説明

家庭用電化機器

【課題】使用されていない機能が多く存在し、機器に搭載された多くの機能が使用者に有効に活用され、使用者への利便性の提供を十分なものとしたものである。
【解決手段】本体動作状態及び動作回数を記憶し本体機能の使用頻度を認識する頻度認識手段6と本体動作の機能提案の回数を記憶する提案実行回数記憶手段9と、本体各手段を制御する制御手段7を有し、前記制御手段7は前記頻度認識手段6、提案実行回数記憶手段9の出力より使用頻度の低い機能の説明を表示手段または報知手段4により行い、その機能の選択を提案することで、使用者への利便性を向上させた家庭用電化機器とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用頻度の低い機能の説明を表示手段または報知手段により行い、その機能の選択を提案する家庭用電化機器およびこの装置を機能させるためのプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の家庭用電化機器は、本体の動作の選択、または動作開始及び停止を入力する操作手段と操作手段による選択内容等を表示する表示手段と、使用者に操作手段の入力確認及び本体動作の終了時期などを報知する報知手段と、本体各手段を制御する制御手段とを備え、制御手段が各手段を制御しながら使用者により選択入力された機能で本体の動作を行うものである。例えば炊飯器であれば「ふつう」、「少量」、「早炊き」、「炊き込み」、「すし」、「おかゆ」などのメニューのなかからコース選択を行い、炊飯を開始するものである(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−212198号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記従来の技術は、炊飯器の場合、お米を洗米後、内釜等で水に浸していた場合には、炊飯時の浸水工程(所定の温度に加熱して、米に水分を浸す工程)が必要なくなり、この工程をカットするためには、「炊飯」スイッチを2度押す様になっている。これは浸水工程をカットすることで炊きあげ迄の総炊飯時間の短縮となり、使用者にメリットのある機能であるが、「炊飯」スイッチを2度押すという行為がなじみが無く、有用であるがあまり使用されていない機能であった。
【0004】
また、この機能の有無に気が付かない使用者も、多数存在していた。
【0005】
さらに、このようなスイッチを2度押すのではなく、専用のスイッチを設ければ分かりづらさは解消するものの、コストアップとなることで、実際には行われていない。
【0006】
このように多機能な今日の家庭用電化機器において、機器に搭載された便利な機能であっても知らされていないが故に、使用されていない機能が多く存在したり、そのような機能の存在を知る術も無かった。
【0007】
結果として機器に搭載された多くの機能が使用者に有効に活用されず、使用者への利便性の提供が不十分という課題を有していた。
【0008】
本発明は、前記従来の課題を解決するのもので、使用頻度の低い機能の説明を表示手段または報知手段により行い、その機能の選択を提案し、使用者に未使用であった機能を認知、活用してもらうことで、使用者にたいして利便性を向上させる家庭用電化機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記従来の課題を解決するために本発明の家庭用電化機器は、本体の動作の選択、または動作開始及び停止を入力する操作手段と、本体の動作内容及び操作手段による選択内容等を表示する表示手段と、使用者に操作手段の入力確認及び本体動作の終了時期などを報知する報知手段と、本体動作状態及び動作回数を記憶し本体機能の使用頻度を認識する頻度認識手段と、本体動作の機能提案の回数を記憶する提案実行回数記憶手段と、本体各手
段を制御する制御手段とを具備し、前記制御手段は前記頻度認識手段と前記提案実行回数記憶手段の出力より、所定回数の提案実行後に使用頻度に変化が無い場合に機能の提案を停止する家庭用電化機器としたものである。これによって、使用頻度の少ない機能の選択を提案し、使用者に未使用であった便利な機能を認知、活用してもらうことで、使用者に対して利便性を向上させる家庭用電化機器とすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の家庭用電化機器この機器を機能させるためのプログラムは、使用頻度の少ない機能の選択を報知、およびその選択を提案し、使用者に未使用であった便利な機能を認知、活用してもらうことで、使用者にたいして利便性を向上させるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
