平板表示装置、平板表示装置用のマザー基板、平板表示装置の製造方法、及び平板表示装置用のマザー基板の製造方法
【課題】平板表示装置、平板表示装置用のマザー基板、平板表示装置の製造方法及び平板表示装置用のマザー基板の製造方法を提供する。
【解決手段】基板、基板上に配置される表示部、表示部と対向して配置された密封基板、基板と密封基板との間に、表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材、基板と密封基板との間に、シーリング部材と重なる領域を備えるように配置され、シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える配線部、及び配線部に電圧を印加するように配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部を備える平板表示装置である。
【解決手段】基板、基板上に配置される表示部、表示部と対向して配置された密封基板、基板と密封基板との間に、表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材、基板と密封基板との間に、シーリング部材と重なる領域を備えるように配置され、シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える配線部、及び配線部に電圧を印加するように配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部を備える平板表示装置である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平板表示装置、平板表示装置用のマザー基板、平板表示装置の製造方法、及び平板表示装置用のマザー基板の製造方法に係り、特に封止特性を向上させる平板表示装置、平板表示装置用のマザー基板、平板表示装置の製造方法、及び平板表示装置用のマザー基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、表示装置は、携帯が可能な薄型の平板表示装置に代替されている。特に、有機発光表示装置及び液晶表示装置のような平板表示装置は、画質特性に優れており脚光を浴びている。
【0003】
平板表示装置は、基板に表示部が配置され、表示部を保護するように、表示部の上部に密封部が配置される。また、基板と密封基板との間には、シーリング部材が配置される。
【0004】
一方、平板表示装置は、製造の便宜上、基板と密封基板との間に複数の表示部及びシーリング部材を形成した平板表示装置用のマザー基板を完成した後、各表示部単位で切断して各表示部ごとに一つの平板表示装置をなす。
【0005】
また、平板表示装置は、外部の水分、気体及びその他の異物から表示部を保護するために封止工程を行うが、封止特性によって、平板表示装置の品質が大きく影響を受ける。
【0006】
封止特性は、密封基板及びシーリング部材によって左右されるが、シーリング部材を形成する工程が容易でなく、封止特性を向上させるのに限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、封止特性を容易に向上させる平板表示装置、平板表示装置用のマザー基板、平板表示装置の製造方法、及び平板表示装置用のマザー基板の製造方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、基板、前記基板上に配置される表示部、前記表示部と対向して配置された密封基板、前記基板と前記密封基板との間に、前記表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材、前記基板と前記密封基板との間に、前記シーリング部材と重なる領域を備えるように配置され、前記シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で、互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える配線部、及び前記配線部に電圧を印加するように前記配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部を備える平板表示装置を開示する。
【0009】
本発明において、各配線部材は、少なくとも前記シーリング部材の幅方向を基準として互いに離隔される領域を備える。
【0010】
本発明において、前記複数の配線部材は、互いに離隔されて形成される。
【0011】
本発明において、前記複数の配線部材は、前記引込み部と連結され、前記配線部材のうち複数の配線部材は、前記引込み部と連結される屈曲部を備える。
【0012】
本発明において、前記配線部の少なくともコーナー領域で、前記配線部材は、互いに離隔されて形成される。
【0013】
本発明において、前記引込み部は、前記複数の配線部材と連結される複数の引込み部材を備える。
【0014】
本発明において、前記引込み部は、前記複数の配線部材の端部を全体的に連結するように延びた形態に形成される。
【0015】
本発明において、前記引込み部は、前記配線部の少なくとも一つのコーナーと他のコーナーとの間に連結される。
【0016】
本発明において、前記引込み部は、前記配線部の少なくとも一つのコーナーに連結される。
【0017】
本発明において、前記配線部は、第1配線部材及び第2配線部材を備え、前記第1配線部材及び前記第2配線部材は、全体的に見る時に一本の線をなす。
【0018】
本発明において、前記第1配線部材は、前記第2配線部材より前記表示部から遠く離れて配置され、前記第1配線部材及び前記第2配線部材は、前記シーリング部材と重なる領域で二回接触し、前記第1配線部材及び前記第2配線部材のうち、前記第1配線部材が引込み部と連結される。
【0019】
本発明において、前記配線部材は、前記基板上に形成され、前記シーリング部材は、前記配線部材の上部と、前記複数の配線部材のうち隣接した配線部材間の離隔された空間とに配置される。
【0020】
本発明において、前記引込み部は、前記配線部より大きい幅を有するように形成される。
【0021】
本発明において、前記配線部材は、コーナー部分が曲線に形成された配線部材を備える。
【0022】
本発明において、前記シーリング部材は、フリットを含有する。
【0023】
本発明において、前記表示部は、有機発光素子を備える。
【0024】
本発明の他の側面によれば、基板、前記基板上に配置され、複数の平板表示装置を形成するために離隔された複数の表示部、前記複数の表示部と対向して配置された密封基板、前記基板と前記密封基板との間に、前記各表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材、前記基板と前記密封基板との間に、前記シーリング部材と重なる領域を備えるように配置される複数の配線部、導電性物質を含有し、前記複数の配線部のうち、一方向に互いに隣接した配線部を連結するように配置される連結部、及び前記複数の配線部に電圧を印加するように前記配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部を備え、前記複数の配線部の各配線部は、前記シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で、互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える平板表示装置用のマザー基板を開示する。
【0025】
本発明において、前記連結部は、前記配線部より大きい幅を有するように形成される。
【0026】
本発明において、前記連結部は、前記配線部の少なくとも一つのコーナーと他のコーナーとの間の領域に連結される。
【0027】
本発明において、前記連結部は、前記配線部の少なくとも一つのコーナーに連結される。
【0028】
本発明において、前記連結部は、屈曲された形態に形成される。
【0029】
本発明において、前記連結部は、前記複数の配線部材と連結される複数の連結部材を備える。
【0030】
本発明において、前記複数の連結部材は、同じ長さに形成される。
【0031】
本発明の他の側面によれば、基板、前記基板上に配置される表示部、前記表示部と対向して配置された密封基板、前記基板と前記密封基板との間に、前記表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材、前記基板と前記密封基板との間に、前記シーリング部材と重なる領域を備えるように配置され、前記シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で、互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える配線部、及び前記配線部に電圧を印加するように前記配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部を備える平板表示装置の製造方法において、前記シーリング部材を形成するステップは、前記引込み部に電源を電気的に連結した後で、前記電源を通じて前記配線部に電圧を印加する時、前記配線部で発生した熱を利用して前記シーリング部材を形成するための材料が溶融後に硬化されるステップを含む平板表示装置の製造方法を開示する。
【0032】
本発明において、前記シーリング部材は、フリットを含有する。
【0033】
本発明において、前記配線部は、第1配線部材及び第2配線部材を備え、前記第1配線部材及び前記第2配線部材は、全体的に見る時に一本の線を形成し、前記引込み部は、前記第1配線部材と連結する。
【0034】
本発明の他の側面によれば、基板、前記基板上に配置され、複数の平板表示装置を形成するために離隔された複数の表示部、前記複数の表示部と対向して配置された密封基板、前記基板と前記密封基板との間に、前記各表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材、前記基板と前記密封基板との間に、前記シーリング部材と重なる領域を備えるように配置される複数の配線部、導電性物質を含有し、前記複数の配線部のうち、一方向に互いに隣接した配線部を連結するように配置される連結部、及び前記複数の配線部に電圧を印加するように前記配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部を備え、前記複数の配線部の各配線部は、前記シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で、互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える平板表示装置用のマザー基板の製造方法において、前記シーリング部材を形成するステップは、前記引込み部に電源を電気的に連結した後で、前記電源を通じて前記配線部に電圧を印加する時、前記配線部で発生した熱を利用して前記シーリング部材を形成するための材料が溶融後に硬化されるステップを含む平板表示装置用のマザー基板の製造方法を開示する。
【0035】
本発明において、前記シーリング部材は、フリットを含有する。
【0036】
本発明において、前記連結部は、前記配線部材と連結される複数の連結部材を備え、前記複数の連結部材は、前記電源を通じて電圧が印加される時、同じ大きさに電圧降下が発生するように形成する。
【0037】
本発明において、前記複数の連結部材を同じ長さに形成する。
【発明の効果】
【0038】
本発明に関する平板表示装置用のマザー基板及びその製造方法によれば、封止特性を容易に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態による平板表示装置を示す概略的な平面図である。
【図2】図1のII−II線に沿ってカットした断面図である。
【図3】図2のXの拡大図である。
【図4】図1の平板表示装置を製造する過程のうち、シーリング部材を形成するために電源を印加するステップを示す概略的な平面図である。
【図5】本発明の他の実施形態による平板表示装置を示す概略的な平面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態による平板表示装置を示す概略的な平面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施形態による平板表示装置を示す概略的な平面図である。
【図8】図7の平板表示装置を製造する過程のうち、シーリング部材を形成するために電源を印加するステップを示す概略的な平面図である。
【図9】本発明の一実施形態による平板表示装置用のマザー基板を示す概略的な平面図である。
【図10】図9の平板表示装置用のマザー基板を製造する過程のうち、シーリング部材を形成するために電源を印加するステップを示す概略的な平面図である。
【図11】本発明の他の実施形態による平板表示装置用のマザー基板を示す概略的な平面図である。
【図12】本発明のさらに他の実施形態による平板表示装置用のマザー基板を示す概略的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、添付された図面に示した本発明による実施形態を参照して、本発明の構成及び作用を詳細に説明する。
【0041】
図1は、本発明の一実施形態による平板表示装置を示す概略的な平面図であり、図2は、図1のII−II線に沿ってカットした断面図であり、図3は、図2のXの拡大図である。図1は、説明の便宜のために、密封基板102を図示していない。また、説明の便宜のために、図1に配線部150とシーリング部材170とをいずれも示した。
【0042】
図1ないし図3を参照すれば、平板表示装置100は、基板101、表示部110、密封基板102、配線部150、シーリング部材170及び引込み部180を備える。
【0043】
具体的には、基板101は、SiO2を主成分とする透明なガラス材質で形成される。基板101は、必ずしもこれに限定されるものではなく、透明なプラスチック材質で形成してもよい。この時、基板101を形成するプラスチック材質は、絶縁性の有機物であるポリエーテルスルホン(PES)、ポリアクリレート(PAR)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)からなるグループから選択される有機物でありうる。
【0044】
基板101上に表示部110が配置される。表示部110は、多様な形態でありうる。本実施形態では、表示部110が有機発光素子を備えているが、本発明は、これに限定されず、表示部110が液晶素子を備えてもよい。
【0045】
表示部110に対向して密封基板102が配置される。基板101と密封基板102との間には、シーリング部材170が配置される。シーリング部材170は、表示部110を取り囲むように形成される。シーリング部材170は、基板101と密封基板102との結合を容易にする。シーリング部材170は、フリットを含有することが望ましい。
【0046】
シーリング部材170と重なるように、配線部150が形成される。すなわち、配線部150は、表示部110を取り囲むように形成される。基板101上に配線部150が形成され、配線部150上にシーリング部材170が形成され、シーリング部材170上に密封基板102が配置される。
