説明

層から構成され、少なくとも3つの内部スペースおよびバッファを有するセラミックマイクロリアクタ

セラミックマイクロリアクタが記述され、大きな反応熱を有する反応を実行し、少なくとも3つの内部スペースを有し、少なくとも1つの内部スペースは内部バッファを有し、内部バッファの形状、個数および位置付けが均一な流れを保証する。マイクロリアクタは、不活性なセラミック材料、好ましくはアルミニウム酸化物の少なくとも7つのプレート状の層でモノリスとして構成され、層は、上部の加熱/冷却スペースと、中央の反応スペースと、下部の加熱/冷却スペースとを形成する。1つの内部スペースは、貴金属を含む触媒のコーティングを有する。内部バッファの形状、個数および位置付けは、流れのシミュレーション計算の手段によって決定され、内部バッファは、好ましくはひし形の形状を有する。マイクロリアクタは、大きな反応熱を有する反応、特に不均一な気相の反応に非常に良い選択性を示し、特に燃料電池技術で水素の生成および/または浄化に用いられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不活性のセラミック材料から成るマイクロリアクタに関する。セラミックマイクロリアクタは、多層構造を有し、少なくとも3つの内部スペースを有する。本発明は、大きな反応熱を有する反応を実行するプロセスにさらに関し、特に本発明のマイクロリアクタにおける不均一に触媒された気相の反応、ならびに本発明のマイクロリアクタの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明のセラミックマイクロリアクタは、少なくとも7つの層を有し、大きな反応熱を有する反応に対して用いられ、特に、不均一に触媒される気相の反応に関する。リアクタにおける内部スペースの特別な配列による良い熱交換のおかげで、これらの反応は、狭い温度領域(すなわち等温)内で行われ、その結果として、選択的かつ高い収率で行われる。
【0003】
記述されたマイクロリアクタは、例えば燃料電池技術において水素の生成および水素の精製に用いられ、コンパクトな寸法であるために、燃料電池システムの中に容易に一体化され得る。しかし、他の分野、例えばマイクロテクノロジー、医療または化学産業などでの使用もまた、考えられる。
【0004】
セラミックマイクロリアクタは、技術文献から公知である。金属のリアクタと比較すると、セラミックマイクロリアクタは、費用的に有利であり、より軽く、腐食性の媒体に対してより良い抵抗を有する。さらに、セラミックリアクタ上の触媒コーティングは、より良い粘着特性を示す。
【0005】
D.GoehringおよびR.Knitterは、セラミックマイクロリアクタの生成のためのプロセスを報告し、該プロセスにおいて、約500ミクロンの幅を有するチャネルを有する気体拡散構造などのリアクタ構造物が実現され得る(非特許文献1)。用いられるモジュラーシステムは、熱伝導媒体を用いて同時の加熱/冷却の機会を提供しない。構造は、セラミックモノリスではなく、従ってシステムのシーリングに問題が起こる。用いられるセラミックの収縮量が異なるために、モジュールは、最終的なマッチングを必要としなくてはならず、互いとマッチされる。モジュールは、特定の組み合わせにおいてのみ用いられ得る。
【0006】
サンドイッチアセンブルと、中間層としての焼結されたアルミニウム酸化物および特定の未焼結(green)のセラミックのシートから作られた機能的な構成要素とは、文献から同様に公知である。非特許文献2を参照されたい。この論文は、金属酸化物と金属酸化化合物とから成る未焼結のセラミックシートを含む、多層のセラミック熱交換器を記述する。そのような化合物は、不均一な気相に対してかなりの反作用を有し得、従ってセラミックリアクタにおける使用には不適切である。
【0007】
チャネル形状で薄片状のセラミックマイクロリアクタは、パシフィックノースウエスト国立研究所(PNNL)によって記述される。非特許文献3を参照されたい。この研究において、単純な構造を有するマイクロリアクタ、例えば蛇行するチャネルを有するマイクロリアクタが、未焼結のセラミックシートのラミネーションによって実現される。
【0008】
より多くのチャネルを有し、押出プロセスによって生成されたモノリシックなセラミックハニカムは、自動車の排気の触媒作用から公知である(Degussa Edelmetalltaschenbuch、第2版、Huethig−Verlag、Heidelberg、1995、p.361ffを参照されたい)。しかし、そのようなモノリスは、両端部において開いており、別個の内部スペースを有さない(反応スペースまたは加熱/冷却スペース)。
【0009】
