説明

情報送信装置

【課題】入力キーの操作に不慣れな利用者であっても、送信情報を種々の送信種別で簡単に所望の送信先に送信することができる情報送信装置を提供する。
【解決手段】デジタルペン100を用いて、送信情報、送信者識別情報、送信種別情報および送信先番号情報を送信情報記入用紙10の各記入エリアに記入する。この時、筆圧センサとカメラによって、デジタルペン100の筆跡情報が検出される。筆跡情報はパソコン110を介して管理装置160に送信される。管理装置160はデジタルペン100の筆跡情報に基づいて、送信情報記入用紙10に記入された送信情報と、送信者識別情報、送信種別情報および送信先番号情報を含む送信先参照情報を判別し、判別した送信先判別情報に対応させて送信先ファイルに記憶されている送信先情報を読み出す。判別した送信情報を読み出した送信先情報で示される送信先に判別した送信種別情報で示される送信種別で送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信情報を送信する情報送信装置に関し、特に、デジタルペンを入力手段として用いた情報送信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
送信情報を送信する方法としては、送信情報を手書きで記入して郵送する方法や、パソコンや携帯電話機等の端末装置を用いてメールで送信する方法等が用いられている。端末装置を用いて送信情報を送信する方法は、迅速に送信情報を送信することができるが、端末装置の入力キーを操作して送信情報等を入力する必要があるため、端末装置の入力キーの操作に不慣れな利用者に敬遠されていた。
近年、入力情報を入力する手法としてデジタルペンを用いて入力する手法が開発されている。このデジタルペンを用いることにより、筆記具を用いて手書きで記入する感覚で入力情報を入力することができ、端末装置の入力キーの操作に不慣れな利用者であっても容易に入力情報を入力することができる。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−285516号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
送信情報を送信する情報送信装置において、送信情報の入力操作を容易にするために。送信情報の入力手段としてデジタルペンを用いることが考えられる。しかしながら、入力手段としてデジタルペンを用いるだけでは、送信情報を送信する操作が十分に簡略化されているとはいえない。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、端末装置の入力キーの操作に不慣れな利用者であっても、送信情報を種々の送信種別で簡単に所望の送信先に送信することができる情報送信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一発明は、送信情報記入用紙と、デジタルペンと、管理装置を備える情報送信装置である。
送信情報記入用紙には、送信情報を送信するのに必要な情報が記入される記入エリアが設けられている。本発明では、送信情報記入エリア、送信者識別情報記入エリア、送信種別情報記入エリアが設けられている。送信情報記入エリアには、文字、記号、絵、図、グラフ等を用いて送信情報が記入される。送信者識別情報記入エリアには、送信者を識別する送信者識別情報、例えば、送信者の番号を示す送信者番号情報や、送信者名を示す送信者名情報が記入される。送信者識別情報記入エリアに送信者識別情報を記入する方法としては、例えば、送信者識別情報記入エリアに送信者識別情報を構成する文字情報(文字、数字、記号等を含む)を記入する方法や、送信者識別情報を構成可能な文字情報に対応する部分送信者識別情報記入エリア(例えば、数字0〜9に対応する部分送信者識別情報記入エリア)を設け、送信者識別情報を構成する文字情報それぞれに対応する部分送信者識別情報記入エリアに、文字情報の出現順にチェック記号(例えば、「レ点」、「○印」、「×印」)を記入する方法を用いることができる。送信情報記入用紙としては、デジタルペンを用いて送信情報記入用紙の各エリアに情報を記入している時に、送信情報記入用紙の記入面上におけるデジタルペンの筆跡を示す筆跡情報(位置情報の推移状態)を検出することができる種々の用紙を用いることができる。例えば、送信情報記入用紙の記入面に、記入面上の位置(絶対座標位置)を示す位置情報を出力する位置情報出力手段が設けられている用紙が用いられる。
デジタルペンは、筆跡情報検出手段と、デジタルペン用通信手段と、デジタルペン用処理手段を有している。筆跡情報検出手段は、デジタルペンを用いて送信情報記入用紙の各記入エリアに情報を記入している時に、送信情報記入用紙の記入面上におけるデジタルペンの先端部分(情報を記入している部分)の位置の軌跡(筆跡)を示す筆跡情報を検出する。例えば、送信情報記入用紙の記入面上における設定時間毎の絶対位置情報を筆跡情報として検出する。デジタルペン用通信手段は、管理装置と通信する通信手段であり、例えば、管理装置と通信可能な端末装置(パソコン、携帯電話機、携帯端末装置(PDA)等)と通信する通信手段が用いられる。端末装置と通信する通信手段としては、例えば、近距離無線通信回線(例えば、1〜2m以内)を介して通信を行う通信手段や、通信線を介して通信を行う通信手段が用いられる。なお、管理装置と直接に通信可能な通信手段を用いることもできる。デジタルペン用処理手段は、筆跡情報検出手段で検出した筆跡情報を、デジタルペン用通信手段を用いて管理装置に送信する。筆跡情報を送信する方法としては、筆跡情報検出手段によって検出された筆跡情報を記憶手段に記憶し、まとめて送信する方法や、随時送信する方法を用いることができる。
管理装置は、管理装置用通信手段と、管理装置用処理手段と、管理装置用記憶手段を有している。
管理装置用通信手段は、デジタルペン、端末装置や送信先と通信する通信手段であり、デジタルペン、端末装置や送信先の通信手段の仕様に対応した適宜の通信手段が用いられる。
管理装置用記憶手段には、送信情報を送信する送信先情報が送信者識別情報に対応させて記憶されている。本発明では、FAXを送信する送信先を示すFAX送信先情報が、送信者識別情報およびFAX送信種別情報に対応させて記憶されており、メールの送信先を示すメール送信先情報が、送信者識別情報およびメール送信種別情報に対応させて記憶されており、音声の送信先を示す音声送信先情報が、送信者識別情報および音声送信種別情報に対応させて記憶されている。また、管理装置用記憶手段には、デジタルペンを用いて送信情報記入用紙に設けられている記入エリアに記入された情報を判別するために、送信情報記入用紙に設けられている記入エリアと記入エリアに記入される情報との関係を示すエリア定義情報が記憶されている。なお、記入エリアと送信情報記入用紙の記入面上における記入エリアの位置(絶対座標位置)との関係を示すエリア定義情報も記憶させておくのが好ましい。
管理装置用処理手段は、管理装置用通信手段で受信した筆跡情報と管理装置用記憶手段に記憶されているエリア定義情報に基づいて、デジタルペンを用いて送信情報記入用紙の各記入エリアに記入された情報を判別する。本発明では、送信情報記入エリアに記入された送信情報、送信者識別情報記入エリアに記入された送信者識別情報、送信種別情報記入エリアに記入された送信種別情報を判別する。なお、送信者識別情報と送信種別識別情報は、送信先情報を抽出するための送信先情報参照情報として用いられる。そして、判別した送信種別情報がFAX送信種別情報である場合には、判別した送信者識別情報およびFAX送信種別情報に対応させて管理装置用記憶手段に記憶されているFAX送信先情報で示される送信先に、判別した送信情報を管理装置用通信手段から送信する。また、判別した送信種別情報がメール送信種別情報である場合には、判別した送信者識別情報およびメール送信種別情報に対応させて管理装置用記憶手段に記憶されているメール送信先情報で示される送信先に、判別した送信情報を管理装置用通信手段から送信する。また、判別した送信種別情報が音声送信種別情報である場合には、判別した送信者識別情報および音声送信種別情報に対応させて管理装置用記憶手段に記憶されている音声送信先情報で示される送信先に、判別した送信情報を管理装置用通信手段から送信する。
本発明では、デジタルペンを用いて、送信情報記入用紙に設けられている送信情報記入エリアに送信情報、送信者識別情報記入エリアに送信者識別情報、送信種別情報記入エリアに送信種別情報を手書きで記入することによって、所望の送信情報を、所望の送信方法で、所望の送信先に簡単に送信することができる。
なお、本明細書では、「デジタルペン用」、「管理装置用」という記載は、単に、デジ222タルペンあるいは管理装置に設けられていることを区別するために用いている。
【0006】
