説明

密封型可食性フィルムの帯状パケット並びにその製造法及び使用法

本発明は、一態様では、可食性フィルムで形成される菓子用パケット又は小袋を作製し、中心組成物を封入する方法を提供する。このパケット又は小袋は、口中に入れるとそこでフィルムが溶解し、中心組成物が放出されるように設計され得る。好ましい実施例では、この中心組成物は、冷却感をもたらす、キシリトールなどの糖アルコールを含む。また、多くの他のフレーバー及び/又は着色剤又は感覚物も、中心組成物に使用することができ、中心組成物におけるいくつかの実施例としては、口臭消臭、殺菌剤、栄養補給食品、又は薬剤組成物が挙げられる。本発明はまた、可食性パケット又は小袋、特に、室温で少なくとも6〜12カ月間安定な自己密封フィルム及び/又は可食性フィルムパケットを製造するのに適した所望の保水レベルを有するフィルムから構成されるものを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2004年9月30日出願の米国仮特許出願第60/614,399号の利益を主張し、その内容全体を参照によりここに援用する。
【0002】
本発明は、可食性フィルムと、このフィルムで作製した新規なパケット(小さな包み)と、様々な菓子製品及び/又はその他の適切且つ封可能な組成物とを含む密封型パケットを製造する新規な方法に関する。好ましい方法及び態様では、本発明は、可食性フィルム及び封可能成分を含む菓子製品を製造するのに使用され得、この封可能成分は、摂取時又は舌若しくは口との接触時にこの可食性フィルムで作製したパケットから放出され得るものである。他の実施例では、このフィルムは、ヒト又は動物の消費又は用途のための様々な組成物を包装するのに使用され得る。
【0003】
一態様では、本発明の製品及び方法によって、当業者は様々な菓子成分送達用の安定なパケットを製造することが可能になる。特に、パケットの中心には、口に入れられるとそのパケットから放出される、冷たい、熱い、発泡する、口臭を消臭する、殺菌する、唾液を誘うなど、刺激物又は活性剤を送達する成分を含むことができる。一態様では、キシリトールやその他の可食性ポリオールなど溶解熱が負である可食性成分を使用することによって、パケットの中心に少なくとも1種の高冷却成分が含まれている。一般に、こうした製品は、室温で様々なフレーバー、良好な安定性、及び許容される貯蔵寿命を有することができる。それらを様々な形及びサイズで設計し製造することができる。
【背景技術】
【0004】
様々な可食性フィルムが、当技術分野で製造され、市販され、議論されている。最近、こうしたフィルムは、口に入れると溶解する口臭消臭用小片にされている。これらの口臭消臭用小片は、単層として設計され、製造されている。他には、特にベーキング業界において、食品成分としてのフィルムの使用、又は食品成分用の包装材料が示唆されている(J.Watson、「Soluble films for small ingredient control」、The Bakers Digest、1970年6月、42〜43ページを参照)。このWatsonの文献は、既存の包装機構を使用する包装での製造上の利点としてロール状フィルム又はテープに言及している。さらに他には、薬効剤を送達する際に可食性フィルムを使用することを示唆している(米国特許第5,948,430号を参照)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、可食性フィルム又はポリマー製品をうまく使用するための課題は、貯蔵及び所期の使用中の安定性及び適切な機能性である。一般に、これは、フィルムが制御された環境下で製造され、乾燥した又は非常に低湿なフィルムとして製造されることを意味する。この低湿特性はまた、口中でのフィルムの溶解を助ける。
【0006】
以下に詳細に述べるように、一態様では、本発明者らは、風味物、刺激物、及び/又はその他の組成物の密封及び送達に使用することができる自己密封フィルムを製造するために、フィルム中に保持される水分を制御する方法を使用して、可食性フィルムの概念について詳述している。したがって、本発明は、可食性フィルムに関する新規な用途を提供し、有利な特性を有するパケット型製品を作製する新規な製造法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、重要だが非限定的な態様において、結果として安定な可食性パケット又は小袋になる製品及びその製造法に関する。このパケットは、パケットに形成することができ、菓子、或いはその他のカプセル封入された、脱水された、又は乾燥された成分又は組成物を封入して密封することができ、場合によっては様々なフレーバー、着色剤、及び/又は組成物からなる1種の可食性フィルム又は2種の可食性フィルムを含む。
【0008】
一実施例では、本発明は、可食性フィルムを提供することと、この可食性フィルムを事前にパケット形に形成することとを含む、口中で溶解させることができる菓子用パケットの作製方法など、菓子製品の作製方法を提供する。一般に、利用可能ないずれの可食性ポリマー又は食品級ポリマーも可食性フィルムの製造に使用することができ、多くの可食性フィルムが既に当技術分野で周知である。事前パケット形とは、1枚の帯状又は断片状のフィルムから折り畳み型又は密封型パケットを作製することができるか、或いは2枚の帯状又は断片状フィルムを互いに隣接又は互いに接触させて配置することによってパケットを作製することができることを指す。したがって、例えば、このパケットを、向かい合わせた2つの長方形の4辺すべてに沿って、又は一重に重ねた長方形の3辺に沿って密封することができる。事前パケット形、及び事前パケット形を密封した最終パケットを作製するのに、一般に使用される包装方法を使用することができ、又はその使用に適応させることができる。最終パケット製品への形状を設計する際、長方形、正方形、ハート形、円形、星形など多くの選択肢があり、最終形状を実際に別の形状のパケットから切断し、したがって穴又は他のデザイン特徴を有するパケットを作製することができる。本発明は、パケットを形成し、大きさを調整し、又は外形を形成することができる方法によって制限されるものではない。以下の実施例では、菓子製品として使用される約24mm×約30mmの長方形、又は約24mm×約24mmの正方形、及び飲料又は溶液を形成するのに溶解状で使用するより大きなパケット、小袋、又はポーチを詳述するが、これらは単なる例である。
【0009】
この方法はまた、事前パケット形に中心組成物を充填すること、及びこの中心組成物を封入するのに事前パケット形を密封することも含む。密封方法は、密封しようとする表面に水又は水気を直接塗布すること;密封しようとする表面に圧力を加え若しくは加えることなく加熱若しくは熱要素を当てがうこと;これらの組合せ;並びに/又は水系接着剤、食品級接着剤、及び/若しくは可食性接着剤の使用;或いは他の利用可能な方法を包含することができる。一般に、使用するために選択したフィルムは、中心組成物を封入するのに密封することができ、次いで室温で密封を維持することができる。可食性フィルムの製造又は形成で使用される好ましいポリマーは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、HPMCとCMCの混合物、ペクチン、及びこれらのいずれか又はすべての組合せである。当技術分野で以前から使用され、本発明で使用することもできるその他の可食性フィルムは、セルロースエーテル、澱粉、ヒドロキシプロピル化澱粉、トウモロコシゼイン、小麦グルテン、大豆タンパク質、プルラン、アルギン酸ナトリウム、及び乳タンパク質のうちの1種又は複数を有するものである。
【0010】
パケット又は小袋の好ましい実施例では、パケット又は小袋は、フィルム中にHPMCとCMCの組合せを含み、HPMCに関しては、少なくとも2種の異なる見掛け粘度が、様々なタイプのHPMC低粘度ポリマーの混合物において使用され得る。使用する少なくとも2種の異なるタイプのHPMCは、見掛け粘度が、20℃の2%HPMC水溶液では約5センチポアズ未満及び約100センチポアズ未満とすることができる。列記又は例示する実施例から得られる他の例を、以下の表に言及するものを含めて選択することができる。可食性パケットが異なる2タイプのHPMCを含むフィルムを有する場合、この異なるタイプの比(例えば高粘度〜低粘度)は、約70/30〜約30/70、又はその中間のいずれかの比とすることができる。約90/10〜約10/90など、HPMCの異なるタイプの他の比を選択し、使用することもできる。さらに、ここに言及したフィルムのいずれの実施例でも、可食性パケット用のフィルムは、CMCレベルを約5重量%含むことができ、且つ/又はこのフィルムは、厚さ約0.046mm(約1.8ミル)〜約0.056mm(約2.2ミル)とすることができ、且つ/又はこのフィルムは、保水分を約7重量%〜約9重量%含むことができる。さらに、これらのパケットの中心組成物は、キシリトール、エリトリトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、イソマルツロース、マルチトール、又は粉末状水素化グルコースシロップのうちの1種又は複数を含むことができる。中心組成物はまた、香味剤、及び場合によっては流動剤を含むこともできる。
【0011】
この中心組成物は、いくつかの機能性成分又はフレーバー成分を含むことができ、所望により、実際に単一成分にすることができる。一般に、この中心組成物は、フィルムを溶解又は乾燥させるのに、水に接触したフィルムを溶解させず、又は水を吸収しない乾燥型、脱水型、ガラスカプセル封入型、及び/又はカプセル封入型成分として選択される。好ましい実施例では、この中心組成物は、可食性であり、使用されているフィルム(1枚又は複数)とほぼ同じ水分活性を有し、或いはこの中心組成物との接触によるフィルム(1枚又は複数)の乾燥又は湿潤がほぼ回避される程度に乾燥されている。この点に関して、使用する成分及び組成物を、乾燥、脱水、又はカプセル封入する多くの利用可能な方法が存在する(例えば、米国特許出願第2004/0081735号又は国際特許WO97/16078号を参照)。
【0012】