特許文献1は、燃焼リアクタまたはリフォーミングリアクタとして使用するセラミックリアクタを記述する。それは、触媒でコートされ得る単一の反応スペースを有する。
【特許文献1】国際公開第03/088390号パンフレット
【非特許文献1】D. Goehring、R.Knitter、「Rapid Manufacturing keramischer Mikroreaktoren」、Keramische Zeitschrift 53、2001、(6)、480〜484ページ
【非特許文献2】M.Neuhaeuser、S.Spauszus、G.KoehlerおよびU.StoeBelら、「Fuegen von Technischen Keramiken mittels Keramik−Gruenfolien」、Ceramic Forum International cfi/Ber. DKG 72(1995)、1〜2号、17〜20ページ
【非特許文献3】P.M.Martin、D.W.Matson、W.D.Bennett、D.C.StewartおよびC.C.Bouhamら、「Laminated ceramic microfluidic components for microreactor applications」、Proceedings IMRET 4 Conference、Atlanta、2000年3月5〜9日
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、複数の別個の内部スペースを有し、大きな反応熱を有する反応、特に不均一に触媒する気相反応を実行するのに適しているセラミックマイクロリアクタを提供することが本発明の目的である。様々な加熱/冷却スペースおよび反応スペースは、互いと直接に接触すべきであり、急激な熱伝導の結果として反応が等温に実行されることが可能であるべきである。内部スペースは、流体力学の点から最適化され、その結果として、スペースを介した反応媒体または熱伝導媒体の不均一で均等な流れが確立されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、請求項1〜10に従った本発明のセラミックマイクロリアクタの供給によって達成される。さらなる請求項11〜13において、本発明のマイクロリアクタの補助で大きな反応熱を有する反応を実行させるプロセスが記述され、請求項14および15にその使用方法が記述される。
【0012】
本発明は、セラミックマイクロリアクタを提供し、該セラミックマイクロリアクタは、大きな反応熱を有する反応を実行し、少なくとも3つの内部スペースを備え、少なくとも1つの内部スペースは、形状、数および位置付けが不均一な流れを保証する内部バッファを有する。
【0013】
該少なくとも3つの内部スペースは、好ましくは少なくとも1つの上部加熱/冷却スペースと、少なくとも1つの中央反応スペースと、少なくとも1つの下部加熱/冷却スペースとを含む。セラミックマイクロリアクタは、好ましくは7つのプレート状の層の不活性なセラミック材料からモノリスとして構成され、全ての内部スペースは、内部バッファを有する。
【0014】
セラミックマイクロリアクタの該少なくとも3つの内部スペースは、交差流、逆流または並流において配列または動作され得る。
【0015】
さらに、少なくとも1つの内部スペースは、1つ以上の触媒を有し得、該触媒は、大きな反応熱を有する触媒反応に適している。中央の反応スペースは、好ましくは触媒を有する。
【0016】
未焼結のセラミックシートのラミネーションを用いた構成は、少なくとも3つの内部スペースを有するモノリシックマイクロリアクタを生成する。7つのシートの使用は、例えば3つの内部スペースを有するモノリシック構造を生成し、9つのシートが用いられた場合には、4つの内部スペースを有するリアクタが得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、モノリシックな7層のマイクロリアクタの模式構造を示す。中間の内部スペース(B)は、反応スペースとして機能する。例えば不均一な気相の反応のような大きな反応熱を有する反応を触媒する触媒は、反応スペースの壁に適用される。反応スペース(B)の上および下は、加熱/冷却スペース(A)および(C)であり、熱伝導媒体を用いて反応スペース(B)における温度を調節する。この加熱/冷却の結果として、反応は、等温、すなわち狭い温度窓で実行される。局所的な過熱は、避けられる。反応スペース(B)に対する反応物の導入および放出と、加熱/冷却スペース(A)および(C)に対する熱伝導媒体の導入および放出は、各場合においてマイクロリアクタのコーナーに位置する凹所または通路を介して達成される(図1を参照されたい)。
【0018】
