説明

急冷凝固金属製の中空体の製造方法および急冷凝固金属製の中空体の製造装置

【課題】中子を容易に取り出すことができ、複雑な形状の金属ガラスなどの中空体を製造することができる急冷凝固金属製の中空体の製造方法および急冷凝固金属製の中空体の製造装置を提供する。
【解決手段】熱源が、金属材料1を溶融可能である。鋳型11が、中空部21を有する。中子12が、黒鉛製で粉砕可能であり、鋳型11の中空部21に、中空部21の内面との間に空隙24を有するよう配置されている。溶融金属注入手段13が、熱源により溶融された金属材料1を、空隙24に注入可能に設けられている。冷却手段が、空隙24に注入された金属材料1を臨界冷却速度以上で急冷可能である。粒子噴射装置14が、中子12に高速の粒子を吹き付け可能に設けられ、これにより中子12を粉砕可能になっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、急冷凝固金属製の中空体の製造方法および急冷凝固金属製の中空体の製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
溶融した金属材料を臨界冷却速度以上で急冷すると、金属ガラス、アモルファス、準結晶、ナノ結晶などの非平衡冷却相を有する合金が生成される。金属ガラスとは、アモルファス相を有する普通のガラスと同じく、過冷液体区間が存在する合金相である。このような、非平衡冷却相を有する合金は、優れた物性を有している。例えば、Fe基金属ガラスは、通常の金属の100倍以上の引張強度を有している。また、Ni基金属ガラスは、通常の金属の1000倍以上の耐食性を有している。さらに、通常の金属と比べて優れた軟磁性や高透磁率を示し、磁性や電気特性も抜群である。このため、圧力センサーや微小歯車、磁性材料、航空機器の部品、電気機器の筐体などに使用されている。また、画期的な新材料として、さらに用途を拡大することが期待されている。
【0003】
従来、金属ガラスを製造する方法として、差圧鋳造法を用いて、溶融した金属材料を水冷鋳型に瞬時に鋳込むことにより、金属溶湯の移動速度を速くし、大きな冷却速度を得て、大型の金属ガラスを容易に製造可能な方法がある(例えば、特許文献1参照)。この方法では、真っ直ぐなパイプなどを製造することはできるが、複雑な形状の中空体や任意形状の中空体を製造することはできないという問題があった。
【0004】
そこで、金属ガラスやアモルファス合金、ナノ結晶複合金属ガラスなどの急冷凝固金属製の、複雑な形状の中空体や任意形状の中空体を製造するために、鋳型の中空部に金属製の中子を配置して金属材料を注入し、金属材料を臨界冷却速度以上で急冷して固化させた後、中子を取り出す方法が行われている。このとき、中子は、熱伝導率が高い金属銅や鉄鋼材料などの金属製であり、金属材料を急冷させることができる。
【0005】
【特許文献1】特開平8−109419号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、金属製の中子を使用する方法では、金属材料を急冷固化後、金属製の中子が金属材料と反応したり膨張したりして、取り出せなくなるという課題があった。また、球状の中空体など、中子を取り出せない複雑な形状の中空体を製造することはできないという課題もあった。
【0007】
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、中子を容易に取り出すことができ、複雑な形状の金属ガラスなどの中空体を製造することができる急冷凝固金属製の中空体の製造方法および急冷凝固金属製の中空体の製造装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る急冷凝固金属製の中空体の製造方法は、中空部を有する鋳型の前記中空部に、非金属製の中子を前記中空部の内面との間に空隙を有するよう配置し、前記空隙に溶融した金属材料を注入し、前記金属材料を臨界冷却速度以上で急冷して固化させた後、前記中子を取り出すことを、特徴とする。
【0009】
