説明

情報処理装置

【課題】装着された外部メモリ内に格納された所定構成に対応した動作を行うことによって、外部メモリを装着するだけで、ユーザが操作しなくても特定のファイルを自動的に外部メモリから読み出して動作を実行し、ファイルの作成が容易で、動作の順序も容易に修正することができるようにする。
【解決手段】着脱可能な不揮発性の外部メモリの装着を検出し、検出信号を出力する外部メモリ制御部と、該外部メモリ制御部からの検出信号に基づき、前記外部メモリ内の情報を参照して内容情報を通知する外部メモリ構成通知部と、該外部メモリ構成通知部からの通知情報内における所定構成の存在を検索する所定構成検索部と、該所定構成検索部によって検索された所定構成に対応した動作を行うように制御する制御部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、例えば、パソコンやプリンタ等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、情報処理装置において、着脱可能な外部記憶装置によって情報処理装置の制御を行う場合、前記外部記憶装置の装着を確認後、ユーザが、前記情報処理装置の操作パネルを操作したり、前記情報処理装置のホストコンピュータを操作したりすることによって、前記外部記憶装置内に格納された情報を選択して起動させるようになっている。
【0003】
この場合、前記情報処理装置に対するユーザによる操作の介入が、前記情報処理装置の操作パネルから直接的に、又は、通信を介してホストコンピュータから間接的に行われるようになっている。例えば、前記情報処理装置が印刷装置である場合、ユーザが前記印刷装置の操作パネルを操作し、装着された外部記憶装置に格納された印刷データを指定して印刷させたり、ユーザが印刷装置のホストコンピュータを操作して、該ホストコンピュータから、前記外部記憶装置内に格納された定型フォームを指定して、印刷装置にオーバーレイ印刷させるようになっている。
【0004】
そのため、前記情報処理装置に外部記憶装置を装着しても、ユーザが介入して前記外部記憶装置内のディレクトリやファイルを指定し、動作を開始させる操作を行わないと、前記情報処理装置は起動しない。特に、同じ手順を毎回行う必要がある場合にユーザの介入を必要とすることは、前記ユーザにとって煩わしく、また、他のユーザが他の情報処理装置に対して同じ動作を行う際に誤りが生じやすい。
【0005】
そこで、外部記憶装置が装着されると、該外部記憶装置に格納されたデータの印刷を自動的に行う情報処理装置としての印刷装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この場合、ユーザの介入を必要としないので、ユーザが煩わしく感じることがなく、また、操作における誤りが発生することがない。
【特許文献1】特開平5−250365号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来の情報処理装置においては、外部記憶装置に格納されたすべてのデータが自動的に印刷されるので、前記外部記憶装置においてデータを格納するファイルの作成の手順が複雑になってしまい、また、印刷する必要のないデータを前記外部記憶装置に格納しておくことができない。さらに、前記外部記憶装置からデータを読み出して印刷する順序の修正を行うことができない。
【0007】
本発明は、前記従来の情報処理装置の問題点を解決して、装着された外部メモリ内に格納された所定構成に対応した動作を行うことによって、外部メモリを装着するだけで、ユーザが操作しなくても特定のファイルを自動的に外部メモリから読み出して動作を実行し、ファイルの作成が容易で、動作の順序も容易に修正することができる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そのために、本発明の情報処理装置においては、着脱可能な不揮発性の外部メモリの装着を検出し、検出信号を出力する外部メモリ制御部と、該外部メモリ制御部からの検出信号に基づき、前記外部メモリ内の情報を参照して内容情報を通知する外部メモリ構成通知部と、該外部メモリ構成通知部からの通知情報内における所定構成の存在を検索する所定構成検索部と、該所定構成検索部によって検索された所定構成に対応した動作を行うように制御する制御部とを有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、情報処理装置は、外部メモリ内の情報内における所定構成の存在を検索し、検索された所定構成に対応した動作を行うように制御する。
【0010】
この場合、外部メモリを装着するだけで、ユーザが操作しなくても特定のファイルを自動的に外部メモリから読み出して動作を実行し、ファイルの作成が容易で、動作の順序も容易に修正することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
本実施の形態においては、情報処理装置がプリンタ、複写機、ファクシミリ装置等の画像形成装置であり、該画像形成装置に着脱可能な外部メモリがUSB(Universal Serial Bus)規格のバスに接続可能なメモリとしてのUSBメモリである場合について説明する。
【0013】
図1は本発明の第1の実施の形態における画像形成装置のシステム構成を示すブロック図である。
【0014】
図において、10は情報処理装置としての画像形成装置であり、該画像形成装置10は通信機能を備える。そして、11は、通信路12を介して前記画像形成装置10に印刷情報を送信するコンピュータ装置としてのクライアント装置である。該クライアント装置11は、前記通信路12を介して画像形成装置10に印刷の依頼を行う他、前記画像形成装置10の情報を閲覧したり、前記画像形成装置10の操作を行う。なお、前記通信路12は、クライアント装置11と画像形成装置10とを接続し、前記クライアント装置11及び前記画像形成装置10間の情報交換に使用される情報の経路である。本実施の形態において、前記通信路12は、印刷の依頼や、印刷データが通過する、例えば、USB、セントロニクスインターフェイス、ネットワーク等の経路である。また、13は、USBインターフェイスを備え、前記画像形成装置10に着脱可能な記憶装置である外部メモリとしてのUSBメモリであり、該USBメモリ13には、印刷データや制御の指示、ファイルの情報等が、構成(ディレクトリとファイル)として格納される。
【0015】
次に、前記画像形成装置10におけるハードウェアの構成について説明する。
【0016】
図2は本発明の第1の実施の形態における画像形成装置のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【0017】
図2において、21は前記画像形成装置10の制御を行うプロセッサであり、22は該プロセッサ21が画像形成装置10を制御するのに必要なプログラムやデータを格納するROMであり、23はプロセッサ21が動作するにあたり、必要な作業機やデータを格納するRAMである。なお、情報を受信するためのバッファ、作成した画像の一時記憶領域、ファイル送信キュー等もRAM23に含まれる。
【0018】
また、24はシステムのパラメータ、書き換え可能なプログラムやデータ等を保存する領域であるフラッシュメモリであり、25はクライアント装置11との通信を行う部分である通信部であり、26は、ユーザに対して情報を表示するとともに、ユーザが操作するスイッチ等を備え、ユーザが操作して画像形成装置10に対して指示を出す操作パネル部である。
【0019】
そして、27は印刷を行う印刷装置であり、28は該印刷装置27とのインターフェイスを取り制御する印刷装置制御部であり、29はUSBメモリ13を装着するUSBスロットを含む機構部としてのUSBメモリ制御部である。
【0020】
また、14は内部バスであり、前記プロセッサ21、ROM22、RAM23、フラッシュメモリ24、通信部25、操作パネル部26、印刷装置制御部27及びUSBメモリ制御部29のそれぞれの情報の共通経路として機能する。
【0021】
次に、前記画像形成装置10における機能について説明する。
【0022】
図3は本発明の第1の実施の形態における画像形成装置の機能構成を示すブロック図、図4は本発明の第1の実施の形態におけるファイル送信キューの構成例を示す第1の図、図5は本発明の第1の実施の形態におけるファイル送信キューの構成例を示す第2の図、図6は本発明の第1の実施の形態におけるUSBメモリの構成例を示す図、図7は本発明の第1の実施の形態における所定構成検索部の構成例を示す図である。
【0023】
図3に示されるように、画像形成装置10は、機能の観点から通信制御部31、データ渡し処理部32、PDL(Page Description Language:ページ記述言語)処理部33、印刷部34及びファイル送信キュー35を含む制御部30、外部メモリ制御部としてのUSBメモリ制御部36、外部メモリ構成通知部としてのUSBメモリ構成通知部37、並びに、所定構成検索部40を有する。
