説明

嵌合フランジを備えたカップと蓋とを具備するスプレーガン用流体供給装置

流体供給装置。この流体供給装置は、使い捨てのカップ、使い捨ての蓋、再使用可能なカップホルダ、再使用可能な外蓋を含み、前記使い捨てのカップ、使い捨ての蓋および再使用可能なカップホルダは嵌り合うフランジを具備し、前記前記再使用可能なカップホルダは、前記フランジに嵌り合う円錐台形状の内面を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体塗布装置用の流体供給装置に関し、特に、使い捨てカップおよび蓋と、再使用可能なカップと外蓋とを備えた流体供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
流体塗布装置の頂部に流体供給カップを取付けるようにした、重力によって供給する塗料スプレーガンのような流体塗布装置がある。流体供給カップは、一般的には再使用可能となっている。塗料のような流体は、一般的に、別の容器で測定、混合され、次いで、使用のために流体供給カップに注がれる。測定、混合用の前記容器は、洗浄または廃棄されなければならない。流体を塗布する間、ユーザは流体塗布装置を過度に傾けないように注意しなければならない。そうしないと、流体が流体供給カップの通気孔から漏れるからである。更に、ユーザは全ての流体を使い切ることはできない。と言うのは、流体供給カップ内で流体が移動して、空気がドレンホールに吸い込まれるからである。
【0003】
使用する間に漏れないようにした流体供給装置を作る試みがなされてきた。例えば、米国特許第5582350号は、手持式スプレーガンのガン本体の後方部から30°±10°の角度で延設されるようにした頂部取付け型の塗料カップを開示している。塗料は、楕円形の閉止されたバッグ内に密封されており、通気が不必要となっている。閉止されたバッグを用いることによって、塗料カップの通気孔から塗料が漏れることなく、ガンをどのような角度でも使用できるようになっている。閉止されたバッグを用いることによって、また、より一層多量の塗料が使用可能となる。更に、該閉止されたバッグによって、洗浄時間およびコストを低減される。と言うのは、バッグは塗料カップを清浄に保つからである。こうして、米国特許第5582350号は、この技術分野における著しい進歩を示している。
【0004】
米国特許第6588681号は、外側容器と内側ライナーとを備えた塗料カップを開示している。塗料成分を測定するための表示部を備えた表示シートが設けられているが、測定用表示部を正確に位置決めするために、内側ライナーと外側容器とを慎重に位置合わせしなければならない。この塗料カップは、外部シールリングによって、外側容器に対してシールされる蓋を含んでいる。この塗料カップは、塗料振盪機上で使用可能とするために、付加的な支持リングが必要となる。更に、この塗料カップは不必要に複雑である。
【0005】
【特許文献1】米国特許第5582350号明細書
【特許文献2】米国特許第6588681号明細書
【特許文献3】米国特許出願第10/458436号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、流体の漏れを防止するためのシールを改良した流体供給装置の必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、流体供給装置を提供することによって、この必要性に応える。この流体供給装置は、使い捨てカップ、再使用可能なカップホルダ、使い捨て蓋、再使用可能な外蓋を含む。
【0008】
前記使い捨てカップは、内部を画成する側壁、開口した出口端、閉じた底部を具備し、前記開口した出口端が軸線を規定し、更に、前記使い捨てカップの出口端の縁部から外側下方に所定の角度で延設されたフランジを具備する。
【0009】
前記再使用可能なカップホルダは、側壁、開口した上端、および、下端を有しており、前記下端は開口部を有し、前記上端は軸線を規定し、更に、同再使用可能なカップホルダの上端の縁部から外側下方に所定の角度で延設されたフランジを具備し、前記再使用可能なカップホルダのフランジの角度は、前記使い捨てカップのフランジの角度と実質的に同一であり、これによって、前記再使用可能なカップホルダのフランジが前記使い捨てカップのフランジを支持するようになっており、更に前記上端に設けられた結合面を具備し、かつ、該再使用可能なカップホルダは、前記使い捨てカップを受容するように構成されている。
【0010】
前記使い捨て蓋は、内側部分と外側部分とを具備しており、前記外側部分は、概ね円錐台形状に形成され、かつ、縁部を有しており、前記縁部は軸線を規定し、前記使い捨て蓋の縁部は円錐角を有し、前記使い捨て蓋の縁部の角度は、使い捨てカップのフランジの角度に実質的に等しくなっており、該使い捨て蓋は、前記使い捨てカップの上に装着するようになっており、該使い捨て蓋の縁部は前記使い捨てカップのフランジに係合し、かつ、該使い捨て蓋は、前記内側部分に一体的に連結された継手部を有し、該継手部に開口部が貫通、形成されている。
【0011】
前記再使用可能な外蓋は、内側部分と外側部分とを具備しており、前記外側部分は、所定の円錐角を有した縁部を有し、前記再使用可能な外蓋の縁部の角度は、前記再使用可能なカップホルダのフランジの角度に実質的に等しくなっており、該再使用可能な外蓋は、前記再使用可能なカップホルダの上に装着するようになっており、該再使用可能な外蓋の縁部は、前記再使用可能なカップホルダのフランジに係合し、該再使用可能な外蓋は、前記内側部分に一体的に連結された継手部を有し、該再使用可能な外蓋の継手部には開口部が貫通、形成されており、前記使い捨て蓋の継手部は前記再使用可能な外蓋の継手部内に嵌合するようになっており、更に、該再使用可能な外蓋の縁部に相補形の結合面が設けられており、該再使用可能な外蓋の結合面は、前記再使用可能なカップホルダの結合面に係合して、前記再使用可能なカップホルダと該再使用可能な外蓋とを共にシールするようになっている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
流体塗布装置に取着された流体供給装置が図1に示されている。1つの実施形態では、流体供給装置は、塗料噴霧器のような流体塗布装置に塗料のような液体を供給するようになっている。基体表面を塗料により塗布するために用いられる、重力によって塗料を供給するようにした噴霧器のような塗料噴霧に関連して、以下、本発明を説明する。こうした塗料噴霧は、自動車修理工場のような自動車の塗り替え業界で用いることができる。塗料噴霧器に関連して流体供給装置を説明するが、本発明はこうした使用に限定されない。流体塗布装置は、以下に限定されないが、飲料、食品、(ケチャップのような)調味料、ガソリン、石油化学製品、炭化水素、水、水性溶液、溶剤溶液、エマルジョン、接着剤等を含む他の流動性液体を供給するために用いることができる。
【0013】