第1の発明は、本体の動作の選択、または動作開始及び停止を入力する操作手段と、本体の動作内容及び操作手段による選択内容等を表示する表示手段と、使用者に操作手段の入力確認及び本体動作の終了時期などを報知する報知手段と、本体動作状態及び動作回数を記憶し本体機能の使用頻度を認識する頻度認識手段と、本体動作の機能提案の回数を記憶する提案実行回数記憶手段と、本体各手段を制御する制御手段を有し、前記制御手段は前記頻度認識手段と前記提案実行回数記憶手段の出力より、所定回数の提案実行後に使用頻度に変化が無い場合に機能の提案を停止する家庭用電化機器とすることにより、予め設定された所定回数の機能提案後、使用頻度に変化が有る場合は使用頻度の少ない機能の選択を報知、またはその選択を提案し、使用者に未使用であった便利な機能を認知、活用してもらい、使用頻度に変化が無い場合には、機能提案の実行を停止することで、使用者にとって必要のない機能提案を自動的に止め、煩わしさを感じさせず、使用者への利便性を向上した家庭用電化機器とすることができる。
【0012】
第2の発明は、前記制御手段は操作手段の入力により提案機能のON/OFF切り替え機能を有した請求項1に記載の家庭用電化機器とすることにより、使用者が機能提案の実行有無を選択でき、使用者が機能提案をONに設定した場合、使用頻度の少ない機能の選択を音声により報知、またはその選択を提案し、使用者に未使用であった便利な機能を認知、活用してもらうことで、使用者への利便性を向上した家庭用電化機器とすることができる。
【0013】
第3の発明は、前記制御手段は機能提案動作をOFFからONに切り替えた際に機能提案動作の設定値を初期化する請求項1または2に記載の家庭用電化機器とすることにより、使用頻度の少ない機能の選択を音声により報知、またはその選択を提案し、使用者に未使用であった便利な機能を認知、活用してもらえ、さらに、使用者が設定された回数の機能提案後に、再度提案内容を確認したい場合に、機能提案動作をOFFからONに切り替えれば、機能提案動作の設定値を初期化することで可能となり、使用者への利便性を向上した家庭用電化機器とすることができる。
【0014】
第4の発明は、前記制御手段は提案回数を提案する機能に応じて設定した回数までとした請求項1〜3の何れかに記載の家庭用電化機器とすることにより、使用頻度の少ない機能の選択を本体動作終了時に報知、またはその選択を提案機能の内容に応じた設定回数、行うことで、確実に使用者に未使用であった便利な機能を認知してもらい、また、後でその機能を活用してもらうことで、使用者への利便性を向上した家庭用電化機器とすることができる。
【0015】
第5の発明は、前記制御手段は前記頻度認識手段において使用頻度を判定する動作回数を機能提案の回数に応じて設定する請求項1〜4の何れかに記載の家庭用電化機器とすることにより、使用者に使用頻度の少ない機能毎に適切なタイミングでの報知、またはその
選択を提案することで、確実に使用者に未使用であった便利な機能を認知してもらい、また、後でその機能を活用してもらうことで、使用者への利便性を向上した家庭用電化機器とすることができる。
【0016】
第6の発明は、前記制御手段は機能提案の回数に応じて機能提案動作で前記表示手段、報知手段とを切り替える請求項1〜5の何れかに記載の家庭用電化機器とすることにより、使用頻度の少ない機能の提案動作の回数に応じて使用者に提案でき、特に音声による同じ内容の繰り返しによる煩わしさを軽減した上で、使用者への利便性を向上した家庭用電化機器とすることができる。
【0017】
第7の発明は、前記制御手段は機能提案動作で前記表示手段、報知手段とを切り替える切替入力手段を有した請求項1〜6の何れかに記載の家庭用電化機器とすることにより、使用頻度の少ない機能の提案動作の手段を選択できるようにしたことで、使用者にとって利便性の更に向上した家庭用電化機器とすることができる。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0019】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態として炊飯器を示すもので、すなわち、炊飯器本体1は、炊飯動作のコース選択、または動作開始及び停止を入力する操作手段2と、液晶等で構成され、動作内容及び前記操作手段2によるコース選択内容を表示する表示手段3と、ブザー、スピーカー等で構成され、使用者に操作手段2の入力確認及び炊飯動作の終了時期などを報知する報知手段4と、炊飯器本体1の各手段を制御する制御手段5と、炊飯動作状態及び動作回数を記憶し炊飯器の機能の使用頻度を認識する頻度認識手段6と、釜7を前記制御手段5の指示により加熱する加熱手段8と、本体動作の機能提案の回数を記憶する提案実行回数記憶手段9とを備えている。
