説明

容器を有する電気化学的エネルギー貯蔵装置

電気化学的エネルギー貯蔵装置において、電気化学的に活性な構成要素(11,13;21,23;31,33)または、さらなる構成要素(12;22;32)は、気密にシールされた容器内に、前記電気化学的に活性な構成要素またはさらなる構成要素が、前記エネルギー貯蔵装置の前記電気化学的に活性な構成要素の化学反応の経過を、当該化学反応の結果として前記容器内部に正圧が形成されるか、または、形成されそうになるやいなや阻止するように形成され、または、設けられている。好ましくは可動構成要素の流れ(14,34,35)であって、当該可動構成要素が基質として関与している化学反応の領域内への流れは、当該化学反応の結果として前記容器内部に正圧が形成されるか、または、形成されそうになるやいなや少なくとも局部的に妨げられるか、または抑制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気化学的エネルギー貯蔵装置、特にリチウム・イオンに基づいて動作する電気化学的エネルギー貯蔵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電気化学的エネルギー貯蔵装置を商業的に応用するために、他の要因と並んで決定的な点は、当該電気化学的エネルギー貯蔵装置が出来る限り簡単かつ廉価な方法で構成されていることと、このようなエネルギー貯蔵装置を取り扱う際に出来るだけ安全であることである。電気化学的エネルギー貯蔵装置に関連して安全性が脅かされるのは、特に、当該電気化学的エネルギー貯蔵装置に含まれるガルバニセルが、大きな発熱によって過熱したり、このような過熱が差し迫っている場合である。大きな発熱は、例えば内部または外部の短絡、過充電および過負荷の際の反応、外部の熱源の影響、大きな電流による充電、大きな充電係数による充電、すでに温度が高く、かつ、冷却が不良であるときの充電開始、などの結果であり得る。
【0003】
温度上昇によってセルの内部の電解質は加熱され、その結果、場合によっては最終的に蒸発するに至る。その結果、気密に密封されているセルの内部で、電解質蒸気が凝集し、それによって多くの場合、内部圧力が上昇する結果となる。当該内部圧力が限界値を上回ると、セルの爆発に至るが、このとき人に有害なセル内容物質が流出したり、あるいは発火したりする恐れがある。
【0004】
電気化学的エネルギー貯蔵装置のための安全装置が知られており、当該安全装置は気密に密封されているセルおよび/またはセルスタックの内部で過度にガスが凝集することに対抗するが、当該対抗は、セルの内部圧力が所定の閾値を上回るとき、発生するガスが安全装置によって逃がされることによって行われる。従来技術から知られている安全装置のいくつかは、圧力調整を可能にする弁を有している。このような提案は例えば、ガルバニセルのための弁が記載されている特許文献1においてなされている。しかしながらこのような弁を実現することは、実際には困難にぶつかることが多い。弁の設計が高度に複雑であるため、生産原価が増大するとともにセルの製造時のコストも増大する。より単純に構成された弁は、高圧時のみ、あるいは狭い圧力範囲でしか開弁しないという不利点を有している。
【0005】
特許文献2から知られているさらなる安全装置は、セルまたはセルスタックのハウジングに、所定破断点を設けることを規定している。当該所定破断点は所定の内部圧力において崩壊し、それによって、発生する蒸気に対して排気可能性を提供する。このような所定破断点のいくつかは破裂する際に、セルの同種の極性を持たされた電極と、構成グループの対応する電流導体の間の電気伝導を中断するように構成されている。
【0006】
ガルバニ原理で動作する電気的装置のための安全装置が特許文献3から知られている。当該安全装置は、これらの電気的装置を第一の動作状態から、第二の動作状態であって、装置の機能性と、特に反応ポテンシャルが低減されるか、または完全に除去される第二の動作状態に制御によって移行させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第5523178号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2006/0019150号明細書
【特許文献3】独国許出願公開第102008006026号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ガルバニセルのための上記の安全装置に付随する様々な不利点または制限に鑑み、本発明は気密にシール可能な電気化学的エネルギー貯蔵装置であって、例えば弁、所定破断点、あるいは破裂板のような上記の安全装置がなくても済む電気化学的エネルギー貯蔵装置を記載することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題は、独立請求項のいずれか一つに記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置、または電気化学的エネルギー貯蔵装置の製造方法によって解決される。