好ましい実施例では、中心組成物は、溶解熱が負である糖アルコール又は他の可食性化合物若しくは食品成分を含む。可食性フィルムが溶解した後、こうした化合物が舌又は口の内部に接触したとき、冷却感がもたらされる。中心組成物をまた、可食性フィルムの溶解性を増加させるように選択することができ、キシリトールを含む中心組成物の有利な特性の1つは、フィルムがより容易に溶解され、口当たりが改善されることである。冷却感覚物(sensate)は好ましい中心組成物であるが、多くの他の感覚物及び成分を選択し、使用することもできる。好ましい一実施例では、キシリトールを含む中心組成物を使用するが、これは溶解熱が負であり、舌又は口の湿膜と接触したとき、冷却感を生じる。その他のポリオールも、同様の冷却感をもたらすことができ、エリトリトール、マンニトール、ソルビトール、及びマルチトールを代わりに使用してもよく、又は様々な組合せで使用してもよい。ここでは、感覚物、又は感覚をもたらす組成物若しくは成分は、摂取又は口中で使用することができる化合物又は組成物であり、物理的又は生理的な感覚をもたらす。感覚の例は、高冷却感、冷却感、熱感、指すような刺激感、唾液を誘う感覚、及び爽快感である。例えば冷却感では、メントール、メントングリセロールケタール、(−)−メントキシプロパン−1,2−ジオール、3−(1−メントキシ)−2−メチルプロパン−1,2−ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、2−イソプロピル−N,2,3−トリメチルブチルアミド、(−)−乳酸メンチルを含めた、多くの化合物及び成分が、こうした感覚に既に利用可能である。
【0013】
本発明のどの態様の中心組成物もまた、溶解後に飲料を生成する成分を含むことができる。例えば、粉乳及びココアパウダーを中心組成物で使用して、ミルク又は水に添加することができるチョコレート及び/又はココア用パケットを製造することができる。この中心組成物はまた、ハーブ、栄養補給食品、薬剤、家畜用物、ビタミン、殺菌剤、又はその他の化合物若しくは組成物を含むことができる。機能的に、この中心組成物は、選択した可食性フィルム内に封入されている間、乾燥を維持し、安定して存在することができるどんな化合物、成分、又は組成物も含むことができる。いくつかの化合物、成分、又は組成物を、許容される状態にするか、又は可食性フィルム内への密封能を向上させるのに、噴霧乾燥、カプセル封入、プレート加工、又は吸着することができる。当業者は、多くのこうした方法に精通しており、どんな利用可能な方法も使用することができる。
【0014】
また、様々な香味剤、フレーバー、又は甘味料を、中心組成物で使用することができる。例えば、ミント、スペアミント、ペパーミント、ウィンターグリーン、シナモン、メントール、アニス、チモール、ユーカリプトール、フルーツ、シトラス、メロン、ベリー、バニラ、オレンジ、ラズベリー、及びチョコレートのフレーバーを使用することができる。これらに使用する香味剤及び他の多くのフレーバーは、当技術分野で周知である。一実施例では、メントール、チモール、ユーカリプトール、及びサリチル酸メチルを含む中心組成物を使用することができ、他のものでは、香味剤を担体又はポリオールと混合して、固形物を生成することができる。
【0015】
別の態様では、本発明は、パケットが可食性フィルムから構成される可食性パケットの作製方法を含み、このフィルムは、保水量が重量で約3%〜約15%、好ましくは約4%〜約12%又は約5%〜約10%、より好ましくは約7%〜約10%又は約6%〜約10%(約1時間の平衡状態後に利用可能な技術で測定)であり、且つ/或いはこのフィルムは、それ自体又は別のフィルムで密封することができるものである。別の態様では、製造した最終製品は、約1時間の平衡状態後にカール・フィッシャー法又はフーリエ変換赤外(FTIR)法で測定すると、保水量が約6%〜約10%である。実際に、下記の実施例及び表は、本発明の特定のフィルムの多数の水分レベルを示しており、列記したものの2個以上から選択する水分レベルのどんな範囲も、例えば6.09〜9.29%及び7.35〜8.54%を含めて、本発明の特定の自己密封フィルムの範囲として選択することができる。実際に、本発明を、可食性フィルムを密封するいずれの特定の手段又は機構に限定することなく、フィルム中の保水レベルを制御することによって、フィルムの所望の辺又は点に沿って熱及び圧力を使用して、フィルムをそれ自体又は別のフィルムに対して密封することが可能になる。所望の保水レベル又は所望の自己密封特性を備えた可食性フィルムを生成するのに、様々なポリマーを選択し、又は試験することができる。自己密封が意味するものは、中心組成物を封入するために、それ自体、又は類似若しくは同一の組成物の別のフィルムで密封することができるフィルムである。このフィルム(1枚又は複数)は、1枚又は複数の帯状のフィルムを用いて事前パケット形状に形成され得る。ここでは、且つ本発明の他のどんな態様でも、2枚以上の異なるフィルムを使用する場合、そのフィルムは、様々なフレーバー及び/又は着色成分を含有して、使用する可食性フィルム中にフレーバーと着色剤との混合物を作製することができる。同様に、単一パケットを、密封された範囲各々に複数の中心組成物を有する2個以上のサブパケットに分けることができる。フレーバーと着色剤の組合せをまた、例えば、特定の製品に使用する2枚以上のフィルム及び2個以上のサブパケットにおいて組み合わせることができる。
【0016】
一般的な方法に戻ると、密封可能なフィルム又は所望の保水レベルを備えたフィルムを使用した事前パケット形に、中心組成物を充填することができ、この中心組成物は、可食性であり、或いはヒト若しくは家畜用又は経口用途若しくは消費用に設計されているものである。密封型パケット内に封入された中心組成物を有する密封済みパケットを形成するのに、密封する部分に、熱及び圧力を加えることによって、並びに/又はゼラチン溶液若しくは糖ベースの接着剤などの水系接着剤(例えば可食性接着剤については米国特許第6,613,378号を参照)を塗布することによって事前パケット形を密封することができる。さらに、上述したように、サブパケット範囲は、複数の密封された中心組成物を有する製品を製造することができ、パケット又は小袋の大きさ及び形状は、所望により変えることができる。
【0017】
一般的な一実施例では、パケット又は小袋の作製方法には、ポリマーの粘度が低いフィルムを使用し、好ましい実施例は、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、及びこれらの組合せである。HPMCとCMCを組み合わせたフィルムの好ましい実施例において、グリセリン、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレンジオール、及び/又はモノステアリン酸グリセロール;並びにグリセリンと結合させたプロピレングリコールを含めたこれらのいずれの組合せ、並びに親水コロイド、又はゴムも使用することができる。浸水コロイド又はゴムは、製造中にフィルムを軟化させ、又は弾性若しくは柔軟性をより増大させ、或いは低粘度ポリマーの能力を役立たせるように機能して、加工中の操作及び密封を行うことができる薄いフィルム又は乾燥可能なフィルムを形成することができる。好ましくはグリセリンなど、ある種の可食性可塑剤を含めた、様々な親水コロイド若しくはゴム製品、又は機能的に同等な物を、この目的に選択することができる。一般に、この親水コロイド又はゴムは、カラゲナン、プルラン、ゼラチン、アラビアゴム、ローカストビーンガム、グアールガム、キサンタン、澱粉、マルトデキストリン、ガティガム、カラヤゴム、トラガカントゴム、デキストラン、コンニャク粉、アラビノガラクタン、ジェランガム、寒天、ファーセルラン、及びアルギン酸塩のうちの1種又は複数から選択され得る。カラゲナンが好ましい。このフィルムのより一般的な態様では、フィルム(1枚又は複数)を形成するのに、任意の適切な水溶性可食性ポリマー、例えば、CMC、メチルセルロース、HPMC、グアールガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、加水分解ゴム、カラゲナン、タマリンド、寒天、コンニャク、アラビノガラクタン、カラマツアラビノガラクタン、ベータグルカン、アルギン、プロピレングリコール、ポリビニルピロリドン、メタクリル酸コポリマー、カルボキシビニルコポリマー、レバン、エルシナン、プルラン、ペクチン、クアドロン(curdlon)、キトサン、アラビアゴム、トウモロコシ澱粉、ワックス状トウモロコシ澱粉、高アミローストウモロコシ澱粉、ジャガイモ澱粉、タピオカ澱粉、コメ澱粉、小麦澱粉、変性澱粉、酸変性澱粉、漂白澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、架橋澱粉;及び卵白、ゼラチン、カゼイン、カゼインの塩、乳清、小麦グルテン、ゼイン、大豆由来タンパク質などのタンパク質又はタンパク質組成物などを使用することができる。このフィルムはまた、好ましくはスクラロース及び/又はアセスルファームKなど、1種又は複数の甘味料を含むこともできるが、1種又は複数の他の高甘味度甘味料を含んでもよい。甘味料の非限定的な例としては、無糖甘味料;ソルビトール、マンニトール、キシリトール、イソマルト、ラクチトールなどの糖アルコール、水素化澱粉加水分解物(HSH)、マルチトール、スクラロース、アスパルテーム、N置換APM誘導体、ネオテーム、アセスルファームの塩、アリテーム、サッカリン及びその塩、シクラミン酸及びその塩、ステビオシド、グリチルリジン、ジヒドロケイロン、タウマチン、並びにモネリンが挙げられる。一般に、フィルムが口中で溶解したとき、フィルム中の甘味がフィルムのフレーバーと釣り合うように、高甘味度甘味料、又はショ糖に比べて多様な甘味を有する甘味料を使用することが好ましい。さらに、このフィルムは、1種又は複数のフルーツフレーバー及び1種又は複数の感覚化合物を含めた、1種又は複数の香味剤又は成分及び1種又は複数の着色剤又は成分;甘味料;或いは中心組成物用の上述の組成物をさらに含む。
【0018】
