説明

情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム

【課題】文書データに対し、セキュリティレベルに応じた適切な保護を行うことのできる情報処理装置を提供する。
【解決手段】文書と、当該文書中の領域であって、ユーザから秘匿すべき秘匿領域を指定する領域情報とを対応付けて保持する領域情報保持手段110と、外部から文書の提供要求を取得する提供要求取得手段100と、提供要求を取得した場合に、領域情報保持手段110が保持する領域情報に基づいて、秘匿領域を特定する秘匿領域特定手段112と、特定された秘匿領域を閲覧不可能な状態に処理する秘匿処理手段112と、秘匿処理手段による処理後の前記文書を出力する出力手段114とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書を提供する情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、画像を配布する際に、個人情報などの秘密情報が外部に漏れてしまうことを防ぐことが必要となっていた。秘密情報の漏洩防止を図るべく、画像データのうち秘密情報に対応する部分にマスキング処理を施して、保護することが知られている(例えば、「特許文献1」参照)。また、例えばマスキングデータの種類を異ならせるものも知られている(例えば、「特許文献2」参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−246481号公報
【特許文献2】特開2004−227181号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、文書データ中には様々な内容が記載されており、各内容のセキュリティレベルが異なる場合がある。また、文書データの配布先が多く、配布先ごとに秘匿すべき情報を異ならせたい場合もある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、文書データに対し、セキュリティレベルに応じた適切な保護を行うことのできる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、情報処理装置であって、文書と、当該文書中の領域であって、ユーザから秘匿すべき秘匿領域を指定する領域情報とを対応付けて保持する領域情報保持手段と、外部から前記文書の提供要求を取得する提供要求取得手段と、前記提供要求取得手段が前記提供要求を取得した場合に、前記領域情報保持手段が保持する前記領域情報に基づいて、前記秘匿領域を特定する秘匿領域特定手段と、前記秘匿領域特定手段により特定された前記秘匿領域を閲覧不可能な状態に処理する秘匿処理手段と、前記秘匿処理手段による処理後の前記文書を出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の情報処理装置であって、前記文書を表示する表示手段と、前記表示手段が表示する文書のうち前記領域情報を受け付ける領域指定受付手段とをさらに備え、前記領域情報保持手段は、前記文書と、前記領域指定受付手段が受け付けた前記領域情報とを対応付けて保持することを特徴とする。
【0008】
また、請求項3にかかる発明は、請求項1に記載の情報処理装置であって、前記提供要求の送信元の秘匿ランクを外部から取得する秘匿ランク取得手段をさらに備え、前記領域情報保持手段は、複数の領域情報を保持し、かつ各領域情報に対応付けて当該領域情報が指定する前記秘匿領域の秘匿ランクをさらに保持し、前記秘匿領域特定手段は、前記領域情報保持手段において前記秘匿ランク取得手段が取得した前記秘匿ランクに対応付けられている前記領域情報に基づいて、前記秘匿領域を特定することを特徴とする。
【0009】
また、請求項4にかかる発明は、請求項1に記載の情報処理装置であって、前記提供要求の送信元から当該送信元を識別する送信元識別情報を取得する送信元識別情報取得手段と、前記送信元識別情報と、秘匿ランクとを対応付けて保持する秘匿ランク保持手段と、前記秘匿ランク保持手段において、前記送信元識別情報取得手段が取得した前記送信元識別情報に対応付けられている前記秘匿ランクを抽出する秘匿ランク抽出手段とをさらに備え、前記領域情報保持手段は、複数の領域情報を保持し、かつ各領域情報に対応付けて、当該領域情報が指定する前記秘匿領域の秘匿ランクをさらに保持し、前記秘匿領域特定手段は、前記領域情報保持手段において前記秘匿ランク抽出手段が抽出した前記秘匿ランクに対応付けられている前記領域情報に基づいて、前記秘匿領域を特定することを特徴とする。
【0010】
