説明

広防風グリコシドAとそれを含む広防風根抽出物製剤及びその調製方法

本発明は、下記の式1に示す広防風グリコシドA、


とそれを含む広防風根抽出物製剤及びその調製方法に関する。この製剤は広防風根抽出物と薬用補助材からなる各種の内服製剤であり、その中の広防風根抽出物は広防風の根部を水で抽出し濃縮してから得られたエキスであり、広防風グリコシドAが0.10〜1.50%占める。本発明の広防風根製剤にはホルモンがないので、服用してから、プロゲストゲンを追加で使用して不良反応を予防する必要がない。臨床治療効果も著しく、品質も安定しており、コントロール性も安全性もよく、特に更年期の女性の長期服用に適する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は漢方薬製薬分野に属し、具体的には女性更年期症候群治療用の広防風グリコシドA、とそれを含む広防風根抽出物製剤及びその調製方法に関する。
【技術背景】
【0002】
更年期症候群の治療に対しては、長期にわたりエストロゲン類を使用して製剤してきたが、ホルモンには多くの副作用及び悪い反応があり、ガンの原因になる場合さえあるので、多くの女性に受け入れられにくくなくなってきた。したがって、現在、臨床上には理想的な薬品はまだ存在していないとも言える。
【0003】
広防風は、別名が防風草で、ラテン名は Epimeredi indica (L.)Rothmalexで、シソ科植物である防風草の全草であり、主に感冒発熱、咽吐、腹痛、筋骨の痛み、皮膚病、湿疹、痔病などの治療に効用があると≪漢方薬大辞典≫に記載されており、中華人民共和国衛生部により発布された基準≪漢方薬既成処方製剤≫の第二十巻に記載された貫防感冒剤の一種である。
【0004】
本発明の出願人は既に中国特許出願02110522.7において広防風根の新しい用途を公開した。広防風の根は、卵巣機能を改善しエストロゲンとプロゲストゲンを調節する作用を持つので、エストロゲンやプロゲストゲンのアンバランスに関係する病気を治療し予防する薬品や保健薬品を調製することが出来る。
【発明の内容】
【0005】
本発明の技術的課題は、中国特許出願02110522.7を基に、さらに一歩進めて広防風根の抽出物製剤を開発し、活性成分含量が正確で品質が安定した新型広防風根内服製剤を提供することにある。
【0006】
本発明にて開示する広防風根抽出物製剤とは広防風根抽出物と薬用補助材からなる各種の内服製剤であり、その中の広防風根抽出物は広防風の根部を水で抽出し濃縮して得られたエキスであり、広防風グリコシドAが0.10〜1.50%含まれる。
【0007】
本発明にいわゆる薬用補助材は、通常製剤の薬用補助材と同様で、いわゆる内服剤とはハードカプセル、ソフトカプセル、細粒剤、錠剤又は内服液等を含む医学的に受け入れられる各種の内服剤をいう。
【0008】
本発明の課題であるもう一つの技術的問題は、上記の広防風根抽出物製剤の調製方法及び活性成分の測定方法を開示することにある。
【0009】
本発明にて開示する広防風根抽出物製剤の調製は下記のような手順による。
【0010】
1 、広防風の根を取り、粉砕し、十倍量の水で2回(1〜2時間/回)抽出し、一緒に煎じて、相対密度1.01〜1.08(25〜30℃の条件下)の糊状の濾液になるまで濾過してから、噴霧乾燥や真空乾燥を行って抽出物を得る。広防風根抽出物を高圧液相法にて測定し、広防風グリコシドAの含量0.10%〜1.50%となるようにする。
【0011】
2、抽出物と補助材を所定の比例で掻き混ぜて、乾式法や湿式法で製粒、通常の方法で各種の製剤を調製する。
【0012】
本発明において、広防風根抽出物の中の広防風グリコシドAの含量測定方法は下記の通りである。
【0013】
1 、測定器と材料
測定器:Aglientl 100高効液相クロマトグラフ装置
対照物:広防風グリコシドA
試薬:メチルアルコール、アセトニトリル、蒸留水など全ての試薬は分析純度であること
サンプル:広防風根抽出物(上海薬港生物技術有限公司製)
2 、クロマトグラフ条件:
クロマトグラフコラム:Discovery C18(250×4.6mm,5μm)
移動相:アセトニトリル:水=27:73
流速:l.0ml/min 温度:室温
測定波長:320nm サンプル量:20μl
3、標準カーブ
(1) 標準備蓄液の調製:精密に計量して対照物広防風グリコシドAを4.95mg取り、メチルアルコールを添加し、超音波溶解して、25mlになるまで定量する。
(2) 標準カーブの制作:対照物の備蓄液をそれぞれ0.4、0.8、1.2、1.6、2.0の量で容量2mlのボトルに注し、メチルアルコールを目盛りまで加え、均一に振って、それぞれ濃度が39.6μg/m1、79.2μg/m、118.8μg/m、158.4μg/m、198μg/mの広防風グリコシドAの標準液を得て、上記のクロマトグラフ条件でサンプルを20μl取る。ピークエリア(Y)を縦軸として、広防風グリコシドAの濃度(X)を横軸として、線形回帰を実施して、回帰方程式はY=20.139X−154.35、R =0.9994となり、線形範囲は0.792〜3.96μgとなり、広防風グリコシドAのピークオーバー時間は9.55minとなる。
【0014】
4、サンプルの測定
対照物溶液の調合:一定の対照物を精密に計量して取り、メチルアルコールを加えて超音波溶解し、定量し、それぞれ試験品溶液を20μg吸い取り、上記条件で測定する。ピークエリアを記録し、標準カーブにて広防風グリコシドAの含量を計算する。
【0015】
試薬の調製:広防風根抽出物の粉末を精密に測定して取り、遠心分離管に入れて、水を加えて超音波で2回抽出し、遠心分離し、上澄液を取って、残滓を水で洗い、溶媒と洗液を合わせて容量10mlのボトルに入れて、サンプリングする前に0.45μmフィルターで濾過する。
【0016】
上記のサンプル液をクロマトグラフ条件でサンプリングして、コロン校正方法でサンプルの成分の含量を計算する。計算式は下記のようである。
【0017】
Y=20.139X一154.35
Yはピークエリア値
Xはサンプルの濃度μg/ml
かくて、サンプルには広防風グリコシドAの含量X×10/サンプルの量×100%である。
【0018】
本発明において使用する対照物の広防風グリコシドAは広防風根抽出物を分離純化して得られた有効成分の単体であり、すなわち、広防風根抽出物を ノルマルブチルアルコールで抽出して、それぞれマクロ孔樹脂とC一18シリカゲル柱を通し、アルコールで洗浄し,収集し、薄層で検査し、一緒にし、回収取得したものである。そのHPLC図は図2を参照された、その構造は下記のようである。
【化1】

