説明

弁制御装置、ガスタービン、及び弁制御方法

【課題】負荷が急激に低下してもガスタービンの出力が不安定になることを抑制する、ことを目的とする。
【解決手段】弁制御装置50は、燃料を燃焼させ、燃焼ガスを生成する燃焼器22、燃焼器22によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービン24、燃焼器22へ供給する燃料流量を調整する流量調整弁42、及び燃焼器22へ燃料を供給する燃料流路40において流量調整弁42の上流側に配置され、燃料圧力を調整する圧力調整弁44を備えたガスタービン12に設けられ、圧力調整弁44の開度を制御する。そして、弁制御装置50は、ガスタービン12の負荷の低減を検知する負荷低減検知部52、負荷低減検知部52によって負荷低減が検知された場合に、負荷低減後のガスタービン12の出力に応じて、圧力調整弁44の開度を制御する圧力制御部56を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弁制御装置、ガスタービン、及び弁制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンの運転が行われている間にガスタービンの負荷が低減すると、急激にガスタービンの回転数が上昇する場合がある。
例えば、ガスタービンによって発電機を駆動させ商用電力系統に系統連系された発電設備と電力を消費する負荷設備とを含む工場設備において、発電設備が商用電力系統から遮断され、発電設備が工場設備内の負荷設備にのみ送電する単独運転に移行した場合等にガスタービンの回転数が上昇する。この場合、ガスタービンの出力要求が、発電設備が商用電力系統へ送電していた分の喪失量に相当するだけ急激に負荷が低減(負荷低減)する。このため、ガスタービンが有する燃焼器へ供給される燃料は、急激に絞り込まれなくてはならない。
【0003】
しかし、負荷低減の検知遅れ、燃料流路に残っている燃料の燃焼器への供給、燃料流量を調整する流量調整弁や燃料圧力を調整する圧力調整弁の動作遅れ等により、実際にはガスタービンの機械出力の低下が遅れ、工場設備内における電力系統の周波数の上昇が生じる場合がある。
このため、単独運転に移行した場合は、周波数の上昇を抑制し、かつ燃焼安定性を確保する必要がある。
【0004】
そこで、特許文献1には、負荷遮断あるいは送電系統からの遮断が発生したときに、複数の予混合燃焼用燃料系統の内、予め定められた予混合燃焼用燃料系統の燃料流量を予め定められた火炎保持可能な第1の最小燃料流量に第1の有効時間だけ設定し、拡散燃焼用燃料系統の燃料流量を予め定められた火炎保持可能な第2の最小燃料流量に第2の有効時間だけ設定する、ガスタービン燃料制御装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3828738号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のように、負荷遮断あるいは送電系統からの遮断が発生したときに、燃料流量を予め定められた値に設定することは、単独運転後のガスタービンの要求出力が常に決まった値ならば有効である。
しかしながら、単独運転前後のガスタービンの要求出力が決まった値とならない場合は、その都度、必要とする燃料量も異なるので、単独運転後の要求出力に応じて適正な燃料制御弁の開度を設定しなければ、周波数の変動や燃焼不安定を招く恐れがある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、負荷が急激に低下してもガスタービンの出力が不安定になることを抑制できる、弁制御装置、ガスタービン、及び弁制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の弁制御装置、ガスタービン、及び弁制御方法は以下の手段を採用する。
【0009】
本発明の第一態様に係る弁制御装置は、燃料を燃焼させ、燃焼ガスを生成する燃焼器、前記燃焼器によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービン、前記燃焼器へ供給する燃料流量を調整する流量調整弁、及び前記燃焼器へ燃料を供給する燃料流路において前記流量調整弁の上流側に配置され、燃料圧力を調整する圧力調整弁を備えたガスタービンに設けられ、少なくとも前記圧力調整弁の開度を制御する弁制御装置であって、前記ガスタービンの負荷の低減を検知する検知手段と、前記検知手段によって前記負荷の低減が検知された場合に、前記負荷の低減後の前記ガスタービンの出力に応じて、前記圧力調整弁の開度を制御する圧力制御手段と、を備える。
【0010】