【0010】
本発明によれば電気化学的エネルギー貯蔵装置は、容器の内部に設けられている電気化学的に活性な構成要素を備えている。当該電気化学的に活性な構成要素、または、当該容器内に設けられているさらなる構成要素は、エネルギー貯蔵装置の電気化学的に活性な構成要素の少なくとも一つの要素の、少なくとも一つの化学反応の経過を、当該化学反応の結果として前記容器内部に正圧が形成されるか、または、形成されそうになるやいなや阻止するように形成され、または、設けられている。
【0011】
本発明との関連において電気化学的エネルギー貯蔵装置とは、化学的エネルギーを直接的に電気的エネルギーに変換するとともに応用部に供給することができるあらゆる装置のことである。従って特にガルバニセルまたは複数のガルバニセルから成るアセンブリがこの概念に該当するが、例えば燃料セル、および、化学的エネルギーを電気的エネルギーに変換するための他の装置も当該概念に含まれる。本発明における電気化学的貯蔵装置に属するのは特に再充電可能な電気化学的エネルギー貯蔵装置であり、当該再充電可能な電気化学的エネルギー貯蔵装置の電気的エネルギーは供給され得、当該電気的エネルギーはその後、電気化学的エネルギー貯蔵装置内に化学的エネルギーとして貯蔵される。このような電気化学的エネルギー貯蔵装置の重要な例は、再充電可能なガルバニセルまたは複数のこのようなセルから成るアセンブリである。
【0012】
本発明との関連において電気化学的エネルギー貯蔵装置の容器とは、あらゆる種類の容器、ハウジングまたはパッケージであって、その構成又は作用に基づいて当該電気化学的に活性な構成要素である電気化学的に活性な構成要素と、他の構成要素とを外部の影響から保護するのに適した容器のことである。このような容器は、柔軟性のないハウジングまたは柔軟性のあるハウジングまたはホイルパッケージ、特に多層式ホイルパッケージであってよく、当該ホイルパッケージ内に例えば電極スタックと、当該電極を分離しているセパレータとが、ガルバニセルの電解質と電気的な導体とともに包装されている。
【0013】
本発明との関連において、電気化学的エネルギー貯蔵装置の(電気化学的に)活性な構成要素とは、エネルギー貯蔵装置におけるエネルギー貯蔵の基礎となる電気化学的プロセスに何らかの方法で関与するか、または当該プロセスを支援する、このようなエネルギー貯蔵装置のあらゆる構成要素のことである。従って特に電極といわゆる電解質とがこの概念に該当する。ガルバニセルの容器、ハウジングまたはパッケージは、電気化学的に活性な構成要素には属さない。支援を行う構成要素の例は、セパレータまたは電流導体であるが、当該セパレータまたは電流導体は電気化学的エネルギー貯蔵装置の(電気化学的に)活性な構成要素に属しないことが多い(が、必ずしも完全に一貫しているわけではない。)
【0014】
本発明との関連において、電気化学的エネルギー貯蔵装置のさらなる構成要素とは、エネルギー貯蔵装置のハウジング、容器またはパッケージ内に設けられており、かつ、電気化学的に活性な構成要素には数えられないあらゆる構成要素のことである。当該構成要素の例は特に、電極間の短絡を防止するのに役立つセパレータであるが、当該セパレータが電気化学的に活性な構成要素に属さない場合に限る。セパレータを活性な構成要素に数えることが有意義かどうかは、例えば、当該セパレータが(電気)化学反応によって影響される、および/あるいは、このような反応に影響を及ぼす材料を含んでいるか否かにも依存するであろう。
【0015】
本発明との関連において、電気化学的エネルギー貯蔵装置の(電気化学的に)活性な構成要素の(少なくとも一つの要素の)化学反応とは、電気化学的エネルギー貯蔵装置の電気化学的に活性な構成要素が反応体として関与できるあらゆる化学反応のことである。従って特にいわゆるセル反応が当該化学反応に該当し、電極において行われるとともに共同でいわゆるセル反応を生じさせる(電気化学的)反応も当該化学反応に該当する。これらの化学反応は多くの場合、イオンの電荷反転を伴う。このような反応に伴うエネルギー変化は、発熱反応においては放熱によって、吸熱反応においては熱吸収によって認識可能となる。
【0016】
このような化学反応の阻止とは、あらゆる対策であって、当該対策によって当該化学反応の反応速度が低減されるか、当該対策によって当該化学反応の平衡点がずらされ、それによって当該反応が完全に停止するか、または近似的に停止するあらゆる対策のことである。化学反応の阻止のさらなる例は、当該反応の出発物質を除去すること、または、当該化学反応の出発物質を、例えば電極に化学的に不活性な被覆を設けることによって、他の反応体に対して遮蔽することである。
【0017】
本発明との関連において正圧とは、電気化学的エネルギー貯蔵装置の容器の外部の圧力よりも大きい圧力のことであるが、当該高められた圧力が、場合によって望ましく、かつ、構成上の条件から高められているセル内部の圧力を上回る場合に限る。
【0018】
