情報処理端末
【課題】確実な入力操作が行え、かつ、どのようなアプリケーションにも適用可能な情報処理端末を得る。
【解決手段】変換テーブル61には、ディスプレイ4に対応した画面表示領域を複数の領域に分割した判定領域と、特定のキー操作に対応したキー操作情報との対応関係の情報が記憶されている。タッチスクリーン5で座標入力情報が取得された場合、入力情報変換手段6は、変換テーブル61に基づいて、座標入力情報を特定のキー操作情報に変換する。アプリケーション実行手段3は、入力情報変換手段6で変換された特定のキー操作情報に基づいて、アプリケーションの実行を制御する。
【解決手段】変換テーブル61には、ディスプレイ4に対応した画面表示領域を複数の領域に分割した判定領域と、特定のキー操作に対応したキー操作情報との対応関係の情報が記憶されている。タッチスクリーン5で座標入力情報が取得された場合、入力情報変換手段6は、変換テーブル61に基づいて、座標入力情報を特定のキー操作情報に変換する。アプリケーション実行手段3は、入力情報変換手段6で変換された特定のキー操作情報に基づいて、アプリケーションの実行を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、いわゆるタッチスクリーンやタッチパネルと呼ばれる入力装置を装備し、この入力装置を用いてアプリケーションの実行を制御したり、コンテンツを選択表示させたりする情報処理端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
情報処理端末としては、例えば、PDA(Personal Digital Assistants:携帯情報端末)がある。PDAの中には、その機器専用のアプリケーションを実行する他に、いわゆるJava(登録商標)仮想マシンなどの機器に依らない汎用アプリケーション実行手段を有し、外部からダウンロードしたJava(登録商標)アプリ(汎用アプリケーション)を実行できるようにしたものがある。尚、本明細書では「機器専用のアプリケーション」を「プログラム」、「機器に依らない汎用アプリケーション」をアプリケーションと呼ぶことにする。
【0003】
このような情報処理端末の入力装置には大きく分けて二つある。いわゆるタッチスクリーンと呼ばれる表示画面に重ねて設置されたポインティングデバイス(座標入力装置)によるものと、表示画面の周辺などに配置した押しボタン(以下、ハードウェアボタンと呼ぶ)によるものである。一部の情報処理端末ではこれら二つを組み合わせて入力できるようにしたものもある。ユーザがこのような情報処理端末でアプリケーションを操作する場合、その情報処理端末に装備された入力装置を用いることになる。
【0004】
このアプリケーション実行手段は、Java(登録商標)のような規格化されたものであるので、ある情報処理端末で使用していたアプリケーションをいわゆる別の機種の情報処理端末でも実行させることができる。ただし、ここで問題になる可能性があるのは入力装置の違いである。即ち、アプリケーションの中には十字キー(あるいは矢印キー、ジョイスティックとも)と呼ばれる「上」「下」「左」「右」の各方向情報を入力する入力装置によって操作することを前提に作成され、タッチスクリーン入力には対応していないものが多数ある。ハードウェアボタンを入力装置とする情報処理端末では、たいていの場合十字キーが含まれているのでこのようなアプリケーションを操作できるが、タッチスクリーンのみを装備し、十字キーを備えていない情報処理端末ではアプリケーションを起動することは可能であるものの、操作することができない。
【0005】
このような問題への解決手段としては、例えば表示画面の一部に十字キーで入力できるのと同じ情報を入力するためのソフトウェアキーボード(「上」「下」「左」「右」の四つのボタンから成る)を常時あるいは必要に応じて表示し、それぞれのボタンにタッチすることによって十字キーで入力できるのと同じ情報を入力するという方法が考えられる。しかしながら、このような場合、ソフトウェアキーボードが画面の一部を占有するため、アプリケーションの表示領域が狭くなったり、必要な情報が隠されてしまったりする可能性がある。
【0006】
別の解決手段としては、アプリケーションをタッチスクリーンでも操作できるように変更することが考えられるが、このようなアプリケーションの改変は概して手間が大きい作業であり、かつこのような改変を必要とするアプリケーションは数多く存在することから、非常に多くのコストがかかってしまう。
【0007】
また、アプリケーションをタッチスクリーンで操作する方法として、例えば、スクリーン上の押された位置とは無関係にスライド操作の方向や距離でその入力を行うようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照)。また、タッチスクリーン上の指のタッチ位置、タッチ時間、およびタッチ回数といったタッチ態様に基づいて入力内容を判定するようにしたものもあった(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】特開2005−266293号公報
【特許文献2】特開平9−33278号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記従来のスライド操作により入力を行う情報処理端末では、スライドの方向や距離でその入力内容を判別することから、入力が不安定になりやすく、正確な入力を行うにはユーザの慣れが必要であるという問題があった。あるいは、スライド操作の開始から終了までに一定の時間が必要であるため、ハードウェアボタンを押下する操作よりもわずかではあるが余計な時間がかかり、従って入力の即時性が失われるという問題があった。また、指のタッチ態様に基づいて入力内容を判定する装置では、アプリケーションが地図を表示するといったような限られたアプリケーションにしか適用しにくいといった問題点を有していた。
【0010】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、確実で即時性のある入力操作が行え、かつ、どのようなアプリケーションにも適用可能な情報処理端末を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係る情報処理端末は、表示画面上の位置に対応した座標入力情報を取得する座標入力手段と、座標入力手段で座標入力情報が取得された場合、表示画面上の判定領域に対応して予め決められた特定のキー操作との対応関係を示す変換テーブルに基づいて、座標入力情報を特定のキー操作情報に変換する入力情報変換手段と、入力情報変換手段の出力に基づいてアプリケーションを実行するアプリケーション実行手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【0012】
この発明の情報処理端末は、表示画面上の判定領域と特定のキー操作との対応関係を示す変換テーブルに基づいて、座標入力情報を特定のキー操作情報に変換するようにしたので、確実な入力操作が行え、かつ、どのようなアプリケーションにも適用可能とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による情報処理端末を示す構成図である。
図において、情報処理端末は、アプリケーション解析手段1、アプリケーション記憶手段2、アプリケーション実行手段3、ディスプレイ4、タッチスクリーン5、入力情報変換手段6を備えている。
【0014】
アプリケーション解析手段1は、アプリケーションを解析して属性情報を抽出する手段である。ここで、属性情報とは、例えば「アプリケーションの名前」「バージョン番号」「制作者」といったアプリケーションの属性を示す情報である。アプリケーション記憶手段2は、アプリケーション及びその属性情報を記憶する記憶部である。アプリケーション実行手段3は、アプリケーション記憶手段2に記憶されているアプリケーションを実行し、ディスプレイ4への画面表示を行う手段である。また、アプリケーション実行手段3は、入力情報変換手段6で変換された特定のキー操作に対応してアプリケーションの実行を制御するよう構成されている。ディスプレイ4は、アプリケーション実行手段3の指示の下、アプリケーションが描画した画面データを表示する表示手段である。タッチスクリーン5は、ディスプレイ4の上面に一体的に設置された座標入力手段である。入力情報変換手段6は、タッチスクリーン5から入力された情報を変換してアプリケーション実行手段3に転送する機能を有し、そのタッチスクリーン5に対応した画面表示領域を複数の領域に分割した判定領域と特定のキー操作の対応したキー操作情報との対応関係を示す変換テーブル61を有している。尚、変換テーブル61における判定領域と特定のキー操作情報との関係については後述する。
【0015】
図2は、本実施の形態の情報処理端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
上記座標入力手段はディスプレイモニタ101で実現されている。アプリケーション解析手段1、アプリケーション実行手段3及び入力情報変換手段6は、それぞれの手段の機能に対応したプログラムが、ROM102やRAM103等のメモリに格納され、これらのプログラムをマイクロプロセッサ104が実行することで実現されている。また、アプリケーション記憶手段2は、ROM102やRAM103等のメモリで実現されている。メモリの代わりまたはこれらと併用の手段としてハードディスク(図示しない)を用いる場合もある。また、画面表示用のグラフィックチップ105及びフレームバッファ106を搭載している。更に、DVD−ROMドライブ107あるいはメモリカードスロット108などのリムーバブルメディア入出力装置や、携帯電話などの通信機器109を接続するための通信インタフェース(I/F)110などを、任意に接続可能な外部入出力部111を搭載している。尚、DVD−ROMドライブ107には、リムーバブルメディアとしてDVD−ROM107aが、メモリカードスロット108にはメモリカード108aが挿入されるものである。
【0016】
ユーザはプログラムやアプリケーションを操作する他に、外部入出力装置111を通じてアプリケーションをダウンロードしてインストールしたり(アプリケーションをアプリケーション記憶手段2に記憶させたり)、所定のプログラムによってディスプレイ4に表示されるメニューをタッチスクリーン5で操作しながらアプリケーションを起動したり取捨選択したりすることができる。
この実施の形態1の情報処理端末は、上記の構成により、アプリケーションを実行し、タッチスクリーン5による入力によってアプリケーションを操作する。
【0017】
次に、実施の形態1の動作について説明する。
ユーザがアプリケーションを選択して起動すると、アプリケーション実行手段3は、アプリケーション記憶手段2からアプリケーションのコードを読み込んで実行し、所定の動作を行いながらディスプレイ4に画面データを表示する。ユーザがこのアプリケーションを操作するためにタッチスクリーン5に触れると、入力情報変換手段6ではその座標情報を変換テーブル61に従って変換し、アプリケーション実行手段3に変換された入力情報を通知する。アプリケーションはこの変換された入力情報によって操作される。
【0018】
尚、このような変換が行われるのは、ハードウェアキーに対応したキー操作の表示といった特定のキー操作の指標となる表示を含まないアプリケーションを実行している場合のみであり、その他のアプリケーションを実行している場合には何も変換されない情報(位置情報)が現在実行中のプログラムに送信される。
【0019】
変換テーブル61は、例えばタッチスクリーン5の上辺に近い部分をタッチすると、特定のキー操作に対応した情報として、十字キーで「上」を入力したのと同等の情報が生成されるように定義されている。同様に右辺に近い部分をタッチすると十字キーで「右」、下辺に近い部分をタッチすると「下」、左辺に近い部分をタッチすると「左」を入力したのと同等の情報がそれぞれ生成されるように定義されている。
【0020】
変換テーブル61において、判定領域は、三角形、四角形などの多角形、あるいは矩形、あるいは楕円といった幾何学的図形の種別とその構成情報の組で表される。領域を構成する情報は、多角形の場合はそれを構成する頂点座標の列、矩形の場合は左上隅の座標と右下隅の座標の組、楕円の場合は中心座標と長径・短径の組で表す。
【0021】
図3は、タッチスクリーン5の入力可能領域を表す図であり、図4は、この場合の変換テーブル61を示す説明図である。
図3において、直線OB、ACは対角線であり、Dはその交点である。尚、直線OB、ACは実際の画面では表示されないものとする。また、図3の線分OAをX軸、線分OCをY軸とし、点Oを原点(0,0)、点Oから点AをX軸の正の方向、点Oから点CをY軸の正の方向とする。点A、B、C、DのXY座標はそれぞれ点A(X0,0)、点B(X0、Y0)、点C(0,Y0)、点D(X1、Y1)とする。ここで、X1=X0÷2、Y1=Y0÷2である。変換処理は、変換テーブル61に列記された判定領域に対して、入力されたXY座標がその幾何学図形の内部に含まれるどうかの判定をテーブルの上の列から順に行い、含まれる場合、対応するキーコードを生成すべきキー操作情報として決定する。
【0022】
タッチされた座標が三角形OADに含まれていた場合、入力情報変換手段6は十字キーで「上」を入力したのと同等の情報を生成し、三角形ABDに含まれていた場合「右」、三角形BCDに含まれていた場合「下」、三角形CODに含まれていた場合「左」を入力したのと同等の情報をそれぞれ生成する。
【0023】
この時、「上辺に近い部分なら十字キーの『上』」というように、タッチスクリーン5上のタッチする場所と変換される情報に、直感的に理解可能な関連性(いわゆるキーボード上の配置を想起させる)を持たせることで、タッチスクリーン5上に入力の指標となるような図形や文字を一切表示しなくても、ユーザはどこを押せば所望の情報に変換されるかが自明となる。
【0024】