図1を参照すると、塗料噴霧器10が図示されている。該噴霧器は、本体15、本体15の先端25に固定されたノズル組立体20、本体15の後端から垂下されたハンドル30を具備する。噴霧器10を手操作するために、本体15には、トリガー40が回動自在に取付けられている。頂部取付け型の塗料供給装置45が、塗料をノズル組立体20に供給するために、本体15の先端25の近傍に取付けられる。ノズル組立体20に圧縮空気を供給するための空気ホース(図示せず)が空気接続部50に連結され、トリガー40によって圧縮空気の供給が制御される。
【0014】
空気接続部50からの空気は、内部通路(図示せず)を介してノズル組立体20に供給され、該圧縮空気は塗料を霧化し、ノズル組立体20から噴霧軸55を中心として噴霧する。塗料は、塗料供給装置45からノズル組立体20へ供給される。
【0015】
図1〜図3には、塗料供給装置45の本発明の第1の実施形態が示されている。該塗料供給装置は、使い捨てカップ55を含む。使い捨てカップ55は、概ね円筒状の側壁60を有している。カップの頂部の出口端65は開放され、底部70は閉鎖されている。側壁60、出口端65、底部70によって内部75が画成される。出口端65は軸線80を規定する。フランジ85が、出口端65の縁部から外側下方に延設されている。フランジ85は、出口端65の軸線80から約10°〜70°の範囲の角度αを以て下方に延設されている。
【0016】
使い捨てカップ55は、望ましい場合には、透明または半透明プラスチックで形成することができる。適当なプラスチック材料は、限定されないが、低密度ポリエチレンを含む。使い捨てカップは柔軟な側壁を有しており、塗料が噴霧されるにつれて、使い捨てカップが潰れるようになっている。該側壁は薄く、例えば約0.0762mm〜0.203mm(約0.003inch〜約0.008inch)とすることができる。望ましい場合には、前記底部は、前記側壁が潰れたときでも、該底部が実質的に平坦に保持されるように、僅かに厚く形成することができ、0.0762mm〜0.508mm(約0.003inch〜約0.02inch)の範囲とすることができる。これによって、漏れることなく如何なる角度でも塗料噴霧器から噴霧することが可能となり、また、カップ内の塗料を従来の重力式に塗料を供給するカップよりも一層多く使用可能となる。
【0017】
再使用可能なカップホルダ90は概ね円筒状に形成されている。該ホルダは、側壁95、開いた上端100、下端105を有している。下端105には開口部110が形成されている。開口部110は、望ましい場合には、下端105の全て或いは殆ど全ての範囲とすることができる。或いは、1または複数の一層小さな開口部を下端105に形成してもよい。下端105の開口部110は、使用に際して、使い捨てカップが周囲の空気圧によって潰れることを補助する。或いは、再使用可能なカップホルダ90に、下端105から下方に延びる1または複数の脚部112を設けることができる。該脚部は、開口部100の全周に亘って延設するように、(すなわち、円形リブ)、或いは、開口部110の周囲の一部のみに亘って延設するように形成することができる。脚部112は、後述するように、流体供給装置の積み重ねを補助することができる。
【0018】
上端100は軸線115を規定する。フランジ120が、上端100の縁部からから外側下方に延設されている。フランジ120は、上端100の軸線115から約10°〜70°の範囲の角度βを以て下方に延設されている。角度βは、使い捨てカップ55のフランジ85の角度αと実質的に同一である。使い捨てカップ55が再使用可能なカップホルダ90内に配置されると、使い捨てカップ55のフランジ85は、再使用可能なカップホルダ90のフランジ120に支持される。
【0019】
再使用可能なカップホルダ90の上端100には、結合面125が設けられている。結合面125は、望ましい場合には、側壁に形成したり、側壁から外方へ突出させたり、或いは、フランジ120から外方へ突出させたりすることができる。
【0020】
再使用可能なカップホルダ90は、以下に限定されないが、ポリプロピレンや高密度ポリエチレンを含む剛性プラスチックから形成することができる。望ましくは、再使用可能なカップホルダが塗料振盪機(paint shaker)のクランプ力に耐えるのに十分強いプラスチックが選択される。前記プラスチックは、不透明であってもよいが、望ましくは、透明または半透明である。不透明プラスチックを使用する場合には、使い捨てカップおよび該使い捨てカップの内容物が見えるように、細長い開口部を側壁に形成すべきであろう。典型的には、側壁は、約0.508mm〜約2.03mm(約0.02inch〜約0.08inch)の厚さとすることができる。
【0021】
使い捨て蓋130は、概ね円錐台形状の部分135を有する。円錐台部135の外縁部140は軸線145を規定する。円錐台部135の外縁部140の角度γは、軸線145から約10°〜70°の範囲にある。角度γは、使い捨てカップ55のフランジ85の角度αと実質的に同一である。使い捨て蓋130は、使い捨てカップ55の上に装着され、使い捨て蓋130の縁部140が使い捨てカップ55のフランジ85に係合する。望ましい場合には、使い捨て蓋130の内側に、下方に突出するリブ150を設けることができる。下方に突出するリブ150は、使い捨てカップの内部75に突出して、使い捨てカップ55の側壁60の内面に係合してシール部を形成する。更に、使い捨て蓋130の内面には、下方に突出する密封ビード部155を形成することができる。下方に突出する密封ビード部155は、使い捨てカップ55のフランジ85に係合して、密封を補助する。
【0022】
継手部160が円錐台部135に一体的に連結されている。継手部160を貫通して開口部165が形成されている。
【0023】
使い捨て蓋130は、透明、半透明または不透明のプラスチックから形成することができる。適当なプラスチックには、以下に限定されないが、ポリプロピレンまたは高密度ポリエチレンが含まれる。
【0024】
再使用可能な外蓋170は、概ね円錐台形状の部分175を有している。円錐台部175の外縁部180は軸線185を規定する。円錐台部175の外縁部180の角度δは、軸線185から約10°〜70°の範囲にある。角度δは、再使用可能なカップホルダ90のフランジ120の角度βと実質的に同一である。再使用可能な外蓋170の外縁部180には、相補形の結合面190が設けられている。本実施形態では、相補形の結合面190は、外縁部180から下方に延設されているが、他の構成も可能である。相補形の結合面190は、再使用可能なカップホルダ90の結合面125に係合して、再使用可能なカップホルダ90と再使用可能な外蓋170とを共にシールする。
【0025】
再使用可能な外蓋は、円錐台部175に一体的に連結された継手部195を有している。継手部195には開口部200が貫通、形成されている。使い捨て蓋130の継手部160は、再使用可能な外蓋170の継手部195内に嵌合する。
【0026】
