説明

帯状ゴム部材繰出し装置

【課題】未加硫帯状ゴム部材の繰出し走行速度の制御精度を高めて、伸長量等のバラツキを抑制して、優れたユニフォミティを確保することができる、未加硫帯状ゴム部材繰出し装置を提供する。
【解決手段】ライナー22を挟んで巻回される未加硫帯状ゴム部材21の巻回ロール3を支持して、該帯状ゴム部材の繰出し走行を司る繰出し軸2と、該繰出し軸から繰出し走行される未加硫帯状ゴム部材に挟んだライナーを所要の速度で引き出すライナー駆動手段5と、該ライナーを巻取る巻取り軸6と、ライナーが巻取られた未加硫帯状ゴム部材をフェスツーンの存在下で搬送する伸縮コンベア7とを具える帯状ゴム部材の繰出し装置であって、前記フェスツーンの発生位置に対応させて配設されて、フェスツーンの最大撓み量を計測する撓みセンサ9と、計測された最大撓み量と目標撓み量との差に応じて、ライナー駆動手段のライナー引き出し速度VLを制御する制御手段とを具える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、グリーンタイヤの成型工程等において、例えばトレッドゴム素材やサイドウォールゴム素材のような未加硫帯状ゴム部材を、該ゴム部材の巻回ロールから繰り出すための装置に関するものであり、とくに、未加硫帯状ゴム部材の繰出し走行速度の制御精度を高めることにより、未加硫帯状ゴム部材の大きな伸長変形および、破断のおそれを効果的に取り除くとともに、伸長量等のバラツキを抑えて、該ゴム部材を適正速度で次工程に搬送する技術を提案するものである。
【背景技術】
【0002】
たとえば、グリーンタイヤの成型に当たっては、未加硫帯状ゴム部材は、成型工程で使用に供されるまでは、巻回ロールとして巻取り状態で保管される。
この場合、未加硫帯状ゴム部材は、巻回の内外側で相互に粘着し易いため、一般に、離型材としての帯状のライナーを挟み込んで巻取ることで、未加硫の帯状ゴム部材相互の貼着を防いでいる(特許文献1参照)。
そして、グリーンタイヤの成型に際しては、このような巻回ロールから、未加硫帯状ゴム部材を繰出し走行させて、該帯状ゴム部材を、カーカスプライ素材やベルト素材等の他のタイヤ構成部材上に貼着させることでグリーンタイヤ等を成型することとしている。
【0003】
これがため従来は、未加硫ゴム部材の繰出し装置として、図4に略線側面図で示すような装置を一般的に用いており、この装置では、ライナーを挟み込んで未加硫帯状ゴム部材を巻回してなる巻回ロール101から未加硫帯状ゴム部材103を繰出し走行させるに当り、ライナー102を図示しないエアモータ等の回転駆動手段で回転される巻取り軸104上に巻取ることによって、未加硫帯状ゴム部材に繰出し走行力を付与しており、これにより未加硫帯状ゴム部材103にフェスツーン103aを形成し、該フェスツーン103aにより、未加硫帯状ゴム部材103の繰出し工程と、たとえばグリーンタイヤの成型工程との間での、未加硫帯状ゴム部材103の走行速度の差を吸収することとしている。
【0004】
また、この従来装置では、フェスツーン103aの発生位置に対応させて配設した透過センサ105により、フェスツーン103aの最大撓み量Dが所定の閾値Dを下回ったことを検知した場合に、ライナー102の巻取りを行うように巻き取り軸104を所定の角速度ωで回転駆動することで、フェスツーン103aの撓み量の増加をもたらす一方で、該最大撓み量Dが閾値Dを上回ったことを検知した場合は、巻き取り軸104の駆動を停止して、フェスツーン103aの撓み量Dの減少を待機することとしている。
【0005】
このように、従来装置では第一には、巻取り軸104の駆動および停止制御だけで、未加硫帯状ゴム部材103の繰出し走行速度を調整することとしており、そして第二には、この装置によって未加硫帯状ゴム部材103を繰出し走行させる場合は、ライナー巻取り軸104上へのライナーの巻取りに伴って、巻取られたライナーの半径Rが増加することになり、これにより、ライナー巻取り軸104の回転駆動時のライナーの表面周速が巻き取り径の増加につれて増加することになるので、巻回ロール101から未加硫帯状ゴム部材103を繰出し走行させるに際しての、ライナーの引き出し速度、ひいては、未加硫帯状ゴム部材103の繰出し走行速度を高精度で制御することができず、それ故に、撓みの大きなフェスツーン103aを形成することによってグリーンタイヤの成型工程等と、該ゴム部材103の繰出し工程との間の速度差を吸収することが不可避であった。