また、請求項5にかかる発明は、請求項4に記載の情報処理装置であって、前記送信元識別情報と前記秘匿ランクとを対応付けて前記秘匿ランク保持手段に登録する登録手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項6にかかる発明は、請求項1に記載の情報処理装置であって、前記文書の出力先の指定する出力先情報を取得する出力先情報取得手段と、前記出力先情報と、秘匿ランクとを対応付けて保持する秘匿ランク保持手段と、前記秘匿ランク保持手段において、前記出力先情報取得手段が取得した前記出力先情報に対応付けられている前記秘匿ランクを抽出する秘匿ランク抽出手段とをさらに備え、前記領域情報保持手段は、複数の領域情報を保持し、かつ各領域情報に対応付けて、当該領域情報が指定する前記秘匿領域の秘匿ランクをさらに保持し、前記秘匿領域特定手段は、前記領域情報保持手段において前記秘匿ランク抽出手段が抽出した前記秘匿ランクに対応付けられている前記領域情報に基づいて、前記秘匿領域を特定し、前記出力手段は、前記出力先情報に示される前記出力先に前記処理後の文書を出力することを特徴とする。
【0012】
また、請求項7にかかる発明は、請求項6に記載の情報処理装置であって、前記出力先情報と前記秘匿ランクとを対応付けて前記秘匿ランク保持手段に登録する登録手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項8にかかる発明は、請求項3から7のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、前記文書を表示する表示手段と、前記表示手段が表示する文書のうち前記領域情報と、各領域情報に対応する秘匿ランクとを受け付ける領域指定受付手段とをさらに備え、前記領域情報保持手段は、前記文書と、前記領域指定受付手段が受け付けた前記領域情報と、前記秘匿ランクとを対応付けて保持することを特徴とする。
【0014】
また、請求項9にかかる発明は、請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、前記秘匿処理手段は、前記文書のうち前記秘匿領域に対し予め定められた画像を重畳することを特徴とする。
【0015】
また、請求項10にかかる発明は、請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、前記領域情報は、矩形の秘匿領域を指定する情報であることを特徴とする。
【0016】
また、請求項11にかかる発明は、請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、前記領域情報は、円形の秘匿領域を指定する情報であることを特徴とする。
【0017】
また、請求項12にかかる発明は、情報処理方法であって、外部から前記文書の提供要求を取得する提供要求取得ステップと、前記提供要求取得ステップにおいて、前記提供要求を取得した場合に、文書と、当該文書中の領域であって、ユーザから秘匿すべき秘匿領域を指定する領域情報とを対応付けて保持する領域情報保持手段が保持する前記領域情報に基づいて、前記秘匿領域を特定する秘匿領域特定ステップと、前記秘匿領域特定ステップにおいて特定された前記秘匿領域を閲覧不可能な状態に処理する秘匿処理ステップと、前記秘匿処理ステップにおける処理後の前記文書を出力する出力ステップとを有することを特徴とする。
【0018】
また、請求項13にかかる発明は、情報処理プログラムであって、請求項12に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1にかかる発明によれば、領域情報保持手段が、文書と、当該文書中の領域であって、ユーザから秘匿すべき秘匿領域を指定する領域情報とを対応付けて保持し、提供要求取得手段が、外部から文書の提供要求を取得し、秘匿領域特定手段が、提供要求取得手段が提供要求を取得した場合に、領域情報保持手段が保持する領域情報に基づいて、秘匿領域を特定し、秘匿処理手段が、秘匿領域特定手段により特定された秘匿領域を閲覧不可能な状態に処理し、出力手段が、秘匿処理手段による処理後の文書を出力するので、文書データに対し、セキュリティレベルに応じた適切な保護を行うことができるという効果を奏する。
【0020】
また、請求項2にかかる発明によれば、表示手段が、文書を表示し、領域指定受付手段が、表示手段が表示する文書のうち領域情報を受け付け、領域情報保持手段が、文書と、領域指定受付手段が受け付けた領域情報とを対応付けて保持するので、ユーザが所望の領域を秘匿領域として登録することができるという効果を奏する。
【0021】
また、請求項3にかかる発明によれば、秘匿ランク取得手段が、提供要求の送信元の秘匿ランクを外部から取得し、領域情報保持手段が、複数の領域情報を保持し、かつ各領域情報に対応付けて当該領域情報が指定する秘匿領域の秘匿ランクをさらに保持し、秘匿領域特定手段が、領域情報保持手段において秘匿ランク取得手段が取得した秘匿ランクに対応付けられている領域情報に基づいて、秘匿領域を特定するので、文書データに含まれる各内容を秘匿レベルにしたがい適切に保護することができるという効果を奏する。
【0022】