再使用可能な外蓋170は、強く強靱なプラスチックから形成することができる。望ましくは、再使用可能な外蓋が、塗料振盪機のクランプ力に耐えるのに十分強いプラスチックが選択される。適切なプラスチックの例は、限定されないが、アセタールを含む。アセタールは通常透明ではない。再使用可能な外蓋170は、望ましい場合には、塗料レベルがユーザから見えるように1または複数の覗き孔を含むことがでいる。覗き孔によって、塗料タイプの名称を使い捨て蓋にユーザが書くことができ、また、使い捨て蓋を再使用可能な外蓋から容易に取外可能となる。
【0027】
管路210によって流体供給装置は塗料噴霧器10に連結される。管路210は、再使用可能な外蓋170の継手部195および使い捨て蓋130の継手部160に係合する。管路210には穴215が貫通、形成されている。使い捨てカップ55の内部75から使い捨て蓋130の開口部165および管路210の穴215を通って塗料噴霧器10へ流体が流れるための通路が形成される。管路210の穴215内、再使用可能な外蓋170の開口部200内または使い捨て蓋130の開口部165内にフィルタ220を配設して、不純物を濾過するようにできる。
【0028】
流体供給装置を使用するために、使い捨てカップ55が再使用可能なカップホルダ90内に配置される。使い捨てカップ55のフランジ85が再使用可能なカップホルダ90のフランジ120に係合する。フランジ85は、使い捨てカップ55を再使用可能なカップホルダ90内に中心位置決めする。
【0029】
使い捨てカップ55または再使用可能なカップホルダ90の何れか一方または双方に表示部230を設けることができる。表示部230は、側壁に一体成形したり、側壁に印刷したり、側壁にラベルを貼付したり、或いは、他の形態で提供することができる。表示部230は、塗料成分を測定するために用いることができる。或いは、塗料成分を測定するために、使い捨てカップおよび再使用可能なカップホルダをはかりの上で用いたり、測定スティックと共に用いてもよい。
【0030】
表示部は、例えば4:1混合比、2:1混合比、3:2:1混合比などの1または複数の混合比を備えた混合用尺度を含むことができる。各混合比は、各混合比を用いて液体の異なる量を測定できるように、1または複数の異なる寸法の目盛を含むことができる。前記表示部は、また、1または複数の汎用尺度、すなわち同じ寸法の目盛を含むことができる。1つの汎用尺度は、20個の等目盛、他の10個の等目盛、第3の5個の等目盛を含むことができる。必要に応じて多数の汎用尺度を設けることができる。複数の汎用尺度を設けることにより、ユーザは混合比尺度を用いることなく、流体の異なる量を測定可能となり、混合比尺度を設けなくともよくなる。ユーザは、必要な流体量に基づいて、適切な汎用尺度を選択することができる。
【0031】
或いは、透明で薄く平坦なプラスチックシートに測定ガイドを印刷することができる。前記プラスチックシートは、該シートの両面に、以下に限定されないが、タブやスロットのような結合部を有する。プラスチックシートは筒状に形成され、前記スロット内に前記タブが挿入される。測定ガイドをテーブル上に配置し、使い捨てカップ、または、使い捨てカップを中に配置した再使用可能なカップホルダを、前記筒内に配置することができる。塗料成分を測定すると、使い捨てカップ(および存在する場合には再使用可能なカップホルダ)が前記筒から取外される。これは、指で使い捨てカップを持上げたり、前記シートのタブをスロットから外すことによって行うことができる。取外タブをフランジ上に180°離して設けることによって、使い捨てカップの取外が容易になる。(カップがカップホルダ内に既に配置されていなければ)使い捨てカップは、次いで、再使用可能なカップホルダ内に配置可能となる。測定ガイドは、塗料成分の測定において見易さと正確さを高める。より小径の使い捨てカップを使用する場合に特に有利である。と言うのは、使い捨てカップの直ぐ隣に表示部を配置することができるからである。最後に、使い捨てカップを単体で用いる場合、再使用可能なカップホルダはクリーナー内に置かれる。と言うのは、塗料を注ぎ測定する際にはカップホルダは使用されないからである。
【0032】
シートを複数の異なる大きさに形成して、複数の異なったサイズの使い捨てカップで使用できるようにしてもよい。より大きなシートは、再使用可能なカップホルダ、および/または一層大きな使い捨てカップと共に使用することができる。より大きなシートで形成される前記筒によって、再使用可能なカップホルダおよび/または一層大きな使い捨てカップを中に装着可能となる。大きなシートは、底部近傍に設けた破線のような目印を含むことができ、これによって、大きな使い捨てカップが再使用可能なカップホルダと共に使用されているか否かに従って、表示部の適切な位置決めが可能となる。大きな使い捨てカップを脚部を有した再使用可能なカップホルダと共に使用する場合には、シートの全体を利用することとなろう。より大きな使い捨てカップを単体で用いる場合(或いは、再使用可能なカップホルダが位置決めに影響しない場合、つまり、カップホルダが脚部を有していない場合)には、シートを前記目印で切断するようにできる。これによって、何れの場合にも適切な位置決めが可能となる。小さなシートは、小さな使い捨てカップを使用する場合に使用することができる。流体の測定に際して、前記表示部と小さな使い捨てカップとを適切に位置決めするために、再使用可能なカップホルダは、通常、小さな使い捨てカップと共に使用することはないであろう。
【0033】
使い捨てカップ55に塗料が満たされると、使い捨て蓋130が使い捨てカップ55の頂部に配置される。使い捨て蓋130の縁部140の角度γが、使い捨てカップ55のフランジ85の角度αと実質的に同一であるので、使い捨て蓋130の縁部140は使い捨てカップ55のフランジ85に嵌合する。角度γによって、使い捨て蓋130は、使い捨てカップ55に対して中心に位置決めされる。また、使い捨て蓋130に角度γを設けることによって、流体供給装置の全外径を増加することなく、シール面積を高めることができる。
【0034】
使い捨て蓋130の内側に設けた下方に突出するリブ150が、使い捨てカップ55の内側に嵌合する。使い捨て蓋130の内側周縁部に1または複数の下方に突出するリブ150を配設することができ、該リブは、使い捨て蓋130の内側周縁部の全周に亘って、或いは、部分的に延設させることができる。下方に突出するリブ150は、使い捨て蓋130を正しい位置に保持すると共に、シール部として作用する。使い捨て蓋130は、また、下方に突出する密封ビード部155を有することができ、該密封ビード部155は、使い捨てカップ55のフランジ85に接触して密封作用を高める。
【0035】
再使用可能な外蓋170は使い捨て蓋130の上に配置される。該外蓋は、再使用可能なカップホルダ90の結合面125および再使用可能な外蓋170の相補形の結合面190を用いて再使用可能なカップホルダ90に締結される。適当な結合面および相補形の結合面は、以下に限定されないが、ネジ連結部、ラグと溝、ピンとスロットを含む。
【0036】
再使用可能な外蓋170の外縁部180は、再使用可能なカップホルダ90のフランジ120の角度βと実質的に等しい角度δを有している。再使用可能な外蓋170を再使用可能なカップホルダ90に締結することにより、使い捨て蓋130の外縁部140および使い捨てカップ55のフランジ85が共に、再使用可能な外蓋170の外縁部180と再使用可能なカップホルダ90のフランジ120との間に挟持される。