本発明に係る急冷凝固金属製の中空体の製造方法では、金属材料を臨界冷却速度以上で急冷して固化させることにより、金属ガラスやアモルファス合金、ナノ結晶複合金属ガラスなどの急冷凝固金属製の中空体を製造することができる。中子が非金属製であるため、金属製の場合に比べて金属材料と反応しにくく、膨張しにくい。このため、中子が金属製の場合に比べて、中子を取り出すのが容易であり、真っ直ぐなパイプなどの単純な形状の中空体だけでなく、複雑な形状の中空体を製造することもできる。なお、中子は、金属材料の熱により溶けないよう、融点が700度以上であることが好ましい。
【0010】
本発明に係る急冷凝固金属製の中空体の製造方法で、前記中子はカーボン製、セラミックス製、砂製または粘土製で粉砕可能であり、前記中子を粉砕して取り出すことが好ましい。この場合、中子を細かく粉砕して取り出すため、中子をそのままの形状で取り出す必要がない。このため、中子の取出口より内部が大きい球状等の中空体や、内面から外面まで厚みを貫通する孔を有する中空体、内径が変化するパイプ状の中空体など、より複雑な形状の中空体を製造することができる。中子は、特に黒鉛から成ることが好ましい。中子が黒鉛から成る場合、黒鉛が有する潤滑性により、中子を中空体の内面から取り除くのが容易である。また、金属材料と反応しないため、きれいな内面の中空体を製造することができる。
【0011】
本発明に係る急冷凝固金属製の中空体の製造方法は、前記中子に高速の粒子を吹き付けて、前記中子を粉砕して取り出すことが好ましい。この場合、容易に中子を粉砕することができる。径が小さい粒子を吹き付けることにより、中子の取出口が小さいときでも、中空体の内部まで粒子を吹き付けて中子を粉砕することができる。粒子は、ショットピーニングにより吹き付けられることが好ましい。
【0012】
本発明に係る急冷凝固金属製の中空体の製造方法で、前記中子は表面に離型剤が塗布されていてもよい。この場合、離型剤により、中空体の内面から中子を容易かつきれいに取り除くことかできる。離型剤は、例えばボロンナイトライドから成る。
【0013】
本発明に係る急冷凝固金属製の中空体の製造方法で、前記中子は熱伝導性の材料を含んでいてもよい。この場合、金属材料の熱が中子を伝わるため、金属材料の冷却速度を速めることができる。
【0014】
本発明に係る急冷凝固金属製の中空体の製造方法で、前記中子は前記空隙に注入された前記金属材料を冷却可能に設けられていてもよい。この場合、金属材料の冷却速度を速めることができる。例えば、中子が内部に冷却水を循環させるための循環路を有し、循環路に冷却水を流すことにより金属材料を冷却することができる。
【0015】
本発明に係る急冷凝固金属製の中空体の製造方法は、溶融した前記金属材料に圧力をかけて前記空隙に注入することが好ましい。この場合、空隙に注入された金属材料が、複数の経路に分かれた後、合流するよう流れても、その合流位置でいわゆる溶湯接合により一体的に接合することができる。このため、合流位置で強度が落ちるのを防ぐことができ、強度が大きい中空体を製造することができる。また、狭い空隙にも金属材料を充填することができ、充填不良を防ぐことができる。
【0016】
本発明に係る急冷凝固金属製の中空体の製造装置は、金属材料を溶融可能な熱源と、中空部を有する鋳型と、カーボン製、セラミックス製、砂製または粘土製で粉砕可能であり、前記鋳型の前記中空部に、前記中空部の内面との間に空隙を有するよう配置された中子と、前記熱源により溶融された前記金属材料を、前記空隙に注入可能に設けられた溶融金属注入手段と、前記空隙に注入された前記金属材料を臨界冷却速度以上で急冷可能な冷却手段と、前記中子に高速の粒子を吹き付け可能に設けられた粒子噴射装置とを、有することを特徴とする。
【0017】
本発明に係る急冷凝固金属製の中空体の製造装置は、金属ガラスやアモルファス合金、ナノ結晶複合金属ガラスなどの急冷凝固金属製の中空体を製造するのに使用される。まず、熱源により溶融された金属材料を、溶融金属注入手段により鋳型と中子との間の空隙に注入する。このとき、中子がカーボン製、セラミックス製、砂製または粘土製の非金属製であるため、金属製の場合に比べて金属材料と反応しにくく、膨張しにくい。
【0018】
