説明

微小磁気二次元分布検出装置

【課題】pT以下の微小な磁気の二次元分布を検出する。
【解決手段】試料(S)を載置した試料台(8)を加振機(7)で振動させ且つ磁化コイル(4)に電流を流して磁界を試料(S)に加えた状態で、SQUID(1)を介して、加振周波数の磁気信号成分を検出することを、試料(S)上に想定した複数の検出点で繰り返し、得られた結果を基にして磁化率の二次元分布を求める。
【効果】pT以下の微小な磁気の二次元分布を検出することが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微小磁気二次元分布検出装置に関し、さらに詳しくは、pT以下の微小な磁気の二次元分布を検出することが出来る微小磁気二次元分布検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、試料を電動スライダーにより移動させてSQUID磁気センサの直下を通過させ、磁気ナノ粒子で標識された抗体が結合した抗原が試料中にどれくらい存在するかを検出するSQUID免疫検査システムが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】円福敬二、“磁気ナノ粒子を用いたSQUID免疫検査システムの開発”、インターネット<URL:http://www.sc.kyushu-u.ac.jp/publication/vol1/enpuku.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来のSQUID免疫検査システムでは、pT以下の微小な磁気を検出することが出来た。
しかし、二次元の分布を検出できない問題点があった。
そこで、本発明の目的は、pT以下の微小な磁気の二次元分布を検出することが出来る微小磁気二次元分布検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の観点では、本発明は、SQUID(1)と、検査面(A)を有する試料(S)を前記検査面(A)が前記SQUID(1)に対面するように保持する試料台(8)と、前記試料台(8)を振動させる加振手段(7)と、前記SQUID(1)に対して前記試料台(8)を前記検査面(A)の方向に二次元的に相対移動させる走査手段(5)と、前記SQUID(1)を介して前記振動の周波数の磁気信号成分を検出する電子回路(10,11,12)とを具備したことを特徴とする微小磁気二次元分布検出装置(100)を提供する。
上記第1の観点による微小磁気二次元分布検出装置(100)では、試料(S)の検査面(A)をSQUID(1)に対面させながら試料(S)を振動することにより、pT以下の微小な磁気を検出できる。また、SQUID(1)に対して試料台(2)を検査面(A)の方向に二次元的に相対移動させることにより、検査面(A)を二次元的に走査できる。よって、pT以下の微小な磁気の二次元分布を検出することが出来る。また、振動の周波数の磁気信号成分を検出するので、振動の周波数から離れた周波数の磁気ノイズの影響を抑制することが出来る。
【0006】
第2の観点では、本発明は、一次元配列された複数のSQUID(1)と、検査面(A)を有する試料(S)を前記検査面(A)が前記SQUID(1)に対面するように保持する試料台(8)と、前記試料台(8)を振動させる加振手段(7)と、前記SQUID(1)に対して前記試料台(8)を前記検査面(A)の方向に且つ少なくとも前記SQUID(1)の配列と直交する方向に相対移動させうる走査手段(5)と、前記SQUID(1)を介して前記振動の周波数の磁気信号成分を検出する電子回路(10,11,12)とを具備したことを特徴とする微小磁気二次元分布検出装置(200)を提供する。
上記第2の観点による微小磁気二次元分布検出装置(200)では、試料(S)の検査面(A)をSQUID(1)に対面させながら試料(S)を振動することにより、pT以下の微小な磁気を検出できる。また、一次元配列されたSQUID(1)に対して試料台(2)を検査面(A)の方向に且つSQUID(1)の配列と直交する方向に相対移動させることにより、検査面(A)を二次元的に走査できる。よって、pT以下の微小な磁気の二次元分布を検出することが出来る。また、振動の周波数の磁気信号成分を検出するので、振動の周波数から離れた周波数の磁気ノイズの影響を抑制することが出来る。
【0007】
