弾性境界波素子、共振器およびフィルタ
【課題】弾性境界波素子の機能として使用する弾性境界波の近傍の周波数に出現するストンリー波を抑圧することが可能な弾性境界波素子、共振器およびフィルタを提供すること。
【解決手段】本発明は、LiNbO3基板10と、基板10上に設けられた弾性波を励振する電極16と、基板10上に電極16を覆うように設けられた酸化シリコン膜12と、を有する。そして、基板10の回転Yカット角、電極16の密度のCuの密度に対する比、電極16に励振される弾性波の波長、電極16の膜厚、酸化シリコン膜12の膜厚をストンリー波の電気機械結合係数が0.00015以下の範囲となるように設定することを特徴とする弾性境界波素子、共振器、フィルタである。
【解決手段】本発明は、LiNbO3基板10と、基板10上に設けられた弾性波を励振する電極16と、基板10上に電極16を覆うように設けられた酸化シリコン膜12と、を有する。そして、基板10の回転Yカット角、電極16の密度のCuの密度に対する比、電極16に励振される弾性波の波長、電極16の膜厚、酸化シリコン膜12の膜厚をストンリー波の電気機械結合係数が0.00015以下の範囲となるように設定することを特徴とする弾性境界波素子、共振器、フィルタである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性境界波素子、共振器およびフィルタに関し、特に、ストンリー波を抑圧することが可能な弾性境界波素子、共振器およびフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
弾性波を応用した装置の一つとして、弾性表面波(SAW:Surface Acoustic Wave Device)デバイスが以前より良く知られている。このSAWデバイスは、例えば携帯電話に代表される45MHz〜2GHzの周波数帯における無線信号を処理する各種回路、例えば送信バンドパスフィルタ、受信バンドパスフィルタ、局発フィルタ、アンテナ共用器、IFフィルタ、FM変調器等に用いられている。
【0003】
温度特性を向上させるため、特許文献1においては、圧電基板上に圧電基板と温度特性の符号が異なる酸化シリコン膜を成膜した弾性表面波素子が開示されている。さらに、弾性表面波素子は弾性波が基板表面に集中して伝搬するため、その基板表面に異物が付着すると、周波数の変動、電気的損失の増大などの特性変化あるいは劣化が生じてしまう。そこで、通常、弾性表面波素子は密閉された構造のパッケージに実装される。このため、素子の小型化が容易ではなく、製造コストの増大の要因ともなっている。
【0004】
そこで、温度特性の改善および素子の小型化および製造コスト削減を実現させるため、表面波ではなく、異なる媒質の境界を伝搬する境界波を用いるデバイスが非特許文献1に開示されている。非特許文献1では、0°の回転Y板LiNbO3(LN基板)上に酸化シリコン膜およびシリコン膜が積層した構造における境界波について、計算結果をもとに開示されている。
【特許文献1】特開2003−209458号公報
【非特許文献1】Masatsune Yamaguchi, Takashi Yamashita, Ken-ya Hashimoto, Tatsuya Omori、「Highly Piezoelectric Boundary Waves in Si/SiO2/LiNbO3 Structure」、Proceeding of 1998 IEEE International Frequency Control Symposium、(米国)、IEEE、1998年、p484−488。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
非特許文献1においては、実際の使用に耐える良好な特性を有する弾性境界波素子の実現方法までは開示していない。使用に耐えるための課題として、弾性境界波素子で利用する弾性境界波以外に不要応答として励振されてしまう弾性波の存在がある。このような不要応答は、弾性境界波素子の機能として使用する弾性境界波の良好な周波数特性の妨げとなる。例えば、図1は弾性境界波素子を用いた1ポート共振器の通過特性を示した図である。図1のSHは弾性境界波素子で利用する(つまり、弾性境界波素子でその機能を発揮するため用いる)SH(Shear Horizontal)波を主成分とする波の応答である。SHの低周波数側にSVと示した応答が観測される。これは、SV(Shear Vertical)波を主成分とするストンリー波と呼ばれる波である。図1のように、弾性境界波素子で利用するSH波を主成分とする境界波の最も近傍の周波数で励振する弾性境界波としてストンリー波がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、弾性境界波素子の機能として使用する弾性境界波の近傍の周波数に出現するストンリー波を抑圧することが可能な弾性境界波素子、共振器およびフィルタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、LiNbO3基板と、該基板上に設けられた弾性波を励振する電極と、前記基板上に前記電極を覆うように設けられた酸化シリコン膜と、前記酸化シリコン膜上に形成された媒質膜と、を具備し、前記基板の回転Yカット角をθ、前記電極の密度の銅の密度に対する比をa、前記電極に励振される弾性波の波長をλ、前記電極の膜厚をh、前記酸化シリコン膜の膜厚をHとしたとき、θ、a、λ、hおよびHをストンリー波の電気機械結合係数k2が0.00015以下の範囲となるように設定することを特徴とする弾性境界波素子である。本発明によれば、ストンリー波のk2が0.00015以下となる。よって、ストンリー波を抑圧することができる。
【0008】
本発明は、LiNbO3基板と、該基板上に設けられた弾性波を励振する電極と、前記基板上に前記電極を覆うように設けられた酸化シリコン膜と、前記酸化シリコン膜上に形成された媒質膜と、を具備し、弾性境界波素子で利用するSH成分を主成分とする境界波の最も近傍の周波数で励振するSV成分を主成分とする境界波の電気機械結合係数が0.001以下であることを特徴とする弾性境界波素子である。本発明によれば、ストンリー波のk2を水晶の弾性表面波のk2以下とすることができる。よって、ストンリー波を抑圧することができる。
【0009】
本発明は、LiNbO3基板と、該基板上に設けられた弾性波を励振する電極と、前記基板上に前記電極を覆うように設けられた酸化シリコン膜と、前記酸化シリコン膜上に形成された媒質膜と、を具備し、弾性境界波素子で利用するSH成分を主成分とする境界波の最も近傍の周波数で励振するSV成分を主成分とする境界波の電気機械結合係数が0.00015以下であることを特徴とする弾性境界波素子である。本発明によれば、ストンリー波を抑圧することができる。
【0010】
上記構成において、前記SH成分を主成分とする境界波の伝搬方向は、前記基板のX軸方向である構成とすることができる。
【0011】
上記構成において、前記酸化シリコン膜上に設けられた媒質膜を具備する構成とすることができる。
【0012】
上記構成において、前記媒質膜中の音速は、前記酸化シリコン膜中の音速より速い構成とすることができる。また、上記構成において、前記媒質膜は、窒化シリコン、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムおよびシリコンのいずれか1つを含む構成とすることができる。この構成によれば、弾性境界波を酸化シリコン膜中に閉じ込めることができる。
【0013】
上記構成において、前記電極の密度は、前記酸化シリコン膜の密度より大きい構成とすることができる。この構成によれば、弾性境界波の反射を増大させることができる。また、上記構成において、前記電極は銅を含む構成とすることができる。この構成によれば、銅は酸化シリコン膜より密度が高い、また、低抵抗なため、損失を低減することができる。
【0014】
上記構成において、前記電極は2層以上の多層構造である構成とすることができる。また、上記構成において、前記電極は、前記基板上に設けられたチタン層と、該チタン層上に設けられた銅層を含む構成とすることができる。この構成によれば、電極と基板との密着を向上させることができる。
【0015】
上記構成において、前記電極を覆うバリア層を具備する構成とすることができる。この構成によれば、電極の材料が酸化シリコン膜に拡散することを抑制することができる。
【0016】
本発明は、上記構成の弾性境界波素子を有する共振器である。本発明によれば、ストンリー波を抑圧した共振器を提供することができる。
【0017】
本発明は、上記構成の弾性境界波素子を有するフィルタである。本発明によれば、ストンリー波を抑圧したフィルタを提供することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、弾性境界波素子の機能として使用する弾性境界波の近傍の周波数に出現するストンリー波を抑圧することが可能な弾性境界波素子、共振器およびフィルタを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照に本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0020】
発明者は、ストンリー波を抑圧するため、有限要素法によるシミュレーションを行い、さまざまな構造の弾性境界波素子におけるストンリー波の電気機械結合係数k2の大きさを計算した。図2は計算に用いた弾性境界波素子の断面図である。回転Y板のLiNbO3基板(LN基板)10上にCu(銅)を主成分とする電極16が設けられている。電極16は、すだれ電極(IDT)または櫛形電極であり、弾性波を励振する電極である。基板10上に電極16を覆うように酸化シリコン(SiO2)膜12が設けられている。酸化シリコン膜12上に酸化アルミニウム(Al2O3)膜14(媒質膜)が設けられている。
【0021】
シミュレーションに用いるパラメータとして、電極16の密度のCuの密度(8.92g/cm3)に対する比をa、電極16に励振される弾性波の波長(すなわち電極16の1つおきの間隔)をλ、基板10の回転Yカット角をθ、電極16の膜厚をh、酸化シリコン膜12の膜厚をHとした。シミュレーションは、図3に示したように図2のうち電極1本分を基本単位とし、基本単位が無限に繰り返される場合を計算した。本明細書に示した計算結果においては、SH波を主成分とする弾性境界波のk2は0.04から0.15であり、高周波帯のフィルタを構成するには十分な大きさであった。また、図4、図8から図19ではk2が負となることもあるが、本来は、計算したk2の絶対値を取るべきである。よって、図20から図42並びに図47から図67ではk2として絶対値で表示している。また、k2が0.00015以下というように表現するときは計算結果であるk2の絶対値が0.00015以下であることを示している。
【0022】
シミュレーションが実際の弾性境界波素子のk2を精度よく計算できているかを調べるため、シミュレーション結果と実際に作製した弾性境界波素子のストンリー波のk2を比較した。図4の実線は、λ=1.982μm、h=188nm、θ=30°、つまりh/λ=0.095のときのk2のSiO2膜厚(H/λ)依存を計算した結果である。一方、同様のλ、h、θを用い、SiO2膜厚(H/λ)が0.33、0.38、0.42、0.45、0.52および0.58の弾性境界波素子を作製し、各弾性境界波素子の周波数特性を測定した。作製した1ポート共振器の弾性境界波素子を用い挿入損失の周波数特性を測定した結果をそれぞれ図5(a)から図7(b)に示す。また、各弾性境界波素子のストンリー波のk2を図4のS1、S2、S3、S4、S5およびS6で示した。図4のS1、S2、S3、S4、S5およびS6で示した条件で作製した弾性境界波素子の測定結果がそれぞれ図5(a)から図7(b)に対応している。図4より、発明者が用いたシミュレーションは実際の測定結果とよく一致している。図5(a)および図5(b)においては、大きなストンリー波の応答が観測されている。一方、図6(a)においては、ストンリー波は小さくなり、図6(b)においては、ストンリー波の応答は非常に小さくなる。そして、図7(a)および図7(b)においては、ストンリー波の応答は観測されない。これらの測定結果と図4の計算結果を比較すると、ストンリー波のk2の値が0.00015以下であれば、ストンリー波の応答は非常に小さなものとなり、実用上問題無くなることが分かる。
【0023】
弾性表面波素子として用いられる媒質で、弾性表面波素子の機能として用いる弾性波のk2が小さい材料としては水晶がある。水晶のk2は0.001である。よって、ストンリー波のk2は、少なくとも水晶の弾性表面波素子において、その機能として用いる弾性波である弾性表面波のk2より小さいことが求められる。すなわち、ストンリー波のk2が0.001以下であることが求められる。
【0024】
図8から図19は、シミュレーション結果を示す図であり、SiO2膜厚(H/λ)に対するストンリー波の電気機械結合係数k2を示した図である。図8から図19はそれぞれ電極膜厚hが0.045λ/a、0.045λ/a、0.06λ/a、0.07λ/a、0.075λ/a、0.08λ/a、0.085λ/a、0.09λ/a、0.095λ/a、0.1λ/a、0.105λ/aおよび0.12λ/aのときの結果である。各計算点は、両側の隣の計算点の中間点間を代表すると仮定した。すなわち、例えば、図10はh=0.06λ/aの計算結果は、h=0.06λ/aと図8および図9の計算点h=0.045λ/aとの中間点h=0.0525λ/aと、h=0.06λ/aと図11の計算点h=0.07λ/aとの中間点0.065λ/aと、の間の0.0525λ/a≦h<0.065λ/aを代表するとした。また、図8のように片側の隣の計算値がない場合は、図8の計算値と片側の隣の計算点との間を代表するとした。例えば、図8は、図8の計算点h=0.045λ/aと、h=0.045λ/aと図10の計算点h=0.06λ/aとの中間点h=0.0525λ/aと、の間の0.045λ/a≦h<0.0525λ/aを代表するとした。同様に、図8において、θ=26°の線は、θ=26°とθ=24°との中間点θ=25°と、θ=26°とθ=27°との中間点θ=26.5°と、の間の25°≦θ<26.5°を代表するとした。
【0025】
図8から図19を用い、ストンリー波のk2が0.00015以下になる範囲を求めた。図8から図19のいずれかの範囲とすることにより、ストンリー波のk2を0.00015以下とすることができる。図8から図19においては、k2が0.00015以下の範囲の計算結果の曲線を実線で、その以外の範囲の計算結果の曲線を破線で表した。
【0026】
図8および図9より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.045λ/a≦h<0.0525λ/aであって、
25°≦θ<26.5°のとき0.39λ≦H<0.46λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.41λ≦H<0.48λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.42λ≦H<0.51λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.43λ≦H<0.53λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.45λ≦H<0.56λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.46λ≦H<0.58λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.47λ≦H<0.61λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.48λ≦H<0.64λ、
33.5°≦θ<35°のとき0.48λ≦H<0.67λ、
35°≦θ<37.5°のとき0.5λ≦H<0.74λ、
37.5°≦θ<42°のとき0.52λ≦H<0.8λ、
42°≦θ<57°のとき0.55λ≦H<0.8λ、
57°≦θ<63°のとき0.51λ≦H<0.8λ、
63°≦θ<69°のとき0.46λ≦H<0.8λ、
69°≦θ<75°のとき0.39λ≦H<0.8λ、
75°≦θ<99°のとき0.3λ≦H<0.8λ、および
99°≦θ<105°のとき0.58λ≦H<0.8λ
である。
【0027】
図10より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0525λ/a≦h<0.065λ/aであって、
24°≦θ<25°のとき0.3λ≦H<0.32λ、
25°≦θ<26.5°のとき0.3λ≦H<0.37λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.33λ≦H<0.38λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.34λ≦H<0.41λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.37λ≦H<0.43λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.39λ≦H<0.44λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.42λ≦H<0.47λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.44λ≦H<0.48λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.47λ≦H<0.49λ、
33.5°≦θ<34.5°のとき0.47λ≦H<0.51λ、
34.5°≦θ<35.5°のとき0.48λ≦H<0.57λ、
35.5°≦θ<36.5°のとき0.5λ≦H<0.62λ、
36.5°≦θ<38°のとき0.52λ≦H<0.67λ、
38°≦θ<40.5°のとき0.54λ≦H<0.79λ、
40.5°≦θ<43.5°のとき0.58λ≦H<0.8λ、
43.5°≦θ<46.5°のとき0.61λ≦H<0.8λ、
46.5°≦θ<51°のとき0.64λ≦H<0.8λ、
51°≦θ<57°のとき0.69λ≦H<0.8λ、および
57°≦θ<63°のとき0.78λ≦H<0.8λ
である。
【0028】
図11より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.065λ/a≦h<0.0725λ/aであって、
25.5°≦θ<26.5°のとき0.3λ≦H<0.32λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.36λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.38λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.32λ≦H<0.43λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.34λ≦H<0.46λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.36λ≦H<0.5λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.39λ≦H<0.55λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.43λ≦H<0.6λ、
33.5°≦θ<35°のとき0.46λ≦H<0.66λ、
35°≦θ<36.5°のとき0.54λ≦H<0.8λ、
36.5°≦θ<37.5°のとき0.59λ≦H<0.8λ、
37.5°≦θ<38.5°のとき0.65λ≦H<0.8λ、および
38.5°≦θ<39°のとき0.73λ≦H<0.8λ
である。
【0029】
図12より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0725λ/a≦h<0.0775λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.35λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.39λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.43λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.33λ≦H<0.49λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.35λ≦H<0.56λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.39λ≦H<0.63λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.43λ≦H<0.75λ、
33.5°≦θ<34.5°のとき0.47λ≦H<0.8λ、
34.5°≦θ<35.5°のとき0.52λ≦H<0.8λ、
35.5°≦θ<36.5°のとき0.57λ≦H<0.8λ、
36.5°≦θ<37.5°のとき0.63λ≦H<0.8λ、および
37.5°≦θ<38.5°のとき0.72λ≦H<0.8λ
である。
【0030】
図13より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0775λ/a≦h<0.0825λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.34λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.41λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.47λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.32λ≦H<0.56λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.36λ≦H<0.69λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.39λ≦H<0.8λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.44λ≦H<0.8λ、
33.5°≦θ<35°のとき0.5λ≦H<0.8λ、
35°≦θ<36.5°のとき0.65λ≦H<0.8λ、および
36.5°≦θ<38°のとき0.77λ≦H<0.8λ
である。
【0031】
図14より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0825λ/a≦h<0.0875λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.36λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.44λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.57λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.32λ≦H<0.8λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.37λ≦H<0.8λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.43λ≦H<0.8λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.51λ≦H<0.8λ、
33.5°≦θ<34.5°のとき0.59λ≦H<0.8λ、および
34.5°≦θ<35.5°のとき0.72λ≦H<0.8λ
である。
【0032】
図15より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0875λ/a≦h<0.0925λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.39λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.58λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.33λ≦H<0.8λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.43λ≦H<0.8λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.53λ≦H<0.8λ、および
32.5°≦θ<33.5°のとき0.67λ≦H<0.8λ
である。
【0033】
図16より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0925λ/a≦h<0.0975λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.63λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.42λ≦H<0.8λ、および
30.5°≦θ<31.5°のとき0.6λ≦H<0.8λ
である。
【0034】
図17より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0975λ/a≦h<0.1025λ/aであって、
25.5°≦θ<26.5°のとき0.32λ≦H<0.7λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、および
28.5°≦θ<29.5°のとき0.45λ≦H<0.8λ
である。
【0035】
図18より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.1025λ/a≦h<0.1125λ/aであって、
24.5°≦θ<25.5°のとき0.6λ≦H<0.8λ、
25.5°≦θ<26.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、および
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.33λ若しくは0.64λ≦H<0.8λ
である。
【0036】
図19より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.1125λ/a≦h≦0.12λ/aであって、
22.5°≦θ<23.5°のとき0.47λ≦H<0.76λ、および
23.5°≦θ<24.5°のとき0.36λ≦H<0.45λ
である。
【0037】
図20から図31は、SiO2膜厚(H/λ)および電極膜圧(h/λ)に対するストンリー波の電気機械結合係数k2を示した図である。図20から図31はそれぞれYカット角θが24°、26°、27°、28°、29°、30°、31°、32°、33°、34°、36°および39°のときの結果である。図8から図19で説明したように、各計算点は、両側の隣の計算点の中間点間を代表すると仮定した。図20から図31の下には各図のk2が0.00015となる線を1次または2次曲線で近似した式を記載した。これらの曲線より、各図において、k2が0.00015以下となる範囲を求めた。図20から図31のいずれかの範囲とすることにより、ストンリー波のk2を0.00015以下とすることができる。
【0038】
図20より、k2が0.00015以下になる範囲は、
24°≦θ<25°であって、
0.35≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≦0.12、
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦−0.08H/λ+0.15、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.116
であり、かつ
0.35≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧−0.047H/λ+0.136、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.01H/λ+0.118
である。また
24°≦θ<25°であって、
0.3≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≦−0.208H/λ+0.128
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≧−0.125H/λ+0.0925
である。
【0039】
図21より、k2が0.00015以下になる範囲は、
25°≦θ<26.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.05H/λ+0.132、および
0.4≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.112
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.1
である。または、
25°≦θ<26.5°であって、
0.3≦H/λ≦0.4のときh/(λ・a)≦−0.3H/λ+0.17
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.4のときh/(λ・a)≧−0.1H/λ+0.09
である。
【0040】
図22より、k2が0.00015以下になる範囲は、
26.5°≦θ<27.5°であって、
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≦0.11、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.04H/λ+0.124、および
0.4≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.108
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧0.08、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧0.2H/λ+0.01、および
0.4≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.015H/λ+0.084
である。または、
26.5°≦θ<27.5°であって、
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≦0.08、および
0.35≦H/λ≦0.4のときh/(λ・a)≦−0.5H/λ+0.255、
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.4のときh/(λ・a)≧−0.09H/λ+0.091
である。または、
26.5°≦θ<27.5°であって、
0.38≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≦−0.1H/λ+0.091
であり、かつ
0.38≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≧−0.1H/λ+0.087
である。
【0041】
図23より、k2が0.00015以下になる範囲は、
27.5°≦θ<28.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.03H/λ+0.116、および
0.4≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.005H/λ+0.102
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.38のときh/(λ・a)≧0.07、
0.38≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧0.5H/λ−0.12、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≧0.067H/λ+0.053、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.008H/λ+0.0856
である。または、
27.5°≦θ<28.5°であって、
0.3≦H/λ<0.38のときh/(λ・a)≦0.07、
0.38≦H/λ<0.41のときh/(λ・a)≦−0.5H/λ+0.26、および
0.41≦H/λ≦0.5のときh/(λ・a)≦−0.111H/λ+0.101
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.16H/λ+0.116、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.1H/λ+0.095、
0.4≦H/λ<0.47のときh/(λ・a)≧−0.171H/λ+0.119、および
0.47≦H/λ≦0.5のときh/(λ・a)≧0.233H/λ−0.0717
である。
【0042】
図24より、k2が0.00015以下になる範囲は、
28.5°≦θ<29.5°であって、
0.3≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.008H/λ+0.0956
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.14H/λ+0.114、
0.4≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≧0.058、および
0.42≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.342(H/λ)2+0.465H/λ−0.0648
である。または、
28.5°≦θ<29.5°であって、
0.42≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≦0.0052、
0.45≦H/λ<0.53のときh/(λ・a)≦−0.0875H/λ+0.0914、および
0.53≦H/λ≦0.55のときh/(λ・a)≦−0.75H/λ+0.443
であり、かつ
0.42≦H/λ<0.46のときh/(λ・a)≧−0.175H/λ+0.121、
0.46≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧0.04、および
0.5≦H/λ≦0.55のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.14
である。または、
28.5°≦θ<29.5°であって、
0.55≦H/λ<0.58のときh/(λ・a)≦0.167H/λ−0.0617、および
0.58≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≦−0.0294H/λ+0.0521、
であり、かつ
0.55≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≧0.03
である。
【0043】
図25より、k2が0.00015以下になる範囲は、
29.5°≦θ<30.5°であって、
0.32≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.286(H/λ)2+0.356H/λ−0.0027
であり、かつ
0.32≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧3.33(H/λ)2−2.7H/λ+0.605、
0.4≦H/λ<0.44のときh/(λ・a)≧0.058、および
0.44≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.75(H/λ)2+1.005H/λ−0.239
である。または、
29.5°≦θ<30.5°であって、
0.43≦H/λ<0.46のときh/(λ・a)≦0.052、
0.46≦H/λ<0.57のときh/(λ・a)≦−0.0727H/λ+0.0855、
0.57≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≦−0.333H/λ+0.234、および
0.6≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≦−0.0267H/λ+0.05
であり、かつ
0.43≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.4H/λ+0.224、
0.45≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≧−0.14H/λ+0.107、および
0.55≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≧0.03
である。
【0044】
図26より、k2が0.00015以下になる範囲は、
30.5°≦θ<31.5°であって、
0.36≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.131(H/λ)2+0.188H/λ+0.00293
であり、かつ
0.36≦H/λ<0.43のときh/(λ・a)≧4.64(H/λ)2−3.95H/λ+0.902、
0.43≦H/λ<0.465のときh/(λ・a)≧0.06、および
0.465≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.283(H/λ)2+0.424H/λ−0.0758
