説明

密閉型圧縮機

【課題】少ない潤滑油量で安定した潤滑油の供給を行うことができることから、低コストで信頼性の高い密閉型圧縮機を提供する。
【解決手段】オイルコーン127と密閉容器101とが衝突した際の軸方向の衝突を吸収する緩衝手段129を備えたことにより、オイルコーン127の下端部と密閉容器101の底部との隙間を小さくでき、少ない潤滑油103量でオイルコーン127の下端部に設けられた開口部を潤滑油103で浸漬させることができ、安定して潤滑油103を各摺動部へと供給できることから、低コストで信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は密閉型圧縮機の各摺動部に潤滑油を供給するオイルコーンの改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭用冷凍冷蔵庫や自動販売機、エアコン等の冷凍サイクル装置に使用される密閉型圧縮機は、高い信頼性と低コスト化が求められている。
【0003】
従来の密閉型圧縮機としては、クランクシャフトの主軸部の下端にオイルコーンが固定保持されたものが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
以下、図面を参照しながら上記従来の密閉型圧縮機を説明する。
【0005】
図5は、特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の縦断面図である。
【0006】
図5において、密閉容器1内には、潤滑油2を貯留するとともに、電動要素3と電動要素3により駆動される圧縮要素4とからなる電動圧縮要素5が収容される。電動圧縮要素5は、複数のスプリング6により密閉容器1内に弾性支持される。
【0007】
電動要素3は、プレート状固定子鉄心を積層して銅線を巻きつけた固定子7と、固定子7に回転自在に収容される回転子8とを有する。
【0008】
圧縮要素4は、回転子8が軸装された主軸部9と主軸部9の上部に配設され、中心軸をずらした偏心軸部10を有するとともに、潤滑油2を上方に汲み上げる給油機構を備えたクランクシャフト11を備えている。
【0009】
クランクシャフト11の一部を形成する主軸部9の外周には螺旋溝12が刻設され、内部には遠心ポンプ13が設けられ、下端にはオイルコーン14が固定保持されている。オイルコーン14の下端は、密閉容器1と適度な距離を確保し潤滑油2中に開口している。
【0010】
圧縮要素4は、円筒形の圧縮室15を備えたシリンダブロック16と、シリンダブロック16に形成され、クランクシャフト11を回転自在に軸支する軸受部17とを備えている。
【0011】
シリンダブロック16に形成された圧縮室15内には、往復運動するピストン18が備えられ、ピストン18は、クランクシャフト11の上部に配設された偏心軸部10と回転自在に連結されている。
【0012】
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
【0013】
密閉型圧縮機の搬送中等は、複数のスプリング6により弾性支持された電動圧縮要素5が、密閉容器1の空間内で上下左右に移動する。この時に、オイルコーン14と密閉容器1との間には適度な距離が確保されているために、オイルコーン14と密閉容器1との衝突を回避し、オイルコーン14の破損及び変形を防止している。
【0014】
次に、密閉型圧縮機の運転時の動作は、電動要素3に通電されると、電動要素3が起動して回転子8が回転し、この回転子8と一体に軸装されたクランクシャフト11が回転さ
れ、クランクシャフト11の上部に配設された偏心軸部10の回転運動は、回転自在に連結されたピストン18を圧縮室15内で往復運動させ、冷媒を圧縮し、圧縮された冷媒はシステムへと送り出される。
【0015】
一方、密閉容器1内の底部に貯留された潤滑油2は、クランクシャフト11に固定保持されたオイルコーン14の回転により生じる遠心力により、オイルコーン14の下端部に設けられた開口部から潤滑油2を吸い込み、主軸部9の内部に設けられた遠心ポンプ13で上方に汲み上げられ、主軸部9の外周に刻設された螺旋溝12を通り、軸受部17や圧縮要素4の各摺動部に供給され、一部の潤滑油2は冷媒の流れとともにシステムに持ち出される。
【特許文献1】特開2000−205129号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、上記従来の構成では、密閉型圧縮機の搬送中等は、複数のスプリング6により弾性支持された電動圧縮要素5が、密閉容器1の空間内で上下左右に振動する。この時に、オイルコーン14と密閉容器1との衝突を回避するために、オイルコーン14と密閉容器1との間には軸方向に適度な距離が確保されている。
【0017】
一方、密閉型圧縮機の運転時には密閉容器1内に貯留された潤滑油2の一部はオイルコーン14から吸い上げられ各摺動部の潤滑に使用され、一部は冷媒の流れとともにシステムに持ち出されるために、密閉容器1の底部に貯留された潤滑油2の量が減少する。従って、安定して各摺動部への潤滑を行うためにオイルコーン14の下方が充分に浸漬する必要がある。
【0018】
ところが、オイルコーン14と密閉容器1との間には、衝突を回避するために適度な距離を設けていることから、オイルコーン14の下方を潤滑油2に浸漬させるためには、多量の潤滑油2が密閉容器1内に封入される必要があり、コストが増加するという課題を有していた。