尚、変換テーブル61として、四つの領域を図3に示すような三角形で形成するのではなく、円形や四角形で形成してもよい。図5および図6は、このような例を示す説明図であり、図5が四つの判定領域を円形で形成した場合、図6が四つの判定領域を四角形で形成した場合を示している。これらの例においても円形や四角形の領域境界は実際には表示されないものとする。
【0025】
次に、タッチ入力情報を十字キーの入力情報に変換する際の入力情報変換手段6での処理をフローチャートを用いて説明する。
図7はこの処理の流れを示すフローチャートである。
アプリケーションが起動して変換処理が開始されると、入力情報変換手段6はステップST1においてタッチスクリーン5から入力される座標情報(タッチされる情報)を待機する。ユーザによってタッチスクリーン5でタッチ入力がなされると、入力情報変換手段6は、ステップST2において、先に述べたような入力位置と対応した変換テーブル61によって対応する十字キーが「押された」という情報をアプリケーション実行手段3に送信する。その後、入力情報変換手段6は、ステップST3において「タッチスクリーン5上で指(あるいは入力用の器具)が動いた」か「タッチスクリーン5から指(あるいは入力用の器具)が離された」といういずれかの情報がタッチスクリーン5から入力されるのを待機する。
【0026】
ステップST4において、ユーザによってタッチスクリーン5で「タッチスクリーン上で指(あるいは入力用の器具)が動いた」という情報が入力されると、入力情報変換手段6は、ステップST5において動いた先の座標が含まれる領域を特定し、動く前の座標が含まれる領域と同じ場合にはなにもせずにステップST3に戻る。一方ステップST5において、領域が異なる場合には、ステップST6において、動く前の座標が含まれる領域に対応する十字キーが「離された」という情報をアプリケーション実行手段3に送信し、続いて動いた先の座標が含まれる領域に対応する十字キーが「押された」という情報をアプリケーション実行手段3に送信し、ステップST3に戻る。また、ステップST4において、ユーザによってタッチスクリーン5で「タッチスクリーン5から指(あるいは入力用の器具)が離された」という情報が入力されると、入力情報変換手段6は、ステップST7において指(あるいは入力用の器具)が離された座標が含まれる領域に対応する十字キーが「離された」という情報をアプリケーション実行手段3に送信し、ステップST1に戻る。
【0027】
尚、フローチャートには処理の終了を示していないが、アプリケーションが終了する際など変換処理が不要になった際にはいつでもこのフローチャートを終了させることができることとする。
【0028】
また、変換テーブル61として、図3、4に示した形態以外に、例えば図3、4に示した形態と同じ変換に加え、タッチスクリーン5の中央部をタッチすると十字キーの「選択」を入力したのと同等の情報を生成するよう定義してもよい。十字キーの「選択」とは、十字キーの中央を押す(あるいはジョイスティックをまっすぐ押下する)ことによって入力される情報で、例えばアプリケーションがディスプレイ4上に表示する情報に対し、ユーザが何らかの決定動作(選択されているボタンを押すなど)を行うのに用いる。
【0029】
図8はこのような形態を示す説明図であり、これは、図3の中央に四角形EFGHを加えたものである。
点E、点Gは線分OBを3等分した点で、点F、点Hは線分ACを3等分した点である。この場合、台形OAFEがタッチされれば「上」、台形ABGFがタッチされれば「右」、台形BCHGがタッチされれば「下」、台形COEHがタッチされれば「左」、四角形EFGHがタッチされれば「選択」を入力したのと同等の情報をそれぞれ生成するよう変換テーブル61を定義する。
【0030】
図9は、この場合の変換テーブル61の説明図である。
尚、図8の線分OAをX軸、線分OCをY軸とし、点Oを原点(0,0)、点Oから点AをX軸の正の方向、点Oから点CをY軸の正の方向とする。点A、B、C、E、F、G、HのXY座標はそれぞれ点A(X0,0)、点B(X0、Y0)、点C(0,Y0)、点E(X1、Y1)、点F(X2,Y1)、点G(X2,Y2)、点H(X1,Y2)とする。また、X1=X0÷3、X2=X1×2、Y1=Y0÷3、Y2=Y1×2である。
【0031】
この場合も、タッチスクリーン5上のタッチする場所と変換される情報に、直感的に理解可能な関連性を持つよう構成しため、タッチスクリーン5上に入力の指標となるような図形や文字を一切表示しなくても、ユーザはどこを押せば所望の情報に変換されるかが自明となる。
【0032】
更に、別の変換テーブル61として例えば斜め方向の情報を入力できるように定義してもよい。図10は、四角形OABCをいわゆる3×3に9等分したものである。点I、点J、点K、点L、点M、点N、点P、点Qはそれぞれ各点が乗っている線分を3等分した点であり、点E、点F、点G、点Hは線分IN、線分JM、線分KQ、線分LPの交点である。よって点E、点Gは線分OBを3等分した点で、点F、点Hは線分ACを3等分した点である。この場合、四角形OIEQがタッチされれば「左上」、四角形IJFEがタッチされれば「上」、四角形AKFJがタッチされれば「右上」、四角形KLGFがタッチされれば「右」、四角形BMGLがタッチされれば「右下」、四角形MNHGがタッチされれば「下」、四角形CPHNがタッチされれば「左下」、四角形PQEHがタッチされれば「左」、四角形EFGHがタッチされれば「選択」を入力したのと同等の情報をそれぞれ生成するよう変換テーブル61を定義する。
【0033】
図11は、この場合の変換テーブル61を示す説明図である。
この例の変換テーブル61においても、図10の線分OAをX軸、線分OCをY軸とし、点Oを原点(0,0)、点Oから点AをX軸の正の方向、点Oから点CをY軸の正の方向とする。点A、B、C、のXY座標はそれぞれ点A(X0,0)、点B(X0、Y0)、点C(0,Y0)、点I、JのX座標はそれぞれX1、X2、点Q、PのY座標はそれぞれY1、Y2とする。なお、X1=X0÷3、X2=X1×2、Y1=Y0÷3、Y2=Y1×2である。
【0034】
この場合も、タッチスクリーン5上のタッチする場所と変換される情報に、直感的に理解可能な関連性を持つよう構成しため、タッチスクリーン5上に入力の指標となるような図形や文字を一切表示しなくても、ユーザはどこを押せば所望の情報に変換されるかが自明となる。
【0035】
また、別の変換テーブル61として、例えばプッシュホンのボタンのように数字や記号(*、#)を入力できるように定義してもよい。図12は四角形OABCをいわゆる3×4に12等分したものである。点I、点J、点M、点Nはそれぞれ線分OA、線分BCを3等分した点であり、(点Q、点R、点P)(点E、点S、点H)(点F、点T、点G)(点K、点U、点L)は、それぞれ線分OC、線分IN、線分JM、線分ABを4等分した点である。この場合、四角形OIEQがタッチされれば「1」、四角形IJFEがタッチされれば「2」、四角形がAKFJタッチされれば「3」、四角形QESRがタッチされれば「4」、四角形EFTSがタッチされれば「5」、四角形FKUTがタッチされれば「6」、四角形RSHPがタッチされれば「7」、四角形STGHがタッチされれば「8」、四角形TULGがタッチされれば「9」、四角形PHNCがタッチされれば「*」、四角形HGMNがタッチされれば「0」、四角形GLBMがタッチされれば「#」を入力したのと同等の情報をそれぞれ生成するよう変換テーブルを定義する。
【0036】
図13は、この場合の変換テーブル61の説明図である。この変換テーブル61においても、図12の線分OAをX軸、線分OCをY軸とし、点Oを原点(0,0)、点Oから点AをX軸の正の方向、点Oから点CをY軸の正の方向とする。点A、B、CのXY座標は、それぞれ点A(X0,0)、点B(X0、Y0)、点C(0,Y0)、点I、JのX座標は、それぞれX1、X2、点Q、R、PのY座標はそれぞれY1、Y2、Y3とする。尚、X1=X0÷3、X2=X1×2、Y1=Y0÷4、Y2=Y1×2、Y3=Y1×3である。
【0037】
この場合も、タッチスクリーン5上のタッチする場所と変換される情報に、よく知られたプッシュホンのボタンの並びと同じという、直感的に理解可能な関連性を持つよう構成しため、タッチスクリーン5上に入力の指標となるような図形や文字を一切表示しなくても、ユーザはどこを押せば所望の情報に変換されるかが自明となる。尚、上述した図8、図10、図12における境界線は実際のディスプレイ4では表示されないものとする。
【0038】
尚、タッチスクリーンで操作することを前提としているアプリケーションを利用する場合には、これまで説明してきたような入力情報の変換は必要ないため、変換する場合としない場合をアプリケーションに応じて決定することを可能にする必要がある。
これを適切に決定する方法として、アプリケーションを起動する際に、アプリケーションの属性情報を参照するようにする。
具体的には、入力情報変換手段6は、アプリケーションが起動する時にアプリケーション記憶手段2を参照し、アプリケーションの属性情報(例えばアプリケーションのフォーマット及びそれを解析した情報や、データファイルとして付随している)として、「ハードウェアキーのみを入力手段として使用する」というものがあれば変換を行い、なければ変換を行わないようにする。即ち、ハードウェアキーのみを入力手段として使用するアプリケーションは、そのハードウェアキーを操作するための指標となる表示は行わないアプリケーションである。
【0039】
このような情報は、アプリケーションのコードを解析することによって可能である。即ち、アプリケーション解析手段1はアプリケーションの起動前(あるいはユーザがアプリケーションをダウンロードしてインストールした時)にコードを解析し、タッチスクリーンからの入力イベントを処理している関数があるかどうかと、ハードウェアキーの入力イベントを処理している関数があるか、あればその中でどのようなキー情報を処理しているかを抽出する。そしてタッチスクリーンからの入力イベントを処理している関数がなく、ハードウェアキーからの入力イベントを処理している関数がある場合には、入力情報の変換が必要と決定し、どのようなキー情報を処理しているかに応じて十字キー型やプッシュホン型等の変換テーブルを決定し、属性情報としてアプリケーション記憶手段2に記憶する。
【0040】
あるいはアプリケーションに属性データを示す情報が予め付随していれば、それを参照してもよい。即ち、この場合は、アプリケーションに対して、アプリケーションの制作者(あるいは配布者)によって予め入力方法に関する属性情報を付加するようにしたものであり、このようなアプリケーションを情報処理端末にダウンロードして利用する場合である。
【0041】
例えば、ダウンロードしたアプリケーションの付随情報として「Touchscreeen−Input−Conversion: cross」という文字列があった場合、「Touchscreeen−Input−Conversion」の部分は「タッチスクリーンの入力情報を変換する」という意味の情報で、「cross」が変換テーブルの種類(この場合は十字キー型)を意味する。「プッシュホン型」の変換テーブルを使用する場合は「phone」等とする。
【0042】
このような属性情報は必要に応じてアプリケーションに付加する必要があり、いわゆるアプリケーションの改変に当たるが、アプリケーションのソフトウェアコードをタッチスクリーン対応のために大幅に変更するのとは違い、属性情報(この場合はファイル)に記述を追加するだけであるので、改変に要するコストが極めて少ないという利点がある。
【0043】
以上のように、実施の形態1の情報処理端末によれば、表示画面上の位置に対応した座標入力情報を取得する座標入力手段と、表示画面に対応した画面表示領域を複数の領域に分割した判定領域と、特定のキー操作に対応したキー操作情報との対応関係を示す変換テーブルを有し、特定のキー操作の指標となる表示を含まないアプリケーションの表示画面が表示されている場合に、変換テーブルを用いて、座標入力手段で取得された座標入力情報がどの判定領域に属するかを特定し、特定した判定領域に対応したキー操作情報に変換する入力情報変換手段と、入力情報変換手段から出力されたキー操作情報に基づいて、アプリケーションを実行するアプリケーション実行手段とを備えたので、確実な入力操作が行えると共に、どのようなアプリケーションにも適用可能な情報処理端末を得ることができる。
【0044】
また、実施の形態1の情報処理端末によれば、変換テーブルを構成する際にタッチする場所から変換される情報が自明となるようにしたため、タッチスクリーンのみを装備する情報処理端末において、タッチスクリーンのみでは操作できないアプリケーションを利用することができ、しかも、これらの入力を促すための指標になるようなものを何も表示しないので、アプリケーションの表示領域が狭くなったり、必要な情報が隠されたりしなくなるという効果が得られる。
【0045】
また、実施の形態1の情報処理端末によれば、入力情報変換手段は、アプリケーションに付与されている属性情報に基づいて変換テーブルの使用の有無を決定するようにしたので、変換が必要なアプリケーションとそうでないアプリケーションのそれぞれに対して適切に入力情報を変換し、操作することが可能になる。例えば、実施の形態1では、タッチスクリーンの入力情報を十字キー情報に変換することが必要なアプリケーションを判定するために、アプリケーションのコードを解析するか、あるいはその属性情報に所定の情報を付加し、アプリケーションが起動する時にその付随する情報を参照して変換テーブルを採用するか否かを決定するようにしたので、十字キーでの操作が可能なアプリケーションの場合には変換テーブルを採用してタッチ入力情報を変換し、そうでない(タッチスクリーンで操作可能な)アプリケーションの場合にはタッチ入力情報を変換しないというように、十字キーでの操作が可能なアプリケーションとタッチスクリーンで操作可能なアプリケーション情報をそれぞれ適切に操作することが可能になるという効果が得られる。
【0046】
実施の形態2.