本発明の有利なさらなる構成と、好ましい実施の形態は従属請求項の対象となっている。
【0019】
電気化学的エネルギー貯蔵装置の電気化学的に活性な構成要素または他の構成要素は、好ましくは可動構成要素を含んでおり、当該可動構成要素が基質(Edukt)として関与している化学反応の領域内への、当該可動構成要素の流れは、容器内部で当該化学反応の結果として正圧が形成されるか、形成されそうになるやいなや、少なくとも局所的に妨げられるか、または抑制される。このような対策によって、化学反応のさらなる経過のために必要とされ、かつ、当該化学反応によって消費される基質は反応領域内に流れ続けられなくなり、それによって当該化学反応は特に効率的に阻止され、または止められさえする。
【0020】
本発明との関連において、電気化学的エネルギー貯蔵装置の可動構成要素とは、当該電気化学的エネルギー貯蔵装置の構成要素であって、当該構成要素の性質上、物質輸送ができる、すなわち特に流れること、または拡散することができる構成要素のことである。このような可動構成要素の重要な例は、流体、すなわち特にゲル、液体または気体である。電気化学的エネルギー貯蔵装置の可動構成要素の特に重要な例は電解質であるが、このような電解質のあらゆる可能な個々の化学的構成要素、例えばイオン、あるいは溶媒に結合されたイオンもしくは溶媒、あるいはこのような構成要素の混合物も、電気化学的エネルギー貯蔵装置の可動構成要素の例となる。
【0021】
本発明との関連において、電気化学的エネルギー貯蔵装置の可動構成要素の流れとは、電気化学的エネルギー貯蔵装置の可動構成要素の物質の、あらゆる種類の物質輸送、すなわち特に流れによる輸送または拡散による輸送のことである。当該流れは、機械的または熱的に誘発される流れであってよい。当然ながら拡散も微視的な流れと見なすことができ、当該微視的な流れはいわゆる拡散流を伴う。当該拡散流は、濃度勾配または例えば電位差のような他の熱力学的な力が原因となり得る。
【0022】
本発明との関連において、電気化学的エネルギー貯蔵装置内の化学反応領域とは、電気化学的エネルギー貯蔵装置内部の空間的領域であって、必ずしも連続していない領域のことである。当該領域内部では当該化学反応が経過するとともに、当該領域外部では当該化学反応が実質的に経過しないか、または無視できる範囲もしくは構成上の条件から望ましい範囲でのみ経過する。基本的に望ましい化学反応であって、当該化学反応において特定の反応速度または特定の反応規模を上回ることだけが望まれていない化学反応の場合、当該化学反応の領域とは、エネルギー貯蔵装置内部の空間的領域であって、当該領域内部では当該化学反応が望ましくない方法で経過するとともに、当該領域外部では当該化学反応が望ましくない方法では経過せず、ともかく望ましい方法で経過する空間的領域のことである。
【0023】
本発明との関連において、電気化学的エネルギー貯蔵装置の可動構成要素の流れの(少なくとも局部的な)防止または抑制とは、あらゆる対策またはあらゆる過程であって、当該過程によって当該可動構成要素の流れが少なくとも局部的に、すなわち場所的に制限または限定された状態で妨げられ、または抑制されるあらゆる対策または過程のことである。このような対策の例は、流れ経路または拡散経路を閉止すること、またこれらを部分的に閉止すること、あるいは、アセンブリの状態または可動構成要素の流動能力を変化させることである。ただし、これらの変化が当該可動構成要素の流れを防げる、または抑制するために好適である場合に限る。
【0024】
化学では、化学反応の出発物質である、あるいは化学反応の出発物質であり得る材料または物質を基質(Edukt)という。このような材料または物質は、反応物、反応体または単に出発物質とも表される。
【0025】
本発明のさらなる好適な実施の形態は、電気化学的エネルギー貯蔵装置を備えており、当該電気化学的エネルギー貯蔵装置においてはすでに、容器内部において温度閾値を上回ること、または下回ることを伴う少なくとも局部的な温度の変化が、化学反応の防止または抑制を生じさせている。このとき有利点として、特に発熱性の化学反応では、温度変化は多くの場合、例えば反応生成物のガス放出によって引き起こされる圧力上昇よりも早く生じる。これによって当該化学反応の本発明に係る防止または抑制は、より早く引き起こされ得る。
【0026】
上記の化学反応の例は、以下のような反応である。すなわち当該反応において、気体状の反応生成物が形成されるか、あるいは、まず液体の反応生成物が形成され、当該反応生成物は、冷却が少なすぎる場合の発熱反応に伴う温度上昇の影響下で気相に移行するような反応である。このような場合、多くはまず温度上昇が生じるであろう。当該温度上昇はさらなる時間的経過を経て初めて、気体状反応生成物の形成の増大、あるいは気体状反応生成物の熱的膨張の増大を生じさせるであろう。
【0027】
従って本発明の特に好適な実施の形態は、電気化学的エネルギー貯蔵装置の内部を効果的に冷却することによって、特に発熱性の化学反応の気体状反応生成物の発生または気体状反応生成物の熱的膨張に対して抵抗する。このような冷却は、様々な方法で実現され得るが、当該方法の目的に適った選択は、電気化学的エネルギー貯蔵装置の構成のその他の状況と、当該電気化学的エネルギー貯蔵装置の応用環境とに依存する。