他の態様では、本発明は、言及した方法のいずれかから製造されたパケット、又は中心組成物を密封する可食性フィルムを有する他のパケットを含む。先に指摘したように、パケットの菓子態様における中心組成物は、キシリトールを含む。しかし、中心組成物はまた、エリトリトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、イソマルツロース、マルチトール、粉末状水素化グルコースシロップ;スペアミント、ペパーミント、ウィンターグリーン、シナモン、メントール、アニス、チモール、ユーカリプトール、フルーツ、シトラス、メロン、ベリーのフレーバーなどの香味剤のうちの1種又は複数とすることができ、或いはそれらのうちの1種又は複数を含むことができる。サッカライド含有成分、デキストロース、ショ糖、フルクトース、ラクトース、マルトース、デキストリン、転化糖、レブロース、ガラクトース、及びコーンシロップ固形物、及びその他同種のもののうちの1種又は複数を有するものを含めた、糖及び/又はその他の甘味料を有する組合せも使用することができる。その組合せはまた、澱粉、ゼラチン、及び増粘剤を含むことができる。中心組成物はまた、口臭消臭剤、抗菌剤、医薬品、又は栄養補給剤を含むことができる。また、中心組成物は、ダークチョコレート、ミルクチョコレート、ビタースイートチョコレート、セミスイートチョコレート、ホワイトチョコレート又はココアパウダーのうちの1種又は複数を有する組成物など、風味又は脂肪ベースの組成物、或いは茶、茶系飲料、スープ、チリを生じる乾燥又は脱水成分、及び/或いは塩気成分、薬味成分、又はその他の成分を含むことができる。したがって、本発明は、特に、水、ミルク、又はその他の液体中に入れるか、又は溶解させたとき、飲料又は他の可食性溶液を作製する中心組成物を封入するように形成されたパケット又は小袋を含む。
【0019】
本発明の別の態様では、いくらかの保水レベル及び/又は自己密封特性を有するように選択される可食性フィルムを製造する方法を提供する。この方法には、可食性フィルムを選択し、そのフィルム中の可塑剤及び/又は親水コロイド若しくはゴム成分を変えて、自己密封することができ、所望の保水レベルを有することができるフィルムを製造することが含まれる。好ましい保水レベルは、水分が約5重量%〜約10重量%である。フィルム中のその他の成分はまた、所望のフィルムを製造するのに、加熱又は作製条件、乾燥条件、及び乾燥方法と共に変えることができる。当業者は、この目的のために使用する多くのタイプの可食性フィルム、並びにこれらのフィルムを製造する関連方法に精通している。本発明を、それがどのようにして且つなぜ作用し、利点を提供するのかという任意の特定の説明に限定することなく、本発明者らは、記載したフィルム及び方法のいくつかの態様が、フィルムがそれ自体で密封し得るのに十分な残留水を含有し、又は使用すると考えている。CMCフィルム、又はHPMCフィルム、又はCMCとHPMCを組み合わせたフィルム、又は実施例を使用すると、残留水の特に好ましい範囲は、約4%〜約12%、又は約6%〜約10%、又は7%〜約10%、又は約8%〜約10%(或いは前述の、又は以下の実施例若しくは表中の値から得られるその他の範囲)であることが望ましい。現在、ここに記載する可食性フィルムを密封するのに適した可食性又は食品級の接着剤は、存在しない。したがって、自己密封フィルムを提供することは、当技術分野における必要性に対処するものであり、パケットを形成するのに接着剤が必要でなくなることによる製造上の利点をもたらす。さらに、本発明のパケットは、好ましくは、室温で安定であり、貯蔵又は取扱い中に互いにくっつかず、溶解せず、又は破損しない個別のユニットとして製造することができるタイプのものである。既存の可食性フィルムは、一般に、非常に乾燥しており、脆く、互いに接着する。
【0020】
本開示全体を通して、本出願人らは、学術論文、特許文書、公開済み参考文献、ウェブページ、及びその他の情報源に言及する。当業者は、本発明の態様を作製及び使用するのに、引用した情報源のいずれの内容全体を使用することができる。引用した情報源の各々すべてを、特に、参照により本明細書にその全体を採用する。これらの情報源の一部は、許容又は必要に応じて本文書に包含され得る。しかし、本開示で特に定義又は説明したいずれの用語又は語句の意味も、情報源のいずれかの内容によって変更されないものとする。以下の説明及び実施例は、本発明の範囲及び本開示の内容の単なる代表例にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。実際、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、以下に列記した実施例に対して多数の改変を考案し、構築することができる。
【実施例】
【0021】
上述したように、本発明の一態様では、パケットを有する製品が提供される。このパケットは、中心組成物を充填することができ、或いは封入することができ、当業者が選択することができる多くのタイプの中心組成物には、キシリトール、エリトリトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、イソマルツロース、マルチトール、同様の粉末状水素化グルコースシロップなど、1種又は複数のポリオールを含むものがある。中心組成物中のその他の成分は、1種又は複数の糖、例えば、ショ糖、デキストロース、マルトース、フルクトースなど;1種又は複数の酸味料、例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、酢酸、アスコルビン酸など(直接でもカプセル封入されていてもよい);1種又は複数の塩、例えば、ナトリウム、カリウム、炭酸水素ナトリウムなど;1種又は複数の栄養補助食品、例えば、ビタミン複合物、ハーブ、抗菌剤、殺菌剤など;1種又は複数のフレーバー、例えば、スペアミント、ペパーミント、及びウィンターグリーンを含めたミント、シナモン、メントール、アニス、チモール、ユーカリプトールなど;1種又は複数の冷却剤、例えば、熱さ、冷たさ、刺すような刺激、唾液を誘う刺激、爽快感に関する感覚物など;1種又は複数のフルーツ、例えば、シトラス、メロン、ベリー、無核果、有核果など;1種又は複数の甘味料又は高甘味度甘味料、例えば、アスパルテーム、アセスルファームカリウム(Ace−K)、ネオテーム、サッカリン、スクラロース、グリシリジン(glycirhizin)及びグリシリジン酸(glycirhizinate)モノアンモニウムなどのその塩、シクラマート、モネリン、タリンなど;1種又は複数の風味のよいフレーバー、例えば、ミート、トリ肉、野菜;1種又は複数のチョコレート又は甘味フレーバー;1種又は複数の薬味フレーバー;1種又は複数のバニラフレーバー;1種又は複数の添加剤、例えば、フルーツ粉末、脂肪ベースのクリーム、脂肪疑似ベースのクリーム、フルーツ片、ドライフルーツなど;並びに/或いは1種又は複数の機能性化合物又は口臭消臭用化合物、例えば、口臭消臭効果を向上させる亜鉛化合物又は抽出物、ポリフェノール、抗酸化剤、マッシュルーム抽出物、歯用ホワイトニング剤、市販の医薬品、その他の医薬品などを含むことができる。これらのフレーバーは、液体、カプセル封入製品又は成分、フィルムベースの小片(speck)又はグリッター剤(glitterant)、噴霧乾燥製品又は成分、カプセル、ガラスマトリクス、凝集又は押出による製品又は成分、或いはプレート加工又は吸収/吸着による製品又は成分の形態とすることができる。同様に、この中心組成物は、脂肪を含まないドライミルク粉末;乳清;コーンシロップ固形物;ビタミン及びミネラル;塩;天然及び人工フレーバー(場合によっては噴霧乾燥されている);クリーム粉末;バニリン;ショ糖;部分的に水素化された大豆油;合成着色剤(場合によっては顆粒又は粉末形);ココアパウダー;アルカリ化ココアパウダー;コーンスターチ;ソーヤレシチン;二酸化硫黄などの防腐剤;カルシウム、ステアリン酸カルシウム、二酸化ケイ素、モノケイ酸カルシウム、安息香酸ナトリウムなどの流動剤;マシュマロ、野菜、フルーツなどの脱水成分;ベーキングチップ;並びに/又は可食性グリッターのうちの1種又は複数を含むことができる。
【0022】
本発明の方法又は製品で使用することができる可食性フィルム又は食品級フィルムはたくさんある。当業者は、米国特許第6,419,903号、同第6,177,096号、同第6,284,264号、同第5,747,648号、同第5,948,430号、同第4,876,092号、同第5,047,244号、同第5,948,430号、同第6,231,957号、同第6,419,903号、同第6,740,332号;米国特許出願公開第2001/0022964号、同第2001/0046511号、同第2001/0051186号、同第2004/0115137号、同第2004/0087467号、同第2004/0086546号、同第2004/0096569号、同第2004/0136922号;国際公開WO00/18365号、同WO02/43657号に記載のものなど、これらのフィルムを製造する方法に既に精通している。これらの文献の各々は、特に、参照により本明細書に援用されており、当業者は、本明細書に記載のフィルムを作製且つ使用し、本明細書に記載のフィルム及び中心組成物のための成分を選択するのに、これらの文献の内容を使用し、依拠することができる。しかし、これらの文献のいかなる内容も本開示で定義又は説明した用語を変更するものではない。例えば、フレーバー、着色剤、添加剤、及び/又は成分の様々な組合せを有するフィルムを、前述の文献で言及されたものから選択することができる。また、使用するフィルムは、その上に模様又は他の情報若しくは装飾を印刷することができ、或いはその中に組み込むことができる。
【0023】
非常に速い溶解特性を有する、酸を含まないフィルムの一実施例では、製品は、非常に低粘度の水溶性ポリマー(1%溶液で10〜20cp)を、硫酸化親水コロイドを形成する水溶性ゲルと組み合わせて製造される。CMCは、好ましい低粘度ポリマーであり、カラゲナンは、好ましい硫酸化親水コロイドである。イオータカラゲナンは、最も好ましい製品である。一実施例では、最終フィルム製品の水分を5%と仮定すると、CMCは、完成フィルムにおいて30%〜40%のレベルで使用され、カラゲナンは、完成フィルムにおいて3%〜5%のレベルで使用される。CMCはフィルム形成及び口中での迅速な溶解に寄与するが、カラゲナンは、製造及び取扱い中のための構造及び強度を提供する。上記に加えて、乳化剤(好ましくはモノステアリン酸グリセロール)及び多価アルコール(好ましくはグリセロール又はグリセリン)を、1:1の比で使用し、完成フィルムの約5%〜15%のレベルの範囲とすることができる。風味のある化合物及び担体で構成されたフレーバー成分は、フィルムの最終重量の約60%まで変動させることができる。フレーバーを調整するのに、所望により、高甘味度の人工甘味料を添加する。着色剤も所望により最後に添加する。下記の表1は、本発明のいくつかのCMCフィルムに関する。
【0024】
【表1】