【0019】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、少ない潤滑油量で安定した潤滑油の供給を行うことができることから、低コストで信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記従来の課題を解決するために本発明の密閉型圧縮機は、クランクシャフトの主軸部の下端に潤滑油に開口するオイルコーンを配設するとともに、オイルコーンと密閉容器とが衝突した際の軸方向の衝突を吸収する緩衝手段を備えたことにより、オイルコーンの下端部と密閉容器の底部との隙間を小さくでき、搬送中等にオイルコーンと密閉容器とが衝突しても緩衝手段を備えていることから、オイルコーンの破損及び変形を防止することができ、一方オイルコーンと密閉容器の隙間を小さくすることにより、少ない潤滑油量でもオイルコーンの下方が密閉容器の底部に貯留された潤滑油中に充分浸漬するという作用を有する。
【発明の効果】
【0021】
本発明の密閉型圧縮機は、少ない潤滑油量で安定した潤滑油の供給を行うことができることから、低コストで信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
請求項1に記載の発明は、密閉容器内に潤滑油を貯留するとともに、電動要素と前記電
動要素によって駆動される圧縮要素とからなる電動圧縮要素を収容し、前記圧縮要素を構成するクランクシャフトの主軸部の下端に前記潤滑油に開口するオイルコーンを配設するとともに、前記オイルコーンと前記密閉容器とが衝突した際の軸方向の衝突を吸収する緩衝手段を備えたもので、オイルコーンと密閉容器との軸方向の隙間を小さくでき、搬送中等にオイルコーンと密閉容器とが衝突しても緩衝手段を備えていることから、衝突時の衝撃力を緩衝手段が吸収することで、衝突時の衝撃力が弱まり、オイルコーンの破損及び変形を防止することができる。
【0023】
一方、オイルコーンと密閉容器との軸方向の隙間を小さくすることにより、少ない潤滑油量でもオイルコーンの下方が密閉容器の底部に貯留された潤滑油中に浸漬するため、安定して潤滑油を供給できることから、低コストで信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
【0024】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、緩衝手段は、オイルコーンが主軸部の内径側または外径側に挿入され、前記主軸部に対して前記オイルコーンが軸方向に可動可能なように構成されたもので、簡略的な構成で軸芯のずれを防止した緩衝手段であることから、請求項1に記載の発明の効果に加えてさらに、低コストで信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
【0025】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、オイルコーンは、潤滑油よりも比重の小さい材料で形成されたもので、オイルコーンの軸方向の浮力により、オイルコーンと密閉容器との衝突時の衝撃力がさらに低減されることから、請求項2に記載の発明の効果に加えてさらに低コストで信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
【0026】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、緩衝手段は、オイルコーンの少なくとも一部が弾性体にて形成されたことで構成されたもので、軸方向のみならず全ての方向からの衝突に対して緩衝することができることから、請求項1に記載の発明の効果に加えてさらに、低コストで信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
【0027】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、弾性体はコイルスプリングであるもので、弾性体を安価なコイルスプリングで作成できることから、請求項4に記載の発明の効果に加えてさらに、低コストで信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
【0028】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0029】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図、図2は、同実施の形態におけるクランクシャフトとオイルコーンの組立図である。
【0030】
図1、図2において、密閉容器101内には、潤滑油103を貯留するとともに、電動要素105と電動要素105により駆動される圧縮要素107とからなる電動圧縮要素109が収容される。電動圧縮要素109は、複数のスプリング111により密閉容器101内に弾性支持される。
【0031】
電動要素105は、プレート状固定子鉄心を積層して銅線を巻きつけた固定子113と、固定子113に回転自在に収容される回転子115とを有する。
【0032】
圧縮要素107は、回転子115が軸装された主軸部117と主軸部117の上部に配
設され、中心軸をずらした偏心軸部119を有するとともに、潤滑油103を上方に汲み上げる給油機構を備えたクランクシャフト121を備えている。
【0033】
クランクシャフト121の一部を形成する主軸部117の外周には螺旋溝123が刻設され、内部には遠心ポンプ125が設けられ、下端には潤滑油103に開口するオイルコーン127を配設するとともに、オイルコーン127と密閉容器101とが衝突した際の軸方向の衝突を吸収する緩衝手段129を備えている。さらに、オイルコーン127の下端部と密閉容器101内の底部との距離を極力小さくなるように組み立てられている。