【0020】
前記制御手段5は、実際にはマイコン等で構成される。
【0021】
図2に示すように、操作手段2は複数の押しボタンスイッチ2a〜2gにより構成されており、表示手段3である四角形状の表示窓3aの隣り合う二辺に近接して配置されている。
【0022】
操作手段2の具体例としては、炊飯器本体1の動作コースを選択するメニュー選択ボタン2a、炊飯する米の種類を選択するお米ボタン2b、タイマーを使用して炊飯する予約炊飯の設定を行う予約ボタン2c、保温設定に用いる保温ボタン2d、使用者に推奨する機能提案のON/OFF設定を行う提案ボタン2e、操作の取り消し等に用いる取り消しボタン2f、炊飯の開始等に用いる炊飯ボタン2gが挙げられる。
【0023】
さらに図示していないが、スピーカー等で構成され、使用者に操作手段2の入力確認及び炊飯器本体1の動作の終了時期などを報知する報知手段4が表示手段3の近傍に配置され、使用者の操作手段2の操作時の報知または使用者への報知のタイミングに使用者に認識されやすいように構成されている。
【0024】
以上のように構成された炊飯器について、以下、その動作、作用を説明する。
【0025】
操作手段2のメニュー選択ボタン2aは、これを押すことで「ふつう」、「少量」、「炊き込み」、「おかゆ」、「お手入れ」等の炊飯方法の選択が順次切り替わり、これらの中から所望のメニューを選択する。
【0026】
また、米種ボタン2bを押すことで「白米」、「無洗米」、「玄米」の米の種類の選択が順次、切り替わり、これらの中から所望の米種を選択する。
【0027】
また、提案ボタン2eを押すたびに表示窓3aの左下部に「提案ON」と消灯を繰り返し、「提案ON」が表示されている場合のみ後述の機能提案を表示手段3又は報知手段4にて行われる。
【0028】
図3、図4は本発明の炊飯器の動作フローを示したものである。
【0029】
最初にメニュー選択ボタン2aを押し、「ふつう」、「少量」、「炊き込み」、「おかゆ」、「お手入れ」のから所望のメニューを選択する(ステップ1)。
【0030】
そして、米種ボタン2bを使用し「白米」、「無洗米」、「玄米」の中から所望の米種を選択する(ステップ2)。
【0031】
その後、炊飯ボタン2gを押し、炊飯を開始する(ステップ3)。ここまでの操作は予約炊飯を行わない場合であり、予約炊飯を行う場合は、最初に予約ボタン2cを押し表示窓3aに現れる予約炊飯時刻を所望の時刻に予約ボタン2cを使用して(例えば押すたびに30分ごとに時刻が進む等)、設定した後に、炊飯ボタン2gを押すことで、予約炊飯が設定されるが、予約炊飯に関しては本発明の実施の形態に直接関係が無いので詳細な説明は省略する。
【0032】
炊飯ボタン2gが押され炊飯が開始されると、提案ボタン2eが押され、提案動作が許可されているかを判定し(ステップ4)、許可されていれば、頻度認識手段6にその時の動作状態(例えば、炊飯方法「ふつう」、米種「白米」、炊飯内容「浸水工程カットなし通常炊飯」)が記録され、さらにその時点での動作回数が第1の所定の回数(例えば30回)に達したかどうかを判定する(ステップ5)。
【0033】
所定の動作回数に達していれば制御手段5では頻度認識手段6の動作状態記憶に応じて、使用回数が第2の所定回数(例えば1回)に達していない使用頻度の低い機能の有無を判定し、そのような機能が有るか判定する(ステップ6)。
【0034】
ここで複数の機能が第2の所定回数(例えば1回)に達していない場合には予め設定された優先順位で候補を決定する[例えば優先順位:炊飯方法(例:「お手入れ」有り無し)>炊飯内容(例:「浸水工程カット」有り無し)>米種]。
【0035】
尚、本実施の形態では説明の都合上、このような提案する機能は「浸水工程カット」と「お手入れ」機能の2つとし、説明の便宜上、「浸水工程カット」機能を機能Aとし、「お手入れ」機能を機能Bとする。
【0036】
そして、ステップ6で認識した使用頻度の低い機能が機能Aであれば(ステップ7)、過去に第3の所定回数(例えば2回)を提案済みか否かを判定する(ステップ8)。
【0037】
既に提案済みであれば、その機能を提案の機能から削除し(ステップ9)、ステップ6に戻り再度、第2の所定回数(例えば1回)に達していない使用頻度の低い機能の有無を判定する。
