説明

弾性波デバイスおよびその製造方法

【課題】樹脂部と電極パッドとの密着性を向上させること。
【解決手段】本発明は、基板10と、基板10上に形成された弾性波素子12と、基板10上に設けられ、弾性波素子12と電気的に接続し、Au膜24とAu膜24上に接し形成され開口部を有する密着膜26とを含む電極パッド20と、弾性波素子12および電極パッド20を覆うように基板10上に設けられ、電極パッド20表面を露出するように形成された貫通孔を有する樹脂部30と、貫通孔内に設けられ密着膜26の開口部を介しAu膜24と接触するメタルポスト40と、を具備し、密着膜26は、Au膜24と樹脂部30との間に設けられている弾性波デバイスおよびその製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性波デバイスおよびその製造方法に関し、より詳細には樹脂部を有する弾性波デバイスおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
弾性波デバイスとして、圧電基板の表面に形成した櫛型電極からなるIDT(Interdigital Transducer)を備え、この櫛型電極に電力を印加することで励振した弾性波を用いる弾性表面波デバイスが用いられている。弾性表面波デバイス等の弾性波デバイスは、無線信号を処理する各種回路、例えば送信用バンドパスフィルタ、受信用バンドパスフィルタやアンテナ共用器等に広く用いられている。
【0003】
弾性波デバイスを小型化するため、パッケージを弾性波素子のサイズまで小型化するWLP(ウエハ レベル パッケージ)技術が開発されている。特許文献1の図1を参照に、ウエハ状の圧電基板10上にIDT12および電極パッド13が形成されている。電極パッド13上に貫通孔を有するように、圧電基板10上に第1および第2の絶縁層が形成されている。これにより、絶縁層の表面側から貫通孔を介しIDT12に電気的に接続させることができる。
【特許文献1】特開2006−352430号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術によれば、樹脂部である第1絶縁層と電極パッドとの密着性がよくないという課題がある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みなされてものであり、樹脂部と電極パッドとの密着性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、基板と、前記基板上に形成された弾性波素子と、前記基板上に設けられ、前記弾性波素子と電気的に接続し、Au膜と前記Au膜上に接し形成され開口部を有する密着膜とを含む電極パッドと、前記弾性波素子および前記電極パッドを覆うように前記基板上に設けられ、前記電極パッド表面を露出するように形成された貫通孔を有する樹脂部と、前記貫通孔内に設けられ前記密着膜の前記開口部を介し前記Au膜と接触するメタルポストと、を具備し、前記密着膜は、前記Au膜と前記樹脂部との間に設けられていることを特徴とする弾性波デバイスである。本発明によれば、メタルポストがAu膜に接触しているため、メタルポストと電極パッドとの間の接触抵抗を低減させることができる。また、電極パッドがAu膜を含んでいるため、メタルポストと弾性波素子との間の抵抗を低減させることができる。さらに、Au膜と樹脂部との間に密着膜が設けられているため、Au膜と樹脂部との密着性を向上させることができる。
【0007】
上記構成において、前記密着膜と前記樹脂部との間に、前記密着膜と前記樹脂部と接触するSi化合物膜を具備する構成とすることができる。この構成によれば、各膜間の密着性を向上させることができる。
【0008】
上記構成において、前記密着膜の前記開口部は前記樹脂部の前記貫通孔により画定されている構成とすることができる。この構成によれば、Au膜と樹脂部との密着性をより向上させることができる。
【0009】
上記構成において、前記密着膜は前記Au膜の側面を被覆している構成とすることができる。この構成によれば、弾性波素子とAu膜との電池効果を抑制することができる。
【0010】
上記構成において、前記電極パッドの最下層は前記弾性波素子のIDTと同じ材料からなる構成とすることができる。この構成によれば、製造工程を簡略化することができる。
【0011】
上記構成において、前記密着膜はTi膜である構成とすることができる。また、上記構成において、前記Si化合物膜は、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜である構成とすることができる。
【0012】