一発明の異なる形態では、管理装置は、筆跡情報をイメージ情報に変換するイメージ情報変換手段と、イメージ情報をテキスト情報に変換するテキスト情報変換手段と、テキスト情報を音声情報に変換する音声情報変換手段を有している。「イメージ情報」は、デジタル化された画像情報を意味し、「テキスト情報」は、デジタル化された文字情報(文字、数字、アルファベット、記号等を含む)を意味する。イメージ変換手段は、例えば、筆跡情報が、送信情報記入用紙の記入面上における絶対座標情報と時間情報を組み合わせた情報(座標情報,時間情報)により構成されている場合には、ドットを座標情報で示される位置に時間情報で示される時間順に配置することによって、筆跡情報をイメージ情報に変換する。テキスト情報変換手段は、公知の方法を用いて、イメージ情報をテキスト情報に変換する。音声情報変換手段は、公知の方法を用い、テキスト情報を音声情報に変換する。そして、管理装置用処理手段は、判別した送信種別情報がFAX送信種別情報である場合には、イメージ情報変換手段によりイメージ情報に変換された送信情報(イメージ情報の形式の送信情報)を送信する。また、判別した送信種別情報がメール送信種別情報である場合には、イメージ情報変換手段およびテキスト情報変換手段によりテキスト情報に変換された送信情報(テキスト情報の形式の送信情報)を送信する。また、判別した送信種別情報が音声送信種別情報である場合には、イメージ情報変換手段、テキスト情報変換手段および音声情報変換手段により音声情報に変換された送信情報(音声情報の形式の送信情報)を送信する。
本形態では、送信情報記入用紙に記入された送信情報を、送信種別(FAX送信、メール送信、音声装置)に対応する形式に変換して送信するため、送信先での変換処理が不要となる。
【0007】
一発明の他の形態では、送信情報記入用紙には、送信先識別情報記入エリアが設けられている。送信先識別情報記入エリアには、送信先を識別する送信先識別情報、例えば、送信先番号を示す送信先番号情報等が記入される。送信先識別情報を記入する方法としては、例えば、前述した、送信者識別情報を記入する方法と同様の方法を用いることができる。本形態では、送信者識別情報、送信種別情報および送信先識別情報が送信先情報参照情報として用いられる。また、管理装置用記憶手段には、FAX送信先情報が、送信者識別情報、FAX送信種別情報および送信先識別情報に対応させて記憶されており、メール送信先情報が、送信者識別情報、メール送信種別情報および送信先識別情報に対応させて記憶されており、音声送信先情報が、送信者識別情報、音声送信種別情報および送信先識別情報に対応させて記憶されている。
管理装置用処理手段は、送信情報記入用紙に設けられている送信情報記入エリアに記入された送信情報と、送信者識別情報記入エリアに記入された送信者識別情報、送信種別情報記入エリアに記入された送信種別情報および送信先識別情報記入エリアに記入された送信先識別情報を含む送信先情報参照情報を判別する。そして、判別した送信種別情報がFAX送信種別情報である場合には、判別した送信者識別情報、FAX送信種別情報および送信先識別情報に対応させて管理装置用記憶手段に記憶されているFAX送信先情報で示される送信先に、判別した送信情報を送信する。また、判別した送信種別情報がメール送信種別情報である場合には、判別した送信者識別情報、メール送信種別情報および送信先識別情報に対応させて管理装置用記憶手段に記憶されているメール送信先情報で示される送信先に、判別した送信情報を送信する。また、判別した送信種別情報が音声送信種別情報である場合には、判別した送信者識別情報、音声送信種別情報および送信先識別情報に対応させて管理装置用記憶手段に記憶されている音声送信先情報で示される送信先に、判別した送信情報を送信する。
本形態では、複数のFAX送信先、複数のメール送信先、複数の音声送信先の中から所望の送信先を容易に選択することができる。
【0008】
一発明のさらに他の形態では、管理装置用記憶手段には、記入エリアと記入エリアに記入される情報との関係を示すエリア定義情報が用紙の種別を示す用紙種別情報に対応させて記憶されている。そして、管理装置用処理手段は、管理装置用通信手段で受信した筆跡情報と管理装置用記憶手段に送信情報記入用紙の用紙種別情報に対応させて記憶されているエリア定義情報に基づいて、送信情報と送信先情報参照情報を判別する。送信情報記入用紙の用紙種別を判別する方法としては、適宜の方法を用いることができる。例えば、用紙に設けられている位置情報出力手段から出力される位置情報が、用紙によって異なっている場合には、筆跡情報に基づいて用紙の種別を判別することができる。
本形態では、共通の管理装置によって複数の種別の用紙を処理することができる。
【0009】
他の発明は、送信情報記入用紙と、デジタルペンを備えている情報送信装置である。
送信情報記入用紙には、前述した送信情報記入エリア、送信者識別情報記入エリア、送信種別情報記入エリアが設けられている。
デジタルペンは、筆跡情報検出手段と、デジタルペン用記憶手段と、デジタルペン用通信手段と、デジタルペン用処理手段を有している。筆跡情報検出手段は、前述した筆跡情報を検出する。
デジタルペン用記憶手段には、FAX送信先情報、メール送信先情報および音声送信先情報の少なくとも1つが記憶されている。FAX送信先情報は、送信者識別情報およびFAX送信種別情報に対応させて、メール送信先情報は、送信者識別情報およびメール送信種別情報に対応させて、音声送信先情報は、送信者識別情報および音声送信種別情報に対応させて記憶されている。また、記入エリアと記入エリアに記入される情報との関係を示すエリア定義情報が記憶されている。なお、FAX送信先情報、メール送信先情報、音声送信先情報は、さらに送信先識別情報に対応させて記憶させてもよい。
デジタルペン用処理手段は、筆跡情報検出手段で検出した筆跡情報とデジタルペン用記憶手段に記憶されているエリア定義情報に基づいて、デジタルペンを用いて送信情報記入用紙に記入された送信情報と、送信者識別情報および送信種別情報を含む送信先情報参照情報を判別する。そして、判別した送信種別情報がFAX送信種別情報である場合には、判別した送信者識別情報およびFAX送信種別情報に対応させてデジタルペン用記憶手段に記憶されているFAX送信先情報で示される送信先に、判別した送信情報をデジタルペン用通信手段から送信する。また、判別した送信種別情報がメール送信種別情報である場合には、判別した送信者識別情報およびメール送信種別情報に対応させてデジタルペン用記憶手段に記憶されているメール送信先情報で示される送信先に、判別した送信情報をデジタルペン用通信手段から送信する。また、判別した送信種別情報が音声送信種別情報である場合には、判別した送信者識別情報および音声送信種別情報に対応させてデジタルペン用記憶手段に記憶されている音声送信先情報で示される送信先に、判別した送信情報をデジタルペン用通信手段から送信する。デジタルペン用通信手段は、送信先の通信手段に対応した適宜の通信手段が用いられる。
本発明では、デジタルペンから送信先に送信情報を送信することができるため、情報送信装置の構成を簡略化することができる。
【発明の効果】
【0010】
請求項1〜5に記載されている情報送信装置を用いることにより、端末装置の入力キーの操作に不慣れな利用者であっても、送信情報を種々の送信方法で簡単に所望の送信先に送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施の形態の概略構成を示す図である。
【図2】デジタルペンの概略構成を示す図である。
【図3】送信情報記入用紙の一例を示す図である。
【図4】第1の実施の形態で用いられるPLSサーバの概略構成を示す図である。
【図5】第1の実施の形態で用いられるASHサーバの概略構成を示す図である。
【図6】送信先ファイルの一例を示す図である。
【図7】第1の実施の形態で用いられるデジタルペンの動作を説明するフローチャートである。
【図8】第1の実施の形態で用いられるPLSサーバの動作を説明するフローチャートである。
【図9】第1の実施の形態で用いられるASHサーバの動作を説明するフローチャートである。
【図10】第2の実施の形態の概略構成を示す図である。
【図11】送信者識別情報の他の実施例を説明する図である。
【図12】送信者識別情報の他の実施例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
なお、本明細書では、「デジタルペン用」、「端末装置用」、「管理装置用」、「PLSサーバ用」、「ASHサーバ用」等の記載は、単に、デジタルペン、端末装置、管理装置、PLSサーバ、ASHサーバに設けられていることを表すためにのみ用いられている。
図1は、本発明の情報送信装置の第1の実施の形態の概略構成を示す図である。
本実施の形態の情報送信装置は、送信情報記入用紙10、デジタルペン100、パソコン110、管理装置160により構成される。なお、図1には、送信先の通信機器の例として、メールあるいは音声の送信先であるパソコン210、FAXの送信先であるファクシミリ220、音声の送信先である電話機230、メールあるいは音声の送信先である携帯電話機240が記載されている。