内部スペース(A)、(B)または(C)内の媒体の流れは、流体力学の点から最適化された設計を用いて定義される。バッファ(「内部」バッファ)の配列は、シミュレーションによる計算(計算流体力学、CFD)を用いて決定され、それによって、バッファの形状、数、および位置づけの結果として、内部スペースを介する不均一な流れを保証する。
【0019】
シミュレーション計算に用いられるソフトウェアプログラムの「FEATflow」(FEAT=「有限要素解析ツール(finite element analysis tool)」)は、一般的な2Dおよび3Dの幾何図形的配列に対する、非圧縮のナビエ−ストークスの方程式の定常状態および非定常状態に対するリサーチコードである。ソフトウェアパッケージは、安定したFEMおよびマルチグリッド技術に基づき、並列処理の目的のためにフィールドを分析することを可能にする。その結果として、プログラムは、現在の非常に歪んだ幾何図形的配列に対して、必要な精度、効率およびエラー強さを提供する。
【0020】
流体力学の点から最適化された、本発明のマイクロリアクタの内部スペースの構成の実施例は、図2に示される。示される寸法はセンチメートル単位であり、反応物または熱伝導媒体の導入または放出のための注入口および排出口が示される。
【0021】
内部バッファは、三角形、四辺形、正方形、長方形、六角形、ひし形、台形または円形の水平投射を有し得、互いが0.3cm〜10cmの間隔で配列され、好ましくは0.5cm〜5cmの間隔で配列される。バッファは、好ましくはひし形の形状を有し、約1×0.5cm(各場合において対角線)のひし形の寸法を有する。ひし形は、その主要な対角線(main diagonals)をマイクロリアクタの長手の軸に平行に、またはマイクロリアクタに対して特定の角度に、配列され得る。ひし形の主要な対角線とリアクタの長手の軸との間の角度は、5°から90°の範囲であり、好ましくは5°から45°の範囲であり、特に好ましくは15°から30°の範囲である。
【0022】
さらに、示されるスペーシングにおけるバッファの位置付けは、構造力学に起因する、焼結のプロセスの間のシートの曲げを防ぐ。
【0023】
マイクロリアクタの構成のために要求される未焼結のセラミックシートは、同一の材料によって作られ、好ましくはアルミニウム酸化物を含む。セラミックシートは、未焼結の状態で切断され、次いで薄片にされ、焼結される。シートの鋳造は、従来のセラミックプロセッシングから公知である。未焼結のシートは、ドクターブレード法によって生成される。第1のステップにおいて、鋳造されるべき材料を含んだ鋳造が可能なスリップと、分散剤と、結合剤と、可塑剤と、溶剤とが準備される。このスリップは、分散およびその後の均質化の後に、鋳造箱の中に導入され、移動する鋳造の基板の上にドクターブレードを介して流し込まれる。このようにして生成されたシートは、次いで乾燥される。
【0024】
外部の多孔性のセラミックのシーリングは、ガラス半田(例えば、市販で入手可能な誘電性のペースト)のコーティングによって実施される。気密でモノリシックなセラミック本体が、その結果として形成される。
【0025】
反応スペースの内部壁は、触媒によってコートされ、好ましくは貴金属を含む1つ以上の触媒によってコートされる。しかし、粉末状または小球状のサポートされた触媒もまた、内部スペースを満たすために用いられ得る。
【0026】
選択的なCOのメタン化(methanization)は、例えばRu含有の触媒を必要とし、一方でRh含有の触媒は、オートサーマルリフォーミング(autothermal reforming)に用いられる。用いられる貴金属は、プラチナ(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、金(Au)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、銀(Ag)、および/またはそれらの合金、および/または卑金属を伴ったそれらの混合物である。反応スペースの内部壁のコーティングは、例えば貴金属を含んだセラミックスリップを満たすことによって実施され得る(ウォッシュコート)。良い接着を示す触媒層は、400〜800℃の温度で約1〜3時間かける、その後の焼結のプロセスを用いて得られる。
【0027】
この生成プロセスは、大量生産に適しており、従来入手可能なマイクロリアクタに代わる、安価な代替案を提供する。
【0028】