【0028】
本発明のさらなる好適な実施の形態によれば、当該化学反応の防止または抑制は少なくとも部分的に可逆的である。これによって本発明に係る当該化学反応の防止または抑制が、電気化学的エネルギー貯蔵装置の該当する要素を最終的に停止させる必要はなくなり、好適な状況の下では、最終的な抑制に替わって、電気化学的エネルギー貯蔵装置の出力の限定的な減少が生じ得る。電気化学的エネルギー貯蔵装置の出力の減少は、さらなる好適な状況の下では、量的のみならず、時間的にも限定され得る。
【0029】
本発明のさらなる好適な実施の形態によれば、化学反応の阻止は、電極に好ましくは不活性な、あるいは不活性化するコーティング、すなわち、不活性なコーティングに化学的に転換するコーティングを設けることによって引き起こされる。当該コーティングは好ましくは当該化学反応によって少なくとも局部的に化学的に変化させられ、好ましくは不活性化される。
【0030】
本発明のさらなる好適な実施の形態によれば、化学反応の阻止は、電極を分離しているセパレータ層によって生じさせられ、当該セパレータ層は、当該化学反応の少なくとも一つの基質の流れが、当該化学反応の結果として容器内部に正圧が形成されるか、または形成されそうになるやいなや、当該層に沿って少なくとも局部的に防止または抑制されるように形成されている。
【0031】
本発明のさらなる好適な実施の形態によれば、化学反応の阻止は、電極を分離しているとともに多孔質の無機材料から成るセパレータ層によって生じさせられる。
【0032】
本発明のさらなる好適な実施の形態によれば、化学反応の阻止は、電極を分離しているとともに多孔質の無機材料から成るセパレータ層によって生じさせられ、当該多孔質の無機材料は粒子を有しており、当該粒子は温度閾値に達するか、または温度閾値を上回った場合に融解し、セパレータ層の孔を少なくとも局部的に小さくするか、または閉止する。
【0033】
本発明のさらなる好適な実施の形態によれば、前記粒子はポリマーと、ポリマーの混合物と、ワックスと、これらの材料の混合物とを含む材料のグループから選択される材料から成る。
【0034】
本発明のさらなる好適な実施の形態によれば、セパレータ層は当該セパレータ層の孔が毛管作用に基づいて、基質として化学反応に関与している可動構成要素によって充填されるように形成されており、それによってセパレータ層の孔の外部には、エネルギー貯蔵装置内にある可動構成要素の全体量のうち、相対的に少ない部分のみが設けられる。
【0035】
以下において本発明を、好ましい実施の形態に基づくとともに図面を用いてより詳しく説明する。図面に示すのは以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態による、二つの電極と一つのセパレータの構造体を矢印によって示される物質輸送とともに示す図である。
【図2】本発明の第二の実施の形態による、二つの電極と一つのセパレータの構造体を矢印によって示される物質輸送とともに示す図である。
【図3】本発明の第三の実施の形態による、二つの電極と一つのセパレータの構造体を矢印によって示される物質輸送とともに示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明は、電気化学的に活性な構成要素11,13,21,23,31,33を有する電気化学的エネルギー貯蔵装置を備えており、当該電気化学的に活性な構成要素は容器の内部に設けられている。当該電気化学的に活性な構成要素または容器内に設けられているさらなる構成要素12,22,32は、エネルギー貯蔵装置の電気化学的に活性な構成要素のうちの少なくとも一つの要素の、少なくとも一つの化学反応の経過を、当該化学反応の結果として容器内部に正圧が形成されるか、または形成されそうになるやいなや、阻止するように形成または配置されている。
【0038】
本発明に係る電気化学的エネルギー貯蔵装置の上記の形成の望ましい結果として、当該電気化学的エネルギー貯蔵装置の容器は気密にシールされ得るか、気密に形成され得ることと、特に例えば当該電気化学的エネルギー貯蔵装置の容器内、ハウジング内、またはパッケージ内の過圧弁、所定破断点、あるいは破裂板などの安全装置を用いないで済むことがある。これには重要な構成上の有利点が付随している。すなわち、エネルギー貯蔵装置の製造を容易にすることと、当該エネルギー貯蔵装置の応用時の安全性を的確に生じさせることである。
【0039】
電気化学的エネルギー貯蔵装置の容器内部において圧力増大が見込まれるのは、特に、当該容器内で化学反応が行われているときである。当該化学反応の反応生成物には、発熱の際に大きく膨張する気体状の物質または液体が属している。本発明の好ましい実施の形態によれば、上記の有利点は、正圧を形成させる可能性のある化学反応の基質(出発物質)が、当該化学反応の領域内に流れ続けるのを防ぐことによって実現される。このとき、当該化学反応の結果として容器内部に正圧が形成されるか、または形成されそうになるやいなや、当該基質の流れが少なくとも局部的に防止されるか、完全に抑制されれば十分である場合が多い。