【0013】
送信情報記入用紙10としては、デジタルペン100によって情報が手書きで記入されている時に、送信情報記入用紙10の記入面10A上におけるデジタルペン100の先端部分(情報を記入している部分)の筆跡を示す筆跡情報(「ストローク情報」ともいう)を検出することができる種々の用紙を用いることができる。
本実施の形態では、図2に示されているように、送信情報記入用紙10の記入面(情報が記入される面)10Aには、設定間隔(例えば、0.3mm間隔)で格子状にドットが印刷されている。ドットは、横線(x軸:x1〜x6)と縦線(y軸:y1〜y6)との交点の位置ではなく、交点から上下左右にずれた位置に印刷されている。この場合、上下左右のどの方向にずれているかによって、一つのドットは4通りの情報、すなわち2ビットの情報を表す。例えば、交点から右にずれている時には2ビット[00]、上にずれている時には2ビット[01]、左にずれている時には2ビット[10]、下にずれている時には2ビット[11]を表す。さらに、本実施の形態では、[6×6ドット]を一まとめにしたドットパターン(1.8mm×1.8mm)を一つの単位として用いている。この場合、[6×6ドット]のドットパターンの組み合わせの数は、例えば、4の36乗通りとなる。そして、送信情報記入用紙10の記入面10A全体に、異なる組み合わせのドットパターンが印刷されている(記入面10A上に同じ組み合わせのドットパターンが印刷されていない)。したがって、送信情報記入用紙10の記入面10Aに印刷されているドットパターン[6×6ドット]に基づいて、送信情報記入用紙10の記入面10A上における位置(基準位置に対するx座標およびy座標を有する絶対座標位置)を判別することができる。
なお、ドットは、人の目に見えないように、カーボンインク等の特殊なインクによって印刷される。これにより、送信情報記入用紙10の記入面10Aに記入された情報を容易に確認することができる。
【0014】
送信情報記入用紙10の記入面10Aには、図3に示されているように、文字情報等が印刷されているとともに、デジタルペン100を用いて情報が記入される記入エリアが設けられている。なお、本明細書では、「文字情報」は、文字、数字、アルファベット、記号等を含むものとして用いている。
図3では、文字情報「タイトル」が印刷されているとともに、タイトルを示すタイトル情報が記入されるタイトル情報記入エリア11が設けられている。
また、文字情報「送信者」が印刷されているとともに、送信者を示す送信者識別情報が記入される送信者識別情報記入エリア12が設けられている。送信者識別情報としては、送信者を識別可能な情報、例えば、送信者番号を示す送信者番号情報、送信者名を示す送信者名情報等を用いることができる。送信者識別情報記入エリアに送信者識別情報を記入する方法としては、例えば、送信者識別情報記入エリアに、送信者識別情報を構成する文字情報を記入する方法や、送信者識別情報を構成可能な文字情報に対応する部分送信者識別情報記入エリア(例えば、数字0〜9やアルファベットA〜Zに対応する部分送信者識別情報記入エリア)を設け、送信者識別情報を構成する文字情報それぞれに対応する部分送信者識別情報記入エリアに、文字情報の出現順にチェック記号(例えば、「レ」点、「○」印、「×」印)を記入する方法を用いることができる。図3では、送信者識別情報記入エリア12に、送信者識別情報を構成する文字情報が記入される。
また、文字情報「送信種別」が印刷されているとともに、送信種別を示す送信種別情報が記入される送信種別情報記入エリア13が設けられている。図3では、送信種別情報記入エリア13は、FAX送信を示すFAX送信種別情報が記入されるFAX送信種別情報記入エリア13A、メール送信を示すメール送信種別情報が記入されるメール送信種別情報記入エリア13B、音声送信を示す音声送信種別情報記入エリア13C等の部分送信種別情報記入エリアを有している。図3では、送信種別情報を記入する場合には、FAX送信種別情報記入エリア13A、メール送信種別情報記入エリア13B、音声送信種別情報記入エリア13Cにチェック記号(例えば、「レ」点、「○」印、「×」印)を記入する。なお、送信種別情報記入エリアに、FAX送信種別を示す文字情報「FAX」、メール送信種別を示す文字情報「メール」、音声送信種別を示す文字情報「音声」等を記入する方法を用いることもできる。
また、文字情報「送信先番号」が印刷されているとともに、送信先を示す送信先識別情報が記入される送信先識別情報記入エリア14が設けられている。送信先識別情報としては、例えば、送信先番号を示す送信先番号情報が用いられる。図3では、送信先識別情報記入エリア14は、送信先番号「1」を示す送信先番号「1」情報が記入される送信先番号「1」情報記入エリア14A、送信先番号「2」を示す送信先番号「2」情報が記入される送信先番号「2」情報記入エリア14B、送信先番号「3」を示す送信先番号「3」情報が記入される送信先番号「3」情報記入エリア14C等の個別送信先識別情報記入エリアを有している。図3では、送信先番号情報(送信先識別情報)を記入する場合には、送信先番号「1」情報記入エリア14A、送信先番号「2」情報記入エリア14B、送信先番号「3」情報記入エリア14Cにチェック記号(例えば、「レ」点、「○」印、「×」印)を記入する。なお、送信先識別情報記入エリアに、送信先を識別する文字情報(例えば、数字0〜9)を記入する方法を用いることもできる。
また、文字情報「「送信内容」が印刷されているとともに、送信情報が記入される送信情報記入エリア15が設けられている。
本実施の形態では、送信者識別情報記入エリア12に記入される送信者識別情報、送信種別情報記入エリア13(13A、13B、13C)に記入される送信種別情報(FAX送信種別情報、メール送信種別情報、音声送信種別情報)および送信番号情報記入エリア(送信先識別情報記入エリア)14(送信番号「1」情報記入エリア14A、送信番号「2」記入エリア14B、送信番号「3」記入エリア14C)に記入される送信先番号情報(送信先識別情報)によって、送信先情報を抽出するための送信先情報参照情報が構成される。
【0015】
送信情報記入用紙10の記入面10Aに記入されている情報の種類(例えば、送信情報、送信者識別情報、送信種別情報、送信先識別情報)は、記入面10A上における情報の記入位置、記入エリアと記入エリアに記入される情報との対応関係に基づいて判別することができる。記入面10A上における情報の記入位置は、デジタルペンの先端部分が記入面10Aに当接している個所に印刷されているドットパターンを検出することによって判別することができる。また、記入エリアと記入エリアに記入される情報との関係、記入エリアと記入面10A上における記入エリアの位置(絶対座標位置)との関係は、後述するエリアファイル152A(図5参照)にエリア定義情報として記憶されている。
なお、複数の種別の用紙が使用される場合には、用紙の種別によってエリア定義情報が異なる。このような場合には、エリアファイル152Aには、用紙の種別を示す用紙種別情報に対応させてエリア定義情報が記憶される。
用紙種別を判別する方法としては、適宜の方法を用いることができる。例えば、異なる種別の用紙には、異なる組み合わせのドットパターンを印刷する。この場合、ドットパターンは、用紙の記入面上における位置(絶対座標位置)を示すとともに、用紙の種別をも示している。このようなドットパターンが印刷されている場合には、用紙の記入面に印刷されている少なくとも1つのドットパターンに基づいて用紙の種別を判別することができる。
【0016】
デジタルペン100は、図2に示されているように、筆記具101、筆圧センサ102、カメラ(撮像装置)103、処理装置104、記憶装置105、通信装置106を有している。
筆記具101は、送信情報記入用紙10の記入面10Aに文字、記号、絵、図等の情報を記入するものである。筆記具101としては、送信情報記入用紙10の記入面10Aに印刷されているドットパターンの読み取りに影響のないものが用いられる。例えば、ボールペン等の赤外線を吸収しないものが用いられる。
筆圧センサ102は、筆記具101に印加される圧力を検出する。筆圧センサ102としては、接触式あるいは非接触式の種々のセンサを用いることができる。筆圧センサ102の圧力検出結果に基づいて、筆記具101によって送信情報記入用紙10の記入面10Aに情報が記入されているか否かを判別することができる。例えば、筆圧センサ102の検出圧力が設定値を超えている場合には、筆記具101によって送信情報記入用紙10の記入面10Aに情報が記入されていることを判別する。
カメラ103は、筆記具101の先端部分(情報を記入している部分)の近傍の撮影範囲10aを撮影する。本実施の形態では、撮影範囲10aは、少なくとも[6×6ビット]のビットパターンを撮影可能な範囲に設定する。カメラ103としては、CCDカメラ等の種々のカメラを用いることができる。