【0034】
また、圧縮要素107は、円筒形の圧縮室131を備えたシリンダブロック133と、シリンダブロック133に形成され、クランクシャフト121を回転自在に軸支する軸受部135とを備えており、シリンダブロック133に形成された圧縮室131内には、往復運動するピストン137が備えられ、ピストン137は、クランクシャフト121の上部に配設された偏心軸部119と回転自在に連結されている。
【0035】
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
【0036】
密閉型圧縮機の搬送中等は、複数のスプリング111により弾性支持された電動圧縮要素109が、密閉容器101の空間内で上下左右に振動する。電動圧縮要素109が軸方向(上下方向)に振動した時にオイルコーン127の下端部と密閉容器101内の底部とが衝突する。
【0037】
この際に、緩衝手段129を備えていることから、衝突時の衝撃力が緩衝手段129により低減され、オイルコーン127の破損及び変形を防止することができる。
【0038】
次に、密閉型圧縮機の運転時の動作は、電動要素105に通電されると、電動要素105が起動して回転子115が回転し、この回転子115と一体に軸装されたクランクシャフト121が回転され、クランクシャフト121の上部に配設された偏心軸部119の回転運動は、回転自在に連結されたピストン137を圧縮室131内で往復運動させ、冷媒を圧縮し、圧縮された冷媒はシステムへと送り出される。
【0039】
一方、密閉容器101内の底部に貯留された潤滑油103は、オイルコーン127の回転により生じる遠心力により、オイルコーン127の下端部に設けられた開口部から潤滑油103を吸い込み、主軸部117の内部に設けられた遠心ポンプ125で上方に汲み上げられ、主軸部117の外周に刻設された螺旋溝123を通り、軸受部135や圧縮要素107の各摺動部に供給され、一部の潤滑油103は冷媒の流れとともにシステムに持ち出される。
【0040】
この際、オイルコーン127の下端部と密閉容器101内の底部との軸方向の隙間が小さいことにより、少量の潤滑油103でオイルコーン127の下端部に設けられた開口部を潤滑油103で浸漬させることができ、安定して潤滑油103を各摺動部へと供給できることから、低コストで信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
【0041】
さらに、緩衝手段としてオイルコーン127が主軸部117に挿入され、主軸部117に対して軸方向に可動可能とすることにより、電動圧縮要素109が軸方向(上下方向)に振動し、オイルコーン127の下端部と密閉容器101内の底部とが衝突した時には、オイルコーン127が主軸部117との挿入間で軸方向に伸縮することにより衝突時の衝撃を緩衝することで、オイルコーン127の破損及び変形を防止することができる。
【0042】
従って、簡略的な構成で軸芯のずれを防止した緩衝手段であることから、低コストで信
頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
【0043】
さらに、オイルコーン127を潤滑油103より比重の小さい材料で形成することにより、電動圧縮要素109が軸方向(上下方向)に振動し、オイルコーン127の下端部と密閉容器101内の底部とが衝突した時には、オイルコーン127の軸方向の浮力によりオイルコーン127と密閉容器109との衝突時の力がさらに低減され、オイルコーン127の破損及び変形を防止することができることから、さらに信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
【0044】
また、オイルコーン127を潤滑油103より比重の小さい材料で形成することにより、オイルコーン127は潤滑油103中に一部が浸りながら浮かび、常に密閉容器101内の底部と離れて位置している。そのため、オイルコーン127が主軸部117との挿入間で軸方向に伸縮するものの常にオイルコーン127を介して潤滑油103を汲み上げることができるとともに、オイルコーン127と密閉容器101内の底部との接触も防止することができる。
【0045】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の縦断面図、図4は、同実施の形態におけるクランクシャフトとオイルコーンの組立図である。
【0046】
図3、図4において、密閉容器201内には、潤滑油203を貯留するとともに、電動要素205と電動要素205により駆動される圧縮要素207とからなる電動圧縮要素209が収容される。電動圧縮要素209は、複数のスプリング211により密閉容器201内に弾性支持される。
【0047】
電動要素205は、プレート状固定子鉄心を積層して銅線を巻きつけた固定子213と、固定子213に回転自在に収容される回転子215とを有する。
【0048】
圧縮要素207は、回転子215が軸装された主軸部217と主軸部217の上部に配設され、中心軸をずらした偏心軸部219を有するとともに、潤滑油203を上方に汲み上げる給油機構を備えたクランクシャフト221を備えている。
【0049】
クランクシャフト221の一部を形成する主軸部217の外周には螺旋溝223が刻設され、内部には遠心ポンプ225が設けられ、下端には潤滑油203に開口し、少なくとも一部が弾性体226であるオイルコーン227が配設されている。さらに、オイルコーン227の下端部と密閉容器201内の底部との距離を極力小さくなるように組み立てられている。
