説明

帳票読取装置および帳票読取方法

【課題】帳票に非接触ICタグを設け、その非接触ICタグと情報の交信を可能とし、文字認識処理された帳票に記載された情報などを非接触ICタグに記憶させ、その情報に基づいて、搬送処理や分配された帳票の管理を行うことで信頼性のある帳票処理を行うことができる帳票読取装置および帳票読取方法を提供すること目的とする。
【解決手段】読み取り部22の帳票搬送方向下流側にリーダライタ24を設置することで、文字認識された情報に基づく所定の情報を帳票Wに貼付された非接触ICタグ40に書き込むことができる。これによって、例えば、帳票Wをバッチ毎に管理するような場合に、バッチ毎の情報を容易に得ることができ、さらに管理を簡便化することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帳票を処理する業務に用いられる帳票読取装置および帳票読取方法において、特に、電磁波を媒体として非接触に交信するRFID(Radio Frequency Identification)機能を備えた帳票読取装置および帳票読取方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の帳票読取装置では、帳票の文字枠の位置を定規で計測し、数値を入力したり、帳票をスキャナなどで読み取り、イメージデータから文字枠の位置情報を自動生成などすることにより、アナログデータをデジタル化してレイアウトデータを作成し、その情報を予め登録しなければならなかった。また、この従来の帳票読取装置では、読み取る帳票の種類を予め選択する必要があり、特に、多種類の帳票を読み取る場合には、各種類ごとに選択を行わなければならなかった。
【0003】
そこで、上記した帳票読取装置における読み取り負荷を解消するため、帳票に、予めレイアウトデータの情報を有するバーコードや非接触ICタグを設け、その情報を読み取ることにより、レイアウト形式を判定し処理を行う帳票読取装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2003−157407号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記開示された帳票読取装置は、レイアウト情報を読み取り、それに基づいて帳票読取処理を行うものであり、例えば、文字認識処理された帳票に記載された情報を、帳票に設けられた非接触ICタグなどに記憶したり、その記憶した情報に基づいて、帳票の搬送制御などを行うものではなかった。
【0005】
そこで、本発明は、帳票に非接触ICタグを設け、その非接触ICタグと情報の交信を可能とし、文字認識処理された帳票に記載された情報などを非接触ICタグに記憶させ、その情報に基づいて、搬送処理や分配された帳票の管理を行うことで信頼性のある帳票処理を行うことができる帳票読取装置および帳票読取方法を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の帳票読取装置は、帳票に記入された文字情報を光学的に読み取って文字認識する文字読取認識手段と、前記帳票に貼付された非接触ICチップと交信可能であり、少なくとも、前記文字認識された情報に基づく所定の情報を前記非接触ICチップに書き込む第1の情報交信手段とを具備することを特徴とする。
【0007】
本発明の帳票読取方法は、帳票に記入された文字を認識する文字読取認識手段と、前記帳票に貼付された非接触ICチップと交信可能な第1の情報交信手段とを備える帳票読取装置における帳票読取方法であって、前記文字読取認識手段が、帳票に記入された文字情報を光学的に読み取って文字認識する文字読取認識ステップと、前記第1の情報交信手段が、少なくとも、前記文字認識された情報に基づく所定の情報を前記帳票に貼付された非接触ICチップに書き込む第1の情報交信ステップとを具備することを特徴とする。
【0008】
この帳票読取装置および帳票読取方法によれば、文字認識された情報に基づく所定の情報を帳票に貼付された非接触ICタグに書き込むことができるので、帳票をバッチ毎に管理するような場合に、バッチ毎の情報を容易に得ることができ、さらに管理を簡便化することができる。さらに、帳票の区分けすべき種類が、区分けされる集積部の数よりも多い場合に、文字認識された情報に基づいて、帳票の非接触ICタグに第1の情報交信手段によって、所定の区分け情報などを初回の処理で書き込み、区分けされる集積部がなく、所定の集積部に収容された帳票に対する2回目以降の処理では、文字認識処理を行わずに、非接触ICタグに書き込まれた情報に基づいて、帳票を所定の集積部に導くことができるので区分け処理を早く行うことができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の帳票読取装置および帳票読取方法によれば、帳票に非接触ICタグを設け、その非接触ICタグと情報の交信を可能とし、文字認識処理された帳票に記載された情報などを非接触ICタグに記憶させ、その情報に基づいて、搬送処理や分配された帳票の管理を行うことで信頼性のある帳票処理を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0011】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の帳票読取装置10の構成を概要を示す図である。また、図2には、非接触ICタグ40が貼付された帳票Wの正面図の一例が示されている。
【0012】