【0024】
ここで、前記制御部30は、通信制御部31、データ渡し処理部32、PDL処理部33、印刷部34及びファイル送信キュー35を含み、一般的にはホストコンピュータからの情報を処理し、印刷部34において印刷を行うための制御を行う。なお、前記ホストコンピュータからの情報は主に印刷データである。そして、通信制御部31は、クライアント装置11との間で、USB、セントロニクスインターフェイス、ネットワーク等を介しての通信を行い、印刷データの受信、制御情報の受信、情報の送出等を制御する部分であり、受信バッファ等もここに含まれる。
【0025】
また、前記データ渡し処理部32は、クライアント装置11からの受信データ又はUSBメモリ13のデータのいずれを、PDL処理部33に引き渡すかを制御する部分である。この場合、前記データ渡し処理部32は、ファイル送信キュー35のファイル登録の有無を調べる(図3(1))ことによって判断する。さらに、PDL処理部33は、前記データ渡し処理部32より引き渡されたデータ及び情報を判断し、印刷データとして処理する他、制御コマンドとして処理する部分である。なお、無効なデータや指示は、受け捨てられる。そして、印刷部34は、PDL処理部33によって処理及び作成された画像を印刷する。
【0026】
また、USBメモリ制御部36は、USBのスロット、USBデバイスを制御するLSI(Large Scale Integrated circuit)等のロジックとこれを制御するドライバを含むプログラムとのインターフェイス部分であり、ハードウエア的な情報を、論理的な情報に変換する。この場合、前記USBメモリ制御部36は、USBメモリ13の装着を検出することによって、該USBメモリ13装着の信号、すなわち、USBメモリ13の装着の検出通知(図3(2))を出力し、これにより、USBメモリ構成通知部37を起動する。そして、USBの規約上、周辺機器同士の接続はできないため、前記画像形成装置10は、USBのホストポート又はON−THE−GOの機能を持つポートを有し、USBメモリ13に対してホストとなる機能を有する。
【0027】
また、USBメモリ構成通知部37は、USBメモリ13のファイルシステムを含み、USBメモリデバイスに対して、ファイル単位での情報や構成を提供する。そして、前記USBメモリ構成通知部37は、USBメモリ内容(図3(3))からファイルシステムを通して構成されたUSBメモリ13の論理的な内容としてのファイル構成/ファイル内容(図3(4))、ファイルの読み出しデータ(図3(5))等の情報を提供し、また、USBメモリ13に対して、ファイルの書き込みも行う。
【0028】
また、所定構成検索部40は、USBメモリ13におけるファイル構成/ファイル内容(図3(4))に対して、所定の構成が存在するか否かを検索し、その結果によって、所定の動作を制御部30に行わせるように、ファイル送信キュー35に送信ファイルを登録する(図3(6))。すなわち、ファイル送信キュー35への登録(図3(6))は、制御部30に対する自動動作の指示となる。なお、ファイル送信キュー35の参照及び削除は、制御部30における自動作動の起動判断及び一動作の終了動作を示している。
【0029】
また、前記USBメモリ13は、前述されたように、USBインターフェイスを備えた着脱可能な不揮発性の外部記憶装置であり、ファイルシステムを備え、クライアント装置11において読み書きすることができ、ポータブルなデバイスである。さらに、記憶媒体を含む、デジタルカメラも同様に扱うことができる。
【0030】
ここで、前記USBメモリ13のファイル構成は、図6に示されるようなものが想定されている。この場合、“Root”ディレクトリの下に“AutoAction”ディレクトリが存在し、該“AutoAction”ディレクトリの下に、送信すべきファイルが存在する。また、前記USBメモリ内容(図3(3))は、USBメモリ制御部36によって遣(や)り取りされるUSBメモリ13の内容である。さらに、前記ファイルの読み出しデータ(図3(5))は、自動動作によって処理されるデータであり、データ渡し処理部32によって、USBメモリ構成通知部37、USBメモリ制御部36を経由してUSBメモリ13から読み出される。さらに、図3(7)は、クライアント装置11からのジョブであり、通常の動作において処理されるデータである。
【0031】
そして、図7には、前記所定構成検索部40の内部構成が示されており、前記所定構成検索部40はAutoActionディレクトリ検索機構41と内部ファイル登録機構42とを有する。前記AutoActionディレクトリ検索機構41は、メモリの情報の中から“AutoAction”ディレクトリを検索する。また、前記内部ファイル登録機構42は、前記AutoActionディレクトリ検索機構41によって検索された“AutoAction”ディレクトリ内のファイルをファイル送信キュー35に登録する役割を果たす。
【0032】
そして、ファイル送信キュー35は、所定構成の検出によって、制御部30が実行を行うために情報を引き渡す部分であり、動作の実行に応じて状態が変化する。図4及び5にはファイル送信キュー35の構成例が示されており、前記ファイル送信キュー35は、FIFO(First−In First−Out)の記憶領域であり、USBメモリ13上の送信すべきファイルのパスを順序立てて格納する領域である。図4及び5において、読み出しポインタ及び書き込みポインタの初期値は、点線の矢印によって表され、同じ領域を示している。図4及び5においては、ファイルパスの登録がない状態を示す。
【0033】
さらに、図4には、登録の制限数を持つファイル送信キュー35の例が示されている。図4に示される例は、ファイルパスを5つ登録し、2つを読み出し終えた状態を示している。そして、ファイルパス登録後、書き込みポインタは、次の領域を指し、読み出しポインタは、読み出し終了後、次を指すように更新される。さらに、最後の領域の次は、先頭に戻る。なお、ファイルの最大登録数は、ファイルパス記憶領域−1の値である。
【0034】
また、図5には、リンクリストによるエントリ数の制限を持たないファイル送信キュー35の例が示されている。しかし、この場合もメモリ制限は存在する。図5に示される例は、図4に示される例と同様に、ファイルパスを5つ登録し、2つを読み出し終えた状態を示している。そして、ファイルパスの格納領域をメモリプールから取得し、情報を格納し、読み終えた後、メモリプールに返す動作を行う。
【0035】
次に、前記構成の画像形成装置10の動作について説明する。
【0036】
図8は本発明の第1の実施の形態におけるデバイスディスクリプタの構成を示す図、図9は本発明の第1の実施の形態におけるインターフェイスディスクリプタの構成を示す図、図10は本発明の第1の実施の形態におけるUSBメモリ挿入後の制御の動作を示すフローチャート、図11は本発明の第1の実施の形態における送信ファイルをファイル送信キューに登録する動作を示すフローチャート、図12は本発明の第1の実施の形態における処理データを読み出す動作を示すフローチャートである。
【0037】
本実施の形態においては、ユーザがUSBメモリ13を画像形成装置10に装着すると、前記USBメモリ13が使用可能であることの確認を行い、前記USBメモリ13の“Root”の中から“AutoAction”ディレクトリを検索する。さらに、“AutoAction”ディレクトリの中を検索し、検索したファイルをファイル送信キュー35に登録する。制御部30では、PDL処理部33にデータを渡すデータ渡し処理部32が、ファイル送信キュー35の示すファイルを、USBメモリ13から読み出してPDL処理部33に渡すか、クライアント装置11からの受信データを渡すかを制御し、PDL処理部33は渡されたデータを処理するようになっている。
【0038】
まず、ユーザがUSBメモリ13を画像形成装置10に装着してから、前記USBメモリ13が使用可能であることを確認し、“Root”の中から、“AutoAction”ディレクトリの検索をする動作について説明する。
【0039】
この場合、ユーザがUSBメモリ13を画像形成装置10のUSBスロットに挿す。すると、USBメモリ制御部36のUSBデバイスを制御するLSIがUSBデバイスとしてのUSBメモリ13の装着を検出し、割り込みをあげる。すると、割り込みによって、USBメモリ構成通知部37が起動する。
【0040】
続いて、装着されたUSBデバイスが、メモリ等の記憶装置、すなわち、ストレージデバイスあることを、図8及び9に示されるような、USBデバイスディスクリプタ及びインターフェイスディスクリプタ内の種別を判断することで検出する。この場合、図8におけるデバイスディスクリプタのクラスコードがマスストレージを示す00であること、及び、図9におけるインターフェイスディスクリプタのクラスコードがマスストレージを示す08であることを確認することで判断される。そして、前記USBデバイスがストレージデバイスであるか否かを判断し、ストレージデバイスでなければ、処理を終了する。この場合、必要に応じて操作パネル部26に、エラーメッセージとして、“未サポートUSBデバイス”と表示させる。
