説明

廃トナー回収容器及び画像形成装置

【課題】廃トナー回収容器内の廃トナーの満杯状態を正確に検知することができて、適切な時期に廃トナー回収容器を交換することができる廃トナー回収容器、及びその廃トナー回収容器を備えた画像形成装置を提供しようとするものである。
【解決手段】画像形成装置の装置本体100に付設されて、画像形成装置の駆動にて発生する廃トナーを収容する容器本体3を備えた廃トナー回収容器である。装置本体100は、上部に閉状態から開状態とするときには回動支軸を中心に上方へ回動し、開状態から閉状態とするときには回動支軸を中心に下方へ回動する本体上カバー17を備え、本体上カバー17に、本体上カバー17とともに回動する容器本体3を設け、容器本体3の内部の反回動支軸側で、かつ、本体上カバー17の閉状態において上方側となる位置に、容器本体3に収容された廃トナーを検出する検出手段101を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃トナーを回収する廃トナー回収容器、及びその廃トナー回収容器を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子複写機、プリンタ、ファクシミリ或いはこれらの少なくとも2つの機能を備えた複合機などとして構成される画像形成装置において、感光体や中間転写体などの像担持体を備えた画像形成装置においては、像担持体上に付着した残留トナーなどを回収するクリーニング装置が設けられている。クリーニング装置によって回収された廃トナーは、クリーニング装置とは別に装置本体内に設けられた廃トナー回収容器へ搬送される。通常、廃トナー回収容器は、装置本体に対して着脱可能に構成されており、廃トナー容器内の廃トナーが満杯となったら、装置本体から廃トナー回収容器を取り出して、廃トナーが充填されていない空の廃トナー回収容器に交換する。この廃トナー回収容器の配置として、装置本体のデッドスペースを有効利用するものが知られている(特許文献1〜特許文献3)。
【0003】
特許文献1には、電子写真装置本体が用紙搬送経路を境として上部ユニットと下部ユニットとに2分割されており、上部ユニットは、下部ユニットの一軸を回動支点として開閉できるように構成されている。上部ユニットには、感光体上に残存するトナーを除去するクリーニング器が設けられ、さらに上部ユニットにおいて、クリーニング器にはトナー排出通路を介して廃トナー収容器が連通されている。これにより、上部ユニットを持ち上げると、クリーニング器及び廃トナー収容器は上部ユニットと一体となって持ち上げられる。
【0004】
特許文献2には、画像形成装置本体が、光学モジュールとプロセスモジュールとが内装される上フレームと、給紙モジュールが内装される下フレームとから構成されている。下フレームの一端側に支持軸が配設されており、上フレームが支持軸を支点として回動自在となっている。この上フレームには、感光体上に残存するトナーを掻き取るブレードや、掻き取ったトナーを収容する容器等からなるクリーナーユニットが設けられており、クリーナーユニットは上フレームと一体的に回動できるものとしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記したように、廃トナー回収容器内の廃トナーが満杯となったら、装置本体から廃トナー回収容器を取り出して、廃トナー回収容器を交換する。適切な時期に廃トナー回収容器を交換するためには、廃トナー回収容器内の廃トナーが満杯になった時期を正確に検知する必要がある。しかしながら、特許文献1及び特許文献2のものでは、廃トナー回収容器内に廃トナーが満杯になった時期を正確に検知することができない。このため、廃トナー回収容器内が満杯状態となる前に交換したり、満杯状態になっても交換し忘れたりする可能性がある。
【0006】
本発明は、斯かる事情に鑑み、廃トナー回収容器内の廃トナーの満杯状態を正確に検知することができて、適切な時期に廃トナー回収容器を交換することができる廃トナー回収容器、及びその廃トナー回収容器を備えた画像形成装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の廃トナー回収容器は、画像形成装置の装置本体に付設されて、画像形成装置の駆動にて発生する廃トナーを収容する容器本体を備えた廃トナー回収容器において、前記装置本体は、その上部に閉状態から開状態とするときには回動支軸を中心に上方へ回動し、開状態から閉状態とするときには回動支軸を中心に下方へ回動する本体上カバーを備え、前記本体上カバーに、この本体上カバーとともに回動する前記容器本体を設け、この容器本体の内部の反回動支軸側で、かつ、前記本体上カバーの閉状態において上方側となる位置に、前記容器本体に収容された廃トナーを検出する検出手段を設けたものである。
【0008】
本発明の廃トナー回収容器は、容器本体の内部に検出手段を設け、その位置を容器本体の反回動支軸側で、かつ、前記本体上カバーの閉状態において上方側としている。本体上カバーを開状態としたとき、廃トナーは回動支軸側に堆積され、本体上カバーを閉状態としたとき、廃トナーは下方に堆積する。このため、容器本体の反回動支持軸側で、かつ本体上カバーの閉状態において上方側となる位置は、満杯状態となるまでは廃トナーが充填されない位置となる。従って、検出手段を前記した位置に設けると、容器本体内における廃トナーの満杯状態を正確に検知することができる。
【0009】
また、本発明の他の廃トナー回収容器は、画像形成装置の装置本体に付設されて、画像形成装置の駆動にて発生する廃トナーを収容する容器本体を備えた廃トナー回収容器において、前記装置本体は、その上部に閉状態から開状態とするときには回動支軸を中心に上方へ回動し、開状態から閉状態とするときには回動支軸を中心に下方へ回動する本体上カバーを備え、前記本体上カバーに、この本体上カバーとともに回動する前記容器本体を設け、この容器本体の外部で前記容器本体に収容された廃トナーの満杯状態を検出する検出手段を設けたものである。