冷却手段により金属材料を臨界冷却速度以上で急冷して固化させ、粒子噴射装置により中子に高速の粒子を吹き付けて、中子を粉砕して取り出す。中子を細かく粉砕して取り出すため、中子をそのままの形状で取り出す必要がない。このため、中子の取出口より内部が大きい球状等の中空体や、内面から外面まで厚みを貫通する孔を有する中空体、内径が変化するパイプ状の中空体など、より複雑な形状の中空体を製造することができる。粒子噴射装置により径が小さい粒子を吹き付けることにより、中子の取出口が小さいときでも、中空体の内部まで粒子を吹き付けて中子を粉砕することができる。こうして、金属ガラスやアモルファス合金、ナノ結晶複合金属ガラスなどの急冷凝固金属製の中空体を製造することができる。
【0019】
なお、中子は、金属材料の熱により溶けないよう、融点が700度以上であることが好ましい。中子は、特に黒鉛から成ることが好ましい。中子が黒鉛から成る場合、黒鉛が有する潤滑性により、中子を中空体の内面から取り除くのが容易である。また、金属材料と反応しないため、きれいな内面の中空体を製造することができる。粒子噴射装置は、ショットピーニング用の装置から成ることが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、中子を容易に取り出すことができ、複雑な形状の金属ガラスなどの中空体を製造することができる急冷凝固金属製の中空体の製造方法および急冷凝固金属製の中空体の製造装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図4は、本発明の実施の形態の急冷凝固金属製の中空体の製造方法および急冷凝固金属製の中空体の製造装置を示している。
図1および図2に示すように、急冷凝固金属製の中空体の製造装置は、熱源(図示せず)と鋳型11と中子12と溶融金属注入手段13と冷却手段(図示せず)と粒子噴射装置14とを有している。
【0022】
熱源は、金属ガラスやアモルファス合金、ナノ結晶複合金属ガラスなどの急冷凝固金属の原料となる金属材料1を溶融可能に設けられている。
図1および図2に示すように、鋳型11は、中空部21と注入口22と流路23とを有している。鋳型11は、中空部21で製造されたものを取り出せるよう、中空部21を開いて2つに分割可能になっている。注入口22は、鋳型11の外側面に形成されている。流路23は、注入口22と中空部21とを連通するよう設けられている。鋳型11は、熱源で溶融された金属材料1が、注入口22から流路23を通って中空部21に注入されるようになっている。
【0023】
図1および図2に示すように、中子12は、黒鉛製で、融点が700度以上で、高速の微小な粒子の衝突により粉砕可能な強度を有している。中子12は、鋳型11の中空部21に、中空部21の内面との間に空隙24を有するよう配置されている。
図2に示すように、溶融金属注入手段13は、熱源に接続されており、熱源により溶融された金属材料1を、鋳型11の注入口22に注いで、空隙24に注入可能に設けられている。溶融金属注入手段13は、溶融した金属材料1に圧力をかけて、空隙24に注入可能に設けられている。
【0024】
冷却手段は、中空部21の周りを巡るよう鋳型11の内部に設けられた流水路と、冷却水とを有している。冷却手段は、流水路に冷却水を循環させることにより、空隙24に注入された金属材料1を臨界冷却速度以上で急冷可能になっている。
図1に示すように、粒子噴射装置14は、ショットピーニング用の装置から成っている。粒子噴射装置14は、鋳型11から取り出した中子12に、高速の微小な粒子を吹き付け可能であり、これにより中子12を粉砕可能になっている。
【0025】
図1(a)および(b)に示す具体的な一例では、中空部21は円柱形状を成し、中子12は中空部21の内径よりも小さい外径の円柱形状を成し、空隙24は真っ直ぐのパイプ形状を成している。図1(c)、(d)および図2に示す具体的な一例では、中空部21はほぼ楕円体形状を成し、中子12は中空部21の内径よりも小さい外径の楕円体形状を成し、空隙24は楕円体の殻形状を成している。なお、空隙24は、図1および図2の形状に限らず、球殻状や内径が変化するパイプ形状など、より複雑な形状を成していてもよい。