本発明のマイクロリアクタは、大きな反応熱を有する反応に対して狭い温度窓を設定することを可能にする。そのような反応の選択性および収率は、結果的に非常に増加する。大きな反応熱を有する反応は、大いに発熱を伴うか、または大いに吸熱を伴って発する反応である。一般的に、大きな反応熱を有する反応は、200〜1000℃の範囲の温度で実行される。使用される熱伝導媒体として、例えば空気、水、サーモオイル、または熱伝導流体を含む。本発明のマイクロリアクタは、好ましくは不均一に触媒された気相の反応を実行するために用いられる。実施例は、選択的なCOメタン化、CO酸化、水蒸気リフォーミング、オートサーマルリフォーミング、または触媒作用的な燃焼である。そのような反応は、燃料電池技術において水素を含有する気体の生成および/または浄化に頻繁に要求される。これらの反応に対する開始材料(供給材料)は、炭化水素、石油スピリット、香料、アルコール、エステル化合物、合成ガス、CO含有のリフォーマガスまたは水素含有のガス混合物であり得る。
【0029】
本発明のセラミックマイクロリアクタは、燃料電池のための燃料ガスとして用いられる水素含有の改質装置製品におけるCOの選択的なメタン化において、非常に良い結果を生む。
【実施例】
【0030】
以下の実施例は、本発明のセラミックマイクロリアクタの組立および動作のモードを例証する。
【0031】
(実施例)
7層のセラミックマイクロリアクタは、7つの未焼結のアルミニウム酸化物シートから構成される(Inocermic GmbH、D−07629 Hermsdorf/Thueringenによって製造されたタイプF800)。収納されるシートの寸法は、12×12cmであり、厚さは1mmである。3つの内部スペース(上部加熱/冷却スペース、反応スペース、下部加熱/冷却スペース)を有するマイクロリアクタは、7層の構成を用いて作成される。収納されるシートは、未焼結の状態でサイズに切断され、注入および排出のための通路が提供される。2つの加熱/冷却スペースのシートおよび反応スペースのシートに対し、内部材料は、各場合において切断され取り除かれる。加熱/冷却スペースおよび反応スペースに対する内部バッファは、未焼結の状態でそれぞれの基礎をなす(underlying)シート上に配置され、その結果として、内部バッファは、流れのシミュレーション(CFD、FEAT−flowソフトウェア)を用いることにより、前もって最適化された位置に置かれる。24の内部バッファは、ひし形の形状を有し(対角線を計測すると約1×0.5cmの寸法)、以前に計算されたパターンで互いと関連するように配置される。
【0032】
2つの加熱/冷却スペースおよび反応スペースは、クロスフローの原理に従って互いと関連するように配列される。
【0033】
7層の構造を構成した後に、アセンブリは、特定のラミネーション溶剤を用いて薄片にされ、その後結合剤が取り除かれ、構造は、約2時間に渡り1675℃で焼結される。焼成のプロセスの後に、多孔性のセラミックは、ガラス半田のコーティングの手段によって850℃の焼成温度で外側がシールされる(Heraeus、D−63450 HanauのタイプIP 9117S)。
【0034】
反応スペースの内部表面は、次いで貴金属を含んだ触媒でコートされる。選択的なCOのメタン化(TiO/Al上のRuの2%の重量)に対し、触媒が用いられ、貴金属を含んだセラミックスリップを満たすことによって適用される(ウォッシュコート)。触媒のコーティングの焼結は、3時間に渡り500℃で実行される。
【0035】
(試験結果)
7層のマイクロリアクタが反応媒体(開始材料および製品)および冷却媒体と結合して提供され、選択的なCOのメタン化のために用いられる。260℃のCO含有のリフォーマガスを用いて動作しているときには、プロダクトガスのCO含有量は、大幅に減少される。リフォーマガスの最初のCO濃度は、5000ppmであり、最終的な濃度は668ppmであった。これは、87%の転換に相当し、本発明のマイクロリアクタの効果を実証する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1は、モノリシックな7層のマイクロリアクタの模式構造を示す。
【図2】図2は、流体力学の点から最適化された、本発明のマイクロリアクタの内部スペースにおける構成の実施例を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大きな反応熱を有する反応を実行するセラミックマイクロリアクタであって、該セラミックマイクロリアクタは、
少なくとも3つの内部スペースを有し、
少なくとも1つの内部スペースが、内部バッファを有し、
該バッファの形状、個数および位置付けが、均一な流れを保障することを特徴とする、セラミックマイクロリアクタ。
【請求項2】
前記少なくとも3つの内部スペースは、少なくとも1つの上部の加熱/冷却スペースと、少なくとも1つの中央の反応スペースと、少なくとも1つの下部の加熱/冷却スペースとを含むことを特徴とする、請求項1に記載のセラミックマイクロリアクタ。
【請求項3】