である。または、
30.5°≦θ<31.5°であって、
0.43≦H/λ<0.465のときh/(λ・a)≦0.06、
0.465≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦−0.108H/λ+0.105、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.0333H/λ+0.0567
であり、かつ
0.43≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.65H/λ+0.34、
0.45≦H/λ<0.57のときh/(λ・a)≧−0.142H/λ+0.111、および
0.57≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
である。
【0045】
図27より、k2が0.00015以下になる範囲は、
31.5°≦θ<32.5°であって、
0.39≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.153(H/λ)2+0.219H/λ+0.0169
であり、かつ
0.39≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.15、
0.45≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≧0.6、および
0.48≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.346(H/λ)2+0.5H/λ−0.1
である。または、
31.5°≦θ<32.5°であって、
0.45≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≦0.06、
0.48≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦−0.135H/λ+0.125、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.0333H/λ+0.0587
であり、かつ
0.45≦H/λ<0.58のときh/(λ・a)≧−0.154H/λ+0.119、および
0.58≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
である。
【0046】
図28より、k2が0.00015以下になる範囲は、
32.5°≦θ<33.5°であって、
0.43≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−1.266(H/λ)2+1.614H/λ−0.39
であり、かつ
0.43≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.4H/λ+0.242、
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧0.062、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.167(H/λ)2+0.263H/λ−0.028
である。または、
32.5°≦θ<33.5°であって、
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦0.06H/λ+0.028、
0.5≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦−0.11H/λ+0.113、および
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.03H/λ+0.057
であり、かつ
0.45≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≧−0.3H/λ+0.19、
0.48≦H/λ<0.59のときh/(λ・a)≧−0.145H/λ+0.116、および
0.59≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
である。
【0047】
図29より、k2が0.00015以下になる範囲は、
33.5°≦θ<35°であって、
0.425≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.284(H/λ)2+0.396H/λ−0.0471
であり、かつ
0.425≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≧−0.109H/λ+0.116、
0.48≦H/λ<0.57のときh/(λ・a)≧0.064、および
0.57≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.6594(H/λ)2+0.9382H/λ−0.257
である。または、
33.5°≦θ<35°であって、
0.48≦H/λ<0.52のときh/(λ・a)≦0.064、および
0.52≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.0929H/λ+0.108
であり、かつ
0.48≦H/λ<0.59のときh/(λ・a)≧−0.155H/λ+0.121、および
0.59≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
である。
【0048】
図30より、k2が0.00015以下になる範囲は、
35°≦θ<37.5°であって、
0.54≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.273(H/λ)2+0.415H/λ−0.0748
であり、かつ
0.54≦H/λ<0.62のときh/(λ・a)≧0.06、および
0.62≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.5(H/λ)2+0.76H/λ−0.219
である。または、
35°≦θ<37.5°であって、
0.5≦H/λ<0.62のときh/(λ・a)≦0.06、および
0.62≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.117H/λ+0.132
であり、かつ
0.5≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧−0.16H/λ+0.126、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
である。
【0049】
図31より、k2が0.00015以下になる範囲は、
37.5°≦θ<39°であって、
0.52≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≦0.2H/λ−0.054、
0.6≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦0.066、
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.09H/λ+0.003、
であり、かつ
0.52≦H/λ<0.62のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.154、
0.62≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
である。
【0050】
図32から図42は、SiO2膜厚(H/λ)およびYカット角θに対するストンリー波の電気機械結合係数k2を示した図である。図32から図42はそれぞれ電極膜厚hが、0.03λ/a、0.045λ/a、0.06λ/a、0.07λ/a、0.075λ/a、0.08λ/a,0.085λ/a、0.09λ/a、0.095λ/a、0.10λ/a、および0.105λ/aのときの結果である。図8から図19で説明したように、各計算点は、両側の隣の計算点の中間点間を代表すると仮定した。図32から図42の下には各図のk2が0.00015となる線を1次または2次曲線で近似した式を記載した。これらの曲線より、各図において、k2が0.00015以下となる範囲を求めた。図32から図42のいずれかの範囲とすることにより、ストンリー波のk2を0.00015以下とすることができる。
【0051】
図32より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.03λ/a≦h<0.0375λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦75(H/λ)2−82.5H/λ+103.687
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.65のときθ≧−85.7H/λ+97.7、および
0.65≦H/λ≦0.8のときθ≧42
である。または、
0.03λ/a≦h<0.0375λ/aであって、
0.45≦H/λ<0.65のときθ≦120H/λ−36、および
0.65≦H/λ≦0.8のときθ≦42、
であり、かつ
0.45≦H/λ<0.5のときθ≧18、および
0.5≦H/λ≦0.8のときθ≧40H/λ−2
である。
【0052】
図33より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0375λ/a≦h<0.0525λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦24(H/λ)+88.8
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.55のときθ≧−120H/λ+114、および
0.55≦H/λ≦0.8のときθ≧48
である。または、
0.0375λ/a≦h<0.0525λ/aであって、
0.43≦H/λ<0.55のときθ≦180H/λ−51、および
0.55≦H/λ≦0.8のときθ≦48
であり、かつ
0.43≦H/λ≦0.8のときθ≧34.3H/λ+11.6
である。
【0053】
図34より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0525λ/a≦h<0.065λ/aであって、
0.45≦H/λ≦0.8のときθ≦80H/λ−4
であり、かつ
0.45≦H/λ≦0.8のときθ≧20H/λ+23
である。
【0054】
図35より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.065λ/a≦h<0.0725λ/aであって、
0.3≦H/λ<0.7のときθ≦−26.7(H/λ)2+52H/λ+15.5、および
0.7≦H/λ≦0.8のときθ≦25H/λ+21、
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧−16.7(H/λ)2+38.3H/λ+16
である。
【0055】
図36より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0725λ/a≦h<0.0775λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦−25(H/λ)2+47.5H/λ+17
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧−25(H/λ)2+42.5H/λ+15.2
である。
【0056】
図37より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0775λ/a≦h<0.0825λ/aであって、
0.3≦H/λ<≦0.8のときθ≦−21.4(H/λ)2+38.2H/λ+20.1
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧−23.3(H/λ)2+35.8H/λ+17.4
である。
【0057】
図38より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0825λ/a≦h<0.0875λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦−13.3(H/λ)2+24.7H/λ+24
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧−16(H/λ)2+25.6H/λ+19.8
である。
【0058】
図39より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0875λ/a≦h<0.0925λ/aであって、
0.3≦H/λ<0.55のときθ≦10H/λ+26.5、および
0.55≦H/λ≦0.8のときθ≦6H/λ+28.7、
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧4H/λ+25.3
である。
【0059】
図40より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0925λ/a≦h<0.0975λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦4H/λ+28.3
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧2H/λ+25.9
である。
【0060】
図41より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0975λ/a≦h<0.1025λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦2H/λ+28.2
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧26
である。
【0061】
図42より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.1025λ/a≦h<0.105λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦28
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.5のときθ≧−5H/λ+27.5、および
0.5≦H/λ≦0.8のときθ≧25
である。
【0062】
以上のように、弾性境界波素子の構造を図8から図42で示した範囲とすることにより、ストンリー波のk2を0.00015以下とすることができる。よって、弾性境界波素子への影響を小さくすることができる。
【0063】
実施例1においては、SH成分を主成分とする境界波の伝搬方向は、LN基板のX軸方向である。
【0064】
実施例1においては、酸化シリコン膜12上の媒質膜として酸化アルミニウム膜14の例を説明したが、媒質膜の音速がSiO2の音速より速く媒質膜の膜厚が1λ程度以上であれば上記シミュレーションを適用できる。媒質膜の音速が酸化シリコン膜12中の音速より速いと弾性境界波を酸化シリコン膜12中に閉じ込められる。酸化シリコン膜12より音速の速い媒質として、媒質膜は、窒化シリコン、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムおよびシリコンのいずれか1つを含むことが好ましい。
【0065】
電極16の密度は、酸化シリコン膜12の密度より大きいことが好ましい。これにより、弾性境界波の反射を増大させることができる。さらに、電極16として、銅(Cu)を含むことが好ましい。銅は酸化シリコン膜12より密度が高い、また、低抵抗なため、電気的な損失を低減することができる。また、酸化シリコン膜12は上記シミュレーション結果が適用できる範囲で主に酸化シリコンを含む膜であれば良い。
【実施例2】
【0066】
実施例1のシミュレーション結果は、電極16が2層以上の多層構造である場合にも適用することができる。図43を参照に、図2に比べ電極16がチタン(Ti)層16aおよび銅層16bから構成されている。その他の構成は図2と同じであり同じ部材は同じ符号を付し説明を省略する。図43のように、電極16を多層構造とし、LN基板10上に接するようにチタン層16aを設け、チタン層16a上に銅層16b膜を設けた構造をとすることができる。これにより、電極16とLN基板10との密着を図ることができる。実施例2においては、銅層16bの密度をp、チタン層16aの密度をq、銅層の16b膜厚をb、チタン層16aの膜厚をcとしたとき、電極16の平均密度rは、
r=p×b/(b+c)+q×c/(b+c)
で表される。
a=r/Cuの密度(8.92g/cm3)
とすることにより、実施例1のシミュレーション結果を用いることができる。電極16が3層以上の場合も、同様の計算方法により電極16の平均密度を計算し、aを求めることにより、実施例1のシミュレーション結果を適用することができる。なお、銅層16bは、弾性境界波の反射を増大させることができ、低抵抗で損失を低減することができる程度に銅を含む層である。チタン層16aは、電極16とLN基板10との密着を図ることができる程度にチタンを含む層である。
【実施例3】
【0067】
実施例1のシミュレーション結果は、電極16を覆うバリア層18を有する場合にも適用できる。図44を参照に、電極16を覆う窒化シリコン(Si3N4)膜からなるバリア層18が設けられている。その他の構成は図2と同じであり、同じ部材は同じ符号を付し説明を省略する。バリア層18により、電極16の金属が酸化シリコン膜12に拡散することを防止することができる。特に、電極16がCuを含む場合、Cuは酸化シリコン膜12に拡散しやすいため、バリア層18を設けることが好ましい。バリア層18としては、バリア性と形成の容易性から窒化シリコン膜を用いることが好ましい。窒化シリコン膜以外であっても、電極16に含まれる金属の酸化シリコン膜への拡散を抑制する機能を有する膜を用いることができる。
【実施例4】
【0068】
実施例4は実施例1から3の弾性境界波素子を用いた共振器の例である。図45は共振器の電極を図示した平面図である。櫛形電極を有する弾性境界波素子20の両側に反射器26、28を配置している。弾性境界波素子20は入力電極22および出力電極24を有している。反射器26、28は櫛形電極を有する弾性境界波素子20と同時に作製される。弾性境界波素子20より両側に伝搬した境界波は反射器で反射される。反射された境界波は弾性境界波素子20内で境界波の定在波となる。これにより共振器として機能する。実施例4によれば、実施例1から3に係る弾性境界波素子を用い共振器を構成することにより、ストンリー波を抑圧した共振器が得られる。これにより、共振器の周波数特性が向上する。
【実施例5】
【0069】
実施例5は実施例4に係る共振子を用いた4段ラダー型フィルタの例である。図46は実施例4に係るラダー型フィルタの電極を図示した平面図である。直列共振器30として、実施例4の共振子32、34、36、38を直列に接続する。共振子32の一端は入力パッド電極50に接続され、共振子38の一端は出力パッド電極52に接続される。共振子32と共振子34が接続された電極は共振子40に接続され、共振子38と共振子36が接続された電極は共振子42に接続される。共振子40および共振子42の共振子の接続されていない一端は接地パッド電極54、56に接続される。共振子40および42は並列共振器として機能する。実施例5は、以上の構成により、ラダー型フィルタとして機能する。実施例5によれば、実施例1から3に係る弾性境界波素子を用いラダー型フィルタを構成することにより、ストンリー波を抑圧したフィルタが得られる。これにより、フィルタの周波数特性が向上する。実施例5はラダー型フィルタの例であったが、実施例1から3の共振器をラダー型フィルタ以外の例えばダブルモードフィルタ等に適用することもできる。
【0070】
実施例1の図20から図31に加え、図47から図67に、SiO2膜厚(H/λ)および電極膜圧(h/λ)に対するストンリー波の電気機械結合係数k2を示した。図47から図67はそれぞれYカット角θが0°、1°、3°、6°、9°、10°、11°、12°、13°、14°、15°、16°、17°、18°、19°、20°、21°、22°、23°、24°および177°のときの結果である。各計算点は、図20から図31と同じように、両側の隣の計算点の中間点間を代表すると仮定した。図47から図67の下には各図のk2が0.00015となる線を1次または2次曲線で近似した式を記載した。これらの曲線より、各図において、k2が0.00015以下となる範囲を求めた。図47から図67のいずれかの範囲とすることにより、ストンリー波のk2を0.00015以下とすることができる。
【0071】
図47より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0°≦θ<0.5°であって、
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦H/λ、
である。なお、h/(λ・a)≦H/λとするのは、シミュレーションに用いたモデルではh/(λ・a)>H/λを考慮していないためである。また、
0.6≦H/λ<0.625のときh/(λ・a)≧−2H/λ+1.8、および
0.625≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧1.543(H/λ)2−2.484H/λ+1.5
である。
【0072】
図48より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.5°≦θ<2°であって、
0.508≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦H/λ、
であり、かつ
0.508≦H/λ<0.531のときh/(λ・a)≧−0.3478H/λ+0.6847、
0.531≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧−0.6087H/λ+0.8232、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.6(H/λ)2−0.98H/λ+0.83
である。
【0073】
図49より、k2が0.00015以下になる範囲は、
2°≦θ<4.5°であって、
0.45≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦H/λ、
であり、かつ
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧28.998(H/λ)2−29.088H/λ+7.668、
0.5≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≧1.6(H/λ)2−2.06H/λ+1.003、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.0733H/λ+0.3877
である。
【0074】
図50より、k2が0.00015以下になる範囲は、
4.5°≦θ<7.5°であって、
0.3625≦H/λ<0.496のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.496≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦−0.111H/λ+0.5511、
0.55≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦3.4(H/λ)2−4.45H/λ+1.909、
0.65≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦−0.06H/λ+0.492、および
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.45、
であり、かつ
0.3625≦H/λ<0.3875のときh/(λ・a)≧−0.46H/λ+0.5293、
0.3875≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−2.96H/λ+1.498、
0.4≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.58H/λ+0.546、
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧1.2667(H/λ)2−1.503H/λ+0.705、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.04H/λ+0.283
である。
【0075】
図51より、k2が0.00015以下になる範囲は、
7.5°≦θ<9.5°であって、
0.315≦H/λ<0.406のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.406≦H/λ<0.419のときh/(λ・a)≦−1.077H/λ+0.8432、
0.419≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≦61.7512(H/λ)2−55.565H/λ+12.8326、
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≦1.8667(H/λ)2−2.233H/λ+0.96、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.2(H/λ)2−0.32H/λ+0.412、
であり、かつ
0.315≦H/λ<0.342のときh/(λ・a)≧−0.5556H/λ+0.49、
0.342≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−3.75H/λ+1.5825、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.6H/λ+0.48、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≧1.133(H/λ)2−1.243H/λ+0.556、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.1067(H/λ)2−0.18H/λ+0.2817
である。
【0076】
図52より、k2が0.00015以下になる範囲は、
9.5°≦θ<10.5°であって、
0.31≦H/λ<0.37のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.37≦H/λ<0.383のときh/(λ・a)≦0.37、
0.383≦H/λ<0.392のときh/(λ・a)≦−1.111H/λ+0.7956、
0.392≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−2.5H/λ+1.34、
0.4≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≦12(H/λ)2−11.1H/λ+2.86、
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦3.2(H/λ)2−3.36H/λ+1.159、
0.5≦H/λ<0.61のときh/(λ・a)≦0.5455(H/λ)2−0.7327H/λ+0.509、および
0.61≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.08848(H/λ)2−0.1616H/λ+0.3307、
であり、かつ
0.31≦H/λ<0.331のときh/(λ・a)≧−0.4762H/λ+0.4576、
0.331≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−2.632H/λ+1.171、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.5H/λ+0.425、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧(H/λ)2−1.09H/λ+0.501、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.1(H/λ)2−0.17H/λ+0.266
である。
【0077】
図53より、k2が0.00015以下になる範囲は、
10.5°≦θ<11.5°であって、
0.304≦H/λ<0.36のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.36≦H/λ<0.3625のときh/(λ・a)≦−4H/λ+1.8、
0.3625≦H/λ<0.375のときh/(λ・a)≦−0.8H/λ+0.64、
0.375≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦80.702(H/λ)2−64.344H/λ+13.120、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦3(H/λ)2−3.091H/λ+1.051、
0.5≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦0.4(H/λ)2−0.56H/λ+0.436、および
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.02H/λ+0.254、
であり、かつ
0.304≦H/λ<0.329のときh/(λ・a)≧−0.56H/λ+0.474、
0.329≦H/λ<0.331のときh/(λ・a)≧−15H/λ+5.225、
0.331≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−1.579H/λ+0.7826、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.4H/λ+0.37、
0.4≦H/λ<0.575のときh/(λ・a)≧0.4762(H/λ)2−0.5786H/λ+0.3652、および
0.575≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.0381(H/λ)2−0.07905H/λ+0.2229
である。
【0078】
図54より、k2が0.00015以下になる範囲は、
11.5°≦θ<12.5°であって、
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.35≦H/λ<0.358のときh/(λ・a)≦−1.25H/λ+0.7875、
0.358≦H/λ<0.3625のときh/(λ・a)≦−6.667H/λ+2.7267、
0.3625≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦27.781(H/λ)2−22.3379H/λ+4.7569、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦2.18(H/λ)2−2.271H/λ+0.8263、
0.5≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦0.44(H/λ)2−0.578H/λ+0.4148、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.02667H/λ+0.2423、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.308のときh/(λ・a)≧−0.5H/λ+0.45、
0.308≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧25.1541(H/λ)2−18.099H/λ+3.4683、
0.35≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧1.8(H/λ)2−1.69H/λ+0.586、
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧0.3333(H/λ)2−0.4167H/λ+0.31、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.02H/λ+0.192
である。
【0079】
図55より、k2が0.00015以下になる範囲は、
12.5°≦θ<13.5°であって、
0.3≦H/λ<0.32のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.32≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≦−H/λ+0.64、
0.35≦H/λ<0.373のときh/(λ・a)≦−1.3044H/λ+0.7465、
0.373≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.6296H/λ+0.4949、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦1.6(H/λ)2−1.66H/λ+0.651、
0.5≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦0.4667(H/λ)2−0.61H/λ+0.4093、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.02H/λ+0.223、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.8H/λ+0.48、
0.35≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.27、
0.45≦H/λ<0.625のときh/(λ・a)≧0.09524(H/λ)2−0.1595H/λ+0.2325、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.01143H/λ+0.1771
である。
【0080】
図56より、k2が0.00015以下になる範囲は、
13.5°≦θ<14.5°であって、
0.3≦H/λ<0.318のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.318≦H/λ<0.325のときh/(λ・a)≦−4H/λ+1.59、
0.325≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦6.933(H/λ)2−5.88H/λ+1.4687、
0.4≦H/λ<0.585のときh/(λ・a)≦0.6618(H/λ)2−0.7924H/λ+0.437、および
0.585≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.11527(H/λ)2−0.1829H/λ+0.2676、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.6H/λ+0.4、
0.35≦H/λ<0.475のときh/(λ・a)≧0.8(H/λ)2−0.82H/λ+0.379、
0.475≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≧0.2095(H/λ)2−0.2814H/λ+0.2564、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.0133H/λ+0.1707
である。
【0081】
図57より、k2が0.00015以下になる範囲は、
14.5°≦θ<15.5°であって、
0.3≦H/λ<0.304のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.304≦H/λ<0.308のときh/(λ・a)≦−1.25H/λ+0.685、
0.308≦H/λ<0.321のときh/(λ・a)≦−2.308H/λ+1.011、
0.321≦H/λ<0.375のときh/(λ・a)≦11.239(H/λ)2−8.748H/λ+1.920、
0.375≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦1.1733(H/λ)2−1.2347H/λ+0.518、
0.5≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦0.267(H/λ)2−0.36H/λ+0.3073、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.01333H/λ+0.1947、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.5H/λ+0.355、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.25、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧−0.1H/λ+0.21、
0.5≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≧−0.03H/λ+0.175、および
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.154
である。
【0082】
図58より、k2が0.00015以下になる範囲は、
15.5°≦θ<16.5°であって、
0.3≦H/λ<0.308のときh/(λ・a)≦−1.25H/λ+0.675、