【0019】
本発明の広防風グリコシドAの含量測定方法について考察する。
【0020】
(1)標準カーブの設定
1) 標準備蓄液の調製:精密に計量し対照物を4.95mg取り、メチルアルコールを加えて超音波溶解して、25mlになるまで定量する。
【0021】
2) 標準カーブの制作:対照物の備蓄液をそれぞれ0.4、0.8、1.2、1.6、2.0の量で容量2ml のボトルに注し、メチルアルコールを目盛りまで加え、溶解して、均一に振って、それぞれ濃度が39.6μg/m1、79.2μg/m1、118.8μg/m1、158.4μg/m1、198μg/m1の広防風グリコシドAの標準液を得て、上記のクロマトグラフ条件でサンプルを20μl取る。ピークエリア(Y)を縦軸として、広防風グリコシドAの濃度(X)を横軸として、線形回帰を実施して、回帰方程式はY=20.139X−154.35、R =0.9994となり、線形範囲は0.792〜3.96μgとなり、広防風グリコシドAのピークオーバー時間は9.55min となる。
【表1】

【0022】
広防風グリコシドAの標準カーブは図1を参照されたい。
【0023】
(2)精密度試験
濃度0.198(mg/ml)の広防風グリコシドA対照液を精密に採取し、上記と同様な条件で6回連続サンプリングして、精密度の試験を行う。
【表2】

【0024】
結果から見ると、この方法の精密度は良好である。
【0025】
(3)安定性試験
対照溶液を採取し、それぞれ0、4、8、12時間内で広防風グリコシドAのピークエリアを測定し、毎回20μgのサンプルを注入する。
【表3】