第3の観点では、本発明は、前記第1または第2の観点による微小磁気二次元分布検出装置において、前記SQUID(1)と前記試料台(8)と前記加振手段(7)と前記走査手段(5)とを磁気遮蔽箱(31)に収容したことを特徴とする微小磁気二次元分布検出装置を提供する。
上記第3の観点による微小磁気二次元分布検出装置では、磁気遮蔽箱(31)により、外来磁気ノイズの影響を抑制できる。
【0008】
第4の観点では、本発明は、二次元配列された複数のSQUID(1)と、検査面(A)を有する試料(S)を前記検査面(A)が前記SQUID(1)に対面するように保持する試料台(8)と、前記試料台(8)を振動させる加振手段(7)と、前記SQUID(1)を介して前記振動の周波数の磁気信号成分を検出する電子回路(10,11,12)とを具備したことを特徴とする微小磁気二次元分布検出装置(300)を提供する。
上記第4の観点による微小磁気二次元分布検出装置(300)では、試料(S)の検査面(A)をSQUID(1)に対面させながら試料(S)を振動することにより、pT以下の微小な磁気を検出できる。また、複数のSQUID(1)を二次元配列しているので、検査面(A)を二次元的に走査できる。よって、pT以下の微小な磁気の二次元分布を検出することが出来る。また、振動の周波数の磁気信号成分を検出するので、振動の周波数から離れた周波数の磁気ノイズの影響を抑制することが出来る。
【0009】
第5の観点では、本発明は、前記第4の観点による微小磁気二次元分布検出装置(300)において、前記SQUID(1)と前記試料台(8)と前記加振手段(7)とを磁気遮蔽箱(31)に収容したことを特徴とする微小磁気二次元分布検出装置(300)を提供する。
上記第3の観点による微小磁気二次元分布検出装置では、磁気遮蔽箱(31)により、外来磁気ノイズの影響を抑制できる。
【0010】
第6の観点では、本発明は、前記第1から第5のいずれかの観点による微小磁気二次元分布検出装置において、前記加振手段(7)を専用の磁気遮蔽箱(32)に収容したことを特徴とする微小磁気二次元分布検出装置を提供する。
上記第6の観点による微小磁気二次元分布検出装置では、磁気遮蔽箱(32)により、加振手段(7)が発生する磁気ノイズの影響を抑制できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の微小磁気二次元分布検出装置によれば、pT以下の微小な磁気の二次元分布を検出することが出来る。また、試料台の振動の周波数から離れた周波数の磁気ノイズの影響を抑制することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1に係る微小磁気二次元分布検出装置を示す一部破断正面図である。
【図2】実施例1に係る微小磁気二次元分布検出装置の一部を省略した上面図である。
【図3】実施例1に係る微小磁気二次元分布検出装置のさらに一部を省略した上面図である。
【図4】検出点を示す説明図である。
【図5】検出した微小磁気二次元分布を示す模式図である。
【図6】実施例2に係る微小磁気二次元分布検出装置を示す一部破断正面図である。
【図7】実施例2に係る微小磁気二次元分布検出装置の一部を省略した上面図である。
【図8】実施例2に係る微小磁気二次元分布検出装置の一部を省略した上面図である。
【図9】実施例2に係る微小磁気二次元分布検出装置の一部を省略した上面図である。
【図10】実施例2に係る微小磁気二次元分布検出装置による検査結果を示す例示図である。
【図11】試料の区画を示す上面図である。
【図12】生体高分子の選択的結合を示す説明図である。
【図13】実施例3に係る微小磁気二次元分布検出装置を示す一部破断正面図である。
【図14】実施例3に係る微小磁気二次元分布検出装置の一部を省略した上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【実施例】
【0014】
−実施例1−
図1は、実施例1に係る微小磁気二次元分布検出装置100を示す構成説明図である。
