説明

導電率オフセットに基づいた化学薬品投与動作の制御

化学溶液について判定された導電率オフセットに基づいて化学薬品投与動作を制御するシステムおよび方法を開示する。この化学薬品投与動作は、皿洗機などの用役装置によって(または、これとの関連で)実行される。化学溶液は、水を少なくとも1つの化学生成物成分と混合することにより、溶液タンク装置内において形成される。導電率オフセット(これは、水の導電率である)を使用し、溶液中の化学生成物成分に関する化学溶液の推定導電率を正規化する。そして、用役装置の動作の様々な時点において、この正規化済みの導電率を導電率設定点と比較し、正規化済みの導電率が導電率設定点を下回っている場合に、指定容積の化学生成物成分を溶液タンクに対して供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、用役装置に関し、さらに詳しくは、用役装置に関連する化学溶液の導電率の監視に関するものである。
【背景技術】
【0002】
皿洗機は、皿、鉢、鍋、調理用具、およびその他の調理機器などの調理ならびに摂食用の物品を効率的に洗浄および消毒するべく、多数のレストラン、健康管理施設、およびその他の場所において使用されている有用な食器洗浄機である。これらの物品は、ラック上に載置された状態で皿洗機の洗浄チャンバに提供される。そして、このチャンバ内において、「洗浄サイクル」と呼ばれる既定の期間にわたって、これらの物品に対し、すすぎ剤および洗浄剤が加えられる。この洗浄サイクルは、浄化サイクルとすすぎサイクルを含んでいる。浄化サイクル内においては、少なくとも1つの洗浄剤が物品に対して加えられる。この洗浄剤は、通常、1つまたは複数の化学生成物成分を水に溶解させることによって製造された化学溶液である。なお、この「化学生成物成分」という用語は、あらゆるタイプの洗剤、石鹸、または浄化および/または消毒に使用されるその他の生成物(ただし、これらに限定されない)を含むべく広範に使用されている。
【0003】
一方、すすぎサイクルにおいては、少なくとも1つのすすぎ剤が物品に対して加えられる。このすすぎ剤は、通常、1つもしくは複数の湿潤剤および/または殺菌剤を有する水である。物品ラックは、浄化サイクルおよびすすぎサイクルにおいて、それぞれ、洗浄剤およびすすぎ剤がラックを通過可能な孔を含んでいる。このラックは、洗浄サイクルの終了時点において、洗浄チャンバから除去され、この結果、その他の物品を保持するその他のラックを洗浄チャンバ内に搬入することができる。そして、これらの後続のラックのそれぞれごとに、洗浄サイクルが反復されることになる。なお、この洗浄サイクルは、特定のタイプのラックと、それらのラックが搬送する物品について、カスタマイズ可能である。
【0004】
皿洗機によって物品に加えられる洗浄剤(以下、これを「化学溶液」と称する)は、通常、皿洗機の下側に配置された溶液タンク内において製造され、ここに収容されている。この溶液タンクの上部(かつ、洗浄チャンバの下部)には、洗浄モジュールが提供されている。この洗浄モジュールは、浄化サイクルにおいて、タンクから化学溶液を抽出し、ラック内に収容されている物品に対して、この溶液を加える。そして、この浄化サイクルに続いて、洗浄チャンバの上部に提供されているすすぎモジュールが、物品に対してすすぎ剤を加え、これによって物品をすすいで化学溶液を除去することにより、すすぎサイクルを実行する。
【0005】
公的な施設において物品を洗浄および殺菌する皿洗機において使用する化学溶液内のそれぞれの個々の化学生成物成分のパーセント濃度は、様々な食品規定および健康規定の規制対象になっている。製造された化学溶液に対する特定の化学生成物成分のパーセント濃度は、その化学溶液中の水の質量に対するその成分の質量に比例している。これらの規定を満足するべく一般に採用されている方法の1つは、化学溶液の導電率(conductivity)の計測値に基づいて、その溶液に対する1つまたは複数の化学生成物成分の投入を制御する段階を有している。この化学溶液の導電率は、一般に、その溶液の電気的な振る舞いとして定義されるものであり、従って、本明細書においては、水に関連する固有の電気的な振る舞いと、その溶液を形成する1つもしくは複数の化学生成物成分に関連する電気的な振る舞いとの組み合わせとして定義されている。
【0006】
前述の様々な食品規定および健康規定を満足するには、皿洗コントローラを使用することにより、従来の皿洗機の洗浄サイクルにおいて実行される動作を監視する。皿洗コントローラは、多くの場合に、その皿洗機の使用を意図する生産環境内に皿洗機が配備された後に、その皿洗機に対して付加されている。皿洗コントローラは、すすぎおよび洗浄モジュールの動作に対する制御を実行するべく、これらのモジュールに通信可能に接続されている。また、皿洗コントローラは、成分投与装置にも通信可能に接続されており、指定量の化学生成物成分を溶液タンクおよび/または洗浄チャンバに投与するように、成分投与装置を制御するべく動作可能である。この結果、皿洗コントローラは、皿洗機の動作に関係する情報を検知し、この検知された情報を使用することにより、様々な食品規定および健康規定を満足するべく成分投与装置を動作させる。
【0007】
皿洗コントローラは、誘導型プローブまたは導電率セルのいずれかを使用して、溶液タンク内の化学溶液の導電率に関係する情報を検知する。通常、これらのプローブまたはセルは、好ましくは、複数回にわたって既定容積の化学溶液をサンプリングし、これから化学溶液の導電率を表す電圧を生成することにより、これらの情報を収集する。次いで、皿洗コントローラは、この電圧をその化学溶液の関連する導電率読み取り値に対して結び付ける。そして、皿洗コントローラは、この導電率読み取り値を平均することにより、その指定期間にわたる平均導電率を判定する。次いで、皿洗コントローラは、この平均導電率を使用することにより、その溶液中の水に対する化学生成物成分のパーセント濃度を推定する。そして、この化学生成物成分のパーセント濃度が、規制対象の規定によって定められている範囲を下回っている場合には、皿洗コントローラは、パーセント濃度をその規定の範囲内に維持するべく、その化学生成物成分の投与を制御する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような推定パーセント濃度に基づいて洗剤の投与を制御する従来のプロセスは、多年にわたり、規定を満足するための効果的なメカニズムであった。しかしながら、このプロセスは、その制御の基礎となしている化学溶液中の化学生成物成分の推定パーセント濃度に関連する読み取り値が不正確であるという問題点を有している。すなわち、前述のように、水は、固有の導電率を有しており、誘導型プローブや導電率セル内において生成される電圧から導出された導電率の読み取り値には、この固有の導電率も含まれている。従って、化学生成物成分の推定パーセント濃度が、その化学生成物成分の電気的な振る舞いのみならず、その化学生成物成分が溶解している水の固有の導電率にも基づいたものになっているため、結果的に得られる水に対する化学生成物成分の推定パーセント濃度も、多くの場合に、不正確なものになっているのである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、化学溶液について判定された導電率オフセットに基づいて化学薬品投与動作を制御するシステムおよび方法により、前述およびその他の問題が解決される。この化学溶液は、水を少なくとも1つの化学生成物成分と混合することにより、溶液保存タンク内において製造される。導電率オフセットとは、水と関連する固有の導電率のことである。一実施例においては、化学生成物成分を導入する前に、溶液保存タンク内に位置する水をサンプリングすることにより、導電率オフセットを算出する。そして、化学溶液の導電率を計測し、次いで、これらの導電率計測値のそれぞれから導電率オフセットを減算することにより、既定の期間内における複数の時点において化学溶液の実際の導電率を連続的に判定する。従って、導電率オフセットを使用することにより、既定の期間内のそれぞれの時点において化学溶液の実際の導電率を判定している。そして、この期間内において、それぞれの時点において判定された実際の導電率を導電率設定点と比較し、実際の導電率が導電率設定点を下回っている場合に、指定容積の化学生成物成分を溶液保存タンクに対して供給するのである。
【0010】
一実施例においては、本発明は、溶液保存タンク内に位置した化学溶液の導電率を制御するべくコンピュータシステムが実行する方法を提供する。この化学溶液は、溶液保存タンク内において、水と少なくとも1つの化学生成物成分を混合することによって製造される。この実施例による方法は、水に関連する固有の導電率を判定する段階と、溶液保存タンク内において化学溶液が製造された後に化学溶液の導電率を計測する段階と、を含んでいる。次いで、この方法は、水と関連する固有の導電率、計測された化学溶液の導電率、およびその化学溶液について指定されている導電率設定点を分析し、化学生成物成分を溶液保存タンクに対して供給するべきかどうかを判定する段階を含んでいる。
【0011】
別の実施例によれば、本発明は、溶液保存タンク内に位置した化学溶液の導電率を制御するシステムに関連している。この化学溶液は、溶液保存タンク内において、少なくとも1つの化学生成物成分を水中に溶解させることによって製造される。このシステムは、センサとコントローラとを含んでいる。センサは、水の固有の導電率および化学溶液の導電率の両方に関係する情報を検知する。一実施例においては、水が溶液保存タンク内に位置した状態で、化学生成物成分が導入される前に、水の固有の導電率に関係する情報を検知している。従って、この実施例においては、溶液保存タンク内に化学生成物成分を投入した後に、その化学溶液の導電率に関係する情報を検知している。この化学溶液の導電率は、その化学溶液中における水に対する化学生成物成分のパーセント濃度を示している。
【0012】
センサによって検知された情報を、コントローラとセンサとを通信可能に接続した通信ラインを介して、コントローラが受信する。そして、このコントローラは、水の固有の導電率に関係する検知情報を分析し、水の導電率読み取り値を生成する。同様に、コントローラは、化学溶液の導電率に関係する検知情報を分析し、その化学溶液の導電率読み取り値を生成する。次いで、コントローラは、この水の導電率読み取り値、化学溶液の導電率読み取り値、およびその化学溶液について指定されている導電率設定点を分析し、化学生成物成分を溶液保存タンクに対して供給するべきかどうかを判定する。なお、この導電率設定点は、その化学溶液中における水に対する化学生成物成分の望ましいパーセント濃度を示している。
【0013】