【0047】
配線部150は、複数の配線部材151を備える。複数の配線部材151は、シーリング部材170と重なる領域で互いに離隔される。このために、配線部材151は、互いに離隔されて配置される。配線部150は、多様な導電性材料を利用して形成できる。
【0048】
具体的に、配線部150の配線部材151は、基板101上に配置され、配線部材151の上部と、各配線部材151間の離隔された空間とにシーリング部材170が配置され、シーリング部材170上に密封基板102が配置される。
【0049】
シーリング部材170が配線部材151間の離隔された空間を通じて基板101と接するので、シーリング部材170の耐久性、及び基板101と密封基板102との結合特性が向上する。
【0050】
配線部150の配線部材151について具体的に説明する。シーリング部材170の形成時、シーリング部材170を形成するための材料を配置した後、配線部150に電圧を印加して配線部150でジュール熱が発生し、かかる熱によって材料が溶融された後で硬化されて、シーリング部材170が完成される。
【0051】
この時、配線部150がシーリング部材170の幅に対応する幅を有するように一体の形態に形成される場合、配線部150に電圧を印加する時、配線部150は、通常中心部が周辺部よりさらに加熱されて、シーリング部材170の幅を基準として中心と周辺との温度不均衡が発生する。すなわち、シーリング部材170の幅を基準として、シーリング部材170の中心部の温度が周辺部よりさらに高くなり、これによって、シーリング部材170の形成のための溶融及び加熱時、シーリング部材170が不均一に溶融されて硬化されて、シーリング部材170の耐久性が低下する。
【0052】
しかし、本発明の配線部150は、シーリング部材170と重なる領域で、互いに離隔された複数の配線部材151を備える。各配線部材151に電圧が印加され、各配線部材151が熱を発生させるので、シーリング部材170の幅を基準とする中心と周辺との温度不均衡を防止することができる。
【0053】
図1には配線部150が長方形に図示されて、四つのコーナー部分を有する。配線部150が、一体化した単一の配線部で形成される場合、配線のコーナー部分で内側及び外側、すなわち、表示部110と近い側及び遠い側の配線の領域で電流が通じる長さが変わる。すなわち、一体化した配線のコーナー領域で、内側は外側より電流が通じる長さが短くなるので、配線の内側に電流が集中的に流れる。これを通じて、電圧が印加される時、一体化した配線のコーナー領域で内側部分、すなわち、表示部110に向かう部分で非正常に発熱量が大きくなる。
【0054】
これによって、電圧を印加する時、シーリング部材170を不均一に溶融させる。
【0055】
しかし、本発明の配線部150は、複数の配線部材151を備える。すなわち、配線部150のコーナー領域で、各配線部材151は、個別の電流通路として作用する。これによって、配線部150のコーナー部分で、内側及び外側の不均一な電流集中が発生しない。具体的には、配線部150のコーナー領域のうち、表示部110と近い内側で電流が集中的に流れることを防止して、電圧の印加時、配線部150のコーナー領域で電流を均一に流すことができる。これを通じて、シーリング部材170を均一に加熱することができる。
【0056】
特に、本発明の配線部150は、コーナー部分が、角張った形態ではない曲線を有する配線部材151を備えることが望ましい。これを通じて、配線部150のコーナー部分で非正常に電圧が印加されることをさらに効果的に防止できる。図1では、配線部材151のうち、最内側の配線部材151のコーナー部分が角張った形態であるが、本発明は、これに限定されず、曲線に形成され、これによって、配線部150のコーナー領域での均一な電流のフローをさらに容易にする。
【0057】
配線部150の幅は、シーリング部材170の幅と対応するか、または工程条件によってシーリング部材170の幅より若干狭くまたは若干広くすることができる。
【0058】
配線部150と連結されるように、引込み部180が形成される。引込み部180は、配線部150の一辺及びそれと対向する一辺に形成される。具体的に、配線部150の各配線部材151が引込み部180と連結される。この時、配線部材151のうち少なくとも最内側の配線部材151、すなわち、表示部110と最も隣接した配線部材151は、屈曲部151Aを備え、屈曲部151Aは、引込み部180と連結される。これを通じて、引込み部180と配線部150とが出合う領域で、シーリング部材170と重なる配線部150の密度低下を防止する。すなわち、シーリング部材170の領域のうち、配線部150が非正常に配置されない領域を除去して、シーリング部材170の形成時、電圧が印加されず、溶融されない領域が発生することを防止する。
【0059】
しかし、本発明は、これに限定されない。すなわち、引込み部180と配線部150とが出合う領域で、シーリング部材170と重なる配線部150の密度低下を効果的に防止できれば、屈曲部151Aを曲線を有するように形成してもよい。かかる効果の向上のために、最内側の配線部材151だけでなく、最内側の配線部材151の外側に配置された配線部材151も、引込み部180と配線部150とが出合う領域で、シーリング部材170と重なる配線部150の密度低下を効果的に防止するように形成することが望ましい。引込み部180は、配線部材151と連結される複数の引込み部材181を備える。複数の引込み部材181は、配線部材151と同様に互いに離隔されて形成される。
【0060】
引込み部180には、外部の電源(図示せず)が連結される。これを通じて、配線部150に電圧が印加されて熱が発生し、かかる熱を利用してシーリング部材170を、溶融後に硬化させることができる。引込み部180は、配線部150と同じ材料を利用して形成できる。
【0061】
また、引込み部180は、配線部150より大きい幅を有する。具体的には、引込み部180の引込み部材181の幅の和は、配線部材151の幅の和より大きい。前述したように、シーリング部材170の形成時に熱を加えるための工程で、配線部150に電圧が印加される。引込み部180を通じて、外部の電源から電圧が印加される。これによって、各配線部150に電流が流れるが、具体的には、図1の配線部150の場合に、配線部150の左側辺を通じて流れる電流と右側辺を通じて流れる電流とが引込み部180で出合う。
【0062】
すなわち、シーリング部材170の形成時に溶融に必要な熱を発生させるために必要な電圧が配線部150に印加されるが、引込み部180には、配線部150の左右側辺に流れる電流が同時に流れるので、配線部150より大きい負荷がかかる。しかし、本発明の引込み部180は、配線部150の幅より大きい幅を有するように形成して、過度な熱の発生を防止する。具体的には、引込み部180は、配線部150の各配線部材151のいずれとも連結されるように引込み部材181を備えるので、配線部150の左側及び右側のうちいずれか一側の配線部材151の個数の2倍の引込み部材181が配置される。これを通じて、引込み部180で発生する熱と配線部150で発生する熱とが類似するようにする。
【0063】
本発明において、表示部110は、多様な形態であるが、本実施形態では、有機発光素子を適用した表示部110が開示される。図3を参照しつつ、表示部110について具体的に説明する。
【0064】
基板101上にバッファ層111が形成される。バッファ層111は、基板101の上部に平坦な面を提供でき、基板101の方向に水分及び異物が浸透することを防止する。
【0065】
バッファ層111上に所定のパターンの活性層112が形成される。活性層112は、アモルファスシリコンまたはポリシリコンのような無機半導体や有機半導体で形成でき、ソース領域、ドレイン領域及びチャネル領域を備える。
【0066】
ソース及びドレイン領域は、アモルファスシリコンまたはポリシリコンで形成した活性層112に不純物をドーピングして形成できる。3族元素であるホウ素などでドーピングすればp型、5族元素である窒素などでドーピングすれば、n型の半導体を形成できる。
【0067】
活性層112の上部には、ゲート絶縁膜113が形成され、ゲート絶縁膜113の上部の所定の領域には、ゲート電極114が形成される。ゲート絶縁膜113は、活性層112とゲート電極114とを絶縁するためのものであって、有機物またはSiNx,SiO2のような無機物で形成できる。
【0068】
ゲート電極114は、Au,Ag,Cu,Ni,Pt,Pd,Al,MoまたはAl:Nd,Mo:W合金のような金属または金属の合金で形成されるが、これに限定されず、密着性、平坦性、電気抵抗及び加工性などを考慮して多様な材料を使用できる。ゲート電極114は、電気的信号を印加するゲートライン(図示せず)と連結されている。
【0069】
ゲート電極114の上部には、層間絶縁膜115が形成される。層間絶縁膜115及びゲート絶縁膜113は、活性層112のソース領域及びドレイン領域を露出するように形成され、かかる活性層112の露出された領域に、ソース電極116及びドレイン電極117が接するように形成する。
【0070】
ソース電極116及びドレイン電極117をなす物質は、Au,Pd,Pt,Ni,Rh,Ru,Ir,Os以外にも、Al,Mo,Al:Nd合金、MoW合金のような2種以上の金属で形成された合金を使用でき、これに限定されない。
【0071】
ソース電極116及びドレイン電極117を覆うように、パッシベーション層118が形成される。パッシベーション層118は、無機絶縁膜及び/または有機絶縁膜を使用できるが、無機絶縁膜には、SiO2,SiNx,SiON,Al2O3,TiO2,Ta2O5,HfO2,ZrO2,BST((BaSr)Ti)、PZT(lead(zirconium)titanate)などを含み、有機絶縁膜には、一般の汎用高分子(ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS))、フェノール基を有する高分子誘導体、アクリル系高分子、イミド系高分子、アリールエーテル系高分子、アミド系高分子、フッ素系高分子、p−キシレン系高分子、ビニルアルコール系高分子及びそれらのブレンドなどを含む。パッシベーション層118は、無機絶縁膜と有機絶縁膜との複合積層体でも形成される。
【0072】
パッシベーション層118は、ドレイン電極117を露出するように形成され、露出されたドレイン電極117と連結されるように有機発光素子120を形成する。有機発光素子120は、第1電極121、第2電極122及び中間層123を備える。具体的には、第1電極121とドレイン電極117とが接触する。
【0073】
中間層123は、有機発光層を備え、第1電極121と第2電極122とを通じて電圧が印加されれば、可視光線を具現する。
【0074】
第1電極121上に絶縁物で画素定義膜119を形成する。画素定義膜119に所定の開口を形成して、第1電極121を露出させる。露出された第1電極121上に中間層123を形成する。そして、中間層123と連結されるように第2電極122を形成する。
【0075】
第1電極121及び第2電極122は、それぞれアノード電極、カソード電極の極性を有するようにする。もちろん、第1電極121及び第2電極122の極性は変わりうる。
【0076】
第2電極122上に密封基板102が配置される。
【0077】
図4は、図1の平板表示装置100を製造する過程のうち、シーリング部材170を形成するために電源を印加するステップを示す概略的な平面図である。
【0078】
図1の平板表示装置100を形成するステップは、色々な工程を含むが、そのうちシーリング部材170を形成するステップは、シーリング部材170を形成するための材料を配置した後、それを溶融及び硬化させるステップを含む。
【0079】
かかる溶融ステップで、電源190の両端を引込み部180に連結する。そして、電圧を印加すれば、配線部150にジュール熱が発生する。これを通じて、配線部150と重なるように配置されたシーリング部材170の材料が容易に溶融された後で硬化されて、シーリング部材170が形成される。シーリング部材170は、基板101と密封基板102との結合を容易にする。
【0080】
この時、配線部150は、互いに離隔された複数の配線部材151を備える。複数の配線部材151は、シーリング部材170の幅方向を基準として互いに離隔されて配置される。これを通じて、配線部150に電圧が印加される時、シーリング部材170の幅を基準として、シーリング部材170の全体の領域に均一に熱を加える。
【0081】
結果的に、シーリング部材170が均一な特性を有するように形成されて、平板表示装置100の封止特性が向上する。
【0082】
図5は、本発明の他の実施形態による平板表示装置を示す概略的な平面図である。説明の便宜のために、前述した実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0083】
図5を参照すれば、平板表示装置200は、基板201、表示部210、密封基板(図示せず)、配線部250、シーリング部材270及び引込み部280を備える。
【0084】
基板201上に表示部210が配置され、表示部210に対向して密封基板(図示せず)が配置される。基板201と密封基板(図示せず)との間には、シーリング部材270が配置される。シーリング部材270は、表示部210を取り囲むように形成される。シーリング部材270と重なるように、配線部250が形成される。
【0085】
配線部250は、複数の配線部材251を備える。複数の配線部材251は、シーリング部材270と重なる領域で互いに離隔される。このために、配線部材251は、互いに離隔されて配置される。
【0086】
具体的に、配線部250の配線部材251は、基板201上に配置され、配線部材251の上部と、各配線部材251間の離隔された空間とにシーリング部材270が配置され、シーリング部材270上に密封基板(図示せず)が配置される。
【0087】
配線部250と連結されるように、引込み部280が形成される。引込み部280は、配線部150の一つのコーナー及びそれと対向するコーナーに形成される。配線部250の各配線部材251が引込み部280と連結される。
【0088】
引込み部280を配線部250のコーナーに配置するので、シーリング部材270を形成するための工程の進行時、外部の電源の配置のための空間を減らすことができる。
【0089】
また、配線部材251の領域のうち、引込み部280と連結される部分は屈曲して形成されるが、引込み部280が配線部250のコーナーに配置されて、配線部材251の屈曲した部分が緩慢に屈曲する。これを通じて、配線部材251と引込み部280とが出合う部分で電界集中を低減させ、シーリング部材270の形成時、熱を均一に加えることができる。
【0090】
引込み部280は、配線部材251と連結される複数の引込み部材を備える。複数の引込み部材は、配線部材251と同様に互いに離隔されて形成される。
【0091】
引込み部280には、外部の電源(図示せず)が連結される。これを通じて、配線部250に電圧が印加されて熱が発生し、かかる熱を利用してシーリング部材270を溶融後に硬化させることができる。引込み部280は、配線部250と同じ材料を利用して形成できる。