【0040】
このような基質であって、化学反応領域内への当該基質の流れが少なくとも局部的に防止されるか、抑制され得る基質の重要な例は電解質であり、当該電解質は多くのガルバニセルの型式において液体状である。正圧を形成させる可能性のある化学反応は出発物質を消費するので、当該出発物質を、特に反応領域内に還流させることによって供給し続けることは、化学反応の連続のために必要な前提である。従って当該出発物質の反応領域へのさらなる流入またはさらなる供給を防止または抑制することは、化学反応の経過または当該化学反応の望ましくない規模または当該化学反応の望ましくない速度を、少なくとも場所的に限定された状態で阻止し、それによって容器内部における望ましくない圧力増大を回避または抑制するための好適な対策である。
【0041】
多くの場合、化学反応には、容器内部で圧力が顕著に増大する以前に、電気化学的エネルギー貯蔵装置内部の温度上昇が伴う。例えば以下のような場合がこれに当たる。すなわち、望ましくない化学反応が、あるいは望ましい化学反応が望ましくない規模で、場所的に極めて局部的に経過し、それによってまず局部的な温度上昇のみが生じ、当該局部的な温度上昇は多くの場合、まずわずかなガス放出または蒸発のみを伴っているが、例えば熱伝導によって温度上昇の拡大が進むにつれて、ガス放出または蒸発の拡大につながり、それとともに場合によっては、顕著な遅れを有して初めて著しい圧力増大が生じ得るという場合である。
【0042】
このような場合、本発明のさらなる実施の形態は特に有利である。当該さらなる実施の形態ではすでに、容器内部において温度閾値を上回ること、または下回ることを伴う少なくとも局部的な温度の変化が、化学変化の防止または抑制を生じさせている。このようにして圧力増大はすでに初期段階で防止され得る。本発明のこのような実施の形態は、好ましくは例えば以下のように実現され得る。すなわち、温度上昇を生じさせる化学変化の反応体または触媒が固相から液相に、または気相に移行し、それによって電気化学的エネルギー貯蔵装置内で反応相手の幾何学的配置が変化し得、それによって温度上昇を生じさせる化学変化が抑制されるか、または少なくとも防止されることによって実現される。当該実施の形態を実現するための他の方法は、多孔質構造体の孔を物質の融解によって塞ぐか、または小さくするというものであり、それによって化学反応の基質の流れが防止または抑制される。
【0043】
当該化学反応の防止または抑制が少なくとも部分的に可逆的であるとき、特別な有利点を伴う場合がある。すなわち、このような場合には、化学反応の抑制または防止に伴うことの多い出力減少は、電気化学的エネルギー貯蔵装置に対する脅威が消失すると、少なくとも部分的に再び回復され得る。
【0044】
このようなメカニズムの例となるのは以下のような反応である。すなわち、熱を発生させながら気体状の物質を生成するか、あるいはそれまで気体状でない物質を気相に移行させる反応であり、当該気体状物質はこのように圧力増大を招くが、反応熱が排出されると、再び液体状態に移行する。気体状の物質が反応領域から漏れ、それによって反応から基質が除去または排除され、あるいは、当該基質の利用可能性が他の方法で減少するようにエネルギー貯蔵装置が形成される場合、気体状の反応体の漏れ、あるいは基質の利用可能性の減少の結果として反応は停止する。結果として発熱は低減され、セルは、特に当該セルが付加的な対策によって冷却されると、冷やされる。その結果、気体状の反応体は再び液相に凝縮し得るとともに、反応領域内に逆流し得、セルは通常の動作を再び開始することができる。
【0045】
本発明のさらなる好適な実施の形態によれば、化学反応の阻止は電極のコーティングによって引き起こされる。当該コーティングは当該化学反応によって少なくとも局部的に化学的に変化させられる。従って例えば電極、好ましくはカソードを例えばセパリオンのようなセラミックのセパレータでコーティングすることが可能である。これによって化学反応の阻止が生じ得る。電極の他の可能なコーティングは、例えば電極内に用いられている金属の酸化物から成る保護膜である。
【0046】
本発明のさらなる好適な実施の形態によれば、化学反応の阻止は電極を分離しているセパレータ層によって引き起こされ、当該セパレータ層は、当該化学反応の少なくとも一つの基質の流れが、当該化学反応の結果として容器内部に正圧が形成されるか、または形成されそうになるやいなや、当該層に沿って少なくとも局部的に防止または抑制されるように形成されている。当該実施の形態は以下のような形態も含んでいる。すなわち、化学反応の当該基質の流れが、当該層に沿って恒常的に防止または抑制される場合である。これは例えばセパレータ層が、当該層に対して垂直に配向された経路を有しているからである。当該経路において当該基質は自由に動くことができるが、異なる経路同士の間で当該基質は自由に動くことができない。
