情報提供システム、情報端末、情報提供装置、判定装置及びそれらに用いるプログラム並びに情報提供方法
【課題】 ユーザが要求するコンテンツが情報提供装置から実際に提供される場合にのみパラメータの取得動作可能な情報提供システムを提供する。
【解決手段】 端末1は情報要求を解析し、パラメータの送信が指示されている場合に情報提供装置2からのコンテンツの取得が可能かどうかを判定装置3に問い合わせる。判定装置3は端末1の要求するコンテンツが情報提供装置2から提供可能かどうかを判定し、その結果を端末1に通知する。端末1は判定装置3からコンテンツ取得を可能とする判定結果が通知されると、パラメータを取得してコンテンツ要求データを生成し、情報提供装置2に送信する。端末1は判定装置3からコンテンツの提供を不可とする判定結果が通知されると、コンテンツ要求動作を終了する。
【解決手段】 端末1は情報要求を解析し、パラメータの送信が指示されている場合に情報提供装置2からのコンテンツの取得が可能かどうかを判定装置3に問い合わせる。判定装置3は端末1の要求するコンテンツが情報提供装置2から提供可能かどうかを判定し、その結果を端末1に通知する。端末1は判定装置3からコンテンツ取得を可能とする判定結果が通知されると、パラメータを取得してコンテンツ要求データを生成し、情報提供装置2に送信する。端末1は判定装置3からコンテンツの提供を不可とする判定結果が通知されると、コンテンツ要求動作を終了する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報提供システム、情報端末、情報提供装置、判定装置及びそれらに用いるプログラム並びに情報提供方法に関し、特に端末がその端末やユーザに関するパラメータを用いて情報提供装置にコンテンツを要求する情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話端末を含む多くの端末が高度なデータ通信機能を持つようになり、また通信以外の機能も多様となり、これらの多様な機能を利用した情報提供システムが広まりつつある。
【0003】
情報提供システムとしては、例えば端末の移動性の高さに注目した位置情報サービスシステムがある。位置情報サービスシステムでは端末が情報提供装置に自身の現在位置(位置情報)を通知し、情報提供装置が通知された位置情報に基づくコンテンツを生成して端末に提供する情報提供システムである。また、通信機能を持つゲーム端末を使って、ゲーム端末の位置や速度・傾き等をゲームサーバに通知し、ゲームサーバからゲーム端末に提供されるゲームのシナリオを変化させるような情報提供システムも考えられている。
【0004】
これらの情報提供システムに共通することは、端末が自身の状態や端末のユーザに関する情報を取得する手段を持ち、これらの情報をパラメータとして情報提供装置にコンテンツを要求し、情報提供装置が端末から受信したパラメータを基にコンテンツを生成して要求者である端末に提供することである。
【0005】
この情報提供システムの構成例を図22に示す。図22において、情報提供システムはネットワーク600に端末61と情報提供装置62とが接続されている。尚、図22では説明を簡単化するために、端末61及び情報提供装置62をそれぞれ1つずつとしているが、いずれも1台以上であれば、その数はいくつでもよい。また、端末61及び情報提供装置62のネットワーク600への接続形態は有線・無線を問わない。
【0006】
上記の情報提供装置62の構成を図23に示す。図23において、情報提供装置62は送信手段62aと、受信手段62bと、コンテンツ生成手段62cとから構成されている。
【0007】
また、上記の端末61の構成例を図24に示す。図24においては、情報提供システムを利用するために必要な機能のみを図示している。端末61は情報要求受付手段61aと、情報要求解析手段61bと、パラメータ取得手段61cと、送信手段61dと、受信手段61eと、コンテンツ表示手段61fとから構成されている。
【0008】
上記の情報提供システムの動作を図25に示す。図25においては、上から下に向けて時間の経過をとり、従来の情報提供システムの利用に際して端末61のユーザA、端末61、情報提供装置62における処理と、これらの間に発生する通信の時系列とを示している。
【0009】
これら図22〜図25を用いて従来の情報提供システムの動作について説明する。
【0010】
端末61のユーザAが情報要求(図25のf1)を行う際には、端末61の情報要求受付手段61aに対して要求するコンテンツの情報と、端末61または端末61のユーザAの情報を含むパラメータの送信を指示する。端末61の情報要求受付手段61aはユーザAからの情報要求611を情報要求解析手段61bに出力する(図25のf2)。
【0011】
情報要求解析手段61bは情報要求受付手段61aから入力された情報要求612を解析し(図25のf3)、パラメータの送信が指示されている場合、パラメータ取得手段61cにパラメータの取得613を依頼し、取得したパラメータ614を受取り(図25のf4)、コンテンツ情報にパラメータ614を含めたコンテンツ要求データを生成する(図25のf5)。
【0012】
情報要求612にパラメータの送信が指示されていない場合、情報要求解析手段61bはパラメータの取得は行わず、情報要求612からコンテンツ要求データを生成する。コンテンツ要求データ615は送信手段61dから情報提供装置62に送信される(図25のf6)。
【0013】
情報提供装置62は端末61からコンテンツ要求データ623を受信すると(図25のf7)、受信手段62bがコンテンツ要求データ623に含まれるパラメータを取得してコンテンツ生成手段62cに出力し、コンテンツ生成手段62cは入力されたパラメータに基づいてコンテンツを生成し(図25のf8)、生成したコンテンツを送信手段62aから端末61に送信する(図25のf9)。
【0014】
端末61は情報提供装置62からコンテンツ617(図25のf10)を受信し(図25のf11)、受信したコンテンツは端末61の画面等のコンテンツ表示手段61fを通してユーザAに対して表示される(図25のf12,f13)。
【0015】
端末61のパラメータ取得手段61cが取得する端末61及びユーザAに関する情報、またその取得方法には、情報提供システムが扱うコンテンツや端末の機能によって様々なものがある。例えば、位置情報サービスにおいて端末がGPS(Global Positioning System)受信機を搭載する場合、3つまたは4つのGPS衛星からの信号を受信し、受信した信号を処理することによって端末の位置情報を取得することができる。
【0016】
あるいは、端末を収容する通信網内に端末の位置を取得する機能を持った位置取得装置を配し、位置取得装置が端末からの受信信号や受信データを処理することによって取得した端末の位置情報は網内の位置情報サーバによって管理され、端末が位置情報サーバに自身の位置情報を問い合わせるといった網測位と呼ばれる方法もある。位置取得装置が端末の位置情報を取得する方法にも様々なものがあり、例えば端末が携帯電話の場合、位置取得装置が端末から受信する無線信号の強度や受信角度から端末の位置情報を算出する方法等がある。
【0017】
端末の状態に応じてゲームシナリオを変更する通信ゲームサービスの場合、上記の位置情報サービスの端末と同様に、位置情報を取得したり、端末に内蔵した加速度や方位等のセンサから値を読取る等によってパラメータを取得している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
上述した従来の情報提供システムでは、端末のユーザが情報提供装置へパラメータの送信を伴うコンテンツの要求を行う場合、端末内のパラメータ取得手段が自動的にユーザから指示されたパラメータを取得して情報提供装置に送信している。
【0019】
しかしながら、要求相手となる情報提供装置が実際には動作していない場合、ユーザが要求したコンテンツがそのユーザには提供されていない場合、情報提供装置がユーザの要求するコンテンツを生成するために必要とする情報が送信パラメータに含まれていない場合等、実際にはコンテンツが提供されない場合がある。また、近年、ユーザのプライバシの観点から、端末とコンテンツ提供装置との間でのパラメータの送受信を制御し、端末及びユーザに関する情報がある条件の下でしか情報提供装置に送信されない場合もある。
【0020】
このように、ユーザが要求するコンテンツが実際にはそのユーザに提供されない場合でも、従来の端末では不要なパラメータ取得動作が行われることになる。パラメータとして位置情報を取得するためには、例えば端末がGPS受信機を搭載する場合にGPS衛星から受信した信号を処理して衛星からの距離や三角測量法を使った位置情報の算出等が必要であり、これらには多大な計算量を伴い、ひいては端末の希少な電力リソースを消費することとなる。
【0021】
また、網測位によって位置情報を取得する場合にも、網内の位置取得装置が端末からの信号やデータを処理するため、多くの端末で共有するリソースを無駄に消費することになる。内蔵のセンサからパラメータを取得する場合には、センサの制御や値の読出し等に電力リソースの消費が伴う。よって、実際にはコンテンツが提供されないにも関わらず、パラメータを取得することは、情報提供システム内の貴重なリソースを無駄に消費するという点で好ましいとはいえない。
【0022】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、ユーザが要求するコンテンツが情報提供装置から実際に提供される場合にのみパラメータの取得動作を行うことができる情報提供システム、情報端末、情報提供装置、判定装置及びそれらに用いるプログラム並びに情報提供方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明による情報提供システムは、1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供システムであって、前記端末が前記情報提供装置に前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツの取得の可否を判定する判定装置と、前記端末に設けられかつ前記判定装置で前記コンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含むパラメータを取得する取得手段と、前記端末に設けられかつ前記取得手段で取得したパラメータを前記情報提供装置に送信する手段とを備えている。
【0024】
本発明による情報端末は、1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置において前記パラメータに基づいて生成されたコンテンツを受信する情報端末であって、前記情報提供装置に前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含むパラメータを取得する取得手段と、前記取得手段で取得したパラメータを前記情報提供装置に送信する手段とを備えている。
【0025】
本発明による情報提供装置は、1つ以上の端末がパラメータを送信してコンテンツを要求してきた時に、前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供装置であって、前記コンテンツの提供が可能か否かを判定する判定手段を備え、前記端末が前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツの提供が可能と前記判定手段で判定された時に前記端末から送信されかつ前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含むパラメータに基づいて当該コンテンツを生成する。
【0026】
本発明による判定装置は、1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供システムの判定装置であって、前記端末が前記情報提供装置に前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツ取得の可否判定を受付けて当該コンテンツ取得の可否を判定しかつその判定結果を当該端末に通知する手段を備えている。
【0027】
本発明によるプログラムは、1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供システムにおいて前記端末で動作するプログラムであって、前記端末のコンピュータに、前記コンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含むパラメータを取得する処理と、取得したパラメータを前記情報提供装置に送信する処理とを実行させている。
【0028】
本発明による他のプログラムは、1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供システムにおいて前記情報提供装置で動作するプログラムであって、前記情報提供装置のコンピュータに、前記コンテンツの提供が可能か否かを判定する処理と、前記端末が要求するコンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含む前記端末からのパラメータに基づいて当該コンテンツを生成する処理とを実行させている。
【0029】
本発明による別のプログラムは、1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供システムにおいて前記端末と前記情報提供装置とは独立に設けられた判定装置で動作するプログラムであって、前記判定装置のコンピュータに、前記端末が前記情報提供装置に前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツ取得の可否判定を受付けて当該コンテンツ取得の可否を判定しかつその判定結果を当該端末に通知する処理を実行させている。
【0030】
本発明による情報提供方法は、1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供方法であって、前記端末が前記情報提供装置に前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツの取得の可否を判定するステップと、前記コンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含むパラメータを取得するステップと、その取得したパラメータを前記情報提供装置に送信するステップとを備えている。