【0037】
使い捨てカップ55のフランジ120の角度α、使い捨て蓋130の縁部140の角度γ、再使用可能なカップホルダ90のフランジ120の角度β、および、再使用可能な外蓋170の外縁部180の角度δは、各々の軸線から約10°〜約70°、典型的には約20°〜約60°、より一層典型的には約30°〜約50°、更に典型的には約35°〜約45°の範囲である。
【0038】
使い捨てカップ55のフランジ85および使い捨て蓋130の縁部140の角度α、γが、流体供給装置を塗料噴霧器に取付ける角度に一致し、使い捨て蓋が塗料噴霧器の噴霧軸に実質的に平行となる場合には、使い捨てカップ内の塗料の概ね全量が使用される。典型的な混合塗料のコストは、液量1オンス当り1ドルを超えるので、廃棄される塗料を低減することは重要事項である。
【0039】
使い捨て蓋130の継手部160を覆うためにプラグ235を用いることができる。プラグ235は、継手部160の内面または外面に嵌合する。プラグ235は、振盪、貯蔵のために、継手部160の開口部165を密閉する。
【0040】
1つの実施形態では、本発明の流体供給装置は、補助的な支持部材なくして塗料振盪機に装着可能な程度に頑丈である。
【0041】
管路210が、再使用可能な外蓋170の継手部195に装着される。フィルタ220を管路210の穴215装着してもよい。或いは、フィルタ220は、使い捨て蓋130の継手部160または再使用可能な外蓋170の継手部195に装着してもよい。フィルタ220は、望ましい場合には、使い捨てカップ55が潰れたときに、管路210への開口部165が閉塞しないようにする突起部225を有することができる。突起部225は、また、洗浄または廃棄のためにフィルタ220を取外すためにも利用できる。望ましい場合には、貯蔵のために、管路210に溶剤を充填して栓をすることができる。使い捨て蓋130の継手部160のために、内側継手プラグ235を用いる場合には、同じサイズのプラグを管路に装着するようにできる。
【0042】
流体供給装置は管路210に取着される。管路210は再使用可能な外蓋170と塗料噴霧器10とを結合し、かつ、使い捨てカップ55の内部75から塗料噴霧器10への流路を提供する。
【0043】
当業者には周知の種々のタイプの管路を使用することができる。例えば、2003年6月10日に出願された米国特許出願第10/458436号「摩擦ばめ式の塗料カップの結合部」には適当な管路が記載されている。
【0044】
他の適当な管路が図11〜図15に示されている。該管路は、塗料噴霧器10と外蓋508とを結合するためのアダプター505とすることができる。アダプター505は、図1に示す塗料噴霧器10に係合可能な第1の端部分510と、再使用可能な外蓋508に係合可能な第2の端部分515と、第1と第2の端部分510、515の間の中空ボア520とを含む。
【0045】
1つの実施形態では、第1の端部分510は、第2の端部分515よりも小さな直径を有している。第1の端部分510は概ね円筒形状を有している。第1の端部分510は、塗料噴霧器10の相補形の結合面530に係合する結合面525を有している。適切な結合面525および相補形の結合面530は、以下に限定されないが、螺旋ネジ面、ラグと溝、テーパ結合、バヨネット結合を含み、或いは、第1の端部分510を塗料噴霧器10と一体的に形成して、アダプター505が塗料噴霧器10への供給管路となるようにしてもよい。望ましくは、結合面525および相補形の結合面530は、塗料噴霧器用の通常のサイズ、ピッチのネジとし、流体供給装置が複数の噴霧器で使用できるようにする。
【0046】
第2の端部分515は、第1の形状535を有した部分と、第2の形状540を有した部分とを有している。望ましい場合には、第1の形状535を有した部分は平坦形状とすることができ、第2の形状540を有した部分は湾曲形状とすることができる。或いは、第1の形状を有した部分は単純な形状、または、以下に限定されないが、外側または内側に湾曲した複雑な形状を有することができる。第1の形状を有した部分が湾曲している場合には、該部分は、第2の形状を有した部分の曲率とは異なる曲率を有するべきである。第2の形状を有した部分は、また、湾曲形状以外の形状を有することができる。望ましくは、第2の端部分515は、対設された平坦部分535と対設された湾曲部分540とを有する。これらは、1または複数の湾曲部分と、1または複数の平坦部分とすることができる。望ましくは、対設された2つの平坦部分と、対設された2つの湾曲部分とを設ける。
【0047】
外蓋508には、貫通する開口部550を備えた概ね円筒状形状の継手部545が一体的に形成されている。開口部550は概ね円形である。外蓋508の開口部550は、開口部550の上端において内側に突出した少なくとも1つのタブ555を有している。タブ555は、第2の端部分515を開口部550内に挿入可能となるように、隣接する第1の形状を有した部分を通過させるが、第2の形状を有した部分は通過させない形状を有している。平坦部分535を用いる場合には、タブ555は典型的に平坦形状となる。タブ555は、継手部545の上端に設けることができるが、望ましい場合には、該上端から下方に形成してもよい。
【0048】
開口部550においてタブ555の下側には少なくとも1つの水平停止部560が設けられている。第2の端部分515が望ましい距離だけ入るように、第2の端部分515は、水平停止部560とタブ555との間に嵌合する高さを有している。第2の端部分515が水平停止部560に当接したときに、図15に示すように、アダプター505を回転させて、流体供給装置が塗料噴霧器10に固定される。或いは、外蓋508をアダプター505に回転させてもよい。アダプター505を回転させると、タブ555が第2の端部分515の湾曲部分540の頂部に係合する。
【0049】
開口部550内には少なくとも1つの垂直停止部562が設けられている。垂直停止部562は、アダプター505が脱離しないように、平坦部分535がタブ555に係合する限りアダプター505の回転を防止する。垂直停止部562は、望ましい場合には、タブ555から水平停止部560まで延設させることができる。或いは、垂直停止部562は、タブ555と水平停止部560との間の距離の一部だけ延設させるようにしてもよい。
【0050】
アダプター505は、第2の端部分515の平坦部分535と湾曲部分540、継手部545の平坦なタブ555、および、第2の端部分515の高さのために、開口部550内に完全に挿入されるまで回転させることができない。これによって、結合部の不適切な組立による流体供給装置のアダプター505からの脱落が防止される。更に、継手部545の側壁によって、第2の端部515の湾曲部分540が支持され、これによって、第2の端部515が継手部545内で移動しにくくなる。これは、また、流体供給装置とアダプターとの間の結合を安定させる。
【0051】