実施の形態2ではユーザがタッチスクリーンを適切に操作することによって明示的に変換テーブルを切り替えることを可能にする手段を設けるようにしたものである。実施の形態2における図面上の構成は実施の形態1と同様であるため、図1を援用して説明する。
【0047】
実施の形態2の入力情報変換手段6は、複数の変換テーブル61を備え、タッチスクリーン5から予め決められた座標の情報が入力された場合は、これらの変換テーブル61を切り替えるよう構成されている。それ以外の構成については実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0048】
このような切替を指示するためのタッチスクリーン5上の位置と切替方法としては、アプリケーションが動作中に、タッチスクリーン5の左下隅(特に通常の操作では使わないような端の方)を1秒間押し続けたら所定の変換テーブルで切り替えるようにする、というようにする。変換するのをやめるにはもう一度同じことをするか、あるいは別の動作(右下隅を1秒間押し続けるなど)を行うことにしてもよい。このような入力動作はタッチスクリーン5の四隅のいずれかなどの、方向情報を生成すべき領域として含まなくても差し支えないことが自明な場所を一定時間押すこととする。また、ある変換テーブル61が選択されているときに、このような入力動作を行うことで別の変換テーブル61を選択することにしてもよい。
【0049】
以上のように、実施の形態2の情報処理端末によれば、入力情報変換手段は、複数の変換テーブルを有し、入力された座標入力情報が所定の条件を満たす場合は、予め決められた変換テーブルの切替を行うようにしたので、ユーザが必要に応じて変換テーブルを切り替えることができるという効果が得られる。
【0050】
実施の形態3.
実施の形態3は、変換テーブルを切り替える際に、ディスプレイ4に変換の指標となる図形または説明文またはその両方を画面表示手段に一定時間表示できるようにした例である。実施の形態3における図面上の構成は実施の形態1と同様であるため、図1を援用して説明する。
【0051】
実施の形態3のアプリケーション実行手段3は、例えばアプリケーションの起動時や起動後に入力情報変換手段6から変換テーブル61の切替情報が入力された場合、変換テーブル61に対応した入力情報をディスプレイ4に所定時間表示するよう構成されている。それ以外の構成については実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0052】
図14は、ディスプレイ4に表示される図形の一例を示す説明図である。
アプリケーション実行手段3は、アプリケーション起動時、及び起動後の変換テーブルの切り替え時、ディスプレイ4に図14で表されるような図形を一定時間(例えば2秒間)だけ表示する(尚、図14の場合は、十字キー型の「上下左右」+「選択」という変換であることを表している)。また、何も変換を行わないのであれば、アプリケーション実行手段3は、図15のような図形を一定時間(例えば2秒間)だけ表示する。表示中はアプリケーションの動作は中断され、表示が終了するとアプリケーションの画面が表示されて、動作が再開する。
【0053】
尚、上記例では、十字キー型の「上下左右」+「選択」という変換である場合を説明したが、これ以外の例えば図10や図12で示した変換処理に対して適用してもよい。
【0054】
以上のように、この実施の形態3によれば、アプリケーション起動時、及び起動後の変換テーブルの切替時、ディスプレイに変換の指標となる図形または説明文またはその両方といった画面上の位置と特定のキー操作との対応関係を示す指標を一定時間表示するようにしたので、変換を行うか行わないかについてユーザの認識間違いを回避したり、入力操作(タッチする位置)の正確さを高めたりすることができるという効果が得られる。
【0055】
実施の形態4.
実施の形態4では、入力者によって変換テーブルを適切に変更できるようにした例であり、ここでは、車載情報処理端末(カーナビゲーション装置)への適用例を示している。
図16は、実施の形態4による情報処理端末の構成を示す構成図である。
図において、情報処理端末は、アプリケーション解析手段1、アプリケーション記憶手段2、アプリケーション実行手段3a、ディスプレイ4a、タッチスクリーン5、入力情報変換手段6a、入力者判定手段7を備えている。
【0056】
実施の形態4におけるディスプレイ4aは、複数方向への別画面を表示可能に構成されている。このようなディスプレイ4aとしては、例えば、特開2005−266293号公報に記載の技術を用いることができる。また、アプリケーション実行手段3aは、上記各実施の形態におけるアプリケーション実行手段3と同様の機能を有すると共に、複数方向への別画面を表示可能なディスプレイ4aに対応して、それぞれの画面に対応した運転席側画面表示手段31と助手席側画面表示手段32を有している。
【0057】
入力者判定手段7は、タッチスクリーン5への入力を誰が行っているかを判別する手段である。この入力者判定手段7は、例えば、接触認識技術”ダイヤモンドタッチ”,三菱電機技法 2002年8月号に記載の技術を用いて実現することができる。即ち、情報処理端末から(椅子を通すなどして)ユーザの身体に微弱な電流を流し、ディスプレイ4a(タッチスクリーン5)に触れたときに回路が形成されて、複数のユーザのうち、誰がタッチスクリーン5に触れているかを判定する(あるいは誰がどの部分に触れているかを判定する)ことができる技術である。また、入力情報変換手段6aは、入力者判定手段7からの入力者情報に基づいて、その入力者に対応した変換テーブル61を選択して入力情報を特定のキー操作に変換するよう構成されている。
【0058】
図17は、利用者毎のタッチスクリーン5の判定領域(座標入力領域)を示す説明図であり、(a)が運転席側、(b)が助手席側の判定領域を示している。
また、図18は、運転席側と助手席側の変換テーブル61を示す説明図である。
図18に示すように、特定のキー操作として、運転席側からは上下左右のスクロール操作と実行キー、助手席側からは運転席側操作に加えて、斜め方向のスクロール操作が可能となっていることが分かる。尚、図17において、破線は判定領域の境界を示しているだけであって実際のディスプレイ4aでは表示されないものである。
尚、以上説明した以外の構成は、実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0059】
次に、このように構成された実施の形態4の適用例について説明する。
図19は、実施の形態4における入力情報変換手段6aの動作を示すフローチャートである。
先ず、入力情報変換手段6aは、タッチスクリーン5からの座標情報を受信すると(ステップST11)、入力者判定手段7よりその入力者情報を取得し(ステップST12)、どのユーザがプログラムまたはアプリケーションを操作しているかを判別する(ステップST13)。ここで、その入力者が操作しているのがアプリケーションであればアプリケーション実行手段3aから該ユーザに対して表示されているアプリケーションの情報を取得し、また、アプリケーション記憶手段2から属性情報を参照し、運転席側であった場合は運転席側の変換テーブル61を適用し(ステップST14)、特定のキー操作情報として図18に示すような制御コードに変換し、アプリケーション実行手段3aに送出する(ステップST15)。一方ステップST13において、入力者情報が助手席側であった場合は、助手席側の変換テーブル61を適用し(ステップST16)、対応する制御コードに変換してアプリケーション実行手段3aに送出する(ステップST17)。
【0060】
尚、上記例において、アプリケーション実行手段3aは、入力情報変換手段6aから図18に示すような制御コードを受信した場合、制御コードの先頭バイトが「1」の場合は、その制御コードを運転席側画面表示手段31に送出し、制御コードの先頭バイトが「2」の場合は助手席側画面表示手段32に送出する、といった処理を行う。
【0061】
また、上記例では、説明を簡略化するため、運転席側と助手席側とも例えば地図といった同一の画面を表示するようにしているが、助手席側ではメニューを表示するようにして、表示(描画)されたメニュー画面に応じて、助手席側の変換テーブル61を変更しても構わない。その場合、助手席側からは、運転席側の地図描画を邪魔することなく、メニュー操作を行うことが可能となる。
【0062】
また、カーナビゲーション装置が搭載されている車両の走行状態(走行しているか停車しているか)を示す走行状態情報を使って、複数の変換テーブル61のうち、運転席側の変換テーブル61を走行時はそのまま、停車時は助手席側と同じ変換テーブル61にすることも可能である。
【0063】
また、上記例では、アプリケーション実行手段3aが複数画面に対応した複数の画面表示手段を備えた構成を説明したが、実施の形態1〜3のように、アプリケーション実行手段3が単一の画面表示手段のみ備え、ディスプレイ4に表示される画面が単一であっても適用することができる。このような適用例として、例えば、カーナビゲーション装置といった車載情報処理端末の場合、二人の操作者のうちいずれか一人にだけタッチスクリーン5の操作が行えるようにしたい場合がある。このような場合でも、走行中では運転席の利用者からは操作を不可(入力情報変換手段6aにおいて変換は行わない)とし、助手席の利用者のみ操作を可能とする、といった構成の実現が可能である。
【0064】
以上のように、実施の形態4の情報処理端末によれば、座標入力手段への入力者を判定する入力者判定手段と、変換テーブルを複数の入力者に応じて有し、座標入力手段で任意の座標入力情報が取得された場合、入力者判定手段で判定された入力者に応じた変換テーブルに基づいて特定のキー操作情報への変換を行う入力情報変換手段とを備えたので、利用者毎に適切なキー操作への変換を行うことができる。
【0065】
また、実施の形態4の情報処理端末によれば、複数のユーザに対してそれぞれ異なる画像を提示できるようなディスプレイを使用し、複数のユーザがそれぞれ操作を行う際に、入力者判定手段を用いてどのユーザが操作しているかを判別するようにしたので、例えば、車載情報処理端末に適用した場合、運転席と助手席とで、画面表示と座標入力を別々に行うことができる。
【0066】
実施の形態5.