【0010】
本発明の他の廃トナー回収容器は、容器本体の外部で廃トナーの満杯状態を検出するので、例えば本体上カバーの開閉によって、容器本体内で廃トナーが飛散しても誤検出することなく容器本体内における廃トナーの満杯状態を正確に検知することができる。
【0011】
前記構成において、廃トナー発生部と容器本体とを連結するダクトを有し、このダクトの容器本体の入口を、容器本体の反回動支軸側に設けることができる。すなわち、満杯状態となるまでは廃トナーが充填されない位置に前記入口を設けているので、容器本体内に廃トナーが満杯となるまで入口が開口したものとなる。
【0012】
前記容器本体の側壁の一部を、その高さ位置まで廃トナーを有するときに外側に凸状となる可撓性シートにて構成することができる。
【0013】
前記検出手段は、前記可撓性シートが凸状となったとき、その凸状態を検出するセンサとしたり、前記可撓性シートが凸状となることにより外側へ回動する回動体を備えるとともに、この回動体が回動した状態を検出するセンサとしたりすることができる。
【0014】
前記検出手段は、前記廃トナーが、その高さ位置まで充填されることにより外側へ回動して前記容器本体の側壁より外側へ突出する回動体を備えるとともに、この回動体が突出した状態を検出するセンサとすることができる。
【0015】
前記検出手段は、容器本体の重量の変化により変位する変位部材を備えたものであったり、容器本体の重量を検出する重量センサとしたりすることができる。
【0016】
さらに、前記容器本体の内部の反回動支軸側で、かつ、前記本体上カバーの閉状態において上方側となる位置に、前記容器本体に収容された廃トナーを検出する第2の検出手段を設けることができる。
【0017】
前記検出手段は、前記本体上カバーの開状態において廃トナーを検出するものとできる。本体上カバーを開状態にすると、容器本体内部の廃トナーは重力方向に移動して回動支軸側に集めることができるため、下方から隙間なく廃トナーを充填することができ、充填状態が安定する。
【0018】
印字情報を記憶するメモリ部と、このメモリ部からの情報に基づいて、廃トナーが所定の充填率を超えたときにその旨を表示する表示手段とを備えることができる。これにより、ユーザーは本体上カバーを開状態とすることなく満杯時を認識することができる。
【0019】
前記容器本体内の下壁に、回動支軸側から反回動支軸側に向かって下壁に接近する下側リブ、及び/又は、前記容器本体内の上壁に回動支軸側から反回動支軸側に向かって上壁に接近する上側リブを設けることができる。これにより、本体上カバーが開状態となって、廃トナーが回動支軸側に充填された後、本体上カバーを閉状態とするときに、リブにて廃トナーを回動支軸側にせき止めることができて、廃トナーが反回動支持軸側に飛散することを防止できる。従って、入口から遠い位置に廃トナーを集めることができて、入口直下領域のスペースを空いた状態とすることができる。
【0020】
この場合、前記下側リブと下壁とのなす角、及び前記上側リブと上壁とのなす角を夫々10°〜90°とするのが好ましい。10°より小さいと、本体上カバーが開状態から閉状態となるときに、回動支軸側の廃トナーのせき止め効果を十分に得ることができず、90°より大きいと、本体上カバーが閉状態から開状態となるときに、反回動支軸側の廃トナーの移動を妨げることになって、廃トナーを回動支軸側へスムーズに移動させることができない。
【0021】
前記リブは、回動支軸側と反回動支軸側との間に所定間隔で複数設けることができる。これにより、本体上カバーを閉状態とするときに、回動支軸側のリブが廃トナーの反回動支軸側への移動をせき止められなかった場合、反回動支軸側のリブが廃トナーの反回動支軸側への移動をせき止めることができる。
【0022】
また、前記リブは、前記回動支軸に沿う方向に複数設けることができる。また、前記リブは、平面視で単一の直線以外の形状とすることができる。
【0023】
容器本体の回動支軸側の高さ寸法が、前記入口の高さ寸法よりも高いとき、リブの高さは、容器本体の最大高さより低く、ダクト入口の高さより高いものとできる。これにより、リブにて容器本体の最大高さ位置にまで廃トナーを充填することができる。
【0024】
本発明に係る廃トナー回収容器を画像形成装置に適用可能である。
【発明の効果】
【0025】
本発明の廃トナー回収容器、他の廃トナー回収容器、及びこの廃トナー回収容器を備えた画像形成装置によれば、容器本体内における廃トナーの満杯状態を正確に検知することができるので、適切な時期に廃トナー容器を交換することができる。
【0026】
ダクトの容器本体の入口を、容器本体の反回動支軸側に設けると、容器本体内に廃トナーが満杯となるまで入口が開口したものとなるため、満杯状態となるまで廃トナーをスムーズに充填することができる。
【0027】
前記容器本体の側壁の一部を可撓性シートにて構成すると、容器本体内の満杯状態を検知しやすいものとなる。この場合、検出手段は、種々の構成とすることができる。
【0028】
第2の検出手段を設けたり、前記本体上カバーの開状態において廃トナーを検出したりすると、誤検出を防止することができて、満杯状態の検知の精度をさらに高めることができる。
【0029】
メモリ部と表示手段とを備えると、ユーザーは本体上カバーを開状態とすることなく満杯時を認識することができるため、使いやすいものとなる。
【0030】
前記容器本体内の下壁及び/又は上壁にリブを設けると、本体上カバーの開閉動作により廃トナーが反回動支持軸側に飛散することを防止でき、入口から遠い位置に廃トナーを集めることができるため、廃トナーを容器本体に多く詰めることができる。
【0031】