表中、フィルムを風味付けする様々なペパーミント(Pepmint)及びラズベリー(Raspber)に関する実施例(EX)番号が示されており、成分1はCMC、成分2はカラゲナン、成分3はグリセリン、成分4はグリセリン一硫酸塩、成分5は人工甘味料、成分6はフレーバー、成分7は乳化剤、成分8は着色剤である。「Prot」は、例えば、パケットを製造する際のフィルムの操作及び使用に対する相対的加工能を指し、1〜4のスケールで柔軟性及び安定性に関係しており、4が最高又は最良の加工特性であり、1が最低である。「Dissol」は、口中に入れたときのフィルムの溶解能を指し、そのフィルムに関する口の快適感に関係し、4が最高又は最良であり、1が最低である。いくつかの実施例では、厚みが約0.038mm(約1.5ミル)、又は約0.038mm(約1.5ミル)〜約0.076mm(約3.0ミル)のフィルムを選択する。
【0025】
酸含有フィルム又は高酸含有フィルムの場合、低粘度親水コロイドは、比較的低分子量の高メトキシル化ペクチン(59%〜65%がメトキシル化している)であり、硫酸化親水コロイドは、寒天である。ポリマー及び親水コロイドの量並びに範囲は上述の通りであるが、好ましいレベルはそれぞれ45%及び5%である。乳化剤:多価アルコールのレベルは、好ましくは6.4%であり、フレーバー成分は14%に設定されている。さらに、クエン酸、酢酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、アジピン酸などの所望の酸、及び酸味を最大にするように設計された緩衝塩を、酸:緩衝塩の比が約1:1になるように添加し、酸レベルは、10%〜20%に変えることができる。好ましい緩衝塩は、乳酸ナトリウム、ポリリン酸(polyphate)ナトリウム、酒石酸ナトリウム、及び酒石酸カリウムである。
【0026】
フィルムに任意選択の斑点状着色効果を実現するには、製品にヒドロキシプロピルセルロース(HPC)を最終製品重量に対して0.1%〜10%添加する。HPCは、バッチ温度が37.8℃(100°F)超に上昇したとき、加熱工程中に溶液から析出する。これは、フィルムが乾燥すると着色斑点として現れる、完成フィルムの呈色(color pooling)効果を引き起こす。
【0027】
別の実施例では、当技術分野で利用可能な様々な機械での機械式製造のために、密封性及び弾性特性が向上するように、HPMCとCMCとカラゲナンとのフィルムを製造する。好ましい機械は、垂直フィルム加工及び充填工程を利用する。下記の表2には、本発明に従ってHPMCとCMCを組み合わせて製造することができるいくつかのフィルムを示している。
【0028】
【表2】


表中、フィルムを風味付けする様々なペパーミント(Pepmt)及びウィンターグリーン(Wntgr)に関する実施例(EX)番号が示されており、列記した成分は重量%で示されている。諸成分は、次の通りである:H1及びH2及びH3は、使用することができるHPMCの3種の異なるタイプ又は分子量を指し、CMCはカルボキシメチルセルロース、MCは微結晶性セルロース、Swは人工甘味料、Glyはグリセリン、PGIはプロピレングリコール、Carはカラゲナン、Flavは香味剤、Emulは乳化剤、Colは着色剤である。また、所望且つ最適な可食性パケット又は小袋を製造するフィルムの特性及びその機能を試験することもできる。表2では、Pは、上述したように加工能であり、Dは、上述したように溶解能であり、%Mは、重量%として表現され、50%R.H.及び21.1℃(70°F)で1時間の平衡状態後に測定した含水量である。一般に、厚さは、約0.046mm(約1.8ミル)、又は約0.046mm(約1.8ミル)〜約0.056mm(約2.2ミル)、又は約0.038mm(約1.5ミル)〜約0.076mm(約3.0ミル)である。HPMCとCMCを組み合わせたフィルムは、パケット又は小袋の作製に関して加工能及び溶解能の特性の点から有利な結果をもたらす。
【0029】
本文書の情報を、フィルムを作製する低粘度可食性ポリマーのいずれか、及びそれらの任意の組合せを使用して、記載の可食性パケット又は小袋を作製する様々なフィルムの製造に使用することができる。しかし、特定の含有量のCMCが選択された場合、例えば、CMCが約5重量%又は実施例に述べた通りでは、HPMCと組み合わせることが好ましい可能性がある。実際、供給元が示すような様々な見掛け粘度の実測値を有するHPMC溶液を使用すると、最も望ましい口当たり、口中での溶解特性、及び製造又は作製環境での加工能について試験することができる。HPMCは、低粘度可食性ポリマーであるが、様々な相対粘度レベルに調製且つ利用可能である。表2では、H1の欄は、見掛け粘度が20℃の2%溶液で5センチポアズ未満のものなど、低粘度のHPMC製品を指す。H2の欄は、見掛け粘度が20℃の2%溶液で約100センチポアズの比較的高粘度のHPMCを指す。H3の欄は、20℃の2%溶液で約45センチポアズの比較的中間レベル粘度のHPMCを指す。CMCと共に使用することができるHPMCの混合物としては、高粘度HPMCと低粘度HPMCの比が、約10/90、又は約20/80、又は約30/70、又は約40/60、又は約50/50、又は約60/40、又は約70/30、又は約80/20、又は約90/10であるHPMC混合物が挙げられ、好ましい比は30/70〜70/30である。一般に、中間粘度のHPMCは、ここで指摘した比における高粘度HPMCと交換することができる。
【0030】
当業者は、2枚のフィルムを互いに接するように配置してここに記載する中心組成物を封入且つ密封するために可食性フィルムを使用するロール状フィルム技術又はその他の機械に精通している。包装に使用する機械を、この目的に適合させることができる。したがって、ここに記載するフィルムを、シート又はロールとして製造することができ、次いで、そのフィルム内に中心組成物を充填させ、その中心組成物を密封する製造機械において使用することができる。特定の一実施例では、10g以上のチョコレート、風味成分、その他の食品成分、又はフレーバーを付与した組成物を、比較的大きなパケット用の中心組成物として使用することができる。別の特定の実施例では、約24mm×約24mm、又は約24mm×約18mmの2枚の長方形フィルム帯又は板が使用される。下記に記載するように、HPMC/CMC又はカルボキシルメチルセルロースのフィルムが使用される場合、フィルムの各片は、重さ約0.06gであるが、フィルムが厚さ約0.046mm(約1.8ミル)〜約0.056mm(約2.2ミル)である最終パケット又は小袋においては0.04〜約0.10gとすることができる。共に、これらのフィルム片2枚を、キシリトールを含む中心組成物約0.25〜約0.50g、又は中心組成物約0.10g〜約0.50gを封入するのに使用することができる。キシリトール及び流動剤を含む中心組成物が好ましい。概要で言及したように、これは、本発明のパケットのために選択することができる多くの形状及び大きさの単なる例にすぎない。この実施例における中心組成物は、キシリトール又はエリトリトールが、約90%〜約95%、又は約95%〜約99.5%(乾燥重量による)、フレーバー又はガラスカプセル封入型フレーバーが、約0.1%〜約8.0%、スクラロースやネオテームなどの高甘味度甘味料が、約0.10%〜0.50%である。
【0031】
機械的特性及び生産規模拡大が格別重要ではないかもしれないフィルムの例としては、バッチング容器に、水、グリセロール、乳化剤、緩衝剤(所望により)、及び高甘味度甘味料を添加することによって調製されるものが挙げられる。混合物を約82.2℃(約180°F)に加熱する。良好な水和が起こり、「フィッシュアイ」が形成しないように、Silversonミキサー又は他のホモジナイザーを使用して、高剪断下で水溶性ポリマーをゆっくりと渦流に添加する。完全に水和した混合物を加熱容器に移し、固形物が85%になるか、又は良好なフィルム形成稠性が実現されるまで、一定に攪拌しながら加熱する。混合物を46.1℃(115°F)未満に冷却し、このとき酸(所望により)及びフレーバーをその中に一定に攪拌しながら混合する。この後、均一に配分するためにGardnerナイフを使用して、フィルムを平坦面上に流延させる。最終厚さが50〜100μmになるように、フィルムを流延させることができる。より薄いフィルムは、食したとき最も速く溶解する。流延させたフィルムは、切断、充填、及び密封前に、室温で一晩乾燥させることが可能になる。
【0032】
典型的な製造方法には、水溶性ポリマー、及び可塑剤、又はその他の成分を混合し、次いで適正量に計量し、トンネル型オーブンで乾燥させる流延法がある。別の方法には、成分を混合し、強制的にチューブに入れ、加熱し、加圧下で開口部から押し出す押出法が含まれる。別の方法には、加熱した混合物を、押出板を押圧してフィルムを形成する一連の熱ローラに供給するという点以外は上記の押出法を使用するカレンダー法が含まれる。
【0033】
一般に、可食性フィルムは、食べるのに安全でなければならず、好ましくは、米国FDA又は他の政府規制団体によって一般に安全と認められる(GRAS)製品から作製され得る。また、可食性フィルムは、一般に、少なくとも1種のポリマー又はフィルム形成材料から作製される。本明細書に指摘するように、使用することができる多くの様々なポリマーがある。一般に、低粘度ポリマー、又はその諸ポリマーの組合せは、本発明に関して好ましい。しかし、当技術分野で周知のように、高粘度ポリマーを使用且つ/又は希釈して、満足なフィルムを製造することができる。
【0034】
ポリマー組成物をフィルムに加工する際、選択する粘度は、固形分%に対する加熱量と同様に重要である可能性がある。機械的特性及び生産規模拡大が特に重要ではないかもしれない以下に示す好ましい実施例では、固形分が約85%に達するまで、フィルム諸成分を混合し、加熱する。CMCの実施例におけるこの固形分%は、所望の安定性、取扱い性能、及び保水レベルを有する最終フィルムをもたらす。異なるポリマーを使用するか、又は異なる粘度を有する組合せを使用する他の実施例では、安定で十分に柔軟な自己密封性フィルムをもたらす適切な固形分を実現するために、加熱及び混合工程を改変することができる。一般的な種類としては、炭水化物、タンパク質、固形脂質若しくはワックス、又は樹脂が挙げられる。炭水化物ポリマーの例としては、CMC、HPMC、HPMCと結合したCMC、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース、ペクチン、デキストリン、プルラン、及びアルギン酸塩が挙げられる。使用することができるタンパク質及びタンパク質組成物としては、トウモロコシゼイン、大豆タンパク質単離物、アルブミン、コラーゲン、及び乳清が挙げられる。使用することができるワックス及び樹脂としては、蜜蝋、カルナウバワックス、及びシェラックが挙げられる。様々な成分を組み合わせると、最終フィルム製品のいくつかの特性が向上する可能性がある。