【0006】
しかるに、撓みの大きいフェスツーンを形成した場合は、未加硫帯状ゴム部材の自重に起因する張力の作用により、未加硫帯状ゴム部材103が大きく伸長変形され、または破断されてしまうという問題があり、しかも、未加硫ゴム部材に作用する張力の変化によって伸長量等に大きなバラツキが生じ、これがため、たとえば、該未加硫帯状ゴムをタイヤ成形ドラム上に全周にわたって貼着させてトレッド素材を成型する場合、グリーンタイヤひいては、製品タイヤのユニフォミティが低下するおそれが高いという問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平9−240893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、未加硫帯状ゴム部材の繰出し走行速度の制御精度を高めて、フェスツーン103aの撓みを小さくし、この結果として、次工程としてのたとえばグリーンタイヤ成型工程に搬送される未加硫ゴム部材103の伸長変形および、破断を十分抑えるとともに、伸長量等のバラツキを有効に抑制して、製品タイヤの優れたユニフォミティを確保することができる、未加硫帯状ゴム部材繰出し装置を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の、帯状ゴム部材繰出し装置は、ライナーを挟んで巻回される未加硫帯状ゴム部材の巻回ロールを支持して、該帯状ゴム部材の繰出し走行を司る繰出し軸と、該繰出し軸から繰出し走行される未加硫帯状ゴム部材に挟んだライナーを所要の速度で常時引き出すライナー駆動手段と、該ライナーを巻取る巻取り軸と、ライナーが巻取られた未加硫帯状ゴム部材をフェスツーンの存在下で搬送する伸縮コンベアとを具える帯状ゴム部材の繰出し装置であって、前記フェスツーンの発生位置に対応させて配設されて、フェスツーンの最大撓み量を計測する撓みセンサと、計測された最大撓み量と目標撓み量との差に応じて、ライナー駆動手段の駆動速度を制御する制御手段とを具えるものである。
【0010】
ここで好ましくは、ライナーを巻掛けられて、該ライナーを所要の速度で引き出す前記ライナー駆動手段のライナー巻掛け表面をゴム層にて形成する。
【0011】
また好ましくは、計測された最大撓み量と目標撓み量との差に応じて、ライナー駆動手段のライナー引出し速度と、伸縮コンベアの搬送速度とを制御する制御手段を具えるものとする。
【0012】
そしてまた好ましくは、未加硫帯状ゴム部材の繰出し走行経路に対応させて、配設されて巻回ロールから繰り出された未加硫帯状ゴム部材の幅方向位置を検出するセンサと、該センサの出力に基づいて、該巻回ロールを繰出し軸の軸線方向に変位させて未加硫帯状ゴム部材の幅方向の位置合わせを行う、位置合わせ手段とを具えるものとする。
なお、この場合は、巻回ロールの変位に伴って、ライナー駆動手段およびライナー巻取り軸もまた必然的に変位されることになる。
【発明の効果】
【0013】
この発明の、帯状ゴム部材繰出し装置によれば、特に、ライナーを巻き掛けて引き出す、常時駆動のライナー駆動手段を設け、撓みセンサにより計測した未加硫帯状ゴム部材のフェスツーンの最大撓み量と目標撓み量との差に応じて、該ライナー駆動手段の駆動速度を制御手段をもって制御することで、未加硫帯状ゴム部材の繰出し走行速度の制御精度を有効に高めて、フェスツーンの撓みを精度良く制御することができ、この結果として、フェスツーンの撓みを、所期した通りに小さく設定して、大きな撓みのフェスツーンの形成が不可避となる従来技術に比し、搬送される未加硫帯状ゴム部材の大きな伸長変形および、破断のおそれを効果的に取り除くとともに、伸長量等のバラツキを抑えて、製品タイヤに高いユニフォミティを付与することができる。
【0014】
