説明

感光体カートリッジおよび画像形成装置

【課題】クリーニングローラをその軸線方向にわたって均一に感光ドラムに当接させることができる、感光体カートリッジおよびこの感光体カートリッジを備える画像形成装置を提供する。
【解決手段】フレーム20には、感光ドラム5および1次クリーニングローラ50が備えられている。感光ドラム5の左端部には、ドラムギヤ63が設けられている。また、1次クリーニングローラ50の左端部には、ドラムギヤ63と噛合し、ドラムギヤ63からの回転駆動力によって1次クリーニングローラ50と一体的に回転するクリーニングギヤ72が設けられている。そして、フレーム20は、クリーニングギヤ72の歯面がドラムギヤ63の歯面から受ける力の入力方向Aと直交する方向に延びるクリーニング軸受孔25の上端縁29を有している。これにより、入力方向Aへのクリーニングギヤ72の移動が規制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体カートリッジおよびこの感光体カートリッジを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、電子写真方式のレーザプリンタにおいて、感光ドラムの周面上の付着物(たとえば、残留トナーおよび紙粉)を除去するために、感光ドラムの周面と接触するように対向配置された1次クリーニングローラと、1次クリーニングローラに対して感光ドラムの反対側において、1次クリーニングローラの周面と接触するように対向配置された2次クリーニングローラとを備えた構成のものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
この提案に係る構成では、感光ドラムの周面上の付着物は、感光ドラムおよび1次クリーニングローラの回転に伴って、1次クリーニングローラに回収される。そして、1次クリーニングローラに回収された付着物は、2次クリーニングローラによって1次クリーニングローラ上から回収される。
【特許文献1】特開2004−109319号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記提案に係る構成では、感光ドラムの周面との接触部分が感光ドラムの周面の移動方向と同じ方向に移動するように、1次クリーニングローラが回転される。この1次クリーニングローラの回転は、たとえば、感光ドラムの一端部にドラムギヤを設けるとともに、1次クリーニングローラの一端部にドラムギヤに噛合するクリーニングギヤを設け、ドラムギヤからクリーニングギヤに駆動力を伝達することにより達成することができる。
【0005】
しかしながら、このような構成では、クリーニングギヤの歯面がドラムギヤの歯面から受ける力によって、その力の入力方向に1次クリーニングローラの一端部(クリーニングギヤが設けられている側の端部)が移動される。そのため、1次クリーニングローラがその軸線方向にわたって均一に感光ドラムに当接されず、感光ドラムの周面上の付着物が良好に回収されないおそれがある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、クリーニングローラをその軸線方向にわたって均一に感光ドラムに当接させることができる、感光体カートリッジおよびこの感光体カートリッジを備える画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、感光体カートリッジであって、フレームと、前記フレームに回転可能に支持された感光ドラムと、前記感光ドラムの一端部に設けられ、前記感光ドラムと一体的に回転するドラムギヤと、その周面が前記感光ドラムの周面に接触するように配置され、前記感光ドラムの周面上の付着物を除去するためのクリーニングローラと、前記クリーニングローラの一端部に設けられ、前記ドラムギヤに噛合し、前記ドラムギヤからの回転駆動力により前記クリーニングローラと一体的に回転するクリーニングギヤとを備え、前記クリーニングローラは、当該クリーニングローラの回転軸線と平行に延びる揺動軸線を中心に揺動可能に設けられ、前記揺動軸線は、前記クリーニングギヤと前記ドラムギヤとの噛合点を通り、前記クリーニングギヤの歯面が前記ドラムギヤの歯面から受ける力の入力方向に延びる直線に対し、前記感光ドラム側と反対側に設定され、前記フレームは、前記入力方向と直交する方向に延び、前記クリーニングギヤの前記入力方向への移動を規制するための規制面を有していることを特徴としている。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記規制面に接触して配置され、前記クリーニングローラの端部が相対回転可能に挿通されるクリーニング軸受部材を備えていることを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記フレームに対して一方側から取り付けられ、前記感光ドラムの端部が相対回転可能に挿通されるドラム軸受部材を備え、前記クリーニング軸受部材は、前記フレームに対して前記一方側と反対側から前記一方側に向けて挿通される挿通部と、前記挿通部の先端部から屈曲し、前記フレームに対向する対向部とを有し、前記ドラム軸受部材は、前記フレームと前記対向部との間に進入する進入部を備えていることを特徴としている。
【0009】