本発明は、コンピュータプロセス、演算システム、あるいは、半導体不揮発性メモリ装置、コンピュータプログラムプロダクト、もしくはコンピュータ可読媒体などの製造物品として実装可能である。コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータシステムによって読み取り可能であり、かつ、コンピュータプロセスを実行する命令のコンピュータプログラムを符号化したコンピュータストレージ媒体であってよい。また、コンピュータプログラムプロダクトは、演算システムによって読み取り可能であり、かつ、コンピュータプロセスを実行する命令のコンピュータプログラムを符号化したキャリア上の伝播信号であってもよい。
【0014】
本発明を特徴付けるこれらおよび様々なその他の特徴ならびに利点については、添付の図面との関連で、以下の詳細な説明を参照することにより、明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付の図面を参照し、本発明およびその様々な実施例について詳細に説明する。なお、添付の図面に示されている類似の構造および要素は、類似の符号によって示されている。また、図中に示されている物体の中で、別の物体によって覆われているもの(ならびに、これに対する参照注釈)は、破線を使用して示されている。
【0016】
一実施例において、本発明は、用役装置が使用するすなわち(物体に対して)加えるべき化学溶液の導電率読み取り値の正規化に使用する導電率オフセットの計測に関係している。別の実施例においては、本発明は、正規化された導電率読み取り値に基づいた化学生成物成分の投与動作の制御に関係している。この本発明のいずれの実施例の場合にも、化学溶液は、用役装置内(または、その周辺)に配置された物体を洗浄および/または消毒するべく用役装置が使用する洗浄剤である。この化学溶液は、本明細書においては、少なくとも1つの化学生成物成分と水との混合物として定義されている。そして、以下においては、この実施例に従って、用役装置が洗浄装置(さらに詳しくは、商用の食器洗浄機)であるものとして説明しており、これを「皿洗機」とも呼んでいる。この実施例においては、本発明の論理的な動作は、皿洗コントローラによって実行され、この皿洗コントローラは、化学生成物成分投与装置プロセッサ、および/または、皿洗機の動作を実現するべく使用されるすすぎモジュール、洗浄モジュール、および/または様々なその他のプロセッサに対して通信可能に接続されている。ただし、この用役装置は、タスクを実行するべく化学溶液を準備、製造、割り当て、およびその他の方法で利用する任意のタイプの装置であってよいことを理解されたい。
【0017】
次に図1を参照すれば、本発明の実施例による皿洗機100が示されている。この皿洗機100は、レストラン、カフェテリア、およびパン屋において使用される鉢や鍋など(ただし、これらに限定されない)のあらゆるタイプの食器および台所用品を洗浄するべく使用される。以下においては、この皿洗機100によって洗浄される物体を「物品」と呼ぶこととする。物品は、物品ラック104上に置かれた状態で皿洗機100に提供される。なお、この皿洗機100は、コンベアタイプの皿洗機、フライトタイプの皿洗機、再循環式のドアタイプの皿洗機、または商用の一括もしくは充填タイプの皿洗い機など(ただし、これらに限定されない)のあらゆるタイプの皿洗機であってよい。ただし、本明細書においては、例示を目的として、皿洗機が、標準的な物品ラック104を有するコンベアタイプの皿洗機であるものとして説明することとする。従って、例えば、動物研究分野において使用されている動物ケージの洗浄機など、皿洗機以外の洗浄装置を採用することも可能であることを理解されたい。
【0018】
皿洗機100は、洗浄チャンバ108を含んでおり、これは、図示の実施例においては、入口スライドドア114と出口スライドドア116とによって囲まれている。この洗浄チャンバ108は、複数の脚144により、地面よりも高いところに支持されている。動作の際には、開いた入口スライドドア114を通じて、皿洗機100の洗浄対象である1つまたは複数の物品をそれぞれの物品ラック104が洗浄チャンバ108内に搬送する。矢印118(図1において、これは、例示を目的として提供されているに過ぎない)は、本発明の一実施例による洗浄チャンバ108を通過する物品ラック104の方向を示している。そして、物品ラック104が洗浄チャンバ108の内部に配置されたら、入口スライドドア114と出口スライドドア116との両方が閉鎖され、洗浄チャンバ108が、すべての側部において完全に封止された状態となる。
【0019】
洗浄チャンバ108の内部(または、この直接上方)には、物品ラック104内に配置された物品に対してすすぎ剤を適用するべく、すすぎモジュール102が提供されている。なお、以下においては、模範的なすすぎ剤として、水について説明しているが、この水は、その中に溶解した1つもしくは複数の湿潤剤および/または1つもしくは複数の消毒剤を含むことが可能であることを理解されたい。そして、洗浄チャンバ108の内部(または、この直接下方)には、ラック104内に配置された物品に対して化学溶液を適用するべく、洗浄モジュール106が提供されている。この化学溶液は、摂食、調理、またはその他の利用法のために後で使用するべく予め物品を洗浄するためのものである。一実施例においては、すすぎモジュール102と洗浄モジュール106は、スピンドル軸を中心として回転するべくスピンドル(図示せず)に動作可能に取り付けられたアーム(図示せず)を含んでいる。そして、すすぎモジュール102のアームは、洗浄チャンバ108内に配置された物品に対して水を伝達するための複数の開口部(図示せず)を含んでいる。また、同様に、洗浄モジュール106のアームも、洗浄チャンバ108内に配置された物品に対して化学溶液を伝達するための複数の開口部(図示せず)を含んでいる。
【0020】
化学溶液は、洗浄チャンバ108の下に位置した溶液タンク140内において製造され、ここに保存される。この化学溶液は、すすぎモジュール102から提供される水と1つもしくは複数の化学生成物成分との混合物として製造される。例えば、溶液タンク140内において製造される化学溶液は、単一の化学生成物成分と水の混合物である(ただし、これに限定されるものではない)。そして、この溶液タンク140内には、使用済みの化学溶液が溶液タンク140から化学廃棄物システム(例えば汚水処理タンクや下水管)に流れることができるように、排水路が配置されている(図示せず)。なお、この溶液タンク140から化学溶液を除去する動作を「フラッシング(flushing)」と呼んでいる。様々な実施例によれば、この化学溶液は、それぞれの洗浄プロセスの後に、または既定回数の洗浄プロセスの後に自動的にフラッシング可能であり、あるいは、この代わりに、いくつかの皿洗機においては、排水路を通じた手動によるフラッシングのみが可能になっている。従って、実際に採用する実施例は、実装の問題であり、溶液タンク140から溶液をフラッシングする手段については、本発明の範囲内において様々に考案可能であることを理解されたい。
【0021】
化学溶液を製造するべく使用する化学生成物成分は、溶液タンク140に提供される前の段階においては、固体または液体の形態で生成物貯蔵部110内に保存されている。なお、化学生成物成分が、固体の形態で保存されている場合には、その生成物を供給ホース132を介して溶液タンク140に提供できるように、その生成物に水を適用することによって、その化学生成物成分を液化する。この水は、水貯蔵部120内に保存されており、すすぎモジュール102によって洗浄チャンバ108内に投与される。この水は、その間の結合146を介して、水貯蔵部120からすすぎモジュール102に伝達される。次いで、すすぎモジュール102が、洗浄チャンバ108内に位置したラック104内に収容されている物品に対して、この水を適用する。そして、溶液タンク140と洗浄チャンバ108との間には、この洗浄チャンバ108に提供された水が溶液タンク140に進入できるように、開口部(図示されてはいない)が提供されている。従って、すすぎモジュール102から洗浄チャンバ108に提供された水は、この開口部を通じて溶液タンク140内に伝達され、この内部において、既存の化学溶液と混合することにより、この化学溶液をさらに希釈し、この結果、溶液内の化学生成物成分の濃度が低下することになる。
【0022】
本発明の一実施例においては、この皿洗機100の動作は、制御ボックス112内の皿洗コントローラによって制御されている。この実施例においては、制御ボックス112は、皿洗コントローラ(制御ボックス112に内蔵されている)と、第1および第2状態インジケータ(例えば発光ダイオード(LED))124および125ならびにグラフィカルユーザインターフェイス122など(ただし、これらに限定されない)の1つもしくは複数のディスプレイ装置またはモジュールを含んでいる。皿洗コントローラは、所与の洗浄サイクルにおいて皿洗機100が実行する様々なタスクを制御および監視するファームウェアまたはソフトウェアとして保存されている動作を実行する。例えば、皿洗機100に提供されているそれぞれのラック104の洗浄サイクルの起動を検出した際には、コントローラは、溶液タンク140に対する化学生成物成分の投与を制御する(ただし、これに限定されない)。これを実現するために、皿洗コントローラは、溶液タンク140内に存在する化学溶液の導電率を計測し、この計測値に基づいて、溶液タンク140に投与する化学生成物成分の量を制御する。また、一実施例においては、コントローラは、皿洗機100が実行するそれぞれの洗浄サイクルにおける洗浄モジュール106およびすすぎモジュール102の起動および動作を制御することも可能である。また、皿洗コントローラは、制御ボックス112が制御および監視する様々なタスクに基づいて、グラフィカルユーザインターフェイス122ならびに第1および第2状態インジケータ124および125上に表示するための情報の生成をも実行する。典型的な実施例においては、この皿洗コントローラは、NOVA Controls社によって製造された専用のコントローラである。ただし、この皿洗コントローラは、当業者に周知の任意のタイプもしくは型式のコントローラであってよいことを理解されたい。
【0023】
