説明

帯電部材、クリーニング部材、及び画像形成装置

【課題】 トナーや外添剤等の異物による汚染を抑制でき、更に異物等との摩擦によって発生する傷や摩耗を抑制できる帯電部材及びクリーニング部材と、該帯電部材若しくはクリーニング部材を用いた画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 電圧が印加された状態で被帯電体に接触し、被帯電体を帯電させる帯電部材であって、表面がテトラヘドラルアモルファスカーボン(ta−C)でコーティングされている帯電部材、及び、電圧が印加された状態で被帯電体に接触し、被帯電体を清掃するクリーニング部材であって、表面がta−Cでコーティングされていることを特徴とするクリーニング部材、並びに、該帯電部材又はクリーニング部材を備えた画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真プロセスを利用した電子写真装置に用いられる帯電部材、クリーニング部材及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置では、像担持体等の被帯電体を均一に帯電させる工程や、該被帯電体に付着した異物を除去(清掃)する工程がある。
【0003】
まず、上記被帯電体を帯電させる工程においては、帯電手段として、金属ワイヤーに高電圧を印加することで発生するコロナ放電によるコロナ帯電方式などがあり、近年では、電圧が印加された状態で像担持体に接触し、像担持体との間の微少な間隙にて放電し像担持体表面を帯電させる接触帯電方式が広く用いられている。接触帯電方式に用いられる帯電部材には、体積抵抗率が105〜1010Ω・cmの半導電性の弾性体で構成された帯電ロールがある。帯電ロールは、像担持体を均一に帯電させるために、抵抗、形状が厳密に制御されている。
また、上記被帯電体に付着した異物を除去する工程においては、クリーニング手段として、被帯電体との間に電圧を印加して異物を取り去る、クリーニングロール等のクリーニング部材が用いられている。
【0004】
帯電ロールを用いた電子写真用画像形成装置においては、像担持体表面に付着した転写残トナー、キャリア、紙粉等の異物が、帯電ロールと像担持体とのニップ部分に進入することにより、該異物が帯電ロール表面に付着し帯電ロールを汚染する。帯電ロール表面に異物が付着すると、異物付着部分は抵抗が高くなり、像担持体への帯電不良を生じたり、異物付着部分で異常放電を引き起こしたりして、現像、転写後の画像において、白点や色点といった画像欠陥を引き起こす。上記異物の付着による汚染が長期的に継続された帯電ロールは、ロール全体としても抵抗にムラができるため、像担持体の帯電ムラを生じやすく、形成された画像に、更に濃度ムラや、画像全面に及ぶ白点や色点といった画質欠陥を引き起こす。
【0005】
特に近年、電子写真用画像形成装置においては、高画質化、長寿命化が一層要求されており、従来では検出できなかった帯電ムラが画質欠陥の原因となる。また、画像形成装置のコスト低減のために、直流の電圧印加のみで帯電する方式とした場合には、従来の直流に交流を重畳して電圧印加し、帯電の均一化を図っている装置と比較して、より一層異物の付着による画像欠陥が顕著となる。更に、近年像担持体の長寿命化のために、像担持体のクリーニング部材を、ブレードに変えてブラシやロールが採用されている。しかし、ブレードと比較するとブラシやロールは、クリーニング部材表面がトナーを含む異物により汚染されることによってクリーニング性が低下するため、トナーを含む異物を多量に帯電ロールに突入させてしまう。
【0006】
また、像担持体表面に付着した転写残トナー、キャリア、紙粉等の異物を除去するクリーニング部材においても、トナー等の異物がその表面に溜まり続けることによりクリーニングロール自体を汚染する。クリーニングロール表面に異物が付着すると、異物付着部分においてクリーニング不良が発生し、それが像担持体へのトナーフィルミングの原因となり、結果として、現像、転写後の画像において、白点や色点といった画像欠陥を引き起こす。
【0007】
これら帯電ロールやクリーニングロールへの異物の付着による画質欠陥防止のために、従来、以下の様な試みがなされてきた。
帯電ロールへの対応としては、異物の付着を低減する方法や、付着した異物を除去する部材を装着する方法などが挙げられる。帯電ロールへの異物の付着を低減する方法としては、例えば、いわゆる樹脂に代表されるような、分子構造が緻密で離型性に優れた高分子材料により表面層を形成し、一般に粘着性の高い弾性ロール(帯電ロール)表面へ異物の付着を低減させる試みがなされてきた(例えば、特許文献1又は2参照)
また、前記付着した異物を除去する部材を装着する方法としては、帯電ロールにロールやパッド(例えば、特許文献3参照)、或いはウェブ(例えば、特許文献4参照)等の部材を当接させたり、帯電ロール近傍にクリーニング素子を設けて(例えば、特許文献5参照)帯電ロール表面に付着した異物を強制的に除去する試みがなされてきた。
【0008】
