説明

射出成形機及び射出成形方法

【課題】良否判定を短い時間で漏れなく行うことができ、不良品の流出を防ぎ、品質の安定化をはかることができる射出成形機及び射出成形方法を提供する。
【解決手段】射出成形機10及び射出成形方法は、金型11と、樹脂の射出後、金型11が閉じているときに、金型11の内部において樹脂に接する金型11の一部の面に、加圧手段15により樹脂に対して突き出す加圧機構14と、を備え、加圧機構14による突き出す面の突き出し量に基づいて樹脂の良否判断を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂を金型内に射出して成形品を成形する射出成形機及び射出成形方法に関し、特に、金型内で成形品の良否を判定する射出成形機及び射出成形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の射出成形機及び射出成形方法として、溶融した樹脂、金属又はゴムが金型に充填されて製造される成形品の最終充填箇所の孔部に設けられた薄い部分における光の透過不透過、薄い部分における光が透過する空所の面積の広狭、孔部中への突出部の長短、孔部中への突出部の厚薄、又は、孔部中への突出部によって構成される内側の形状を検査するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の射出成形機及び射出成形方法は、樹脂製の長方形の板に縦横方向に多数の正方形の貫通孔が設けられている。
そして、溶融した樹脂を金型に注入するとき、金型のゲート部から遠く離隔した板の箇所を最終充填箇所として特定する。
溶融した樹脂が流れ込み難い箇所を最終充填箇所に特定すると、判別を正確に行うことができる。具体的には、金型のゲート部から遠く離隔した箇所又は小孔・細溝・小凹部等の孔部を設けられた箇所を最終充填箇所に特定する。
また、最終充填箇所は、箇所に限らない。更に、最終充填箇所は、成形品の固有の孔部かこれ以外に故意に設けた孔部かを問わない。
【0004】
特許文献1の射出成形機及び射出成形方法は、最終充填箇所に板の薄い部分とその両側の凹部とが設けられるか、または、板の薄い部分と凹部とが設けられると、光は薄い部分に遮断されるため透過しない。これにより、板は完全充填品すなわち良品と判別する。
【0005】
これに対して、板の薄い部分に空所があると、光は上方から下方へ透過する。これにより、板は未充填品すなわち不良品と判別する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3962182号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1は、成形品における支障のない特定箇所を検査することによって完全充填品か未充填品かを判別することができ、しかも、検査を簡単容易に行える。
そして、特許文献1は、板の薄い部分の光の透過、不透過、状態から充填未充填の判別を行っている。
そのため、特許文献1は、成形条件のばらつきによる充填、未充填を確認する判断はできる。
しかし、特許文献1は、成形品の強度を確認することはできない。
従って、特許文献1は、成形条件のばらつきによる品質低下した成形品が流出する虞がある。
【0008】
通常、樹脂で成形される成形品は成形時の成形条件で強度や耐久性が変る。
しかし、適正な成形条件で成形品が作られたか否かは目視では確認することができない。
そのため、適正な成形条件ではない成形品が作られることがあり、後工程に強度不足品や耐久性不足品の流出の虞があった。
また、ポリ乳酸などの結晶化樹脂は結晶化を行わないと充分な材料強度を保てない。
しかし、成形品の外観から結晶化の有無を確認するのは難しい。
そのため、結晶化が不充分なものが後工程に流れ、市場に出てから強度不足がわかるという問題があった。
【0009】
本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、良否判定を短い時間で漏れなく行うことができ、不良品の流出を防ぎ、品質の安定化をはかることができる射出成形機及び射出成形方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る射出成形機は、金型と、樹脂の射出後、前記金型が閉じているときに、前記金型の内部において前記樹脂に接する前記金型の一部の面に、加圧手段により前記樹脂に対して突き出す加圧機構と、を備え、前記加圧機構による前記突き出す面の突き出し量に基づいて前記樹脂の良否判断を行う。
