説明

対象領域表示方法、装置およびプログラム

【課題】被写体を撮影して得られた複数の断層画像から抽出された病変領域などの対象領域の3次元的な形状の観察効率を向上させる。
【解決手段】被写体を撮影して得られた複数の断層画像S〜Sのうち2以上の断層画像に亘って存在する対象領域Gを抽出し、それらの複数の断層画像のうち、対象領域の少なくとも一部を含む所定の厚さの範囲R内に存在する断層画像Six〜Siyを再構成した再構成画像Qを生成し、上記範囲内に存在する各断層画像Six〜Siy上の対象領域の輪郭Bix〜Biyに基づいて、対象領域の形状の特徴を表す代表輪郭Bpを作成し、再構成画像Q上に代表輪郭Bpを重ねて表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体を撮影して得られた複数の断層画像からなる3次元画像から抽出された病変領域などの対象領域の3次元的な形状を観察に有用な態様で表示する対象領域表示方法、装置およびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、3次元オブジェクトを示すボリュームデータを視覚化して表示する手法として、ボリュームレンダリング(Volume Rendering)や3面図を用いて表示する手法が知られている。
【0003】
ボリュームレンダリングではレイキャスティングの手法を用いて投影画像を生成する。レイキャスティングでは、投影面の各ピクセルからレイと呼ばれる仮想的な光線を照射して、ボリュームデータ内部からの仮想的な反射光の画像を形成することにより、投影面上にボリュームデータ内部の3次元構造を透視する投影画像を生成する方法である。具体的には、投影面から光が照射され、その光がボクセル値によって表現されるボリュームデータによって反射・減衰・吸収される光のシミュレーションを行うことによって、物体の構造を描画することができる。骨や内蔵などの組織が複雑に入り組んでいる人体の構造を現すボリュームデータである場合には、透過率を調整(不透明度(オパシティ)を調整)することにより、これらの組織を分離して描画することができる。つまり、透視する部位については、その部位を構成する各ボクセルのオパシティを高める一方、透視しない部位についてはオパシティを低下させて観察したい部位のみを観察することができる投影画像を生成することができる。例えば、表皮などのオパシティを低く設定すれば、血管や骨や内臓などの各臓器を透かして観察することが可能になる。
【0004】
しかし、ボリュームレンダリングによって生成された投影画像では一方向から見た形状しか把握できず、3次元の形状全体を把握するためには回転させながら表示する必要がある。そこで、特許文献1では、実空間上で実際に物体を回転させるのと類似した感覚で、画面上の物体を回転させて表示する手法が提案されている。
【0005】
一方、特許文献2では、3次元オブジェクトの互いに直交する3方向における断面画像を3角法または1角法に従って表示することにより、オブジェクトの3次元的な形状の把握を容易にしたものが提案されている。
【特許文献1】特開平05−189541号公報
【特許文献2】特開平2−54381号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ボリュームレンダリングでは一方向から見た形状しか一度に把握することができないため、3次元的な全体形状を把握するためには回転させながら観察を行なう必要があるが、ボリュームレンダリングの処理には時間がかかり滑らかに回転させることができない。特に腫瘍などの病変を表す病変領域の形状や位置を確認する際には、ボリュームレンダリングでは観察したい病変領域のみを投影しても、周囲の臓器の形状を確認することができないため、原画像との対応がわかりづらい。
【0007】
また、3面図表示の手法では、表示されている各断面上の病変領域の形状しか把握することができないため、3次元空間上に広がりを有する病変領域の全体の形状を把握するためには、各断面画像を次々と切り替えながら表示しなければならない。
【0008】
