説明

容器本体およびその製造方法、並びに包装容器

【課題】安定した易開封性および高い密封性を備える包装容器を作製することが可能な容器本体を提供すること。
【解決手段】本発明の容器本体の製造方法は、シール層と基材層との少なくとも2層からなるシートを成形してなる容器本体の製造方法であって、
フランジ部となる前記シートの一部を押さえるフランジ押さえ部材と、前記シートを熱成形して前記容器本体とする金型とを用い、前記フランジ押さえ部材により10kg/cm以上25kg/cm以下の圧力で前記フランジ部を押さえつつ、前記シートを熱成形して前記フランジ部の内周側に位置する前記容器本体の開口部端縁に前記シール層の薄肉部または欠落部を有する容器本体を得る容器本体成形工程を備えることを特徴とする方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器本体およびその製造方法、並びに包装容器に関し、より詳しくは、レトルト食品などの各種食品や薬品、化粧品などの包装容器の材料として好適に使用することができる容器本体およびその製造方法、並びにそれを用いた包装容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、食品などの包装形態としては、食品などを充填した後、容器本体の開口部周縁に設けられたフランジ部とフィルム状の蓋材とをヒートシールして密封包装した包装容器がある。このような包装容器においては、開封前の密封性が重要である一方、開封時の易開封性も求められている。そこで、樹脂材質を変えるなどして容器本体のシール層のシール強度を制御し、蓋材と容器本体の界面を剥離する技術が一般的に知られている。
【0003】
また、例えば、蓋材と容器本体の界面(シール層)で剥離せず、容器本体の内外層で剥離すると共に、フランジ部の容器開口部側の内装に切り込みを設けた簡易ピール容器(特許文献1参照)が提案されている。また、容器本体の側壁からフランジ部へかけての変曲点における最内層を薄肉化し、最内層の剥離強度を調整した包装容器(特許文献2参照)が提案されている。さらに、容器本体の容器側面とフランジ内縁との境界位置に局所的にシール層の欠落部を形成し、剥離強度を調整した包装容器(特許文献3参照)が提案されている。また、フランジ部において、その外縁部の厚みに対し、内縁部の厚みを20%以上98%以下とした包装容器(特許文献4参照)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭62−251363号公報
【特許文献2】特公平5−79587号公報
【特許文献3】特開平7−309368号公報
【特許文献4】特開2009−255976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、シール強度を制御する方法は、シール条件の影響を受けやすく、強度のばらつきが生じやすい。また、特許文献1においては、切り込み部を形成するために手間と時間がかかるため、コスト機能面に負担がかかるという問題がある。また、容器のシール部と切込み部の距離が一定以上離れていないと密封性を保つことが困難になるという問題があり、シール部の位置制御が重要となるため、技術的難度が高く、容易に生産しづらいものとなる。さらに、特許文献2および特許文献3においては、容器の最内層の厚みが不安定となったり、欠落部を安定して形成することができないため、開封が困難となる場合や密封性が損なわれるという問題がある。また、特許文献4に記載の包装容器は、特殊なシールバーを用いる必要があると共に、製造工程においてフランジ部の変形や反りに留意する必要がある点で未だ十分なものではない。
そこで、本発明は、安定した易開封性および高い密封性を備える包装容器を作製することが可能な容器本体およびその製造方法、並びにそれを用いた包装容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決すべく、本発明は、以下のような容器本体およびその製造方法、並びに包装容器を提供するものである。
すなわち、本発明の容器本体の製造方法は、シール層と基材層との少なくとも2層からなるシートを成形してなり、開口部端縁にフランジ部を有する容器本体の製造方法であって、前記フランジ部となる前記シートの一部を押さえるフランジ押さえ部材と、前記シートを熱成形して前記容器本体とする金型とを用い、前記フランジ押さえ部材により10kg/cm以上25kg/cm以下の圧力で前記フランジ部となる前記シートを押さえつつ熱成形して、前記容器本体の開口部端縁に前記シール層の薄肉部または欠落部を形成する容器本体成形工程を備えることを特徴とする方法である。
本発明の容器本体の製造方法においては、前記容器本体成形工程後における前記フランジ部の厚みが、前記容器本体の材料シートの厚みに対して、20%以上95%以下であることが好ましい。
なお、フランジ部としては、開口部端縁から平行に延びるフラット面からなるフラット状フランジ部に限らず、フラット面の外周縁から略鉛直方向に延びる段落としが設けられたスカート状フランジ部や、フラット面の外周縁が曲設されたカール状フランジ部であってもよい。これらの場合、前記フランジ押さえ部材で押さえられるシートの一部とは、いずれもフラット面に相等する。
【0007】