本構成によれば、弁制御装置は、燃料を燃焼させ、燃焼ガスを生成する燃焼器、燃焼器によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービン、燃焼器へ供給する燃料流量を調整する流量調整弁、及び燃焼器へ燃料を供給する燃料流路において流量調整弁の上流側に配置され、燃料圧力を調整する圧力調整弁を備えたガスタービンに設けられ、少なくとも圧力調整弁の開度を制御する。
【0011】
そして、検知手段によって、ガスタービンの負荷の低減が検知される。ガスタービンの負荷が低減すると、負荷に応じた燃料量の低減が間に合わず、ガスタービンの出力が不安定になる可能性がある。
【0012】
ここで、燃料流量の調整は、流量調整弁の開度が例えばガスタービンの出力に基づいてフィードバック制御させることで行われる。しかし、流量調整弁を負荷低減後のガスに基づいてフィードバック制御したとしても、流量調整弁よりも上流側に配置されている圧力調整弁が適正な開度となっていないと、周波数の上昇や燃焼不安定を抑制できない。
【0013】
そこで、検知手段で負荷の低減が検知された場合、圧力制御手段によって、負荷の低減後のガスタービンの出力に応じて、圧力調整弁の開度が制御される。負荷の低減後のガスタービンの出力に応じた制御とは、すなわちフィードフォワード制御である。これにより、ガスタービンの負荷が低減すると、圧力調整弁により燃料圧力が、負荷に応じた適正値となるように制御されることとなる。このため、圧力調整弁よりも下流側に配置されている流量調整弁による燃料流量の制御が、負荷に応じた適正値となるように制御可能となる。
【0014】
従って、本構成は、負荷が急激に低下してもガスタービンの出力が不安定になることを抑制できる。
【0015】
上記第一態様では、前記圧力制御手段が、前記負荷の低減後の前記ガスタービンの出力要求値に応じて、前記燃焼器へ供給する燃料量を示した燃料要求値を求め、該燃料要求値に基づいて、前記圧力調整弁の開度を決定することが好ましい。
【0016】
本構成によれば、負荷低減後のガスタービンの出力要求値に応じて、燃焼器へ供給する燃料量を示した燃料要求値が求められ、該燃料要求値に基づいて、圧力調整弁の開度が決定されるので、負荷低減後の圧力調整弁の開度を精度良く制御できる。
【0017】
上記第一態様では、前記燃焼器へ圧縮空気を導入する圧縮機へ流入させる空気流量を、前記出力要求値に基づいて算出する空気流量算出手段を備え、前記圧力制御手段が、前記ガスタービンを構成する各機器の入口出口の状態量を示したヒートバランスデータを用いて、前記空気流量算出手段によって算出された前記空気流量、大気温度、及び前記出力要求値に応じた前記燃料要求値を導出することが好ましい。
【0018】
本構成によれば、空気流量算出手段によって、燃焼器へ圧縮空気を導入する圧縮機へ流入される空気流量が、ガスタービンの出力要求値に基づいて算出される。そして、燃料要求値が、ガスタービンを構成する各機器の入口出口の状態量を示したヒートバランスデータから、空気流量算出手段で算出された空気流量、大気温度、及びガスタービンの出力要求値に応じた値として導出される。
従って、本構成は、負荷低減後のガスタービンの出力要求値に応じた燃料要求置が、ガスタービンのヒートバランスから求められ、圧力調整弁の開度が決定されるので、負荷低減後の圧力調整弁の開度を精度よく決定できる。
【0019】
上記第一態様では、前記圧力制御手段が、前記出力要求値と前記燃料要求値との関係を示した第1情報を用いて、前記出力要求値に応じた前記燃料要求値を導出することが好ましい。
【0020】
本構成によれば、燃料要求値が、負荷低減後のガスタービンの出力要求値と燃料要求値との関係を示した第1情報から導出され、圧力調整弁の開度が決定されるため、圧力調整弁の開度が決定するまでに行われる演算量が低減されるので、負荷低減後の圧力調整弁の開度を簡易な構成で決定できる。
【0021】
上記第一態様では、前記圧力制御手段が、前記ガスタービンの出力要求値と前記圧力調整弁の開度との関係を示した第2情報を用いて、前記出力要求値に応じた前記開度を導出することが好ましい。
【0022】
本構成によれば、圧力調整弁の開度が、ガスタービンの出力要求値と圧力調整弁の開度との関係を示した第2情報から導出されるため、圧力調整弁の開度が決定するまでに行われる演算量が低減されるので、負荷低減後の圧力調整弁の開度を簡易な構成で決定できる。
【0023】
上記第一態様では、前記圧力制御手段が、導出した前記開度を、前記燃焼器における燃焼状態に影響を及ぼすパラメータに基づいて補正することが好ましい。
【0024】
本構成によれば、第2情報を用いて導出された圧力調整弁の開度が、燃焼器における燃焼状態に影響を及ぼすパラメータに基づいて補正されるので、負荷低減後の圧力調整弁の開度を精度よく決定できる。上記パラメータは、例えば大気温度、燃料カロリー、燃料温度、及び燃料供給圧力等である。
【0025】