【0092】
また、引込み部280は、配線部250より大きい幅を有する。
【0093】
図6は、本発明のさらに他の実施形態による平板表示装置を示す概略的な平面図である。説明の便宜のために、前述した実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0094】
図6を参照すれば、平板表示装置300は、基板301、表示部310、密封基板(図示せず)、配線部350、シーリング部材370及び引込み部380を備える。
【0095】
基板301上に表示部310が配置され、表示部310に対向して密封基板(図示せず)が配置される。基板301と密封基板(図示せず)との間には、シーリング部材370が配置される。シーリング部材370は、表示部310を取り囲むように形成される。シーリング部材370と重なるように、配線部350が形成される。
【0096】
配線部350は、複数の配線部材351を備える。複数の配線部材351は、シーリング部材370と重なる領域で互いに離隔される。このために、配線部材351は、互いに離隔されて配置される。
【0097】
具体的に、配線部350の配線部材351は、基板301上に配置され、配線部材351の上部と、各配線部材351間の離隔された空間とにシーリング部材370が配置され、シーリング部材370上に密封基板(図示せず)が配置される。
【0098】
配線部350と連結されるように、引込み部380が形成される。引込み部380は、配線部350の各配線部材351の端部を連結するように延びた形態に形成される。すなわち、引込み部380は、一体に形成される。
【0099】
引込み部380が一体に形成されて、電源を通じて電圧を印加する時、引込み部380に電圧が均一に印加される。また、引込み部380と配線部材351との連結を容易にする。
【0100】
引込み部380には、外部の電源(図示せず)が連結される。この時、引込み部380が長く延びた形態に一体に形成されて、電源との連結を安定的に行える。
【0101】
引込み部380を通じて配線部350に電圧が印加されて熱が発生し、かかる熱を利用してシーリング部材370を溶融後に硬化させることができる。引込み部380は、配線部350と同じ材料を利用して形成できる。また、引込み部380は、配線部350より大きい幅を有する。
【0102】
図7は、本発明の一実施形態による平板表示装置を示す概略的な平面図である。図7は、説明の便宜のために、密封基板(図示せず)は示していない。また、説明の便宜のために、図7に配線部450とシーリング部材470とをいずれも示す。
【0103】
図7を参照すれば、平板表示装置400は、基板401、表示部410、密封基板(図示せず)、配線部450、シーリング部材470及び引込み部480を備える。
【0104】
基板401上に表示部410が配置される。表示部410に対向して密封基板(図示せず)が配置され、基板401と密封基板(図示せず)との間にシーリング部材470が配置される。シーリング部材470は、表示部410を取り囲むように形成される。シーリング部材470は、フリットを含有することが望ましい。
【0105】
シーリング部材470と重なるように、配線部450が形成される。基板401上に配線部450が形成され、配線部450上にシーリング部材470が形成され、シーリング部材470上に密封基板(図示せず)が配置される。
【0106】
配線部450は、第1配線部材451及び第2配線部材452を備える。第1配線部材451と第2配線部材452とは、シーリング部材470と重なる領域で所定の間隔をおいて配置され、二ヶ所A,Bで互いに出合う。すなわち、第1配線部材451及び第2配線部材452は、一本の線の形態をなす。
【0107】
この時、AとBとは互いに離隔されるが、最大限近接させる。これを通じて、シーリング部材470の領域のうち、配線部450が配置されない領域を減らすことができる。
【0108】
第1配線部材451は、第2配線部材452の外側に配置される。すなわち、第1配線部材451は、第2配線部材452より表示部410から遠く配置される。
【0109】
配線部450の第1配線部材451及び第2配線部材452は、基板401上に配置され、シーリング部材470は、第1配線部材451の上部;第2配線部材452の上部;第1配線部材451と第2配線部材452との離隔された空間;に配置され、シーリング部材470上に密封基板(図示せず)が配置される。
【0110】
本発明の配線部450は、シーリング部材470と重なる領域で、互いに離隔された第1配線部材451及び第2配線部材452を備える。第1配線部材451及び第2配線部材452に電源が印加されて熱を発生させ、シーリング部材470の幅を基準として中心と周辺との温度不均衡を防止できる。また、配線部450のコーナー領域で電流を均一に流して、配線部450のコーナー領域で非正常な発熱が起こることを防止する。
【0111】
配線部450と連結されるように、引込み部480が形成される。引込み部480は、配線部450の一辺に形成される。具体的に、配線部450の第2配線部材451が引込み部480と連結される。第2配線部材451は、二つに分離され、それぞれ引込み部480と連結される。
【0112】
すなわち、本発明の引込み部480は、配線部450の一側にのみ形成される。これを通じて、引込み部480を配線部450の両側方向に配置する場合に比べて工程が減少し、平板表示装置400の空間利用を効率的に行える。
【0113】
引込み部480には、外部の電源(図示せず)が連結される。これを通じて、配線部450に電圧が印加されて熱が発生し、かかる熱を利用してシーリング部材470を溶融後に硬化させることができる。引込み部480は、配線部450と同じ材料を利用して形成できる。
【0114】
図8は、図7の平板表示装置400を製造する過程のうち、シーリング部材470を形成するために電源を印加するステップを示す概略的な平面図である。
【0115】
図7の平板表示装置100を形成するステップは、色々な工程を含むが、そのうちシーリング部材470を形成するステップは、シーリング部材470を形成するための材料を配置した後、それを溶融及び硬化させるステップを含む。
【0116】
かかる溶融ステップで、電源490の両端を引込み部480に連結する。そして、電圧を印加すれば、配線部450にジュール熱が発生する。これを通じて、配線部450と重なるように配置されたシーリング部材470の材料が容易に溶融された後で硬化されて、シーリング部材470が形成される。シーリング部材470は、基板401と密封基板(図示せず)との結合を容易にする。
【0117】
この時、配線部450は、シーリング部材470と重なる領域のうち、所定の領域で互いに離隔されて形成された第1配線部材451及び第2配線部材452を備える。これを通じて、配線部450に電圧が印加される時、シーリング部材470の幅を基準としてシーリング部材470に均一に熱を加える。
【0118】
結果的に、シーリング部材470が均一に溶融及び硬化されて、平板表示装置400の封止特性が向上する。
【0119】
図9は、本発明の一実施形態による平板表示装置用のマザー基板を示す概略的な平面図である。
【0120】
図9を参照すれば、平板表示装置用のマザー基板600は、基板601、表示部610、密封基板(図示せず)、配線部650、シーリング部材670、連結部660及び引込み部680を備える。
【0121】
基板601上に複数の表示部610が配置される。複数の表示部610は、それぞれ平面表示装置を構成する。図9には、三つの表示部610が示されているので、本実施形態の平板表示装置用のマザー基板600で三つの平板表示装置を最終的に製造できる。しかし、本発明は、これに限定されず、平板表示装置用のマザー基板600に備えられる表示部610の個数には制限がない。
【0122】
表示部610に対向して密封基板(図示せず)が配置される。基板601と密封基板(図示せず)との間には、シーリング部材670が配置される。シーリング部材670は、表示部610を取り囲むように形成される。
【0123】
シーリング部材670と重なるように、配線部650が形成される。すなわち、三つの表示部610にそれぞれ対応するように、配線部650が三つ形成される。
【0124】
各配線部650は、複数の配線部材651を備える。複数の配線部材651は、シーリング部材670と重なる領域で互いに離隔される。このために、配線部材651は、互いに離隔されて配置される。
【0125】
具体的には、配線部650の配線部材651は、基板601上に配置され、シーリング部材670は、配線部材651の上部と、各配線部材651間の離隔された空間とに配置され、シーリング部材670上に密封基板(図示せず)が配置される。
【0126】
図9に示したそれぞれの表示部610を取り囲むシーリング部材670とそれぞれ重なるように配線部650が三つ配置されるが、それらは、一方向、すなわち、図9のY方向に配列される。そして、一方向(Y方向)に隣接した配線部650の間に連結部660が配置される。連結部660は、隣接した配線部650を連結する。連結部660は、導電性物質を含有するが、配線部650と同じ材料を利用して形成することが望ましい。
【0127】
また、連結部660は、各配線部650に備えられた複数の配線部材651と連結されるように、複数の連結部材661を備える。
【0128】
連結部660は、各配線部650より大きい幅を有する。具体的に、連結部材661の幅の和は、配線部材651の幅の和より大きい。シーリング部材670を形成するための工程中に、配線部650に電圧が印加される。引込み部680を通じて、外部の電源で電圧が印加される。これによって、各配線部650に電流が流れるが、具体的に、図9の各配線部650の場合に、配線部650の左側辺を通じて流れる電流と右側辺を通じて流れる電流とが連結部660で出合う。
【0129】
すなわち、シーリング部材670の形成時に溶融に必要な熱を発生させるために必要な電圧が、配線部650に印加されるが、連結部660には、配線部650の左右側辺に流れる電流が同時に流れるので、配線部650より大きい負荷がかかる。しかし、本発明の連結部660は、配線部650の幅より大きい幅を有するように形成して、過度な熱の発生を防止する。具体的には、連結部660は、配線部650の各配線部材651といずれも連結されるように連結部材661を備えるので、配線部650の左側及び右側のうちいずれか一側の配線部材651の個数の2倍の連結部材651が配置される。これを通じて、引込み部660で発生する熱と配線部650で発生する熱とが類似するようにする。
【0130】
配線部650と連結されるように、引込み部680が形成される。引込み部680は、エッジの二つの配線部650の各端部に形成される。具体的に、引込み部680は、複数の引込み部材681を備え、引込み部材681は、配線部材650と連結される。
【0131】
引込み部680には、外部の電源(図示せず)が連結される。これを通じて、配線部650に電圧が印加されて熱が発生し、かかる熱を利用してシーリング部材670を形成するための溶融工程を進める。引込み部680は、配線部650と同じ材料を利用して形成できる。
【0132】
また、引込み部680は、配線部650より大きい幅を有する。引込み部680は、配線部650の幅の2倍以上の幅を有することが望ましい。具体的に、引込み部680は、複数の引込み部材681を備え、引込み部材681は、配線部材651と連結される。これを通じて、配線部650の左側及び右側のうちいずれか一側の配線部材651の個数の2倍の引込み部材681が配置される。これを通じて、引込み部680で発生する熱と配線部650で発生する熱とが類似するようにする。
【0133】
図10は、図9の平板表示装置用のマザー基板600を製造する過程のうち、シーリング部材670を形成するために電源を印加するステップを示す概略的な平面図である。
【0134】
図9の平板表示装置用のマザー基板600を形成するステップは、色々な工程を含むが、そのうちシーリング部材670を形成するステップは、シーリング部材670を形成するための材料を配置した後、それを溶融及び硬化させるステップを含む。
【0135】
かかる溶融ステップで、電源690の両端を引込み部680に連結する。そして、電圧を印加すれば、配線部650にジュール熱が発生する。これを通じて、配線部650と重なるように配置されたシーリング部材670の材料が容易に溶融された後で硬化されて、シーリング部材670が形成される。
【0136】
この時、配線部650は、互いに離隔された複数の配線部材651を備える。複数の配線部材651は、シーリング部材670の幅方向を基準として互いに離隔されて配置される。これを通じて、配線部650に電圧が印加される時、シーリング部材670の幅を基準として、シーリング部材670の全体の領域に均一に熱を加える。また、配線部650のコーナー領域で、配線部650の内側領域に非正常に発熱が発生することを防止する。
【0137】
結果的に、シーリング部材670が均一に溶融及び硬化されて、平板表示装置600の封止特性が向上する。
【0138】
図11は、本発明のさらに他の実施形態による平板表示装置用のマザー基板を示す概略的な平面図である。
【0139】
図11を参照すれば、平板表示装置用のマザー基板700は、基板701、表示部710、密封基板(図示せず)、配線部750、シーリング部材770、連結部760及び引込み部780を備える。
【0140】
基板701上に複数の表示部710が配置される。複数の表示部710は、それぞれ平面表示装置を構成する。図11には、二つの表示部710が示されているので、本実施形態の平板表示装置用のマザー基板700で二つの平板表示装置を最終的に製造できる。
【0141】
表示部710に対向して密封基板(図示せず)が配置される。基板701と密封基板(図示せず)との間に、シーリング部材770が配置される。シーリング部材770は、各表示部710を取り囲むように形成される。各シーリング部材770と重なるように、複数の配線部750が形成される。
【0142】
各配線部750は、複数の配線部材751を備える。複数の配線部材751は、シーリング部材770と重なる領域で互いに離隔される。このために、配線部材751は、互いに離隔されて配置される。
【0143】
具体的に、配線部750の配線部材751は、基板701上に配置され、シーリング部材770は、配線部材751の上部と、各配線部材751間の離隔された空間とに配置され、シーリング部材770上に密封基板(図示せず)が配置される。
【0144】
図11に示したそれぞれの表示部710に対応するように、二つの配線部750が配置されるが、それらは、一方向、すなわち、図11のY方向に配列される。そして、一方向(Y方向)に隣接した配線部750の間に連結部760が配置される。
【0145】
連結部760は、配線部650のコーナーに配置される。また、連結部760は、屈曲した形態を有する。連結部760は、隣接した配線部750を連結する。連結部760は、導電性物質を含有するが、配線部750と同じ材料を利用して形成することが望ましい。連結部760を配線部750のコーナーに配置し、屈曲した形態を有させて、連結部760が配置される空間を縮小できる。これを通じて、平板表示装置用のマザー基板700の空間を効率的に利用することが容易になる。