【0035】
機能的視点から、使用するフィルムの1種又は複数のポリマー又は成分は、ポリマー又は組成物の粘性特性と、安定なフィルム、並びに/又は取扱い及び包装の際にあまり壊れやすくないフィルムを注入且つ/又は製造する能力のどちらも考慮するべきである。一般に、低分子量ポリマーは、比較的弱いフィルムを製造し、低粘度のものである。これらのフィルムは、追加ポリマー、及び/又は1種若しくは複数の親水コロイドを添加することによって強化することができ、或いは1種又は複数の可塑剤を添加することによってより柔軟にすることもできる。可塑剤は、別の材料に添加すると、その材料の柔軟性又は可塑性を増大させる物質である。当業者は、本発明に従って使用することができる多くの可塑剤又は親水コロイドに精通しており、いくつかの例として、ソルビトール、グリセロール又はグリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレンジオール、及びポリエチレングリコール、及びその他同種のものが挙げられる。
【0036】
一般に、低粘度のポリマー又はその諸ポリマーの組合せは、本発明に関して好ましい。しかし、高粘度ポリマーを使用且つ/又は希釈して、満足なフィルムを製造することもできる。上述のポリマー組成物をフィルムに加工する際、フィルム諸成分を、固形分が約85%に達するまで混合し、加熱する。このカルボキシメチルセルロース実施例におけるこの固形分%は、保水分が5重量%〜10重量%のフィルムを生じる。上述のように、好ましいポリマーのうちの1種であるCMCは、粘度が1%溶液で10〜20センチポアズの速溶解性ポリマーである。異なるポリマーを使用するか、又は異なる粘度を有する組合せを使用する他の実施例では、安定で十分に柔軟な自己密封性フィルムをもたらす適切な固形分を実現するために、加熱及び混合工程を改変する必要があるかもしれない。HPMCとCMCとの組合せによって、製造のための柔軟性及び機械的特性を追加又は改善することができる。
【0037】
同様に、高酸価フィルムを選択し、使用することができ、粘度及び加熱条件に影響を及ぼす同様の要因を考慮することができる。さらに、所望の最終特性を得るのに、親水コロイドを高酸価フィルムに添加することができる。
【0038】
フィルムはパケットを製造し、中心組成物を封入するように設計されるので、フィルム組成物及びその特性を選択するとき、所望の中心組成物のタイプを考慮に入れることができる。ある種のポリマー又はポリマー組成物には、水を吸収しない中心組成物がより望ましいかもしれないが、他では、水を吸収する傾向がある中心組成物がより望ましいかもしれない。安定性、柔軟性、若しくは保水レベル、及び/又は水分移動特性に影響を及ぼせるように、場合によっては、フィルムの片面又は両面にコーティング又はスプレー加工を施すことができる。当業者は、選択且つ使用することができる水分移動を減少させる化合物及び組成物に精通している。
【0039】
「実施例1」
所望の保水レベルを備えた可食性フィルム
可食性フィルムは、以下の成分を使用して製造される:CMC(カルボキシメチルセルロース)TIC15(30.0g);Agar379(3.75g);グリセロール(10.0g);GMS(モノステアリン酸グリセロール)(10.0g);スクラロース(0.9〜1.3g);及び水(750.0g)。これらの成分を、Silverson型ミキサーで混合して水和させる。固形分が85%より多くなるか、又は約85%に達するまで、即ち約20〜30分、混合した成分を177〜204℃(350〜400°F)で煮沸処理(cook)する。得られた混合物を加熱ユニットから取り出し、場合によってはTween(乳化剤)(2.8g)を添加する。所望の香味剤及び/又は着色剤も添加することができる。一実施例では、冷却後にハッカ油を10ml〜15ml使用する。この混合物を、スラブとして所望の厚さにラボ用ベンチテーブル上に展開するか(処理は24時間)、又はガラス板上に配置し、62〜65℃(144〜149°F)で約1時間オーブン加熱する。完成/乾燥したフィルムを取り出す前に、端を切り落とすことができる。カラゲナンなどの親水コロイド若しくはゴムの内容物の添加若しくは改変による、並びに/又はグリセロール及び/若しくはモノステアリン酸グリセロールの内容物の改変による、並びに/又はフィルムの乾燥条件若しくは厚さの改変による所望の保水レベルを、フィルムの重量を検知し、それをある所望の水分量に関する理論量と比較して監視することができる。同様に、ペクチンやヒドロイルプロピルメチルセルロースなどの異なるポリマー、又はその他のポリマーを使用して、所望の保水レベルを得ることができる。
【0040】
冷却感を付与する代表的な中心物としては、好ましくはキシリトールなど、1種又は複数の糖アルコールの密封可能な組成物を使用することができる。キシリトール粉末(Xylitol CM170)を篩分けしてから、他の成分と混合する。代表的なバッチは、1種又は複数のポリオール(ここではキシリトールを使用)だけを含むもの、着色剤を加えたキシリトールを含むもの、着色剤及び香味剤を加えたキシリトールを含むもの、並びに/又は香味剤を加えたキシリトールを含むものから選択することができる。例えば、篩分けしたキシリトール(100g);1mmのゼラチンでカプセル封入されたペパーミントフレーバーカプセル(4.0g)を加えたキシリトール(96.0g);1mmのゼラチンでカプセル封入されたペパーミントフレーバーカプセル(2.0g)を加えたキシリトール(98.0g);Xylitol CM170(90.82g)、アスパルテームなどの甘味料(0.3g);ガラスカプセル封入されたミントフレーバー(8.53g)、クエン酸粉末(0.2g)、及びバニリン(0.15g)である。場合によっては、流動剤又は固結防止剤、例えばHubersorb 600(約0.5g)や適切なレベルの二酸化ケイ素などを添加することができる。
【0041】
パケットを、任意の所望の形状、大きさ、又はいずれの製造法にも適合するように切断することができる。一実施例では、フィルムを24mm×36mmの長方形に切断し、中心組成物を約0.5g充填する。2層のフィルムを使用して中心組成物全体を挟み込み、フィルムの端を、湿ったスワブを直接当てがうことによって、又は好ましくは密封装置若しくはローラを用いて一般に実施されるように熱及び圧力を所望の期間加えることによって密封する。非常に長い加熱時間又は非常に高い温度でフィルムを焼成することを当業者なら理解するであろう。一般に、本発明の方法は、フィルム中の残留水を使用して、パケット、及び2枚のフィルム内の中心組成物を密封する。乾燥後、フィルムは一緒になって、中心組成物を囲むパケットを形成する。
【0042】
「実施例2」
フルーツ風味フィルム
以下のフィルムでは、未処理(tap)の熱湯をグリセロールと混合し、ポリマーを寒天と混合する。Silversonミキサーを使用して、GMS、次いでポリマー/寒天混合物をゆっくりと添加し、次いで甘味料を添加する。混合物を、攪拌用ラボクッカーで約260℃(約500°F)で煮沸処理するのにポットに注入する。チャック内の攪拌器に入れる。溶液を攪拌し、着色剤、例えばスイカフレーバーを5滴添加し、着色する。温度が95.6℃(204°F)に達するまで、15〜30分煮沸処理する。加熱時間は、約23分である。加熱を止め、攪拌下で<37.8℃(100°F)に冷却する。場合によりフレーバー、着色剤、及び酸を添加する。平坦面又は作業台上に流し注いでフィルムを作製し、検量装置で監視する。一晩乾燥させる。カミソリ刀を使用して端を直線に切断し、一端をはがし、フィルムを表面から外す。
【0043】
ラズベリー風味フィルム
成分 量(g)
水 89760.0
CMC15 3170.0
GP379 390.0
グリセリン 1200.0
GMS 1200.0
アセスルファームK 60.0
スクラロース 60.0
ラズベリーフレーバー 1170.0
ラズベリーフレーバー 1530.0
ピーチフレーバー 590.0
冷却化合物#1 420.0
冷却化合物#2 420.0
着色剤(赤) 30.0
【0044】
スイカ風味フィルム
成分 量(g)
水 85180.0
ペクチン(Unipectin、PG、769S) 7950.0
寒天(TIC、RS−100) 340.0
グリセリン 1140.0
GMS 1140.0
アセスルファームK 60.0
スクラロース(微粉) 60.0
スイカフレーバー 1420.0
緩衝剤用乳酸(BF S/30) 1360.0
リンゴ酸(顆粒) 1360.0
着色剤(赤) 30.0
【0045】
以下の2枚のフィルムを、フィルムの乾燥重量を測定することによって所望の保水レベルに製造する。
【0046】
チェリー風味フィルム
成分 量(g)
水 930.0
ペクチンDD−Slow Set 70.0
GMS 5.0
グリセロール 10.0
フレーバー 25.0
アセスルファームK 15.0
【0047】
チェリー風味フィルム(試験番号1A)
成分 量(g)
水 930.0
ペクチン769s 70.0
Rhodigel EZ 6.5
GMS 5.0
グリセロール 10.0
フレーバー 25.0
アセスルファームK 5.0
【0048】
CMCフィルムを使用したキシリトール含有パケットは、口中で容易に溶解し、顕著な冷却感を示す製品を生じる。フィルムのテキスチャ及び感触は、満足できるものである。大気温度又は室温での、特別な包装をしていないパケットの安定性は30日より長く、そのパケットは、互いに接着せず、又は内容物を損なうことはない。
【0049】
「実施例3」
飲料用ポーチ
本発明のパケットは、水、ミルク、又はその他の液体中に入れたときに飲料を生成する混合物又は組成物を収容するように製造且つサイズ調整が施され得る。上述したように、使用する中心組成物の量は、所望の最終飲料又は溶液に応じて変えることができる。ホットチョコレートの例では、ココアパウダー含有中心組成物を約10g以上使用することができる。所望の最終飲料又は溶液に応じて、ポーチ又はパケットを製造するのに使用するフィルムを、いずれの香味剤も用いずに作製することができる。