【0038】
ステップ8で機能Aが第3の所定回数(例えば2回)を提案済みでなければ機能提案の候補として確定する(ステップ10)。
【0039】
そして、候補として確定された機能に予め設定された提案時期(操作後又は動作後)を決定する(ステップ15)。
【0040】
これは例えば機能Aの炊飯内容である「浸水工程カット」機能であれば、提案時期は操作後とする。
【0041】
一方、ステップ7で使用頻度の低い機能が機能Aでなく、機能Bの炊飯方法である「お手入れ」機能であればステップ8と同様にステップ12で過去に第4の所定回数(例えば3回)を提案済みか否かを判定する。
【0042】
既に提案済みであれば、その機能を提案の機能から削除し(ステップ13)、ステップ6に戻り再度、第2の所定回数(例えば1回)に達していない使用頻度の低い機能の有無を判定する(この場合、前述のように機能は機能A、Bの2つのみであるので、提案機能無しでステップ11へ遷移する)。
【0043】
また、ステップ12で機能Bが第4の所定回数(例えば3回)を提案済みでなければ機能提案の候補として確定する(ステップ14)。
【0044】
そして、候補として確定された機能に予め設定された提案時期(操作後又は動作後)を決定する(ステップ15)。これは例えば機能Bの炊飯方法である「お手入れ」機能であれば、提案時期は動作後とする。
【0045】
そして、確定された機能候補の提案時期が操作後の提案であれば(ステップ16)、制御手段5は報知手段4を通じて機能の提案を行う(ステップ17)。
【0046】
図5に制御手段5により報知手段4を通じて行われる提案の様子を示す。提案回数に応じて再設定する。
【0047】
図5は操作手段2と表示手段3とを示し、かつ報知手段4からの音声メッセージを示している。
【0048】
つまり、頻度認識手段6の動作状態記憶から第1の所定の動作回数の中で、浸水行程カットの動作回数が第2の所定の回数未満であると認識され、かつ提案回数も第3の所定回数以下であれば、報知手段4により、音声で「御存じでしたか?炊飯ボタンを2度、押す事で浸水工程をカットして、ご飯を早く炊く事が出来ます。」を発し、使用者に、この機能の使用提案を行う。
【0049】
そして、(図4のフロー、ステップ17に戻る)この機能の提案実施の回数をインクリメントする(ステップ18)。そして、制御手段5は炊飯行程を実行する(ステップ19)。また、ステップ20で提案候補の提案時期を確認し、機能提案候補の提案時期が動作後であった場合、制御手段5は報知手段4を通じて機能の提案をこの時点で行い(ステップ21)、提案後、その機能の提案実施の回数をインクリメントする(ステップ22)。
【0050】
図6にこのときの制御手段5により報知手段4を通じて行われる提案の様子を示す。図6は図5と同様に操作手段2と表示手段3とを示し、かつ報知手段4からの音声メッセージを示している。
【0051】
この場合、報知手段4により、音声で「御存じでしたか?お手入れコースで炊飯器内のにおいを、取る事が出来ます。」を発し、使用者に、この機能の使用提案を行う。そして
、(図4のフロー、ステップ22に戻る)、制御手段5は保温行程に移行する(ステップ23)。一方、ステップ4で提案実行が許可されていない場合、ステップ5で動作回数が第1の所定の回数(例えば30回)に達していない場合、ステップ16の確定された機能候補の提案時期が操作後の提案で無い場合には、ステップ19の炊飯行程に移行する。
【0052】
また、ステップ6で第2の所定回数(例えば1回)に達していない使用頻度の低い機能が無い場合、制御手段5は頻度認識手段6に記憶される炊飯器本体1の動作回数を初期化し(ステップ11)、ステップ19の炊飯行程に移行する。また、ステップ20で機能候補の提案時期が動作後の提案で無い場合にはステップ23の保温行程に移行する。
【0053】
以上のように、本実施の形態においては、頻度認識手段6の動作状態記憶から第1の所定の動作回数を実行した中で、第2の所定の回数未満である機能(例えば機能Aの浸水行程カット機能)が存在すると認識すると、その機能に関する機能選択の提案(お知らせ)を音声(例えば「御存じでしたか?炊飯ボタンを2度、押す事で浸水工程をカットして、ご飯を早く炊く事が出来ます。」)により行うことで使用者に、この機能の存在を知らしめて機能の使用提案を行う。
【0054】
これにより、使用頻度の少ない機能の選択を提案し、使用者に未使用であった機能を認知、活用してもらうことで、使用者に対して利便性を向上させる家庭用電化機器を提供することすることを可能にするものである。
