情報管理装置
【課題】 表示される情報を見易くする。
【解決手段】 情報管理サーバ2は、表示縮尺や、表示内容、精度選定処理で選定された精度等に基づいて、格子を生成し、求められた乱数値を用い、剰余演算後、対応する番号の分割領域15a(15b,15c)を情報の表示位置として選択する。また、情報管理サーバ2は、基地局位置・移動端末位置(GPS位置)間の距離L1(L2,L3,…,Ln)を算出し、算出した多数の距離に基づいて、精度(誤差)を算出する。また、情報管理サーバ2は、記憶部の精度情報記憶領域から、乱数種を計算する時刻に最も近い過去の時刻の精度を選定する。
【解決手段】 情報管理サーバ2は、表示縮尺や、表示内容、精度選定処理で選定された精度等に基づいて、格子を生成し、求められた乱数値を用い、剰余演算後、対応する番号の分割領域15a(15b,15c)を情報の表示位置として選択する。また、情報管理サーバ2は、基地局位置・移動端末位置(GPS位置)間の距離L1(L2,L3,…,Ln)を算出し、算出した多数の距離に基づいて、精度(誤差)を算出する。また、情報管理サーバ2は、記憶部の精度情報記憶領域から、乱数種を計算する時刻に最も近い過去の時刻の精度を選定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、災害情報報知システムにおいて用いられ、携帯電話機等の移動端末から取得した位置情報を含む災害報告情報に基づいて、災害報告情報に対応する表示情報を生成するための情報管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、移動通信システムにおける携帯電話機等の移動端末から、位置情報を取得して、種々のサービスを提供する提案がなされている。例えば、移動通信システムに接続したWWWサーバが、地図上に位置情報に対応した災害報告情報等を表示させることによって、大地震等の災害が発生した場合の災害復旧の際に役立てることができる。この場合、災害報告情報等は、緯度及び経度によって指定される点に表示される。
【0003】
ところで、最近、携帯電話機等の移動端末には、GPS(Global Positioning System)信号受信機能が搭載されたものがあり、受信したGPS信号に基づいて、移動端末の位置情報(緯度及び経度)が生成され、その精度は、10m程度である。また、RTK(Real Time Kinematic)方式(動的干渉測位方式)を用いると、数cmの精度が得られる。また、複数の基地局からの電波の受信レベルに基づいて、移動端末の位置を特定する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
一方、GPS信号受信機能を有していない移動端末では、移動端末の最寄りの基地局の位置情報を送信し、地図画面上への情報の表示位置として用いることができる。この場合、誤差は例えば数kmとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−38948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来技術では、地図画面上への情報の表示位置として、基地局の位置情報を用いる場合に、同じ位置に情報が重なって表示される。すなわち、複数の表示情報が、本来は別の位置の情報であるにもかかわらず、同じ位置に表示されてしまう。このため、情報が隠れてしまい、情報の把握が困難となるという問題がある。また、移動端末の最寄りの基地局のカバーエリア(すなわち、精度)を正確に把握できないという問題がある。
【0007】
この発明は、前記の課題を解決し、表示される情報を見易くし、情報の視認性を向上させることができる情報管理装置を提供することを第1の目的としている。
【0008】
また、この発明は、前記の課題を解決し、基地局の正確なカバーエリアを把握することができる情報管理装置を提供することを第2の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、ネットワークを介して移動端末に接続され、前記移動端末から、前記移動端末の最寄りの基地局の位置情報が付加された送付情報を取得し、前記位置情報に基づいて、前記送付情報に対応する表示情報を生成する情報管理装置であって、前記基地局の通信エリア内の領域に対応する地図画面上の表示領域に、前記送付情報又はその対応情報を表示位置を分散化させて表示させるための表示位置分散化手段を備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載の情報管理装置であって、GPS受信機能を有する前記移動端末に接続され、前記移動端末から、前記位置情報とともに、受信したGPS信号に基づいて生成され、前記移動端末の位置を示すGPS位置情報が付加された前記送付情報を取得し、前記位置情報と前記GPS位置情報とに基づいて、前記基地局と前記移動端末との間の距離を算出する距離算出手段と、算出した複数の前記距離に基づいて、前記移動端末の位置情報としての前記位置情報の精度を算出する精度算出手段とを備えたことを特徴としている。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の情報管理装置であって、前記表示位置分散化手段は、擬似乱数を発生させる乱数発生手段を有し、前記乱数発生手段によって得られた乱数値と前記精度とに基づいて、前記送付情報又は前記対応情報の表示位置を選定し、当該情報管理装置は、擬似乱数を発生させるための乱数種を設定する時刻に最も近い過去の時刻における精度を、前記送付情報又は前記対応情報の表示位置を選定するための前記精度として選定する精度選定手段を備えたことを特徴としている。
【0012】
請求項4の発明は、ネットワークを介してGPS受信機能を有する移動端末に接続され、前記移動端末から、前記移動端末の最寄りの基地局の位置情報と、受信したGPS信号に基づいて生成され、前記移動端末の位置を示すGPS位置情報とを取得する情報管理装置であって、前記位置情報と前記GPS位置情報とに基づいて、前記基地局と前記移動端末との間の距離を算出する距離算出手段と、算出した複数の前記距離に基づいて、前記移動端末の位置情報としての前記位置情報の精度を算出する精度算出手段とを備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、同一の位置情報に対応して複数の送付情報が得られた場合に、送付情報を画面上に分散化させて表示させることができるので、地図画面上への送付情報の表示位置として、基地局の位置情報を用いる場合でも、送付情報が同じ位置に重なって表示されることがないので、表示される情報を見易くし、情報の視認性を向上させることができる。
【0014】
請求項4の発明によれば、精度算出手段が、移動端末の位置情報としての基地局の位置情報の精度を算出するので、基地局の位置情報を、移動端末の位置情報として用いる場合の誤差を修正して、基地局の正確な通信エリアを把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明の実施の形態1による災害情報報知システムの構成を説明するための説明図である。
【図2】同災害情報報知システムの情報管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】同情報管理サーバの記憶部の構成を示すブロック図である。
【図4】同情報管理サーバの機能を説明するための説明図である。
【図5】同情報管理サーバの記憶部の位置情報記憶領域の記憶内容を説明するための説明図である。
【図6】同情報管理サーバの記憶部の精度情報記憶領域の記憶内容を説明するための説明図である。
【図7】同災害情報報知システムの機能を説明するための説明図である。
【図8】同災害情報報知システムの移動端末の構成を示すブロック図である。