【0041】
また、前記USBデバイスがストレージデバイスであると、ストレージデバイスであるUSBメモリ13のファイルシステムが、画像形成装置10内に格納されているファイルシステムで対応可能なファイルシステムによって構成されているか否かを調べる。そして、対応可能なファイルシステムであるか否かを判断し、対応不可能なファイルシステムであれば、処理を終了する。この場合、必要に応じて操作パネル部26に、エラーメッセージとして、“未サポートファイルシステム”と表示させる。
【0042】
また、対応可能なファイルシステムであれば、ファイルシステムの内部構成を、所定構成検索部40が検索する。この場合、“Root”の中に“AutoAction”のディレクトリが存在するか否かを調べる。そして、“Root”の中に“AutoAction”のディレクトリが存在しなければ検索は処理を終了する。この場合、必要に応じて操作パネル部26に、エラーメッセージとして、“自動動作なし”と表示させる。
【0043】
また、“Root”の中に“AutoAction”のディレクトリが存在すれば、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中を検索し、結果に応じた動作を制御部30が行えるように情報を残し、後の動作を制御部30に引き継いで、処理を終了する。
【0044】
次に、送信ファイルをファイル送信キューに登録する動作について説明する。
【0045】
この部分の処理は、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中を検索し、検索したファイルをファイル送信キューに登録することで、制御部30が処理すべきデータを認識することができるように設定することである。そして、ファイル送信キュー35の構造は、図4及び5に示す方法で実現する。
【0046】
まず、ファイル送信キュー35を空の状態に初期化する。そして、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中にファイルが存在するか否かを判断し、存在しなければ、何もせずに処理を終了する。また、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中にファイルが存在する場合は、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中のファイルポインタを初期化する。
【0047】
そして、ファイルポインタの示す所にファイルがあるか否かを判断し、ファイルポインタの示す所にファイルが存在しなければ、検索を終了する。また、ファイルポインタの示す所にファイルが存在する場合は、該ファイルの拡張子を確認する。そして、本装置、すなわち、画像形成装置10において処理可能なファイルであるか否かを判断する。ここで、あらかじめ処理することができないと認識したファイルは、すなわち、処理不可能ファイルを、ファイル送信キュー35に登録せずに、スキップする。また、処理可能なファイルをファイル送信キュー35に登録する。続いて、ファイルポインタを更新し、次のファイルの検索を続ける。
【0048】
次に、データ渡し処理部32がPDL処理部33にデータを渡す処理の動作について説明する。この場合、所定構成検索部40が検索し残したファイル送信キュー35の示すファイルをPDL処理部33に渡すか、クライアント装置11からの受信データを渡すかを制御する。
【0049】
まず、データソースが未確定状態であるか否か、すなわち、ジョブの処理中ではないか否かを判断する。そして、ジョブの処理中であれば、そのデータの後続のデータを送出するようにする。実際は、処理するデータの源を示すデータソース(この場合、ファイル送信キュー35の示すファイルか、クライアント装置11からの受信データを示す。)を調べる。
【0050】
そして、データソースはファイルであるか又は受信データであるかを判断し、ファイルである場合、該ファイルを読み出し、PDL処理に転送する。また、受信データである場合は、該受信データをPDL処理部33に転送する。一方、データソースが未確定状態であるか否かを判断して、ジョブの処理中でなく未確定状態である場合には、ファイル送信キュー35にファイルが登録されているか否かを調べる。ここで、ファイルが登録されていなければ、通常通りにクライアント装置11からの受信データを処理する。すなわち、クライアント装置11からの受信データを確認し、クライアント装置11からの受信データがあるか否かを判断する。そして、クライアント装置11からの受信データがなければ、次のデータ要求に向け、処理を終了する。また、クライアント装置11からの受信データがある場合は、データソースをクライアント装置11からの受信ジョブとする。
【0051】
続いて、前述のように、受信データをPDL処理部33に転送し、受信データが終了したか否かを判断し、終了していなければ、次のデータ要求に向け、処理を終了する。また、受信データが終了している場合は、データソースを未確定状態として、処理を終了する。
【0052】
一方、ファイル送信キュー35にファイルが登録されている場合には、データソースをファイルとし、該当ファイルをオープンする。そして、ファイルオープンOKか否か、すなわち、ファイルオープンの結果が正常であるか否かを判断し、ファイルオープンの結果が正常でなければ、ファイルの送信を行わず、ファイル送信キュー35の登録を削除する。
【0053】
また、ファイルオープンの結果が正常であれば、読み出しの準備を行う。そして、前述のように、ファイルを読み出し、PDL処理に転送する。続いて、ファイルの転送が終了したか否かを判断し、ファイルの転送が終了していなければ、次のデータ要求に向け処理を終了する。また、ファイルの転送が終了すると、該ファイルをクローズする。そして、前述のように、ファイル送信キュー35の登録を削除する。続いて、データソースを未確定として、次のデータ要求に向けて処理を終了する。
【0054】
次に、フローチャートについて説明する。まず、図10に示すフローチャートについて説明する。
ステップS1 ユーザがUSBメモリ13を画像形成装置10のUSBスロットに挿す。
ステップS2 USBメモリ制御部36がUSBデバイスの装着を検出し、割り込みをあげる。
ステップS3 割り込みによってUSBメモリ構成通知部37が起動する。
ステップS4 装着されたUSBデバイスの種別を確認する。
ステップS5 USBデバイスの種別がストレージデバイスであるか否かを判断する。USBデバイスの種別がストレージデバイスである場合はステップS7に進み、USBデバイスの種別がストレージデバイスでない場合はステップS6に進む。
ステップS6 処理を終了する。必要に応じ、操作パネル部26に“未サポートUSBデバイス”を表示させる。
ステップS7 USBメモリ13のファイルシステムが、USBメモリ構成通知部37のファイルシステムにおいて対応可能であるか確認を行う。
ステップS8 対応可能であるか否かを判断する。対応可能である場合はステップS10に進み、対応可能でない場合はステップS9に進む。
ステップS9 処理を終了する。必要に応じ、操作パネル部26に“未サポートファイルシステム”を表示させる。
ステップS10 ファイルシステムの内部構成を所定構成検索部40が検索する。
ステップS11 “Root”の中に“AutoAction”のディレクトリが存在するか否かを判断する。“Root”の中に“AutoAction”のディレクトリが存在する場合はステップS13に進み、“Root”の中に“AutoAction”のディレクトリが存在しない場合はステップS12に進む。
ステップS12 処理を終了する。必要に応じ、操作パネル部26に“自動動作なし”を表示させる。
ステップS13 ディレクトリ中を検索した結果に応じた処理を起動することができるように、情報を残し、制御部30が動作するようにし、処理を終了する。
【0055】
次に、図11に示すフローチャートについて説明する。
ステップS21 ファイル送信キュー35を空にする。
ステップS22 ディレクトリの中にファイルが存在するか否かを判断する。ディレクトリの中にファイルが存在する場合はステップS23に進み、ディレクトリの中にファイルが存在しない場合は処理を終了する。
ステップS23 ディレクトリの中のファイルポインタを初期化する。
ステップS24 ファイルポインタの示す所にファイルがあるか否かを判断する。ファイルポインタの示す所にファイルがある場合はステップS25に進み、ファイルポインタの示す所にファイルがない場合は処理を終了する。
ステップS25 ファイルポインタの示すファイルの拡張子を確認する。
ステップS26 本装置において処理可能なファイルであるか否かを判断する。本装置において処理可能なファイルである場合はステップS28に進み、本装置において処理可能なファイルでない場合はステップS27に進む。