実施の形態5は、コンテンツを表示する情報処理端末に適用するようにした例である。
図20は、実施の形態5の情報処理端末を示す構成図であり、ここでは地上デジタルテレビを例として示している。尚、ここで、コンテンツとは、TV放送における番組データといったように、プログラムやアプリケーションに対して、そのものでは情報処理端末としての処理は行わない情報を意味している。
【0067】
図示の情報処理端末は、アンテナ部11、チューナ部12、デコーダ部13、入力部14、入力情報変換手段15、制御部16、メニュー生成部17、出力切替部18、出力部19を備えている。また、チューナ部12、デコーダ部13、制御部16、メニュー生成部17および出力切替部18で、出力部19にコンテンツを表示させると共に、入力情報変換手段15のキー操作情報に基づいてコンテンツの表示を制御する映像制御手段20を構成している。
【0068】
アンテナ部11は、地上デジタル放送によるテレビ放送波を受信し、テレビ放送信号をチューナ部12に送信する機能部である。チューナ部12は、制御部16からの制御情報に基づいてテレビ放送信号に対して高周波信号処理、復調処理等を行い、MPEGデータを生成してデコーダ部13に送信する機能部である。デコーダ部13は、MPEGデータから多重分離処理を行い、MPEG映像データ、MPEG音声データ、MPEG付加データに分離し、MPEG付加データはメニュー生成部17に送信し、MPEG映像データおよびMPEG音声データは復号処理を行って、TV映像信号とTV音声信号にして出力切替部18に送信する機能を有している。
【0069】
入力部14は、座標入力手段を構成するものであり、出力部19における画面表示部(ディスプレイ)上に設けられたタッチスクリーンを用い、このタッチスクリーン上の座標情報を入力情報変換手段15に送信するよう構成されている。入力情報変換手段15は、変換テーブル151を備え、入力部14からの座標情報に対応した特定のキー操作(制御コード)に変換して出力する機能を有している。尚、変換テーブル151の詳細については後述する。制御部16は、入力情報変換手段15からの制御コードに基づいてチューナ部12もしくはメニュー生成部17もしくは出力切替部18に対して制御情報を送出し、TV放送画面やデータ放送画面の制御を行う機能を有している。
【0070】
メニュー生成部17は、制御部16からの制御情報とデコーダ部13から受信したMPEG付加データからメニュー映像信号を生成し、出力切替部18に送信する機能部である。出力切替部18は、制御部16からの制御情報に基づき、出力部19に送信する信号として、デコーダ部13からのTV映像/音声信号か、メニュー生成部17からのメニュー映像信号かを選択する機能部である。また、切り替えた状態を示す出力切替情報を入力情報変換手段15に出力するよう構成されている。出力部19は、画面表示を行うディスプレイや音声出力を行うスピーカからなり、出力切替部18から受信した信号に基づき、映像信号は図示しないディスプレイに表示し、音声信号は図示しないスピーカから出力するよう構成されている。
【0071】
このように構成された情報処理端末では、TV放送を表示する場合の動作は次の通りである。即ち、アンテナ部11で受信されたテレビ放送波がチューナ部12に送られてMPEGデータが生成され、これがデコーダ部13に送られる。そして、デコーダ部13では、MPEGデータから多重分離処理を行い、TV映像/音声信号を出力切替部18に、MPEG付加データをメニュー生成部17に送信する。メニュー生成部17では、制御部16からの制御情報とデコーダ部13から受信したMPEG付加データからメニュー映像信号を生成して出力切替部18に送信する。出力切替部18では、制御部16からの制御情報に基づいて、TV映像/音声信号かメニュー映像信号を選択して出力部19に送信する。
【0072】
次に、出力切替部18から送出される出力切替情報に基づく入力情報変換手段15の動作について説明する。
入力情報変換手段15では、出力切替部18から出力された出力切替情報に基づいて変換テーブル151を選択し、入力部14からの座標情報に対応した制御データに変換する。
図21は、TV画面とメニュー画面とに対応した表示画面の判定領域(座標入力領域)の説明図であり、(a)がTV画面、(b)がメニュー画面の場合を示している。尚、図21においても破線は境界を示すために示すものであり、実際には表示されない。
また、図22は、TV画面表示状態とデータ放送画面(メニュー画面)表示状態における変換テーブル151を示す説明図である。
【0073】
入力情報変換手段15では、出力切替部18からの出力切替情報が「TV」のときは、TV画面側の変換テーブル151を用い、特定のキー操作情報として、図22に示すような制御コードに変換して出力する。また、出力切替情報が「データ放送(メニュー画面)」のときは、データ放送画面側の変換テーブル151を用いて変換を行う。尚、入力情報変換手段15から制御コードを受け取った制御部16では、制御コードの先頭バイトが「0」の場合、チューナ部12に対してチャンネル制御を行い、先頭バイトが「2」の場合はメニュー生成部17に対して制御コードを送信し、先頭バイトが「3」の場合には、出力切替部18に対して、「TV」⇔「メニュー画面」の切り替え制御を行うものとする。
【0074】
尚、上記の説明では、TV画面時には全てのチャンネルに対する領域をタッチスクリーンに割り当てていたが、チューナ部12より有効なチャンネルを出力切替部18に送信し、有効なチャンネルのみ領域割当するようにしても構わない。
また、上記の説明ではTV画面とメニュー画面の切替を前提にしているが、TV画面に対してのみ、またはメニュー画面に対してのみ、といったように、どちらか一方の画面のみ変換テーブル151を用いるよう構成してもよい。
【0075】
以上のように、実施の形態5の情報処理端末によれば、表示画面上の位置に対応した座標入力情報を取得する座標入力手段と、表示画面に対応した画面表示領域を複数の領域に分割した判定領域と、特定のキー操作に対応したキー操作情報との対応関係を示す変換テーブルを有し、特定のキー操作の指標となる表示を含まないコンテンツの表示画面が表示されている場合に、変換テーブルを用いて、座標入力手段で取得された座標入力情報がどの判定領域に属するかを特定し、特定した判定領域に対応したキー操作情報に変換する入力情報変換手段と、表示画面にコンテンツを表示させると共に、入力情報変換手段で変換されたキー操作情報に基づいてコンテンツの表示を制御する映像制御手段とを備えたので、コンテンツを表示する情報処理端末においても、確実な入力操作が行えると共に、どのようなコンテンツにも適用可能な情報処理端末を得ることができる。また、入力を促すための指標になるようなものを何も表示しないので、コンテンツの表示領域が狭くなったり、必要な情報が隠されたりしなくなるという効果が得られる。
【0076】
また、実施の形態5の情報処理端末によれば、映像制御手段は、表示画面にメニューを表示させると共に、入力変換手段は、コンテンツ表示画面における特定のキー操作との対応関係を示す変換テーブルと、メニュー表示画面における特定のキー操作との対応関係を示す変換テーブルとを備え、映像制御手段でコンテンツとメニューのどちらが表示されているかに基づいて変換テーブルを選択し、選択した変換テーブルに応じた特定のキー操作情報に変換するようにしたので、コンテンツ表示画面とメニュー表示画面とのそれぞれに対して適切なキー操作への変換を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】この発明の実施の形態1による情報処理端末を示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1による情報処理端末をハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の説明図である。
【図4】この発明の実施の形態1による情報処理端末の変換テーブルの説明図である。
【図5】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の他の例の説明図である。
【図6】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の更に他の例の説明図である。
【図7】この発明の実施の形態1による情報処理端末の動作を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の中央に四角形を加えた例の説明図である。
【図9】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の中央に四角形を加えた例における変換テーブルの説明図である。
【図10】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の斜め方向の情報を入力できるように定義した例の説明図である。
【図11】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の斜め方向の情報を入力できるように定義した例の変換テーブルの説明図である。
【図12】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の数字や記号を入力できるように定義した例の説明図である。
【図13】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の数字や記号を入力できるように定義した例の変換テーブルの説明図である。
【図14】この発明の実施の形態3におけるディスプレイに表示される図形の一例を示す説明図である。
【図15】この発明の実施の形態3における変換を行わない場合のディスプレイに表示される図形の一例を示す説明図である。
【図16】この発明の実施の形態4による情報処理端末を示す構成図である。
【図17】この発明の実施の形態4による情報処理端末の入力者毎の判定領域の説明図である。
【図18】この発明の実施の形態4による情報処理端末の入力者毎の変換テーブルを示す説明図である。
【図19】この発明の実施の形態4による情報処理端末の動作を示すフローチャートである。
【図20】この発明の実施の形態5による情報処理端末の構成図である。
【図21】この発明の実施の形態5による情報処理端末の判定領域の説明図である。
【図22】この発明の実施の形態5による情報処理端末の変換テーブルを示す説明図である。
【符号の説明】
【0078】
3,3a アプリケーション実行手段、4,4a ディスプレイ、5 タッチスクリーン(座標入力手段)、6,6a,15 入力情報変換手段、14 入力部(座標入力手段)、19 出力部、20 映像制御手段、31 運転席側画面表示手段、32 助手席側画面表示手段、61,151 変換テーブル。
【技術分野】
【0001】
この発明は、いわゆるタッチスクリーンやタッチパネルと呼ばれる入力装置を装備し、この入力装置を用いてアプリケーションの実行を制御したり、コンテンツを選択表示させたりする情報処理端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
情報処理端末としては、例えば、PDA(Personal Digital Assistants:携帯情報端末)がある。PDAの中には、その機器専用のアプリケーションを実行する他に、いわゆるJava(登録商標)仮想マシンなどの機器に依らない汎用アプリケーション実行手段を有し、外部からダウンロードしたJava(登録商標)アプリ(汎用アプリケーション)を実行できるようにしたものがある。尚、本明細書では「機器専用のアプリケーション」を「プログラム」、「機器に依らない汎用アプリケーション」をアプリケーションと呼ぶことにする。
【0003】
このような情報処理端末の入力装置には大きく分けて二つある。いわゆるタッチスクリーンと呼ばれる表示画面に重ねて設置されたポインティングデバイス(座標入力装置)によるものと、表示画面の周辺などに配置した押しボタン(以下、ハードウェアボタンと呼ぶ)によるものである。一部の情報処理端末ではこれら二つを組み合わせて入力できるようにしたものもある。ユーザがこのような情報処理端末でアプリケーションを操作する場合、その情報処理端末に装備された入力装置を用いることになる。
【0004】
このアプリケーション実行手段は、Java(登録商標)のような規格化されたものであるので、ある情報処理端末で使用していたアプリケーションをいわゆる別の機種の情報処理端末でも実行させることができる。ただし、ここで問題になる可能性があるのは入力装置の違いである。即ち、アプリケーションの中には十字キー(あるいは矢印キー、ジョイスティックとも)と呼ばれる「上」「下」「左」「右」の各方向情報を入力する入力装置によって操作することを前提に作成され、タッチスクリーン入力には対応していないものが多数ある。ハードウェアボタンを入力装置とする情報処理端末では、たいていの場合十字キーが含まれているのでこのようなアプリケーションを操作できるが、タッチスクリーンのみを装備し、十字キーを備えていない情報処理端末ではアプリケーションを起動することは可能であるものの、操作することができない。