【0017】
処理装置104は、デジタルペン100全体の動作を管理する。例えば、筆圧センサ102の検出圧力が設定値を超えている場合には、筆記具101を用いて記入面10Aに情報が記入されていることを判別し、カメラ103の撮像情報を設定時間間隔で記憶装置105に記憶する。これにより、記憶装置105には、デジタルペン100(筆記具101)を用いて記入面10Aに情報の記入が開始されてから終了するまでの期間、カメラ103で撮影された撮影範囲10a(筆記具101の先端部分の近傍に印刷されているドットパターン)の撮像情報が設定時間間隔で記憶される。前述したように、送信情報記入用紙10の記入面10Aには異なる組み合わせのドットパターンが印刷されているため、撮像情報に含まれているドットパターンの組み合わせを判別することによって、記入面10A上の位置(絶対座標位置)を検出することができる。すなわち、記憶装置105に記憶されている、筆圧センサ102の検出圧力が設定値を超えた時点から設定値以下に低下した時点までの期間に撮影された各撮像情報は、デジタルペン100を用いて記入面10Aに情報を記入している時の、記入面10A上におけるデジタルペン100(筆記具101)の先端部分の位置(絶対座標位置)と時間を組み合わせた位置・時間情報(位置情報(絶対座標位置情報),時間情報)を表している。この位置・時間情報(位置情報(絶対座標位置情報),時間情報)に基づいて、ドットを、位置情報(絶対座標位置情報)で示される位置に、時間情報で示される時間の順に配置することによって、デジタルペン100を用いて送信情報記入用紙10の記入面10Aに情報を記入した時のデジタルペン100の筆跡を示す筆跡情報(ストローク情報)を得ることができる。
【0018】
また、処理装置104は、デジタルペン100を用いて送信情報記入用紙10の記入面10Aに情報を記入している時の筆跡情報を通信装置106から管理装置160に送信する。筆跡情報を管理装置160に送信する方法としては、検出した筆跡情報(カメラ103の撮像情報)を記憶装置105に一旦記憶し、その後、送信指示信号の入力によって記憶装置105に記憶されている筆跡情報を管理装置160に送信する方法や、筆跡情報(カメラ103の撮像情報)を随時管理装置160に送信する方法を用いることができる。
本実施の形態では、筆跡情報を、デジタルペン100からパソコン110を介して管理装置160に送信するように構成されている。パソコン100と通信を行う通信装置106としては、近距離無線通信回線(例えば、1〜2メートル以内の通信距離)Bを介してパソコン110の通信装置116と通信を行う通信装置が用いられる。例えば、Bluetooth(登録商標)通信装置が用いられる。なお、通信装置106の無線通信距離は、近距離に限定されない。あるいは、通信線Cを介してパソコン110の通信装置116と通信を行う通信装置が用いられる。
本実施の形態では、処理装置104が本発明の「デジタルペン用処理手段」に対応し、通信装置106が本発明の「デジタルペン用通信手段」に対応する。また、筆圧センサ102、カメラ103、処理装置104によって本発明の「筆跡情報検出手段」が構成される。
【0019】
パソコン110は、デジタルペン100と管理装置160との間の通信を中継する中継装置として用いられている。パソコン110は、処理装置111、記憶装置112、表示装置113、入力装置114、通信装置115、116を有している。
通信装置115としては、LANや電話回線等の通信回線Lを介して管理装置160(後述するPLSサーバ140の通信装置145、ASHサーバ150の通信装置155)と通信可能な通信装置が用いられる。通信装置116としては、デジタルペン100の通信装置106と通信可能な通信装置(通信装置106と同じ通信装置)が用いられる。
処理装置111は、パソコン110全体の動作を管理する。例えば、デジタルペン100の通信装置106から送信された筆跡情報等を通信装置116で受信し、通信装置116で受信した筆跡情報等を、通信装置115から管理装置160(PLSサーバ140の通信装置145、ASHサーバ150の通信装置155)に送信する処理を実行する。あるいは、管理装置160(PLSサーバ140の通信装置145、ASHサーバ150の通信装置155)から送信された情報を通信装置115で受信し、通信装置115で受信した情報を、通信装置116からデジタルペン100の通信装置106に送信する処理を実行する。
本実施の形態では、パソコン110が本発明の「端末装置」に対応し、処理装置111が本発明の「端末装置用処理手段」に対応し、通信装置116が本発明の「端末装置用第1の通信手段」に対応し、通信装置115が本発明の「端末装置用第2の通信手段」に対応する。
【0020】
管理装置160は、PLS(ペーパールックアップサービス)サーバ140とASH(アプリケーションサービスハンドラ)サーバ150により構成されている。ASHサーバ150は、用紙の各記入エリアに記入されている情報の判別処理や、判別した情報に基づいた所定の処理(例えば、送信情報の送信処理)を実行する。PLSサーバ140は、各種別の用紙を処理するASHサーバ150を管理する。本実施の形態では、各種別の用紙を処理するASHサーバ150のアドレス情報を管理する。
【0021】
PLSサーバ140は、図4に示されているように、処理装置141、記憶装置142、通信装置145を有している。本実施の形態では、処理装置141が本発明の「PLSサーバ用処理手段」に対応し、記憶装置142が本発明の「PLSサーバ用記憶手段」に対応し、通信装置145が本発明の「PLSサーバ用通信手段」に対応する。
通信装置145としては、端末装置であるパソコン110と通信可能な通信装置が用いられる。
記憶装置142には、ASHサーバファイル142Aが記憶されている。ASHサーバファイル142Aには、用紙の種別を示す用紙種別情報に対応させて、当該用紙種別情報で示される種別の用紙を処理するASHサーバ150のアドレス情報が記憶されている。また、前述したように、各用紙に異なる組み合わせのビットパターンを印刷する(複数の用紙に同じ組み合わせのビットパターンが印刷されていない)ことにより、用紙に印刷されている少なくとも一つのビットパターンの組み合わせを判別することによって、当該用紙の種別を判別することができる。本実施の形態では、ASHサーバファイル142Aには、用紙種別情報に対応させて、当該用紙に印刷されているビットパターンの組み合わせが記憶されている。これにより、用紙に印刷されている少なくとも一つのビットパターンに基づいて当該用紙の種別を判別することができ、さらに、判別した種別の用紙を処理するASHサーバ150のアドレス情報を抽出することができる。
処理装置141は、ASHサーバ管理手段141Aを有している。ASHサーバ管理手段141Aは、デジタルペン100(通信装置106)から送信されたASHサーバのアドレス情報要求信号を、パソコン110(通信装置116、115)を介して通信装置145で受信する。ASHサーバのアドレス情報要求信号には、デジタルペン100を用いて送信情報記入用紙10の記入面10Aに情報を記入している時に検出した筆跡情報を構成している少なくとも一つの映像情報(ビットパターンを撮像した映像情報)が含まれている。処理装置141は、この映像情報に含まれているビットパターンを判別し、判別したビットパターンが印刷されている送信情報記入用紙10の種別、さらに、送信情報記入用紙10を処理するASHサーバ150のアドレス情報をASHサーバファイル142Aから判別する。そして、判別したASHサーバ150のアドレス情報を、通信装置145からパソコン(通信装置115、116)を介してデジタルペン100(通信装置106)に送信する。
なお、用紙の種別を判別する方法としては、用紙に印刷されているビットパターンの組み合わせを判別する方法以外の種々の方法を用いることができる。
【0022】
ASHサーバ150は、図5に示されているように、処理装置151、記憶装置152、通信装置155を有している。本実施の形態では、処理装置151が本発明の「ASHサーバ用処理手段」に対応し、記憶装置152が本発明の「ASHサーバ用記憶手段」に対応し、通信装置155が本発明の「ASHサーバ用通信手段」に対応する。
通信装置155としては、端末装置であるパソコン110や送信先(パソコン210、ファクシミリ220、電話機230、携帯電話機240)と通信可能な通信装置が用いられる。
記憶装置152には、エリアファイル152A、テキスト情報変換ファイル152B、音声情報変換ファイル152C、送信先ファイル152Dが記憶されている。
エリアファイル152Aには、送信情報記入用紙10の記入面10Aに設けられているエリアとエリアに記入される情報との関係、エリアと送信情報記入用紙10の記入面10A上におけるエリアの位置(絶対位置)との関係を示すエリア定義情報が記憶されている。
テキスト情報変換ファイル152Bには、イメージ情報をテキスト情報に変換する際に用いられる情報が記憶されている。なお、「テキスト情報」は、デジタル化された文字情報を意味する。