【0146】
また、連結部760は、各配線部750に備えられた複数の配線部材751と連結されるように、複数の連結部材761を備える。各連結部材761は、屈曲した形態を有する。連結部760は、各配線部750より大きい幅を有する。
【0147】
配線部750と連結されるように、引込み部780が形成される。引込み部780は二つの配線部750の各コーナーに配置される。引込み部780を配線部750のコーナーに配置するので、シーリング部材770を形成するための工程の進行時、外部の電源の配置のための空間を縮小させることができる。
【0148】
引込み部780は、配線部材751と連結される複数の引込み部材を備える。
【0149】
引込み部780には、外部の電源(図示せず)が連結される。これを通じて、配線部750に電圧が印加されて熱が発生し、かかる熱を利用してシーリング部材770を形成するための溶融工程を進める。
【0150】
また、引込み部780は、配線部750より大きい幅を有する。これを通じて、引込み部780で発生する熱と配線部750で発生する熱とが類似するようにする。
【0151】
図12は、本発明のさらに他の実施形態による平板表示装置用のマザー基板を示す概略的な平面図である。
【0152】
図12を参照すれば、平板表示装置用のマザー基板800は、基板801、表示部810、密封基板(図示せず)、配線部850、シーリング部材870、連結部860及び引込み部880を備える。
【0153】
基板801上に複数の表示部810が配置される。複数の表示部810は、それぞれ平面表示装置を構成する。図12には、二つの表示部810が示されているので、本実施形態の平板表示装置用のマザー基板800で二つの平板表示装置を最終的に製造できる。
【0154】
表示部810に対向して密封基板(図示せず)が配置される。基板801と密封基板(図示せず)との間に、シーリング部材870が配置される。シーリング部材870は、各表示部810を取り囲むように形成される。各シーリング部材870と重なるように、複数の配線部850が形成される。
【0155】
各配線部850は、複数の配線部材851を備える。複数の配線部材851は、シーリング部材870と重なる領域で互いに離隔される。このために、配線部材851は、互いに離隔されて配置される。
【0156】
具体的に、配線部850の配線部材851は、基板801上に配置され、シーリング部材870は、配線部材851の上部と、各配線部材851間の離隔された空間とに配置され、シーリング部材870上に密封基板(図示せず)が配置される。
【0157】
図12に示したそれぞれの表示部810に対応するように、二つの配線部850が配置されるが、それらは、一方向、すなわち、図12のY方向に配列される。そして、一方向(Y方向)に隣接した配線部850の間に連結部860が配置される。
【0158】
連結部860は、配線部850のコーナーに配置される。連結部860は、屈曲した形態を有する。連結部860を配線部850のコーナーに配置し、屈曲した形態を有させて、連結部860が配置される空間を縮小できる。これを通じて、平板表示装置用のマザー基板800の空間を効率的に利用することが容易になる。
【0159】
また、連結部860は、各配線部850に備えられた複数の配線部材851と連結されるように、複数の連結部材861を備える。各連結部材861は、屈曲した形態を有する。各連結部材861は、隣接した配線部材851と連結されるが、各連結部材861の長さを同一に形成する。このために、図12に示したように、内側(図12において、左側)の連結部材851は、外側(図12において、右側)の連結部材851より屈曲する程度がさらに大きい。
【0160】
各連結部材861の長さを同一にして、引込み部880で電圧が印加される時、各連結部材861で発生する電圧降下(IR drop)の大きさが同一であるように制御できる。これを通じて、各配線部材851に同じ電圧を印加してシーリング部材870を形成する工程中に、各配線部材851で同じ熱を発生させる。これを通じて、シーリング部材870を全体の領域にわたって均一な特性を有するように形成することが容易になる。
【0161】
連結部860は、導電性物質を含有するが、配線部850と同じ材料を利用して形成することが望ましい。
【0162】
連結部860は、各配線部850より大きい幅を有する。
【0163】
配線部850と連結されるように、引込み部880が形成される。二つの配線部850の各コーナーに配置される。引込み部880は、配線部材851と連結される複数の引込み部材を備える。
【0164】
引込み部880には、外部の電源(図示せず)が連結される。これを通じて、配線部850に電圧が印加されて熱が発生し、かかる熱を利用してシーリング部材870を形成するための溶融工程を進める。
【0165】
また、引込み部880は、配線部850より大きい幅を有する。これを通じて、引込み部880で発生する熱と配線部850で発生する熱とが類似するようにする。
【0166】
本発明は、図面に示した実施形態を参考にして説明されたが、これは、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想により決まらねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0167】
本発明は、表示装置関連の技術分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0168】
100,200,300,400 平板表示装置
101,201,301,401,601,701,801 基板
110,210,310,410,610,710,810 表示部
150,250,350,450,650,750,850 配線部
170,270,370,470,670,770,870 シーリング部材
180,280,380,680,780,880 引込み部
190,490,690 電源
600,700,800 平板表示装置用のマザー基板
【技術分野】
【0001】
本発明は、平板表示装置、平板表示装置用のマザー基板、平板表示装置の製造方法、及び平板表示装置用のマザー基板の製造方法に係り、特に封止特性を向上させる平板表示装置、平板表示装置用のマザー基板、平板表示装置の製造方法、及び平板表示装置用のマザー基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、表示装置は、携帯が可能な薄型の平板表示装置に代替されている。特に、有機発光表示装置及び液晶表示装置のような平板表示装置は、画質特性に優れており脚光を浴びている。
【0003】
平板表示装置は、基板に表示部が配置され、表示部を保護するように、表示部の上部に密封部が配置される。また、基板と密封基板との間には、シーリング部材が配置される。
【0004】
一方、平板表示装置は、製造の便宜上、基板と密封基板との間に複数の表示部及びシーリング部材を形成した平板表示装置用のマザー基板を完成した後、各表示部単位で切断して各表示部ごとに一つの平板表示装置をなす。
【0005】
また、平板表示装置は、外部の水分、気体及びその他の異物から表示部を保護するために封止工程を行うが、封止特性によって、平板表示装置の品質が大きく影響を受ける。
【0006】
封止特性は、密封基板及びシーリング部材によって左右されるが、シーリング部材を形成する工程が容易でなく、封止特性を向上させるのに限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、封止特性を容易に向上させる平板表示装置、平板表示装置用のマザー基板、平板表示装置の製造方法、及び平板表示装置用のマザー基板の製造方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、基板、前記基板上に配置される表示部、前記表示部と対向して配置された密封基板、前記基板と前記密封基板との間に、前記表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材、前記基板と前記密封基板との間に、前記シーリング部材と重なる領域を備えるように配置され、前記シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で、互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える配線部、及び前記配線部に電圧を印加するように前記配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部を備える平板表示装置を開示する。
【0009】
本発明において、各配線部材は、少なくとも前記シーリング部材の幅方向を基準として互いに離隔される領域を備える。
【0010】
本発明において、前記複数の配線部材は、互いに離隔されて形成される。
【0011】
本発明において、前記複数の配線部材は、前記引込み部と連結され、前記配線部材のうち複数の配線部材は、前記引込み部と連結される屈曲部を備える。
【0012】
本発明において、前記配線部の少なくともコーナー領域で、前記配線部材は、互いに離隔されて形成される。
【0013】
本発明において、前記引込み部は、前記複数の配線部材と連結される複数の引込み部材を備える。
【0014】
本発明において、前記引込み部は、前記複数の配線部材の端部を全体的に連結するように延びた形態に形成される。
【0015】
本発明において、前記引込み部は、前記配線部の少なくとも一つのコーナーと他のコーナーとの間に連結される。
【0016】
本発明において、前記引込み部は、前記配線部の少なくとも一つのコーナーに連結される。
【0017】
本発明において、前記配線部は、第1配線部材及び第2配線部材を備え、前記第1配線部材及び前記第2配線部材は、全体的に見る時に一本の線をなす。
【0018】
本発明において、前記第1配線部材は、前記第2配線部材より前記表示部から遠く離れて配置され、前記第1配線部材及び前記第2配線部材は、前記シーリング部材と重なる領域で二回接触し、前記第1配線部材及び前記第2配線部材のうち、前記第1配線部材が引込み部と連結される。
【0019】
本発明において、前記配線部材は、前記基板上に形成され、前記シーリング部材は、前記配線部材の上部と、前記複数の配線部材のうち隣接した配線部材間の離隔された空間とに配置される。
【0020】
本発明において、前記引込み部は、前記配線部より大きい幅を有するように形成される。
【0021】
本発明において、前記配線部材は、コーナー部分が曲線に形成された配線部材を備える。
【0022】
本発明において、前記シーリング部材は、フリットを含有する。
【0023】
本発明において、前記表示部は、有機発光素子を備える。
【0024】
本発明の他の側面によれば、基板、前記基板上に配置され、複数の平板表示装置を形成するために離隔された複数の表示部、前記複数の表示部と対向して配置された密封基板、前記基板と前記密封基板との間に、前記各表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材、前記基板と前記密封基板との間に、前記シーリング部材と重なる領域を備えるように配置される複数の配線部、導電性物質を含有し、前記複数の配線部のうち、一方向に互いに隣接した配線部を連結するように配置される連結部、及び前記複数の配線部に電圧を印加するように前記配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部を備え、前記複数の配線部の各配線部は、前記シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で、互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える平板表示装置用のマザー基板を開示する。
【0025】
本発明において、前記連結部は、前記配線部より大きい幅を有するように形成される。
【0026】
本発明において、前記連結部は、前記配線部の少なくとも一つのコーナーと他のコーナーとの間の領域に連結される。
【0027】
本発明において、前記連結部は、前記配線部の少なくとも一つのコーナーに連結される。
【0028】
本発明において、前記連結部は、屈曲された形態に形成される。
【0029】
本発明において、前記連結部は、前記複数の配線部材と連結される複数の連結部材を備える。
【0030】
本発明において、前記複数の連結部材は、同じ長さに形成される。
【0031】
本発明の他の側面によれば、基板、前記基板上に配置される表示部、前記表示部と対向して配置された密封基板、前記基板と前記密封基板との間に、前記表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材、前記基板と前記密封基板との間に、前記シーリング部材と重なる領域を備えるように配置され、前記シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で、互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える配線部、及び前記配線部に電圧を印加するように前記配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部を備える平板表示装置の製造方法において、前記シーリング部材を形成するステップは、前記引込み部に電源を電気的に連結した後で、前記電源を通じて前記配線部に電圧を印加する時、前記配線部で発生した熱を利用して前記シーリング部材を形成するための材料が溶融後に硬化されるステップを含む平板表示装置の製造方法を開示する。
【0032】
本発明において、前記シーリング部材は、フリットを含有する。
【0033】
本発明において、前記配線部は、第1配線部材及び第2配線部材を備え、前記第1配線部材及び前記第2配線部材は、全体的に見る時に一本の線を形成し、前記引込み部は、前記第1配線部材と連結する。
【0034】
本発明の他の側面によれば、基板、前記基板上に配置され、複数の平板表示装置を形成するために離隔された複数の表示部、前記複数の表示部と対向して配置された密封基板、前記基板と前記密封基板との間に、前記各表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材、前記基板と前記密封基板との間に、前記シーリング部材と重なる領域を備えるように配置される複数の配線部、導電性物質を含有し、前記複数の配線部のうち、一方向に互いに隣接した配線部を連結するように配置される連結部、及び前記複数の配線部に電圧を印加するように前記配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部を備え、前記複数の配線部の各配線部は、前記シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で、互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える平板表示装置用のマザー基板の製造方法において、前記シーリング部材を形成するステップは、前記引込み部に電源を電気的に連結した後で、前記電源を通じて前記配線部に電圧を印加する時、前記配線部で発生した熱を利用して前記シーリング部材を形成するための材料が溶融後に硬化されるステップを含む平板表示装置用のマザー基板の製造方法を開示する。