そこで、本発明では、病変領域などの対象領域の全体の形状を容易に把握できるとともに、原画像との対応関係を把握することができる対象領域表示方法、装置およびプログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の対象領域表示方法は、被写体を撮影して得られた複数の断層画像のうち2以上の断層画像に亘って存在する対象領域を抽出し、それらの複数の断層画像のうち、対象領域の少なくとも一部を含む所定の厚さの範囲内に存在する断層画像を再構成した再構成画像を生成し、上記範囲内に存在する各断層画像上の対象領域の輪郭に基づいて、対象領域の形状の特徴を表す代表輪郭を作成し、断層画像生成手段により生成された再構成画像上に、代表輪郭作成手段により作成された代表輪郭を重ねて表示することを特徴とするものである。
【0010】
本発明の対象領域表示装置は、被写体を撮影して得られた複数の断層画像のうち2以上の断層画像に亘って存在する対象領域を抽出する対象領域抽出手段と、それらの複数の断層画像のうち、対象領域の少なくとも一部を含む所定の厚さの範囲内に存在する断層画像を再構成した再構成画像を生成する再構成画像生成手段と、上記範囲内に存在する各断層画像上の対象領域の輪郭に基づいて、対象領域の形状の特徴を表す代表輪郭を作成する代表輪郭作成手段と、断層画像生成手段により生成された再構成画像上に、前記代表輪郭作成手段により作成された代表輪郭を重ねて表示する表示手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
上記所定の厚さの範囲は、対象領域抽出手段により抽出された対象領域の全体を含むものであってもよい。
【0012】
断層画像を再構成する方法の具体例としては、複数の断層画像の相対応する画素毎に画素値の平均値を求めることによって、複数の断層画像を重ね合わせた状態を表す画像を生成する方法や、任意の方向の複数の平行光線上に複数の探索点を設定し、複数の断層画像の各画素の画素値に基づいて、各探索点における画素値を求め、平行光線毎に各探索点の画素値の平均値を求める平行投影法等が挙げられる。
【0013】
上記装置において、再構成画像生成手段が、前記範囲内に存在する断層画像を前記対象領域と交差する複数の方向から再構成した再構成した複数の再構成画像を生成するようにし、代表輪郭作成手段が、上記各範囲内に存在する断層画像上の対象領域の輪郭それぞれに基づいて、再構成画像毎に、前記複数の方向のそれぞれから見た対象領域の形状の特徴を表す代表輪郭を作成するようにし、重ね表示手段が、生成された各再構成画像上に作成された各代表輪郭を重ねたものを、同一画面上に表示するようにしてもよい。
【0014】
本発明の対象領域表示プログラムは、上記対象領域表示方法をコンピュータに実行させるものである。
【0015】
なお、対象領域は、その領域を抽出して表示したい領域を広く意味するものであって、
医用画像中の病変領域であってもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、病変領域などの2以上の断層画像に亘って存在する対象領域を抽出して、対象領域を含む範囲内に存在する断層画像を再構成して再構成画像を生成し、その上に対象領域の形状の特徴を表す代表輪郭を重ねて表示することにより、対象領域の3次元的な形状の特徴とその周囲に存在する物体との位置関係とを観察することができ、対象領域の3次元的な形状の観察効率を向上させることができる。
【0017】
さらに、対象領域と交差する複数の方向について再構成画像を生成して、各再構成画像上にそれぞれの方向から見た代表輪郭を重ねて表示するようにすれば、複数の方向から対象領域を観察することができるので、3次元的に対象領域を把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の対象領域表示装置を、病変領域を抽出・表示する場合に適用した実施の形態について説明する。なお、図1に示す対象領域表示装置1の構成は、補助記憶装置に読み込まれた対象領域表示プログラムをコンピュータ(たとえばパーソナルコンピュータ等)上で実行することにより実現される。このとき、この対象領域表示プログラムは、CD−ROM等の情報記憶媒体に記憶され、もしくはインターネット等のネットワークを介して配布され、このコンピュータにインストールされたものである。
【0019】