本発明の容器本体の製造方法においては、前記シール層のメルトインデックス(MI)値は、前記シール層に隣接する隣接層のMI値より大きく、且つ、前記シール層のMI値と前記シール層に隣接する層のMI値との差が3g/10min以上であることが好ましい。
本発明の容器本体の製造方法においては、前記フランジ押さえおよび前記金型は、10℃以上160℃以下の温度で前記フランジ部を押さえることが好ましい。
【0008】
本発明の第1の容器本体は、シール層と基材層との少なくとも2層からなるシートを成形してなり、開口部端縁にフランジ部を有する容器本体であって、前記フランジ部の厚みが成形前のシートの厚みの20%以上95%以下で、前記開口部端縁に前記シール層の薄肉部または欠落部を有することを特徴とするものである。
本発明の第2の容器本体は、前記容器本体の製造方法により得られるものであることを特徴とするものである。
本発明の包装容器は、本発明の第1および第2の容器本体と、前記容器本体の開口部を塞ぐように前記容器本体のフランジ部にシールされた蓋材とを備えることを特徴とするものである。
【0009】
なお、本発明の容器本体の製造方法においては、シール層と基材層との少なくとも2層からなるシートを成形してなる容器本体の製造方法において、前記フランジ押さえ部材により10kg/cm以上25kg/cm以下の圧力で前記フランジ部を押さえつつ、前記シートを熱成形しているが、従来においては、成形機本体や金型への負担を考慮し、前記フランジ押さえ部材による圧力を必要以上に高くしないことが一般常識であった。これに対し、本発明者は、従来の技術常識を覆し、前記フランジ押さえ部材による圧力を10kg/cm以上と非常に高くしても製造工程において手間をかけずに、容器本体の開口部端縁であるフランジ部の内周側に前記シール層の薄肉部または欠落部を有する容器本体を得ることができることを見出した。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、安定した易開封性および高い密封性を備える包装容器を作製することが可能な容器本体およびその製造方法、並びにそれを用いた包装容器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第一実施形態にかかる包装容器の密閉された状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の第一実施形態にかかる包装容器の一部が開封された状態を示す斜視図である。
【図3】図1のIII−III断面図である。
【図4】図2のIV−IV断面図である。
【図5】本発明の第一実施形態にかかる包装本体の製造装置の概要の一部を示す断面図である。
【図6】本発明の第二実施形態にかかる包装容器の密閉された状態を示す斜視図である。
【図7】図6のVII−VII断面図である。
【図8】図6の包装容器の一部が開封された状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第一実施形態]
図1は第一実施形態にかかる包装容器の密封された状態を示す斜視図である。図2は第一実施形態にかかる包装容器の一部が開封された状態を示す斜視図である。図3は図1のIII−III断面図であり、図4は図2のIV−IV断面図である。
【0013】
(容器本体、蓋材および包装容器の構成)
図1において、包装容器100は、内容物Pが凹部210に収納される平面略円形状の容器本体200を備え、この容器本体200は、その中心部に平面略円形に形成された開口部220を塞ぐため蓋材300が開口部220の周縁から平行に突設されたフラット面からなるフラット状のフランジ部230にヒートシールされている。このフランジ部230と蓋材300とのヒートシールは環状のシール部240で行われる。
包装容器100は、図1および図2に示すように、蓋材300の一部が突出した把持部310を把持してシール部240でシールされた蓋材300をフランジ部230から剥離して開封されるものである。
【0014】
容器本体200は、図3および図4に示すように、シール層251と隣接層252と基材層253とからなる多層シート250で形成されている。
シール層251は、容器本体200の最内層であり、蓋材300側のシール面251Aがフランジ部230において蓋材300にシールされてシール部240が形成される。なお、フランジ部230の外縁部231付近では蓋材300はヒートシールされているが、フランジ部230の内縁部232付近では蓋材300はヒートシールされていない。
【0015】
本実施形態では、フランジ部230の内縁部232に沿ってシール層251が欠落した環状の欠落部251Bが形成されている。これにより、蓋材300と容器本体200をシールする際、フランジ部230の内縁部232付近では蓋材300はシールされない。欠落部251Bは、シール層251が全くない箇所、すなわちシール層251の厚みが0μmの箇所のことをいう。なお、本実施形態では欠落部251Bが形成されているが、欠落部251Bに代えて薄肉部が形成されていてもよい。このような薄肉部とは、成形前のシール層251の厚みに対して1/2以下(より好ましくは1/5以下)の厚みとなっている箇所のことをいう。
【0016】