【0026】
(4)再現性試験
上記と同じロットのサンプルを5件取り、“サンプル含量測定”に述べた方法に従ってサンプル液を調製し、上記方法で20μgのサンプルを注入し、サンプル液の広防風グリコシドAのピークエリアを測定する。
【表4】

【0027】
(5)回収率試験
含量測定済みのサンプルを精密に測定して取り、広防風グリコシドA対照物の備蓄液を取り、それぞれ精密に当該対照物溶液を入れて、“サンプル含量測定”項の手順に従って、同一の液相条件で広防風グリコシドAの含量を測定する。
【表5】

【0028】
上記の試験は、本発明においての広防風グリコシド根抽出物の品質検査方法は正確で且つ安定していることが証明できる。
【0029】
本発明の広防風根製剤にはホルモンを含有しないので、服用したのち、プロゲストゲンを追加使用して不良反応を予防する必要がない。臨床治療効果も著しく、品質は安定しており、コントロール性も安全性もよく、特に更年期の女性の長期服用に適する。それと同時に、エストロゲンの治療が必要であるのに、ホルモン禁忌症の故にこれができない患者達にも新しい治療ルートを提供することが出来る。
【0030】
発明の詳細実施方法
実施例1、広防風グリコシドAの調製
(1)広防風の根を取り、粉砕し、十倍量の水を加え、2時間煎じ、液を濾過して、予備用とし、また残滓に8倍量の水を加え、2時間煎じ、濾過し、濾液を合わせて、濃縮し、噴霧乾燥や真空乾燥を行い、広防風根抽出物を得る。
【0031】
(2)広防風グリコシド根抽出物を6Kg取り、10倍量の水を加えて加熱し3回抽出して、600mlまで水を回収し、飽和したノルマルブチルアルコールで3回(400m1/回)抽出して、ノルマルブチルアルコールを回収して乾燥し、蒸留水を500m1加えて溶解した後、マクロ孔樹脂(AB−8,天津南開大学化学工場)を通し、順番に20%、50%、95%のエチルアルコールで洗浄して50%のエチルアルコール洗浄後を回収して乾燥させ、適量の50%のメチルアルコール−水(v/v)を加えて溶解し、C−18シリカゲルを通し、50%のメチルアルコール−水(v/v)で洗浄して、区分収集し、薄層で検査し、これらを合わせて、回収し、広防風グリコシドAを得る。
【0032】
化合物のUV、IR、ESI、HRESI、NMR、2D−NMR(COSY、HMQC、HMBC、NOESY)に基づき、化合物広防風グリコシドAを確認する。その分子式はC134015であり、分子量は652であり、融点は139〜142℃であり、構造式は式1のようであり、シグナル帰属は表1の通りである。
【表6】

