説明

情報通信システム

【課題】いずれの端末装置においても、ユーザにとって分かり易い簡単な操作でもって、必要な更新システムプログラムを確実に取得できるようにする。
【解決手段】サーバ装置10のプログラム管理装置13は、端末装置の機種毎の最新バージョンのシステムプログラムを管理し、端末情報管理装置12は、端末装置20毎の端末情報や最新バージョンのシステムプログラムのバージョン情報などを管理する。端末装置20の画像描画手段21から、その端末情報やそのシステムプログラムのバージョン情報とでもってサーバ装置10との接続要求があると、サーバ装置10の端末情報管理装置12は、その管理情報をもとに、要求があった端末装置の正当性とシステムプログラムの提供の必要性を確認し、提供が必要な端末装置20に対し、プログラム管理装置13から最新のバージョンのシステムプログラムが取得できるように、サーバ装置10との接続を許可する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット通信が可能な端末装置とその接続先のサーバとの連携による情報通信システムに係り、特に、ブラウザ機能を有する端末装置に対し、簡易なシステムプログラムの更新手段を提供する情報通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタル放送が受信可能な地域が拡大するとともに、デジタル放送を受信可能なテレビ受像機やデジタルレコーダなどのデジタル放送受信機器が普及している。
【0003】
その一方では、アナログ放送に比べて機能が順次複雑化していることや、かかる製品の出荷後、放送規格の改定などにより、不具合が生じたり、機能更新が必要となったりすることなどにより、デジタル放送機器のシステムプログラムの更新を必要とする場合がある。
【0004】
デジタル放送では、放送を用いたシステムプログラムの更新の仕組みが設けられており、デジタル受信機器の出荷後でも、そのシステムプログラムを更新できるようにしている(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
また、高速インターネット利用して、テレビ向けのコンテンツ配信サービス、即ち、放送サービスも進められている(例えば、非特許文献2参照)。
【0006】
放送を用いた受信装置用のソフトウェアの更新の機会を補うために、ネットワークを用いたソフトウェアの更新方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
この特許文献1に記載の方法では、かかる受信機用のソフトウェアは、複数に分割された複数のファイルとして、デジタル放送装置から送信されるが、かかる複数のファイルを全て受信できない場合もあり、このために、同じソフトウエアをネットワークを介してサーバからもダウンロードできるようにしたものであり、デジタル放送装置やサーバから取得したファイルから更新ソフトウェアを構築し、最新のバージョンのソフトウェアに更新できるようにしたものである。
【0008】
このデジタル放送装置から更新ソフトウェアを取得するためには、このデジタル放送装置からこの更新ソフトウェアを送信するチャンネルや日時,この更新ソフトウェアを必要とする機器のメーカなどを示す告知情報が放送信号に重畳されて送信され、これを受信した該当するメーカの受信装置は、この告知情報で知らされる日時に更新ソフトウェアを受信できるように、準備しておくものである。
【非特許文献1】社団法人 電波産業界「地上デジタルテレビジョン放送運用規定 ARIB TR-B14」3.3版 p.15〜16
【非特許文献1】「Nikkei Business」2007年9月17日号 p.1
【特許文献1】特開2005ー142751号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、上記特許文献3に記載の技術では、上記の告知情報は放送信号に重畳されて送信されるものであるから、放送受信機器は、この放送信号を受信している状態になければ、この告知情報を取得することができず、この告知情報を受信できなければ、必要とする更新ソフトウェアを取得することができない。サーバからのダウンロードが可能であっても、告知情報によって、この受信機器に必要な更新ソフトウェアが放送されることが通知されない限り、この受信機器はサーバからダウンロード可能であることも認識することができない。
【0010】
また、ネットワークを用いたソフトウェアの更新は、パソコン(パーソナルコンピュータ)で一般に行なわれているものであるが、そのためには、このパソコンがソフトウェア更新の対象となっているか否かの確認や更新対象となっているバージョンのソフトウェアが存在するか否かの確認といった技術知識を要し、煩雑な操作を要するものであり、かかるパソコンのソフトウェア更新の方法をインターネットのようなネットワークを介して更新ソフトウェアをダウンロード可能な放送受信機器に適用しても、パソコンの場合と同様に、高度な技術知識や煩雑な操作を要することになり、特に、一般ユーザにとっては、使いづらいものとなる。
【0011】
さらに、ネットワークを介してダウンロードされる更新ソフトウェアは、有料で提供される場合があって、これを購入した場合の課金が必要となる。このようなネットワークを用いたソフトウェアの購入は、パソコンを使用する場合、一般に行なわれているものであって、この課金方法をインターネットのようなネットワークを介して更新ソフトウェアをダウンロード可能な放送受信機器によるソフトウェアの購入に適用することも考えられるが、この場合の購入時の課金方法として、キャッシュカードの番号を用いたり、プリペイド式カードを用いるため、盗聴に対する安全性の対策や放送受信機器にカード読取り装置などの付加装置が必要となる。
【0012】
さらに、上記参考文献1や上記特許文献1に記載の技術では、放送受信機器の機種やメーカ毎に個別に更新プログラムが送信されるものであり、このため、家庭内で複数の異なる機種や複数の異なるメーカの放送受信機器が使用されている場合には、どの放送受信機器でソフトウェアの更新が必要であるかの判断ができない。
【0013】