また、クリーニングロールへの対応としては、帯電ロールへの対応同様に、異物の付着を低減する方法や、付着した異物を除去する部材を装着する方法などが挙げられる(例えば、特許文献6、7参照)。特に、クリーニングロールでは、クリーニングロール表面に付着した異物を強制的に除去するなどの試みがなされてきた。
【0009】
しかし、帯電部材及びクリーニング部材の何れにおいても、表面層構成材料を緻密にしたり、付着した異物を除去する部材を装着する方法でも、帯電部材表面の残留トナーが十分に取りきれず、次第に異物が蓄積することが判明した。
【特許文献1】特開昭58−194061号公報
【特許文献2】特開平1−204081号公報
【特許文献3】特開平2−301777号公報
【特許文献4】特開平2−301779号公報
【特許文献5】特開昭58−194061号公報
【特許文献6】特開平10−333447号公報
【特許文献7】特開平11−7226号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的とする。
すなわち、本発明の目的は、トナーや外添剤等の異物による汚染を抑制でき、更に異物等との摩擦によって発生する傷や摩耗を抑制でき、且つ均一な帯電性能の維持性に優れた帯電部材、及び該帯電部材を用いた画像形成装置を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、トナーや外添剤等の異物による汚染を抑制でき、更に異物等との摩擦によって発生する傷や摩耗を抑制でき、且つ良好なクリーニング性能の維持性に優れたクリーニング部材、及び該クリーニング部材を用いた画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題は、以下の本発明によって達成される。
即ち、本発明の帯電部材は、
<1> 電圧が印加された状態で被帯電体に接触し、被帯電体を帯電させる帯電部材であって、表面がテトラヘドラルアモルファスカーボンでコーティングされていることを特徴とする帯電部材である。
【0012】
<2> 前記帯電部材がロール形状であることを特徴とする前記<1>に記載の帯電部材である。
【0013】
<3> 表面の十点平均粗さ(Rz)が5μm以下であることを特徴とする前記<1>又は<2>に記載の帯電部材である。
【0014】
また、本発明における帯電手段を備える画像形成装置は、
<4> 少なくとも像担持体と、該像担持体に接触しその表面を帯電する帯電手段と、を備える画像形成装置であって、前記帯電手段として前記<1>〜<3>の何れか1項に記載の帯電部材を用いることを特徴とする画像形成装置である。
【0015】
<5> 前記帯電部材を清掃するクリーニング手段を具備していることを特徴とする前記<4>に記載の画像形成装置である。
【0016】
また、本発明のクリーニング部材は、
<6> 電圧が印加された状態で被帯電体に接触し、被帯電体を清掃するクリーニング部材であって、表面がテトラヘドラルアモルファスカーボンでコーティングされていることを特徴とするクリーニング部材である。
【0017】
<7> 前記クリーニング部材がロール形状であることを特徴とする前記<6>に記載のクリーニング部材である。
【0018】
<8> 表面の十点平均粗さ(Rz)が5μm以下であることを特徴とする前記<6>又は<7>に記載のクリーニング部材である。
【0019】
更に、本発明におけるクリーニング手段を備える画像形成装置は、
【0020】
<9> 少なくとも像担持体と、該像担持体に接触しその表面を清掃するクリーニング手段と、を備える画像形成装置であって、該クリーニング手段として前記<6>〜<8>の何れか1項に記載のクリーニング部材を用いることを特徴とする画像形成装置である。
【0021】
<10> 少なくとも像担持体と、中間転写体と、該中間転写体に接触しその表面を清掃するクリーニング手段と、を備える画像形成装置であって、該クリーニング手段として前記<6>〜<8>の何れか1項に記載のクリーニング部材を用いることを特徴とする画像形成装置である。
【0022】
<11> 前記クリーニング部材を清掃するクリーニング手段を具備していることを特徴とする前記<9>又は<10>に記載の画像形成装置である。
【発明の効果】
【0023】
本発明の効果としては、トナーや外添剤等の異物による汚染を抑制でき、更に異物等との摩擦によって発生する傷や摩耗を抑制でき、且つ均一な帯電性能の維持性に優れた帯電部材、及び該帯電部材を用いた画像形成装置を提供することができる。
また、本発明の別の効果としては、トナーや外添剤等の異物による汚染を抑制でき、更に異物等との摩擦によって発生する傷や摩耗を抑制でき、且つ良好なクリーニング性能の維持性に優れたクリーニング部材、及び該クリーニング部材を用いた画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明者らは鋭意検討したところ、帯電部材及びクリーニング部材の表面をテトラヘドラルアモルファスカーボン(以下、「ta−C」と略すことがある。)でコーティングすることにより、いずれにおいてもトナーや外添剤等の付着に対して効果的であることを見出した。