様々な実施例によれば、皿洗コントローラは、それぞれ、制御ボックス112に入力されている化学生成物出力制御ライン128、水出力制御ライン130、および導電率入力制御ライン136を使用して前述の制御および監視動作を実行する。化学生成物出力制御ライン128は、生成物貯蔵部110からの化学生成物成分の投与の責任を担うプロセッサ(図示せず)に対して制御ボックス112を接続している。皿洗コントローラの制御下において、制御ボックス112は、この化学生成物出力制御ライン128を介して、信号を生成物貯蔵部プロセッサに伝送する。そして、これらの信号が、生成物貯蔵部プロセッサを制御することにより、特定容積の化学生成物を溶液タンク140に投与する。なお、化学生成物成分が固体の形態で生成物貯蔵部110に保存されている場合には、生成物貯蔵部プロセッサが、水ポンプを作動させ、この水ポンプが、その固体の化学生成物に対して既定容積の水を適用する。そして、この既定容積の水の適用により、液体形態の(その既定容積の水に関連する)相応した容積の化学生成物成分が生成され、生成物貯蔵部110から投与されることになる。
【0024】
水出力制御ライン130は、水貯蔵部120からの水の投与の責任を担うプロセッサ(図示せず)に対して制御ボックス112を接続している。一実施例においては、この水貯蔵部プロセッサは、水ポンプ(図示せず)の動作を制御しており、この水ポンプが、水貯蔵部120から水を出力し、この水をすすぎモジュール102内に注入する。皿洗コントローラの制御下において、制御ボックス112は、この水出力制御ライン130を介して、水貯蔵部プロセッサに対して信号を伝送する。そして、これらの信号が、水貯蔵部プロセッサを制御して、水ポンプを作動させ、既定容積の水をすすぎモジュール102に投与する。そして、これとほぼ同時に、かつ、皿洗コントローラの制御下において、制御ボックス112は、その内部に現在位置している物品ラック104内に収容された物品に対して適用するべく、すすぎモジュール102を制御して水を洗浄チャンバ108に提供する。そして、この水が、物品上を通過し、溶液タンク140に伝達され、ここで、タンク140内に既に収容されている化学溶液と混合し、この結果、この溶液が希釈されることになる。
【0025】
化学溶液は、溶液タンク140内に存在しており、皿洗コントローラは、導電率の計測値に基づいて、この化学溶液に対する化学生成物成分の濃度を監視する。これを実現するべく、導電率入力制御ライン136が、制御ボックス112を誘導型プローブ138に対して接続しており、このプローブは、化学溶液の導電率の判定に使用するための情報(例えば、電気的特性)を検知するべく動作可能である。皿洗コントローラは、この検知された情報(これは、導電率入力制御ライン136を介して制御ボックス112に提供される)を使用して、化学溶液の導電率を算出する。この結果、皿洗コントローラのローカルメモリ内には、これらの電気的特性(例えば、生成電圧)を関連する導電率読み取り値に結び付ける情報が保存されることになる。同様に、この導電率読み取り値のそれぞれは、直接または間接的に、化学生成物成分の関連するパーセント濃度に対して結び付いている。そして、化学溶液中の水に対する化学生成物成分の望ましいパーセント濃度に対して、ターゲットすなわち設定点導電率読み取り値(以下、これを「導電率設定点」と称する)が関連付けられている。この結果、皿洗コントローラは、その導電率設定点(すなわち、望ましいパーセント濃度)を満足させるために、溶液に化学生成物成分を追加しなければならないかどうか(そして、追加する場合には、その量)を判定するべく、導電率設定点をそれぞれの導電率計測値と比較することになる。
【0026】
なお、誘導型プローブと、導電率を計測するべくこの誘導型プローブが使用する方法については、当技術分野において、周知であり、従って、これに関する更なる詳細説明は、本明細書においては省略する。また、模範的な実施例においては、誘導型プローブは、Lang Apparatebau GmbH社が製造するモデル28.740.7であるが、この誘導型プローブ138は、当業者に周知の任意のタイプもしくは型式の誘導型プローブであってよいことを理解されたい。また、代替実施例においては、1つまたは複数の導電率セルにより、この誘導型プローブ138を置換可能である。例えば、米国特許第4,733,798号明細書には、従来の有電極導電率セルおよび無電極導電率セルと、化学溶液の導電率の計測と、その内部に含まれている1つまたは複数の化学生成物成分の濃度の制御におけるそれらの使用法について開示されている。
【0027】
一実施例によれば、制御ボックス112は、通信リンク(図示せず)を介して、すすぎモジュール120および洗浄モジュール106にも接続されている。皿洗コントローラの制御下において、制御ボックス112は、すすぎモジュール102をローカルに制御するプロセッサ(図示せず)と、洗浄モジュール106をローカルに制御するプロセッサ(図示せず)に対して命令信号を発行することにより、すすぎモジュール102および洗浄モジュール106の動作を制御する。これらの命令信号は、前述の通信リンクを介してプロセッサに伝送される。そして、このような制御に基づいて、皿洗コントローラは、洗浄モジュール106またはすすぎモジュール102のいずれかが、現在動作状態にあるかどうかを判定可能であり、この結果、それぞれ、化学溶液または水を投与することができる。
【0028】
一実施例においては、第1および第2状態インジケータ124および125は、皿洗機100の現在の動作を示している。例えば、第1状態インジケータ124は、皿洗機100が現在作動しており、洗浄サイクルの途中にあることをユーザに対して通知可能である。第2状態インジケータ125は、皿洗機100が作動しておらず、化学生成物が溶液タンク140に現在投与されていることをユーザに対して通知することができる。なお、これらの状態インジケータ124および125は、皿洗機100の動作特性に関係するその他の目的にも使用可能であることを理解されたい。
【0029】
状態インジケータ124および125と同様に、グラフィカルユーザインターフェイス122も、皿洗機100のユーザに対して情報を提示するベく使用される。ただし、グラフィカルユーザインターフェイス122の場合には、ユーザに対して提示可能な情報量が、状態インジケータ124および125が提示可能な情報と比べて、格段に多い。例えば、グラフィカルユーザインターフェイス122は、ユーザが化学溶液の導電率設定点値を規定または変更可能な選択画面をユーザに対して提示することができる。
【0030】
また、この選択画面によれば、ユーザは、洗浄サイクルの時間量、洗浄モジュール106が作動する時間量、およびすすぎモジュール102が作動する時間量を規定することも可能である。また、このグラフィカルユーザインターフェイス122を通じて、ユーザは、すすぎ剤の温度、皿洗コントローラと共に動作する誘導性プローブ138が導電率を検知もしくは監視するレート、皿洗動作が時間に基づいている場合(例えば、制御ボックス112が、誘導型プローブ138によって検知される情報に基づいて投与を制御していない場合)に化学生成物成分を投与するレート、水を投与するレート、ならびに、スピンドル軸を中心とした洗浄およびすすぎアームの回転速度を含む様々なその他のパラメータおよび動作条件を規定または選択可能である(ただし、これらに限定されない)。また、このグラフィカルユーザインターフェイス122を使用することにより、皿洗機100の動作に対するアクセスを、認可ユーザに制限することも可能である。
【0031】
この皿洗機100の動作は、実質的にすすぎモジュール102の下方に(かつ、実質的に洗浄モジュール106の上方に)ラック104が配置され、入口スライドドア114および出口スライドドア116の両方が閉鎖された後に、開始される。まず、洗浄モジュール106により、物品に対して化学溶液が適用される。この物品に対する化学溶液の適用は、既定の期間にわたって維持される。そして、物品に対して化学溶液106が適用された後に、物品をすすいでこの化学溶液を除去するべく、すすぎモジュール102が物品に対して水を適用する。洗浄モジュール106と同様に、すすぎモジュール102も、既定の期間にわたって動作する。第1実施例によれば、皿洗コントローラが、この洗浄モジュール106およびすすぎモジュール102の動作の制御と監視の責任を担っている。すなわち、皿洗コントローラは、洗浄モジュール106およびすすぎモジュール102の両方を起動し、これらのモジュールによって化学溶液およびすすぎ剤がそれぞれ適用される時間の長さを制御している。一方、第2実施例によれば、皿洗コントローラが実行するのは、これらの動作の監視のみであり、制御は実行しない。この実施例においては、このような監視は、導電率の計測や、いつどれだけの量の化学生成物成分をタンク140に投与するのかに関する判定など(ただし、これらに限定されない)、コントローラが責任を担っている様々なその他の動作を実行するべく行われる。そして、洗浄サイクルが完了すると、出口スライドドア116を開いて、洗浄チャンバ108からラック104を除去することにより、後続の物品ラック104が皿洗機100を使用できるようにすることができる。
【0032】
図2は、本発明のプログラムプロダクトの実施例を実行する能力を有する演算システム200を示す図である。本発明が潜在的に有用である1つの動作環境は、例えば、制御ボックス112や、制御ボックス112によって収集された情報をアップロード可能なリモートコンピュータなどの演算システム200を含んでいる。このようなシステムにおいては、データおよびプログラムファイルを演算システム200に入力可能であり、このシステムが、このファイルを読み取って、その内部のプログラムを実行する。図2には、演算システム200の要素のいくつかが示されており、プロセッサ201として示されているコントローラ(例えば皿洗コントローラ)は、入力/出力(I/O)セクション202、マイクロプロセッサ(すなわち、CPU(Central Processing Unit))203、およびメモリセクション204を具備した状態で示されている。本発明は、任意選択により、メモリ204内に読み込まれたソフトウェアもしくはファームウェア、および/または、半導体不揮発性メモリ装置213、構成済みのCD−ROM208、もしくはディスクストレージユニット209上に保存されたソフトウェアもしくはファームウェアとして実装される。従って、この演算システム200は、本発明を実装するための「専用」マシンとして使用されている。
【0033】