0.308≦H/λ<0.311のときh/(λ・a)≦−10H/λ+3.37、
0.311≦H/λ<0.321のときh/(λ・a)≦−2H/λ+0.882、
0.321≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦5.9188(H/λ)2−4.799H/λ+1.171、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.711(H/λ)2−0.7956H/λ+0.4024、
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.128(H/λ)2−0.197H/λ+0.2495、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.4H/λ+0.31、
0.35≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧0.3556(H/λ)2−0.4089H/λ+0.2696、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.08762(H/λ)2−0.1306H/λ+0.1974
である。
【0083】
図59より、k2が0.00015以下になる範囲は、
16.5°≦θ<17.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦8.6(H/λ)2−6.75H/λ+1.511、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.467(H/λ)2−0.557H/λ+0.335、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.0667(H/λ)2−0.11H/λ+0.2103、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧1.133(H/λ)2−1.043H/λ+0.391、
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧0.133(H/λ)2−0.183H/λ+0.2065、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.0075H/λ+0.149
である。
【0084】
図60より、k2が0.00015以下になる範囲は、
17.5°≦θ<18.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦4(H/λ)2−3.28H/λ+0.848、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.467(H/λ)2−0.537H/λ+0.316、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.1(H/λ)2−0.155H/λ+0.217、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.867(H/λ)2−0.817H/λ+0.337、
0.45≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≧−0.05H/λ+0.1675、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.008H/λ+0.1444
である。
【0085】
図61より、k2が0.00015以下になる範囲は、
18.5°≦θ<19.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦2.8(H/λ)2−2.34H/λ+0.655
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.467(H/λ)2−0.537H/λ+0.307、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.04(H/λ)2−0.07H/λ+0.1794、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.933(H/λ)2−0.847H/λ+0.331、および
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧0.081(H/λ)2−0.118H/λ+0.1759、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.005H/λ+0.137
である。
【0086】
図62より、k2が0.00015以下になる範囲は、
19.5°≦θ<20.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦2.4(H/λ)2−2H/λ+0.574、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.4(H/λ)2−0.46H/λ+0.278、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.0933(H/λ)2−0.142H/λ+0.1959、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.667(H/λ)2−0.627H/λ+0.281、および
0.45≦H/λ<0.575のときh/(λ・a)≧0.107(H/λ)2−0.141H/λ+0.176、および
0.575≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.00444H/λ+0.1326
である。
【0087】
図63より、k2が0.00015以下になる範囲は、
20.5°≦θ<21.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦2.2(H/λ)2−1.83H/λ+0.529、
0.4≦H/λ<0.52のときh/(λ・a)≦0.357(H/λ)2−0.404H/λ+0.2533、および
0.52≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.0604(H/λ)2−0.0976H/λ+0.1744、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.733(H/λ)2−0.657H/λ+0.276、および
0.45≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.04286(H/λ)2−0.065H/λ+0.1496
である。
【0088】
図64より、k2が0.00015以下になる範囲は、
21.5°≦θ<22.5°であって、
0.3≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.198(H/λ)2−0.291H/λ+0.234、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.8(H/λ)2−0.69H/λ+0.2735、および
0.45≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.00286H/λ+0.1263
である。
【0089】
図65より、k2が0.00015以下になる範囲は、
22.5°≦θ<23.5°であって、
0.3≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦0.568(H/λ)2−0.649H/λ+0.2976、および
0.7≦H/λ<0.75のときh/(λ・a)≦−0.03H/λ+0.1425
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.73のときh/(λ・a)≧0.136(H/λ)2−0.174H/λ+0.1719、および
0.73≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≧0.125H/λ+0.02625
である。
【0090】
図66より、k2が0.00015以下になる範囲は、
23.5°≦θ<24°であって、
0.3≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦0.4(H/λ)2−0.46H/λ+0.246、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.116
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧0.667(H/λ)2−0.613H/λ+0.253、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.01H/λ+0.118
である。また、
23.5°≦θ<24°であって、
0.3≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≦−0.208H/λ+0.128
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≧−0.125H/λ+0.0925
である。
【0091】
図67より、θ=177°においては、k2が0.00015以下になる範囲はない。
【0092】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】図1は従来の弾性境界波素子の周波数に対する挿入損失を示す図である。
【図2】図2は実施例1に係る弾性境界波素子の断面図である。
【図3】図3はシミュレーションに用いた基本単位の断面図である。
【図4】図4は、酸化シリコン膜厚に対するk2を示した図であり、シミュレーション結果と測定結果とを比較するための図である。
【図5】図5(a)および図5(b)はそれぞれ図4のS1およびS2の周波数に対する挿入損失を示す図である。
【図6】図6(a)および図6(b)はそれぞれ図4のS3およびS4の周波数に対する挿入損失を示す図である。
【図7】図7(a)および図7(b)はそれぞれ図4のS5およびS6の周波数に対する挿入損失を示す図である。
【図8】図8はシミュレーション結果を示す図(その1)である。
【図9】図9はシミュレーション結果を示す図(その2)である。
【図10】図10はシミュレーション結果を示す図(その3)である。
【図11】図11はシミュレーション結果を示す図(その4)である。
【図12】図12はシミュレーション結果を示す図(その5)である。
【図13】図13はシミュレーション結果を示す図(その6)である。
【図14】図14はシミュレーション結果を示す図(その7)である。
【図15】図15はシミュレーション結果を示す図(その8)である。
【図16】図16はシミュレーション結果を示す図(その9)である。
【図17】図17はシミュレーション結果を示す図(その10)である。
【図18】図18はシミュレーション結果を示す図(その11)である。
【図19】図19はシミュレーション結果を示す図(その12)である。
【図20】図20はシミュレーション結果を示す図(その13)である。
【図21】図21はシミュレーション結果を示す図(その14)である。
【図22】図22はシミュレーション結果を示す図(その15)である。
【図23】図23はシミュレーション結果を示す図(その16)である。
【図24】図24はシミュレーション結果を示す図(その17)である。
【図25】図25はシミュレーション結果を示す図(その18)である。
【図26】図26はシミュレーション結果を示す図(その19)である。
【図27】図27はシミュレーション結果を示す図(その20)である。
【図28】図28はシミュレーション結果を示す図(その21)である。
【図29】図29はシミュレーション結果を示す図(その22)である。
【図30】図30はシミュレーション結果を示す図(その23)である。
【図31】図31はシミュレーション結果を示す図(その24)である。
【図32】図32はシミュレーション結果を示す図(その25)である。
【図33】図33はシミュレーション結果を示す図(その26)である。
【図34】図34はシミュレーション結果を示す図(その27)である。
【図35】図35はシミュレーション結果を示す図(その28)である。
【図36】図36はシミュレーション結果を示す図(その29)である。
【図37】図37はシミュレーション結果を示す図(その30)である。
【図38】図38はシミュレーション結果を示す図(その31)である。
【図39】図39はシミュレーション結果を示す図(その32)である。
【図40】図40はシミュレーション結果を示す図(その33)である。
【図41】図41はシミュレーション結果を示す図(その34)である。
【図42】図42はシミュレーション結果を示す図(その35)である。
【図43】図43は実施例2に係る弾性境界波素子の断面図である。
【図44】図44は実施例3に係る弾性境界波素子の断面図である。
【図45】図45は実施例4に係る共振器の平面図である。
【図46】図46は実施例5に係るフィルタの平面図である。
【図47】図47はシミュレーション結果を示す図(その36)である。
【図48】図48はシミュレーション結果を示す図(その37)である。
【図49】図49はシミュレーション結果を示す図(その38)である。
【図50】図50はシミュレーション結果を示す図(その39)である。
【図51】図51はシミュレーション結果を示す図(その40)である。
【図52】図52はシミュレーション結果を示す図(その41)である。
【図53】図53はシミュレーション結果を示す図(その42)である。
【図54】図54はシミュレーション結果を示す図(その43)である。
【図55】図55はシミュレーション結果を示す図(その44)である。
【図56】図56はシミュレーション結果を示す図(その45)である。
【図57】図57はシミュレーション結果を示す図(その46)である。
【図58】図58はシミュレーション結果を示す図(その47)である。
【図59】図59はシミュレーション結果を示す図(その48)である。
【図60】図60はシミュレーション結果を示す図(その49)である。
【図61】図61はシミュレーション結果を示す図(その50)である。
【図62】図62はシミュレーション結果を示す図(その51)である。
【図63】図63はシミュレーション結果を示す図(その52)である。
【図64】図64はシミュレーション結果を示す図(その53)である。
【図65】図65はシミュレーション結果を示す図(その54)である。
【図66】図66はシミュレーション結果を示す図(その55)である。
【図67】図67はシミュレーション結果を示す図(その56)である。
【符号の説明】
【0094】
10 LiNbO3基板
12 酸化シリコン膜
14 酸化アルミニウム膜
16 電極
16a チタン層
16b 銅層
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性境界波素子、共振器およびフィルタに関し、特に、ストンリー波を抑圧することが可能な弾性境界波素子、共振器およびフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
弾性波を応用した装置の一つとして、弾性表面波(SAW:Surface Acoustic Wave Device)デバイスが以前より良く知られている。このSAWデバイスは、例えば携帯電話に代表される45MHz〜2GHzの周波数帯における無線信号を処理する各種回路、例えば送信バンドパスフィルタ、受信バンドパスフィルタ、局発フィルタ、アンテナ共用器、IFフィルタ、FM変調器等に用いられている。
【0003】
温度特性を向上させるため、特許文献1においては、圧電基板上に圧電基板と温度特性の符号が異なる酸化シリコン膜を成膜した弾性表面波素子が開示されている。さらに、弾性表面波素子は弾性波が基板表面に集中して伝搬するため、その基板表面に異物が付着すると、周波数の変動、電気的損失の増大などの特性変化あるいは劣化が生じてしまう。そこで、通常、弾性表面波素子は密閉された構造のパッケージに実装される。このため、素子の小型化が容易ではなく、製造コストの増大の要因ともなっている。
【0004】
そこで、温度特性の改善および素子の小型化および製造コスト削減を実現させるため、表面波ではなく、異なる媒質の境界を伝搬する境界波を用いるデバイスが非特許文献1に開示されている。非特許文献1では、0°の回転Y板LiNbO3(LN基板)上に酸化シリコン膜およびシリコン膜が積層した構造における境界波について、計算結果をもとに開示されている。
【特許文献1】特開2003−209458号公報
【非特許文献1】Masatsune Yamaguchi, Takashi Yamashita, Ken-ya Hashimoto, Tatsuya Omori、「Highly Piezoelectric Boundary Waves in Si/SiO2/LiNbO3 Structure」、Proceeding of 1998 IEEE International Frequency Control Symposium、(米国)、IEEE、1998年、p484−488。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
非特許文献1においては、実際の使用に耐える良好な特性を有する弾性境界波素子の実現方法までは開示していない。使用に耐えるための課題として、弾性境界波素子で利用する弾性境界波以外に不要応答として励振されてしまう弾性波の存在がある。このような不要応答は、弾性境界波素子の機能として使用する弾性境界波の良好な周波数特性の妨げとなる。例えば、図1は弾性境界波素子を用いた1ポート共振器の通過特性を示した図である。図1のSHは弾性境界波素子で利用する(つまり、弾性境界波素子でその機能を発揮するため用いる)SH(Shear Horizontal)波を主成分とする波の応答である。SHの低周波数側にSVと示した応答が観測される。これは、SV(Shear Vertical)波を主成分とするストンリー波と呼ばれる波である。図1のように、弾性境界波素子で利用するSH波を主成分とする境界波の最も近傍の周波数で励振する弾性境界波としてストンリー波がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、弾性境界波素子の機能として使用する弾性境界波の近傍の周波数に出現するストンリー波を抑圧することが可能な弾性境界波素子、共振器およびフィルタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、LiNbO3基板と、該基板上に設けられた弾性波を励振する電極と、前記基板上に前記電極を覆うように設けられた酸化シリコン膜と、前記酸化シリコン膜上に形成された媒質膜と、を具備し、前記基板の回転Yカット角をθ、前記電極の密度の銅の密度に対する比をa、前記電極に励振される弾性波の波長をλ、前記電極の膜厚をh、前記酸化シリコン膜の膜厚をHとしたとき、θ、a、λ、hおよびHをストンリー波の電気機械結合係数k2が0.00015以下の範囲となるように設定することを特徴とする弾性境界波素子である。本発明によれば、ストンリー波のk2が0.00015以下となる。よって、ストンリー波を抑圧することができる。
【0008】
本発明は、LiNbO3基板と、該基板上に設けられた弾性波を励振する電極と、前記基板上に前記電極を覆うように設けられた酸化シリコン膜と、前記酸化シリコン膜上に形成された媒質膜と、を具備し、弾性境界波素子で利用するSH成分を主成分とする境界波の最も近傍の周波数で励振するSV成分を主成分とする境界波の電気機械結合係数が0.001以下であることを特徴とする弾性境界波素子である。本発明によれば、ストンリー波のk2を水晶の弾性表面波のk2以下とすることができる。よって、ストンリー波を抑圧することができる。
【0009】
本発明は、LiNbO3基板と、該基板上に設けられた弾性波を励振する電極と、前記基板上に前記電極を覆うように設けられた酸化シリコン膜と、前記酸化シリコン膜上に形成された媒質膜と、を具備し、弾性境界波素子で利用するSH成分を主成分とする境界波の最も近傍の周波数で励振するSV成分を主成分とする境界波の電気機械結合係数が0.00015以下であることを特徴とする弾性境界波素子である。本発明によれば、ストンリー波を抑圧することができる。
【0010】
上記構成において、前記SH成分を主成分とする境界波の伝搬方向は、前記基板のX軸方向である構成とすることができる。
【0011】
上記構成において、前記酸化シリコン膜上に設けられた媒質膜を具備する構成とすることができる。
【0012】
上記構成において、前記媒質膜中の音速は、前記酸化シリコン膜中の音速より速い構成とすることができる。また、上記構成において、前記媒質膜は、窒化シリコン、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムおよびシリコンのいずれか1つを含む構成とすることができる。この構成によれば、弾性境界波を酸化シリコン膜中に閉じ込めることができる。
【0013】
上記構成において、前記電極の密度は、前記酸化シリコン膜の密度より大きい構成とすることができる。この構成によれば、弾性境界波の反射を増大させることができる。また、上記構成において、前記電極は銅を含む構成とすることができる。この構成によれば、銅は酸化シリコン膜より密度が高い、また、低抵抗なため、損失を低減することができる。
【0014】
上記構成において、前記電極は2層以上の多層構造である構成とすることができる。また、上記構成において、前記電極は、前記基板上に設けられたチタン層と、該チタン層上に設けられた銅層を含む構成とすることができる。この構成によれば、電極と基板との密着を向上させることができる。
【0015】
上記構成において、前記電極を覆うバリア層を具備する構成とすることができる。この構成によれば、電極の材料が酸化シリコン膜に拡散することを抑制することができる。
【0016】
本発明は、上記構成の弾性境界波素子を有する共振器である。本発明によれば、ストンリー波を抑圧した共振器を提供することができる。
【0017】
本発明は、上記構成の弾性境界波素子を有するフィルタである。本発明によれば、ストンリー波を抑圧したフィルタを提供することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、弾性境界波素子の機能として使用する弾性境界波の近傍の周波数に出現するストンリー波を抑圧することが可能な弾性境界波素子、共振器およびフィルタを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照に本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0020】
発明者は、ストンリー波を抑圧するため、有限要素法によるシミュレーションを行い、さまざまな構造の弾性境界波素子におけるストンリー波の電気機械結合係数k2の大きさを計算した。図2は計算に用いた弾性境界波素子の断面図である。回転Y板のLiNbO3基板(LN基板)10上にCu(銅)を主成分とする電極16が設けられている。電極16は、すだれ電極(IDT)または櫛形電極であり、弾性波を励振する電極である。基板10上に電極16を覆うように酸化シリコン(SiO2)膜12が設けられている。酸化シリコン膜12上に酸化アルミニウム(Al2O3)膜14(媒質膜)が設けられている。
【0021】
シミュレーションに用いるパラメータとして、電極16の密度のCuの密度(8.92g/cm3)に対する比をa、電極16に励振される弾性波の波長(すなわち電極16の1つおきの間隔)をλ、基板10の回転Yカット角をθ、電極16の膜厚をh、酸化シリコン膜12の膜厚をHとした。シミュレーションは、図3に示したように図2のうち電極1本分を基本単位とし、基本単位が無限に繰り返される場合を計算した。本明細書に示した計算結果においては、SH波を主成分とする弾性境界波のk2は0.04から0.15であり、高周波帯のフィルタを構成するには十分な大きさであった。また、図4、図8から図19ではk2が負となることもあるが、本来は、計算したk2の絶対値を取るべきである。よって、図20から図42並びに図47から図67ではk2として絶対値で表示している。また、k2が0.00015以下というように表現するときは計算結果であるk2の絶対値が0.00015以下であることを示している。
【0022】
シミュレーションが実際の弾性境界波素子のk2を精度よく計算できているかを調べるため、シミュレーション結果と実際に作製した弾性境界波素子のストンリー波のk2を比較した。図4の実線は、λ=1.982μm、h=188nm、θ=30°、つまりh/λ=0.095のときのk2のSiO2膜厚(H/λ)依存を計算した結果である。一方、同様のλ、h、θを用い、SiO2膜厚(H/λ)が0.33、0.38、0.42、0.45、0.52および0.58の弾性境界波素子を作製し、各弾性境界波素子の周波数特性を測定した。作製した1ポート共振器の弾性境界波素子を用い挿入損失の周波数特性を測定した結果をそれぞれ図5(a)から図7(b)に示す。また、各弾性境界波素子のストンリー波のk2を図4のS1、S2、S3、S4、S5およびS6で示した。図4のS1、S2、S3、S4、S5およびS6で示した条件で作製した弾性境界波素子の測定結果がそれぞれ図5(a)から図7(b)に対応している。図4より、発明者が用いたシミュレーションは実際の測定結果とよく一致している。図5(a)および図5(b)においては、大きなストンリー波の応答が観測されている。一方、図6(a)においては、ストンリー波は小さくなり、図6(b)においては、ストンリー波の応答は非常に小さくなる。そして、図7(a)および図7(b)においては、ストンリー波の応答は観測されない。これらの測定結果と図4の計算結果を比較すると、ストンリー波のk2の値が0.00015以下であれば、ストンリー波の応答は非常に小さなものとなり、実用上問題無くなることが分かる。
【0023】
弾性表面波素子として用いられる媒質で、弾性表面波素子の機能として用いる弾性波のk2が小さい材料としては水晶がある。水晶のk2は0.001である。よって、ストンリー波のk2は、少なくとも水晶の弾性表面波素子において、その機能として用いる弾性波である弾性表面波のk2より小さいことが求められる。すなわち、ストンリー波のk2が0.001以下であることが求められる。
【0024】
図8から図19は、シミュレーション結果を示す図であり、SiO2膜厚(H/λ)に対するストンリー波の電気機械結合係数k2を示した図である。図8から図19はそれぞれ電極膜厚hが0.045λ/a、0.045λ/a、0.06λ/a、0.07λ/a、0.075λ/a、0.08λ/a、0.085λ/a、0.09λ/a、0.095λ/a、0.1λ/a、0.105λ/aおよび0.12λ/aのときの結果である。各計算点は、両側の隣の計算点の中間点間を代表すると仮定した。すなわち、例えば、図10はh=0.06λ/aの計算結果は、h=0.06λ/aと図8および図9の計算点h=0.045λ/aとの中間点h=0.0525λ/aと、h=0.06λ/aと図11の計算点h=0.07λ/aとの中間点0.065λ/aと、の間の0.0525λ/a≦h<0.065λ/aを代表するとした。また、図8のように片側の隣の計算値がない場合は、図8の計算値と片側の隣の計算点との間を代表するとした。例えば、図8は、図8の計算点h=0.045λ/aと、h=0.045λ/aと図10の計算点h=0.06λ/aとの中間点h=0.0525λ/aと、の間の0.045λ/a≦h<0.0525λ/aを代表するとした。同様に、図8において、θ=26°の線は、θ=26°とθ=24°との中間点θ=25°と、θ=26°とθ=27°との中間点θ=26.5°と、の間の25°≦θ<26.5°を代表するとした。
【0025】
図8から図19を用い、ストンリー波のk2が0.00015以下になる範囲を求めた。図8から図19のいずれかの範囲とすることにより、ストンリー波のk2を0.00015以下とすることができる。図8から図19においては、k2が0.00015以下の範囲の計算結果の曲線を実線で、その以外の範囲の計算結果の曲線を破線で表した。
【0026】
図8および図9より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.045λ/a≦h<0.0525λ/aであって、
25°≦θ<26.5°のとき0.39λ≦H<0.46λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.41λ≦H<0.48λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.42λ≦H<0.51λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.43λ≦H<0.53λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.45λ≦H<0.56λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.46λ≦H<0.58λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.47λ≦H<0.61λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.48λ≦H<0.64λ、
33.5°≦θ<35°のとき0.48λ≦H<0.67λ、
35°≦θ<37.5°のとき0.5λ≦H<0.74λ、
37.5°≦θ<42°のとき0.52λ≦H<0.8λ、
42°≦θ<57°のとき0.55λ≦H<0.8λ、
57°≦θ<63°のとき0.51λ≦H<0.8λ、
63°≦θ<69°のとき0.46λ≦H<0.8λ、
69°≦θ<75°のとき0.39λ≦H<0.8λ、
75°≦θ<99°のとき0.3λ≦H<0.8λ、および
99°≦θ<105°のとき0.58λ≦H<0.8λ
である。
【0027】
図10より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0525λ/a≦h<0.065λ/aであって、
24°≦θ<25°のとき0.3λ≦H<0.32λ、
25°≦θ<26.5°のとき0.3λ≦H<0.37λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.33λ≦H<0.38λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.34λ≦H<0.41λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.37λ≦H<0.43λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.39λ≦H<0.44λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.42λ≦H<0.47λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.44λ≦H<0.48λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.47λ≦H<0.49λ、
33.5°≦θ<34.5°のとき0.47λ≦H<0.51λ、
34.5°≦θ<35.5°のとき0.48λ≦H<0.57λ、
35.5°≦θ<36.5°のとき0.5λ≦H<0.62λ、
36.5°≦θ<38°のとき0.52λ≦H<0.67λ、
38°≦θ<40.5°のとき0.54λ≦H<0.79λ、
40.5°≦θ<43.5°のとき0.58λ≦H<0.8λ、
43.5°≦θ<46.5°のとき0.61λ≦H<0.8λ、
46.5°≦θ<51°のとき0.64λ≦H<0.8λ、
51°≦θ<57°のとき0.69λ≦H<0.8λ、および
57°≦θ<63°のとき0.78λ≦H<0.8λ
である。
【0028】
図11より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.065λ/a≦h<0.0725λ/aであって、
25.5°≦θ<26.5°のとき0.3λ≦H<0.32λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.36λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.38λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.32λ≦H<0.43λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.34λ≦H<0.46λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.36λ≦H<0.5λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.39λ≦H<0.55λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.43λ≦H<0.6λ、
33.5°≦θ<35°のとき0.46λ≦H<0.66λ、
35°≦θ<36.5°のとき0.54λ≦H<0.8λ、
36.5°≦θ<37.5°のとき0.59λ≦H<0.8λ、
37.5°≦θ<38.5°のとき0.65λ≦H<0.8λ、および
38.5°≦θ<39°のとき0.73λ≦H<0.8λ
である。
【0029】
図12より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0725λ/a≦h<0.0775λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.35λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.39λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.43λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.33λ≦H<0.49λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.35λ≦H<0.56λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.39λ≦H<0.63λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.43λ≦H<0.75λ、
33.5°≦θ<34.5°のとき0.47λ≦H<0.8λ、
34.5°≦θ<35.5°のとき0.52λ≦H<0.8λ、
35.5°≦θ<36.5°のとき0.57λ≦H<0.8λ、
36.5°≦θ<37.5°のとき0.63λ≦H<0.8λ、および
37.5°≦θ<38.5°のとき0.72λ≦H<0.8λ
である。
【0030】
図13より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0775λ/a≦h<0.0825λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.34λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.41λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.47λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.32λ≦H<0.56λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.36λ≦H<0.69λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.39λ≦H<0.8λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.44λ≦H<0.8λ、
33.5°≦θ<35°のとき0.5λ≦H<0.8λ、
35°≦θ<36.5°のとき0.65λ≦H<0.8λ、および
36.5°≦θ<38°のとき0.77λ≦H<0.8λ
である。
【0031】
図14より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0825λ/a≦h<0.0875λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.36λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.44λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.57λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.32λ≦H<0.8λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.37λ≦H<0.8λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.43λ≦H<0.8λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.51λ≦H<0.8λ、
33.5°≦θ<34.5°のとき0.59λ≦H<0.8λ、および
34.5°≦θ<35.5°のとき0.72λ≦H<0.8λ
である。
【0032】