ステップS27 処理不可能ファイルをスキップする。
ステップS28 ファイル送信キュー35に処理可能なファイルを登録する。
ステップS29 ファイルポインタを更新する。
【0056】
次に、図12に示すフローチャートについて説明する。
ステップS31 データソースが未確定状態であるか否かを判断する。データソースが未確定状態である場合はステップS33に進み、データソースが未確定状態でない場合はステップS32に進む。
ステップS32 データソースはファイルであるか否かを判断する。データソースはファイルである場合はステップS38に進み、データソースはファイルでない場合はステップS46に進む。
ステップS33 ファイル送信キュー35にファイルが登録されているか否かを判断する。ファイル送信キュー35にファイルが登録されている場合はステップS34に進み、ファイル送信キュー35にファイルが登録されていない場合はステップS43に進む。
ステップS34 データソースをファイルとする。
ステップS35 該当ファイルをオープンする。
ステップS36 ファイルオープンの結果が正常であるか否かを判断する。ファイルオープンの結果が正常である場合はステップS37に進み、ファイルオープンの結果が正常でない場合はステップS41に進む。
ステップS37 読み出しの準備を行う。
ステップS38 ファイルを読み出しPDL処理部33に転送する。
ステップS39 ファイルの転送が終了したか否かを判断する。ファイルの転送が終了した場合はステップS40に進み、ファイルの転送が終了しない場合は処理を終了する。
ステップS40 ファイルをクローズする。
ステップS41 該当ファイルをファイル送信キュー35の登録から削除する。
ステップS42 データソースを未確定とする。
ステップS43 クライアント装置11からの受信データを確認する。
ステップS44 クライアント装置11からの受信データがあるか否かを判断する。クライアント装置11からの受信データがある場合はステップS45に進み、クライアント装置11からの受信データがない場合は処理を終了する。
ステップS45 データソースをクライアント装置11からの受信ジョブとする。
ステップS46 受信データをPDL処理部33に転送する。
ステップS47 受信データが終了したか否かを判断する。受信データが終了した場合はステップS48に進み、受信データが終了しない場合は処理を終了する。
ステップS48 データソースを未確定状態とし、処理を終了する。
【0057】
次に、ファイル送信キュー35への登録までのシステムの動作の例をシーケンス図を用いて説明する。
【0058】
図13は本発明の第1の実施の形態における送信ファイルをファイル送信キューに登録する動作の例を示すシーケンス図である。
【0059】
まず、画像形成装置10にUSBメモリ13が装着されると、USBメモリ制御部36がUSBメモリ13、すなわち、USBデバイスを検出する。そして、該USBデバイスの検出によってUSBメモリ構成通知部37を起動させる。次に、USBデバイスの確認を行う。この場合、USBデバイスがストレージデバイス、すなわち、記憶装置であることを、USBメモリ構成通知部37を介して確認する。
【0060】
続いて、該USBメモリ構成通知部37は、ファイルシステムの確認を行う。この場合、ファイルシステムが、画像形成装置10内で対応することができることを、USBメモリ制御部36を通して確認する。そして、確認することができたら、所定構成検索部40を起動する。
【0061】
次に、所定構成検索部40は、所定構成の検索を行う。この場合、所定のディレクトリ構成やファイルを含むことを、USBメモリ構成通知部37及びUSBメモリ制御部36を通して確認する。
【0062】
続いて、所定構成の検索の結果、送信ファイルをファイル送信キュー35に登録する。
【0063】
次に、USBメモリ13の装着時のデータ取り出しの動作の例をシーケンス図を用いて説明する。
【0064】
図14は本発明の第1の実施の形態における処理データを読み出す動作の例を示すシーケンス図である。
【0065】
まず、PDL処理部33は、データ渡し処理部32に、データ要求を行う。そして、前記データ渡し処理部32は、データの処理中ではなかったので、ファイル送信キュー35の内容を確認する。この場合、ファイル送信キュー35には何も登録されていない。次に、データ渡し処理部32は、クライアント製置11からの受信データを確認する。ここで、受信データがあると、該受信データをPDL処理部33へ転送する。続いて、受信データが終わり、データ終了とする。そして、PDL処理部33がデータの処理を行う。
【0066】
次に、画像形成装置10にUSBメモリ13が装着され、自動送信のデータが1つ確認された場合のシステム動作を説明する。なお、USBメモリ13が装着されてからファイル送信キュー35へ登録するまでの動作は前述された図13のシーケンス図における動作と同様であるので説明を省略する。
【0067】
まず、PDL処理部33が、データ渡し処理部32に、データ要求を行う。そして、前記データ渡し処理部32は、データの処理中ではなかったので、ファイル送信キュー35の内容を確認する。この場合、ファイル送信キュー35に登録ファイルがあることを確認する。そして、検出したファイルをオープンする。続いて、ファイルデータをPDL処理部33に転送する。また、ファイルデータに継続があり、データ継続とし、PDL処理部33がデータの処理を行う。
【0068】
次に、PDL処理部33が、データ渡し処理部32に、データ要求を行う。すると、データ渡し処理部32は、データの処理中、すなわち、継続中のため、ファイルデータをPDL処理部33に転送する。そして、ファイルデータが終わり、データ終了とする。
【0069】
続いて、データ渡し処理部32は、転送したファイルをクローズする。さらに、ファイル送信キュー35に登録されたファイルを削除する。そして、PDL処理部33がデータを処理する。
【0070】
次に、図13に示されるシ−ケンスについて説明する。
ステップS51 USBメモリ13が装着される。
ステップS52 USBデバイスが検出される。
ステップS53 USBデバイスを確認する。
ステップS54 ファイルシステムの確認を行う。
ステップS55 所定構成の検索を行う。
ステップS56 送信ファイルの登録を行う。
【0071】
次に、図14に示されるシ−ケンスについて説明する。
ステップS61 データ渡し処理部32にデータ要求を行う。
ステップS62 ファイル送信キュー35の内容の確認を行う。
ステップS63 ファイル送信キュー35には何も登録されていない。
ステップS64 クライアント装置11からの受信データを確認する。
ステップS65 受信データがある。
ステップS66 受信データをPDL処理部33に転送する。
ステップS67 データ終了とする。
ステップS68 データを処理する。
ステップS69 データ渡し処理部32にデータ要求を行う。
ステップS70 ファイル送信キュー35の内容の確認を行う。
ステップS71 ファイル送信キュー35に登録ファイルがあることを確認する。
ステップS72 検出したファイルをオープンする。
ステップS73 ファイルデータをPDL処理部33に転送する。
ステップS74 ファイルデータに継続があり、データ継続とした。
ステップS75 データを処理する。
ステップS76 データ渡し処理部32にデータ要求を行う。
ステップS77 ファイルデータをPDL処理部33に転送する。
ステップS78 データ終了とする。
ステップS79 転送したファイルをクローズする。
ステップS80 登録されたファイルを削除する。
ステップS81 PDL処理部33がデータを処理する。
【0072】
このように、本実施の形態において、画像形成装置10は、ユーザがUSBメモリ13を装着しただけで、特定のディレクトリに格納された特定のファイルのデータを、クライアント装置11からデータを送信した場合と同様に、画像形成の処理に送って処理することができる。また、送出の必要なファイルを移動することによって、修正を容易に行うこともできる。
【0073】
また、前記画像形成装置10では、主として印刷や表示を行うことになるが、前記画像形成装置10を制御するパラメータ、システムプログラム等のフラッシュメモリ24に格納されたデータ内容の更新にも適応することができる。
【0074】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び効果についてもその説明を省略する。
【0075】
図15は本発明の第2の実施の形態におけるUSBメモリの構成例を示す図、図16は本発明の第2の実施の形態における所定構成検索部の構成例を示す図である。
【0076】
本実施の形態においては、所定構成におけるUSBメモリ13がディレクトリ構成を有する点において、前記第1の実施の形態と相違する。この場合、図15に示されるように、前記USBメモリ13のディレクトリ及びファイルの構成は、“Root”ディレクトリの下に“AutoAction”ディレクトリが存在し、該“AutoAction”ディレクトリの下に送信すべきファイルの順序を定めるディレクトリ構成“Order”が存在し、その内部に送信すべきファイルが存在するようになっている。