図1に示すように、帳票読取装置10は、ホッパテーブル11と、フィードローラ12と、分離ローラ13と、駆動ローラ14と、ピンチローラ15と、搬送ガイド16と、振分部17と、ゲート部18と、スタッカ19とを備えている。また、帳票読取装置10は、帳票Wの搬送路の上流側から順に所定の間隔をおいて、重送(二重送り)検知部21と、読み取り部22と、印字部23と、リーダライタ24とを備えている。さらに、帳票読取装置10は、制御部30を有し、この制御部30は、重送検知部21、読み取り部22、印字部23、リーダライタ24、ホッパテーブル11を駆動する駆動部(図示しない)、各ローラ12、13、14を回転させる回転駆動部(図示しない)、振分部17やゲート部18を駆動する駆動部(図示しない)などと電気的に接続され、これらの各構成部を制御している。
【0013】
なお、図1において、制御部30と各構成部を電気的に接続する接続線は、図の明記のため主な接続線のみ表記して、他は省略している。また、ここでは、各構成部と制御部30が有線で電気的に接続された一例が示されているが、各構成部と制御部30との情報を無線で交信する構成を含んでもよい。
【0014】
次に、主な構成部について説明する。
帳票Wは、図2に示すように、例えば、受付日、氏名、住所などの記載欄が設けられた帳票の所定の位置に非接触ICタグ40を貼付して構成されている。この非接触ICタグ40は、後に詳細に構成を説明するが、ICチップと、そのICチップを取り巻くアンテナ部とを有する非接触型の情報記憶媒体であり、アンテナ部を介してICチップに対して情報の読み書きをすることができる。
【0015】
ホッパテーブル11は、非接触ICタグ40が貼付された帳票Wを積層配置するテーブルであり、積層配置された帳票Wの残量によって上下方向の移動が可能である。
【0016】
フィードローラ12は、ホッパテーブル11上に積層配置された帳票Wの表面(上面)に摺接してこの帳票Wを装置内部に取込むものであり、分離ローラ13は、フィードローラ12によって装置内部に取込まれた帳票Wの裏面(下面)に接触し、フィードローラ12と協働して帳票Wを一枚ずつ分離するものである。
【0017】
駆動ローラ14は、ピンチローラ15に対向して配置され、一枚ずつ分離された帳票Wの表裏面を、ピンチローラ15と挟持して搬送するものである。なお、ピンチローラ15には、外部から駆動力は負荷されず、ピンチローラ15は、搬送される帳票Wと摺接することで回転する。また、ピンチローラ15には、例えばバネなどによって駆動ローラ14方向に所定の押圧力が負荷され、搬送される帳票Wを、駆動ローラ14とピンチローラ15との間に所定の圧力で挟持している。また、一対の駆動ローラ14とピンチローラ15と、それに隣り合って設置される一対の駆動ローラ14とピンチローラ15との間には、搬送ガイド16が配設され、搬送される帳票Wをガイドしている。
【0018】
振分部17は、帳票Wの搬送路を切り替えるもので、例えば、ソレノイドなどによって作動される。また、ゲート部18は、搬送される帳票Wをスタッカ19へと導くためのゲートであり、例えば、ソレノイドなどによって作動される。なお、振分部17およびゲート部18は、切替誘導部として機能する。
【0019】
重送検知部21は、厚さ検知手段として機能し、フィードローラ12および分離ローラ13によって装置内部に取込まれた帳票Wの厚さを検知するものである。この検知結果に基づいて、制御部30は、複数の帳票Wが重送された搬送異常状態で搬送されているか否かを判定する。重送検知部21には、例えば、変位センサや、超音波センサなどが用いられる。
【0020】
読み取り部22は、帳票Wに手書きで記入された文字のイメージデータを入力するもので、例えば、CCDカメラなどで構成される。この読み取り部22で入力されたイメージデータは、文字認識部25で文字認識され、テキストデータへ変換される。ここで、読み取り部22および文字認識部25の構成を備えることで、文字読取認識手段として機能する。
【0021】
印字部23は、文字認識処理を施した帳票Wに、例えば連番などを印字するものである。
【0022】
リーダライタ24は、第1の情報交信手段として機能し、後に詳細に構成を説明するが、ICチップ、アンテナ部などで構成され、所定の交信周波数で、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40と情報の交信を行うものである。リーダライタ24は、例えば、文字認識処理に基づく所定の情報を帳票Wに貼付された非接触ICタグ40に書き込むことができる。ここで、非接触ICタグ40に書き込まれる所定の情報として、例えば、住所、氏名、金融機関名、金融機関コード、金額などの文字認識された情報や、搬送されるべくスタッカ19の情報、フッタシートとしての情報などの文字認識処理に基づく情報などが挙げられるが、これらに限られるものではなく、必要に応じて適宜に設定することができる。また、リーダライタ24は、非接触ICタグ40に記憶されている各種情報を読み取ることもできる。非接触ICタグ40に記憶されている各種情報として、例えば、各帳票Wを個々に認識するためのID情報などが挙げられるが、これに限られるものではなく、必要に応じて適宜に設定することができる。
【0023】
また、リーダライタ24は、帳票Wが搬送される方向に対して垂直な方向、いわゆる読み取り部22におけるイメージスキャンの主走査方向の全域にわたって、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40と交信可能に設置されている。また、リーダライタ24の周囲およびリーダライタ24と対向する、RFID機能の指向性に影響を及ぼす領域における搬送ガイド16は、リーダライタ24と非接触ICタグ40との交信を妨げたり、交信能力を低下させることがないように、例えば、樹脂などの非金属材料で構成することが好ましい。また、樹脂などに耐磨耗性の高いガラスなどを混在させて構成してもよい。