図15より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0875λ/a≦h<0.0925λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.39λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.58λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.33λ≦H<0.8λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.43λ≦H<0.8λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.53λ≦H<0.8λ、および
32.5°≦θ<33.5°のとき0.67λ≦H<0.8λ
である。
【0033】
図16より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0925λ/a≦h<0.0975λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.63λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.42λ≦H<0.8λ、および
30.5°≦θ<31.5°のとき0.6λ≦H<0.8λ
である。
【0034】
図17より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0975λ/a≦h<0.1025λ/aであって、
25.5°≦θ<26.5°のとき0.32λ≦H<0.7λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、および
28.5°≦θ<29.5°のとき0.45λ≦H<0.8λ
である。
【0035】
図18より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.1025λ/a≦h<0.1125λ/aであって、
24.5°≦θ<25.5°のとき0.6λ≦H<0.8λ、
25.5°≦θ<26.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、および
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.33λ若しくは0.64λ≦H<0.8λ
である。
【0036】
図19より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.1125λ/a≦h≦0.12λ/aであって、
22.5°≦θ<23.5°のとき0.47λ≦H<0.76λ、および
23.5°≦θ<24.5°のとき0.36λ≦H<0.45λ
である。
【0037】
図20から図31は、SiO2膜厚(H/λ)および電極膜圧(h/λ)に対するストンリー波の電気機械結合係数k2を示した図である。図20から図31はそれぞれYカット角θが24°、26°、27°、28°、29°、30°、31°、32°、33°、34°、36°および39°のときの結果である。図8から図19で説明したように、各計算点は、両側の隣の計算点の中間点間を代表すると仮定した。図20から図31の下には各図のk2が0.00015となる線を1次または2次曲線で近似した式を記載した。これらの曲線より、各図において、k2が0.00015以下となる範囲を求めた。図20から図31のいずれかの範囲とすることにより、ストンリー波のk2を0.00015以下とすることができる。
【0038】
図20より、k2が0.00015以下になる範囲は、
24°≦θ<25°であって、
0.35≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≦0.12、
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦−0.08H/λ+0.15、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.116
であり、かつ
0.35≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧−0.047H/λ+0.136、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.01H/λ+0.118
である。また
24°≦θ<25°であって、
0.3≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≦−0.208H/λ+0.128
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≧−0.125H/λ+0.0925
である。
【0039】
図21より、k2が0.00015以下になる範囲は、
25°≦θ<26.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.05H/λ+0.132、および
0.4≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.112
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.1
である。または、
25°≦θ<26.5°であって、
0.3≦H/λ≦0.4のときh/(λ・a)≦−0.3H/λ+0.17
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.4のときh/(λ・a)≧−0.1H/λ+0.09
である。
【0040】
図22より、k2が0.00015以下になる範囲は、
26.5°≦θ<27.5°であって、
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≦0.11、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.04H/λ+0.124、および
0.4≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.108
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧0.08、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧0.2H/λ+0.01、および
0.4≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.015H/λ+0.084
である。または、
26.5°≦θ<27.5°であって、
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≦0.08、および
0.35≦H/λ≦0.4のときh/(λ・a)≦−0.5H/λ+0.255、
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.4のときh/(λ・a)≧−0.09H/λ+0.091
である。または、
26.5°≦θ<27.5°であって、
0.38≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≦−0.1H/λ+0.091
であり、かつ
0.38≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≧−0.1H/λ+0.087
である。
【0041】
図23より、k2が0.00015以下になる範囲は、
27.5°≦θ<28.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.03H/λ+0.116、および
0.4≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.005H/λ+0.102
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.38のときh/(λ・a)≧0.07、
0.38≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧0.5H/λ−0.12、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≧0.067H/λ+0.053、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.008H/λ+0.0856
である。または、
27.5°≦θ<28.5°であって、
0.3≦H/λ<0.38のときh/(λ・a)≦0.07、
0.38≦H/λ<0.41のときh/(λ・a)≦−0.5H/λ+0.26、および
0.41≦H/λ≦0.5のときh/(λ・a)≦−0.111H/λ+0.101
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.16H/λ+0.116、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.1H/λ+0.095、
0.4≦H/λ<0.47のときh/(λ・a)≧−0.171H/λ+0.119、および
0.47≦H/λ≦0.5のときh/(λ・a)≧0.233H/λ−0.0717
である。
【0042】
図24より、k2が0.00015以下になる範囲は、
28.5°≦θ<29.5°であって、
0.3≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.008H/λ+0.0956
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.14H/λ+0.114、
0.4≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≧0.058、および
0.42≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.342(H/λ)2+0.465H/λ−0.0648
である。または、
28.5°≦θ<29.5°であって、
0.42≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≦0.0052、
0.45≦H/λ<0.53のときh/(λ・a)≦−0.0875H/λ+0.0914、および
0.53≦H/λ≦0.55のときh/(λ・a)≦−0.75H/λ+0.443
であり、かつ
0.42≦H/λ<0.46のときh/(λ・a)≧−0.175H/λ+0.121、
0.46≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧0.04、および
0.5≦H/λ≦0.55のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.14
である。または、
28.5°≦θ<29.5°であって、
0.55≦H/λ<0.58のときh/(λ・a)≦0.167H/λ−0.0617、および
0.58≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≦−0.0294H/λ+0.0521、
であり、かつ
0.55≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≧0.03
である。
【0043】
図25より、k2が0.00015以下になる範囲は、
29.5°≦θ<30.5°であって、
0.32≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.286(H/λ)2+0.356H/λ−0.0027
であり、かつ
0.32≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧3.33(H/λ)2−2.7H/λ+0.605、
0.4≦H/λ<0.44のときh/(λ・a)≧0.058、および
0.44≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.75(H/λ)2+1.005H/λ−0.239
である。または、
29.5°≦θ<30.5°であって、
0.43≦H/λ<0.46のときh/(λ・a)≦0.052、
0.46≦H/λ<0.57のときh/(λ・a)≦−0.0727H/λ+0.0855、
0.57≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≦−0.333H/λ+0.234、および
0.6≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≦−0.0267H/λ+0.05
であり、かつ
0.43≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.4H/λ+0.224、
0.45≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≧−0.14H/λ+0.107、および
0.55≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≧0.03
である。
【0044】
図26より、k2が0.00015以下になる範囲は、
30.5°≦θ<31.5°であって、
0.36≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.131(H/λ)2+0.188H/λ+0.00293
であり、かつ
0.36≦H/λ<0.43のときh/(λ・a)≧4.64(H/λ)2−3.95H/λ+0.902、
0.43≦H/λ<0.465のときh/(λ・a)≧0.06、および
0.465≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.283(H/λ)2+0.424H/λ−0.0758
である。または、
30.5°≦θ<31.5°であって、
0.43≦H/λ<0.465のときh/(λ・a)≦0.06、
0.465≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦−0.108H/λ+0.105、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.0333H/λ+0.0567
であり、かつ
0.43≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.65H/λ+0.34、
0.45≦H/λ<0.57のときh/(λ・a)≧−0.142H/λ+0.111、および
0.57≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
である。
【0045】
図27より、k2が0.00015以下になる範囲は、
31.5°≦θ<32.5°であって、
0.39≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.153(H/λ)2+0.219H/λ+0.0169
であり、かつ
0.39≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.15、
0.45≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≧0.6、および
0.48≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.346(H/λ)2+0.5H/λ−0.1
である。または、
31.5°≦θ<32.5°であって、
0.45≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≦0.06、
0.48≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦−0.135H/λ+0.125、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.0333H/λ+0.0587
であり、かつ
0.45≦H/λ<0.58のときh/(λ・a)≧−0.154H/λ+0.119、および
0.58≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
である。
【0046】
図28より、k2が0.00015以下になる範囲は、
32.5°≦θ<33.5°であって、
0.43≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−1.266(H/λ)2+1.614H/λ−0.39
であり、かつ
0.43≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.4H/λ+0.242、
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧0.062、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.167(H/λ)2+0.263H/λ−0.028
である。または、
32.5°≦θ<33.5°であって、
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦0.06H/λ+0.028、
0.5≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦−0.11H/λ+0.113、および
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.03H/λ+0.057
であり、かつ
0.45≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≧−0.3H/λ+0.19、
0.48≦H/λ<0.59のときh/(λ・a)≧−0.145H/λ+0.116、および
0.59≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
である。
【0047】
図29より、k2が0.00015以下になる範囲は、
33.5°≦θ<35°であって、
0.425≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.284(H/λ)2+0.396H/λ−0.0471
であり、かつ
0.425≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≧−0.109H/λ+0.116、
0.48≦H/λ<0.57のときh/(λ・a)≧0.064、および
0.57≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.6594(H/λ)2+0.9382H/λ−0.257
である。または、
33.5°≦θ<35°であって、
0.48≦H/λ<0.52のときh/(λ・a)≦0.064、および
0.52≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.0929H/λ+0.108
であり、かつ
0.48≦H/λ<0.59のときh/(λ・a)≧−0.155H/λ+0.121、および
0.59≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
である。
【0048】
図30より、k2が0.00015以下になる範囲は、
35°≦θ<37.5°であって、
0.54≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.273(H/λ)2+0.415H/λ−0.0748
であり、かつ
0.54≦H/λ<0.62のときh/(λ・a)≧0.06、および
0.62≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.5(H/λ)2+0.76H/λ−0.219
である。または、
35°≦θ<37.5°であって、
0.5≦H/λ<0.62のときh/(λ・a)≦0.06、および
0.62≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.117H/λ+0.132
であり、かつ
0.5≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧−0.16H/λ+0.126、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
である。
【0049】
図31より、k2が0.00015以下になる範囲は、
37.5°≦θ<39°であって、
0.52≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≦0.2H/λ−0.054、
0.6≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦0.066、
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.09H/λ+0.003、
であり、かつ
0.52≦H/λ<0.62のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.154、
0.62≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
である。
【0050】
図32から図42は、SiO2膜厚(H/λ)およびYカット角θに対するストンリー波の電気機械結合係数k2を示した図である。図32から図42はそれぞれ電極膜厚hが、0.03λ/a、0.045λ/a、0.06λ/a、0.07λ/a、0.075λ/a、0.08λ/a,0.085λ/a、0.09λ/a、0.095λ/a、0.10λ/a、および0.105λ/aのときの結果である。図8から図19で説明したように、各計算点は、両側の隣の計算点の中間点間を代表すると仮定した。図32から図42の下には各図のk2が0.00015となる線を1次または2次曲線で近似した式を記載した。これらの曲線より、各図において、k2が0.00015以下となる範囲を求めた。図32から図42のいずれかの範囲とすることにより、ストンリー波のk2を0.00015以下とすることができる。
【0051】
図32より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.03λ/a≦h<0.0375λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦75(H/λ)2−82.5H/λ+103.687
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.65のときθ≧−85.7H/λ+97.7、および
0.65≦H/λ≦0.8のときθ≧42
である。または、
0.03λ/a≦h<0.0375λ/aであって、
0.45≦H/λ<0.65のときθ≦120H/λ−36、および
0.65≦H/λ≦0.8のときθ≦42、
であり、かつ
0.45≦H/λ<0.5のときθ≧18、および
0.5≦H/λ≦0.8のときθ≧40H/λ−2
である。
【0052】
図33より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0375λ/a≦h<0.0525λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦24(H/λ)+88.8
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.55のときθ≧−120H/λ+114、および
0.55≦H/λ≦0.8のときθ≧48
である。または、
0.0375λ/a≦h<0.0525λ/aであって、
0.43≦H/λ<0.55のときθ≦180H/λ−51、および
0.55≦H/λ≦0.8のときθ≦48
であり、かつ
0.43≦H/λ≦0.8のときθ≧34.3H/λ+11.6
である。
【0053】
図34より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0525λ/a≦h<0.065λ/aであって、
0.45≦H/λ≦0.8のときθ≦80H/λ−4
であり、かつ
0.45≦H/λ≦0.8のときθ≧20H/λ+23
である。
【0054】
図35より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.065λ/a≦h<0.0725λ/aであって、
0.3≦H/λ<0.7のときθ≦−26.7(H/λ)2+52H/λ+15.5、および
0.7≦H/λ≦0.8のときθ≦25H/λ+21、
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧−16.7(H/λ)2+38.3H/λ+16
である。
【0055】
図36より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0725λ/a≦h<0.0775λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦−25(H/λ)2+47.5H/λ+17
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧−25(H/λ)2+42.5H/λ+15.2
である。
【0056】
図37より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0775λ/a≦h<0.0825λ/aであって、
0.3≦H/λ<≦0.8のときθ≦−21.4(H/λ)2+38.2H/λ+20.1
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧−23.3(H/λ)2+35.8H/λ+17.4
である。
【0057】
図38より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0825λ/a≦h<0.0875λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦−13.3(H/λ)2+24.7H/λ+24
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧−16(H/λ)2+25.6H/λ+19.8
である。
【0058】
図39より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0875λ/a≦h<0.0925λ/aであって、
0.3≦H/λ<0.55のときθ≦10H/λ+26.5、および
0.55≦H/λ≦0.8のときθ≦6H/λ+28.7、
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧4H/λ+25.3
である。
【0059】
図40より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0925λ/a≦h<0.0975λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦4H/λ+28.3
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧2H/λ+25.9
である。
【0060】
図41より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.0975λ/a≦h<0.1025λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦2H/λ+28.2
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧26
である。
【0061】
図42より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.1025λ/a≦h<0.105λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦28
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.5のときθ≧−5H/λ+27.5、および
0.5≦H/λ≦0.8のときθ≧25
である。
【0062】
以上のように、弾性境界波素子の構造を図8から図42で示した範囲とすることにより、ストンリー波のk2を0.00015以下とすることができる。よって、弾性境界波素子への影響を小さくすることができる。
【0063】
実施例1においては、SH成分を主成分とする境界波の伝搬方向は、LN基板のX軸方向である。
【0064】
実施例1においては、酸化シリコン膜12上の媒質膜として酸化アルミニウム膜14の例を説明したが、媒質膜の音速がSiO2の音速より速く媒質膜の膜厚が1λ程度以上であれば上記シミュレーションを適用できる。媒質膜の音速が酸化シリコン膜12中の音速より速いと弾性境界波を酸化シリコン膜12中に閉じ込められる。酸化シリコン膜12より音速の速い媒質として、媒質膜は、窒化シリコン、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムおよびシリコンのいずれか1つを含むことが好ましい。
【0065】
電極16の密度は、酸化シリコン膜12の密度より大きいことが好ましい。これにより、弾性境界波の反射を増大させることができる。さらに、電極16として、銅(Cu)を含むことが好ましい。銅は酸化シリコン膜12より密度が高い、また、低抵抗なため、電気的な損失を低減することができる。また、酸化シリコン膜12は上記シミュレーション結果が適用できる範囲で主に酸化シリコンを含む膜であれば良い。
【実施例2】
【0066】
実施例1のシミュレーション結果は、電極16が2層以上の多層構造である場合にも適用することができる。図43を参照に、図2に比べ電極16がチタン(Ti)層16aおよび銅層16bから構成されている。その他の構成は図2と同じであり同じ部材は同じ符号を付し説明を省略する。図43のように、電極16を多層構造とし、LN基板10上に接するようにチタン層16aを設け、チタン層16a上に銅層16b膜を設けた構造をとすることができる。これにより、電極16とLN基板10との密着を図ることができる。実施例2においては、銅層16bの密度をp、チタン層16aの密度をq、銅層の16b膜厚をb、チタン層16aの膜厚をcとしたとき、電極16の平均密度rは、
r=p×b/(b+c)+q×c/(b+c)
で表される。
a=r/Cuの密度(8.92g/cm3)
とすることにより、実施例1のシミュレーション結果を用いることができる。電極16が3層以上の場合も、同様の計算方法により電極16の平均密度を計算し、aを求めることにより、実施例1のシミュレーション結果を適用することができる。なお、銅層16bは、弾性境界波の反射を増大させることができ、低抵抗で損失を低減することができる程度に銅を含む層である。チタン層16aは、電極16とLN基板10との密着を図ることができる程度にチタンを含む層である。
【実施例3】
【0067】
実施例1のシミュレーション結果は、電極16を覆うバリア層18を有する場合にも適用できる。図44を参照に、電極16を覆う窒化シリコン(Si3N4)膜からなるバリア層18が設けられている。その他の構成は図2と同じであり、同じ部材は同じ符号を付し説明を省略する。バリア層18により、電極16の金属が酸化シリコン膜12に拡散することを防止することができる。特に、電極16がCuを含む場合、Cuは酸化シリコン膜12に拡散しやすいため、バリア層18を設けることが好ましい。バリア層18としては、バリア性と形成の容易性から窒化シリコン膜を用いることが好ましい。窒化シリコン膜以外であっても、電極16に含まれる金属の酸化シリコン膜への拡散を抑制する機能を有する膜を用いることができる。
【実施例4】
【0068】
実施例4は実施例1から3の弾性境界波素子を用いた共振器の例である。図45は共振器の電極を図示した平面図である。櫛形電極を有する弾性境界波素子20の両側に反射器26、28を配置している。弾性境界波素子20は入力電極22および出力電極24を有している。反射器26、28は櫛形電極を有する弾性境界波素子20と同時に作製される。弾性境界波素子20より両側に伝搬した境界波は反射器で反射される。反射された境界波は弾性境界波素子20内で境界波の定在波となる。これにより共振器として機能する。実施例4によれば、実施例1から3に係る弾性境界波素子を用い共振器を構成することにより、ストンリー波を抑圧した共振器が得られる。これにより、共振器の周波数特性が向上する。
【実施例5】
【0069】
実施例5は実施例4に係る共振子を用いた4段ラダー型フィルタの例である。図46は実施例4に係るラダー型フィルタの電極を図示した平面図である。直列共振器30として、実施例4の共振子32、34、36、38を直列に接続する。共振子32の一端は入力パッド電極50に接続され、共振子38の一端は出力パッド電極52に接続される。共振子32と共振子34が接続された電極は共振子40に接続され、共振子38と共振子36が接続された電極は共振子42に接続される。共振子40および共振子42の共振子の接続されていない一端は接地パッド電極54、56に接続される。共振子40および42は並列共振器として機能する。実施例5は、以上の構成により、ラダー型フィルタとして機能する。実施例5によれば、実施例1から3に係る弾性境界波素子を用いラダー型フィルタを構成することにより、ストンリー波を抑圧したフィルタが得られる。これにより、フィルタの周波数特性が向上する。実施例5はラダー型フィルタの例であったが、実施例1から3の共振器をラダー型フィルタ以外の例えばダブルモードフィルタ等に適用することもできる。
【0070】
実施例1の図20から図31に加え、図47から図67に、SiO2膜厚(H/λ)および電極膜圧(h/λ)に対するストンリー波の電気機械結合係数k2を示した。図47から図67はそれぞれYカット角θが0°、1°、3°、6°、9°、10°、11°、12°、13°、14°、15°、16°、17°、18°、19°、20°、21°、22°、23°、24°および177°のときの結果である。各計算点は、図20から図31と同じように、両側の隣の計算点の中間点間を代表すると仮定した。図47から図67の下には各図のk2が0.00015となる線を1次または2次曲線で近似した式を記載した。これらの曲線より、各図において、k2が0.00015以下となる範囲を求めた。図47から図67のいずれかの範囲とすることにより、ストンリー波のk2を0.00015以下とすることができる。
【0071】
図47より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0°≦θ<0.5°であって、
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦H/λ、
である。なお、h/(λ・a)≦H/λとするのは、シミュレーションに用いたモデルではh/(λ・a)>H/λを考慮していないためである。また、
0.6≦H/λ<0.625のときh/(λ・a)≧−2H/λ+1.8、および
0.625≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧1.543(H/λ)2−2.484H/λ+1.5
である。
【0072】
図48より、k2が0.00015以下になる範囲は、
0.5°≦θ<2°であって、
0.508≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦H/λ、
であり、かつ
0.508≦H/λ<0.531のときh/(λ・a)≧−0.3478H/λ+0.6847、
0.531≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧−0.6087H/λ+0.8232、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.6(H/λ)2−0.98H/λ+0.83
である。
【0073】
図49より、k2が0.00015以下になる範囲は、
2°≦θ<4.5°であって、
0.45≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦H/λ、
であり、かつ
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧28.998(H/λ)2−29.088H/λ+7.668、
0.5≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≧1.6(H/λ)2−2.06H/λ+1.003、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.0733H/λ+0.3877
である。
【0074】
図50より、k2が0.00015以下になる範囲は、
4.5°≦θ<7.5°であって、
0.3625≦H/λ<0.496のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.496≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦−0.111H/λ+0.5511、
0.55≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦3.4(H/λ)2−4.45H/λ+1.909、
0.65≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦−0.06H/λ+0.492、および
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.45、
であり、かつ
0.3625≦H/λ<0.3875のときh/(λ・a)≧−0.46H/λ+0.5293、
0.3875≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−2.96H/λ+1.498、