ここで、ライナー駆動手段のライナー巻掛け表面にゴムを設けて、該駆動手段とライナーとの摩擦力を高めた場合は、ライナー駆動手段とライナーとの間のスリップを低減させて、未加硫帯状ゴム部材の繰出し走行速度の制御精度、ひいては、フェスツーンの撓み量の制御精度をより向上させ、フェスツーンの撓みをより小さく設定することができるので、搬送される未加硫帯状ゴム部材の大きな伸長変形および、破断を一層有効に抑制するとともに、伸長量等のバラツキの発生のおそれをより効果的に取り除くことができる。
【0015】
また、未加硫帯状ゴム部材のフェスツーンの最大撓み量と目標撓み量との差に応じて、ライナー駆動手段の駆動速度と、伸縮コンベアの速度との両方を制御する制御手段を設けた場合には、フェスツーンの撓み量の制御精度をさらに高めて、フェスツーンの撓みをより一層小さくすることができる。
【0016】
またここで、巻回ロールから巻き出された未加硫帯状ゴム部材の幅方向位置を検出するセンサおよび、該センサの出力に基づいて、巻回ロールを繰出し軸の方向に変位させて未加硫帯状ゴム部材の幅方向の位置合わせを行う位置合わせ手段とを設けた場合は、繰出し走行される帯状ゴム部材の、たとえば、幅中心と、グリーンタイヤの搬送先の成型ドラムの幅中心位置を、簡易に、かつ常に正確に位置合わせすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明の一の実施形態を示す側面図である。
【図2】図1に示す装置において、伸縮コンベアの先端部分を収縮させた状態を示す要部拡大側面図である。
【図3】図1に示す装置の、ライナー駆動手段を示す要部拡大側面図である。
【図4】従来の繰出し装置を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に図面を参照しつつ、この発明の実施の形態について説明する。
図1に示す未加硫帯状ゴム部材の繰出し装置1は、未加硫帯状ゴム部材を巻回ロールから繰出して、次工程へ搬送するためのものであって、ライナーを挟み込んで未加硫帯状ゴム部材を円筒状に巻回してなる巻回ロール3を回転可能に支持する、円筒状の繰出し軸2と、巻回ロール3から繰出し走行された、未加硫帯状ゴム部材21を支持して、該ゴム部材を走行自在に案内する摺接プレート4と、ライナー22を引き出し走行させて、未加硫帯状ゴム部材21を巻回ロール3から繰出すライナー駆動手段5と、繰出された未加硫帯状ゴム部材21を次工程、たとえばグリーンタイヤの成型工程へ搬送する伸縮コンベア7と、伸縮コンベア7の先端部分に対応させて、伸縮コンベア7の上方側もしくは下方側、図では上方側に配設した撓みセンサ9とを具えてなる。
ここで、この撓みセンサ9は、たとえば、レーザ変位センサ等とすることができる。
【0019】
繰出し軸2の両端部分は、支持フレーム8に配設したガイドローラ8a、8b、8cによって、繰出し軸2の周方向の三箇所で回転可能に支持される。
なおここで、ガイドローラ8a、8b、8cを用いることに代えて、繰出し軸の両端部分を、支持フレーム8に設けた軸受け部材によって回転可能に支持することもできる。
【0020】
ところで、ライナー駆動手段5は、サーボモータ11等によって回転駆動させることができる。図示しない制御手段によってサーボモータ11等に指示を与えることで、ライナー駆動手段5を所要の角速度ωで回転させることができる。
ここで、ライナー駆動手段5によって引き出されたライナー22は、たとえばエアモータで回転駆動されるライナー巻取り軸6に巻回される。
本実施形態では、一の装置1に2本のライナー巻取り軸6が平行に配設されており、ライナー22はいずれか一方の軸6上に巻取られる。
この場合、ライナー22が巻取られる軸6の切り替えは、たとえば手動で行うことができる。
【0021】
なお、伸縮コンベア7の先端部分7aは、シリンダ12によって進退変位させることができ、この先端部分7aは、図1に示す進出状態と、図2に示す後退状態との間で変位されることになる。
【0022】
またここで図示しない制御手段には、たとえば、20〜30mmの範囲とすることができるフェスツーンの目標撓み量Dを設定する。一般に、フェスツーンの撓み量の制御精度が高い場合には、目標撓み量Dを小さく設定することができ、目標撓み量Dが小さいと、自重による未加硫ゴム部材の伸長変形および、破断のおそれを取り除くことができ、また、高精度の撓み量制御の下では、伸長量等のバラツキを十分小さく抑えることができる。