【0011】
本発明に係る射出成形方法は、金型への樹脂の射出後、前記金型が閉じているときに、前記金型の内部において前記樹脂に接する前記金型の一部の面を前記樹脂に対して突き出し、前記突き出す面の突き出し量に基づいて前記樹脂の良否判断を行う工程を含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る射出成形機及び射出成形方法によれば、良否判定を短い時間で漏れなく行うことができ、不良品の流出を防ぎ、品質の安定化をはかることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る第1実施形態の射出成形機の加圧機構の駆動前の縦断面図である。
【図2】本発明に係る第1実施形態の射出成形機の加圧機構の駆動時の縦断面図である。
【図3】本発明に係る第1実施形態の射出成形機により成形された成形品の側面図である。
【図4】本発明に係る第2実施形態の射出成形機の樹脂の充填前の縦断面図である。
【図5】本発明に係る第2実施形態の射出成形機の樹脂の充填時の縦断面図である。
【図6】本発明に係る第2実施形態の射出成形機のブロックの移動時の縦断面図である。
【図7】本発明に係る第2実施形態の射出成形機のスライドブロックの加圧移動時の縦断面図である。
【図8】本発明に係る第2実施形態の射出成形機のスライドブロックの戻り移動時の縦断面図である。
【図9】本発明に係る第2実施形態の射出成形機の金型の開時の縦断面図である。
【図10】本発明に係る第3実施形態の射出成形機の樹脂の充填前の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る複数の実施形態の射出成形機及び射出成形方法について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明に係る第1実施形態の射出成形機10は、第1金型12と第2金型13とからなる金型11と、加圧手段である進退自在なロッド15を有する加圧機構14とを備える。
第1金型12は、凹状面16を有し、この凹状面16に充填口17が連通接続されている。
第2金型13は、第1金型12の凹状面16との間にキャビティ18を形成する。第2金型13は、凹状面16に対向する凸状面19を有し、この凸状面19の一部にロッド15を挿通させるためのロッド挿通部20を有する。
【0015】
加圧機構14は、ロッド15の先端部に、第2金型13の凸状面19と同一の面を形成する突き出し面21を有し、予め定められた押圧力を伴って第2金型13の凸状面19から突き出し面21を突き出す。
加圧機構14は、キャビティ18内に充填されている成形時の樹脂(図2参照)Rに対するロッド15の突き出し面21の実ストローク量に基づいて樹脂Rの良否判断を行う不図示の演算部を内蔵している。
【0016】
このとき、突き出し面21の位置は、キャビティ18への樹脂Rの最終充填付近に配置されている。
樹脂Rの最終充填付近は射出時にかかる圧力が小さいため、他の部分に比べ強度が低くなる虞がある。
そのため、最終充填付近に突き出し面21を配置して加圧して良否判定することにより、良否判定の精度を上げることができる。
【0017】
そして、突き出し面21の位置は、キャビティ18における樹脂Rのウエルド発生部である。
ウエルド発生部は、射出時に第1金型12および第2金型13内のキャビティ18内に流れる樹脂Rが分岐してから再び合流する部分で、かつ、合流する角度が150°以下と小さい部分にできる。
そのため、ウエルド発生部は合流部分であるために、他の部分に比べて強度が低くなる虞がある。
これにより、ウエルド発生部に突き出し面21を配置して加圧して良否判定することにより、良否判定の精度を上げることができる。
第1金型12と第2金型13とが開いた状態で測定すると樹脂Rの形状による弾性や型から取り外すときの抵抗が測定結果に影響を与える。
第1金型12と第2金型13とが閉じた状態で測定することにより樹脂Rの形状による影響が小さくなる。
これにより、第1金型12と第2金型13とが閉じた状態で測定して良否判定することにより、良否判定の精度を上げることができる。
【0018】
次に、射出成形機10による射出成型方法について説明する。
図2に示すように、第1金型12および第2金型13が閉じられているときに、キャビティ18内に樹脂Rが充填される。
このとき、ロッド15は、突き出し面21が第2金型13の凸状面19と同一の面にあるために、樹脂Rは、ロッド15の影響を受けずにキャビティ18内に充填される。