【0050】
また、圧縮要素207は、円筒形の圧縮室231を備えたシリンダブロック233と、シリンダブロック233に形成され、クランクシャフト221を回転自在に軸支する軸受部235とを備えており、シリンダブロック233に形成された圧縮室231内には、往復運動するピストン237が備えられ、ピストン237は、クランクシャフト221の上部に配設された偏心軸部219と回転自在に連結されている。
【0051】
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
【0052】
密閉型圧縮機の搬送中等は、複数のスプリング211により弾性支持された電動圧縮要素209が、密閉容器201の空間内で上下左右に振動する。電動圧縮要素209が軸方向(上下方向)に振動した時にオイルコーン227の下端部と密閉容器201内の底部とが衝突する。
【0053】
この際、オイルコーン227の少なくとも一部が緩衝手段229である弾性体226で形成されていることから、衝突時の衝撃力が弾性体226により低減され、オイルコーン227の破損及び変形を防止することができる。
【0054】
次に、密閉型圧縮機の運転時の動作は、電動要素205に通電されると、電動要素205が起動して回転子215が回転し、この回転子215と一体に軸装されたクランクシャフト221が回転され、クランクシャフト221の上部に配設された偏心軸部219の回転運動は、回転自在に連結されたピストン237を圧縮室231内で往復運動させ、冷媒を圧縮し、圧縮された冷媒はシステムへと送り出される。
【0055】
一方、密閉容器201内の底部に貯留された潤滑油203は、オイルコーン227の回転により生じる遠心力により、オイルコーン227の下端部に設けられた開口部から潤滑油203を吸い込み、主軸部217の内部に設けられた遠心ポンプ225で上方に汲み上げられ、主軸部217の外周に刻設された螺旋溝223を通り、軸受部235や圧縮要素207の各摺動部に供給され、一部の潤滑油203は冷媒の流れとともにシステムに持ち出される。
【0056】
この際、オイルコーン227の下端部と密閉容器201内の底部との軸方向の隙間が小さいことにより、少量の潤滑油203でオイルコーン227の下端部に設けられた開口部を潤滑油203で浸漬させることができ、安定して潤滑油203を各摺動部へと供給できることから、低コストで信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
【0057】
また、図4に示すように、オイルコーン227の少なくとも一部を形成する弾性体226として、安価なコイルスプリング240で構成することにより、より低コストで信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
以上のように、本発明にかかる密閉型圧縮機は、少ない潤滑油量で安定した潤滑油の供給を行うことができ、低コストで信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することができるので家庭用冷凍冷蔵庫や自動販売機、エアコン等の冷凍サイクル装置などの用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図
【図2】同実施の形態におけるクランクシャフトとオイルコーンの組立図
【図3】本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の縦断面図
【図4】同実施の形態2におけるクランクシャフトとオイルコーンの組立図
【図5】従来の密閉型圧縮機の縦断面図
【符号の説明】
【0060】
101,201 密閉容器
103,203 潤滑油
105,205 電動要素
107,207 圧縮要素
109,209 電動圧縮要素
121,221 クランクシャフト
117,217 主軸部
127,227 オイルコーン
129,229 緩衝手段
226 弾性体
240 コイルスプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
密閉容器内に潤滑油を貯留するとともに、電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素とからなる電動圧縮要素を収容し、前記圧縮要素を構成するクランクシャフトの主軸部の下端に前記潤滑油に開口するオイルコーンを配設するとともに、前記オイルコーンと前記密閉容器とが衝突した際の軸方向の衝突を吸収する緩衝手段を備えた密閉型圧縮機。
【請求項2】
緩衝手段は、オイルコーンが主軸部の内径側または外径側に挿入され、前記主軸部に対して前記オイルコーンが軸方向に可動可能なように構成されている請求項1に記載の密閉型圧縮機。
【請求項3】
オイルコーンは、潤滑油よりも比重の小さい材料で形成された請求項2に記載の密閉型圧縮機。
【請求項4】
緩衝手段は、オイルコーンの少なくとも一部が弾性体にて形成されたことで構成された請求項1に記載の密閉型圧縮機。
【請求項5】
弾性体はコイルスプリングである請求項4に記載の密閉型圧縮機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−229834(P2010−229834A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−75561(P2009−75561)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】