音声情報変換ファイル152Cには、テキスト情報を音声情報に変換する際に用いられる情報が記憶されている。
送信先ファイル152Dには、送信先を示す送信先情報が送信先情報参照情報に対応させて記憶されている。本実施の形態では、送信先情報参照情報として、送信者識別情報(送信者ID)、送信種別情報および送信先識別情報が用いられている。送信先ファイル152Dの一例を図6に示す。図6に示す送信先ファイル152Dでは、送信者識別情報として、送信者番号を示す送信者番号情報x1、送信者名を示す送信者名情報x2が用いられている。また、送信種別情報x3として、FAX送信を示すFAX送信種情報「FAX」、メール送信を示すメール送信種別情報「メール」、音声送信を示す音声送信種別情報「音声」が用いられている。また、送信先識別情報として、送信先番号を示す送信先番号情報が用いられている。図6では、送信先番号「1」を示す送信先番号「1」情報x4、送信先番号「2」を示す送信先番号「2」情報x5、送信先番号「3」を示す送信先番号「3」情報x6が用いられている。そして、送信者識別情報、送信種別識別情報(FAX送信種別情報、メール送信種別情報、音声送信種別情報)および送信先番号情報(送信先識別情報)(送信先番号「1」情報、送信先番号「2」情報、送信先番号「3」情報)に対応する送信先情報が記憶されている。
【0023】
処理装置151には、イメージ情報変換手段151A、テキスト情報変換手段151B、音声情報変換手段151C、記入情報判別情報151D、送信先情報抽出手段151E、送信手段151Fを有している。
イメージ情報変換手段151Aは、デジタルペン100(通信装置106)から端末装置であるパソコン(通信装置116、115)を介して通信装置155で受信した筆跡情報(位置情報,時間情報)をイメージ情報に変換する。「イメージ情報」は、デジタル化された画像情報(例えば、ビットマップ情報)を意味する。筆跡情報をイメージ情報に変換する方法としては、筆跡情報を構成している一連の撮像情報を、撮像情報に含まれているドットパターンに対応する位置(絶対位置)を示す位置情報(絶対位置情報)と時間情報を含む位置・時間情報(位置情報,時間情報)に変換し、ドットを、位置・時間情報(位置情報時間情報)の位置情報で示される位置に、時間情報で示される時間順に配置する方法を用いることができる。
テキスト情報変換手段151Bは、テキスト情報変換ファイル152Bに記憶されている情報を用いて、イメージ情報をテキスト情報に変換する。
音声情報変換手段151Cは、音声情報変換ファイル152Cに記憶されている情報を用いて、テキスト情報を音声情報に変換する。
記入情報判別手段151Dは、デジタルペン100を用いて送信情報記入用紙10の記入面10Aに設けられている各記入エリアに記入され情報を判別する。記入情報判別手段は、送信情報判別手段151Daと送信先情報参照情報判別手段151Dbを有している。送信情報判別手段151Daは、イメージ情報変換手段151Aで変換されたイメージ情報(場合によっては、テキスト情報変換手段151Bで変換されたテキスト情報)と、エリアファイル152Aに記憶されている、送信情報記入用紙10のエリア定義情報に基づいて、送信情報記入用紙10の記入面10Aに設けられている送信情報記入エリア15に記入された送信情報を判別する。また、送信先情報参照情報判別手段151Dは、イメージ情報変換手段151Aで変換されたイメージ情報(場合によっては、テキスト情報変換手段151Bで変換されたテキスト情報)と、エリアファイル152Aに記憶されている、送信情報記入用紙10のエリア定義情報に基づいて、送信情報記入用紙10の記入面10Aに設けられている送信者識別情報記入エリア12に記入された送信者識別情報、送信種別情報記入エリア13(FAX送信種別情報記入エリア13A、メール送信種別情報記入エリア13B、音声送信種別情報記入エリア13C)に記入された送信種別情報(FAX送信種別情報、メール送信種別情報、音声送信種別情報)、送信先番号記入エリア(送信先識別情報記入エリア)14(送信先番号「1」情報記入エリア14A、送信先番号「2」情報記入エリア14B、送信先番号「3」情報記入エリア14C)に記入された送信先番号情報(送信先識別情報)(送信先番号「1」情報、送信先番号「2」情報、送信先番号「3」情報)を判別する。
送信先情報抽出手段151Eは、送信先情報参照情報判別手段151Dbで判別した送信先情報参照情報(送信者識別情報、送信種別情報、送信先番号情報)に対応する送信先情報を送信先ファイル152Dから抽出する。
送信手段151Fは、送信情報判別手段151Daで判別した送信情報を、送信先情報抽出手段151Eで抽出した送信先情報で示される送信先に、送信先情報参照情報判別手段151Dbで判別した送信種別情報で示される送信種別で、通信装置155から送信する。この時、送信種別情報がFAX送信種別情報である場合には、イメージ情報の形式の送信情報を送信し、送信種別情報がメール送信種別情報である場合には、テキスト情報の形式の送信情報を送信し、送信種別情報が音声送信種別情報である場合には、音声情報の形式の送信情報を送信する。
【0024】
次に、第1の実施の形態の動作を説明する。
デジタルペン100の動作を、図7に示されているフローチャートを用いて説明する。図7に示されている処理は、例えば、開始信号の入力によって開始される。
ステップA1では、デジタルペン100を用いて送信情報記入用紙10の記入面10Aに設けられている各記入エリアに情報を記入している時、筆記具101の先端部分近傍のビットパターンを設定時間間隔でカメラ103で撮影した撮像情報が筆跡情報(ストローク情報)として記憶装置105に記憶される。
送信情報記入用紙10の記入面10Aへの記入が終了して送信指示信号が入力されると、ステップA2で、通信装置106からパソコン110(通信装置116、115)を介してPLSサーバ140(通信装置145)に、送信情報記入用紙10に記入された情報を処理するASHサーバ150のアドレス情報要求信号が送信される。アドレス情報送信要求信号には、筆跡情報として記憶装置105に記憶されている、ドットパターンを撮影した撮像情報が少なくとも1つ含まれている。
ステップA3では、PLSサーバ140(通信装置145)から送信された、ASHサーバ150のアドレス情報を、パソコン110(通信装置115、116)を介して通信装置106で受信する。
ステップA4では、記憶装置105に記憶されている筆跡情報(ストローク情報)を、ステップA3で受信したアドレス情報を有するASHサーバ150に、通信装置106からパソコン110(通信装置116、115)を介して送信する。その後、処理を終了する。
【0025】
次に、PLSサーバ140の動作を、図8に示されているフローチャートを参照して説明する。図8に示されている処理は、例えば、デジタルペン100からの接続要求によって開始される。
ステップB1では、デジタルペン100から送信された、送信情報記入用紙10に記入された情報を処理するASHサーバ150のアドレス情報要求信号を受信する。
ステップB2では、送信情報記入用紙10に記入された情報を処理するASHサーバ150のアドレス情報を、ASHサーバファイル142Aから抽出して、通信装置155からパソコン110(通信装置115、116)を介してデジタルペン100(通信装置106)に送信する。ASHサーバのアドレス情報を抽出する方法としては、例えば、ASHサーバのアドレス情報要求信号に含まれている画像情報に基づいてドットパターンを判別するとともに、判別したドットパターンが印刷されている用紙の種別を示す用紙種別情報を判別し、判別した用紙種別情報に対応するASHサーバ150のアドレス情報をASHサーバファイル142Aから抽出する。その後、処理を終了する。
【0026】
次に、ASHサーバ150の動作を、図9に示されているフローチャートを参照して説明する。図9に示されている処理は、例えば、デジタルペン100からの接続要求によって開始される。
ステップC1では、デジタルペン100(通信装置106)から送信された筆跡情報(ストローク情報)を、端末装置であるパソコン110(通信装置116、115)を介して通信装置155で受信する。
ステップC2では、ステップC1で受信した筆跡情報(ストローク情報)をイメージ情報に変換する。ステップC2では、イメージ情報変換手段151Aにより、筆跡情報と、エリアファイル152Aに記憶されている、送信情報用紙10に対応するエリア定義情報に基づいて、前述した方法で、送信情報記入用紙10の各記入エリアに記入された情報のイメージ情報を得る。