I/Oセクション202は、ユーザ入力モジュール205(例えばキーボード)、ディスプレイユニット206、および半導体不揮発性メモリ装置213、ディスクストレージユニット209、およびディスクドライブユニット207など(ただし、これらに限定されない)の1つまたは複数のプログラムストレージ装置に接続されている。また、ユーザ入力モジュール205は、キーボードとして示されているが、これは、命令をプロセッサ201に入力可能なその他のタイプの装置であってもよい。半導体不揮発性メモリ装置213は、CPU203によって読み取り可能な形態で指示および命令を保存する組込型のメモリ装置である。様々な実施例によれば、この半導体不揮発性メモリ装置213は、ROM(Read−Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically−Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリもしくはプログラム可能なROM、またはその他の形態の半導体不揮発メモリであってよい。一実施例によれば、ディスクドライブユニット207は、CD−ROM媒体208を読み取る能力を有するCD−ROMドライバユニットであり、これは、通常、プログラム210とデータを収容している。そして、本発明によるシステムおよび方法を実現するメカニズムを収容するコンピュータプログラムプロダクトは、メモリセクション204、半導体不揮発性メモリ装置213、ディスクストレージユニット209、またはCD−ROM媒体218内に存在可能である。
【0034】
代替実施例によれば、フロッピー(登録商標)ドライブユニット、テープドライブユニット、またはその他のストレージ媒体ドライブユニットによってディスクドライブユニット207を置換または補完可能である。ネットワークアダプタ211は、ネットワークリンク212を介して、演算システム200をリモートコンピュータのネットワークに接続する能力を有している。このようなシステムの例には、Sun Microsystems, Inc.社が提供するSPARCシステム、IBM Corporation社およびIBM互換パーソナルコンピュータのその他の製造者が提供するパーソナルコンピュータ、およびUNIX(登録商標)に基づいたおよびその他のオペレーティングシステムが稼働するその他のシステムが含まれる。そして、リモートコンピュータは、デスクトップコンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークPC(パーソナルコンピュータ)、ピア装置、またはその他の一般的なネットワークノードであってよく、通常は、演算システム200に関連して前述した要素の多くまたはすべてを含んでいる。また、論理的な接続は、LAN(Local Area Network)またはWAN(Wide Area Network)を含んでいる。なお、このようなネットワーク環境は、事務所、企業規模のコンピュータネットワーク、イントラネット、およびインターネットにおいて、一般的である。
【0035】
本発明のプログラムプロダクトの実施例によれば、半導体不揮発性メモリ装置213、ディスクストレージユニット209、またはCD−ROM208上に保存されたソフトウェア命令は、CPU203によって実行される。この実施例においては、これらの命令は、クライアントとサーバ間におけるデータ通信、生成物使用データの検出、データの分析、レポートの生成に関するものであってよい。生成物使用データ、企業データ、ならびに、生成物使用データやその他のソースからの入力から生成される補完データは、メモリセクション204、もしくは半導体不揮発性メモリ装置213、ディスクストレージユニット209、ディスクドライブユニット207、または、システム200に接続されたその他のストレージ媒体ユニット内に保存可能である。
【0036】
一実施例によれば、この演算システム200は、オペレーティングシステムと、通常は、1つまたは複数のアプリケーションプログラムをさらに有しており、このような実施例については、当業者には周知である。オペレーティングシステムは、演算システム200の動作とリソースの割り当てを制御するプログラムの組を有している。また、特定のユティリティプログラムを含むプログラムの組が、グラフィカルユーザインターフェイスをユーザに対して提供している。アプリケーションプログラムとは、オペレーティングシステムソフトウェア上において稼働するソフトウェアであり、オペレーティングシステムによって提供されるコンピュータリソースを使用して、ユーザが所望するアプリケーション固有のタスクを実行する。一実施例によれば、オペレーティングシステムは、グラフィカルユーザインターフェイス122を採用しており、アプリケーションプログラムの表示出力が、ディスプレイ装置206の画面上の矩形領域内に提示される。このオペレーティングシステムは、マルチタスクで動作可能であり(すなわち、演算タスクを複数のスレッドにおいて実行可能であり)、従って、これは、Microsoft Corporation社の「WINDOWS(登録商標)95」、「WINDOWS(登録商標) CE」、「WINDOWS(登録商標)98」、「WINDOWS(登録商標)2000」、または「WINDOWS(登録商標) NT」オペレテーティングシステム、IBM社のOS/2 WARP、Apple社のMACINTOSH OSXオペレーティングシステム、Linux(登録商標)、およびUNIX(登録商標)などのいずれかであってよい。
【0037】
コンピュータプログラミング技術分野に関する知識を有する人々の習慣に従い、以下、特記しない限り、演算システム200(すなわち、制御ボックス112またはリモートコンピュータ)が実行する動作と処理のシンボリック表現を参照することにより、本発明について説明することとする。このような動作および処理は、しばしば、「コンピュータによる実行」と表現されているが、このような動作およびシンボリックに表現された処理には、電気信号表現の変換または削減を実現するデータビットを表す電気信号のCPU203による操作と、演算システム200の動作およびその他の処理信号を再構成またはその他の方式で変更するべく、メモリ204、半導体不揮発性メモリ装置213、構成済みのCD−ROM208、またはストレージユニット209内のメモリ位置におけるデータビットの維持と、が含まれていることを理解されたい。なお、このデータビットを維持するメモリ位置とは、そのデータビットに対応する特定の電気的、磁気的、または光学的特性を具備した物理的な位置のことである。
【0038】
本発明の様々な実施例の論理的な動作は、手動で、および/または(1)演算システム(例えば制御ボックス112)上において稼働するコンピュータ実装された一連の段階として、および/または(2)演算システム内において相互接続されたマシンモジュールとして、実装される。なお、この実装は、本発明を実装する演算システムの性能要件に基づいた選択の問題である。従って、本明細書において説明する本発明の実施例を構成する論理的な動作を、この代わりに、処理、動作、段階、またはモジュールとも呼ぶ。当業者であれば、これらの処理、構造的装置、動作、およびモジュールが、添付の請求項に記載されている本発明の精神と範囲を逸脱することなしに、ソフトウェア、ファームウェア、専用デジタルロジック、およびこれらの組み合わせによって実装可能であることを認識するであろう。
【0039】
この演算環境に留意し、図3は、本発明の一実施例による用役装置が使用する化学溶液の製造に使用する化学生成物成分の適用を制御するためのプロセス300の動作特性を示している。この化学溶液は、保存タンク(「溶液保存タンク」)内において、水に化学生成物成分を溶解させることによって製造される。
【0040】
以下、例示を目的とし、図1の皿洗機100と関連する動作を制御するプロセスであるものとして、この「制御」プロセス300について説明することとする(ただし、これに限定されるものではない)。従って、化学溶液が製造および収容される溶液保存タンクは、溶液タンク140である。そして、この実施例においては、制御プロセス300の論理的な動作は、制御ボックス112内に存在する皿洗コントローラによって実行されており、これは、前述のように、皿洗機100の1つまたは複数の様々なプロセッサ(例えばすすぎモジュール、洗浄モジュール、および生成物投与装置のプロセッサなど)に通信可能に接続されている。図1を参照して前述したように、生成物成分を生成物貯蔵部110から供給するための供給ホース132により、皿洗コントローラから生成物貯蔵部プロセッサに対して発行される制御命令に基づいて、化学生成物成分が溶液タンク140に提供される。一実施例においては、中間の結合146を介して水貯蔵部120からすすぎモジュール102に水を局所的に案内するプロセッサに対して皿洗コントローラから発行された制御命令に基づいて、化学溶液の製造に使用する水が、すすぎモジュール102から溶液タンク140に提供される。なお、別の実施例においては、すすぎモジュール120の動作は、皿洗コントローラではなく、ローカルプロセッサによって制御されており、皿洗コントローラは、モジュール102の動作を受動的に監視しているのみである。
【0041】
化学溶液を製造するべく溶液タンク140内において化学生成物成分が溶解している水の固有の導電率は、その水の原産地の地理的な場所によって変化する。すなわち、水の硬度/軟度や水中に含まれている粒子(例えばイオンやミネラルなど)が、水の固有の導電率の定義に寄与するのである。通常、これらのパラメータは、分散した地理的な場所によってのみならず、水の供給源(例えば井戸、処理プラント、および大小河川の河床など)によっても変化する。制御プロセス300に示されているように、本発明は、成分である水の供給源および地理的な原産地とは無関係に、化学生成物成分に関する化学溶液の実際の導電率を判定する正確な手段を提供している。
【0042】
従って、この制御プロセス300を実行することにより、化学溶液を溶液保存タンク内において製造および/または保存し、これを装置が使用または適用してなんらかのタスクを実行するあらゆるタイプの用役装置の動作を制御可能であることを理解されたい。これらのその他の実施例においては、制御プロセス300の論理的な動作は、これらのその他のタイプの用役装置の動作を制御する責任を担うプロセッサ201などのコントローラによって実行される。この制御プロセス300によって制御可能な皿洗機以外の模範的な用役装置には、洗濯機、化学薬品投与システム、CIP(Clean In Place)システムなどが含まれる(ただし、これらに限定されるものではない)。
【0043】
この制御プロセス300は、開始動作302によって始まり、終了動作314によって終了する動作フローによって実行される。開始動作302は、皿洗機100の使用を意図する生産環境内に皿洗機100が最初に配備された際に起動されることになる。具体的には、制御プロセス300は、皿洗コントローラが、皿洗機100の動作を制御するべく最初に作動した際に開始される。一実施例においては、皿洗コントローラは、グラフィカルユーザインターフェイス122を通じて入力された命令により、フィールドサービス技術者によって起動される。そして、この動作フローは、開始段階302からオフセット判定動作304に進むことになる。
【0044】