【図9】同災害情報報知システムのユーザ端末の構成を示すブロック図である。
【図10】同ユーザ端末の表示部の表示内容を説明するための説明図である。
【図11】同ユーザ端末の表示部の表示内容を説明するための説明図である。
【図12】この発明の実施の形態2による災害情報報知システムの情報管理サーバの機能を説明するための説明図である。
【図13】この発明の実施の形態3による災害情報報知システムの情報管理サーバの機能を説明するための説明図である。
【図14】同情報管理サーバの記憶部のカバーエリア情報記憶領域の記憶内容を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、この発明の実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1による災害情報報知システムの構成を説明するための説明図、図2は、同災害情報報知システムの情報管理サーバの構成を示すブロック図、図3は、同情報管理サーバの記憶部の構成を示すブロック図、図4は、同情報管理サーバの機能を説明するための説明図、図5は、同情報管理サーバの記憶部の位置情報記憶領域の記憶内容を説明するための説明図、図6は、同情報管理サーバの記憶部の精度情報記憶領域の記憶内容を説明するための説明図、図7は、同災害情報報知システムの機能を説明するための説明図、図8は、同災害情報報知システムの移動端末の構成を示すブロック図、図9は、同災害情報報知システムのユーザ端末の構成を示すブロック図、図10は、同ユーザ端末の表示部の表示内容を説明するための説明図、図11は、同ユーザ端末の表示部の表示内容を説明するための説明図である。
【0018】
図1に示すように、この実施の形態の災害情報報知システム1は、例えば、大地震等の災害が発生した場合の災害復旧の際に用いられ、WWWサーバとしての情報管理サーバ2が、被害情報の報告者が用いる移動端末3,3,…と、移動通信網を含む通信ネットワーク4を介して接続可能とされ、かつ、ユーザが用いるユーザ端末5と接続可能とされて概略構成されている。
【0019】
ここで、移動端末3は、GPS受信機能を有する端末を含んでいる。また、情報管理サーバ2と通信ネットワーク4との間には、ルータ6が介在し、情報管理サーバ2とユーザ端末5との間には、L2SW(layer 2 switch)7が介在している。情報管理サーバ2は、移動端末3,3,…から位置情報を含む災害報告情報を取得し、表示情報を生成してユーザ端末5へ供給する。なお、L2SW7は、レイヤ2(データリンク層)でルーティング処理を行うスイッチからなっている。
【0020】
情報管理サーバ2は、図2に示すように、所定の制御プログラムに従って構成各部を制御する制御部9と、各種制御プログラムやデータが記憶される記憶部11と、所定のプロトコルに従ってデータ通信を行うための通信部12とを有している。
【0021】
制御部9は、CPU(Central Processing Unit)等からなり、記憶部11に記憶された所定の制御プログラムに従って構成各部を制御する。情報管理サーバ2においては、例えば、災害報告情報取得処理や、表示情報生成処理、精度算出処理、精度選定処理、表示情報供給処理等が実行される。
【0022】
情報管理サーバ2は、災害報告情報取得処理で、移動端末3から取得した災害報告情報を、災害報告情報記憶領域14aに記憶する。災害報告情報は、災害内容情報(送付情報)のほか、発生位置情報や時刻情報を含んでいる。ここで、GPS受信機能を有する移動端末3から送信されてきた発生位置情報は、基地局位置情報及び高精度のGPS位置情報を含んでいる。基地局位置情報は、移動端末3に最寄りの基地局8の緯度情報及び経度情報からなっている(図7参照)。また、GPS位置情報は、GPS衛星から受信したGPS信号に基づいて算出された移動端末3の緯度情報及び経度情報からなっている。時刻情報は、災害報告情報の収集時刻を含んでいる。なお、時刻情報は、災害の発生時刻を含んでいても良い。
【0023】
表示情報生成処理は、表示画面を格子状に分割するための格子生成処理と、地図上に災害内容情報を基地局8のカバーエリア(通信エリア)内でその表示位置を分散化させて(ばらつかせて)表示させるための表示位置分散化処理とを含んでいる。情報管理サーバ2は、格子生成処理で、表示縮尺や、表示内容、精度選定処理で選定された精度等に基づいて、図4に示すように格子を生成する。情報管理サーバ2は、表示内容として、例えば、アイコン等のマークのみを表示する場合や、20文字程度の情報を表示する場合、50文字程度のメモ等の情報を表示する場合に対応させて、格子を生成する。
【0024】
例えば、図4(a)は、3×3の分割領域15a,15a,…に格子状に分割する場合を、図4(b)は、5×5の分割領域15b,15b,…に格子状に分割する場合を、図4(c)は、7×7の分割領域15c,15c,…に格子状に分割する場合をそれぞれ示す。情報管理サーバ2は、基地局8のカバーエリアRa内に情報を表示させる場合には、十分表示可能なように分割して格子を生成する(図7参照)。
【0025】
例えば、1つの分割領域15a(15b,15c)に、表示する情報を50ドットとし、この分割領域15a(15b,15c)のサイズが地図の縮尺から400mに相当する場合で、基地局8の位置情報の誤差が1kmのときは、図4(b)に示すように、5×5の分割領域15b,15b,…に格子状に分割すれば良いこととなる。
【0026】
表示位置分散化処理は、乱数発生処理を含んでいる。情報管理サーバ2は、乱数発生処理で、発生位置情報(緯度情報及び経度情報)と時刻情報とに基づいて、乱数種SEEDを求め、擬似乱数を発生させる。例えば、C言語においては、乱数種設定のために関数srand()を、擬似乱数発生のために関数rand()を用いる。ここで、情報管理サーバ2は、乱数種SEEDを、式(1)によって設定する。なお、式(1)で、発生位置情報の緯度情報をAAA度BB分CC.DDD秒、経度情報をEEE度FF分HH.JJJ秒、時刻情報をaaaa年bb月cc日dd時ee分ff.hhh秒としている。
SEED=(AAA×100×100×1000+BB×100×1000
+CC×1000+DDD)
+(EEE×100×100×1000+FF×100×1000
+HH×1000+JJJ)
+(aaaa×100×100×100×100×100×1000
+bb×100×100×100×100×1000
+cc×100×100×100×1000
+dd×100×100×1000+ee×100×1000
+ff×1000+hhh) (1)
【0027】
情報管理サーバ2は、求められた乱数値を用い、剰余演算を行った後、対応する番号(例えば、図4(a)においては、「1」〜「25」)の分割領域15a(15b,15c)を情報の表示位置として選択する。図4(b)に示すように5×5の分割領域15b,15b,…に格子状に分割する場合で、計算結果として、例えば、番号「10」が得られたときは、上から2行目の右端に情報を表示する。なお、番号「5」の分割領域15aを基地局8の位置に対応させる。
【0028】
また、表示情報が、分割領域15a(15b,15c)の数よりも多い場合は、同じ場所に、新しい情報が古い情報に重ねられるが、最新の表示情報から分割領域15a(15b,15c)の数だけ古いものから表示させるようにしても良いし、重ねられても古い情報が完全に隠れない場合には、古い情報も残しておいても良い。
【0029】
情報管理サーバ2は、精度算出処理で、基地局位置・移動端末位置(GPS位置)間の距離を算出し、図5に示すように、記憶部11の位置情報記憶領域14bに記憶し、算出した多数の距離に基づいて、精度(誤差)を算出する。ここで、基地局位置(緯度、経度)は、移動端末3が同一の基地局に属している場合は、同一となる。情報管理サーバ2は、例えば、距離の平均を求め、求めた平均を2倍して精度として算出し、図6に示すように、精度情報記憶領域14cに記憶する。