本発明は、かかる問題を解消し、いずれの端末装置においても、ユーザにとって分かり易い簡単な操作でもって、必要な更新システムプログラムを確実に取得できるようにした情報通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明は、システムプログラムを実行する1以上の端末装置とサーバ装置とがネットワークを介して接続され、端末装置からの要求に応じて、サーバ装置から最新のバージョンのシステムプログラムを要求のあった端末装置に提供する情報通信システムであって、端末装置からのサーバ装置への接続要求に応じて、サーバ装置が接続要求のあった端末装置の正当性を確認し、正当な端末装置に対して接続を許可し、サーバ装置との接続が許可された端末装置からの要求により、サーバ装置が要求のあった端末装置に対し、正当性を再度確認して、最新のバージョンのシステムプログラムを提供することを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明は、端末装置からのサーバ装置への接続要求は、端末装置が起動するとともに行なわれることを特徴とするものである。
【0016】
さらに、本発明は、サーバ装置への接続が許可された端末装置では、サーバ装置に最新のバージョンのシステムプログラムを要求するための手段が設定されることを特徴とするものである。
【0017】
さらに、本発明は、サーバ装置が、ネットワークに接続された端末装置の機種毎に最新のバージョンのシステムプログラムを格納したプログラム管理装置と、ネットワークに接続された端末装置毎の端末情報と端末装置の機種毎の最新のバージョンのシステムプログラムのバージョン情報とを管理する端末情報管理装置とを備え、端末装置が、コンテンツを描画し、サーバ装置との接続を要求する画像描画手段と、サーバ装置に最新のバージョンのシステムプログラムを要求し、サーバ装置から送信される最新のバージョンのプログラムを受信するプログラム取得手段と、端末装置の端末情報や使用しているシステムプログラムのバージョン情報を格納した端末情報記録部とを備え、端末装置の画像描画手段が、端末情報記録部から端末情報を取得してサーバ装置に送信することにより、サーバ装置に接続を要求し、サーバ装置が、端末情報管理装置が端末装置の画像描画手段からの端末情報を格納している端末情報と照合することにより、接続の要求があった端末装置の正当性の有無を確認することを特徴とするものである。
【0018】
さらに、本発明は、画像描画手段は、端末情報とともに、端末情報記録部に格納されているバージョン情報をサーバ装置に送信して接続を要求し、サーバ装置の端末情報管理装置は、正当性がある端末装置に対し、管理しているバージョン情報と画像描画手段からのバージョン情報とを照合して、画像描画手段からのバージョン情報が最新のバージョンであるとき、端末装置からの接続要求を不許可とし、画像描画手段からのバージョン情報が最新のバージョンでないとき、端末装置からの接続要求を許可することを特徴とするものである。
【0019】
さらに、本発明は、サーバ装置が、接続要求が許可された端末装置に対し、最新のバージョンのシステムプログラムに対するリンク情報を送信し、端末装置では、リンク情報を用いることにより、最新のバージョンの提供を要求することを特徴とするものである。
【0020】
さらに、本発明は、サーバ装置との接続が許可された端末装置は、その端末情報をもとにサーバ装置に最新のバージョンのシステムプログラムの提供を要求し、サーバ装置が、端末情報を用いて最新のバージョンのシステムプログラムの提供を要求した端末装置の正当性を確認し、正当な端末装置に対して最新のバージョンのシステムプログラムを提供することを特徴とするものである。
【0021】
さらに、本発明は、サーバ装置が、サーバ装置との接続を要求した正当な端末装置の端末情報を保存し、保存した端末情報と最新のバージョンのシステムプログラムの提供を要求した端末装置からの端末情報とを照合し、最新のバージョンのシステムプログラムの提供を要求した端末装置への最新のバージョンのシステムプログラムの提供の有無を判定することを特徴とするものである。
【0022】
さらに、本発明は、サーバ装置に課金装置を設け、最新のバージョンのシステムプログラムを提供する端末装置に課金を施すことを特徴とするものである。
【0023】
さらに、本発明は、端末装置に1以上の周辺端末装置が接続されており、周辺端末装置のサーバ装置への接続要求,最新のバージョンのシステムプログラムのサーバ装置からの取得を端末装置を介して行なうことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0024】
本発明によると、端末装置での簡単な操作でもって、ユーザが意識することなく、端末装置とサーバとの接続が行なわれ、最新のバージョンのシステムプログラムを取得して、システムプログラムの更新を行なうことができる。
【0025】
また、本発明によると、端末装置のサーバ装置への接続要求のときと、最新のバージョンのシステムプログラムの取得のときとで端末装置の正当性の判断が2重にサーバ装置で行なわれるので、確実に正当な端末装置に最新のバージョンのシステムプログラムが提供されることになる。
【0026】
また、本発明によると、端末装置毎に、システムプログラム更新の要否の判断が自動的に行なわれることになり、ユーザとしては、手間をかけることなく、端末装置でのシステムプログラム更新の要否を確実に確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【0028】
図1は本発明による情報通信システムの第1の実施形態を示すブロック構成図であって、10はサーバ装置、11はコンテンツ記憶生成装置、12は端末情報管理装置、13はプログラム管理装置、20は端末装置、21は画像描画手段、22はプログラム取得手段、23は端末情報記録部、30はインターネットなどのネットワークである。
【0029】
同図において、サーバ装置10と端末装置20とがネットワーク30を介して接続されており、サーバ装置10にこの端末装置20に必要な最新のバージョンのシステムプログラム(以下、更新システムプログラムという)が存在する場合、端末装置20からの要求により、この更新システムプログラムがネットワーク30を介して端末装置20にダウンロードされる。これにより、端末装置20では、システムプログラムがこのダウンロードされた最新のバージョンのシステムプログラムに更新される。
【0030】
サーバ装置10は、端末装置の機種やメーカ毎に更新プログラムとのリンク情報などのコンテンツを生成して記憶保持するコンテンツ記憶生成装置11と、各端末装置に関する情報(端末情報)を管理し、更新システムプログラムを要求する端末装置の正当性(更新システムプログラムを要求し得る正当な端末装置であること)とこの端末装置が有するシステムプログラムが最新のバージョンのものであるか否かをこの端末情報をもとに確認する端末情報管理装置12と、端末装置の機種やメーカ毎の更新システムプログラムを管理するプログラム管理装置13とを備えている。