【0024】
制御部30は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、データ管理メモリから主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。また、データ管理メモリは、文字認識処理されたテキストデータなどの情報や、リーダライタ24から読み込まれた情報などを記憶するものである。また、制御部30は、上記したように、帳票読取装置10を構成する各構成部と情報の通信が可能であり、各構成部の動作などを制御している。また、制御部30に、モニターなどの表示部やキーボードなどの入力手段などを接続することもできる。
【0025】
次に、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40とリーダライタ24との交信動作の一例について、図3を参照して説明する。
【0026】
図3には、リーダライタ24としての質問器100と、非接触ICタグ40としての応答器200の構成の概要が示されている。
【0027】
質問器100は、質問器100の全体制御を行う主制御部101と、制御部30との情報の入出力を制御するインターフェース部102と、応答器200より受信した情報などを蓄積する読み出しおよび書き込み可能なRAMなどの記憶部103と、送信情報をパラレル信号からシリアル信号に変換し、かつ応答器200からの受信信号をシリアル信号からパラレル信号に変換する信号変換部104と、送信信号を伝送用の信号に変調する変調部105と、受信信号を復調する復調部106と、送信アンテナ107と、受信アンテナ108とを備えて構成されている。
【0028】
応答器200は、この応答器200の全体制御を行う主制御部201と、情報を蓄積するEEPROMなどの電源バックアップ不要な記憶部202と、送信情報をパラレル信号からシリアル信号に変換し、かつ質問器100からの受信信号をシリアル信号からパラレル信号に変換する信号変換部203と、送信信号を伝送用の信号に変調する変調部204と、受信信号を復調する復調部205と、送信アンテナ206と、受信アンテナ207とを備えて構成される。
【0029】
次に、基本的な交信手順の一例について説明する。
質問器100は、まず応答器200に対する情報を読み取るための質問信号を発信する。応答器200は、その質問信号の受信可能な範囲に入ると、これを受信して、記憶部202に記憶されている情報を応答信号として発信する。この応答信号を質問器100が受信し、信号処理を行って制御部30に出力する。
【0030】
次に、第1の実施の形態の帳票読取装置10の動作について、図1および図4を参照して説明する。図4は、帳票読取装置10の動作の一例を示すフローチャートである。
【0031】
まず、制御部30は、フィードローラ12および分離ローラ13を駆動させ、ホッパテーブル11上に積層配置された最上部の帳票Wを装置内部に取込む。続いて、重送検知部21は、搬送される帳票Wの厚さを検知し、その情報を制御部30に出力する。制御部30では、重送検知部21からの検知情報に基づいて、予め設定された帳票Wの厚さと比較し、複数の帳票Wが重なり合った重送状態で搬送されていないかを判定する(ステップS301)。この判定で、帳票Wが重送状態で搬送されていると判定した場合には、制御部30は、例えば、後の工程の帳票Wの分配処理において、所定のスタッカ19にその帳票Wを搬送するように各振分部17および各ゲート部18を制御する。
【0032】
続いて、読み取り部22は、帳票Wに手書きで記入された文字のイメージデータを入力し、そのイメージデータを文字認識部25に出力する。そして、文字認識部25は、そのイメージデータに基づいて、文字認識処理を施し、テキストデータへ変換する。このテキストデータは、制御部30に出力され、制御部30のデータ管理メモリに記憶される(ステップS302)。
【0033】
続いて、制御部30は、ステップS302において文字認識された情報のうち、所定の情報をリーダライタ24を介して、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40に送信し、非接触ICタグ40にその情報を書き込む(ステップS303)。
【0034】
ここで、非接触ICタグ40に、文字認識された情報に基づいて所定の情報が送信される例として、次のような場合が挙げられる。
【0035】
文字認識された帳票バッチの枚数を、フッターシートとして機能する帳票Wに送信する場合が挙げられる。この場合には、フッターシートとして機能する帳票Wの非接触ICタグ40に、帳票バッチにおける総枚数が書き込まれる。これによって、帳票Wをバッチ毎に管理する際、そのフッターシートとして機能する帳票Wの情報を、ハンディータイプのリーダライタなどで読み取ることで、バッチ毎の情報を容易に得ることができ、管理が簡便化する。また、他の例として、帳票Wに記載された金額をバッチ毎に集計するような場合において、合計金額をフッターシートとして機能する帳票Wの非接触ICタグ40に書き込む場合などが挙げられる。
【0036】
さらに他の例として、帳票Wの区分けすべき種類が、区分けされるスタッカ19の数よりも多い場合に、文字認識された情報に基づいて、帳票Wの非接触ICタグ40に、例えば地域毎、金融機関の支店毎などの区分け情報を書き込む場合が挙げられる。これによって、区分け情報に対応するスタッカ19がある場合には、その対応するスタッカ19に帳票Wを導き、対応するスタッカ19がないものは、1つのスタッカ19に収容し、2回目以降の処理で区分け情報に対応するスタッカ19に収容する。この場合には、初回の処理で文字認識を行い、それに基づく区分け情報が非接触ICタグ40に書き込まれているので、2回目以降の処理では、文字認識処理を行わずに、非接触ICタグ40に書き込まれた情報に基づいて、帳票Wを所定のスタッカ19に導くため、区分け処理を早く行うことができる。