また、請求項4にかかる発明によれば、送信元識別情報取得手段が、提供要求の送信元から当該送信元を識別する送信元識別情報を取得し、秘匿ランク保持手段が、送信元識別情報と、秘匿ランクとを対応付けて保持し、秘匿ランク抽出手段が、秘匿ランク保持手段において、送信元識別情報取得手段が取得した送信元識別情報に対応付けられている秘匿ランクを抽出し、領域情報保持手段が、複数の領域情報を保持し、かつ各領域情報に対応付けて、当該領域情報が指定する秘匿領域の秘匿ランクをさらに保持し、秘匿領域特定手段が、領域情報保持手段において秘匿ランク抽出手段が抽出した秘匿ランクに対応付けられている領域情報に基づいて、秘匿領域を特定するので、文書データの提供要求元に応じて、文書データを適切に保護することができるという効果を奏する。
【0023】
また、請求項5にかかる発明によれば、登録手段が、送信元識別情報と秘匿ランクとを対応付けて秘匿ランク保持手段に登録するので、ユーザの所望の秘匿ランクを登録することができるという効果を奏する。
【0024】
また、請求項6にかかる発明によれば、出力先情報取得手段が、文書の出力先の指定する出力先情報を取得し、秘匿ランク保持手段が、出力先情報と、秘匿ランクとを対応付けて保持し、秘匿ランク抽出手段が、秘匿ランク保持手段において、出力先情報取得手段が取得した出力先情報に対応付けられている秘匿ランクを抽出し、領域情報保持手段が、複数の領域情報を保持し、かつ各領域情報に対応付けて、当該領域情報が指定する秘匿領域の秘匿ランクをさらに保持し、秘匿領域特定手段が、領域情報保持手段において秘匿ランク抽出手段が抽出した秘匿ランクに対応付けられている領域情報に基づいて、秘匿領域を特定し、出力手段が、出力先情報に示される出力先に処理後の文書を出力するので、出力先に応じて、文書データを適切に保護することができるという効果を奏する。
【0025】
また、請求項7にかかる発明によれば、登録手段が、出力先情報と秘匿ランクとを対応付けて秘匿ランク保持手段に登録するので、ユーザの所望の秘匿ランクを登録することができるという効果を奏する。
【0026】
また、請求項8にかかる発明によれば、表示手段が、文書を表示し、領域指定受付手段が、表示手段が表示する文書のうち領域情報と、各領域情報に対応する秘匿ランクとを受け付け、領域情報保持手段が、文書と、領域指定受付手段が受け付けた領域情報と、秘匿ランクとを対応付けて保持するので、ユーザの所望の秘匿ランクを登録することができるという効果を奏する。
【0027】
また、請求項9にかかる発明によれば、秘匿処理手段が、文書のうち秘匿領域に対し予め定められた画像を重畳するので、秘匿領域を視認不可能にすることにより、文書データを適切に保護することができるという効果を奏する。
【0028】
また、請求項10にかかる発明によれば、領域情報は、矩形の秘匿領域を指定する情報であるので、文書データを適切に保護することができるという効果を奏する。
【0029】
また、請求項11にかかる発明によれば、領域情報は、円形の秘匿領域を指定する情報であるので、文書データを適切に保護することができるという効果を奏する。
【0030】
また、請求項12にかかる発明によれば、提供要求取得ステップにおいて、外部から文書の提供要求を取得し、秘匿領域特定ステップにおいて、提供要求取得ステップにおいて、提供要求を取得した場合に、文書と、当該文書中の領域であって、ユーザから秘匿すべき秘匿領域を指定する領域情報とを対応付けて保持する領域情報保持手段が保持する領域情報に基づいて、秘匿領域を特定し、秘匿処理ステップにおいて、秘匿領域特定ステップにおいて特定された秘匿領域を閲覧不可能な状態に処理し、出力ステップにおいて、秘匿処理ステップにおける処理後の文書を出力するので、文書データに対し、セキュリティレベルに応じた適切な保護を行うことができるという効果を奏する。
【0031】
また、請求項13かかる発明によれば、提供要求取得ステップにおいて、外部から文書の提供要求を取得し、秘匿領域特定ステップにおいて、提供要求取得ステップにおいて、提供要求を取得した場合に、文書と、当該文書中の領域であって、ユーザから秘匿すべき秘匿領域を指定する領域情報とを対応付けて保持する領域情報保持手段が保持する領域情報に基づいて、秘匿領域を特定し、秘匿処理ステップにおいて、秘匿領域特定ステップにおいて特定された秘匿領域を閲覧不可能な状態に処理し、出力ステップにおいて、秘匿処理ステップにおける処理後の文書を出力するので、文書データに対し、セキュリティレベルに応じた適切な保護を行うことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0033】
図1は、実施の形態にかかる情報処理装置としての複合機において、特徴的な処理を行う処理部2の構成を示すブロック図である。処理部2は、文書提供要求取得部100と、文書データデータベース(DB)102と、文書データ抽出部104と、秘匿ランクテーブル保持部106と、秘匿ランク抽出部108と、秘匿パーツ保持部110と、提供用文書生成部112と、出力部114と、文書登録要求取得部120と、文書登録部122とを備えている。