【0031】
なお、コンテンツ記憶生成装置11,端末情報管理装置12及びプログラム管理装置13は、ここでは、図示するように、サーバ装置10内に設けられているものであるが、夫々がネットワークで接続された別々の装置であってもよい。但し、この場合も、これらコンテンツ記憶生成装置11,端末情報管理装置12,プログラム管理装置13とこのネットワークとを含めて、サーバ装置10という。また、コンテンツ記憶生成装置11,端末情報管理装置12及びプログラム管理装置13は夫々、単一の装置から構成されているものであってもよいし、複数の装置から構成されているものであってもよい。
【0032】
また、端末装置30は、ネットワーク30を介してコンテンツを取得し、画像表示(描画)などを行なうインターネットブラウザなどの画像描画手段21と、インターネット30を介して更新システムプログラムを取得し、システムプログラムをこの更新システムプログラムに更新するプログラム取得手段22と、システムプログラムやそのバージョン情報,この端末装置20に個別に割り振られた端末固有情報などが記憶された、HDD(ハードディスクドライブ)やフラッシュROM(リードオンリメモリ)などの書き替え可能な記録媒体からなる端末情報記憶部23を備えている。
【0033】
なお、画像描画手段21やプログラム取得手段22は、システムプログラムの一部として、端末情報記憶部23に記憶されている。即ち、画像描画手段21は、端末装置20の表示部(図示せず)に映像や音声を表示させるシステムプログラムの一部であり、プログラム取得手段22は、端末装置20にサーバ装置10から更新プログラムの取得のための動作を行なわせるシステムプログラムの一部である。
【0034】
図2は図1に示す第1の実施形態の動作の流れの一具体例を示すフローチャートであって、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0035】
同図において、端末装置20でユーザが所定の操作を行なうと(このユーザの操作は、更新システムプログラムの要求を意識しない通常の端末装置20に対する通常行なわれる操作であり、例えば、電源をONさせる起動操作、あるいはインターネットへの接続操作であってもよい)、画像描画手段21は、端末情報記憶部23(図1)からこの端末装置20の機種情報とともに、現在のシステムプログラムのバージョン情報と端末固有情報とを読み取り、ネットワーク30(図1)を介してサーバ装置10に送信することにより、サーバ装置10との接続を要求する(ステップS100)。かかる送信としては、例えば、RFC2616に記載のブラウザ接続時に通知するhttpユーザエージェント情報やRFC2109記載のCookieを用いて行なわれる。
【0036】
サーバ装置10では、端末装置20からの上記送信情報を受信すると、コンテンツ記憶生成装置11が、かかる送信情報をもとに、この接続要求があった端末装置20の正当性(即ち、端末情報が管理されている端末装置であるか否か)やこの端末装置20が現在所有しているシステムプログラムのバージョンが最新のものであるか否かの確認を端末情報管理装置12に要求する(ステップS101)。
【0037】
そこで、端末情報管理装置12は、端末装置20から送信された機種情報,端末固有情報が管理している端末情報に含まれているか否かを判定することにより、機種情報と端末固有情報との有無の確認を行ない、そのいずれかが管理する端末情報に含まれていないときには、正当性がない旨の確認結果をコンテンツ記憶生成部11に送り、また、端末装置20から送信された機種情報と端末固有情報とが管理している端末情報に含まれている場合には、この端末装置20は正当な端末装置と判定して、さらに、管理している端末情報のこの端末装置20に対する更新システムプログラムと端末装置20から送信されたシステムプログラムとのバージョンとを比較することにより、端末装置20でのシステムプログラムが最新のバージョンであるか否かを確認し、その確認結果をコンテンツ記憶生成部11に送る(ステップS102)。
【0038】
コンテンツ記憶生成装置11は、端末情報管理装置12からの確認結果をもとに、端末装置20が正当性のない端末装置であるときには、その旨を表わすコンテンツを、また、端末装置20が現在有するシステムプログラムのバージョンが最新のバージョンである場合には、その旨を表わすコンテンツを夫々生成して端末装置20に送信する(ステップS103)。正当でない端末装置の場合には、サーバ装置10がこの端末装置20との接続を拒否したことになり、これでサーバ装置10,端末装置20との間で行なわれる動作は終了する。
【0039】
また、端末装置20が正当な端末装置であって、それが現在有するシステムプログラムのバージョンが最新のバージョンでなければ、サーバ装置10のプログラム管理装置13で管理されているこの端末装置20に該当する更新システムプログラムにリンクするためのリンク情報からなるコンテンツを生成して端末装置20に送信する(ステップS103)。
【0040】
図3は図1での端末装置20の表示部に表示される画面の一具体例を示す図であって、40a,40bは画面、41は映像表示エリア、42は「メニュー」選択ボタン、43は「ニュース」選択ボタン、44は「お知らせ」選択ボタン、45は「リンク情報」選択ボタンである。
【0041】
図3(a)はサーバ装置10のコンテンツ記憶生成装置11からの端末装置20が現在有するシステムプログラムのバージョンが最新のバージョンである旨のコンテンツを受信したときの端末装置20の表示部で表示される画面40aを示すものであって、この場合の画面40aでは、例えば、放送装置やネットワーク30からの放送番組などの映像情報が表示される映像表示エリア41と、メニューを選択するための「メニュー」選択ボタン42と、ニュース番組を選択するための「ニュース」選択ボタン43と、例えば、ネットワーク30を介して「お知らせ」を取得可能とした「お知らせ」選択ボタン44とが表示されている。これら選択ボタン42〜44の選択は、例えば、この端末装置20のリモコンの操作によって行なうことができる。
【0042】
かかる表示状態は、更新システムプログラムの要求を意識しない通常の端末装置20に対する通常行なわれる操作(例えば、電源をONさせる起動操作、あるいはインターネットへの接続操作)により、表示されるものである。従って、ユーザとしては、図2でのステップS100〜S103の動作は全く認識しない。
【0043】