上記構成において、前記樹脂部は、前記弾性波素子の励振領域上に空洞部を有する構成とすることができる。また、上記構成において、前記樹脂部は、前記弾性波素子の励振領域上に空洞部を形成するための開口部を有する第1樹脂膜と、前記空洞部を覆うように形成された第2樹脂膜と、を有する構成とすることができる。
【0013】
本発明は、基板上に形成され、前記基板上に形成された弾性波素子と電気的に接続し、Au膜とAu膜上に形成され開口部を有する密着膜とを含む電極パッドを形成する工程と、前記基板上に、前記前記弾性波素子および前記電極パッドを覆うように、かつ前記電極パッド表面を露出するように形成された貫通孔を有する樹脂部を形成する工程と、前記貫通孔内に設けられ前記密着膜の前記開口部を介し前記Au膜と接触するメタルポストを形成する工程と、を有し、前記樹脂部を形成する工程は、前記密着膜が前記Au膜と前記樹脂部との間に設けられるように前記樹脂部を形成する工程であることを特徴とする弾性波デバイスの製造方法である。本発明によれば、Au膜と樹脂部との間に密着膜が設けられているため、Au膜と樹脂部との密着性を向上させることができる。
【0014】
上記構成において、前記密着膜の開口部は前記貫通孔を介し形成される構成とすることができる。この構成によれば、Au膜と樹脂部との密着性をより向上させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、メタルポストがAu膜に接触しているため、メタルポストと電極パッドとの間の接触抵抗を低減させることができる。また、電極パッドがAu膜を含んでいるため、メタルポストと弾性波素子との間の抵抗を低減させることができる。さらに、Au膜と樹脂部との間に密着膜が設けられているため、Au膜と樹脂部との密着性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照に本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0017】
図1(a)は実施例1に係る弾性波デバイスの平面図、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。図1(a)および図1(b)を参照に、LiNbO基板またはLiTaO基板等の圧電基板10上に、例えばCuを1%含有したAl等の金属膜からなる櫛型電極12aおよび反射器12b等の弾性波素子12が形成されている。さらに、弾性波素子12と同じ金属膜からなる配線14が形成されている。圧電基板10上に、配線14を介し弾性波素子12に電気的に接続する電極パッド20が形成されている。電極パッド20は、下から順に、配線14と同じ金属膜からなる最下層14a、Ti等の密着性のよい金属からなる密着膜22、Au膜24、およびTi等の密着性のより金属からなる密着膜26の4層の積層により形成されている。
【0018】
弾性波素子12および配線14上には、例えば酸化シリコン膜または窒化シリコン膜等のSi化合物膜からなる保護膜16および保護膜18が形成されている。保護膜16と18とは保護膜としての機能以外に、弾性波素子12の周波数調整の機能も有している。すなわち、弾性波素子12は、保護膜16と18とのトータルの膜厚により、所望の周波数において共振するように設計されている。
【0019】
弾性波素子12および電極パッド20を覆うように圧電基板10上に、第1樹脂膜32、第2樹脂膜34および第3樹脂膜36からなる樹脂部30が形成されている。樹脂部30のうち、弾性波素子12の弾性波が励振する励振領域(IDTおよび反射器)上には空洞部38が形成されている。ここで、樹脂部30には、電極パッド20を露出するように貫通孔が設けられ、貫通孔内にメタルポスト40が形成されている。メタルポスト40上には、例えばSnAgCuからなる半田ボールが形成されている。密着膜26には開口部か設けられ、メタルポスト40は、密着膜26の開口部を介し電極パッド20内のAu膜24と接触している。
【0020】
図2(a)から図3(d)を参照に、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法について説明する。図2(a)を参照に、圧電基板10上に、弾性波素子12および配線14を蒸着法およびリフトオフ法を用い形成する。弾性波素子12および配線14を覆うように保護膜16を例えばスパッタ法を用い形成する。図2(b)を参照に、電極パッド20の一部を形成する領域の保護膜16をドライエッチングにより除去する。上記領域に密着膜22、Au膜24および密着膜26を蒸着法およびリフトオフ法を用い形成する。これにより、最下層14a、密着膜22、Au膜24および密着膜26からなる電極パッド20が形成される。