リブと下壁、及び又は前記上側リブと上壁とのなす角を10°〜90°とすると、本体上カバーが開状態から閉状態となるときに、回動支軸側の廃トナーのせき止め効果を大きくできるとともに、本体上カバーが閉状態から開状態となるときに、反回動支軸側の廃トナーの移動を妨げることなく回動支軸側へスムーズに移動させることができる。このため、例えば本体上カバーを激しく閉めたとしても、廃トナーが反回動支軸側への飛散を防止することができる。
【0032】
リブを複数設けると、廃トナーが反回動支軸側へ移動するのを効果的に防止することができる。
【0033】
リブは、その先端とリブが接合される容器本体の壁までの距離、平面視の形状等、容器本体の形状、大きさ等に応じて種々のものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】前記図1に示す画像形成装置のカバー部材を開状態としたときの全体構成を示す概略図である。
【図3】前記図1に示す画像形成装置のカバー部材を閉状態としたときの容器本体及びダクトの斜視図である。
【図4】前記図1に示す画像形成装置のカバー部材を開状態としたときの容器本体及びダクトの斜視図である。
【図5】容器本体内に廃トナーが堆積する過程を示す説明図である。
【図6】本発明の実施例1に係る廃トナー回収容器に廃トナーが充填された容器本体の水平状態を示す簡略断面図である。
【図7】本発明の実施例1に係る廃トナー回収容器に廃トナーが充填された容器本体の鉛直状態を示す簡略断面図である。
【図8】本発明の実施例2に係る廃トナー回収容器の簡略断面図であり、(a)は全体図、(b)は非満杯状態での要部拡大断面図、(c)は満杯状態での要部拡大断面図である。
【図9】本発明の実施例3に係る廃トナー回収容器の簡略断面図であり、(a)は全体図、(b)は非満杯状態での要部拡大断面図、(c)は満杯状態での要部拡大断面図である。
【図10】本発明の実施例4に係る廃トナー回収容器の簡略断面図であり、(a)は全体図、(b)は非満杯状態での要部拡大断面図、(c)は満杯状態での要部拡大断面図である。
【図11】本発明の実施例5に係る廃トナー回収容器の断面図であり、(a)は非満杯状態での断面図、(b)は満杯状態での断面図である。
【図12】本発明の実施例6に係る廃トナー回収容器の満杯状態での断面図である。
【図13】本発明の実施例7に係る廃トナー回収容器の斜視図である。
【図14】本発明の実施例7に係る廃トナー回収容器に廃トナーが堆積する過程を示す説明図である。
【図15】本発明の実施例7に係る廃トナー回収容器の変形例を示す簡略断面図である。
【図16】本発明の実施例7に係る廃トナー回収容器の変形例を示す斜視図である。
【図17】本発明の実施例7に係る廃トナー回収容器の変形例を示す簡略断面図である。
【図18】本発明の実施例7に係る廃トナー回収容器の変形例を示す斜視図である。
【図19】本発明の実施例7に係る廃トナー回収容器の変形例を示す簡略断面図である。
【図20】本発明の実施例7に係る廃トナー回収容器の変形例を示す簡略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図に示す実施例による本発明を実施するための形態を説明する。
【実施例】
【0036】
図1は本発明に係る画像形成装置の概略を示す。この画像形成装置は、機枠体(画像形成装置本体)100に、現像剤として各々色の異なるトナーを収容した4つの現像剤収容器(トナーカートリッジ)7(7a、7b、7c、7d)と、感光体9(9a、9b、9c、9d)を含む画像形成ユニット8(8a、8b、8c、8d)等が搭載されるものである。
【0037】
画像形成ユニット8は第一画像形成部8a、第二画像形成部8b、第三画像形成部8c、第四画像形成部8dの4個の画像形成部を持つことになる。画像形成ユニット8(8a、8b、8c、8d)において、感光体9の周りには1次転写後の残トナーを掻きとるクリーニングブレード23(23a、23b、23c、23d)を有する感光体クリーニング機構を備えている。画像形成ユニット8は、図示省略の現像ユニットと、この現像ユニットと組み合う感光体9と、この感光体9に当接するクリーニングブレード23及び図示省略の帯電ローラにて構成される。
【0038】
図1において、各現像剤収容器7a、7b、7c、7dの上方には、感光体9の表面を露光する露光手段としての露光装置20が配設されている。一方、各現像剤収容器7a、7b、7c、7dの下方には、中間転写ユニット14が配設されている。中間転写ユニット14は、無端状のベルトから構成される像担持体としての中間転写体(中間転写ベルト)18を有する。中間転写ベルト18は、駆動ローラ15及び従動ローラ16及び1次転写ローラ(図示省略)の周りに掛け渡されて循環移動するように構成されている。中間転写ベルト18の外周面には、クリーニングブレード13等から構成されるベルトクリーニング機構が配設されている。
【0039】
各画像形成ユニット8a、8b、8c、8dの感光体9が図示しない駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、各感光体9の表面が帯電ローラによって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体9の表面には、露光装置20からレーザ光がそれぞれ照射されて、それぞれの感光体9の表面に静電潜像が形成される。このように感光体9上に形成された静電潜像に、各現像装置(図示省略)によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として可視像化される。
【0040】