【0031】
すなわち、本発明の情報提供システムは、上記の課題を解決するために、情報提供装置から端末へのコンテンツ提供の可否を判定するための判定手段を設け、端末が情報提供装置へパラメータの送信を伴うコンテンツを要求する前に判定手段に対してコンテンツが取得可能かどうかを問合せ、判定手段がコンテンツの取得が可能と判断した場合にのみパラメータ取得動作を行うことを特徴としている。
【0032】
また、本発明の情報提供システムでは、端末が判定手段によるコンテンツ取得許可の判定結果を記憶する手段を持つことによって、コンテンツの取得が許可されて以降に判定手段への問合せを不要とする期間を設定することが可能なことを特徴としている。
【0033】
さらに、本発明の情報提供システムでは、判定手段によってコンテンツ取得が許可されない場合でも、情報提供装置からの要求条件を端末のユーザが受け入れることによって、情報提供装置からのコンテンツ取得が可能であることを特徴としている。
【0034】
加えて、本発明の情報提供システムでは、判定手段がコンテンツの提供を許可する判定結果を記憶する手段を持つことによって、端末からのコンテンツ取得可否の問合せに対して判定手順を行うことなく、コンテンツ取得を可能とする判定結果を通知する期間を設定することが可能なことを特徴としている。
【0035】
上記のように、端末がパラメータの取得機能を持つ場合に、要求するコンテンツの取得が可能なことを判断してからパラメータの取得を行うことによって、不必要なパラメータ取得動作に伴うリソースの消費を抑えることが可能となる。
【発明の効果】
【0036】
以上説明したように本発明は、ユーザが要求するコンテンツが情報提供装置から実際に提供される場合にのみパラメータの取得動作を行うことができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施例による情報提供システムの構成を示すブロック図である。図1において、本発明の第1の実施例による情報提供システムはネットワーク100に端末1と、情報提供装置2と、判定装置3とが接続されて構成されている。
【0038】
判定装置3は端末1及び情報提供装置2とは独立した装置として記載しているが、判定装置3が端末1または情報提供装置2のいずれかに含まれる構成も考えられる。尚、図1においては説明を簡単化するために、端末1及び情報提供装置2の数をそれぞれ1つずつとしているが、いずれも1つ以上であればいくつでもよい。また、端末1、情報提供装置2、判定装置3のネットワーク100への接続形態は有線・無線を問わない。
【0039】
情報提供装置2は上述した従来の情報提供システムの情報提供装置62と同様の構成及び動作となっているので、ここではそれらの説明を省略する。
【0040】
図2は図1の端末1の構成を示すブロック図である。図2において、端末1は情報要求受付手段11と、情報要求解析手段12と、パラメータ取得手段13と、送信手段14と、受信手段15と、コンテンツ表示手段16と、コンテンツ取得可否問合せ手段17とから構成されている。
【0041】
情報要求受付手段11、パラメータ取得手段13、送信手段14、受信手段15、コンテンツ表示手段16各々の機能は、上述した従来の情報提供システムにおける端末61の情報要求受付手段61a、パラメータ取得手段61c、送信手段61d、受信手段61e、コンテンツ表示手段61f各々の機能とそれぞれ等しいので、ここではそれらの説明を省略する。
【0042】
図3は本発明の第1の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。図3においては、上から下に向けて時間の経過をとり、本発明の第1の実施例による情報提供システムの利用に際して端末1のユーザA、端末1、判定装置3、情報提供装置2における処理とこれらの間に発生する通信の時系列を示したものである。これら図1〜図3を用いて本発明の第1の実施例による情報提供システムの動作について説明する。
【0043】
端末1の情報要求解析手段12は情報要求受付手段11からの情報要求102を解析し(図3のa2)、パラメータの送信が指示されている場合に情報要求110をコンテンツ取得可否問合せ手段17に出力し、コンテンツ取得可否問合せ手段17は情報提供装置2からのコンテンツの取得が可能かどうかを判定装置3に問い合わせる(図3のa3)。
【0044】
判定装置3は端末1の要求するコンテンツが情報提供装置2から提供可能かどうかを判定し(図3のa4)、その結果を端末1のコンテンツ取得可否問合せ手段17に通知する(図3のa5)。
【0045】
コンテンツ取得可否問合せ手段17は判定装置3からコンテンツ取得を可能とする判定結果が通知されると、パラメータ取得手段13にパラメータの取得を依頼してパラメータ104を受取り(図3のa6)、コンテンツ情報にパラメータ104を含めてコンテンツ要求データを生成し、送信手段14から情報提供装置2に送信する(図3のa7)。また、コンテンツ取得可否問合せ手段17は判定装置3からコンテンツの提供を不可とする判定結果が通知されると、コンテンツ要求動作を終了する。
【0046】
端末1から情報提供装置2へのコンテンツ要求以降の動作は上述した従来の情報提供システムの情報提供装置62の動作と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0047】
図4は図1の判定装置3が情報提供装置2から端末1へのコンテンツ提供可否の判定手順を示すフローチャートである。図4を参照してこのコンテンツ提供可否の判定手順について説明する。
【0048】
判定装置3は端末1からコンテンツ取得可否の問合せを待ち受け(図4ステップS1)、端末1からの問合せを受け付けると、情報提供装置2が稼動しているかどうかを調べる(図4ステップS2)。判定装置3は情報提供装置2が稼動していれば、判定結果をコンテンツ取得可能とし(図4ステップS3)、稼動していなければ、判定結果をコンテンツ取得不可とし(図4ステップS4)、その判定結果を端末1に通知し(図4ステップS5)、ステップS1に戻って再度端末1からの問合せを待つ。
【0049】
図5は本発明の第2の実施例による情報提供システムの端末の構成を示すブロック図である。図5において、端末4は送信パラメータ情報記憶手段41を追加して構成した以外は図2に示す本発明の第1の実施例と同様の構成となっており、同一構成要素には同一符号を付してある。また、同一構成要素の動作は本発明の第1の実施例と同様である。尚、本発明の第2の実施例による情報提供システムは図1に示す本発明の第1の実施例による情報提供システムと同様の構成となっている。
【0050】
図6は図5の送信パラメータ情報記憶手段41が記憶する送信パラメータ情報の例を示す図である。図6において、送信パラメータ情報Bは端末4および端末4のユーザAに関する情報のうち、端末4から情報提供装置2に送信可能なものの種別を定めるものであり、位置情報B1及びユーザ名B2の2つの情報が送信可能であることを示している。
【0051】
尚、図6に示す送信パラメータ情報Bは単なる一例を示したものにすぎず、その内容や記法等を限定するものではない。また、送信パラメータ情報Bは端末4のユーザAによってその内容を変更することが可能となっている。
【0052】
図7は本発明の第2の実施例による情報提供システムの情報提供装置の構成を示すブロック図である。図7において、情報提供装置2は送信手段21と、受信手段22と、コンテンツ生成手段23と、要求パラメータ情報記憶手段24とから構成されている。情報提供装置2の送信手段21、受信手段22、コンテンツ生成手段23はそれぞれ上述した従来の情報提供装置62の送信手段62a、受信手段62b、コンテンツ生成手段62cと同様の動作を行うので、その説明については省略する。
【0053】
図8(a),(b)はそれぞれ図7の要求パラメータ情報記憶手段24が記憶する要求パラメータ情報の例を示す図である。図8(a)において、要求パラメータ情報Cは端末4から要求されるコンテンツを生成するために必要となる端末4及び端末4のユーザAに関する情報の種別を定めたものであり、コンテンツ生成のために位置情報C1のみが必要であることを示している。
【0054】
同様に、図8(b)において、要求パラメータ情報Dはコンテンツ生成のために位置情報D1と、ユーザ名D2と、ユーザの年齢D3とが必要であることを示している。尚、図8(a),(b)に示す要求パラメータ情報C,Dは単なる一例を示したものにすぎず、その内容や記法等を限定するものではない。また、要求パラメータ情報C,Dは情報提供装置2の管理者によってその内容を変更することが可能となっている。
【0055】
図9は本発明の第2の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。図9においては上から下に向けて時間の経過をとり、情報提供システムの利用に際して端末4のユーザA、端末4、判定装置3、情報提供装置2における処理とこれらの間に発生する通信の時系列とを示しており、端末4からのコンテンツ取得可否の問合せ(図9のb3)から判定装置3でのコンテンツ取得可否判定(図9のb6)までの過程が、図3に示す本発明の第1の実施例による情報提供システムの動作(図3のa1〜a10)と異なる。
【0056】
判定装置3はコンテンツ取得可否の問合せを端末4から受付けると(図9のb3)、端末4から送信パラメータ情報を取得し(図9のb4)、情報提供装置2から要求パラメータ情報を取得し(図9のb5)、送信パラメータ情報と要求パラメータ情報とを比較して情報提供装置2から端末4へのコンテンツ提供の可否を判定し(図9のb6)、その結果を端末4に通知する(図9のb7)。
【0057】
図10は本発明の第2の実施例による情報提供システムの判定装置3の動作を示すフローチャートである。この図10を参照して判定装置3の動作について説明する。
【0058】
判定装置3は端末4からのコンテンツ取得可否の問合せを待ち受け(図10ステップS11)、端末4からの問合せがあると、端末4から送信パラメータ情報を取得する(図10ステップS12)。
【0059】
判定装置3は情報提供装置2から要求パラメータ情報を取得し(図10ステップS13)、送信パラメータ情報と要求パラメータ情報とを比較してコンテンツ取得可否を判定し(図10ステップS14)、その判定結果を端末4に通知し(図10ステップS15)、ステップS11に戻って再度端末4からの問合せを待つ。
【0060】
本発明の第2の実施例による情報提供システムの判定装置3の比較判定のステップ(図10ステップS14)では、要求パラメータ情報に指定された情報の全てが送信パラメータ情報に含まれる場合に、情報提供装置2から端末4へのコンテンツ提供を可能と判断する。
【0061】
例えば、送信パラメータ情報が図6に示す送信パラメータ情報Bであり、要求パラメータ情報が図8に示す要求パラメータ情報Cであった場合、情報提供装置2がコンテンツ生成のために必要な情報の全てを端末4から送信可能であるため、判定装置3はコンテンツ取得を可能とする判定結果を端末4に通知する。
【0062】
また、送信パラメータ情報が図6に示す送信パラメータ情報Bであり、要求パラメータ情報が図8に示す要求パラメータ情報Dであった場合、情報提供装置2がコンテンツ生成のために必要な情報のうちユーザの年齢が端末4から送信されないためため、判定装置3はコンテンツ取得を不可とする判定結果を端末4に通知する。
【0063】
図11は本発明の第3の実施例による情報提供システムの端末4が有する送信パラメータ情報の例を示す図である。図11において、送信パラメータ情報Eは端末4から情報提供装置2に送信可能な情報の種別とその精度とを定めており、位置情報E1が小数点以下3桁まで送信可能であり、ユーザ名E2が姓と名との両方が送信可能であり、電話番号E3が市外局番までが送信可能であることを示している。
【0064】
図12(a),(b)は本発明の第3の実施例による情報提供システムの情報提供装置が有する要求パラメータ情報の例を示す図である。図12(a)において、要求パラメータ情報Fは情報提供装置2がコンテンツを生成するために必要となる情報の種別と精度とを定めたものであり、位置情報F1が小数点以下1桁までの精度を要求し、ユーザ名F2が姓のみ必要であることを示している。
【0065】
同様に、図12(b)において、要求パラメータ情報Gは位置情報G1が小数点以下1桁までの精度を要求し、電話番号G2がすべて必要であることを示している。
【0066】
ここで、本発明の第3の実施例による情報提供システムは図1に示す本発明の第1の実施例による情報提供システムと同様の構成となっており、その情報提供システムにおける端末及び情報提供装置は図5及び図7に示す本発明の第2の実施例による情報提供システムにおける端末4及び情報提供装置2と同様の構成となっている。
【0067】
つまり、本発明の第3の実施例における情報提供システムは、端末4の有する送信パラメータ情報Eの内容と、情報提供装置2の有する要求パラメータ情報F,Gの内容と、判定装置3における比較判定のステップが変更される点で異なる以外は、本発明の第2の実施例による情報提供システムの構成及び動作と同様である。
【0068】
本発明の第3の実施例による情報提供システムの判定装置3は比較判定のステップにおいて、送信パラメータ情報に定められる情報の種別と精度との双方が、要求パラメータ情報に定められる情報の種別と精度とを満たすかどうかを確認する。例えば、送信パラメータ情報が図11に示す送信パラメータ情報Eであり、要求パラメータ情報が図12(a)に示す要求パラメータ情報Fであった場合、情報提供装置2が要求する情報の全てを端末4が送信可能であり、かつ情報提供装置2が要求する精度をすべて満足しているため、判定装置3はコンテンツ取得可能の判定結果を端末4に通知することができる。
【0069】
また、送信パラメータ情報が図11に示す送信パラメータ情報Eであり、要求パラメータ情報が図12(b)に示す要求パラメータ情報Gであった場合、ユーザの電話番号に関して情報提供装置2は全てを要求するのに対し、端末4は市外局番のみしか送信することができないため、判定装置3はコンテンツ取得不可の判定結果を端末4に通知する。
【0070】
尚、図11及び図12(a),(b)はそれぞれ送信パラメータ情報と要求パラメータ情報とに含まれる情報の一例を示したものであり、その内容や記法等を限定するものではない。