【0005】
このような問題への解決手段としては、例えば表示画面の一部に十字キーで入力できるのと同じ情報を入力するためのソフトウェアキーボード(「上」「下」「左」「右」の四つのボタンから成る)を常時あるいは必要に応じて表示し、それぞれのボタンにタッチすることによって十字キーで入力できるのと同じ情報を入力するという方法が考えられる。しかしながら、このような場合、ソフトウェアキーボードが画面の一部を占有するため、アプリケーションの表示領域が狭くなったり、必要な情報が隠されてしまったりする可能性がある。
【0006】
別の解決手段としては、アプリケーションをタッチスクリーンでも操作できるように変更することが考えられるが、このようなアプリケーションの改変は概して手間が大きい作業であり、かつこのような改変を必要とするアプリケーションは数多く存在することから、非常に多くのコストがかかってしまう。
【0007】
また、アプリケーションをタッチスクリーンで操作する方法として、例えば、スクリーン上の押された位置とは無関係にスライド操作の方向や距離でその入力を行うようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照)。また、タッチスクリーン上の指のタッチ位置、タッチ時間、およびタッチ回数といったタッチ態様に基づいて入力内容を判定するようにしたものもあった(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】特開2005−266293号公報
【特許文献2】特開平9−33278号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記従来のスライド操作により入力を行う情報処理端末では、スライドの方向や距離でその入力内容を判別することから、入力が不安定になりやすく、正確な入力を行うにはユーザの慣れが必要であるという問題があった。あるいは、スライド操作の開始から終了までに一定の時間が必要であるため、ハードウェアボタンを押下する操作よりもわずかではあるが余計な時間がかかり、従って入力の即時性が失われるという問題があった。また、指のタッチ態様に基づいて入力内容を判定する装置では、アプリケーションが地図を表示するといったような限られたアプリケーションにしか適用しにくいといった問題点を有していた。
【0010】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、確実で即時性のある入力操作が行え、かつ、どのようなアプリケーションにも適用可能な情報処理端末を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係る情報処理端末は、表示画面上の位置に対応した座標入力情報を取得する座標入力手段と、座標入力手段で座標入力情報が取得された場合、表示画面上の判定領域に対応して予め決められた特定のキー操作との対応関係を示す変換テーブルに基づいて、座標入力情報を特定のキー操作情報に変換する入力情報変換手段と、入力情報変換手段の出力に基づいてアプリケーションを実行するアプリケーション実行手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【0012】
この発明の情報処理端末は、表示画面上の判定領域と特定のキー操作との対応関係を示す変換テーブルに基づいて、座標入力情報を特定のキー操作情報に変換するようにしたので、確実な入力操作が行え、かつ、どのようなアプリケーションにも適用可能とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による情報処理端末を示す構成図である。
図において、情報処理端末は、アプリケーション解析手段1、アプリケーション記憶手段2、アプリケーション実行手段3、ディスプレイ4、タッチスクリーン5、入力情報変換手段6を備えている。
【0014】
アプリケーション解析手段1は、アプリケーションを解析して属性情報を抽出する手段である。ここで、属性情報とは、例えば「アプリケーションの名前」「バージョン番号」「制作者」といったアプリケーションの属性を示す情報である。アプリケーション記憶手段2は、アプリケーション及びその属性情報を記憶する記憶部である。アプリケーション実行手段3は、アプリケーション記憶手段2に記憶されているアプリケーションを実行し、ディスプレイ4への画面表示を行う手段である。また、アプリケーション実行手段3は、入力情報変換手段6で変換された特定のキー操作に対応してアプリケーションの実行を制御するよう構成されている。ディスプレイ4は、アプリケーション実行手段3の指示の下、アプリケーションが描画した画面データを表示する表示手段である。タッチスクリーン5は、ディスプレイ4の上面に一体的に設置された座標入力手段である。入力情報変換手段6は、タッチスクリーン5から入力された情報を変換してアプリケーション実行手段3に転送する機能を有し、そのタッチスクリーン5に対応した画面表示領域を複数の領域に分割した判定領域と特定のキー操作の対応したキー操作情報との対応関係を示す変換テーブル61を有している。尚、変換テーブル61における判定領域と特定のキー操作情報との関係については後述する。
【0015】
図2は、本実施の形態の情報処理端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
上記座標入力手段はディスプレイモニタ101で実現されている。アプリケーション解析手段1、アプリケーション実行手段3及び入力情報変換手段6は、それぞれの手段の機能に対応したプログラムが、ROM102やRAM103等のメモリに格納され、これらのプログラムをマイクロプロセッサ104が実行することで実現されている。また、アプリケーション記憶手段2は、ROM102やRAM103等のメモリで実現されている。メモリの代わりまたはこれらと併用の手段としてハードディスク(図示しない)を用いる場合もある。また、画面表示用のグラフィックチップ105及びフレームバッファ106を搭載している。更に、DVD−ROMドライブ107あるいはメモリカードスロット108などのリムーバブルメディア入出力装置や、携帯電話などの通信機器109を接続するための通信インタフェース(I/F)110などを、任意に接続可能な外部入出力部111を搭載している。尚、DVD−ROMドライブ107には、リムーバブルメディアとしてDVD−ROM107aが、メモリカードスロット108にはメモリカード108aが挿入されるものである。
【0016】
ユーザはプログラムやアプリケーションを操作する他に、外部入出力装置111を通じてアプリケーションをダウンロードしてインストールしたり(アプリケーションをアプリケーション記憶手段2に記憶させたり)、所定のプログラムによってディスプレイ4に表示されるメニューをタッチスクリーン5で操作しながらアプリケーションを起動したり取捨選択したりすることができる。
この実施の形態1の情報処理端末は、上記の構成により、アプリケーションを実行し、タッチスクリーン5による入力によってアプリケーションを操作する。
【0017】
次に、実施の形態1の動作について説明する。
ユーザがアプリケーションを選択して起動すると、アプリケーション実行手段3は、アプリケーション記憶手段2からアプリケーションのコードを読み込んで実行し、所定の動作を行いながらディスプレイ4に画面データを表示する。ユーザがこのアプリケーションを操作するためにタッチスクリーン5に触れると、入力情報変換手段6ではその座標情報を変換テーブル61に従って変換し、アプリケーション実行手段3に変換された入力情報を通知する。アプリケーションはこの変換された入力情報によって操作される。
【0018】
尚、このような変換が行われるのは、ハードウェアキーに対応したキー操作の表示といった特定のキー操作の指標となる表示を含まないアプリケーションを実行している場合のみであり、その他のアプリケーションを実行している場合には何も変換されない情報(位置情報)が現在実行中のプログラムに送信される。
【0019】
変換テーブル61は、例えばタッチスクリーン5の上辺に近い部分をタッチすると、特定のキー操作に対応した情報として、十字キーで「上」を入力したのと同等の情報が生成されるように定義されている。同様に右辺に近い部分をタッチすると十字キーで「右」、下辺に近い部分をタッチすると「下」、左辺に近い部分をタッチすると「左」を入力したのと同等の情報がそれぞれ生成されるように定義されている。
【0020】
変換テーブル61において、判定領域は、三角形、四角形などの多角形、あるいは矩形、あるいは楕円といった幾何学的図形の種別とその構成情報の組で表される。領域を構成する情報は、多角形の場合はそれを構成する頂点座標の列、矩形の場合は左上隅の座標と右下隅の座標の組、楕円の場合は中心座標と長径・短径の組で表す。
【0021】
図3は、タッチスクリーン5の入力可能領域を表す図であり、図4は、この場合の変換テーブル61を示す説明図である。
図3において、直線OB、ACは対角線であり、Dはその交点である。尚、直線OB、ACは実際の画面では表示されないものとする。また、図3の線分OAをX軸、線分OCをY軸とし、点Oを原点(0,0)、点Oから点AをX軸の正の方向、点Oから点CをY軸の正の方向とする。点A、B、C、DのXY座標はそれぞれ点A(X0,0)、点B(X0、Y0)、点C(0,Y0)、点D(X1、Y1)とする。ここで、X1=X0÷2、Y1=Y0÷2である。変換処理は、変換テーブル61に列記された判定領域に対して、入力されたXY座標がその幾何学図形の内部に含まれるどうかの判定をテーブルの上の列から順に行い、含まれる場合、対応するキーコードを生成すべきキー操作情報として決定する。
【0022】
タッチされた座標が三角形OADに含まれていた場合、入力情報変換手段6は十字キーで「上」を入力したのと同等の情報を生成し、三角形ABDに含まれていた場合「右」、三角形BCDに含まれていた場合「下」、三角形CODに含まれていた場合「左」を入力したのと同等の情報をそれぞれ生成する。
【0023】
この時、「上辺に近い部分なら十字キーの『上』」というように、タッチスクリーン5上のタッチする場所と変換される情報に、直感的に理解可能な関連性(いわゆるキーボード上の配置を想起させる)を持たせることで、タッチスクリーン5上に入力の指標となるような図形や文字を一切表示しなくても、ユーザはどこを押せば所望の情報に変換されるかが自明となる。
【0024】
尚、変換テーブル61として、四つの領域を図3に示すような三角形で形成するのではなく、円形や四角形で形成してもよい。図5および図6は、このような例を示す説明図であり、図5が四つの判定領域を円形で形成した場合、図6が四つの判定領域を四角形で形成した場合を示している。これらの例においても円形や四角形の領域境界は実際には表示されないものとする。
【0025】
次に、タッチ入力情報を十字キーの入力情報に変換する際の入力情報変換手段6での処理をフローチャートを用いて説明する。
図7はこの処理の流れを示すフローチャートである。
アプリケーションが起動して変換処理が開始されると、入力情報変換手段6はステップST1においてタッチスクリーン5から入力される座標情報(タッチされる情報)を待機する。ユーザによってタッチスクリーン5でタッチ入力がなされると、入力情報変換手段6は、ステップST2において、先に述べたような入力位置と対応した変換テーブル61によって対応する十字キーが「押された」という情報をアプリケーション実行手段3に送信する。その後、入力情報変換手段6は、ステップST3において「タッチスクリーン5上で指(あるいは入力用の器具)が動いた」か「タッチスクリーン5から指(あるいは入力用の器具)が離された」といういずれかの情報がタッチスクリーン5から入力されるのを待機する。
【0026】
ステップST4において、ユーザによってタッチスクリーン5で「タッチスクリーン上で指(あるいは入力用の器具)が動いた」という情報が入力されると、入力情報変換手段6は、ステップST5において動いた先の座標が含まれる領域を特定し、動く前の座標が含まれる領域と同じ場合にはなにもせずにステップST3に戻る。一方ステップST5において、領域が異なる場合には、ステップST6において、動く前の座標が含まれる領域に対応する十字キーが「離された」という情報をアプリケーション実行手段3に送信し、続いて動いた先の座標が含まれる領域に対応する十字キーが「押された」という情報をアプリケーション実行手段3に送信し、ステップST3に戻る。また、ステップST4において、ユーザによってタッチスクリーン5で「タッチスクリーン5から指(あるいは入力用の器具)が離された」という情報が入力されると、入力情報変換手段6は、ステップST7において指(あるいは入力用の器具)が離された座標が含まれる領域に対応する十字キーが「離された」という情報をアプリケーション実行手段3に送信し、ステップST1に戻る。
【0027】
尚、フローチャートには処理の終了を示していないが、アプリケーションが終了する際など変換処理が不要になった際にはいつでもこのフローチャートを終了させることができることとする。
【0028】