また、請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の発明において、前記規制面に沿う方向において、前記クリーニング軸受部材は、前記規制面よりも幅が小さく形成されていることを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明において、前記クリーニングローラを前記感光ドラムに向けて付勢する付勢部材を備えていることを特徴としている。
【0010】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明において、前記揺動軸線を中心軸線とする揺動軸と、前記揺動軸に外嵌される揺動軸外嵌部および前記クリーニングローラの端部に外嵌されるクリーニング軸外嵌部を一体的に有する振子軸受とを備えることを特徴としている。
また、請求項7に記載の発明は、画像形成装置であって、請求項1〜6のいずれか一項に記載の感光体カートリッジを備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
請求項1および7に記載の発明によれば、感光体カートリッジのフレームには、感光ドラムが回転可能に支持されている。感光ドラムの一端部には、この感光ドラムと一体的に回転するドラムギヤが設けられている。また、フレームは、感光ドラムの周面上の付着物を除去するためのクリーニングローラを備えている。クリーニングローラは、その回転軸線と平行に延びる揺動軸線を中心に揺動可能に設けられ、その周面が感光ドラムの周面に接触するように配置されている。クリーニングローラの一端部には、クリーニングギヤが設けられている。クリーニングギヤは、ドラムギヤと噛合し、ドラムギヤからの回転駆動力によってクリーニングローラと一体的に回転する。クリーニングローラの揺動軸線は、クリーニングギヤとドラムギヤとの噛合部分を通り、クリーニングギヤの歯面がドラムギヤの歯面から受ける力の入力方向に延びる直線に対し、感光ドラム側と反対側に設定される。そして、フレームは、クリーニングギヤの歯面がドラムギヤの歯面から受ける力の入力方向と直交する方向に延びる規制面を有しており、この規制面により、その入力方向へのクリーニングギヤの移動が規制される。
【0012】
これにより、クリーニングローラを回転駆動させるための力が、クリーニングローラの一端部に設けられたクリーニングギヤから入力されても、クリーニングローラの一端部がその力の入力方向に移動されることがなく、クリーニングローラをその軸線方向にわたって均一に感光ドラムに当接させることができる。その結果、クリーニングローラの軸線方向にわたって感光ドラムの周面上の付着物を良好に除去することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、感光体カートリッジは、規制面に接触して配置されるクリーニング軸受部材を備えている。クリーニング軸受部材には、クリーニングローラの端部が相対回転可能に挿通される。したがって、クリーニングギヤは、クリーニング軸受部材を介して、規制面により入力方向への移動が規制される。これにより、クリーニングローラの回転を阻害することなく、クリーニングギヤの移動を規制することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、感光体カートリッジは、感光ドラムの端部が相対回転可能に挿通されるドラム軸受部材を備えている。ドラム軸受部材は、フレームに対して一方側から取り付けられる。また、クリーニング軸受部材は、一方側と反対側から一方側に向けて挿通される挿通部と、挿通部の先端部から屈曲し、フレームに対向する対向部とを有している。そして、ドラム軸受部材は、フレームと対向部との間に進入する進入部を備えている。
【0015】
これにより、ドラム軸受部材の進入部によって、クリーニング軸受部材の対向部の他方側への移動が規制される。そのため、クリーニング軸受部材がフレームから脱落するのを防止することができる。一方、クリーニング軸受部材の対向部によって、ドラム軸受部材の進入部の一方側への移動が規制される。そのため、ドラム軸受部材がフレームから脱落するのを防止することができる。よって、ドラム軸受部材とクリーニング軸受部材とは、互いにフレームからの脱落が防止されるため、ドラム軸受部材およびクリーニング軸受部材にそれぞれフレームからの脱落を防止するための部材を設ける必要がない。よって、簡素な構成で、ドラム軸受部材およびクリーニング軸受部材のフレームからの脱落を防止することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、クリーニング軸受部材は、規制面に沿う方向において、規制面よりも幅が小さく形成されている。これにより、クリーニング軸受部材は、規制面に沿って移動可能である。そのため、クリーニングローラの規制面に沿った方向の移動を許容しながら、クリーニングローラをその軸線方向にわたって均一に感光ドラムに当接させることができる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、感光体カートリッジは、クリーニングローラを感光ドラムに向けて付勢する付勢部材を備えている。これにより、クリーニングローラは、付勢部材からの付勢力を受けて、感光ドラムの周面に対して適度に付勢された状態で当接する。その結果、感光ドラムの回転がクリーニングローラの当接により阻害されることなく、感光ドラムの周面上の付着物を良好に除去することができる。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、感光体カートリッジは、揺動軸と、振子軸受とを備えている。揺動軸は、クリーニングローラの揺動軸線を中心軸線としている。また、振子部材は、揺動軸に外嵌される揺動軸外嵌部およびクリーニングローラの端部に外嵌されるクリーニング軸外嵌部を一体的に有している。