【0055】
また、提案する機能に応じて提案する回数を設定すること(機能A:2回提案、機能B:3回)で、例えば音声メッセージを聞き漏らしやすい機器の動作後は多めの機能提案回数とし、機能内容に応じたきめ細かい提案動作となり、さらに使用者に対して利便性を向上させる家庭用電化機器を提供することすることを可能にするものである。
【0056】
尚、本実施の形態1では図3のステップ5で動作回数が第1の所定の回数(例えば30回)に達したかどうかを判定するとしたが、提案する機能の提案実施回数に応じて第1の所定の回数の設定値を変える様にする(例えば提案初回は30回、2回目は60回とする)と、1回目の提案から同じ内容の2回目の機能提案までの動作回数が長くなり、つまり提案間隔が長くなることで、使用者にとって同じ機能提案を頻繁に受ける感覚を与えることなく、前記実施の形態1と同様な効果が得られるものである。
【0057】
また、本実施の形態1ではいつでも提案ボタン2eを押すたびに機能提案の実施の許可(表示窓3aの「提案ON」表示)、禁止(表示窓3aの「提案ON」非表示)を切り替え可能としたが、機能提案の実施の禁止から許可への切り替え時に、機器の動作回数と提案済み回数を初期化するようにすると、所定回数提案済みの機能の提案を再度、提案可能となり、所定回数の機能提案後に、再度提案内容を確認したい場合に、機能提案動作をOFFからONに切り替えれば、機能提案動作の設定値を初期化することで可能となり、使用者への利便性をさらに向上させ、かつ、前記実施の形態1と同様な効果が得られるものである。
【0058】
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2について図7を参照しつつ説明する。以下では、実施の形態1の構成、動作との相違点を中心に述べ、同一要素については同一符号を付してその構成、動作の説明は実施の形態1のものを援用する。
【0059】
図7において、第1の実施の形態に制御手段5により機能提案が行われる際の報知手段4と表示手段3を切り替えるための切り替えボタン2hが操作手段2に追加されている。また、表示部3の表示窓3a下部に文字を左スクロールして表示するスクロール表示部3
bも追加されている。
【0060】
また、切り替えボタン2hを押すたびに表示窓3aの左下部に「表示」と「音声」の表示が、「表示」と「音声」、「表示」のみ、「音声」のみの3つのパターンで繰り返し表示され、「表示」と「音声」の表示の場合は図4のフローのステップ17、21における機能提案の動作が報知手段4による音声と表示手段3のスクロール表示部3bによる文字による表示動作の両方(例えば報知手段4により、音声で「御存じでしたか?お手入れコースで炊飯器内のにおいを、取る事が出来ます。」を発せられ、さらに表示手段3のスクロール表示部3bにおいて15文字ずつ時間の経過と共に左にスクロールされながらメッセージが表示される)が行われ、「表示」のみの表示の場合は表示手段3のスクロール表示部3bによる文字による表示動作のみが行われ、「音声」のみの表示の場合は報知手段4による音声のみが行われる。
【0061】
つまり、切り替えボタン2hにより選択された手段によって機能提案が行われる。
【0062】
以上のように、本実施の形態においては、使用頻度の少ない機能の選択を提案し、使用者に未使用であった機能を認知、活用してもらうことで、使用者に対して利便性を向上させる家庭用電化機器を提供することすることを可能とし、さらに機能の提案を行う方法を音声と表示から使用者が選択可能であり、使用者の好みに応じた手段により機能提案が可能なものである。
【0063】
(実施の形態3)
次に本発明の実施の形態3について図8を参照しつつ説明する。以下では、実施の形態1の構成、動作との相違点を中心に述べ、同一要素については同一符号を付してその構成、動作の説明は実施の形態1のものを援用する。
【0064】
本実施の形態3は実施の形態1の図4のフローのステップ17、21における機能提案の動作が異なるのみであるので、この機能提案動作の詳細動作について説明する。
【0065】
機能提案実施の時期に達すると制御手段5はその機能の提案の実施回数を判定し、初回の提案であれば(ステップ31)、機能提案の実施を音声と表示の両方で行う設定とし(ステップ32)、機能提案は実施の形態2の図7に示すように報知手段4と表示手段3の両方で行われる(ステップ33)。
【0066】
一方、機能提案が2回目以降であれば表示のみの機能提案の設定とし(ステップ34)、機能提案は表示手段3のみで行われる(ステップ33)。