また、変換テーブル61として、図3、4に示した形態以外に、例えば図3、4に示した形態と同じ変換に加え、タッチスクリーン5の中央部をタッチすると十字キーの「選択」を入力したのと同等の情報を生成するよう定義してもよい。十字キーの「選択」とは、十字キーの中央を押す(あるいはジョイスティックをまっすぐ押下する)ことによって入力される情報で、例えばアプリケーションがディスプレイ4上に表示する情報に対し、ユーザが何らかの決定動作(選択されているボタンを押すなど)を行うのに用いる。
【0029】
図8はこのような形態を示す説明図であり、これは、図3の中央に四角形EFGHを加えたものである。
点E、点Gは線分OBを3等分した点で、点F、点Hは線分ACを3等分した点である。この場合、台形OAFEがタッチされれば「上」、台形ABGFがタッチされれば「右」、台形BCHGがタッチされれば「下」、台形COEHがタッチされれば「左」、四角形EFGHがタッチされれば「選択」を入力したのと同等の情報をそれぞれ生成するよう変換テーブル61を定義する。
【0030】
図9は、この場合の変換テーブル61の説明図である。
尚、図8の線分OAをX軸、線分OCをY軸とし、点Oを原点(0,0)、点Oから点AをX軸の正の方向、点Oから点CをY軸の正の方向とする。点A、B、C、E、F、G、HのXY座標はそれぞれ点A(X0,0)、点B(X0、Y0)、点C(0,Y0)、点E(X1、Y1)、点F(X2,Y1)、点G(X2,Y2)、点H(X1,Y2)とする。また、X1=X0÷3、X2=X1×2、Y1=Y0÷3、Y2=Y1×2である。
【0031】
この場合も、タッチスクリーン5上のタッチする場所と変換される情報に、直感的に理解可能な関連性を持つよう構成しため、タッチスクリーン5上に入力の指標となるような図形や文字を一切表示しなくても、ユーザはどこを押せば所望の情報に変換されるかが自明となる。
【0032】
更に、別の変換テーブル61として例えば斜め方向の情報を入力できるように定義してもよい。図10は、四角形OABCをいわゆる3×3に9等分したものである。点I、点J、点K、点L、点M、点N、点P、点Qはそれぞれ各点が乗っている線分を3等分した点であり、点E、点F、点G、点Hは線分IN、線分JM、線分KQ、線分LPの交点である。よって点E、点Gは線分OBを3等分した点で、点F、点Hは線分ACを3等分した点である。この場合、四角形OIEQがタッチされれば「左上」、四角形IJFEがタッチされれば「上」、四角形AKFJがタッチされれば「右上」、四角形KLGFがタッチされれば「右」、四角形BMGLがタッチされれば「右下」、四角形MNHGがタッチされれば「下」、四角形CPHNがタッチされれば「左下」、四角形PQEHがタッチされれば「左」、四角形EFGHがタッチされれば「選択」を入力したのと同等の情報をそれぞれ生成するよう変換テーブル61を定義する。
【0033】
図11は、この場合の変換テーブル61を示す説明図である。
この例の変換テーブル61においても、図10の線分OAをX軸、線分OCをY軸とし、点Oを原点(0,0)、点Oから点AをX軸の正の方向、点Oから点CをY軸の正の方向とする。点A、B、C、のXY座標はそれぞれ点A(X0,0)、点B(X0、Y0)、点C(0,Y0)、点I、JのX座標はそれぞれX1、X2、点Q、PのY座標はそれぞれY1、Y2とする。なお、X1=X0÷3、X2=X1×2、Y1=Y0÷3、Y2=Y1×2である。
【0034】
この場合も、タッチスクリーン5上のタッチする場所と変換される情報に、直感的に理解可能な関連性を持つよう構成しため、タッチスクリーン5上に入力の指標となるような図形や文字を一切表示しなくても、ユーザはどこを押せば所望の情報に変換されるかが自明となる。
【0035】
また、別の変換テーブル61として、例えばプッシュホンのボタンのように数字や記号(*、#)を入力できるように定義してもよい。図12は四角形OABCをいわゆる3×4に12等分したものである。点I、点J、点M、点Nはそれぞれ線分OA、線分BCを3等分した点であり、(点Q、点R、点P)(点E、点S、点H)(点F、点T、点G)(点K、点U、点L)は、それぞれ線分OC、線分IN、線分JM、線分ABを4等分した点である。この場合、四角形OIEQがタッチされれば「1」、四角形IJFEがタッチされれば「2」、四角形がAKFJタッチされれば「3」、四角形QESRがタッチされれば「4」、四角形EFTSがタッチされれば「5」、四角形FKUTがタッチされれば「6」、四角形RSHPがタッチされれば「7」、四角形STGHがタッチされれば「8」、四角形TULGがタッチされれば「9」、四角形PHNCがタッチされれば「*」、四角形HGMNがタッチされれば「0」、四角形GLBMがタッチされれば「#」を入力したのと同等の情報をそれぞれ生成するよう変換テーブルを定義する。
【0036】
図13は、この場合の変換テーブル61の説明図である。この変換テーブル61においても、図12の線分OAをX軸、線分OCをY軸とし、点Oを原点(0,0)、点Oから点AをX軸の正の方向、点Oから点CをY軸の正の方向とする。点A、B、CのXY座標は、それぞれ点A(X0,0)、点B(X0、Y0)、点C(0,Y0)、点I、JのX座標は、それぞれX1、X2、点Q、R、PのY座標はそれぞれY1、Y2、Y3とする。尚、X1=X0÷3、X2=X1×2、Y1=Y0÷4、Y2=Y1×2、Y3=Y1×3である。
【0037】
この場合も、タッチスクリーン5上のタッチする場所と変換される情報に、よく知られたプッシュホンのボタンの並びと同じという、直感的に理解可能な関連性を持つよう構成しため、タッチスクリーン5上に入力の指標となるような図形や文字を一切表示しなくても、ユーザはどこを押せば所望の情報に変換されるかが自明となる。尚、上述した図8、図10、図12における境界線は実際のディスプレイ4では表示されないものとする。
【0038】
尚、タッチスクリーンで操作することを前提としているアプリケーションを利用する場合には、これまで説明してきたような入力情報の変換は必要ないため、変換する場合としない場合をアプリケーションに応じて決定することを可能にする必要がある。
これを適切に決定する方法として、アプリケーションを起動する際に、アプリケーションの属性情報を参照するようにする。
具体的には、入力情報変換手段6は、アプリケーションが起動する時にアプリケーション記憶手段2を参照し、アプリケーションの属性情報(例えばアプリケーションのフォーマット及びそれを解析した情報や、データファイルとして付随している)として、「ハードウェアキーのみを入力手段として使用する」というものがあれば変換を行い、なければ変換を行わないようにする。即ち、ハードウェアキーのみを入力手段として使用するアプリケーションは、そのハードウェアキーを操作するための指標となる表示は行わないアプリケーションである。
【0039】
このような情報は、アプリケーションのコードを解析することによって可能である。即ち、アプリケーション解析手段1はアプリケーションの起動前(あるいはユーザがアプリケーションをダウンロードしてインストールした時)にコードを解析し、タッチスクリーンからの入力イベントを処理している関数があるかどうかと、ハードウェアキーの入力イベントを処理している関数があるか、あればその中でどのようなキー情報を処理しているかを抽出する。そしてタッチスクリーンからの入力イベントを処理している関数がなく、ハードウェアキーからの入力イベントを処理している関数がある場合には、入力情報の変換が必要と決定し、どのようなキー情報を処理しているかに応じて十字キー型やプッシュホン型等の変換テーブルを決定し、属性情報としてアプリケーション記憶手段2に記憶する。
【0040】
あるいはアプリケーションに属性データを示す情報が予め付随していれば、それを参照してもよい。即ち、この場合は、アプリケーションに対して、アプリケーションの制作者(あるいは配布者)によって予め入力方法に関する属性情報を付加するようにしたものであり、このようなアプリケーションを情報処理端末にダウンロードして利用する場合である。
【0041】
例えば、ダウンロードしたアプリケーションの付随情報として「Touchscreeen−Input−Conversion: cross」という文字列があった場合、「Touchscreeen−Input−Conversion」の部分は「タッチスクリーンの入力情報を変換する」という意味の情報で、「cross」が変換テーブルの種類(この場合は十字キー型)を意味する。「プッシュホン型」の変換テーブルを使用する場合は「phone」等とする。
【0042】
このような属性情報は必要に応じてアプリケーションに付加する必要があり、いわゆるアプリケーションの改変に当たるが、アプリケーションのソフトウェアコードをタッチスクリーン対応のために大幅に変更するのとは違い、属性情報(この場合はファイル)に記述を追加するだけであるので、改変に要するコストが極めて少ないという利点がある。
【0043】
以上のように、実施の形態1の情報処理端末によれば、表示画面上の位置に対応した座標入力情報を取得する座標入力手段と、表示画面に対応した画面表示領域を複数の領域に分割した判定領域と、特定のキー操作に対応したキー操作情報との対応関係を示す変換テーブルを有し、特定のキー操作の指標となる表示を含まないアプリケーションの表示画面が表示されている場合に、変換テーブルを用いて、座標入力手段で取得された座標入力情報がどの判定領域に属するかを特定し、特定した判定領域に対応したキー操作情報に変換する入力情報変換手段と、入力情報変換手段から出力されたキー操作情報に基づいて、アプリケーションを実行するアプリケーション実行手段とを備えたので、確実な入力操作が行えると共に、どのようなアプリケーションにも適用可能な情報処理端末を得ることができる。
【0044】
また、実施の形態1の情報処理端末によれば、変換テーブルを構成する際にタッチする場所から変換される情報が自明となるようにしたため、タッチスクリーンのみを装備する情報処理端末において、タッチスクリーンのみでは操作できないアプリケーションを利用することができ、しかも、これらの入力を促すための指標になるようなものを何も表示しないので、アプリケーションの表示領域が狭くなったり、必要な情報が隠されたりしなくなるという効果が得られる。
【0045】
また、実施の形態1の情報処理端末によれば、入力情報変換手段は、アプリケーションに付与されている属性情報に基づいて変換テーブルの使用の有無を決定するようにしたので、変換が必要なアプリケーションとそうでないアプリケーションのそれぞれに対して適切に入力情報を変換し、操作することが可能になる。例えば、実施の形態1では、タッチスクリーンの入力情報を十字キー情報に変換することが必要なアプリケーションを判定するために、アプリケーションのコードを解析するか、あるいはその属性情報に所定の情報を付加し、アプリケーションが起動する時にその付随する情報を参照して変換テーブルを採用するか否かを決定するようにしたので、十字キーでの操作が可能なアプリケーションの場合には変換テーブルを採用してタッチ入力情報を変換し、そうでない(タッチスクリーンで操作可能な)アプリケーションの場合にはタッチ入力情報を変換しないというように、十字キーでの操作が可能なアプリケーションとタッチスクリーンで操作可能なアプリケーション情報をそれぞれ適切に操作することが可能になるという効果が得られる。
【0046】
実施の形態2.
実施の形態2ではユーザがタッチスクリーンを適切に操作することによって明示的に変換テーブルを切り替えることを可能にする手段を設けるようにしたものである。実施の形態2における図面上の構成は実施の形態1と同様であるため、図1を援用して説明する。
【0047】
実施の形態2の入力情報変換手段6は、複数の変換テーブル61を備え、タッチスクリーン5から予め決められた座標の情報が入力された場合は、これらの変換テーブル61を切り替えるよう構成されている。それ以外の構成については実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0048】
このような切替を指示するためのタッチスクリーン5上の位置と切替方法としては、アプリケーションが動作中に、タッチスクリーン5の左下隅(特に通常の操作では使わないような端の方)を1秒間押し続けたら所定の変換テーブルで切り替えるようにする、というようにする。変換するのをやめるにはもう一度同じことをするか、あるいは別の動作(右下隅を1秒間押し続けるなど)を行うことにしてもよい。このような入力動作はタッチスクリーン5の四隅のいずれかなどの、方向情報を生成すべき領域として含まなくても差し支えないことが自明な場所を一定時間押すこととする。また、ある変換テーブル61が選択されているときに、このような入力動作を行うことで別の変換テーブル61を選択することにしてもよい。
【0049】
以上のように、実施の形態2の情報処理端末によれば、入力情報変換手段は、複数の変換テーブルを有し、入力された座標入力情報が所定の条件を満たす場合は、予め決められた変換テーブルの切替を行うようにしたので、ユーザが必要に応じて変換テーブルを切り替えることができるという効果が得られる。
【0050】
実施の形態3.
