる光ネットワークターミナル(ONT)との間に光ファイバを配線する、いわゆる「ドロップ」ケーブルによって提供される。代表的な北アメリカの設置では、ONTの収納箱が建物の外側に設置され、それがONTを外部環境から保護している。しかし、以下の二つの新しい方法でFTTHサービスを展開したいという要望がある。
【0003】
1.高層ビル、低層ビル、およびまとまって開発されたガーデンアパートを含む集合住宅(MDU)内のサービス。そこでは、ドロップケーブルはそれぞれの住居の屋内に設置されたONTまで建物内部を通らねばならない。
【0004】
2.単一家族の家庭内用のONTの配置。現行の屋外用ONTは大きく、かさ高く、美的にも不快である。家庭内への設置のために物理的にONTをデザイン変更することは、家庭用AC配線から直接に電源供給することを可能にし、かつバッテリによるバックアップの展開がより容易になる。
【0005】
上記のシナリオのいずれも当該安全規定に適合し、非常の場合に炎の広がりを抑制するために難燃性の光ファイバドロップケーブルを必要とする。また、ドロップケーブルは住居内に目立たないように設置され、かつ比較的技能の低い作業者による設置を可能にするために光学的、機械的に頑丈な性能を有することが必要である。理想的には、ケーブルは(a)電話サービスのために長期間使われる在来の銅線のケーブルに似た方法での配線、および設置、(b)壁、ドア、および木枠のとがった角の周りにしっかり巻きつけ、(c)床下、および壁を介しての配線、(d)一般的なケーブル用の金属性のとめ金で固定されることが必要である。
【0006】
屋内用に開発中の光ドロップケーブルは、厚い、難燃性の外被に包まれているいわゆる曲げ不感性シングルモードファイバを用いる。例えば、現在、「クリアカーブ(ClearCurve)」(登録商標)光ファイバおよびドロップケーブルがコーニング社から市販され、それは既存の工場段階で取り付け、あるいは接合された光コネクタと寸法互換性のある光ファイバを取り囲む外径900ミクロンの堅い緩衝層を持っている。緩衝層の材料は低価格の柔軟な、あるいは半堅のポリ(塩化ビニル)の樹脂であると考えられ、したがって樹脂が比較的低価格であるので、経済的な解決法を提供している。曲げ不感性ファイバは最小の信号減衰で曲げがきつい経路に設置することが可能であるが、その一方で、厚い外被はファイバの特定の光学性能を保持するためにファイバそのものがあまりにもきつく曲げられることを防いでいる。しかし、既知のPVC緩衝層はすべてのFTTH用途で達成されるべき信号の減衰に対して最良の光学的な保護が出来ないことが発見されている。
【0007】
2008年2月28日に出願され、本発明の出願および発明の譲受人に譲渡された米国特許出願第12/072,869号は、半径約4から15mmに曲げられたとき、曲げ損失が比較的低く、かつ二つのファイバが互いに接合されたとき、曲げ不感性ファイバが標準ファイバと効率よく結合できるために標準のシングルモードファイバの有効開口(Aeff)と適合する有効開口を有する曲げ不感性シングルモードファイバについて開示している。
【0008】
具体的には、上記‘869出願のファイバは、基本横断モードで光を伝送するためのコアおよびクラッド領域を有している。クラッド領域は(i)コア領域の屈折率よりも低い屈折率を有する外側のクラッド、(ii)外側のクラッドの屈折率よりも高く、コアの屈折率と匹敵する屈折率を有する環状の台座領域、(iii)コアと台座領域との間に配され、外側のクラッドの屈折率よりも低い屈折率を有する内側溝領域、および(iv)台座領域と外側のクラッドとの間に配され、外側のクラッドの屈折率よりも低い屈折率を有する外側溝領域、を含む。さらに、高次の横断モード(HOM)を抑制するために、台座領域はコアの少なくとも一つの横断モードを台座領域の少なくとも一つの横断モードと共鳴的に結合するように構成されてもよい。
【0009】
曲げ半径が4から15mmの範囲内で、重要な動作波長(例えば、1300nm、1550nm、および1650nm)における曲げ損失が標準のシングルモードファイバのそれよりも小さくあるために、‘869出願のファイバの内側および外側の溝領域の少なくとも一つ(および、好ましくはその両方)は標準のシングルモードファイバよりもずっと高いトータルコントラスト(total contrast)を備える。’869出願に開示される一実施例において、コントラストは式1、および式2により与えられる。

|ninner trench−ncore|>0.007 (1)

および/あるいは

|nouter trench−ncore|>0.007 (2)