このオフセット判定動作304においては、化学溶液を製造するべく化学生成物成分と混合される水に関連する導電率読み取り値を算出する。なお、以下においては、この導電率読み取り値を「導電率オフセット」と呼ぶことにする。後述する図4には、本発明の一実施例によるこの導電率オフセットの判定プロセス400がさらに詳細に示されている。この導電率オフセットの判定が完了すると、皿洗機100が生産環境内における動作を開始し、このときに、動作フローは、導電率検知動作306に進むことになる。
【0045】
この導電率検知動作306は、導電率オフセットを判定した後の最初の洗浄プロセスの開始時点において起動される。従って、皿洗機100の溶液タンク140は、この導電率検知動作306の起動と同時に、水および化学生成物成分の両方によって充填されることになる。そして、この溶液タンク内の化学溶液のレベルが導電率プローブ138の上まで上昇した後に、導電率検知動作306は、既定の期間にわたって化学溶液のサンプルを収集し、これらのサンプルを使用することにより、既定の期間内の複数の時点において(それぞれのサンプルごとに)化学溶液の導電率を計測する。そして、これらの導電率計測値を平均することにより、その既定の期間における平均導電率読み取り値を生成する。前述のように、これらの導電率計測値、またはその平均値は、化学溶液中の水に対する化学生成物成分のパーセント濃度を表している。従って、皿洗コントローラのメモリ内には、その化学溶液において発生可能なすべての導電率読み取り値を水成分に対する化学生成物成分の適切なパーセント濃度に対してマッチングするデータ構造(例えば表、式など)が存在している。動作フローは、この既定の期間における平均導電率読み取り値を判定した後に制御動作310に進むことになる。
【0046】
この制御動作310においては、判定された導電率オフセットを考慮し、導電率設定点に対する化学溶液の平均導電率読み取り値の分析に基づいて、洗浄プロセスに関連する制御判定を生成する。これを実現するべく、制御動作は、図5に関連して後程さらに詳しく説明するように、導電率オフセットに基づいて、導電率設定点または平均導電率読み取り値のいずれかを「正規化」する。なお、この導電率設定点とは、化学溶液中の水に対する化学生成物成分の目標とするもしくは「望ましい」パーセント濃度を規定したものである。
【0047】
以下においては、例示を目的として、化学溶液の平均導電率読み取り値を導電率オフセットによって正規化することにより、化学溶液の実際の導電率読み取り値を生成する方式において、この制御動作310について説明することとする。化学溶液の実際の導電率読み取り値は、化学生成物成分に関する溶液の導電率をより正確に反映しており、従って、これを使用することにより、化学溶液中の化学生成物成分の実際のパーセント濃度をより正確に判定可能である。この制御動作310においては、化学生成物成分に関する化学溶液の実際の導電率読み取り値を判定するべく、平均導電率読み取り値から導電率オフセットを減算する。従って、化学溶液の平均導電率読み取り値が、水成分の導電率に基づいて「正規化」されることになる。
【0048】
そして、この例示用の実施例においては、制御動作310は、この化学溶液の実際の導電率読み取り値を導電率設定点と比較している。一実施例においては、この導電率設定点は、生産環境内への配備の前に、化学溶液、水成分の硬度/軟度、および化学溶液の適用を意図する物品の汚れのレベルなど(ただし、これらに限定されない)を含むいくつかのファクタに基づいて、皿洗コントローラのメモリ内に読み込まれる。一方、その他の実施例においては、導電率設定点は、グラフィカルユーザインターフェイス122を通じてユーザが動的に皿洗コントローラ内に読み込むことが可能であり、任意の数のその他のファクタに基づいたものにすることができる。この導電率設定点は、実際に、ユーザの好みに基づいたものであってよい。
【0049】
そして、この制御動作310による比較の結果、化学溶液の実際の導電率読み取り値が導電率設定点を下回っている場合には、制御動作310は、指定量の化学生成物成分を溶液タンク140に投与するように、生成物貯蔵部投与装置プロセッサに対して命令する。なお、この指定量は、実際の導電率読み取り値と導電率設定点との相対的な違いに基づいて導出されている。
【0050】
この制御動作310から、動作フローは、問合せ動作312に進む。この問合せ動作312においては、洗浄プロセスが完了したかどうかを判定する。そして、洗浄プロセスが完了している場合には、動作フローは、終了動作314において終了することになる。一方、まだ完了していない場合には、動作フローは、導電率検知動作306に戻り、前述の処理を継続する。
【0051】
一実施例においては、化学溶液の導電率が導電率設定点に向かうよう反復的に試験して、単一の洗浄プロセスにおいて導電率検知動作306と制御動作310を複数回実行している。なお、この制御プロセス300は、例示を目的として、皿洗機100の単一の洗浄プロセスにおいて実行されるものとして示されており、かつ、本発明は、それぞれの特定の洗浄プロセスごとに制御プロセス300のすべての動作を実行することを明白に想定しているが、好適な実施例には、皿洗機100が使用される期間にわたって分散した限られた数の洗浄プロセスについてオフセット判定動作304を実行する段階も含まれている。従って、このような実施例においては、動作フローは、オフセットを判定する時点を除き、導電率検知動作306において始まることになる。そして、この結果、特定の判定されたオフセットを使用することにより、複数の洗浄プロセスにおいて計測した化学溶液の導電率を正規化することになる。図5には、このような実施例についてさらに詳細に示されている。
【0052】
次に図4を参照すれば、本発明による一実施例に従って導電率オフセットを判定するプロセス400が示されている。具体的には、この「オフセット判定」プロセス400は、図3に示されている制御プロセス300のオフセット判定動作304において実行される動作をさらに詳細に示したものである。本発明の一実施例によれば、制御プロセス300と同様に、このオフセット判定プロセス400の論理的な動作も、皿洗コントローラによって実行される。そして、このオフセット判定プロセス400は、開始動作402において始まり、終了動作412によって終了する動作フローによって実行されている。開始動作402は、制御プロセス300の動作フローがオフセット判定動作304に進んだ際に起動される。そして、動作フローは、この開始動作402から、即時にタンク充填動作404に進むことになる。
【0053】
皿洗コントローラがすすぎモジュール102の動作を制御している一実施例においては、このタンク充填動作404は、誘導型プローブ138が水によって覆われるように、溶液タンク102に対する水の適用を制御する。一方、皿洗コントローラがすすぎモジュール102の動作を監視しているだけの実施例においては、このタンク充填動作404は、溶液タンク140に対する水の適用を監視し、誘導型プローブ138が水によって覆われる時点を判定する。そして、溶液タンク140内の水のレベルが誘導型プローブ138の上まで上昇すると、動作フローは、問合せ動作406に進むことになる。この問合せ動作406は、本プロセス400においては、時間遅延として機能しており、ここで、プロセス400は、溶液タンク140内の水が安定状態に到達するまで休止する。水中の粒子(例えばイオンやミネラルなど)がタンク140内の水に均一に分散した際に、安定状態に到達する。そして、タンク140内の水が安定状態に到達すると、動作フローは、導電率判定動作408に進む。
【0054】
導電率判定動作408においては、誘導型プローブ138を使用することにより、溶液タンク140内の安定状態にある水の1つまたは複数のサンプルについて、導電率に関係する情報(例えば電圧)を検知する。次いで、この導電率判定動作408においては、この導電率関係情報を使用して、それぞれのサンプルの導電率計測値を算出する。そして、これらの導電率計測値を平均することにより、導電率判定動作408は、水の平均導電率読み取り値を生成する。なお、この水の平均導電率読み取り値を「導電率オフセット」と呼ぶことにする。そして、この導電率オフセットが判定された後に、動作フローは、データ保存動作410に進む。
【0055】
このデータ保存動作410においては、図3、5、および6に示されているように、溶液タンク140に化学生成物成分を投与する時期を制御するのに後から使用するべく、皿洗コントローラ内のメモリに導電率オフセットを保存する。そして、このオフセット判定プロセス400の動作フローは、このデータ保存動作410の後に、終了動作412において終了し、この段階で、皿洗機は、生産環境内における動作を開始し、かつ、制御プロセス300の動作フローは、導電率検知動作306に進むことになる。
【0056】
次に図5を参照すれば、本発明の一実施例に従って、用役装置が使用する化学溶液の製造に使用する化学生成物成分の適用を制御するプロセス500が示されている。この「制御」プロセス500は、図3に示されている制御プロセス300を本発明の一実施例に従ってさらに詳しく示したものである。この実施例においては、この制御プロセス500は、生産環境内における用役装置の初期動作の前に計測された導電率オフセット読み取り値を使用した化学生成物成分の適用の制御における反復的な特性を示している。従って、この制御プロセス500は、図3の制御プロセス300が示しているように、終了動作において終了してはいない。この制御プロセス500は、開始動作502において始まる動作フローによって実行され、制御プロセス300と同様に、この制御プロセス500も、用役装置が皿洗機100であるものとして示されている。
【0057】
開始動作502は、皿洗機100の使用を意図する生産環境内に皿洗機100が当初配備された際に起動される。従って、この制御プロセス500は、皿洗コントローラが、皿洗システムの動作を制御するべく最初に起動された際に始まることになる。そして、動作フローは、この開始動作502からオフセット算出動作504に進む。
【0058】
このオフセット算出動作504においては、化学溶液の製造に使用する水に関連する「導電率オフセット」を算出する。なお、先程の図4には、本発明の一実施例に従って導電率オフセットを判定する典型的なプロセス400が示されている。そして、この導電率オフセットの判定が完了した後に、皿洗機100が生産環境内における動作を開始し、このときに、動作フローは、第1の問合せ動作506に進むことになる。
【0059】