【0034】
文書提供要求取得部100は、ユーザから文書提供要求を取得する。ここで、文書提出要求とは、所定の文書データの提供を要求する情報である。文書提供要求には、文書データを識別する文書IDが含まれている。さらに、文書提供要求には、文書提供の方法、すなわち、文書の出力先を指定する出力先指定情報が含まれている。なお、出力先としては、出力先の機器の機種を指定してもよく、または機種によらず各機器の個体を指定してもよい。また、出力先としては、印刷と表示画面がある。印刷とは、文書が印刷物として提供される場合である。表示画面とは、文書が表示画面上に表示される場合である。また、これ以外にダウンロードなども設定可能である。
【0035】
文書提供要求取得部100は、さらに、文書提供要求の送信元のユーザのユーザ種別を特定する。本実施の形態においては、ユーザ種別には、管理者、一般ユーザ、ゲストユーザの三種類がある。具体的には、文書提供要求とともに、送信元のユーザを識別するユーザIDを取得する。このユーザIDの一部にユーザ種別が含まれており、文書提供要求取得部100は、ユーザIDからユーザ種別を特定する。
【0036】
なお、文書提供要求取得部100は、提供要求取得手段、送信元識別情報取得手段および出力先情報取得手段として機能する。
【0037】
文書データDB102は、ユーザに提供すべき文書データを保持する。文書データ抽出部104は、文書提供要求取得部100が取得した文書提供要求に示される文書を文書データDB102から抽出する。
【0038】
秘匿ランクテーブル保持部106は、秘匿ランクテーブルを保持する。ここで、秘匿ランクとは、文書情報に含まれる各内容の秘匿性のランクを示すものである。秘匿ランクは、情報の内容に応じて異なっている。
【0039】
図2は、秘匿ランクテーブル107のデータ構成を模式的に示す図である。秘匿ランクテーブル107においてユーザ種別と秘匿ランクとが対応付けられている。すなわち、秘匿ランクは、ユーザ種別により定まる。さらに、秘匿ランクは、出力先により定まる。なお、本実施の形態にかかる秘匿ランクテーブル107は、秘匿ランク保持手段として機能する。
【0040】
図2に示す例においては、文書管理者の場合には、文書内のすべての情報を閲覧することができる。一般ユーザにおいては、出力先が印刷の場合には、秘匿ランクはBである。ゲストユーザにおいては、出力先が印刷の場合には、秘匿ランクはAである。なお、秘匿ランクBは、秘匿ランクAに比べてより多くの情報を共有することのできるユーザに対して付与される。すなわち、秘匿ランクBは、秘匿ランクAに比べて秘匿性が低い。
【0041】
またユーザ種別の他の例としては、例えば組織におけるグループごとに設定してもよい。また、他の例としては、社員の役職に応じて設定してもよい。このように、ユーザ種別は、管理者の希望により自由に設定することができる。
【0042】
再び説明を図1に戻す。秘匿ランク抽出部108は、秘匿ランクテーブル107において、文書提供要求取得部100が取得した文書提供要求に含まれる出力先情報および文書提供要求取得部100により特定されたユーザ種別に対応付けられている秘匿ランクを抽出する。
【0043】
秘匿パーツ保持部110は、秘匿パーツ情報を保持している。ここで、秘匿パーツ情報とは文書データDB102が保持する文書のうち秘匿すべき領域である秘匿領域を特定するための情報である。
【0044】
図3は、秘匿パーツ保持部110が保持する秘匿パーツ情報111のデータ構成を模式的に示す図である。秘匿パーツ情報111においては、文書データを識別する文書IDと、文書データ中の各秘匿パーツを識別する秘匿パーツIDとが対応付けられている。
【0045】
秘匿パーツIDには、さらに、秘匿パーツの形状と、秘匿パーツを配置すべき文書上の配置領域、すなわち秘匿領域と、秘匿ランクとが対応付けられている。秘匿パーツの形状が長方形の場合には、秘匿領域として、長方形の左上頂点の座標と、縦横の辺の長さが示されている。また、秘匿パーツの形状が円の場合には、円の中心の座標と、半径の長さが示されている。なお、本実施の形態にかかる秘匿パーツ保持部110は、領域情報保持手段として機能する。
【0046】
再び説明を図1に戻す。提供用文書生成部112は、秘匿パーツ保持部110を参照し、秘匿領域を特定する。さらに、秘匿ランク抽出部108により抽出された秘匿ランクに対応する秘匿パーツを文書データ抽出部104が抽出した文書データに重畳することにより、提供用文書を生成する。すなわち、提供用文書生成部112は、秘匿領域特定手段および秘匿処理手段として機能する。
【0047】