【0021】
図2(c)を参照に、例えばスパッタ法を用い保護膜16および電極パッド20上に保護膜18を形成する。図2(d)を参照に、圧電基板10上に、エポキシ系感光性ネガレジストを膜厚が30μmとなるように塗布する。露光現像することにより、電極パッド20上に貫通孔52、弾性波素子12の励振領域上に開口部50を有するように、第1樹脂膜32を形成する。
【0022】
図3(a)を参照に、第1樹脂膜32上に膜厚が約30μmのエポキシ系感光性ネガレジストをテンティング法を用い形成する。露光現像を行うことにより、第1樹脂膜32の貫通孔と連通する貫通孔52を有する第2樹脂膜34を形成する。これにより、第1樹脂膜32の開口部50は、励振領域上の空洞部38となる。図3(b)を参照に、第2樹脂膜34をマスクに貫通孔52下の保護膜18および密着膜26をドライエッチングする。これにより、保護膜18および密着膜26に開口部54が形成され、Au膜24の表面が露出する。
【0023】
図3(c)を参照に、第2樹脂膜34上に膜厚が約30μmのエポキシ系感光性ネガレジストをテンティング法を用い形成する。露光現像を行うことにより、第1樹脂膜32および第2樹脂膜34の貫通孔と連通する貫通孔52を有する第3樹脂膜36を形成する。第1樹脂膜32、第2樹脂膜34および第3樹脂膜36から樹脂部30が形成される。図3(d)を参照に、貫通孔52内に例えばAu等の金属からなるメタルポスト40をめっき法を用い形成する。メタルポスト40上にペースト状のSnAgCu半田を印刷法を用い形成する。リフローし半田ボール44を形成する。樹脂部30および圧電基板10をダイシング法を用い切断する。以上により実施例1に係る弾性波デバイスが完成する。
【0024】
図4は、実施例1に係る弾性波デバイスの製造方法の図3(c)における図1のB−B断面に相当する断面図である。図4を参照に、電極パッド20の中央部においては樹脂部30に形成された貫通孔52並びに保護膜18および密着膜26に形成された開口部54を介しAu膜24が露出している。電極パッド20の周辺領域においては、Au膜24上に密着膜26、密着膜26上に保護膜18、保護膜18上に樹脂部30が設けられている。
【0025】
図5(a)および図5(b)は、それぞれ比較例1および比較例2の断面図である。図5(a)を参照に、比較例1においては、電極パッド20の周辺領域においてAu膜24上に直接樹脂部30が形成されている。図5(b)を参照に、比較例2においては、電極パッド20の周辺領域においてAu膜24上に直接保護膜18が形成され、保護膜18上に樹脂部30が形成されている。
【0026】
図4から図5(b)を参照に、実施例1、比較例1および比較例2はいずれもAu膜24が露出している。よって、図3(d)において、メタルポルト40はAu膜24に接触するように形成される。Au膜24表面は酸化されにくいため、メタルポスト40を形成する際、電極パッド20上に安定にメタルポスト40を形成することができ、メタルポスト40と電極パッド20との間の接触抵抗を低減することができる。さらに、Au膜24を用いているため、配線14とメタルポスト40との間の抵抗も低減することができる。
【0027】
しかしながら、比較例1においては、図5(a)のように、電極パッド20の周辺領域において、Au膜24上に直接樹脂部30が接触している。Au膜24と樹脂部30との界面Aの密着性はよくない。このため、樹脂部30が剥がれやすくなる。また、例えばメタルポスト40を形成する際に、めっき液がAu膜24と樹脂部30との間に侵入してしまう。
【0028】
比較例2においては、図5(b)のように、電極パッド20の周辺領域において、Au膜24上に直接保護膜18が接触している。また、保護膜18上に直接樹脂部30が設けられている。比較例2によれば、保護膜18上に直接樹脂部30が接触している。Si化合物である保護膜18とエポキシ樹脂等の有機膜である樹脂部30との密着性は良好である。このため、保護膜18と樹脂部30との界面Cの密着性を向上させることができる。しかしながら、Au膜24と保護膜18との界面Bの密着性はよくない。よって、比較例1と同様に、めっき液がAu膜24と保護膜18との界面Bに侵入してしまう。
【0029】
図4を参照に、実施例1においては、密着膜26は、Au膜24と樹脂部30との間に、Au膜24に接し形成されている。Ti等の金属とAu膜24との密着性は良好である。したがって、密着膜26とAu膜24と界面Dの密着性を向上させることができる。よって、Au膜24上面における樹脂部30との密着性を向上させることができ、例えば、メタルポスト40を形成する際に、めっき液がAu膜24の上面に侵入することを抑制することができる。Au膜24との密着性を向上させるため、密着膜26はTiであることが好ましい。