使い捨て蓋565が継手部570を有している。アダプター505の第2の端部515が外蓋508の継手部545に挿入されると、使い捨て蓋565の継手部570がアダプター505のボア520内に挿入される。これによって、流体供給装置がスプレーガンの通路に組付けられる。
【0052】
図4に、再使用可能な外蓋の代替実施形態を示す。本実施形態では、再使用可能な外蓋300は内側部分305と、外側部分310とを有している。外側部分310は概ね円錐台形状となっている。外縁部315が軸線320を規定する。外縁部315の角度δaは軸線320から約10°〜70°となっている。第1の実施形態と同様に、角度δaは、再使用可能なカップホルダ90のフランジ120の角度βと実質的に等しくなっている。
【0053】
内側部分305は実質的に平坦となっている。或いは、該内側部分は、外縁部315の角度δaと異なる所定の角度とすることができる。1または複数の上方に延びる突出部325を含んでいてもよい。突出部325は、再使用可能な外蓋300の全周または一部に延設させることができる。前記突出部は、隣接する再使用可能なカップホルダ90aの脚部112と係合するように配置して、流体供給装置を積み重ねられるようにすることができる。
【0054】
再使用可能なカップホルダの脚部112を横断する距離が、再使用可能なカップホルダの下端の直径よりも小さく、かつ、再使用可能なカップホルダを塗料振盪機で使用すべき場合には、再使用可能なカップホルダの底部に第2のリング部を設けることが望ましい。塗料振盪機のクランプ力を再使用可能なカップホルダの側壁に伝達して、再使用可能なカップホルダの底部の変形を低減するために、第2のリング部は、再使用可能なカップホルダの下端の直径と同一(または実質的に同一)であるべきである。
【0055】
再使用可能な外蓋は、内側部分に一体的に連結された継手部330を有している。継手部330には、開口部335が貫通、形成されている。
【0056】
再使用可能な外蓋300の外縁部315は、再使用可能なカップホルダ90のフランジ120に係合する。再使用可能な外蓋300の外縁部315には、相補形の結合面340が設けられている。相補形の結合面340は、再使用可能なカップホルダ90の結合面125に係合して、再使用可能なカップホルダ90と再使用可能な外蓋300とを共に固定する。
【0057】
図5、6に使い捨て蓋の代替実施形態を示す。使い捨て蓋350は内側部分355と外側部分360とを有する。外側部分360は、概ね円錐台形状となっている。外縁部365が軸線370を規定する。外縁部365の角度γaは軸線370から約10°〜70°となっている。第1の実施形態と同様に、角度γaは、使い捨てカップ55のフランジ85の角度αと実質的に等しくなっている。
【0058】
内側部分355は、概ね円錐台形の部分375と、上方に延びる突出部380とを有している。上方に延びる突出部380は、外側部分360に連結されている。継手部385が内側部分355に一体的に連結されている。継手部385には、開口部390が貫通、形成されている。
【0059】
外側部分360は、使い捨てカップ55のフランジ85に係合する。上方に延びる突出部380は、使い捨てカップ55の出口端65の内側に嵌合して、付加的なシール部を形成する。
【0060】
図7〜図10に使い捨てカップの代替実施形態を示す。図7において、使い捨てカップ400は、概ね円筒形状の下側壁部405、概ね円錐台形状の中間側壁部415、および、概ね円筒形状の上側壁部420を有している。
【0061】
使い捨てカップ400の頂部の出口端425は開放されており、底部430は閉鎖されている。下側壁部405、中間側壁部415、上側壁部420、出口端425、底部430によって内部435が画成される。内部435は内部75よりも小さくなっている。下側壁部の直径が小さくなっているので、より一層少量の塗料を使用する際に、塗料の比率を正確に測定可能となる。
【0062】
出口端425は軸線440を規定する。フランジ445が、出口端425の縁部から外側下方に延設されている。フランジ445は、出口端425の軸線440から約10°〜70°の範囲の角度αaを以て下方に延設されている。出口端425は、再使用可能なカップホルダ内に配置されるようになっており、従って、再使用可能なカップホルダ内に嵌合するサイズで形成されている。
【0063】
或いは、概ね円筒状の下側壁部は、中心から位置がずれて、すなわち、上側壁部に対して同心でなくともよい。これにより、下側壁部は、再使用可能なカップホルダの側壁に近くなり、測定表示部の読取が容易になる。
【0064】
図8〜図10では、使い捨てカップ450は、概ね楕円状の下側壁部455、および、下側壁部から概ね円筒状の上側壁部465へ延在する中間側壁部460を有している。
【0065】
使い捨てカップ450の頂部の出口端470は開放されており、底部475は閉鎖されている。下側壁部455、中間側壁部460、上側壁部465、出口端470、底部475によって内部480が画成される。内部480は内部75よりも小さくなっている。楕円形状によって、塗料測定のための表示部の読取が容易になる。と言うのは、使い捨てカップが再使用可能なカップホルダの近傍に配置されるからである。上記楕円の長軸は、再使用可能なカップホルダの直径の実質的に全長に亘って或いは、同直径の実質的に全長に亘って延設させることができる。
【0066】
出口端470は軸線485を規定する。フランジ490が出口端470の縁部からから外側下方に延設されている。フランジ470は、出口端470の軸線485から約10°〜70°の範囲の角度αaを以て下方に延設されている。出口端470は、再使用可能なカップホルダ内に配置されるようになっており、従って、再使用可能なカップホルダ内に嵌合するサイズで形成されている。
【0067】
これらの実施形態では、使い捨てカップの出口端を横断する距離は、少なくとも1つの方向に、底部を横断する距離よりも大きくなっている。使い捨てカップの小さな部分は、側壁の全高以下の距離を以て延設されている。側壁が円筒形状である場合には、小径部分は側壁の全高に亘って延在し、平坦な環状部分によってフランジに連結することができる。側壁の全高に亘って延在していない場合、概ね円錐台形状の上側壁部分によって連結することができる。当業者には周知のように、他の側壁の構成も可能である。
【0068】
使い捨てカップのこの実施形態は、装置に修正を加えることなく使い捨てカップおよび外蓋と共に使用可能であり、流体供給装置で異なるサイズの使い捨てカップが利用可能となる。
【0069】
概ね円筒形状の使い捨てカップおよび再使用可能なカップホルダについて、流体供給装置を示し、説明した。これは、製造および使用が容易であるので、典型的な形状である。然しながら、以下に限定されないが、四角形、三角形、五角形、楕円等を含む他の状であってもよい。
【0070】
本発明を説明する目的で、特定の代表的実施形態および詳細を示したが、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を逸脱することなく、ここに開示した構成要素および方法を様々に変更可能なことは当業者の当然とするところである。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明による流体供給装置と示す重力供給式の塗料噴霧器の側面図でうある。