用紙やOHPシート等の記録媒体(図示省略)はタイミングをとって、給紙トレイ1から搬送ローラ対19等を介して第二転写装置(二次転写ローラ)10に供給される。中間転写ベルト18の表面に形成されている単色あるいはカラートナー像は、第二転写装置10に高電位を印加することによって中間転写ベルト18と第二転写装置10に電位差を設ける。これによって中間転写ベルト18表面に形成されたトナー像を記録媒体上に転写される。
【0041】
トナー像が転写された記録媒体は、中間転写ベルト18から剥離され、定着器11によってトナー像を記録媒体に溶融定着し、排紙装置12により装置本体100の上面の排紙トレイに排紙される。
【0042】
トナー画像が転写された後の各感光体9の表面に付着する残留トナーは、各クリーニングブレード23によって感光体9の表面から除去され、廃トナー回収容器の容器本体3に回収される。また、記録媒体へトナー像を転写した後の中間転写ベルト18の表面に残っている余剰トナーは、クリーニングブレード13によって中間転写ベルト18から除去され、廃トナー回収容器の容器本体3に回収される。
【0043】
また、この装置本体100の上部には、本体上カバー17が設けられている。本体上カバー17は、回動支軸90を介して装置本体100に配置される。このため、図1等に示すように、装置本体100の開口部を塞ぐ状態と、図2等に示すように、装置本体100の開口部を開放する状態とに変位する。すなわち、図1のように装置本体100の開口部を塞いだ状態から、本体上カバー17をその回動支軸90を中心に矢印A1方向に回動させることによって、図2等に示す開口部開放状態となる。また、この開口部開放状態から矢印B1方向に回動させることによって、図1等に示す開口部施蓋状態となる。
【0044】
次に、図1〜図20に基づいて、本発明の特徴部分である前記廃トナー回収容器の構成について詳しく説明する。なお、図1〜図20において、同一の符号は同一の部材を示す。
【0045】
廃トナー回収容器は、各クリーニング機構(感光体クリーニング機構及びベルトクリーニング機構)により除去された廃トナーを回収するものである。この廃トナー回収容器は、容器本体3と、この容器本体内に設けられた検出手段101(図6参照)とを備える。容器本体3は、図1及び図2に示すように、本体上カバー17に設けられた穴部(図示省略)に嵌合し、本体上カバー17と一体化されており、本体上カバー17と一体で回動することができる。
【0046】
容器本体3は、図3及び図4に示すように、廃トナー発生部としての各クリーニング機構とダクト102を介して連結されている。すなわち、各クリーニング機構により除去された廃トナーは、ダクト102に排出され、このダクト102内部の図示省略のスクリュー、ベルト、コイル等の搬送手段が図示省略のモータ等で駆動されることによって、図3の矢印A、B、Cに示す方向に廃トナーが搬送されて、容器本体3に回収される。
【0047】
ダクト102は、図3に示すように、5本の分岐ダクト102A〜102Eと、本流ダクト102F〜102Iとから構成されている。分岐ダクトは、4つの感光体クリーニング機構からの廃トナーの流路となる第1〜第4分岐ダクト102A、102B、102C、102Dと、ベルトクリーニング機構からの廃トナーの流路となる第5分岐ダクト102Eとから構成される。本流ダクトは、各分岐ダクト102A〜102Eと連通して図3の矢印Aの方向に廃トナーを搬送する第1水平部102Fと、第1水平部102Fから上方へ延びて図3の矢印Bの方向に廃トナーを搬送する垂直部102Gと、垂直部102Gの上部に設けられて、弾性チューブにて構成された変形可能なヒンジ部102Hと、ヒンジ部102Hを介して垂直部102Gに連通するとともに、その先端が容器本体3の入口103となって、図3の矢印Cの方向に廃トナーを搬送する第2水平部102Iとからなる。
【0048】
本体上カバー17及び容器本体3が図3に示す状態から鉛直状となるように上方へ回動し、装置本体を開状態とすると、図4に示すようにヒンジ部102Hが変形する。これにより、第2水平部102Iはヒンジ部102Hを回動支点として容器本体3に追従し、上方に回動する。また、本体上カバー17及び容器本体3が図4に示す状態から下方へ回動し、装置本体を閉状態とすると、図3に示すようにヒンジ部102Hが変形する。これにより、第2水平部102Iはヒンジ部102Hを回動支点として容器本体3に追従し、水平状となるように下方に回動する。
【0049】
図5に示すように、ダクト102の容器本体3の入口103は、反回動支軸側に設けられている。容器本体3に廃トナーが供給される際、図5(a)に示すように、廃トナーは入口103から下方に落下する。その後、回動支軸90を中心に本体上カバー17が上方に回動することにより容器本体3も鉛直状となるように回動すると、図5(b)に示すように、容器本体内の廃トナーは下方に移動する。その後、容器本体3が水平状となるように回動すると、図5(c)に示すように、容器本体内の廃トナーは下方(容器本体3の下壁)に堆積された状態となる。さらに入口103から廃トナーが供給され、図5(d)に示すように容器本体3が上方に回動すると、廃トナーは下方に移動する。このとき、廃トナーは、図5(b)よりも堆積量が多くなっている。このように、廃トナーは容器本体内において、本体上カバー17の回動により回動支軸側、かつ本体上カバーの閉状態において下方側から堆積される。そして、本体上カバー17の開閉及び廃トナーの供給が繰り返し行われ、廃トナーが満杯状態に近づくと、本体上カバー17の閉状態において、図5(e)に示すように、廃トナーは容器本体3の内部の反回動支持軸側で、かつ本体上カバー17の閉状態において上方側となる位置を除いて廃トナーが充填されている。
【0050】
すなわち、図5(e)に示すように、容器本体3の内部の反回動支持軸側で、かつ本体上カバー17の閉状態において上方側となる位置は、満杯状態となるまでは廃トナーが充填されない。このため、入口103は、容器本体3の内部の反回動支持軸側で、かつ本体上カバー17の閉状態において上方側となる位置に設けている。これにより、容器本体内に廃トナーが満杯となるまで入口103が開口したものとなる。