【0037】
また、リーダライタ24は、上記した情報を送信した非接触ICタグ40から、例えば、IDなどのその非接触ICタグ40を特定するための非接触ICタグ特定情報などを読み出し、その非接触ICタグ特定情報や帳票特定情報を制御部30に出力してもよい(ステップS403)。そして、制御部30では、文字認識された情報を非接触ICタグ特定情報に関連付けて管理してもよい。さらに、上記した区分け情報を、非接触ICタグ特定情報に基づいて管理してもよい。なお、ここでは、個々の帳票Wを特定するために非接触ICタグ特定情報を用いる例を示すが、非接触ICタグ40に記憶された、例えば帳票IDなどの帳票Wを特定するための帳票特定情報を、個々の帳票Wを特定するための情報として用いてもよい。
【0038】
ここで、文字認識された情報に基づいて、印字部23で帳票Wに、例えば連番などを印字し、可視的な情報を付加してもよい。
【0039】
続いて、制御部30は、文字認識された情報や、リーダライタ24によって帳票Wの非接触ICタグ40から読み取った情報に基づいて、各搬送される帳票Wが所定のスタッカ19に分配されるように、各振分部17および各ゲート部18を制御する(ステップS304)。
【0040】
上記した第1の実施の形態の帳票読取装置10では、読み取り部22の帳票搬送方向下流側にリーダライタ24を設置することで、文字認識された情報に基づく情報を帳票Wに貼付された非接触ICタグ40に書き込むことができる。これによって、例えば、帳票Wをバッチ毎に管理するような場合に、バッチ毎の情報を容易に得ることができ、さらに管理を簡便化することができる。また、非接触ICタグ40に情報を書き込むことで、これまでの印字による情報量と比べて、大量の情報を備えることができる。
【0041】
さらに、帳票Wの区分けすべき種類が、区分けされるスタッカ19の数よりも多い場合に、文字認識された情報に基づいて、帳票Wの非接触ICタグ40に、例えば地域毎、金融機関の支店毎などの区分け情報などをリーダライタ24によって初回の処理で書き込み、区分けされるスタッカ19がなく、所定のスタッカ19に収容された帳票Wに対する2回目以降の処理では、文字認識処理を行わずに、非接触ICタグ40に書き込まれた情報に基づいて、帳票Wを所定のスタッカ19に導くことができるので、区分け処理を早く行うことができる。
【0042】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について、図5および6を参照して説明する。
【0043】
図5は、第2の実施の形態の帳票読取装置50の構成を概要を示す図である。なお、第1の実施の形態の構成と同一部分には同一符号を付して、その説明を簡略または省略する。
【0044】
図5に示すように、第2の実施の形態の帳票読取装置50は、第1の実施の形態の帳票読取装置10における振分部17および各ゲート部18の帳票搬送方向下流側に、第3の情報交信手段として機能するリーダライタ51、52を配置して構成されている。
【0045】
リーダライタ51、52は、第1の実施の形態で説明したリーダライタ24と同様に、ICチップ、アンテナ部などで構成され、所定の交信周波数で、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40と情報の交信を行うものである。また、リーダライタ51、52は、制御部30と通信可能に接続されている。さらに、リーダライタ51は、リーダライタ51の帳票搬送方向下流側に配設されているゲート部18と電気的に直接接続され、リーダライタ51で読み込まれた情報に基づいて、直接ゲート部18を制御するように構成されてもよい。また、リーダライタ52は、リーダライタ52の帳票搬送方向下流側に配設されている振分部17と電気的に直接接続され、リーダライタ52で読み込まれた情報に基づいて、直接振分部17を制御するように構成されてもよい。
【0046】
次に、第2の実施の形態の帳票読取装置50の動作について、図5および図6を参照して説明する。
【0047】
図6は、帳票読取装置50の動作の一例を示すフローチャートである。
【0048】
まず、制御部30は、フィードローラ12および分離ローラ13を駆動させ、ホッパテーブル11上に積層配置された最上部の帳票Wを装置内部に取込む。続いて、重送検知部21は、搬送される帳票Wの厚さを検知し、その情報を制御部30に出力する。制御部30では、重送検知部21からの検知情報に基づいて、予め設定された帳票Wの厚さと比較し、複数の帳票Wが重なり合った重送状態で搬送されていないかを判定し、その判定情報を記憶する(ステップS401)。
【0049】
続いて、読み取り部22は、帳票Wに手書きで記入された文字のイメージデータを入力し、そのイメージデータを文字認識部25に出力する。そして、文字認識部25は、そのイメージデータに基づいて、文字認識処理を施し、テキストデータへ変換する。このテキストデータは、制御部30に出力され、制御部30のデータ管理メモリに記憶される(ステップS402)。
【0050】
続いて、制御部30は、ステップS402において文字認識された情報のうち、所定の情報をリーダライタ24を介して、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40に送信し、非接触ICタグ40にその情報を書き込む(ステップS403)。