【図2】本発明による流体供給装置の1つの実施形態の分解側面図である。
【図3】本発明の再使用可能なカップホルダと再使用可能な外蓋との間の結合を示す部分断面図である。
【図4】再使用可能な外蓋の他の実施形態を示す部分側断面図であり、本発明の流体供給装置の積み重ねを示す図である。
【図5】本発明の使い捨て蓋の他の実施形態を示す側断面図である。
【図6】図5の使い捨て蓋および使い捨てカップの他の実施形態を示す側面図である。
【図7】本発明の使い捨てカップの他の実施形態の側断面図である。
【図8】本発明の使い捨てカップの他の実施形態の頂面図である。
【図9】図8の使い捨てカップの1つの側断面図である。
【図10】図8の使い捨てカップの他の側断面図である。
【図11】本発明で使用可能なアダプターの1つの実施形態と、本発明の再使用可能な外蓋との間の結合を示す部分側断面図である。
【図12】図11のアダプターの頂面図である。
【図13】図11の結合部の回転前の(フィルタを除く)頂面図である。
【図14】再使用可能な外蓋の斜視図である。
【図15】図11の結合部の回転後の(フィルタを除く)頂面図である。
【符号の説明】
【0072】
10 塗料噴霧器
15 本体
20 ノズル組立体
25 先端
30 ハンドル
40 トリガー
45 塗料供給装置
50 空気接続部
55 使い捨てカップ
60 側壁
65 出口端
70 底部
75 内部
80 軸線
85 フランジ
90 再使用可能なカップホルダ
95 側壁
100 上端
105 下端
110 開口部
112 脚部
115 軸線
120 フランジ
125 結合面
130 使い捨て蓋
135 円錐台部
140 円錐台部の外縁部
145 軸線
150 リブ
155 密封ビード部
160 継手部
165 継手部の開口部
170 再使用可能な外蓋
175 円錐台部
180 円錐台部の外縁部
185 軸線
190 相補形の結合面
195 継手部
200 継手部の開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柔軟な使い捨てカップにおいて、
内部を画成する側壁、開口した出口端、閉じた底部を具備し、前記開口した出口端が軸線を規定し、更に、前記使い捨てカップの出口端の縁部から所定の角度で延設されたフランジを具備する使い捨てカップ。
【請求項2】
前記フランジの角度は、前記出口端の軸線から約10°〜約70°の範囲である請求項1に記載の使い捨てカップ。
【請求項3】
前記使い捨てカップは、実質的に透明なポリマー材料から形成されている請求項1に記載の使い捨てカップ。
【請求項4】
前記使い捨てカップは、前記側壁に流体を測定するための表示部を有する請求項1に記載の使い捨てカップ。
【請求項5】
更に取外タブを具備する請求項1に記載の使い捨てカップ。
【請求項6】
前記側壁が概ね円筒状である請求項1に記載の使い捨てカップ。
【請求項7】
前記出口端を横断する距離が、少なくとも1つの方向に前記底部を横断する距離よりも大きくなっている請求項1に記載の使い捨てカップ。
【請求項8】
前記側壁が、概ね円筒状の下側壁部分と、概ね円錐台形状の上側壁部分とを有する請求項7に記載の使い捨てカップ。
【請求項9】
前記側壁が、概ね円筒状の下側壁部分と、概ね円錐台形状の中間壁部分と、概ね円筒状の上側壁部分とを有する請求項7に記載の使い捨てカップ。
【請求項10】
前記側壁は概ね円筒形状を呈し、前記側壁の上端は平坦な環状部分によってフランジに連結されている請求項7に記載の使い捨てカップ。
【請求項11】
前記側壁は、概ね楕円状の下側壁部と、概ね円筒状の上側壁部分と、下側壁部から上側壁部へ延設された中間側壁部とを有する請求項7に記載の使い捨てカップ。
【請求項12】
前記側壁は、概ね円筒状の下側壁部と、概ね円筒状の上側壁部分と、下側壁部から上側壁部へ延設された中間側壁部とを有する請求項7に記載の使い捨てカップ。
【請求項13】
内側部分と外側部分とを具備した使い捨て蓋において、前記外側部分は、概ね円錐台形状に形成され、かつ、縁部を有しており、前記縁部は軸線を規定し、前記使い捨て蓋の縁部は円錐角を有し、前記使い捨て蓋の縁部の角度は、使い捨てカップのフランジの角度に実質的に等しくなっており、前記使い捨て蓋は、前記使い捨てカップの上に装着するようになっており、前記使い捨て蓋の縁部は、前記使い捨てカップのフランジに係合し、前記使い捨て蓋は、前記内側部分に一体的に連結された継手部を有し、該継手部に開口部が貫通、形成されている使い捨て蓋。
【請求項14】
前記縁部の角度は、該縁部の軸線から約10°〜70°の範囲である請求項13に記載の使い捨て蓋。
【請求項15】
前記使い捨て蓋は、実質的に透明のポリマー材料、半透明のポリマー材料または不透明のポリマー材料から形成されている請求項13に記載の使い捨て蓋。
【請求項16】
前記使い捨て蓋は、下方に突出し前記使い捨てカップの側壁内面に係合してシール部を形成するリブを有する請求項13に記載の使い捨て蓋。
【請求項17】
前記使い捨て蓋の縁部は、前記使い捨てカップのフランジに接触する下方に突出した密封ビードを有する請求項13に記載の使い捨て蓋。
【請求項18】
更に、前記使い捨て蓋の継手部を閉塞するプラグを具備する請求項13に記載の使い捨て蓋。
【請求項19】
前記プラグは前記使い捨て蓋の継手部内に嵌合する請求項18に記載の使い捨て蓋。
【請求項20】
前記プラグは、前記使い捨て蓋の継手部の外部に嵌合する請求項18に記載の使い捨て蓋。
【請求項21】
前記使い捨て蓋の縁部は、更に、取外タブを具備する請求項13に記載の使い捨て蓋。
【請求項22】
前記使い捨て蓋の内側部分は概ね円錐台形状を有する請求項13に記載の使い捨て蓋。
【請求項23】
前記使い捨て蓋の内側部分は、前記継手部から外側に延びる概ね円錐台形状の部分と、該概ね円錐台形状の部分の外縁から上方に延びる突出部とを有し、該上方に延びる突出部が前記使い捨て蓋の外側部分に連結されている請求項13に記載の使い捨て蓋。
【請求項24】
流体供給装置において、
内部を画成する側壁、開口した出口端、閉じた底部を具備し、前記開口した出口端が軸線を規定し、更に、前記使い捨てカップの出口端の縁部から外側下方に所定の角度で延設されたフランジを具備する柔軟な使い捨てカップと、
側壁、開口した上端、および、下端を有した再使用可能なカップホルダであって、前記下端は開口部を有し、前記上端は軸線を規定し、更に、同再使用可能なカップホルダの上端の縁部から外側下方に所定の角度で延設されたフランジを具備し、前記再使用可能なカップホルダのフランジの角度は、前記使い捨てカップのフランジの角度と実質的に同一であり、これによって、前記再使用可能なカップホルダのフランジが前記使い捨てカップのフランジを支持するようになっており、更に前記上端に設けられた結合面を具備し、前記再使用可能なカップホルダが前記使い捨てカップを受容するように構成された再使用可能なカップホルダと、