【0026】
本発明の実施の形態の急冷凝固金属製の中空体の製造方法は、本発明の実施の形態の急冷凝固金属製の中空体の製造装置により実施される方法である。まず、図1(a)、(c)および図2に示すように、熱源により溶融された金属材料1を、溶融金属注入手段13により、圧力をかけて鋳型11と中子12との間の空隙24に注入する。このとき、中子12が黒鉛製であるため、金属製の場合に比べて金属材料1と反応しにくく、膨張しにくい。
【0027】
冷却手段により金属材料1を臨界冷却速度以上で急冷して固化させ、固化後に鋳型11から取り出す。図1(b)および(d)に示すように、粒子噴射装置14により中子12に高速の微小な粒子を吹き付けて、中子12を粉砕して取り出す。粒子噴射装置14がショットピーニング用の装置から成るため、容易に中子12を粉砕することができる。中子12を細かく粉砕して取り出すため、中子12をそのままの形状で取り出す必要がない。また、中子12の取出口が小さいときでも、中空体2の内部まで粒子を吹き付けて中子12を粉砕することができる。このため、中子12の取出口より内部が大きい球状等の中空体2や、内面から外面まで厚みを貫通する孔を有する中空体2、内径が変化するパイプ状の中空体2など、より複雑な形状の中空体2を製造することができる。こうして、金属ガラスやアモルファス合金、ナノ結晶複合金属ガラスなどの急冷凝固金属製の中空体2を製造することができる。
【0028】
中子12が黒鉛製であるため、黒鉛が有する潤滑性により、中子12を中空体2の内面から取り除くのが容易である。また、金属材料1と反応しないため、きれいな内面の中空体2を製造することができる。
【0029】
溶融金属注入手段13により、溶融した金属材料1に圧力をかけて注入するため、図2に示すように、空隙24に注入された金属材料1が、複数の経路に分かれた後、合流するよう流れても、その合流位置1aでいわゆる溶湯接合により一体的に接合することができる。このため、合流位置で強度が落ちるのを防ぐことができ、強度が大きい中空体2を製造することができる。また、狭い空隙24にも金属材料1を充填することができ、充填不良を防ぐことができる。
【0030】
本発明の実施の形態の急冷凝固金属製の中空体の製造方法および急冷凝固金属製の中空体の製造装置によれば、例えば、図3(a)および(b)に示すように、外径が5mm、長さが35mm、内径が0.5mmの極細穴3aのパイプ3を製造することができる。また、図3(c)および(d)に示すように、肉厚が0.4mmで2つの横穴4aを有する、径が変化するパイプ4を製造することもできる。他にも、外径が3.8mm、内径が3.0mm、長さが100mmのパイプや、銅ネジ付き金属パイプなど、様々な形状の中空体2を製造することができる。これにより、パイプや筐体殻、球状製品、車用ハーモニカ状部品などの実用製品を容易に製造することができる。
【0031】
本発明の実施の形態の急冷凝固金属製の中空体の製造方法および急冷凝固金属製の中空体の製造装置により製造された中空体2についてX線回折を行い、その結果を図4に示す。図4に示すように、X線回折パターンには、ブロードなハローピークしか認められず、中空体2の構成相は主としてアモルファス相であることが確認された。
【0032】
なお、本発明の実施の形態の急冷凝固金属製の中空体の製造方法および急冷凝固金属製の中空体の製造装置で、中子12は、表面にボロンナイトライドから成る離型剤が塗布されていてもよい。この場合、離型剤により、中空体2の内面から中子12を容易かつきれいに取り除くことかできる。
【0033】