【0030】
また、情報管理サーバ2が、距離の最大値を精度として求めても良いし、距離の標準偏差を求め、この標準偏差に定数(例えば、3)を掛けて精度として求めても良い。こうして、基地局8の緯度情報及び経度情報を発生位置情報として用いる場合の誤差の修正がなされ、正確なカバーエリアが推定される。情報管理サーバ2は、カバーエリアの半径の初期値が例えば2kmであっても、運用の過程で、1kmの範囲であることが推定できた場合に、基地局を中心とし半径1kmの範囲内で表示位置を分散させる。こうして、基地局毎に、その緯度及び経度の誤差の修正が可能となる。なお、基地局8は、追加、削除、移動の可能性があるため、精度算出処理は、直近の時刻のもののみで実施される。
【0031】
精度選定処理は、精度算出処理実行のタイミングによる、表示中の情報表示位置の変化を回避するために実行される。情報管理サーバ2は、精度選定処理で、精度情報記憶領域14cから、乱数種を計算する時刻に最も近い過去の時刻の精度を選定する。例えば、乱数種を計算する時刻が、時刻T1より新しく時刻T2より古い時刻であるとすると、時刻T1を求めて対応する精度を、採用すべき精度として選定する。情報管理サーバ2は、格子生成処理において、選定された精度に対応する格子を選択する。これにより、格子は変化せず、情報の表示位置も変化しない。
【0032】
また、この乱数種の算出に用いる時刻を、他のユーザと共有することにより、他のユーザの用いるユーザ端末の表示部にも、同じ画面が表示されるため、わかりやすい情報共有が可能となる。したがって、各種機関(都道府県や、市町村、消防、水防団等)が、共同で災害対策を実施する場合に適用して好適である。
【0033】
情報管理サーバ2は、表示情報供給処理で、要求に応じて、生成した表示情報をユーザ端末5へ送信する。
【0034】
記憶部11は、図3に示すように、各種プログラムを記憶するプログラム記憶部13と、各種情報を記憶する情報記憶部14とを有している。記憶部11のプログラム記憶部は、災害報告情報取得処理プログラムを記憶する記憶領域と、表示情報生成処理プログラムを記憶する記憶領域と、精度算出処理プログラムを記憶する記憶領域と、精度選定処理プログラムを記憶する記憶領域と、表示情報供給処理プログラムを記憶する記憶領域とを有している。
【0035】
また、記憶部11の情報記憶部は、災害報告情報を記憶する災害報告情報記憶領域14aと、位置情報を記憶する位置情報記憶領域14bと、精度情報を記憶する精度情報記憶領域14cと、地図情報を記憶する地図情報記憶領域(不図示)とを有している。
【0036】
災害報告情報記憶領域14aには、災害報告内容に、発生位置情報と時刻情報とが対応付けられて記憶されている。発生位置情報は、基地局位置情報及びGPS位置情報を含んでいる。
【0037】
位置情報記憶領域14bには、図5に示すように、発生時刻T1(T2,T3,…,Tn)に対応付けて、発生位置としての基地局位置(緯度、経度)K1(K2,K3,…,Kn)と、移動端末位置(GPS位置(緯度、経度))G1(G2,G3,…,Gn)と、基地局位置・移動端末位置(GPS位置)間の距離L1(L2,L3,…,Ln)とが記憶されている。
【0038】
精度情報記憶領域14cには、図6に示すように、発生時刻T1(T2,T3,…,Tn)に対応付けて、基地局位置(緯度、経度)K1(K2,K3,…,Kn)と、精度算出処理で求められた精度M11(M12,…,Mn1,Mn2)とが記憶されている。
【0039】
地図情報を記憶する記憶領域には、位置(緯度、経度)を示す位置情報と、位置情報に対応付けられた地図画像情報とを含む地図情報が記憶されている。
【0040】
この実施の形態の移動端末3は、図8に示すように、例えば、携帯電話機から構成され、所定の制御プログラムに従って構成各部を制御する制御部16と、各種制御プログラムやデータが記憶される記憶部17と、アンテナ18と、所定のプロトコルに従ってデータ通信を行うための無線通信部19と、アンテナ21と、GPS受信部22と、各種キーを含む操作部23と、液晶ディスプレイ等からなる表示部24と、電子カメラユニットを含む撮像部25と、スピーカを含む音声出力部26と、送話部27と、受話部28とを有している。移動端末3としては、携帯電話機のほか、無線通信機能を有するノート型パーソナルコンピュータや、スマートフォン等であっても良い。
【0041】
この実施の形態の移動端末3は、必ずしもGPS受信機能を有していなくても良い。図8に示すGPS受信機能を有する移動端末3は、発生位置情報として、基地局位置情報のほかに、高精度のGPS位置情報を情報管理サーバ2へ送信する。
【0042】
ユーザ端末5は、図9に示すように、例えば、パーソナルコンピュータから構成され、所定の制御プログラムに従って構成各部を制御する制御部31と、ブラウザ等を含む各種プログラムやデータが記憶される記憶部32と、所定のプロトコルに従ってデータ通信を行う通信部33と、データの入力や指示を行うためのマウス及びキーボードからなる操作部34と、例えば液晶ディスプレイ等からなる表示部35とを有している。
【0043】
ユーザ端末5は、情報管理サーバ2へ災害報告情報に関する表示情報の供給を要求し受信する。ユーザ端末5が表示情報を受信すると、表示部35には、図10に示すように、災害情報種別(対応情報)を示すアイコン36a,36b,…が表示される。ここで、アイコン36aは人的被害関連情報、アイコン36bは建物被害関連情報、アイコン36cは火災関連情報、アイコン36dは河川砂防関連情報、アイコン36eは道路交通関連情報、アイコン36fはライフライン関連情報、アイコン36gは避難関連情報、アイコン36hはその他情報を示している。
【0044】
また、図11に示すように、所定の表示領域37に、枠内に災害内容を示す文字情報が表示された文字表示部38a,38b,…を配置しても良い。
【0045】
次に、上記構成の災害情報報知システムの動作について説明する。
【0046】
情報管理サーバ2は、災害報告情報取得処理で、移動端末3から取得した災害報告情報を、災害報告情報記憶領域14aに記憶する。
【0047】
また、情報管理サーバ2は、格子生成処理で、表示縮尺や、表示内容、精度選定処理で選定された精度等に基づいて、格子を生成し、表示位置分散化処理で、求められた乱数値を用い、剰余演算後、対応する番号の分割領域15a(15b,15c)を情報の表示位置として選択する。
【0048】
また、情報管理サーバ2は、精度算出処理で、基地局位置・移動端末位置(GPS位置)間の距離を算出し、算出した多数の距離に基づいて、精度(誤差)を算出する。
【0049】
また、情報管理サーバ2は、精度選定処理で、精度情報記憶領域14cから、乱数種を計算する時刻に最も近い過去の時刻の精度を選定する。
【0050】
また、情報管理サーバ2は、表示情報供給処理で、要求に応じて、生成した表示情報をユーザ端末5へ送信する。
【0051】
ユーザ端末5においては、表示部35に、例えば、図10に示すように、災害情報種別を示すアイコン36a,36b,…が表示される。
【0052】
なお、図7に示すように、位置Pを中心とする検索エリアRb内の位置を発生位置とする情報を検索する場合に、従来技術では、基地局8のカバーエリアRa内の移動端末3は、基地局8の位置情報しか送らないので、移動端末3がたとえ検索エリアRb内にあっても、移動端末3の位置を発生位置とする情報は検索対象外である(ヒットしない。)が、この実施の形態によれば、カバーエリアRaと検索エリアRbとは重なるので、検索対象となる(ヒットする。)。また、図10は、ユーザ端末5において、表示部35の画面全体に、情報管理サーバ2から受信した表示情報を表示させた場合を示し、図11は、表示部35の画面の一部に表示領域37を設けて情報を表示させた場合を示す。