【0030】
また、Si化合物膜である保護膜18が密着膜26と樹脂部30との間に形成され、密着膜26と樹脂部30とに接触している。Ti等の金属と酸化シリコン膜や窒化シリコン膜等のSi化合物膜である保護膜18との界面Eの密着性は良好である。また、保護膜18と樹脂部30との界面Fの密着性は良好である。よって、各膜の剥がれ等を抑制することができる。密着膜26との密着性、樹脂部30との密着性を向上させるためには、保護膜18は酸化シリコン膜または窒化シリコン膜であることが好ましい。
【0031】
保護膜16は、図2(b)において、密着膜22、Au膜24および密着膜26を形成する際に、弾性波素子12を保護する膜である。保護膜18を設けず、図2(d)において、第1樹脂膜32を形成しようとすると、第1樹脂膜32と保護膜16との密着性が低下してしまう。また、開口部50および貫通孔52を形成する際に、保護膜16上に第1樹脂膜32となるべきレジストが残存してしまう。これらは、密着膜22、Au膜24および密着膜26を形成する際のリフトオフ工程後のアッシングにより、保護膜16の表面にダメージが与えられているためである。実施例1によれば、保護膜18を保護膜16上に形成しているため、保護膜18の表面にはダメージが与えられていない。よって、第1樹脂膜32と保護膜16との密着性の向上やレジストの残存の抑制を行うことができる。
【0032】
図3(b)のように、密着膜26の開口部54は貫通孔52を介し形成される。これにより、密着膜26の開口部54は樹脂部30の貫通孔52により画定される。よって、図3(d)において、貫通孔52内に形成されるメタルポスト40はAu膜24と接触することができる。また、貫通孔52以外の電極パッド20の周辺領域においては、密着膜26をAu膜24と樹脂部30との間に設けることができる。よって、Au膜24と樹脂部30との密着性を向上させることができる。
【0033】
さらに、図1(b)のように、電極パッド20の最下層14aは弾性波素子12のIDTと同じ材料からなることが好ましい。これにより、図2(a)のように、IDTと最下層14aを同時に形成することができ、製造工程を簡略化することができる。
【実施例2】
【0034】
実施例2は、密着膜がAu膜の側面を覆う例である。図6は、実施例2に係る弾性波デバイスの図1(a)のB−B断面に相当する断面図である。図6を参照に、例えばTiからなる密着膜26aがAu膜24の側面を完全に被覆している。これにより、配線14や弾性波素子12を構成する金属膜(例えばAl)とAu膜24との電池効果を抑制することができる。
【実施例3】
【0035】
実施例3は樹脂部30が第1樹脂膜32と第2樹脂膜34とから形成される例である。図7は、実施例3に係る弾性波デバイス断面図である。図7を参照に、実施例1の図1(b)と比較し、第3樹脂膜36が設けられていない。このように、樹脂部30は2層の樹脂膜から形成されていてもよい。
【0036】
実施例1から実施例3のように、樹脂部30は、弾性波素子12の励振領域分上に空洞部38を有することが好ましい。励振領域は弾性波が励振する領域であり、弾性表面波素子ではIDTおよび反射器、FBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)では、圧電薄膜を上部電極と下部電極とで挟んだ共振領域である。励振振域が樹脂部30で覆われると、弾性波は励振することができない。よって、励振領域分上に空洞部38を有することが好ましい。弾性波素子としてFBARを使用する場合は、基板は圧電基板ではなく、例えばシリコン基板、ガラス基板、サファイア基板等を用い、基板上に圧電薄膜が形成される。
【0037】
また、樹脂部30を形成する際に、図2(d)のように、第1樹脂膜32は、弾性波素子12の励振領域上に空洞部38を形成するための開口部50を有し、図3(a)のように、第2樹脂部34は、空洞部38を覆うように形成されることが好ましい。これにより、励振領域上に間単に空洞部38を形成することができる。
【0038】
弾性波素子が例えば弾性境界波素子の場合、励振領域上の空洞部38は不要である。この場合、樹脂部30は1層の樹脂膜で形成されていてもよい。
【0039】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1(a)は実施例1に係る弾性表面波デバイスの平面図、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。