以下、本発明を詳細に説明するにあたり、まず帯電部材及びそれを用いた画像形成装置について説明し、その後にクリーニング部材及びそれを用いた画像形成装置について説明する。
【0025】
<帯電部材>
本発明の帯電部材は、電圧が印加された状態で被帯電体に接触し、被帯電体を帯電させる帯電部材であって、表面がテトラヘドラルアモルファスカーボン(ta−C)でコーティングされていることを特徴とする。表面をta−Cでコーティングすることにより、トナーや外添剤等の異物による汚染を効果的に防止することができ、均一な帯電性能を長期にわたって維持することができる。また、極めて高い耐磨耗性を得ることができ、異物等との摩擦によって発生する傷や摩耗を抑制することができる。加えて、高い耐磨耗性を有していることから、異物が付着しても、よりクリーニング性の高いクリーニング部材により表面をクリーニングすることも可能である。
【0026】
本発明で用いるta−Cは、炭素質からなる高硬度、高ヤング率の物質で、従来からあるダイヤモンドライクカーボンより硬度が高いため、異物やクリーニング部材等との摩擦によるキズや磨耗の抑制に優れている。ta−Cは、ダイヤモンドと同様の硬度でありつつ、体積抵抗率は106〜109Ω・cmと帯電部材に適した体積抵抗率を持ち合わせた物質である。尚、上記体積抵抗率は107〜109Ω・cmであることがより好ましく、108〜109Ω・cmであることが特に好ましい。
【0027】
また、該ta−C層の膜厚としては、その帯電性能を阻害せずに、高い汚染抑制効果及び耐磨耗性を得るという観点から、2μm以下であることが好ましく、1.5μm以下であることがより好ましく、1μm以下であることが特に好ましい。一方、高い汚染抑制効果及び耐磨耗性を維持するという観点から、下限は0.2μm以上であることが好ましい。
【0028】
ta−C層の形成は、黒鉛のバキュームアーク放電により炭素プラズマを発生させ、そこからイオン化した炭素を抽出・堆積させる、フィルター・カソード・バキューム・アーク(FCVA)法により行うことができ、島津製作所製のFCVA装置を用いて行われる。形成条件としては、成膜温度0〜80℃(より好ましくは20〜80℃、特に好ましくは40〜80℃)、成膜速度1.5nm/sが好ましい。
【0029】
また、良好な帯電性能を得るという観点から、ta−C層表面の、JIS−B0601(2001)に定義される十点平均粗さ(Rz)は、5μm以下であることが好ましく、3μm以下であることがより好ましく、1μm以下であることが特に好ましい。
尚、特に限定されるわけではないが、ta−C層が薄膜に、且つ平滑に形成できるという観点から、コーティングされる表面(ta−C層の内層の最表面)は平滑性を有していることが好ましく、具体的には、十点表面粗さ(Rz)が5μm以下であることが好ましい。
【0030】
上記帯電部材の構成としては、特に制限されるものではなく、例えば、帯電ロール、帯電ブラシ、帯電ベルト(チューブ)、帯電ブレード等を挙げることができ、中でも特に帯電ロールが好ましい。
以下、帯電部材の例として帯電ロールについて説明する。
【0031】
−帯電ロール−
帯電ロールの層構成の例を図1及び図2に示す。
図1のように、一般的に帯電ロールは金属の基材1の表面に導電性の弾性層2を形成し、本発明においては、更に最表層としてta−C層4が形成される。尚、図2のように、金属の基材1表面に導電性の弾性層2、樹脂層3、ta−C層4が順次形成された構成がより好ましい。樹脂層3を形成すると、表面が平滑な帯電ロールを得ることができ、トナーや外添剤等の付着やクリーニング性においてもより良好な効果が得られる。尚、ta−C層4は非常に薄い層として形成することができるため、ta−C層4の内側を構成する層(基材1や弾性層2など)の帯電性能を阻害することがない。
【0032】
前記基材は、帯電ロールの電極及び支持部材として機能するもので、例えば、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼等の金属又は合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;導電性の樹脂;などの導電性の材質で構成される。
【0033】
前記導電性弾性層は、例えばゴム材中に導電剤を分散させることによって形成される。ゴム材としては、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム等、及びこれらのブレンドゴムが挙げられる。中でも、ポリウレタン、シリコーンゴム、EPDM、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、NBR及びこれらのブレンドゴムが好ましく用いられる。これらのゴム材は発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
【0034】