【0035】
本発明において、前記シーリング部材は、フリットを含有する。
【0036】
本発明において、前記連結部は、前記配線部材と連結される複数の連結部材を備え、前記複数の連結部材は、前記電源を通じて電圧が印加される時、同じ大きさに電圧降下が発生するように形成する。
【0037】
本発明において、前記複数の連結部材を同じ長さに形成する。
【発明の効果】
【0038】
本発明に関する平板表示装置用のマザー基板及びその製造方法によれば、封止特性を容易に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態による平板表示装置を示す概略的な平面図である。
【図2】図1のII−II線に沿ってカットした断面図である。
【図3】図2のXの拡大図である。
【図4】図1の平板表示装置を製造する過程のうち、シーリング部材を形成するために電源を印加するステップを示す概略的な平面図である。
【図5】本発明の他の実施形態による平板表示装置を示す概略的な平面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態による平板表示装置を示す概略的な平面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施形態による平板表示装置を示す概略的な平面図である。
【図8】図7の平板表示装置を製造する過程のうち、シーリング部材を形成するために電源を印加するステップを示す概略的な平面図である。
【図9】本発明の一実施形態による平板表示装置用のマザー基板を示す概略的な平面図である。
【図10】図9の平板表示装置用のマザー基板を製造する過程のうち、シーリング部材を形成するために電源を印加するステップを示す概略的な平面図である。
【図11】本発明の他の実施形態による平板表示装置用のマザー基板を示す概略的な平面図である。
【図12】本発明のさらに他の実施形態による平板表示装置用のマザー基板を示す概略的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、添付された図面に示した本発明による実施形態を参照して、本発明の構成及び作用を詳細に説明する。
【0041】
図1は、本発明の一実施形態による平板表示装置を示す概略的な平面図であり、図2は、図1のII−II線に沿ってカットした断面図であり、図3は、図2のXの拡大図である。図1は、説明の便宜のために、密封基板102を図示していない。また、説明の便宜のために、図1に配線部150とシーリング部材170とをいずれも示した。
【0042】
図1ないし図3を参照すれば、平板表示装置100は、基板101、表示部110、密封基板102、配線部150、シーリング部材170及び引込み部180を備える。
【0043】
具体的には、基板101は、SiO2を主成分とする透明なガラス材質で形成される。基板101は、必ずしもこれに限定されるものではなく、透明なプラスチック材質で形成してもよい。この時、基板101を形成するプラスチック材質は、絶縁性の有機物であるポリエーテルスルホン(PES)、ポリアクリレート(PAR)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)からなるグループから選択される有機物でありうる。
【0044】
基板101上に表示部110が配置される。表示部110は、多様な形態でありうる。本実施形態では、表示部110が有機発光素子を備えているが、本発明は、これに限定されず、表示部110が液晶素子を備えてもよい。
【0045】
表示部110に対向して密封基板102が配置される。基板101と密封基板102との間には、シーリング部材170が配置される。シーリング部材170は、表示部110を取り囲むように形成される。シーリング部材170は、基板101と密封基板102との結合を容易にする。シーリング部材170は、フリットを含有することが望ましい。
【0046】
シーリング部材170と重なるように、配線部150が形成される。すなわち、配線部150は、表示部110を取り囲むように形成される。基板101上に配線部150が形成され、配線部150上にシーリング部材170が形成され、シーリング部材170上に密封基板102が配置される。
【0047】
配線部150は、複数の配線部材151を備える。複数の配線部材151は、シーリング部材170と重なる領域で互いに離隔される。このために、配線部材151は、互いに離隔されて配置される。配線部150は、多様な導電性材料を利用して形成できる。
【0048】
具体的に、配線部150の配線部材151は、基板101上に配置され、配線部材151の上部と、各配線部材151間の離隔された空間とにシーリング部材170が配置され、シーリング部材170上に密封基板102が配置される。
【0049】
シーリング部材170が配線部材151間の離隔された空間を通じて基板101と接するので、シーリング部材170の耐久性、及び基板101と密封基板102との結合特性が向上する。
【0050】
配線部150の配線部材151について具体的に説明する。シーリング部材170の形成時、シーリング部材170を形成するための材料を配置した後、配線部150に電圧を印加して配線部150でジュール熱が発生し、かかる熱によって材料が溶融された後で硬化されて、シーリング部材170が完成される。
【0051】
この時、配線部150がシーリング部材170の幅に対応する幅を有するように一体の形態に形成される場合、配線部150に電圧を印加する時、配線部150は、通常中心部が周辺部よりさらに加熱されて、シーリング部材170の幅を基準として中心と周辺との温度不均衡が発生する。すなわち、シーリング部材170の幅を基準として、シーリング部材170の中心部の温度が周辺部よりさらに高くなり、これによって、シーリング部材170の形成のための溶融及び加熱時、シーリング部材170が不均一に溶融されて硬化されて、シーリング部材170の耐久性が低下する。
【0052】
しかし、本発明の配線部150は、シーリング部材170と重なる領域で、互いに離隔された複数の配線部材151を備える。各配線部材151に電圧が印加され、各配線部材151が熱を発生させるので、シーリング部材170の幅を基準とする中心と周辺との温度不均衡を防止することができる。
【0053】
図1には配線部150が長方形に図示されて、四つのコーナー部分を有する。配線部150が、一体化した単一の配線部で形成される場合、配線のコーナー部分で内側及び外側、すなわち、表示部110と近い側及び遠い側の配線の領域で電流が通じる長さが変わる。すなわち、一体化した配線のコーナー領域で、内側は外側より電流が通じる長さが短くなるので、配線の内側に電流が集中的に流れる。これを通じて、電圧が印加される時、一体化した配線のコーナー領域で内側部分、すなわち、表示部110に向かう部分で非正常に発熱量が大きくなる。
【0054】
これによって、電圧を印加する時、シーリング部材170を不均一に溶融させる。
【0055】
しかし、本発明の配線部150は、複数の配線部材151を備える。すなわち、配線部150のコーナー領域で、各配線部材151は、個別の電流通路として作用する。これによって、配線部150のコーナー部分で、内側及び外側の不均一な電流集中が発生しない。具体的には、配線部150のコーナー領域のうち、表示部110と近い内側で電流が集中的に流れることを防止して、電圧の印加時、配線部150のコーナー領域で電流を均一に流すことができる。これを通じて、シーリング部材170を均一に加熱することができる。
【0056】
特に、本発明の配線部150は、コーナー部分が、角張った形態ではない曲線を有する配線部材151を備えることが望ましい。これを通じて、配線部150のコーナー部分で非正常に電圧が印加されることをさらに効果的に防止できる。図1では、配線部材151のうち、最内側の配線部材151のコーナー部分が角張った形態であるが、本発明は、これに限定されず、曲線に形成され、これによって、配線部150のコーナー領域での均一な電流のフローをさらに容易にする。
【0057】
配線部150の幅は、シーリング部材170の幅と対応するか、または工程条件によってシーリング部材170の幅より若干狭くまたは若干広くすることができる。
【0058】
配線部150と連結されるように、引込み部180が形成される。引込み部180は、配線部150の一辺及びそれと対向する一辺に形成される。具体的に、配線部150の各配線部材151が引込み部180と連結される。この時、配線部材151のうち少なくとも最内側の配線部材151、すなわち、表示部110と最も隣接した配線部材151は、屈曲部151Aを備え、屈曲部151Aは、引込み部180と連結される。これを通じて、引込み部180と配線部150とが出合う領域で、シーリング部材170と重なる配線部150の密度低下を防止する。すなわち、シーリング部材170の領域のうち、配線部150が非正常に配置されない領域を除去して、シーリング部材170の形成時、電圧が印加されず、溶融されない領域が発生することを防止する。
【0059】
しかし、本発明は、これに限定されない。すなわち、引込み部180と配線部150とが出合う領域で、シーリング部材170と重なる配線部150の密度低下を効果的に防止できれば、屈曲部151Aを曲線を有するように形成してもよい。かかる効果の向上のために、最内側の配線部材151だけでなく、最内側の配線部材151の外側に配置された配線部材151も、引込み部180と配線部150とが出合う領域で、シーリング部材170と重なる配線部150の密度低下を効果的に防止するように形成することが望ましい。引込み部180は、配線部材151と連結される複数の引込み部材181を備える。複数の引込み部材181は、配線部材151と同様に互いに離隔されて形成される。
【0060】
引込み部180には、外部の電源(図示せず)が連結される。これを通じて、配線部150に電圧が印加されて熱が発生し、かかる熱を利用してシーリング部材170を、溶融後に硬化させることができる。引込み部180は、配線部150と同じ材料を利用して形成できる。
【0061】
また、引込み部180は、配線部150より大きい幅を有する。具体的には、引込み部180の引込み部材181の幅の和は、配線部材151の幅の和より大きい。前述したように、シーリング部材170の形成時に熱を加えるための工程で、配線部150に電圧が印加される。引込み部180を通じて、外部の電源から電圧が印加される。これによって、各配線部150に電流が流れるが、具体的には、図1の配線部150の場合に、配線部150の左側辺を通じて流れる電流と右側辺を通じて流れる電流とが引込み部180で出合う。
【0062】
すなわち、シーリング部材170の形成時に溶融に必要な熱を発生させるために必要な電圧が配線部150に印加されるが、引込み部180には、配線部150の左右側辺に流れる電流が同時に流れるので、配線部150より大きい負荷がかかる。しかし、本発明の引込み部180は、配線部150の幅より大きい幅を有するように形成して、過度な熱の発生を防止する。具体的には、引込み部180は、配線部150の各配線部材151のいずれとも連結されるように引込み部材181を備えるので、配線部150の左側及び右側のうちいずれか一側の配線部材151の個数の2倍の引込み部材181が配置される。これを通じて、引込み部180で発生する熱と配線部150で発生する熱とが類似するようにする。
【0063】
本発明において、表示部110は、多様な形態であるが、本実施形態では、有機発光素子を適用した表示部110が開示される。図3を参照しつつ、表示部110について具体的に説明する。
【0064】
基板101上にバッファ層111が形成される。バッファ層111は、基板101の上部に平坦な面を提供でき、基板101の方向に水分及び異物が浸透することを防止する。
【0065】
バッファ層111上に所定のパターンの活性層112が形成される。活性層112は、アモルファスシリコンまたはポリシリコンのような無機半導体や有機半導体で形成でき、ソース領域、ドレイン領域及びチャネル領域を備える。
【0066】
ソース及びドレイン領域は、アモルファスシリコンまたはポリシリコンで形成した活性層112に不純物をドーピングして形成できる。3族元素であるホウ素などでドーピングすればp型、5族元素である窒素などでドーピングすれば、n型の半導体を形成できる。
【0067】
活性層112の上部には、ゲート絶縁膜113が形成され、ゲート絶縁膜113の上部の所定の領域には、ゲート電極114が形成される。ゲート絶縁膜113は、活性層112とゲート電極114とを絶縁するためのものであって、有機物またはSiNx,SiO2のような無機物で形成できる。
【0068】
ゲート電極114は、Au,Ag,Cu,Ni,Pt,Pd,Al,MoまたはAl:Nd,Mo:W合金のような金属または金属の合金で形成されるが、これに限定されず、密着性、平坦性、電気抵抗及び加工性などを考慮して多様な材料を使用できる。ゲート電極114は、電気的信号を印加するゲートライン(図示せず)と連結されている。
【0069】
ゲート電極114の上部には、層間絶縁膜115が形成される。層間絶縁膜115及びゲート絶縁膜113は、活性層112のソース領域及びドレイン領域を露出するように形成され、かかる活性層112の露出された領域に、ソース電極116及びドレイン電極117が接するように形成する。
【0070】
ソース電極116及びドレイン電極117をなす物質は、Au,Pd,Pt,Ni,Rh,Ru,Ir,Os以外にも、Al,Mo,Al:Nd合金、MoW合金のような2種以上の金属で形成された合金を使用でき、これに限定されない。
【0071】
ソース電極116及びドレイン電極117を覆うように、パッシベーション層118が形成される。パッシベーション層118は、無機絶縁膜及び/または有機絶縁膜を使用できるが、無機絶縁膜には、SiO2,SiNx,SiON,Al2O3,TiO2,Ta2O5,HfO2,ZrO2,BST((BaSr)Ti)、PZT(lead(zirconium)titanate)などを含み、有機絶縁膜には、一般の汎用高分子(ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS))、フェノール基を有する高分子誘導体、アクリル系高分子、イミド系高分子、アリールエーテル系高分子、アミド系高分子、フッ素系高分子、p−キシレン系高分子、ビニルアルコール系高分子及びそれらのブレンドなどを含む。パッシベーション層118は、無機絶縁膜と有機絶縁膜との複合積層体でも形成される。
【0072】
パッシベーション層118は、ドレイン電極117を露出するように形成され、露出されたドレイン電極117と連結されるように有機発光素子120を形成する。有機発光素子120は、第1電極121、第2電極122及び中間層123を備える。具体的には、第1電極121とドレイン電極117とが接触する。
【0073】
中間層123は、有機発光層を備え、第1電極121と第2電極122とを通じて電圧が印加されれば、可視光線を具現する。