また、凹部210は、容器本体200の底を形成する底部211と、底部211から立ち上げられて形成された壁部212と、壁部212の開口部220側に形成された段差部213と、を備えている。段差部213は、壁部212の外周よりも外側に向けて突出した外周を有している。
【0017】
(包装容器の構成材料)
次に、容器本体200および蓋材300からなる包装容器100の構成材料について詳述する。
シール層251は、蓋材300とシールされる一方、隣接層252から剥離可能に設けられている。シール層251と隣接層252との剥離強度は、0.5kg/15mm以上2.5kg/15mm以下の範囲内に設定されるのがよい。シール層251と隣接層252との剥離強度が0.5kg/15mm未満であると、密封性が損なわれるおそれがあり、また、2.5kg/15mmを超えると、シール層251を隣接層252からなかなか剥離できず開封しづらくなる。剥離強度の好ましい範囲は、0.5kg/15mm以上1.3kg/15mm以下である。
【0018】
また、この多層シート250が容器本体200に成形される前のシール層251の厚みは、10μm以上100μm以下の範囲であることが好ましく、容器の大きさ、用途によって適宜調製することができる。成形前のシール層251の厚みが10μm未満であると、蓋材300とシールしたときにシール層251が安定しないため、隣接層252から剥離しづらくなる。また、シール層251の厚みが100μmを超えると、必要以上に厚くなるため実用的でない。
シール層251を構成する樹脂としてはヒートシール性を有する材料であれば特に限定されない。このような樹脂としては、例えば、ホモポリプロピレン(HPP)、ランダムポリプロピレン(RPP)、ブロックポリプロピレン(BPP)などのポリプロピレン系樹脂;高密度ポリエチレン(HDPE)などのポリエチレン系樹脂;非晶性ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。
【0019】
隣接層252は、シール層251と剥離可能に設けられる。
隣接層252を構成する樹脂としては、ポリプロピレン(PP)系樹脂とポリエチレン(PE)系樹脂とを所定の割合で配合した混合樹脂を用いることができる。PPとPEとの配合割合は特に限定されず、シール層251を構成する樹脂との剥離強度に応じて配合される。
隣接層252の厚みは特に限定されないが、10μm以上であることが好ましい。隣接層252の厚みが10μm未満であると、基材層253と隣接層252との間で剥離するおそれがある。なお、隣接層252の厚みのより好ましい範囲は、50μm以上である。
【0020】
また、シール層251に用いられる樹脂としては、そのメルトインデックス(MI)値が、シール層251と隣接する隣接層252に用いられる樹脂のMI値よりも大きくなると共に、これらのMI値の差が3g/10min以上となる樹脂を選定することが好ましい。MI値の差が3g/10min未満であると、開封時にシール層251の破断部がフランジ部230上に露出して見た目が美しくない。
【0021】
基材層253は、容器本体200の外表面に現れる層である。
基材層253を構成する樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂などのオレフィン系樹脂;ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル系樹脂;エチレンビニルアルコール共重合体およびこれらのブレンド材料が挙げられる。基材層253の材料は、単層シートであってもよく、積層シートであってもよい。
フランジ部230をなす基材層253の厚みは、容器本体200の強度などに応じて適宜設定することができ、特に限定されないが、100μm以上であることが好ましく、300μm以上であることがより好ましい。厚みが前記下限未満では、容器本体200の強度が不十分となる傾向にある。
【0022】
これらのシール層251、隣接層252および基材層253を備える多層シートには、層の間に接着層や酸素吸収樹脂層を設けてもよい。接着層の構成材料としては、例えば、ウレタン系のエラストマー、スチレン系のエラストマー、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル(EVA)などが挙げられる。また、酸素吸収樹脂層としては、例えば、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)などが挙げられる。
【0023】
多層シート250となる成形前の多層シートを製造する方法としては、共押出し、ドライラミネーション、押出ラミネーション、押出コーティングなどの方法やこれらの方法を組み合わせた方法を採用することができる。なお、各層の厚み、樹脂選定や配合比率などにより、各層の接着強度を調節することができる。
【0024】
蓋材300は、複数の層からなる多層フィルムである。蓋材300の層構成としては、特に限定されないが、例えば、PET12μm/ONy(二軸延伸ナイロン)15μm/L−LDPE(低密度ポリエチレン)60μm、PET12μm/ONy15μm/CPP(無延伸ポリプロピレン)60μmなどが挙げられる。
蓋材300となる多層フィルムを製造する方法としては、共押出し、熱ラミネーション、ドライラミネーションなどの方法やこれらの方法を組み合わせた方法を採用することができる。
【0025】