また、図3(b)はサーバ装置10のコンテンツ記憶生成装置11からの端末装置20が正当であって、端末装置20が現在有するシステムプログラムのバージョンが最新のバージョンでない旨のコンテンツを受信したときの端末装置20の表示部で表示される画面40bを示すものであって、この場合の画面40bでは、例えば、図3(a)に示す画面40aでの「お知らせ」選択ボタン44の代わりに、例えば、「プログラム更新が必要です」といったユーザにプログラム更新を促すメッセージが表わされた「リンク情報」選択ボタン45が表示されるものである。この「リンク情報」選択ボタン45も、例えば、リモコンの操作によって選択することができる。
【0044】
図2に戻って、図3(b)における「リンク情報」選択画面がユーザ操作によって選択されると(ステップS104)、例えば、MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)の登録情報に基づいて、リンク情報を引数としてプログラム取得手段22とが起動する(ステップS105)。そして、このプログラム取得手段22は、端末情報記憶部23からこの端末装置20の機種情報と端末固定情報とを取得し、例えば、http接続時に通知するユーザエージェント情報を用いてこれら機種情報と端末固定情報とをサーバ装置10に送信し、サーバ装置10との接続を要求する(ステップS106)。
【0045】
かかる接続要求はサーバ装置10のプログラム管理装置13で取り込まれ、受信した機種情報と端末固定情報とを端末情報管理装置12に送ってこの端末装置20の正当性の確認を要求する(ステップS107)。
【0046】
端末情報管理装置12は、この要求に基づいて、上記と同様、端末装置20から送信された機種情報,端末固有情報が管理している端末情報に含まれているか否かを判定して機種情報と端末固有情報との有無の確認を行ない、そのいずれかが管理する端末情報に含まれていないときには、正当性がない旨の確認結果を、また、端末装置20から送信された機種情報と端末固有情報とが管理している端末情報に含まれている場合には、この端末装置20は正当な端末装置である旨の確認結果をプログラム管理装置13に送る(ステップS108)。
【0047】
プログラム管理装置13は、この端末情報管理装置12の確認結果をもとに、接続を要求した(ステップS106)端末装置20が正当な端末装置であるときには、この端末装置20に対する更新システムプログラムをこの端末装置20に送信する(ステップS109)。端末装置20では、プログラム取得手段22でこの更新システムプログラムを取得し、端末情報記録部23に記録してシステムプログラムを最新バージョンのシステムプログラムに更新する。
【0048】
なお、サーバ装置10のプログラム管理装置13で管理されるシステムプログラムは、単一のファイルであってもよいし、また、複数のファイルに分割された形態のものであってもよい。複数のファイルに分割されている場合には、プログラム管理装置13がこれらファイルを順に送信し、端末装置20では、これらファイルを順に受信して端末情報記録装置に記録されているシステムプログラムをそのファイル毎に更新する。これにより、最新のバージョンのシステムプログラムが得られることになる。
【0049】
このように、システムプログラムを複数のファイルに分割された形態のものとすると、更新システムプログラムを受信しているときに、それを形成するいずれかのファイルでデータ破壊が生じても、このファイルの再送をサーバ装置10のプログラム管理装置13に要求することにより、このファイルの再送がなされ、これにより、正しいファイルを取得することができるし、また、家電製品などのハードウェア資源に制約がある機器においては、少ないハードウェア資源でも、最新のバージョンのシステムプログラムへの更新が可能となる。
【0050】
このように、この第1の実施形態では、ユーザが意識することなく、サーバ装置10と端末装置20との接続の確認動作が行なわれるものであって、システムプログラムの最新のバージョンへの更新が必要な場合には、表示画面に、「リンク情報」選択ボタン45(図3(b))といったようなその旨を示す情報が表示されるものであるから、ユーザはシステムプログラムの更新の必要性を容易に認識でき、いつでもそれを指示してシステムプログラムの更新を行なわせることができる。
【0051】
なお、この第1の実施形態では、端末装置20の画像描画手段21がサーバ装置10に接続を要求するとき(ステップS100)、この端末装置20の下剤のシステムプログラムのバージョン情報もサーバ装置10に送信するようにしたが、必ずしもこれを送信する必要はない。この場合には、端末情報管理装置102は、コンテンツ記憶生成装置11からの確認要求(ステップS101)により、この端末装置20の正当性だけを確認する。そして、この場合には、正当性があって、端末装置20がサーバ装置10との接続を許可された場合には(ステップS103)、直ちにプログラム取得手段22が起動して、この端末装置20の機種情報,端末固有情報とともに、このときのシステムプログラムのバージョン情報もサーバ装置10のプログラム管理装置13に送信して接続を要求し、端末情報管理装置12において、端末装置20の正当性とともに、受信したバージョン情報が最新のバージョンの情報であるか否か、即ち、端末装置20でシステムプログラムの更新の要否の確認を行なう。この結果に基づいて、端末装置20でシステムプログラムの更新が必要とするときには、プログラム管理装置13が更新システムプログラムを端末装置20に送信する(ステップS109)。
【0052】
図4は図1に示す第1の実施形態のシステム構成をより詳細に示すブロック構成図であって、20a〜20dは端末装置であり、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0053】
同図において、機種や端末固有情報が異なる4個の端末装置20a〜20dが、ネットワーク30を介して、サーバ装置10に接続されているものとする。
【0054】
ここで、端末装置20aは、機種がA、端末固有情報がa、現在保有するシステムプログラムのバージョンが0の端末装置とし、端末装置20bは、機種がA、端末固有情報がb、現在保有するシステムプログラムのバージョンが1の端末装置とし、端末装置20cは、機種がB、端末固有情報がc、現在保有するシステムプログラムのバージョンが0の端末装置とし、端末装置20dは、管理対象外の端末装置とする。
【0055】
図5は図4におけるサーバ装置10の端末情報管理装置12とプログラム管理装置13とでの管理情報の一具体例を模式的に示す図であって、12a,12bは端末情報管理テーブル、13a,13bはシステムプログラムであり、図4に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0056】