【0023】
以下のように構成してなる繰出し装置1において、装置1の運転が停止されている場合は、図1に示すように、伸縮コンベアの先端部7aは進出状態にある。
装置1の運転を開始するに当たっては、その開始に先立って、ライナー22の引き出しに基づいて未加硫帯状ゴム部材21を伸縮コンベア7上まで繰出させる一方で、ライナー22を、図3に示すように、ライナー駆動手段5のライナー巻き掛け表面5a上に巻き掛けるとともに、そのライナー22の先端部分をライナー巻取り軸6に数周巻き付けておく。
【0024】
かかる状態で、装置1の運転を開始すると、伸縮コンベア7が所定の速度Vで未加硫帯状ゴム部材21の搬送を開始するとともに、ライナー駆動手段5がライナー22の引き出し走行を開始し、ライナー駆動手段5によって引き出されたライナー22は、回転駆動されるライナー巻取り軸6に巻回される。
【0025】
ライナー22をこのように引き出し走行させることにより、巻回ロール3から未加硫帯状ゴム部材21が繰出され、該ゴム部材のこの繰出しに伴って、繰出し軸2は、ガイドローラ8a、8b、8cを回転させながら、繰出し方向と同方向に回転される。
【0026】
未加硫帯状ゴム部材21の搬送と、ライナー22の引き出し走行とが安定した後には、伸縮コンベアの先端部分7aを後退させ、伸縮コンベアの先端部分が存在した領域に、図2のような、未加硫帯状ゴム部材21のフェスツーン21aの形成を許容し、この場合の該フェスツーンの最大撓み量Dを、伸縮コンベア7の上方側に配設した撓みセンサ9によって計測する。
【0027】
そして、図示しない制御手段は、フェスツーンの最大撓み量Dが目標撓み量Dよりも小さい場合には、図3に示すライナー駆動手段5の角速度ωを増加させることで、ライナーの引き出し速度、ひいては、未加硫帯状ゴム部材21の引き出し速度を増加させる。この引き出し速度の制御により、フェスツーンの最大撓み量Dを増加させて目標撓み量Dに近づけることができる。
【0028】
一方、最大撓み量Dが目標撓み量Dよりも大きい場合には、ライナー駆動手段5の角速度ωを減少させ、ライナーの引き出し速度を減少させることで、未加硫帯状ゴム部材21の引き出し速度を減少させる。この引き出し速度の制御により、フェスツーンの最大撓み量Dを減少させて目標撓み量Dに近づけることができる。
【0029】
この発明に係る装置1は、図4のように、ライナー巻取り軸104のみによってライナーを巻取る従来の装置と異なり、ライナーの引き出し速度を制御するライナー駆動手段5と、ライナーを巻取るマイナー巻取り軸6とによってライナーの巻出しを行っているため、ライナー駆動手段5の半径rがライナーの巻取りに伴って増加することがなく一定となり、ライナーの引き出し速度V(=r×ω)が、ライナー駆動手段の角速度ωのみに依存するようになる。そのため、この発明に係る装置1では、ライナー駆動手段の角速度ωを制御することによって、ライナーの引き出し速度V、ひいては未加硫帯状ゴム部材の繰出し速度を精度良く制御することができる。
【0030】
ここにおいて、ライナー駆動手段5のライナー巻き掛け表面5aはゴム層にて形成することが好ましく、この場合には、ライナー巻き掛け表面5aとライナー22との間に大きな摩擦力を発生させることができるので、巻取りロール5の角速度ωが変化すると否とにかかわらず、ライナー22のスリップを抑制して、引き出し速度に常に正確に追従させることができる。この結果、フェスツーンの最大撓み量Dの制御精度を大きく向上させて、目標撓み量Dを十分小さく設定でき、繰り出し走行される帯状ゴム部材の伸長変形および、破断のおそれを十分に取り除くとともに、伸長量等のバラツキを小さく抑えることができる。
【0031】
なおここまでは、ライナーの引き出し速度Vのみを制御することでフェスツーンの最大撓み量Dを制御する場合について述べたが、伸縮コンベア7の搬送速度Vとライナーの引き出し速度Vとの双方を変化させてフェスツーンの最大撓み量Dを制御することもできる。この場合は、形成されるフェスツーンの両側で、未加硫帯状ゴム部材の移送速度を制御することができるので、最大撓み量Dの制御精度を一層向上させて、目標撓み量Dをより小さく設定できるので、繰り出し走行される帯状ゴム部材の伸長変形および、破断のおそれを十分に取り除くとともに、伸長量等のバラツキを一層小さく抑えることができる。