0.4≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.58H/λ+0.546、
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧1.2667(H/λ)2−1.503H/λ+0.705、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.04H/λ+0.283
である。
【0075】
図51より、k2が0.00015以下になる範囲は、
7.5°≦θ<9.5°であって、
0.315≦H/λ<0.406のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.406≦H/λ<0.419のときh/(λ・a)≦−1.077H/λ+0.8432、
0.419≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≦61.7512(H/λ)2−55.565H/λ+12.8326、
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≦1.8667(H/λ)2−2.233H/λ+0.96、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.2(H/λ)2−0.32H/λ+0.412、
であり、かつ
0.315≦H/λ<0.342のときh/(λ・a)≧−0.5556H/λ+0.49、
0.342≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−3.75H/λ+1.5825、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.6H/λ+0.48、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≧1.133(H/λ)2−1.243H/λ+0.556、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.1067(H/λ)2−0.18H/λ+0.2817
である。
【0076】
図52より、k2が0.00015以下になる範囲は、
9.5°≦θ<10.5°であって、
0.31≦H/λ<0.37のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.37≦H/λ<0.383のときh/(λ・a)≦0.37、
0.383≦H/λ<0.392のときh/(λ・a)≦−1.111H/λ+0.7956、
0.392≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−2.5H/λ+1.34、
0.4≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≦12(H/λ)2−11.1H/λ+2.86、
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦3.2(H/λ)2−3.36H/λ+1.159、
0.5≦H/λ<0.61のときh/(λ・a)≦0.5455(H/λ)2−0.7327H/λ+0.509、および
0.61≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.08848(H/λ)2−0.1616H/λ+0.3307、
であり、かつ
0.31≦H/λ<0.331のときh/(λ・a)≧−0.4762H/λ+0.4576、
0.331≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−2.632H/λ+1.171、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.5H/λ+0.425、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧(H/λ)2−1.09H/λ+0.501、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.1(H/λ)2−0.17H/λ+0.266
である。
【0077】
図53より、k2が0.00015以下になる範囲は、
10.5°≦θ<11.5°であって、
0.304≦H/λ<0.36のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.36≦H/λ<0.3625のときh/(λ・a)≦−4H/λ+1.8、
0.3625≦H/λ<0.375のときh/(λ・a)≦−0.8H/λ+0.64、
0.375≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦80.702(H/λ)2−64.344H/λ+13.120、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦3(H/λ)2−3.091H/λ+1.051、
0.5≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦0.4(H/λ)2−0.56H/λ+0.436、および
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.02H/λ+0.254、
であり、かつ
0.304≦H/λ<0.329のときh/(λ・a)≧−0.56H/λ+0.474、
0.329≦H/λ<0.331のときh/(λ・a)≧−15H/λ+5.225、
0.331≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−1.579H/λ+0.7826、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.4H/λ+0.37、
0.4≦H/λ<0.575のときh/(λ・a)≧0.4762(H/λ)2−0.5786H/λ+0.3652、および
0.575≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.0381(H/λ)2−0.07905H/λ+0.2229
である。
【0078】
図54より、k2が0.00015以下になる範囲は、
11.5°≦θ<12.5°であって、
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.35≦H/λ<0.358のときh/(λ・a)≦−1.25H/λ+0.7875、
0.358≦H/λ<0.3625のときh/(λ・a)≦−6.667H/λ+2.7267、
0.3625≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦27.781(H/λ)2−22.3379H/λ+4.7569、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦2.18(H/λ)2−2.271H/λ+0.8263、
0.5≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦0.44(H/λ)2−0.578H/λ+0.4148、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.02667H/λ+0.2423、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.308のときh/(λ・a)≧−0.5H/λ+0.45、
0.308≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧25.1541(H/λ)2−18.099H/λ+3.4683、
0.35≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧1.8(H/λ)2−1.69H/λ+0.586、
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧0.3333(H/λ)2−0.4167H/λ+0.31、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.02H/λ+0.192
である。
【0079】
図55より、k2が0.00015以下になる範囲は、
12.5°≦θ<13.5°であって、
0.3≦H/λ<0.32のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.32≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≦−H/λ+0.64、
0.35≦H/λ<0.373のときh/(λ・a)≦−1.3044H/λ+0.7465、
0.373≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.6296H/λ+0.4949、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦1.6(H/λ)2−1.66H/λ+0.651、
0.5≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦0.4667(H/λ)2−0.61H/λ+0.4093、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.02H/λ+0.223、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.8H/λ+0.48、
0.35≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.27、
0.45≦H/λ<0.625のときh/(λ・a)≧0.09524(H/λ)2−0.1595H/λ+0.2325、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.01143H/λ+0.1771
である。
【0080】
図56より、k2が0.00015以下になる範囲は、
13.5°≦θ<14.5°であって、
0.3≦H/λ<0.318のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.318≦H/λ<0.325のときh/(λ・a)≦−4H/λ+1.59、
0.325≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦6.933(H/λ)2−5.88H/λ+1.4687、
0.4≦H/λ<0.585のときh/(λ・a)≦0.6618(H/λ)2−0.7924H/λ+0.437、および
0.585≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.11527(H/λ)2−0.1829H/λ+0.2676、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.6H/λ+0.4、
0.35≦H/λ<0.475のときh/(λ・a)≧0.8(H/λ)2−0.82H/λ+0.379、
0.475≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≧0.2095(H/λ)2−0.2814H/λ+0.2564、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.0133H/λ+0.1707
である。
【0081】
図57より、k2が0.00015以下になる範囲は、
14.5°≦θ<15.5°であって、
0.3≦H/λ<0.304のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.304≦H/λ<0.308のときh/(λ・a)≦−1.25H/λ+0.685、
0.308≦H/λ<0.321のときh/(λ・a)≦−2.308H/λ+1.011、
0.321≦H/λ<0.375のときh/(λ・a)≦11.239(H/λ)2−8.748H/λ+1.920、
0.375≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦1.1733(H/λ)2−1.2347H/λ+0.518、
0.5≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦0.267(H/λ)2−0.36H/λ+0.3073、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.01333H/λ+0.1947、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.5H/λ+0.355、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.25、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧−0.1H/λ+0.21、
0.5≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≧−0.03H/λ+0.175、および
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.154
である。
【0082】
図58より、k2が0.00015以下になる範囲は、
15.5°≦θ<16.5°であって、
0.3≦H/λ<0.308のときh/(λ・a)≦−1.25H/λ+0.675、
0.308≦H/λ<0.311のときh/(λ・a)≦−10H/λ+3.37、
0.311≦H/λ<0.321のときh/(λ・a)≦−2H/λ+0.882、
0.321≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦5.9188(H/λ)2−4.799H/λ+1.171、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.711(H/λ)2−0.7956H/λ+0.4024、
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.128(H/λ)2−0.197H/λ+0.2495、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.4H/λ+0.31、
0.35≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧0.3556(H/λ)2−0.4089H/λ+0.2696、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.08762(H/λ)2−0.1306H/λ+0.1974
である。
【0083】
図59より、k2が0.00015以下になる範囲は、
16.5°≦θ<17.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦8.6(H/λ)2−6.75H/λ+1.511、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.467(H/λ)2−0.557H/λ+0.335、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.0667(H/λ)2−0.11H/λ+0.2103、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧1.133(H/λ)2−1.043H/λ+0.391、
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧0.133(H/λ)2−0.183H/λ+0.2065、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.0075H/λ+0.149
である。
【0084】
図60より、k2が0.00015以下になる範囲は、
17.5°≦θ<18.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦4(H/λ)2−3.28H/λ+0.848、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.467(H/λ)2−0.537H/λ+0.316、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.1(H/λ)2−0.155H/λ+0.217、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.867(H/λ)2−0.817H/λ+0.337、
0.45≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≧−0.05H/λ+0.1675、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.008H/λ+0.1444
である。
【0085】
図61より、k2が0.00015以下になる範囲は、
18.5°≦θ<19.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦2.8(H/λ)2−2.34H/λ+0.655
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.467(H/λ)2−0.537H/λ+0.307、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.04(H/λ)2−0.07H/λ+0.1794、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.933(H/λ)2−0.847H/λ+0.331、および
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧0.081(H/λ)2−0.118H/λ+0.1759、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.005H/λ+0.137
である。
【0086】
図62より、k2が0.00015以下になる範囲は、
19.5°≦θ<20.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦2.4(H/λ)2−2H/λ+0.574、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.4(H/λ)2−0.46H/λ+0.278、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.0933(H/λ)2−0.142H/λ+0.1959、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.667(H/λ)2−0.627H/λ+0.281、および
0.45≦H/λ<0.575のときh/(λ・a)≧0.107(H/λ)2−0.141H/λ+0.176、および
0.575≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.00444H/λ+0.1326
である。
【0087】
図63より、k2が0.00015以下になる範囲は、
20.5°≦θ<21.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦2.2(H/λ)2−1.83H/λ+0.529、
0.4≦H/λ<0.52のときh/(λ・a)≦0.357(H/λ)2−0.404H/λ+0.2533、および
0.52≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.0604(H/λ)2−0.0976H/λ+0.1744、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.733(H/λ)2−0.657H/λ+0.276、および
0.45≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.04286(H/λ)2−0.065H/λ+0.1496
である。
【0088】
図64より、k2が0.00015以下になる範囲は、
21.5°≦θ<22.5°であって、
0.3≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.198(H/λ)2−0.291H/λ+0.234、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.8(H/λ)2−0.69H/λ+0.2735、および
0.45≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.00286H/λ+0.1263
である。
【0089】
図65より、k2が0.00015以下になる範囲は、
22.5°≦θ<23.5°であって、
0.3≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦0.568(H/λ)2−0.649H/λ+0.2976、および
0.7≦H/λ<0.75のときh/(λ・a)≦−0.03H/λ+0.1425
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.73のときh/(λ・a)≧0.136(H/λ)2−0.174H/λ+0.1719、および
0.73≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≧0.125H/λ+0.02625
である。
【0090】
図66より、k2が0.00015以下になる範囲は、
23.5°≦θ<24°であって、
0.3≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦0.4(H/λ)2−0.46H/λ+0.246、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.116
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧0.667(H/λ)2−0.613H/λ+0.253、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.01H/λ+0.118
である。また、
23.5°≦θ<24°であって、
0.3≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≦−0.208H/λ+0.128
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≧−0.125H/λ+0.0925
である。
【0091】
図67より、θ=177°においては、k2が0.00015以下になる範囲はない。
【0092】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】図1は従来の弾性境界波素子の周波数に対する挿入損失を示す図である。
【図2】図2は実施例1に係る弾性境界波素子の断面図である。
【図3】図3はシミュレーションに用いた基本単位の断面図である。
【図4】図4は、酸化シリコン膜厚に対するk2を示した図であり、シミュレーション結果と測定結果とを比較するための図である。
【図5】図5(a)および図5(b)はそれぞれ図4のS1およびS2の周波数に対する挿入損失を示す図である。
【図6】図6(a)および図6(b)はそれぞれ図4のS3およびS4の周波数に対する挿入損失を示す図である。
【図7】図7(a)および図7(b)はそれぞれ図4のS5およびS6の周波数に対する挿入損失を示す図である。
【図8】図8はシミュレーション結果を示す図(その1)である。
【図9】図9はシミュレーション結果を示す図(その2)である。
【図10】図10はシミュレーション結果を示す図(その3)である。
【図11】図11はシミュレーション結果を示す図(その4)である。
【図12】図12はシミュレーション結果を示す図(その5)である。
【図13】図13はシミュレーション結果を示す図(その6)である。
【図14】図14はシミュレーション結果を示す図(その7)である。
【図15】図15はシミュレーション結果を示す図(その8)である。
【図16】図16はシミュレーション結果を示す図(その9)である。
【図17】図17はシミュレーション結果を示す図(その10)である。
【図18】図18はシミュレーション結果を示す図(その11)である。
【図19】図19はシミュレーション結果を示す図(その12)である。
【図20】図20はシミュレーション結果を示す図(その13)である。
【図21】図21はシミュレーション結果を示す図(その14)である。
【図22】図22はシミュレーション結果を示す図(その15)である。
【図23】図23はシミュレーション結果を示す図(その16)である。
【図24】図24はシミュレーション結果を示す図(その17)である。
【図25】図25はシミュレーション結果を示す図(その18)である。
【図26】図26はシミュレーション結果を示す図(その19)である。
【図27】図27はシミュレーション結果を示す図(その20)である。
【図28】図28はシミュレーション結果を示す図(その21)である。
【図29】図29はシミュレーション結果を示す図(その22)である。
【図30】図30はシミュレーション結果を示す図(その23)である。
【図31】図31はシミュレーション結果を示す図(その24)である。
【図32】図32はシミュレーション結果を示す図(その25)である。
【図33】図33はシミュレーション結果を示す図(その26)である。
【図34】図34はシミュレーション結果を示す図(その27)である。
【図35】図35はシミュレーション結果を示す図(その28)である。
【図36】図36はシミュレーション結果を示す図(その29)である。
【図37】図37はシミュレーション結果を示す図(その30)である。
【図38】図38はシミュレーション結果を示す図(その31)である。
【図39】図39はシミュレーション結果を示す図(その32)である。
【図40】図40はシミュレーション結果を示す図(その33)である。
【図41】図41はシミュレーション結果を示す図(その34)である。
【図42】図42はシミュレーション結果を示す図(その35)である。
【図43】図43は実施例2に係る弾性境界波素子の断面図である。
【図44】図44は実施例3に係る弾性境界波素子の断面図である。
【図45】図45は実施例4に係る共振器の平面図である。
【図46】図46は実施例5に係るフィルタの平面図である。
【図47】図47はシミュレーション結果を示す図(その36)である。
【図48】図48はシミュレーション結果を示す図(その37)である。
【図49】図49はシミュレーション結果を示す図(その38)である。
【図50】図50はシミュレーション結果を示す図(その39)である。
【図51】図51はシミュレーション結果を示す図(その40)である。
【図52】図52はシミュレーション結果を示す図(その41)である。
【図53】図53はシミュレーション結果を示す図(その42)である。
【図54】図54はシミュレーション結果を示す図(その43)である。
【図55】図55はシミュレーション結果を示す図(その44)である。
【図56】図56はシミュレーション結果を示す図(その45)である。
【図57】図57はシミュレーション結果を示す図(その46)である。
【図58】図58はシミュレーション結果を示す図(その47)である。
【図59】図59はシミュレーション結果を示す図(その48)である。
【図60】図60はシミュレーション結果を示す図(その49)である。
【図61】図61はシミュレーション結果を示す図(その50)である。
【図62】図62はシミュレーション結果を示す図(その51)である。
【図63】図63はシミュレーション結果を示す図(その52)である。
【図64】図64はシミュレーション結果を示す図(その53)である。
【図65】図65はシミュレーション結果を示す図(その54)である。
【図66】図66はシミュレーション結果を示す図(その55)である。
【図67】図67はシミュレーション結果を示す図(その56)である。
【符号の説明】
【0094】
10 LiNbO3基板
12 酸化シリコン膜
14 酸化アルミニウム膜
16 電極
16a チタン層
16b 銅層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LiNbO3基板と、
該基板上に設けられた弾性波を励振する電極と、
前記基板上に前記電極を覆うように設けられた酸化シリコン膜と、を具備し、
前記基板の回転Yカット角をθ、前記電極の密度の銅の密度に対する比をa、前記電極に励振される弾性波の波長をλ、前記電極の膜厚をh、前記酸化シリコン膜の膜厚をHとしたとき、
0.045λ/a≦h<0.0525λ/aであって、
25°≦θ<26.5°のとき0.39λ≦H<0.46λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.41λ≦H<0.48λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.42λ≦H<0.51λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.43λ≦H<0.53λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.45λ≦H<0.56λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.46λ≦H<0.58λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.47λ≦H<0.61λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.48λ≦H<0.64λ、
33.5°≦θ<35°のとき0.48λ≦H<0.67λ、
35°≦θ<37.5°のとき0.5λ≦H<0.74λ、
37.5°≦θ<42°のとき0.52λ≦H<0.8λ、
42°≦θ<57°のとき0.55λ≦H<0.8λ、
57°≦θ<63°のとき0.51λ≦H<0.8λ、
63°≦θ<69°のとき0.46λ≦H<0.8λ、
69°≦θ<75°のとき0.39λ≦H<0.8λ、
75°≦θ<99°のとき0.3λ≦H<0.8λ、および
99°≦θ<105°のとき0.58λ≦H<0.8λ
であり、または、
0.0525λ/a≦h<0.065λ/aであって、
24°≦θ<25°のとき0.3λ≦H<0.32λ、
25°≦θ<26.5°のとき0.3λ≦H<0.37λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.33λ≦H<0.38λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.34λ≦H<0.41λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.37λ≦H<0.43λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.39λ≦H<0.44λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.42λ≦H<0.47λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.44λ≦H<0.48λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.47λ≦H<0.49λ、
33.5°≦θ<34.5°のとき0.47λ≦H<0.51λ、
34.5°≦θ<35.5°のとき0.48λ≦H<0.57λ、
35.5°≦θ<36.5°のとき0.5λ≦H<0.62λ、
36.5°≦θ<38°のとき0.52λ≦H<0.67λ、
38°≦θ<40.5°のとき0.54λ≦H<0.79λ、
40.5°≦θ<43.5°のとき0.58λ≦H<0.8λ、
43.5°≦θ<46.5°のとき0.61λ≦H<0.8λ、
46.5°≦θ<51°のとき0.64λ≦H<0.8λ、
51°≦θ<57°のとき0.69λ≦H<0.8λ、および
57°≦θ<63°のとき0.78λ≦H<0.8λ
であり、または、
0.065λ/a≦h<0.0725λ/aであって、
25.5°≦θ<26.5°のとき0.3λ≦H<0.32λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.36λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.38λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.32λ≦H<0.43λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.34λ≦H<0.46λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.36λ≦H<0.5λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.39λ≦H<0.55λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.43λ≦H<0.6λ、
33.5°≦θ<35°のとき0.46λ≦H<0.66λ、
35°≦θ<36.5°のとき0.54λ≦H<0.8λ、
36.5°≦θ<37.5°のとき0.59λ≦H<0.8λ、
37.5°≦θ<38.5°のとき0.65λ≦H<0.8λ、および
38.5°≦θ<39°のとき0.73λ≦H<0.8λ
であり、または、
0.0725λ/a≦h<0.0775λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.35λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.39λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.43λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.33λ≦H<0.49λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.35λ≦H<0.56λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.39λ≦H<0.63λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.43λ≦H<0.75λ、
33.5°≦θ<34.5°のとき0.47λ≦H<0.8λ、
34.5°≦θ<35.5°のとき0.52λ≦H<0.8λ、
35.5°≦θ<36.5°のとき0.57λ≦H<0.8λ、
36.5°≦θ<37.5°のとき0.63λ≦H<0.8λ、および
37.5°≦θ<38.5°のとき0.72λ≦H<0.8λ
であり、または、
0.0775λ/a≦h<0.0825λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.34λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.41λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.47λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.32λ≦H<0.56λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.36λ≦H<0.69λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.39λ≦H<0.8λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.44λ≦H<0.8λ、
33.5°≦θ<35°のとき0.5λ≦H<0.8λ、
35°≦θ<36.5°のとき0.65λ≦H<0.8λ、および
36.5°≦θ<38°のとき0.77λ≦H<0.8λ
であり、または
0.0825λ/a≦h<0.0875λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.36λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.44λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.57λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.32λ≦H<0.8λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.37λ≦H<0.8λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.43λ≦H<0.8λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.51λ≦H<0.8λ、
33.5°≦θ<34.5°のとき0.59λ≦H<0.8λ、および
34.5°≦θ<35.5°のとき0.72λ≦H<0.8λ
であり、または