【0050】
熱湯又はホットミルクに入れてホットチョコレート飲料を作製することができるホットチョコレート用ポーチの好ましい例では、フィルム、好ましくはフレーバー剤又は香味剤を含まないフィルム内に密封される中心組成物を配合する際に、以下の成分及び組成物パーセントを使用することができる。
人工甘味料 0.45%
フレーバー 2.13%
ココアパウダー 16.70%
乳製品を含まないクリーム 77.49%
バニリン 0.34%
塩 1.22%
ゴム 1.67%
【0051】
ホットココア飲料用ポーチの具体例では、やはり好ましくは、フレーバー剤又は香味剤を含まないフィルムと共に、以下の成分、組成物パーセント、及び重量(単位はグラム)を使用することができる。
【0052】
【表3】

【0053】
「実施例4」
HPMC、CMC、及びカラゲナンを使用する可食性フィルム
可食性フィルムを、以下の成分を使用して製造する:15重量%の低粘度HPMC(DOW Chemicals)溶液(78.7g)、15重量%の高粘度HPMC(DOW Chemicals)溶液(26.3g)、8.3重量%のCMC15(TIC Gums)溶液(24.1g)、Avicel PH 105(FMC Biopolymers)(0.82g)、グリセリン(7.30g)、Ace−K(0.41g)、及びスクラロース(0.41g)。Silverson型ミキサーを使用して、これらの成分を一緒にして攪拌し、その成分が均一な粘性溶液になるように混合する。個別の容器で、MV−406Carrageenan(FMC Biopolymer)(2.13g)を、ペパーミントフレーバー(11.37g)及びポリソルベート80(0.26g)と共に混合し、得られた溶液に水(50g)を添加し、Silverson型ミキサー中で混合して、フレーバーエマルジョンを生成する。上述の均一な粘性溶液をこのフレーバーエマルジョンと一緒にし、所望の量の着色剤を添加し、十分に混合する。得られた混合物を、マイラーで被覆されたガラス板上に所望の厚さに流延させ、80℃に設定したオーブン中に乾燥するまで置いておく。乾燥させたフィルム中の含水量又は保水分を、21.1℃(70°F)の50%RHで1時間平衡にした後、FTIR法など当業者の周知な方法で測定することができる。同様に、口中でのフィルムの溶解能、及び典型的な製造技術、例えばフィルムを処理且つ回転する技術におけるフィルムの加工性能を、いくつかの異なるフィルム組成物に関して評価することができる。上記の表は、望ましいかもしれないフィルムの含水量及び特性のいくつかの例を列記している。一般に、フィルムを処理且つ曲げることが十分できるフィルム柔軟性と組み合わせた、口中の快適感を減少させる残留物を口中に残さずに比較的速く溶解するフィルムが、本発明の好ましい自己密封フィルムに望ましい。
【0054】
試作製造品を、上述のHPMCとCMCとを組み合わせたフィルムを使用して製造した。約100mm×100mmの正方形のフィルムを、4×4パターンで16個のパケット形を備えた金属製型枠上に配置する。1層のフィルムを型枠上に配置した後、真下から穏やかに真空に引き、キシリトールを含む中心組成物、流動剤、及び香味剤を、各パケット形の中心に注意深くさじで配る。もう1層のフィルムを上に配置し、次いで、上部密封用プレート(約204.4℃(約400°F))を、型枠全体にわたって手動で約5秒間押圧して、12個のパケットそれぞれを正方形に密封する。パケットは、口中に入れると直ぐに溶解し始め、快適な冷却感及び唾液を誘う感覚をもたらす。フィルムは、一般に口の表面に残留物を残さない。製造したパケットは、少なくとも6〜12カ月間、室温、並びに通常の食品加工及び輸送温度で安定である。
【0055】
上に示した実施例、及びその用途の内容は、本発明に従って製造することができる多くのパケット、フィルム、中心組成物、ポーチ、及び最終密封製品の例を定義し、記述するものである。実施例、及び説明の一部は、本発明の範囲全体として、又は特許請求の範囲の意味への限定と見なすべきものではない。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1A】本発明のパケット又は小袋の好ましい例を示す図である。中心組成物(1)は、事前パケット範囲が点線(3)で規定されているフィルム(2)の中又は上に充填又は配置されている。線(4)は、2個のパケット間の切断点又は分離点を表す。2枚の層状又は帯状のフィルムが、パケットを形成するように一緒に置かれており、中心組成物(1)の周囲を密封する状態になっている。1列のパケットが形成された帯状のフィルムを示している。
【図1B】本発明のパケット又は小袋の好ましい例を示す図である。1枚のフィルム層又は帯を示し、ポイント(5)は、中心組成物を入れることができる範囲を表している。1列のパケットが形成された帯状のフィルムを示している。
【図2A】本発明のパケット又は小袋の好ましい例を示す図である。中心組成物(1)は、事前パケット範囲が点線(3)で規定されているフィルム(2)の中又は上に充填又は配置されている。線(4)は、2個のパケット間の切断点又は分離点を表す。2枚の層状又は帯状のフィルムが、パケットを形成するように一緒に置かれており、中心組成物(1)の周囲を密封する状態になっている。2列のパケットが形成された帯状のフィルムを示している。多数の列を使用することができる。点線(9)及び(10)のいずれか又は両方は、単一の帯状のフィルムが、事前パケット形を作製するのにそれ自体が折り重ねられ、したがって密封しなければならない点又は辺を減らすことができる範囲を表している。線(4)は、2個のパケット間の分割又は切断線を表している。好ましいパケット又は小袋は、最終製品として、各正方形の外側に約3mmの密封範囲を有する約24mm×約24mmの正方形に製造される。
【図2B】本発明のパケット又は小袋の好ましい例を示す図である。1枚のフィルム層又は帯を示し、ポイント(5)は、中心組成物を入れることができる範囲を表している。2列のパケットが形成された帯状のフィルムを示している。多数の列を使用することができる。点線(9)及び(10)のいずれか又は両方は、単一の帯状のフィルムが、事前パケット形を作製するのにそれ自体が折り重ねられ、したがって密封しなければならない点又は辺を減らすことができる範囲を表している。線(4)は、2個のパケット間の分割又は切断線を表している。好ましいパケット又は小袋は、最終製品として、各正方形の外側に約3mmの密封範囲を有する約24mm×約24mmの正方形に製造される。
【図3】本発明のパケット又は小袋の好ましい例を示す図である。中心組成物(図示せず)が2枚の帯状のフィルム中の範囲(5)にあるパケットの側面図を示している。パケットの各側は、パケットを形成する2枚の層状又は帯状のフィルムとしてフィルム(2)又はフィルム(7)で表されている。先に指摘したように、パケットの形状、大きさ調整、及び外形は、図に示したものから変更することができる。
【図4A】代表的な試作パケット又は小袋の様々な展望図である。
【図4B】代表的な試作パケット又は小袋の様々な展望図である。中心組成物(5)が見ることができ、密封範囲(3)は、24mm×24mmのパケットでは約3mmである。範囲(9)の線に沿って加熱及び加圧密封すると、中心組成物が分離し、4個のパケット形態を4個の分離したパケットに切断することが可能になる。
【図4C】代表的な試作パケット又は小袋の様々な展望図である。パケットのほぼ正確な側面図を示している。
【図5A】製造方法で使用することができる12個のパケットの配置を示す図である。各パケット又は小袋の3辺を形成した後、中心組成物を充填することができ、熱及び圧力を加え、ここでは、場合によっては、充填管及び真空管を図のように各事前パケット形中に装入することができる。8セットの密封及び形成済みのパケットが示されているが、4セットは充填及び密封の過程にある。パケットの最後の辺を形成して中心組成物を密封するとき、事前パケット形の3辺を次の列のパケット(図示せず)のために密封する。
【図5B】製造方法で使用することができる12個のパケットの配置を示す図である。密封型パケットの側面図を示している。
【図6】製造方法で使用することができる12個のパケットの配置を示す図である。各パケット又は小袋の3辺を形成した後、中心組成物を充填することができ、熱及び圧力を加え、ここでは、場合によっては、充填管及び真空管を図のように各事前パケット形中に装入することができる。4番目の辺が密封されており、12個のパケット形が12個の個別のパケットに切断されている。多数の12個パケット列を有するシートを製造方法に使用することができるが、任意の所望の数の列を本発明に従って使用することもできる。
【図1】

【図2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚さが約0.038から0.076mm(約1.5/1000から約3.0/1000インチ(約1.5から約3.0ミル))である外側が自己密封可能なフィルムと、中心組成物とを有する可食性パケットであって、前記中心組成物が、溶解熱が負である1種又は複数の成分を含み、前記フィルムが、保水分を約6重量%から約10重量%含むように乾燥され、前記フィルムが、HPMC及びCMC及び湿潤剤を含み、前記フィルムが、加熱及び加圧下でそれ自体で密封することができ、前記パケットが、室温で安定であり、口中に入れると溶解して、前記中心組成物を放出することができる可食性パケット。
【請求項2】
前記フィルムが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、及びカラゲナンを含む、請求項1に記載の可食性パケット。
【請求項3】
前記中心組成物が、キシリトールを含む、請求項1から2までに記載の可食性パケット。
【請求項4】
前記中心組成物が、香味剤、及び場合によっては流動剤をさらに含む、請求項3に記載の可食性パケット。
【請求項5】
前記中心組成物が、スペアミント、ペパーミント、ウィンターグリーン、シナモン、メントール、アニス、チモール、ユーカリプトール、フルーツ、シトラス、メロン、又はベリーのうちの1種又は複数のフレーバーから選択される香味剤を含む、請求項4に記載の可食性パケット。
【請求項6】
前記フィルムが、流動剤を含む、請求項5に記載の可食性パケット。
【請求項7】
前記フィルムが、グリセリン、及び1種又は複数の甘味料をさらに含む、請求項1から2までに記載の可食性パケット。