この微小磁気二次元分布検出装置100は、SQUID1と、SQUID1を冷却するクライオスタット2と、SQUID1を収容するクライオスタット2の先端部の外周に装着された磁化コイル4と、x方向・y方向・z方向の3方向に移動可能なXYZステージ5と、XYZステージ5の上面に固設されたレール6と、x方向の振動を発生する加振機7と、レール6上をx方向に移動可能な試料台8と、加振機7と試料台8を連結する連結部材9と、加振機7に加振周波数を与える発振器10と、SQUID1を駆動し検出した磁気に応じた出力信号を出力するSQUID駆動回路11と、加振周波数の信号成分を取り出すロックインアンプ12と、加振周波数の信号成分の解析を行う解析装置13と、SQUID1とクライオスタット2の先端部と磁化コイル4とXYZステージ5とレール6と加振機7と試料台8と連結部材9とを囲繞する磁気遮蔽箱31と、加振機7のみを囲繞する磁気遮蔽箱32とを具備する。
【0015】
検査面Aを有する試料Sは、試料台8の上面に保持される。
【0016】
SQUID1は、例えば直径2mmである。
【0017】
磁化コイル4は、例えば線径0.1mmのエナメル線を10000ターンだけクライオスタット2の先端部の外周に巻いたものである。
【0018】
図2は、磁気遮蔽箱31の内部を示す上面図である。
図3は、XYZステージ5と、レール6と、加振機7と、試料台8と、連結部材9と、天井を除去した磁気遮蔽箱32とを示す上面図である。
【0019】
加振機7は、連結部材9を介して、試料台8に、例えば振幅0.1mm〜10mm,加振周波数1Hz〜100kHzのx方向の振動を与える。
加振機7の具体例は、例えば超音波振動子(圧電素子)である。
【0020】
XYZステージ5は、SQUID1と試料Sのz方向の距離が例えば1mmになるようにz方向に移動する。そして、図4に示すように、試料S上に想定した複数の検出点d(x,y)の一つがSQUID1の直下になるようにx方向およびy方向に移動する。なお、図4では、3mmピッチの格子点上に検出点d(x,y)を想定している。
【0021】
試料Sは、例えば磁気ナノ粒子で標識された物質を含む溶液の二次元薄層クロマトグラフィー担体である。
【0022】
磁化率の二次元分布を検出する場合は、磁化コイルに直流を流して例えば1μTの磁界を試料Sに加えた状態で、SQUID1を介して、加振周波数の磁気信号成分を検出することを、各検出点d(x,y)で繰り返す。そして、得られた結果を基にして磁化率の二次元分布を求める。
図5に、得られた磁化率の二次元分布を例示する。
【0023】
磁気緩和の二次元分布を検出する場合は、磁化コイルにパルス電流を流して例えば1mTの磁界を試料Sに加えた状態で、SQUID1を介して、加振周波数の磁気信号成分を検出し、次いで磁界を試料Sに加えない状態で、SQUID1を介して、加振周波数の磁気信号成分を検出し、差を得ることを、各検出点d(x,y)で繰り返す。そして、得られた結果を基にして磁気緩和の二次元分布を求める。
【0024】
残留磁気の二次元分布を検出する場合は、磁化コイルにパルス電流を流して例えば1mTの磁界を試料Sに加えた後、磁界を試料Sに加えない状態で、SQUID1を介して、加振周波数の磁気信号成分を検出することを、各検出点d(x,y)で繰り返す。そして、得られた結果を基にして残留磁気の二次元分布を求める。
【0025】
実施例1の微小磁気二次元分布検出装置100によれば、pT以下の微小な磁気の二次元分布を検出することが出来る。また、試料台8の振動の周波数から離れた周波数の磁気ノイズの影響を抑制することが出来る。また、外来磁気ノイズの影響を抑制できる。さらに、加振機7が発生する磁気ノイズの影響を抑制できる。
【0026】
−実施例2−
図6は、実施例2に係る微小磁気二次元分布検出装置200を示す構成説明図である。
この微小磁気二次元分布検出装置200は、一次元配列された3個のSQUID1と、SQUID1を冷却するクライオスタット2と、SQUID1を収容するクライオスタット2の先端部の外周に装着された磁化コイル4と、x方向・y方向・z方向の3方向に移動可能なXYZステージ5と、XYZステージ5の上面に固設されたレール6と、x方向の振動を発生する加振機7と、レール6上をx方向に移動可能な試料台8と、加振機7と試料台8を連結する連結部材9と、加振機7に加振周波数を与える発振器10と、SQUID1を駆動し検出した磁気に応じた出力信号を出力するSQUID駆動回路11と、加振周波数の信号成分を取り出すロックインアンプ12と、加振周波数の信号成分の解析を行う解析装置13と、SQUID1とクライオスタット2の先端部と磁化コイル4とXYZステージ5とレール6と加振機7と試料台8と連結部材9とを囲繞する磁気遮蔽箱31と、加振機7のみを囲繞する磁気遮蔽箱32とを具備する。
【0027】
検査面Aを有する試料Sは、試料台8の上面に保持される。
【0028】
