説明

底形成装置の糊付けステーション

チューブセグメント(1)から作られる交差底サックの底形成装置を提供する。底形成装置では、サックが種々の処理ステーションを通過する。底形成装置における搬送の間、チューブセグメントの軸線は、水平方向に且つチューブセグメントの搬送方向砂(x)と直交する方向に向けられる。本発明による底付け装置によれば、対向押付けローラ(7,7')の直径を小さくすることなしに、両側の底の間の寸法(A)を小さくすることを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求の範囲の請求項1の前半部分に記載した種類の、交差底サックのための底形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記種類の底形成装置が知られている。これらの装置では、サック及びバッグが、紙又はプラスチック等の平坦なチューブセグメントから製造され、チューブセグメントの軸線は、搬送中、水平方向に且つ搬送方向に対して直交する方向に向けられている。サック及びバッグの製造のために、チューブセグメントの両側の端部は、最初、溝又はへこみがつけられ、次いで、引き上げられて、コーナー折り畳み部が形成される。両側の端部は、平らなチューブセグメントに対して実質的に垂直方向にある。端部を接合する前、コーナー折り畳み部及び引き上げられた端部に、糊がつけられ、チューブセグメントの底を形成するための厚い糊付け領域になる。
【0003】
フォーマットに従って糊を展開するための上述の装置が、独国特許第DE 199 35 117 A1号によって知られている。この種類の装置は、糊送りローラとチューブセグメントの上下に配置された対向押付けローラとからなる機能的な組を有している。全てのローラの軸線は、チューブセグメントの搬送方向に対して垂直方向にある。糊付けされるチューブセグメントの領域は、糊送りローラと対向押付けローラとの間を通過する。対向押付けローラによって付与される接触圧力により、糊は、糊送りローラからチューブセグメントの糊付けされる領域に乗り移る。
【0004】
チューブセグメントの両側の端部に、上述した仕方で底を形成する場合、よく知られている構造の型式の底形成装置は、互いに対向するように位置する2つの同様な処理ステーションを有している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、不利であると分かることは、もし両側の底の間の寸法が非常に小さいサックを製造すれば、それに従って、使用すべき対向押付けローラをより小さくなければならないことである。しかしながら、直径が非常に小さい対向押付けローラは、直径に応じて対向押付け域がより小さくなるので、十分な押付けを行うことができないことがある。従って、既知の種類の装置の場合、両側の底の間の寸法は、一定の最小寸法よりも短くなってはならず、ある状況では、かかる装置で製造することができる交差底バッグの適用範囲が制限される。
【0006】
本発明の目的は、対向押付けローラの直径を極度に小さくすることなしに、両側の底の間の寸法を更に小さくすることを可能にする底付け装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、上記目的は、特許請求の範囲の請求項1の後半部分の特徴により解決される。
それによれば、糊送りローラ及び対向押付けローラからなる機能的な2つの組が、互いにずらされて配置される。このような構成では、機能的な2つの組を、互いから短い距離のところに且つ搬送方向に対して直交して配置するのがよい。
好ましい実施形態では、少なくとも1つの対向押付けローラは、両側の底の間の寸法の半分よりも大きい直径を有する。このようなローラを使用することによって、十分に大きい対向押付け域が構成される。
更に有利なことは、サックの搬送方向における、機能的な2つの組の軸線(糊送りローラ及び対向押付けローラのローラ軸線の連結によって決定される)の距離は、50cmよりも小さい。かかる構成により、機能的な2つの組が互いにずらされた位置にあるにも関わらず、チューブセグメントの領域の糊付けができるだけ同時に行われることを確保する。