これにより、クリーニングローラは、振子軸受を介して揺動軸に揺動可能に支持される。そのため、簡素な構成でクリーニングローラを揺動可能に設けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下では、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
1.カラープリンタの全体構成
図1は、本発明の一実施形態に係るプリンタの側断面図である。
画像形成装置の一例としてのプリンタ1は、カラープリンタである。図1に示すように、プリンタ1において、本体ケーシング2内には、4つの感光体カートリッジの一例としてのプロセスカートリッジ3が備えられている。4つのプロセスカートリッジ3(3K,3Y,3M,3C)は、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色に対応して設けられ、後述する搬送ベルト11による用紙Pの搬送方向において、その上流側からブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの順に等間隔に並べて配置されている。各プロセスカートリッジ3は、本体ケーシング2の上面に設けられたトップカバー4を開放した状態で、本体ケーシング2内に対して上方から装着することができる。
【0020】
各プロセスカートリッジ3は、感光ドラム5を備えている。また、各プロセスカートリッジ3内には、スコロトロン型帯電器6、現像ローラ7およびクリーニング機構8などが感光ドラム5の周面に対向配置されている。
一方、本体ケーシング2内には、各色に対応した4つのLEDユニット9が各プロセスカートリッジ3に対応して設けられている。各LEDユニット9の先端部は、感光ドラム5の周面に対向配置されている。
【0021】
感光ドラム5の回転に伴って、感光ドラム5の表面は、スコロトロン型帯電器6によって一様に帯電された後、LEDユニット9の先端部に設けられたLED(図示せず)によって露光される。これにより、感光ドラム5の表面には、画像データに基づく静電潜像が形成される。そして、感光ドラム5の回転に伴って、静電潜像が現像ローラ7に対向すると、静電潜像にトナーが供給され、感光ドラム5の表面にトナー像が形成される。
【0022】
本体ケーシング2の底部には、用紙Pを収容する給紙カセット10が配置されている。給紙カセット10に収容されている用紙Pは、各種ローラにより、搬送ベルト11上に搬送される。搬送ベルト11は、4つの感光ドラム5に下方から対向して配置されている。各感光ドラム5に対して搬送ベルト11の上側部分を挟んで対向する各位置には、転写ローラ12が配置されている。搬送ベルト11上に搬送された用紙Pは、搬送ベルト11の走行により、搬送ベルト11と各感光ドラム5との間を順次に通過する。そして、感光ドラム5の表面上のトナー像は、用紙Pと対向したときに、転写ローラ12に印加された転写バイアスによって、用紙Pに転写される。
【0023】
搬送ベルト11に対して用紙Pの搬送方向における下流側には、定着器13が設けられている。トナー像が転写された用紙Pは、定着器13に搬送される。定着器13では、加熱および加圧により、トナー像が用紙Pに定着される。トナー像が定着した用紙Pは、各種ローラにより、本体ケーシング2の上面の排紙トレイ14に排出される。
感光ドラム5から用紙Pへのトナー像の転写後、感光ドラム5の周面上に付着している残留トナーや用紙Pの紙粉などの付着物は、感光ドラム5の回転に伴って、クリーニング機構8に対向したときに、クリーニング機構8によって回収される。
【0024】
なお、以下の説明では、搬送ベルト11による用紙Pの搬送方向の上流側を前側(正面側)とし、その反対側の下流側を後側(背面側)とする。また、プリンタ1を前側から見たときを左右の基準とする。以下では、左右方向を幅方向という。プロセスカートリッジ3に関しては、特に言及がない限り、図示した方向矢印を参照して説明する。
2.プロセスカートリッジ
図2は、プロセスカートリッジの中央断面図である。
(1)プロセスカートリッジの全体構成
プロセスカートリッジ3は、上面が開放されたボックス状のフレーム20を備えている。フレーム20内には、感光ドラム5、スコロトロン型帯電器6およびクリーニング機構8などが保持されている。また、フレーム20には、現像ローラ7を有する現像カートリッジ32が着脱可能に装着される。
【0025】
感光ドラム5は、ドラム本体60とドラム軸61とを備えている。
ドラム本体60は、幅方向に延びる円筒形状に形成され、その最表層が感光層からなる。また、ドラム軸61は、ドラム本体60の中心軸線に沿って延び、ドラム本体60よりも小径な円柱形状に形成されている。
ドラム本体60の表面(外周面)には、上述したように、静電潜像が形成される。ドラム本体60の表面の一部は、感光ドラム5がフレーム20に保持された状態で、フレーム20から下側前方に向けて露出している。これにより、図1に示すように、プロセスカートリッジ3が本体ケーシング2内に装着された状態で、ドラム本体60におけるフレーム20から露出された部分が、転写ローラ12に対して搬送ベルト11を挟んで対向する。
【0026】