【0053】
こうして、この実施の形態の構成によれば、情報管理サーバ2は、格子生成処理で、表示縮尺や、表示内容、精度選定処理で選定された精度等に基づいて、格子を生成し、表示位置分散化処理で、求められた乱数値を用いて、剰余演算後、対応する番号の分割領域15a(15b,15c)を情報の表示位置として選択するので、地図画面上への情報の表示位置として、基地局8の位置情報を用いる場合でも、情報が同じ位置に重なって表示されることがないので、表示される情報を見易くし、視認性を向上させることができる。
【0054】
また、情報管理サーバ2は、精度算出処理で、基地局位置・移動端末位置(GPS位置)間の距離を算出し、算出した多数の距離に基づいて、精度(誤差)を算出するので、基地局8の緯度情報及び経度情報を発生位置情報として用いる場合の誤差を修正して、基地局8の正確なカバーエリアを把握することができる。こうした誤差の修正は、運用の過程で自動的になされるので、システム構築費用を低減することができる。
【0055】
また、情報管理サーバ2は、精度選定処理で、精度情報記憶領域14cから、乱数種を計算する時刻に最も近い過去の時刻の精度を選定するので、精度算出処理実行のタイミングによって、表示中の情報表示位置が変化することを回避することができる。したがって、一段と視認性を向上させることができる。
【0056】
(実施の形態2)
図12は、この発明の実施の形態2による災害情報報知システムの情報管理サーバの機能を説明するための説明図である。
【0057】
図12に示すように、この実施の形態の情報管理サーバは、基地局41,42のカバーエリアSb,Scを、それぞれ、移動端末43,44の配置状態から、所定の領域Saの組み合わせとして推定する。移動端末43,44の表示位置は、移動端末43,44の位置情報(緯度及び経度)に基づいてプロットされる。カバーエリアSb,Scを求めた後、カバーエリアSb,Scの面積に最も近い円をカバーエリアとしても良い。この場合、円の半径を記憶すれば、その形状を記憶する必要はない。
【0058】
この実施の形態の構成によれば、上述した実施の形態1と略同様の効果を得ることができる。
【0059】
(実施の形態3)
図13は、この発明の実施の形態3による災害情報報知システムの情報管理サーバの機能を説明するための説明図、図14は、同情報管理サーバの記憶部のカバーエリア情報記憶領域の記憶内容を説明するための説明図である。
【0060】
図13に示すように、この実施の形態の情報管理サーバは、基地局46,47a,47b,…が配置されている場合に、基地局46のカバーエリアを、ボロノイ分割(ティーセン分割)の手法によって、分割線Ka,Kb,…によって区画された領域Wとして求める。実際には、山や建物等の遮蔽物によってカバーエリアは異なったものとなるので、情報管理サーバは補正処理を施す。
【0061】
この実施形態の情報管理サーバの記憶部には、図14に示すように、基地局毎に等価半径や補正半径が記憶されたカバーエリア情報記憶領域48が設けられている。山や建物等の影響がなく、人口等の移動端末の利用者状況も差がないものとすると、カバーエリアは、面積A1(A2,A3,…)に基づいて、図14に示すような等価半径の円状領域として求められる。移動端末の利用者状況は、隣接基地局であれば同一と考えることができる。移動端末の利用者状況が同一でも、移動端末数の比率が異なる場合には、基地局のカバーエリアが移動端末数に比例して大きいか又は小さいと考えられる。
【0062】
このことから、移動端末数N1(N2,N3,…)に基づいて、図14に示すような補正半径を求め、カバーエリアをこの補正半径の円状領域として求める。この補正は、全基地局について行う。なお、図14において、(ΣA=A1+A2+…)、(ΣN=N1+N2+…)である。また、カバーエリアの面積を、川や湖等の箇所を削除したり、イベントの影響を削除した移動端末数としても良い。さらに、図14を、基地局の移動端末数を管理して、基地局の増強や新設の計画のために用いても良い。
【0063】
この実施の形態の構成によれば、上述した実施の形態1と略同様の効果を得ることができる。
【0064】
以上、この発明の実施の形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。上述した実施の形態では、例えば、災害報告情報取得処理や、表示情報生成処理、精度算出処理、精度選定処理、表示情報供給処理等を、CPU等からなる制御部が、対応する制御プログラムを実行することでその機能を達成する場合について述べたが、一部又は全部の機能を専用のハードウェアを用いて行い、他の一部を対応するプログラムを実行して処理するようにしても良い。また、各機能は、それぞれ別々のCPU等が実行しても良いし、例えば、単一のCPU等が実行しても良い。
【0065】
また、L2SW7に代えて、レイヤ3(ネットワーク層)でルーティング処理を行うL3SWを用いても良い。また、表示位置は、画面上に分散されれば、必ずしもランダムでなくても良い。また、情報管理サーバに表示部を設けて、生成した表示情報を表示させても良い。
【産業上の利用可能性】
【0066】
測位システムとして、GPS等のほか、GNSS(Global Navigation Satellite System)等を用いる場合に適用できる。
【符号の説明】
【0067】
1 災害情報報知システム
2 情報管理サーバ(情報管理装置)
3 移動端末
4 通信ネットワーク(ネットワーク)
5 ユーザ端末
8,41,42,46,47a,47b,… 基地局
9 制御部(表示位置分散化手段、距離算出手段、精度算出手段、乱数発生手段、精度選定手段)
11 記憶部
Ra,Sb,Sc カバーエリア(通信エリア)
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、災害情報報知システムにおいて用いられ、携帯電話機等の移動端末から取得した位置情報を含む災害報告情報に基づいて、災害報告情報に対応する表示情報を生成するための情報管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、移動通信システムにおける携帯電話機等の移動端末から、位置情報を取得して、種々のサービスを提供する提案がなされている。例えば、移動通信システムに接続したWWWサーバが、地図上に位置情報に対応した災害報告情報等を表示させることによって、大地震等の災害が発生した場合の災害復旧の際に役立てることができる。この場合、災害報告情報等は、緯度及び経度によって指定される点に表示される。
【0003】
ところで、最近、携帯電話機等の移動端末には、GPS(Global Positioning System)信号受信機能が搭載されたものがあり、受信したGPS信号に基づいて、移動端末の位置情報(緯度及び経度)が生成され、その精度は、10m程度である。また、RTK(Real Time Kinematic)方式(動的干渉測位方式)を用いると、数cmの精度が得られる。また、複数の基地局からの電波の受信レベルに基づいて、移動端末の位置を特定する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
一方、GPS信号受信機能を有していない移動端末では、移動端末の最寄りの基地局の位置情報を送信し、地図画面上への情報の表示位置として用いることができる。この場合、誤差は例えば数kmとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−38948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来技術では、地図画面上への情報の表示位置として、基地局の位置情報を用いる場合に、同じ位置に情報が重なって表示される。すなわち、複数の表示情報が、本来は別の位置の情報であるにもかかわらず、同じ位置に表示されてしまう。このため、情報が隠れてしまい、情報の把握が困難となるという問題がある。また、移動端末の最寄りの基地局のカバーエリア(すなわち、精度)を正確に把握できないという問題がある。