(容器本体の製造装置)
次に、第一実施形態の容器本体200の製造方法に用いる製造装置について説明する。
図5は、第一実施形態にかかる容器本体の製造装置の一部を示す概略構成図である。
容器本体200は、プラグアシスト真空成形、プラグアシスト圧空成形などの公知の方法で多層シート250に熱成形を行うことで形成されるが、ここでは、その一部である容器本体成形装置について説明する。
【0026】
図5に示す容器本体成形装置500は、多層シート250から容器本体200を熱成形する装置である。そして、図5に示すように、容器本体成形装置500は、多層シート250から容器本体の開口部220が形成される側とは反対側に配置される金型510と、この金型510の多層シート250を挟んで反対側に配置されたフランジ押さえ部材520と、容器本体の開口部220を形成するプラグ530と、を備えている。
【0027】
金型510は、容器本体の開口部220を形成するための凹部511が中央部に形成されており、この凹部511の上端縁にはフランジ部230のフラット面を形成するための平面部512が形成されている。金型510は、本実施形態では、直径がφ80mmのカップ用の金型である。
【0028】
フランジ押さえ部材520は、金型510の平面部512とともに多層シート250を押さえることにより、容器本体のフランジ部230のフラット面を成形するものである。
フランジ押さえ部材520は、金型510の凹部511の開口部の外縁に沿った環状の平板状に形成され、金型510の平面部512と対向する平坦な押さえ面521を有している。また、フランジ押さえ520はスプリング540に連結されており、ばね定数の異なるばねに交換することによって圧力が調整可能となっている。
【0029】
プラグ530は、金型510の凹部511よりも小さい径で略同形状に形成され、多層シート250を挟んで凹部511に嵌合する。
【0030】
以上のような容器本体成形装置500により、多層シート250を金型510とフランジ押さえ520及びプラグ530との間に送り、この状態でフランジ押さえ520及びプラグ530を金型510側に移動させることで、内容物を収納するための凹部210とフランジ部230とが多層シート250に一度に成形され、開口部端縁にフラット状のフランジ部を有した容器本体200を成形することができる。
【0031】
(容器本体の製造方法)
次に、第一実施形態の容器本体200の製造方法(容器本体成形工程)について説明する。
容器本体200は、プラグアシスト真空成形、プラグアシスト圧空成形などの公知の方法で多層シート250に熱成形を行うことで形成されるが、前述の容器本体成形装置500がその一部を担っている。
先ず、加熱されて軟化した多層シート250が容器本体成形装置500に導入される。
多層シート250が金型510の上面側に到達したところで、プラグ530を多層シート250に接近させる。この場合、プラグ530と多層シート250とで囲まれた空間は密閉状態となる。そして、多層シート250を予備成形すると共に、プラグ530の多層シート250と面する側に設けられた図示しない圧空チャンバーにより高圧空気を注入して圧空状態にしながら凹部511に押しつけ、プラグアシスト圧空成形を行い、容器本体200の形状に熱成形される。
【0032】
本発明においては、上記のような熱成形の際に、成形後にフランジ部230となる多層シート250の一部(フランジ部のフラット面となる部分)を、フランジ押さえ部材520および金型510の平面部512にて押さえつつ、熱成形することが必要である。
そして、フランジ押さえ部材520による圧力は、10kg/cm以上25kg/cm以下の範囲となるようにスプリング540にて調整することが必要である。圧力が10kg/cm未満の場合、シール層251を十分に薄肉化または欠落化することが困難となり、一方、25kg/cmを超える場合には、多層シート250を熱し(潰し)過ぎてしまい、容器本体を構成することが困難となる。
このようにして容器本体200を成形することにより、図3および図4に示すように、フランジ部230の内周側(開口部端縁)に欠落部251B(または薄肉部)を有する容器本体200を得ることができる。
【0033】
また、フランジ押さえ部材520の温度は10℃以上160℃以下の範囲となるように調整されることが好ましい。温度が10℃未満であっても、シール層251を薄肉化することは可能であるが、温度が高くなるほどシール層251をより安定に薄肉化または欠落化することができる。他方、温度が160℃を超えると、シール層251に使用されている樹脂の融点に近づくため、成形自体が不安定になってしまう傾向にある。
【0034】
また、このような容器本体成形工程後におけるフランジ部230の厚みは、容器本体200の材料シート(多層シート250)の厚みに対して、20%以上95%以下とすることが好ましい。なお、シール層251の薄肉化または欠落化を効率よく行うことを考慮して、フランジ部230の厚みの上限は30%以下であることが好ましく、50%以下であることがさらに好ましい。厚みが前記下限の20%未満の場合、容器本体を構成することが困難となり、一方、前記上限の95%を超える場合には、シール層251を薄肉化または欠落化することが困難となり、開封しづらくなる傾向にある。
【0035】
(包装容器の製造方法)