スコロトロン型帯電器6は、図2に示すように、感光ドラム5の上方において、感光ドラム5のドラム本体60に対して間隔を空けて対向配置されている。より具体的には、スコロトロン型帯電器6は、感光ドラム5の周面に対向配置された放電ワイヤ40と、放電ワイヤ40と感光ドラム5との間に設けられ、放電ワイヤ40から感光ドラム3へ印加される電荷量を制御するためのグリッド41とを備えている。グリッド41にバイアスを印加すると同時に、放電ワイヤ40に高電圧を印加して、放電ワイヤ40をコロナ放電させることにより、感光ドラム5の表面を帯電させることができる。
【0027】
クリーニング機構8は、感光ドラム5の後側上方に配置されている。クリーニング機構8は、クリーニングローラの一例としての1次クリーニングローラ50と、揺動軸の一例としての2次クリーニングローラ51と、掻取部材52と、フィルム53と、回収部54とを備えている。
1次クリーニングローラ50は、幅方向に延びる円筒形状に形成され、感光ドラム5とほぼ同じ幅方向の幅を有している。1次クリーニングローラ50の中心軸線は、感光ドラム5の中心軸線と平行である。1次クリーニングローラ50は、感光ドラム5の周面における後側部分に幅方向にわたって当接するように配置されている。
【0028】
2次クリーニングローラ51は、幅方向に延びる円筒形状に形成され、1次クリーニングローラ50とほぼ同じ幅方向の幅を有している。2次クリーニングローラ51の中心軸線は、感光ドラム5の中心軸線と平行である。2次クリーニングローラ51は、1次クリーニングローラ50の周面における上側部分に当接するように配置されている。
掻取部材52は、たとえば、幅方向に沿って延びるブラシであり、フレーム20に支持されている。掻取部材52は、2次クリーニングローラ51の周面における前側上方部分に当接するように配置されている。
【0029】
フィルム53は、その一端部がフレーム20に取り付けられ、一端部と反対側の他端部が自由端となっている。フィルム53の自由端は、2次クリーニングローラ51の周面に当接するように配置されている。
フレーム20、2次クリーニングローラ51、掻取部材52およびフィルム53によって区画された空間が回収部54となっている。回収部54には、感光ドラム5の周面上から回収された付着物が貯留される。すなわち、1次クリーニングローラ50によって感光ドラム5の周面上から回収された付着物は、1次クリーニングローラ50の回転によって2次クリーニングローラ51に受け渡された後、掻取部材52に掻き取られて回収部54に送られて貯留される。
【0030】
現像カートリッジ32は、後端部が開放されたボックス形状の現像ケーシング33を備えている。現像ケーシング33の内部は、その前後方向途中部に設けられる隔壁34によって前後に区画されている。これにより、現像ケーシング33内には、トナーホッパ31と、トナーホッパ31の後側に設けられる現像部35とが形成されている。隔壁34には、トナーホッパ31と現像部35とを連通する連通穴36が形成されている。
【0031】
トナーホッパ31内には、各色に対応したトナーが収容されるとともに、トナーを攪拌するためのアジテータ37が回転可能に配置されている。
現像部35には、現像ローラ7および供給ローラ30が設けられている。供給ローラ30は、幅方向に延びる円筒形状に形成され、現像部35における連通穴36の後側に隣接して配置されている。また、現像ローラ7は、幅方向に延びる円筒形状に形成され、供給ローラ30の周面における後側部分に当接するように配置されている。現像ローラ7の周面における後側部分は、現像ケーシング33から後方に露出され、現像カートリッジ32がフレーム20の装着された状態で、感光ドラム5の周面における後側部分に当接されている。
【0032】
トナーホッパ31内に収容されたトナーは、アジテータ37の回転によって攪拌されつつ、連通穴36を介して供給ローラ30の表面に供給される。そして、供給ローラ30および現像ローラ7の回転によって、供給ローラ30から現像ローラ7の表面にトナーが供給される。
(2)フレーム
図3は、プロセスカートリッジの平面図である。図4は、図3に示すプロセスカートリッジのIV−IV線断面図であり、現像カートリッジが取り外された状態を示す。図5は、図3に示すプロセスカートリッジのV−V線断面図であり、現像カートリッジが取り外された状態を示す。図6は、プロセスカートリッジの左側面図である。尚、図6では、後述するクリーニング軸受部材73を省略している。
【0033】
図3に示すように、フレーム20は、左右1対の側壁21と、各側壁21の後側部分を連結する後側連結部22と、各側壁の前側部分を連結する前側連結部23と、後側連結部22に上方から対向する第1カバー部27および第2カバー部28とを備えている。
図6に示すように、側壁21は、前後方向に延びる側面視略矩形板状に形成されている。側壁21の後端部は、その下端縁が後側上方に向けて傾斜している。また、側壁21の前端部は、その下端縁が前側上方に向けて傾斜している。
【0034】
側壁21には、ドラム孔24およびクリーニング軸受孔25が貫通孔として形成されている。
ドラム孔24は、側壁21における後端部に形成され、側面視円形状に形成されている。ドラム孔24には、円筒形状のドラム軸受部材100が嵌合されている。このドラム軸受部材100の内側には、感光ドラム5(図2参照)の幅方向端部が相対回転可能に挿通される。
【0035】
クリーニング軸受孔25は、ドラム孔24に対して後側上方の位置に形成されている。クリーニング軸受孔25の当接面の一例としての上端縁29は、前後方向に延び、その前側部分が後側部分よりも一段下がった側面視クランク状に形成されている。また、クリーニング軸受孔25の下端縁は、前後方向に延び、その前側部分が後側部分よりも一段下がった側面視クランク状に形成され、上端縁と平行をなしている。そして、クリーニング軸受孔25の後端縁は、略上下方向に延び、上端縁29および下端縁の後端同士を連結している。クリーニング軸受孔25の前端縁は、略上下方向に延び、上端縁29および下端縁の前端同士を連結している。