【0047】
好ましくは電気化学的エネルギー貯蔵装置の少なくとも一つの電極、特に好ましくは少なくとも一つのカソードは、式LiMPO4で表される化合物を有している。当該式においてMは、元素周期表の第一列の少なくとも一つの遷移金属カチオンである。当該遷移金属カチオンは好ましくは、Mn,Fe,NiおよびTiまたはこれらの元素の組み合わせからなるグループから選択されている。前記化合物は好ましくはオリビン構造、好ましくは上位のオリビンを有している。
【0048】
さらなる実施の形態によれば、電気化学的エネルギー貯蔵装置の好ましくは少なくとも一つの電極、特に好ましくは少なくとも一つのカソードは、マンガン酸リチウム、好ましくはスピネル型のLiMn4、コバルト酸リチウム、好ましくはLiCoO、ニッケル酸リチウム、好ましくはLiNiOあるいはこれらの酸化物のうちの二つまたは三つから成る混合物、あるいはマンガンとコバルトとニッケルとを含むリチウム混合酸化物を有している。
【0049】
図1は本発明の実施の形態を概略的に示している。当該実施の形態では、二つの電極11および13はセパレータ層12によって分離されており、当該セパレータ層は当該セパレータ層に対して垂直な方向における物質輸送15を可能にするが、当該セパレータ層に対して接線方向に行われる物質輸送14を妨げるか、または抑制する。本図においてこれは破線の矢印14によって暗示されている。
【0050】
このようなセパレータ材料は例えば多孔質の無機材料から構成されてもよい。当該多孔質の無機材料は、セパレータを通過する物質輸送が、当該セパレータ層に対して垂直な方向に行われ得るが、それに対して当該セパレータ層に対して平行に行われる物質輸送は妨げられるか、または抑制されるように構成されている。
【0051】
このとき特に多孔質の無機材料から構成されているセパレータ材料であって、粒子が散在しているか、またはこのような粒子を少なくとも当該セパレータ材料の表面に有しているセパレータ材料が好ましい。当該セパレータ材料は、温度閾値に到達するとき、あるいは、温度閾値を上回るときに融解するとともに、当該セパレータ層の孔を少なくとも局部的に小さくするか、または閉止する。このような粒子は好ましくは、ポリマー、ポリマー混合物、ワックス、あるいはこれらの材料の混合物を含む材料のグループから選択されている材料から成る。
【0052】
図2は本発明の実施の形態を概略的に示している。当該実施の形態では、二つの電極21および23はセパレータ層22によって分離されており、当該セパレータ層は当該セパレータ層に対して垂直な方向における物質輸送25を可能にするとともに、当該セパレータ層に対して接線方向に行われる物質輸送24を可能にする。温度閾値を上回ると融解するセパレータ22の粒子がまだ溶けていないという理由による。
【0053】
図3は本発明の実施の形態を概略的に示している。当該実施の形態では、二つの電極31および33はセパレータ層32によって分離されており、当該セパレータ層は当該セパレータ層に対して垂直な方向における物質輸送15と、当該セパレータ層に対して接線方向に行われる物質輸送14を妨げるか、または抑制する。本図においてこれは破線の矢印14によって暗示されている。温度閾値を上回ると融解するセパレータ22の粒子がすでに溶けているという理由による。
【0054】
特に好ましい本発明の実施の形態では、セパレータ層は当該セパレータ層の孔が毛管作用に基づいて、基質として化学反応に関与している可動構成要素によって充填されるように形成されており、それによってセパレータ層の孔の外部には、エネルギー貯蔵装置内にある可動構成要素の全体量のうち、相対的に少ない部分のみが設けられる。これに関連して電解質または当該電解質の化学的構成要素のうちの一つまたはこれらの構成要素の混合物は、特に好ましい基質である。当該基質は本発明の特に好ましい実施の形態では、可能な限り多孔質のセパレータ層の全体を濡らすか、または含浸させるが、当該セパレータ層の外部では見られないか、無視できるか、もしくは、比較的少ない量でのみ見られる。このような構成は、電気化学的エネルギー貯蔵装置を製造する際、多孔質のセパレータが好適に選択された化学反応の電解質または他の基質によって浸漬され、それによって当該基質はその後概ねセパレータ内にのみあるようにすることによって、実現される。
【0055】
このように化学反応に基づいて、場合により、気泡の形成または局部的な加熱によってまず局部的な圧力増大のみが生じるとき、当該基質は他の領域から反応領域内へ流れ続けることができない。当該基質が依然として流れ続けられる限り、あるいは当該基質が依然として流れ続けられる間、他の場所での当該基質の利用可能性は相応に低減される。反応は最終的に停止するか、または少なくとも好ましくは小さな領域に限定された状態を保つ。
【0056】