次に、第一実施形態にかかる包装容器100を製造する方法について説明する。
先ず、上記のようにして得られた容器本体200に、内容物Pとなる液体を注入・充填する。
そして、容器本体200のフランジ部230に蓋材300が載せられ、これらがヒートシールされる。ヒートシールの強度は、多層シート250のシール層251と隣接層252との接着強度より強い。ヒートシールの接着強度は、温度、圧力、時間などのヒートシール条件、各層の厚み、樹脂選定などにより適宜調整することができる。
ヒートシールはシールバーが蓋材300の上からフランジ部230のフラット面に押し当てられて行われ、ヒートシールされた容器本体200と蓋材300との間には環状のシール部240が形成されることになる。
(包装容器の開封方法)
以上説明したようして得られる包装容器100を開封する方法を図3および図4に基づいて説明する。
先ず、図3に示す密封された包装容器100の把持部310を把持する。そして、把持部310を把持したまま蓋材300を開封する方向へ引っ張ると、容器本体200のシール層251と隣接層252との間で層間剥離する。
そして、剥離位置が容器本体200のフランジ部230の内縁部232まで達すると、図4に示すように、シール層251の欠落部251Bにおいてシール層251が分離される。そして、この分離位置から順に、環状の欠落部251Bに沿ってシール層251が分離され、包装容器100は開封される。
【0036】
(本実施形態の作用効果)
以上説明した本実施形態では、次の作用効果を奏することができる。
すなわち、容器本体200は、フランジ部230の内縁部232に沿って欠落部251Bを有している。このため、フランジ部230に蓋材300がシールされた包装容器100を開封する際、シール層251と隣接層252との間で層間剥離し、欠落部251Bでシール層251を容易に分離することができる。すなわち、易開封性に優れている。また、開封前は、フランジ部230におけるシール層251と蓋材300とがシールされるので密封性に優れている。また、前述のように本実施形態によれば、フランジ部230の内周側にシール層251が欠落した欠落部251Bを簡単に形成することができるので、手間がかからず、製造コストの低減を図ることができる。
【0037】
さらに、蓋材300と容器本体200をシールする際、シール部240の位置制御がいらなくなる。つまり、容易に易開封と高密封を両立した容器を製造することが可能となる。その結果、全体の製造コストの低減を図ることができる。そして、フランジ押さえ部材520による圧力を高くするだけの構成であるので、製造方法を大きく変える必要がなく簡単に製造でき、容器本体200の安定した供給を提供することができる。
【0038】
また、容器本体200の開口部220に段差部213を設けたので、フランジ部230の内周側にシール層251の欠落部251B(または薄肉部)を形成しやすくなるとともに、開封時に応力が集中しやすくなり、易開封性に優れている。
【0039】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について図6、図7および図8を用いて説明する。
図6は本発明の第二実施形態にかかる包装容器の密閉された状態を示す斜視図である。図7は図6のVII−VII断面図である。図8は図6の包装容器の一部が開封された状態を示す断面図である。
【0040】
(容器本体、蓋材および包装容器の構成)
第二実施形態では、包装容器のフランジ部の形状が異なる以外は第一実施形態と同様の構成であるので、フランジ部の形状のみを説明する。
図6において、包装容器600は、フランジ部260がスカート状に形成されたものである。フランジ部260は、シール部240により蓋材300とシールされる略平面状のフラット部261と、フラット部261の外周縁から下方に向かってスカート状に形成されたスカート部262と、スカート部262の外周縁からフラット部261の平面方向と平行に延設された端縁部263と、を備えている。フラット部261において、シール層251が蓋材300にシールされてシール部240が形成されるものである。また、フラット部261の内縁部261Aおよび外縁部261Bに沿ってシール層251が欠落した環状の欠落部251Bが形成されている。
【0041】
フラット部261は、容器本体200の開口部220を形成する最内周縁である内縁部261Aと、フラット部261の最外周縁である外縁部261Bと、内縁部261Aと外縁部261Bとの中間に位置する中央部261Cを有している。
【0042】
(容器本体の製造装置および製造方法)
第二実施形態における包装容器600を製造する製造装置については、図5に示された第一実施形態と同様の製造装置を用いて、フランジ押え部材520でスカートフランジ型フランジ部のフラット部261を押えて形成することができる。
【0043】
(包装容器の開封方法)
次に、第二実施形態における包装容器600を開封する方法を図7および図8に基づいて説明する。
先ず、図7に示す密封された包装容器600の把持部310を把持する。そして、把持部310を把持したまま蓋材300を開封する方向へ引っ張ると、フラット部261の外縁部261Bにおける欠落部251Bを剥離開始位置として、容器本体200のシール層251と隣接層252との間が剥離する。