図4−1から図4−3は、提供用文書を説明するための図である。図4−1から図4−3は、図3に示す秘匿パーツ情報111に対応している。図4−1は、文書ID「01」で識別される文書データ200を示す図である。図4−2は、秘匿レベルBに対して作成される提供用文書202を示す図である。このように、図3においてレベルBに対応する秘匿パーツ210が文書データ200に重畳される。なお、秘匿パーツは、予め設定されている画像である。本例においては、黒塗り画像である。図4−3は、秘匿レベルAにおいて作成される提供用文書204を示す図である。このように、図3においてレベルAに対応する秘匿パーツ210,212が文書データ200に重畳される。このように、秘匿レベルに応じて、文書データ200に含まれる内容を領域ごとに秘匿することができる。
【0048】
なお、本例においては、秘匿パーツを文書データ200に重畳することにより、秘匿領域の内容を視認不可能な状態にしたが、視認不可能な状態にすればよく、この観点から、例えば、秘匿領域の内容を削除することとしてもよい。
【0049】
再び説明を図1に戻す。出力部114は、提供用文書生成部112により生成された提供用文書を文書提供要求に含まれる出力先に出力する。具体的には、例えば、印刷手段または表示画面に出力する。
【0050】
文書登録要求取得部120は、ユーザから文書登録要求を取得する。文書登録部122は、文書登録にかかる処理を行う。具体的には、文書データを文書データDB102に登録する。さらに、文書データに文書IDを付与し、文書IDに対応づけて秘匿パーツを秘匿パーツ保持部110に登録する。なお、文書登録要求取得部120は、領域指定受付手段として機能する。
【0051】
図5は、処理部2による文書登録処理を示すフローチャートである。まず、文書登録要求取得部120が、文書登録要求を取得すると(ステップS100)、対象となる文書データを文書データDB102に登録する(ステップS102)。次に、登録した文書データの文書IDを発行する(ステップS104)。次に、ユーザから秘匿パーツの登録指示を受け付けると(ステップS106,Yes)、秘匿パーツ登録指示にしたがい、秘匿パーツを文書IDに対応付けて秘匿パーツ保持部110に登録する(ステップS108)。秘匿パーツの登録が終了すると(ステップS106,No)、文書登録処理が完了する。
【0052】
図6は、文書登録要求を取得した際に表示される文書登録画面300を示す図である。「文書データを登録しますか?」に対し、ユーザが「はい」を選択すると、文書データDB102に文書データが登録される。「データの秘匿設定を行いますか?」に対し、ユーザが「はい」を選択すると秘匿パーツを登録する処理に進む。
【0053】
図7および図8は、秘匿パーツの登録に際し表示画面に表示される秘匿パーツ登録画面302,304を示す図である。図7に示す第1秘匿パーツ登録画面302において、ユーザは、秘匿パーツの形状と、文書データにおける秘匿領域を選択する。さらに、図8に示す第2秘匿パーツ登録画面304において、ユーザは、出力方法、すなわち出力先と、秘匿レベルとを選択する。
【0054】
「登録しますか?」に対し、ユーザが「はい」を選択すると選択された内容に対応する秘匿パーツ情報111が秘匿パーツ保持部110に登録される。複数の秘匿パーツを登録する場合には、「まだ、秘匿設定を行いますか?」に対し、「はい」を選択する。これにより、再び第1秘匿パーツ登録画面302に戻り、新たに秘匿パーツを選択することができる。
【0055】
以上のように、ユーザが文書データのうち所望の領域を秘匿領域として選択し、秘匿領域ごとに秘匿ランクを指定することができる。
【0056】
図9は、処理部2による文書提供処理を示すフローチャートである。まず文書提供要求取得部100が文書提供要求を取得すると(ステップS200)、送信元のユーザ種別を特定する(ステップS202)。さらに、出力先を特定する(ステップS204)。次に、秘匿ランク抽出部108は、ユーザ種別と出力先に基づいて、秘匿ランクテーブル保持部106から秘匿ランクを抽出する(ステップS206)。
【0057】
次に、提供用文書生成部112は、秘匿パーツ保持部110において、対象となる文書データの文書IDに対応付けられている秘匿パーツのうち、秘匿ランクが一致するものを抽出する(ステップS208)。提供用文書生成部112は、抽出した秘匿パーツを文書データに重畳し、提供用文書を生成する(ステップS210)。次に、指定された出力先に提供用文書を出力する(ステップS212)。以上で、文書提供処理が完了する。
【0058】
図10および図11は、処理部2により作成された提供用文書を示す図である。図10に示すように、送信元が一般ユーザの場合には、秘匿パーツが重畳された文書を提供し、送信元が文書管理者の場合には、秘匿パーツを重畳せずにすべての内容を閲覧可能な状態で文書を提供するというように、ユーザ種別に応じて提供する内容を異ならせることができる。また、図11に示すように、出力先が印刷の場合と表示画面の場合とにおいて、提供する内容を異ならせることもできる。
【0059】