図5(a)において、端末情報管理装置12には、端末固有情報毎に、即ち、端末装置20毎にその機種を管理する端末情報管理テーブル12aと、機種毎にその最新のバージョンのシステムプログラムに関する情報、即ち、最新のバージョンとその保管先とを管理する端末情報管理テーブル12bとが格納されている。
【0057】
また、プログラム管理装置13には、端末情報管理装置12の端末情報管理テーブル12bで情報が管理されている最新のバージョンのシステムプログラム13a,13bが管理されている。
【0058】
ここでは、図4において、端末装置20a〜20cがサーバ装置10の管理対象であり、端末装置20dが管理対象外であることから、端末情報管理テーブル12aにおいて、端末装置20aに関して、その端末固有情報aに対してその機種がAと管理され、端末装置20bに関して、その端末固有情報bに対してその機種がAと管理され、端末装置20cに関して、その端末固有情報cに対してその機種がBと管理されている。
【0059】
また、端末情報管理テーブル12bにおいて、機種Aに対する最新バージョンのシステムプログラムのバージョンは「1」であって、その保管先が「http://fw.com/A」とのURLで登録されている。このシステムプログラムは、プログラム管理装置13で管理されているシステムプログラム13aであり、このプログラム管理装置13での記録場所が保管先「http://fw.com/A」ということになる。同様にして、端末情報管理テーブル12bにおいて、機種Bに対する最新バージョンのシステムプログラムのバージョンは「1」であって、その保管先が「http://fw.com/B」とのURLで登録されている。このシステムプログラムは、プログラム管理装置13で管理されているシステムプログラム13bであり、このプログラム管理装置13での記録場所が保管先「http://fw.com/B」ということになる。
【0060】
端末装置20a〜20dは夫々、サーバ装置10との接続や更新システムプログラムの取得のための一連の動作が図2に示すフローチャートに従って行なわれるものであるが、ここで、端末装置20a〜20d夫々に関するサーバ装置10の動作の流れを図6により説明する。なお、端末装置20a〜20dをまとめていう場合、端末装置20ということにする。
【0061】
図6において、端末装置20からその機種情報,端末固有情報及びバージョン情報でもって接続の要求があると、サーバ装置10のコンテンツ記憶生成装置11はこの機種情報を取得し(ステップS200)、端末固有情報を取得し(ステップS201)、バージョン情報を取得する(ステップS202)。そして、取得したこれら機種情報,端末固有情報及びバージョン情報を端末情報管理装置12に送って端末装置20の確認を要求する。
【0062】
そこで、端末情報管理装置12は、端末装置20からの端末固有情報が端末情報管理テーブル12aで管理されているか否かを確認する。ここで、端末装置20a〜20cの端末固有情報a,b,cは管理されている正しい端末固有情報であるので(ステップS203の“YES”)、取得したバージョン情報が最新のバージョンであるか否かを確認する(ステップS204)。この確認方法としては、端末情報管理テーブル12aによって端末装置20a〜20cの端末固有情報a,b,cに対する機種を判定し、夫々の機種に対する端末情報管理テーブル12bでの最新のバージョンと端末装置20a〜20cからのバージョン情報によるバージョンとを対比する。ここでは、機種Aの端末装置20bの現在のシステムプログラムのバージョンが「1」であって、端末情報管理テーブル12bで管理される機種Aの最新のバージョン「1」と一致するから、端末装置20bでは、最新のバージョンのシステムプログラムが使用されているとして(ステップS204の“YES”)、コンテンツ記憶生成装置11がこの端末装置20bにシステムプログラムの更新を不要とする通知をする(ステップS205)。
【0063】
また、端末装置20a,20bでは、現在使用しているシステムプログラムのバージョンは「0」であり、端末情報管理テーブル12bで管理される機種A,Bの最新のバージョン「1」であるから、最新のバージョンのシステムプログラムではない(ステップS204の“No”)。この場合には、コンテンツ記憶生成装置11がこれら端末装置20a,20bにシステムプログラムの更新が必要であることを通知をする(ステップS206)。この場合、端末装置20a,20bからの再度の接続要求により、プログラム管理装置13が機種Aの端末装置20aに保管先「http://fw.com/A」にある最新のバージョン「1」のシステムプログラム13aを送信し、機種Bの端末装置20cに保管先「http://fw.com/B」にある最新のバージョン「1」のシステムプログラム13bを送信する。このようにして、端末装置20a,20bでシステムプログラムの更新が行なわれる。
【0064】
さらに、管理対象外の端末装置20dに対しては、その端末固定情報が端末情報管理テーブル12aで管理されていないものであるから、端末固有情報は正しいものではないとして(ステップS203の“No”)、コンテンツ記憶生成装置11がこの端末装置20dに接続不可を通知する(ステップS207)。
【0065】
図7は機種Aに対するシステムプログラムのバージョンが更新された場合のサーバ装置10の端末情報管理装置12とプログラム管理装置13での管理情報の更新を示す図であり、図5に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0066】
ある特定の機種のシステムプログラムに不具合がある場合や機能変更がある場合には、このシステムプログラムが新たなバージョンのシステムプログラムに変更される。
【0067】
そこで、いま、図4に示すように管理されている機種Aのシステムプログラムが新たなバージョン「2」のシステムプログラムに変更されたものとすると、図7に示すように、このシステムプログラムがプログラム管理装置13に、機種Aに対するバージョン「2」のシステムプログラム13a’として、格納される。そして、端末情報管理装置12では、端末情報管理テーブル12bにおいて、機種Aに対する最新バージョンが「1」から「2」に更新され、保管先がプログラム管理装置13でのシステムプログラム13a’の格納場所を示す「http://fw.com/A2」に更新される。
【0068】