導電剤としては、電子導電剤やイオン導電剤が用いられる。電子導電剤の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの微粉末を挙げることができる。また、イオン導電剤の例としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;を挙げることができる。
【0035】
これらの導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、その添加量は特に制限はないが、上記電子導電剤の場合は、ゴム材100質量部に対して、1〜30質量部の範囲であることが好ましく、15〜25質量部の範囲であることがより好ましい。一方、上記イオン導電剤の場合は、ゴム材100質量部に対して、0.1〜5.0質量部の範囲であることが好ましく、0.5〜3.0質量部の範囲であることがより好ましい。
【0036】
前記樹脂層を構成する高分子材料としては、特に制限されないが、ポリアミド、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン共重合体、ポリエステル、ポリイミド、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、メラミン樹脂、フッ素ゴム、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。
【0037】
上記高分子材料は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、当該高分子材料の数平均分子量は、1,000〜100,000の範囲であることが好ましく、10,000〜50,000の範囲であることがより好ましい。
【0038】
樹脂層には、導電材として前記導電性弾性層に用いた導電剤を用いることもできる。
また、その添加量は特に制限はないが、高分子材料100質量部に対して、1〜50質量部の範囲であることが好ましく、5〜40質量部の範囲であることがより好ましい。
【0039】
<帯電手段を備える画像形成装置>
上述した本発明の帯電部材は、電子写真方式の画像形成装置において、像担持体等の被帯電体に接触しその表面を帯電する部材である。像担持体の帯電手段として本発明の帯電部材を用いた画像形成装置は、像担持体表面を均一に帯電させることができ、良好な画像形成が可能となる。
【0040】
ここで、図3に本発明における帯電手段を備える画像形成装置の一例を示すが、本発明はこれに限定されるわけではない。尚、装置の主要部のみを説明し、その他はその説明を省略する。
図3に示す画像形成装置は、像担持体10と、その周囲に配される、像担持体10表面を所定の電位に帯電させる帯電ロール(帯電手段)20、帯電された像担持体10表面を画像信号に基づくレーザ光線30よって露光して静電潜像を形成する露光装置40、帯電されたトナー(現像剤)を供給して前記静電潜像を現像する現像装置50、現像されたトナー像を記録紙(転写材)P上に転写する転写ロール60、及び、転写後の像担持体10表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置70が順に配設されている。更に、帯電ロール(帯電手段)20に当接するように帯電ロール用クリーニング装置80が設けられている。
【0041】
まず、像担持体10はその表面を帯電ロール20によって−500V〜−800V程度の電位に帯電される。帯電ロール20は像担持体10に当接し、帯電ロール20は像担持体10と等速で外部駆動させている。また、帯電ロール用クリーニング装置80は、帯電ロール20に当接し、表面に付着したトナーや外添剤等を摺擦して、除去するブレード81と、除去されたゴミを格納する格納部82と、から構成されており、帯電ロール20が回転することで、クリーニングを行うことができる。
【0042】
像担持体10は、導電性の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗であるが、露光装置40からレーザ光線30が照射されると、レーザ光線30が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した像担持体10の表面に、図示しない制御部から送られてくる画像データに従って、露光装置40を介してレーザ光線30を出力する。レーザ光線30は、像担持体10の表面の感光層に照射され、それにより、印字パターンの静電潜像が像担持体10の表面に形成される。
【0043】
このようにして像担持体10表面に形成された静電潜像は、像担持体10の回転により所定の現像位置(現像装置50と対向する位置)まで回転される。そして、この現像位置で、像担持体10上の静電潜像が、現像装置50によって可視像(トナー像)化される。
【0044】
像担持体10の表面が前記現像位置を通過することにより、像担持体10表面の除電された潜像部にのみトナーが静電的に付着し、潜像がトナーによって現像される。像担持体10は、引続き回転し、像担持体10表面に現像されたトナー像が所定の転写位置(転写ロール60と対向する位置)へ搬送される。
【0045】