【0007】
この発明は、前記の課題を解決し、表示される情報を見易くし、情報の視認性を向上させることができる情報管理装置を提供することを第1の目的としている。
【0008】
また、この発明は、前記の課題を解決し、基地局の正確なカバーエリアを把握することができる情報管理装置を提供することを第2の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、ネットワークを介して移動端末に接続され、前記移動端末から、前記移動端末の最寄りの基地局の位置情報が付加された送付情報を取得し、前記位置情報に基づいて、前記送付情報に対応する表示情報を生成する情報管理装置であって、前記基地局の通信エリア内の領域に対応する地図画面上の表示領域に、前記送付情報又はその対応情報を表示位置を分散化させて表示させるための表示位置分散化手段を備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載の情報管理装置であって、GPS受信機能を有する前記移動端末に接続され、前記移動端末から、前記位置情報とともに、受信したGPS信号に基づいて生成され、前記移動端末の位置を示すGPS位置情報が付加された前記送付情報を取得し、前記位置情報と前記GPS位置情報とに基づいて、前記基地局と前記移動端末との間の距離を算出する距離算出手段と、算出した複数の前記距離に基づいて、前記移動端末の位置情報としての前記位置情報の精度を算出する精度算出手段とを備えたことを特徴としている。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の情報管理装置であって、前記表示位置分散化手段は、擬似乱数を発生させる乱数発生手段を有し、前記乱数発生手段によって得られた乱数値と前記精度とに基づいて、前記送付情報又は前記対応情報の表示位置を選定し、当該情報管理装置は、擬似乱数を発生させるための乱数種を設定する時刻に最も近い過去の時刻における精度を、前記送付情報又は前記対応情報の表示位置を選定するための前記精度として選定する精度選定手段を備えたことを特徴としている。
【0012】
請求項4の発明は、ネットワークを介してGPS受信機能を有する移動端末に接続され、前記移動端末から、前記移動端末の最寄りの基地局の位置情報と、受信したGPS信号に基づいて生成され、前記移動端末の位置を示すGPS位置情報とを取得する情報管理装置であって、前記位置情報と前記GPS位置情報とに基づいて、前記基地局と前記移動端末との間の距離を算出する距離算出手段と、算出した複数の前記距離に基づいて、前記移動端末の位置情報としての前記位置情報の精度を算出する精度算出手段とを備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、同一の位置情報に対応して複数の送付情報が得られた場合に、送付情報を画面上に分散化させて表示させることができるので、地図画面上への送付情報の表示位置として、基地局の位置情報を用いる場合でも、送付情報が同じ位置に重なって表示されることがないので、表示される情報を見易くし、情報の視認性を向上させることができる。
【0014】
請求項4の発明によれば、精度算出手段が、移動端末の位置情報としての基地局の位置情報の精度を算出するので、基地局の位置情報を、移動端末の位置情報として用いる場合の誤差を修正して、基地局の正確な通信エリアを把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明の実施の形態1による災害情報報知システムの構成を説明するための説明図である。
【図2】同災害情報報知システムの情報管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】同情報管理サーバの記憶部の構成を示すブロック図である。
【図4】同情報管理サーバの機能を説明するための説明図である。
【図5】同情報管理サーバの記憶部の位置情報記憶領域の記憶内容を説明するための説明図である。
【図6】同情報管理サーバの記憶部の精度情報記憶領域の記憶内容を説明するための説明図である。
【図7】同災害情報報知システムの機能を説明するための説明図である。
【図8】同災害情報報知システムの移動端末の構成を示すブロック図である。
【図9】同災害情報報知システムのユーザ端末の構成を示すブロック図である。
【図10】同ユーザ端末の表示部の表示内容を説明するための説明図である。
【図11】同ユーザ端末の表示部の表示内容を説明するための説明図である。
【図12】この発明の実施の形態2による災害情報報知システムの情報管理サーバの機能を説明するための説明図である。
【図13】この発明の実施の形態3による災害情報報知システムの情報管理サーバの機能を説明するための説明図である。
【図14】同情報管理サーバの記憶部のカバーエリア情報記憶領域の記憶内容を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、この発明の実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1による災害情報報知システムの構成を説明するための説明図、図2は、同災害情報報知システムの情報管理サーバの構成を示すブロック図、図3は、同情報管理サーバの記憶部の構成を示すブロック図、図4は、同情報管理サーバの機能を説明するための説明図、図5は、同情報管理サーバの記憶部の位置情報記憶領域の記憶内容を説明するための説明図、図6は、同情報管理サーバの記憶部の精度情報記憶領域の記憶内容を説明するための説明図、図7は、同災害情報報知システムの機能を説明するための説明図、図8は、同災害情報報知システムの移動端末の構成を示すブロック図、図9は、同災害情報報知システムのユーザ端末の構成を示すブロック図、図10は、同ユーザ端末の表示部の表示内容を説明するための説明図、図11は、同ユーザ端末の表示部の表示内容を説明するための説明図である。
【0018】
図1に示すように、この実施の形態の災害情報報知システム1は、例えば、大地震等の災害が発生した場合の災害復旧の際に用いられ、WWWサーバとしての情報管理サーバ2が、被害情報の報告者が用いる移動端末3,3,…と、移動通信網を含む通信ネットワーク4を介して接続可能とされ、かつ、ユーザが用いるユーザ端末5と接続可能とされて概略構成されている。
【0019】
ここで、移動端末3は、GPS受信機能を有する端末を含んでいる。また、情報管理サーバ2と通信ネットワーク4との間には、ルータ6が介在し、情報管理サーバ2とユーザ端末5との間には、L2SW(layer 2 switch)7が介在している。情報管理サーバ2は、移動端末3,3,…から位置情報を含む災害報告情報を取得し、表示情報を生成してユーザ端末5へ供給する。なお、L2SW7は、レイヤ2(データリンク層)でルーティング処理を行うスイッチからなっている。
【0020】
情報管理サーバ2は、図2に示すように、所定の制御プログラムに従って構成各部を制御する制御部9と、各種制御プログラムやデータが記憶される記憶部11と、所定のプロトコルに従ってデータ通信を行うための通信部12とを有している。
【0021】
制御部9は、CPU(Central Processing Unit)等からなり、記憶部11に記憶された所定の制御プログラムに従って構成各部を制御する。情報管理サーバ2においては、例えば、災害報告情報取得処理や、表示情報生成処理、精度算出処理、精度選定処理、表示情報供給処理等が実行される。
【0022】