0.0875λ/a≦h<0.0925λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.39λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.58λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.33λ≦H<0.8λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.43λ≦H<0.8λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.53λ≦H<0.8λ、および
32.5°≦θ<33.5°のとき0.67λ≦H<0.8λ
であり、または、
0.0925λ/a≦h<0.0975λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.63λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.42λ≦H<0.8λ、および
30.5°≦θ<31.5°のとき0.6λ≦H<0.8λ
であり、または、
0.0975λ/a≦h<0.1025λ/aであって、
25.5°≦θ<26.5°のとき0.32λ≦H<0.7λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、および
28.5°≦θ<29.5°のとき0.45λ≦H<0.8λ
であり、または、
0.1025λ/a≦h<0.1125λ/aであって、
24.5°≦θ<25.5°のとき0.6λ≦H<0.8λ、
25.5°≦θ<26.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、および
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.33λ若しくは0.64λ≦H<0.8λ
であり、または、
0.1125λ/a≦h≦0.12λ/aであって、
22.5°≦θ<23.5°のとき0.47λ≦H<0.76λ、および
23.5°≦θ<24.5°のとき0.36λ≦H<0.45λ
であることを特徴とする弾性境界波素子。
【請求項2】
LiNbO3基板と、
該基板上に設けられた弾性波を励振する電極と、
前記基板上に前記電極を覆うように設けられた酸化シリコン膜と、を具備し、
前記基板の回転Yカット角をθ、前記電極の密度の銅の密度に対する比をa、前記電極に励振される弾性波の波長をλ、前記電極の膜厚をh、前記酸化シリコン膜の膜厚をHとしたとき、
0°≦θ<0.5°であって、
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦H/λ、
であり、かつ
0.6≦H/λ<0.625のときh/(λ・a)≧−2H/λ+1.8、および
0.625≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧1.543(H/λ)2−2.484H/λ+1.5
であり、または
0.5°≦θ<2°であって、
0.508≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦H/λ、
であり、かつ
0.508≦H/λ<0.531のときh/(λ・a)≧−0.3478H/λ+0.6847、
0.531≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧−0.6087H/λ+0.8232、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.6(H/λ)2−0.98H/λ+0.83
であり、または
2°≦θ<4.5°であって、
0.45≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦H/λ、
であり、かつ
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧28.998(H/λ)2−29.088H/λ+7.668、
0.5≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≧1.6(H/λ)2−2.06H/λ+1.003、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.0733H/λ+0.3877
であり、または
4.5°≦θ<7.5°であって、
0.3625≦H/λ<0.496のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.496≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦−0.111H/λ+0.5511、
0.55≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦3.4(H/λ)2−4.45H/λ+1.909、
0.65≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦−0.06H/λ+0.492、および
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.45、
であり、かつ
0.3625≦H/λ<0.3875のときh/(λ・a)≧−0.46H/λ+0.5293、
0.3875≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−2.96H/λ+1.498、
0.4≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.58H/λ+0.546、
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧1.2667(H/λ)2−1.503H/λ+0.705、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.04H/λ+0.283
であり、または
7.5°≦θ<9.5°であって、
0.315≦H/λ<0.406のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.406≦H/λ<0.419のときh/(λ・a)≦−1.077H/λ+0.8432、
0.419≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≦61.7512(H/λ)2−55.565H/λ+12.8326、
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≦1.8667(H/λ)2−2.233H/λ+0.96、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.2(H/λ)2−0.32H/λ+0.412、
であり、かつ
0.315≦H/λ<0.342のときh/(λ・a)≧−0.5556H/λ+0.49、
0.342≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−3.75H/λ+1.5825、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.6H/λ+0.48、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≧1.133(H/λ)2−1.243H/λ+0.556、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.1067(H/λ)2−0.18H/λ+0.2817
であり、または
9.5°≦θ<10.5°であって、
0.31≦H/λ<0.37のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.37≦H/λ<0.383のときh/(λ・a)≦0.37、
0.383≦H/λ<0.392のときh/(λ・a)≦−1.111H/λ+0.7956、
0.392≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−2.5H/λ+1.34、
0.4≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≦12(H/λ)2−11.1H/λ+2.86、
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦3.2(H/λ)2−3.36H/λ+1.159、
0.5≦H/λ<0.61のときh/(λ・a)≦0.5455(H/λ)2−0.7327H/λ+0.509、および
0.61≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.08848(H/λ)2−0.1616H/λ+0.3307、
であり、かつ
0.31≦H/λ<0.331のときh/(λ・a)≧−0.4762H/λ+0.4576、
0.331≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−2.632H/λ+1.171、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.5H/λ+0.425、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧(H/λ)2−1.09H/λ+0.501、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.1(H/λ)2−0.17H/λ+0.266
であり、または
10.5°≦θ<11.5°であって、
0.304≦H/λ<0.36のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.36≦H/λ<0.3625のときh/(λ・a)≦−4H/λ+1.8、
0.3625≦H/λ<0.375のときh/(λ・a)≦−0.8H/λ+0.64、
0.375≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦80.702(H/λ)2−64.344H/λ+13.120、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦3(H/λ)2−3.091H/λ+1.051、
0.5≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦0.4(H/λ)2−0.56H/λ+0.436、および
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.02H/λ+0.254、
であり、かつ
0.304≦H/λ<0.329のときh/(λ・a)≧−0.56H/λ+0.474、
0.329≦H/λ<0.331のときh/(λ・a)≧−15H/λ+5.225、
0.331≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−1.579H/λ+0.7826、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.4H/λ+0.37、
0.4≦H/λ<0.575のときh/(λ・a)≧0.4762(H/λ)2−0.5786H/λ+0.3652、および
0.575≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.0381(H/λ)2−0.07905H/λ+0.2229
であり、または
11.5°≦θ<12.5°であって、
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.35≦H/λ<0.358のときh/(λ・a)≦−1.25H/λ+0.7875、
0.358≦H/λ<0.3625のときh/(λ・a)≦−6.667H/λ+2.7267、
0.3625≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦27.781(H/λ)2−22.3379H/λ+4.7569、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦2.18(H/λ)2−2.271H/λ+0.8263、
0.5≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦0.44(H/λ)2−0.578H/λ+0.4148、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.02667H/λ+0.2423、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.308のときh/(λ・a)≧−0.5H/λ+0.45、
0.308≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧25.1541(H/λ)2−18.099H/λ+3.4683、
0.35≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧1.8(H/λ)2−1.69H/λ+0.586、
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧0.3333(H/λ)2−0.4167H/λ+0.31、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.02H/λ+0.192
であり、または
12.5°≦θ<13.5°であって、
0.3≦H/λ<0.32のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.32≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≦−H/λ+0.64、
0.35≦H/λ<0.373のときh/(λ・a)≦−1.3044H/λ+0.7465、
0.373≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.6296H/λ+0.4949、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦1.6(H/λ)2−1.66H/λ+0.651、
0.5≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦0.4667(H/λ)2−0.61H/λ+0.4093、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.02H/λ+0.223、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.8H/λ+0.48、
0.35≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.27、
0.45≦H/λ<0.625のときh/(λ・a)≧0.09524(H/λ)2−0.1595H/λ+0.2325、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.01143H/λ+0.1771
であり、または
13.5°≦θ<14.5°であって、
0.3≦H/λ<0.318のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.318≦H/λ<0.325のときh/(λ・a)≦−4H/λ+1.59、
0.325≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦6.933(H/λ)2−5.88H/λ+1.4687、
0.4≦H/λ<0.585のときh/(λ・a)≦0.6618(H/λ)2−0.7924H/λ+0.437、および
0.585≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.11527(H/λ)2−0.1829H/λ+0.2676、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.6H/λ+0.4、
0.35≦H/λ<0.475のときh/(λ・a)≧0.8(H/λ)2−0.82H/λ+0.379、
0.475≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≧0.2095(H/λ)2−0.2814H/λ+0.2564、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.0133H/λ+0.1707
であり、または
14.5°≦θ<15.5°であって、
0.3≦H/λ<0.304のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.304≦H/λ<0.308のときh/(λ・a)≦−1.25H/λ+0.685、
0.308≦H/λ<0.321のときh/(λ・a)≦−2.308H/λ+1.011、
0.321≦H/λ<0.375のときh/(λ・a)≦11.239(H/λ)2−8.748H/λ+1.920、
0.375≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦1.1733(H/λ)2−1.2347H/λ+0.518、
0.5≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦0.267(H/λ)2−0.36H/λ+0.3073、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.01333H/λ+0.1947、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.5H/λ+0.355、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.25、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧−0.1H/λ+0.21、
0.5≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≧−0.03H/λ+0.175、および
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.154
であり、または
15.5°≦θ<16.5°であって、
0.3≦H/λ<0.308のときh/(λ・a)≦−1.25H/λ+0.675、
0.308≦H/λ<0.311のときh/(λ・a)≦−10H/λ+3.37、
0.311≦H/λ<0.321のときh/(λ・a)≦−2H/λ+0.882、
0.321≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦5.9188(H/λ)2−4.799H/λ+1.171、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.711(H/λ)2−0.7956H/λ+0.4024、
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.128(H/λ)2−0.197H/λ+0.2495、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.4H/λ+0.31、
0.35≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧0.3556(H/λ)2−0.4089H/λ+0.2696、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.08762(H/λ)2−0.1306H/λ+0.1974
であり、または、
16.5°≦θ<17.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦8.6(H/λ)2−6.75H/λ+1.511、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.467(H/λ)2−0.557H/λ+0.335、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.0667(H/λ)2−0.11H/λ+0.2103、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧1.133(H/λ)2−1.043H/λ+0.391、
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧0.133(H/λ)2−0.183H/λ+0.2065、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.0075H/λ+0.149
であり、または
17.5°≦θ<18.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦4(H/λ)2−3.28H/λ+0.848、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.467(H/λ)2−0.537H/λ+0.316、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.1(H/λ)2−0.155H/λ+0.217、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.867(H/λ)2−0.817H/λ+0.337、
0.45≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≧−0.05H/λ+0.1675、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.008H/λ+0.1444
であり、または
18.5°≦θ<19.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦2.8(H/λ)2−2.34H/λ+0.655
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.467(H/λ)2−0.537H/λ+0.307、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.04(H/λ)2−0.07H/λ+0.1794、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.933(H/λ)2−0.847H/λ+0.331、および
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧0.081(H/λ)2−0.118H/λ+0.1759、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.005H/λ+0.137
であり、または
19.5°≦θ<20.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦2.4(H/λ)2−2H/λ+0.574、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.4(H/λ)2−0.46H/λ+0.278、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.0933(H/λ)2−0.142H/λ+0.1959、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.667(H/λ)2−0.627H/λ+0.281、および
0.45≦H/λ<0.575のときh/(λ・a)≧0.107(H/λ)2−0.141H/λ+0.176、および
0.575≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.00444H/λ+0.1326
であり、または
20.5°≦θ<21.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦2.2(H/λ)2−1.83H/λ+0.529、
0.4≦H/λ<0.52のときh/(λ・a)≦0.357(H/λ)2−0.404H/λ+0.2533、および
0.52≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.0604(H/λ)2−0.0976H/λ+0.1744、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.733(H/λ)2−0.657H/λ+0.276、および
0.45≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.04286(H/λ)2−0.065H/λ+0.1496
であり、または
21.5°≦θ<22.5°であって、
0.3≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.198(H/λ)2−0.291H/λ+0.234、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.8(H/λ)2−0.69H/λ+0.2735、および
0.45≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.00286H/λ+0.1263
であり、または、
22.5°≦θ<23.5°であって、
0.3≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦0.568(H/λ)2−0.649H/λ+0.2976、および
0.7≦H/λ<0.75のときh/(λ・a)≦−0.03H/λ+0.1425
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.73のときh/(λ・a)≧0.136(H/λ)2−0.174H/λ+0.1719、および
0.73≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≧0.125H/λ+0.02625
であり、または、
23.5°≦θ<24°であって、
0.3≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦0.4(H/λ)2−0.46H/λ+0.246、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.116
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧0.667(H/λ)2−0.613H/λ+0.253、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.01H/λ+0.118
であり、または、
23.5°≦θ<24°であって、
0.3≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≦−0.208H/λ+0.128
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≧−0.125H/λ+0.0925
であり、または、
24°≦θ<25°であって、
0.35≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≦0.12、
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦−0.08H/λ+0.156、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.116
であり、かつ、
0.35≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧−0.047H/λ+0.136、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.01H/λ+0.118
であり、または、
24°≦θ<25°であって、
0.3≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≦−0.208H/λ+0.128
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≧−0.125H/λ+0.0925
であり、または、
25°≦θ<26.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.05H/λ+0.132、および
0.4≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.112
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.1
であり、または、
25°≦θ<26.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.3H/λ+0.17
であり、かつ、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.1H/λ+0.09
であり、または、
26.5°≦θ<27.5°であって、
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≦0.11、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.04H/λ+0.124、および
0.4≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.108
であり、かつ、
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧0.08、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧0.2H/λ+0.01、および
0.4≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.015H/λ+0.084
であり、または、
26.5°≦θ<27.5°であって、
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≦0.08、および
0.35≦H/λ≦0.4のときh/(λ・a)≦−0.5H/λ+0.255、
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.4のときh/(λ・a)≧−0.09H/λ+0.091
であり、または、
26.5°≦θ<27.5°であって、
0.38≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≦−0.1H/λ+0.091
であり、かつ、
0.38≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≧−0.1H/λ+0.087
であり、または、
27.5°≦θ<28.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.03H/λ+0.116、および
0.4≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.005H/λ+0.102
であり、かつ、
0.3≦H/λ<0.38のときh/(λ・a)≧0.07、
0.38≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧0.5H/λ−0.12、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≧0.067H/λ+0.053、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.008H/λ+0.0856
であり、または、
27.5°≦θ<28.5°であって、
0.3≦H/λ<0.38のときh/(λ・a)≦0.07、
0.38≦H/λ<0.41のときh/(λ・a)≦−0.5H/λ+0.26、および
0.41≦H/λ≦0.5のときh/(λ・a)≦−0.111H/λ+0.101
であり、かつ、
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.16H/λ+0.116、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.1H/λ+0.095、
0.4≦H/λ<0.47のときh/(λ・a)≧−0.171H/λ+0.119、および
0.47≦H/λ≦0.5のときh/(λ・a)≧0.233H/λ−0.0717
であり、または、
28.5°≦θ<29.5°であって、
0.3≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.008H/λ+0.0956
であり、かつ、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.14H/λ+0.114、
0.4≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≧0.058、および
0.42≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.342(H/λ)2+0.465H/λ−0.0648
であり、または、
28.5°≦θ<29.5°であって、
0.42≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≦0.0052、
0.45≦H/λ<0.53のときh/(λ・a)≦−0.0875H/λ+0.0914、および
0.53≦H/λ≦0.55のときh/(λ・a)≦−0.75H/λ+0.443
であり、かつ、
0.42≦H/λ<0.46のときh/(λ・a)≧−0.175H/λ+0.121、
0.46≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧0.04、および
0.5≦H/λ≦0.55のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.14
であり、または、
28.5°≦θ<29.5°であって、
0.55≦H/λ<0.58のときh/(λ・a)≦0.167H/λ−0.0617、および
0.58≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≦−0.0294H/λ+0.0521、
であり、かつ、
0.55≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≧0.03
であり、または、
29.5°≦θ<30.5°であって、
0.32≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.286(H/λ)2+0.356H/λ−0.0027
であり、かつ、
0.32≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧3.33(H/λ)2−2.7H/λ+0.605、
0.4≦H/λ<0.44のときh/(λ・a)≧0.058、および
0.44≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.75(H/λ)2+1.005H/λ−0.239
であり、または、
29.5°≦θ<30.5°であって、
0.43≦H/λ<0.46のときh/(λ・a)≦0.052、
0.46≦H/λ<0.57のときh/(λ・a)≦−0.0727H/λ+0.0855、
0.57≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≦−0.333H/λ+0.234、および
0.6≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≦−0.0267H/λ+0.05
であり、かつ、
0.43≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.4H/λ+0.224、
0.45≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≧−0.14H/λ+0.107、および
0.55≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≧0.03
であり、または、
30.5°≦θ<31.5°であって、
0.36≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.131(H/λ)2+0.188H/λ+0.00293
であり、かつ、
0.36≦H/λ<0.43のときh/(λ・a)≧4.64(H/λ)2−3.95H/λ+0.902、
0.43≦H/λ<0.465のときh/(λ・a)≧0.06、および
0.465≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.283(H/λ)2+0.424H/λ−0.0758
であり、または、
30.5°≦θ<31.5°であって、
0.43≦H/λ<0.465のときh/(λ・a)≦0.06、
0.465≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦−0.108H/λ+0.105、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.0333H/λ+0.0567
であり、かつ、
0.43≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.65H/λ+0.34、