【0077】
そして、この構造を検出する所定構成検索部40は、図16に示されるように、前記第1の実施の形態におけるAutoActionディレクトリ検索機構41及び内部ファイル登録機構42に加え、Orderディレクトリ検索機構43及びソート機構44を有する。ここで、前記AutoActionディレクトリ検索機構41はメモリの情報の中から“AutoAction”ディレクトリを検索する。そして、内部ファイル登録機構42はファイルをファイル送信キュー35に登録を行う。また、前記Orderディレクトリ検索機構43は、前記AutoActionディレクトリ検索機構41によって検索されたディレクトリ内に“Order”ディレクトリを検出する役割を果たし、その結果を前記ソート機構44が、“Order”ディレクトリ順に並べ直す。
【0078】
次に、本実施の形態における画像形成装置10の動作について説明する。
【0079】
図17は本発明の第2の実施の形態における送信ファイルをファイル送信キューに登録する動作を示すフローチャートである。
【0080】
なお、本実施の形態では、USBメモリ13挿入後の制御の動作において、ユーザがUSBメモリ13を画像形成装置10に装着してから、“Root”の中に“AutoAction”のディレクトリが存在するか否かを調べ、“Root”の中に“AutoAction”のディレクトリが存在しなければ検索は処理を終了するまでの動作、すなわち、図10におけるステップS1〜S12までの動作については、前記第1の実施の形態と同じであるので、説明を省略する。そして、本実施の形態においても、図10におけるステップS13と同様の動作を行い、“Root”の中に“AutoAction”のディレクトリが存在する場合、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中を検索し、結果に応じた動作を制御部30が行えるように情報を残し、後の動作を制御部30に引き継いで、処理を終了するようになっている。
【0081】
この部分の処理、すなわち、図10におけるステップS13と同様の動作は、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中を検索し、特定のディレクトリ名の中に格納されたファイルを検索し、ファイル送信キューに登録し、制御部30が送信を行えるように情報を設定することである。
【0082】
この場合、まず、ファイル送信キュー35を空の状態に初期化する。そして、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中に“Order”で始まるディレクトリが存在するか否かを判断し、存在しない場合はディレクトリの中にファイルが存在するか否かを判断する。また、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中に“Order”で始まるディレクトリが存在する場合は、“Order”で始まるディレクトリを名称の若い順にソートしたテーブルを作成する。さらに、該テーブルの順に“Order”で始まるディレクトリの中のファイルをソートされた順にファイル送信キュー35に登録する。
【0083】
続いて、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中にファイルが存在するか否かを判断し、存在しなければ、何もせずに処理を終了する。また、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中にファイルが存在する場合は、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中のファイルポインタを初期化する。
【0084】
そして、該ファイルポインタの示す所にファイルがあるか否かを判断し、ファイルポインタの示す所にファイルが存在しなければ、処理を終了する。また、ファイルポインタの示す所に、ファイルが存在する場合は、該ファイルの拡張子を確認する。そして、本装置、すなわち、画像形成装置10において処理可能なファイルであるか否かを拡張子で判断する。ここで、あらかじめ処理することができないと認識したファイルは、ファイル送信キュー35に登録は行わない、すなわち、処理不可能ファイルを、ファイル送信キュー35に登録せずに、スキップする。また、処理可能なファイルである場合は、該ファイルをファイル送信キュー35に登録する。続いて、ファイルポインタを更新し、次のファイルの検索を続ける。
【0085】
この後のPDL処理部33にデータを渡すデータ渡し処理部32の動作については、前記第1の実施の形態と同じであるので、説明を省略する。そして、所定構成検索部40が登録したファイル送信キュー35の示すファイルを登録順に処理することで送出順序が設定される。
【0086】
次に、図17に示すフローチャートについて説明する。
ステップS91 ファイル送信キュー35を空にする。
ステップS92 ディレクトリの中に“Order”で始まるディレクトリが存在するか否かを判断する。ディレクトリの中に“Order”で始まるディレクトリが存在する場合はステップS93に進み、ディレクトリの中に“Order”で始まるディレクトリが存在しない場合はステップS95に進む。
ステップS93 “Order”で始まるディレクトリを名称の若い順にソートしたテーブルを作成する。
ステップS94 テーブルの順に“Order”で始まるディレクトリ内のファイルをソートされた順にファイル送信キューに登録する。
ステップS95 ディレクトリの中にファイルが存在するか否かを判断する。ディレクトリ内にファイルが存在する場合はステップS96に進み、ディレクトリ内にファイルが存在しない場合は処理を終了する。
ステップS96 ディレクトリの中のファイルポインタを初期化する。
ステップS97 ファイルポインタの示す所にファイルがあるか否かを判断する。ファイルポインタの示す所にファイルがある場合はステップS98に進み、ファイルポインタの示す所にファイルがない場合は処理を終了する。
ステップS98 ファイルポインタの示すファイルの拡張子を確認する。
ステップS99 本装置において処理可能なファイルであるか否かを判断する。本装置において処理可能なファイルである場合はステップS101に進み、本装置において処理可能なファイルでない場合はステップS100に進む。
ステップS100 処理不可能ファイルをスキップする。
ステップS101 ファイル送信キュー35に処理可能なファイルを登録する。
ステップS102 ファイルポインタを更新する。
【0087】
このように、本実施の形態においては、図15に示されるような所定構成“Order”ディレクトリによって、ファイルの送出順序を制御することが可能となる。そのため、ファイルの送信手順を追加していく場合に、手順を記すファイルの更新を必要とせず、容易に追加を行うことができる。
【0088】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1及び第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによって、その説明を省略する。また、前記第1及び第2の実施の形態と同じ動作及び効果についても、その説明を省略する。
【0089】
図18は本発明の第3の実施の形態におけるUSBメモリの構成例を示す第1の図、図19は本発明の第3の実施の形態におけるUSBメモリの構成例を示す第2の図、図20は本発明の第3の実施の形態における所定構成検索部の構成例を示す図である。
【0090】
本実施の形態においては、所定構成におけるUSBメモリ13が“Action.inf”の特定ファイルを“AutoAction”ディレクトリ構成の中に有する点において、前記第1の実施の形態と相違する。そして、前記“Action.inf”は“AutoAction”にて起動されるファイルの順序を書き示すことでファイル送信キュー35に前記順序で登録される。
【0091】
図18及び19に示されるように、USBメモリ13のディレクトリ及びファイルの構成は、“Root”ディレクトリの下に“AutoAction”ディレクトリが存在し、該“AutoAction”ディレクトリの下に送信すべきファイルの順序を定めるファイル“Action.inf”が存在し、その内部に送信すべきファイルの情報が格納されるようになっている。
【0092】
そして、この構造を検出する所定構成検索部40の内部構成は、図20に示されるように、前記第1の実施の形態におけるAutoActionディレクトリ検索機構41及び内部ファイル登録機構42に加え、Action.infファイル検索機構45を有する。ここで、AutoActionディレクトリ検索機構41はメモリの情報の中から“AutoAction”ディレクトリを検索する。そして、内部ファイル登録機構42はファイルをファイル送信キュー35に登録を行う。また、前記Action.infファイル検索機構45は、前記AutoActionディレクトリ検索機構41によって検索されたディレクトリ内に“Action.inf”ファイルを検出する役割を果たす。