像担持体10表面のトナー像が転写位置へ搬送されると、転写ロール60に所定の転写バイアスが印加され、像担持体10から転写ロール60に向う静電気力がトナー像に作用し、像担持体10表面のトナー像が記録紙P上へ転写される。また、像担持体10表面の残留トナーは、クリーニング装置70により除去される。
【0046】
ここで、上記画像形成装置において、帯電ロール(部材)20を清掃する帯電ロール用クリーニング装置について述べる。帯電ロール用クリーニング装置に用いられるクリーニング部材としては、パッド、ロール、ブラシ、ブレード等公知のものを挙げることができ、その中でもブラシや、ブレードからなるクリーニング部材が、安定したクリーニング性能を維持できる点より好ましい。
クリーニング部材の材質は特に限定はしないが、ポリウレタン等のゴム及びエラストマー、ポリエステル、ナイロン樹脂、ステンレスやアルミ等の金属などが挙げられる。また、クリーニング部材は常に帯電部材と接触している必要はなく、一定のサイクルで接触し帯電部材表面を清掃できればよい。帯電部材が帯電ロールである場合は、クリーニング部材と接触することで像担持体との従動が妨げられるようであれば、帯電ロールを駆動させる手段を用いてもよい。従来においては、クリーニング部材との接触により帯電部材表面にキズがつくことがあったが、非常に硬度の高いta−Cをコーティングした本発明の帯電部材であれば、その様なキズの発生がない。
【0047】
また、近年主流となりつつあり、帯電部材表面に残留しやすい球状・小径トナーを用いた場合や、電圧印加方式が直流である直流帯電方式の場合、像担持体表面をクリーニングするクリーニング部材を装着しないクリーナーレスシステムを用いた場合などにおいては、特に本発明の帯電部材を用いたときの効果は大きい。
次に、本発明のクリーニング部材について説明する。
【0048】
<クリーニング部材>
本発明のクリーニング部材は、電圧が印加された状態で被帯電体(像担持体、中間転写体など)に接触し、被帯電体を清掃するクリーニング部材であって、表面がテトラヘドラルアモルファスカーボン(ta−C)でコーティングされていることを特徴とする。表面をta−Cでコーティングすることにより、クリーニング部材自体への、トナーや外添剤等の異物による汚染を効果的に防止することができ、良好なクリーニング性能を長期にわたって維持することができる。また、極めて高い耐磨耗性を得ることができ、異物等との摩擦によって発生する傷や摩耗を抑制することができる。
【0049】
尚、上記クリーニング部材表面にコーティングされるta−C層は、前記帯電部材表面にコーティングされるものと同様であり、その好ましい態様(膜厚、表面の十点平均粗さなど)や、形成方法なども同様である。
【0050】
上記クリーニング部材の構成としては、特に制限されるものではなく、例えば、クリーニングロール、クリーニングブラシ、クリーニングパッド、クリーニングブレード等を挙げることができ、中でも特にクリーニングロールが好ましい。
尚、クリーニングロールとしては、前述の帯電ロールと同様の構成からなるものを、好適に用いることができる。
【0051】
<クリーニング手段を備える画像形成装置>
上述した本発明のクリーニング部材は、電子写真方式の画像形成装置において、電圧が印加された状態で、像担持体や中間転写体等の被帯電体に接触し、被帯電体を清掃する部材である。像担持体や中間転写体のクリーニング手段として本発明のクリーニング部材を用いた画像形成装置は、良好なクリーニング性能を長期にわたって維持することができ、その結果良好な画像形成が長い期間可能となる。
【0052】
ここで、図4に本発明におけるクリーニング手段を備える画像形成装置の一例を示すが、本発明はこれに限定されるわけではない。
図4に示す画像形成装置は、像担持体110と、その周囲に配される、像担持体110表面を所定の電位に帯電させる帯電ロール(帯電手段)120、帯電された像担持体110表面を画像信号に基づくレーザ光線130よって露光して静電潜像を形成する露光装置140、帯電されたトナー(現像剤)を供給して前記静電潜像を現像する現像装置150、現像されたトナー像を記録紙(転写材)P上に転写する転写ロール160、及び、転写後の像担持体110表面に残留するトナーを除去するクリーニングロール(クリーニング装置)170が順に配設されている。更に、クリーニングロール(クリーニング手段)170に当接するようにクリーニングロール用クリーニング装置180が設けられている。
【0053】
尚、図4に示す画像形成装置における、像担持体110、帯電ロール120、レーザ光線130、露光装置140、現像装置150、転写ロール160、記録紙Pは、各々図3における像担持体10、帯電ロール20、レーザ光線30、露光装置40、現像装置50、転写ロール60、記録紙Pと同様であり、ここでは説明を省く。
【0054】
クリーニングロール用クリーニング装置180は、クリーニングロール170に当接し、表面に付着したトナーや外添剤等を摺擦して、除去するブレード181と、除去されたゴミを格納する格納部182と、から構成されており、クリーニングロール170が回転することで、クリーニングを行うことができる。尚、上記クリーニングロール用クリーニング装置180としては、図3における、帯電ロール用クリーニング装置80と同様のものを用いることができ、また、本発明のクリーニング部材も好適に用いることができる。