そして、剥離位置がフラット部261の内縁部261Aまで達すると、図8に示すように、欠落部251Bにおいてシール層251が分離される。そして、この分離位置から順に、環状の欠落部251Bに沿ってシール部240が剥離され、包装容器600は開封される。
【0044】
このように、第二実施形態の構成の包装容器においても、前述の第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0045】
[他の実施形態]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0046】
例えば、前記実施形態では、フランジ部230(フラット部261)の内縁部232(261A)に沿ってシール層251が欠落した欠落部251Bを形成したが、欠落部251Bの代わりに薄肉部としてもよい。なお、薄肉部とする場合には、欠落部251Bを形成したフランジ押さえ部材による圧力を上記範囲内において小さくするか、フランジ押さえの温度を低く設定することによって実現することができる。
【0047】
さらに、前記実施形態では、蓋材をフランジ部にシールする手段としてヒートシールを用いたが、超音波や接着剤などを用いてもよい。
そして、前記実施形態では、包装容器の形状を平面円形状としたが、これに限られず、平面矩形状やその他の形状でもよい。
さらにまた、前記実施形態では、容器本体200のシール層251と隣接層252との間で層間剥離をする開封機構としたが、開封機構はこれに限らず、容器本体の隣接層で凝集剥離をする開封機構としてもよいし、容器本体のシール層と隣接層との間で界面剥離をする開封機構としてもよい。
【0048】
また、前記第二実施形態では、フランジ部をフラット部261、スカート部262、端縁部263によってスカート状に形成される構成としたが、これに限られない。例えば、フラット部の外縁部付近からカール状に延設された構成でもよいし、端縁部263のみがカール状に形成されていてもよい。このように、様々な形状のフランジ部を有する包装容器に対応することができる。
【実施例】
【0049】
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、各例における包装容器の性能(内圧強度、開封強度、開封感、製造安定性、フランジ部の反り)は以下のような方法で求めた。
(i)内圧強度
(株)サン科学製の破裂強度測定器を用い、JIS−Z0238に記載の方法に準拠して行った。すなわち、蓋材の面に粘着性ゴムシート片を貼り付け、ここに針を差し込み、エアーを送り込んで包装容器が破裂するときの数値を測定した。なお、包装容器が既に破裂しているなど破裂強度が測定できない場合には「測定不能」と判定した。
(ii)開封強度
(株)IMADA製のデジタルフォースゲージを用い、JIS−Z0238に記載の包装袋用シール強度測定方法と同様に、シール後の容器本体を蓋材ごと15mm幅にカットし、開封側蓋材を容器フランジ面に対し135°で引張強度を測定した。なお、引張強度が高すぎるために測定できない場合や包装容器を開封できない場合には「測定不能」と判定した。
(iii)開封感
包装容器の開封感を以下の基準に基づいて評価した。
◎:全くきれいに表面層が欠落し、開封も良好である。
○:2mm以内の表面層の伸びが確認できるものの、欠落が発生し開封が良好である。
●:2mm以内の表面層の伸びが確認できるものの、欠落が発生し開封が良好である。但し、○と比較すると開封性は劣っている。
△:2mm以上の表面層の伸びが発生し、開封は可能だが易開封感は損なわれる。
×:表面層の欠落がない、または不十分等の理由で開封が困難である。
(iv)製造安定性
容器本体の開口部端縁にシール層の欠落部が確実に形成できたか否か、100個の容器本体を形成して評価した。
○:100個の容器本体中、全て容器本体のシール層に欠落部が形成できた。
×:100個の容器本体中、容器本体にシール層の欠落部が形成できなかったものが1個以上あった。
(v)フランジ部の反り
フランジ部に反りが発生したか否か、目視で評価した。
○:フランジ部に反りができなかった。
×:フランジ部に反りがあった。
【0050】
[実施例1から実施例4まで、および比較例1から比較例3まで]
(容器本体の製造)
一般的に使用されているディストリビュータ方式共押出多層シート製造装置により、容器本体に使用する多層シートを製造した。多層シートは、以下に示す8層の多層シートである。なお、シール層とその隣接層とのメルトインデックスの差(MI差)を表1に示す。
1.シール層:HDPE(高密度ポリエチレン、プライムポリマー株式会社製「1300J」)
2.隣接層1:PP(プライムポリマー株式会社製「E−105GM」)
3.基材層1:PP(プライムポリマー株式会社製「E−105GM」)
4.接着層1:無水マレイン酸変性PP(三菱化学株式会社製「モディックAP P502」)
5.EVOH層:株式会社クラレ製「エバールJ」
6.接着層2:隣接層1と同じ
7.基材層2:基材層1と同じ
8.隣接層2:隣接層1と同じ
【0051】
上記の多層シートを用いて、プラグアシスト圧空成形により、図1に記載の包装容器(フラットフランジ型)を成形した。なお、成形金型としては、内周側輪郭の直径がφ78mmであり、外周側輪郭の直径がφ84mmである丸型であって、3mm幅のフランジを有するカップ型のものを用いた。また、フランジ押さえ部材の圧力および温度をそれぞれ表1に記載のフランジ押さえ条件に変えて容器本体を得た。