【0074】
第1電極121上に絶縁物で画素定義膜119を形成する。画素定義膜119に所定の開口を形成して、第1電極121を露出させる。露出された第1電極121上に中間層123を形成する。そして、中間層123と連結されるように第2電極122を形成する。
【0075】
第1電極121及び第2電極122は、それぞれアノード電極、カソード電極の極性を有するようにする。もちろん、第1電極121及び第2電極122の極性は変わりうる。
【0076】
第2電極122上に密封基板102が配置される。
【0077】
図4は、図1の平板表示装置100を製造する過程のうち、シーリング部材170を形成するために電源を印加するステップを示す概略的な平面図である。
【0078】
図1の平板表示装置100を形成するステップは、色々な工程を含むが、そのうちシーリング部材170を形成するステップは、シーリング部材170を形成するための材料を配置した後、それを溶融及び硬化させるステップを含む。
【0079】
かかる溶融ステップで、電源190の両端を引込み部180に連結する。そして、電圧を印加すれば、配線部150にジュール熱が発生する。これを通じて、配線部150と重なるように配置されたシーリング部材170の材料が容易に溶融された後で硬化されて、シーリング部材170が形成される。シーリング部材170は、基板101と密封基板102との結合を容易にする。
【0080】
この時、配線部150は、互いに離隔された複数の配線部材151を備える。複数の配線部材151は、シーリング部材170の幅方向を基準として互いに離隔されて配置される。これを通じて、配線部150に電圧が印加される時、シーリング部材170の幅を基準として、シーリング部材170の全体の領域に均一に熱を加える。
【0081】
結果的に、シーリング部材170が均一な特性を有するように形成されて、平板表示装置100の封止特性が向上する。
【0082】
図5は、本発明の他の実施形態による平板表示装置を示す概略的な平面図である。説明の便宜のために、前述した実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0083】
図5を参照すれば、平板表示装置200は、基板201、表示部210、密封基板(図示せず)、配線部250、シーリング部材270及び引込み部280を備える。
【0084】
基板201上に表示部210が配置され、表示部210に対向して密封基板(図示せず)が配置される。基板201と密封基板(図示せず)との間には、シーリング部材270が配置される。シーリング部材270は、表示部210を取り囲むように形成される。シーリング部材270と重なるように、配線部250が形成される。
【0085】
配線部250は、複数の配線部材251を備える。複数の配線部材251は、シーリング部材270と重なる領域で互いに離隔される。このために、配線部材251は、互いに離隔されて配置される。
【0086】
具体的に、配線部250の配線部材251は、基板201上に配置され、配線部材251の上部と、各配線部材251間の離隔された空間とにシーリング部材270が配置され、シーリング部材270上に密封基板(図示せず)が配置される。
【0087】
配線部250と連結されるように、引込み部280が形成される。引込み部280は、配線部150の一つのコーナー及びそれと対向するコーナーに形成される。配線部250の各配線部材251が引込み部280と連結される。
【0088】
引込み部280を配線部250のコーナーに配置するので、シーリング部材270を形成するための工程の進行時、外部の電源の配置のための空間を減らすことができる。
【0089】
また、配線部材251の領域のうち、引込み部280と連結される部分は屈曲して形成されるが、引込み部280が配線部250のコーナーに配置されて、配線部材251の屈曲した部分が緩慢に屈曲する。これを通じて、配線部材251と引込み部280とが出合う部分で電界集中を低減させ、シーリング部材270の形成時、熱を均一に加えることができる。
【0090】
引込み部280は、配線部材251と連結される複数の引込み部材を備える。複数の引込み部材は、配線部材251と同様に互いに離隔されて形成される。
【0091】
引込み部280には、外部の電源(図示せず)が連結される。これを通じて、配線部250に電圧が印加されて熱が発生し、かかる熱を利用してシーリング部材270を溶融後に硬化させることができる。引込み部280は、配線部250と同じ材料を利用して形成できる。
【0092】
また、引込み部280は、配線部250より大きい幅を有する。
【0093】
図6は、本発明のさらに他の実施形態による平板表示装置を示す概略的な平面図である。説明の便宜のために、前述した実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0094】
図6を参照すれば、平板表示装置300は、基板301、表示部310、密封基板(図示せず)、配線部350、シーリング部材370及び引込み部380を備える。
【0095】
基板301上に表示部310が配置され、表示部310に対向して密封基板(図示せず)が配置される。基板301と密封基板(図示せず)との間には、シーリング部材370が配置される。シーリング部材370は、表示部310を取り囲むように形成される。シーリング部材370と重なるように、配線部350が形成される。
【0096】
配線部350は、複数の配線部材351を備える。複数の配線部材351は、シーリング部材370と重なる領域で互いに離隔される。このために、配線部材351は、互いに離隔されて配置される。
【0097】
具体的に、配線部350の配線部材351は、基板301上に配置され、配線部材351の上部と、各配線部材351間の離隔された空間とにシーリング部材370が配置され、シーリング部材370上に密封基板(図示せず)が配置される。
【0098】
配線部350と連結されるように、引込み部380が形成される。引込み部380は、配線部350の各配線部材351の端部を連結するように延びた形態に形成される。すなわち、引込み部380は、一体に形成される。
【0099】
引込み部380が一体に形成されて、電源を通じて電圧を印加する時、引込み部380に電圧が均一に印加される。また、引込み部380と配線部材351との連結を容易にする。
【0100】
引込み部380には、外部の電源(図示せず)が連結される。この時、引込み部380が長く延びた形態に一体に形成されて、電源との連結を安定的に行える。
【0101】
引込み部380を通じて配線部350に電圧が印加されて熱が発生し、かかる熱を利用してシーリング部材370を溶融後に硬化させることができる。引込み部380は、配線部350と同じ材料を利用して形成できる。また、引込み部380は、配線部350より大きい幅を有する。
【0102】
図7は、本発明の一実施形態による平板表示装置を示す概略的な平面図である。図7は、説明の便宜のために、密封基板(図示せず)は示していない。また、説明の便宜のために、図7に配線部450とシーリング部材470とをいずれも示す。
【0103】
図7を参照すれば、平板表示装置400は、基板401、表示部410、密封基板(図示せず)、配線部450、シーリング部材470及び引込み部480を備える。
【0104】
基板401上に表示部410が配置される。表示部410に対向して密封基板(図示せず)が配置され、基板401と密封基板(図示せず)との間にシーリング部材470が配置される。シーリング部材470は、表示部410を取り囲むように形成される。シーリング部材470は、フリットを含有することが望ましい。
【0105】
シーリング部材470と重なるように、配線部450が形成される。基板401上に配線部450が形成され、配線部450上にシーリング部材470が形成され、シーリング部材470上に密封基板(図示せず)が配置される。
【0106】
配線部450は、第1配線部材451及び第2配線部材452を備える。第1配線部材451と第2配線部材452とは、シーリング部材470と重なる領域で所定の間隔をおいて配置され、二ヶ所A,Bで互いに出合う。すなわち、第1配線部材451及び第2配線部材452は、一本の線の形態をなす。
【0107】
この時、AとBとは互いに離隔されるが、最大限近接させる。これを通じて、シーリング部材470の領域のうち、配線部450が配置されない領域を減らすことができる。
【0108】
第1配線部材451は、第2配線部材452の外側に配置される。すなわち、第1配線部材451は、第2配線部材452より表示部410から遠く配置される。
【0109】
配線部450の第1配線部材451及び第2配線部材452は、基板401上に配置され、シーリング部材470は、第1配線部材451の上部;第2配線部材452の上部;第1配線部材451と第2配線部材452との離隔された空間;に配置され、シーリング部材470上に密封基板(図示せず)が配置される。
【0110】
本発明の配線部450は、シーリング部材470と重なる領域で、互いに離隔された第1配線部材451及び第2配線部材452を備える。第1配線部材451及び第2配線部材452に電源が印加されて熱を発生させ、シーリング部材470の幅を基準として中心と周辺との温度不均衡を防止できる。また、配線部450のコーナー領域で電流を均一に流して、配線部450のコーナー領域で非正常な発熱が起こることを防止する。
【0111】
配線部450と連結されるように、引込み部480が形成される。引込み部480は、配線部450の一辺に形成される。具体的に、配線部450の第2配線部材451が引込み部480と連結される。第2配線部材451は、二つに分離され、それぞれ引込み部480と連結される。
【0112】
すなわち、本発明の引込み部480は、配線部450の一側にのみ形成される。これを通じて、引込み部480を配線部450の両側方向に配置する場合に比べて工程が減少し、平板表示装置400の空間利用を効率的に行える。
【0113】
引込み部480には、外部の電源(図示せず)が連結される。これを通じて、配線部450に電圧が印加されて熱が発生し、かかる熱を利用してシーリング部材470を溶融後に硬化させることができる。引込み部480は、配線部450と同じ材料を利用して形成できる。
【0114】
図8は、図7の平板表示装置400を製造する過程のうち、シーリング部材470を形成するために電源を印加するステップを示す概略的な平面図である。
【0115】
図7の平板表示装置100を形成するステップは、色々な工程を含むが、そのうちシーリング部材470を形成するステップは、シーリング部材470を形成するための材料を配置した後、それを溶融及び硬化させるステップを含む。
【0116】
かかる溶融ステップで、電源490の両端を引込み部480に連結する。そして、電圧を印加すれば、配線部450にジュール熱が発生する。これを通じて、配線部450と重なるように配置されたシーリング部材470の材料が容易に溶融された後で硬化されて、シーリング部材470が形成される。シーリング部材470は、基板401と密封基板(図示せず)との結合を容易にする。
【0117】
この時、配線部450は、シーリング部材470と重なる領域のうち、所定の領域で互いに離隔されて形成された第1配線部材451及び第2配線部材452を備える。これを通じて、配線部450に電圧が印加される時、シーリング部材470の幅を基準としてシーリング部材470に均一に熱を加える。
【0118】
結果的に、シーリング部材470が均一に溶融及び硬化されて、平板表示装置400の封止特性が向上する。
【0119】
図9は、本発明の一実施形態による平板表示装置用のマザー基板を示す概略的な平面図である。
【0120】
図9を参照すれば、平板表示装置用のマザー基板600は、基板601、表示部610、密封基板(図示せず)、配線部650、シーリング部材670、連結部660及び引込み部680を備える。
【0121】
基板601上に複数の表示部610が配置される。複数の表示部610は、それぞれ平面表示装置を構成する。図9には、三つの表示部610が示されているので、本実施形態の平板表示装置用のマザー基板600で三つの平板表示装置を最終的に製造できる。しかし、本発明は、これに限定されず、平板表示装置用のマザー基板600に備えられる表示部610の個数には制限がない。
【0122】
表示部610に対向して密封基板(図示せず)が配置される。基板601と密封基板(図示せず)との間には、シーリング部材670が配置される。シーリング部材670は、表示部610を取り囲むように形成される。
【0123】
シーリング部材670と重なるように、配線部650が形成される。すなわち、三つの表示部610にそれぞれ対応するように、配線部650が三つ形成される。
【0124】
各配線部650は、複数の配線部材651を備える。複数の配線部材651は、シーリング部材670と重なる領域で互いに離隔される。このために、配線部材651は、互いに離隔されて配置される。
【0125】
具体的には、配線部650の配線部材651は、基板601上に配置され、シーリング部材670は、配線部材651の上部と、各配線部材651間の離隔された空間とに配置され、シーリング部材670上に密封基板(図示せず)が配置される。
【0126】
図9に示したそれぞれの表示部610を取り囲むシーリング部材670とそれぞれ重なるように配線部650が三つ配置されるが、それらは、一方向、すなわち、図9のY方向に配列される。そして、一方向(Y方向)に隣接した配線部650の間に連結部660が配置される。連結部660は、隣接した配線部650を連結する。連結部660は、導電性物質を含有するが、配線部650と同じ材料を利用して形成することが望ましい。
【0127】
また、連結部660は、各配線部650に備えられた複数の配線部材651と連結されるように、複数の連結部材661を備える。
【0128】
連結部660は、各配線部650より大きい幅を有する。具体的に、連結部材661の幅の和は、配線部材651の幅の和より大きい。シーリング部材670を形成するための工程中に、配線部650に電圧が印加される。引込み部680を通じて、外部の電源で電圧が印加される。これによって、各配線部650に電流が流れるが、具体的に、図9の各配線部650の場合に、配線部650の左側辺を通じて流れる電流と右側辺を通じて流れる電流とが連結部660で出合う。
【0129】
すなわち、シーリング部材670の形成時に溶融に必要な熱を発生させるために必要な電圧が、配線部650に印加されるが、連結部660には、配線部650の左右側辺に流れる電流が同時に流れるので、配線部650より大きい負荷がかかる。しかし、本発明の連結部660は、配線部650の幅より大きい幅を有するように形成して、過度な熱の発生を防止する。具体的には、連結部660は、配線部650の各配線部材651といずれも連結されるように連結部材661を備えるので、配線部650の左側及び右側のうちいずれか一側の配線部材651の個数の2倍の連結部材651が配置される。これを通じて、引込み部660で発生する熱と配線部650で発生する熱とが類似するようにする。
【0130】
配線部650と連結されるように、引込み部680が形成される。引込み部680は、エッジの二つの配線部650の各端部に形成される。具体的に、引込み部680は、複数の引込み部材681を備え、引込み部材681は、配線部材650と連結される。