情報管理サーバ2は、災害報告情報取得処理で、移動端末3から取得した災害報告情報を、災害報告情報記憶領域14aに記憶する。災害報告情報は、災害内容情報(送付情報)のほか、発生位置情報や時刻情報を含んでいる。ここで、GPS受信機能を有する移動端末3から送信されてきた発生位置情報は、基地局位置情報及び高精度のGPS位置情報を含んでいる。基地局位置情報は、移動端末3に最寄りの基地局8の緯度情報及び経度情報からなっている(図7参照)。また、GPS位置情報は、GPS衛星から受信したGPS信号に基づいて算出された移動端末3の緯度情報及び経度情報からなっている。時刻情報は、災害報告情報の収集時刻を含んでいる。なお、時刻情報は、災害の発生時刻を含んでいても良い。
【0023】
表示情報生成処理は、表示画面を格子状に分割するための格子生成処理と、地図上に災害内容情報を基地局8のカバーエリア(通信エリア)内でその表示位置を分散化させて(ばらつかせて)表示させるための表示位置分散化処理とを含んでいる。情報管理サーバ2は、格子生成処理で、表示縮尺や、表示内容、精度選定処理で選定された精度等に基づいて、図4に示すように格子を生成する。情報管理サーバ2は、表示内容として、例えば、アイコン等のマークのみを表示する場合や、20文字程度の情報を表示する場合、50文字程度のメモ等の情報を表示する場合に対応させて、格子を生成する。
【0024】
例えば、図4(a)は、3×3の分割領域15a,15a,…に格子状に分割する場合を、図4(b)は、5×5の分割領域15b,15b,…に格子状に分割する場合を、図4(c)は、7×7の分割領域15c,15c,…に格子状に分割する場合をそれぞれ示す。情報管理サーバ2は、基地局8のカバーエリアRa内に情報を表示させる場合には、十分表示可能なように分割して格子を生成する(図7参照)。
【0025】
例えば、1つの分割領域15a(15b,15c)に、表示する情報を50ドットとし、この分割領域15a(15b,15c)のサイズが地図の縮尺から400mに相当する場合で、基地局8の位置情報の誤差が1kmのときは、図4(b)に示すように、5×5の分割領域15b,15b,…に格子状に分割すれば良いこととなる。
【0026】
表示位置分散化処理は、乱数発生処理を含んでいる。情報管理サーバ2は、乱数発生処理で、発生位置情報(緯度情報及び経度情報)と時刻情報とに基づいて、乱数種SEEDを求め、擬似乱数を発生させる。例えば、C言語においては、乱数種設定のために関数srand()を、擬似乱数発生のために関数rand()を用いる。ここで、情報管理サーバ2は、乱数種SEEDを、式(1)によって設定する。なお、式(1)で、発生位置情報の緯度情報をAAA度BB分CC.DDD秒、経度情報をEEE度FF分HH.JJJ秒、時刻情報をaaaa年bb月cc日dd時ee分ff.hhh秒としている。
SEED=(AAA×100×100×1000+BB×100×1000
+CC×1000+DDD)
+(EEE×100×100×1000+FF×100×1000
+HH×1000+JJJ)
+(aaaa×100×100×100×100×100×1000
+bb×100×100×100×100×1000
+cc×100×100×100×1000
+dd×100×100×1000+ee×100×1000
+ff×1000+hhh) (1)
【0027】
情報管理サーバ2は、求められた乱数値を用い、剰余演算を行った後、対応する番号(例えば、図4(a)においては、「1」〜「25」)の分割領域15a(15b,15c)を情報の表示位置として選択する。図4(b)に示すように5×5の分割領域15b,15b,…に格子状に分割する場合で、計算結果として、例えば、番号「10」が得られたときは、上から2行目の右端に情報を表示する。なお、番号「5」の分割領域15aを基地局8の位置に対応させる。
【0028】
また、表示情報が、分割領域15a(15b,15c)の数よりも多い場合は、同じ場所に、新しい情報が古い情報に重ねられるが、最新の表示情報から分割領域15a(15b,15c)の数だけ古いものから表示させるようにしても良いし、重ねられても古い情報が完全に隠れない場合には、古い情報も残しておいても良い。
【0029】
情報管理サーバ2は、精度算出処理で、基地局位置・移動端末位置(GPS位置)間の距離を算出し、図5に示すように、記憶部11の位置情報記憶領域14bに記憶し、算出した多数の距離に基づいて、精度(誤差)を算出する。ここで、基地局位置(緯度、経度)は、移動端末3が同一の基地局に属している場合は、同一となる。情報管理サーバ2は、例えば、距離の平均を求め、求めた平均を2倍して精度として算出し、図6に示すように、精度情報記憶領域14cに記憶する。
【0030】
また、情報管理サーバ2が、距離の最大値を精度として求めても良いし、距離の標準偏差を求め、この標準偏差に定数(例えば、3)を掛けて精度として求めても良い。こうして、基地局8の緯度情報及び経度情報を発生位置情報として用いる場合の誤差の修正がなされ、正確なカバーエリアが推定される。情報管理サーバ2は、カバーエリアの半径の初期値が例えば2kmであっても、運用の過程で、1kmの範囲であることが推定できた場合に、基地局を中心とし半径1kmの範囲内で表示位置を分散させる。こうして、基地局毎に、その緯度及び経度の誤差の修正が可能となる。なお、基地局8は、追加、削除、移動の可能性があるため、精度算出処理は、直近の時刻のもののみで実施される。
【0031】
精度選定処理は、精度算出処理実行のタイミングによる、表示中の情報表示位置の変化を回避するために実行される。情報管理サーバ2は、精度選定処理で、精度情報記憶領域14cから、乱数種を計算する時刻に最も近い過去の時刻の精度を選定する。例えば、乱数種を計算する時刻が、時刻T1より新しく時刻T2より古い時刻であるとすると、時刻T1を求めて対応する精度を、採用すべき精度として選定する。情報管理サーバ2は、格子生成処理において、選定された精度に対応する格子を選択する。これにより、格子は変化せず、情報の表示位置も変化しない。
【0032】
また、この乱数種の算出に用いる時刻を、他のユーザと共有することにより、他のユーザの用いるユーザ端末の表示部にも、同じ画面が表示されるため、わかりやすい情報共有が可能となる。したがって、各種機関(都道府県や、市町村、消防、水防団等)が、共同で災害対策を実施する場合に適用して好適である。
【0033】
情報管理サーバ2は、表示情報供給処理で、要求に応じて、生成した表示情報をユーザ端末5へ送信する。
【0034】
記憶部11は、図3に示すように、各種プログラムを記憶するプログラム記憶部13と、各種情報を記憶する情報記憶部14とを有している。記憶部11のプログラム記憶部は、災害報告情報取得処理プログラムを記憶する記憶領域と、表示情報生成処理プログラムを記憶する記憶領域と、精度算出処理プログラムを記憶する記憶領域と、精度選定処理プログラムを記憶する記憶領域と、表示情報供給処理プログラムを記憶する記憶領域とを有している。
【0035】
また、記憶部11の情報記憶部は、災害報告情報を記憶する災害報告情報記憶領域14aと、位置情報を記憶する位置情報記憶領域14bと、精度情報を記憶する精度情報記憶領域14cと、地図情報を記憶する地図情報記憶領域(不図示)とを有している。
【0036】
災害報告情報記憶領域14aには、災害報告内容に、発生位置情報と時刻情報とが対応付けられて記憶されている。発生位置情報は、基地局位置情報及びGPS位置情報を含んでいる。
【0037】
位置情報記憶領域14bには、図5に示すように、発生時刻T1(T2,T3,…,Tn)に対応付けて、発生位置としての基地局位置(緯度、経度)K1(K2,K3,…,Kn)と、移動端末位置(GPS位置(緯度、経度))G1(G2,G3,…,Gn)と、基地局位置・移動端末位置(GPS位置)間の距離L1(L2,L3,…,Ln)とが記憶されている。
【0038】