対象領域表示装置1は、被写体を撮影して得られた複数の断層画像S〜Sを画像データベースに保存・管理する画像保管サーバ2と、それらの複数の断層画像S〜Sのうち2以上の断層画像に亘って存在する病変領域Gを抽出する対象領域抽出手段10と、複数の断層画像S〜Sのうち、病変領域Gの少なくとも一部を含む所定の厚さの範囲内に存在する断層画像Six〜Siyを再構成した再構成画像Qを生成する再構成画像生成手段20と、上記範囲R内に存在する各断層画像Six〜Siy上の病変領域Gの輪郭Bix〜Biyに基づいて、病変領域Gの形状の特徴を表す代表輪郭Bpを作成する代表輪郭作成手段30と、再構成画像生成手段20により生成された再構成画像Q上に、代表輪郭作成手段30により作成された代表輪郭Bpを重ねて表示する表示手段40とを備えている。
【0020】
次に、対象領域表示装置1による処理の流れについて説明する。
【0021】
まず、対象領域抽出手段10が、被写体を撮影して得られた複数の断層画像S〜Sを画像保管サーバ2から取得し、取得したそれらの複数の断層画像S〜Sから病変領域Gを抽出する。
【0022】
以下、病変領域Gを抽出する一方法について説明する。まず、上記複数の断層画像S〜Sをボクセルに分割し、3次元座標空間内に配列してなる3次元画像V中の病変領域G内に任意の点を設定し、その設定された任意の点を基準として、3次元画像V中に病変領域Gを含む判別領域を設定する。次に、その設定された判別領域内の各画素(ボクセル)に対して、その画素が病変領域Gの輪郭を示す画素であるかどうかの評価値を、その画素における特徴量に基づいて算出する。この評価値の算出は、輪郭が既知である病変領域を含む複数の3次元のサンプル画像における各画素(ボクセル)の特徴量を予め機械学習することにより生成した、該各画素(ボクセル)が輪郭を示す画素(ボクセル)であるかどうかをその特徴量に基づいて評価できる評価関数を用いて行う。また、上記特徴量としては、その画素(ボクセル)の近傍領域内の輝度情報、たとえば、その画素(ボクセル)を中心とするX軸方向5画素×Y軸方向5画素×Z軸方向5画素の立方体の領域内の異なる複数個の画素(ボクセル)における輝度値の組み合わせを用いることができる。続いて、上記算出された判別領域内の各画素(ボクセル)における評価値に基づいて、グラフカット法(Graph Cuts)によって判別領域を病変領域と背景領域とに分割することにより、病変領域Gを抽出する。
【0023】
なお、上記病変領域Gの抽出は、上述した方法に限らず、種々の他の手法により行うようにしてもよい。
【0024】
次に、再構成画像生成手段20が、複数の断層画像のうち、対象領域の少なくとも一部を含む所定の厚さの範囲内に存在する断層画像を再構成した再構成画像Qを生成する。たとえば、図2に示すように、対象領域抽出手段10により抽出された病変領域Gの全体を含む厚さの範囲R内に存在する断層画像Six〜Siyを取得し、図3に示すように、それらの各断層画像上の位置(x、y)の画素Six(x、y)〜Siy(x、y)における画素値の平均を、再構成画像Q上の位置(x、y)の画素Q(x、y)の画素値とすることにより、断層画像Six〜Siyの陰影がその厚み方向に重ね合わせて表現された再構成画像Qを生成する。
【0025】
ここで、範囲Rは、対象領域抽出手段10により抽出された対象領域の位置および大きさなどの情報に基づいて、その対象領域Gの全体を含むように自動的に決定されたものであってもよいし、読影者によりキーボードやマウス等の入力装置を通じて入力された情報に基づいて決定されたものであってもよい。
【0026】
次に、代表輪郭作成手段30が、上記範囲R内に存在する各断層画像Six〜Siy上の対象領域Gの輪郭Bix〜Biyに基づいて、対象領域Gの形状の特徴を表す代表輪郭Bpを作成する。代表輪郭Bpの作成方法の具体例を以下に示す。
【0027】
(1)病変領域を全て包含する領域の輪郭を代表輪郭とする手法
図4に示すように、再構成画像Qを生成するために用いられた断層画像Six〜Siyのそれぞれ輪郭Bix〜Biyで囲まれた病変領域を抽出して、各断層画像Six〜Siyから抽出された各2次元平面上の病変領域を全て包含する領域の輪郭を代表輪郭Bpとする。具体的には、各断層画像Six〜Siy中の病変領域について、相対応する画素毎に画素値の総和を求め、その総和で表される領域の輪郭を代表輪郭Bpとする。
【0028】
(2)等高線を用いて代表輪郭を作成する手法