【0093】
次に、本実施の形態における画像形成装置10の動作について説明する。
【0094】
図21は本発明の第3の実施の形態における送信ファイルをファイル送信キューに登録する動作を示すフローチャートである。
【0095】
前記第1の実施の形態においては、ファイルを検出順にファイル送信キュー35に登録するのに対し、本実施の形態においては、ファイル送信の順序を制御することを目的とした特定のファイルである“Action.inf”を備える点が相違する。なお、本実施の形態では、USBメモリ13挿入後の制御の動作において、ユーザがUSBメモリ13を画像形成装置10に装着してから、“Root”の中に“AutoAction”のディレクトリが存在するか否かを調べ、“Root”の中に“AutoAction”のディレクトリが存在しなければ検索は処理を終了するまでの動作、すなわち、図10におけるステップS1〜S12までの動作については、前記第1の実施の形態と同じであるので、説明を省略する。そして、本実施の形態においても、図10におけるステップS13と同様の動作を行い、“Root”の中に“AutoAction”のディレクトリが存在する場合、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中を検索し、結果に応じた動作を制御部30が行えるように情報を残し、後の動作を制御部30に引き継いで、処理を終了するようになっている。
【0096】
この部分の処理、すなわち、図10におけるステップS13と同様の動作は、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中を検索し、特定のディレクトリ名の中に格納されたファイルを検索し、ファイル送信キューに登録し、制御部30が送信を行えるように情報を設定することである。
【0097】
この場合、まず、ファイル送信キュー35を空の状態に初期化する。そして、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中に“Action.inf”ファイルが存在するか否かを判断し、存在しない場合はディレクトリの中にファイルが存在するか否かを判断する。また、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中に“Action.inf”ファイルが存在する場合は、“Action.inf”ファイルの内容をファイル送信キュー35に登録する。
【0098】
続いて、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中にファイルが存在するか否かを判断し、存在しなければ、何もせずに処理を終了する。また、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中にファイルが存在する場合は、“Root”中の“AutoAction”ディレクトリの中のファイルポインタを初期化する。
【0099】
そして、ファイルポインタの示す所にファイルがあるか否かを判断し、ファイルポインタの示す所にファイルが存在しなければ、処理を終了する。また、ファイルポインタの示す所に、ファイルが存在する場合は、該ファイルの拡張子を確認する。そして、本装置、すなわち、画像形成装置10において処理可能なファイルであるか否かを拡張子で判断する。ここで、あらかじめ処理することができないと認識したファイルは、ファイル送信キュー35に登録は行わない、すなわち、処理不可能ファイルを、ファイル送信キュー35に登録せずに、スキップする。また、処理可能なファイルである場合は、該ファイルをファイル送信キュー35に登録する。続いて、ファイルポインタを更新し、次のファイルの検索を続ける。
【0100】
この後のPDL処理部33にデータを渡すデータ渡し処理部32の動作については、前記第1の実施の形態と同じであるので、説明を省略する。そして、所定構成検索部40が登録した“Action.inf”ファイルの内容を写したファイル送信キュー35の示すファイルを登録順に処理することで送出順序が設定される。
【0101】
次に、図21に示すフローチャートについて説明する。
ステップS111 ファイル送信キュー35を空にする。
ステップS112 ディレクトリの中に“Action.inf”ファイルが存在するか否かを判断する。ディレクトリの中に“Action.inf”ファイルが存在する場合はステップS113に進み、ディレクトリの中に“Action.inf”ファイルが存在しない場合はステップS114に進む。
ステップS113 “Action.inf”ファイルの内容をファイル送信キュー35に登録する。
ステップS114 ディレクトリの中にファイルが存在するか否かを判断する。ディレクトリ内にファイルが存在する場合はステップS115に進み、ディレクトリ内にファイルが存在しない場合は処理を終了する。
ステップS115 ディレクトリの中のファイルポインタを初期化する。
ステップS116 ファイルポインタの示す所にファイルがあるか否かを判断する。ファイルポインタの示す所にファイルがある場合はステップS117に進み、ファイルポインタの示す所にファイルがない場合は処理を終了する。
ステップS117 ファイルポインタの示すファイルの拡張子を確認する。
ステップS118 本装置において処理可能なファイルであるか否かを判断する。本装置において処理可能なファイルである場合はステップS120に進み、本装置において処理可能なファイルでない場合はステップS119に進む。
ステップS119 処理不可能ファイルをスキップする。
ステップS120 ファイル送信キュー35に処理可能なファイルを登録する。
ステップS121 ファイルポインタを更新する。
【0102】
このように、本実施の形態においては、図18及び19に示されるような所定構成“Action.inf”によって、ファイルの送出順序を、細かく制御することが可能となる。この場合、前記第2の実施の形態とは異なり、順序の制御を行うのみならず、1つのファイルの内容で制御が可能なためテキストエディタ等によって一連の動作全体を明示して定めることが可能となる。inf内のファイルが、確かにあるか否かのcheckも行う。
【0103】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1〜第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第3の実施の形態と同じ動作及び効果についても、その説明を省略する。
【0104】
図22は本発明の第4の実施の形態における画像形成装置の機能構成を示すブロック図、図23は本発明の第4の実施の形態におけるUSBメモリの構成例を示す図である。
【0105】
本実施の形態において、画像形成装置10は、図22に示されるように、ログ処理部38を有する。該ログ処理部38は、前記PDL処理部33から排出されるログデータを、通信制御部31へログ送出(図22(11))を行い、通信制御部31を介してクライアント装置11との通信(図22(12))によって、クライアント装置11に送出させる。また、前記ログ処理部38は、USBメモリ13へのログ書き込み(図22(13))を介してUSBメモリ構成通知部37に引き渡し、USBメモリ13の内容変更(図22(14))をUSBメモリ制御部36に渡し、USBメモリ13に書き込むように指示する。そして、各々のルートのログデータ処理中に発生したエラーは、他方及び通常のデータ処理に影響を及ぼさないようになっている。
【0106】
また、本実施の形態においては、図23に示されるように、所定構成におけるUSBメモリ13の構成がログ格納用にディレクトリを有する点で、前記第1の実施の形態と相違する。
【0107】
次に、本実施の形態における画像形成装置10の動作について説明する。
【0108】
図24は本発明の第4の実施の形態におけるログ格納時の動作を示すフローチャートである。
【0109】
本実施の形態において、ログのクライアント装置11への送信開始、並びに、終了コマンド、記憶装置への格納の開始及び終了のコマンドは、前記第1〜第3の実施の形態において説明したいずれかのファイル送信動作によって行われる。そして、本実施の形態においては、ログの採取、すなわち、記憶装置への格納は、格納のための所定ディレクトリを自動作成し、作成毎にログ格納ファイルを作成する。
【0110】
まず、ログの採取の開始は、PDL処理部33がログ開始コマンドを受信することによって始まる。本実施の形態においては、図23に示されるように、送出ファイルのうち、ログ開始コマンドを含む“LogStart.pjl”ファイルの処理で始まる。
【0111】