【請求項8】
前記フィルムが、香味剤をさらに含む、請求項1から6までに記載の可食性パケット。
【請求項9】
前記フィルムが、可食性可塑剤、湿潤剤、及び香味剤をさらに含む、請求項2に記載の可食性パケット。
【請求項10】
前記フィルムが、HPMC、CMC、カラゲナン、微結晶性セルロース、及びグリセリンを含む、請求項1に記載の可食性パケット。
【請求項11】
前記中心組成物が、キシリトール、エリトリトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、イソマルツロース、マルチトール、又は粉末状水素化グルコースシロップのうちの1種又は複数を含む、請求項1に記載の可食性パケット。
【請求項12】
前記中心組成物が、香味剤、及び場合によっては流動剤をさらに含む、請求項11に記載の可食性パケット。
【請求項13】
前記中心組成物が、糖又はバルク甘味料を含まない成分の組合せを含む、請求項1から12までに記載の可食性パケット。
【請求項14】
前記中心組成物が、1種又は複数の糖又はバルク甘味料を含む、請求項1から12までに記載の可食性パケット。
【請求項15】
前記フィルムが、厚さ約0.046mm(約1.8ミル)から約0.056mm(約2.2ミル)である、請求項1から12までに記載の可食性パケット。
【請求項16】
前記フィルムが、保水分を約7重量%から約9重量%含む、請求項15に記載の可食性パケット。
【請求項17】
正方形又は長方形に形成される、請求項16に記載の可食性パケット。
【請求項18】
可食性自己密封フィルムを提供する段階と、前記フィルムを事前パケット形に形成する段階と、前記事前パケット形に中心組成物を充填する段階と、熱及び圧力を加えることによって前記事前パケット形を密封して前記中心組成物を封入する段階とを含む、口中で溶解することができる菓子用パケットを作製する方法であって、前記フィルムが、HPMC及びCMCを含み、厚さ約0.038mm(約1.5ミル)から約0.076mm(約3.0ミル)に形成されており、前記フィルムが、保水分を約6%から約10%含んでいる方法。
【請求項19】
前記中心組成物が、キシリトール、及び場合によっては流動剤を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
中心組成物が、キシリトール、エリトリトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、イソマルツロース、及びマルチトールのうちの1種又は複数を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記フィルムが、グリセリン、及び場合によっては香味剤を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記中心組成物が、香味剤を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記フィルムが、HPMC、CMC、カラゲナン、微結晶性セルロース、及びグリセリンを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記中心組成物が、キシリトール、エリトリトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、イソマルツロース、マルチトール、又は粉末状水素化グルコースシロップのうちの1種又は複数を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記中心組成物が、香味剤、及び場合によっては流動剤をさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記中心組成物が、糖又はバルク甘味料を含まない成分の組合せを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項27】
前記中心組成物が、1種又は複数の糖又はバルク甘味料を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項28】
前記フィルムが、厚さ約0.046mm(約1.8ミル)から約0.056mm(約2.2ミル)である、請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記フィルムが、保水分を約7重量%から約9重量%含む、請求項18に記載の方法。
【請求項30】
前記パケットが、正方形又は長方形に形成される、請求項18に記載の方法。
【請求項31】
可食性フィルムを提供する段階であって、前記フィルムが、保水量を約4%から約12%有し、前記フィルムが、それ自体又は別のフィルムで自己密封することができる段階と;1枚又は複数の帯状のフィルムを用いて事前パケット形を形成する段階と;前記事前パケット形に中心組成物を充填する段階であって、前記中心組成物が、可食性であるか、或いはヒト又は家畜用の経口用途又は消費用に設計される段階と;密封部分に、熱及び圧力を加えることによって、及び/又は水系可食性接着剤を塗布することによって前記事前パケット形を密封して、前記密封型パケット内に封入された前記中心組成物を有する密封済みパケットを形成する段階とを含む、可食性パケットを作製する方法。
【請求項32】
前記フィルムが、CMC、HPMC、ペクチンなど、1種又は複数の低粘度ポリマーを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記フィルムが、グリセリン、プロピレングリコール、モノステアリン酸グリセロール、又は可食性可塑剤のうちの1種又は複数をさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記フィルムが、親水コロイド又はゴムをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記フィルムが、HPMC、CMC、カラゲナン、微結晶性セルロース、及びグリセリンを含む成分から製造される、請求項31に記載の方法。
【請求項36】
前記フィルムが、1種又は複数の香味成分、及び1種又は複数の甘味料をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記フィルムが、1種又は複数の着色成分をさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記中心組成物が、キシリトールを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項39】
前記中心組成物が、キシリトール、及び場合によっては流動剤を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
前記中心組成物が、キシリトール、エリトリトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、イソマルツロース、マルチトール、又は粉末状水素化グルコースシロップのうちの1種又は複数を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項41】
前記中心組成物が、香味剤、及び場合によっては流動剤をさらに含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記中心組成物が、糖又はバルク甘味料を含まない成分の組合せを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項43】
前記中心組成物が、1種又は複数の糖又はバルク甘味料を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項44】
前記中心組成物が、スペアミント、ペパーミント、ウィンターグリーン、シナモン、メントール、アニス、チモール、ユーカリプトール、フルーツ、シトラス、メロン、及びベリーのうちの1種又は複数のフレーバーから選択される香味剤を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項45】
前記中心組成物が、メントール、チモール、ユーカリプトール、及びサリチル酸メチルのうちの1種又は複数を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項46】
前記中心組成物が、口臭消臭剤、抗菌剤、医薬品、又は栄養補給剤を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項47】
前記中心組成物が、ダークチョコレート、ミルクチョコレート、ビタースイートチョコレート、セミスイートチョコレート、ホワイトチョコレート、又はココアパウダーのうちの1種又は複数を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項48】
前記パケットが、水、ミルク、炭酸水、又はその他の液体に入れられると飲料を作製する中心組成物を封入するように形成される、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記飲料が、チョコレート風味である、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記パケットが、口中に入れられるように設計された形に形成される、請求項31に記載の方法。
【請求項51】
外側が自己密封可能なフィルムと、中心組成物とを有する可食性パケットであって、前記中心組成物が、溶解熱が負である1種又は複数の成分を含み、前記フィルムが、保水分を約4重量%から約12重量%含むように乾燥され、前記パケットが、口中に入れられるように設計された形及び大きさに形成される可食性パケット。
【請求項52】
前記フィルムが、HPMC、CMC、及び親水コロイド、又はゴムを含む、請求項51に記載の可食性パケット。
【請求項53】
前記中心組成物が、キシリトールを含む、請求項51に記載の可食性パケット。
【請求項54】
前記中心組成物が、スペアミント、ペパーミント、ウィンターグリーン、シナモン、メントール、アニス、チモール、ユーカリプトール、フルーツ、シトラス、メロン、又はベリーのうちの1種又は複数のフレーバーから選択される香味剤を含む、請求項53に記載の可食性パケット。
【請求項55】