図7は、磁気遮蔽箱31の内部を示す上面図である。
試料Sは、その検査面Aが3行3列の区画A1〜A9に分割されているゲル様基板である。
【0029】
まず、図7に示すように、XYZステージ5は、一次元配列された3個のSQUID1の直下に区画A1〜A3を移動する。そして、区画A1〜A3の磁化率を検出する。
次に、図8に示すように、XYZステージ5は、一次元配列された3個のSQUID1の直下に区画A4〜A6を移動する。そして、区画A4〜A6の磁化率を検出する。
次に、図9に示すように、XYZステージ5は、一次元配列された3個のSQUID1の直下に区画A7〜A9を移動する。そして、区画A7〜A9の磁化率を検出する。
【0030】
図10は、磁化率の検出結果を示す例示図である。
区画A1で磁化率が最も高く、区画A2で磁化率がやや高く、区画A3〜A9では磁化率がほとんど0であることが判る。
【0031】
図11に示すように、区画A1,…,A9には、それぞれ異なる種類の生体高分子G1,…,G9を含む高分子膜が配置されている。
図12に示すように、生体高分子G1には、生体高分子B1のみが選択的に結合しうる。また、生体高分子G2には、生体高分子B2のみが選択的に結合しうる。同様に、生体高分子G3,…,G9には、それぞれ異なる種類の生体高分子B3,…,B9のみが選択的に結合しうる。
【0032】
そこで、ある溶液に生体高分子B1〜B9が含まれているか否かを検査したい場合、図12に示すように生体高分子B1〜B9に共通して結合しうる生体高分子Cを用いて磁気ナノ粒子mを生体高分子B1〜B9に結合させる。次に、この溶液を試料Sの各区画A1〜A9に注ぎ、一定時間後に洗い流す。すると、溶液に例えば生体高分子B1が含まれていれば、生体高分子B1は区画A1の生体高分子G1のみに選択的に結合するから、区画A1に残留しており、区画A2〜A9には残留していない。また、溶液に例えば生体高分子B2が含まれていれば、生体高分子B2は区画A2の生体高分子G2のみに選択的に結合するから、区画A2に残留しており、区画A1,A3〜A9には残留していない。同様に、溶液に例えば生体高分子B3,…,B9が含まれていれば、生体高分子B3,…,B9はそれぞれ区画A3,…,A9の生体高分子G2のみに選択的に結合するから、それぞれ区画A3,…,A9に残留しており、他の区画には残留していない。
そこで、図10に示す如き磁化率の検出結果が得られれば、溶液には、生体高分子B1が高濃度に含まれており、生体高分子B2が中濃度に含まれており、生体高分子B3〜B9がほとんど含まれていないことが判る。
【0033】
実施例2の微小磁気二次元分布検出装置200によれば、pT以下の微小な磁気の二次元分布を検出することが出来る。また、試料台8の振動の周波数から離れた周波数の磁気ノイズの影響を抑制することが出来る。また、外来磁気ノイズの影響を抑制できる。さらに、加振機7が発生する磁気ノイズの影響を抑制できる。
【0034】
−実施例3−
図13は、実施例3に係る微小磁気二次元分布検出装置300を示す構成説明図である。
この微小磁気二次元分布検出装置300は、3行3列に二次元配列された9個のSQUID1と、SQUID1を冷却するクライオスタット2と、SQUID1を収容するクライオスタット2の先端部の外周に装着された磁化コイル4と、レール6と、レール6上をx方向に移動可能な試料台8と、SQUID1とクライオスタット2の先端部と磁化コイル4とレール6と試料台8とを囲繞する磁気遮蔽箱31と、磁気遮蔽箱31の外に設置され且つx方向の振動を発生する加振機7と、加振機7を囲繞する磁気遮蔽箱32と、加振機7と試料台8を連結する連結部材9と、加振機7に加振周波数を与える発振器10と、SQUID1を駆動し検出した磁気に応じた出力信号を出力するSQUID駆動回路11と、加振周波数の信号成分を取り出すロックインアンプ12と、加振周波数の信号成分の解析を行う解析装置13とを具備する。
【0035】
検査面Aを有する試料Sは、試料台8の上面に保持される。
【0036】
図14は、磁気遮蔽箱31の内部を示す上面図である。
試料Sは、実施例2と同様であり、その検査面Aが3行3列の区画A1〜A9に分割されているゲル様基板である。
【0037】
図14に示すように、3行3列に二次元配列された9個のSQUID1の直下に区画A1〜A9を置き、区画A1〜A9の磁化率を検出する。
【0038】