【0051】
ここで、非接触ICタグ40に、文字認識された情報に基づいて所定の情報が送信される例として、次のような場合が挙げられる。
【0052】
文字認識された帳票Wのバッチの枚数を、フッターシートとして機能する帳票Wに送信する場合が挙げられる。この場合には、フッターシートとして機能する帳票Wの非接触ICタグ40に、帳票Wのバッチにおける総枚数が書き込まれる。これによって、帳票Wをバッチ毎に管理する際、そのフッターシートとして機能する帳票Wの情報を、ハンディータイプのリーダライタで読み取ることで、バッチ毎の情報を容易に得ることができ、管理が簡便化する。また、他の例として、帳票Wに記載された金額をバッチ毎に集計するような場合において、合計金額をフッターシートとして機能する帳票Wの非接触ICタグ40に書き込む場合などが挙げられる。
【0053】
さらに他の例として、帳票Wの区分けすべき種類が、区分けされるスタッカ19の数よりも多い場合に、例えば文字認識された情報に基づいて、帳票Wの非接触ICタグ40に、例えば地域毎、金融機関の支店毎などの区分け情報を書き込む場合が挙げられる。これによって、区分け情報に対応するスタッカ19がある場合には、その対応するスタッカ19に帳票Wを導き、対応するスタッカ19がないものは、1つのスタッカ19に収容し、2回目以降の処理で区分け情報に対応するスタッカ19に収容する。この場合には、初回の処理で文字認識を行い、それに基づく区分け情報が非接触ICタグ40に書き込まれているので、2回目以降の処理では、文字認識処理を行わずに、非接触ICタグ40に書き込まれた情報に基づいて、帳票Wを所定のスタッカ19に導くため、区分け処理を早く行うことができる。
【0054】
また、文字認識された情報に基づいて、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40送信される所定の情報には、第1の実施の形態で例示した所定の情報に加えて、例えば、帳票Wが収容されるべくスタッカ19に対応する情報などが挙げられる。この帳票Wが収容されるべくスタッカ19に対応する情報には、例えば、収容されるスタッカ19のゲート部18の駆動情報や、そのスタッカ19に導くための振分部17の駆動情報などが含まれる。
【0055】
また、リーダライタ24は、上記した情報を送信した非接触ICタグ40から、例えば、IDなどのその非接触ICタグ40を特定するための非接触ICタグ特定情報などを読み出し、その非接触ICタグ特定情報や帳票特定情報を制御部30に出力することもできる(ステップS403)。そして、制御部30では、文字認識された情報を非接触ICタグ特定情報に関連付けて管理することもできる。なお、ここでは、個々の帳票Wを特定するために非接触ICタグ特定情報を用いる例を示すが、非接触ICタグ40に記憶された、例えば帳票IDなどの帳票Wを特定するための帳票特定情報を、個々の帳票Wを特定するための情報として用いてもよい。
【0056】
ここで、文字認識された情報に基づいて、印字部23で帳票Wに、例えば連番などを印字し、可視的な情報を付加してもよい。
【0057】
次に、ステップS403以降の処理において、(1)リーダライタ51、52が非接触ICタグ40から読み込んだ情報に基づいて、直接、振分部17およびゲート部18を制御する場合、(2)非接触ICタグ40からリーダライタ51、52によって読み込まれた情報に基づいて、制御部30が振分部17およびゲート部18を制御する場合について、それぞれの処理動作を説明する。
【0058】
(1)リーダライタ51、52が非接触ICタグ40から読み込んだ情報に基づいて、直接、振分部17およびゲート部18を制御する場合
この場合には、まず、振分部17の帳票搬送方向上流側のリーダライタ52は、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40から、例えば収容されるべくスタッカ19に対応する情報を読み出し、その読み出した情報を振分部17に出力する。そして、振分部17を駆動する駆動部は、リーダライタ52からの情報に基づいて、収容されるべくスタッカ19に導くように振分部17を駆動する(ステップS404)。
【0059】
続いて、スタッカ19の帳票搬送方向上流側のリーダライタ51は、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40から収容されるべくスタッカ19に対応する情報を読み出し、その読み出した情報をゲート部18に出力する。そして、ゲート部18を駆動する駆動部は、リーダライタ51からの情報に基づいて、収容されるべくスタッカ19のゲート部18に該当する場合には、スタッカ19に帳票Wを導くようにゲート部を開く。一方、収容されるべくスタッカ19のゲート部18に該当しない場合には、ゲート部は閉じられたままである(ステップS405)。
【0060】
(2)非接触ICタグ40からリーダライタ51、52によって読み込まれた情報に基づいて、制御部30が振分部17およびゲート部18を制御する場合
この場合には、まず、振分部17の帳票搬送方向上流側のリーダライタ52は、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40から、例えば非接触ICタグ特定情報を読み出し、その読み出した非接触ICタグ特定情報を制御部30に出力する。そして、制御部30は、その非接触ICタグ特定情報およびデータ管理メモリに記憶されている情報に基づいて、帳票Wが搬送されるべくスタッカ19に導くように振分部17を制御する(ステップS404)。
【0061】