【0019】
キャビティ18内に樹脂Rが充填された後の所定時間の経過後に、加圧機構14によりロッド15に予め定められた押圧力が与えられることにより、ロッド15の突き出し面21が第2金型13の凸状面19から飛び出して樹脂Rに突き出される。
これにより、樹脂Rにロッド15の突き出し面21が突き出されるために、第2金型13の凸状面19からの実ストローク量が加圧機構14により測定される。
【0020】
そして、加圧機構14が、演算部において、測定された実ストローク量と予め格納されている基準ストローク量とを比較する。
演算部は、基準ストローク量と実ストローク量との偏差が少ない場合は合格と判定し、これとは異なり、基準ストローク量と実ストローク量との偏差が多い場合は不合格と判定する。
【0021】
図3に示すように、続いて、第1金型12および第2金型13が開かれて、成形品1が取り出される。
このとき、合格と判定された成形品1は、次の後処理工程へ搬送され、不合格と判定された成形品1は樹脂に再度戻される等して再利用される。
【0022】
以上、説明したように第1実施形態の射出成形機10によれば、加圧機構14により、加圧ストロークを検知し、成形条件が適正で樹脂Rが充分な強度のときの加圧ストロークより加圧ストロークが長くなったときに不良判定を行う。
樹脂Rは、温度が高すぎたり、射出前の樹脂Rの加熱時間が長すぎたりすると、強度が低くなる。強度が充分でない樹脂Rは強度が充分な樹脂Rに比べ、同じ圧力で加圧した場合に押し込み量が多くなる。
そこで、射出成形機10によれば、最適な成形条件で作られた樹脂Rの一定の加圧に対する変化を基準として、成形品1に一定の加圧をかけときの実ストローク量を基準ストローク量と比較して良否判定を行う。
このとき、基準ストローク量と実ストローク量L1との偏差が少ない場合は合格と判定され、これとは異なり、基準ストローク量と実ストローク量との偏差が多い場合は不合格と判定される。
従って、射出成形機10によれば、樹脂Rの強度が充分か否かを金型11内で良否判定することにより良否判定を成形中の短い時間で漏れなく行うことができ、不良品の流出を防ぎ、品質の安定化をはかることができる。
【0023】
また、第1実施形態の射出成形機10によれば、樹脂Rの最終充填付近は射出時にかかる圧力が小さいため、他の部分に比べ強度が低くなる虞がある。
そのため、最終充填付近を突き出し面21により加圧して良否判定することにより、良否判定の精度を上げることができる。
【0024】
そして、第1実施形態の射出成形機10によれば、ウエルド発生部は、射出時に金型11内で流れる樹脂Rが分岐してから再び合流する部分で、かつ、合流する角度が150°以下と小さい部分にできる。
そのため、ウエルド発生部は合流部分であるために、他の部分に比べて強度が低くなる虞があるために、ウエルド発生部を突き出し面21により加圧して良否判定することにより、良否判定の精度を上げることができる。
第1実施形態の射出成形機10によれば、第1金型12と第2金型13とが開いた状態で測定すると樹脂Rの形状による弾性や型から取り外すときの抵抗が測定結果に影響を与える。
第1金型12と第2金型13とが閉じた状態で測定することにより樹脂Rの形状による影響が小さくなる。
これにより、第1金型12と第2金型13とが閉じた状態で測定して良否判定することにより、良否判定の精度を上げることができる。
【0025】
さらに、第1実施形態の射出成形方法によれば、加圧機構14により、加圧ストロークを検知し、成形条件が適正で樹脂Rが充分な強度のときの加圧ストロークより加圧ストロークが長くなったときに不良判定を行う。
従って、第1実施形態の射出成形方法によれば、樹脂Rの強度が充分か否かを金型11内で良否判定することにより良否判定を成形中の短い時間で漏れなく行うことができ、不良品の流出を防ぎ、品質の安定化をはかることができる。
【0026】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態の射出成形機及び射出成形方法について説明する。
なお、以下の各実施形態において、前述した第1実施形態と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素については、図中に同一符号あるいは相当符号を付することによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0027】