【0036】
図2を参照して、後側連結部22は、その幅方向中央部分が上方に開放される断面略U字状に形成されている。そして、クリーニング機構8のフィルム53は、後側連結部22における前側の遊端部に取り付けられる。
第1カバー部27は、後側連結部22の後側上端部から前方に延び、幅方向に長い板状に形成されている。クリーニング機構8の掻取部材52は、第1カバー部27の下面に保持されている。
【0037】
第2カバー部28は、第1カバー部27よりもさらに前方に延びる板状に形成されている。スコロトロン型帯電器6は、第2カバー部28の下面に保持されている。
第1カバー部27および第2カバー部28は、フレーム20に対して取り外し可能に設けられている。
(3)感光ドラムの詳細な構成
図7は、プロセスカートリッジの左前側上方から見た斜視図であり、現像カートリッジおよび第2カバー部が取り外された状態を示す。
【0038】
図7に示すように、ドラム本体60の左端部(感光ドラム5の左端部)には、左側フランジ62がドラム本体60に対して相対回転不能に取り付けられている。左側フランジ62は、ドラム本体60と同一軸線を中心とする円筒形状に形成されている。
左側フランジ62の幅方向外側(左側)には、その外周面にギヤ歯を有するドラムギヤ63が左側フランジ62と一体的に設けられている。また、ドラムギヤ63の幅方向外側には、円筒状の外形を有する駆動入力部64が形成されている。ドラムギヤ63および駆動入力部64の各中心軸線は、左側フランジ62の中心軸線と一致している。
【0039】
駆動入力部64は、フレーム20の左側の側壁21のドラム孔24に嵌合されたドラム軸受部材100に相対回転可能に挿通される。また、駆動入力部64には、本体ケーシング2(図1参照)に設けられた駆動出力部(図示せず)が結合され、この駆動出力部から感光ドラム5を回転駆動させるための駆動力が入力される。
ドラム本体60の右端部(感光ドラム5の右端部)には、右側フランジ65がドラム本体60に対して相対回転不能に取り付けられている。右側フランジ65は、ドラム本体60と同一軸線を中心とする円筒形状に形成されている。
【0040】
右側フランジ65の幅方向外側(右側)には、挿通部(図示せず)が形成されている。挿通部は、外周面が円周面であり、その中心軸線が右側フランジ65の中心軸線と一致している。そして、挿通部は、フレーム20の右側の側壁21のドラム孔24に取り付けられたドラム軸受部材100に相対回転可能に挿通されている。
(4)クリーニング機構の詳細な構成
図8は、プロセスカートリッジの右前側上方から見た斜視図であり、図7に示す状態から感光ドラムを取り外した状態を示す。図9は、プロセスカートリッジの右前側上方から見た斜視図であり、図8に示す状態から第1カバー部を取り外した状態を示す。図10は、プロセスカートリッジの右前側側上方から見た斜視図であり、図9に示す状態から2次クリーニングローラを取り外した状態を示す。図11は、プロセスカートリッジの右前側上方から見た斜視図であり、図10に示す状態から1次クリーニングローラを取り外した状態を示す。図12は、1次クリーニングローラの右前側上方から見た分解斜視図である。図13は、1次クリーニングローラの左前側上方から見た分解斜視図である。
(4−1)1次クリーニングローラ
図12および図13に示すように、1次クリーニングローラ50は、1次クリーニング本体部70および1次クリーニング軸71を備えている。
【0041】
1次クリーニング本体部70は、たとえば、スポンジからなる円筒形状に形成されている。1次クリーニング本体部70の中空部分には、幅方向に延びる棒状の1次クリーニング軸71が挿通されている。
1次クリーニング軸71において、1次クリーニング本体部70よりも左側の位置には、図10に示すように、1次クリーニングギヤ72が相対回転不能に外嵌されている。1次クリーニングギヤ72の周面には、ギヤ歯が形成されている。ギヤ歯は内側(右側)と外側(左側)とに形成され、それぞれ、ドラムギヤ63から駆動力を受けるためのもの、後述する2次クリーニングローラギヤ82に駆動力を伝達するためのものである。
【0042】
また、1次クリーニング軸71の左側端部には、クリーニング軸受部材73が取り付けられている。
図12および図13に示すように、クリーニング軸受部材73は、前後方向に延びる本体部74と、本体部74の前後方向両端部から右方に向けて延びる挿通部75と、各挿通部75の左端部から前後方向外側に向けて延びる対向部76と、本体部74の右側面から右方に向けて延びる円筒状の支持部77とを備えている。
【0043】
本体部74は、側面視で前後方向および上下方向に延びる矩形板状に形成されている。本体部74は、フレーム20の左側の側壁21のクリーニング軸受孔25(図6参照)よりも前後方向に小さい幅を有している。
支持部77の内側には、1次クリーニング軸71の左側端部が相対回転可能に挿し入れられる。支持部77の外側には、1次クリーニングギヤ72が相対回転可能に外嵌される。
(4−2)2次クリーニングローラ
図9に示すように、2次クリーニングローラ51は、2次クリーニング本体部80および2次クリーニング本体部80の両端から突出する2次クリーニング軸81を備えている。
【0044】
2次クリーニング本体部80は、金属からなり、幅方向に延びる円柱形状に形成されている。