内側部分と外側部分とを具備した使い捨て蓋であって、前記外側部分は、概ね円錐台形状に形成され、かつ、縁部を有しており、前記縁部は軸線を規定し、前記使い捨て蓋の縁部は円錐角を有し、前記使い捨て蓋の縁部の角度は、使い捨てカップのフランジの角度に実質的に等しくなっており、前記使い捨て蓋は、前記使い捨てカップの上に装着するようになっており、前記使い捨て蓋の縁部は、前記使い捨てカップのフランジに係合し、前記使い捨て蓋は、前記内側部分に一体的に連結された継手部を有し、該継手部に開口部が貫通、形成されている使い捨て蓋と、
内側部分と外側部分とを具備した再使用可能な外蓋であって、前記外側部分は、所定の円錐角を有した縁部を有しており、前記再使用可能な外蓋の縁部の角度は、前記再使用可能なカップホルダのフランジの角度に実質的に等しくなっており、前記再使用可能な外蓋は、前記再使用可能なカップホルダの上に装着するようになっており、前記再使用可能な外蓋の縁部は、前記再使用可能なカップホルダのフランジに係合し、前記再使用可能な外蓋は、前記内側部分に一体的に連結された継手部を有し、該再使用可能な外蓋の継手部には開口部が貫通、形成されており、前記使い捨て蓋の継手部は前記再使用可能な外蓋の継手部内に嵌合するようになっており、更に、前記再使用可能な外蓋の縁部に相補形の結合面が設けられており、該再使用可能な外蓋の結合面は、前記再使用可能なカップホルダの結合面に係合して、前記再使用可能なカップホルダと前記再使用可能な外蓋とを共にシールするようになっている再使用可能な外蓋とを具備した流体供給装置。
【請求項25】
前記使い捨てカップのフランジの角度は、前記出口端の軸線から約10°〜約70°の範囲である請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項26】
前記再使用可能なカップホルダのフランジの角度は、前記上端の軸線から約10°〜約70°の範囲である請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項27】
前記使い捨て蓋の縁部の角度は、該縁部により規定される軸線から約10°〜約70°の範囲である請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項28】
前記再使用可能な外蓋の縁部の角度は、該縁部により規定される軸線から約10°〜約70°の範囲である請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項29】
開口部が貫通形成された管路を更に具備し、該管路は、前記再使用可能な外蓋の継手部および前記使い捨て蓋の継手部に嵌合するようになっており、該管路を通じて前記使い捨てカップの内部から流体を接続するようになっている請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項30】
前記再使用可能なカップホルダは、実質的に透明なポリマー材料から形成されている請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項31】
前記使い捨てカップは、実質的に透明なポリマー材料から形成されている請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項32】
前記再使用可能な外蓋は、ポリマー材料から形成されている請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項33】
前記使い捨て蓋は、実質的に透明なポリマー材料から形成されている請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項34】
前記使い捨てカップは、前記側壁に流体を測定するための表示部を有する請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項35】
前記再使用可能なカップは、前記側壁に流体を測定するための表示部を有する請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項36】
前記使い捨て蓋は、下方に突出し前記使い捨てカップの側壁内面に係合してシール部を形成するリブを有する請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項37】
前記再使用可能な外蓋の内側部分は概ね円錐台形状を有する請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項38】
前記内側部分の角度は、前記再使用可能な外蓋の縁部の角度と実質的に同一となっている請求項37に記載の流体供給装置。
【請求項39】
前記再使用可能な外蓋の内側部分は平坦となっている請求項38に記載の流体供給装置。
【請求項40】
前記再使用可能な外蓋の内側部分は、上方に延びる突出部を有する請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項41】
前記再使用可能なカップホルダの下端は、下方に延びる突出部を有し、該下方に延びる突出部は、隣接する再使用可能な外蓋の再使用可能な外蓋の上方に延びる突出部の内側に嵌合するようになっている請求項40に記載の流体供給装置。
【請求項42】
前記使い捨て蓋の縁部は、下方に突出し使い捨てカップのフランジに接触する密封ビード部を有している請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項43】
前記再使用可能なカップの結合面と、再使用可能な外蓋の相補形の結合面は、相補形のネジ、ラグと溝、および、ピンとスロットから選択される請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項44】
前記再使用可能な外蓋は、その内側部または外側部に設けられた少なくとも1つの開口部を有する請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項45】
更に、前記使い捨て蓋の継手部を閉塞するプラグを具備する請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項46】
前記プラグは前記使い捨て蓋の継手部内に嵌合する請求項45に記載の流体供給装置。
【請求項47】
前記プラグは、前記使い捨て蓋の継手部の外部に嵌合する請求項45に記載の流体供給装置。
【請求項48】
前記使い捨てカップは、更に取外タブを具備する請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項49】
前記使い捨て蓋は、更に、前記縁部に設けられた取外タブを具備する請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項50】
前記使い捨てカップの側壁が概ね円筒状である請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項51】