実施の形態3は、変換テーブルを切り替える際に、ディスプレイ4に変換の指標となる図形または説明文またはその両方を画面表示手段に一定時間表示できるようにした例である。実施の形態3における図面上の構成は実施の形態1と同様であるため、図1を援用して説明する。
【0051】
実施の形態3のアプリケーション実行手段3は、例えばアプリケーションの起動時や起動後に入力情報変換手段6から変換テーブル61の切替情報が入力された場合、変換テーブル61に対応した入力情報をディスプレイ4に所定時間表示するよう構成されている。それ以外の構成については実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0052】
図14は、ディスプレイ4に表示される図形の一例を示す説明図である。
アプリケーション実行手段3は、アプリケーション起動時、及び起動後の変換テーブルの切り替え時、ディスプレイ4に図14で表されるような図形を一定時間(例えば2秒間)だけ表示する(尚、図14の場合は、十字キー型の「上下左右」+「選択」という変換であることを表している)。また、何も変換を行わないのであれば、アプリケーション実行手段3は、図15のような図形を一定時間(例えば2秒間)だけ表示する。表示中はアプリケーションの動作は中断され、表示が終了するとアプリケーションの画面が表示されて、動作が再開する。
【0053】
尚、上記例では、十字キー型の「上下左右」+「選択」という変換である場合を説明したが、これ以外の例えば図10や図12で示した変換処理に対して適用してもよい。
【0054】
以上のように、この実施の形態3によれば、アプリケーション起動時、及び起動後の変換テーブルの切替時、ディスプレイに変換の指標となる図形または説明文またはその両方といった画面上の位置と特定のキー操作との対応関係を示す指標を一定時間表示するようにしたので、変換を行うか行わないかについてユーザの認識間違いを回避したり、入力操作(タッチする位置)の正確さを高めたりすることができるという効果が得られる。
【0055】
実施の形態4.
実施の形態4では、入力者によって変換テーブルを適切に変更できるようにした例であり、ここでは、車載情報処理端末(カーナビゲーション装置)への適用例を示している。
図16は、実施の形態4による情報処理端末の構成を示す構成図である。
図において、情報処理端末は、アプリケーション解析手段1、アプリケーション記憶手段2、アプリケーション実行手段3a、ディスプレイ4a、タッチスクリーン5、入力情報変換手段6a、入力者判定手段7を備えている。
【0056】
実施の形態4におけるディスプレイ4aは、複数方向への別画面を表示可能に構成されている。このようなディスプレイ4aとしては、例えば、特開2005−266293号公報に記載の技術を用いることができる。また、アプリケーション実行手段3aは、上記各実施の形態におけるアプリケーション実行手段3と同様の機能を有すると共に、複数方向への別画面を表示可能なディスプレイ4aに対応して、それぞれの画面に対応した運転席側画面表示手段31と助手席側画面表示手段32を有している。
【0057】
入力者判定手段7は、タッチスクリーン5への入力を誰が行っているかを判別する手段である。この入力者判定手段7は、例えば、接触認識技術”ダイヤモンドタッチ”,三菱電機技法 2002年8月号に記載の技術を用いて実現することができる。即ち、情報処理端末から(椅子を通すなどして)ユーザの身体に微弱な電流を流し、ディスプレイ4a(タッチスクリーン5)に触れたときに回路が形成されて、複数のユーザのうち、誰がタッチスクリーン5に触れているかを判定する(あるいは誰がどの部分に触れているかを判定する)ことができる技術である。また、入力情報変換手段6aは、入力者判定手段7からの入力者情報に基づいて、その入力者に対応した変換テーブル61を選択して入力情報を特定のキー操作に変換するよう構成されている。
【0058】
図17は、利用者毎のタッチスクリーン5の判定領域(座標入力領域)を示す説明図であり、(a)が運転席側、(b)が助手席側の判定領域を示している。
また、図18は、運転席側と助手席側の変換テーブル61を示す説明図である。
図18に示すように、特定のキー操作として、運転席側からは上下左右のスクロール操作と実行キー、助手席側からは運転席側操作に加えて、斜め方向のスクロール操作が可能となっていることが分かる。尚、図17において、破線は判定領域の境界を示しているだけであって実際のディスプレイ4aでは表示されないものである。
尚、以上説明した以外の構成は、実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0059】
次に、このように構成された実施の形態4の適用例について説明する。
図19は、実施の形態4における入力情報変換手段6aの動作を示すフローチャートである。
先ず、入力情報変換手段6aは、タッチスクリーン5からの座標情報を受信すると(ステップST11)、入力者判定手段7よりその入力者情報を取得し(ステップST12)、どのユーザがプログラムまたはアプリケーションを操作しているかを判別する(ステップST13)。ここで、その入力者が操作しているのがアプリケーションであればアプリケーション実行手段3aから該ユーザに対して表示されているアプリケーションの情報を取得し、また、アプリケーション記憶手段2から属性情報を参照し、運転席側であった場合は運転席側の変換テーブル61を適用し(ステップST14)、特定のキー操作情報として図18に示すような制御コードに変換し、アプリケーション実行手段3aに送出する(ステップST15)。一方ステップST13において、入力者情報が助手席側であった場合は、助手席側の変換テーブル61を適用し(ステップST16)、対応する制御コードに変換してアプリケーション実行手段3aに送出する(ステップST17)。
【0060】
尚、上記例において、アプリケーション実行手段3aは、入力情報変換手段6aから図18に示すような制御コードを受信した場合、制御コードの先頭バイトが「1」の場合は、その制御コードを運転席側画面表示手段31に送出し、制御コードの先頭バイトが「2」の場合は助手席側画面表示手段32に送出する、といった処理を行う。
【0061】
また、上記例では、説明を簡略化するため、運転席側と助手席側とも例えば地図といった同一の画面を表示するようにしているが、助手席側ではメニューを表示するようにして、表示(描画)されたメニュー画面に応じて、助手席側の変換テーブル61を変更しても構わない。その場合、助手席側からは、運転席側の地図描画を邪魔することなく、メニュー操作を行うことが可能となる。
【0062】
また、カーナビゲーション装置が搭載されている車両の走行状態(走行しているか停車しているか)を示す走行状態情報を使って、複数の変換テーブル61のうち、運転席側の変換テーブル61を走行時はそのまま、停車時は助手席側と同じ変換テーブル61にすることも可能である。
【0063】
また、上記例では、アプリケーション実行手段3aが複数画面に対応した複数の画面表示手段を備えた構成を説明したが、実施の形態1〜3のように、アプリケーション実行手段3が単一の画面表示手段のみ備え、ディスプレイ4に表示される画面が単一であっても適用することができる。このような適用例として、例えば、カーナビゲーション装置といった車載情報処理端末の場合、二人の操作者のうちいずれか一人にだけタッチスクリーン5の操作が行えるようにしたい場合がある。このような場合でも、走行中では運転席の利用者からは操作を不可(入力情報変換手段6aにおいて変換は行わない)とし、助手席の利用者のみ操作を可能とする、といった構成の実現が可能である。
【0064】
以上のように、実施の形態4の情報処理端末によれば、座標入力手段への入力者を判定する入力者判定手段と、変換テーブルを複数の入力者に応じて有し、座標入力手段で任意の座標入力情報が取得された場合、入力者判定手段で判定された入力者に応じた変換テーブルに基づいて特定のキー操作情報への変換を行う入力情報変換手段とを備えたので、利用者毎に適切なキー操作への変換を行うことができる。
【0065】
また、実施の形態4の情報処理端末によれば、複数のユーザに対してそれぞれ異なる画像を提示できるようなディスプレイを使用し、複数のユーザがそれぞれ操作を行う際に、入力者判定手段を用いてどのユーザが操作しているかを判別するようにしたので、例えば、車載情報処理端末に適用した場合、運転席と助手席とで、画面表示と座標入力を別々に行うことができる。
【0066】
実施の形態5.