続いて、ログ採取中であるか否かを判断することによって、ログ採取の多重起動チェックを行う。そして、既に起動中の場合は、ログ採取中のファイルをクローズさせ、ログファイル格納用のディレクトリが存在するか否かを判断する。また、既に起動中でなければ、直ちに、ログファイル格納用のディレクトリが存在するか否かを判断する。そして、ログファイル格納用のディレクトリがない場合は、ログファイル格納用のディレクトリを作成する。
【0112】
続いて、既にログファイルがログ用ディレクトリ内に存在するか否かを判断し、既に存在する場合は、重複しないように別名のファイルを作成する。また、存在しない場合は、新規ファイル名称でファイルを作成する。
【0113】
そして、ここまでで、オープンエラーが発生したか否かを判断し、該オープンエラーが発生した場合はログ採取を終了させ、ログ取りを中止する。ただし、運用及びログ送信の動作は継続して行う。
【0114】
続いて、ログするイベントの発生及びログ終了のイベントを待機する状態となる。そして、ログ採取終了コマンドをPDL処理部33が受信すると、ログの終了処理を行う、すなわち、ログファイルをクローズする。また、ログ書き込みのイベントの発生によって、イベントをログに書き込む。ここで、ログへの書き込みの際にエラーがなければ、再度、イベント発生を待機する状態となる。また、本実施の形態においては、図23に示される送出ファイルのうち“File002.txt”、“File003.prn”ファイルの処理は、このループで処理される。そして、ジョブの終了としてファイルの処理終了などのイベントが発生すれば、そのログが格納される。
【0115】
続いて、ログへの書き込みの際にエラーが発生した場合は、ログ採取を中止する。そして、ログファイルをクローズし、ログ採取処理を終了させる。本実施の形態においては、ログ終了イベントの発生、又は、書き込みエラーは図23に示される送出ファイルのうち、ログ終了コマンドを含む“LogEnd.pjl”ファイルの処理において発生する。
【0116】
次に、図24に示すフローチャートについて説明する。
ステップS131 PDL処理部33がログ開始コマンドを受信する。
ステップS132 ログ採取中であるか否かを判断する。ログ採取中である場合はステップS133に進み、ログ採取中でない場合ステップS134に進む。
ステップS133 ログ採取中のファイルをクローズする。
ステップS134 ログ用のディレクトリが存在するか否かを判断する。ログ用のディレクトリが存在する場合はステップS136に進み、ログ用のディレクトリが存在しない場合はステップS135に進む。
ステップS135 ログファイル格納用ディレクトリを作成する。
ステップS136 ログ用ディレクトリ内にログファイルがあるか否かを判断する。ログ用ディレクトリ内にログファイルがある場合はステップS137に進み、ログ用ディレクトリ内にログファイルがない場合はステップS138に進む。
ステップS137 重複しないログファイル名でファイルを作成する。
ステップS138 初期値ログファイル名で新規ファイルを作成する。
ステップS139 オープンエラーが発生したか否かを判断する。オープンエラーが発生した場合はステップS140に進み、オープンエラーが発生しない場合はステップS141に進む。
ステップS140 ログ取りを中止し、処理を終了する。
ステップS141 イベントが発生したか否かを判断する。終了イベントが発生した場合はステップS145に進み、ログ書き込みイベントが発生した場合はステップS142に進み、イベントが発生しない場合は発生するまで待機する。
ステップS142 イベントをログに書き込む。
ステップS143 書き込みエラーが発生したか否かを判断する。書き込みエラーが発生した場合はステップS144に進み、書き込みエラーが発生しない場合はステップS141に戻る。
ステップS144 ログ取りを中止する。
ステップS145 ログファイルをクローズし、処理を終了する。
【0117】
次に、処理のモジュール間の動作の例をシーケンス図を用いて説明する。
【0118】
図25は本発明の第4の実施の形態におけるログ格納時のシステム動作の例を示すシーケンス図である。
【0119】
ここで、動作は3つのフェーズで構成される。まず、USBメモリ13内のファイルによるログ開始コマンド受信によって、ログ採取開始時の動作シーケンスを行う場合について説明する。
【0120】
この場合、ログ開始コマンドを含むUSBメモリ13上のファイルが読み出される。そして、この読み出しによって、ファイル送信キュー35を介して指定されたデータ渡し処理部32のファイル読み出しを介してログ取り開始コマンドがPDL処理部33において解釈され、ログ取りが開始される。この後、ログ処理部38に、ログの通知指示が通知され、通信制御部31のログ出し格納を経由して、上位装置としてのホストコンピュータへ送信されると同時にUSBメモリ構成通知部37へのログ格納指示が出され、ログの格納処理が開始され、USBメモリ13にログが格納される。
【0121】
このとき、USBメモリ13上に、ログ格納のディレクトリが存住しない場合は、ディレクトリが作成され、その中に特定の名称でログファイルが作成されて、格納が開始される。既にディレクトリが存在する場合は、ディレクトリ名称の重複を避けるために、次番号の名称のディレクトリを作成する。一連のログの場合は同一ディレクトリに次番号の名称のログファイルを作成する。
【0122】
続いて、イベントやファイル処理によって発生したログを、作成された領域に格納される動作シーケンスについて説明する。
【0123】
この場合、装置のステータスの変化や、ログ情報の発生などのイベントが発生すると、PDL処理部33から、その情報をログ処理部38に引き渡し、ログ出し格納処理を行う。そして、通信制御部31への送信指示とUSBメモリ構成通知部37への格納指示によって、ログはUSBメモリ13のファイルに追記される。同様に、次のログがUSBメモリ13のファイルに追記され、複数のログが1つのファイルに格納される。
【0124】
続いて、USBメモリ13内のファイルによるログ終了コマンド受信によって、ログ採取終了時の動作シーケンスについて説明する。
【0125】
この場合、ログ終了コマンドを含んだUSBメモリ13上のファイルが読み出される。そして、この読み出しによって、ファイル送信キュー35を介したデータ渡し処理部32のファイル読み出しが行われる。さらに、該ファイル読み出しによって、ログ取り終了コマンドがPDL処理部33において解釈され、ログ取りが終了される。続いて、ログ処理部38に、ログの通知終了指示が通知され、通信制御部31のログ出し、及び、格納を経由して上位装置としてのホストコンピュータへ送信されると同時にUSBメモリ構成通知部37へのログ格納終了指示が出され、ログの格納処理が終了されて、USBメモリ13にログがクローズされる。
【0126】
次に、図25に示されるシ−ケンスについて説明する。
ステップS151 USBメモリ13がログ開始コマンドを含む。
ステップS152 USBメモリ13のファイルを読み出す。
ステップS153 データ渡し処理部32がファイルを読み出す。
ステップS154 PDL処理部33においてログ取りを開始する。
ステップS155 ログ処理部38にログの通知指示が通知される。
ステップS156 ログ出し格納処理を行う。
ステップS157 通信制御部31へログの通知指示が送信される。
ステップS158 USBメモリ構成通知部37へログ格納指示が送信される。
ステップS159 USBメモリ構成通知部37はUSBメモリ13にログを格納する。
ステップS160 USBメモリ構成通知部37によってUSBメモリ13にログが格納される。
ステップS161 ステータスの変化及びイベントが発生する。
ステップS162 ログ処理部38に情報を引き渡す。
ステップS163 ログ出し格納処理を行う。
ステップS164 通信制御部31へ送信指示が送信される。
ステップS165 USBメモリ構成通知部37へログ格納指示が送信される。
ステップS166 USBメモリ構成通知部37はUSBメモリ13にログを格納する。
ステップS167 USBメモリ構成通知部37によってUSBメモリ13にログが追記される。
ステップS168 ステータスの変化及びイベントが発生する。
ステップS169 ログ処理部38に情報を引き渡す。
ステップS170 ログ出し格納処理を行う。
ステップS171 通信制御部31へ送信指示が送信される。
ステップS172 USBメモリ構成通知部37へログ格納指示が送信される。
ステップS173 USBメモリ構成通知部37はUSBメモリ13にログを格納する。
ステップS174 USBメモリ構成通知部37によってUSBメモリ13にログが追記される。
ステップS175 USBメモリ13がログ終了コマンドを含む。
ステップS176 USBメモリ13のファイルを読み出す。
ステップS177 データ渡し処理部32がファイルを読み出す。
ステップS178 PDL処理部33においてログ取りを終了する。
ステップS179 ログ処理部38にログの通知終了指示が通知される。
ステップS180 ログ出し格納処理を行う。