前記使い捨てカップの出口端を横断する距離が、少なくとも1つの方向に前記底部を横断する距離よりも大きくなっている請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項52】
前記使い捨てカップの側壁が、概ね円筒状の下側壁部分と、概ね円錐台形状の上側壁部分とを有する請求項51に記載の流体供給装置。
【請求項53】
前記使い捨てカップの側壁が、概ね円筒状の下側壁部分と、概ね円錐台形状の中間壁部分と、概ね円筒状の上側壁部分とを有する請求項7に記載の流体供給装置。
【請求項54】
前記使い捨てカップの側壁が概ね円筒形状であり、該側壁の上端が平坦な環状部分によって前記フランジに連結されている請求項51に記載の流体供給装置。
【請求項55】
前記使い捨てカップの側壁は、概ね楕円状の下側壁部と、概ね円筒状の上側壁部分と、下側壁部から上側壁部へ延設された中間側壁部とを有する請求項51に記載の流体供給装置。
【請求項56】
前記使い捨てカップの前記側壁は、概ね円筒状の下側壁部と、概ね円筒状の上側壁部分と、下側壁部から上側壁部へ延設された中間側壁部とを有する請求項51に記載の流体供給装置。
【請求項57】
前記使い捨て蓋の内側部分は概ね円錐台形状となっている請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項58】
前記使い捨て蓋の内側部分は、前記継手部から外側に延びる概ね円錐台形状の部分と、該概ね円錐台形状の部分の外縁から上方に延びる突出部とを有し、該上方に延びる突出部が前記使い捨て蓋の外側部分に連結されている請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項59】
流体を測定するための表示部を有する透明シートを更に具備し、該透明シートは、第1の側部にスロットと、反対側の第2の側部に対応のタブとを有し、該タブは、前記シートが円筒となるように、前記スロット内に嵌合するようになっている請求項24に記載の流体供給装置。
【請求項60】
前記流体を測定するための表示部は、少なくとも2つの汎用尺度を備える請求項59に記載の流体供給装置。
【請求項61】
前記再使用可能なカップホルダの下方に延びる突出部は、下端よりも小さな直径を有し、前記流体供給装置が、前記下端の直径に概ね等しい直径を有した第2の下方に延びる突出部を更に具備する請求項24〜60の何れか1項に記載の流体供給装置。
【請求項62】
流体供給塗布装置と共に使用するために流体供給装置を準備する方法において、
流体供給装置であって、
内部を画成する側壁、開口した出口端、閉じた底部を具備し、前記開口した出口端が軸線を規定し、更に、前記使い捨てカップの出口端の縁部から外側下方に所定の角度で延設されたフランジを具備する柔軟な使い捨てカップと、
側壁、開口した上端、および、下端を有した再使用可能なカップホルダであって、前記下端は開口部を有し、前記上端は軸線を規定し、更に、同再使用可能なカップホルダの上端の縁部から外側下方に所定の角度で延設されたフランジを具備し、前記再使用可能なカップホルダのフランジの角度は、前記使い捨てカップのフランジの角度と実質的に同一であり、これによって、前記再使用可能なカップホルダのフランジが前記使い捨てカップのフランジを支持するようになっており、更に前記上端に設けられた結合面を具備し、前記再使用可能なカップホルダが前記使い捨てカップを受容するように構成された再使用可能なカップホルダと、
内側部分と外側部分とを具備した使い捨て蓋であって、前記外側部分は、概ね円錐台形状に形成され、かつ、縁部を有しており、前記縁部は軸線を規定し、前記使い捨て蓋の縁部は円錐角を有し、前記使い捨て蓋の縁部の角度は、使い捨てカップのフランジの角度に実質的に等しくなっており、前記使い捨て蓋は、前記使い捨てカップの上に装着するようになっており、前記使い捨て蓋の縁部は、前記使い捨てカップのフランジに係合し、前記使い捨て蓋は、前記内側部分に一体的に連結された継手部を有し、該継手部に開口部が貫通、形成されている使い捨て蓋と、
内側部分と外側部分とを具備した再使用可能な外蓋であって、前記外側部分は、所定の円錐角を有した縁部を有しており、前記再使用可能な外蓋の縁部の角度は、前記再使用可能なカップホルダのフランジの角度に実質的に等しくなっており、前記再使用可能な外蓋は、前記再使用可能なカップホルダの上に装着するようになっており、前記再使用可能な外蓋の縁部は、前記再使用可能なカップホルダのフランジに係合し、前記再使用可能な外蓋は、前記内側部分に一体的に連結された継手部を有し、該再使用可能な外蓋の継手部には開口部が貫通、形成されており、前記使い捨て蓋の継手部は前記再使用可能な外蓋の継手部内に嵌合するようになっており、更に、前記再使用可能な外蓋の縁部に相補形の結合面が設けられており、該再使用可能な外蓋の結合面は、前記再使用可能なカップホルダの結合面に係合して、前記再使用可能なカップホルダと前記再使用可能な外蓋とを共にシールするようになっている再使用可能な外蓋とを具備した流体供給装置を準備し、
前記使い捨てカップを前記再使用可能なカップホルダ内に配置し、
前記使い捨てカップに流体を満たし、
前記使い捨て蓋を前記使い捨てカップ上に配置し、
前記再使用可能な外蓋を再使用可能なカップホルダ上に配置することを含んで成る方法。
【請求項63】
前記流体供給装置を前記流体塗布装置に取着することを更に含んで成る請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記再使用可能な外蓋の継手部に管路を取着することを更に含んで成る請求項62に記載の方法。
【請求項65】
更に、第1の側部に設けられたスロットと、反対側の側部に対応のタブとを有した透明シートを準備し、
前記シートが円筒状となるように、前記透明シートのタブを前記スロット内に挿入し、
前記使い捨てカップを前記透明シートによって形成された円筒内に配置し、
前記透明シート上の表示部を用いて流体を測定し、
前記使い捨てカップを前記透明シートによって形成された円筒から取出すことを含んで成る請求項62に記載の方法。
【請求項66】
前記使い捨てカップを前記再使用可能なカップホルダ内に配置する前に、前記使い捨てカップに流体を満たすようにした請求項65に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2007−522034(P2007−522034A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−549255(P2006−549255)
【出願日】平成16年11月23日(2004.11.23)
【国際出願番号】PCT/US2004/039493
【国際公開番号】WO2005/075096
【国際公開日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(591203428)イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド (309)
【Fターム(参考)】