図12は、かかる複合機1のハードウェア構成を示すブロック図である。本図に示すように、この複合機1は、コントローラ10とエンジン部(Engine)60とをPCI(Peripheral Component Interconnect)バスで接続した構成となる。コントローラ10は、複合機1全体の制御と描画、通信、図示しない操作部からの入力を制御するコントローラである。エンジン部60は、PCIバスに接続可能なプリンタエンジンなどであり、たとえば白黒プロッタ、1ドラムカラープロッタ、4ドラムカラープロッタ、スキャナまたはファックスユニットなどである。なお、このエンジン部60には、プロッタなどのいわゆるエンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
【0060】
コントローラ10は、CPU11と、ノースブリッジ(NB)13と、システムメモリ(MEM−P)12と、サウスブリッジ(SB)14と、ローカルメモリ(MEM−C)17と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)16と、ハードディスクドライブ(HDD)18とを有し、ノースブリッジ(NB)13とASIC16との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス15で接続した構成となる。また、MEM−P12は、ROM(Read Only Memory)12aと、RAM(Random Access Memory)12bとをさらに有する。
【0061】
CPU11は、複合機1の全体制御をおこなうものであり、NB13、MEM−P12およびSB14からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
【0062】
NB13は、CPU11とMEM−P12、SB14、AGP15とを接続するためのブリッジであり、MEM−P12に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
【0063】
MEM−P12は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM12aとRAM12bとからなる。ROM12aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM12bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
【0064】
SB14は、NB13とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB14は、PCIバスを介してNB13と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインターフェース(I/F)部なども接続される。
【0065】
ASIC16は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス15、PCIバス、HDD18およびMEM−C17をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC16は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC16の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C17を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などをおこなう複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部60との間でPCIバスを介したデータ転送をおこなうPCIユニットとからなる。このASIC16には、PCIバスを介してFCU(Fax Control Unit)30、USB(Universal Serial Bus)40、IEEE1394(the Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)50が接続される。表示画面42は、USB40に接続されている。なお、IEEE1394インターフェース50に接続されてもよい。
【0066】
MEM−C17は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD(Hard Disk Drive)18は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
【0067】
AGP15は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM−P12に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレーターカードを高速にするものである。
【0068】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができる。
【0069】