上記第一態様では、前記圧力制御手段が、前記負荷の低減後の前記ガスタービンの回転数に基づいて算出される燃料流量を示す指令値を用い、該指令値と前記燃焼器へ供給する燃料量を示した燃料要求値との関係を示した第3情報から導出される前記燃料要求値に基づいて、前記圧力調整弁の開度を決定することが好ましい。
【0026】
本構成によれば、負荷の低減後のガスタービンの回転数に基づいて算出される燃料流量を示す指令値を用いて燃料要求値を算出するので、負荷低減後の圧力調整弁の開度をより精度よく決定できる。なお、上記指令値とは、流量調整弁の開度が燃料流量に対応するため、流量調整弁の開度も含む。
【0027】
上記第一態様では、前記圧力制御手段が、前記負荷の低減量が予め定められた閾値を超えた場合に、前記負荷の低減後の前記ガスタービンの出力に応じて、前記圧力調整弁の開度を制御することが好ましい。
【0028】
本構成によれば、負荷の低減量が小さい場合には、圧力調整弁に対する負荷の低減に応じた制御が行われないので、圧力調整弁を負荷の低減に応じて制御することによる失火等の危険性を抑制できる。
【0029】
本発明の第二態様に係るガスタービンは、燃料を燃焼させ、燃焼ガスを生成する燃焼器と、前記燃焼器によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービンと、前記燃焼器へ供給する燃料流量を調整する流量調整弁と、前記流量調整弁に対して上流側に配置され、燃料圧力を調整する圧力調整弁と、前記圧力調整弁の開度を制御する上記記載の弁制御装置と、を備える。
【0030】
本発明の第三態様に係る弁制御方法は、燃料を燃焼させ、燃焼ガスを生成する燃焼器、前記燃焼器によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービン、前記燃焼器へ供給する燃料流量を調整する流量調整弁、及び前記燃焼器へ燃料を供給する燃料流路において前記流量調整弁の上流側に配置され、燃料圧力を調整する圧力調整弁を備えたガスタービンに設けられ、少なくとも前記圧力調整弁の開度を制御する弁制御方法であって、前記ガスタービンの負荷の低減を検知する第1工程と、前記負荷の低減を検知した場合に、前記負荷の低減後の前記ガスタービンの出力に応じて、前記圧力調整弁の開度を制御する第2工程と、を含む。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、負荷が急激に低下してもガスタービンの出力が不安定になることを抑制できる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1実施形態に係る工場設備の構成図である。
【図2】負荷低減が生じた場合のガスタービンの出力の変化の例を示すグラフである。
【図3】負荷低減が生じた場合において、圧力調整弁の絞込規定開度が小さい場合における工場設備内の電力系統の周波数の変化の例を示すグラフである。
【図4】負荷低減が生じた場合において、圧力調整弁の絞込規定開度が大きい場合における工場設備内の電力系統の周波数の変化の例を示すグラフである。
【図5】本発明の第1実施形態に係る負荷低減開度制御を行うための圧力制御部の機能を示す機能ブロック図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る負荷低減検知部による処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1実施形態に係る負荷低減開度制御を行った場合における、圧力調整弁の開度の時間変化と工場設備内の電力系統の周波数の時間変化を示すグラフである。
【図8】本発明の第2実施形態に係る負荷低減開度制御を行うための圧力制御部の機能を示す機能ブロック図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る負荷低減開度制御を行うための圧力制御部の機能を示す機能ブロック図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る負荷低減開度制御を行うための圧力制御部の機能を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に、本発明に係る弁制御装置、ガスタービン、及び弁制御方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0034】
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態に係る工場設備10の全体構成図である。工場設備10は、ガスタービン12及び発電機14で構成される発電設備16、並びに電力を消費する負荷設備18を備える。
【0035】
ガスタービン12は、圧縮機20、燃焼器22、及びタービン24を備える。