【0033】
実施例2広防風根抽出物の調製並びにその含量測定
A、広防風の根を取り、粉砕し、十倍量の水を加えて、2時間煎じ、液を濾過して、予備用とし、また残滓に8倍量の水を加えて2時間煎じ、濾過して、濾液を合わせて、濃縮し、噴霧乾燥や真空乾燥を施して、広防風根抽出物を得る。
【0034】
B、含量の測定
1、測定器と材料
測定器:Aglientl 100高効率液相クロマトグラフ装置
対照物:広防風グリコシドA
試薬:メチルアルコール、アセトニトリル、蒸留水など全ての試薬は分析純度であるもの
サンプル:広防風根抽出物(上海薬港生物技術有限公司製)
2、クロマトグラフ条件:
クロマトグラ7コラム:DiscoveryC18(250×4.6mm,5μm)
移動相:アセトニトリル:水=27:73
流速:1.0ml/min 温度:室温
検査波長:320nm サンプル量:20μl
3、標準カーブ
(1) 標準備蓄液の調製:精密に計量して対照物広防風グリコシドAを4.95mg取り、メチル・アルコールを加えて超音波溶解して、25mlになるまで定量する。
(2) 標準カーブの制作:対照物の備蓄液をそれぞれ0.4、0.8、1.2、1.6、2.0の量で容量2mlのボトルに注し、メチルアルコールを加えて目盛りまで溶解し、均一に振って、それぞれ濃度が39.6μg/ml、79.2μg/ml、118.8μg/ml、158.4μg/ml、198μg/mlの広防風グリコシドAの標準液を得て、上記のクロマトグラフ条件でサンプルを20μl取る。ピークエリア(Y)を縦軸とし、広防風グリコシドAの濃度(X)を横軸として、線形回帰を実施する、回帰方程式はY=20.139X−154.35、R =0.9994となり、線形範囲は0.792〜3.96μgとなり、広防風グリコシドAのピークオーバー時間は9.55minとなる。
【0035】
4 、サンプルの測定
対照物溶液の調合:一定の対照物を計量して取り、メチルアルコールを加えて超音波溶解し、定量し、それぞれ試験品溶液を20μg吸い取り、上記条件で測定する。ピークエリアを記録し、標準カーブを用いて広防風グリコシドAの含量を計算する(図2参照)。
【0036】
サンプル液の制作:広防風根抽出物の粉末を精密に176.66mg測定して採取し、遠心分離管に入れて、水を加えて超音波で2回抽出し、遠心分離し、上澄液を取って、残滓を水で洗い、溶媒と洗液を合わせて容量10mlのボトルに入れて、サンプリングする前に0.45μmのフィルターで濾過する。
【0037】
上記のサンプル液をクロマトグラフ条件でサンプリングして、(図3参照)コロン校正方法でサンプルの成分の含量を計算する。
【0038】
Y=383.380
Y=20.139X−154.35の計算式によりX=26.70μg/ml
したがって、サンプルには広防風グリコシドAの含量は
X×10/サンプルの量×100%=0.15%。
【0039】
実施例3 細粒剤の製作
処方:
広防風根抽出物 150g
乳糖 50g
ステアリン酸マグネシウム 2g
方法:実施例2で得た広防風根抽出物と乳糖などの補助材を均一にかき混ぜてふるいにかけ、細粒を作り、再度ふるいにかけて選別してから完成する。広防風グリコシドAの含量は0.17%である。
【0040】
実施例4
処方:
広防風根抽出物 130g
乳糖 70g
ステアリン酸マグネシウム 1g
方法:実施例2で得た広防風根抽出物と乳糖などの補助材を均一にかき混ぜてふるいにかけ、細粒を作り、再度ふるいにかけて選別してから完成する。広防風グリコシドAの含量は0.13%である。
【0041】
実施例5カプセルの製作
処方:
広防風根抽出物 110g
乳糖 90g
ステアリン酸マグネシウム 1g
方法:実施例2で得た広防風根抽出物と乳糖などの補助材を均一にかき混ぜて60目のふるいにかけ、細粒を作り、再度ふるいにかけて選別してからカプセルに入れる。広防風グリコシドAを0.27%含有する。
【0042】
実施例6錠剤の製作
処方:
広防風根抽出物 230g
MCC 20g
CMS−Na 3g
ポリビニルポリピロリドン 1g
タルカムパウダー 1g
ステアリン酸マグネシウム 1g
方法:MCCとCMS−Naなどの補助材を準備して、すり鉢に入れて混ぜ、実施例2で得た広防風根抽出物を加えて、振動磨き機に入れて、高速で数分間磨いてから、取り出す。細粒を作って、乾燥、整理して、少量のステアリン酸マグネシウム潤滑剤を投入して、加圧して平らにして、フィルムで包み、錠剤を得る。広防風グリコシドAの含量は0.23 %である。
【0043】
実施例7錠剤の製作
処方:
広防風根抽出物 300g
MCC 26g
CMS−Na 2.8g
ポリビニルポリピロリドン 2.8g
タルカムパウダー 2.8g
ステアリン酸マグネシウム 1g
方法は実施例6と同様である。広防風グリコシドAの含量は0.22%である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】広防風グリコシドAの標準カーブ。
【図2】広防風グリコシドA対照物HPLC図。
【図3】広防風根抽出物HPLC図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの構造を有する広防風グリコシドA
【化1】