2次クリーニング軸81は、2次クリーニング本体部80と同じ中心軸線を有し、その外径が2次クリーニング本体部80の外径よりも小さい。
2次クリーニング軸81において、2次クリーニング本体部80よりも左側の位置には、2次クリーニングギヤ82が相対回転不能に外嵌されている。2次クリーニングギア82の周面には、ギヤ歯が形成されている。
(4−3)振子軸受
図9に示すように、1次クリーニングローラ50と2次クリーニングローラ51とは、それらの両端部が2つの振子軸受90によって連結されている。
【0045】
振子軸受90は、1次クリーニング軸71に相対回転可能に外嵌される円筒形状のクリーニング軸外嵌部の一例としての第1軸受91と、2次クリーニング軸81に相対回転可能に外嵌される揺動軸外嵌部の一例としての円筒形状の第2軸受92とを備えている。第1軸受91と第2軸受92とは、それらの間に介在される連結部93により連結されている。第1軸受91、第2軸受および連結部93は、一体に形成されている。
【0046】
第1軸受91は、1次クリーニング軸71に対して相対回転可能であり、第2軸受92は、2次クリーニング軸72に対して相対回転可能である。これにより、1次クリーニングローラ50は、2次クリーニングローラ51との相対距離および平行度を維持したまま、2次クリーニングローラ51に対して揺動可能に設けられている。すなわち、1次クリーニングローラ50は、2次クリーニングローラ51の回転軸線を中心に揺動可能な状態で、振子軸受90および2次クリーニングローラ51を介して、フレーム20に支持されている。
(4−4)コイルばね
各振子軸受90とフレーム20の後側連結部22との間には、付勢部材の一例としてのコイルばね95が圧縮状態で介在されている。
【0047】
コイルばね95の一端部は、後側連結部22の前側面に係止されている。コイルばね95の他端部は、振子軸受90の第1軸受91に係止されている。これにより、1次クリーニングローラ50は、コイルばね95の付勢力により、後方に向けて付勢されている。
3.クリーニング軸受部材の取り付け
クリーニング軸受部材73は、クリーニング軸受孔25に対して幅方向外側(左側)から取り付けられる。具体的には、まず、クリーニング軸受孔25に対して、フレーム20の左側の側壁21の左側からクリーニング軸受部材73の挿通部75が挿通される。そして、図7に示すように、クリーニング軸受部材73の本体部74の上面がクリーニング軸受孔25の上端縁29に下方から当接するまでクリーニング軸受部材73が右方に押し込まれることにより、クリーニング軸受孔25に対するクリーニング軸受部材73の取り付けが完了する。本体部74は、クリーニング軸受孔25よりも前後方向の幅が小さく形成されている。そのため、クリーニング軸受部材73は、クリーニング軸受孔25に取り付けられた状態で、前後方向にスライド移動可能である。また、この状態で、クリーニング軸受部材73の挿通部75は、図11に示すように、その先端部(右端部)が左側の側壁21よりも右方に配置される。そして、対向部76は、フレーム20の左側の側壁21に対して右方から対向するように配置される。
4.ドラム軸受部材
図14は、フレームの右前側上方から見た斜視図であり、ドラム軸受部材の取り付け途中の状態を示す。図15は、フレームの右前側上方から見た斜視図であり、ドラム軸受部材およびクリーニング軸受部材の取り付けが完了した状態を示す。
【0048】
図14および図15に示すように、ドラム軸受部材100は、幅方向に長い円筒形状に形成され、フレーム20の各側壁21に形成されたドラム孔24よりも小さい外径を有し、感光ドラム5の左側フランジ62および右側フランジ65(図7参照)よりも大きい内径を有している。
左側のドラム軸受部材100は、その右端縁から軸線方向と直交する方向に延びる固定部101および進入部102を備えている。固定部101および進入部102は、それぞれ側面視矩形板状に形成されている。固定部101は、ドラム軸受部材100がドラム孔24に取り付けられた状態で、ドラム孔24の下側の位置に配置される。進入部102は、ドラム軸受部材100がドラム孔24に取り付けられた状態で、ドラム孔24の後側上方の位置に配置される。
【0049】
一方、フレーム20の左側の側壁21の内面(右側面)には、ドラム孔24の下方に、受入部103が設けられている。受入部103は、側壁21の内面から右方に延び、その先端部分が屈曲されて前方に延びる平面視略L字状をなしている。
クリーニング軸受孔25(図6参照)にクリーニング軸受部材73が取り付けられた後、ドラム軸受部材100がドラム孔24に取り付けられる。
【0050】
まず、フレーム20の側壁21に対して幅方向内側から、ドラム軸受部材100がドラム孔24に挿通される。このとき、固定部101が受入部103よりも前側に配置され、進入部102がクリーニング軸受部材73の対向部76よりも下側に配置されるように、ドラム軸受部材100の回転位置が調整される。そして、固定部101および進入部102が側壁21に当接するまで、ドラム軸受部材100が幅方向外側に押し込まれる。その後、ドラム軸受部材100が幅方向内側から見て反時計回り(図14中に矢印で示す。)に回転される。
【0051】
ドラム軸受部材100が回転されることにより、ドラム軸受部材100の固定部101が受入部103と側壁21との間に受け入れられる。そして、固定部101が受入部103に当接すると、それ以上のドラム軸受部材100の回転(反時計回り方向への回転)が規制される。この状態で、ドラム軸受部材100の進入部102は、クリーニング軸受部材73の対向部76とフレーム20の側壁21との間に進入する。これにより、ドラム軸受部材100は、対向部76により幅方向内側への移動が規制される。そのため、ドラム軸受部材100のフレーム20からの脱落を防止することができる。