【0071】
図13は本発明の第4の実施例による情報提供システムの端末4が有する送信パラメータ情報の例を示す図である。図13において、送信パラメータ情報Hは端末4から情報提供装置2に送信可能な情報の種別及びその精度の情報提供装置2での利用制限を定めており、位置情報H1が小数点以下3桁まで送信可能であり、情報提供装置2の内部においてのみ使用できることを条件に定めている。
【0072】
図14(a),(b)は本発明の第4の実施例における情報提供システムの情報提供装置が有する要求パラメータ情報の例を示す図である。図14(a)において、要求パラメータ情報Iは情報提供装置2がコンテンツを生成するために必要となる情報の種別及び精度と、端末4から得た情報の使用方針とを定めたものであり、位置情報I1が小数点以下1桁まで送信可能であり、コンテンツ生成のみ使用することを方針に定めている。
【0073】
同様に、図14(b)において、要求パラメータ情報Jは位置情報J1が小数点以下1桁まで送信可能であり、情報提供装置2の外部に開示することを方針に定めている。
【0074】
ここで、本発明の第4の実施例による情報提供システムは図1に示す本発明の第1の実施例による情報提供システムと同様の構成となっており、その情報提供システムにおける端末及び情報提供装置は図5及び図7に示す本発明の第2の実施例による情報提供システムにおける端末4及び情報提供装置2と同様の構成となっている。
【0075】
つまり、本発明の第4の実施例による情報提供システムは、端末4の有する送信パラメータ情報Hの内容と、情報提供装置2の有する要求パラメータ情報I,Jの内容と、判定装置3の比較判定のステップが変更される点で異なる以外は、本発明の第2の実施例による情報提供システムの構成及び動作と同様である。
【0076】
本発明の第4の実施例による情報提供システムの判定装置3は比較判定のステップにおいて、送信パラメータ情報に定められる情報の種別と精度との双方が、要求パラメータ情報に定められる情報の種別と精度とを満たし、かつ情報提供装置2における利用方針が端末4の定める利用制限の範囲内であるかどうかを確認する。
【0077】
例えば、送信パラメータ情報が図13に示す送信パラメータ情報Hであり、要求パラメータ情報が図14(a)に示す要求パラメータ情報Iであった場合、端末4から送信可能な情報の種別と精度とは情報提供装置2の要求を満たしており、かつ情報提供装置2における情報の利用方針は端末4の定める利用制限の範囲内であるため、判定装置3はコンテンツ取得可能の判定結果を端末4に通知することができる。
【0078】
また、送信パラメータ情報が図13に示す送信パラメータ情報Hであり、要求パラメータ情報が図14(b)に示す要求パラメータ情報Jであった場合、情報提供装置2における情報の利用方針が端末4の要求する利用制限を越えるため、判定装置3はコンテンツ取得不可の判定結果を端末4に通知する。
【0079】
尚、図13及び図14(a),(b)はそれぞれ送信パラメータ情報Hと要求パラメータ情報I,Jに含まれる情報の一例を示したものであり、その内容を限定するものではない。また、送信パラメータ情報H及び要求パラメータ情報I,Jの記法は任意であり、P3P(Platform for PrivacyPreferences Project)によって規定される記法にしたがって記述することも可能である。
【0080】
図15は本発明の第5の実施例による情報提供システムの端末の構成を示すブロック図である。図15において、端末5はコンテンツ取得可否問合せ手段17の動作を変更し、コンテンツ取得許可情報記憶手段51を追加して構成した以外は図2に示す本発明の第1の実施例と同様の構成となっており、同一構成要素には同一符号を付してある。また、同一構成要素の動作は本発明の第1の実施例と同様である。尚、本発明の第5の実施例による情報提供システムは図1に示す本発明の第1の実施例による情報提供システムと同様の構成となっている。
【0081】
コンテンツ取得可否問合せ手段17は判定装置3からコンテンツ取得を可能とする判定結果が通知された場合、その許可情報をコンテンツ取得許可情報記憶手段51に登録する。また、コンテンツ取得可否問合せ手段17は情報要求110を受けた際に、コンテンツ取得許可情報記憶手段51に許可情報が登録されているかどうかを調べ、登録されている場合に判定装置3へのコンテンツ取得可否の問合せを行わずに、パラメータ取得手段13からパラメータを取得し、コンテンツ要求データを生成して情報提供装置2に送信する。
【0082】
コンテンツ取得許可情報記憶手段51はコンテンツ取得可否問合せ手段17から許可情報の登録を受付け、ある一定の期間または端末5のユーザによって指定された期間においてのみ、この許可情報を保持する。
【0083】
図16は本発明の第5の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。図16においては上から下に向けて時間の経過をとり、情報提供システムの利用に際して端末5のユーザA、端末5、情報提供装置2、判定装置3における処理とこれらの間に発生する通信の時系列を、端末5のコンテンツ取得許可情報記憶手段51に許可情報が登録されている場合について示したものである。
【0084】
ユーザAからの情報要求の解析(図16のc2)からパラメータ取得(図16のc4)までの過程において、コンテンツ取得可否の問合せが行われない点で、本発明の第5の実施例は図3に示す本発明の第1の実施例における情報提供システムの動作と異なる。
【0085】
尚、本発明の第1の実施例による情報提供システムから本発明の第5の実施例による情報提供システムへの変更を、本発明の第2の実施例による情報提供システムから本発明の第4の実施例による情報提供システムまでに適用した実施例も考えられる。
【0086】
図17は本発明の第6の実施例による情報提供システムの判定装置3の動作を示すフローチャートである。図17において、本発明の第6の実施例による情報提供システムの判定装置3の動作は、比較判定のステップS24においてコンテンツ取得不可と判定された以降の動作が追加される点において、図10に示す本発明の第2の実施例による情報提供システムの判定装置3と異なる。つまり、本発明の第6の実施例による情報提供システムは、判定装置3の動作が異なる以外は、本発明の第2の実施例による情報提供システムと同様の構成及び動作となっている。
【0087】
図18は本発明の第6の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。図18においては上から下に向けて時間軸をとり、情報提供システムにおいて、判定装置3の比較判定のステップS24でコンテンツ取得不可と判定した場合の端末4のユーザA、端末4、判定装置3、情報提供装置2における処理とこれらの間に発生する通信の時系列を示したものである。
【0088】
本発明の第6の実施例による情報システムの判定装置3は比較判定のステップS24において情報提供装置2から端末4へのコンテンツ提供を不可と判断すると(図17ステップS25)、情報提供装置2から端末4へコンテンツが提供されるために必要な条件を端末4のユーザAに提示してそれを受け入れるかどうかの判断を求め(図17ステップS27,S28)、ユーザAは判定装置3から提示された条件を受け入れるかどうかを判断し(図18のd8)、その判断結果を判定装置3に通知し(図18のd9)、ユーザAが条件を受け入れた場合には判定結果をコンテンツの取得許可とし(図17ステップS29)、判定結果を端末4に通知する(図17ステップS31、図18のd10)。
【0089】
尚、本発明の第2の実施例による情報提供システムから本発明の第6の実施例による情報提供システムへの変更を、本発明の第3の実施例による情報提供システムから本発明の第5の実施例による情報提供システムまでのいずれかに適用した実施例も考えられる。
【0090】
図19は本発明の第7の実施例による情報提供システムの構成を示すブロック図である。図19において、本発明の第7の実施例による情報提供システムは、ネットワーク100に端末6と、情報提供装置7と、判定装置8と、コンテンツ提供許可判定結果記憶手段9とが接続される構成をとっている。
【0091】
判定装置8及びコンテンツ提供許可判定結果記憶手段9は端末5及び情報提供装置7と独立した装置として記載されているが、判定装置8及びコンテンツ提供許可判定結果記憶手段9の双方が端末6または情報提供装置7のいずれかに含まれる構成も考えられる。尚、図19においては説明を簡単化するために、端末6及び情報提供装置7の数をそれぞれ1つずつとしているが、いずれも1つ以上であればいくつでもよい。
【0092】
本発明の第7の実施例による情報提供システムの端末6及び情報提供装置7は、本発明の第1の実施例による情報提供システムの端末1及び情報提供装置2とそれぞれ同じ構成及び機能を持っている。
【0093】
本発明の第7の実施例による情報提供システムのコンテンツ提供許可判定結果記憶手段9は、判定装置8が情報提供装置7から端末6へのコンテンツ提供を許可した場合に、その許可情報をある一定の期間あるいは判定装置8の管理者によって指定された期間にわたって保持する機能を持っている。
【0094】
図20は図19の判定装置8の動作を示すフローチャートである。図20において、判定装置8の動作は、端末6からコンテンツ取得可否の問合せを受付けた場合にコンテンツ提供許可判定結果記憶手段9にエントリがあれば直ちにコンテンツ取得を許可と判定することと(図20ステップS43)、比較判定(図20ステップS46)の結果がコンテンツの取得を許可するものであった場合にその判定結果をコンテンツ提供許可判定結果記憶手段9に登録する(図20ステップS49)点以外は、図10に示す本発明の第2に実施例による情報提供システムの判定装置3の動作と同様になっている。
【0095】
図21は本発明の第7の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。図21においては上から下に向けて時間軸をとり、情報提供システムにおいて、コンテンツ提供許可判定結果記憶手段9にエントリがあった場合の端末6のユーザA、端末6、情報提供装置7、判定装置8における処理とこれらの間に発生する通信の時系列を示したものである。
【0096】
図21に示す時系列は上記の説明によって明らかであるので、その詳細な動作の説明については省略する。尚、本発明の第2の実施例による情報提供システムから本発明の第7の実施例による情報提供システムへの変更を、本発明の第3の実施例による情報提供システムから本発明の第6の実施例による情報提供システムのいずれかの実施例における情報提供システムに提供した実施例も考えられる。
【0097】
このように、本発明では、端末1,4〜6が情報提供装置2,7からコンテンツを取得可能な場合にのみパラメータ取得動作を行うため、不必要なパラメータ取得動作によって情報提供システムのリソースを無駄に消費することがなく、ユーザが要求するコンテンツが情報提供装置から実際に提供される場合にのみパラメータの取得動作を行うことができる。
【0098】
また、本発明では、コンテンツの取得が可能となった後にコンテンツ取得可否の判断を行わない期間を設け、可否判断に要するリソースの消費を抑え、またユーザから見て情報提供システムの応答を速くすることが可能である。
【0099】
尚、請求項の記載に関連して本発明はさらに次の態様をとりうる。
【0100】
(1)1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供方法のプログラムであって、前記端末のコンピュータに、前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツの取得の可否を判定する処理と、前記コンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含むパラメータを取得する処理と、取得したパラメータを前記情報提供装置に送信する処理とを実行させ、前記コンテンツ提供の可否判定において、当該端末及び当該端末のユーザに関する情報のうちの当該端末が前記情報提供装置に送信可能なものの種別を定めた送信パラメータ情報と、前記端末及びその端末のユーザに関する情報のうちの前記端末から要求されるコンテンツを生成するために必要な情報の種別を定めた前記情報提供装置からの要求パラメータ情報とを比較させることを特徴とするプログラム。
【0101】
(2)前記送信パラメータ情報並びに前記要求パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別に加えて精度が定められていることを特徴とする(1)記載のプログラム。
【0102】
(3)前記送信パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別と精度とに加えて前記情報提供装置における当該情報の使用の制限を設定自在とし、前記要求パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別と精度とに加えて当該情報提供装置における当該情報の使用方針を設定自在としたことを特徴とする(2)記載のプログラム。
【0103】
(4)前記送信パラメータ情報並びに前記要求パラメータ情報は、P3P(Platform for Privacy Preferences Project)で規定される記述に従うことを特徴とする(3)記載のプログラム。
【0104】
(5)前記送信パラメータ情報は、外部から設定自在としたことを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載のプログラム。
【0105】
(6)自端末から前記情報提供装置に要求するコンテンツが取得可能と判定された時に予め設定された一定期間後及び外部から指定された期間のいずれかにおいて当該情報提供装置へのコンテンツ要求の前に前記コンテンツ提供の可否判定を行なわずに前記パラメータを取得して前記情報提供装置に送信することを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載のプログラム。
【0106】
(7)前記コンテンツ提供の可否判定において、前記情報提供装置に要求するコンテンツが提供不可と判断した場合に当該情報提供装置から自端末に当該コンテンツが提供されるために必要な条件を通知し、当該条件を受け入れることが外部から指定された時に前記パラメータを取得して前記情報提供装置に送信することを特徴とする(1)から(6)のいずれかに記載のプログラム。