実施の形態5は、コンテンツを表示する情報処理端末に適用するようにした例である。
図20は、実施の形態5の情報処理端末を示す構成図であり、ここでは地上デジタルテレビを例として示している。尚、ここで、コンテンツとは、TV放送における番組データといったように、プログラムやアプリケーションに対して、そのものでは情報処理端末としての処理は行わない情報を意味している。
【0067】
図示の情報処理端末は、アンテナ部11、チューナ部12、デコーダ部13、入力部14、入力情報変換手段15、制御部16、メニュー生成部17、出力切替部18、出力部19を備えている。また、チューナ部12、デコーダ部13、制御部16、メニュー生成部17および出力切替部18で、出力部19にコンテンツを表示させると共に、入力情報変換手段15のキー操作情報に基づいてコンテンツの表示を制御する映像制御手段20を構成している。
【0068】
アンテナ部11は、地上デジタル放送によるテレビ放送波を受信し、テレビ放送信号をチューナ部12に送信する機能部である。チューナ部12は、制御部16からの制御情報に基づいてテレビ放送信号に対して高周波信号処理、復調処理等を行い、MPEGデータを生成してデコーダ部13に送信する機能部である。デコーダ部13は、MPEGデータから多重分離処理を行い、MPEG映像データ、MPEG音声データ、MPEG付加データに分離し、MPEG付加データはメニュー生成部17に送信し、MPEG映像データおよびMPEG音声データは復号処理を行って、TV映像信号とTV音声信号にして出力切替部18に送信する機能を有している。
【0069】
入力部14は、座標入力手段を構成するものであり、出力部19における画面表示部(ディスプレイ)上に設けられたタッチスクリーンを用い、このタッチスクリーン上の座標情報を入力情報変換手段15に送信するよう構成されている。入力情報変換手段15は、変換テーブル151を備え、入力部14からの座標情報に対応した特定のキー操作(制御コード)に変換して出力する機能を有している。尚、変換テーブル151の詳細については後述する。制御部16は、入力情報変換手段15からの制御コードに基づいてチューナ部12もしくはメニュー生成部17もしくは出力切替部18に対して制御情報を送出し、TV放送画面やデータ放送画面の制御を行う機能を有している。
【0070】
メニュー生成部17は、制御部16からの制御情報とデコーダ部13から受信したMPEG付加データからメニュー映像信号を生成し、出力切替部18に送信する機能部である。出力切替部18は、制御部16からの制御情報に基づき、出力部19に送信する信号として、デコーダ部13からのTV映像/音声信号か、メニュー生成部17からのメニュー映像信号かを選択する機能部である。また、切り替えた状態を示す出力切替情報を入力情報変換手段15に出力するよう構成されている。出力部19は、画面表示を行うディスプレイや音声出力を行うスピーカからなり、出力切替部18から受信した信号に基づき、映像信号は図示しないディスプレイに表示し、音声信号は図示しないスピーカから出力するよう構成されている。
【0071】
このように構成された情報処理端末では、TV放送を表示する場合の動作は次の通りである。即ち、アンテナ部11で受信されたテレビ放送波がチューナ部12に送られてMPEGデータが生成され、これがデコーダ部13に送られる。そして、デコーダ部13では、MPEGデータから多重分離処理を行い、TV映像/音声信号を出力切替部18に、MPEG付加データをメニュー生成部17に送信する。メニュー生成部17では、制御部16からの制御情報とデコーダ部13から受信したMPEG付加データからメニュー映像信号を生成して出力切替部18に送信する。出力切替部18では、制御部16からの制御情報に基づいて、TV映像/音声信号かメニュー映像信号を選択して出力部19に送信する。
【0072】
次に、出力切替部18から送出される出力切替情報に基づく入力情報変換手段15の動作について説明する。
入力情報変換手段15では、出力切替部18から出力された出力切替情報に基づいて変換テーブル151を選択し、入力部14からの座標情報に対応した制御データに変換する。
図21は、TV画面とメニュー画面とに対応した表示画面の判定領域(座標入力領域)の説明図であり、(a)がTV画面、(b)がメニュー画面の場合を示している。尚、図21においても破線は境界を示すために示すものであり、実際には表示されない。
また、図22は、TV画面表示状態とデータ放送画面(メニュー画面)表示状態における変換テーブル151を示す説明図である。
【0073】
入力情報変換手段15では、出力切替部18からの出力切替情報が「TV」のときは、TV画面側の変換テーブル151を用い、特定のキー操作情報として、図22に示すような制御コードに変換して出力する。また、出力切替情報が「データ放送(メニュー画面)」のときは、データ放送画面側の変換テーブル151を用いて変換を行う。尚、入力情報変換手段15から制御コードを受け取った制御部16では、制御コードの先頭バイトが「0」の場合、チューナ部12に対してチャンネル制御を行い、先頭バイトが「2」の場合はメニュー生成部17に対して制御コードを送信し、先頭バイトが「3」の場合には、出力切替部18に対して、「TV」⇔「メニュー画面」の切り替え制御を行うものとする。
【0074】
尚、上記の説明では、TV画面時には全てのチャンネルに対する領域をタッチスクリーンに割り当てていたが、チューナ部12より有効なチャンネルを出力切替部18に送信し、有効なチャンネルのみ領域割当するようにしても構わない。
また、上記の説明ではTV画面とメニュー画面の切替を前提にしているが、TV画面に対してのみ、またはメニュー画面に対してのみ、といったように、どちらか一方の画面のみ変換テーブル151を用いるよう構成してもよい。
【0075】
以上のように、実施の形態5の情報処理端末によれば、表示画面上の位置に対応した座標入力情報を取得する座標入力手段と、表示画面に対応した画面表示領域を複数の領域に分割した判定領域と、特定のキー操作に対応したキー操作情報との対応関係を示す変換テーブルを有し、特定のキー操作の指標となる表示を含まないコンテンツの表示画面が表示されている場合に、変換テーブルを用いて、座標入力手段で取得された座標入力情報がどの判定領域に属するかを特定し、特定した判定領域に対応したキー操作情報に変換する入力情報変換手段と、表示画面にコンテンツを表示させると共に、入力情報変換手段で変換されたキー操作情報に基づいてコンテンツの表示を制御する映像制御手段とを備えたので、コンテンツを表示する情報処理端末においても、確実な入力操作が行えると共に、どのようなコンテンツにも適用可能な情報処理端末を得ることができる。また、入力を促すための指標になるようなものを何も表示しないので、コンテンツの表示領域が狭くなったり、必要な情報が隠されたりしなくなるという効果が得られる。
【0076】
また、実施の形態5の情報処理端末によれば、映像制御手段は、表示画面にメニューを表示させると共に、入力変換手段は、コンテンツ表示画面における特定のキー操作との対応関係を示す変換テーブルと、メニュー表示画面における特定のキー操作との対応関係を示す変換テーブルとを備え、映像制御手段でコンテンツとメニューのどちらが表示されているかに基づいて変換テーブルを選択し、選択した変換テーブルに応じた特定のキー操作情報に変換するようにしたので、コンテンツ表示画面とメニュー表示画面とのそれぞれに対して適切なキー操作への変換を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】この発明の実施の形態1による情報処理端末を示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1による情報処理端末をハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の説明図である。
【図4】この発明の実施の形態1による情報処理端末の変換テーブルの説明図である。
【図5】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の他の例の説明図である。
【図6】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の更に他の例の説明図である。
【図7】この発明の実施の形態1による情報処理端末の動作を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の中央に四角形を加えた例の説明図である。
【図9】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の中央に四角形を加えた例における変換テーブルの説明図である。
【図10】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の斜め方向の情報を入力できるように定義した例の説明図である。
【図11】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の斜め方向の情報を入力できるように定義した例の変換テーブルの説明図である。
【図12】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の数字や記号を入力できるように定義した例の説明図である。
【図13】この発明の実施の形態1による情報処理端末の入力領域の数字や記号を入力できるように定義した例の変換テーブルの説明図である。
【図14】この発明の実施の形態3におけるディスプレイに表示される図形の一例を示す説明図である。
【図15】この発明の実施の形態3における変換を行わない場合のディスプレイに表示される図形の一例を示す説明図である。
【図16】この発明の実施の形態4による情報処理端末を示す構成図である。
【図17】この発明の実施の形態4による情報処理端末の入力者毎の判定領域の説明図である。
【図18】この発明の実施の形態4による情報処理端末の入力者毎の変換テーブルを示す説明図である。
【図19】この発明の実施の形態4による情報処理端末の動作を示すフローチャートである。
【図20】この発明の実施の形態5による情報処理端末の構成図である。
【図21】この発明の実施の形態5による情報処理端末の判定領域の説明図である。
【図22】この発明の実施の形態5による情報処理端末の変換テーブルを示す説明図である。
【符号の説明】
【0078】
3,3a アプリケーション実行手段、4,4a ディスプレイ、5 タッチスクリーン(座標入力手段)、6,6a,15 入力情報変換手段、14 入力部(座標入力手段)、19 出力部、20 映像制御手段、31 運転席側画面表示手段、32 助手席側画面表示手段、61,151 変換テーブル。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面上の位置に対応した座標入力情報を取得する座標入力手段と、
前記表示画面に対応した画面表示領域を複数の領域に分割した判定領域と、特定のキー操作に対応したキー操作情報との対応関係を示す変換テーブルを有し、前記特定のキー操作の指標となる表示を含まないアプリケーションの表示画面が表示されている場合に、前記変換テーブルを用いて、前記座標入力手段で取得された座標入力情報がどの判定領域に属するかを特定し、当該特定した判定領域に対応したキー操作情報に変換する入力情報変換手段と、
前記入力情報変換手段から出力されたキー操作情報に基づいて、前記アプリケーションを実行するアプリケーション実行手段とを備えた情報処理端末。
【請求項2】
入力情報変換手段は、アプリケーションに付与されている属性情報に基づいて変換テーブルの使用の有無を決定することを特徴とする請求項1記載の情報処理端末。
【請求項3】
入力情報変換手段は、複数の変換テーブルを有し、入力された座標入力情報が所定の条件を満たす場合は、予め決められた変換テーブルの切替を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理端末。
【請求項4】
変換テーブルを用いた特定のキー操作情報への変換を行う場合、所定時間、画面上の位置と特定のキー操作との対応関係を示す指標を画面表示することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の情報処理端末。
【請求項5】
座標入力手段への入力者を判定する入力者判定手段と、
変換テーブルを複数の入力者に応じて有し、前記座標入力手段で任意の座標入力情報が取得された場合、前記入力者判定手段で判定された入力者に応じた変換テーブルに基づいてキー操作情報への変換を行う入力情報変換手段とを備えたことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の情報処理端末。
【請求項6】
表示画面上の位置に対応した座標入力情報を取得する座標入力手段と、
前記表示画面に対応した画面表示領域を複数の領域に分割した判定領域と、特定のキー操作に対応したキー操作情報との対応関係を示す変換テーブルを有し、前記特定のキー操作の指標となる表示を含まないコンテンツの表示画面が表示されている場合に、前記変換テーブルを用いて、前記座標入力手段で取得された座標入力情報がどの判定領域に属するかを特定し、当該特定した判定領域に対応したキー操作情報に変換する入力情報変換手段と、
前記表示画面にコンテンツを表示させると共に、前記入力情報変換手段で変換されたキー操作情報に基づいて前記コンテンツの表示を制御する映像制御手段とを備えた情報処理端末。
【請求項7】
映像制御手段は、表示画面にメニューを表示させると共に、
入力情報変換手段は、コンテンツ表示画面における特定のキー操作との対応関係を示す変換テーブルと、メニュー表示画面における特定のキー操作との対応関係を示す変換テーブルとを備え、前記映像制御手段でコンテンツとメニューのどちらが表示されているかに基づいて前記変換テーブルを選択し、当該選択した変換テーブルに応じた特定のキー操作情報に変換するようにしたことを特徴とする請求項6記載の情報処理端末。
【請求項1】
表示画面上の位置に対応した座標入力情報を取得する座標入力手段と、
前記表示画面に対応した画面表示領域を複数の領域に分割した判定領域と、特定のキー操作に対応したキー操作情報との対応関係を示す変換テーブルを有し、前記特定のキー操作の指標となる表示を含まないアプリケーションの表示画面が表示されている場合に、前記変換テーブルを用いて、前記座標入力手段で取得された座標入力情報がどの判定領域に属するかを特定し、当該特定した判定領域に対応したキー操作情報に変換する入力情報変換手段と、
前記入力情報変換手段から出力されたキー操作情報に基づいて、前記アプリケーションを実行するアプリケーション実行手段とを備えた情報処理端末。
【請求項2】
入力情報変換手段は、アプリケーションに付与されている属性情報に基づいて変換テーブルの使用の有無を決定することを特徴とする請求項1記載の情報処理端末。
【請求項3】
入力情報変換手段は、複数の変換テーブルを有し、入力された座標入力情報が所定の条件を満たす場合は、予め決められた変換テーブルの切替を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理端末。
【請求項4】
変換テーブルを用いた特定のキー操作情報への変換を行う場合、所定時間、画面上の位置と特定のキー操作との対応関係を示す指標を画面表示することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の情報処理端末。
【請求項5】
座標入力手段への入力者を判定する入力者判定手段と、
変換テーブルを複数の入力者に応じて有し、前記座標入力手段で任意の座標入力情報が取得された場合、前記入力者判定手段で判定された入力者に応じた変換テーブルに基づいてキー操作情報への変換を行う入力情報変換手段とを備えたことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の情報処理端末。
【請求項6】
表示画面上の位置に対応した座標入力情報を取得する座標入力手段と、
前記表示画面に対応した画面表示領域を複数の領域に分割した判定領域と、特定のキー操作に対応したキー操作情報との対応関係を示す変換テーブルを有し、前記特定のキー操作の指標となる表示を含まないコンテンツの表示画面が表示されている場合に、前記変換テーブルを用いて、前記座標入力手段で取得された座標入力情報がどの判定領域に属するかを特定し、当該特定した判定領域に対応したキー操作情報に変換する入力情報変換手段と、
前記表示画面にコンテンツを表示させると共に、前記入力情報変換手段で変換されたキー操作情報に基づいて前記コンテンツの表示を制御する映像制御手段とを備えた情報処理端末。
【請求項7】
映像制御手段は、表示画面にメニューを表示させると共に、
入力情報変換手段は、コンテンツ表示画面における特定のキー操作との対応関係を示す変換テーブルと、メニュー表示画面における特定のキー操作との対応関係を示す変換テーブルとを備え、前記映像制御手段でコンテンツとメニューのどちらが表示されているかに基づいて前記変換テーブルを選択し、当該選択した変換テーブルに応じた特定のキー操作情報に変換するようにしたことを特徴とする請求項6記載の情報処理端末。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
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【図4】
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【図19】
【図20】
【図21】
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【公開番号】特開2008−71153(P2008−71153A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−249613(P2006−249613)
【出願日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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