0.45≦H/λ<0.57のときh/(λ・a)≧−0.142H/λ+0.111、および
0.57≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
であり、または、
31.5°≦θ<32.5°であって、
0.39≦H/λ<≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.153(H/λ)2+0.219H/λ+0.0169
であり、かつ、
0.39≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.15、
0.45≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≧0.6、および
0.48≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.346(H/λ)2+0.5H/λ−0.1
であり、または、
31.5°≦θ<32.5°であって、
0.45≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≦0.06、
0.48≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦−0.135H/λ+0.125、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.0333H/λ+0.0587
であり、かつ、
0.45≦H/λ<0.58のときh/(λ・a)≧−0.154H/λ+0.119、および
0.58≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
であり、または、
32.5°≦θ<33.5°であって、
0.43≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−1.266(H/λ)2+1.614H/λ−0.39
であり、かつ、
0.43≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.4H/λ+0.242、
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧0.062、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.167(H/λ)2+0.263H/λ−0.028
であり、または、
32.5°≦θ<33.5°であって、
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦0.06H/λ+0.028、
0.5≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦−0.11H/λ+0.113、および
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.03H/λ+0.057
であり、かつ、
0.45≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≧−0.3H/λ+0.19、
0.48≦H/λ<0.59のときh/(λ・a)≧−0.145H/λ+0.116、および
0.59≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
であり、または、
33.5°≦θ<35°であって、
0.425≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.284(H/λ)2+0.396H/λ−0.0471
であり、かつ、
0.425≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≧−0.109H/λ+0.116、
0.48≦H/λ<0.57のときh/(λ・a)≧0.064、および
0.57≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.6594(H/λ)2+0.9382H/λ−0.257
であり、または、
33.5°≦θ<35°であって、
0.48≦H/λ<0.52のときh/(λ・a)≦0.064、および
0.52≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.0929H/λ+0.108
であり、かつ、
0.48≦H/λ<0.59のときh/(λ・a)≧−0.155H/λ+0.121、および
0.59≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
であり、または、
35°≦θ<37.5°であって、
0.54≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.273(H/λ)2+0.415H/λ−0.0748
であり、かつ、
0.54≦H/λ<0.62のときh/(λ・a)≧0.06、および
0.62≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.5(H/λ)2+0.76H/λ−0.219
であり、または、
35°≦θ<37.5°であって、
0.5≦H/λ<0.62のときh/(λ・a)≦0.06、および
0.62≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.117H/λ+0.132
であり、かつ、
0.5≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧−0.16H/λ+0.126、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
であり、または、
37.5°≦θ<39°であって、
0.52≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≦0.2H/λ−0.054、
0.6≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦0.066、
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.09H/λ+0.003、
であり、かつ、
0.52≦H/λ<0.62のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.154、
0.62≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
であることを特徴とする弾性境界波素子。
【請求項3】
LiNbO3基板と、
該基板上に設けられた弾性波を励振する電極と、
前記基板上に前記電極を覆うように設けられた酸化シリコン膜と、を具備し、
前記基板の回転Yカット角をθ、前記電極の密度の銅の密度に対する比をa、前記電極に励振される弾性波の波長をλ、前記電極の膜厚をh、前記酸化シリコン膜の膜厚をHとしたとき、
0.03λ/a≦h<0.0375λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦75(H/λ)2−82.5H/λ+103.687
であり、かつ、
0.3≦H/λ<0.65のときθ≧−85.7H/λ+97.7、および
0.65≦H/λ≦0.8のときθ≧42
であり、または、
0.03λ/a≦h<0.0375λ/aであって、
0.45≦H/λ<0.65のときθ≦120H/λ−36、および
0.65≦H/λ≦0.8のときθ≦42、
であり、かつ、
0.45≦H/λ<0.5のときθ≧18、および
0.5≦H/λ≦0.8のときθ≧40H/λ−2
であり、または、
0.0375λ/a≦h<0.0525λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦24(H/λ)+88.8
であり、かつ、
0.3≦H/λ<0.55のときθ≧−120H/λ+114、および
0.55≦H/λ≦0.8のときθ≧48
であり、または、
0.0375λ/a≦h<0.0525λ/aであって、
0.43≦H/λ<0.55のときθ≦180H/λ−51、および
0.55≦H/λ≦0.8のときθ≦48
であり、かつ、
0.43≦H/λ≦0.8のときθ≧34.3H/λ+11.6
であり、または、
0.0525λ/a≦h<0.065λ/aであって、
0.45≦H/λ≦0.8のときθ≦80H/λ−4
であり、かつ、
0.45≦H/λ≦0.8のときθ≧20H/λ+23
であり、または、
0.065λ/a≦h<0.0725λ/aであって、
0.3≦H/λ<0.7のときθ≦−26.7(H/λ)2+52H/λ+15.5、および
0.7≦H/λ≦0.8のときθ≦25H/λ+21、
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧−16.7(H/λ)2+38.3H/λ+16
であり、または、
0.0725λ/a≦h<0.0775λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦−25(H/λ)2+47.5H/λ+17
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧−25(H/λ)2+42.5H/λ+15.2
であり、または、
0.0775λ/a≦h<0.0825λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦−21.4(H/λ)2+38.2H/λ+20.1
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧−23.3(H/λ)2+35.8H/λ+17.4
であり、または、
0.0825λ/a≦h<0.0875λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦−13.3(H/λ)2+24.7H/λ+24
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧−16(H/λ)2+25.6H/λ+19.8
であり、または、
0.0875λ/a≦h<0.0925λ/aであって、
0.3≦H/λ<0.55のときθ≦10H/λ+26.5、および
0.55≦H/λ≦0.8のときθ≦6H/λ+28.7、
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧4H/λ+25.3
であり、または、
0.0925λ/a≦h<0.0975λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦4H/λ+28.3
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧2H/λ+25.9
であり、または、
0.0975λ/a≦h<0.1025λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦2H/λ+28.2
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧26
であり、または、
0.1025λ/a≦h<0.105λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦28
であり、かつ、
0.3≦H/λ<0.5のときθ≧−5H/λ+27.5、および
0.5≦H/λ≦0.8のときθ≧25
であることを特徴とする弾性境界波素子。
【請求項4】
LiNbO3基板と、
該基板上に設けられた弾性波を励振する電極と、
前記基板上に前記電極を覆うように設けられた酸化シリコン膜と、を具備し、
弾性境界波素子で利用するSH成分を主成分とする境界波の最も近傍の周波数で励振するSV成分を主成分とする境界波の電気機械結合係数が0.001以下であることを特徴とする弾性境界波素子。
【請求項5】
LiNbO3基板と、
該基板上に設けられた弾性波を励振する電極と、
前記基板上に前記電極を覆うように設けられた酸化シリコン膜と、を具備し、
弾性境界波素子で利用するSH成分を主成分とする境界波の最も近傍の周波数で励振するSV成分を主成分とする境界波の電気機械結合係数が0.00015以下であることを特徴とする弾性境界波素子。
【請求項6】
前記SH成分を主成分とする境界波の伝搬方向は、前記基板のX軸方向であることを特徴とする請求項4または5記載の弾性境界波素子。
【請求項7】
前記酸化シリコン膜上に設けられた媒質膜を具備することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の弾性境界波素子。
【請求項8】
前記媒質膜中の音速は、前記酸化シリコン膜中の音速より速いことを特徴とする請求項7記載の弾性境界波素子。
【請求項9】
前記媒質膜は、窒化シリコン、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムおよびシリコンのいずれか1つを含むことを特徴とする請求項7記載の弾性境界波素子。
【請求項10】
前記電極の密度は、前記酸化シリコン膜の密度より大きいことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の弾性境界波素子。
【請求項11】
前記電極は銅を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の弾性境界波素子。
【請求項12】
前記電極は2層以上の多層構造であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の弾性境界波素子。
【請求項13】
前記電極は、前記基板上に設けられたチタン層と、該チタン層上に設けられた銅層を含むことを特徴とする請求項12記載の弾性境界波素子。
【請求項14】
前記電極を覆うバリア層を具備することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の弾性境界波素子。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項記載の弾性境界波素子を有することを特徴とする共振器。
【請求項16】
請求項1から14のいずれか一項記載の弾性境界波素子を有することを特徴とするフィルタ。
【請求項1】
LiNbO3基板と、
該基板上に設けられた弾性波を励振する電極と、
前記基板上に前記電極を覆うように設けられた酸化シリコン膜と、を具備し、
前記基板の回転Yカット角をθ、前記電極の密度の銅の密度に対する比をa、前記電極に励振される弾性波の波長をλ、前記電極の膜厚をh、前記酸化シリコン膜の膜厚をHとしたとき、
0.045λ/a≦h<0.0525λ/aであって、
25°≦θ<26.5°のとき0.39λ≦H<0.46λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.41λ≦H<0.48λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.42λ≦H<0.51λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.43λ≦H<0.53λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.45λ≦H<0.56λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.46λ≦H<0.58λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.47λ≦H<0.61λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.48λ≦H<0.64λ、
33.5°≦θ<35°のとき0.48λ≦H<0.67λ、
35°≦θ<37.5°のとき0.5λ≦H<0.74λ、
37.5°≦θ<42°のとき0.52λ≦H<0.8λ、
42°≦θ<57°のとき0.55λ≦H<0.8λ、
57°≦θ<63°のとき0.51λ≦H<0.8λ、
63°≦θ<69°のとき0.46λ≦H<0.8λ、
69°≦θ<75°のとき0.39λ≦H<0.8λ、
75°≦θ<99°のとき0.3λ≦H<0.8λ、および
99°≦θ<105°のとき0.58λ≦H<0.8λ
であり、または、
0.0525λ/a≦h<0.065λ/aであって、
24°≦θ<25°のとき0.3λ≦H<0.32λ、
25°≦θ<26.5°のとき0.3λ≦H<0.37λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.33λ≦H<0.38λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.34λ≦H<0.41λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.37λ≦H<0.43λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.39λ≦H<0.44λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.42λ≦H<0.47λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.44λ≦H<0.48λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.47λ≦H<0.49λ、
33.5°≦θ<34.5°のとき0.47λ≦H<0.51λ、
34.5°≦θ<35.5°のとき0.48λ≦H<0.57λ、
35.5°≦θ<36.5°のとき0.5λ≦H<0.62λ、
36.5°≦θ<38°のとき0.52λ≦H<0.67λ、
38°≦θ<40.5°のとき0.54λ≦H<0.79λ、
40.5°≦θ<43.5°のとき0.58λ≦H<0.8λ、
43.5°≦θ<46.5°のとき0.61λ≦H<0.8λ、
46.5°≦θ<51°のとき0.64λ≦H<0.8λ、
51°≦θ<57°のとき0.69λ≦H<0.8λ、および
57°≦θ<63°のとき0.78λ≦H<0.8λ
であり、または、
0.065λ/a≦h<0.0725λ/aであって、
25.5°≦θ<26.5°のとき0.3λ≦H<0.32λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.36λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.38λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.32λ≦H<0.43λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.34λ≦H<0.46λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.36λ≦H<0.5λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.39λ≦H<0.55λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.43λ≦H<0.6λ、
33.5°≦θ<35°のとき0.46λ≦H<0.66λ、
35°≦θ<36.5°のとき0.54λ≦H<0.8λ、
36.5°≦θ<37.5°のとき0.59λ≦H<0.8λ、
37.5°≦θ<38.5°のとき0.65λ≦H<0.8λ、および
38.5°≦θ<39°のとき0.73λ≦H<0.8λ
であり、または、
0.0725λ/a≦h<0.0775λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.35λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.39λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.43λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.33λ≦H<0.49λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.35λ≦H<0.56λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.39λ≦H<0.63λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.43λ≦H<0.75λ、
33.5°≦θ<34.5°のとき0.47λ≦H<0.8λ、
34.5°≦θ<35.5°のとき0.52λ≦H<0.8λ、
35.5°≦θ<36.5°のとき0.57λ≦H<0.8λ、
36.5°≦θ<37.5°のとき0.63λ≦H<0.8λ、および
37.5°≦θ<38.5°のとき0.72λ≦H<0.8λ
であり、または、
0.0775λ/a≦h<0.0825λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.34λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.41λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.47λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.32λ≦H<0.56λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.36λ≦H<0.69λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.39λ≦H<0.8λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.44λ≦H<0.8λ、
33.5°≦θ<35°のとき0.5λ≦H<0.8λ、
35°≦θ<36.5°のとき0.65λ≦H<0.8λ、および
36.5°≦θ<38°のとき0.77λ≦H<0.8λ
であり、または
0.0825λ/a≦h<0.0875λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.36λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.44λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.57λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.32λ≦H<0.8λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.37λ≦H<0.8λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.43λ≦H<0.8λ、
32.5°≦θ<33.5°のとき0.51λ≦H<0.8λ、
33.5°≦θ<34.5°のとき0.59λ≦H<0.8λ、および
34.5°≦θ<35.5°のとき0.72λ≦H<0.8λ
であり、または
0.0875λ/a≦h<0.0925λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.39λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.58λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.33λ≦H<0.8λ、
30.5°≦θ<31.5°のとき0.43λ≦H<0.8λ、
31.5°≦θ<32.5°のとき0.53λ≦H<0.8λ、および
32.5°≦θ<33.5°のとき0.67λ≦H<0.8λ
であり、または、
0.0925λ/a≦h<0.0975λ/aであって、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.63λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
28.5°≦θ<29.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
29.5°≦θ<30.5°のとき0.42λ≦H<0.8λ、および
30.5°≦θ<31.5°のとき0.6λ≦H<0.8λ
であり、または、
0.0975λ/a≦h<0.1025λ/aであって、
25.5°≦θ<26.5°のとき0.32λ≦H<0.7λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、および
28.5°≦θ<29.5°のとき0.45λ≦H<0.8λ
であり、または、
0.1025λ/a≦h<0.1125λ/aであって、
24.5°≦θ<25.5°のとき0.6λ≦H<0.8λ、
25.5°≦θ<26.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、
26.5°≦θ<27.5°のとき0.3λ≦H<0.8λ、および
27.5°≦θ<28.5°のとき0.3λ≦H<0.33λ若しくは0.64λ≦H<0.8λ
であり、または、
0.1125λ/a≦h≦0.12λ/aであって、
22.5°≦θ<23.5°のとき0.47λ≦H<0.76λ、および
23.5°≦θ<24.5°のとき0.36λ≦H<0.45λ
であることを特徴とする弾性境界波素子。
【請求項2】
LiNbO3基板と、
該基板上に設けられた弾性波を励振する電極と、
前記基板上に前記電極を覆うように設けられた酸化シリコン膜と、を具備し、
前記基板の回転Yカット角をθ、前記電極の密度の銅の密度に対する比をa、前記電極に励振される弾性波の波長をλ、前記電極の膜厚をh、前記酸化シリコン膜の膜厚をHとしたとき、
0°≦θ<0.5°であって、
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦H/λ、
であり、かつ
0.6≦H/λ<0.625のときh/(λ・a)≧−2H/λ+1.8、および
0.625≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧1.543(H/λ)2−2.484H/λ+1.5
であり、または
0.5°≦θ<2°であって、
0.508≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦H/λ、
であり、かつ
0.508≦H/λ<0.531のときh/(λ・a)≧−0.3478H/λ+0.6847、
0.531≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧−0.6087H/λ+0.8232、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.6(H/λ)2−0.98H/λ+0.83
であり、または
2°≦θ<4.5°であって、
0.45≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦H/λ、
であり、かつ
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧28.998(H/λ)2−29.088H/λ+7.668、
0.5≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≧1.6(H/λ)2−2.06H/λ+1.003、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.0733H/λ+0.3877
であり、または
4.5°≦θ<7.5°であって、
0.3625≦H/λ<0.496のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.496≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦−0.111H/λ+0.5511、
0.55≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦3.4(H/λ)2−4.45H/λ+1.909、
0.65≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦−0.06H/λ+0.492、および
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.45、
であり、かつ
0.3625≦H/λ<0.3875のときh/(λ・a)≧−0.46H/λ+0.5293、
0.3875≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−2.96H/λ+1.498、
0.4≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.58H/λ+0.546、
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧1.2667(H/λ)2−1.503H/λ+0.705、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.04H/λ+0.283
であり、または
7.5°≦θ<9.5°であって、
0.315≦H/λ<0.406のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.406≦H/λ<0.419のときh/(λ・a)≦−1.077H/λ+0.8432、
0.419≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≦61.7512(H/λ)2−55.565H/λ+12.8326、
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≦1.8667(H/λ)2−2.233H/λ+0.96、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.2(H/λ)2−0.32H/λ+0.412、
であり、かつ
0.315≦H/λ<0.342のときh/(λ・a)≧−0.5556H/λ+0.49、
0.342≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−3.75H/λ+1.5825、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.6H/λ+0.48、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≧1.133(H/λ)2−1.243H/λ+0.556、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.1067(H/λ)2−0.18H/λ+0.2817
であり、または
9.5°≦θ<10.5°であって、
0.31≦H/λ<0.37のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.37≦H/λ<0.383のときh/(λ・a)≦0.37、
0.383≦H/λ<0.392のときh/(λ・a)≦−1.111H/λ+0.7956、
0.392≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−2.5H/λ+1.34、
0.4≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≦12(H/λ)2−11.1H/λ+2.86、
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦3.2(H/λ)2−3.36H/λ+1.159、
0.5≦H/λ<0.61のときh/(λ・a)≦0.5455(H/λ)2−0.7327H/λ+0.509、および
0.61≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.08848(H/λ)2−0.1616H/λ+0.3307、
であり、かつ
0.31≦H/λ<0.331のときh/(λ・a)≧−0.4762H/λ+0.4576、
0.331≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−2.632H/λ+1.171、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.5H/λ+0.425、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧(H/λ)2−1.09H/λ+0.501、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.1(H/λ)2−0.17H/λ+0.266
であり、または
10.5°≦θ<11.5°であって、
0.304≦H/λ<0.36のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.36≦H/λ<0.3625のときh/(λ・a)≦−4H/λ+1.8、
0.3625≦H/λ<0.375のときh/(λ・a)≦−0.8H/λ+0.64、
0.375≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦80.702(H/λ)2−64.344H/λ+13.120、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦3(H/λ)2−3.091H/λ+1.051、
0.5≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦0.4(H/λ)2−0.56H/λ+0.436、および
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.02H/λ+0.254、
であり、かつ
0.304≦H/λ<0.329のときh/(λ・a)≧−0.56H/λ+0.474、
0.329≦H/λ<0.331のときh/(λ・a)≧−15H/λ+5.225、
0.331≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−1.579H/λ+0.7826、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.4H/λ+0.37、
0.4≦H/λ<0.575のときh/(λ・a)≧0.4762(H/λ)2−0.5786H/λ+0.3652、および
0.575≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.0381(H/λ)2−0.07905H/λ+0.2229
であり、または
11.5°≦θ<12.5°であって、
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.35≦H/λ<0.358のときh/(λ・a)≦−1.25H/λ+0.7875、
0.358≦H/λ<0.3625のときh/(λ・a)≦−6.667H/λ+2.7267、
0.3625≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦27.781(H/λ)2−22.3379H/λ+4.7569、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦2.18(H/λ)2−2.271H/λ+0.8263、
0.5≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦0.44(H/λ)2−0.578H/λ+0.4148、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.02667H/λ+0.2423、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.308のときh/(λ・a)≧−0.5H/λ+0.45、
0.308≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧25.1541(H/λ)2−18.099H/λ+3.4683、
0.35≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧1.8(H/λ)2−1.69H/λ+0.586、
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧0.3333(H/λ)2−0.4167H/λ+0.31、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.02H/λ+0.192
であり、または
12.5°≦θ<13.5°であって、
0.3≦H/λ<0.32のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.32≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≦−H/λ+0.64、
0.35≦H/λ<0.373のときh/(λ・a)≦−1.3044H/λ+0.7465、
0.373≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.6296H/λ+0.4949、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦1.6(H/λ)2−1.66H/λ+0.651、