ステップC3では、送信情報記入用紙10の送信種別情報記入エリア13に記入された送信種別情報がFAX送信種別情報であるか否かを判断する。本実施の形態では、ステップC2で変換されたイメージ情報に、FAX送信種別情報記入エリア13Aのイメージ情報が含まれているか否かによって、FAX送信種別情報記入エリア13Aにチェック記号が記入されたか否かを判別することができる。送信種別情報記入エリア13に記入された送信種別情報がFAX送信種別情報である場合にはステップC4に進み、FAX送信種別情報でない場合にはステップC7に進む。なお、送信種別情報を構成する文字情報が送信種別情報記入エリア13に記入される場合には、テキスト情報変換手段151Bにより、送信種別情報記入エリア13のイメージ情報をテキスト情報に変換し、変換したテキスト情報がFAX送信種別情報であるか否かを判断する。
ステップC4では、イメージ情報をテキスト情報に変換する。ステップC4では、送信先情報参照情報が判別可能となるように、必要な記入エリアのイメージ情報をテキスト情報に変換する。本実施の形態では、送信種別情報記入エリア13(13Aないし13C)に記入された送信種別情報と送信先番号情報記入エリア14(14A〜14C)に記入された送信先番号情報(送信先識別情報)はイメージ情報の形式で判別することができるが、送信者識別情報記入エリア12に記入された送信者識別情報はテキスト情報の形式でないと判別することができない。したがって、本実施の形態では、ステップC4では、送信者識別情報記入エリア12のイメージ情報をテキスト情報に変換する。また、FAX送信種別では、送信情報はイメージ情報の形式で送信されるため、送信情報記入エリア15のイメージ情報はテキスト情報に変換する必要はない。
ステップC5では、送信先情報参照情報(送信者識別情報・FAX送信種別情報・送信先番号情報)に対応する送信先情報を送信先ファイル152Dから抽出する。
ステップC6では、送信種別情報がFAX送信種別情報であるため、ステップC2で得たイメージ情報の形式の送信情報を、ステップC5で抽出した送信先情報で示される送信先に通信装置155から送信する。その後、処理を終了する。
【0027】
ステップC7では、送信情報記入用紙10の送信種別情報記入エリア13に記入された送信種別情報がメール送信種別情報であるか否かを判断する。本実施の形態では、ステップC2で変換されたイメージ情報に、メール送信種別情報記入エリア13Bのイメージ情報が含まれているか否かによって、メール送信種別情報記入エリア13Bにチェック記号が記入されたか否かを判別することができる。送信種別情報記入エリア13に記入された送信種別情報がメール送信種別情報である場合にはステップC8に進み、メール送信種別情報でない場合にはステップC11に進む。
ステップC8では、イメージ情報をテキスト情報に変換する。ステップC8では、送信先情報参照情報が判別可能となるように、必要な記入エリアのイメージ情報をテキスト情報に変換する。本実施の形態では、前述したように、送信種別情報と送信先番号情報はイメージ情報の形式で判別することができるが、送信者識別情報はテキスト情報の形式でないと判別することができない。したがって、本実施の形態では、ステップC8では、送信者識別情報記入エリア12のイメージ情報をテキスト情報に変換する。なお、メール送信種別では、送信情報はテキスト情報の形式で送信される。このため、ステップC8において、送信情報記入エリア15のイメージ情報もテキスト情報に変換するのが好ましい。勿論、送信情報をテキスト情報に変換するタイミングは適宜設定することができる。
ステップC9では、送信先情報参照情報(送信者識別情報・メール送信種別情報・送信先番号情報)に対応する送信先情報を送信先ファイル152Dから抽出する。
ステップC10では、送信種別情報がメール送信種別情報であるため、ステップC8で得たテキスト情報の形式の送信情報を、ステップC9で抽出した送信先情報で示される送信先に通信装置155から送信する。その後、処理は終了する。
【0028】
ステップC11では、送信情報記入用紙10の送信種別情報記入エリア13に記入された送信種別情報が音声送信種別情報であるか否かを判断する。本実施の形態では、ステップC2で変換されたイメージ情報に、音声送信種別情報記入エリア13Cのイメージ情報が含まれているか否かによって、メール送信種別情報記入エリア13Cにチェック記号が記入されたか否かを判別することができる。送信種別情報記入エリア13に記入された送信種別情報が音声送信種別情報である場合にはステップC12に進み、メール送信種別情報でない場合には処理を終了する。
ステップC12では、イメージ情報をテキスト情報に変換する。ステップC12では、送信先情報参照情報が判別可能となるように、必要な記入エリアのイメージ情報をテキスト情報に変換すればよい。本実施の形態では、前述したように、送信種別情報と送信先番号情報はイメージ情報の形式で判別することができるが、送信者識別情報はテキスト情報の形式でないと判別することができない。したがって、本実施の形態では、ステップC12では、送信者識別情報記入エリア12のイメージ情報をテキスト情報に変換する。なお、音声送信種別では、送信情報は音声情報の形式で送信される。このため、ステップC11において、送信情報記入エリア15のイメージ情報もテキスト情報に変換するのが好ましい。
ステップC13では、テキスト情報を音声情報に変換する。ステップC13では、ステップC12で得たテキスト情報の形式の送信情報を音声情報の形式の送信情報に変換する。
ステップC14では、送信先情報参照情報(送信者識別情報・音声送信種別情報・送信先番号情報)に対応する送信先情報を送信先ファイル152Dから抽出する。
ステップC15では、送信種別情報が音声送信種別情報であるため、ステップC13で得た音声情報の形式の送信情報を、ステップC14で抽出した送信先情報で示される送信先に通信装置155から送信する。その後、処理は終了する。
【0029】
第1の実施の形態では、デジタルペン100から送信された筆跡情報を、パソコン110を介して管理装置160に送信したが、デジタルペン100から送信された筆跡情報を中継する端末装置はパソコン110に限定されない。
デジタルペン100から送信された筆跡情報を、携帯電話機120を介して管理装置160に送信する第2の実施の概略構成が図10に示されている。本実施の形態の情報送信装置は、送信情報記入用紙10、デジタルペン100、携帯電話機120、管理装置160により構成されている。本実施の形態では、デジタルペン100から送信される筆跡情報を中継する端末装置として携帯電話機120が用いられている点を除いて第1の実施の形態と同じ構成である。
携帯電話機120は、処理装置121、記憶装置122、表示装置123、入力装置124、通信装置125、126を有している。
処理装置121は、携帯電話機120全体の動作を管理する。例えば、デジタルペン100(通信装置106)から送信された筆跡情報等を通信装置126で受信し、通信装置126で受信した筆跡情報を通信装置125から無線通信回線D、通信回線Lを介して管理装置160(PLSサーバ140の通信装置145、ASHサーバ150の通信装置155)に送信する処理を実行する。あるいは、管理装置160(PLSサーバ140の通信装置145、ASHサーバ150の通信装置155)から送信された情報を通信装置125で受信し、通信装置125で受信した情報を、通信装置126からデジタルペン100(通信装置106)に送信する処理を実行する。
本実施の形態では、携帯電話機120が本発明の「端末装置」に対応し、処理装置121が本発明の「端末装置用処理手段」に対応し、通信装置126が本発明の「端末装置用第1の通信手段」に対応し、通信装置125が本発明の「端末装置用第2の通信手段」に対応する。
通信装置125としては、無線通信回線Dおよび通信回線Lを介して管理装置160(PLSサーバ140、ASHサーバ150)や他の通信機器(パソコン210、ファクシミリ220、電話機230、携帯電話機240)等と通信可能な通信装置が用いられる。典型的には、携帯電話無線通信装置が用いられる。通信装置126としては、パソコン110の通信装置116と同様に、近距離無線通信回線Bあるいは通信線Cを介してデジタルペン100の通信装置106と通信を行う通信装置が用いられる。
本実施の形態では、携帯電話機120が本発明の「端末装置」に対応し、処理装置121が本発明の「端末装置用処理手段」に対応し、通信装置126が本発明の「端末装置用第1の通信手段」に対応し、通信装置125が本発明の「端末装置用第2の通信手段」に対応する。
【0030】
送信者識別情報を入力する他の実施例を、図11を参照して説明する。図11には、送信者が携帯する認証カード30が示されている。認証カード30には、送信者識別情報記入エリア31に、送信者毎に異なる組み合わせの複数のビットパターンが印刷されている。ビットパターンは、送信情報記入用紙10に印刷されているビットパターンと同様の方法で印刷される。
認証カード30を用いて送信者識別情報(認証情報)を入力する場合には、例えば、ASHサーバ150の記憶装置152に認証ファイルを記憶させる。認証ファイルには、送信者が携帯している認証カード30に設けられている送信者識別情報記入エリア31に印刷されているビットパターンが送信者識別情報に対応させて記憶されている。