【0107】
(8)前記コンテンツ提供の可否判定において、前記情報提供装置へ要求するコンテンツの取得を可能と判定した時に予め設定された一定期間にわたって当該情報提供装置からのコンテンツ取得の可否判定に対して当該コンテンツ取得を可能と判定することを特徴とする(1)から(7)のいずれかに記載のプログラム。
【0108】
(9) 1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供方法のプログラムであって、前記情報提供装置のコンピュータに、前記コンテンツの提供が可能か否かを判定する処理を実行させ、前記コンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含む前記端末からのパラメータに基づいて当該コンテンツを生成する処理とを実行させ、前記コンテンツ提供の可否判定において、自装置が稼動している場合に前記端末へのコンテンツの提供を可能と判断させるためのプログラム。
【0109】
(10)前記コンテンツ提供の可否判定において、当該端末及び当該端末のユーザに関する情報のうちの当該端末が自装置に送信可能なものの種別を定めた前記端末からの送信パラメータ情報と、前記端末及びその端末のユーザに関する情報のうちの前記端末から要求されるコンテンツを生成するために必要な情報の種別を定めた自装置の要求パラメータ情報とを比較して当該コンテンツ提供の可否を判定させることを特徴とする(9)記載のプログラム。
【0110】
(11)前記送信パラメータ情報並びに前記要求パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別に加えて精度が定められていることを特徴とする(10)記載のプログラム。
【0111】
(12)前記送信パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別と精度とに加えて自装置における当該情報の使用の制限を設定自在とし、前記要求パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別と精度とに加えて自装置における当該情報の使用方針を設定自在としたことを特徴とする(11)記載のプログラム。
【0112】
(13)前記送信パラメータ情報並びに前記要求パラメータ情報は、P3P(Platform for Privacy Preferences Project)で規定される記述に従うことを特徴とする(12)記載のプログラム。
【0113】
(14)前記要求パラメータ情報は、外部から変更自在としたことを特徴とする(9)から(13)のいずれかに記載のプログラム。
【0114】
(15)前記コンテンツ提供の可否判定において、前記端末から要求されるコンテンツが提供不可と判断した場合に当該端末に当該コンテンツが提供されるために必要な条件を通知することを特徴とする(9)から(14)のいずれかに記載のプログラム。
【0115】
(16)前記コンテンツ提供の可否判定において、前記コンテンツの取得の可否について前記端末から問い合わせを受け付け、当該コンテンツ取得を可能と判定した時に予め設定された一定期間にわたって当該端末から受け付ける前記コンテンツ取得の可否判定に対して当該コンテンツ取得を可能と判定することを特徴とする(9)から(15)のいずれかに記載のプログラム。
【0116】
(17)1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供方法のプログラムであって、前記端末と前記情報提供装置とは独立に設けられた判定装置のコンピュータに、前記端末が前記情報提供装置に前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツ取得の可否判定を受付けて当該コンテンツ取得の可否を判定しかつその判定結果を当該端末に通知する処理を実行させ、前記コンテンツ提供の可否判定において、前記情報提供装置が稼動している場合に前記端末へのコンテンツの提供を可能と判断させるためのプログラム。
【0117】
(18)前記コンテンツ提供の可否判定において、当該端末及び当該端末のユーザに関する情報のうちの当該端末が前記情報提供装置に送信可能なものの種別を定めた前記端末からの送信パラメータ情報と、前記端末及びその端末のユーザに関する情報のうちの前記端末から要求されるコンテンツを生成するために必要な情報の種別を定めた前記情報提供装置からの要求パラメータ情報とを比較して前記情報提供装置から前記端末へのコンテンツ提供の可否判定を行わせることを特徴とする(17)記載のプログラム。
【0118】
(19)前記送信パラメータ情報並びに前記要求パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別に加えて精度が定められていることを特徴とする(18)記載のプログラム。
【0119】
(20)前記送信パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別と精度とに加えて前記情報提供装置における当該情報の使用の制限を設定自在とし、前記要求パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別と精度とに加えて当該情報提供装置における当該情報の使用方針を設定自在としたことを特徴とする(19)記載のプログラム。
【0120】
(21)前記送信パラメータ情報並びに前記要求パラメータ情報は、P3P(Platform for Privacy Preferences Project)で規定される記述に従うことを特徴とする(20)記載のプログラム。
【0121】
(22)前記端末が前記情報提供装置に要求するコンテンツが提供不可と判断した場合に当該情報提供装置から当該端末に当該コンテンツが提供されるために必要な条件を当該端末に通知し、当該条件を受け入れることが外部から指定された時に当該コンテンツの提供を可能と判定することを特徴とする(17)から(21)のいずれかに記載の判定装置。
【0122】
(23)前記コンテンツ提供の可否判定において、前記情報提供装置へ要求するコンテンツの取得の可否について前記端末から問い合わせを受け付け、当該コンテンツ取得を可能と判定した時に予め設定された一定期間にわたって当該端末から受け付ける当該情報提供装置からのコンテンツ取得の可否判定に対して当該コンテンツ取得を可能と判定することを特徴とする(17)から(22)のいずれかに記載のプログラム。
【0123】
(24)1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供方法であって、前記端末が前記情報提供装置に前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツの取得の可否を判定するステップと、前記コンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含むパラメータを取得するステップと、その取得したパラメータを前記情報提供装置に送信するステップとを有し、前記の取得の可否を判定するステップは、前記情報提供装置が稼動している場合に前記端末へのコンテンツの提供を可能と判断することを特徴とする情報提供方法。
【0124】
(25)前記コンテンツの取得の可否を判定するステップは、当該端末及び当該端末のユーザに関する情報のうちの当該端末が前記情報提供装置に送信可能なものの種別を定めた前記端末からの送信パラメータ情報と、前記端末及びその端末のユーザに関する情報のうちの前記端末から要求されるコンテンツを生成するために必要な情報の種別を定めた前記情報提供装置からの要求パラメータ情報とを比較することによって当該コンテンツの取得の可否を判定することを特徴とする(24)記載の情報提供方法。
【0125】
(26)前記送信パラメータ情報並びに前記要求パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別に加えて精度が定められていることを特徴とする(25)記載の情報提供方法。
【0126】
(27)前記送信パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別と精度とに加えて前記情報提供装置における当該情報の使用の制限を設定自在とし、前記要求パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別と精度とに加えて当該情報提供装置における当該情報の使用方針を設定自在としたことを特徴とする(26)記載の情報提供方法。
【0127】
(28)前記送信パラメータ情報並びに前記要求パラメータ情報は、P3P(Platform for Privacy Preferences Project)で規定される記述に従うことを特徴とする(27)記載の情報提供方法。
【0128】
(29)前記送信パラメータ情報は、外部から設定自在としたことを特徴とする(25)から(28)のいずれかに記載の情報提供方法。
【0129】
(30)前記要求パラメータ情報は、外部から変更自在としたことを特徴とする(25)から(29)のいずれかに記載の情報提供方法。
【0130】
(31)前記端末から前記情報提供装置に要求するコンテンツが取得可能と判定された時に予め設定された一定期間後及び外部から指定された期間のいずれかにおいて当該情報提供装置へのコンテンツ要求の前に当該コンテンツの取得の可否判定を行わずに前記パラメータを取得して前記情報提供装置に送信することを特徴とする(25)から(30)のいずれかに記載の情報提供方法。
【0131】
(32)前記端末が前記情報提供装置に要求するコンテンツが提供不可と判断した場合に当該情報提供装置から当該端末に当該コンテンツが提供されるために必要な条件を通知し、当該端末が、当該条件を受け入れることが外部から指定された時に前記パラメータを取得して前記情報提供装置に送信することを特徴とする(25)から(31)のいずれかに記載の情報提供方法。
【0132】
(33)前記コンテンツの取得を可能と判定した時に予め設定された一定期間にわたって当該コンテンツ取得の可否判定に対して当該コンテンツ取得を可能と判定することを特徴とする(25)から(32)のいずれかに記載の情報提供方法。
【図面の簡単な説明】
【0133】
【図1】本発明の第1の実施例による情報提供システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1の端末の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。
【図4】図1の判定装置が情報提供装置から端末へのコンテンツ提供可否の判定手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施例による情報提供システムの端末の構成を示すブロック図である。
【図6】図5の送信パラメータ情報記憶手段が記憶する送信パラメータ情報の例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施例による情報提供システムの情報提供装置の構成を示すブロック図である。
【図8】(a),(b)はそれぞれ図7の要求パラメータ情報記憶手段が記憶する要求パラメータ情報の例を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。
【図10】本発明の第2の実施例による情報提供システムの判定装置の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施例による情報提供システムの端末が有する送信パラメータ情報の例を示す図である。
【図12】(a),(b)は本発明の第3の実施例による情報提供システムの情報提供装置が有する要求パラメータ情報の例を示す図である。
【図13】本発明の第4の実施例による情報提供システムの端末が有する送信パラメータ情報の例を示す図である。
【図14】(a),(b)は本発明の第4の実施例における情報提供システムの情報提供装置が有する要求パラメータ情報の例を示す図である。
【図15】本発明の第5の実施例による情報提供システムの端末の構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の第5の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。
【図17】本発明の第6の実施例による情報提供システムの判定装置の動作を示すフローチャートである。
【図18】本発明の第6の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。
【図19】本発明の第7の実施例による情報提供システムの構成を示すブロック図である。
【図20】図19の判定装置の動作を示すフローチャートである。
【図21】本発明の第7の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。
【図22】従来の情報提供システムの構成を示すブロック図である。
【図23】図22の情報提供装置の構成を示すブロック図である。
【図24】図22の端末の構成を示すブロック図である。
【図25】従来の情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。
【符号の説明】
【0134】
1,4〜6 端末
2,7 情報提供装置
3,8 判定装置
9 コンテンツ提供許可判定結果記憶手段
11 情報要求受付手段
12 情報要求解析手段
13 パラメータ取得手段
14,21 送信手段
15,22 受信手段
16 コンテンツ表示手段
17 コンテンツ取得可否問合せ手段
23 コンテンツ生成手段
24 要求パラメータ記憶手段
41 送信パラメータ情報記憶手段
51 コンテンツ取得許可情報記憶手段
A ユーザ
【技術分野】
【0001】
本発明は情報提供システム、情報端末、情報提供装置、判定装置及びそれらに用いるプログラム並びに情報提供方法に関し、特に端末がその端末やユーザに関するパラメータを用いて情報提供装置にコンテンツを要求する情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話端末を含む多くの端末が高度なデータ通信機能を持つようになり、また通信以外の機能も多様となり、これらの多様な機能を利用した情報提供システムが広まりつつある。