例えば、少なくとも上記の式1の内側溝対コアのコントラストは約0.008から0.020である。
【0010】
さらに、ファイバは約4から15mmの曲げ半径で顕著な損失がないと仮定できるためには、外側のクラッドと外側の溝領域との間の境界面はコアの中心から約17から23μmの半径距離に位置するべきである。コアおよび台座領域の屈折率も同等であるべきである。つまり

|ncore−nped|<0.003

である。
【0011】
‘869出願の例IIIは二つの溝、つまり出願の図1Bに示されるリング設計を有するファイバの実施例を明示していて、内側および外側の溝領域は両方ともかなり深く、本質的に同じ深さの屈折率を有する。具体的には、ファイバは’869出願の表4、および5から取られた以下のパラメータ、および光学特性を有する。Δnの値はnouter claddingに関するものである。
【0012】

【0013】
上記の米国特許出願第12/072,869号のすべての関係ある部分が参照のため引用される。
【0014】
米国特許第5,684,910号(1997年11月4日)は剥ぐことが可能な緩衝層を有する緩衝型の光ファイバを開示している。保護コーティングの少なくとも一つの層がファイバのクラッドの上に備えられ、例えば0.008から0.014インチの範囲の厚さのナイロン、あるいはポリ(塩化ビニル)(PVC)プラスチック緩衝層がコートされたファイバを被覆している。例えば、アクリレートコポリマ材料からなる境界層がファイバコーティングと緩衝層との間に配され、それは緩衝層の厚さの約1/25よりも大きい厚さを有する。低煙ポリ(塩化ビニル)(LSPVC)あるいは難燃性ポリプロピレン(FRPP)のようなより硬い材料が緩衝層に使われるならば、当該特許によれば境界層は事実上約1.27x10―5m(約0.0005インチ)くらいの厚さであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の光ファイバドロップケーブのケーブルの軸に直角な面の断面を示す。
【図2】枠上に90度の角を合わせるように木枠に配線され、とめ金で固定された本発明のケーブルを示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は本発明による光ファイバドロップケーブル10の構造を示す断面図である。ケーブル10は以下を含む。
【0021】
光ファイバ12
光ファイバ12は好ましくは一般的な寸法であって上記の米国特許出願第12/072,869号の例IIIのシングルモードファイバと実質的に類似、あるいは同一のパラメータおよび光特性を有する。つまり、ファイバ12の外側クラッドは直径が125ミクロンであり、ファイバ12の全直径が約250ミクロンになるように、クラッドは比較的やわらかい一次コーティング、および比較的硬い二次コーティングを含む二重層のコーティングが塗布されている。内側の一次および外側の二次コーティングは好ましくはUV硬化型アクリレートである。
【0022】
硬い緩衝層14
光ファイバ12は標準のコネクタ部品との互換性を維持するだけでなく、さらにファイバの機械的保護を備えるためにしっかりと緩衝されている。緩衝層14は好ましくは全体として直径が900+/−50ミクロンであり、少なくとも515MPa(75,000psi)、好ましくは1034Mpa(150,000psi)、あるいはもっと高い屈曲係数を持つ重合樹脂で作られる。使用可能な材料は、ナイロン、ポリ(ブチレンテレフタレート)、その他のポリエステル、および硬いUV硬化型アクリレート材料を含むが、これに限られるものではない。緩衝層14は適当な樹脂のUV硬化押出しによって作られてもよく、また、標準的な工具、例えば、いわゆるミラー剥離器(Miller stripper)を用いて溶融接合のために層の機械的な皮剥ぎを容易にするために、250ミクロンファイバ12と層材料との境界面に塗布される比較的薄い内側層の材料を組み入れてもよい。
【0023】
好ましい実施例において、弾性係数が約1503MPa(約218,000psi)である緩衝層14はナイロン12樹脂、例えば、Degussa Vestodur L1670で作られる。この実施例において、エチレン/エチルアクリレート樹脂、例えば、Dow Amplify EA103の薄い内側層が皮剥ぎを容易にするために同時押出しによって塗布される。以下に述べられるように、柔軟な、あるいはやや柔軟なPVC樹脂の代わりに硬い緩衝層14を用いることはケーブル10をきつく曲げるときの信号の減衰を低くする。
【0024】
強度部材、あるいはヤーン16
好ましい実施例において、ヤーン16はポリアラミド繊維である。使われてもよいその他の強度ヤーンはガラス繊維、ザイロン(Zylon)(登録商標)、およびベクトロン(Vectron)(登録商標)液状結晶ポリマを含む。
【0025】
外側の厚い外被18
外被18は好ましくは少なくとも厚さ1.2mmであり、外被の厚さの重要性は信頼性と関連して以下に議論される。外被18の材料はPVC、難燃性ポリオレフィン、あるいはその他適当な材料を含む。外被の材料はケーブル10がその地域の火災に関する法令に適合するように選択されるべきである。例えば、北米ではライザグレードのPVC樹脂が使われ、ヨーロッパ用には低煙のゼロハロゲン樹脂が使われる。ポリワン(PolyOne)社から商業的に入手可能な鉛の入っていないライザグレードPVCであるGeonのW780Lが好ましい実施例において外側の外被として使われてもよい。
【0026】
標準の2.0mm、2.4mm、および3.0mmのコードに使われている外被より厚い外被18を使うことが光ファイバ12の長期にわたる機械的な信頼性を確かなものにする。ファイバが非常にきつい曲げ半径で曲げられると、その幾何学的形状に起因する高い引っ張り応力、および設置の間にケーブルに加えられる応力が原因でファイバは破断するであろう。
【0027】
ケーブル10が2×4インチの木板の90度角に合うように配線され、図2に示されるようにそれぞれが角から約1インチのところにケーブルとめ金で固定されると、ファイバの最小曲げ半径はおおよそケーブル10の直径に制限される。これは、以下の表1に示されるように、2×4インチの板の角の周りに配線されるとき、ファイバの曲げ半径のX線測定によって決定されている。
【表1】