【0067】
以上のように、本実施の形態においては、使用頻度の少ない機能の選択を提案し、使用者に未使用であった機能を認知、活用してもらうことで、使用者に対して利便性を向上させる家庭用電化機器を提供することすることを可能とし、さらに同じ機能の提案は音声を省き表示のみとすることで使用者に音声による再提案を無くし、煩わしさを感じさせることのなく機器の機能提案が可能なものである。
【0068】
上記した各実施の形態1〜3における構成は、必要に応じて適宜組み合わせて使用することができるものであり、実施の形態そのものの構成に限られるものではない。
【0069】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4における自律走行装置について説明する。
【0070】
本実施の形態では、実施の形態1、2、3で説明した各手段は、CPU(またはマイコ
ン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバーなどのハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施させるものである。
【0071】
プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回路を用いて配信したりすることで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
以上のように、本発明にかかる家庭用電化機器およびこの装置を機能させるためのプログラムは、使用頻度の少ない機能の選択を提案し、使用者に未使用であった便利な機能を認知、活用してもらうことで、使用者にたいして利便性を向上させることができ、一般の家庭用電化機器に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】実施の形態1を示すブロック図
【図2】同操作手段と表示手段の説明図
【図3】同動作フローチャート
【図4】同動作フローチャート
【図5】同操作手段と表示手段の説明図
【図6】同操作手段と表示手段の説明図
【図7】本発明の実施の形態2を示す操作手段と表示手段の説明図
【図8】本発明の実施の形態3を示す動作フローチャート
【符号の説明】
【0074】
1 本体
2 操作手段
3 表示手段
4 報知手段
5 制御手段
6 頻度認識手段
9 提案実行回数記憶手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体の動作の選択、または動作開始及び停止を入力する操作手段と、本体の動作内容及び操作手段による選択内容等を表示する表示手段と、使用者に操作手段の入力確認及び本体動作の終了時期などを報知する報知手段と、本体動作状態及び動作回数を記憶し本体機能の使用頻度を認識する頻度認識手段と、本体動作の機能提案の回数を記憶する提案実行回数記憶手段と、本体各手段を制御する制御手段とを具備し、前記制御手段は前記頻度認識手段と前記提案実行回数記憶手段の出力より所定回数の提案実行後に使用頻度に変化が無い場合に機能の提案を停止するようにした家庭用電化機器。
【請求項2】
前記制御手段は操作手段の入力により機能提案動作のON/OFF切り替え機能を有した請求項1記載の家庭用電化機器。
【請求項3】
前記制御手段は機能提案動作をOFFからONに切り替えた際に機能提案動作の設定値を初期化する請求項1または2記載の家庭用電化機器。
【請求項4】
前記制御手段は提案回数を提案する機能に応じて設定した回数までとした請求項1〜3いずれか1項記載の家庭用電化機器。
【請求項5】
前記制御手段は前記頻度認識手段において使用頻度を判定する動作回数を機能提案の回数に応じて設定する請求項1〜4いずれか1項記載の家庭用電化機器。
【請求項6】
前記制御手段は機能提案の回数に応じて機能提案動作で前記表示手段、報知手段とを切り替える請求項1〜5いずれか1項記載の家庭用電化機器。
【請求項7】
前記制御手段は機能提案動作で前記表示手段、報知手段とを切り替える切替入力手段を有した請求項1〜6いずれか1項記載の家庭用電化機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−75357(P2010−75357A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−245837(P2008−245837)
【出願日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】