また、中子12は、熱伝導性の材料を含んでいてもよい。この場合、金属材料1の熱が中子12を伝わるため、金属材料1の冷却速度を速めることができる。さらに、中子12は、内部に冷却水を循環させるための循環路を有し、循環路に冷却水を流すことにより空隙24に注入された金属材料1を冷却可能であってもよい。この場合、金属材料1の冷却速度を速めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施の形態の急冷凝固金属製の中空体の製造方法および急冷凝固金属製の中空体の製造装置の(a)パイプを製造する場合の鋳型に注入した状態を示す断面図、(b)パイプを製造する場合の中子を粉砕している状態を示す拡大断面図、(c)楕円体の殻状の中空体を製造する場合の鋳型に注入した状態を示す断面図、(b)楕円体の殻状の中空体を製造する場合の中子を粉砕している状態を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態の急冷凝固金属製の中空体の製造方法および急冷凝固金属製の中空体の製造装置の鋳型へ注入している状態を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の急冷凝固金属製の中空体の製造方法および急冷凝固金属製の中空体の製造装置により製造された(a)パイプを示す側面図、(b)パイプを示す正面図、(c)径が変化するパイプを示す側面図、(d)径が変化するパイプを示す正面図である。
【図4】本発明の実施の形態の急冷凝固金属製の中空体の製造方法および急冷凝固金属製の中空体の製造装置により製造された中空体のX線回折パターンである。
【符号の説明】
【0035】
1 金属材料
2 中空体
11 鋳型
12 中子
13 溶融金属注入手段
14 粒子噴射装置
21 中空部
22 注入口
23 流路
24 空隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空部を有する鋳型の前記中空部に、非金属製の中子を前記中空部の内面との間に空隙を有するよう配置し、前記空隙に溶融した金属材料を注入し、前記金属材料を臨界冷却速度以上で急冷して固化させた後、前記中子を取り出すことを、特徴とする急冷凝固金属製の中空体の製造方法。
【請求項2】
前記中子はカーボン製、セラミックス製、砂製または粘土製で粉砕可能であり、前記中子を粉砕して取り出すことを、特徴とする請求項1記載の急冷凝固金属製の中空体の製造方法。
【請求項3】
前記中子に高速の粒子を吹き付けて、前記中子を粉砕して取り出すことを、特徴とする請求項2記載の急冷凝固金属製の中空体の製造方法。
【請求項4】
前記中子は表面に離型剤が塗布されていることを、特徴とする請求項1、2または3記載の急冷凝固金属製の中空体の製造方法。
【請求項5】
前記中子は熱伝導性の材料を含むことを、特徴とする請求項1、2、3または4記載の急冷凝固金属製の中空体の製造方法。
【請求項6】
前記中子は前記空隙に注入された前記金属材料を冷却可能に設けられていることを、特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の急冷凝固金属製の中空体の製造方法。
【請求項7】
溶融した前記金属材料に圧力をかけて前記空隙に注入することを、特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の急冷凝固金属製の中空体の製造方法。
【請求項8】
金属材料を溶融可能な熱源と、
中空部を有する鋳型と、
カーボン製、セラミックス製、砂製または粘土製で粉砕可能であり、前記鋳型の前記中空部に、前記中空部の内面との間に空隙を有するよう配置された中子と、
前記熱源により溶融された前記金属材料を、前記空隙に注入可能に設けられた溶融金属注入手段と、
前記空隙に注入された前記金属材料を臨界冷却速度以上で急冷可能な冷却手段と、
前記中子に高速の粒子を吹き付け可能に設けられた粒子噴射装置とを、
有することを特徴とする急冷凝固金属製の中空体の製造装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−100264(P2008−100264A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−285635(P2006−285635)
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(504157024)国立大学法人東北大学 (2,297)
【出願人】(506353895)BMG株式会社 (1)
【出願人】(592200338)日本素材株式会社 (29)
【Fターム(参考)】