圧縮機20は、回転軸26により駆動されることで、空気取込口から取り入れた空気を圧縮して圧縮空気を生成する。燃焼器22は、圧縮機20から車室28へ導入された圧縮空気に燃料を噴射して高温・高圧の燃焼ガスを発生させる。タービン24は、燃焼器22で発生した燃焼ガスによって回転駆動する。なお、圧縮機20の空気の吸気量は、圧縮機20の入口に設けられた入口案内翼(Inlet Guide Vane、以下、「IGV」という。)の開閉によって調整される。
【0036】
車室28と燃焼器22との間にはバイパス管30が設けられており、バイパス管30は、タービン24の負荷変動により燃焼器22内の空気が不足する状態になった場合に、燃焼器バイパス弁32が開かれると車室28内の空気を燃焼器22内に導入する流路となる。また、圧縮機20とタービン24との間には、圧縮機20からタービン24へ冷却用の空気を導入させるための抽気管34が設けられている。
【0037】
なお、タービン24、圧縮機20、及び発電機14は、回転軸26によって連結され、タービン24に生じる回転駆動力は、回転軸26によって圧縮機20及び発電機14に伝達される。そして、発電機14は、タービン24の回転駆動力によって発電する。発電機14は、負荷設備18に接続されており、発電した電力を工場設備10内の負荷設備18へ供給する。また、発電機14は、商用電力系統と系統連系されており、発電した電力を工場設備10外の送電網である商用電力系統へ供給する。
なお、発電設備16と負荷設備18との間の送電線にはブレーカ36Aが設けられ、発電設備16と商用電力系統との間の送電線にはブレーカ36Bが設けられている。
【0038】
また、燃焼器22には、ノズル38が設けられ、ノズル38から供給された燃料を、圧縮空気を用いて燃焼させる。
【0039】
燃焼器22へ燃料を供給する燃料流路40には、燃焼器22へ供給する燃料流量を調整する流量調整弁42、及び燃料流路40において流量調整弁42の上流側に配置され、燃料圧力を調整する圧力調整弁44が備えられている。燃焼器22へ供給される燃料量は、流量調整弁42及び圧力調整弁44の開度が制御されることによって、制御される。
【0040】
弁制御装置50は、負荷低減検知部52、流量制御部54、及び圧力制御部56を備える。
【0041】
負荷低減検知部52は、ガスタービン12の負荷の低減(以下、「負荷低減」という。)を検知する。
【0042】
流量制御部54は、流量調整弁42の開度を制御することによって、燃焼器22へ供給される燃料流量を制御する。具体的には、流量制御部54は、流量調整弁42の開度をガスタービン12の出力に基づいてフィードバック制御させることで、燃料流量の制御を行う。
【0043】
圧力制御部56は、圧力調整弁44の開度を制御することによって、燃焼器22へ供給される燃料圧力を制御する。具体的には、圧力制御部56は、燃料流路40を流れる燃料圧力が所定値となるように圧力調整弁44の開度を制御する。
【0044】
なお、ガスタービン12の負荷が低減する場合とは、例えば、発電設備16と商用電力系統との間の送電線が断線やブレーカ36Bの開放等、発電設備16から商用電力系統への電力供給が遮断された場合等である。このような場合、ガスタービン12の負荷が急激に低下する。
【0045】
図2を参照して、商用電力系統への電力供給が遮断された場合を例にして、負荷低減が生じた場合のガスタービン12の出力の変化について説明する。
【0046】
商用電力系統への電力供給が遮断されると、発電設備16が、工場設備10内の負荷設備18にのみ送電する単独運転に移行することとなる。このため、図2に示されるように、ガスタービン12の出力は、商用電力系統へ送電していた分の喪失量(喪失負荷)に相当するだけ急減する。すなわち、ガスタービンの出力要求は、負荷設備18が有する負荷(系統内負荷)相当となる。
【0047】
また、流量調整弁42及び圧力調整弁44の開度も、負荷低減に応じて絞られ、燃焼器22へ供給される燃料が低減される。しかしながら、負荷低減の検知遅れ、燃料流路40に残っている燃料の燃焼器22への供給、流量調整弁42や圧力調整弁44の動作遅れ等により実際にはガスタービン12の機械出力の低下が遅れ、工場設備10内における電力系統の周波数の上昇が生じる場合がある。
【0048】
また、流量調整弁42の開度を絞っても、流量調整弁42よりも上流側に配置されている圧力調整弁44の絞り込みが遅れると、燃料圧力上昇により燃焼器22への燃料の供給が想定よりも多くなり、さらなる周波数上昇が発生する。一方、燃料を絞り込みすぎると燃焼安定性が低下し、失火する恐れがある。
【0049】
図3は、負荷低減が生じた場合において、圧力調整弁44の絞込規定開度が小さい場合における工場設備10内の電力系統の周波数の変化の例を示すグラフである。図3に示されるように、負荷低減後の圧力調整弁44の開度が小さいと、燃焼器22へ供給される燃料圧力が低下し、これに伴い負荷に対する燃料量が過少となり、負荷低減に伴う周波数上昇後における周波数の大幅な低下を招く可能性がある。