【0051】
図6に示すように、入口103の近傍、すなわち、容器本体3の内部の反回動支軸側で、かつ、本体上カバー17の閉状態において上方側となる位置(本実施形態では入口103よりも回動支軸側)に、廃トナーを検出する検出手段101を設けている。検出手段101は、粉体内に埋没した状態を検出することができる公知公用の粉体検出センサとしている。前記したように、容器本体3の内部の反回動支持軸側で、かつ本体上カバー17の閉状態において上方側となる位置は、満杯状態となるまでは廃トナーが充填されない位置となり、この位置に検出手段101を設けている。
【0052】
検出手段101は、図7に示すように、本体上カバー17が開状態となったときに起動して、容器本体内が満杯状態であるか否かを検出する。すなわち、図7に示すように検出手段101に廃トナーが埋没していない場合は、検出手段101は容器本体内が満杯状態ではないことを検出する。一方、図7の仮想線に示すように検出手段101に廃トナーが埋没している場合は、検出手段101は容器本体内が満杯状態であることを検出する。このように、本体上カバー17を開状態にすると、容器本体内の廃トナーは重力方向に移動して、回動支軸側に集めることができるため、下方から隙間なく廃トナーを充填することができ、充填状態が安定する。
【0053】
このように、本発明の第1実施例の廃トナー回収容器では、容器本体3の内部に検出手段101を設け、その位置を容器本体3の内部の反回動支軸側で、かつ、本体上カバー17の閉状態において上方側としているので、容器本体内における廃トナーの満杯状態を正確に検知することができる。これにより、適切な時期に廃トナー回収容器を交換することができる。
【0054】
廃トナー発生部と容器本体3とを連結するダクト102を有し、このダクト102の容器本体3の入口103を、容器本体3の反回動支軸側に設けている。すなわち、満杯状態となるまでは廃トナーが充填されない位置に入口103を設けているので、容器本体内に廃トナーが満杯となるまで入口103が開口したものとなる。これにより、満杯時まで廃トナーをスムーズに充填することができる。
【0055】
検出手段101は、本体上カバー17の開状態において廃トナーを検出するものとしている。本体上カバー17を開状態にすると、容器本体内部の廃トナーは重力方向に移動して回動支軸側に集めることができるため、下方から隙間なく廃トナーを充填することができ、充填状態が安定する。これにより、誤検出を防止することができて、満杯状態の検知の精度をさらに高めることができる。
【0056】
図8に、本発明の実施例2に係る廃トナー回収容器を示す。この場合、図8(a)に示すように、容器本体3の側壁の一部を可撓性シート110にて構成している。すなわち、図8(b)に示すように、側壁本体112の一部に窓部113を形成し、可撓性シート10を撓ませた状態で窓部113を塞いでいる。この可撓性シート110は、図8(b)に示すように、その高さ位置に廃トナーが充填されていないときには、容器本体3の内側に陥没している。また、図8(c)に示すように、その高さ位置に廃トナーが充填されて満杯状態となったときには、廃トナーにて可撓性シート110が押圧されて、可撓性シート110は外側に凸状となる。
【0057】
実施例2は、容器本体3の外部で廃トナーの満杯状態を検出する検出手段111を設けている。検出手段111は、平行光を投光する発光部111aと、光を受光することで受光量に応じた電気信号を出力する受光部111bとが対向して配置された透過型の光センサとしている。発光部111aを、可撓性シート110が設けられる側壁の上方に配置するとともに、受光部111bを、この側壁の下方に設けている。これにより、発光部111aから投光された平行光は、図8(b)の矢印に示すように、側壁に沿って直進する。
【0058】
これにより、図8(b)のように可撓性シート110の高さ位置に廃トナーが充填されていないときには、発光部111aからの光を受光部111bにて全部受光することができる。一方、図9(c)のように可撓性シート110の高さ位置に廃トナーが充填されたときには、発光部111aからの光は凸状となった部分にて遮られ、受光部111bでの受光量が減少する。これにより、検出手段111は、可撓性シート110が凸状となったとき、受光量の変化からその凸状態を検出することができるため、容器本体3に廃トナーが満杯状態となったことを検知することができる。
【0059】
このように、第2実施例でも前記第1実施例と同様の効果を奏することができる。特に、容器本体3の外部で廃トナーの満杯状態を検出する検出手段111を設けているので、例えば本体上カバー17の開閉によって、容器本体内で廃トナーが飛散しても誤検出することなく容器本体内における廃トナーの満杯状態を正確に検知することができる。
【0060】
図9に、本発明の実施例3に係る廃トナー回収容器を示す。この場合も前記実施例2と同様、容器本体3の側壁の一部を可撓性シート110にて構成しており、図9(a)に示すように、容器本体3の外部で廃トナーの満杯状態を検出する検出手段121を設けている。実施例3では、検出手段121は、窓部113の下端部を支点として回動する回動体115と、回動体115を検出する透過型センサ118とで構成されている。
【0061】