【0028】
機械的な信頼性は三つのステップによって決定される、すなわち、
1.広範囲のファイバ曲げ半径で裸のファイバ12の動的疲労を測定する。
2.設置時に加えられた張力が信頼性に及ぼす影響を決定し、ケーブル10が中心部のファイバ12を保護する状態を定量化するために、ケーブル10が張力をかけられているときにファイバ12の動的疲労を測定する。
3.ガラスの静的疲労、加えられた張力、およびファイバの曲げ半径に基づいて計算出来る、曲げによるファイバの寿命を見積もるためにIEC62048の確立されているモデルを使用する。
【0029】
上記のステップにしたがって、静的疲労による機械的な不具合の確率が以下の表2に示されるように計算されている。計算はそれぞれのケーブル直径に対して設置の張力を約2kg、および約14kg(4.5、および31ポンド)と仮定する。20年における不具合の確率は家庭内の光ファイバドロップケーブルの一般的な期待寿命であると広く考えられている。
【表2】

【0030】
したがって、表2に示されるように、機械的な信頼性は標準よりも厚い外被18の使用によって劇的に改善される。
【0031】
さらに、緩衝層14に比較的硬い材料を用いることは、ケーブル10が図2のように90度の角の周りに配線されるとき、信号の減衰の定量化可能な改善につながることがわかっている。
【0032】
具体的には、二つのサンプルケーブルはそれぞれが前記米国特許出願第12/072,869号の例IIIのシングルモードファイバのパラメータ、および光学特性を有する光ファイバで作られた。両方のケーブルは外径が4.7mmのポリワンW780L PVC外被18、および2160デニールのデュポンのケブラー(Kevlar)(登録商標)49アラミドヤーン16の4本のより糸で作られた。ケーブルの一つは好ましい二つの構成要素ナイロン/エチレン−エチルアクリレート900ミクロンの堅い緩衝層14を用い、一方、他のケーブルはポリワンW780L PVCで作られた緩衝層を用いた。両方のケーブルはSC−APC型コネクタで終端された。
【0033】
二つのサンプルケーブルは2×4インチの松材の90度の角にぴったり合うように配線され、図2のように角からそれぞれ約1インチの2ヶ所にステプルにより角に固定された。相対的な減衰は1550nmで動作するJDSUパワーメータで測定された。下記の表3は硬いナイロン緩衝層14を持つケーブルに対する8回の測定、およびPVC緩衝層を持つケーブルに対する4回の測定の平均的な結果を示す。
【表3】

【0034】
表3に示されるように、硬いナイロン緩衝層14のケーブルはより低い減衰を示している。このことは、硬い緩衝材料は局部レベルの曲げによる変形に対して優れた抵抗を有しているという事実によると信じられている。ファイバの測定された曲げ半径は両方のサンプルケーブルについてほぼ同じであるが、測定された減衰の違いは、より硬い緩衝層14を有するファイバはファイバのマイクロベンド、および信号の減衰の増加を引き起こすような局部的な変形に耐えることが出来ることを示している。
【0035】
上記の実験は先に述べられたSC−APCコネクタで終端された商業的に入手可能なコーニングのクリアカーブケーブルのサンプルを加えて繰り返された。以下の表4は,2×4インチの松材の角に90度に曲げられ、それぞれ角から3/4インチのところの二ヶ所にステプルで止められた外径4.8mmのサンプルケーブルについて測定された大きな曲げの平均損失を示す。
【表4】