【0050】
図4は、負荷低減が生じた場合において、圧力調整弁44の絞込規定開度が大きい場合における工場設備10内の電力系統の周波数の変化の例を示すグラフである。図4に示されるように、負荷低減後の圧力調整弁44の開度が大きいと、燃焼器22へ供給される燃料圧力の低下が不十分であり、これに伴い負荷に対する燃料量が過剰となり、負荷低減に伴う周波数の上昇がより大きくなる可能性がある。
【0051】
図3,4に示されるように、流量調整弁42よりも上流側に配置されている圧力調整弁44が適正な開度となっていないと、流量調整弁42を負荷低減後のガスタービン12の出力に基づいてフィードバック制御したとしても、周波数の上昇や燃焼不安定を抑制できない。
【0052】
そこで、本第1実施形態に係る圧力制御部56は、負荷低減検知部52によってガスタービン12の負荷低減が検知された場合に、負荷低減後のガスタービン12の出力に応じて、圧力調整弁44の開度を制御する負荷低減開度制御を行う。本第1実施形態に係る負荷低減開度制御は、負荷低減後のガスタービン12の出力要求値(以下、「GT出力要求値」という。)に応じて燃焼器22へ供給する燃料量を示した燃料要求値を求め、該燃料要求値に基づいて、圧力調整弁44の開度を決定する。
【0053】
図5は、本第1実施形態に係る負荷低減開度制御を行うための圧力制御部56の機能を示す機能ブロック図である。
【0054】
圧力制御部56は、IGV開度算出部60、燃料要求値導出部62、弁流量算出部64、及び開度決定部66を備える。
【0055】
IGV開度算出部60は、GT出力要求値及び大気温度の計測結果である大気温度計測値が入力される。そして、IGV開度算出部60は、圧縮機20へ流入させる空気流量を、GT出力要求値及び大気温度計測値に基づいて算出し、算出した空気流量に応じたIGVの開度を算出する。
【0056】
燃料要求値導出部62は、ガスタービン12を構成する各機器の入口出口の状態量(温度、圧力、エンタルピ、流量等)を示したGTヒートバランスデータを用いて、IGV開度算出部60で算出された空気流量、大気温度計測値、及びGT出力要求値に応じた燃料要求値を導出する。なお、GTヒートバランスデータは、ガスタービン12の設計値として予め作成されており、燃料要求値導出部62に記憶されている。
【0057】
そして、圧力制御部56は、燃料要求値に応じた圧力調整弁44の開度を決定するために、弁流量算出部64でCv値を算出する。
【0058】
弁流量算出部64は、燃料要求値導出部62で導出された燃料要求値、圧力調整弁44の入口圧力(圧力調整弁44に対する燃料の供給圧力)、圧力調整弁44の出口圧力の設定値、燃料温度の計測値に基づいて圧力調整弁44のCv値を算出する。
なお、Cv値は、燃料要求値をW、圧力調整弁44の入口圧力と出口圧力との差をΔP、燃料温度をTとした場合に、例えば数1に示されるような一般的な式から算出される。
【数1】

【0059】
開度決定部66は、Cv値と圧力調整弁44の開度との関係を示したテーブル情報A(テーブル関数)が予め記憶されている。そして、開度決定部66は、弁流量算出部64で算出されたCv値に応じた開度を圧力調整弁44の開度として決定し、決定した開度を示す弁開度設定値を圧力調整弁44へ送信する。
【0060】
また、負荷低減検知部52は、負荷低減量が予め定められた閾値を超えた場合に、圧力制御部56に負荷低減開度制御の実行指示を送信する。これにより、本第1実施形態に係る弁制御装置50は、負荷低減量が小さい場合、圧力調整弁44に対して負荷低減開度制御を行わないこととなるので、圧力調整弁44を負荷低減に応じて制御することによる失火等の危険性を抑制できる。
【0061】
図6は、本第1実施形態に係る負荷低減検知部52による処理の流れを示すフローチャートである。
【0062】
まず、ステップ100では、ガスタービン12の負荷の測定を行う。負荷の測定は、例えば発電機14の出力(以下、「発電機出力」という。)が検知されることで行われ、検知された発電機出力の値は逐次記憶される。
【0063】
次のステップ102では、検知された現在の発電機出力と所定時間(例えば1秒)前の過去の発電機出力との差分を負荷低減量として算出する。
【0064】
次のステップ104では、算出した負荷低減量が予め定められた閾値以上であるか否かを判定し、肯定判定の場合は、ステップ106へ移行し、否定判定の場合は、ステップ100へ戻る。なお、閾値は、例えば、発電設備16が商用電力系統から遮断されることによる予測される負荷の喪失量とする。
【0065】
ステップ106では、圧力制御部56に負荷低減開度制御の実行指示を送信する。
圧力制御部56は、負荷低減開度制御の実行指示を受信すると、負荷低減後のガスタービン12の出力に応じて、圧力調整弁44の開度を制御する。
【0066】
