説明

常温保存可能な小片の干し柿加工品

【課題】干し柿は従来、冬季間のみ市場に流通。冷凍では年間を通じて流通可能となったが、常温の商品は少ない。そこで、常温で長期間保存可能な一般流通向けの干し柿を使った製品およびその製造方法を提供する。
【解決手段】原材料の干し柿の蔕、種を取り除き、90℃以上の酸性熱水で10〜60秒間、加熱殺菌処理を行い、さらにアルコール度数50〜80%の酒精に3〜10分間、浸漬させて、殺菌処理を行う。又はアルコール度数20〜50%の酒類に20分〜3時間、浸漬させ殺菌処理を行う。冷風乾燥した後、カットしてさらに温風乾燥、上掛け用粉糖をまぶした後包装を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は干し柿を原料とした食品の製法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の干し柿を原料とした食品の製法に関する発明には、以下のようなものがあげられる。(特許文献1〜特許文献4)
【0003】
【特許文献1】特許公開2007−135478干し柿スライス片の製造方法
【特許文献2】特許公開2003−180241小片状にカットされた脱渋柿の製造法
【特許文献3】特許公開平6−14719柿を原料とした菓子及びその製造方法
【特許文献4】特許公開2007−252253乾燥脱渋柿及び該乾燥脱渋柿の製造方法
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
干し柿は主に11月〜2月の冬季の伝統的な食品として古くから親しまれてきており、近年、冷凍保存により、季節を問わず干し柿を楽しめるようになった。
【0006】
しかし、常温で長期間保存可能な一般流通向けの干し柿を使った商品は少ない。
【0007】
その理由としては表面のブドウ糖結晶が吸湿して潮解してしまうことがあげられる。
【0007】
いくつか常温の干し柿は存在するが、乾燥度合いの高いものが多く、食感の観点からその風味と色合いを残した物は少ない。
【0008】
そこで、本発明においては、干し柿のやわらかさを保ったまま、酒精を用いた殺菌処理および温風乾燥をほどこすことで、常温でもべたつかず保管することができる、干し柿加工品の製造を目的とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図1に基づいて説明する。
【0010】
市田柿を常温で蔕、種を取り除き、90℃以上の酸性熱水で10〜60秒間、殺菌処理を行う。
【0011】
アルコール度数50〜80%の酒精に3〜10分間、浸漬させて、殺菌処理を行う。又はアルコール度数20〜50%の酒類に20分〜3時間、浸漬させ殺菌処理を行う。
【0012】
12〜18時間、冷風乾燥(10〜18℃)を行う。
【0013】
大きさ5〜8mm程度にカットする。
【0014】
温風(30〜40℃)で12〜15時間、乾燥させる。
【0015】
上掛け粉糖を全面にまぶす。
【0016】
包装を行う。
【0017】
以上が本発明による干し柿加工品の製造工程である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】干し柿加工品製造工程図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
干し柿を原料とすることを特徴とする常温保存可能な製品
【請求項2】
干し柿を原料とすることを特徴とする常温保存可能な製品の製造方法

【図1】
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【公開番号】特開2011−45347(P2011−45347A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−212399(P2009−212399)
【出願日】平成21年8月25日(2009.8.25)
【出願人】(505151520)かぶちゃん農園株式会社 (4)
【Fターム(参考)】