本発明によれば好ましくは、電子伝導性を有さないか、または電子伝導性が劣り、かつ、少なくとも部分的に物質透過性を有する担体から成るセパレータが用いられる。当該担体は好ましくは少なくとも一方の側が、無機材料によってコーティングされている。少なくとも部分的に物質透過性を有する担体として好ましくは有機材料であって、好ましくは不織布として形成されている有機材料が用いられる。好ましくはポリマー、特に好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)を含む有機材料は、無機材料、好ましくはイオン伝導性を有する材料でコーティングされている。当該イオン伝導性を有する材料はさらに好ましくは、−40℃から200℃の温度範囲においてイオン伝導性を有する。当該無機材料は好ましくは、酸化物、リン酸塩、硫酸塩、チタン酸塩、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩のグループからの少なくとも一つの化合物であって、Zr,Al,Liの元素の少なくとも一つを有する化合物、特に好ましくは酸化ジルコニウムを含んでいる。当該イオン伝導性を有する無機材料は好ましくは、最大直径が100nmより小さい粒子を有している。
【0057】
このようなセパレータは例えば、ドイツにおいてEvonik AG社により「セパリオン」という商品名で販売されている。
【符号の説明】
【0058】
11 電極
12 セパレータ層
13 電極
14 物質輸送
15 物質輸送
21 電極
22 セパレータ層
23 電極
24 物質輸送
25 物質輸送
31 電極
32 セパレータ層
33 電極
34 物質輸送
35 物質輸送

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の内部に設けられている電気化学的に活性な構成要素(11,13;21,23;31,33)を備えている電気化学的エネルギー貯蔵装置において、
前記電気化学的に活性な構成要素(11,13;21,23;31,33)、または、前記容器内に設けられているさらなる構成要素(12;22;32)は、前記エネルギー貯蔵装置の前記電気化学的に活性な構成要素の少なくとも一つの要素の、少なくとも一つの化学反応の経過を、当該化学反応の結果として前記容器内部に正圧が形成されるか、または、形成されそうになるやいなや阻止するように形成され、または、設けられていることを特徴とする電気化学的エネルギー貯蔵装置。
【請求項2】
前記電気化学的エネルギー貯蔵装置の前記電気化学的に活性な構成要素または他の構成要素は、可動構成要素を有しており、当該可動構成要素が基質として関与している化学反応の領域内への、当該可動構成要素の流れは、前記容器内部で当該化学反応の結果として正圧が形成されるか、形成されそうになるやいなや、少なくとも局所的に妨げられるか、または抑制されることを特徴とする請求項1に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
【請求項3】
前記容器内部において温度閾値を上回ることまたは下回ることを伴う少なくとも局部的な温度の変化がすでに、前記化学反応の防止または抑制を生じさせていることを特徴とする請求項2に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
【請求項4】
前記化学反応の防止または抑制は少なくとも部分的に可逆的であることを特徴とする・請求項2または3に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
【請求項5】
前記化学反応の阻止は、前記電極にコーティングを設けることによって引き起こされ、当該コーティングは前記化学反応によって少なくとも局部的に化学的に変化させられることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
【請求項6】
前記化学反応の阻止は、前記電極を分離しているセパレータ層によって生じさせられ、当該セパレータ層は、前記化学反応の少なくとも一つの基質の流れが、当該化学反応の結果として容器内部に正圧が形成されるか、または形成されそうになるやいなや、当該層に沿って少なくとも局部的に防止または抑制されるように形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
【請求項7】
前記化学反応の阻止は、前記電極を分離しているとともに多孔質の無機材料から成るセパレータ層によって生じさせられることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
【請求項8】
前記化学反応の阻止は、前記電極を分離しているとともに多孔質の無機材料から成るセパレータ層によって生じさせられ、当該多孔質の無機材料は粒子を有しており、当該粒子は温度閾値に達するか、または温度閾値を上回った場合に融解し、前記セパレータ層の前記孔を少なくとも局部的に小さくするか、または閉止することを特徴とする請求項7に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
【請求項9】