このように、サーバ装置10で管理するシステムプログラムが更新されると、その後、機種Aの端末装置20からの更新要求に対しては、この新たなバージョンのシステムプログラム13a’が要求があった端末装置20に送信されることになる。
【0069】
なお、ここでは、バージョンを変更した新たなシステムプログラムを、プログラム管理装置13でのこれまでのバージョン「1」のシステムプログラムとは異なる場所に格納するようにしたが、これによると、過去のシステムプログラムを消去することなく、新たなシステムプログラムを保管することが可能となるが、上記のように、端末情報管理テーブル12bでの保管先を変更する必要がある。これに対し、これまでのシステムプログラムを新たなシステムプログラムで書き替えるようにしてもよい。この場合には、システムプログラムの更新があっても、プログラム管理装置13でのシステムプログラムの格納場所は変更されないから、端末情報管理テーブル12bでの保管先を変更する必要がない。
【0070】
このようにして、機種についてシステムプログラムの変更(更新)があっても、サーバ装置10では、管理情報の変更を容易に行なうことができ、端末装置からの要求に即座に対応させることができる。
【0071】
図8は本発明による情報通信システムの第2の実施形態の動作の流れの一具体例を示すフローチャートである。この第2の実施形態も、この構成は図1に示す第1の実施形態と同様であり、図2に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0072】
図8において、この第2の実施形態では、端末情報管理装置12に、さらに、受信情報と確認結果とを保持する動作(ステップS300)と、受信情報を照合する動作(ステップS301)とを追加したものである。
【0073】
即ち、端末情報管理装置12は、端末装置20からの接続要求(ステップS100)に際し、この端末装置20からのその機種情報やバージョン情報,端末固有情報がコンテンツ記憶生成装置11から送られてこの端末装置20の正当性などの確認が要求され、この要求に基づいて、この端末装置20の正当性などを確認するが、このとき、この確認結果と送られてきた機種情報やバージョン情報,端末固有情報を受信情報とし、この受信情報と正当か否かの確認結果とを保持し(ステップS300)、これとともに、その確認結果をコンテンツ記憶生成装置11に送るものである(ステップS102)。
【0074】
また、端末装置20でのリンク情報の選択(ステップS104)後、端末装置20のプログラム取得手段22からこの端末装置20の機種情報と端末固有情報でもって接続要求があり、サーバ装置10でプログラム管理装置13がこれを受信してこの端末装置20の正当性の確認を再度要求すると、このときプログラム管理装置13から供給されたこの端末装置20の機種情報と端末固有情報をステップS300で保持した受信情報と照合し(ステップS301)、この端末装置20が既に正当性を確認した端末装置であるときには、正当であるとの確認結果をプログラム管理装置12に送るものであり(ステップS108)、これによって正当な端末装置20に対しては、更新システムプログラムを送信するものである(ステップS109)。
【0075】
ステップS301での照合で、受信情報や確認結果が保持されていない端末装置20に対しては、プログラム管理装置13は、プログラム取得手段22からの接続を拒否し、更新システムプログラムは端末装置20に提供されない。
【0076】
これにより、画像描画手段21での接続要求に対して正当性が確認された端末装置20に対しては、再度プログラム取得手段22から接続要求があったときには、既に得られた確認結果を用いて正当性の確認をすることができ、その確認動作が簡略化できる。
【0077】
なお、ステップ300において、さらに、一定の時間を表わす時間情報も保持することにより、その時間内にプログラム取得手段22から再度の接続要求があったときのみ、この接続を許可して更新システムプログラムを提供するようにすることもできる。
【0078】
図9は本発明による情報通信システムの第3の実施形態を示すブロック構成図であって、14は課金装置であり、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0079】
同図において、この第3の実施形態は、有料の更新システムプログラムを提供するとき、この更新システムプログラムが提供される端末装置20に課金を施すものである。このため、サーバ装置10には、さらに、課金装置14が設けられており、端末装置20に更新システムプログラム、即ち、最新バージョンのシステムプログラムを提供する際に、課金装置14がこの端末装置20に課金を施す。 図10は図9に示す第3の実施形態の動作の流れの一具体例を示すフローチャートであって、図2に対応する部分や動作には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0080】
同図において、図2で説明したように、端末装置20のプログラム取得手段22によって更新システムプログラムの取得のための再度の接続が要求され(ステップS106)、サーバ装置10の端末情報管理装置12で更新システムプログラムを提供すべきとの確認がなされると(ステップS108)、端末情報管理装置12は既に取得している端末装置20の機種情報や端末固有情報でもって課金の確認を課金装置14に要求する(ステップS400)。これにより、図示しないが、課金装置14は端末装置20に対して提供する更新システムプログラムの購入料金を要求する動作を行ない、これにより、端末装置20側で料金の支払いが行なわれると、その結果を確認して確認結果をプログラム管理装置13に通知する(ステップS401)。そこで、プログラム管理装置13は、提供する更新システムプログラムに対する料金の支払いが済んだものと認識し、更新システムプログラムを端末装置20に送信して提供する(ステップS109)。
【0081】
端末装置20で料金の支払いがなされないときには、接続を拒否し、更新システムプログラムは端末装置20に提供されない。
【0082】
なお、ステップS400,S401の課金動作は、更新システムプログラムの端末装置20への送信が正常に完了した後、行なうようにしてもよい。
【0083】
図11は本発明による情報通信システムの第4の実施形態を示すブロック構成図であって、24は外部機器接続手段、20eは周辺端末装置、25は外部機器接続手段、26は端末情報記録部、50はデジタル伝送路であり、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0084】