図13は、第1の変更例にかかる情報処理システム5の全体構成を示す図である。情報処理システム5は、複合機1と、文書管理サーバ3と、ユーザ端末4とを備えている。実施の形態にかかる処理部2は、文書管理サーバ3が有している。この場合には、ユーザは、ユーザ端末から文書提供要求または文書登録要求等の操作を行う。そして、文書管理サーバ3において、文書提供要求取得部100は、ユーザ端末4から文書提供要求を取得する。文書登録要求取得部120は、ユーザ端末4から文書登録要求を取得する。
【0070】
さらに、出力部114は、出力先が印刷の場合には、提供用文書を複合機1に送信し、印刷物として出力させる。また、出力先が表示画面の場合には、ユーザ端末に提供用文書を送信し、ユーザ端末の表示画面に表示させる。
【0071】
また、第2の変更例としては、本実施の形態においては、ユーザ種別からユーザの秘匿ランクを特定したが、ユーザから秘匿ランク自体を取得し、これに基づいて、対応する秘匿パーツを利用して提供用情報を生成することとしてもよい。すなわち、文書提供要求取得部100を介して秘匿ランクを取得する。すなわち、本例にかかる文書提供要求取得部100は、秘匿ランク取得手段として機能する。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】実施の形態にかかる情報処理装置としての複合機において、特徴的な処理を行う処理部2の構成を示すブロック図である。
【図2】秘匿ランクテーブル107のデータ構成を模式的に示す図である。
【図3】秘匿パーツ保持部110が保持する秘匿パーツ情報111のデータ構成を模式的に示す図である。
【図4−1】文書ID「01」で識別される文書データ200を示す図である。
【図4−2】秘匿レベルBに対して作成される提供用文書202を示す図である。
【図4−3】秘匿レベルAにおいて作成される提供用文書204を示す図である。
【図5】処理部2による文書登録処理を示すフローチャートである。
【図6】文書登録要求を取得した際に表示される文書登録画面300を示す図である。
【図7】秘匿パーツの登録に際し表示画面に表示される秘匿パーツ登録画面302,304を示す図である。
【図8】秘匿パーツの登録に際し表示画面に表示される秘匿パーツ登録画面302,304を示す図である。
【図9】処理部2による文書提供処理を示すフローチャートである。
【図10】処理部2により作成された提供用文書を示す図である。
【図11】処理部2により作成された提供用文書を示す図である。
【図12】かかる複合機1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図13】第1の変更例にかかる情報処理システム5の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0073】
1 複合機
3 文書管理サーバ
4 ユーザ端末
5 情報処理システム
10 コントローラ
11 CPU
12 MEM−P
12a ROM
12b RAM
13 NB
14 SB
15 AGPバス
16 ASIC
17 MEM−C
18 HDD
30 FCU
40 USB
42 表示画面
50 IEEE1394インターフェース
60 エンジン部
100 文書提供要求取得部
102 文書データDB
104 文書データ抽出部
106 秘匿ランクテーブル保持部
107 秘匿ランクテーブル
108 秘匿ランク抽出部
110 秘匿パーツ保持部
111 秘匿パーツ情報
112 提供用文書生成部
114 出力部
120 文書登録要求取得部
122 文書登録部
200 文書データ
202,204 提供用文書
210,212 秘匿パーツ
300 文書登録画面
302,304 秘匿パーツ登録画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書と、当該文書中の領域であって、ユーザから秘匿すべき秘匿領域を指定する領域情報とを対応付けて保持する領域情報保持手段と、
外部から前記文書の提供要求を取得する提供要求取得手段と、
前記提供要求取得手段が前記提供要求を取得した場合に、前記領域情報保持手段が保持する前記領域情報に基づいて、前記秘匿領域を特定する秘匿領域特定手段と、
前記秘匿領域特定手段により特定された前記秘匿領域を閲覧不可能な状態に処理する秘匿処理手段と、
前記秘匿処理手段による処理後の前記文書を出力する出力手段と
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記文書を表示する表示手段と、
前記表示手段が表示する文書のうち前記領域情報を受け付ける領域指定受付手段と
をさらに備え、
前記領域情報保持手段は、前記文書と、前記領域指定受付手段が受け付けた前記領域情報とを対応付けて保持することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提供要求の送信元の秘匿ランクを外部から取得する秘匿ランク取得手段をさらに備え、