【0003】
情報提供システムとしては、例えば端末の移動性の高さに注目した位置情報サービスシステムがある。位置情報サービスシステムでは端末が情報提供装置に自身の現在位置(位置情報)を通知し、情報提供装置が通知された位置情報に基づくコンテンツを生成して端末に提供する情報提供システムである。また、通信機能を持つゲーム端末を使って、ゲーム端末の位置や速度・傾き等をゲームサーバに通知し、ゲームサーバからゲーム端末に提供されるゲームのシナリオを変化させるような情報提供システムも考えられている。
【0004】
これらの情報提供システムに共通することは、端末が自身の状態や端末のユーザに関する情報を取得する手段を持ち、これらの情報をパラメータとして情報提供装置にコンテンツを要求し、情報提供装置が端末から受信したパラメータを基にコンテンツを生成して要求者である端末に提供することである。
【0005】
この情報提供システムの構成例を図22に示す。図22において、情報提供システムはネットワーク600に端末61と情報提供装置62とが接続されている。尚、図22では説明を簡単化するために、端末61及び情報提供装置62をそれぞれ1つずつとしているが、いずれも1台以上であれば、その数はいくつでもよい。また、端末61及び情報提供装置62のネットワーク600への接続形態は有線・無線を問わない。
【0006】
上記の情報提供装置62の構成を図23に示す。図23において、情報提供装置62は送信手段62aと、受信手段62bと、コンテンツ生成手段62cとから構成されている。
【0007】
また、上記の端末61の構成例を図24に示す。図24においては、情報提供システムを利用するために必要な機能のみを図示している。端末61は情報要求受付手段61aと、情報要求解析手段61bと、パラメータ取得手段61cと、送信手段61dと、受信手段61eと、コンテンツ表示手段61fとから構成されている。
【0008】
上記の情報提供システムの動作を図25に示す。図25においては、上から下に向けて時間の経過をとり、従来の情報提供システムの利用に際して端末61のユーザA、端末61、情報提供装置62における処理と、これらの間に発生する通信の時系列とを示している。
【0009】
これら図22〜図25を用いて従来の情報提供システムの動作について説明する。
【0010】
端末61のユーザAが情報要求(図25のf1)を行う際には、端末61の情報要求受付手段61aに対して要求するコンテンツの情報と、端末61または端末61のユーザAの情報を含むパラメータの送信を指示する。端末61の情報要求受付手段61aはユーザAからの情報要求611を情報要求解析手段61bに出力する(図25のf2)。
【0011】
情報要求解析手段61bは情報要求受付手段61aから入力された情報要求612を解析し(図25のf3)、パラメータの送信が指示されている場合、パラメータ取得手段61cにパラメータの取得613を依頼し、取得したパラメータ614を受取り(図25のf4)、コンテンツ情報にパラメータ614を含めたコンテンツ要求データを生成する(図25のf5)。
【0012】
情報要求612にパラメータの送信が指示されていない場合、情報要求解析手段61bはパラメータの取得は行わず、情報要求612からコンテンツ要求データを生成する。コンテンツ要求データ615は送信手段61dから情報提供装置62に送信される(図25のf6)。
【0013】
情報提供装置62は端末61からコンテンツ要求データ623を受信すると(図25のf7)、受信手段62bがコンテンツ要求データ623に含まれるパラメータを取得してコンテンツ生成手段62cに出力し、コンテンツ生成手段62cは入力されたパラメータに基づいてコンテンツを生成し(図25のf8)、生成したコンテンツを送信手段62aから端末61に送信する(図25のf9)。
【0014】
端末61は情報提供装置62からコンテンツ617(図25のf10)を受信し(図25のf11)、受信したコンテンツは端末61の画面等のコンテンツ表示手段61fを通してユーザAに対して表示される(図25のf12,f13)。
【0015】
端末61のパラメータ取得手段61cが取得する端末61及びユーザAに関する情報、またその取得方法には、情報提供システムが扱うコンテンツや端末の機能によって様々なものがある。例えば、位置情報サービスにおいて端末がGPS(Global Positioning System)受信機を搭載する場合、3つまたは4つのGPS衛星からの信号を受信し、受信した信号を処理することによって端末の位置情報を取得することができる。
【0016】
あるいは、端末を収容する通信網内に端末の位置を取得する機能を持った位置取得装置を配し、位置取得装置が端末からの受信信号や受信データを処理することによって取得した端末の位置情報は網内の位置情報サーバによって管理され、端末が位置情報サーバに自身の位置情報を問い合わせるといった網測位と呼ばれる方法もある。位置取得装置が端末の位置情報を取得する方法にも様々なものがあり、例えば端末が携帯電話の場合、位置取得装置が端末から受信する無線信号の強度や受信角度から端末の位置情報を算出する方法等がある。
【0017】
端末の状態に応じてゲームシナリオを変更する通信ゲームサービスの場合、上記の位置情報サービスの端末と同様に、位置情報を取得したり、端末に内蔵した加速度や方位等のセンサから値を読取る等によってパラメータを取得している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
上述した従来の情報提供システムでは、端末のユーザが情報提供装置へパラメータの送信を伴うコンテンツの要求を行う場合、端末内のパラメータ取得手段が自動的にユーザから指示されたパラメータを取得して情報提供装置に送信している。
【0019】
しかしながら、要求相手となる情報提供装置が実際には動作していない場合、ユーザが要求したコンテンツがそのユーザには提供されていない場合、情報提供装置がユーザの要求するコンテンツを生成するために必要とする情報が送信パラメータに含まれていない場合等、実際にはコンテンツが提供されない場合がある。また、近年、ユーザのプライバシの観点から、端末とコンテンツ提供装置との間でのパラメータの送受信を制御し、端末及びユーザに関する情報がある条件の下でしか情報提供装置に送信されない場合もある。
【0020】
このように、ユーザが要求するコンテンツが実際にはそのユーザに提供されない場合でも、従来の端末では不要なパラメータ取得動作が行われることになる。パラメータとして位置情報を取得するためには、例えば端末がGPS受信機を搭載する場合にGPS衛星から受信した信号を処理して衛星からの距離や三角測量法を使った位置情報の算出等が必要であり、これらには多大な計算量を伴い、ひいては端末の希少な電力リソースを消費することとなる。
【0021】
また、網測位によって位置情報を取得する場合にも、網内の位置取得装置が端末からの信号やデータを処理するため、多くの端末で共有するリソースを無駄に消費することになる。内蔵のセンサからパラメータを取得する場合には、センサの制御や値の読出し等に電力リソースの消費が伴う。よって、実際にはコンテンツが提供されないにも関わらず、パラメータを取得することは、情報提供システム内の貴重なリソースを無駄に消費するという点で好ましいとはいえない。
【0022】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、ユーザが要求するコンテンツが情報提供装置から実際に提供される場合にのみパラメータの取得動作を行うことができる情報提供システム、情報端末、情報提供装置、判定装置及びそれらに用いるプログラム並びに情報提供方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明による情報提供システムは、1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供システムであって、前記端末が前記情報提供装置に前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツの取得の可否を判定する判定装置と、前記端末に設けられかつ前記判定装置で前記コンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含むパラメータを取得する取得手段と、前記端末に設けられかつ前記取得手段で取得したパラメータを前記情報提供装置に送信する手段とを備えている。
【0024】
本発明による情報端末は、1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置において前記パラメータに基づいて生成されたコンテンツを受信する情報端末であって、前記情報提供装置に前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含むパラメータを取得する取得手段と、前記取得手段で取得したパラメータを前記情報提供装置に送信する手段とを備えている。
【0025】
本発明による情報提供装置は、1つ以上の端末がパラメータを送信してコンテンツを要求してきた時に、前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供装置であって、前記コンテンツの提供が可能か否かを判定する判定手段を備え、前記端末が前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツの提供が可能と前記判定手段で判定された時に前記端末から送信されかつ前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含むパラメータに基づいて当該コンテンツを生成する。
【0026】
本発明による判定装置は、1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供システムの判定装置であって、前記端末が前記情報提供装置に前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツ取得の可否判定を受付けて当該コンテンツ取得の可否を判定しかつその判定結果を当該端末に通知する手段を備えている。
【0027】
本発明によるプログラムは、1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供システムにおいて前記端末で動作するプログラムであって、前記端末のコンピュータに、前記コンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含むパラメータを取得する処理と、取得したパラメータを前記情報提供装置に送信する処理とを実行させている。
【0028】
本発明による他のプログラムは、1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供システムにおいて前記情報提供装置で動作するプログラムであって、前記情報提供装置のコンピュータに、前記コンテンツの提供が可能か否かを判定する処理と、前記端末が要求するコンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含む前記端末からのパラメータに基づいて当該コンテンツを生成する処理とを実行させている。
【0029】
本発明による別のプログラムは、1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供システムにおいて前記端末と前記情報提供装置とは独立に設けられた判定装置で動作するプログラムであって、前記判定装置のコンピュータに、前記端末が前記情報提供装置に前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツ取得の可否判定を受付けて当該コンテンツ取得の可否を判定しかつその判定結果を当該端末に通知する処理を実行させている。
【0030】
本発明による情報提供方法は、1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供方法であって、前記端末が前記情報提供装置に前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツの取得の可否を判定するステップと、前記コンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含むパラメータを取得するステップと、その取得したパラメータを前記情報提供装置に送信するステップとを備えている。
【0031】
すなわち、本発明の情報提供システムは、上記の課題を解決するために、情報提供装置から端末へのコンテンツ提供の可否を判定するための判定手段を設け、端末が情報提供装置へパラメータの送信を伴うコンテンツを要求する前に判定手段に対してコンテンツが取得可能かどうかを問合せ、判定手段がコンテンツの取得が可能と判断した場合にのみパラメータ取得動作を行うことを特徴としている。
【0032】
また、本発明の情報提供システムでは、端末が判定手段によるコンテンツ取得許可の判定結果を記憶する手段を持つことによって、コンテンツの取得が許可されて以降に判定手段への問合せを不要とする期間を設定することが可能なことを特徴としている。
【0033】
さらに、本発明の情報提供システムでは、判定手段によってコンテンツ取得が許可されない場合でも、情報提供装置からの要求条件を端末のユーザが受け入れることによって、情報提供装置からのコンテンツ取得が可能であることを特徴としている。
【0034】
加えて、本発明の情報提供システムでは、判定手段がコンテンツの提供を許可する判定結果を記憶する手段を持つことによって、端末からのコンテンツ取得可否の問合せに対して判定手順を行うことなく、コンテンツ取得を可能とする判定結果を通知する期間を設定することが可能なことを特徴としている。
【0035】
上記のように、端末がパラメータの取得機能を持つ場合に、要求するコンテンツの取得が可能なことを判断してからパラメータの取得を行うことによって、不必要なパラメータ取得動作に伴うリソースの消費を抑えることが可能となる。
【発明の効果】
【0036】