続いて、スタッカ19の帳票搬送方向上流側のリーダライタ51は、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40から非接触ICタグ特定情報を読み出し、その読み出した非接触ICタグ特定情報を制御部30に出力する。そして、制御部30は、その非接触ICタグ特定情報およびデータ管理メモリに記憶されている情報に基づいて、帳票Wが搬送されるべくスタッカ19に導くようにゲート部18を制御する(ステップS405)。
【0062】
上記した第2の実施の形態の帳票読取装置50では、第1の実施の形態の帳票読取装置10における効果に加え、さらに、各振分部17、各ゲート部18の帳票搬送方向上流側にリーダライタ51、52を設けることで、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40に書き込まれた情報を、それぞれのリーダライタ51、52で読み込むことができ、その読み込んだ情報に基づいて各振分部17、各ゲート部18を制御することができる。
【0063】
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態について、図7および8を参照して説明する。
【0064】
図7は、第3の実施の形態の帳票読取装置60の構成を概要を示す図である。なお、第1の実施の形態の構成と同一部分には同一符号を付して、その説明を簡略または省略する。
【0065】
図7に示すように、第3の実施の形態の帳票読取装置60は、第1の実施の形態の帳票読取装置10におけるフィードローラ12の帳票搬送方向上流側に、第2の情報交信手段として機能するリーダライタ61が配置されている。また、フィードローラ12には、ホッパテーブル11上に積層配置されている帳票Wに対して、分離ローラ13には、その上方に搬送される帳票Wに対して、各ピンチローラ15には、それに対向して配置されている駆動ローラ14に対して、押圧力を可変可能に付与する押圧力負荷部62が配置されている。
【0066】
リーダライタ61は、第1の実施の形態で説明したリーダライタ24と同様に、ICチップ、アンテナ部などで構成され、所定の交信周波数で、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40と情報の交信を行うものである。また、リーダライタ61は、制御部30と通信可能に接続されている。このリーダライタ61は、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40に書き込まれた情報のうち、少なくとも帳票Wの仕様情報を読み込み、制御部30に出力する。この帳票Wの仕様情報として、例えば、帳票Wの厚さ、表面摩擦係数、縦横比などが挙げられる。なお、表面摩擦係数は、材質や通紙回数によって定められ、材質によって表面摩擦係数が変わるのは勿論のこと、通紙回数によっても表面摩擦係数が変化し、通紙回数が多いほど表面摩擦係数は小さくなる。また、非接触ICタグ40に書き込まれる情報には、上記した帳票Wの仕様情報以外にも、例えば、帳票WのID情報、非接触ICタグ40のID情報、帳票Wの記入欄のレイアウト情報などを非接触ICタグ40に記憶させてもよく、必要に応じて適宜に設定することができる。さらに、リーダライタ61が非接触ICタグ40から読み込む情報も、必要に応じて適宜に設定することができる。
【0067】
押圧力負荷部62は、制御部30と通信可能に接続され、制御部30からの情報に基づいて、負荷する押圧力を可変するもので、例えばソレノイドなどで構成することができる。
【0068】
次に、第3の実施の形態の帳票読取装置60の動作について、図7および図8を参照して説明する。図8は、帳票読取装置60の動作の一例を示すフローチャートである。
【0069】
まず、制御部30は、フィードローラ12および分離ローラ13を駆動させ、ホッパテーブル11上に積層配置された最上部の帳票Wを装置内部に取込む。続いて、リーダライタ61は、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40から、少なくとも帳票Wの厚さ、表面摩擦係数、縦横比の帳票Wの仕様情報を読み込み、制御部30に出力する(ステップS501)。
【0070】
制御部30は、帳票Wの仕様情報に基づいて、フィードローラ12、分離ローラ13、ピンチローラ15に備えられた押圧力負荷部62を、搬送される帳票Wを所定の押圧力で押圧するように制御する(ステップS502)。
【0071】
さらに、制御部30は、ステップS502の押圧力負荷部62の制御を行うと同時に、帳票Wの仕様情報に基づいて、フィードローラ12、分離ローラ13、駆動ローラ14の回転速度を所定の速度に制御する(ステップS503)。
【0072】
ここで、ステップS502およびステップS503における制御について説明する。
【0073】
押圧力は、A4帳票(縦210mm×横297mm)、厚さが70kg連量、表面摩擦係数がOCR用紙相当の帳票の押圧力を基準に、読み込まれた帳票Wの仕様情報に基づいて制御される。ここで、kg連量とは、各用紙サイズの全判1000枚(1連)当たりの重量である。各ローラの回転速度は、読み取り部22を構成するCCDカメラの1ライン当りの最大のスキャン速度に対応して定められた回転速度を基準に、読み込まれた帳票Wの仕様情報に基づいて制御される。
【0074】
そして、この基準押圧力や基準回転速度に対して、読み込まれた帳票Wの仕様情報から押圧力や各ローラの回転速度を制御する例を次に示す。
【0075】
(A)読み込まれた帳票Wの厚さが基準帳票の厚さよりも厚い場合