この第1の問合せ動作506は、制御プロセス500内における時間遅延として機能しており、本プロセスは、皿洗コントローラが皿洗機100内の洗浄プロセスを起動するまで休止することになる。一実施例においては、洗浄プロセスは、洗浄ために物品ラックが洗浄チャンバ108に提供されるたびに起動される。そして、この洗浄プロセスの起動を検出すると、動作フローは、導電率検知動作508に進む。この導電率検知動作508(これは、一実施例においては、誘導型プローブ138によって部分的に実装されている)においては、既定の期間にわたって溶液タンク140から化学溶液のサンプルを収集する。そして、これらのサンプルを使用することにより、導電率検知動作508は、その既定の時間における化学溶液の導電率を計測する。
【0060】
一実施例においては、この導電率検知動作508によって算出される導電率計測値は、収集されたサンプルのそれぞれの導電率計測値から導出された平均導電率読み取り値である。そして、この既定の期間における化学溶液の平均導電率読み取り値の推定が完了すると、動作フローは、正規化動作510に進む。
【0061】
第1の実施例においては、この正規化動作510は、化学溶液の平均導電率読み取り値から導電率オフセットを減算することにより、その化学溶液の実際の導電率読み取り値を判定する。従って、この場合には、化学溶液の平均導電率読み取り値が、水成分の導電率に基づいて「正規化」されている。
【0062】
一方、第2の実施例においては、この正規化動作510は、平均導電率読み取り値ではなく、化学溶液の導電率設定点を正規化している。先程概略的に規定したように、導電率設定点は、化学溶液中の水に対する化学生成物成分の目標とする(すなわち、「望ましい」)パーセント濃度として規定されるものである。この実施例においては、正規化動作510は、導電率オフセットを導電率設定点に加算している。この導電率設定点は、任意の数のファクタに基づいたものであってよいが、本発明の一実施例においては、皿洗機によって洗浄される物品に予測される汚れの程度、適用する化学溶液、および化学溶液の製造に使用される水の物理的品質(例えば硬度や軟度など)に関係している。
【0063】
そして、これらの実施例とは無関係に、動作フローは、正規化動作510から第2の問合せ動作512に進むことになる。この第2の問合せ動作512においては、導電率設定点に対する化学溶液の導電率の関係を分析する。正規化段階510において、化学溶液の平均導電率読み取り値を導電率オフセットに対して正規化している場合には、この第2の問合せ動作512は、「正規化された」導電率計測値が導電率設定点を下回っているかどうかを判定する。同様に、正規化動作510において、導電率設定点を導電率オフセットに対して正規化している場合には、この第2の問合せ動作512は、化学溶液の導電率読み取り値が「正規化された」導電率設定点を下回っているかどうかを判定することになる。そして、いずれの場合にも、化学溶液の導電率が導電率設定点を下回っている場合には、動作フローは、生成物投与動作514に進むことになる。一方、下回っていない場合には、動作フローは、休止動作516に進む。
【0064】
生成物投与動作514においては、指定量の化学生成物成分を溶液タンク140に対して投与するように、生成物投与貯蔵部110のプロセッサに対して命令する。なお、この指定量は、導電率オフセットを考慮した化学溶液の導電率と導電率設定点との相対的な違いに基づいている。そして、動作フローは、生成物投与動作514から休止動作516に進む。
【0065】
この休止動作516においては、既定の期間にわたって制御プロセス500を休止させる。この既定の期間は、ゼロ〜無限の単位(例えば秒、分、日など)であってよい。そして、この既定期間の後に、動作フローは、第4の問合せ動作518に進む。
【0066】
この第4の問合せ動作518においては、第1の問合せ動作506において検出された洗浄プロセスが依然として実行されているかどうかを判定する。そして、この洗浄プロセスの実行を既に終了している場合には、動作フローは、第1の問合せ動作506に戻り、新しい洗浄プロセスの検出に伴って前述の処理を継続する。一方、洗浄プロセスがまだ終了していない場合には、動作フローは、導電率検知動作510に戻り、設定されている導電率設定点に照らして化学溶液の導電率をさらに試験し、導電率設定点に向かうよう、前述の処理を継続する。
【0067】
以上、前述のならびにその固有の目的および利点を実現するべく、本発明が十分に適合されていることが明らかであろう。なお、本開示においては、現時点における好適な実施例について説明しているが、本発明の範囲内に属する様々な変形や変更を加えることが可能である。例えば、本発明の一実施例によれば、図6に示されているように保存タンク内に存在する化学溶液の導電率をさらに正確に制御する動作を含むように、図5に示されている制御プロセス500を変更することが可能である。この実施例においては、この変更済みの制御プロセス500’は、第3の問合せ動作513および水投与動作515を含んでいる。これらの両方については、次の段落においてさらに詳細に説明する。このような実施例は、化学溶液を使用または適用する用役装置が、CIP(Clean−In−Place)システムや化学薬品投与システムである場合に特に有用である。ただし、この変更済みの制御プロセス500’は、化学溶液を物品もしくは物体に使用または適用するあらゆるタイプの用役装置と共に実装可能であることを理解されたい。例えば、この変更済みの制御プロセス500’は、皿洗機や洗濯機などと共に使用可能である。
【0068】
図6に示されている実施例においては、変更済みの制御プロセス500’は、図5に示されている制御プロセス500のすべての動作を含んでいる。そして、この変更済みの制御プロセス500’の場合には、動作フローが、第2の問合せ動作512の「いいえ」の分岐から、休止動作516にではなく、第3の問合せ動作513に進むように、動作フローが変更されている。
【0069】
この第3の問合せ動作513においては、導電率オフセットを考慮して、導電率設定点に対する化学溶液の導電率の関係を分析し、化学溶液の導電率が導電率設定点を上回っているかどうかを判定している。正規化動作510において、化学溶液の平均導電率読み取り値を導電率オフセットに対して正規化している場合には、この第3の問合せ動作513は、「正規化された」導電率計測値が導電率設定点を上回っているかどうかを判定する。同様に、正規化動作510において導電率設定点を導電率オフセットに対して正規化している場合には、この第3の問合せ動作513は、化学溶液の導電率読み取り値が「正規化された」導電率設定点を上回っているかどうかを判定する。そして、いずれの場合にも、化学溶液の導電率が導電率設定点を上回っている場合には、この変更済みの動作フローは、水投与動作515に進むことになる。一方、上回っていない場合には、この変更済みの動作フローは、休止動作516に進み、図5を参照して前述した処理を継続する。
【0070】
水投与動作515においては、指定量の水を洗浄チャンバ108に投与するように、すすぎモジュールに対して命令する。この指定量は、導電率オフセットを考慮した化学溶液の導電率と目標とするパーセント濃度との相対的な違いに基づいている。そして、この変更済みの動作フローは、水投与動作515から休止動作516に進み、図5を参照して説明した処理を継続する。
【0071】
また、本明細書においては、制御ボックス112の皿洗コントローラがプロセッサ201であるものとして説明しているが、これを、PLC(Programmable Logic Controller)および論理コンポーネントなど(ただし、これらに限定されない)の従来の電気的および電子的装置/コンポーネントによって置換したり、これらを含むことも可能である。そして、これらの実施例においては、図3、4、5、および6に説明されている本発明の論理動作は、これらの従来の電気的および電子的装置/コンポーネントによって実行されることになる。
【0072】
一実施例によれば、制御プロセス500内において、導電率オフセットを自動的にリセットする動作を採用可能である。この実施例においては、溶液タンク内の導電率の検出値がゼロに到達し、かつ、溶液タンク内の検出温度が室温に等しい場合に、洗浄プロセスが終了したものと検出し、これを検出した際に、動作フローを第4の問合せ動作518からオフセット算出動作504に進ませることができる。このような状況においては、溶液タンクが空であるものと推定される。従って、これは、導電率オフセットを再較正する最適なタイミングであろう。
【0073】
さらに別の実施例においては、コントローラ(例えば皿洗コントローラ)は、図2に示されているネットワークアダプタ211などのネットワークインターフェイスを介して通信ネットワークに接続されている。そして、コントローラは、このネットワーク接続を介して、情報をサーバコンピュータやユーザ端末など(ただし、これらに限定されない)の1つまたは複数のリモートコンピュータに対して伝送するべく動作可能である。なお、これらのリモートコンピュータには、ネットワーク接続を介して、いずれかのパラメータが導電率オフセットによって正規化されている両方の実施例における導電率設定点に対する導電率計測値の分析に関係するデータ、平均導電率計測値、コントローラが制御している用役装置が使用する様々な化学生成物成分の導電率設定点、計測された水の導電率オフセットなど(ただし、これらに限定されない)を含む様々なタイプの情報をコントローラから伝送可能である。また、このネットワークアダプタ211によれば、リモートコンピュータに位置するユーザが、コントローラに対して命令を発行することも可能である。例えば、リモートコンピュータに位置したユーザは、このネットワーク接続を使用することにより、導電率設定点を変更することができる。
【0074】
なお、当業者には容易に明らかであり、かつ、本明細書において開示、ならびに添付の請求項によって規定された本発明の範囲に含まれる多数のその他の変更を加えることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施例による用役装置のコンポーネントを示す図である。
【図2】本発明の実施例の論理的な動作を実装する汎用コンピュータを示す図である。
【図3】本発明の実施例に従って用役装置が使用する化学溶液の製造に使用する化学生成物成分の適用を制御する動作特性を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施例に従って図3のプロセスに使用する導電率オフセットを判定する動作特性を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施例による図3に示されている動作特性をさらに詳細に示すフローチャートである。
【図6】本発明の代替実施例に従って図5に示されている動作特性を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータシステム内において、溶液保存タンク内に位置する化学溶液の導電率を制御する方法であって、前記化学溶液は、前記溶液保存タンク内において少なくとも1つの化学生成物成分を水と混合することによって製造される、方法において、