精度情報記憶領域14cには、図6に示すように、発生時刻T1(T2,T3,…,Tn)に対応付けて、基地局位置(緯度、経度)K1(K2,K3,…,Kn)と、精度算出処理で求められた精度M11(M12,…,Mn1,Mn2)とが記憶されている。
【0039】
地図情報を記憶する記憶領域には、位置(緯度、経度)を示す位置情報と、位置情報に対応付けられた地図画像情報とを含む地図情報が記憶されている。
【0040】
この実施の形態の移動端末3は、図8に示すように、例えば、携帯電話機から構成され、所定の制御プログラムに従って構成各部を制御する制御部16と、各種制御プログラムやデータが記憶される記憶部17と、アンテナ18と、所定のプロトコルに従ってデータ通信を行うための無線通信部19と、アンテナ21と、GPS受信部22と、各種キーを含む操作部23と、液晶ディスプレイ等からなる表示部24と、電子カメラユニットを含む撮像部25と、スピーカを含む音声出力部26と、送話部27と、受話部28とを有している。移動端末3としては、携帯電話機のほか、無線通信機能を有するノート型パーソナルコンピュータや、スマートフォン等であっても良い。
【0041】
この実施の形態の移動端末3は、必ずしもGPS受信機能を有していなくても良い。図8に示すGPS受信機能を有する移動端末3は、発生位置情報として、基地局位置情報のほかに、高精度のGPS位置情報を情報管理サーバ2へ送信する。
【0042】
ユーザ端末5は、図9に示すように、例えば、パーソナルコンピュータから構成され、所定の制御プログラムに従って構成各部を制御する制御部31と、ブラウザ等を含む各種プログラムやデータが記憶される記憶部32と、所定のプロトコルに従ってデータ通信を行う通信部33と、データの入力や指示を行うためのマウス及びキーボードからなる操作部34と、例えば液晶ディスプレイ等からなる表示部35とを有している。
【0043】
ユーザ端末5は、情報管理サーバ2へ災害報告情報に関する表示情報の供給を要求し受信する。ユーザ端末5が表示情報を受信すると、表示部35には、図10に示すように、災害情報種別(対応情報)を示すアイコン36a,36b,…が表示される。ここで、アイコン36aは人的被害関連情報、アイコン36bは建物被害関連情報、アイコン36cは火災関連情報、アイコン36dは河川砂防関連情報、アイコン36eは道路交通関連情報、アイコン36fはライフライン関連情報、アイコン36gは避難関連情報、アイコン36hはその他情報を示している。
【0044】
また、図11に示すように、所定の表示領域37に、枠内に災害内容を示す文字情報が表示された文字表示部38a,38b,…を配置しても良い。
【0045】
次に、上記構成の災害情報報知システムの動作について説明する。
【0046】
情報管理サーバ2は、災害報告情報取得処理で、移動端末3から取得した災害報告情報を、災害報告情報記憶領域14aに記憶する。
【0047】
また、情報管理サーバ2は、格子生成処理で、表示縮尺や、表示内容、精度選定処理で選定された精度等に基づいて、格子を生成し、表示位置分散化処理で、求められた乱数値を用い、剰余演算後、対応する番号の分割領域15a(15b,15c)を情報の表示位置として選択する。
【0048】
また、情報管理サーバ2は、精度算出処理で、基地局位置・移動端末位置(GPS位置)間の距離を算出し、算出した多数の距離に基づいて、精度(誤差)を算出する。
【0049】
また、情報管理サーバ2は、精度選定処理で、精度情報記憶領域14cから、乱数種を計算する時刻に最も近い過去の時刻の精度を選定する。
【0050】
また、情報管理サーバ2は、表示情報供給処理で、要求に応じて、生成した表示情報をユーザ端末5へ送信する。
【0051】
ユーザ端末5においては、表示部35に、例えば、図10に示すように、災害情報種別を示すアイコン36a,36b,…が表示される。
【0052】
なお、図7に示すように、位置Pを中心とする検索エリアRb内の位置を発生位置とする情報を検索する場合に、従来技術では、基地局8のカバーエリアRa内の移動端末3は、基地局8の位置情報しか送らないので、移動端末3がたとえ検索エリアRb内にあっても、移動端末3の位置を発生位置とする情報は検索対象外である(ヒットしない。)が、この実施の形態によれば、カバーエリアRaと検索エリアRbとは重なるので、検索対象となる(ヒットする。)。また、図10は、ユーザ端末5において、表示部35の画面全体に、情報管理サーバ2から受信した表示情報を表示させた場合を示し、図11は、表示部35の画面の一部に表示領域37を設けて情報を表示させた場合を示す。
【0053】
こうして、この実施の形態の構成によれば、情報管理サーバ2は、格子生成処理で、表示縮尺や、表示内容、精度選定処理で選定された精度等に基づいて、格子を生成し、表示位置分散化処理で、求められた乱数値を用いて、剰余演算後、対応する番号の分割領域15a(15b,15c)を情報の表示位置として選択するので、地図画面上への情報の表示位置として、基地局8の位置情報を用いる場合でも、情報が同じ位置に重なって表示されることがないので、表示される情報を見易くし、視認性を向上させることができる。
【0054】
また、情報管理サーバ2は、精度算出処理で、基地局位置・移動端末位置(GPS位置)間の距離を算出し、算出した多数の距離に基づいて、精度(誤差)を算出するので、基地局8の緯度情報及び経度情報を発生位置情報として用いる場合の誤差を修正して、基地局8の正確なカバーエリアを把握することができる。こうした誤差の修正は、運用の過程で自動的になされるので、システム構築費用を低減することができる。
【0055】
また、情報管理サーバ2は、精度選定処理で、精度情報記憶領域14cから、乱数種を計算する時刻に最も近い過去の時刻の精度を選定するので、精度算出処理実行のタイミングによって、表示中の情報表示位置が変化することを回避することができる。したがって、一段と視認性を向上させることができる。
【0056】
(実施の形態2)
図12は、この発明の実施の形態2による災害情報報知システムの情報管理サーバの機能を説明するための説明図である。
【0057】
図12に示すように、この実施の形態の情報管理サーバは、基地局41,42のカバーエリアSb,Scを、それぞれ、移動端末43,44の配置状態から、所定の領域Saの組み合わせとして推定する。移動端末43,44の表示位置は、移動端末43,44の位置情報(緯度及び経度)に基づいてプロットされる。カバーエリアSb,Scを求めた後、カバーエリアSb,Scの面積に最も近い円をカバーエリアとしても良い。この場合、円の半径を記憶すれば、その形状を記憶する必要はない。
【0058】
この実施の形態の構成によれば、上述した実施の形態1と略同様の効果を得ることができる。
【0059】
(実施の形態3)
図13は、この発明の実施の形態3による災害情報報知システムの情報管理サーバの機能を説明するための説明図、図14は、同情報管理サーバの記憶部のカバーエリア情報記憶領域の記憶内容を説明するための説明図である。
【0060】
図13に示すように、この実施の形態の情報管理サーバは、基地局46,47a,47b,…が配置されている場合に、基地局46のカバーエリアを、ボロノイ分割(ティーセン分割)の手法によって、分割線Ka,Kb,…によって区画された領域Wとして求める。実際には、山や建物等の遮蔽物によってカバーエリアは異なったものとなるので、情報管理サーバは補正処理を施す。
【0061】
この実施形態の情報管理サーバの記憶部には、図14に示すように、基地局毎に等価半径や補正半径が記憶されたカバーエリア情報記憶領域48が設けられている。山や建物等の影響がなく、人口等の移動端末の利用者状況も差がないものとすると、カバーエリアは、面積A1(A2,A3,…)に基づいて、図14に示すような等価半径の円状領域として求められる。移動端末の利用者状況は、隣接基地局であれば同一と考えることができる。移動端末の利用者状況が同一でも、移動端末数の比率が異なる場合には、基地局のカバーエリアが移動端末数に比例して大きいか又は小さいと考えられる。