【0052】
一方、クリーニング軸受部材73の対向部76よりも幅方向外側にドラム軸受部材100の進入部102が配置されるため、クリーニング軸受部材73の幅方向外側への移動が規制される。その結果、クリーニング軸受部材73のフレーム20のクリーニング軸受孔25からの脱落を防止することができる。
右側のドラム軸受部材100は、左側のドラム軸受部材100から進入部102を省略した構成である。一方、フレーム20の右側の側壁21の内面(左側面)には、左側の受入部103と左右対称の構成を有する受入部(図示せず)が形成されている。そして、右側のドラム軸受部材100は、左側のドラム軸受部材100の取付けと同様にして、右側の側壁21に取り付けられる。
5.1次クリーニングローラの駆動
図9に示すように、1次クリーニングローラ50は、クリーニング軸受部材73を介してフレーム20の各側壁21間に架設される。この状態で、1次クリーニングローラ50は、コイルばね95によって前方へ向けて付勢されている。これにより、図2に示すように、1次クリーニング本体部70が感光ドラム5のドラム本体60の周面における後側上方部分に当接する。また、図4に示すように、クリーニングギヤ72が感光ドラム5のドラムギヤ63に対して後側上方から噛合する。
【0053】
感光ドラム5に駆動力が入力されると、感光ドラム5が図4における時計回り方向へと回転される。この感光ドラム5の回転に伴って、ドラムギヤ63から1次クリーニングギヤ72に対して、回転駆動力が伝達される。これにより、1次クリーニングローラ50は、その感光ドラム5の周面との接触部分が感光ドラム5の周面の移動方向と同じ方向に移動するように、図4における反時計回り方向に回転駆動される。
【0054】
このとき、クリーニングローラ50の左端部には、1次クリーニングギヤ72の歯面がドラムギヤ63の歯面から受ける力によって、その力の入力方向Aに移動されるような力が働く。この力の入力方向Aは、略上方へ向かう方向であり、クリーニング軸受孔25の上端縁29(図7参照)と略直交する方向である。換言すれば、クリーニング軸受孔25の上端縁29は、1次クリーニングギヤ72の歯面がドラムギヤ63の歯面から受ける力の入力方向Aに直交する方向に延びている。
【0055】
クリーニング軸受部材73の本体部74の上面は、クリーニング軸受孔25の上端縁29に下方から当接している。そのため、クリーニングローラ50の左端部に入力方向Aに移動されるような力が加えられても、その上方への移動は、上端縁29によって規制される。
また、図4に示すように、2次クリーニングローラ51は、1次クリーニングローラ50の1次クリーニングギヤ72と感光ドラム5のドラムギヤ63との噛合部分を通り、クリーニングギヤ72の歯面がドラムギヤ63の歯面から受ける力の入力方向Aに対して、後側(つまり、感光ドラム5と反対側)に配置される。図9に示すように、2次クリーニングローラ51の左端部に設けられた2次クリーニングギヤ82は、1次クリーニングギヤ72に噛合している。そのため、1次クリーニングローラ50が回転駆動されると、1次クリーニングギヤ72から2次クリーニングギヤ82に対して、回転駆動力が伝達される。これにより、2次クリーニングローラ51は、その1次クリーニングローラ50の周面との接触部分が1次クリーニングローラ50の周面の移動方向と同じ方向に移動するように回転駆動される。
6.効果
このように、1次クリーニングローラ50を回転駆動させるための力が1次クリーニングローラ50の左端部に設けられた1次クリーニングギヤ72から入力されても、1次クリーニングローラ50の左端部がその力の入力方向Aに移動されることがなく、1次クリーニングローラ50をその幅方向にわたって均一に感光ドラム5に当接させることができる。その結果、1次クリーニングローラ50の幅方向にわたって感光ドラム5の周面上の付着物を良好に除去することができる。
【0056】
また、1次クリーニングローラ50は、クリーニング軸受部材73を介して、クリーニング軸受孔25の上端縁29により入力方向Aへの移動が規制される。これにより、1次クリーニングローラ50の回転を阻害することなく、1次クリーニングギヤ72の移動を規制することができる。
また、ドラム軸受部材100とクリーニング軸受部材73とは、互いにフレーム20からの脱落が防止されるため、ドラム軸受部材100およびクリーニング軸受部材73にそれぞれフレーム20からの脱落を防止するための部材を設ける必要がない。よって、簡素な構成で、ドラム軸受部材100およびクリーニング軸受部材73のフレーム20からの脱落を防止することができる。
【0057】
また、クリーニング軸受部材73は、クリーニング軸受孔25の上端縁29に沿う方向(前後方向)において、クリーニング軸受孔25の上端縁29よりも幅が小さく形成されている。これにより、クリーニング軸受部材73は、クリーニング軸受孔25の上端縁29に沿って移動可能である。そのため、1次クリーニングローラ50のクリーニング軸受孔25の上端縁29に沿った方向の移動を許容しながら、1次クリーニングローラ50をその幅方向にわたって均一に感光ドラム5に当接させることができる。
【0058】