同図において、端末装置20には、外部機器接続手段24が設けられており、これによって周辺端末機器20eと接続可能となっている。周辺端末機器20eは外部機器接続手段25と端末情報記録部26とを備えており、この外部機器接続手段25と端末装置20の外部機器接続手段24とが、例えば、HDMI(High Definition Multimedia Interface)やUSB(Universal Serial Bus),LAN(Local Area Network)などのデジタル伝送路50によって通信可能に接続されている。端末情報記録部26は、この周辺端末装置20eのシステムプログラムやそのバージョン情報,この周辺端末装置20eに割り振られた端末固有情報を記録する、例えば、フラッシュメモリなどからなる記録装置である。
【0085】
この第4の実施形態では、端末装置20は、先の各実施形態の端末装置20,20a〜20dと同様のものであるが、これに周辺端末装置20eを接続できる構成をなしている。
【0086】
サーバ装置10のプログラム管理装置13には、端末装置20に接続される周辺端末装置20eの最新バージョンのシステムプログラムも、図5(b)に示す端末装置20のシステムプログラムと同様に、管理されており、また、同じく端末情報管理装置12には、プログラム管理装置13に最新バージョンのシステムプログラムが管理されている周辺端末装置20eの端末情報が、図5(a)に示す端末装置20の端末情報と同様に、管理されている。また、図7で説明したように、周辺端末装置20eのシステムプログラムのバージョンの更新も行なわれる。
【0087】
かかる周辺端末装置20eのシステムプログラムを最新のバージョンのシステムプログラムに更新する場合には、これが接続している端末装置20を介して行なわれる。
【0088】
図12は図11に示す第4の実施形態での周辺端末装置20eのシステムプログラムの更新のための動作の流れの一具体例を示すフローチャートである。ここでは、図12に対応する部分には同一符号をつけ、また、先の実施形態の動作の流れを示すフローチャートに対応する動作には同一符号をつけて夫々重複する説明を省略する。
【0089】
同図において、ステップS500〜S503は端末装置20と周辺端末装置20eとの接続のための動作であり、また、ステップS503,S504は端末装置20で取得した周辺端末装置20eの更新システムプログラムをこの周辺端末装置20eに提供する動作である。これ以外のステップS100〜S109は図2でのステップS100〜S109と同様である。
【0090】
まず、端末装置20が外部機器接続手段を用いて、周辺端末装置20eに接続の問い合わせを行なう(ステップS500)。これに対し、周辺端末装置20eは外部機器接続手段25を用いて、接続を許可する(ステップS501)とともに、外部機器接続手段25を用いて、端末情報記録部26(図11)から機種情報とシステムプログラムのバージョン情報と端末固有情報とを読み取り、端末装置20に送信する(ステップS502)。
【0091】
そこで、端末装置20は外部機器接続手段24を用いて、周辺端末装置20eからその機種情報とバージョン情報と端末固有情報とを取得し(ステップS503)、これら情報でもって画像描画手段21がサーバ装置10との接続を要求する(ステップS100)。
【0092】
以上の動作は、例えば、ユーザの操作によって端末装置20と周辺端末装置20eとの電源が投入され、これら間で通信が可能になり、端末装置20から周辺端末装置20eからその機種情報とバージョン情報と端末固有情報とを取得できるようになったとき、行なわれるものである。
【0093】
これ以降は、この周辺端末装置20eからの機種情報とバージョン情報と端末固有情報を用いたステップS101〜S109の動作がサーバ装置10と端末装置20とで行なわれ、周辺端末装置20eの正当性が確認され、かつ周辺端末装置20eでの現在のシステムプログラムが最新バージョンのシステムプログラムでないと確認されたとき、最新バージョンのシステムプログラムが、更新システムプログラムとして、端末装置20に送信され、端末装置20のプログラム取得手段22によって取得される(ステップS109)。
【0094】
そこで、端末装置20では、プログラム取得手段22によって取得された更新システムプログラムが外部機器接続手段24を用いて(ステップS504)、周辺端末装置20eに送信される(ステップS505)。これにより、周辺端末装置20eでは、端末情報記録部26に記録されているシステムプログラムがこの更新システムプロクラムによって更新される。
【0095】
このようにして、端末装置20に接続された周辺端末装置20eにおいても、端末装置20と同様に、システムプログラムを最新のバージョンのシステムプログラムに更新することができる。
【0096】
なお、ここでは、端末装置20に1つの周辺端末装置が接続されている場合であるが、複数の周辺端末装置が1つの端末装置20に接続されている場合でも、夫々の周辺端末装置が順番に上記の動作を行なうものであって、同様にして、全ての周辺端末装置に対してシステムプログラムの更新を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明による情報通信システムの第1の実施形態を示すブロック構成図である。
【図2】図1に示す第1の実施形態の動作の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【図3】図1での端末装置の表示部に表示される画面の一具体例を示す図である。
【図4】図1に示す第1の実施形態のシステム構成をより詳細に示すブロック構成図である。
【図5】図4におけるサーバ装置の端末情報管理装置とプログラム管理装置とでの管理情報の一具体例を模式的に示す図である。
【図6】図4,図5に示す情報通信システムでのサーバ装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図7】図5に示すシステムプログラムの管理状態でシステムプログラムのバージョンが更新された場合の管理情報の更新を示す図である。
【図8】本発明による情報通信システムの第2の実施形態の動作の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【図9】本発明による情報通信システムの第3の実施形態を示すブロック構成図である。
【図10】図9に示す第3の実施形態の動作の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【図11】本発明による情報通信システムの第4の実施形態を示すブロック構成図である。