【0062】
このことから、移動端末数N1(N2,N3,…)に基づいて、図14に示すような補正半径を求め、カバーエリアをこの補正半径の円状領域として求める。この補正は、全基地局について行う。なお、図14において、(ΣA=A1+A2+…)、(ΣN=N1+N2+…)である。また、カバーエリアの面積を、川や湖等の箇所を削除したり、イベントの影響を削除した移動端末数としても良い。さらに、図14を、基地局の移動端末数を管理して、基地局の増強や新設の計画のために用いても良い。
【0063】
この実施の形態の構成によれば、上述した実施の形態1と略同様の効果を得ることができる。
【0064】
以上、この発明の実施の形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。上述した実施の形態では、例えば、災害報告情報取得処理や、表示情報生成処理、精度算出処理、精度選定処理、表示情報供給処理等を、CPU等からなる制御部が、対応する制御プログラムを実行することでその機能を達成する場合について述べたが、一部又は全部の機能を専用のハードウェアを用いて行い、他の一部を対応するプログラムを実行して処理するようにしても良い。また、各機能は、それぞれ別々のCPU等が実行しても良いし、例えば、単一のCPU等が実行しても良い。
【0065】
また、L2SW7に代えて、レイヤ3(ネットワーク層)でルーティング処理を行うL3SWを用いても良い。また、表示位置は、画面上に分散されれば、必ずしもランダムでなくても良い。また、情報管理サーバに表示部を設けて、生成した表示情報を表示させても良い。
【産業上の利用可能性】
【0066】
測位システムとして、GPS等のほか、GNSS(Global Navigation Satellite System)等を用いる場合に適用できる。
【符号の説明】
【0067】
1 災害情報報知システム
2 情報管理サーバ(情報管理装置)
3 移動端末
4 通信ネットワーク(ネットワーク)
5 ユーザ端末
8,41,42,46,47a,47b,… 基地局
9 制御部(表示位置分散化手段、距離算出手段、精度算出手段、乱数発生手段、精度選定手段)
11 記憶部
Ra,Sb,Sc カバーエリア(通信エリア)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して移動端末に接続され、前記移動端末から、前記移動端末の最寄りの基地局の位置情報が付加された送付情報を取得し、前記位置情報に基づいて、前記送付情報に対応する表示情報を生成する情報管理装置であって、
前記基地局の通信エリア内の領域に対応する地図画面上の表示領域に、前記送付情報又はその対応情報を表示位置を分散化させて表示させるための表示位置分散化手段を備えた
ことを特徴とする情報管理装置。
【請求項2】
GPS受信機能を有する前記移動端末に接続され、前記移動端末から、前記位置情報とともに、受信したGPS信号に基づいて生成され、前記移動端末の位置を示すGPS位置情報が付加された前記送付情報を取得し、
前記位置情報と前記GPS位置情報とに基づいて、前記基地局と前記移動端末との間の距離を算出する距離算出手段と、算出した複数の前記距離に基づいて、前記移動端末の位置情報としての前記位置情報の精度を算出する精度算出手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の情報管理装置。
【請求項3】
前記表示位置分散化手段は、擬似乱数を発生させる乱数発生手段を有し、前記乱数発生手段によって得られた乱数値と前記精度とに基づいて、前記送付情報又は前記対応情報の表示位置を選定し、
当該情報管理装置は、擬似乱数を発生させるための乱数種を設定する時刻に最も近い過去の時刻における精度を、前記送付情報又は前記対応情報の表示位置を選定するための前記精度として選定する精度選定手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報管理装置。
【請求項4】
ネットワークを介してGPS受信機能を有する移動端末に接続され、前記移動端末から、前記移動端末の最寄りの基地局の位置情報と、受信したGPS信号に基づいて生成され、前記移動端末の位置を示すGPS位置情報とを取得する情報管理装置であって、
前記位置情報と前記GPS位置情報とに基づいて、前記基地局と前記移動端末との間の距離を算出する距離算出手段と、算出した複数の前記距離に基づいて、前記移動端末の位置情報としての前記位置情報の精度を算出する精度算出手段とを備えたことを特徴とする情報管理装置。
【請求項1】
ネットワークを介して移動端末に接続され、前記移動端末から、前記移動端末の最寄りの基地局の位置情報が付加された送付情報を取得し、前記位置情報に基づいて、前記送付情報に対応する表示情報を生成する情報管理装置であって、
前記基地局の通信エリア内の領域に対応する地図画面上の表示領域に、前記送付情報又はその対応情報を表示位置を分散化させて表示させるための表示位置分散化手段を備えた
ことを特徴とする情報管理装置。
【請求項2】
GPS受信機能を有する前記移動端末に接続され、前記移動端末から、前記位置情報とともに、受信したGPS信号に基づいて生成され、前記移動端末の位置を示すGPS位置情報が付加された前記送付情報を取得し、
前記位置情報と前記GPS位置情報とに基づいて、前記基地局と前記移動端末との間の距離を算出する距離算出手段と、算出した複数の前記距離に基づいて、前記移動端末の位置情報としての前記位置情報の精度を算出する精度算出手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の情報管理装置。
【請求項3】
前記表示位置分散化手段は、擬似乱数を発生させる乱数発生手段を有し、前記乱数発生手段によって得られた乱数値と前記精度とに基づいて、前記送付情報又は前記対応情報の表示位置を選定し、
当該情報管理装置は、擬似乱数を発生させるための乱数種を設定する時刻に最も近い過去の時刻における精度を、前記送付情報又は前記対応情報の表示位置を選定するための前記精度として選定する精度選定手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報管理装置。
【請求項4】
ネットワークを介してGPS受信機能を有する移動端末に接続され、前記移動端末から、前記移動端末の最寄りの基地局の位置情報と、受信したGPS信号に基づいて生成され、前記移動端末の位置を示すGPS位置情報とを取得する情報管理装置であって、
前記位置情報と前記GPS位置情報とに基づいて、前記基地局と前記移動端末との間の距離を算出する距離算出手段と、算出した複数の前記距離に基づいて、前記移動端末の位置情報としての前記位置情報の精度を算出する精度算出手段とを備えたことを特徴とする情報管理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−172080(P2011−172080A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−34872(P2010−34872)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(000004330)日本無線株式会社 (1,186)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(000004330)日本無線株式会社 (1,186)
【Fターム(参考)】
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