本第1実施形態に係る圧力制御部56は、上述したように、圧縮機20へ流入させる空気流量をGT出力要求値及び大気温度計測値に基づいて算出し、燃料要求値を、GTヒートバランスデータを用いて、算出した空気流量、大気温度計測値、及びGT出力要求値に応じた値として導出する。そして、圧力制御部56は、燃料要求値に応じた圧力調整弁44の開度を決定し、該開度を示す弁開度設定値を圧力調整弁44へ送信する。
圧力調整弁44は、弁開度設定値を受信すると、弁開度設定値により示される開度となる。
【0067】
すなわち、負荷低減開度制御は、圧力調整弁44に対するフィードフォワード制御である。これにより、ガスタービン12の負荷が低減すると、圧力調整弁44により燃料圧力が、負荷に応じた適正値となるように制御されることとなる。このため、圧力調整弁44よりも下流側に配置されている流量調整弁42による燃料流量の制御が、負荷に応じた適正値となるように制御可能となる。
【0068】
図7は、本第1実施形態に係る負荷低減開度制御を行った場合における、圧力調整弁44の開度の時間変化と工場設備10内の電力系統の周波数の時間変化を示すグラフである。
図7に示されるように、圧力調整弁44の開度は整定状態の開度(整定開度)の近傍で変動し、この開度が適正な値となるため燃料流量も適正となり、その結果、周波数変動が小さくなる。
【0069】
以上説明したように、本第1実施形態に係る弁制御装置50は、負荷低減検知部52によって負荷低減が検知された場合に、圧力制御部56によって、負荷低減後のガスタービン12の出力に応じて、圧力調整弁44の開度を制御する。
なお、本第1実施形態に係る圧力制御部56は、GT出力要求値に応じて燃料要求値を求め、該燃料要求値に基づいて、圧力調整弁44の開度を決定する。このために、圧力制御部56は、圧縮機20へ流入させる空気流量をGT出力要求値に基づいて算出し、GTヒートバランスデータを用いて、算出した空気流量、大気温度、及びGT出力要求値に応じた燃料要求値を導出する。
従って、本第1実施形態に係る弁制御装置50は、負荷低減後の圧力調整弁44の開度を精度よく決定でき、負荷が急激に低下してもガスタービン12の出力が不安定になることを抑制できる。
【0070】
なお、本第1実施形態に係る弁制御装置50では、GTヒートバランスデータを用いた燃料要求値の導出に大気温度を用いなくてもよい。具体的には、大気温度を固定値として、GTヒートバランスデータを用いて空気流量及び出力要求値に応じた燃料要求値を導出する。なお、固定値とした大気温度は、季節に応じて変化させてもよい。
【0071】
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
【0072】
なお、本第2実施形態に係る工場設備10の構成は、図1に示す第1実施形態に係る工場設備10の構成と同様であるので説明を省略する。
【0073】
図8は、本第2実施形態に係る負荷低減開度制御を行うための圧力制御部56の機能を示す機能ブロック図である。なお、図8における図5と同一の構成部分については図5と同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0074】
本第2実施形態に係る燃料要求値導出部70は、GT出力要求値と燃料要求値との関係を示したテーブル情報B(テーブル関数)が記憶されている。なお、このテーブル情報Bは、予め作成されている。燃料要求値導出部70は、負荷低減開度制御の実行指示を圧力制御部56が受信し、負荷低減後のGT出力要求値が入力されると、テーブル情報Bを用いて、入力されたGT出力要求値に応じた燃料要求値を導出し、燃料要求値を弁流量算出部64へ出力する。
【0075】
そして、本第2実施形態に係る圧力制御部56は、燃料要求値導出部70によって導出した燃料要求値に基づいて、弁流量算出部64及び開度決定部66によって圧力調整弁44の開度を決定する。
【0076】
以上説明したように、本第2実施形態に係る圧力制御部56は、GT出力要求値と燃料要求値との関係を示したテーブル情報Bを用いて負荷低減後のGT出力要求値に応じた燃料要求値を導出する。従って、圧力調整弁44の開度が決定するまでに行われる演算量が低減されるので、本第2実施形態に係る圧力制御部56は、負荷低減後の圧力調整弁44の開度を簡易な構成で決定できる。
【0077】
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態について説明する。
【0078】
なお、本第3実施形態に係る工場設備10の構成は、図1に示す第1実施形態に係る工場設備10の構成と同様であるので説明を省略する。
【0079】
図9は、本第3実施形態に係る負荷低減開度制御を行うための圧力制御部56の機能を示す機能ブロック図である。
【0080】
本第3実施形態に係る圧力制御部56は、開度決定部80及び補正部82を備える。