再構成画像Q上の位置(x、y)の画素Q(x、y)の画素値についてみると、図5に示す各断面画像Six〜Siyにおける画素Q(x、y)に対応する位置(x、y)の画素で輪郭Bix〜Biyによって囲まれた病変領域内に入っている回数が多いほど再構成画像Q上では白く表される。
【0029】
そこで、(1)で説明したような2次元上で病変領域を全て包含する領域を求めて代表輪郭Bpのうち最も外側のものを決定し、その領域内に含まれる画素に表された濃度値の幅Aを求めて、幅Aを濃度等高線の数Nで割った値を濃度等高線で表される濃度の間隔として求め、この間隔で濃度値が変わったところを表した濃度等高線を代表輪郭Bpとする。
【0030】
あるいは、各断面画像Six〜Siyの画素毎に、輪郭Bix〜Biyで囲まれた病変領域外であれば0、領域内であれば+1としてポイントを決定し、重ね合わせ画像における対応する画素毎にポイントを合計し、合計ポイントPの最大値Pmaxを求めて、最大値Pmaxを等高線の数Nで割った値を等高線で表される合計ポイントPの間隔として求め、この間隔で合計ポイントPが変わったところを表した等高線を代表輪郭Bpとする。
【0031】
なお、等高線の数Nは手動で入力したものでもよいし、固定値として予め与えられたものでもよい。あるいは、他の計算方法でNを求めてもよい
(3)特徴的な輪郭を代表輪郭とする手法
図6に示すように、各断層画像Six〜Siyの病変領域の輪郭Bix〜Biyの形状が極端に異なる場合には、輪郭をクラスタリングして、各クラスに属する代表的な輪郭を代表輪郭としてもよい。
【0032】
例えば、クラスタリングの手法としてK−平均法を用いることができる。
【0033】
1. まず、予めクラスタ数Mを手動入力、または固定値(起動パラメータ等)で与える。各断面画像Six〜Siyから病変領域を抽出し、抽出した病変領域の面積、円形度、重心を特徴量として求め、各特徴量のベクトルをXiとする。
【0034】
2. 病変の形状は徐々に変化していくことが多いため、隣り合った断面画像Six〜Siyの病変領域は類似した形状や大きさをしていることが予測される。したがって各クラスタには、連続した断面画像Six〜Siyから抽出された病変領域が同じクラスタに属する場合が多い。そこで、初期クラスタにおいては、初めの断層画像Sixから「全断層画像数/クラス数M個ずつの断面画像Six〜Siyを各クラスタj(j=1、・・・、M)に割り当てる。
【0035】
3. 各クラスタjに属する「全断層画像数/クラス数M」個の断面画像Six〜Siyから特徴量ベクトルXiの中心Cjを求める。
【0036】
4. 全ての断面画像Six〜Siyから特徴量ベクトルXiを求め、各断面画像Sの特徴量ベクトルXiと各クラスタの特徴ベクトルの中心Cjとの距離を求めて、各断面画像Sを距離が最も近いクラスタに割り当て直す。
【0037】
5. 各断面画像Sが属するクラスタが変わらなくなるまで、上記4〜5を繰り返す。
【0038】
6. 各クラスタjの中心Cjに最も近い断層画像Sの輪郭Bを代表輪郭Bpとする。
【0039】
最後に、表示手段40により、対象領域表示装置1に備えるディスプレイ3に、再構成画像生成手段20により生成された再構成画像Q上に、代表輪郭作成手段30により作成された代表輪郭Bpを重ねて表示する。
【0040】
上記実施の形態によれば、病変などの2以上の断層画像に亘って存在する対象領域を抽出して、対象領域を含む範囲内に存在する断層画像を重ね合せて再構成画像を生成し、その上に対象領域の形状の特徴を表す代表輪郭を重ねて表示するようにしたので、再構成画像により病変の全体の形状と病変の周囲に存在する臓器の位置とを観察することができるとともに、代表輪郭から病変の形状の特徴を観察することができる。
【0041】
さらに、本発明による対象領域表示装置1を用いて、図7に示すように、対象領域と交差するX軸方向、Y軸方向、Z軸方向にそれぞれ所定の厚さの領域Rx、Ry、Rz内の各断層画像を再構成した再構成画像Qx、Qy、Qzを生成し、各再構成画像Qx、Qy、Qz上にそれぞれの再構成画像毎に作成して得られた代表輪郭を重ねたものを、同一画面上に表示するようにすれば、それらの複数の方向から病変を観察することができるので、病変領域の3次元的な形状の観察性能がより向上する。
【0042】