【図2】図2(a)から図2(d)は、実施例1に係る弾性表面波デバイスの製造工程を示す断面図(その1)である。
【図3】図3(a)から図3(d)は、実施例1に係る弾性表面波デバイスの製造工程を示す断面図(その2)である。
【図4】図4は、実施例1の電極パッド付近の拡大図である。
【図5】図5(a)および図5(b)は、それぞれ比較例1および比較例2に係る弾性表面波デバイスの断面図である。
【図6】図6は実施例2に係る弾性表面波デバイスの断面図である。
【図7】図7は実施例3に係る弾性表面波デバイスの断面図である。
【符号の説明】
【0041】
10 圧電基板
12 弾性波素子
14 配線
14a 最下層
16、18 保護膜
20 電極パッド
22、26 密着膜
30 樹脂部
32 第1樹脂膜
34 第2樹脂膜
36 第3樹脂膜
38 空洞部
40 メタルポスト
44 半田ボール
52 貫通孔
54 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に形成された弾性波素子と、
前記基板上に設けられ、前記弾性波素子と電気的に接続し、Au膜と前記Au膜上に接し形成され開口部を有する密着膜とを含む電極パッドと、
前記弾性波素子および前記電極パッドを覆うように前記基板上に設けられ、前記電極パッド表面を露出するように形成された貫通孔を有する樹脂部と、
前記貫通孔内に設けられ前記密着膜の前記開口部を介し前記Au膜と接触するメタルポストと、を具備し、
前記密着膜は、前記Au膜と前記樹脂部との間に設けられていることを特徴とする弾性波デバイス。
【請求項2】
前記密着膜と前記樹脂部との間に、前記密着膜と前記樹脂部と接触するSi化合物膜を具備することを特徴とする請求項1記載の弾性波デバイス。
【請求項3】
前記密着膜の前記開口部は前記樹脂部の前記貫通孔により画定されていることを特徴とする請求項1または2記載の弾性波デバイス。
【請求項4】
前記密着膜は前記Au膜の側面を被覆していることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の弾性波デバイス。
【請求項5】
前記電極パッドの最下層は前記弾性波素子のIDTと同じ材料からなることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の弾性波デバイス。
【請求項6】
前記密着膜はTi膜であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の弾性波デバイス。
【請求項7】
前記Si化合物膜は、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の弾性波デバイス。
【請求項8】
前記樹脂部は、前記弾性波素子の励振領域上に空洞部を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載の弾性波デバイス。
【請求項9】
前記樹脂部は、前記弾性波素子の励振領域上に空洞部を形成するための開口部を有する第1樹脂膜と、前記空洞部を覆うように形成された第2樹脂膜と、を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項記載の弾性波デバイス。
【請求項10】
基板上に形成され、前記基板上に形成された弾性波素子と電気的に接続し、Au膜とAu膜上に形成され開口部を有する密着膜とを含む電極パッドを形成する工程と、
前記基板上に、前記弾性波素子および前記電極パッドを覆うように、かつ前記電極パッド表面を露出するように形成された貫通孔を有する樹脂部を形成する工程と、
前記貫通孔内に設けられ前記密着膜の前記開口部を介し前記Au膜と接触するメタルポストを形成する工程と、を有し、
前記樹脂部を形成する工程は、前記密着膜が前記Au膜と前記樹脂部との間に設けられるように前記樹脂部を形成する工程であることを特徴とする弾性波デバイスの製造方法。
【請求項11】
前記密着膜の開口部は前記貫通孔を介し形成されることを特徴とする請求項10記載の弾性波デバイスの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−159124(P2009−159124A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−333138(P2007−333138)
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【出願人】(398067270)富士通メディアデバイス株式会社 (198)
【Fターム(参考)】