【実施例】
【0055】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、実施例中において、「部」は「質量部」を表す。
<実施例1>
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
下記混合物をオープンロールで混練りし、表面に接着層を設けたSUS303からなる直径8mmの導電性支持体(基材)表面に、プレス成形機を用いて導電性弾性層を形成し、その後研磨により直径14mmの導電性ロールA1を得た。
【0056】
[弾性層用混合物の組成]
・ゴム材 ・・・100部
(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム
Gechron3106:日本ゼオン社製)
・導電剤(カーボンブラック アサヒサーマル:旭カーボン社製) ・・・・15部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製) ・・・・・5部
・イオン導電剤(過塩素酸リチウム) ・・・・・1部
・加硫剤(硫黄 200メッシュ:鶴見化学工業社製) ・・・・・1部
・加硫促進剤(ノクセラーDM:大内新興化学工業社製) ・・・2.0部
・加硫促進剤(ノクセラーTT:大内新興化学工業社製) ・・・0.5部
・加硫促進助剤(酸化亜鉛 酸化亜鉛1種:正同化学工業社製) ・・・・・3部
・ステアリン酸 ・・・1.5部
【0057】
−樹脂層の形成−
下記混合物をビーズミルにて分散し、得られた分散液Aをメタノールで希釈し、前記導電性ロールA1の表面に浸漬塗布した後、140℃で15分間加熱乾燥し、厚さ10μmの表面層を形成して、導電性ロールA2を得た。
【0058】
[樹脂層用混合物の組成]
・高分子材料 ・・・・100部
(共重合ナイロン アラミンCM8000:東レ社製)
・導電剤 ・・・・・30部
(アンチモンドープ酸化スズ SN−100P:石原産業社製)
・溶剤(メタノール) ・・・・500部
・溶剤(ブタノール) ・・・・240部
【0059】
−ta−C層の形成−
FCVA装置(島津製作所)を用いてta−C層を導電性ロールA2上に形成した。条件は、成膜温度40℃、成膜速度1.5nm/sとし、均一な層を形成させるために、ロールを30rpmで回転させながら形成した。このようにして膜厚が約0.6μmのta−C層を形成した、帯電ロール1を得た。
【0060】
(帯電ロールの評価)
まず、帯電ロールの十点平均粗さ(Rz)をJIS−B0601(2001)に記載の方法で、動摩擦係数を以下の方法で測定した。
動摩擦係数は、新東科学(株)製の表面性測定機(HEIDON−14)を用い、22℃、55%RHの環境下、帯電ロールを円筒状SUS片と交差するように接触させ、SUS片を固定した状態で、荷重50g、移動速度1.0mm/sの条件で、帯電ロールを長手方向に移動させて測定した。
次いで、帯電ロール1を帯電装置としてカラー複写機DocuCentre Color400CP(富士ゼロックス社製)に装着し、A4用紙50,000枚印字テスト(10℃、15%RH環境下で25,000枚印刷後、28℃、85%RH環境下で25,000枚印字)を行った。尚、途中で大きな問題が発生した場合には、その時点で印字を中止した。画質評価は、50,000枚走行後の画像について、ハーフトーン画像中での色点、白点、濃度ムラの有無により以下の基準で判定した。
結果は表1にまとめて示した。
【0061】
[画質評価基準]
◎:色点、白点、濃度ムラ等のディフェクト無し。
○:10個以内の黒点、白点発生。
△:10個以内の黒点、白点と軽微な濃度ムラ発生。
×:全面に黒点、白点と軽微な濃度ムラ発生。
××:全面に黒点、白点、濃度ムラ発生。
【0062】
また、ロール汚れを、50,000枚走行後のロールについて、以下の基準で目視評価した。
【0063】
[ロール汚れ評価基準]
◎:ほとんど異物付着なし、軽微の異物付着。
○:局所的な異物付着。
△:全面軽微な異物付着(薄く白くなる)。
×:全面異物付着。
××:全面異物の固着(真っ白になる)。
【0064】
<実施例2>
(帯電ロールの作製)
樹脂層を形成せず、また、ta−C層の膜厚を約0.5μmとした以外は、実施例1と同様の方法にて、帯電ロール2を得た。
(帯電ロールの評価)
帯電ロール2について、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1にまとめて示した。
【0065】
<実施例3>
(帯電ロールの作製)
実施例1と同様の方法にて、帯電ロール3を得た。
(帯電ロールの評価)
帯電ロール3をカラー複写機DocuCentre Color400CPに装着し、帯電ロール用クリーニング部材としてウレタン性クリーニングブレードを常時接触するように設定した後、実施例1同様にして評価を行った。結果を表1にまとめて示した。