【0032】
ところで、装置1に、巻回ロール2から繰出される未加硫帯状ゴム部材21の上部もしくは下部、図では上部に配設されるセンサ10と、電子回路等で構成される図示しない位置合わせ手段と、巻回ロール2を繰出し軸3の軸線方向、つまり図1の紙面表裏の方向に変位させるサーボモータ13とを設けることができる。この場合、センサ10で、未加硫帯状ゴム部材21の幅方向端面、または幅方向中心に形成された凸部のライン等を検出し、位置合わせ手段で、センサ10の出力に応じてサーボモータ13を駆動させ、巻回ロール2を繰出し軸3の軸線方向に変位させることで、繰出し走行される未加硫帯状ゴム部材21と、図示しない搬送先の成型ドラムとの幅方向の位置合わせを行うことができる。
なお、図1に示すところでは、巻回ロール2と、ライナー駆動手段5及びライナー巻取り軸6とは同じフレーム上に固定されていることから、巻回ロール2の変位に伴って、ライナー駆動手段5及びライナー巻取り軸6も一緒に変位することになる。
【符号の説明】
【0033】
1 未加硫帯状ゴム部材の巻出し装置
2 繰出し軸
3、101 巻回ロール
4 摺接プレート
5 ライナー駆動手段
5a ライナー巻き掛け表面
6 ライナー巻取り軸
7 伸縮コンベア
7a 先端部分
8 支持部材
8a、8b、8c ガイドローラ
9 撓みセンサ
10 センサ
11、13 サーボモータ
12 シリンダ
21、103 未加硫帯状ゴム部材
21a、103a フェスツーン
22、102 ライナー
104 ライナー巻取り軸
105 透過センサ
D フェスツーンの最大撓み量
フェスツーンの撓み量の閾値
フェスツーンの目標撓み量
R ライナー巻取りロールの半径
r ライナー駆動手段の半径
ω 角速度
コンベアの駆動速度
ライナーの引き出し速度


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライナーを挟んで巻回される未加硫帯状ゴム部材の巻回ロールを支持して、該帯状ゴム部材の繰出し走行を司る繰出し軸と、
該繰出し軸から繰出し走行される未加硫帯状ゴム部材に挟んだライナーを所要の速度で常時引き出すライナー駆動手段と、
該ライナーを巻取る巻取り軸と、
ライナーが巻取られた未加硫帯状ゴム部材をフェスツーンの存在下で搬送する伸縮コンベアとを具える帯状ゴム部材の繰出し装置であって、
前記フェスツーンの発生位置に対応させて配設されて、フェスツーンの最大撓み量を計測する撓みセンサと、
計測された最大撓み量と目標撓み量との差に応じて、ライナー駆動手段のライナー引き出し速度を制御する制御手段とを具えてなる帯状ゴム部材繰出し装置。
【請求項2】
ライナーを巻掛けられて、該ライナーを所要の速度で引き出す前記ライナー駆動手段のライナー巻掛け表面をゴム層にて形成してなる請求項1に記載の帯状ゴム部材繰出し装置。
【請求項3】
計測された最大撓み量と目標撓み量との差に応じて、ライナー駆動手段の駆動速度と、伸縮コンベアの搬送速度とを制御する制御手段を具えてなる請求項1または2に記載の帯状ゴム部材繰出し装置。
【請求項4】
未加硫帯状ゴム部材の繰出し走行経路に対応させて配設されて巻回ロールから繰り出された未加硫帯状ゴム部材の幅方向位置を検出するセンサと、
該センサの出力に基づいて、該巻回ロールを繰出し軸の軸線方向に変位させて未加硫帯状ゴム部材の幅方向の位置合わせを行う位置合わせ手段とを具えてなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の帯状ゴム部材繰出し装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−67089(P2013−67089A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−207728(P2011−207728)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】