この場合には、制御部30は、分離ローラ13の押圧力を低下させる制御を行う。これによって、帳票Wを駆動ローラ14とピンチローラ15で挟持して搬送する際、帳票Wの後端を分離ローラ13から抜けやすくし、特に画像伸びに対して画像品質を安定させることができる。
【0076】
(B)読み込まれた帳票Wの厚さが基準帳票の厚さよりも薄い場合
この場合には、制御部30は、フィードローラ12および駆動ローラ14の回転速度を低下させる制御を行う。これによって、帳票Wの破れを防止することができる。
【0077】
(C)読み込まれた帳票Wの表面摩擦係数が基準帳票の表面摩擦係数よりも大きい場合
この場合には、制御部30は、フィードローラ12の押圧力を低下させ、フィードローラ12の回転速度を低下させる制御を行う。さらに、制御部30は、分離ローラ13の押圧力を増加させる制御を行う。フィードローラ12の押圧力を低下させ、フィードローラ12の回転速度を低下させ、さらに分離ローラ13の押圧力を増加させることで、ホッパテーブル11上に積層配置された帳票Wを複数枚一緒に取込むのを防止することができる。
【0078】
(D)読み込まれた帳票Wの表面摩擦係数が基準帳票の表面摩擦係数よりも小さい場合
この場合には、制御部30は、ピンチローラ15の押圧力を低下させる制御を行う。これによって、帳票Wのすべりを防止することができる。
【0079】
(E)読み込まれた帳票Wが横長の場合
この場合には、制御部30は、フィードローラ12の回転速度を低下させる制御を行う。これによって、帳票Wが斜めに搬送されること(スキュー)を防止することができる。
【0080】
続いて、重送検知部21は、搬送される帳票Wの厚さを検知し、その情報を制御部30に出力する。制御部30は、重送検知部21からに検知情報に基づいて、ステップS501で読み込まれた帳票Wの厚さと比較し、複数の帳票Wが重なり合った重送状態で搬送されていないかを判定する(ステップS504)。この判定で、帳票Wが重送状態で搬送されていると判定した場合には、制御部30は、例えば、後の工程の帳票Wの分配処理において、所定のスタッカ19にその帳票Wを搬送するように各振分部17および各ゲート部18を制御する。
【0081】
ここで、例えば、ドライシーリングはがきを帳票Wとして使用し、この帳票Wを超音波センサ用いた重送検知部21で検知する場合、二つ折りに圧着された領域の空気層を検知して、重送状態と検知されることがある。しかしながら、帳票読取装置60では、読み込まれた帳票Wの仕様情報にドライシーリングはがきであることを示す情報を付加することで、制御部30が、その情報に基づいて、所定の検知範囲で重送状態と判定しないようにすることもできる。
【0082】
続いて、読み取り部22は、帳票Wに手書きで記入された文字のイメージデータを入力し、そのイメージデータを文字認識部25に出力する。そして、文字認識部25は、そのイメージデータに基づいて、文字認識処理を施し、テキストデータへ変換する。このテキストデータは、制御部30に出力され、制御部30のデータ管理メモリに記憶される(ステップS505)。
【0083】
続いて、制御部30は、ステップS505において文字認識された情報のうち、所定の情報をリーダライタ24を介して、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40に送信し、非接触ICタグ40にその情報を書き込む(ステップS506)。
【0084】
なお、非接触ICタグ40に、文字認識された情報に基づいて、所定の情報が送信される例としては、第1の実施の形態の帳票読取装置10で例示したものと同じである。
【0085】
ここで、文字認識された情報に基づいて、印字部23で帳票Wに、例えば連番などを印字し、可視的な情報を付加してもよい。
【0086】
続いて、制御部30は、文字認識された情報や、リーダライタ24によって帳票Wの非接触ICタグ40から読み取った情報に基づいて、各搬送される帳票Wが所定のスタッカ19に分配されるように、各振分部17および各ゲート部18を制御する(ステップS507)。
【0087】
上記した第3の実施の形態の帳票読取装置60では、第1の実施の形態の帳票読取装置10における効果に加え、さらに、リーダライタ61をフィードローラ12の帳票搬送方向上流側に設置し、このリーダライタ61によって、帳票Wに貼付された非接触ICタグ40に書き込まれた帳票Wの仕様情報を読み込み、この帳票仕様情報に基づいて、押圧力負荷部62によって付与される押圧力や各ローラの回転速度を制御することで、多種多様に混在した帳票Wの処理を行うことができる。さらに、搬送される帳票Wの仕様に基づいて、押圧力負荷部62によって付与される押圧力や各ローラの回転速度を変えて搬送することができるので、搬送工程における帳票Wの損傷を防止し、信頼性のある帳票処理を行うことができる。また、例えば、帳票WのID情報などを印字によらず、非接触ICタグ40に記憶させ、リーダライタ61で読み取ることができるので、例えば、帳票Wの汚れや折れ曲がりなどによる文字の誤認識などを生じることはない。
【0088】
なお、第3の実施の形態の帳票読取装置50として、第1の実施の形態の帳票読取装置10に、リーダライタ61および押圧力負荷部62を付加した構成を示したが、第2の実施の形態の帳票読取装置50に、これらの機能を付加してもよい。この場合にも、第2の実施の形態の帳票読取装置50の効果に加え、これらの機能を付加することで得られる第3の実施の形態の帳票読取装置50の効果と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】第1の実施の形態の帳票読取装置の構成を概要を示す図。
【図2】非接触ICタグが貼付された帳票の正面図。
【図3】リーダライタと非接触ICタグの構成の概要図。
【図4】帳票読取装置の動作の一例を示すフローチャート。