0.5≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦0.4667(H/λ)2−0.61H/λ+0.4093、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.02H/λ+0.223、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.8H/λ+0.48、
0.35≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.27、
0.45≦H/λ<0.625のときh/(λ・a)≧0.09524(H/λ)2−0.1595H/λ+0.2325、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.01143H/λ+0.1771
であり、または
13.5°≦θ<14.5°であって、
0.3≦H/λ<0.318のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.318≦H/λ<0.325のときh/(λ・a)≦−4H/λ+1.59、
0.325≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦6.933(H/λ)2−5.88H/λ+1.4687、
0.4≦H/λ<0.585のときh/(λ・a)≦0.6618(H/λ)2−0.7924H/λ+0.437、および
0.585≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.11527(H/λ)2−0.1829H/λ+0.2676、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.6H/λ+0.4、
0.35≦H/λ<0.475のときh/(λ・a)≧0.8(H/λ)2−0.82H/λ+0.379、
0.475≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≧0.2095(H/λ)2−0.2814H/λ+0.2564、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.0133H/λ+0.1707
であり、または
14.5°≦θ<15.5°であって、
0.3≦H/λ<0.304のときh/(λ・a)≦H/λ、
0.304≦H/λ<0.308のときh/(λ・a)≦−1.25H/λ+0.685、
0.308≦H/λ<0.321のときh/(λ・a)≦−2.308H/λ+1.011、
0.321≦H/λ<0.375のときh/(λ・a)≦11.239(H/λ)2−8.748H/λ+1.920、
0.375≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦1.1733(H/λ)2−1.2347H/λ+0.518、
0.5≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦0.267(H/λ)2−0.36H/λ+0.3073、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.01333H/λ+0.1947、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.5H/λ+0.355、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.25、
0.4≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧−0.1H/λ+0.21、
0.5≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≧−0.03H/λ+0.175、および
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.154
であり、または
15.5°≦θ<16.5°であって、
0.3≦H/λ<0.308のときh/(λ・a)≦−1.25H/λ+0.675、
0.308≦H/λ<0.311のときh/(λ・a)≦−10H/λ+3.37、
0.311≦H/λ<0.321のときh/(λ・a)≦−2H/λ+0.882、
0.321≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦5.9188(H/λ)2−4.799H/λ+1.171、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.711(H/λ)2−0.7956H/λ+0.4024、
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.128(H/λ)2−0.197H/λ+0.2495、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.4H/λ+0.31、
0.35≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧0.3556(H/λ)2−0.4089H/λ+0.2696、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.08762(H/λ)2−0.1306H/λ+0.1974
であり、または、
16.5°≦θ<17.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦8.6(H/λ)2−6.75H/λ+1.511、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.467(H/λ)2−0.557H/λ+0.335、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.0667(H/λ)2−0.11H/λ+0.2103、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧1.133(H/λ)2−1.043H/λ+0.391、
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧0.133(H/λ)2−0.183H/λ+0.2065、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.0075H/λ+0.149
であり、または
17.5°≦θ<18.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦4(H/λ)2−3.28H/λ+0.848、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.467(H/λ)2−0.537H/λ+0.316、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.1(H/λ)2−0.155H/λ+0.217、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.867(H/λ)2−0.817H/λ+0.337、
0.45≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≧−0.05H/λ+0.1675、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.008H/λ+0.1444
であり、または
18.5°≦θ<19.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦2.8(H/λ)2−2.34H/λ+0.655
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.467(H/λ)2−0.537H/λ+0.307、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.04(H/λ)2−0.07H/λ+0.1794、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.933(H/λ)2−0.847H/λ+0.331、および
0.45≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧0.081(H/λ)2−0.118H/λ+0.1759、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.005H/λ+0.137
であり、または
19.5°≦θ<20.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦2.4(H/λ)2−2H/λ+0.574、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≦0.4(H/λ)2−0.46H/λ+0.278、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.0933(H/λ)2−0.142H/λ+0.1959、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.667(H/λ)2−0.627H/λ+0.281、および
0.45≦H/λ<0.575のときh/(λ・a)≧0.107(H/λ)2−0.141H/λ+0.176、および
0.575≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.00444H/λ+0.1326
であり、または
20.5°≦θ<21.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦2.2(H/λ)2−1.83H/λ+0.529、
0.4≦H/λ<0.52のときh/(λ・a)≦0.357(H/λ)2−0.404H/λ+0.2533、および
0.52≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.0604(H/λ)2−0.0976H/λ+0.1744、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.733(H/λ)2−0.657H/λ+0.276、および
0.45≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.04286(H/λ)2−0.065H/λ+0.1496
であり、または
21.5°≦θ<22.5°であって、
0.3≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.198(H/λ)2−0.291H/λ+0.234、
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧0.8(H/λ)2−0.69H/λ+0.2735、および
0.45≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.00286H/λ+0.1263
であり、または、
22.5°≦θ<23.5°であって、
0.3≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦0.568(H/λ)2−0.649H/λ+0.2976、および
0.7≦H/λ<0.75のときh/(λ・a)≦−0.03H/λ+0.1425
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.73のときh/(λ・a)≧0.136(H/λ)2−0.174H/λ+0.1719、および
0.73≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≧0.125H/λ+0.02625
であり、または、
23.5°≦θ<24°であって、
0.3≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦0.4(H/λ)2−0.46H/λ+0.246、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.116
であり、かつ
0.3≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧0.667(H/λ)2−0.613H/λ+0.253、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.01H/λ+0.118
であり、または、
23.5°≦θ<24°であって、
0.3≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≦−0.208H/λ+0.128
であり、かつ
0.3≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≧−0.125H/λ+0.0925
であり、または、
24°≦θ<25°であって、
0.35≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≦0.12、
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦−0.08H/λ+0.156、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.116
であり、かつ、
0.35≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧−0.047H/λ+0.136、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.01H/λ+0.118
であり、または、
24°≦θ<25°であって、
0.3≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≦−0.208H/λ+0.128
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≧−0.125H/λ+0.0925
であり、または、
25°≦θ<26.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.05H/λ+0.132、および
0.4≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.112
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.1
であり、または、
25°≦θ<26.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.3H/λ+0.17
であり、かつ、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.1H/λ+0.09
であり、または、
26.5°≦θ<27.5°であって、
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≦0.11、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.04H/λ+0.124、および
0.4≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.108
であり、かつ、
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧0.08、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧0.2H/λ+0.01、および
0.4≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.015H/λ+0.084
であり、または、
26.5°≦θ<27.5°であって、
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≦0.08、および
0.35≦H/λ≦0.4のときh/(λ・a)≦−0.5H/λ+0.255、
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.4のときh/(λ・a)≧−0.09H/λ+0.091
であり、または、
26.5°≦θ<27.5°であって、
0.38≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≦−0.1H/λ+0.091
であり、かつ、
0.38≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≧−0.1H/λ+0.087
であり、または、
27.5°≦θ<28.5°であって、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≦−0.03H/λ+0.116、および
0.4≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.005H/λ+0.102
であり、かつ、
0.3≦H/λ<0.38のときh/(λ・a)≧0.07、
0.38≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧0.5H/λ−0.12、
0.4≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≧0.067H/λ+0.053、および
0.55≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.008H/λ+0.0856
であり、または、
27.5°≦θ<28.5°であって、
0.3≦H/λ<0.38のときh/(λ・a)≦0.07、
0.38≦H/λ<0.41のときh/(λ・a)≦−0.5H/λ+0.26、および
0.41≦H/λ≦0.5のときh/(λ・a)≦−0.111H/λ+0.101
であり、かつ、
0.3≦H/λ<0.35のときh/(λ・a)≧−0.16H/λ+0.116、
0.35≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.1H/λ+0.095、
0.4≦H/λ<0.47のときh/(λ・a)≧−0.171H/λ+0.119、および
0.47≦H/λ≦0.5のときh/(λ・a)≧0.233H/λ−0.0717
であり、または、
28.5°≦θ<29.5°であって、
0.3≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.008H/λ+0.0956
であり、かつ、
0.3≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧−0.14H/λ+0.114、
0.4≦H/λ≦0.42のときh/(λ・a)≧0.058、および
0.42≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.342(H/λ)2+0.465H/λ−0.0648
であり、または、
28.5°≦θ<29.5°であって、
0.42≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≦0.0052、
0.45≦H/λ<0.53のときh/(λ・a)≦−0.0875H/λ+0.0914、および
0.53≦H/λ≦0.55のときh/(λ・a)≦−0.75H/λ+0.443
であり、かつ、
0.42≦H/λ<0.46のときh/(λ・a)≧−0.175H/λ+0.121、
0.46≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧0.04、および
0.5≦H/λ≦0.55のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.14
であり、または、
28.5°≦θ<29.5°であって、
0.55≦H/λ<0.58のときh/(λ・a)≦0.167H/λ−0.0617、および
0.58≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≦−0.0294H/λ+0.0521、
であり、かつ、
0.55≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≧0.03
であり、または、
29.5°≦θ<30.5°であって、
0.32≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.286(H/λ)2+0.356H/λ−0.0027
であり、かつ、
0.32≦H/λ<0.4のときh/(λ・a)≧3.33(H/λ)2−2.7H/λ+0.605、
0.4≦H/λ<0.44のときh/(λ・a)≧0.058、および
0.44≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.75(H/λ)2+1.005H/λ−0.239
であり、または、
29.5°≦θ<30.5°であって、
0.43≦H/λ<0.46のときh/(λ・a)≦0.052、
0.46≦H/λ<0.57のときh/(λ・a)≦−0.0727H/λ+0.0855、
0.57≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≦−0.333H/λ+0.234、および
0.6≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≦−0.0267H/λ+0.05
であり、かつ、
0.43≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.4H/λ+0.224、
0.45≦H/λ<0.55のときh/(λ・a)≧−0.14H/λ+0.107、および
0.55≦H/λ≦0.75のときh/(λ・a)≧0.03
であり、または、
30.5°≦θ<31.5°であって、
0.36≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.131(H/λ)2+0.188H/λ+0.00293
であり、かつ、
0.36≦H/λ<0.43のときh/(λ・a)≧4.64(H/λ)2−3.95H/λ+0.902、
0.43≦H/λ<0.465のときh/(λ・a)≧0.06、および
0.465≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.283(H/λ)2+0.424H/λ−0.0758
であり、または、
30.5°≦θ<31.5°であって、
0.43≦H/λ<0.465のときh/(λ・a)≦0.06、
0.465≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦−0.108H/λ+0.105、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.0333H/λ+0.0567
であり、かつ、
0.43≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.65H/λ+0.34、
0.45≦H/λ<0.57のときh/(λ・a)≧−0.142H/λ+0.111、および
0.57≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
であり、または、
31.5°≦θ<32.5°であって、
0.39≦H/λ<≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.153(H/λ)2+0.219H/λ+0.0169
であり、かつ、
0.39≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.15、
0.45≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≧0.6、および
0.48≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.346(H/λ)2+0.5H/λ−0.1
であり、または、
31.5°≦θ<32.5°であって、
0.45≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≦0.06、
0.48≦H/λ<0.65のときh/(λ・a)≦−0.135H/λ+0.125、および
0.65≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.0333H/λ+0.0587
であり、かつ、
0.45≦H/λ<0.58のときh/(λ・a)≧−0.154H/λ+0.119、および
0.58≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
であり、または、
32.5°≦θ<33.5°であって、
0.43≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−1.266(H/λ)2+1.614H/λ−0.39
であり、かつ、
0.43≦H/λ<0.45のときh/(λ・a)≧−0.4H/λ+0.242、
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≧0.062、および
0.5≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.167(H/λ)2+0.263H/λ−0.028
であり、または、
32.5°≦θ<33.5°であって、
0.45≦H/λ<0.5のときh/(λ・a)≦0.06H/λ+0.028、
0.5≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦−0.11H/λ+0.113、および
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.03H/λ+0.057
であり、かつ、
0.45≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≧−0.3H/λ+0.19、
0.48≦H/λ<0.59のときh/(λ・a)≧−0.145H/λ+0.116、および
0.59≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
であり、または、
33.5°≦θ<35°であって、
0.425≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.284(H/λ)2+0.396H/λ−0.0471
であり、かつ、
0.425≦H/λ<0.48のときh/(λ・a)≧−0.109H/λ+0.116、
0.48≦H/λ<0.57のときh/(λ・a)≧0.064、および
0.57≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.6594(H/λ)2+0.9382H/λ−0.257
であり、または、
33.5°≦θ<35°であって、
0.48≦H/λ<0.52のときh/(λ・a)≦0.064、および
0.52≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.0929H/λ+0.108
であり、かつ、
0.48≦H/λ<0.59のときh/(λ・a)≧−0.155H/λ+0.121、および
0.59≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
であり、または、
35°≦θ<37.5°であって、
0.54≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.273(H/λ)2+0.415H/λ−0.0748
であり、かつ、
0.54≦H/λ<0.62のときh/(λ・a)≧0.06、および
0.62≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧−0.5(H/λ)2+0.76H/λ−0.219
であり、または、
35°≦θ<37.5°であって、
0.5≦H/λ<0.62のときh/(λ・a)≦0.06、および
0.62≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦−0.117H/λ+0.132
であり、かつ、
0.5≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≧−0.16H/λ+0.126、および
0.6≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
であり、または、
37.5°≦θ<39°であって、
0.52≦H/λ<0.6のときh/(λ・a)≦0.2H/λ−0.054、
0.6≦H/λ<0.7のときh/(λ・a)≦0.066、
0.7≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≦0.09H/λ+0.003、
であり、かつ、
0.52≦H/λ<0.62のときh/(λ・a)≧−0.2H/λ+0.154、
0.62≦H/λ≦0.8のときh/(λ・a)≧0.03
であることを特徴とする弾性境界波素子。
【請求項3】
LiNbO3基板と、
該基板上に設けられた弾性波を励振する電極と、
前記基板上に前記電極を覆うように設けられた酸化シリコン膜と、を具備し、
前記基板の回転Yカット角をθ、前記電極の密度の銅の密度に対する比をa、前記電極に励振される弾性波の波長をλ、前記電極の膜厚をh、前記酸化シリコン膜の膜厚をHとしたとき、
0.03λ/a≦h<0.0375λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦75(H/λ)2−82.5H/λ+103.687
であり、かつ、
0.3≦H/λ<0.65のときθ≧−85.7H/λ+97.7、および
0.65≦H/λ≦0.8のときθ≧42
であり、または、
0.03λ/a≦h<0.0375λ/aであって、
0.45≦H/λ<0.65のときθ≦120H/λ−36、および
0.65≦H/λ≦0.8のときθ≦42、
であり、かつ、
0.45≦H/λ<0.5のときθ≧18、および
0.5≦H/λ≦0.8のときθ≧40H/λ−2
であり、または、
0.0375λ/a≦h<0.0525λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦24(H/λ)+88.8
であり、かつ、
0.3≦H/λ<0.55のときθ≧−120H/λ+114、および
0.55≦H/λ≦0.8のときθ≧48
であり、または、
0.0375λ/a≦h<0.0525λ/aであって、
0.43≦H/λ<0.55のときθ≦180H/λ−51、および
0.55≦H/λ≦0.8のときθ≦48
であり、かつ、
0.43≦H/λ≦0.8のときθ≧34.3H/λ+11.6
であり、または、
0.0525λ/a≦h<0.065λ/aであって、
0.45≦H/λ≦0.8のときθ≦80H/λ−4
であり、かつ、
0.45≦H/λ≦0.8のときθ≧20H/λ+23
であり、または、
0.065λ/a≦h<0.0725λ/aであって、
0.3≦H/λ<0.7のときθ≦−26.7(H/λ)2+52H/λ+15.5、および
0.7≦H/λ≦0.8のときθ≦25H/λ+21、
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧−16.7(H/λ)2+38.3H/λ+16
であり、または、
0.0725λ/a≦h<0.0775λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦−25(H/λ)2+47.5H/λ+17
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧−25(H/λ)2+42.5H/λ+15.2
であり、または、
0.0775λ/a≦h<0.0825λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦−21.4(H/λ)2+38.2H/λ+20.1
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧−23.3(H/λ)2+35.8H/λ+17.4
であり、または、
0.0825λ/a≦h<0.0875λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦−13.3(H/λ)2+24.7H/λ+24
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧−16(H/λ)2+25.6H/λ+19.8
であり、または、
0.0875λ/a≦h<0.0925λ/aであって、
0.3≦H/λ<0.55のときθ≦10H/λ+26.5、および
0.55≦H/λ≦0.8のときθ≦6H/λ+28.7、
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧4H/λ+25.3
であり、または、
0.0925λ/a≦h<0.0975λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦4H/λ+28.3
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧2H/λ+25.9
であり、または、
0.0975λ/a≦h<0.1025λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦2H/λ+28.2
であり、かつ、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≧26
であり、または、
0.1025λ/a≦h<0.105λ/aであって、
0.3≦H/λ≦0.8のときθ≦28
であり、かつ、
0.3≦H/λ<0.5のときθ≧−5H/λ+27.5、および
0.5≦H/λ≦0.8のときθ≧25
であることを特徴とする弾性境界波素子。
【請求項4】
LiNbO3基板と、
該基板上に設けられた弾性波を励振する電極と、
前記基板上に前記電極を覆うように設けられた酸化シリコン膜と、を具備し、
弾性境界波素子で利用するSH成分を主成分とする境界波の最も近傍の周波数で励振するSV成分を主成分とする境界波の電気機械結合係数が0.001以下であることを特徴とする弾性境界波素子。
【請求項5】
LiNbO3基板と、
該基板上に設けられた弾性波を励振する電極と、
前記基板上に前記電極を覆うように設けられた酸化シリコン膜と、を具備し、
弾性境界波素子で利用するSH成分を主成分とする境界波の最も近傍の周波数で励振するSV成分を主成分とする境界波の電気機械結合係数が0.00015以下であることを特徴とする弾性境界波素子。
【請求項6】
前記SH成分を主成分とする境界波の伝搬方向は、前記基板のX軸方向であることを特徴とする請求項4または5記載の弾性境界波素子。
【請求項7】
前記酸化シリコン膜上に設けられた媒質膜を具備することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の弾性境界波素子。
【請求項8】
前記媒質膜中の音速は、前記酸化シリコン膜中の音速より速いことを特徴とする請求項7記載の弾性境界波素子。
【請求項9】
前記媒質膜は、窒化シリコン、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムおよびシリコンのいずれか1つを含むことを特徴とする請求項7記載の弾性境界波素子。
【請求項10】
前記電極の密度は、前記酸化シリコン膜の密度より大きいことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の弾性境界波素子。
【請求項11】
前記電極は銅を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の弾性境界波素子。
【請求項12】
前記電極は2層以上の多層構造であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の弾性境界波素子。
【請求項13】
前記電極は、前記基板上に設けられたチタン層と、該チタン層上に設けられた銅層を含むことを特徴とする請求項12記載の弾性境界波素子。
【請求項14】
前記電極を覆うバリア層を具備することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の弾性境界波素子。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項記載の弾性境界波素子を有することを特徴とする共振器。
【請求項16】
請求項1から14のいずれか一項記載の弾性境界波素子を有することを特徴とするフィルタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【公開番号】特開2007−267366(P2007−267366A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−17473(P2007−17473)
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【出願人】(398067270)富士通メディアデバイス株式会社 (198)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【出願人】(398067270)富士通メディアデバイス株式会社 (198)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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