図4に示すように、本発明に係る第2実施形態の射出成形機30は、第1金型12において樹脂Rに接する第1の面31を持つブロック32がブロック移動手段であるロッド33に接続されたブロック移動機構34により移動する。
また、第2実施形態の射出成形機30は、第2金型13において第1の面31に対して樹脂Rを間に対向して第1の面31より小さい突き出し面である第2の面35を持つスライドブロック36を有する。
そして、第2実施形態の射出成形機30は、スライドブロック36がスライドブロック移動手段であるロッド37に接続されたスライドブロック移動機構38により移動する。
スライドブロック移動機構38は、キャビティ18内に充填されている樹脂Rに対するスライドブロック36の第2の面35の突き出し量となる実ストローク量に基づいて樹脂Rの良否判断を行う演算部を内蔵している。すなわち、第2実施形態においては、スライドブロック36、ロッド37及びスライドブロック移動機構38により加圧機構が構成されている。
【0028】
ブロック32の第1の面31は、ブロック移動機構34により、第1金型12の凹状面16と同一の面を形成する第1位置A1と、第1金型12の凹状面16から退避する第2位置A2までの距離L2を移動する。
スライドブロック36の第2の面35は、スライドブロック移動機構38により、第2金型13の凸状面19と同一の面を形成する第1位置B1と、第2金型13の凸状面19から突き出す第2位置B2までの距離L3を移動する。
このとき、ブロック32の移動距離L2は、成形された樹脂Rが離型するのに充分な退避距離であって、かつ、良否判定に必要な対向する第2の面35が突き出す距離L3よりも長い距離である。
【0029】
次に、射出成形機30による射出成型方法について説明する。
図5に示すように、金型11が閉じられているときに、キャビティ18内に樹脂Rが充填される。
このとき、ブロック32の第1の面31が第1位置A1にあって第1金型12の凹状面16と同一の面にあり、スライドブロック36の第2の面35が第1位置B1にあって第2金型13の凸状面19と同一の面にある。
そのため、樹脂Rは、第1の面31および第2の面35の影響を受けずにキャビティ18内に充填される。
【0030】
次に、図6に示すように、ブロック移動機構34により、ブロック32が第1位置A1から第2位置A2までの距離L2で退避移動する。
このとき、第1金型12は、ブロック32が退避移動されることにより、樹脂Rのブロック32側に空間39が形成される。
【0031】
次に、図7に示すように、ブロック移動機構34によりブロック32の第1の面31が樹脂Rから離れている状態において、スライドブロック移動機構38によりスライドブロック36が第1位置B1から第2位置B2まで加圧移動される。
スライドブロック36が第1位置B1から第2位置B2まで加圧移動されることにより、スライドブロック36の第2の面35が樹脂Rに所定の力で突き出される。
【0032】
樹脂Rにスライドブロック36の第2の面35が突き出されるために、スライドブロック移動機構38により、スライドブロック36の第2の面35の第2金型13の凸状面19からの実ストローク量が測定される。
【0033】
そして、スライドブロック移動機構38の演算部において、測定された実ストローク量と予め格納されている基準ストローク量とを比較する。
演算部は、基準ストローク量と実ストローク量との偏差が少ない場合は合格と判定し、これとは異なり、基準ストローク量と実ストローク量との偏差が多い場合は不合格と判定する。
【0034】
次に、図8に示すように、スライドブロック移動機構38によりスライドブロック36が第1位置B1まで戻り移動される。
このとき、ブロック32は、第2位置A2にあって樹脂Rに対して退避したままである。
【0035】
続いて、図9に示すように、第1金型12および第2金型13が開かれて、成形品1が取り出される。
このとき、合格と判定された成形品1は、次の後処理工程へ搬送され、不合格と判定された成形品1は樹脂に再度戻される等して再利用される。
そして、金型11が開かれた後に、ブロック32はブロック移動機構34により第1位置A1に戻る。
【0036】
第2実施形態の射出成形機30及び射出成形方法によれば、ブロック移動機構34によりブロック32の第1の面31が樹脂Rから離れ、スライドブロック移動機構38によりスライドブロック36の第2の面35が樹脂Rに所定の力で加圧をかける。
そして、スライドブロック移動機構38により、加圧されている樹脂Rの面の変化から樹脂Rの良否判定が行われる。