【0081】
開度決定部80は、GT出力要求値と圧力調整弁44の開度との関係を示したテーブル情報C(テーブル関数)が記憶されている。なお、このテーブル情報Cは、予め作成されている。開度決定部80は、負荷低減開度制御の実行指示を圧力制御部56が受信し、負荷低減後のGT出力要求値が入力されると、テーブル情報Cを用いて、入力されたGT出力要求値に応じた圧力調整弁44の開度を導出し、該開度を示す弁開度設定値を補正部82へ出力する。
【0082】
補正部82は、入力された弁開度設定値を、燃焼器22における燃焼状態に影響を及ぼすパラメータに基づいて補正する。上記パラメータは、例えば大気温度、燃料カロリー、燃料温度、及び燃料供給圧力等であり、各々の値は補正信号として補正部82に入力される。
【0083】
例えば、大気温度が高いほど空気の密度が低くなり、ガスタービン12の出力が低下することとなる。このため、大気温度が高い場合、補正部82は、燃焼器22へ供給する燃料量が多くなるように弁開度設定値を補正する。
また、燃料カロリーが高いと、ガスタービン12の出力が上昇することとなる。このため、燃料カロリーが高い場合、補正部82は、燃焼器22へ供給する燃料量が少なくなるように弁開度設定値を補正する。
また、燃料温度が高いと、燃料の密度が低くなるためガスタービン12の出力が低下することとなる。このため、燃料温度が高い場合、補正部82は、燃焼器22へ供給する燃料量が多くなるように弁開度設定値を補正する。
また、燃料供給圧力が高いと、燃料の密度が高くなるためガスタービン12の出力が上昇することとなる。このため、燃料供給圧力が高い場合、補正部82は、燃焼器22へ供給する燃料量が少なくなるように弁開度設定値を補正する。
【0084】
そして、補正部82によって補正された弁開度設定値は、圧力調整弁44へ送信される。
【0085】
以上説明したように、本第3実施形態に係る圧力制御部56は、GT出力要求値と圧力調整弁44の開度との関係を示したテーブル情報Cを用いて負荷低減後のGT出力要求値に応じた圧力調整弁44の開度を導出する。従って、圧力調整弁44の開度が決定するまでに行われる演算量が低減されるので、本第3実施形態に係る圧力制御部56は、負荷低減後の圧力調整弁44の開度を簡易な構成で決定できる。
また、本第3実施形態に係る圧力制御部56は、テーブル情報Cを用いて導出した圧力調整弁44の開度を、燃焼器22における燃焼状態に影響を及ぼすパラメータに基づいて補正するので、負荷低減後の圧力調整弁44の開度を精度よく決定できる。
【0086】
〔第4実施形態〕
以下、本発明の第4実施形態について説明する。
【0087】
なお、本第4実施形態に係る工場設備10の構成は、図1に示す第1実施形態に係る工場設備10の構成と同様であるので説明を省略する。
【0088】
燃料流量を示す指令値である燃料流量指令値は、単独運転移行の直後にはガスタービン12の回転数に基づいた制御である回転数制御がされている。このため、燃料流量指令値は、単独運転移行の直後では回転数制御によって、ガスタービン12が整定状態となった場合の流量とは異なる値となる。特に負荷の喪失量が大きい場合、燃料流量指令は、整定状態の流量より低い流量に抑えられる。
そこで、本第4実施形態に係る圧力制御部56は、負荷低減後のガスタービン12の出力に応じた値として燃料流量指令値を用いて、燃料要求値を算出する。
【0089】
図10は、本第4実施形態に係る負荷低減開度制御を行うための圧力制御部56の機能を示す機能ブロック図である。なお、図10における図5と同一の構成部分については図5と同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0090】
本第4実施形態に係る燃料要求値導出部90は、燃料流量指令値と燃料要求値との関係を示したテーブル情報D(テーブル関数)が記憶されている。なお、このテーブル情報Dは、予め作成されている。燃料要求値導出部90は、負荷低減開度制御の実行指示を圧力制御部56が受信し、負荷低減後の燃料流量指令値が入力されると、テーブル情報Dを用いて、入力された燃料流量指令値に応じた燃料要求値を導出し、燃料要求値を弁流量算出部64へ出力する。
【0091】
そして、本第4実施形態に係る圧力制御部56は、燃料要求値導出部90によって導出した燃料要求値に基づいて、弁流量算出部64及び開度決定部66によって圧力調整弁44の開度を決定する。
【0092】
以上説明したように、本第4実施形態に係る圧力制御部56は、燃料流量指令値を用いて、負荷低減後の燃料流量指令値に応じた燃料要求値を導出するので、負荷低減後の圧力調整弁44の開度をより精度よく決定できる。なお、流量調整弁42の開度が燃料流量に対応するため、本第4実施形態に係る圧力制御部56は、上記燃料流量指令値に替えて、流量調整弁42の開度指令値を用いてもよい。
【0093】