前記セパレータ層の前記粒子は、ポリマーもしくはポリマーの混合物と、ワックスと、これらの材料の混合物とを含む材料のグループから選択される材料から成ることを特徴とする請求項8に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
【請求項10】
前記セパレータ層は当該セパレータ層の孔が毛管作用に基づいて、基質として前記化学反応に関与している前記可動構成要素によって充填されるように形成されており、それによって前記セパレータ層の前記孔の外部には、前記エネルギー貯蔵装置内にある前記可動構成要素の全体量のうち、相対的に少ない部分のみが設けられることを特徴とする、請求項7から9のいずれか一項に記載されるとともに請求項2と組み合わされた電気化学的エネルギー貯蔵装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置であって、
当該電気化学的エネルギー貯蔵装置は少なくとも一つの電極、好ましくは少なくとも一つのカソードを有しており、当該カソードは式LiMPOで表される化合物を有しており、当該式においてMは、元素周期表の第一列の少なくとも一つの遷移金属カチオンであり、当該遷移金属カチオンは好ましくは、Mn,Fe,NiおよびTiまたはこれらの元素の組み合わせからなるグループから選択されており、前記化合物は好ましくはオリビン構造、好ましくは上位オリビンを有しており、Feが特に好ましいことを特徴とする電気化学的エネルギー貯蔵装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置であって、
当該電気化学的エネルギー貯蔵装置は少なくとも一つの電極、好ましくは少なくとも一つのカソードを有しており、当該カソードは、マンガン酸リチウム、好ましくはスピネル型のLiMn4、コバルト酸リチウム、好ましくはLiCoO、ニッケル酸リチウム、好ましくはLiNiOあるいはこれらの酸化物のうちの二つまたは三つから成る混合物、あるいはマンガンとコバルトとニッケルとを含むリチウム混合酸化物を有していることを特徴とする電気化学的エネルギー貯蔵装置。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置であって、
当該電気化学的エネルギー貯蔵装置は少なくとも一つのセパレータを有しており、
当該セパレータは電子伝導性を有さないか、または電子伝導性が劣り、かつ、当該セパレータは少なくとも部分的に物質透過性を有する担体から成り、
当該担体は好ましくは少なくとも一方の側が、無機材料によってコーティングされており、
少なくとも部分的に物質透過性を有する担体として好ましくは有機材料であって、好ましくは不織布として形成されている有機材料が用いられ、
当該有機材料は好ましくはポリマー、特に好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)を含み、
当該有機材料は無機材料、好ましくはイオン伝導性を有する材料でコーティングされており、
当該イオン伝導性を有する材料はさらに好ましくは、−40℃から200℃の温度範囲においてイオン伝導性を有し、
前記無機材料は好ましくは、Zr,Al,Liの元素の少なくとも一つの酸化物、リン酸塩、硫酸塩、チタン酸塩、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩のグループからの少なくとも一つの化合物、特に好ましくは酸化ジルコニウムを含んでおり、
前記イオン伝導性を有する無機材料は好ましくは、最大直径が100nmより小さい粒子を有していることを特徴とする電気化学的エネルギー貯蔵装置。
【請求項14】
容器の内部に設けられている電気化学的に活性な構成要素(11,13;21,23;31,33)を備えている電気化学的エネルギー貯蔵装置を製造するための方法において、
前記電気化学的に活性な構成要素(11,13;21,23;31,33)、または、前記容器内に設けられるべきさらなる構成要素(12;22;32)は、前記エネルギー貯蔵装置の前記電気化学的に活性な構成要素の少なくとも一つの要素の、少なくとも一つの化学反応の経過を、当該化学反応の結果として前記容器内部に正圧が形成されるか、または、形成されそうになるやいなや阻止するように形成され、または、設けられることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−504843(P2013−504843A)
【公表日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528245(P2012−528245)
【出願日】平成22年8月27日(2010.8.27)
【国際出願番号】PCT/EP2010/005288
【国際公開番号】WO2011/029533
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(511173550)リ−テック・バッテリー・ゲーエムベーハー (85)
【Fターム(参考)】