【0131】
引込み部680には、外部の電源(図示せず)が連結される。これを通じて、配線部650に電圧が印加されて熱が発生し、かかる熱を利用してシーリング部材670を形成するための溶融工程を進める。引込み部680は、配線部650と同じ材料を利用して形成できる。
【0132】
また、引込み部680は、配線部650より大きい幅を有する。引込み部680は、配線部650の幅の2倍以上の幅を有することが望ましい。具体的に、引込み部680は、複数の引込み部材681を備え、引込み部材681は、配線部材651と連結される。これを通じて、配線部650の左側及び右側のうちいずれか一側の配線部材651の個数の2倍の引込み部材681が配置される。これを通じて、引込み部680で発生する熱と配線部650で発生する熱とが類似するようにする。
【0133】
図10は、図9の平板表示装置用のマザー基板600を製造する過程のうち、シーリング部材670を形成するために電源を印加するステップを示す概略的な平面図である。
【0134】
図9の平板表示装置用のマザー基板600を形成するステップは、色々な工程を含むが、そのうちシーリング部材670を形成するステップは、シーリング部材670を形成するための材料を配置した後、それを溶融及び硬化させるステップを含む。
【0135】
かかる溶融ステップで、電源690の両端を引込み部680に連結する。そして、電圧を印加すれば、配線部650にジュール熱が発生する。これを通じて、配線部650と重なるように配置されたシーリング部材670の材料が容易に溶融された後で硬化されて、シーリング部材670が形成される。
【0136】
この時、配線部650は、互いに離隔された複数の配線部材651を備える。複数の配線部材651は、シーリング部材670の幅方向を基準として互いに離隔されて配置される。これを通じて、配線部650に電圧が印加される時、シーリング部材670の幅を基準として、シーリング部材670の全体の領域に均一に熱を加える。また、配線部650のコーナー領域で、配線部650の内側領域に非正常に発熱が発生することを防止する。
【0137】
結果的に、シーリング部材670が均一に溶融及び硬化されて、平板表示装置600の封止特性が向上する。
【0138】
図11は、本発明のさらに他の実施形態による平板表示装置用のマザー基板を示す概略的な平面図である。
【0139】
図11を参照すれば、平板表示装置用のマザー基板700は、基板701、表示部710、密封基板(図示せず)、配線部750、シーリング部材770、連結部760及び引込み部780を備える。
【0140】
基板701上に複数の表示部710が配置される。複数の表示部710は、それぞれ平面表示装置を構成する。図11には、二つの表示部710が示されているので、本実施形態の平板表示装置用のマザー基板700で二つの平板表示装置を最終的に製造できる。
【0141】
表示部710に対向して密封基板(図示せず)が配置される。基板701と密封基板(図示せず)との間に、シーリング部材770が配置される。シーリング部材770は、各表示部710を取り囲むように形成される。各シーリング部材770と重なるように、複数の配線部750が形成される。
【0142】
各配線部750は、複数の配線部材751を備える。複数の配線部材751は、シーリング部材770と重なる領域で互いに離隔される。このために、配線部材751は、互いに離隔されて配置される。
【0143】
具体的に、配線部750の配線部材751は、基板701上に配置され、シーリング部材770は、配線部材751の上部と、各配線部材751間の離隔された空間とに配置され、シーリング部材770上に密封基板(図示せず)が配置される。
【0144】
図11に示したそれぞれの表示部710に対応するように、二つの配線部750が配置されるが、それらは、一方向、すなわち、図11のY方向に配列される。そして、一方向(Y方向)に隣接した配線部750の間に連結部760が配置される。
【0145】
連結部760は、配線部650のコーナーに配置される。また、連結部760は、屈曲した形態を有する。連結部760は、隣接した配線部750を連結する。連結部760は、導電性物質を含有するが、配線部750と同じ材料を利用して形成することが望ましい。連結部760を配線部750のコーナーに配置し、屈曲した形態を有させて、連結部760が配置される空間を縮小できる。これを通じて、平板表示装置用のマザー基板700の空間を効率的に利用することが容易になる。
【0146】
また、連結部760は、各配線部750に備えられた複数の配線部材751と連結されるように、複数の連結部材761を備える。各連結部材761は、屈曲した形態を有する。連結部760は、各配線部750より大きい幅を有する。
【0147】
配線部750と連結されるように、引込み部780が形成される。引込み部780は二つの配線部750の各コーナーに配置される。引込み部780を配線部750のコーナーに配置するので、シーリング部材770を形成するための工程の進行時、外部の電源の配置のための空間を縮小させることができる。
【0148】
引込み部780は、配線部材751と連結される複数の引込み部材を備える。
【0149】
引込み部780には、外部の電源(図示せず)が連結される。これを通じて、配線部750に電圧が印加されて熱が発生し、かかる熱を利用してシーリング部材770を形成するための溶融工程を進める。
【0150】
また、引込み部780は、配線部750より大きい幅を有する。これを通じて、引込み部780で発生する熱と配線部750で発生する熱とが類似するようにする。
【0151】
図12は、本発明のさらに他の実施形態による平板表示装置用のマザー基板を示す概略的な平面図である。
【0152】
図12を参照すれば、平板表示装置用のマザー基板800は、基板801、表示部810、密封基板(図示せず)、配線部850、シーリング部材870、連結部860及び引込み部880を備える。
【0153】
基板801上に複数の表示部810が配置される。複数の表示部810は、それぞれ平面表示装置を構成する。図12には、二つの表示部810が示されているので、本実施形態の平板表示装置用のマザー基板800で二つの平板表示装置を最終的に製造できる。
【0154】
表示部810に対向して密封基板(図示せず)が配置される。基板801と密封基板(図示せず)との間に、シーリング部材870が配置される。シーリング部材870は、各表示部810を取り囲むように形成される。各シーリング部材870と重なるように、複数の配線部850が形成される。
【0155】
各配線部850は、複数の配線部材851を備える。複数の配線部材851は、シーリング部材870と重なる領域で互いに離隔される。このために、配線部材851は、互いに離隔されて配置される。
【0156】
具体的に、配線部850の配線部材851は、基板801上に配置され、シーリング部材870は、配線部材851の上部と、各配線部材851間の離隔された空間とに配置され、シーリング部材870上に密封基板(図示せず)が配置される。
【0157】
図12に示したそれぞれの表示部810に対応するように、二つの配線部850が配置されるが、それらは、一方向、すなわち、図12のY方向に配列される。そして、一方向(Y方向)に隣接した配線部850の間に連結部860が配置される。
【0158】
連結部860は、配線部850のコーナーに配置される。連結部860は、屈曲した形態を有する。連結部860を配線部850のコーナーに配置し、屈曲した形態を有させて、連結部860が配置される空間を縮小できる。これを通じて、平板表示装置用のマザー基板800の空間を効率的に利用することが容易になる。
【0159】
また、連結部860は、各配線部850に備えられた複数の配線部材851と連結されるように、複数の連結部材861を備える。各連結部材861は、屈曲した形態を有する。各連結部材861は、隣接した配線部材851と連結されるが、各連結部材861の長さを同一に形成する。このために、図12に示したように、内側(図12において、左側)の連結部材851は、外側(図12において、右側)の連結部材851より屈曲する程度がさらに大きい。
【0160】
各連結部材861の長さを同一にして、引込み部880で電圧が印加される時、各連結部材861で発生する電圧降下(IR drop)の大きさが同一であるように制御できる。これを通じて、各配線部材851に同じ電圧を印加してシーリング部材870を形成する工程中に、各配線部材851で同じ熱を発生させる。これを通じて、シーリング部材870を全体の領域にわたって均一な特性を有するように形成することが容易になる。
【0161】
連結部860は、導電性物質を含有するが、配線部850と同じ材料を利用して形成することが望ましい。
【0162】
連結部860は、各配線部850より大きい幅を有する。
【0163】
配線部850と連結されるように、引込み部880が形成される。二つの配線部850の各コーナーに配置される。引込み部880は、配線部材851と連結される複数の引込み部材を備える。
【0164】
引込み部880には、外部の電源(図示せず)が連結される。これを通じて、配線部850に電圧が印加されて熱が発生し、かかる熱を利用してシーリング部材870を形成するための溶融工程を進める。
【0165】
また、引込み部880は、配線部850より大きい幅を有する。これを通じて、引込み部880で発生する熱と配線部850で発生する熱とが類似するようにする。
【0166】
本発明は、図面に示した実施形態を参考にして説明されたが、これは、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想により決まらねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0167】
本発明は、表示装置関連の技術分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0168】
100,200,300,400 平板表示装置
101,201,301,401,601,701,801 基板
110,210,310,410,610,710,810 表示部
150,250,350,450,650,750,850 配線部
170,270,370,470,670,770,870 シーリング部材
180,280,380,680,780,880 引込み部
190,490,690 電源
600,700,800 平板表示装置用のマザー基板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に配置される表示部と、
前記表示部と対向して配置された密封基板と、
前記基板と前記密封基板との間に、前記表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材と、
前記基板と前記密封基板との間に前記シーリング部材と重なる領域を備えるように配置され、前記シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える配線部と、
前記配線部に電圧を印加するように前記配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部と、を備える平板表示装置。
【請求項2】
各配線部材は、少なくとも前記シーリング部材の幅方向を基準として互いに離隔される領域を備える請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項3】
前記複数の配線部材は、互いに離隔されて形成された請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項4】
前記複数の配線部材は、前記引込み部と連結され、
前記配線部材のうち複数の配線部材は、前記引込み部と連結される屈曲部を備える請求項3に記載の平板表示装置。
【請求項5】
前記配線部の少なくともコーナー領域で、前記配線部材は、互いに離隔されて形成された請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項6】
前記引込み部は、前記複数の配線部材と連結される複数の引込み部材を備える請求項3に記載の平板表示装置。
【請求項7】
前記引込み部は、前記複数の配線部材の端部を全体的に連結するように延びた形態に形成された請求項3に記載の平板表示装置。
【請求項8】
前記引込み部は、前記配線部の少なくとも一つのコーナーと他のコーナーとの間に連結される請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項9】
前記引込み部は、前記配線部の少なくとも一つのコーナーに連結される請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項10】
前記配線部は、第1配線部材及び第2配線部材を備え、
前記第1配線部材及び前記第2配線部材は、全体的に見る時に一本の線をなす請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項11】
前記第1配線部材は、前記第2配線部材より前記表示部から遠く離れて配置され、
前記第1配線部材及び前記第2配線部材は、前記シーリング部材と重なる領域で二回接触し、
前記第1配線部材及び前記第2配線部材のうち、前記第1配線部材が引込み部と連結される請求項10に記載の平板表示装置。
【請求項12】
前記配線部材は、前記基板上に形成され、前記シーリング部材は、前記配線部材の上部と、前記複数の配線部材のうち隣接した配線部材間の離隔された空間とに配置される請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項13】
前記引込み部は、前記配線部より大きい幅を有するように形成される請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項14】
前記配線部材は、コーナー部分が曲線で形成された配線部材を備える請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項15】
前記シーリング部材は、フリットを含有する請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項16】
前記表示部は、有機発光素子を備える請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項17】
基板と、
前記基板上に配置され、複数の平板表示装置を形成するために離隔された複数の表示部と、
前記複数の表示部と対向して配置された密封基板と、
前記基板と前記密封基板との間に、前記各表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材と、
前記基板と前記密封基板との間に、前記シーリング部材と重なる領域を備えるように配置される複数の配線部と、
導電性物質を含有し、前記複数の配線部のうち、一方向に互いに隣接した配線部を連結するように配置される連結部と、
前記複数の配線部に電圧を印加するように前記配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部と、を備え、