【図5】第2の実施の形態の帳票読取装置の構成を概要を示す図。
【図6】帳票読取装置の動作の一例を示すフローチャート。
【図7】第3の実施の形態の帳票読取装置の構成を概要を示す図。
【図8】帳票読取装置の動作の一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0090】
10…帳票読取装置、11…ホッパテーブル、12…フィードローラ、13…分離ローラ、14…駆動ローラ、15…ピンチローラ、16…搬送ガイド、17…振分部、18…ゲート部、19…スタッカ、21…重送検知部、22…読み取り部、23…印字部、24…リーダライタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帳票に記入された文字情報を光学的に読み取って文字認識する文字読取認識手段と、
前記帳票に貼付された非接触ICチップと交信可能であり、少なくとも、前記文字認識された情報に基づく所定の情報を前記非接触ICチップに書き込む第1の情報交信手段と
を具備することを特徴とする帳票読取装置。
【請求項2】
前記第1の情報交信手段は、前記文字読取認識手段の文字情報を光学的に読み取る読み取り部よりも帳票搬送方向下流側に設置されていることを特徴とする請求項1記載の帳票読取装置。
【請求項3】
前記読み取り部よりも帳票搬送方向上流側に設置され、前記非接触ICチップと交信可能である第2の情報交信手段をさらに具備することを特徴とする請求項2記載の帳票読取装置。
【請求項4】
前記読み取り部と前記第2の情報交信手段との間に設置され、前記帳票の厚さを検知する厚さ検知手段をさらに具備し、
前記厚さ検知手段からの検知結果と、前記第2の情報交信手段によって前記非接触ICチップから読み込まれた前記帳票の仕様情報に基づいて、前記帳票の搬送異常を検知することを特徴とする請求項3記載の帳票読取装置。
【請求項5】
前記帳票を搬送する所定のローラに、前記帳票に対して押圧力を可変可能に付与する押圧力負荷部をさらに具備し、
前記第2の情報交信手段によって前記非接触ICチップから読み込まれた前記帳票の仕様情報に基づいて、前記押圧力負荷部によって付与される押圧力、および/または所定のローラの回転速度を制御することを特徴とする請求項3または4記載の帳票読取装置。
【請求項6】
前記帳票が集積される各集積部に前記帳票を導くため搬送路に設置された各切替誘導部の帳票搬送方向上流側に、前記非接触ICチップと交信可能な第3の情報交信手段をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の帳票読取装置。
【請求項7】
前記各切替誘導部が、第3の情報交信手段によって前記帳票から読み込まれた情報に基づいて制御されることを特徴とする請求項6記載の帳票読取装置。
【請求項8】
前記情報交信手段は、前記帳票が搬送される搬送路において、前記帳票が搬送される搬送方向に対して垂直方向の全域にわたって交信可能に設置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の帳票読取装置。
【請求項9】
前記情報交信手段の周囲および前記情報交信手段と対向する搬送路の領域は、非金属で形成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載の帳票読取装置。
【請求項10】
帳票に記入された文字を認識する文字読取認識手段と、前記帳票に貼付された非接触ICチップと交信可能な第1の情報交信手段とを備える帳票読取装置における帳票読取方法であって、
前記文字読取認識手段が、帳票に記入された文字情報を光学的に読み取って文字認識する文字読取認識ステップと、
前記第1の情報交信手段が、少なくとも、前記文字認識された情報に基づく所定の情報を前記帳票に貼付された非接触ICチップに書き込む第1の情報交信ステップと
を具備することを特徴とする帳票読取方法。
【請求項11】
前記帳票の厚さを検知する厚さ検知手段からの検知結果と、前記文字読取認識手段の文字情報を光学的に読み取る読み取り部よりも帳票搬送方向上流側に設置された第2の情報交信手段によって前記非接触ICチップから読み込まれた前記帳票の仕様情報と、に基づいて、前記帳票の搬送異常を検知する搬送異常検知ステップをさらに具備することを特徴とする請求項10記載の帳票読取方法。
【請求項12】
前記第2の情報交信手段によって前記非接触ICチップから読み込まれた前記帳票の仕様情報に基づいて、前記帳票を搬送する所定のローラに設けられ前記帳票に対して押圧力を可変可能に付与する押圧力負荷部によって付与される押圧力、および/または所定のローラの回転速度を制御する押圧力回転速度制御ステップをさらに具備することを特徴とする請求項11記載の帳票読取方法。
【請求項13】
前記帳票が集積される各集積部に前記帳票を導くため搬送路に設置された各切替誘導部の帳票搬送方向上流側に設置された第3の情報交信手段によって前記帳票から読み込まれた情報に基づいて、前記各切替誘導部を制御する切替誘導部制御ステップをさらに具備することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項記載の帳票読取方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−106877(P2006−106877A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−289095(P2004−289095)
【出願日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】