回動体115は、第1部116と、この第1部116よりも長く、第1部116と約90°をなす第2部117とから構成される。この回動体115は、図示省略の保持手段により自由状態において図9(b)のように保持されており、第1部116が押圧されると図9(c)に示すように回動する。可撓性シート110は、図9(b)に示すように、その高さ位置に廃トナーが充填されていないときには、容器本体3の内側に陥没している。このとき、第1部116は、支点から鉛直方向上方に延びている。また、図9(c)に示すように、その高さ位置に廃トナーが充填されて満杯状態となったときには、廃トナーにて可撓性シート110が押圧されて、可撓性シート110は容器本体3の外側に凸状となる。可撓性シート110が凸状となるとき、第1部116は可撓性シート110に押圧される。これにより、回動体115は、矢印に示すように支点を中心として時計回りに回動し、第2部117の先端部が下方へ移動する。
【0062】
透過型センサ118は、その位置に物体が存在することにより、光入力が遮断されたことを検出できるものである。透過型センサ118は、回動体115が回動したときに、第2部117の先端部を検出できる位置に設けている。
【0063】
これにより、図9(b)のように可撓性シート110の高さ位置に廃トナーが充填されていないときには、第2部117は透過型センサ118よりも上方に位置するため、透過型センサ118は第2部117の先端部を検出しない。一方、図9(c)のように可撓性シート110の高さ位置に廃トナーが充填されたときには、回動体115は可撓性シート110に押圧されて下方に回動する。これにより、透過型センサ118は、可撓性シート110が凸状となったとき、第2部117の先端部を検出することから、その凸状態を検出することができるため、容器本体3に廃トナーが満杯状態となったことを検知することができる。
【0064】
図10に、本発明の実施例4に係る廃トナー回収容器を示す。この場合も容器本体3の外部で廃トナーの満杯状態を検出する検出手段131を設けている。実施例4では、図10(a)に示すように、検出手段131は、側壁本体112の孔部132を塞ぎ、この孔部132を支点として回動する回動体133と、透過型センサ134とで構成されている。
【0065】
回動体133は、第1部136と、この第1軸136と180°より小さい角(本実施例では約120°)をなす第2部135とから構成される。この回動体133は、図示省略の保持手段により自由状態において図10(b)のように保持されており、第1部136が押圧されると図10(c)に示すように回動する。図10(b)に示すように、孔部132(回動体133の支点)の高さ位置に廃トナーが充填されるまでは、第1部136が支点より内側に配置されるとともに、第2部135は支点から上方に延びる。また、図10(c)に示すように、支点の高さ位置に廃トナーが充填されて満杯状態となったときには、廃トナーにて第1部136は上方へ押圧される。これにより、回動体133は、矢印に示すように支点を中心として時計回りに回動し、第2部135は容器本体3の側壁から外側へ突出する。
【0066】
透過型センサ134は、前記実施例2と同様、側壁の上方に設けられた発光部134aと、側壁の下方に設けられた受光部134bとが対向して配置された光センサとしている。
【0067】
これにより、図10(b)のように孔部132の高さ位置に廃トナーが充填されていないときには、発光部134aからの光を受光部134bにて全部受光することができる。一方、図10(c)のように孔部132の高さ位置に廃トナーが充填されたときには、発光部134aからの光は第2部135が遮ることにより、受光部134bでの受光量が減少する。これにより、透過型センサ134は、第2部135が容器本体3の側壁より外側へ突出したとき、受光量の変化から、その突出状態を検出することができるため、容器本体3に廃トナーが満杯状態となったことを検知することができる。
【0068】
図11に、本発明の実施例5に係る廃トナー回収容器を示す。この場合、容器本体3の外部で廃トナーの満杯状態を検出する検出手段142を設けている。検出手段142は、容器本体3の重量の変化により変位する変位部材143としており、圧縮ばねにて構成している。すなわち、容器本体3の下壁を、圧縮ばね143を介して本体上カバー17に取付ける。そして、例えば図示省略の透過型センサを設けて、変位部材134の変位量を検出する。
【0069】
これにより、図11(a)のように廃トナーの充填量が少量であるときは、圧縮ばね143は伸びた状態となっている。一方、図11(b)のように廃トナーの充填量が増えると、容器本体3の重量が大きくなって、圧縮ばね143が縮んで短くなる。この圧縮ばね143の変位量を、例えば図示省略の透過型センサにて検出する。すなわち、透過型センサは、圧縮ばね143が所定量変位したとき、受光量の変化から、容器本体3に廃トナーが満杯状態となったことを検知することができる。
【0070】
図12に、本発明の実施例6に係る廃トナー回収容器を示す。この場合、容器本体3の外部で廃トナーの満杯状態を検出する検出手段144を設けている。検出手段144は、容器本体3の重量を検出する重量センサ145としている。これにより、廃トナーが予め満杯となったときの設定重量を記憶させておき、重量センサ145にて検出した重量が、設定重量に近づいたときに満杯状態を検知することができる。
【0071】
前記第1〜第6実施例において、印字情報を記憶するメモリ部と、このメモリ部からの情報に基づいて、廃トナーが所定の充填率を超えたときにその旨を表示する表示手段を備えることができる。これにより、ユーザーは本体上カバー17を開状態とすることなく満杯時を認識することができる。
【0072】
また、前記第2〜第6実施例において、第1実施例の検出手段と、第2〜第6実施例の検出手段を併存させてもよい。すなわち、容器本体3の内部に第1の検出手段を設けるとともに、容器本体3の外部で廃トナーの満杯状態を検出する第2の検出手段を設ける。このようにすれば、満杯状態の検知の精度をさらに高めることができる。
【0073】