ブロック32の移動距離L2は、成形された樹脂Rが離型するのに充分な退避距離であって、かつ、良否判定に必要な対向する第2の面35が突き出す距離L3よりも長い距離である。
従って、樹脂Rの強度が充分か否かを金型11内で良否判定することにより良否判定を短い時間で漏れなく行うことができ、不良品の流出を防ぎ、品質の安定化をはかることができる。
【0037】
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態の射出成形機及び射出成形方法について説明する。
図10に示すように、本発明に係る第3実施形態の射出成形機40は、加圧機構41が、一対のロッド42を有し、ロッド42の先端部に、第2金型13の凸状面19と同一の面を形成する突き出し面43を有し、予め定められた押圧力を伴って第2金型13の凸状面19から突き出し面43を突き出す。
加圧機構41は、キャビティ18内に充填されている樹脂Rに対するロッド42の突き出し面43の実ストローク量に基づいて樹脂Rの良否判断を行う。
そして、加圧機構41は、金型11が開かれた後に、ロッド42が成形品1をイジェクトするのに兼用される。
【0038】
なお、加圧機構41は、一対のロッド42の実ストローク量をそれぞれ別に取り込んで、それらの値を平均化して合否判定するようにしてもよい。
【0039】
第3実施形態の射出成形機40及び射出成形方法によれば、加圧機構41が、成形した成形品1をイジェクトする機構を兼ねるために、別構造のイジェクト機構を備える必要がないので簡素な構造にできる。
【0040】
なお、本発明の射出成形機及び射出成形方法は、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形や改良等が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
以上述べたように、本発明の射出成形機及び射出成形方法によれば、良否判定を短い時間で漏れなく行うことができ、不良品の流出を防ぎ、品質の安定化をはかることができるものである。
以上の結果として、成形プロセスにおける射出成形機として用いることができるとともに、限りある資源の無駄使いを防止でき、本発明の産業上の利用可能性は大といえる。
【符号の説明】
【0042】
10 射出成形機
11 金型
14 加圧機構
15 ロッド(加圧手段)
21 突き出し面
30 射出成形機
35 第2の面(突き出し面)
40 射出成形機
41 加圧機構
42 ロッド(加圧手段)
43 突き出し面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金型と、
樹脂の射出後、前記金型が閉じているときに、前記金型の内部において前記樹脂に接する前記金型の一部の面から、加圧手段を前記樹脂に対して突き出す加圧機構と、を備え、
前記加圧機構による前記突き出す面の突き出し量に基づいて前記樹脂の良否判断を行う射出成形機。
【請求項2】
請求項1に記載の射出成形機において、
前記突き出す面と前記樹脂を間に対向する面の一部に、前記突き出す面より大きい面が加圧方向に退避する射出成形機。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の射出成形機において、
前記加圧機構が、成形品のイジェクト機能を兼ねる射出成形機。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1項に記載の射出成形機において、
前記突き出す面により前記樹脂を加圧する場所が、前記金型内部の最終充填付近である射出成形機。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1項に記載の射出成形機において、
前記突き出す面により前記樹脂を加圧する場所が、前記金型内部のウエルド発生部である射出成形機。
【請求項6】
金型への樹脂の射出後、前記金型が閉じているときに、前記金型の内部において前記樹脂に接する前記金型の一部の面を前記樹脂に対して突き出し、前記突き出す面の突き出し量に基づいて前記樹脂の良否判断を行う工程を含む射出成形方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−200928(P2012−200928A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−65603(P2011−65603)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】