前記フィルムが、香味剤、及び場合によっては流動剤をさらに含む、請求項53に記載の可食性パケット。
【請求項56】
前記パケットが、熱及び圧力を所望の期間加えることによって、並びに/又は水及びある程度の量の水系接着剤によって一緒に密封される、HPMC及びCMCを含む帯状の可食性フィルムを2枚含む、請求項52に記載の可食性パケット。
【請求項57】
可食性フィルムが、カラゲナン、グリセリン、及び1種又は複数の甘味料をさらに含む、請求項56に記載の可食性パケット。
【請求項58】
前記可食性フィルムが、香味剤をさらに含む、請求項57に記載の可食性パケット。
【請求項59】
前記中心組成物が、キシリトール、エリトリトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、イソマルツロース、及びマルチトールのうちの1種又は複数を含む、請求項58に記載の可食性パケット。
【請求項60】
前記中心組成物が、メントール、チモール、ユーカリプトール、及びサリチル酸メチルのうちの1種又は複数を含む、請求項58に記載の可食性パケット。
【請求項61】
前記中心組成物が、ダークチョコレート、ミルクチョコレート、ビタースイートチョコレート、セミスイートチョコレート、ホワイトチョコレート、又はココアパウダーのうちの1種又は複数を含む、請求項58に記載の可食性パケット。
【請求項62】
前記中心組成物が、エリトリトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、イソマルツロース、マルチトール、粉末状水素化グルコースシロップ、スペアミント、ペパーミント、ウィンターグリーン、シナモン、メントール、アニス、チモール、ユーカリプトール、フルーツ又はベリーのフレーバー、デキストロース、ショ糖、フルクトース、マルトース、デキストリン、転化糖、レブロース、ガラクトース、コーンシロップ固形物、口臭消臭剤、抗菌剤、医薬品、家畜用薬剤、及び栄養補給剤のうちの1種又は複数を含む、請求項58に記載の可食性パケット。
【請求項63】
前記可食性フィルムが、CMC、HPMC、グアールガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、加水分解ゴム、カラゲナン、タマリンド、寒天、コンニャク、アラビノガラクタン、カラマツアラビノガラクタン、ベータグルカン、アルギン、プロピレングリコール、ポリビニルピロリドン、メタクリル酸コポリマー、カルボキシビニルコポリマー、レバン、エルシナン、プルラン、ペクチン、クアドロン、キトサン、アラビアゴム、トウモロコシ澱粉、ワックス状トウモロコシ澱粉、高アミローストウモロコシ澱粉、ジャガイモ澱粉、タピオカ澱粉、コメ澱粉、小麦澱粉、変性澱粉、酸変性澱粉、漂白澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、架橋澱粉;及び卵白、ゼラチン、カゼイン、カゼインの塩、乳清、小麦グルテン、ゼイン、大豆単離物などのタンパク質又はタンパク質組成物のうちの1種又は複数を含む、請求項51に記載の可食性パケット。
【請求項64】
前記フィルムが、1種又は複数の香味剤を含む、請求項63に記載の可食性パケット。
【請求項65】
前記フィルムが、いずれの香味剤も実質的に含まない、請求項51に記載の可食性パケット。
【請求項66】
前記フィルムが、約5%から約10%の保水レベルを有する、請求項51に記載の可食性パケット。
【請求項67】
前記中心組成物が、1種又は複数の風味のよいフレーバーを含む、請求項51に記載の可食性パケット。
【請求項68】
前記中心組成物が、1種又は複数の脂肪ベースの成分又は組成物を含む、請求項51に記載の可食性パケット。
【請求項69】
前記中心組成物が、1種又は複数の唾液を誘う物質を含む、請求項51に記載の可食性パケット。
【請求項70】
前記中心組成物が、1種又は複数の口臭消臭剤を含む、請求項51に記載の可食性パケット。
【請求項71】
水に溶解させるのに適切な条件下で、可食性ポリマー、水、グリセリン、甘味料、及び親水コロイド又はゴムを混合する段階と、前記混合物を加熱する段階と、フィルムがそれ自体又は類似のフィルムで密封することができるように、前記フィルムを乾燥させたときに前記フィルム中の保水レベルを維持する適切な条件下で、前記加熱した混合物を前記フィルムに注入する段階とを含む、可食性自己密封フィルムを作製する方法。
【請求項72】
前記ポリマーが、HPMC、CMC、又はHPMCとCMCとの組合せであり、前記フィルムの前記保水レベルが、約6重量%から約10重量%である、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
着色剤を添加することをさらに含む、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
香味剤を添加することをさらに含む、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
可食性の酸又はフルーツ酸を添加することをさらに含む、請求項72に記載の方法。
【請求項76】
以下のフレーバー、即ち、スペアミント、ペパーミント、ウィンターグリーン、シナモン、メントール、アニス、チモール、ユーカリプトール、フルーツ、シトラス、メロン、及びベリーのうちの1種又は複数を添加することをさらに含む、請求項72に記載の方法。
【請求項77】
前記親水コロイド又はゴムが、カラゲナン、ゼラチン、アラビアゴム、ローカストビーンガム、グアールガム、キサンタン、プルラン、澱粉、マルトデキストリン、ガティガム、カラヤゴム、トラガカントゴム、デキストラン、コンニャク粉、アリビノガラクタン、ジェランガム、寒天、ファーセルラン、及びアルギン酸塩のうちの1種又は複数である、請求項71に記載の方法。
【請求項78】
前記可食性ポリマーが、CMC、HPMC、及びペクチンのうちの1種又は複数である、請求項71に記載の方法。
【請求項79】
前記フィルムが、約4%から約12%の保水レベルを有し、前記可食性ポリマーが、CMC、HPMC、グアールガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、加水分解ゴム、カラゲナン、タマリンド、寒天、コンニャク、アラビノガラクタン、カラマツアラビノガラクタン、ベータグルカン、アルギン、プロピレングリコール、ポリビニルピロリドン、メタクリル酸コポリマー、カルボキシビニルコポリマー、レバン、エルシナン、プルラン、ペクチン、クアドロン、キトサン、アラビアゴム、トウモロコシ澱粉、ワックス状トウモロコシ澱粉、高アミローストウモロコシ澱粉、ジャガイモ澱粉、タピオカ澱粉、コメ澱粉、小麦澱粉、変性澱粉、酸変性澱粉、漂白澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、架橋澱粉;及び卵白、ゼラチン、カゼイン、カゼインの塩、乳清、小麦グルテン、ゼイン、大豆単離物などのタンパク質又はタンパク質組成物のうちの1種又は複数を含む、請求項71に記載の方法。
【請求項80】
エリトリトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、イソマルツロース、マルチトール、粉末状水素化グルコースシロップ、スペアミント、ペパーミント、ウィンターグリーン、シナモン、メントール、アニス、チモール、ユーカリプトール、フルーツ又はベリーのフレーバー、デキストロース、ショ糖、フルクトース、マルトース、デキストリン、転化糖、レブロース、ガラクトース、コーンシロップ固形物、口臭消臭剤、抗菌剤、医薬品、家畜用薬剤、及び栄養補給剤のうちの1種又は複数を添加することをさらに含む、請求項71に記載の方法。
【請求項81】
少なくとも2種の異なるタイプのHPMCが、少なくとも2種の異なる見掛け粘度で使用される、請求項2又は10に記載の可食性パケット。
【請求項82】
前記フィルム中の前記CMCレベルが、約5重量%である、請求項81に記載の可食性パケット。
【請求項83】
2種の異なるタイプのHPMCが、第1HPMC及び第2HPMCであり、第1HPMCは、見掛け粘度が約5センチポアズ未満であり、第2HPMCは、見掛け粘度が約100センチポアズ又は約45センチポアズであり、前記見掛け粘度が、20℃の2%HPMC水溶液を表す、請求項82に記載の可食性パケット。
【請求項84】
前記第1HPMC及び第2HPMCが、約70/30から約30/70の比で存在する、請求項83に記載の可食性パケット。
【請求項85】
前記第1HPMC及び前記第2HPMCが、約60/40から約40/60の比で存在する、請求項83に記載の可食性パケット。
【請求項86】
前記第2HPMCが、約100センチポアズの見掛け粘度を有する、請求項84に記載の可食性パケット。
【請求項87】
前記第2HPMCが、約100センチポアズの見掛け粘度を有する、請求項85に記載の可食性パケット。
【請求項88】
前記中心組成物が、キシリトール、エリトリトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、イソマルツロース、マルチトール、又は粉末状水素化グルコースシロップのうちの1種又は複数を含む、請求項83に記載の可食性パケット。
【請求項89】
前記中心組成物が、香味剤、及び場合によっては流動剤をさらに含む、請求項83に記載の可食性パケット。
【請求項90】
前記フィルムが、厚さ約0.046mm(約1.8ミル)から約0.056mm(約2.2ミル)である、請求項83に記載の可食性パケット。
【請求項91】
前記フィルムが、保水分を約7重量%から約9重量%含む、請求項83に記載の可食性パケット。

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2008−514235(P2008−514235A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−534797(P2007−534797)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【国際出願番号】PCT/US2005/035190
【国際公開番号】WO2006/039487
【国際公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(507101484)ザ ハーシー カンパニー (7)
【Fターム(参考)】