また、1次クリーニングローラ50は、コイルばね95からの付勢力を受けて、感光ドラム5の周面に対して適度に付勢された状態で当接する。その結果、感光ドラム5の回転が1次クリーニングローラ50の当接により阻害されることなく、感光ドラム5の周面上の付着物を良好に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るプリンタの側断面図である。
【図2】図2は、プロセスカートリッジの中央断面図である。
【図3】図3は、プロセスカートリッジの平面図である。
【図4】図4は、図3に示すプロセスカートリッジのIV−IV線断面図であり、現像カートリッジが取り外された状態を示す。
【図5】図5は、図3に示すプロセスカートリッジのV−V線断面図であり、現像カートリッジが取り外された状態を示す。
【図6】図6は、プロセスカートリッジの左側面図である。
【図7】図7は、プロセスカートリッジの左前側上方から見た斜視図であり、現像カートリッジおよび第2カバー部が取り外された状態を示す。
【図8】図8は、プロセスカートリッジの右前側上方から見た斜視図であり、図7に示す状態から感光ドラムを取り外した状態を示す。
【図9】図9は、プロセスカートリッジの右前側上方から見た斜視図であり、図8に示す状態から第1カバー部を取り外した状態を示す。
【図10】図10は、プロセスカートリッジの右前側上方から見た斜視図であり、図9に示す状態から2次クリーニングローラを取り外した状態を示す。
【図11】図11は、プロセスカートリッジの右前側上方から見た斜視図であり、図10に示す状態から1次クリーニングローラを取り外した状態を示す。
【図12】図12は、1次クリーニングローラの右前側上方から見た分解斜視図である。
【図13】図13は、1次クリーニングローラの左前側上方から見た分解斜視図である。
【図14】図14は、フレームの右前側上方から見た斜視図であり、ドラム軸受部材の取り付け途中の状態を示す。
【図15】図15は、フレームの右前側上方から見た斜視図であり、ドラム軸受部材およびクリーニング軸受部材の取り付けが完了した状態を示す。
【符号の説明】
【0060】
1 カラープリンタ
2 本体ケーシング
5 感光ドラム
20 フレーム
29 上面
50 1次クリーニングローラ
51 2次クリーニングローラ
63 ドラムギヤ
72 1次クリーニングギヤ
73 クリーニング軸受部材
75 挿通部
76 対向部
90 振子軸受
91 第1軸受
92 第2軸受
95 コイルばね
100 ドラム軸受部材
102 進入部
A 入力方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、
前記フレームに回転可能に支持された感光ドラムと、
前記感光ドラムの一端部に設けられ、前記感光ドラムと一体的に回転するドラムギヤと、
その周面が前記感光ドラムの周面に接触するように配置され、前記感光ドラムの周面上の付着物を除去するためのクリーニングローラと、
前記クリーニングローラの一端部に設けられ、前記ドラムギヤに噛合し、前記ドラムギヤからの回転駆動力により前記クリーニングローラと一体的に回転するクリーニングギヤとを備え、
前記クリーニングローラは、当該クリーニングローラの回転軸線と平行に延びる揺動軸線を中心に揺動可能に設けられ、
前記揺動軸線は、前記クリーニングギヤと前記ドラムギヤとの噛合点を通り、前記クリーニングギヤの歯面が前記ドラムギヤの歯面から受ける力の入力方向に延びる直線に対し、前記感光ドラム側と反対側に設定され、
前記フレームは、前記入力方向と直交する方向に延び、前記クリーニングギヤの前記入力方向への移動を規制するための規制面を有している、感光体カートリッジ。
【請求項2】
前記規制面に接触して配置され、前記クリーニングローラの端部が相対回転可能に挿通されるクリーニング軸受部材を備えている、請求項1に記載の感光体カートリッジ。
【請求項3】
前記フレームに対して一方側から取り付けられ、前記感光ドラムの端部が相対回転可能に挿通されるドラム軸受部材を備え、
前記クリーニング軸受部材は、前記フレームに対して前記一方側と反対側から前記一方側に向けて挿通される挿通部と、前記挿通部の先端部から屈曲し、前記フレームに対向する対向部とを有し、
前記ドラム軸受部材は、前記フレームと前記対向部との間に進入する進入部を有している、請求項2に記載の感光体カートリッジ。
【請求項4】
前記規制面に沿う方向において、前記クリーニング軸受部材は、前記規制面よりも幅が小さく形成されている、請求項2または3に記載の感光体カートリッジ。
【請求項5】
前記クリーニングローラを前記感光ドラムに向けて付勢する付勢部材を備えている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光体カートリッジ。
【請求項6】
前記揺動軸線を中心軸線とする揺動軸と、
前記揺動軸に外嵌される揺動軸外嵌部および前記クリーニングローラの端部に外嵌されるクリーニング軸外嵌部を一体的に有する振子軸受とを備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光体カートリッジ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の感光体カートリッジを備える、画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−79204(P2010−79204A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−250540(P2008−250540)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】