図13及び図14に、本発明の実施例7に係る廃トナー回収容器を示す。図13以降は検出手段を省略しているが、前記実施例1〜実施例6に記載されたいずれかの検出手段を備えている。実施例7は、容器本体内の下壁149cに、回動支軸側から反回動支軸側に向かって下壁149cに接近する下側リブ150を設けている。下側リブ150は、容器本体3において、回動支軸に沿う方向に延びる薄肉平板体にて構成されており、その長手方向両端部は、図13に示すように、容器本体3の相対面する一対の側壁149a、149bに固定されている。
【0074】
本実施例の容器本体3において、図14(a)に示すように、回動支軸90を中心に本体上カバー17が上方に回動して容器本体3が鉛直状となるように回動すると、反回動支軸側の廃トナーは、図14(b)の矢印に示すように、下側リブ150に案内されて回動支軸側に移動する。その後、容器本体3が下方に回動して容器本体3が水平状となるように回動すると、図14(c)に示すように、下側リブ150にて廃トナーを回動支軸側にせき止めることができて、廃トナーが反回動支持軸側に飛散することを防止できる。従って、入口103から遠い位置に廃トナーを集めることができて、入口直下領域のスペースを空いた状態とすることができるため、廃トナーを容器本体3に多く詰めることができる。
【0075】
下側リブ150と下壁149cとのなす角αは、10°<α<90°とするのが好ましく、本実施例では65°としている。αが10°より小さいと、本体上カバー17が開状態から閉状態となるときに、回動支軸側の廃トナーのせき止め効果を十分に得ることができず、90°より大きいと、本体上カバー17が閉状態から開状態となるときに、反回動支軸側の廃トナーの移動を妨げることになって、回動支軸側へスムーズに移動させることができない。これにより、下側リブ150と下壁149cとのなす角を10°〜90°とすると、本体上カバー17が開状態から閉状態となるときに、回動支軸側の廃トナーのせき止め効果を大きくできるとともに、本体上カバー17が閉状態から開状態となるときに、反回動支軸側の廃トナーの移動を妨げることなく回動支軸側へスムーズに移動させることができる。
【0076】
図15に示すように、容器本体3の回動支軸側の高さ寸法が、入口103の高さ寸法よりも大きい場合、容器本体3の最大高さHbと、下壁149cから入口103までの高さHdと、下側リブ150の先端の下壁149cまでの高さH3との関係は、Hb>H3>Hdとする。これにより、下側リブ150が容器本体3の最大高さ位置にまで廃トナーを充填することができる。
【0077】
リブ150を平面視で単一の直線以外の形状としてもよい。すなわち、図16に示すように、平面視で反回動支軸側に凸となる単一の曲線であってもよい。この場合、その曲率は任意とすることができる。また、例えば平面視V字状のように2つの直線から構成したり、3つ以上の直線から構成したりすることができる。曲線にて構成する場合、回動支軸側に凸としたり、2つ以上の曲線から構成したりすることができる。曲線と直線とが混在した構成とすることもできる。
【0078】
リブは、回動支軸側と反回動支軸側との間に所定間隔で複数設けてもよい。すなわち、図17に示すように、回動支軸側に第1の下側リブ152を設け、反回動支軸側に第2の下側リブ153を設けている。第1の下側リブ152と第2の下側リブ153とのサイズは同一としている。第1の下側リブ152と下壁149cとのなす角α1と、第2の下側リブ153と下壁149cとのなす角α2とは同一としている。第1の下側リブ152の先端の高さH1と、第2の下側リブ153の先端の高さH2とは同一としている。このように、複数のリブを設けることによって、本体上カバー17を閉状態とするときに、第1の下側リブ152が廃トナーの反回動支軸側への移動をせき止められなかった場合、第2の下側リブ153が廃トナーの反回動支軸側への移動をせき止めることができる。これにより、廃トナーが反回動支軸側へ移動するのを効果的に防止することができる。この場合、H1とH2とを相違させたり、α1とα2とを相違させたりしてもよい。第1の下側リブ152のサイズと第2の下側リブ153のサイズとを相違させてもよい。リブの数は3つ以上としてもよく、その場合、各リブの配設ピッチは等ピッチであっても不等ピッチであってもよい。
【0079】
リブは、回動支軸に沿う方向に複数設けてもよい。すなわち、図18に示すように、前記実施例7のリブよりも短い下側リブを2つ配置する。この場合、図18の奥側の第1の下側リブ154と手前側の第2の下側リブ155とのサイズを同一としている。第1の下側リブ154と第2の下側リブ155とを距離Pだけオフセットし、第1の下側リブ154と下壁149cとのなす角α1と、第2の下側リブ155と下壁149cとのなす角α2とは同一としている。この場合、α1とα2とを相違させたり、第1の下側リブ154と第2の下側リブ155とのサイズを相違させたりすることができる。3つ以上のリブにて構成してもよく、各リブがオフセットされていなくてもよい。
【0080】
図19に示すように、容器本体内の上壁149dに、回動支軸側から反回動支軸側に向かって上壁149dに接近する上側リブ156、157を設けてもよい。また、図20に上側リブ158と下側リブ159とが混在するものであってもよい。
【0081】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。実施例2〜実施例4において、センサを透過型としたが、反射型としてもよい。回動体の角度、長さ等は種々のものとできる。回動体やリブの材質は、この容器本体が使用される環境に適したものであれば、種々の材質とすることができる。
【符号の説明】
【0082】
3 容器本体
17 本体上カバー
90 回動支軸
100 装置本体
101、111、121、131、142、144 検出手段
102 ダクト
103 入口
110 可撓性シート
115、133 回動体
143 変位部材
145 重量センサ
149a 下壁
149d 上壁