以上、本発明を、上記各実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記各実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0094】
10 工場設備
20 圧縮機
22 燃焼器
24 タービン
42 流量調整弁
44 圧力調整弁
50 弁制御装置
52 負荷低減検知部
56 圧力制御部
60 IGV開度算出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料を燃焼させ、燃焼ガスを生成する燃焼器、前記燃焼器によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービン、前記燃焼器へ供給する燃料流量を調整する流量調整弁、及び前記燃焼器へ燃料を供給する燃料流路において前記流量調整弁の上流側に配置され、燃料圧力を調整する圧力調整弁を備えたガスタービンに設けられ、少なくとも前記圧力調整弁の開度を制御する弁制御装置であって、
前記ガスタービンの負荷の低減を検知する検知手段と、
前記検知手段によって前記負荷の低減が検知された場合に、前記負荷の低減後の前記ガスタービンの出力に応じて、前記圧力調整弁の開度を制御する圧力制御手段と、
を備えた弁制御装置。
【請求項2】
前記圧力制御手段は、前記負荷の低減後の前記ガスタービンの出力要求値に応じて、前記燃焼器へ供給する燃料量を示した燃料要求値を求め、該燃料要求値に基づいて、前記圧力調整弁の開度を決定する請求項1記載の弁制御装置。
【請求項3】
前記燃焼器へ圧縮空気を導入する圧縮機へ流入させる空気流量を、前記出力要求値に基づいて算出する空気流量算出手段を備え、
前記圧力制御手段は、前記ガスタービンを構成する各機器の入口出口の状態量を示したヒートバランスデータを用いて、前記空気流量算出手段によって算出された前記空気流量、大気温度、及び前記出力要求値に応じた前記燃料要求値を導出する請求項2記載の弁制御装置。
【請求項4】
前記圧力制御手段は、前記出力要求値と前記燃料要求値との関係を示した第1情報を用いて、前記出力要求値に応じた前記燃料要求値を導出する請求項2記載の弁制御装置。
【請求項5】
前記圧力制御手段は、前記ガスタービンの出力要求値と前記圧力調整弁の開度との関係を示した第2情報を用いて、前記出力要求値に応じた前記開度を導出する請求項1記載の弁制御装置。
【請求項6】
前記圧力制御手段は、導出した前記開度を、前記燃焼器における燃焼状態に影響を及ぼすパラメータに基づいて補正する請求項5記載の弁制御装置。
【請求項7】
前記圧力制御手段は、前記負荷の低減後の前記ガスタービンの回転数に基づいて算出される燃料流量を示す指令値を用い、該指令値と前記燃焼器へ供給する燃料量を示した燃料要求値との関係を示した第3情報から導出される前記燃料要求値に基づいて、前記圧力調整弁の開度を決定する請求項1記載の弁制御装置。
【請求項8】
前記圧力制御手段は、前記負荷の低減量が予め定められた閾値を超えた場合に、前記負荷の低減後の前記ガスタービンの出力に応じて、前記圧力調整弁の開度を制御する請求項1から請求項7の何れか1項記載の弁制御装置。
【請求項9】
燃料を燃焼させ、燃焼ガスを生成する燃焼器と、
前記燃焼器によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービンと、
前記燃焼器へ供給する燃料流量を調整する流量調整弁と、
前記流量調整弁に対して上流側に配置され、燃料圧力を調整する圧力調整弁と、
前記圧力調整弁の開度を制御する請求項1から請求項8の何れか1項記載の弁制御装置と、
を備えたガスタービン。
【請求項10】
燃料を燃焼させ、燃焼ガスを生成する燃焼器、前記燃焼器によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービン、前記燃焼器へ供給する燃料流量を調整する流量調整弁、及び前記燃焼器へ燃料を供給する燃料流路において前記流量調整弁の上流側に配置され、燃料圧力を調整する圧力調整弁を備えたガスタービンに設けられ、少なくとも前記圧力調整弁の開度を制御する弁制御方法であって、
前記ガスタービンの負荷の低減を検知する第1工程と、
前記負荷の低減を検知した場合に、前記負荷の低減後の前記ガスタービンの出力に応じて、前記圧力調整弁の開度を制御する第2工程と、
を含む弁制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−113201(P2013−113201A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259473(P2011−259473)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】