前記複数の配線部の各配線部は、前記シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える平板表示装置用のマザー基板。
【請求項18】
前記連結部は、前記配線部より大きい幅を有するように形成される請求項17に記載の平板表示装置用のマザー基板。
【請求項19】
前記連結部は、前記配線部の少なくとも一つのコーナーと他のコーナーとの間の領域に連結される請求項17に記載の平板表示装置用のマザー基板。
【請求項20】
前記連結部は、前記配線部の少なくとも一つのコーナーに連結される請求項17に記載の平板表示装置用のマザー基板。
【請求項21】
前記連結部は、屈曲された形態に形成された請求項20に記載の平板表示装置用のマザー基板。
【請求項22】
前記連結部は、前記複数の配線部材と連結される複数の連結部材を備える請求項17に記載の平板表示装置用のマザー基板。
【請求項23】
前記複数の連結部材は、同じ長さに形成された請求項22に記載の平板表示装置用のマザー基板。
【請求項24】
基板、前記基板上に配置される表示部、前記表示部と対向して配置された密封基板、前記基板と前記密封基板との間に、前記表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材、前記基板と前記密封基板との間に、前記シーリング部材と重なる領域を備えるように配置され、前記シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で、互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える配線部、及び前記配線部に電圧を印加するように前記配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部を備える平板表示装置の製造方法において、
前記シーリング部材を形成するステップは、前記引込み部に電源を電気的に連結した後で、前記電源を通じて前記配線部に電圧を印加する時、前記配線部で発生した熱を利用して、前記シーリング部材を形成するための材料が溶融後に硬化されるステップを含む平板表示装置の製造方法。
【請求項25】
前記シーリング部材は、フリットを含有する請求項24に記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項26】
前記配線部は、第1配線部材及び第2配線部材を備え、
前記第1配線部材及び前記第2配線部材は、全体的に見る時に一本の線を形成し、
前記引込み部は、前記第1配線部材と連結する請求項24に記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項27】
基板、前記基板上に配置され、複数の平板表示装置を形成するために離隔された複数の表示部、前記複数の表示部と対向して配置された密封基板、前記基板と前記密封基板との間に、前記各表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材、前記基板と前記密封基板との間に、前記シーリング部材と重なる領域を備えるように配置される複数の配線部、導電性物質を含有し、前記複数の配線部のうち、一方向に互いに隣接した配線部を連結するように配置される連結部、及び前記複数の配線部に電圧を印加するように前記配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部を備え、前記複数の配線部の各配線部は、前記シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で、互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える平板表示装置用のマザー基板の製造方法において、
前記シーリング部材を形成するステップは、前記引込み部に電源を電気的に連結した後で、前記電源を通じて前記配線部に電圧を印加する時、前記配線部で発生した熱を利用して前記シーリング部材を形成するための材料が溶融後に硬化されるステップを含む平板表示装置用のマザー基板の製造方法。
【請求項28】
前記シーリング部材は、フリットを含有する請求項27に記載の平板表示装置用のマザー基板の製造方法。
【請求項29】
前記連結部は、前記配線部材と連結される複数の連結部材を備え、
前記複数の連結部材は、前記電源を通じて電圧が印加される時、同じ大きさに電圧降下が発生するように形成する請求項27に記載の平板表示装置用のマザー基板の製造方法。
【請求項30】
前記複数の連結部材を同じ長さに形成する請求項27に記載の平板表示装置用のマザー基板の製造方法。
【請求項1】
基板と、
前記基板上に配置される表示部と、
前記表示部と対向して配置された密封基板と、
前記基板と前記密封基板との間に、前記表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材と、
前記基板と前記密封基板との間に前記シーリング部材と重なる領域を備えるように配置され、前記シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える配線部と、
前記配線部に電圧を印加するように前記配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部と、を備える平板表示装置。
【請求項2】
各配線部材は、少なくとも前記シーリング部材の幅方向を基準として互いに離隔される領域を備える請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項3】
前記複数の配線部材は、互いに離隔されて形成された請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項4】
前記複数の配線部材は、前記引込み部と連結され、
前記配線部材のうち複数の配線部材は、前記引込み部と連結される屈曲部を備える請求項3に記載の平板表示装置。
【請求項5】
前記配線部の少なくともコーナー領域で、前記配線部材は、互いに離隔されて形成された請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項6】
前記引込み部は、前記複数の配線部材と連結される複数の引込み部材を備える請求項3に記載の平板表示装置。
【請求項7】
前記引込み部は、前記複数の配線部材の端部を全体的に連結するように延びた形態に形成された請求項3に記載の平板表示装置。
【請求項8】
前記引込み部は、前記配線部の少なくとも一つのコーナーと他のコーナーとの間に連結される請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項9】
前記引込み部は、前記配線部の少なくとも一つのコーナーに連結される請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項10】
前記配線部は、第1配線部材及び第2配線部材を備え、
前記第1配線部材及び前記第2配線部材は、全体的に見る時に一本の線をなす請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項11】
前記第1配線部材は、前記第2配線部材より前記表示部から遠く離れて配置され、
前記第1配線部材及び前記第2配線部材は、前記シーリング部材と重なる領域で二回接触し、
前記第1配線部材及び前記第2配線部材のうち、前記第1配線部材が引込み部と連結される請求項10に記載の平板表示装置。
【請求項12】
前記配線部材は、前記基板上に形成され、前記シーリング部材は、前記配線部材の上部と、前記複数の配線部材のうち隣接した配線部材間の離隔された空間とに配置される請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項13】
前記引込み部は、前記配線部より大きい幅を有するように形成される請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項14】
前記配線部材は、コーナー部分が曲線で形成された配線部材を備える請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項15】
前記シーリング部材は、フリットを含有する請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項16】
前記表示部は、有機発光素子を備える請求項1に記載の平板表示装置。
【請求項17】
基板と、
前記基板上に配置され、複数の平板表示装置を形成するために離隔された複数の表示部と、
前記複数の表示部と対向して配置された密封基板と、
前記基板と前記密封基板との間に、前記各表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材と、
前記基板と前記密封基板との間に、前記シーリング部材と重なる領域を備えるように配置される複数の配線部と、
導電性物質を含有し、前記複数の配線部のうち、一方向に互いに隣接した配線部を連結するように配置される連結部と、
前記複数の配線部に電圧を印加するように前記配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部と、を備え、
前記複数の配線部の各配線部は、前記シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える平板表示装置用のマザー基板。
【請求項18】
前記連結部は、前記配線部より大きい幅を有するように形成される請求項17に記載の平板表示装置用のマザー基板。
【請求項19】
前記連結部は、前記配線部の少なくとも一つのコーナーと他のコーナーとの間の領域に連結される請求項17に記載の平板表示装置用のマザー基板。
【請求項20】
前記連結部は、前記配線部の少なくとも一つのコーナーに連結される請求項17に記載の平板表示装置用のマザー基板。
【請求項21】
前記連結部は、屈曲された形態に形成された請求項20に記載の平板表示装置用のマザー基板。
【請求項22】
前記連結部は、前記複数の配線部材と連結される複数の連結部材を備える請求項17に記載の平板表示装置用のマザー基板。
【請求項23】
前記複数の連結部材は、同じ長さに形成された請求項22に記載の平板表示装置用のマザー基板。
【請求項24】
基板、前記基板上に配置される表示部、前記表示部と対向して配置された密封基板、前記基板と前記密封基板との間に、前記表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材、前記基板と前記密封基板との間に、前記シーリング部材と重なる領域を備えるように配置され、前記シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で、互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える配線部、及び前記配線部に電圧を印加するように前記配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部を備える平板表示装置の製造方法において、
前記シーリング部材を形成するステップは、前記引込み部に電源を電気的に連結した後で、前記電源を通じて前記配線部に電圧を印加する時、前記配線部で発生した熱を利用して、前記シーリング部材を形成するための材料が溶融後に硬化されるステップを含む平板表示装置の製造方法。
【請求項25】
前記シーリング部材は、フリットを含有する請求項24に記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項26】
前記配線部は、第1配線部材及び第2配線部材を備え、
前記第1配線部材及び前記第2配線部材は、全体的に見る時に一本の線を形成し、
前記引込み部は、前記第1配線部材と連結する請求項24に記載の平板表示装置の製造方法。
【請求項27】
基板、前記基板上に配置され、複数の平板表示装置を形成するために離隔された複数の表示部、前記複数の表示部と対向して配置された密封基板、前記基板と前記密封基板との間に、前記各表示部を取り囲むように配置されるシーリング部材、前記基板と前記密封基板との間に、前記シーリング部材と重なる領域を備えるように配置される複数の配線部、導電性物質を含有し、前記複数の配線部のうち、一方向に互いに隣接した配線部を連結するように配置される連結部、及び前記複数の配線部に電圧を印加するように前記配線部と連結され、外部の電源と電気的に連結されるように形成された引込み部を備え、前記複数の配線部の各配線部は、前記シーリング部材と重なる領域のうち少なくとも一つの領域で、互いに離隔されて形成された複数の配線部材を備える平板表示装置用のマザー基板の製造方法において、
前記シーリング部材を形成するステップは、前記引込み部に電源を電気的に連結した後で、前記電源を通じて前記配線部に電圧を印加する時、前記配線部で発生した熱を利用して前記シーリング部材を形成するための材料が溶融後に硬化されるステップを含む平板表示装置用のマザー基板の製造方法。
【請求項28】
前記シーリング部材は、フリットを含有する請求項27に記載の平板表示装置用のマザー基板の製造方法。
【請求項29】
前記連結部は、前記配線部材と連結される複数の連結部材を備え、
前記複数の連結部材は、前記電源を通じて電圧が印加される時、同じ大きさに電圧降下が発生するように形成する請求項27に記載の平板表示装置用のマザー基板の製造方法。
【請求項30】
前記複数の連結部材を同じ長さに形成する請求項27に記載の平板表示装置用のマザー基板の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−3258(P2012−3258A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−112319(P2011−112319)
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Mobile Display Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】San #24 Nongseo−Dong,Giheung−Gu,Yongin−City,Gyeonggi−Do 446−711 Republic of KOREA
【出願人】(510340872)思稀特股▲ふん▼有限公司 (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Mobile Display Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】San #24 Nongseo−Dong,Giheung−Gu,Yongin−City,Gyeonggi−Do 446−711 Republic of KOREA
【出願人】(510340872)思稀特股▲ふん▼有限公司 (2)
【Fターム(参考)】
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