前記領域情報保持手段は、複数の領域情報を保持し、かつ各領域情報に対応付けて当該領域情報が指定する前記秘匿領域の秘匿ランクをさらに保持し、
前記秘匿領域特定手段は、前記領域情報保持手段において前記秘匿ランク取得手段が取得した前記秘匿ランクに対応付けられている前記領域情報に基づいて、前記秘匿領域を特定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記提供要求の送信元から当該送信元を識別する送信元識別情報を取得する送信元識別情報取得手段と、
前記送信元識別情報と、秘匿ランクとを対応付けて保持する秘匿ランク保持手段と、
前記秘匿ランク保持手段において、前記送信元識別情報取得手段が取得した前記送信元識別情報に対応付けられている前記秘匿ランクを抽出する秘匿ランク抽出手段と
をさらに備え、
前記領域情報保持手段は、複数の領域情報を保持し、かつ各領域情報に対応付けて、当該領域情報が指定する前記秘匿領域の秘匿ランクをさらに保持し、
前記秘匿領域特定手段は、前記領域情報保持手段において前記秘匿ランク抽出手段が抽出した前記秘匿ランクに対応付けられている前記領域情報に基づいて、前記秘匿領域を特定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記送信元識別情報と前記秘匿ランクとを対応付けて前記秘匿ランク保持手段に登録する登録手段をさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記文書の出力先の指定する出力先情報を取得する出力先情報取得手段と、
前記出力先情報と、秘匿ランクとを対応付けて保持する秘匿ランク保持手段と、
前記秘匿ランク保持手段において、前記出力先情報取得手段が取得した前記出力先情報に対応付けられている前記秘匿ランクを抽出する秘匿ランク抽出手段と
をさらに備え、
前記領域情報保持手段は、複数の領域情報を保持し、かつ各領域情報に対応付けて、当該領域情報が指定する前記秘匿領域の秘匿ランクをさらに保持し、
前記秘匿領域特定手段は、前記領域情報保持手段において前記秘匿ランク抽出手段が抽出した前記秘匿ランクに対応付けられている前記領域情報に基づいて、前記秘匿領域を特定し、
前記出力手段は、前記出力先情報に示される前記出力先に前記処理後の文書を出力することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記出力先情報と前記秘匿ランクとを対応付けて前記秘匿ランク保持手段に登録する登録手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記文書を表示する表示手段と、
前記表示手段が表示する文書のうち前記領域情報と、各領域情報に対応する秘匿ランクとを受け付ける領域指定受付手段と
をさらに備え、
前記領域情報保持手段は、前記文書と、前記領域指定受付手段が受け付けた前記領域情報と、前記秘匿ランクとを対応付けて保持することを特徴とする請求項3から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記秘匿処理手段は、前記文書のうち前記秘匿領域に対し予め定められた画像を重畳することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記領域情報は、矩形の秘匿領域を指定する情報であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記領域情報は、円形の秘匿領域を指定する情報であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
外部から前記文書の提供要求を取得する提供要求取得ステップと、
前記提供要求取得ステップにおいて、前記提供要求を取得した場合に、文書と、当該文書中の領域であって、ユーザから秘匿すべき秘匿領域を指定する領域情報とを対応付けて保持する領域情報保持手段が保持する前記領域情報に基づいて、前記秘匿領域を特定する秘匿領域特定ステップと、
前記秘匿領域特定ステップにおいて特定された前記秘匿領域を閲覧不可能な状態に処理する秘匿処理ステップと、
前記秘匿処理ステップにおける処理後の前記文書を出力する出力ステップと
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項13】
請求項12に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図4−3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−65550(P2008−65550A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−241887(P2006−241887)
【出願日】平成18年9月6日(2006.9.6)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】