前記少なくとも3つの内部スペースは、交差流、逆流または並流において配列されることを特徴とする、請求項1または2に記載のセラミックマイクロリアクタ。
【請求項4】
不活性のセラミック材料の少なくとも7つの層からモノリスとして構成され、好ましくはアルミニウム酸化物に基づいていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のセラミックマイクロリアクタ。
【請求項5】
少なくとも1つの内部スペースは、少なくとも1つの触媒を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセラミックマイクロリアクタ。
【請求項6】
前記触媒は、プラチナ(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、金(Au)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、銀(Ag)、および/またはそれらの合金、および/または卑金属を伴ったそれらの混合物から成る群から選択された少なくとも1つの貴金属を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のセラミックマイクロリアクタ。
【請求項7】
外部表面は、ガラス半田によってコートされることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のセラミックマイクロリアクタ。
【請求項8】
内部スペースの前記内部バッファの形状、個数および位置付けは、流れのシミュレーション計算の補助で決定されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のセラミックマイクロリアクタ。
【請求項9】
内部スペースの前記内部バッファは、三角形、四辺形、正方形、長方形、六角形、ひし形、台形または円形の水平投射を有し、互いが0.3cm〜10cmの間隔で配列され、好ましくは0.5cm〜5cmの間隔で配列されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のセラミックマイクロリアクタ。
【請求項10】
前記内部バッファは、ひし形の形状を有し、約1×0.5cm(各場合において対角線)の寸法を有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のセラミックマイクロリアクタ
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に従うセラミックマイクロリアクタを用いて大きな反応熱を有する反応を実行するプロセスであって、該プロセスは、
a)少なくとも1つの内部スペースに供給物の混合物を導入するステップと、
b)熱伝導媒体の導入と放出とによって、大きな反応熱を有する反応の加熱/冷却を行うステップと、
c)少なくとも1つの反応スペースからプロダクトの混合物を放出するステップと
を包含する、プロセス。
【請求項12】
大きな反応熱を有する前記反応は、不均一に触媒された気相の反応であり、例えば選択的なCOメタン化、CO酸化、水蒸気リフォーミング反応、オートサーマルリフォーミング反応、または触媒作用的な燃焼である、請求項11に記載のプロセス。
【請求項13】
大きな反応熱を有する前記反応は、200〜1000℃の温度範囲で生じ、空気、水、サーモオイル、または熱伝導の流体が熱伝導媒体として用いられる、請求項11に記載のプロセス。
【請求項14】
燃料電池のための水素の生成および/または水素の浄化のための、請求項1〜10のいずれか1項に記載のセラミックマイクロリアクタの使用。
【請求項15】
マイクロテクノロジー、医療、または化学産業における、請求項1〜10のいずれか1項に記載のセラミックマイクロリアクタの使用。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−528265(P2008−528265A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−552572(P2007−552572)
【出願日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際出願番号】PCT/EP2006/000675
【国際公開番号】WO2006/079532
【国際公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(505446895)ユミコア アクチェンゲゼルシャフト ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (13)
【Fターム(参考)】