【0036】
また、以下の測定値はクリアカーブファイバ、および上記の‘869出願の例IIIのファイバについていずれもケーブル加工なしで取られた。

ファイバの曲げ半径5mmで、360度巻きあたりの損失
‘869出願の例III: 平均0.33dB/巻き
コーニング クリアカーブ:平均0.22dB/巻き
【0037】
上記の測定値は、両方のファイバがケーブル加工なしで試験されるとき、例IIIのファイバはコーニングのクリアカーブファイバよりも高いマクロベンドによる損失を示すが、本発明のケーブル10に組み込まれると例IIIのファイバはクリアカーブよりも同等か、あるいはもう少しよいマクロベンド性能を有することを示唆している。
【0038】
本発明による所望の長さのケーブル10は標準の光ファイバコネクタ(例えば、SC、LC、STあるいはFC)によって、あるいは次世代のいわゆる強化コネクタによって終端されたピッグテールあるいはジャンパの形で提供されることも理解されよう。
【0039】
ここに開示されるように、本発明の光ファイバドロップケーブル10は低コストの家庭内配線によく適合し、例えば900ミクロン厚の硬い緩衝層を用いる。ケーブルの厚い外被18は鋭い角の周りに配線されるときケーブルの曲げを制限する役を果たし、ケーブルが20年以上の長期にわたる使用に対して十分な機械的信頼性を持つことを可能にする。比較的やわらかいPVC緩衝材料を使う従来のケーブルと違い、硬い緩衝層14は設置の間にケーブルとめ金を使うことと同様、ケーブルをきつい角に、あるいは曲げて配線することに起因とする光信号の減衰を低減する。
【0040】
これまで述べたことは本発明の好ましい実施例を示すが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく種々の修正および変形がなされる、かつ本発明はそのような修正および変形を以下の請求の範囲内に含むものであることが当業者に理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
曲げ不感性の光ファイバケーブルであって、
シングルモードファイバと、
ファイバを取り囲む緩衝層とを含み、前記緩衝層のもっとも厚い構成部分が515MPa(75,000psi)より大きい弾性係数を有し、さらに、
緩衝層を取り囲む外側外被を含み、前記外被が少なくとも1.2mmの厚みを有する、
ことを特徴とする曲げ不感性の光ファイバケーブル。
【請求項2】
前記緩衝層が約900ミクロンの外径を有することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブル。
【請求項3】
前記緩衝層がナイロン、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリエステル、およびUV硬化材料を含むグループから選択される材料からなることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブル。
【請求項4】
前記緩衝層の最も厚い構成部分の弾性係数が約1503MPa(約218,000psi)であるナイロン12樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブル。
【請求項5】
前記緩衝層を前記ファイバから剥がすことを容易にするために、前記緩衝層がエチレン/エチルアクリレートで作られる内側の薄い構成部分を有することを特徴とする請求項4に記載の光ファイバケーブル。
【請求項6】
前記緩衝層の外径が約900ミクロンであることを特徴とする請求項4に記載の光ファイバケーブル。
【請求項7】
前記緩衝層と前記外側の外被との間に配される強度部材あるいはヤーンを含むことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブル。
【請求項8】
外側の外被の直径が約4.7mmであることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブル。
【請求項9】
前記外側の外被がPVC、難燃性ポリオレフィン、およびポリウレタンを含むグループから選択される材料からなることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブル。
【請求項10】
前記ファイバが基本横断モードで光を伝播するコアおよびクラッド領域からなり、前記クラッド領域が、
(i)コアの屈折率(ncore)よりも小さい屈折率を有する外側のクラッドと、
(ii)前記外側のクラッドの屈折率よりも大きく、前記コアの屈折率と同等の屈折率(nped)を有する環状の台座領域と、
(iii)前記コアと前記台座領域との間に配される環状の内側溝領域とを含み、前記内側溝領域が前記外側のクラッドの屈折率よりも小さい屈折率(ninner trench)を有し、さらに、
(iv)前記台座領域と前記外側のクラッドとの間に配される環状の外側溝領域を含み、前記外側の溝領域が前記外側のクラッドの屈折率よりも小さい屈折率(nouter trench)を有する、
ことを含むことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブル。
【請求項11】
|ninner trench− ncore|>0.007であることを特徴とする請求項10に記載の光ファイバケーブル。
【請求項12】
|nouter trench−ncore|>0.007であることを特徴とする請求項10に記載の光ファイバケーブル。
【請求項13】
|ncore−nped|<0.003であることを特徴とする請求項10に記載の光ファイバケーブル。
【請求項14】
前記ファイバ1以上の被覆を有し、全直径が約250ミクロンであることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブル。
【請求項15】
外側のクラッドと外側の溝領域との間の境界面が前記コアの中心から17から23ミクロンの間の半径距離に位置されることを特徴とする請求項10に記載の光ファイバケーブル。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−288787(P2009−288787A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−125916(P2009−125916)
【出願日】平成21年5月26日(2009.5.26)
【出願人】(509094034)オーエフエス ファイテル,エルエルシー (44)
【Fターム(参考)】