【図12】図11に示す第4の実施形態での周辺端末装置のシステムプログラムの更新のための動作の流れの一具体例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0098】
10 サーバ装置
11 コンテンツ記憶生成装置
12 端末情報管理装置
12a,12b 端末情報管理テーブル
13 プログラム管理装置
13a,13b システムプログラム
14 課金装置
20 端末装置
20a〜20d 端末装置
20e 周辺端末装置
21 画像描画手段
22 プログラム取得手段
23 端末情報記録部
24 外部機器接続手段
25 外部機器接続手段
26 端末情報記録部
30 ネットワーク
40a,40b 画面
41 映像表示エリア
42 「メニュー」選択ボタン
43 「ニュース」選択ボタン
44 「お知らせ」選択ボタン
45 「リンク情報」選択ボタン
50 デジタル伝送路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムプログラムを実行する1以上の端末装置とサーバ装置とがネットワークを介して接続され、該端末装置からの要求に応じて、該サーバ装置から最新のバージョンのシステムプログラムを要求のあった該端末装置に提供する情報通信システムにおいて、
該端末装置からの該サーバ装置への接続要求に応じて、該サーバが接続要求のあった該端末装置の正当性を確認し、正当な該端末装置に対して接続を許可し、
該サーバ装置との接続を許可した該端末装置からの要求により、該サーバ装置が要求のあった該端末装置に対し、正当性を再度確認して、最新のバージョンのシステムプログラムを提供する
ことを特徴とする情報通信システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記端末装置からの前記サーバ装置への接続要求は、前記端末装置が起動するとともに行なわれることを特徴とする情報通信システム。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記サーバ装置への接続が許可された前記端末装置では、前記サーバ装置に最新のバージョンのシステムプログラムを要求するための手段が設定されることを特徴とする情報通信システム。
【請求項4】
請求項1,2または3において、
前記サーバ装置は、
前記ネットワークに接続された前記端末装置の機種毎に最新のバージョンのシステムプログラムを格納したプログラム管理装置と、
前記ネットワークに接続された前記端末装置毎の端末情報と前記端末装置の該機種毎の該最新のバージョンのシステムプログラムのバージョン情報とを管理する端末情報管理装置と
を備え、
前記端末装置は、
コンテンツを描画し、前記サーバ装置との接続を要求する画像描画手段と、
前記サーバ装置に最新のバージョンのシステムプログラムを要求し、前記サーバ装置から送信される最新のバージョンのプログラムを受信するプログラム取得手段と、
前記端末装置の端末情報や使用しているシステムプログラムのバージョン情報を格納した端末情報記録部と
を備え、
前記端末装置の画像描画手段は、該端末情報記録部から該端末情報を取得して前記サーバ装置に送信することにより、前記サーバ装置に接続を要求し、
前記サーバ装置は、前記端末情報管理装置が該端末装置の該画像描画手段からの該端末情報を格納している該端末情報と照合することにより、接続の要求があった前記端末装置の正当性の有無を確認する
ことを特徴とする情報通信システム。
【請求項5】
請求項4において、
前記画像描画手段は、前記端末情報とともに、前記端末情報記録部に格納されている前記バージョン情報を前記サーバ装置に送信して前記接続を要求し、
前記サーバ装置の前記端末情報管理装置は、正当性がある前記端末装置に対し、管理しているバージョン情報と前記画像描画手段からの前記バージョン情報とを照合して、前記画像描画手段からの前記バージョン情報が最新のバージョンであるとき、前記端末装置からの接続要求を不許可とし、前記画像描画手段からの前記バージョン情報が最新のバージョンでないとき、前記端末装置からの接続要求を許可する
ことを特徴とする情報通信システム。
【請求項6】
請求項5において、
前記サーバ装置は、接続要求が許可された前記端末装置に対し、前記最新のバージョンのシステムプログラムに対するリンク情報を送信し、
前記端末装置では、該リンク情報を用いることにより、前記最新のバージョンの提供を要求する
ことを特徴とする情報通信システム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つにおいて、
前記サーバ装置との接続が許可された前記端末装置は、その端末情報をもとに前記サーバ装置に最新のバージョンのシステムプログラムの提供を要求し、
前記サーバ装置は、該端末情報を用いて最新のバージョンのシステムプログラムの提供を要求した前記端末装置の正当性を確認し、正当な前記端末装置に対して該最新のバージョンのシステムプログラムを提供する
ことを特徴とする情報通信システム。
【請求項8】
請求項7において、
前記サーバ装置は、前記サーバ装置との接続を要求した正当な前記端末装置の端末情報を保存し、保存した該端末情報と最新のバージョンのシステムプログラムの提供を要求した前記端末装置からの端末情報とを照合し、最新のバージョンのシステムプログラムの提供を要求した前記端末装置への最新のバージョンのシステムプログラムの提供の有無を判定することを特徴とする情報通信システム。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1つにおいて、
前記サーバ装置に課金装置を設け、最新のバージョンのシステムプログラムを提供する前記端末装置に課金を施すことを特徴とする情報通信システム。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1つにおいて、
前記端末装置に1以上の周辺端末装置が接続されており、該周辺端末装置の前記サーバ装置への接続要求,最新のバージョンのシステムプログラムの前記サーバ装置からの取得を前記端末装置を介して行なうことを特徴とする情報通信システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2009−211260(P2009−211260A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−51856(P2008−51856)
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】