なお、上記実施の形態では、本発明の対象領域表示装置を、病変領域を抽出・表示するものに適用した場合について説明したが、病変領域を抽出・表示場合に限らず、被写体を撮影して得られた複数の断層画像から抽出された種々の他の対象領域を抽出・表示する場合に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の対象領域表示装置の一実施の形態を示すブロック図
【図2】対象領域を含む所定の厚さの範囲の一例を示す図
【図3】図1の再構成画像生成手段による再構成画像の生成処理を説明するための図
【図4】図1の代表輪郭作成手段により代表輪郭を作成する一手法を説明するための図
【図5】図1の代表輪郭作成手段により代表輪郭を作成する一手法を説明するための図
【図6】図1代表輪郭作成手段により代表輪郭を作成する一手法を説明するための図
【図7】対象領域と交差するX軸方向、Y軸方向、Z軸方向について再構成された再構成画像の一例を示す図
【符号の説明】
【0044】
1 対象領域表示装置
10 対象領域抽出手段
20 画像生成手段
30 代表輪郭作成手段
40 表示手段
S 断層画像
G 対象領域
R 範囲
Q 重ね合せ画像
B 対象領域の輪郭
Bp 代表輪郭

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影して得られた複数の断層画像のうち2以上の断層画像に亘って存在する対象領域を抽出し、
前記複数の断層画像のうち、前記対象領域の少なくとも一部を含む所定の厚さの範囲内に存在する断層画像を再構成した再構成画像を生成し、
前記範囲内に存在する各断層画像上の前記対象領域の輪郭に基づいて、前記対象領域の形状の特徴を表す代表輪郭を作成し、
前記生成された再構成画像上に、前記作成された代表輪郭を重ねて表示することを特徴とする対象領域表示方法。
【請求項2】
被写体を撮影して得られた複数の断層画像のうち2以上の断層画像に亘って存在する対象領域を抽出する対象領域抽出手段と、
前記複数の断層画像のうち、前記対象領域の少なくとも一部を含む所定の厚さの範囲内に存在する断層画像を再構成した再構成画像を生成する再構成画像生成手段と、
前記範囲内に存在する各断層画像上の前記対象領域の輪郭に基づいて、前記対象領域の形状の特徴を表す代表輪郭を作成する代表輪郭作成手段と、
前記断層画像生成手段により生成された再構成画像上に、前記代表輪郭作成手段により作成された代表輪郭を重ねて表示する表示手段と
を備えたことを特徴とする対象領域表示装置。
【請求項3】
前記範囲が、前記対象領域抽出手段により抽出された前記対象領域の全体を含むものであることを特徴とする請求項2記載の対象領域表示装置。
【請求項4】
前記再構成画像生成手段が、前記範囲内に存在する断層画像を前記対象領域と交差する複数の方向から再構成した複数の再構成画像を生成するものであり、
前記代表輪郭作成手段が、前記各範囲内に存在する断層画像上の前記対象領域の輪郭それぞれに基づいて、前記再構成画像毎に、前記複数の方向のぞれぞれから見た前記対象領域の形状の特徴を表す複数の代表輪郭を作成するものであり、
前記重ね表示手段が、前記生成された各再構成画像上に前記作成された各代表輪郭を重ねたものを、同一画面上に表示するものであることを特徴とする請求項2または3記載の対象領域表示装置。
【請求項5】
コンピュータに、
被写体を撮影して得られた複数の断層画像のうち2以上の断層画像に亘って存在する対象領域を抽出し、
前記複数の断層画像のうち、前記対象領域の少なくとも一部を含む所定の厚さの範囲内に存在する断層画像を再構成した再構成画像を生成し、
前記範囲内に存在する各断層画像上の前記対象領域の輪郭に基づいて、前記対象領域の形状の特徴を表す代表輪郭を作成し、
前記生成された再構成画像上に、前記作成された代表輪郭を重ねて表示することを実行させるための対象領域表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−259703(P2008−259703A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−105275(P2007−105275)
【出願日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【復代理人】
【識別番号】100124213
【弁理士】
【氏名又は名称】尾原 和貴
【Fターム(参考)】