以上説明したように本発明は、ユーザが要求するコンテンツが情報提供装置から実際に提供される場合にのみパラメータの取得動作を行うことができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施例による情報提供システムの構成を示すブロック図である。図1において、本発明の第1の実施例による情報提供システムはネットワーク100に端末1と、情報提供装置2と、判定装置3とが接続されて構成されている。
【0038】
判定装置3は端末1及び情報提供装置2とは独立した装置として記載しているが、判定装置3が端末1または情報提供装置2のいずれかに含まれる構成も考えられる。尚、図1においては説明を簡単化するために、端末1及び情報提供装置2の数をそれぞれ1つずつとしているが、いずれも1つ以上であればいくつでもよい。また、端末1、情報提供装置2、判定装置3のネットワーク100への接続形態は有線・無線を問わない。
【0039】
情報提供装置2は上述した従来の情報提供システムの情報提供装置62と同様の構成及び動作となっているので、ここではそれらの説明を省略する。
【0040】
図2は図1の端末1の構成を示すブロック図である。図2において、端末1は情報要求受付手段11と、情報要求解析手段12と、パラメータ取得手段13と、送信手段14と、受信手段15と、コンテンツ表示手段16と、コンテンツ取得可否問合せ手段17とから構成されている。
【0041】
情報要求受付手段11、パラメータ取得手段13、送信手段14、受信手段15、コンテンツ表示手段16各々の機能は、上述した従来の情報提供システムにおける端末61の情報要求受付手段61a、パラメータ取得手段61c、送信手段61d、受信手段61e、コンテンツ表示手段61f各々の機能とそれぞれ等しいので、ここではそれらの説明を省略する。
【0042】
図3は本発明の第1の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。図3においては、上から下に向けて時間の経過をとり、本発明の第1の実施例による情報提供システムの利用に際して端末1のユーザA、端末1、判定装置3、情報提供装置2における処理とこれらの間に発生する通信の時系列を示したものである。これら図1〜図3を用いて本発明の第1の実施例による情報提供システムの動作について説明する。
【0043】
端末1の情報要求解析手段12は情報要求受付手段11からの情報要求102を解析し(図3のa2)、パラメータの送信が指示されている場合に情報要求110をコンテンツ取得可否問合せ手段17に出力し、コンテンツ取得可否問合せ手段17は情報提供装置2からのコンテンツの取得が可能かどうかを判定装置3に問い合わせる(図3のa3)。
【0044】
判定装置3は端末1の要求するコンテンツが情報提供装置2から提供可能かどうかを判定し(図3のa4)、その結果を端末1のコンテンツ取得可否問合せ手段17に通知する(図3のa5)。
【0045】
コンテンツ取得可否問合せ手段17は判定装置3からコンテンツ取得を可能とする判定結果が通知されると、パラメータ取得手段13にパラメータの取得を依頼してパラメータ104を受取り(図3のa6)、コンテンツ情報にパラメータ104を含めてコンテンツ要求データを生成し、送信手段14から情報提供装置2に送信する(図3のa7)。また、コンテンツ取得可否問合せ手段17は判定装置3からコンテンツの提供を不可とする判定結果が通知されると、コンテンツ要求動作を終了する。
【0046】
端末1から情報提供装置2へのコンテンツ要求以降の動作は上述した従来の情報提供システムの情報提供装置62の動作と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0047】
図4は図1の判定装置3が情報提供装置2から端末1へのコンテンツ提供可否の判定手順を示すフローチャートである。図4を参照してこのコンテンツ提供可否の判定手順について説明する。
【0048】
判定装置3は端末1からコンテンツ取得可否の問合せを待ち受け(図4ステップS1)、端末1からの問合せを受け付けると、情報提供装置2が稼動しているかどうかを調べる(図4ステップS2)。判定装置3は情報提供装置2が稼動していれば、判定結果をコンテンツ取得可能とし(図4ステップS3)、稼動していなければ、判定結果をコンテンツ取得不可とし(図4ステップS4)、その判定結果を端末1に通知し(図4ステップS5)、ステップS1に戻って再度端末1からの問合せを待つ。
【0049】
図5は本発明の第2の実施例による情報提供システムの端末の構成を示すブロック図である。図5において、端末4は送信パラメータ情報記憶手段41を追加して構成した以外は図2に示す本発明の第1の実施例と同様の構成となっており、同一構成要素には同一符号を付してある。また、同一構成要素の動作は本発明の第1の実施例と同様である。尚、本発明の第2の実施例による情報提供システムは図1に示す本発明の第1の実施例による情報提供システムと同様の構成となっている。
【0050】
図6は図5の送信パラメータ情報記憶手段41が記憶する送信パラメータ情報の例を示す図である。図6において、送信パラメータ情報Bは端末4および端末4のユーザAに関する情報のうち、端末4から情報提供装置2に送信可能なものの種別を定めるものであり、位置情報B1及びユーザ名B2の2つの情報が送信可能であることを示している。
【0051】
尚、図6に示す送信パラメータ情報Bは単なる一例を示したものにすぎず、その内容や記法等を限定するものではない。また、送信パラメータ情報Bは端末4のユーザAによってその内容を変更することが可能となっている。
【0052】
図7は本発明の第2の実施例による情報提供システムの情報提供装置の構成を示すブロック図である。図7において、情報提供装置2は送信手段21と、受信手段22と、コンテンツ生成手段23と、要求パラメータ情報記憶手段24とから構成されている。情報提供装置2の送信手段21、受信手段22、コンテンツ生成手段23はそれぞれ上述した従来の情報提供装置62の送信手段62a、受信手段62b、コンテンツ生成手段62cと同様の動作を行うので、その説明については省略する。
【0053】
図8(a),(b)はそれぞれ図7の要求パラメータ情報記憶手段24が記憶する要求パラメータ情報の例を示す図である。図8(a)において、要求パラメータ情報Cは端末4から要求されるコンテンツを生成するために必要となる端末4及び端末4のユーザAに関する情報の種別を定めたものであり、コンテンツ生成のために位置情報C1のみが必要であることを示している。
【0054】
同様に、図8(b)において、要求パラメータ情報Dはコンテンツ生成のために位置情報D1と、ユーザ名D2と、ユーザの年齢D3とが必要であることを示している。尚、図8(a),(b)に示す要求パラメータ情報C,Dは単なる一例を示したものにすぎず、その内容や記法等を限定するものではない。また、要求パラメータ情報C,Dは情報提供装置2の管理者によってその内容を変更することが可能となっている。
【0055】
図9は本発明の第2の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。図9においては上から下に向けて時間の経過をとり、情報提供システムの利用に際して端末4のユーザA、端末4、判定装置3、情報提供装置2における処理とこれらの間に発生する通信の時系列とを示しており、端末4からのコンテンツ取得可否の問合せ(図9のb3)から判定装置3でのコンテンツ取得可否判定(図9のb6)までの過程が、図3に示す本発明の第1の実施例による情報提供システムの動作(図3のa1〜a10)と異なる。
【0056】
判定装置3はコンテンツ取得可否の問合せを端末4から受付けると(図9のb3)、端末4から送信パラメータ情報を取得し(図9のb4)、情報提供装置2から要求パラメータ情報を取得し(図9のb5)、送信パラメータ情報と要求パラメータ情報とを比較して情報提供装置2から端末4へのコンテンツ提供の可否を判定し(図9のb6)、その結果を端末4に通知する(図9のb7)。
【0057】
図10は本発明の第2の実施例による情報提供システムの判定装置3の動作を示すフローチャートである。この図10を参照して判定装置3の動作について説明する。
【0058】
判定装置3は端末4からのコンテンツ取得可否の問合せを待ち受け(図10ステップS11)、端末4からの問合せがあると、端末4から送信パラメータ情報を取得する(図10ステップS12)。
【0059】
判定装置3は情報提供装置2から要求パラメータ情報を取得し(図10ステップS13)、送信パラメータ情報と要求パラメータ情報とを比較してコンテンツ取得可否を判定し(図10ステップS14)、その判定結果を端末4に通知し(図10ステップS15)、ステップS11に戻って再度端末4からの問合せを待つ。
【0060】
本発明の第2の実施例による情報提供システムの判定装置3の比較判定のステップ(図10ステップS14)では、要求パラメータ情報に指定された情報の全てが送信パラメータ情報に含まれる場合に、情報提供装置2から端末4へのコンテンツ提供を可能と判断する。
【0061】
例えば、送信パラメータ情報が図6に示す送信パラメータ情報Bであり、要求パラメータ情報が図8に示す要求パラメータ情報Cであった場合、情報提供装置2がコンテンツ生成のために必要な情報の全てを端末4から送信可能であるため、判定装置3はコンテンツ取得を可能とする判定結果を端末4に通知する。
【0062】
また、送信パラメータ情報が図6に示す送信パラメータ情報Bであり、要求パラメータ情報が図8に示す要求パラメータ情報Dであった場合、情報提供装置2がコンテンツ生成のために必要な情報のうちユーザの年齢が端末4から送信されないためため、判定装置3はコンテンツ取得を不可とする判定結果を端末4に通知する。
【0063】
図11は本発明の第3の実施例による情報提供システムの端末4が有する送信パラメータ情報の例を示す図である。図11において、送信パラメータ情報Eは端末4から情報提供装置2に送信可能な情報の種別とその精度とを定めており、位置情報E1が小数点以下3桁まで送信可能であり、ユーザ名E2が姓と名との両方が送信可能であり、電話番号E3が市外局番までが送信可能であることを示している。
【0064】
図12(a),(b)は本発明の第3の実施例による情報提供システムの情報提供装置が有する要求パラメータ情報の例を示す図である。図12(a)において、要求パラメータ情報Fは情報提供装置2がコンテンツを生成するために必要となる情報の種別と精度とを定めたものであり、位置情報F1が小数点以下1桁までの精度を要求し、ユーザ名F2が姓のみ必要であることを示している。
【0065】
同様に、図12(b)において、要求パラメータ情報Gは位置情報G1が小数点以下1桁までの精度を要求し、電話番号G2がすべて必要であることを示している。
【0066】
ここで、本発明の第3の実施例による情報提供システムは図1に示す本発明の第1の実施例による情報提供システムと同様の構成となっており、その情報提供システムにおける端末及び情報提供装置は図5及び図7に示す本発明の第2の実施例による情報提供システムにおける端末4及び情報提供装置2と同様の構成となっている。
【0067】
つまり、本発明の第3の実施例における情報提供システムは、端末4の有する送信パラメータ情報Eの内容と、情報提供装置2の有する要求パラメータ情報F,Gの内容と、判定装置3における比較判定のステップが変更される点で異なる以外は、本発明の第2の実施例による情報提供システムの構成及び動作と同様である。
【0068】
本発明の第3の実施例による情報提供システムの判定装置3は比較判定のステップにおいて、送信パラメータ情報に定められる情報の種別と精度との双方が、要求パラメータ情報に定められる情報の種別と精度とを満たすかどうかを確認する。例えば、送信パラメータ情報が図11に示す送信パラメータ情報Eであり、要求パラメータ情報が図12(a)に示す要求パラメータ情報Fであった場合、情報提供装置2が要求する情報の全てを端末4が送信可能であり、かつ情報提供装置2が要求する精度をすべて満足しているため、判定装置3はコンテンツ取得可能の判定結果を端末4に通知することができる。
【0069】
また、送信パラメータ情報が図11に示す送信パラメータ情報Eであり、要求パラメータ情報が図12(b)に示す要求パラメータ情報Gであった場合、ユーザの電話番号に関して情報提供装置2は全てを要求するのに対し、端末4は市外局番のみしか送信することができないため、判定装置3はコンテンツ取得不可の判定結果を端末4に通知する。
【0070】
尚、図11及び図12(a),(b)はそれぞれ送信パラメータ情報と要求パラメータ情報とに含まれる情報の一例を示したものであり、その内容や記法等を限定するものではない。
【0071】
図13は本発明の第4の実施例による情報提供システムの端末4が有する送信パラメータ情報の例を示す図である。図13において、送信パラメータ情報Hは端末4から情報提供装置2に送信可能な情報の種別及びその精度の情報提供装置2での利用制限を定めており、位置情報H1が小数点以下3桁まで送信可能であり、情報提供装置2の内部においてのみ使用できることを条件に定めている。
【0072】
図14(a),(b)は本発明の第4の実施例における情報提供システムの情報提供装置が有する要求パラメータ情報の例を示す図である。図14(a)において、要求パラメータ情報Iは情報提供装置2がコンテンツを生成するために必要となる情報の種別及び精度と、端末4から得た情報の使用方針とを定めたものであり、位置情報I1が小数点以下1桁まで送信可能であり、コンテンツ生成のみ使用することを方針に定めている。
【0073】
同様に、図14(b)において、要求パラメータ情報Jは位置情報J1が小数点以下1桁まで送信可能であり、情報提供装置2の外部に開示することを方針に定めている。
【0074】
ここで、本発明の第4の実施例による情報提供システムは図1に示す本発明の第1の実施例による情報提供システムと同様の構成となっており、その情報提供システムにおける端末及び情報提供装置は図5及び図7に示す本発明の第2の実施例による情報提供システムにおける端末4及び情報提供装置2と同様の構成となっている。
【0075】
つまり、本発明の第4の実施例による情報提供システムは、端末4の有する送信パラメータ情報Hの内容と、情報提供装置2の有する要求パラメータ情報I,Jの内容と、判定装置3の比較判定のステップが変更される点で異なる以外は、本発明の第2の実施例による情報提供システムの構成及び動作と同様である。
【0076】
本発明の第4の実施例による情報提供システムの判定装置3は比較判定のステップにおいて、送信パラメータ情報に定められる情報の種別と精度との双方が、要求パラメータ情報に定められる情報の種別と精度とを満たし、かつ情報提供装置2における利用方針が端末4の定める利用制限の範囲内であるかどうかを確認する。