前記水と関連する導電率計測値を判定する段階と、
前記化学溶液が前記溶液保存タンク内において製造された後に、前記化学溶液の導電率計測値を算出する段階であって、前記導電率計測値は、前記化学溶液中の水に対する前記化学生成物成分のパーセント濃度を示している、段階と、
前記水に関連する前記導電率計測値、前記化学溶液の前記導電率計測値、および前記化学溶液に指定されている導電率設定点を分析し、前記化学生成物成分を前記溶液保存タンクに供給するべきかどうかを判定する段階であって、前記導電率設定点は、前記化学溶液中における水に対する前記化学生成物成分の望ましいパーセント濃度を示している、段階と、
を備える方法。
【請求項2】
前記水に関連する導電率計測値を判定する前記動作は、
前記溶液保存タンクに対して前記化学生成物成分を供給する前に、前記溶液保存タンクを水で充填し、前記水の1つまたは複数のサンプルを分析して前記水の導電率に関係する情報を生成する段階を備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記水に関連する導電率計測値を判定する前記動作は、
前記水の導電率に関係する情報を分析して前記水に関係する導電率計測値を生成する段階をさらに備える請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記水に関連する前記導電率計測値を判定する前記動作に続いて、前記化学生成物成分を前記溶液保存タンクに供給し、その内部において前記化学溶液の製造を開始する段階をさらに備える請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記化学溶液の導電率計測値を算出する前記動作は、
前記化学溶液の1つまたは複数のサンプルを分析し、前記化学溶液の導電率に関係する情報を生成する段階と、
前記化学溶液の前記導電率に関係する前記情報を分析し、前記化学溶液の前記導電率計測値を生成する段階と、
を備える請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記分析動作は、
前記化学溶液の前記導電率計測値から前記水に関連する前記導電率計測値を減算し、前記化学溶液の実際の導電率読み取り値を生成する段階と、
前記化学溶液の前記実際の導電率読み取り値を前記導電率設定点と比較する段階と、
を備える請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記化学溶液の前記実際の導電率読み取り値が前記導電率設定点を下回っている場合に、指定容積の化学生成物成分を前記溶液保存タンクに供給するように要求する段階をさらに備える請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記指定容積は、前記実際の導電率読み取り値と前記導電率設定点との相対的な違いに基づいて規定される請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記指定容積は、前記化学溶液の前記実際の導電率読み取り値が前記導電率設定点を下回っているたびに前記溶液保存タンクに供給される既定容積である請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記化学溶液の前記実際の導電率読み取り値が前記導電率設定点を上回っている場合に、指定容積の水を前記溶液保存タンクに供給するように要求する段階をさらに備える請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記指定容積の水は、前記導電率計測値と前記正規化された導電率設定点との相対的な違いに基づいて規定される請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記分析動作は、
前記水に関連する前記導電率計測値を前記導電率設定点に加算し、前記化学溶液の正規化された導電率設定点を生成する段階と、
前記化学溶液の前記導電率計測値を前記正規化された導電率設定点と比較する段階と、
を備える請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記化学溶液の前記導電率計測値が前記正規化された導電率設定点を下回っている場合に、指定容積の化学生成物成分を前記溶液保存タンクに供給するように要求する段階をさらに備える請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記指定容積は、前記導電率計測値と前記正規化された導電率設定点との相対的な違いに基づいて規定される請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記指定容積は、前記化学溶液の前記導電率計測値が前記正規化された導電率設定点を下回っているたびに前記溶液保存タンクに供給される既定容積である請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記化学溶液の前記導電率計測値が前記正規化された導電率設定点を上回っている場合に、指定容積の水を前記溶液保存タンクに供給するように要求する段階をさらに備える請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記指定容積の水は、前記導電率計測値と前記正規化された導電率設定点との相対的な違いに基づいて規定される請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記溶液保存タンク内の前記化学溶液は、皿洗機内において実行される1つまたは複数の洗浄プロセスにおいて、その内部に配置された物品に対して適用するべく前記皿洗機が使用する請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記水に関連する導電率計測値を判定する前記動作は、前記皿洗機内において実行される前記1つまたは複数の洗浄プロセスのいずれよりも先に実行される請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記皿洗機内において実行される前記1つまたは複数の洗浄プロセスのそれぞれにおいて前記算出および分析動作を反復する段階をさらに備える請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記水に関連する前記導電率計測値と前記導電率設定点との合計が前記化学溶液の前記導電率計測値を上回っている場合に、前記溶液保存タンクに対する前記化学生成物成分の供給を要求する段階をさらに備える請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記要求動作は、前記皿洗機内において実行される前記1つまたは複数の洗浄プロセスのそれぞれごとに反復される請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記導電率設定点が、前記水に関連する前記導電率計測値と前記化学溶液の前記導電率計測値との相対的な差を上回っている場合に、前記溶液保存タンクに対する前記化学生成物成分の供給を要求する段階をさらに備える請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記要求動作は、前記皿洗機内において実行される前記1つまたは複数の洗浄プロセスのそれぞれごとに反復される請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記化学溶液の前記導電率計測値および前記水に関連する前記導電率計測値のうちの少なくとも1つをネットワーク接続を介してリモートコンピュータに伝送する段階をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記分析動作によって生成された結果をネットワーク接続を介してリモートコンピュータに伝送する段階をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項27】
溶液保存タンク内に位置する化学溶液の導電率を制御するシステムであって、前記化学溶液は、前記溶液保存タンク内において少なくとも1つの化学生成物成分を水と混合することによって製造される、システムにおいて、
前記水の固有の導電率に関係する第1の情報と、前記化学溶液の導電率に関係する第2の情報とを検知するセンサであって、前記化学溶液の前記導電率は、前記化学溶液中の水に対する前記化学生成物成分のパーセント濃度を示している、センサと、
前記センサに通信可能に接続されており、前記第1の情報および前記第2の情報を受信し、前記第1の情報を分析して前記水の導電率読み取り値を生成し、前記第2の情報を分析して前記化学溶液の導電率読み取り値を生成するコントローラであって、前記コントローラは、前記水の前記導電率読み取り値、前記化学溶液の前記導電率読み取り値、および前記化学溶液に指定されている導電率設定点を分析して、前記溶液保存タンクに前記化学生成物成分を供給するべきかどうかを判定し、前記導電率設定点は、前記化学溶液中における水に対する前記化学生成物成分の望ましいパーセント濃度を示している、コントローラと、
を備えるシステム。
【請求項28】
前記センサは、誘導型プローブを備える請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記センサは、導電率セルを備える請求項27に記載のシステム。
【請求項30】
前記コントローラは、半導体不揮発性メモリ装置を備える請求項27に記載のシステム。
【請求項31】
前記溶液保存タンク内の前記化学溶液は、1つまたは複数の洗浄プロセスを有するタスクを実行するべく用役装置によって使用され、前記化学溶液は、前記1つまたは複数の洗浄プロセスにおいて1つまたは複数の物体に対して適用される請求項27に記載のシステム。
【請求項32】