本発明による実施形態の更なる例は、以下のとおりである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1及び図2は、従来型の底形成装置の糊付けステーション10を示す。チューブセグメント1が、上コンベヤベルト4と下コンベヤベルト5とに挟まれた状態で搬送される。チューブセグメント1は、糊付けステーションに入る前にすでに、両側の端部2が引き上げられ、それにより、コーナー折り畳み部3が形成されている。上コンベヤベルト4及びしたコンベヤベルト5の外側において、糊送りローラ6、6’が、図示していない仕方で機械フレームに支持されている。糊送りローラ6の軸線と糊送りローラ6’の軸線とによって構成される平面は、チューブセグメントの搬送方向xに対して直交している。上コンベヤベルト4の上には、上側の対向押付けローラ7、7’が図示していない仕方で支持されている。同様に、下コンベヤベルト5の下には、下側の対向押付けローラ8、8’が配置されている。全ての対向押付けローラの軸線は、サックの搬送方向xにおいて同じ位置にある。それと同じ位置に、糊送りローラの軸線もある。チューブセグメント1が糊付けステーションに入ると、引き上げられている両側の端部2は、押されて直角位置になり、引き上げられている両側の端部の上に糊フォーマット9が同時に乗り移る。また、引き上げられている両側の端部2は、対向押付けローラ7、7’、8、8’によって糊送りローラに押付けられる。従来型の底形成装置によれば、両側の底の間の寸法Aが対向押付けローラ7,7’の直径B、B’の合計と一致するチューブセグメントを使用することができるに過ぎない。
【0009】
図3及び図4に示す、本発明による底形成装置の糊付けステーションは、両側の底の間の寸法がより小さいサックを製造する目的に役立つ。両側の端部2が引き上げられ、それにより、コーナー折り畳み部3が形成されたチューブセグメント1が、上コンベヤベルト4及び下コンベヤベルト5によって搬送方向xに搬送される。ローラ6、7、8及びローラ6’、7’、8’はそれぞれ、機能的な組を構成する。ローラ6、7、8によって項セされる平面及びローラ6’、7’、8’によって構成される平面は、搬送方向xにおいて互いにずれて配置されている。糊付けステーションの機能の仕方は、図1及び図2に示した糊付けステーションの機能の仕方と同じである。糊付けステーション10において、糊フォーマット9、9’は、引き上げられている両側の端部2に時間的にずれて乗り移り、それにより、糊フォーマット9が最初に送られる。上述したローラの配置により、両側の底の間の寸法Aが対向押付けローラ7,7’の直径B、B’の合計よりも小さいチューブセグメント1を処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】従来型の底形成装置の糊付けステーションの平面図である。
【図2】図1の線II−IIにおける断面図である。
【図3】本発明による底形成装置の糊付けステーションの平面図である。
【図4】図3の線II−IIにおける断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チューブセグメントから作られる交差底サックの底形成装置であって、交差底サックは、底形成装置内の種々の処理ステーションを搬送方向(x)に沿って通過し、底形成装置における搬送中、チューブセグメント(1)の軸線は、実質的に水平方向に且つチューブセグメント(1)の搬送方向に対して直交する方向に向けられ、交差底は、チューブセグメント(1)の両側の端部に形成され、糊付けステーションの1つにおける糊付け中、折り畳まれた底は、チューブセグメントの軸線に対して実質的に直交し、フォーマット式の又はフォーマットブロックローラを有する糊送りローラ(6,6’)の一方からの接触圧力の下、両側の折り畳まれた交差底への糊の乗り移りがおこり、接触圧力は、対向押付けローラ(7,7’,8,8’)によって付与され、対向押付けローラ(7,7’,8,8’)は、糊付けステーション(10)のサック底の各側において、糊送りローラ(6,6’)と反対側に位置し、各糊送りローラ(6,6’)及び対向押付けローラ(7,7’,8,8’)は、折り畳まれた交差底を糊付けするために機能する組を構成する底形成装置において、
2つの前記組が、サックの搬送方向において、互いにずらされて配置されていることを特徴とする底形成装置。
【請求項2】
2つの対向押付けローラ(7,7’,8,8’)の少なくとも一方の直径(B,B’)は、サックの両側の底の間の寸法の半分よりも大きい、請求項1に記載の底形成装置。
【請求項3】
サックの搬送方向(x)における、2つの前記組の軸線間の距離は50cmよりも小さい、請求項2に記載の底形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−507922(P2006−507922A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−554492(P2004−554492)
【出願日】平成15年11月26日(2003.11.26)
【国際出願番号】PCT/EP2003/013312
【国際公開番号】WO2004/048003
【国際公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(590002909)ヴィントメーラー ウント ヘルシャー コマンディトゲゼルシャフト (33)
【Fターム(参考)】