【0066】
<実施例4>
(帯電ロールの作製)
実施例1同様に、導電性ロール作製後、更に研磨し表面を粗面化した導電性ロールB1を得た。樹脂層を形成せず、ta−C層の膜厚を約0.5μmで実施例1と同様の方法にて帯電ロール4を得た。
(帯電ロールの評価)
帯電ロール4について、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1にまとめて示した。
【0067】
<比較例1>
(帯電ロールの作製)
ta−C層を形成しなかった以外は、実施例1と同様の方法にて、帯電ロール5を得た。
(帯電ロールの評価)
帯電ロール5について、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1にまとめて示した。
【0068】
【表1】

【0069】
<実施例5>
(クリーニングロールの作製)
−弾性層の形成−
下記混合物をオープンロールで混練りし、表面に接着層を設けたSUS303からなる直径6mmの導電性支持体(基材)表面に、プレス成形機を用いて導電性弾性層を形成し、その後研磨により直径10mmの導電性ロールC1を得た。
【0070】
[弾性層用混合物の組成]
・ゴム材 ・・・100部
(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム
Gechron3106:日本ゼオン社製)
・導電剤(カーボンブラック アサヒサーマル:旭カーボン社製) ・・・・15部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製) ・・・・・5部
・イオン導電剤(過塩素酸リチウム) ・・・・・1部
・加硫剤(硫黄 200メッシュ:鶴見化学工業社製) ・・・・・1部
・加硫促進剤(ノクセラーDM:大内新興化学工業社製) ・・・2.0部
・加硫促進剤(ノクセラーTT:大内新興化学工業社製) ・・・0.5部
・加硫促進助剤(酸化亜鉛 酸化亜鉛1種:正同化学工業社製) ・・・・・3部
・ステアリン酸 ・・・1.5部
【0071】
−樹脂層の形成−
下記混合物をビーズミルにて分散し、得られた分散液Aをメタノールで希釈し、前記導電性ロールA1の表面に浸漬塗布した後、140℃で15分間加熱乾燥し、厚さ10μmの表面層を形成して、導電性ロールC2を得た。
【0072】
[樹脂層用混合物の組成]
・高分子材料 ・・・・100部
(共重合ナイロン アラミンCM8000:東レ社製)
・導電剤 ・・・・・30部
(アンチモンドープ酸化スズ SN−100P:石原産業社製)
・溶剤(メタノール) ・・・・500部
・溶剤(ブタノール) ・・・・240部
【0073】
−ta−C層の形成−
FCVA装置(島津製作所)を用いてta−C層を導電性ロールC2上に形成した。条件は、成膜温度40℃、成膜速度1.5nm/sとし、均一な層を形成させるために、ロールを30rpmで回転させながら形成した。このようにして膜厚が約0.6μmのta−C層を形成した、クリーニングロール1を得た。
【0074】
(クリーニングロールの評価)
クリーニングロール1をクリーニング部材としてカラーレーザープリンターDocuPrint C2424(富士ゼロックスプリンティングシステムズ社製)に装着し、A4用紙30,000枚印字テスト(10℃、15%RH環境下で15,000枚印刷後、28℃、85%RH環境下で15,000枚印字)を行った。尚、途中で大きな問題が発生した場合には、その時点で印字を中止した。
画質評価は、30,000枚走行後の画像について、ハーフトーン画像中での色点、白点、濃度ムラの有無により以下の基準で判定した。結果は表2にまとめて示した。
【0075】
[画質評価基準]
◎:色点、白点、濃度ムラ等のディフェクト無し。
○:10個以内の黒点、白点発生。
△:10個以内の黒点、白点と軽微な濃度ムラ発生。
×:全面に黒点、白点と軽微な濃度ムラ発生。
××:全面に黒点、白点、濃度ムラ発生。
【0076】
また、ロール汚れを、30,000枚走行後のロールについて、以下の基準で目視評価した。
【0077】
[ロール汚れ評価基準]
◎:ほとんど異物付着なし、軽微の異物付着。
○:局所的な異物付着。
△:全面軽微な異物付着(薄く白くなる)。
×:全面異物付着。
××:全面異物の固着(真っ白になる)。
【0078】
<実施例6>
(クリーニングロールの作製)
樹脂層を形成せず、また、ta−C層の膜厚を約0.5μmとした以外は、実施例5と同様の方法にて、クリーニングロール2を得た。
(クリーニングロールの評価)
クリーニングロール2について、実施例5と同様にして評価を行った。結果を表2にまとめて示した。
【0079】
<実施例7>
(クリーニングロールの作製)
実施例5と同様の方法にて、クリーニングロール3を得た。
(クリーニングロールの評価)
クリーニングロール3をカラーレーザープリンターDocuPrint C2424(富士ゼロックスプリンティングシステムズ)に装着し、クリーニングロールにクリーニング部材としてウレタン性クリーニングブレードを常時接触するように設定した後、実施例5同様にして評価を行った。結果を表2にまとめて示した。