【0052】
(包装容器の製造)
蓋材としては、以下の層構成を有するラミネートフィルムを使用した。そして、得られた容器本体のフランジ部に、上記ラミネートフィルムのLLDPE面をあて、温度195℃、シール圧力150kg/個、シール時間1.2秒の条件で、PET面からシールバーを押し当ててヒートシールを行い、接着して包装容器を得た。なお、シールバーは、外周側の輪郭の直径がφ86mm、内周側の輪郭の直径がφ76mmの環状に形成されており、全面にわたってフラットな当たり面を有している。
層構成:ポリエチレンテレフタレート(PET、厚み:12μm)/二軸延伸ナイロン(ONy、厚み:15μm)/直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE、厚み:60μm)
【0053】
(包装容器の評価)
上記の方法で、以下の表1に示す実施例1から実施例4まで、比較例1および比較例2の包装容器を作製し、内圧強度測定と、開封部でのピール強度測定と、開封感と、製造安定性と、フランジ部の反りの評価を実施した。得られた結果を表1に示す。また、実施例1から実施例4まで、比較例1および比較例2の包装容器における、成形前の多層シートの厚みに対する容器本体のフランジ部の厚みの比率(単位:%)を測定し、その結果を表1に示す。
さらに、比較例3として、特開平7−309368公報(特許文献3)に記載の方法で得られたフラットフランジ型の包装容器を作製し、内圧強度測定と、開封部でのピール強度測定と、開封感と、製造安定性と、フランジ部の反りの評価を実施した。得られた結果を表1に示す。
【0054】
【表1】

【0055】
表1に示した結果から明らかなように、本発明の容器本体の製造方法により得られる容器本体(実施例1から実施例4まで)を用いれば、安定した易開封性および高い密封性を備える包装容器を作製できることが確認された。一方、比較例1から比較例3までは製造安定性が悪く、フランジ部に反りが発生していることが確認された。
【0056】
[実施例5から実施例7まで、および比較例4から比較例6まで]
(容器本体および包装容器の製造)
実施例1で用いた多層シートを用いて、プラグアシスト圧空成形により、図6に記載の包装容器(スカートフランジ型)を成形した。なお、成形金型としては、内周側輪郭の直径がφ78mmであり、外周側輪郭の直径がφ84mmである丸型であって、3mm幅のスカートフランジを有するカップ型のものを用いた。また、フランジ押さえ部材の圧力および温度をそれぞれ表2に記載のフランジ押さえ条件に変えて容器本体を得た。
そして、得られた容器本体のフランジ部に、実施例1と同様にして蓋材を接着して包装容器を得た。なお、シール層とその隣接層とのメルトインデックスの差(MI差)を表2に示す。
【0057】
(包装容器の評価)
上記の方法で、以下の表2に示す実施例5から実施例7まで、比較例4および比較例5の包装容器を作製し、内圧強度測定と、開封部でのピール強度測定と、開封感と、製造安定性と、フランジ部の反りの評価を実施した。得られた結果を表2に示す。また、実施例5から実施例7まで、比較例4および比較例5の包装容器における、成形前の多層シートの厚みに対する容器本体のフラット部の厚みの比率(単位:%)を測定し、その結果を表2に示す。
さらに、比較例6として、特開平7−309368公報(特許文献3)に記載の方法で得られたスカートフランジ型の包装容器を作製し、内圧強度測定と、開封部でのピール強度測定と、開封感と、製造安定性と、フランジ部の反りの評価を実施した。得られた結果を表2に示す。
【0058】
【表2】

【0059】
表2に示した結果から明らかなように、本発明の容器本体の製造方法により得られる容器本体(実施例5から実施例7まで)を用いれば、安定した易開封性および高い密封性を備える包装容器を作製できることが確認された。一方、比較例4および比較例5では、製造安定性が悪く、比較例6では、製造安定性が悪く、フランジ部に反りがあることが確認された。
【0060】
[実施例8から実施例11まで]
(容器本体および包装容器の製造)
フランジ押さえ部材の圧力および温度をそれぞれ表3に記載のフランジ押さえ条件に変えて容器本体を作製した以外は実施例2と同様にして、容器本体および包装容器を得た。なお、シール層とその隣接層とのメルトインデックスの差(MI差)を表3に示す。
【0061】
(包装容器の評価)
上記の方法で、以下の表3に示す実施例8から実施例11までの包装容器を作製し、内圧強度測定と、開封部でのピール強度測定と、開封感と、製造安定性と、フランジ部の反りの評価を実施した。得られた結果を表3に示す。また、実施例8から実施例11までの包装容器における、成形前の多層シートの厚みに対する容器本体のフランジ部の厚みの比率(単位:%)を測定し、その結果を表3に示す。
【0062】
【表3】

【0063】
表3に示した結果から明らかなように、フランジ押さえ部材の温度は10℃以上160℃以下の範囲が好ましく、50℃以上100℃以下の範囲が、開封感がより好ましいことが確認された。
【0064】
[実施例12から実施例14まで]
(容器本体および包装容器の製造)