実施例3の微小磁気二次元分布検出装置300によれば、pT以下の微小な磁気の二次元分布を検出することが出来る。また、試料台8の振動の周波数から離れた周波数の磁気ノイズの影響を抑制することが出来る。また、外来磁気ノイズの影響を抑制できる。また、加振機7が発生する磁気ノイズの影響を抑制できる。さらに、XYZステージ5が不要になる。
【0039】
−実施例4−
試料Sを固定し、SQUID1側を移動させて二次元走査を行ってもよい。
【0040】
−実施例5−
試料台8の振動の周波数を中心周波数とするバンドパス・フィルタをロックインアンプ12の代わりに用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の微小磁気二次元分布検出装置は、例えば磁気ナノ粒子を指標とした免疫反応解析などの分子生物学分野や薬物試験などに利用できる。
【符号の説明】
【0042】
1 SQUID
2 クライオスタット
3 スタンド
4 磁化コイル
5 XYZステージ
6 レール
7 加振機
8 試料台
9 連結部材
10 発振器
11 SQUID駆動回路
12 ロックインアンプ
13 解析装置
100〜300 微小磁気二次元分布検出装置
A 検査面
A1〜A9 区画
S 試料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
SQUID(1)と、検査面(A)を有する試料(S)を前記検査面(A)が前記SQUID(1)に対面するように保持する試料台(8)と、前記試料台(8)を振動させる加振手段(7)と、前記SQUID(1)に対して前記試料台(8)を前記検査面(A)の方向に二次元的に相対移動させる走査手段(5)と、前記SQUID(1)を介して前記振動の周波数の磁気信号成分を検出する電子回路(10,11,12)とを具備したことを特徴とする微小磁気二次元分布検出装置(100)。
【請求項2】
一次元配列された複数のSQUID(1)と、検査面(A)を有する試料(S)を前記検査面(A)が前記SQUID(1)に対面するように保持する試料台(8)と、前記試料台(8)を振動させる加振手段(7)と、前記SQUID(1)に対して前記試料台(8)を前記検査面(A)の方向に且つ少なくとも前記SQUID(1)の配列と直交する方向に相対移動させうる走査手段(5)と、前記SQUID(1)を介して前記振動の周波数の磁気信号成分を検出する電子回路(10,11,12)とを具備したことを特徴とする微小磁気二次元分布検出装置(200)。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の微小磁気二次元分布検出装置において、前記SQUID(1)と前記試料台(8)と前記加振手段(7)と前記走査手段(5)とを磁気遮蔽箱(31)に収容したことを特徴とする微小磁気二次元分布検出装置。
【請求項4】
二次元配列された複数のSQUID(1)と、検査面(A)を有する試料(S)を前記検査面(A)が前記SQUID(1)に対面するように保持する試料台(8)と、前記試料台(8)を振動させる加振手段(7)と、前記SQUID(1)を介して前記振動の周波数の磁気信号成分を検出する電子回路(10,11,12)とを具備したことを特徴とする微小磁気二次元分布検出装置(300)。
【請求項5】
請求項4に記載の微小磁気二次元分布検出装置(300)において、前記SQUID(1)と前記試料台(8)と前記加振手段(7)とを磁気遮蔽箱(31)に収容したことを特徴とする微小磁気二次元分布検出装置(300)。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の微小磁気二次元分布検出装置において、前記加振手段(7)を専用の磁気遮蔽箱(32)に収容したことを特徴とする微小磁気二次元分布検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−128001(P2011−128001A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−286500(P2009−286500)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度文部科学省知的クラスター創成事業(第2期)「ほくりく健康創造  クラスター」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(593165487)学校法人金沢工業大学 (202)
【Fターム(参考)】