前記センサは、前記第1の情報を検知し、前記コントローラは、前記1つまたは複数の洗浄プロセスのいずれかが実行される前に、前記第1の情報を分析して前記水の前記導電率読み取り値を生成する請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記センサは、前記第2の情報を検知し、前記コントローラは、前記第2の情報を分析して前記化学溶液の前記導電率読み取り値を生成し、前記コントローラは、前記水の前記導電率読み取り値、前記化学溶液の前記導電率読み取り値、および前記化学溶液の前記導電率設定点を分析して、前記1つまたは複数の洗浄プロセスのそれぞれにおいて前記溶液保存タンクに前記化学生成物成分を供給するべきかどうかを判定する請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記用役装置は、前記1つまたは複数の洗浄プロセスにおいて、その内部に配置された物品に対して前記化学溶液を適用する皿洗機である請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記コントローラは、前記導電率設定点が前記水の前記導電率読み取り値と前記化学溶液の前記導電率読み取り値との相対的な差を上回っている場合に、前記溶液保存タンクに対して前記化学生成物成分を供給するべきであると判定する請求項27に記載のシステム。
【請求項36】
前記コントローラは、前記水の前記導電率読み取り値と前記導電率設定点の合計が前記化学溶液の前記導電率読み取り値を上回っている場合に、前記溶液保存タンクに対して前記化学生成物成分を供給するべきであると判定する請求項27に記載のシステム。
【請求項37】
前記コントローラは、ネットワークインターフェイスによって通信ネットワークに接続されており、前記コントローラによって実行される分析から生成されたデータは、前記ネットワークインターフェイスにより、前記通信ネットワークを介してサーバコンピュータに伝送される請求項27に記載のシステム。
【請求項38】
前記コントローラは、ネットワークインターフェイスによって通信ネットワークに接続されており、前記第1の情報および前記第2の情報は、前記ネットワークインターフェイスにより、前記通信ネットワークを介してサーバコンピュータに伝送される請求項27に記載のシステム。
【請求項39】
演算システムがアクセス可能であり、溶液保存タンク内に位置する化学溶液の導電率を制御するコンピュータプロセスを実行するためのコンピュータプログラムを符号化したコンピュータプログラムストレージ装置であって、前記化学溶液は、前記溶液保存タンク内において少なくとも1つの化学生成物成分を水と混合することによって形成される、コンピュータプログラムストレージ装置において、
前記コンピュータプロセスは、
前記水と関連する導電率計測値を判定する動作と、
前記化学溶液が前記溶液保存タンク内において製造された後に、前記化学溶液の導電率計測値を算出する動作であって、前記導電率計測値は、前記化学溶液中の水に対する前記化学生成物成分のパーセント濃度を示している、動作と、
前記水に関連する前記導電率計測値、前記化学溶液の前記導電率計測値、および前記化学溶液に指定されている導電率設定点を分析して、前記化学生成物成分を前記溶液保存タンクに対して供給するべきかどうかを判定する動作であって、前記導電率設定点は、前記化学溶液中における水に対する前記化学生成物成分の望ましいパーセント濃度を示している、動作と、
を備えるコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項40】
前記水に関連する導電率計測値を判定する前記動作は、
前記溶液保存タンクに対して前記化学生成物成分を供給する前に、前記溶液保存タンクを水で充填し、前記水の1つまたは複数のサンプルを分析して前記水の前記導電率に関係する情報を生成する段階を備える請求項39に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項41】
前記水に関連する導電率計測値を判定する前記動作は、
前記水の前記導電率に関係する前記情報を分析して前記水に関係する導電率計測値を生成する段階をさらに備える請求項40に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項42】
前記コンピュータプロセスは、
前記水に関連する前記導電率計測値を判定する前記動作に続いて、前記化学生成物成分を前記溶液保存タンクに対して供給し、その内部において前記化学溶液の製造を開始する段階をさらに備える請求項41に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項43】
前記化学溶液の導電率計測値を算出する前記動作は、
前記化学溶液の1つまたは複数のサンプルを分析し、前記化学溶液の導電率に関係する情報を生成する段階と、
前記化学溶液の前記導電率に関係する前記情報を分析し、前記化学溶液の前記導電率計測値を生成する段階と、
を備える請求項42に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項44】
前記分析動作は、
前記化学溶液の前記導電率計測値から前記水に関連する前記導電率計測値を減算し、前記化学溶液の実際の導電率読み取り値を生成する段階と、
前記化学溶液の前記実際の導電率読み取り値を前記導電率設定点と比較する段階と、
を備える請求項39に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項45】
前記コンピュータプロセスは、
前記化学溶液の前記実際の導電率読み取り値が前記導電率設定点を下回っている場合に、指定容積の化学生成物成分を前記溶液保存タンクに対して供給するように要求する段階を備える請求項44に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項46】
前記指定容積は、前記実際の導電率読み取り値と前記導電率設定点との相対的な違いに基づいて規定される請求項45に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項47】
前記指定容積は、前記化学溶液の前記実際の導電率読み取り値が前記導電率設定点を下回っているたびに前記溶液保存タンクに供給される既定容積である請求項45に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項48】
前記分析動作は、
前記水に関連する前記導電率計測値を前記導電率設定点に加算し、前記化学溶液の正規化された導電率設定点を生成する段階と、
前記化学溶液の前記導電率計測値を前記正規化された導電率設定点と比較する段階と、
を備える請求項39に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項49】
前記コンピュータプロセスは、
前記化学溶液の前記導電率計測値が、前記正規化された導電率設定点を下回っている場合に、指定容積の化学生成物成分を前記溶液保存タンクに対して供給するように要求する段階をさらに備える請求項48に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項50】
前記指定容積は、前記導電率計測値と前記正規化された導電率設定点との相対的な違いに基づいて規定される請求項49に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項51】
前記指定容積は、前記化学溶液の前記導電率計測値が前記正規化された導電率設定点を下回っているたびに前記溶液保存タンクに対して供給される既定容積である請求項49に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項52】
前記溶液保存タンク内の前記化学溶液は、1つまたは複数の洗浄プロセスを有するタスクを実行するべく用役装置によって使用され、前記化学溶液は、前記1つまたは複数の洗浄プロセスにおいて1つまたは複数の物体に適用される請求項39に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項53】
前記水に関連する導電率計測値を判定する前記動作は、前記1つまたは複数の洗浄プロセスのいずれかが実行される前に実行される請求項52に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項54】
前記コンピュータプロセスは、前記1つまたは複数の洗浄プロセスのそれぞれにおいて前記算出および分析動作を反復する段階をさらに備える請求項53に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項55】
前記コンピュータプロセスは、前記水に関連する前記導電率計測値と前記導電率設定点との合計が前記化学溶液の前記導電率計測値を上回っている場合に、前記溶液保存タンクに対する前記化学生成物成分の供給を要求する段階をさらに備える請求項54に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項56】
前記要求動作は、前記1つまたは複数の洗浄プロセスのそれぞれごとに反復される請求項55に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項57】
前記コンピュータプロセスは、
前記導電率設定点が前記水に関連する前記導電率計測値と前記化学溶液の前記導電率計測値との相対的な差を上回っている場合に、前記溶液保存タンクに対する前記化学生成物成分の供給を要求する段階をさらに備える請求項54に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項58】
前記要求動作は、前記1つまたは複数の洗浄プロセスのそれぞれごとに反復される請求項57に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項59】
前記コンピュータプロセスは、
前記化学溶液の前記導電率計測値と前記水に関連する前記導電率計測値とのうちの少なくとも1つをネットワーク接続を介してリモートコンピュータに伝送する段階をさらに備える請求項39に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。
【請求項60】
前記コンピュータプロセスは、
前記分析動作によって生成される結果をネットワーク接続を介してリモートコンピュータに伝送する段階をさらに備える請求項39に記載のコンピュータプログラムストレージ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2007−514132(P2007−514132A)
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532445(P2006−532445)
【出願日】平成16年4月20日(2004.4.20)
【国際出願番号】PCT/US2004/012260
【国際公開番号】WO2004/107074
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(500320453)イーコラブ インコーポレイティド (120)
【Fターム(参考)】