【0080】
<実施例8>
(クリーニングロールの作製)
実施例5同様に導電性ロール作製後、更に研磨し表面を粗面化した導電性ロールD1を得た。樹脂層を形成せず、ta−C層の膜厚を約0.5μmで実施例1と同様の方法にてクリーニングロール4を得た。
(クリーニングロールの評価)
クリーニングロール4について、実施例5と同様にして評価を行った。結果を表2まとめて示した。
【0081】
<比較例2>
(クリーニングロールの作製)
ta−C層を形成しなかった以外は、実施例5と同様の方法にて、クリーニングロール5を得た。
(クリーニングロールの評価)
クリーニングロール5について、実施例5と同様にして評価を行った。結果を表2にまとめて示した。
【0082】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の帯電ロール(或いはクリーニングロール)の層構成を示す概略断面図である。
【図2】本発明の帯電ロール(或いはクリーニングロール)の層構成を示す概略断面図である。
【図3】本発明の帯電ロールを備えた画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図4】本発明のクリーニングロールを備えた画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0084】
1 基材
2 弾性層
3 樹脂層
4 テトラヘドラルアモルファスカーボン(ta−C)層
10 像担持体
20 帯電ロール
30 レーザ光線
40 露光装置
50 現像装置
60 転写ロール
70 クリーニング装置
80 帯電ロール用クリーニング装置
81 ブレード
82 格納部
110 像担持体
120 帯電ロール
130 レーザ光線
140 露光装置
150 現像装置
160 転写ロール
170 クリーニングロール(クリーニング装置)
180 クリーニングロール用クリーニング装置
181 ブレード
182 格納部
P 記録紙(転写材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電圧が印加された状態で被帯電体に接触し、被帯電体を帯電させる帯電部材であって、表面がテトラヘドラルアモルファスカーボンでコーティングされていることを特徴とする帯電部材。
【請求項2】
前記帯電部材がロール形状であることを特徴とする請求項1に記載の帯電部材。
【請求項3】
表面の十点平均粗さ(Rz)が5μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の帯電部材。
【請求項4】
少なくとも像担持体と、該像担持体に接触しその表面を帯電する帯電手段と、を備える画像形成装置であって、前記帯電手段として請求項1〜3の何れか1項に記載の帯電部材を用いることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
前記帯電部材を清掃するクリーニング手段を具備していることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
電圧が印加された状態で被帯電体に接触し、被帯電体を清掃するクリーニング部材であって、表面がテトラヘドラルアモルファスカーボンでコーティングされていることを特徴とするクリーニング部材。
【請求項7】
前記クリーニング部材がロール形状であることを特徴とする請求項6に記載のクリーニング部材。
【請求項8】
表面の十点平均粗さ(Rz)が5μm以下であることを特徴とする請求項6又は7に記載のクリーニング部材。
【請求項9】
少なくとも像担持体と、該像担持体に接触しその表面を清掃するクリーニング手段と、を備える画像形成装置であって、該クリーニング手段として請求項6〜8の何れか1項に記載のクリーニング部材を用いることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
少なくとも像担持体と、中間転写体と、該中間転写体に接触しその表面を清掃するクリーニング手段と、を備える画像形成装置であって、該クリーニング手段として請求項6〜8の何れか1項に記載のクリーニング部材を用いることを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
前記クリーニング部材を清掃するクリーニング手段を具備していることを特徴とする請求項9又は10に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−276068(P2006−276068A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−90268(P2005−90268)
【出願日】平成17年3月25日(2005.3.25)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】