送信者識別情報を入力する際には、送信者は、デジタルペン100を用いて認証カード30の送信者識別情報記入エリア31にチェック記号等を記入する。そして、検出した筆跡情報をデジタルペン100の通信装置106から端末装置を介してASHサーバ150に送信する。ASHサーバ150の処理装置151は、通信装置155で受信した筆跡情報から、認証カード30に印刷されているビットパターンを撮影した撮像情報を少なくとも一つ抽出し、撮像情報に含まれているビットパターンを判別する。そして、判別したビットパターンと認証ファイルに記憶されているビットパターンが一致している場合には、認証OKであると判断し、次の処理に移行する。一方、一致していない場合には、認証NGであると判断し、次の処理への移行を中止する。
【0031】
送信者識別情報を入力する他の実施例を、図12を参照して説明する。図12には、送信者が携帯する認証カード60が示されている。認証カードには、送信者識別情報機記入エリア61〜64が設けられており、送信者識別情報記入エリア61〜64には異なるビットパターンB11、B22、B33、B44が印刷されている。ビットパターンB11、B22、B33、B44としては、任意のビットパターン50を所定数のビットパターンに分割した分割ビットパターンを用いる。図12では、ビットパターン50をn×m個に分割した分割ビットパターンB11〜Bmnの中から任意に選択した4個のビットパターンを用いている。
認証カード60用いて送信者識別情報(認証情報)を入力する場合には、例えば、ASHサーバ150の記憶装置152に認証ファイルを記憶させる。認証ファイルには、送信者が携帯している認証カード60に設けられている送信者識別情報記入エリア61〜64に印刷されているビットパターンの組み合わせが、送信者識別情報に対応させて記憶されている。
送信者識別情報を入力する場合には、デジタルペン100を用いて、認証カード60の送信者識別情報記入エリア61〜64に、定められた順(例えば、右から左)にチェック記号を記入する。そして、送信者識別情報記入エリア61〜64に印刷されているビットパターンをカメラ103で撮影した撮像情報により構成される筆跡情報を、デジタルペン100の通信装置106から端末装置を介してASHサーバ150に送信する。ASHサーバ150の処理装置151は、通信装置155で受信した筆跡情報から、認証カード60の送信者識別情報記入エリア61〜64それぞれに印刷されているビットパターンを撮影した撮像情報を少なくとも一つずつ抽出し、送信者識別情報記入エリア61〜64に印刷されているビットパターンの組み合わせを判別する。そして、判別したビットパターンの組み合わせと、認証ファイルに記憶されているビットパターンの組み合わせが一致するか否かを判別し、一致している場合にのみ次の処理に移行する。
【0032】
また、送信者識別情報を入力する他の実施例として、前述したビットパターンが印刷された送信者情報記入用紙あるいは認証カードに、送信者識別情報を構成可能な文字情報に対応する部分送信者識別情報記入エリアを設け、送信者識別情報を構成する文字情報に対応する部分送信者識別情報記入エリアに、文字情報の出現順にチェック記号を記入する方法を用いることができる。例えば、送信者識別情報が数字で構成される場合、数字0〜9に対応する数字「0」記入エリア〜数字「9」記入エリア(部分送信者識別情報記入エリア)を設ける。そして、送信者識別情報が「123」である場合には、送信者は、数字「1」記入エリア、数字「2」記入エリア、数字「3」記入エリアの順にチェック記号を記入する。この場合、例えば、ASHサーバ150の処理装置151は、デジタルペン100から受信した筆跡情報に基づいて、数字「1」記入エリア、数字「2」記入エリア、数字「3」記入エリアの順に記入されたこと、すなわち送信者識別情報「123」が記入されたことを判別し、認証ファイルに送信者識別情報「123」が記憶されているか否かを判断することによって認証を行う。
【0033】
以上の説明では、PLSサーバ140とASHサーバ150により構成される管理装置160を用いたが、PLSサーバ140の処理とASHサーバ150の処理を実行する一つの管理サーバ(管理サーバ用処理手段、管理サーバ用記憶手段、管理サーバ用通信手段を有する)により構成される管理装置を用いることもできる。この場合には、エリアファイルに、エリア定義情報を用紙種別情報に対応させて記憶させる。そして、デジタルペン100から受信した筆跡情報を構成する画像情報に含まれているビットパターンを判別し、判別したビットパターンが印刷されている用紙の用紙種別情報に対応するエリア定義情報に基づいて、用紙に設けられている記入エリアに記入された情報の判別処理等(用紙の処理)を実行する。
また、用紙の処理を管理装置160により実行したが、管理装置160の処理をデジタルペン100の処理装置101で実行するように構成することもできる。この場合には、エリアファイルに、エリア定義情報を用紙種別情報に対応させて記憶させる。そして、筆跡情報を構成する画像情報に含まれているビットパターンを判別し、判別したビットパターンが印刷されている用紙の用紙種別情報に対応するエリア定義情報に基づいて、用紙に設けられている記入エリアに記入された情報の判別処理等(用紙の処理)を実行する。
【0034】
以上説明したように、本発明は、デジタルペン100を用いて、送信情報記入用紙10に設けられている送信者識別情報記入エリア12、送信種別情報記入エリア13(13A〜13C)、送信先識別情報記入エリア14(14A〜14C)、送信情報記入エリア15に、手書き入力の感覚で送信者識別情報、送信種別情報、送信先識別情報、送信情報を記入することによって、簡単に、所望の送信情報を、所望の送信種別で、所望の送信先に送信することができる。
これにより、端末装置の入力キーの操作に不慣れな利用者であっても簡単に送信情報を送信することができる。
【0035】
本発明は、実施の形態で説明した構成に限定されず、種々の変更、追加、削除が可能である。
筆跡情報に基づいて送信情報記入用紙10の各記入エリアに記入された情報を判別する方法は、実施の形態で説明した方法に限定されない。
作業情報記入用紙10に記入する情報は、適宜選択可能である。例えば、送信種別情報と送信先識別情報を記入したが、送信先情報が1つの場合には、送信種別情報のみを入力してもよい。送信種別情報として、FAX送信種別情報、メール送信種別情報、音声送信種別情報を記入可能に構成したが、これらの送信種別情報のうちの1つあるいは2つの送信種別を記入可能に構成することもできる。また、送信種別が定められている場合には、送信種別情報の記入を省略することもできる。
送信先情報参照情報として送信者識別情報、送信種別情報、送信先識別情報を用いたが、送信種別情報や送信先識別情報は省略することもできる。
デジタルペンとしては、実施の形態で説明した構成のデジタルペンに限定されず、種々の構成のデジタルペンを用いることができる。この場合、管理装置の処理方法は、デジタルペンの仕様に応じて変更される。
送信情報記入用紙10の構成は、実施の形態で説明した構成に限定されない。
デジタルペンからの筆跡情報を管理装置に送信する端末装置としては、パソコン、携帯電話機に限定されず、携帯端末装置(PDA)等の種々の端末装置を用いることができる。
【符号の説明】
【0036】
10 送信情報記入用紙
11 タイトル情報記入エリア
12 送信者識別情報記入エリア
13 送信種別情報記入エリア
14 送信先番号情報(送信先識別情報)記入エリア
15 送信情報記入エリア
100 デジタルペン
101 筆記具
102 筆圧センサ
103 カメラ(撮像装置)
104 処理装置(デジタルペン用処理手段)
105 記憶装置(デジタルペン用記憶手段)
106 通信装置(近距離無線通信装置)
110 パソコン(端末装置)
120 携帯電話機(端末装置)
140 PLSサーバ
141 処理装置(PLSサーバ用処理手段)
142 記憶装置(PLSサーバ用記憶手段)
145 通信装置(PLSサーバ用通信手段)
150 ASHサーバ
151 処理装置(ASHサーバ用処理手段)
152 記憶装置(ASHサーバ用記憶手段)
155 通信装置(ASHサーバ用通信手段)
160 管理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信情報を送信する情報送信装置であって、
送信情報記入用紙と、デジタルペンと、管理装置を備えており、
前記送信情報記入用紙には、送信情報が記入される送信情報記入エリア、送信者を示す送信者識別情報が記入される送信者識別情報記入エリア、送信種別を示す送信種別情報が記入される送信種別情報記入エリアが設けられており、
前記デジタルペンは、筆跡情報検出手段と、デジタルペン用通信手段と、デジタルペン用処理手段を有しており、
前記筆跡情報検出手段は、前記デジタルペンを用いて前記送信情報記入用紙に記入した時の、前記送信情報記入用紙上における前記デジタルペンの筆跡を示す筆跡情報を検出し、