【請求項2】
広防風根抽出物製剤であって、該製剤が広防風根抽出物と薬用補助材からなる各種の内服製剤であり、その中の広防風根抽出物は広防風の根部を水で抽出し濃縮して得られるエキスであり、請求項1の広防風グリコシドAを0.10〜1.50%含むことを特徴とする製剤。
【請求項3】
請求項2の広防風根抽出物製剤であって、前記の内服製剤はハードカプセル、ソフトカプセル、細粒剤、錠剤又は内服液等を含む医学的に受け入れられる各種の内服剤であることを特徴とする製剤。
【請求項4】
請求項2の広防風根抽出物製剤の調製方法であって、下記ステップ、即ち
1)広防風の根を取り、粉砕し、十倍量の水で2回(1〜2時間/回)抽出し煎じ、煎液を一緒にし、相対密度1.01〜1.08(25〜30℃の条件下)の糊状になるまで濾過してから、噴霧乾燥や真空乾燥して抽出物を得て、広防風根抽出物中の広防風グリコシドAの含量を高圧液相法にて測定して0.10〜1.50%とし、
2)抽出物と補助材を一定の割合で掻き混ぜて、乾式法や湿式法により造粒し、通常の方法で各種の製剤を調製するステップより成ることを特徴とする調製方法。
【請求項5】
請求項4の広防風根抽出物製剤の調製方法であって、前記抽出物製剤中の広防風グリコシドAの含量測定方法は下記の工程を含むことを特徴とする調製方法。
1 )測定器と材料
測定器:Aglientl 100高効液相クロマトグラフ装置
対照物:広防風グリコシドA
試薬:メチルアルコール、アセトニトリル、蒸留水など全ての試薬は分析純度であること
サンプル:広防風根抽出物(上海薬港生物技術有限公司製)
2 )クロマトグラフ条件:
クロマトグラフコラム: Discovery C18(250×4.6mm,5μm )
移動相:アセトニトリル:水 = 27:73
流速:1.0ml/min 温度:室温
検査波長:320nm サンプル量:20μl
3)標準カーブ
(1) 標準備蓄液の製作:精密に計量し対照物広防風グリコシドAを4.95mg採取し、メチルアルコールを加えて超音溶解して、25mlになるまで定量する。
(2) 標準カーブの制作:対照物の備蓄液をそれぞれ0.4、0.8、1.2、1.6、2.0の量で容量2mlのボトルに注入し、メチルアルコールを加えて目盛りまで溶解して、均一に振って、それぞれ濃度が39.6μg/ml、79.2μg/ml、 118.8μg/ml、 158.4μg/ml、198μg/mlの広防風グリコシドAの標準液を得て、上記のクロマトグラフ条件でサンプルを20μl採取する。ピークエリア(Y)を縦軸とし、広防風グリコシドAの濃度(X)を横軸として、線形回帰を実施し、回帰方程式Y=20.139X−154.35 、 R =0.9994、線形範囲0.792〜3.96μg、広防風グリコシドAのピークオーバー時間9.55minを得る。
4)サンプルの測定
対照物溶液の調合:一定の対照物を計量して採取し、メチルアルコールを加えて超音波溶解し、定量し、それぞれ試験品溶液を20μg吸い取り、上記液相条件で測定する。ピークエリアを記録し、標準カーブにて広防風グリコシドAの含量を計算する。
サンプル液の調製:広防風根抽出物の粉末を170.5mg精密に測定して採取し、遠心分離管に入れて、水を加えて超音波で2回抽出し、遠心分離し、上澄液を採取して、残滓を水で洗い、上澄液と洗液を合わせて容量10mlのボトルに入れて、サンプリングする前に0.45μmのフィルターで濾過する。
上記のサンプル液をクロマトグラフ条件でサンプリングして、コロン校正方法でサンプルの成分の含量を計算する。計算式は下記のとおりである。
Y= 20.139X一154.35
Yはピークエリア値
Xはサンプルの濃度μg/ml
かくて、サンプルには広防風グリコシドAの含量X×10/サンプル量100%となる。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−505839(P2007−505839A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526508(P2006−526508)
【出願日】平成16年9月20日(2004.9.20)
【国際出願番号】PCT/CN2004/001070
【国際公開番号】WO2005/028491
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(506094758)上海薬港生物技術有限公司 (1)
【Fターム(参考)】