ステップS181 通信制御部31へ通知終了指示が送信される。
ステップS182 USBメモリ構成通知部37へログ格納終了指示が送信される。
ステップS183 USBメモリ構成通知部37はUSBメモリ13にログを格納する。
ステップS184 USBメモリ13にログがクローズされる。
【0127】
このように、本実施の形態においては、前記第1〜第3の実施の形態の機能と組み合わせることで、ログの結果をUSBメモリ13に書き込み、該USBメモリ13内の所定ディレクトリ構成を自動作成し、作成毎にログエリアを作成することが可能となる。また、USBメモリ13のような外部メモリの装着によって、印刷データを送出するだけの機能に対して、記録することの制御が可能となる。
【0128】
なお、前記第1〜第4の実施の形態においては、画像形成装置10等の情報処理装置においてフラッシュメモリに格納されたシステムプログラムやパラメータを大量に書き換える場合、USBメモリ13にシステム書き換えのデータを格納しておき、電源の投入後に、装着させるだけで、アップデートを容易に行うことができる。
【0129】
例えば、前記情報処理装置が店頭に並べられた製品である場合、デモンストレーションのために、ホストとなるクライアント装置11を用意することなく、特定のデータを実行させることができる。また、店舗毎に内容を差し替えることなどが容易に行える。
【0130】
また、前記情報処理装置の保守や障害調査の際に、ホストとなるクライアント装置11を用意することなく、調査用のデータを流し、ログを採取することができる。
【0131】
さらに、外部記憶装置として、USBメモリ13を例として説明したが、スマートメディア、スティックメモリ、SDメモリ、マルチメディアカード、コンパクトフラッシュ(R)などの各種メモリカードの他に、USBインターフェイスを経由したハードディスク、パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ等の外部デバイス上の記憶領域も対象とすることが可能である。
【0132】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0133】
【図1】本発明の第1の実施の形態における画像形成装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における画像形成装置のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるファイル送信キューの構成例を示す第1の図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるファイル送信キューの構成例を示す第2の図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるUSBメモリの構成例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における所定構成検索部の構成例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるデバイスディスクリプタの構成を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態におけるインターフェイスディスクリプタの構成を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態におけるUSBメモリ挿入後の制御の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施の形態における送信ファイルをファイル送信キューに登録する動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第1の実施の形態における処理データを読み出す動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第1の実施の形態における送信ファイルをファイル送信キューに登録する動作の例を示すシーケンス図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態における処理データを読み出す動作の例を示すシーケンス図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態におけるUSBメモリの構成例を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態における所定構成検索部の構成例を示す図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態における送信ファイルをファイル送信キューに登録する動作を示すフローチャートである。
【図18】本発明の第3の実施の形態におけるUSBメモリの構成例を示す第1の図である。
【図19】本発明の第3の実施の形態におけるUSBメモリの構成例を示す第2の図である。
【図20】本発明の第3の実施の形態における所定構成検索部の構成例を示す図である。
【図21】本発明の第3の実施の形態における送信ファイルをファイル送信キューに登録する動作を示すフローチャートである。
【図22】本発明の第4の実施の形態における画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。
【図23】本発明の第4の実施の形態におけるUSBメモリの構成例を示す図である。
【図24】本発明の第4の実施の形態におけるログ格納時の動作を示すフローチャートである。
【図25】本発明の第4の実施の形態におけるログ格納時のシステム動作の例を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0134】
10 画像形成装置
13 USBメモリ
30 制御部
36 USBメモリ制御部
37 USBメモリ構成通知部
40 所定構成検索部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)着脱可能な不揮発性の外部メモリの装着を検出し、検出信号を出力する外部メモリ制御部と、
(b)該外部メモリ制御部からの検出信号に基づき、前記外部メモリ内の情報を参照して内容情報を通知する外部メモリ構成通知部と、
(c)該外部メモリ構成通知部からの通知情報内における所定構成の存在を検索する所定構成検索部と、
(d)該所定構成検索部によって検索された所定構成に対応した動作を行うように制御する制御部とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記外部メモリはUSBメモリである請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所定構成検索部は、前記内容情報内の所定ディレクトリ構成及び所定ファイル名を検索する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記所定構成検索部によって検索された所定構成の情報に基づき、前記外部メモリ内からデータを読み出して処理する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記所定構成検索部によって検索された所定構成の情報を登録する情報キューを備え、該情報キューに登録された順に処理する請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
(a)前記所定ディレクトリ構成は処理の順序を示す情報を備え、
(b)前記制御部は、前記順序に基づき、前記情報キューに情報を登録する請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
(a)前記所定ファイルは処理の順序を示す情報を備え、
(b)前記制御部は、前記順序に基づき、前記情報キューに情報を登録する請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、処理の履歴情報を格納する格納手段を備え、接続された上位装置に前記履歴情報を送信する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、処理の履歴情報を格納する格納手段を備え、前記履歴情報を前記外部メモリの所定ディレクトリに格納する請求項1に記載の情報処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate


【公開番号】特開2006−11807(P2006−11807A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−187816(P2004−187816)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【出願人】(594202361)株式会社沖データシステムズ (259)
【Fターム(参考)】