前記デジタルペン用処理手段は、前記筆跡情報検出手段で検出した筆跡情報を前記デジタルペン用通信手段から前記管理装置に送信し、
前記管理装置は、管理装置用通信手段と、管理装置用処理手段と、管理装置用記憶手段を有しており、
前記管理装置用記憶手段には、FAXを送信する送信先を示すFAX送信先情報が、送信者識別情報およびFAXの送信を示すFAX送信種別情報に対応させて記憶されており、メールを送信する送信先を示すメール送信先情報が、送信者識別情報およびメールの送信を示すメール送信種別情報に対応させて記憶されており、音声を送信する送信先を示す音声送信先情報が、送信者識別情報および音声の送信を示す音声送信種別情報に対応させて記憶されており、また、前記送信情報記入用紙に設けられている記入エリアと記入エリアに記入される情報との関係を示すエリア定義情報が記憶されており、
前記管理装置用処理手段は、
前記デジタルペンから送信された筆跡情報を前記管理装置用通信手段で受信し、
前記管理装置用通信手段で受信した筆跡情報と前記管理装置用記憶手段に記憶されているエリア定義情報に基づいて、前記デジタルペンを用いて前記送信情報記入用紙に設けられている送信情報記入エリアに記入された送信情報、送信者識別情報記入エリアに記入された送信者識別情報および送信種別情報記入エリアに記入された送信種別情報を含む送信先情報参照情報を判別し、
前記判別した送信種別情報がFAX送信種別情報である場合には、前記判別した送信者識別情報およびFAX送信種別情報に対応させて前記管理装置用記憶手段に記憶されているFAX送信先情報で示される送信先に、前記判別した送信情報を前記管理装置用通信手段から送信し、
前記判別した送信種別情報がメール送信種別情報である場合には、前記判別した送信者識別情報およびメール送信種別情報に対応させて前記管理装置用記憶手段に記憶されているメール送信先情報で示される送信先に、前記判別した送信情報を前記管理装置用通信手段から送信し、
前記判別した送信種別情報が音声送信種別情報である場合には、前記判別した送信者識別情報および音声送信種別情報に対応させて前記管理装置用記憶手段に記憶されている音声送信先情報で示される送信先に、前記判別した送信情報を前記管理装置用通信手段から送信する
ことを特徴とする情報送信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報送信装置であって、
前記管理装置は、筆跡情報をイメージ情報に変換するイメージ情報変換手段と、イメージ情報をテキスト情報に変換するテキスト情報変換手段と、テキスト情報を音声情報に変換する音声情報変換手段を有しており、
前記管理装置用処理手段は、
前記判別した送信種別情報がFAX送信種別情報である場合には、前記イメージ情報変換手段によりイメージ情報に変換された送信情報を送信し、
前記判別した送信種別情報がメール送信種別情報である場合には、前記イメージ情報変換手段および前記テキスト情報変換手段によりテキスト情報に変換された送信情報を送信し、
前記判別した送信種別情報が音声送信種別情報である場合には、前記イメージ情報変換手段、前記テキスト情報変換手段および前記音声情報変換手段により音声情報に変換された送信情報を送信する
ことを特徴とする情報送信装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の情報送信装置であって、
前記送信情報記入用紙には、送信先識別情報が記入される送信先識別情報記入エリアが設けられており、
前記管理装置用記憶手段には、FAX送信先情報が、送信者識別情報、FAX送信種別情報および送信先識別情報に対応させて記憶されており、メール送信先情報が、送信者識別情報、メール送信種別情報および送信先識別情報に対応させて記憶されており、音声送信先情報が、送信者識別情報、音声送信種別情報および送信先識別情報に対応させて記憶されており、
前記管理装置用処理手段は、前記送信情報記入用紙に設けられている送信者識別情報記入エリアに記入された送信者識別情報、送信種別情報記入エリアに記入された送信種別情報および送信先識別情報記入エリアに記入された送信先識別情報を含む送信先情報参照情報を判別し、
前記判別した送信種別情報がFAX送信種別情報である場合には、前記判別した送信情報を、前記判別した送信者識別情報、FAX送信種別情報および送信先識別情報に対応させて前記管理装置用記憶手段に記憶されているFAX送信先情報で示される送信先に送信し、
前記判別した送信種別情報がメール送信種別情報である場合には、前記判別した送信情報を、前記判別した送信者識別情報、メール送信種別情報および送信先識別情報に対応させて前記管理装置用記憶手段に記憶されているメール送信先情報で示される送信先に送信し、
前記判別した送信種別情報が音声送信種別情報である場合には、前記判別した送信情報を、前記判別した送信者識別情報、音声送信種別情報および送信先識別情報に対応させて前記管理装置用記憶手段に記憶されている音声送信先情報で示される送信先に送信することを特徴とする情報送信装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の情報送信装置であって、
前記管理装置用記憶手段には、記入エリアと記入エリアに記入される情報との関係を示すエリア定義情報が用紙の種別を示す用紙種別情報に対応させて記憶されており、
前記管理装置用処理手段は、前記管理装置用通信手段で受信した筆跡情報と前記管理装置用記憶手段に前記送信情報記入用紙の用紙種別情報に対応させて記憶されているエリア定義情報に基づいて、前記送信情報と送信先情報参照情報を判別する
ことを特徴とする情報送信装置。
【請求項5】
送信情報を送信する情報送信装置であって、
送信情報記入用紙と、デジタルペンを備えており、
前記送信情報記入用紙には、送信情報が記入される送信情報記入エリア、送信者を示す送信者識別情報が記入される送信者識別情報記入エリア、送信種別を示す送信種別情報が記入される送信種別情報記入エリアが設けられており、
前記デジタルペンは、筆跡情報検出手段と、デジタルペン用記憶手段と、デジタルペン用通信手段と、デジタルペン用処理手段を有しており、
前記筆跡情報検出手段は、当該デジタルペンを用いて前記送信情報記入用紙に記入した時の、前記送信情報記入用紙上における前記デジタルペンの筆跡を示す筆跡情報を検出し、
前記デジタルペン用記憶手段には、FAXを送信する送信先を示すFAX送信先情報、メールを送信する送信先を示すメール送信先情報および音声を送信する送信先を示す音声送信先情報の少なくとも1つが、前記FAX送信先情報は、送信者識別情報およびFAXの送信を示すFAX送信種別情報に対応させて、前記メール送信先情報は、送信者識別情報およびメールの送信を示すメール送信種別情報に対応させて、前記音声送信先情報は、送信者識別情報および音声の送信を示す音声送信種別情報に対応させて記憶されており、また、前記送信情報記入用紙に設けられている記入エリアと記入エリアに記入される情報との関係を示すエリア定義情報が記憶されており、
前記デジタルペン用処理手段は、
前記筆跡情報検出手段で検出した筆跡情報と前記デジタルペン用記憶手段に記憶されているエリア定義情報に基づいて、当該デジタルペンを用いて前記送信情報記入用紙に設けられている送信情報記入エリアに記入された送信情報、送信者識別情報記入エリアに記入された送信者識別情報および送信種別情報記入エリアに記入された送信種別情報を含む送信先情報参照情報を判別し、
前記判別した送信種別情報がFAX送信種別情報である場合には、前記判別した送信者識別情報およびFAX送信種別情報に対応させて前記デジタルペン用記憶手段に記憶されているFAX送信先情報で示される送信先に、前記判別した送信情報を前記デジタルペン用通信手段から送信し、
前記判別した送信種別情報がメール送信種別情報である場合には、前記判別した送信者識別情報およびメール送信種別情報に対応させて前記デジタルペン用記憶手段に記憶されているメール送信先情報で示される送信先に、前記判別した送信情報を前記デジタルペン用通信手段から送信し、
前記判別した送信種別情報が音声送信種別情報である場合には、前記判別した送信者識別情報および音声送信種別情報に対応させて前記デジタルペン用記憶手段に記憶されている音声送信先情報で示される送信先に、前記判別した送信情報を前記デジタルペン用通信手段から送信する
ことを特徴とする情報送信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−239247(P2010−239247A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−82773(P2009−82773)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000213297)中部電力株式会社 (811)
【Fターム(参考)】