【0077】
例えば、送信パラメータ情報が図13に示す送信パラメータ情報Hであり、要求パラメータ情報が図14(a)に示す要求パラメータ情報Iであった場合、端末4から送信可能な情報の種別と精度とは情報提供装置2の要求を満たしており、かつ情報提供装置2における情報の利用方針は端末4の定める利用制限の範囲内であるため、判定装置3はコンテンツ取得可能の判定結果を端末4に通知することができる。
【0078】
また、送信パラメータ情報が図13に示す送信パラメータ情報Hであり、要求パラメータ情報が図14(b)に示す要求パラメータ情報Jであった場合、情報提供装置2における情報の利用方針が端末4の要求する利用制限を越えるため、判定装置3はコンテンツ取得不可の判定結果を端末4に通知する。
【0079】
尚、図13及び図14(a),(b)はそれぞれ送信パラメータ情報Hと要求パラメータ情報I,Jに含まれる情報の一例を示したものであり、その内容を限定するものではない。また、送信パラメータ情報H及び要求パラメータ情報I,Jの記法は任意であり、P3P(Platform for PrivacyPreferences Project)によって規定される記法にしたがって記述することも可能である。
【0080】
図15は本発明の第5の実施例による情報提供システムの端末の構成を示すブロック図である。図15において、端末5はコンテンツ取得可否問合せ手段17の動作を変更し、コンテンツ取得許可情報記憶手段51を追加して構成した以外は図2に示す本発明の第1の実施例と同様の構成となっており、同一構成要素には同一符号を付してある。また、同一構成要素の動作は本発明の第1の実施例と同様である。尚、本発明の第5の実施例による情報提供システムは図1に示す本発明の第1の実施例による情報提供システムと同様の構成となっている。
【0081】
コンテンツ取得可否問合せ手段17は判定装置3からコンテンツ取得を可能とする判定結果が通知された場合、その許可情報をコンテンツ取得許可情報記憶手段51に登録する。また、コンテンツ取得可否問合せ手段17は情報要求110を受けた際に、コンテンツ取得許可情報記憶手段51に許可情報が登録されているかどうかを調べ、登録されている場合に判定装置3へのコンテンツ取得可否の問合せを行わずに、パラメータ取得手段13からパラメータを取得し、コンテンツ要求データを生成して情報提供装置2に送信する。
【0082】
コンテンツ取得許可情報記憶手段51はコンテンツ取得可否問合せ手段17から許可情報の登録を受付け、ある一定の期間または端末5のユーザによって指定された期間においてのみ、この許可情報を保持する。
【0083】
図16は本発明の第5の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。図16においては上から下に向けて時間の経過をとり、情報提供システムの利用に際して端末5のユーザA、端末5、情報提供装置2、判定装置3における処理とこれらの間に発生する通信の時系列を、端末5のコンテンツ取得許可情報記憶手段51に許可情報が登録されている場合について示したものである。
【0084】
ユーザAからの情報要求の解析(図16のc2)からパラメータ取得(図16のc4)までの過程において、コンテンツ取得可否の問合せが行われない点で、本発明の第5の実施例は図3に示す本発明の第1の実施例における情報提供システムの動作と異なる。
【0085】
尚、本発明の第1の実施例による情報提供システムから本発明の第5の実施例による情報提供システムへの変更を、本発明の第2の実施例による情報提供システムから本発明の第4の実施例による情報提供システムまでに適用した実施例も考えられる。
【0086】
図17は本発明の第6の実施例による情報提供システムの判定装置3の動作を示すフローチャートである。図17において、本発明の第6の実施例による情報提供システムの判定装置3の動作は、比較判定のステップS24においてコンテンツ取得不可と判定された以降の動作が追加される点において、図10に示す本発明の第2の実施例による情報提供システムの判定装置3と異なる。つまり、本発明の第6の実施例による情報提供システムは、判定装置3の動作が異なる以外は、本発明の第2の実施例による情報提供システムと同様の構成及び動作となっている。
【0087】
図18は本発明の第6の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。図18においては上から下に向けて時間軸をとり、情報提供システムにおいて、判定装置3の比較判定のステップS24でコンテンツ取得不可と判定した場合の端末4のユーザA、端末4、判定装置3、情報提供装置2における処理とこれらの間に発生する通信の時系列を示したものである。
【0088】
本発明の第6の実施例による情報システムの判定装置3は比較判定のステップS24において情報提供装置2から端末4へのコンテンツ提供を不可と判断すると(図17ステップS25)、情報提供装置2から端末4へコンテンツが提供されるために必要な条件を端末4のユーザAに提示してそれを受け入れるかどうかの判断を求め(図17ステップS27,S28)、ユーザAは判定装置3から提示された条件を受け入れるかどうかを判断し(図18のd8)、その判断結果を判定装置3に通知し(図18のd9)、ユーザAが条件を受け入れた場合には判定結果をコンテンツの取得許可とし(図17ステップS29)、判定結果を端末4に通知する(図17ステップS31、図18のd10)。
【0089】
尚、本発明の第2の実施例による情報提供システムから本発明の第6の実施例による情報提供システムへの変更を、本発明の第3の実施例による情報提供システムから本発明の第5の実施例による情報提供システムまでのいずれかに適用した実施例も考えられる。
【0090】
図19は本発明の第7の実施例による情報提供システムの構成を示すブロック図である。図19において、本発明の第7の実施例による情報提供システムは、ネットワーク100に端末6と、情報提供装置7と、判定装置8と、コンテンツ提供許可判定結果記憶手段9とが接続される構成をとっている。
【0091】
判定装置8及びコンテンツ提供許可判定結果記憶手段9は端末5及び情報提供装置7と独立した装置として記載されているが、判定装置8及びコンテンツ提供許可判定結果記憶手段9の双方が端末6または情報提供装置7のいずれかに含まれる構成も考えられる。尚、図19においては説明を簡単化するために、端末6及び情報提供装置7の数をそれぞれ1つずつとしているが、いずれも1つ以上であればいくつでもよい。
【0092】
本発明の第7の実施例による情報提供システムの端末6及び情報提供装置7は、本発明の第1の実施例による情報提供システムの端末1及び情報提供装置2とそれぞれ同じ構成及び機能を持っている。
【0093】
本発明の第7の実施例による情報提供システムのコンテンツ提供許可判定結果記憶手段9は、判定装置8が情報提供装置7から端末6へのコンテンツ提供を許可した場合に、その許可情報をある一定の期間あるいは判定装置8の管理者によって指定された期間にわたって保持する機能を持っている。
【0094】
図20は図19の判定装置8の動作を示すフローチャートである。図20において、判定装置8の動作は、端末6からコンテンツ取得可否の問合せを受付けた場合にコンテンツ提供許可判定結果記憶手段9にエントリがあれば直ちにコンテンツ取得を許可と判定することと(図20ステップS43)、比較判定(図20ステップS46)の結果がコンテンツの取得を許可するものであった場合にその判定結果をコンテンツ提供許可判定結果記憶手段9に登録する(図20ステップS49)点以外は、図10に示す本発明の第2に実施例による情報提供システムの判定装置3の動作と同様になっている。
【0095】
図21は本発明の第7の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。図21においては上から下に向けて時間軸をとり、情報提供システムにおいて、コンテンツ提供許可判定結果記憶手段9にエントリがあった場合の端末6のユーザA、端末6、情報提供装置7、判定装置8における処理とこれらの間に発生する通信の時系列を示したものである。
【0096】
図21に示す時系列は上記の説明によって明らかであるので、その詳細な動作の説明については省略する。尚、本発明の第2の実施例による情報提供システムから本発明の第7の実施例による情報提供システムへの変更を、本発明の第3の実施例による情報提供システムから本発明の第6の実施例による情報提供システムのいずれかの実施例における情報提供システムに提供した実施例も考えられる。
【0097】
このように、本発明では、端末1,4〜6が情報提供装置2,7からコンテンツを取得可能な場合にのみパラメータ取得動作を行うため、不必要なパラメータ取得動作によって情報提供システムのリソースを無駄に消費することがなく、ユーザが要求するコンテンツが情報提供装置から実際に提供される場合にのみパラメータの取得動作を行うことができる。
【0098】
また、本発明では、コンテンツの取得が可能となった後にコンテンツ取得可否の判断を行わない期間を設け、可否判断に要するリソースの消費を抑え、またユーザから見て情報提供システムの応答を速くすることが可能である。
【0099】
尚、請求項の記載に関連して本発明はさらに次の態様をとりうる。
【0100】
(1)1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供方法のプログラムであって、前記端末のコンピュータに、前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツの取得の可否を判定する処理と、前記コンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含むパラメータを取得する処理と、取得したパラメータを前記情報提供装置に送信する処理とを実行させ、前記コンテンツ提供の可否判定において、当該端末及び当該端末のユーザに関する情報のうちの当該端末が前記情報提供装置に送信可能なものの種別を定めた送信パラメータ情報と、前記端末及びその端末のユーザに関する情報のうちの前記端末から要求されるコンテンツを生成するために必要な情報の種別を定めた前記情報提供装置からの要求パラメータ情報とを比較させることを特徴とするプログラム。
【0101】
(2)前記送信パラメータ情報並びに前記要求パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別に加えて精度が定められていることを特徴とする(1)記載のプログラム。
【0102】
(3)前記送信パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別と精度とに加えて前記情報提供装置における当該情報の使用の制限を設定自在とし、前記要求パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別と精度とに加えて当該情報提供装置における当該情報の使用方針を設定自在としたことを特徴とする(2)記載のプログラム。
【0103】
(4)前記送信パラメータ情報並びに前記要求パラメータ情報は、P3P(Platform for Privacy Preferences Project)で規定される記述に従うことを特徴とする(3)記載のプログラム。
【0104】
(5)前記送信パラメータ情報は、外部から設定自在としたことを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載のプログラム。
【0105】
(6)自端末から前記情報提供装置に要求するコンテンツが取得可能と判定された時に予め設定された一定期間後及び外部から指定された期間のいずれかにおいて当該情報提供装置へのコンテンツ要求の前に前記コンテンツ提供の可否判定を行なわずに前記パラメータを取得して前記情報提供装置に送信することを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載のプログラム。
【0106】
(7)前記コンテンツ提供の可否判定において、前記情報提供装置に要求するコンテンツが提供不可と判断した場合に当該情報提供装置から自端末に当該コンテンツが提供されるために必要な条件を通知し、当該条件を受け入れることが外部から指定された時に前記パラメータを取得して前記情報提供装置に送信することを特徴とする(1)から(6)のいずれかに記載のプログラム。
【0107】
(8)前記コンテンツ提供の可否判定において、前記情報提供装置へ要求するコンテンツの取得を可能と判定した時に予め設定された一定期間にわたって当該情報提供装置からのコンテンツ取得の可否判定に対して当該コンテンツ取得を可能と判定することを特徴とする(1)から(7)のいずれかに記載のプログラム。
【0108】
(9) 1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供方法のプログラムであって、前記情報提供装置のコンピュータに、前記コンテンツの提供が可能か否かを判定する処理を実行させ、前記コンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含む前記端末からのパラメータに基づいて当該コンテンツを生成する処理とを実行させ、前記コンテンツ提供の可否判定において、自装置が稼動している場合に前記端末へのコンテンツの提供を可能と判断させるためのプログラム。
【0109】
(10)前記コンテンツ提供の可否判定において、当該端末及び当該端末のユーザに関する情報のうちの当該端末が自装置に送信可能なものの種別を定めた前記端末からの送信パラメータ情報と、前記端末及びその端末のユーザに関する情報のうちの前記端末から要求されるコンテンツを生成するために必要な情報の種別を定めた自装置の要求パラメータ情報とを比較して当該コンテンツ提供の可否を判定させることを特徴とする(9)記載のプログラム。
【0110】
(11)前記送信パラメータ情報並びに前記要求パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別に加えて精度が定められていることを特徴とする(10)記載のプログラム。
【0111】