150〜159 リブ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0083】
【特許文献1】特開平6−51582号公報
【特許文献2】特開平8−328333号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置の装置本体に付設されて、画像形成装置の駆動にて発生する廃トナーを収容する容器本体を備えた廃トナー回収容器において、
前記装置本体は、その上部に閉状態から開状態とするときには回動支軸を中心に上方へ回動し、開状態から閉状態とするときには回動支軸を中心に下方へ回動する本体上カバーを備え、
前記本体上カバーに、この本体上カバーとともに回動する前記容器本体を設け、
この容器本体の内部の反回動支軸側で、かつ、前記本体上カバーの閉状態において上方側となる位置に、前記容器本体に収容された廃トナーを検出する検出手段を設けたことを特徴とする廃トナー回収容器。
【請求項2】
画像形成装置の装置本体に付設されて、画像形成装置の駆動にて発生する廃トナーを収容する容器本体を備えた廃トナー回収容器において、
前記装置本体は、その上部に閉状態から開状態とするときには回動支軸を中心に上方へ回動し、開状態から閉状態とするときには回動支軸を中心に下方へ回動する本体上カバーを備え、
前記本体上カバーに、この本体上カバーとともに回動する前記容器本体を設け、
この容器本体の外部で前記容器本体に収容された廃トナーの満杯状態を検出する検出手段を設けたことを特徴とする廃トナー回収容器。
【請求項3】
廃トナー発生部と容器本体とを連結するダクトを有し、このダクトの容器本体の入口を、容器本体の反回動支軸側に設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2の廃トナー回収容器。
【請求項4】
前記容器本体の側壁の一部を、その高さ位置まで廃トナーを有するときに外側に凸状となる可撓性シートにて構成したことを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれか1項の廃トナー回収容器。
【請求項5】
前記検出手段は、前記可撓性シートが凸状となったとき、その凸状態を検出するセンサとしたことを特徴とする請求項4の廃トナー回収容器。
【請求項6】
前記検出手段は、前記可撓性シートが凸状となることにより外側へ回動する回動体を備えるとともに、この回動体が回動した状態を検出するセンサとしたことを特徴とする請求項4の廃トナー回収容器。
【請求項7】
前記検出手段は、前記廃トナーが、その高さ位置まで充填されることにより外側へ回動して前記容器本体の側壁より外側へ突出する回動体を備えるとともに、この回動体が突出した状態を検出するセンサとしたことを特徴とする請求項2又は請求項3の廃トナー回収容器。
【請求項8】
前記検出手段は、容器本体の重量の変化により変位する変位部材を備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3の廃トナー回収容器。
【請求項9】
前記検出手段は、容器本体の重量を検出する重量センサとしたことを特徴とする請求項2又は請求項3の廃トナー回収容器。
【請求項10】
前記容器本体の内部の反回動支軸側で、かつ、前記本体上カバーの閉状態において上方側となる位置に、前記容器本体に収容された廃トナーを検出する第2の検出手段を設けたことを特徴とする請求項2〜請求項9のいずれか1項の廃トナー回収容器。
【請求項11】
前記検出手段は、前記本体上カバーの開状態において廃トナーを検出することを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項の廃トナー回収容器。
【請求項12】
印字情報を記憶するメモリ部と、このメモリ部からの情報に基づいて、廃トナーが所定の充填率を超えたときにその旨を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項の廃トナー回収容器。
【請求項13】
前記容器本体内の下壁に、回動支軸側から反回動支軸側に向かって下壁に接近する下側リブ、及び/又は、前記容器本体内の上壁に回動支軸側から反回動支軸側に向かって上壁に接近する上側リブを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか1項の廃トナー回収容器。
【請求項14】
前記下側リブと下壁とのなす各、及び前記上側リブと上壁とのなす角を夫々10°〜90°としたことを特徴とする請求項13の廃トナー回収容器。
【請求項15】
前記リブは、回動支軸側と反回動支軸側との間に所定間隔で複数設けられていることを特徴とする請求項13又は請求項14の廃トナー回収容器。
【請求項16】
容器本体の回動支軸側の高さ寸法が、前記入口の高さ寸法よりも高いとき、リブの高さは、容器本体の最大高さより低く、ダクト入口の高さより高いことを特徴とする請求項3〜請求項15のいずれか1項の廃トナー回収容器。
【請求項17】
前記リブは、平面視で単一の直線以外の形状であることを特徴とする請求項13〜請求項16のいずれか1項の廃トナー回収容器。
【請求項18】
前記リブは、前記回動支軸に沿う方向に複数設けられていることを特徴とする請求項13〜請求項18の廃トナー回収容器。
【請求項19】
請求項1から18のいずれか1項に記載の廃トナー回収容器を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−98673(P2012−98673A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−248636(P2010−248636)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】