多層シートにおけるシール層とその隣接層の材料として、以下の材料を用いてシール層とその隣接層とのメルトインデックスの差(MI差)を変化させたものを用いた以外は実施例2と同様にして、容器本体および包装容器を得た。なお、シール層とその隣接層とのメルトインデックスの差(MI差)を表4に示す。
シール層の材料:HDPE(高密度ポリエチレン、プライムポリマー株式会社製「1300J」)またはPP(プライムポリマー株式会社製「J3021GR」)
隣接層の材料:PP(プライムポリマー株式会社製「E−105GM」)またはPP(プライムポリマー株式会社製「E−105GM」)/PE(日本ポリエチレン株式会社製「HE30」)ブレンド材料(配合比5:5)
【0065】
(包装容器の評価)
上記の方法で、以下の表4に示す実施例12から実施例14までの包装容器を作製し、内圧強度測定と、開封部でのピール強度測定と、開封感と、製造安定性と、フランジ部の反りの評価を実施した。得られた結果を表4に示す。また、実施例12から実施例14までの包装容器における、成形前の多層シートの厚みに対する容器本体のフランジ部の厚みの比率(単位:%)を測定し、その結果を表4に示す。
【0066】
【表4】

【0067】
表4に示した結果から明らかなように、シール層とその隣接層とのメルトインデックスの差(MI差)は3g/10min以上であると、開封感が良好であることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明の容器本体は、レトルト食品などの各種食品や薬品、化粧品などの包装容器の材料として好適に使用することができる。
【符号の説明】
【0069】
100…包装容器
200…容器本体
230…フランジ部
231…外縁部
232…内縁部
240…シール部
250…多層シート
251…シール層
251B…欠落部
252…隣接層
253…基材層
260…フランジ部
261…フラット部
262…スカート部
263…端縁部
300…蓋材
500…容器本体成形装置
510…金型
511…金型の凹部
512…金型の平面部
520…フランジ押さえ部材
521…フランジ押さえ部材の押さえ面
530…プラグ
540…スプリング
600…包装容器(スカートフランジ型)
P…内容物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シール層と基材層との少なくとも2層からなるシートを成形してなり、開口部端縁にフランジ部を有する容器本体の製造方法であって、
前記フランジ部となる前記シートの一部を押さえるフランジ押さえ部材と、前記シートを熱成形して前記容器本体とする金型とを用い、前記フランジ押さえ部材により10kg/cm以上25kg/cm以下の圧力で前記フランジ部となる前記シートを押さえつつ熱成形して、前記容器本体の開口部端縁に前記シール層の薄肉部または欠落部を形成する容器本体成形工程を備えることを特徴とする容器本体の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の容器本体の製造方法であって、
前記容器本体成形工程後における前記フランジ部の厚みが、前記容器本体の材料シートの厚みに対して、20%以上95%以下である
ことを特徴とする容器本体の製造方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の容器本体の製造方法であって、
前記シール層のメルトインデックス(MI)値は、前記シール層に隣接する隣接層のMI値より大きく、且つ、前記シール層のMI値と前記シール層に隣接する層のMI値との差が3g/10min以上である
ことを特徴とする容器本体の製造方法。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の容器本体の製造方法であって、
前記フランジ押さえおよび前記金型は、10℃以上160℃以下の温度で前記フランジ部を押さえる
ことを特徴とする容器本体の製造方法。
【請求項5】
シール層と基材層との少なくとも2層からなるシートを成形してなり、開口部端縁にフランジ部を有する容器本体であって、
前記フランジ部の厚みが成形前のシートの厚みの20%以上95%以下で、前記開口部端縁に前記シール層の薄肉部または欠落部を有することを特徴とする容器本体。
【請求項6】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の容器本体の製造方法により得られるものであることを特徴とする容器本体。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載の容器本体と、前記容器本体の開口部を塞ぐように前記容器本体のフランジ部にシールされた蓋材とを備えることを特徴とする包装容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−219128(P2011−219128A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−89867(P2010−89867)
【出願日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(500163366)出光ユニテック株式会社 (128)
【Fターム(参考)】