(12)前記送信パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別と精度とに加えて自装置における当該情報の使用の制限を設定自在とし、前記要求パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別と精度とに加えて自装置における当該情報の使用方針を設定自在としたことを特徴とする(11)記載のプログラム。
【0112】
(13)前記送信パラメータ情報並びに前記要求パラメータ情報は、P3P(Platform for Privacy Preferences Project)で規定される記述に従うことを特徴とする(12)記載のプログラム。
【0113】
(14)前記要求パラメータ情報は、外部から変更自在としたことを特徴とする(9)から(13)のいずれかに記載のプログラム。
【0114】
(15)前記コンテンツ提供の可否判定において、前記端末から要求されるコンテンツが提供不可と判断した場合に当該端末に当該コンテンツが提供されるために必要な条件を通知することを特徴とする(9)から(14)のいずれかに記載のプログラム。
【0115】
(16)前記コンテンツ提供の可否判定において、前記コンテンツの取得の可否について前記端末から問い合わせを受け付け、当該コンテンツ取得を可能と判定した時に予め設定された一定期間にわたって当該端末から受け付ける前記コンテンツ取得の可否判定に対して当該コンテンツ取得を可能と判定することを特徴とする(9)から(15)のいずれかに記載のプログラム。
【0116】
(17)1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供方法のプログラムであって、前記端末と前記情報提供装置とは独立に設けられた判定装置のコンピュータに、前記端末が前記情報提供装置に前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツ取得の可否判定を受付けて当該コンテンツ取得の可否を判定しかつその判定結果を当該端末に通知する処理を実行させ、前記コンテンツ提供の可否判定において、前記情報提供装置が稼動している場合に前記端末へのコンテンツの提供を可能と判断させるためのプログラム。
【0117】
(18)前記コンテンツ提供の可否判定において、当該端末及び当該端末のユーザに関する情報のうちの当該端末が前記情報提供装置に送信可能なものの種別を定めた前記端末からの送信パラメータ情報と、前記端末及びその端末のユーザに関する情報のうちの前記端末から要求されるコンテンツを生成するために必要な情報の種別を定めた前記情報提供装置からの要求パラメータ情報とを比較して前記情報提供装置から前記端末へのコンテンツ提供の可否判定を行わせることを特徴とする(17)記載のプログラム。
【0118】
(19)前記送信パラメータ情報並びに前記要求パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別に加えて精度が定められていることを特徴とする(18)記載のプログラム。
【0119】
(20)前記送信パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別と精度とに加えて前記情報提供装置における当該情報の使用の制限を設定自在とし、前記要求パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別と精度とに加えて当該情報提供装置における当該情報の使用方針を設定自在としたことを特徴とする(19)記載のプログラム。
【0120】
(21)前記送信パラメータ情報並びに前記要求パラメータ情報は、P3P(Platform for Privacy Preferences Project)で規定される記述に従うことを特徴とする(20)記載のプログラム。
【0121】
(22)前記端末が前記情報提供装置に要求するコンテンツが提供不可と判断した場合に当該情報提供装置から当該端末に当該コンテンツが提供されるために必要な条件を当該端末に通知し、当該条件を受け入れることが外部から指定された時に当該コンテンツの提供を可能と判定することを特徴とする(17)から(21)のいずれかに記載の判定装置。
【0122】
(23)前記コンテンツ提供の可否判定において、前記情報提供装置へ要求するコンテンツの取得の可否について前記端末から問い合わせを受け付け、当該コンテンツ取得を可能と判定した時に予め設定された一定期間にわたって当該端末から受け付ける当該情報提供装置からのコンテンツ取得の可否判定に対して当該コンテンツ取得を可能と判定することを特徴とする(17)から(22)のいずれかに記載のプログラム。
【0123】
(24)1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供方法であって、前記端末が前記情報提供装置に前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツの取得の可否を判定するステップと、前記コンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含むパラメータを取得するステップと、その取得したパラメータを前記情報提供装置に送信するステップとを有し、前記の取得の可否を判定するステップは、前記情報提供装置が稼動している場合に前記端末へのコンテンツの提供を可能と判断することを特徴とする情報提供方法。
【0124】
(25)前記コンテンツの取得の可否を判定するステップは、当該端末及び当該端末のユーザに関する情報のうちの当該端末が前記情報提供装置に送信可能なものの種別を定めた前記端末からの送信パラメータ情報と、前記端末及びその端末のユーザに関する情報のうちの前記端末から要求されるコンテンツを生成するために必要な情報の種別を定めた前記情報提供装置からの要求パラメータ情報とを比較することによって当該コンテンツの取得の可否を判定することを特徴とする(24)記載の情報提供方法。
【0125】
(26)前記送信パラメータ情報並びに前記要求パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別に加えて精度が定められていることを特徴とする(25)記載の情報提供方法。
【0126】
(27)前記送信パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別と精度とに加えて前記情報提供装置における当該情報の使用の制限を設定自在とし、前記要求パラメータ情報に含まれる端末及びその端末のユーザに関する情報は、その種別と精度とに加えて当該情報提供装置における当該情報の使用方針を設定自在としたことを特徴とする(26)記載の情報提供方法。
【0127】
(28)前記送信パラメータ情報並びに前記要求パラメータ情報は、P3P(Platform for Privacy Preferences Project)で規定される記述に従うことを特徴とする(27)記載の情報提供方法。
【0128】
(29)前記送信パラメータ情報は、外部から設定自在としたことを特徴とする(25)から(28)のいずれかに記載の情報提供方法。
【0129】
(30)前記要求パラメータ情報は、外部から変更自在としたことを特徴とする(25)から(29)のいずれかに記載の情報提供方法。
【0130】
(31)前記端末から前記情報提供装置に要求するコンテンツが取得可能と判定された時に予め設定された一定期間後及び外部から指定された期間のいずれかにおいて当該情報提供装置へのコンテンツ要求の前に当該コンテンツの取得の可否判定を行わずに前記パラメータを取得して前記情報提供装置に送信することを特徴とする(25)から(30)のいずれかに記載の情報提供方法。
【0131】
(32)前記端末が前記情報提供装置に要求するコンテンツが提供不可と判断した場合に当該情報提供装置から当該端末に当該コンテンツが提供されるために必要な条件を通知し、当該端末が、当該条件を受け入れることが外部から指定された時に前記パラメータを取得して前記情報提供装置に送信することを特徴とする(25)から(31)のいずれかに記載の情報提供方法。
【0132】
(33)前記コンテンツの取得を可能と判定した時に予め設定された一定期間にわたって当該コンテンツ取得の可否判定に対して当該コンテンツ取得を可能と判定することを特徴とする(25)から(32)のいずれかに記載の情報提供方法。
【図面の簡単な説明】
【0133】
【図1】本発明の第1の実施例による情報提供システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1の端末の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。
【図4】図1の判定装置が情報提供装置から端末へのコンテンツ提供可否の判定手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施例による情報提供システムの端末の構成を示すブロック図である。
【図6】図5の送信パラメータ情報記憶手段が記憶する送信パラメータ情報の例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施例による情報提供システムの情報提供装置の構成を示すブロック図である。
【図8】(a),(b)はそれぞれ図7の要求パラメータ情報記憶手段が記憶する要求パラメータ情報の例を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。
【図10】本発明の第2の実施例による情報提供システムの判定装置の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施例による情報提供システムの端末が有する送信パラメータ情報の例を示す図である。
【図12】(a),(b)は本発明の第3の実施例による情報提供システムの情報提供装置が有する要求パラメータ情報の例を示す図である。
【図13】本発明の第4の実施例による情報提供システムの端末が有する送信パラメータ情報の例を示す図である。
【図14】(a),(b)は本発明の第4の実施例における情報提供システムの情報提供装置が有する要求パラメータ情報の例を示す図である。
【図15】本発明の第5の実施例による情報提供システムの端末の構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の第5の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。
【図17】本発明の第6の実施例による情報提供システムの判定装置の動作を示すフローチャートである。
【図18】本発明の第6の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。
【図19】本発明の第7の実施例による情報提供システムの構成を示すブロック図である。
【図20】図19の判定装置の動作を示すフローチャートである。
【図21】本発明の第7の実施例による情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。
【図22】従来の情報提供システムの構成を示すブロック図である。
【図23】図22の情報提供装置の構成を示すブロック図である。
【図24】図22の端末の構成を示すブロック図である。
【図25】従来の情報提供システムの動作を示すシーケンスチャートである。
【符号の説明】
【0134】
1,4〜6 端末
2,7 情報提供装置
3,8 判定装置
9 コンテンツ提供許可判定結果記憶手段
11 情報要求受付手段
12 情報要求解析手段
13 パラメータ取得手段
14,21 送信手段
15,22 受信手段
16 コンテンツ表示手段
17 コンテンツ取得可否問合せ手段
23 コンテンツ生成手段
24 要求パラメータ記憶手段
41 送信パラメータ情報記憶手段
51 コンテンツ取得許可情報記憶手段
A ユーザ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供システムであって、前記端末が前記情報提供装置に前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツの取得の可否を判定する判定装置と、
前記端末に設けられかつ前記判定装置で前記コンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含むパラメータを取得する取得手段と、前記端末に設けられかつ前記取得手段で取得したパラメータを前記情報提供装置に送信する手段とを有することを特徴とする情報提供システム。
【請求項1】
1つ以上の端末と、1つ以上の情報提供装置とから構成され、前記端末が前記1つ以上の情報提供装置から選択した1つに対してパラメータを送信してコンテンツを要求し、前記情報提供装置が前記端末から送信されたパラメータに基づくコンテンツを生成して当該端末に提供する情報提供システムであって、前記端末が前記情報提供装置に前記コンテンツを要求する際に当該コンテンツの取得の可否を判定する判定装置と、
前記端末に設けられかつ前記判定装置で前記コンテンツの提供が可能と判定された時に前記端末の情報及びその端末のユーザに関する1つ以上の情報を含むパラメータを取得する取得手段と、前記端末に設けられかつ前記取得手段で取得したパラメータを前記情報提供装置に送信する手段とを有することを特徴とする情報提供システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2008−146681(P2008−146681A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−46077(P2008−46077)
【出願日】平成20年2月27日(2008.2.27)
【分割の表示】特願2001−343944(P2001−343944)の分割
【原出願日】平成13年11月9日(2001.11.9)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月27日(2008.2.27)
【分割の表示】特願2001−343944(P2001−343944)の分割
【原出願日】平成13年11月9日(2001.11.9)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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